JP3556815B2 - 空調装置の温湿度制御シミュレータ - Google Patents

空調装置の温湿度制御シミュレータ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、これから設計しようとする空調装置や既設の空調装置に、任意の温湿度の外気を取り入れたときの温湿度制御状態のシミュレーションを行う空調装置の温湿度制御シミュレータに関する。
【0002】
【従来の技術】
図8は、取り入れた外気を予め設定した所定の温湿度に調温・調湿する一般的な空調装置1を示すもので、一端側に形成された外気取入口2から、他端側に形成された空調空気送給口3に至る空気流路中に、外気を調温/調湿する温湿度調整器4,4…が配設されている。
温湿度調整器4,4…としては、プレヒータと称するバーナなどの加熱容量可変の主加熱装置H,充填材式気液接触装置などの加湿容量可変の断熱加湿装置W, 冷却コイルなどの冷却容量可変の冷却装置C, レヒータと称する加熱容量の微調整が可能な補助加熱装置RH,蒸気放出管などの等温加湿を行う等温加湿装置DSが、その順序に従って配設されている。
【0003】
また、断熱加湿装置Wの出口側に配された温度センサ5と、空調空気送給口3に配された温湿度センサ6が、制御装置7に接続されており、温度センサ5により主加熱装置H及び断熱加湿装置Wを通過した空気の温度を検出し、温湿度センサ6により冷却装置C,補助加熱装置RH,等温加湿装置DSを通過した空調空気の温湿度を検出するように成されている。
【0004】
そして、従来の温湿度制御は、断熱加湿装置Wをフルパワーで運転することにより断熱加湿装置Wを通過した空気を相対湿度100%の飽和蒸気とし、このときの温度を温度センサ5で測定する。
そして、その温度が、許容温度範囲より高ければ主加熱装置Hの供給熱量を減少させ、許容温度範囲より低ければ主加熱装置Hの供給熱量を増大させて許容温度範囲内まで上昇させ、その後、温湿度センサ6の検出結果に基づいて、冷却装置Cで冷却することにより所定絶対湿度まで除湿し、等温加熱装置RHにより所定温度まで加熱し、または、必要に応じて補助加熱装置DSにより等温加湿を行って加湿し、最終的に所望の温湿度に達するように調整している。
したがって、夏場でも冬場でも外気の変化にかかわらず所定の温湿度に調整された空調空気を供給することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この場合に、空調装置1の各温湿度調整器4,4…は、その空調装置1を設置する場所の最高温湿度及び最低温湿度に応じて最大容量が決定されるが、その算定基準は、具体的な気象データや温湿度制御との関係で定められるものではなく長年の経験と勘に頼っているのが現状である。
したがって、夏場に冷却装置Cが容量不足になったり、冬場に主加熱装置Hと補助加熱装置RHを合わせても容量不足になって、制御不能に陥ることがないように、いずれも安全を見越して各温湿度調整器4,4…の容量を大きめに設定する傾向にある。
【0006】
また、従来の制御方法では、例えば、冬場は、主加熱装置H,断熱加湿装置W,冷却装置C,補助加熱装置RH,等温加湿装置DSの全てを稼動させて、最終的に所望の温湿度に達するように制御している。
そして、この場合、図9に示すように、主加熱装置Hで必要以上に加熱し、断熱加湿装置Wで必要以上に加湿した後に、余分な水分を除去するために冷却装置Cで冷却操作を行い、さらに、補助加熱装置RHにより加熱した温度が所定温度を超えて相対湿度が低下したときには、等温加湿装置DSにより等温加湿を行うというような無駄な制御を行っている。
【0007】
このように、大容量の温湿度調整器4,4…を用いて、しかも、エネルギー的にロスの多い温湿度制御を行っているため、各温湿度調整器4,4…の容量がその空調装置1を設置する地方の気象条件に適合して選定されているかについての客観的な判断を行うことができなかった。
即ち、新たに空調装置1を設置し、これを最適な制御で稼動させる場合に、各温湿度調整器4,4…はどの程度の容量に設定すべきか,各温湿度調整器4,4…の容量を設定したときにその地方の外気の温湿度変化に対応するか否かの判断を行うことができず、既存の空調装置1の温湿度調整器4,4…を交換するときに新たに設置する温湿度調整器4,4…の容量をどの程度に選定すべきかを評価することができなかった。
【0008】
そこで本発明は、空調装置に設置される各温湿度調整器の条件を設定することにより、その空調装置に固有の制御マップを作成し、空調装置に取り入れられる外気の温湿度に応じてどのような制御が行われるかシミュレーションさせることができるようにすることを技術的課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために、本発明は、取り入れた外気を目標温湿度に調温/調湿する温湿度調整器として、加熱容量可変の主加熱装置,加湿容量可変の断熱加湿装置,冷却容量可変の冷却装置,加熱容量の微調整が可能な補助加熱装置及び加湿容量の微調整が可能な等温加湿装置のうち、少なくとも一以上がこの順序で配列されてなる空調装置を想定し、任意の温湿度の外気を取り入れたときの温湿度制御状態のシミュレーションを行う空調装置の温湿度制御シミュレータであって、空調装置の条件設定データとして少なくとも空調空気の目標温湿度及び各温湿度調整器の容量を入力するデータ入力装置と、これらの各条件設定データを所定の記憶領域に記憶するデータ記憶装置と、湿り空気線図を数値データ又は数式データ化して記憶した空気線図テーブルと、前記データ記憶装置に記憶された条件設定データに基づき前記空気線図テーブルから読み出した湿り空気線図を温湿度制御に必要な温湿度調整器の組合せに応じて複数の制御エリアに区分した制御マップを設定する制御マップ設定器と、制御マップを湿り空気線図に重ねてグラフィック表示する表示装置を備えたことを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、設計しようとする空調装置が有する温湿度調整器の種類に応じて、空調装置の条件設定データを入力すると、その入力データに基づき空気線図を温湿度制御に必要な温湿度調整器の組合せに応じて複数の制御エリアに区分した制御マップがグラフィック表示される。
したがって、空調装置を設置する土地の気象条件を入力して、制御マップ上に表示させることにより、各制御エリアの使用頻度を知ることができ、これに基づいて、条件設定データの適否、特に各温湿度調整器の容量の適否を判定することができ、必要があれば条件設定データを変更して異なる制御マップを描かせ、これらの中から最適のものを選択する基礎データとして用いることができる。
【0011】
また、入力された外気の温湿度により定まる外気状態点が属する制御エリアに応じて、前記外気状態点から予め設定された目標とする温湿度の状態点に至るまで、空気線図上を等絶対湿度線に沿って加熱方向に推移する主加熱操作線と、空気線図上を等エンタルピ線に沿って加湿方向に推移する断熱加湿操作線と、空気線図上を冷却装置の冷却温度に向かって推移する冷却操作線と、空気線図上を等絶対湿度線に沿って加熱方向に推移する補助加熱操作線と、空気線図上を等温線に沿って加湿方向に推移する等温加湿操作線のうち必要な線をこの順で連結した状態変化予想線を設定し、その状態変化予想線が空気線図と共に表示装置にグラフィック表示させるようにしてもよい。
この場合は、外気の温湿度に応じて表示された状態変化予想線が、予め入力した条件設定データにより想定された空調装置を稼動させたときの外気の温湿度変化としてグラフィック表示され、実際の空調装置を運転することなく運転状況を把握することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
図1は本発明に係る空調装置の温湿度制御シミュレータを示すブロック図、図2は本発明装置で設定された制御マップの一例を示す湿り空気線図、図3(a)〜(c),図4(a)〜(e)及び図5(a),(b)はいずれも各制御エリアで設定される状態変化予想線を示す図である。
【0013】
本例の空調装置の温湿度制御シミュレータ10は、取り入れた外気を調温/調湿する温湿度調整器4,4…として、加熱容量可変の主加熱装置H,加湿容量可変の断熱加湿装置W,冷却容量可変の冷却装置C,加熱容量の微調整が可能な補助加熱装置RH及び加湿容量の微調整が可能な等温加湿装置DSのうち、少なくとも一以上がこの順序で配列されてなる空調装置1を想定し、任意の温湿度の外気を取り入れたときの温湿度制御状態のシミュレーションを行うものである。
【0014】
この温湿度制御シミュレータ10は、空調装置1の条件設定データと外気の温湿度を入力するキーボードやマウス、または、記憶媒体からデータを読み取るデータリーダなどのデータ入力装置11と、これらの各条件設定データなどを所定の記憶領域に記憶するデータ記憶装置12と、湿り空気線図を数値データ又は数式データ化して記憶した空気線図テーブル13と、前記データ記憶装置12に記憶された各条件設定データに基づき前記空気線図テーブル13から読み出した湿り空気線図を温湿度制御に必要な温湿度調整器4,4…の組合せに応じて複数の制御エリアA〜A10に区分した制御マップMを設定する制御マップ設定器14と、制御マップMを湿り空気線図に重ねてグラフィック表示する表示装置15を備えている。
【0015】
また、前記データ入力装置11により入力された外気温度T〜T10及び外気湿度Φ〜Φ10により定まる外気状態点G〜G10が前記制御マップM上のどの制御エリアA〜A10に属するかを判断する制御エリア判定器16と、各制御エリアA〜A10ごとに、前記外気状態点G〜G10から予め設定された目標とする温湿度の状態点に至るまで、湿り空気線図上を等絶対湿度線に沿って加熱方向に推移する主加熱操作線Hと、湿り空気線図上を等エンタルピ線に沿って加湿方向に推移する断熱加湿操作線Wと、湿り空気線図上を冷却装置Cの冷却温度Tcに向かって推移する冷却操作線Cと、湿り空気線図上を等絶対湿度線に沿って加熱方向に推移する補助加熱操作線RHと、湿り空気線図上を等温線に沿って加湿方向に推移する等温加湿操作線DSのうち必要な線をこの順で連結した状態変化予想線J〜J10を設定する予想線設定器17を備え、前記状態変化予想線J〜J10が前記表示装置15の湿り空気線図上にグラフィック表示されるように成されている。
【0016】
前記記憶装置12には、空調装置1の条件設定データとして、
Ts :空調空気の目標上限温度,
Φs :空調空気の目標上限湿度,
Tw :空調空気の目標下限温度,
Φw :空調空気の目標下限湿度,
Hmax :主加熱装置Hの最大加熱容量,
Hmin :主加熱装置Hの最小加熱容量,
Wmax :断熱加湿装置Wの最大加湿容量,
Cmax :冷却装置Cの最大冷却容量,
Tc :冷却装置Cの冷却温度,
RHmax :補助加熱装置RHの最大加熱容量,
DSmax :等温加湿装置DSの最大加湿容量,
Tmax :外気温度上限設定値,
の各データが設定可能に成されている。
この場合に、空調空気の温湿度を一年を通じて一定に維持する場合は、空調空気の上限温湿度Ts,Φsと、下限温湿度Tw,Φwに同じ値を設定する。
また、熱帯仕様で主加熱装置Hがない場合はHmax =0,Hmin =0と、寒冷地仕様などで冷却装置Cがない場合はCmax =0と設定すればよい。
【0017】
また、前記制御マップ設定器14は、まず、前記データ記憶装置12に記憶された各条件設定データに基づき、空気線図テーブル13から読み出した湿り空気線図上に、
Ps:高温期の空調空気の温湿度Ts,Φsによって定まる上限状態点,
Pw:低温期の空調空気の温湿度Tw,Φwによって定まる下限状態点,
:中間期の空調空気の温湿度を前記上限状態点Ps及び下限状態点Pwを結んだ線で表す目標温湿度線,
Ls,Lw:補助加熱操作で目標温湿度線Lに至る領域を前記上限状態点Ps及び下限状態点Pwから夫々の露点へ延びる等絶対湿度線により設定する上限及び下限補助加熱線,
Es,Ew:上限状態点Ps及び下限状態点Pwから等エンタルピ線と平行に高温側へ延びる上限及び下限エンタルピ線,
:上限及び下限エンタルピ線Es及びEwに挟まれた領域内で断熱加湿操作により目標温湿度線Lに至る領域を前記目標温湿度線Lに対して断熱加湿装置Wの最大加湿容量Wmax に応じた加湿分だけ低湿度側に設定した線で表す断熱加湿容量設定線,
:前記下限エンタルピ線Ewと断熱加湿容量設定線Lとを等温加湿装置DSの最大加湿容量DSmax に応じて等温度線に沿って低湿度側に平行移動した線で、断熱加湿操作と等温加湿操作を併用することによって目標温湿度線Lに達する下限を表す全加湿容量設定線,
:主加熱装置Hの最小加熱容量Hmin に応じた温度分だけ下限エンタルピ線Ewを低温側に移動させ、その下端から等温線と平行に伸ばした線で、主加熱装置Hで安定的に制御し得る最小加熱容量を示す最小主加熱容量設定線,
:主加熱操作により下限状態点Pwのエンタルピに達する下限エンタルピを、主加熱装置Hの最大加熱容量Hmax に応じたエンタルピ分だけ下限状態点Pwのエンタルピより低い等エンタルピ線で表す最大主加熱容量設定線,
:等温加湿操作を行うことにより下限状態点Pwに達する最低温度を下限状態点Pwから等温線に沿って降ろした線で表す等温加湿下限温度線,
:断熱加湿操作を行うことにより下限状態点Pwの絶対湿度と等しい湿度まで加湿できる下限絶対湿度を、下限エンタルピ線Ewと断熱加湿容量設定線Lとの交点と絶対湿度が等しい線で表す断熱加湿下限湿度線,
:断熱加湿操作及び等温加湿操作を行うことにより下限状態点Pwの絶対湿度と等しい湿度まで加湿できる下限絶対湿度を、全加湿容量設定線Lの下限絶対湿度を通る等絶対湿度線で表す全加湿下限湿度線,
:最大主加熱容量設定線Lと断熱加湿下限湿度線Lとの交点温度における全加湿下限湿度線L上の点から低温側に延びる等エンタルピ線で、補助加熱操作を行うことなく下限状態点Pwまで加熱可能な下限温度を表す主加熱限界線,
:補助加熱装置RHの供給熱量を最大にしたときの最大加熱容量RHmax に応じたエンタルピ分だけ、主加熱下限温度線Lから低エンタルピ側に平行に設定された等エンタルピ線で、主加熱操作及び補助加熱操作を行って下限状態点Pwまで加熱可能な下限温度を表す全加熱下限温度線,
10:冷却装置Cの最大冷却容量Cmax に応じたエンタルピ分だけ上限状態点Psの露点のエンタルピより高エンタルピ側に設定した線で、上限状態点Psの絶対湿度まで除湿可能な上限温湿度を表す冷却限界線,
11:冷却装置Cの冷却温度Tcにおける相対湿度100%の冷却状態点Pcと上限状態点Psを結ぶ延長線で、上限状態点Psより高温側へ延びる冷却線,
12:外気温度上限設定値Tmax に応じた上限温度線,
を数値データ化または数式データ化して設定する。
【0018】
そして、これに基づき、空気線図テーブル13から読み出した湿り空気線図を温湿度制御に必要な温湿度調整器4,4…の組合せに応じて以下のような複数の制御エリアA〜A10に区分した制御マップを設定する。
各制御エリアA〜A10は、
:全加熱下限温度線Lと全加湿下限湿度線Lと主加熱限界線Lと飽和蒸気圧線LHで囲まれた低温期低温低湿度制御エリア,
:主加熱限界線Lと全加湿下限湿度線Lと最小主加熱容量設定線Lと断熱加湿下限湿度線Lと最大主加熱容量設定線Lと飽和蒸気圧線LHで囲まれた低温期高温低湿度制御エリア,
:最大主加熱容量設定線Lと断熱加湿下限湿度線Lと最小主加熱容量設定線Lと飽和蒸気圧線LHで囲まれた低温期高温高湿度制御エリア,
:目標温湿度線Lと下限エンタルピ線Ewと断熱加湿容量設定線Lと上限エンタルピ線Esで囲まれた中間期低相対湿度制御エリア,
:下限エンタルピ線Ewと断熱加湿容量設定線Lと上限温度線L12と全加湿容量設定線Lと最小主加熱容量設定線Lと等温加湿下限温度線Lとで囲まれた中間期低絶対湿度制御エリア,
:全加湿下限湿度線Lと全加湿容量設定線Lと最小主加熱容量設定線Lとで囲まれた中間期低エンタルピ制御エリア,
:上限エンタルピ線Esと目標温湿度線Lと下限エンタルピ線Ewと飽和蒸気圧線LHにより囲まれた中間期高相対湿度制御エリア,
:下限エンタルピ線Ewと等温加湿下限温度線Lと最小主加熱容量設定線Lにより囲まれた中間期低温制御エリア,
:上限エンタルピ線Esと上限温度線L12と冷却限界線L10と冷却線L11とで囲まれた高温期低湿度制御エリア,
10:冷却限界線L10と冷却線L11と上限補助加熱線Lsと飽和蒸気圧線LHで囲まれた高温期高湿度制御エリア,
で表される。
【0019】
また、各制御エリアA〜A10ごとに状態変化予想線J〜J10を設定する前記予想線設定器17は、制御エリア判定器16により判定された外気状態点G〜G10が属する制御エリアA〜A10に応じて、使用する温湿度調整器4,4…の組合せ及びその手順を予め記憶した低温期低温低湿度制御手順設定器S,低温期高温低湿度制御手順設定器S,低温期高温高湿度制御手順設定器S,中間期低相対湿度制御手順設定器S,中間期低絶対湿度制御手順設定器S,中間期低エンタルピ制御手順設定器S,中間期高相対湿度制御手順設定器S,中間期低温制御手順設定器S,高温期低湿度制御手順設定器S,高温期高湿度制御手順設定器S10を備えている。
【0020】
低温期低温低湿度制御手順設定器Sには,使用する温湿度調整器4として主加熱装置Hと断熱加湿装置Wと補助加熱装置RHと等温加湿装置DSが設定されると共に、制御手順として低温期低温低湿度制御エリアAに属する外気状態点Gから下限状態点Pwに至るまで、主加熱操作線Hと断熱加湿操作線Wと補助加熱操作線RHと等温加湿操作線DSをこの順で結んだ状態変化予想線Jが設定されている。
【0021】
低温期高温低湿度制御手順設定器Sには、使用する温湿度調整器4として主加熱装置Hと断熱加湿装置Wと等温加湿装置DSが設定されると共に、制御手順として低温期高温低湿度制御エリアAに属する外気状態点Gから下限状態点Pwに至るまで、主加熱操作線Hと断熱加湿操作線Wと等温加湿操作線DSをこの順で結んだ状態変化予想線Jが設定されている。
【0022】
低温期高温高湿度制御手順設定器Sには、使用する温湿度調整器4として主加熱装置Hと断熱加湿装置Wが設定されると共に、制御手順として低温期高温高湿度制御エリアAに属する外気状態点Gから下限状態点Pwに至るまで、主加熱操作線Hと断熱加湿操作線Wとをこの順で結んだ状態変化予想線Jが設定されている。
【0023】
中間期低相対湿度制御手順設定器Sには、使用する温湿度調整器4として断熱加湿装置Wが設定されると共に、制御手順として中間期低相対湿度制御エリアAに属する外気状態点Gから目標温湿度線L上の点に至るまで、断熱加湿操作線Wが状態変化予想線Jとして設定されている。
【0024】
中間期低絶対湿度制御手順設定器Sには、使用する温湿度調整器4として断熱加湿装置Wと等温加湿装置DSが設定されると共に、制御手順として中間期低絶対湿度制御エリアAに属する外気状態点Gから目標温湿度線L上の点に至るまで、断熱加湿操作線Wと等温加湿操作線DSをこの順で結んだ状態変化予想線Jが設定されている。
【0025】
中間期低エンタルピ制御手順設定器Sには、使用する温湿度調整器4として断熱加湿装置Wと補助加熱装置RHと等温加湿装置DSが設定されると共に、制御手順として中間期低エンタルピ制御エリアAに属する外気状態点Gから下限状態点Pwに至るまで、断熱加湿操作線Wと補助加熱操作線RHと等温加湿操作線DSをこの順で結んだ状態変化予想線Jが設定されている。
【0026】
中間期高相対湿度制御手順設定器Sには、使用する温湿度調整器4として補助加熱装置RHが設定されると共に、制御手順として中間期高相対湿度制御エリアAに属する外気状態点Gから目標温湿度線L上の点に至るまで、補助加熱操作線RHが状態変化予想線Jとして設定されている。
【0027】
中間期低温制御手順設定器Sには、使用する温湿度調整器4として断熱加湿装置Wと補助加熱装置RHが設定されると共に、制御手順として中間期低温制御エリアAに属する外気状態点Gから下限状態点Pwに至るまで、断熱加湿操作線Wと補助加熱操作線RHをこの順で結んだ状態変化予想線Jが設定されている。
【0028】
高温期低湿度制御手順設定器Sには、使用する温湿度調整器4として断熱加湿装置Wと冷却装置Cが設定されると共に、制御手順として高温期低湿度制御エリアAに属する外気状態点Gから上限状態点Psに至るまで、断熱加湿操作線Wと冷却操作線Cをこの順で結んだ状態変化予想線Jが設定されている。
【0029】
高温期高湿度制御手順設定器S10には、使用する温湿度調整器4として冷却装置Cと補助加熱装置RHが設定されると共に、制御手順として高温期高湿度制御エリアA10に属する外気状態点G10から上限状態点Psに至るまで、冷却操作線Cと補助加熱操作線RHをこの順で結んだ状態変化予想線J10が設定されている。
【0030】
以上が本発明の一例構成であって、次にその作用を説明する。
例えば、塗装ブース内の雰囲気温度を制御する空調装置をシミュレーションする場合に、空調装置1の条件設定データとして、夏場の空調空気の目標温湿度Ts=28℃,Φs=75%、冬場の空調空気の目標温湿度Tw=20℃,Φw=75%、主加熱装置Hの最大加熱容量Hmax =50万kcal /hr, 最小加熱容量Hmin =10万kcal /hr、断熱加湿装置Wの最大加湿容量(最大加湿効率80%で運転した時の加湿容量)Wmax =440kg/hr、冷却装置Cの最大冷却容量Cmax =50万kcal /hr、冷却装置Cの冷却温度Tc=7℃、補助加熱装置RHの最大加熱容量RHmax =10万kcal /hr、等温加湿装置DSの最大加湿容量DSmax =150kg/hr,上限外気温度Tmax =43℃を入力すると、制御マップ設定器14により、図2に示すような制御マップMが設定される。
なお、各温湿度調整器4,4…の容量は、空調装置1の送風量(m/hr) によって定まり、例えば、本例では風量が55000 Nm/hrとしたときの容量が設定されている。
【0031】
ここで、外気の温度T〜T10及び湿度Φ〜Φ10で定まる外気状態点G〜G10が、いずれかの制御エリアA〜A10内に入っていれば制御可能であり所定の温湿度の空調空気を供給することができる。
しかし、いずれの制御エリアA〜A10にも属さない場合には所定の温湿度の空調空気を供給することができない。
したがって、空調装置1を設置しようとする場所の気象データを外気の温湿度データとして入力することにより、その空調装置1が一年中を通じて予め設定した温湿度の空調空気を供給できるか否かを判断することができる。
【0032】
また、気象データを制御マップM上にプロットしたときに、どの制御エリアA〜A10における制御が多いかがわかる。
これにより、例えば、低温期高温低湿度制御エリアAにプロットされる外気状態点が多ければ、等温加湿装置DSに頼らざるを得ないので、ランニングコストを低減するために断熱加湿装置Wの容量を大きくしたり、制御エリアA,A10においてエンタルピの高い部分にプロットされる外気状態点がなければ冷却装置Cの容量を小さくするように設計し直すなど、各温湿度調整器4,4…の容量が適当であるか否かの判断を行うことができる。
【0033】
次いで、予想線設定器17では、外気状態点G〜G10で表される外気が空調装置1に取り入れられたときに、各温湿度調整器4,4…がどのように制御されるかを示す状態変化予想線J〜J10を設定し、これを表示装置15の制御マップM上に表示させることができる。
【0034】
外気状態点Gが低温期低温低湿度制御エリアAに属する場合、図3(a)に示すように、制御手順設定器Sにより、外気状態点Gから下限状態点Pwに至るまで、主加熱操作線Hと断熱加湿操作線Wと補助加熱操作線RHと等温加湿操作線DSをこの順で結んだ状態変化予想線Jが設定され、これが制御マップM上に表示される。
すなわち、制御エリアA内の状態点Gは、主加熱操作によりエリアHに移行し、断熱加湿操作によりエリアWに移行する。そして、補助加熱操作,等温加湿操作により下限状態点Pwに達する。
【0035】
外気状態点Gが低温期高温低湿度制御エリアAに属する場合、図3(b)に示すように、制御手順設定器Sにより、外気状態点Gから下限状態点Pwに至るまで、主加熱操作線Hと断熱加湿操作線Wと等温加湿操作線DSをこの順で結んだ状態変化予想線Jが設定され、これが制御マップM上に表示される。
すなわち、制御エリアA内の状態点Gは主加熱操作によりエリアHに移行し、断熱加湿操作により等温加湿下限温度線L上に移行する。そして、補助加熱操作,等温加湿操作により下限状態点Pwに達する。
【0036】
外気状態点Gが低温期高温高湿度制御エリアAに属する場合、図3(c)に示すように、制御手順設定器Sにより、外気状態点Gから下限状態点Pwに至るまで、主加熱操作線Hと断熱加湿操作線Wとをこの順で結んだ状態変化予想線Jが設定され、これが制御マップM上に表示される。
すなわち、制御エリアA内の状態点Gは主加熱操作により下限エンタルピ線Ew上に乗せることができ、断熱加湿操作により下限状態点Pwに達する。
【0037】
外気状態点Gが中間期低相対湿度制御エリアAに属する場合、図4(a)に示すように、制御手順設定器Sにより、外気状態点Gから目標温湿度線L上の点に至るまで、断熱加湿操作線Wが状態変化予想線Jとして設定され、これが制御マップM上に表示される。
すなわち、制御エリアA内の状態点Gは断熱加湿操作のみにより目標温湿度線Lに達する。
【0038】
外気状態点Gが中間期低絶対湿度制御エリアAに属する場合、図4(b)に示すように、制御手順設定器Sにより、外気状態点Gから目標温湿度線L上の点に至るまで、断熱加湿操作線Wと等温加湿操作線DSをこの順で結んだ状態変化予想線Jが設定され、これが制御マップM上に表示される。
すなわち、制御エリアA内の状態点Gは断熱加湿操作によりエリアWに推移し、等温加湿操作により目標温湿度線Lに達する。
【0039】
外気状態点Gが中間期低エンタルピ制御エリアAに属する場合、主加熱装置Hを稼動させると、加熱容量オーバーとなって湿度不足となり、又は温度が下限状態点Pwを超えてしまう。そこで、図4(c)に示すように、制御手順設定器Sにより、外気状態点Gから下限状態点Pwに至るまで、断熱加湿操作線Wと補助加熱操作線RHと等温加湿操作線DSをこの順で結んだ状態変化予想線Jが設定され、これが制御マップM上に表示される。
すなわち、制御エリアA内の状態点Gは、断熱加湿操作によりエリアWに移行した後、補助加熱操作,等温加湿操作により下限状態点Pwに達する。
【0040】
外気状態点Gが中間期高相対湿度制御エリアAに属する場合、図4(d)に示すように、制御手順設定器Sにより、外気状態点Gから目標温湿度線L上の点に至るまで、補助加熱操作線RHが状態変化予想線Jとして設定され、これが制御マップM上に表示される。
すなわち、制御エリアA内の状態点Gは、補助加熱操作のみにより目標温湿度線Lに達する。
【0041】
外気状態点Gが中間期低温制御エリアAに属する場合、図4(e)に示すように、制御手順設定器Sにより、外気状態点Gから下限状態点Pwに至るまで、断熱加湿操作線Wと補助加熱操作線RHをこの順で結んだ状態変化予想線Jが設定され、これが制御マップM上に表示される。
すなわち、制御エリアA内の状態点Gは、補助加熱操作及び断熱加湿操作により下限状態点Pwに達する。
【0042】
外気状態点Gが高温期低湿度制御エリアAに属する場合、図5(a)に示すように、制御手順設定器Sにより、外気状態点Gから上限状態点Psに至るまで、断熱加湿操作線Wと冷却操作線Cをこの順で結んだ状態変化予想線Jが設定され、これが制御マップM上に表示される。
すなわち、制御エリアA内の状態点Gは、断熱加湿操作により冷却線L11上に達し、冷却操作により上限状態点Psに達する。
【0043】
外気状態点G10が高温期高湿度制御エリアA10に属する場合、図5(b)に示すように、制御手順設定器S10により、外気状態点G10から上限状態点Psに至るまで、冷却操作線Cと補助加熱操作線RHをこの順で結んだ状態変化予想線J10が設定され、これが制御マップM上に表示される。
すなわち、制御エリアA10内の状態点G10は、冷却操作により上限補助加熱線Ls上に達し、補助加熱操作により上限状態点Psに達する。
【0044】
なお、断熱加湿装置Wは外気に含まれる塵埃を除去するために、制御に必要のない場合でも加湿量を最低に絞って常時運転されているため、これを考慮する場合は、外気状態点の湿度からその加湿分を予め差し引いて考えればよい。
また、各条件設定データは0を入力することもでき、例えば等温加湿装置DSが設置されていない場合にはその最大加湿容量DSmax =0としたり、寒冷地仕様で冷却装置Cが設けられていない場合には最大冷却容量Cmax =0と設定して入力すればよい。
さらに、上述の説明では、目標とする温湿度の状態点を、上限状態点Ps及び下限状態点Pwを結ぶ目標温湿度線L上の点として表したが、図6に示すように、所定の許容範囲をもったエリアAとして設定する場合であってもよい。
【0045】
図7は前述と異なる条件設定データを入力したときの制御マップMを示し、図2と共通する部分については同一符号を付して詳細説明は省略する。本例では、主加熱装置Hの最大主加熱容量Hmax が大きく設定され、等温加湿装置DSの最大加湿容量DSmax と主加熱装置Hの最小主加熱容量Hmax のエンタルピ換算値が略等しく設定されている。
これにより、最大主加熱容量設定線Lが湿り空気線図外に描かれることとなり、また、全加湿容量設定線Lと最小主加熱容量設定線Lが等エンタルピ線上に重なるように設定されている。
【0046】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、空調装置の条件設定データを入力すると、空気線図を温湿度制御に必要な温湿度調整器の組合せに応じて複数の制御エリアに区分した制御マップがグラフィック表示されるので、空調装置に取り入れる外気の温湿度として空調装置を設置する場所の気象データを入力することにより、各制御エリアの使用頻度を知ることができ、これに基づいて、条件設定データの適否、特に各温湿度調整器の容量の適否を判定し、最も効率のよい容量を決定することができるという大変優れた効果を奏する。
【0047】
また、入力された外気の温湿度により定まる外気状態点が属する制御エリアに応じて、前記外気状態点から予め設定された目標とする温湿度の状態点に至るまでの温湿度変化を表す状態変化予想線が制御マップ上にグラフィック表示させるようにすれば、実際の空調装置を運転することなく、予め入力した条件設定データにより想定された空調装置を稼動させたときの運転状況を把握することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る空調装置の温湿度制御シミュレータを示すブロック図。
【図2】本発明装置で設定された制御マップの一例を示す湿り空気線図。
【図3】(a)〜(c)は状態変化予想線の例を示す湿り空気線図。
【図4】(a)〜(e)は状態変化予想線の例を示す湿り空気線図。
【図5】(a),(b)は状態変化予想線の例を示す湿り空気線図。
【図6】他の制御マップの例を示す湿り空気線図。
【図7】他の制御マップの例を示す湿り空気線図。
【図8】空調装置を示す概略説明図。
【図9】従来の制御方法を示す説明図。
【符号の説明】
1・・・・・・空調装置
4・・・・・・温湿度調整器
H・・・・・・主加熱装置
W・・・・・・断熱加湿装置
C・・・・・・冷却装置
RH・・・・・補助加熱装置
DS・・・・・等温加湿装置
10・・・・・・空調装置の温湿度制御シミュレータ
11・・・・・・データ入力装置
12・・・・・・データ記憶装置
13・・・・・・空気線図テーブル
〜A10・・・制御エリア
M・・・・・・・制御マップ
14・・・・・・制御マップ設定器
15・・・・・・表示装置
〜T10・・・外気温度
Φ〜Φ10・・・外気湿度
〜G10・・・外気状態点
16・・・・・・制御エリア判定器
・・・・・・主加熱操作線
・・・・・・断熱加湿操作線
・・・・・・冷却操作線
RH・・・・・補助加熱操作線
DS・・・・・等温加湿操作線
〜J10・・・状態変化予想線
17・・・・・・予想線設定器
〜S10・・・制御手順設定器

Claims (6)

  1. 取り入れた外気を目標温湿度に調温/調湿する温湿度調整器(4,4…)として、加熱容量可変の主加熱装置(H),加湿容量可変の断熱加湿装置(W),冷却容量可変の冷却装置(C),加熱容量の微調整が可能な補助加熱装置(RH)及び加湿容量の微調整が可能な等温加湿装置(DS)のうち、少なくとも一以上がこの順序で配列されてなる空調装置(1)を想定し、任意の温湿度の外気を取り入れたときの温湿度制御状態のシミュレーションを行う空調装置の温湿度制御シミュレータであって、
    空調装置(1)の条件設定データとして少なくとも空調空気の目標温湿度及び各温湿度調整器(4,4…)の容量を入力するデータ入力装置(11)と、これらの各条件設定データを所定の記憶領域に記憶するデータ記憶装置(12)と、湿り空気線図を数値データ又は数式データ化して記憶した空気線図テーブル(13)と、前記データ記憶装置(12)に記憶された条件設定データに基づき前記空気線図テーブル(13)から読み出した湿り空気線図を温湿度制御に必要な温湿度調整器(4,4…)の組合せに応じて複数の制御エリア(A〜A10) に区分した制御マップ(M) を設定する制御マップ設定器(14)と、制御マップ(M)を湿り空気線図に重ねてグラフィック表示する表示装置(15)を備えたことを特徴とする空調装置の温湿度制御シミュレータ。
  2. 前記データ記憶装置(12)に外気温湿度(T〜T10,Φ〜Φ10)を記憶する領域が設定されてなる請求項1記載の空調装置の温湿度制御シミュレータ。
  3. 前記外気温湿度(T〜T10,Φ〜Φ10)により定まる外気状態点(G〜G10)が前記制御マップ(M)上のどの制御エリア(A〜A10)に属するかを判断する制御エリア判定器(16)と、前記各制御エリア(A〜A10)ごとに、前記外気状態点(G〜G10)から予め設定された目標とする温湿度の状態点に至るまで、湿り空気線図上を等絶対湿度線に沿って加熱方向に推移する主加熱操作線 (H)と、湿り空気線図上を等エンタルピ線に沿って加湿方向に推移する断熱加湿操作線 (W)と、湿り空気線図上を冷却装置(C)の冷却温度(Tc)に向かって推移する冷却操作線(C)と、湿り空気線図上を等絶対湿度線に沿って加熱方向に推移する補助加熱操作線 (RH)と、湿り空気線図上を等温線に沿って加湿方向に推移する等温加湿操作線(DS)のうち必要な線をこの順で連結した状態変化予想線(J〜J10)を設定する予想線設定器(17)を備え、前記状態変化予想線(J〜J10)が前記表示装置(15)の制御マップ(M)上にグラフィック表示されるように成された請求項2記載の空調装置の温湿度制御シミュレータ。
  4. 前記空調装置(1)の条件設定データとして、
    Ts :空調空気の目標上限温度
    Φs :空調空気の目標上限湿度
    Tw :空調空気の目標下限温度
    Φw :空調空気の目標下限湿度
    Hmax :主加熱装置の供給熱量を最大にしたときの最大加熱容量
    Hmin :主加熱装置の供給熱量を最小にしたときの最小加熱容量
    Wmax :断熱加湿装置の最大加湿容量
    Cmax :冷却装置の最大冷却容量
    Tc :冷却装置の冷却温度
    RHmax :補助加熱装置の最大加熱容量
    DSmax :等温加湿装置の最大加湿容量
    Tmax :外気温度上限設定値,
    が設定可能になされた請求項1乃至3記載の空調装置の温湿度制御シミュレータ。
  5. 制御マップ設定器(14)が、前記データ記憶装置(12)に記憶されたこれらの各条件設定データに基づき、空気線図テーブル(13)から読み出した湿り空気線図上に、
    Ps:高温期の空調空気の温湿度(Ts,Φs)によって定まる上限状態点, Pw:低温期の空調空気の温湿度(Tw,Φw)によって定まる下限状態点, L:中間期の空調空気の温湿度を前記上限状態点(Ps)及び下限状態点(P
    w)を結んだ線で表す目標温湿度線,
    Ls,Lw:補助加熱操作で目標温湿度線(L)に至る領域を前記上限状態点(Ps)及び下限状態点(Pw)から夫々の露点へ延びる等絶対湿度線により設定する上限及び下限補助加熱線,
    Es,Ew:上限状態点(Ps)及び下限状態点(Pw)から等エンタルピ線と平行に高温側へ延びる上限及び下限エンタルピ線,
    :上限及び下限エンタルピ線(Es,Ew)に挟まれた領域内で断熱加湿操作により目標温湿度線(L)に至る領域を前記目標温湿度線(L)に対して断熱加湿装置(W)の最大加湿容量(Wmax )に応じた加湿分だけ低湿度側に設定した線で表す断熱加湿容量設定線,
    :前記下限エンタルピ線(Ew)と断熱加湿容量設定線(L)とを等温加湿装置(DS)の最大加湿容量(DSmax )に応じて等温度線に沿って低湿度側に平行移動した線で、断熱加湿操作と等温加湿操作を併用することによって目標温湿度線(L)に達する下限を表す全加湿容量設定線,
    :主加熱装置(H)の最小加熱容量(Hmin )に応じた温度分だけ下限エンタルピ線(Ew)を低温側に移動させ、その下端から等温線と平行に伸ばした線で、主加熱装置(H)で安定的に制御し得る最小加熱容量を示す最小主加熱容量設定線,
    :主加熱操作により下限状態点(Pw)のエンタルピに達する下限エンタルピを、主加熱装置(H)の最大加熱容量(Hmax )に応じたエンタルピ分だけ下限状態点(Pw)のエンタルピより低い等エンタルピ線で表す最大主加熱容量設定線,
    :等温加湿操作を行うことにより下限状態点(Pw)に達する最低温度を下限状態点(Pw)から等温線に沿って降ろした線で表す等温加湿下限温度線,
    :断熱加湿操作を行うことにより下限状態点(Pw)の絶対湿度と等しい湿度まで加湿できる下限絶対湿度を、下限エンタルピ線(Ew)と断熱加湿容量設定線(L)との交点と絶対湿度が等しい線で表す断熱加湿下限湿度線,
    :断熱加湿操作及び等温加湿操作を行うことにより下限状態点(Pw)の絶対湿度と等しい湿度まで加湿できる下限絶対湿度を、全加湿容量設定線(L)の下限絶対湿度を通る等絶対湿度線で表す全加湿下限湿度線,
    :最大主加熱容量設定線(L)と断熱加湿下限湿度線(L)との交点温度における全加湿下限湿度線(L)上の点から低温側に延びる等エンタルピ線で、補助加熱操作を行うことなく下限状態点(Pw)まで加熱可能な温度範囲を表す主加熱限界線,
    :補助加熱装置(RH)の供給熱量を最大にしたときの最大加熱容量(RHmax )に応じたエンタルピ分だけ、主加熱下限温度線(L)から低エンタルピ側に平行に設定された等エンタルピ線で、主加熱操作及び補助加熱操作を行って下限状態点(Pw)まで加熱可能な下限温度を表す全加熱下限温度線,
    10:冷却装置(C)の最大冷却容量(Cmax )に応じたエンタルピ分だけ上限状態点(Ps)の露点のエンタルピより高エンタルピ側に設定した線で、上限状態点(Ps)の絶対湿度まで除湿可能な上限温湿度を表す冷却限界線,
    11:冷却装置(C)の冷却温度(Tc)における相対湿度100%の冷却状態点(Pc)と上限状態点(Ps)を結ぶ延長線で、上限状態点(Ps)より高温側へ延びる冷却線,
    12:外気温度上限設定値Tmax に応じた上限温度線,
    を数値データ化または数式データ化して設定すると共に、
    :全加熱下限温度線(L)と全加湿下限湿度線(L)と主加熱下限温度線(L)と飽和蒸気圧線(LH)で囲まれた低温期低温低湿度制御エリア,
    :主加熱限界線(L)と全加湿下限湿度線(L)と最小主加熱容量設定線(L)と断熱加湿下限湿度線(L)と最大主加熱容量設定線(L)と飽和蒸気圧線(LH)で囲まれた低温期高温低湿度制御エリア,
    :最大主加熱容量設定線(L)と断熱加湿下限湿度線(L)と最小主加熱容量設定線(L)と飽和蒸気圧線(LH)で囲まれた低温期高温高湿度制御エリア,
    :目標温湿度線(L)と下限エンタルピ線(Ew)と断熱加湿容量設定線(L)と上限エンタルピ線(Es)で囲まれた中間期低相対湿度制御エリア,
    :下限エンタルピ線(Ew)と断熱加湿容量設定線(L)と上限温度線(L12)と全加湿容量設定線(L)と最小主加熱容量設定線(L)と等温加湿下限温度線(L)とで囲まれた中間期低絶対湿度制御エリア,
    :全加湿下限湿度線(L)と全加湿容量設定線(L)と最小主加熱容量設定線(L)とで囲まれた中間期低エンタルピ制御エリア,
    :上限エンタルピ線(Es)と目標温湿度線(L)と下限エンタルピ線(Ew)と飽和蒸気圧線(LH)により囲まれた中間期高相対湿度制御エリア,
    :下限エンタルピ線(Ew)と等温加湿下限温度線(L)と最小主加熱容量設定線(L)により囲まれた中間期低温制御エリア,
    :上限エンタルピ線(Es)と上限温度線(L12)と冷却限界線(L10)と冷却線(L11)とで囲まれた高温期低湿度制御エリア,
    10:冷却限界線(L10)と冷却線(L11)と上限補助加熱線(Ls)と飽和蒸気圧線(LH)で囲まれた高温期高湿度制御エリア,
    の範囲を数値データ化または数式データ化して設定するように成された請求項1乃至4記載の空調装置の温湿度制御シミュレータ。
  6. 前記予想線設定器(17)は、制御エリア(A〜A10)ごとに使用する温湿度調整器(4,4…)及びその手順を予め記憶した低温期低温低湿度制御手順設定器(S),低温期高温低湿度制御手順設定器(S),低温期高温高湿度制御手順設定器(S),中間期低相対湿度制御手順設定器(S),中間期低絶対湿度制御手順設定器(S),中間期低エンタルピ制御手順設定器(S),中間期高相対湿度制御手順設定器(S),中間期低温制御手順設定器(S),高温期低湿度制御手順設定器(S)及び高温期高湿度制御手順設定器(S10)を備え、
    低温期低温低湿度制御手順設定器(S)には,使用する温湿度調整器(4)として主加熱装置(H)と断熱加湿装置(W)と補助加熱装置(RH)と等温加湿装置(DS)が設定されると共に、制御手順として低温期低温低湿度制御エリア(A)に属する外気状態点(G)から下限状態点 (Pw)に至るまで、主加熱操作線(H)と断熱加湿操作線 (W)と補助加熱操作線 (RH)と等温加湿操作線(DS)をこの順で結んだ状態変化予想線(J)が設定され、
    低温期高温低湿度制御手順設定器(S)には、使用する温湿度調整器(4)として主加熱装置(H)と断熱加湿装置(W)と等温加湿装置(DS)が設定されると共に、制御手順として低温期高温低湿度制御エリア(A)に属する外気状態点(G)から下限状態点 (Pw)に至るまで、主加熱操作線(H)と断熱加湿操作線 (W)と等温加湿操作線(DS)をこの順で結んだ状態変化予想線(J)が設定され、
    低温期高温高湿度制御手順設定器(S)には、使用する温湿度調整器(4)として主加熱装置(H)と断熱加湿装置(W)が設定されると共に、制御手順として低温期高温高湿度制御エリア(A)に属する外気状態点(G)から下限状態点 (Pw)に至るまで、主加熱操作線(H)と断熱加湿操作線 (W)とをこの順で結んだ状態変化予想線(J)が設定され、
    中間期低相対湿度制御手順設定器(S)には、使用する温湿度調整器(4)として断熱加湿装置(W)が設定されると共に、制御手順として中間期低相対湿度制御エリア(A)に属する外気状態点(G)から目標温湿度線(L)上の点に至るまで、断熱加湿操作線 (W)が状態変化予想線(J)として設定され、
    中間期低絶対湿度制御手順設定器(S)には、使用する温湿度調整器(4)として断熱加湿装置(W)と等温加湿装置(DS)が設定されると共に、制御手順として中間期低絶対湿度制御エリア(A)に属する外気状態点(G)から目標温湿度線(L)上の点に至るまで、断熱加湿操作線 (W)と等温加湿操作線(DS)をこの順で結んだ状態変化予想線(J)が設定され、
    中間期低エンタルピ制御手順設定器(S)には、使用する温湿度調整器(4)として断熱加湿装置(W)と補助加熱装置(RH)と等温加湿装置(DS)が設定されると共に、制御手順として中間期低エンタルピ制御エリア(A)に属する外気状態点(G)から目標温湿度線(L)上の点に至るまで、断熱加湿操作線 (W)と補助加熱操作線 (RH)と等温加湿操作線(DS)をこの順で結んだ状態変化予想線(J)が設定され、
    中間期高相対湿度制御手順設定器(S)には、使用する温湿度調整器(4)として補助加熱装置(RH)が設定されると共に、制御手順として中間期高相対湿度制御エリア(A)に属する外気状態点(G)から目標温湿度線(L)上の点に至るまで、補助加熱操作線 (RH)が状態変化予想線(J)として設定され、
    中間期低温制御手順設定器(S)には、使用する温湿度調整器(4)として断熱加湿装置(W)と補助加熱装置(RH)が設定されると共に、制御手順として中間期低温制御エリア(A)に属する外気状態点(G)から下限状態点(Pw)に至るまで、断熱加湿操作線 (W)と補助加熱操作線 (RH)をこの順で結んだ状態変化予想線(J)が設定され、
    高温期低湿度制御手順設定器(S)には、使用する温湿度調整器(4)として断熱加湿装置(W)と冷却装置(C)が設定されると共に、制御手順として高温期低湿度制御エリア(A)に属する外気状態点(G)から上限状態点(Ps)に至るまで、断熱加湿操作線 (W)と冷却操作線(C)をこの順で結んだ状態変化予想線(J)が設定され、
    高温期高湿度制御手順設定器(S10)には、使用する温湿度調整器(4)として冷却装置(C)と補助加熱装置(RH)が設定されると共に、制御手順として高温期高湿度制御エリア(A10)に属する外気状態点(G10)から上限状態点(Ps)に至るまで、冷却操作線(C)と補助加熱操作線 (RH)をこの順で結んだ状態変化予想線(J10)が設定されてなる請求項3乃至5記載の空調装置の温湿度制御シミュレータ。
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