JP3557043B2 - 電池の電極に活物質スラリーを充填する装置とこの装置を使用した電極の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電極の芯体となる多孔質基体に、電池の活物質スラリーを充填して電極を製造する装置と、この装置を使用して多孔質基体に活物質スラリーを充填して電極を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
アルカリ電池に使用される電極の製造方法として、焼結式に代わって、多孔質基体に活物質粉末を充填して製造する非焼結式の電極の製造方法がある。この製法は、焼結式に比較すると、製造コストを低減して、電池のエネルギー密度を高くできる特長がある。この製造方法は、発泡ニッケル等の多孔質基体に、活物質を含むスラリーを充填し、乾燥した後、加圧して電極を製造する。
【0003】
この製造方法において大切なことは、多孔質基体に多量の活物質スラリーを充填することにある。多量の活物質スラリーが充填された電極を使用する電池は、エネルギー密度が高くなるからである。多孔質基体に活物質スラリーを充填する改良された方法が、下記の公報に記載される。
(1) 特開昭61−203560号公報
(2) 特公昭62−105363号公報
(3) 特開平1−105467号公報
【0004】
(1)の公報には、図1に示す装置を使用して、多孔質基体1に活物質スラリー2を充填する方法が記載される。この方法は、スラリー槽3に充填ローラー4を浸漬している。充填ローラー4は、移送される帯状の多孔質基体1に接近して配設され、多孔質基体1の移送方向と逆に回転されている。さらに、充填ローラー4の表面には、複数の縦溝を設けている。この方法は、回転する充填ローラー4で活物質スラリー2を多孔質基体1に向かって流動させる。流動する活物質スラリー2は、多孔質基体1の微細空隙に加圧して充填される。
【0005】
(2)の公報には、活物質スラリーの粘度を1000〜4000cpに制限して、図1に示す装置を使用して、活物質スラリーを多孔質基体に充填することが記載される。特定の粘度に調整された活物質スラリーは、充填ローラーで強制的に流動されて、多孔質基体の微細空隙に充填される。
【0006】
さらに、(3)の公報には、図2に示す装置を使用して、多孔質基体1に活物質スラリー2を充填することが記載される。この公報に記載される装置は、充填ローラー4の下部を活物質スラリー2に浸漬し、上部を活物質スラリー2の外部に配設し、活物質スラリー2の外部で、充填ローラー4の縦溝から活物質スラリー2を多孔質基体1に充填する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
これ等の公報に記載される方法は、充填ローラーを回転させることによって、表面の縦溝に活物質スラリーを流入させ、縦溝から多孔質基体に向かって活物質スラリーを供給して、多孔質基体の微細空隙に充填することができる。このため、これ等の公報に記載される方法は、空気で活物質スラリーを加速して多孔質基体に圧入する方法に比較して、高密度に活物質を充填できる特長がある。
【0008】
ただ、これ等の公報に記載される方法と装置は、活物質スラリーの粘度が高くなると、充填量が少なくなる。高粘度の活物質スラリーは、流動性が悪くなって、充填ローラーの縦溝で効率よく多孔質基体の微細空隙に充填できなくなるからである。このため、活物質スラリーの粘度を高くして、多量に充填することができなくなる。活物質スラリーの充填量を多くするには、活物質スラリーの粘度を低くする必要がある。このことは、多孔質基体に多量の活物質スラリーを充填して、しかも、乾燥時間を短くすることを阻害する。低粘度の活物質スラリーは多量の水分を含んでいるために、乾燥に時間がかかるからである。
【0009】
理想的な方法と装置は、水分量の少ない高粘度の活物質スラリーを、効率よく多量に多孔質基体の微細空隙に充填し、さらに、乾燥時間を短縮して、能率よく高品質な電極を多量生産できることである。本発明は、このことを実現することを目的に開発されたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載される電池の電極に活物質スラリーを充填する装置は、活物質スラリー2を充填するスラリー槽3と、このスラリー槽3に多孔質基体1を連続して移送する移送ローラー5と、スラリー槽3に充填されている活物質スラリー2に全体あるいは一部が浸漬されると共に、多孔質基体1の表面に接触して回転される充填ローラー4とを備える。
【0011】
充填ローラー4は、軸方向に延長して表面に複数の縦溝8を有する。充填ローラー4が回転されると、縦溝8に活物質スラリー2が流入される。縦溝8の活物質スラリー2は、充填ローラー4と多孔質基体1との接触部分で縦溝8から多孔質基体1の微細空隙に充填される。
【0012】
さらに、本発明の装置は、充填ローラー4の縦溝8が、回転方向における前面8Aを充填ローラー4の中心から外周に向かって回転方向に傾斜する独特の構成をしている。
【0013】
さらにまた、本発明の請求項3に記載する電池の電極の製造方法は、連続する微細空隙を有する多孔質基体1を連続して移送し、移送される多孔質基体1の表面に接触して、一部あるいは全体を活物質スラリー2に浸漬した充填ローラー4を回転させ、回転する充填ローラー4の表面に設けた複数の縦溝8に活物質スラリー2を流入させて、多孔質基体1と充填ローラー4の接触部分で、充填ローラー4の縦溝8から多孔質基体1の微細空隙に活物質スラリー2を供給し、活物質スラリー2の供給された電極を乾燥して電極を製造する。
【0014】
さらに、本発明の製造方法は、多孔質基体1の微細空隙に活物質スラリー2を供給する充填ローラー4に、下記の独特の構造のものを使用する。
(a) 充填ローラー4は、軸方向に延長する複数本の縦溝8を有する。
(b) 縦溝8の回転方向における前面8Aを、充填ローラー4の中心から外周に向かって半径方向から回転方向に傾斜させている。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための装置と方法を例示するものであって、本発明は装置と方法を下記のものに特定しない。
【0016】
さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解し易いように、実施の形態に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲の欄」、および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。
【0017】
本発明の実施の形態において、活物質スラリーは、全体的な構造は図2に示す従来の装置と同じものを使用して、多孔質基体1に充填できる。ただし、充填ローラー4には独特の縦溝を設けたものを使用する。図2に示す装置は、充填ローラー4の下部を活物質スラリー2に浸漬しているが、充填ローラー4は、図1に示すように、全体を活物質スラリー2に浸漬して、活物質スラリー2を多孔質基体1に充填することもできる。
【0018】
以下、充填ローラーの一部を活物質スラリーに浸漬する図2の装置を使用する実施の形態を具体的に詳述する。この図の装置は、活物質スラリー2を充填しているスラリー槽3と、このスラリー槽3に多孔質基体1を連続して移送する移送ローラー5と、移送ローラー5で連続的に搬送される多孔質基体1の微細空隙に活物質スラリー2を充填する充填ローラー4と、多孔質基体1の表面に付着する余分の活物質スラリー2を除去するスクレーパー6とを備えている。
【0019】
スラリー槽3は、活物質スラリー2の液面下に、移送ローラー5である反転ローラー5Bを水平に回転できるように配設している。スラリー槽3の液面には、充填ローラー4を水平に配設している。充填ローラー4は、下部を活物質スラリー2に浸漬して、上部を活物質スラリー2の外部に表出させて配設している。
【0020】
移送ローラー5は、ガイドローラー5Aと、反転ローラー5Bと、駆動ローラー5Cとを備える。ガイドローラー5Aは、多孔質基体1の供給側に水平に配設されて、液面よりも上方で、多孔質基体1を充填ローラー4の側部に接触させる。駆動ローラー5Cは、活物質スラリー2の充填された多孔質基体1を2本のローラーで挟着して、一定の速度で移送する。したがって、駆動ローラー5Cは、いずれか、あるいは両方が、モーター(図示せず)等に連結されて、一定の速度で回転される。
【0021】
スクレーパー6は、活物質スラリー2から排出される多孔質基体1の表面に接触して、その表面に付着する余剰の活物質スラリー2を掻きとって除去する。スクレーパー6は板状で、その先端を軽く多孔質基体1の表面に押圧している。
【0022】
充填ローラー4は、回転して活物質スラリー2を多孔質基体1に充填する。充填ローラー4は、モーター(図示せず)に連結されて、矢印の方向に回転される。充填ローラー4の回転速度は、多孔質基体1の移送速度よりも速く、たとえば、多孔質基体1の移送速度の2〜6倍、好ましくは約4倍に設定される。充填ローラー4の回転速度が遅いと、活物質スラリー2を効率よく流動できなくなって、充填効率は低下する。反対に、充填ローラー4の回転速度が速すぎても、充填効率は低下する。高速回転する充填ローラー4も、活物質スラリー2を効率よく流動できなくなるからである。
【0023】
図2に示す充填ローラー4は、上端よりも多少右側に下がった位置で、多孔質基体1を接触させている。この位置で充填ローラー4と多孔質基体1とを接触させると、多孔質基体1と充填ローラー4との間に、多少下向きで、次第に隙間の狭くなる貯溜部7ができる。貯溜部7には、充填ローラー4の表面に付着して運ばれるてくる活物質スラリー2が蓄えられる状態となる。貯溜部7に蓄えられる活物質スラリー2は、充填ローラー4で強制的に多孔質基体1の微細空隙に充填される。このため、この位置に配設される充填ローラー4は、活物質スラリー2を効率よく多孔質基体1の微細空隙に充填できる特長がある。
【0024】
ただ、本発明は充填ローラーの回転方向を図2に示す方向に特定しない。充填ローラーは、図2の方向とは逆向きに回転させることもできる。この方向に回転される充填ローラーは、表面に膜状に活物質スラリーを付着して移送する。充填ローラーの表面に付着して移送される活物質スラリーは、多孔質基体との接触部分で、多孔質基体の微細空隙に強制的に充填される。
【0025】
充填ローラー4は、効率よく活物質スラリー2を移送するために、表面に、軸方向に延長して、複数の縦溝8を設けている。参考に、従来の充填ローラー4の縦溝8を図3に示し、本発明の充填ローラー4の縦溝8を図4に示す。従来の充填ローラー4は、縦溝8の対向面、すなわち、回転方向の前面8Aと背面8Bをほぼ平行としている。本発明の装置と方法に使用する充填ローラー4は、図4に示すように、回転方向における前面8Aを、充填ローラー4の中心から外周に向かって、半径方向から回転方向に傾斜させている。前面8Aの対向面である背面8Bは、半径方向を向いている。
【0026】
さらに、図5に示す充填ローラー4は、縦溝8の横断面をV字状として、前面8Aを回転方向に傾斜させて、その対向面である背面8Bを半径方向に向けている。さらに、図6に示す充填ローラー4は、縦溝8の前面8Aと背面8Bの両方を、回転方向に傾斜させている。
【0027】
図4と図5において、縦溝8の前面8Aが半径方向となす角度、すなわち、前面8Aの傾斜角αは、0以上で90度よりも小さく設計できるが、好ましくは、傾斜角αは、10〜80度、より好ましくは20〜70度、最適には約60度に設計される。
【0028】
さらに、充填ローラー4の縦溝8は、図7に示すように、充填ローラー4の表面に近付くにしたがって傾斜角αを大きくすることもできる。この形状の充填ローラー4は、よりスムーズに活物質スラリーを縦溝8に流入して、多孔質基体の微細空隙に充填できる特長がある。
【0029】
【実施例】
(実施例1)
[活物質スラリーを調整する工程]
下記の(1)〜(3)を混合した粉末に、(4)を添加混合して活物質スラリーを作製し、この活物質スラリーは、(4)のヒドロキシプロピルセルロース0.2wt%水溶液濃度を調整して、活物質スラリーの含水率と粘度を表1に示す値に調整する。
(1) 共沈成分として亜鉛を2.5wt%、コバルトを1wt%含有する水酸化ニ ッケル粉末(レーザー方式で測定した平均粒径が約15μm)を90重量部
(2) 水酸化コバルトを10重量部
(3) 酸化亜鉛粉末を3重量部
(4) ヒドロキシプロピルセルロースの0.2wt%水溶液
【0030】
【表1】
【0031】
[活物質スラリーを集電体に充填するする工程]
得られた活物質スラリーを、幅を約500mmとする帯状の発泡ニッケル基体の多孔質基体の微細空隙に充填する。発泡ニッケル基体は、多孔度を95%、厚みを約1.6mm、面密度を600g/m2とする。
【0032】
活物質スラリーは、図2の装置で多孔質基体1に充填する。この装置の充填ローラー4の縦溝8は、図4に示す形状をしている。さらに、充填ローラー4は、直径を160mm、縦溝8の深さを5mm、材質をSUS304とするステンレス製である。図4において、縦溝8の傾斜角αは30度、縦溝8のピッチを示すピッチ角aは8度、縦溝底部の幅を示す幅角bは3度である。充填ローラー4の回転速度は、多孔質基体1の移送速度の4倍とする。
【0033】
以上のようにして、活物質スラリー2を充填した多孔質基体1は、乾燥した後、2本の圧延ロールの間を通過させて圧延し、所定の形状に切断して電極とする。
【0034】
(実施例2)
充填ローラー4に設けた縦溝8の傾斜角αを30度から60度に変更する以外、実施例1と同様にして多孔質基体1に活物質スラリー2を充填する。
【0035】
(実施例3)
充填ローラー4を、図5の断面図に示すV溝状の縦溝8を有するものに変更する以外、実施例1と同様にして、多孔質基体1に活物質スラリー2を充填する。ただし、縦溝8の傾斜角αは30度とする。
【0036】
(実施例4)
充填ローラー4を、図5の断面図に示すV溝状の縦溝8を有するものに変更する以外、実施例1と同様にして、多孔質基体1に活物質スラリー2を充填する。ただし、縦溝8の傾斜角αは60度とする。
【0037】
(比較例)
充填ローラー4を、図3の断面図に示す溝状の縦溝8を有するものに変更する以外、実施例1と同様にして、多孔質基体1に活物質スラリー2を充填する。
【0038】
以上の実施例で製作した電極が、どの程度に活物質を充填しているかを下記の方法で測定した。
(1) 電極を100mm×100mmの大きさに切断する。
(2) 電極全体の重量を測定する。
(3) 水中でホモジナイザーを用いて活物質を多孔質基体から脱落させる。
(4) 活物質の脱落した多孔質基体の重量を測定する。
(5) 電極全体の重量と、活物質の脱落した多孔質基体の重量との差で、充填さ れた活物質重量を計算する。ただし、糊量は少ないので無視する。
【0039】
以上の方法で、多孔質基体に充填された活物質量を測定すると、図8〜図11に示すようになった。図8は実施例1、図9は実施例2、図10は実施例3、図11は実施例4で試作した電極の活物質充填量を示している。これ等の図は、活物質スラリーの含水率に対する、活物質の充填量を示している。これ等の図において、鎖線は、比較例の方法で試作した電極の活物質充填量を示している。図8〜図11に示すように、本発明の方法と装置で試作された電極は、含水率の低い活物質スラリー、いいかえると、水分量の少ない活物質スラリーを使用して、活物質の充填量を多くできることが明示される。
【0040】
以上の実施例は、アルカリ電池に使用する電極の製造方法について詳述した。ただし、本発明の活物質スラリーを充填する装置と電極の製造方法は、活物質スラリーを前述のものに特定しない。活物質スラリーには、水分や溶媒量が少なくなると粘度が高くなる全てのペースト状のものが使用できる。さらに、多孔質基体にも、活物質スラリーを充填できる無数の微細な空隙のある全てのもの、たとえば、金属繊維を立体的に方向性なく集合してシート状として、金属繊維の間に微細空隙を設けたニッケルマット等も使用できる。
【0041】
【発明の効果】
本発明の電極に活物質スラリーを充填する装置と、この装置を使用した電極の製造方法は、水分量の少ない高粘度の活物質スラリーを、効率よく多量に多孔質基体の微細空隙に充填できる特長がある。それは、本発明が、独特の形状をしている縦溝の充填ローラーを使用して、活物質スラリーを多孔質基体に充填するからである。本発明の装置と方法に使用される充填ローラーは、回転方向における縦溝の前面を、充填ローラーの中心から外周に向かって、半径方向から回転方向に傾斜している。この形状の縦溝は、充填ローラーが活物質スラリーの中で回転されるときに、活物質スラリーを速やかに効率よく流入できる。とくに、縦溝全体に隙間なく充分な量の活物質スラリーが流入される。縦溝に流入された充分な量の活物質スラリーは、多孔質基体に接触する部分で接線方向に加速して強制的に流動されて、多孔質基体の微細空隙に効率よく充填される。
【0042】
含水率の低い活物質スラリーを能率よく充填できることは、活物質スラリーの水分量を少なくして、充填後の乾燥時間を短縮できる。このことは、能率よく多量生産して、しかも、高品質な電極を多量生産できる特長を実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の多孔質基体に活物質スラリーを充填する装置を示す断面図
【図2】従来および本発明の多孔質基体に活物質スラリーを充填する装置を示す断面図
【図3】従来の充填ローラーの縦溝を示す断面図
【図4】本発明の実施の形態にかかる充填ローラーの縦溝の一例を示す断面図
【図5】本発明の実施の形態にかかる充填ローラーの縦溝の他の一例を示す断面図
【図6】本発明の実施の形態にかかる充填ローラーの縦溝の他の一例を示す断面図
【図7】本発明の実施の形態にかかる充填ローラーの縦溝の他の一例を示す断面図
【図8】本発明の実施例1における活物質スラリーの含水率に対する活物質の充填量を示すグラフ
【図9】本発明の実施例2における活物質スラリーの含水率に対する活物質の充填量を示すグラフ
【図10】本発明の実施例3における活物質スラリーの含水率に対する活物質の充填量を示すグラフ
【図11】本発明の実施例4における活物質スラリーの含水率に対する活物質の充填量を示すグラフ
【符号の説明】
1…多孔質基体
2…活物質スラリー
3…スラリー槽
4…充填ローラー
5…移送ローラー 5A…ガイドローラー 5B…反転ローラー
5C…駆動ローラー
6…スクレーパー
7…貯溜部
8…縦溝 8A…前面 8B…背面
Claims (4)
- 活物質スラリー(2)が充填されてなるスラリー槽(3)と、このスラリー槽(3)に多孔質基体(1)を連続して移送する移送ローラー(5)と、スラリー槽(3)に充填されている活物質スラリー(2)に全体あるいは一部が浸漬されると共に、多孔質基体(1)の表面に接触して回転される充填ローラー(4)とを備え、
この充填ローラー(4)は、軸方向に延長して表面に複数の縦溝(8)を有し、充填ローラー(4)が回転されて縦溝(8)に活物質スラリー(2)が流入され、縦溝(8)の活物質スラリー(2)が、充填ローラー(4)と多孔質基体(1)との接触部分で縦溝(8)から多孔質基体(1)の微細空隙に供給されるように構成されてなる電池の電極に活物質スラリーを充填する装置において、
充填ローラー (4) の回転速度を多孔質基体 (1) の移送速度よりも速く、あるいは充填ローラー (4) を多孔質基体 (1) の移送方向と逆向きに回転させることに加えて、充填ローラー(4)の縦溝(8)が、回転方向における前面(8A)を充填ローラー(4)の中心から外周に向かって、半径方向から回転方向に傾斜してなることを特徴とする電池の電極に活物質スラリーを充填する装置。 - 縦溝 (8) の前面 (8A) が半径方向となす角度である前面 (8A) の傾斜角 ( α ) は、10〜80度である請求項1に記載される電池の電極に活物質スラリーを充填する装置。
- 連続する微細空隙を有する多孔質基体(1)を連続して移送し、移送される多孔質基体(1)の表面に接触して、一部あるいは全体を活物質スラリー(2)に浸漬した充填ローラー(4)を回転させ、回転する充填ローラー(4)の表面に設けた複数の縦溝(8)に活物質スラリー(2)を流入させ、多孔質基体(1)と充填ローラー(4)の接触部分で、充填ローラー(4)の縦溝(8)から多孔質基体(1)の微細空隙に活物質スラリー(2)を供給し、活物質スラリー(2)の供給された電極を乾燥する電極の製造方法において、
充填ローラー (4) の回転速度を多孔質基体 (1) の移送速度よりも速く、あるいは充填ローラー (4) を多孔質基体 (1) の移送方向と逆向きに回転させることに加えて、多孔質基体(1)の微細空隙に活物質スラリー(2)を供給する充填ローラー(4)に下記の構造のものを使用することを特徴とする電池の電極の製造方法。
(a) 充填ローラー(4)は、軸方向に延長する複数本の縦溝(8)を有する。
(b) 縦溝(8)の回転方向における前面(8A)を、充填ローラー(4)の中心から外周に向かって半径方向から回転方向に傾斜させている。 - 縦溝 (8) の前面 (8A) が半径方向となす角度である前面 (8A) の傾斜角 ( α ) は、10〜80度である請求項3に記載される電池の電極に活物質スラリーを充填する電極の製造方法。
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1996
- 1996-05-24 JP JP12994596A patent/JP3557043B2/ja not_active Expired - Lifetime
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