JP3556325B2 - Phosphors for electron tubes and electroluminescent phosphors - Google Patents

Phosphors for electron tubes and electroluminescent phosphors Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は蛍光体、とくに電子管用蛍光体または電場発光蛍光体に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気的エネルギーの作用により発光する蛍光体として、カラーテレビおよびカラーディスプレイ用途のブラウン管などに使用される電子管用蛍光体や、EL素子として使用される電場発光蛍光体などがある。
【0003】
電子管用蛍光体は、硫化亜鉛を母体とし銅、アルミニウム、カドミウム、金、銀の少なくとも1種類以上を付活する青色、緑色発光電子管用蛍光体やイットリウムオキシサルファイドを母体とし、ユーロピウム、サマリウムの内少なくとも1種類以上付活する赤色光電子管用蛍光体であり、電場発光蛍光体は、硫化亜鉛を母体とし、これに付活剤として銅やマンガン、また共付活剤として塩素、臭素、よう素、アルミニウム等を含有させた蛍光体であり、硫化亜鉛等の母体に銅などの付活剤を付活させている点において主要構成要素を共通としている。また、蛍光体としてともに発光輝度の維持向上が望まれている。
【0004】
電子管用蛍光体は、蛍光体を重クロム酸アンモニウム(以下ADCと略称する)等のレジスト液、および分散性を高める為の各種界面活性剤とともにポリビニルアルコール(以下PVAと略称する)等の水溶性高分子溶液中に分散させ一定の粘度を有するスラリーとし、これをブラウン管のフェースプレート上に塗布させた後十分に乾燥させ、この後、適当なマスクを装着し露光、現像することにより所望のストライプまたはドット形状を有する蛍光膜として使用するのが一般的である。
またこれら電子管用蛍光体は、フェースプレートとの結着性を実用的な水準に保持する為、通常酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化亜鉛等の無機化合物による表面処理を施す。またブラウン管製造プロセスでは、蛍光膜作成に続きラッカーフィルムおよびアルミニウムの蒸着膜を重ねるプロセスが続くが、これら薄膜を均一に作成させる為、蛍光膜表面には水馴染みを良好に保つことが求められる。さらにポリアクリル酸ソーダ等のポリアクリル酸誘導体系の樹脂にて、表面処理を施すことが一般的である。
【0005】
一方、電場発光蛍光体、とくに有機分散型の電場発光蛍光体は、誘電物質中に分散させて発光体層を形成し、この発光体層の両側に電極を配置するとともに少なくとも一方の電極を透明電極にて構成し、これら電極間に交流電圧を印加することにより発光させるものである。しかし電場発光蛍光体は水分の存在下で発光させると急激に劣化することが明らかとなっている。そのため通常の分散型EL素子は発光層である蛍光体層を素子作製時に十分に乾燥させてから防湿フィルムで保護する構造を採用している。しかし、このような分散型EL素子には更なる薄型化が望まれており、そのため防湿フィルムを用いない分散型EL素子の開発が望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述のような方法にて表面処理された電子管用蛍光体は、蛍光体の最外面に樹脂の多数の側鎖を保有することとなり、また蛍光体スラリーに用いられるPVAの側鎖も含め、これらが複雑に絡み合うことにより、時として蛍光体の凝集を発生せしめ、その結果、蛍光膜ストライプ上に部分的に蛍光体が剥離することにより発生する穴アキ、または蛍光体のフェースパネルへの付着力低下などの好ましくない現像を招いた。このような穴アキまたは付着力の低下現象は、今後主流となってくるハイビジョンテレビ等の高精細のストライプを得る際非常な障害となっており、高輝度、高精細ブラウン管の安定した製造、ひいては幅広い普及のため、緊急に解決せねばならない問題となっていた。
【0007】
また、電場発光蛍光体の防湿処理として種々の方法が検討されているが十分でない。たとえば、トリエチルアルミニウムを高温に保たれた蛍光体を入れた容器の中に吹き込んで酸化アルミニウムとしてEL蛍光体の表面に付着させる方法
(特開平2−38482号公報、米国特許4585678号)が提案されている。この方法では防湿効果は大きいが、EL蛍光体を高温に晒すために発光輝度の低下、色調の変化が大きくなる傾向にある。またトリエチルアルミニウムは爆発性であり安全性に問題がある。
【0008】
また 100〜 150℃に保たれた蛍光体を入れた容器に塩化チタンと水蒸気を吹き込み、気相加水分解を起こし酸化チタンとしてEL蛍光体の表面に付着させる方法(特開平4−230996号公報、米国特許5156885号)が提案されている。この方法では防湿効果は大きいが、均一な被覆膜が得られにくく発光輝度の低下が大きくなる傾向にある。また塩化チタンは空気中の水分により加水分解しやすく不安定で取扱いに問題がある。
【0009】
このように、従来の電場発光蛍光体自体に対する防湿処理では発光輝度の維持向上などの蛍光体特性に悪影響をおよぼす等の問題を有していた。
【0010】
本発明はこのような問題に対処するためになされたもので、蛍光体の発光輝度の維持向上を図るため、電子管用蛍光体にあっては、フェースパネル面への付着力低下を防止することのできる蛍光体を、電場発光蛍光体にあっては、実用上十分な防湿性を得ることのできる蛍光体を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1の電子管用蛍光体は、イットリウムオキシサルファイドまたは硫化亜鉛母体に付活剤を付活してなる電子管用蛍光体において、この蛍光体の表面は、樹脂による表面処理に続いてアルキルカルボン酸誘導体で処理されていることを特徴とする。
【0012】
請求項2の電子管用蛍光体は、請求項1記載の電子管用蛍光体において、前記アルキルカルボン酸誘導体の表面処理量は、前記電子管用蛍光体の0.01重量%〜0.20重量%の範囲にあることを特徴とする
【0013】
請求項3の電子管用蛍光体は、請求項1記載の電子管用蛍光体において、前記アルキルカルボン酸誘導体は、炭素数12〜20からなるアルキルカルボン酸誘導体であることを特徴とする電子管用蛍光体。
【0014】
請求項4の電場発光蛍光体は、硫化亜鉛母体に付活剤および共付活剤を付活してなる電場発光蛍光体において、この蛍光体の表面はアルキルカルボン酸誘導体により、前記電場発光蛍光体100gに対して4×10 −3 〜2×10 −2 molの範囲にある処理量で処理されていることを特徴とする。
【0015】
請求項5の電場発光蛍光体は、請求項4記載の電場発光蛍光体において、前記アルキルカルボン酸誘導体は、炭素数12〜20からなるアルキルカルボン酸誘導体であることを特徴とする。
【0016】
請求項1または請求項3の発明において、アルキルカルボン酸誘導体は一般式Cn2n+1COORで表され直鎖状および分枝状を含む。とくに直鎖状のn−アルキルカルボン酸誘導体が分岐状誘導体よりも絡まり易くなるため望ましい。Rとしては、Na、K、NH2 等をあげることができる。
【0017】
また、nは 11 〜 19 の範囲にあることが望ましい。電子管用蛍光体において、nが 11 未満であると、製造時における蛍光体間の凝集を防ぐ効果は十分得られない。nが 20 以上となると、蛍光膜の親水性が著しく損なわれ、これにより均一なアルミニウムの薄膜を形成させることが困難となる。
【0018】
一方、電場発光蛍光体において、nが 11 未満であると、製造時において蛍光体の水への溶解性が高くなり十分な表面処理特性が得られない。nが 20 以上となると、水への溶解性が低すぎ処理に用いるエマルジョンを形成させることが困難となる。
【0019】
請求項1の電子管用蛍光体において、アルキルカルボン酸誘導体の表面処理量が電子管用蛍光体の 0.01wt%〜0.20wt% の範囲にあると、製造時における蛍光体間の凝集を防ぎ、均一なアルミニウムの薄膜を形成させることができる。
【0020】
請求項3の電場発光蛍光体において、アルキルカルボン酸誘導体の表面処理量が電場発光蛍光体100gに対しての4×10−3〜2×10−2molの範囲にあると、蛍光体の発光輝度を低下させることなく、十分な防湿性を得ることができる。
【0021】
つぎに、請求項1の電子管用蛍光体をアルキルカルボン酸誘導体にて表面処理する方法について説明する。
アルキルカルボン酸誘導体の一定量を純水またはエタノール溶液に分散させ、この分散液を 80 ℃に加熱することにより一定濃度(約 1wt% 程度)の溶液とする。この溶液を、予め 80 ℃に加熱してある蛍光体の分散液に、蛍光体に対しアルキルカルボン酸誘導体が 0.01wt%〜0.20wt% の濃度になるように滴下し、この後、反応系を常温まで徐冷する。なお、アルキルカルボン酸誘導体にて表面処理される前の電子管用蛍光体は、通常用いられる酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化亜鉛等の無機化合物による表面処理、またこれに続くポリアクリル酸アミド、ポリアクリル酸ソーダ等のポリアクリル酸誘導体系の樹脂による表面処理に続いて行うことができる。
【0022】
また、蛍光体は、赤色発光電子管用蛍光体にあっては、イットリウムオキシサルファイドを母体とし、ユーロピウムおよびサマリウムから選ばれた少なくとも1種類以上の付活剤を、青色または緑色発光電子管用蛍光体にあっては、硫化亜鉛を母体とし、銅、アルミニウム、カドミウム、金および銀から選ばれた少なくとも1種類以上の付活剤をそれぞれ混合して原料物質を調整し、ついでこの原料物質を焼成した後、所定の洗浄処理を施して電子管用蛍光体を得る。
【0023】
請求項3の電場発光蛍光体をアルキルカルボン酸誘導体にて表面処理する方法について説明する。硫化亜鉛を母体とし、これに付活剤として銅またはマンガンの少なくとも1種と共付活剤として塩素、臭素、よう素またはアルミニウムから選ばれた少なくとも1種を混合して原料物質を調整する。ついでこの原料物質を焼成した後、所定の洗浄処理を施してEL蛍光体を得る。つぎにこのEL蛍光体の分散液中にn−アルキルカルボン酸ソーダなどのアルキルカルボン酸誘導体を添加して十分に撹拌しこの蛍光体懸濁液を静置する。このようにして電場発光蛍光体がアルキルカルボン酸誘導体にて処理される。
【0024】
【作用】
本発明の電子管用蛍光体は、アルキルカルボン酸誘導体による表面処理を、樹脂による表面処理に続いて施すことにより、蛍光体の最外面に多数存在する樹脂の側鎖を有効に丸め込むことが可能となる。従って、蛍光体スラリー中での蛍光体の凝集を防ぐことが可能となり、これにより蛍光体の付着力を向上させることができる。とくにアクリルエマルジョン処理後にこの処理を行うことにより効果がある。
【0025】
本発明の電場発光蛍光体は、疎水性に優れているアルキルカルボン酸誘導体による表面処理を施すことにより、蛍光体表面と吸着水分との反応を抑制することができる。これにより水分により蛍光体の劣化を防ぐことが可能となる。
【0026】
【実施例】
本発明の電子管用蛍光体を実施例1〜実施例6および比較例1〜比較例2により、電場発光蛍光体を実施例7〜実施例11および比較例3により説明する。
【0027】
実施例1
酸化イットリウム(Y)に酸化ユーロピウム(Eu)をEu換算で 4.7wt% 添加した共沈 1.5kgに、炭酸ナトリウム(NaCO)1050g 、イオウ(S)750g、りん酸カリウム(KPO) 120g を混合し、これをアルミナ坩堝中に入れ、イオウ雰囲気 1150 ℃にて 4時間焼成し、この焼成物を希硝酸にて複数回洗浄しYS:Eu蛍光体を得た。この蛍光体 1kgを 4リットルの純水に分散させ、7.3wt%に分散させたベンガラ分散液 12.5gを加え 10 分間撹拌する。さらに 45wt%のアクリルエマルジョン溶液 0.5ml加えた後希硫酸によりpH1.9 に調整し 60 分間撹拌した後静置し上澄み液を除去する。この後、 70 ℃の温水にて 3回洗浄し、希アンモニア水でpH7.0 に調整した後静置後上澄み液を除去した。この後表面処理として 500mlの純水に懸濁させ 25%水ガラス 0.2、 0.4モル/リットル硫酸亜鉛(ZnSO) 2mlを加え 30 分間撹拌し、終了後静置して上澄み液を除去し純水にて 3回洗浄する。
【0028】
さらにこの蛍光体 1kgを純水 2リットル中に分散させ、 1wt% ポリアクリルアミド溶液を 330ml加え 60 分間撹拌しつつ 80 ℃まで加温し、 80 ℃の 1wt% オクタデカン酸ソーダ溶液(炭素数= 18 )を 10g加えた。これをろ過し、 100℃にて 20 時間乾燥後、篩別を行うことにより電子管用赤色蛍光体を得た。この蛍光体 50gを純水 65ml に分散させ、さらにPVA 60g、ADC 3ml、ドデシル硫酸ナトリウム 0.5g 、タモール 10ml を加え 24 時間撹拌し、蛍光体スラリーを得た。この蛍光体スラリーをブラウン管フェースパネル上に塗布し、 0.28 ピッチのドット形状のマスクと、透過率の異なるフィルターを装着した後、 12mJ/cmの紫外線にて露光、現像して実施例1の蛍光体を有するブラウン管を得た。
【0029】
蛍光体の付着力を、透過率に対するドットの欠け率により評価した。その結果を表1に示す。表1に示す通り、各透過率での欠け率は比較例1の蛍光体を下回っており、付着力向上する効果が認められる。
【0030】
実施例2
1wt% オクタデカン酸ソーダ溶液(炭素数= 18 ) 10gの代わりに 1wt% テトラデカン酸ソーダ溶液(炭素数= 14 ) 100g を用いる以外は実施例1と同一の材料および方法で電子管用赤色蛍光体を有するブラウン管を得た。
【0031】
蛍光体の付着力を、透過率に対するドットの欠け率により評価した。その結果を表1に示す。表1に示す通り、各透過率での欠け率は比較例1の蛍光体を下回っており、付着力向上する効果が認められる。
【0032】
実施例3
1wt% オクタデカン酸ソーダ溶液(炭素数= 18 ) 10gの代わりに 1wt% ドデカン酸ソーダ溶液(炭素数= 12 ) 200g を用いる以外は実施例1と同一の材料および方法で電子管用赤色蛍光体を有するブラウン管を得た。
【0033】
蛍光体の付着力を、透過率に対するドットの欠け率により評価した。その結果を表1に示す。表1に示す通り、各透過率での欠け率は比較例1の蛍光体を下回っており、付着力向上する効果が認められる。
【0034】
比較例1
酸化イットリウム(Y)に酸化ユーロピウム(Eu)をEu換算で 4.7wt% 添加した共沈 1.5kgに、炭酸ナトリウム(NaCO)1050g 、イオウ(S)750g、りん酸カリウム(KPO) 120g を混合し、これをアルミナ坩堝中に入れ、イオウ雰囲気 1150 ℃にて 4時間焼成し、この焼成物を希硝酸にて複数回洗浄しYS:Eu蛍光体を得た。この蛍光体 1kgを 4リットルの純水に分散させ、7.3wt%に分散させたベンガラ分散液 12.5gを加え 10 分間撹拌する。さらに 45wt%のアクリルエマルジョン溶液 0.5ml加えた後希硫酸によりpH1.9 に調整し 60 分間撹拌した後静置し上澄み液を除去する。この後、 70 ℃の温水にて 3回洗浄し、希アンモニア水でpH7.0 に調整した後静置後上澄み液を除去した。この後表面処理として 500mlの純水に懸濁させ 25%水ガラス 0.2、 0.4モル/リットル硫酸亜鉛(ZnSO) 2mlを加え 30 分間撹拌し、終了後静置して上澄み液を除去し純水にて 3回洗浄する。
【0035】
さらにこの蛍光体 1kgを純水 2リットル中に分散させ、 1wt% ポリアクリルアミド溶液を 330ml加えた。これをろ過し、 100℃にて 20 時間乾燥後、篩別を行うことにより電子管用赤色蛍光体を得た。この蛍光体 50gを純水 65ml に分散させ、さらにPVA 60g、ADC 3ml、ドデシル硫酸ナトリウム 0.5g 、タモール10ml を加え 24 時間撹拌し、蛍光体スラリーを得た。この蛍光体スラリーをブラウン管フェースパネル上に塗布し、 0.28 ピッチのドット形状のマスクと、透過率の異なるフィルターを装着した後、 12mJ/cmの紫外線にて露光、現像して比較例1の蛍光体を有するブラウン管を得た。
蛍光体の付着力を、透過率に対するドットの欠け率により評価した。その結果を表1に示す。
【0036】
【表1】

Figure 0003556325
実施例4
酸化イットリウム(Y)に酸化ユーロピウム(Eu)をEu換算で 6.0wt% 、酸化サマリウム(Sm)をSm換算で 0.5wt% 、酸化テルビウム(Tb)をTb換算で 0.3wt% それぞれ添加した共沈 1.5kgに、炭酸ナトリウム(NaCO)1050g 、イオウ(S)750g、りん酸リチウム(LiPO) 300g を混合し、これをアルミナ坩堝中に入れ、イオウ雰囲気 1200 ℃にて 4時間焼成し、この焼成物を希硝酸にて複数回洗浄しYS:Eu蛍光体を得た。この蛍光体 1kgを 4リットルの純水に分散させ、7.3wt%に分散させたベンガラ分散液 12.5gを加え 10 分間撹拌する。さらに 45wt%のアクリルエマルジョン溶液 0.5ml加えた後希硫酸によりpH1.9 に調整し 60 分間撹拌した後静置し上澄み液を除去する。この後、 70 ℃の温水にて 3回洗浄し、希アンモニア水でpH7.0 に調整した後静置後上澄み液を除去した。この後表面処理として 500mlの純水に懸濁させ 25%水ガラス 0.2ml、 0.4モル/リットル硫酸亜鉛
(ZnSO) 2mlを加え 30 分間撹拌し、終了後静置して上澄み液を除去し純水にて 3回洗浄する。
【0037】
さらにこの蛍光体 1kgを純水 2リットル中に分散させ、 1wt% ポリアクリルアミド溶液を 330ml加え 60 分間撹拌しつつ 80 ℃まで加温し、 80 ℃の 1wt% オクタデカン酸ソーダ溶液(炭素数= 18 )を 10g加えた。これをろ過し、 100℃にて 20 時間乾燥後、篩別を行うことにより電子管用赤色蛍光体を得た。この蛍光体 50gを純水 65ml に分散させ、さらにPVA 60g、ADC 3ml、ドデシル硫酸ナトリウム 0.5g 、タモール 10ml を加え 24 時間撹拌し、蛍光体スラリーを得た。この蛍光体スラリーをブラウン管フェースパネル上に塗布し、 0.60 ピッチのドット形状のマスクと、透過率の異なるフィルターを装着した後、 12mJ/cmの紫外線にて露光、現像して実施例4の蛍光体を有するブラウン管を得た。
【0038】
蛍光体の付着力を、透過率に対するドットの欠け率により評価した。その結果を表2に示す。表2に示す通り、各透過率での欠け率は比較例2の蛍光体を下回っており、付着力向上する効果が認められる。
【0039】
実施例5
1wt% オクタデカン酸ソーダ溶液(炭素数= 18 ) 10gの代わりに 1wt% テトラデカン酸ソーダ溶液(炭素数= 14 ) 100g を用いる以外は実施例4と同一の材料および方法で電子管用赤色蛍光体を有するブラウン管を得た。
【0040】
蛍光体の付着力を、透過率に対するドットの欠け率により評価した。その結果を表1に示す。表2に示す通り、各透過率での欠け率は比較例2の蛍光体を下回っており、付着力向上する効果が認められる。
【0041】
実施例6
1wt% オクタデカン酸ソーダ溶液(炭素数= 18 ) 10gの代わりに 1wt% ドデカン酸ソーダ溶液(炭素数= 12 ) 200g を用いる以外は実施例1と同一の材料および方法で電子管用赤色蛍光体を有するブラウン管を得た。
【0042】
蛍光体の付着力を、透過率に対するドットの欠け率により評価した。その結果を表2に示す。表2に示す通り、各透過率での欠け率は比較例2の蛍光体を下回っており、付着力向上する効果が認められる。
【0043】
比較例2
酸化イットリウム(Y)に酸化ユーロピウム(Eu)をEu換算で 6.0wt% 、酸化サマリウム(Sm)をSm換算で 0.5wt% 、酸化テルビウム(Tb)をTb換算で 0.3wt% それぞれ添加した共沈 1.5kgに、炭酸ナトリウム(NaCO)1050g 、イオウ(S)750g、りん酸リチウム(LiPO) 300g を混合し、これをアルミナ坩堝中に入れ、イオウ雰囲気 1200 ℃にて 4時間焼成し、この焼成物を希硝酸にて複数回洗浄しYS:Eu蛍光体を得た。この蛍光体 1kgを 4リットルの純水に分散させ、7.3wt%に分散させたベンガラ分散液 12.5gを加え 10 分間撹拌する。さらに 45wt%のアクリルエマルジョン溶液 0.5ml加えた後希硫酸によりpH1.9 に調整し 60 分間撹拌した後静置し上澄み液を除去する。この後、 70 ℃の温水にて 3回洗浄し、希アンモニア水でpH7.0 に調整した後静置後上澄み液を除去した。この後表面処理として 500mlの純水に懸濁させ 25%水ガラス 0.2ml、 0.4モル/リットル硫酸亜鉛
(ZnSO) 2mlを加え 30 分間撹拌し、終了後静置して上澄み液を除去し純水にて 3回洗浄する。
【0044】
さらにこの蛍光体 1kgを純水 2リットル中に分散させ、 1wt% ポリアクリルアミド溶液を 330ml加えた。これをろ過し、 100℃にて 20 時間乾燥後、篩別を行うことにより電子管用赤色蛍光体を得た。この蛍光体 50gを純水 65ml に分散させ、さらにPVA 60g、ADC 3ml、ドデシル硫酸ナトリウム 0.5g 、タモール10ml を加え 24 時間撹拌し、蛍光体スラリーを得た。この蛍光体スラリーをブラウン管フェースパネル上に塗布し、 0.60 ピッチのドット形状のマスクと、透過率の異なるフィルターを装着した後、 12mJ/cmの紫外線にて露光、現像して比較例2の蛍光体を有するブラウン管を得た。
蛍光体の付着力を、透過率に対するドットの欠け率により評価した。その結果を表2に示す。
【0045】
【表2】
Figure 0003556325
表1および表2に説明した通り、本発明による電子管用蛍光体は、アルキルカルボン酸誘導体で処理されていない蛍光体に比較し、蛍光体のスラリ−中での凝集が少なく、従って付着力の良好な蛍光膜が得られるため、高精細のブラウン管を製造する際にとくに有効である。
【0046】
実施例7
硫化亜鉛(ZnS)母体に付活剤として硫酸銅(CuSO)と共付活剤として臭化ナトリウム(NaBr)および臭化カリウム(KBr)とを湿式にて混合し、そのスラリーを乾燥した後硫化水素(HS)雰囲気中にて 900℃で 2時間焼成してZnS:Cu、Br型EL蛍光体を得た。
【0047】
つぎにこのZnS:Cu、Br型EL蛍光体 100g を脱イオン水 100ml中に分散させた後、この分散液中に 0.004mol のステアリン酸ソーダを添加し 1時間撹拌した。その後静置して上澄み液を捨ててからろ過、乾燥、篩別工程を実施して目的とするEL蛍光体を得た。つぎにこのEL蛍光体を用いてシアノエチルセルロースをバインダーとして防湿フィルムなしのELパネルを作製した。
【0048】
得られたELパネルに 100V 、400Hz の交流電圧を印加し初期発光輝度および輝度半減時間を測定した。測定結果を表3に示す。表3に示す通り、比較例3のELパネルに比べて、初期発光輝度はほぼ同等で、輝度半減時間は 1.2倍に向上していた。
【0049】
実施例8
0.004mol のステアリン酸ソーダの代わりに 0.008mol のステアリン酸ソーダを用いる以外は実施例7と同一の材料および方法で防湿フィルムなしのELパネルを作製した。
得られたELパネルに 100V 、400Hz の交流電圧を印加し初期発光輝度および輝度半減時間を測定した。測定結果を表3に示す。表3に示す通り、比較例3のELパネルに比べて、初期発光輝度はほぼ同等で、輝度半減時間は 1.7倍に向上していた。
【0050】
実施例9
0.004mol のステアリン酸ソーダの代わりに 0.012mol のステアリン酸ソーダを用いる以外は実施例7と同一の材料および方法で防湿フィルムなしのELパネルを作製した。
得られたELパネルに 100V 、400Hz の交流電圧を印加し初期発光輝度および輝度半減時間を測定した。測定結果を表3に示す。表3に示す通り、比較例3のELパネルに比べて、初期発光輝度はほぼ同等で、輝度半減時間は 2.0倍に向上していた。
【0051】
実施例10
0.004mol のステアリン酸ソーダの代わりに 0.016mol のステアリン酸ソーダを用いる以外は実施例7と同一の材料および方法で防湿フィルムなしのELパネルを作製した。
得られたELパネルに 100V 、400Hz の交流電圧を印加し初期発光輝度および輝度半減時間を測定した。測定結果を表3に示す。表3に示す通り、比較例3のELパネルに比べて、初期発光輝度はほぼ同等で、輝度半減時間は 2.3倍に向上していた。
【0052】
実施例11
0.004mol のステアリン酸ソーダの代わりに 0.016mol のステアリン酸ソーダを用いる以外は実施例7と同一の材料および方法で防湿フィルムなしのELパネルを作製した。
得られたELパネルに 100V 、400Hz の交流電圧を印加し初期発光輝度および輝度半減時間を測定した。測定結果を表3に示す。表3に示す通り、比較例3のELパネルに比べて、初期発光輝度はほぼ同等で、輝度半減時間は 2.3倍に向上していた。
【0053】
比較例3
硫化亜鉛(ZnS)母体に付活剤として硫酸銅(CuSO)と共付活剤として臭化ナトリウム(NaBr)および臭化カリウム(KBr)とを湿式にて混合し、そのスラリーを乾燥した後硫化水素(HS)雰囲気中にて 900℃で 2時間焼成してZnS:Cu、Br型EL蛍光体を得た。
【0054】
つぎにこのZnS:Cu、Br型EL蛍光体 100g を脱イオン水 100ml中に分散させた後、静置して上澄み液を捨ててからろ過、乾燥、篩別工程を実施して目的とするEL蛍光体を得た。つぎにこのEL蛍光体を用いてシアノエチルセルロースをバインダーとして防湿フィルムなしのELパネルを作製した。
得られたELパネルに 100V 、400Hz の交流電圧を印加し初期発光輝度および輝度半減時間を測定した。測定結果を表3に示す。
【0055】
【表3】
Figure 0003556325
表3から明らかなように、本発明によるEL蛍光体はステアリン酸ソーダ処理量の増加に伴って輝度半減時間が増加しており、防湿効果が大きくなっている。なお、実施例7から実施例11では、ZnS:Cu、Br型EL蛍光体を用いた例について説明したが、付活剤として銅やマンガン、共付活剤として塩素、臭素、よう素、アルミニウム等を用いた各種硫化亜鉛蛍光体に対してもアルキルカルボン酸処理は有効である。
【0056】
【発明の効果】
請求項1の電子管用蛍光体は、蛍光体の表面が樹脂による表面処理に続いてアルキルカルボン酸誘導体で処理されているので、蛍光体がスラリー中で凝集しにくくなり、したがって付着力の良好な蛍光膜が得られる。その結果、高輝度、高精細ブラウン管が容易に製造できる。
【0057】
請求項2の電子管用蛍光体は、アルキルカルボン酸誘導体の表面処理量が蛍光体の0.01wt%〜0.20wt%の範囲にあるので、上述の特性がより発揮される。
【0058】
請求項3の電子管用蛍光体は、アルキルカルボン酸誘導体を炭素数12〜20からなるアルキルカルボン酸誘導体としたので、蛍光体間の凝集を防ぐ効果が十分に得られる。
【0059】
請求項4の電場発光蛍光体は、表面がアルキルカルボン酸誘導体で処理されており、アルキルカルボン酸誘導体の表面処理量が、前記電場発光蛍光体100gに対して 4×10−3〜2×10−2molの範囲にあるので、上述の特性がよ発揮される。
【0060】
請求項5の電場発光蛍光体は、アルキルカルボン酸誘導体を炭素数 12 〜 20 からなるアルキルカルボン酸誘導体としたので、十分な表面処理特性が得られる。
【0061】[0001]
[Industrial applications]
The present invention relates to a phosphor, particularly a phosphor for an electron tube or an electroluminescent phosphor.
[0002]
[Prior art]
Phosphors that emit light by the action of electric energy include phosphors for electron tubes used for cathode ray tubes for color televisions and color displays, and electroluminescent phosphors used as EL elements.
[0003]
The phosphor for electron tubes is based on zinc sulfide, and is based on blue and green light-emitting tube phosphors and yttrium oxysulfide which activate at least one of copper, aluminum, cadmium, gold and silver. A phosphor for a red photoelectron tube that activates at least one or more types. The electroluminescent phosphor is based on zinc sulfide, and copper or manganese as an activator, and chlorine, bromine, iodine as a coactivator. It is a phosphor containing aluminum and the like, and has a common main component in that an activator such as copper is activated in a base such as zinc sulfide. In addition, it is desired to maintain and improve the emission luminance of both phosphors.
[0004]
Phosphors for electron tubes are prepared by dissolving the phosphor in a resist solution such as ammonium bichromate (hereinafter abbreviated as ADC) or a water-soluble material such as polyvinyl alcohol (hereinafter abbreviated as PVA) together with various surfactants for enhancing dispersibility. A slurry having a certain viscosity is dispersed in a polymer solution, and the slurry is applied on a face plate of a cathode ray tube, and then dried sufficiently. Or, it is generally used as a phosphor film having a dot shape.
Further, these phosphors for electron tubes are usually subjected to a surface treatment with an inorganic compound such as aluminum oxide, silicon oxide, zinc oxide or the like in order to maintain the binding property with the face plate at a practical level. Further, in the cathode ray tube manufacturing process, a process of laminating a lacquer film and an aluminum vapor-deposited film follows the formation of a fluorescent film. In order to uniformly form these thin films, it is required that the surface of the fluorescent film be kept in water well. Further, it is general to apply a surface treatment with a polyacrylic acid derivative-based resin such as sodium polyacrylate.
[0005]
On the other hand, electroluminescent phosphors, especially organic-dispersed electroluminescent phosphors, are dispersed in a dielectric substance to form a phosphor layer, electrodes are arranged on both sides of the phosphor layer, and at least one electrode is transparent. It is composed of electrodes, and emits light by applying an AC voltage between the electrodes. However, it has been clarified that the electroluminescent phosphor rapidly deteriorates when emitted in the presence of moisture. For this reason, a typical dispersion-type EL element employs a structure in which a phosphor layer, which is a light emitting layer, is sufficiently dried at the time of manufacturing the element and then protected by a moisture-proof film. However, further reduction in the thickness of such a dispersion-type EL element is desired, and therefore, development of a dispersion-type EL element that does not use a moisture-proof film is desired.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, the phosphor for an electron tube surface-treated by the above-described method has a large number of side chains of the resin on the outermost surface of the phosphor, and also includes the side chains of PVA used in the phosphor slurry. The complex intertwining of these sometimes causes phosphor agglomeration, and as a result, a hole gap caused by the partial exfoliation of the phosphor on the phosphor film stripe, or the phosphor on the face panel. Undesirable development such as a decrease in adhesion was caused. Such a hole gap or a decrease in adhesive force has become a serious obstacle in obtaining high-definition stripes for high-definition televisions and the like, which will become mainstream in the future. For widespread use, the problem had to be resolved urgently.
[0007]
Also, various methods have been studied as moisture proofing treatments for electroluminescent phosphors, but they are not sufficient. For example, a method in which triethylaluminum is blown into a container containing a phosphor kept at a high temperature and adhered to the surface of the EL phosphor as aluminum oxide
(JP-A-2-38482, U.S. Pat. No. 4,855,678) have been proposed. Although this method has a large moisture-proof effect, the EL phosphor is exposed to a high temperature, which tends to cause a decrease in emission luminance and a change in color tone. Triethylaluminum is explosive and has a problem in safety.
[0008]
Also, a method in which titanium chloride and water vapor are blown into a vessel containing a phosphor maintained at 100 to 150 ° C. to cause gas phase hydrolysis to adhere to the surface of the EL phosphor as titanium oxide (Japanese Patent Laid-Open No. 4-230996) U.S. Pat. No. 5,156,885) has been proposed. Although this method has a large moisture-proof effect, it is difficult to obtain a uniform coating film, and the emission luminance tends to be greatly reduced. Titanium chloride is easily hydrolyzed by moisture in the air, and is unstable and has a problem in handling.
[0009]
As described above, in the conventional moisture proofing treatment for the electroluminescent phosphor itself, there are problems such as adversely affecting the phosphor characteristics such as maintaining and improving the emission luminance.
[0010]
The present invention has been made to address such a problem, and in order to maintain and improve the emission luminance of the phosphor, a phosphor for an electron tube is required to prevent a decrease in adhesion to the face panel surface. An object of the present invention is to provide a phosphor capable of obtaining practically sufficient moisture-proofing property in the electroluminescent phosphor.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
The phosphor for an electron tube according to claim 1 is a phosphor for an electron tube obtained by activating an activator on a yttrium oxysulfide or a zinc sulfide matrix, wherein the surface of the phosphor is:Following surface treatment with resinIt is characterized by being treated with an alkyl carboxylic acid derivative.
[0012]
Claim 2The phosphor for an electron tube according to claim 1, wherein the surface treatment amount of the alkyl carboxylic acid derivative is in the range of 0.01% by weight to 0.20% by weight of the phosphor for an electron tube. Characterized by.
[0013]
The phosphor for an electron tube according to claim 3 is the phosphor for an electron tube according to claim 1, wherein the alkyl carboxylic acid derivative is an alkyl carboxylic acid derivative having 12 to 20 carbon atoms. .
[0014]
The electroluminescent phosphor according to claim 4 is:In an electroluminescent phosphor obtained by activating an activator and a coactivator on a zinc sulfide matrix, the surface of the phosphor is made of an alkyl carboxylic acid derivative to be 4 × 10 -3 ~ 2 × 10 -2 Treated with a processing amount in the mol rangeIt is characterized by the following.
[0015]
The electroluminescent phosphor of claim 5 is:The electroluminescent phosphor according to claim 4, wherein the alkyl carboxylic acid derivative is an alkyl carboxylic acid derivative having 12 to 20 carbon atoms.It is characterized by the following.
[0016]
Claim 1 orClaim 3In the invention of the present invention, the alkylcarboxylic acid derivative has the general formula Cn H2n + 1Represented by COOR, including linear and branched. Particularly, a linear n-alkyl carboxylic acid derivative is preferable because it is more likely to be entangled than a branched derivative. R is Na, K, NHTwo Etc. can be given.
[0017]
Also, n is desirably in the range of 11 to 19. If n is less than 11 in the phosphor for an electron tube, the effect of preventing aggregation between the phosphors during production cannot be sufficiently obtained. If n is 20 or more, the hydrophilicity of the fluorescent film is significantly impaired, which makes it difficult to form a uniform aluminum thin film.
[0018]
On the other hand, in the electroluminescent phosphor, if n is less than 11, the solubility of the phosphor in water at the time of production increases, and sufficient surface treatment characteristics cannot be obtained. When n is 20 or more, the solubility in water is so low that it is difficult to form an emulsion used for the treatment.
[0019]
In the phosphor for an electron tube according to claim 1, when the surface treatment amount of the alkyl carboxylic acid derivative is in the range of 0.01 wt% to 0.20 wt% of the phosphor for an electron tube, aggregation between the phosphors at the time of production is prevented, A uniform aluminum thin film can be formed.
[0020]
Claim 3In the electroluminescent phosphor, the surface treatment amount of the alkyl carboxylic acid derivative is 4 × 10-3~ 2 × 10-2When it is in the range of mol, sufficient moisture-proof property can be obtained without lowering the emission luminance of the phosphor.
[0021]
Next, a method for surface-treating the phosphor for an electron tube according to claim 1 with an alkylcarboxylic acid derivative will be described.
A certain amount of the alkyl carboxylic acid derivative is dispersed in pure water or an ethanol solution, and this dispersion is heated to 80 ° C. to obtain a solution having a constant concentration (about 1 wt%). This solution is added dropwise to the phosphor dispersion liquid that has been heated to 80 ° C. in advance so that the alkyl carboxylic acid derivative has a concentration of 0.01 wt% to 0.20 wt% with respect to the phosphor. Cool the system slowly to room temperature. The phosphor for an electron tube before surface treatment with an alkyl carboxylic acid derivative is usually subjected to surface treatment with an inorganic compound such as aluminum oxide, silicon oxide, or zinc oxide, followed by polyacrylamide or polyacrylic acid. It can be performed subsequent to the surface treatment with a polyacrylic acid derivative-based resin such as acid soda.
[0022]
Further, in the phosphor for a red light emitting electron tube, yttrium oxysulfide is used as a base material, and at least one activator selected from europium and samarium is used as a phosphor for a blue or green light emitting electron tube. The raw material is adjusted by mixing zinc sulfide as a base material and at least one or more activators selected from copper, aluminum, cadmium, gold, and silver, and then firing the raw material. Then, a predetermined cleaning treatment is performed to obtain a phosphor for an electron tube.
[0023]
Claim 3A method of surface-treating the electroluminescent phosphor of Example 1 with an alkylcarboxylic acid derivative will be described. A raw material is prepared by mixing zinc sulfide as a matrix, and mixing with at least one of copper or manganese as an activator and at least one selected from chlorine, bromine, iodine or aluminum as a coactivator. Next, after baking this raw material, a predetermined washing treatment is performed to obtain an EL phosphor. Next, an alkyl carboxylic acid derivative such as sodium n-alkyl carboxylate is added to the dispersion liquid of the EL phosphor, sufficiently stirred, and the phosphor suspension is allowed to stand. Thus, the electroluminescent phosphor is treated with the alkyl carboxylic acid derivative.
[0024]
[Action]
The phosphor for an electron tube of the present invention is capable of effectively rounding the side chains of the resin present on the outermost surface of the phosphor by performing the surface treatment with the alkyl carboxylic acid derivative following the surface treatment with the resin. Become. Accordingly, it is possible to prevent the phosphor from aggregating in the phosphor slurry, thereby improving the adhesion of the phosphor. It is particularly effective to perform this treatment after the acrylic emulsion treatment.
[0025]
The electroluminescent phosphor of the present invention can suppress the reaction between the phosphor surface and adsorbed moisture by performing a surface treatment with an alkyl carboxylic acid derivative having excellent hydrophobicity. This makes it possible to prevent the phosphor from deteriorating due to moisture.
[0026]
【Example】
The phosphor for an electron tube of the present invention will be described by Examples 1 to 6 and Comparative Examples 1 and 2, and the electroluminescent phosphor will be described by Examples 7 to 11 and Comparative Example 3.
[0027]
Example 1
Yttrium oxide (Y2O3) With europium oxide (Eu)2O3) Was added in an amount of 4.7 wt% in terms of Eu.2CO3) 1050 g, sulfur (S) 750 g, potassium phosphate (K3PO4120 g), put this in an alumina crucible, and calcinate in a sulfur atmosphere at 1150 ° C. for 4 hours.2O2S: Eu+A phosphor was obtained. 1 kg of this phosphor is dispersed in 4 liters of pure water, and 12.5 g of a 7.3 wt% dispersed Bengala dispersion is added, followed by stirring for 10 minutes. Further, 0.5 ml of a 45 wt% acrylic emulsion solution is added, the pH is adjusted to 1.9 with dilute sulfuric acid, and the mixture is stirred for 60 minutes, and then left standing to remove the supernatant. Thereafter, the resultant was washed three times with warm water at 70 ° C., adjusted to pH 7.0 with dilute aqueous ammonia, allowed to stand still, and then the supernatant was removed. Then, as a surface treatment, suspended in 500 ml of pure water, 25% water glass 0.2, 0.4 mol / l zinc sulfate (ZnSO 4)42) Add 2 ml, stir for 30 minutes, allow to stand after completion, remove the supernatant, and wash three times with pure water.
[0028]
Further, 1 kg of this phosphor was dispersed in 2 liters of pure water, 330 ml of a 1 wt% polyacrylamide solution was added, and the mixture was heated to 80 ° C. with stirring for 60 minutes, and a 1 wt% sodium octadecanoate solution (carbon number = 18) at 80 ° C. Was added in an amount of 10 g. This was filtered, dried at 100 ° C. for 20 hours, and then sieved to obtain a red phosphor for an electron tube. 50 g of this phosphor was dispersed in 65 ml of pure water, and 60 g of PVA, 3 ml of ADC, 0.5 g of sodium dodecyl sulfate, and 10 ml of tamol were added and stirred for 24 hours to obtain a phosphor slurry. This phosphor slurry was applied on a cathode ray tube face panel, and a dot-shaped mask having a pitch of 0.28 and a filter having a different transmittance were attached.2Exposure and development with UV light was performed to obtain a CRT having the phosphor of Example 1.
[0029]
The adhesive force of the phosphor was evaluated based on the dot missing ratio with respect to the transmittance. Table 1 shows the results. As shown in Table 1, the chipping rate at each transmittance is lower than that of the phosphor of Comparative Example 1, and the effect of improving the adhesion is recognized.
[0030]
Example 2
A red phosphor for an electron tube has the same material and method as in Example 1 except that 100 g of a 1 wt% sodium tetradecanoate solution (carbon number = 14) is used instead of 10 g of a 1 wt% sodium octadecanoate solution (carbon number = 18). CRT was obtained.
[0031]
The adhesive force of the phosphor was evaluated based on the dot missing ratio with respect to the transmittance. Table 1 shows the results. As shown in Table 1, the chipping rate at each transmittance is lower than that of the phosphor of Comparative Example 1, and the effect of improving the adhesion is recognized.
[0032]
Example 3
A red phosphor for an electron tube is provided by the same material and method as in Example 1 except that 200 g of a 1 wt% sodium dodecanoate solution (carbon number = 12) is used instead of 10 g of a 1 wt% sodium octadecanoate solution (carbon number = 18). CRT was obtained.
[0033]
The adhesive force of the phosphor was evaluated based on the dot missing ratio with respect to the transmittance. Table 1 shows the results. As shown in Table 1, the chipping rate at each transmittance is lower than that of the phosphor of Comparative Example 1, and the effect of improving the adhesion is recognized.
[0034]
Comparative Example 1
Yttrium oxide (Y2O3) With europium oxide (Eu)2O3) Was added in an amount of 4.7 wt% in terms of Eu.2CO3) 1050 g, sulfur (S) 750 g, potassium phosphate (K3PO4120 g), put this in an alumina crucible, and calcinate in a sulfur atmosphere at 1150 ° C. for 4 hours.2O2S: Eu+A phosphor was obtained. 1 kg of this phosphor is dispersed in 4 liters of pure water, and 12.5 g of a 7.3 wt% dispersed Bengala dispersion is added, followed by stirring for 10 minutes. Further, 0.5 ml of a 45 wt% acrylic emulsion solution is added, the pH is adjusted to 1.9 with dilute sulfuric acid, and the mixture is stirred for 60 minutes, and then left standing to remove the supernatant. Thereafter, the resultant was washed three times with warm water at 70 ° C., adjusted to pH 7.0 with dilute aqueous ammonia, allowed to stand still, and then the supernatant was removed. Then, as a surface treatment, suspended in 500 ml of pure water, 25% water glass 0.2, 0.4 mol / l zinc sulfate (ZnSO 4)42) Add 2 ml, stir for 30 minutes, allow to stand after completion, remove the supernatant, and wash three times with pure water.
[0035]
Further, 1 kg of this phosphor was dispersed in 2 liters of pure water, and 330 ml of a 1 wt% polyacrylamide solution was added. This was filtered, dried at 100 ° C. for 20 hours, and then sieved to obtain a red phosphor for an electron tube. 50 g of this phosphor was dispersed in 65 ml of pure water, and 60 g of PVA, 3 ml of ADC, 0.5 g of sodium dodecyl sulfate, and 10 ml of tamol were added and stirred for 24 hours to obtain a phosphor slurry. This phosphor slurry was applied on a cathode ray tube face panel, and a dot-shaped mask having a pitch of 0.28 and filters having different transmittances were attached.2Exposure and development were carried out with ultraviolet light to obtain a cathode ray tube having the phosphor of Comparative Example 1.
The adhesive force of the phosphor was evaluated based on the dot missing ratio with respect to the transmittance. Table 1 shows the results.
[0036]
[Table 1]
Figure 0003556325
Example 4
Yttrium oxide (Y2O3) With europium oxide (Eu)2O3) Was converted to 6.0 wt% in terms of Eu, and samarium oxide (Sm2O3) At 0.5 wt% in terms of Sm, terbium oxide (Tb2O3) Was added in an amount of 0.3 wt% in terms of Tb.2CO3) 1050 g, sulfur (S) 750 g, lithium phosphate (Li3PO4300 g), put this in an alumina crucible, and calcinate at 1200 ° C. for 4 hours in a sulfur atmosphere.2O2S: Eu+A phosphor was obtained. 1 kg of this phosphor is dispersed in 4 liters of pure water, and 12.5 g of a 7.3 wt% dispersed Bengala dispersion is added, followed by stirring for 10 minutes. Further, 0.5 ml of a 45 wt% acrylic emulsion solution is added, the pH is adjusted to 1.9 with dilute sulfuric acid, and the mixture is stirred for 60 minutes, and then left standing to remove the supernatant. Thereafter, the resultant was washed three times with warm water at 70 ° C., adjusted to pH 7.0 with dilute aqueous ammonia, allowed to stand still, and then the supernatant was removed. After that, as a surface treatment, suspended in 500 ml of pure water, 0.2 ml of 25% water glass, 0.4 mol / l zinc sulfate
(ZnSO42) Add 2 ml, stir for 30 minutes, allow to stand after completion, remove the supernatant, and wash three times with pure water.
[0037]
Further, 1 kg of this phosphor was dispersed in 2 liters of pure water, 330 ml of a 1 wt% polyacrylamide solution was added, and the mixture was heated to 80 ° C. with stirring for 60 minutes, and a 1 wt% sodium octadecanoate solution (carbon number = 18) at 80 ° C. Was added in an amount of 10 g. This was filtered, dried at 100 ° C. for 20 hours, and then sieved to obtain a red phosphor for an electron tube. 50 g of this phosphor was dispersed in 65 ml of pure water, and 60 g of PVA, 3 ml of ADC, 0.5 g of sodium dodecyl sulfate, and 10 ml of tamol were added and stirred for 24 hours to obtain a phosphor slurry. This phosphor slurry was applied on a cathode ray tube face panel, and a dot-shaped mask of 0.60 pitch and a filter having a different transmittance were attached.2Exposure and development with UV light was performed to obtain a CRT having the phosphor of Example 4.
[0038]
The adhesive force of the phosphor was evaluated based on the dot missing ratio with respect to the transmittance. Table 2 shows the results. As shown in Table 2, the chipping rate at each transmittance was lower than that of the phosphor of Comparative Example 2, and the effect of improving the adhesive force was recognized.
[0039]
Example 5
A red phosphor for an electron tube is provided by the same material and method as in Example 4, except that 100 g of a 1 wt% sodium tetradecanoate solution (carbon number = 14) is used instead of 10 g of a 1 wt% sodium octadecanoate solution (carbon number = 18). CRT was obtained.
[0040]
The adhesive force of the phosphor was evaluated based on the dot missing ratio with respect to the transmittance. Table 1 shows the results. As shown in Table 2, the chipping rate at each transmittance was lower than that of the phosphor of Comparative Example 2, and the effect of improving the adhesive force was recognized.
[0041]
Example 6
A red phosphor for an electron tube is provided by the same material and method as in Example 1 except that 200 g of a 1 wt% sodium dodecanoate solution (carbon number = 12) is used instead of 10 g of a 1 wt% sodium octadecanoate solution (carbon number = 18). CRT was obtained.
[0042]
The adhesive force of the phosphor was evaluated based on the dot missing ratio with respect to the transmittance. Table 2 shows the results. As shown in Table 2, the chipping rate at each transmittance was lower than that of the phosphor of Comparative Example 2, and the effect of improving the adhesive force was recognized.
[0043]
Comparative Example 2
Yttrium oxide (Y2O3) With europium oxide (Eu)2O3) Was converted to 6.0 wt% in terms of Eu, and samarium oxide (Sm2O3) At 0.5 wt% in terms of Sm, terbium oxide (Tb2O3) Was added in an amount of 0.3 wt% in terms of Tb.2CO3) 1050 g, sulfur (S) 750 g, lithium phosphate (Li3PO4300 g), put this in an alumina crucible, and calcinate at 1200 ° C. for 4 hours in a sulfur atmosphere.2O2S: Eu+A phosphor was obtained. 1 kg of this phosphor is dispersed in 4 liters of pure water, and 12.5 g of a 7.3 wt% dispersed Bengala dispersion is added, followed by stirring for 10 minutes. Further, 0.5 ml of a 45 wt% acrylic emulsion solution is added, the pH is adjusted to 1.9 with dilute sulfuric acid, and the mixture is stirred for 60 minutes, and then left standing to remove the supernatant. Thereafter, the resultant was washed three times with warm water at 70 ° C., adjusted to pH 7.0 with dilute aqueous ammonia, allowed to stand still, and then the supernatant was removed. After that, as a surface treatment, suspended in 500 ml of pure water, 0.2 ml of 25% water glass, 0.4 mol / l zinc sulfate
(ZnSO42) Add 2 ml, stir for 30 minutes, allow to stand after completion, remove the supernatant, and wash three times with pure water.
[0044]
Further, 1 kg of this phosphor was dispersed in 2 liters of pure water, and 330 ml of a 1 wt% polyacrylamide solution was added. This was filtered, dried at 100 ° C. for 20 hours, and then sieved to obtain a red phosphor for an electron tube. 50 g of this phosphor was dispersed in 65 ml of pure water, and 60 g of PVA, 3 ml of ADC, 0.5 g of sodium dodecyl sulfate, and 10 ml of tamol were added and stirred for 24 hours to obtain a phosphor slurry. This phosphor slurry was applied on a cathode ray tube face panel, and a dot-shaped mask of 0.60 pitch and a filter having a different transmittance were attached.2Exposure to ultraviolet light and development resulted in a cathode ray tube having the phosphor of Comparative Example 2.
The adhesive force of the phosphor was evaluated based on the dot missing ratio with respect to the transmittance. Table 2 shows the results.
[0045]
[Table 2]
Figure 0003556325
As described in Tables 1 and 2, the phosphor for an electron tube according to the present invention has less aggregation of the phosphor in a slurry than the phosphor not treated with the alkyl carboxylic acid derivative, and therefore has a lower adhesive force. Since a good fluorescent film can be obtained, it is particularly effective when producing a high-definition cathode ray tube.
[0046]
Example 7
Copper sulphate (CuSO) as an activator for zinc sulfide (ZnS) matrix4) And sodium bromide (NaBr) and potassium bromide (KBr) as a co-activator in a wet manner, and after drying the slurry, hydrogen sulfide (H2S) Sintering at 900 ° C. for 2 hours in an atmosphere to obtain a ZnS: Cu, Br-type EL phosphor.
[0047]
Next, 100 g of this ZnS: Cu, Br type EL phosphor was dispersed in 100 ml of deionized water, and then 0.004 mol of sodium stearate was added to the dispersion, followed by stirring for 1 hour. After that, the mixture was allowed to stand, and the supernatant was discarded. Then, filtration, drying, and sieving steps were performed to obtain an intended EL phosphor. Next, using this EL phosphor, an EL panel without a moisture-proof film was produced using cyanoethylcellulose as a binder.
[0048]
An AC voltage of 100 V and 400 Hz was applied to the obtained EL panel, and the initial light emission luminance and the luminance half-life were measured. Table 3 shows the measurement results. As shown in Table 3, compared to the EL panel of Comparative Example 3, the initial light emission luminance was almost the same, and the luminance half-life was improved by 1.2 times.
[0049]
Example 8
An EL panel without a moisture-proof film was produced using the same material and method as in Example 7 except that 0.008 mol of sodium stearate was used instead of 0.004 mol of sodium stearate.
An AC voltage of 100 V and 400 Hz was applied to the obtained EL panel, and the initial light emission luminance and the luminance half-life were measured. Table 3 shows the measurement results. As shown in Table 3, compared to the EL panel of Comparative Example 3, the initial light emission luminance was almost the same, and the luminance half-life was improved by a factor of 1.7.
[0050]
Example 9
An EL panel without a moisture-proof film was produced using the same material and method as in Example 7 except that 0.012 mol of sodium stearate was used instead of 0.004 mol of sodium stearate.
An AC voltage of 100 V and 400 Hz was applied to the obtained EL panel, and the initial light emission luminance and the luminance half-life were measured. Table 3 shows the measurement results. As shown in Table 3, compared to the EL panel of Comparative Example 3, the initial light emission luminance was almost the same, and the luminance half-life was improved by 2.0 times.
[0051]
Example 10
An EL panel without a moisture-proof film was produced using the same material and method as in Example 7 except that 0.016 mol of sodium stearate was used instead of 0.004 mol of sodium stearate.
An AC voltage of 100 V and 400 Hz was applied to the obtained EL panel, and the initial light emission luminance and the luminance half-life were measured. Table 3 shows the measurement results. As shown in Table 3, compared to the EL panel of Comparative Example 3, the initial light emission luminance was almost the same and the luminance half-life was improved 2.3 times.
[0052]
Example 11
An EL panel without a moisture-proof film was produced using the same material and method as in Example 7 except that 0.016 mol of sodium stearate was used instead of 0.004 mol of sodium stearate.
An AC voltage of 100 V and 400 Hz was applied to the obtained EL panel, and the initial light emission luminance and the luminance half-life were measured. Table 3 shows the measurement results. As shown in Table 3, compared to the EL panel of Comparative Example 3, the initial light emission luminance was almost the same and the luminance half-life was improved 2.3 times.
[0053]
Comparative Example 3
Copper sulphate (CuSO) as an activator for zinc sulfide (ZnS) matrix4) And sodium bromide (NaBr) and potassium bromide (KBr) as a co-activator in a wet manner, and after drying the slurry, hydrogen sulfide (H2S) Sintering at 900 ° C. for 2 hours in an atmosphere to obtain a ZnS: Cu, Br-type EL phosphor.
[0054]
Next, after dispersing 100 g of this ZnS: Cu, Br type EL phosphor in 100 ml of deionized water, the supernatant is discarded after standing still, and then the filtration, drying and sieving steps are performed to carry out the intended EL. A phosphor was obtained. Next, using this EL phosphor, an EL panel without a moisture-proof film was produced using cyanoethylcellulose as a binder.
An AC voltage of 100 V and 400 Hz was applied to the obtained EL panel, and the initial light emission luminance and the luminance half-life were measured. Table 3 shows the measurement results.
[0055]
[Table 3]
Figure 0003556325
As is clear from Table 3, the EL phosphor according to the present invention has a luminance half-life increased with an increase in the sodium stearate treatment amount, and the moisture-proof effect is increased. In the seventh to eleventh embodiments, examples using ZnS: Cu, Br-type EL phosphors have been described. However, copper and manganese are used as activators, and chlorine, bromine, iodine, and aluminum are used as coactivators. Alkyl carboxylic acid treatment is also effective for various zinc sulfide phosphors using the above method.
[0056]
【The invention's effect】
In the phosphor for an electron tube according to claim 1, the surface of the phosphor isFollowing surface treatment with resinSince the phosphor is treated with the alkyl carboxylic acid derivative, the phosphor is less likely to be aggregated in the slurry, and thus a phosphor film having good adhesion is obtained. As a result, a high-brightness, high-definition CRT can be easily manufactured.
[0057]
Claim 2Since the surface treatment amount of the alkyl carboxylic acid derivative is in the range of 0.01 wt% to 0.20 wt% of the phosphor, the above-mentioned characteristics are more exhibited.
[0058]
In the phosphor for an electron tube according to the third aspect, since the alkyl carboxylic acid derivative is an alkyl carboxylic acid derivative having 12 to 20 carbon atoms, the effect of preventing aggregation between the phosphors is sufficiently obtained.
[0059]
The electroluminescent phosphor according to claim 4 is:The surface is treated with an alkyl carboxylic acid derivative,The surface treatment amount of the alkyl carboxylic acid derivative was 4 × 10 4 g per 100 g of the electroluminescent phosphor.-3~ 2 × 10-2mol range, the above characteristics are better.KBe demonstrated.
[0060]
Claim 5No electricityFor the field emission phosphor, the alkyl carboxylic acid derivative was an alkyl carboxylic acid derivative having 12 to 20 carbon atoms., TenGood surface treatment characteristics can be obtained.
[0061]

Claims (5)

イットリウムオキシサルファイドまたは硫化亜鉛母体に付活剤を付活してなる電子管用蛍光体において、この蛍光体の表面は、樹脂による表面処理に続いてアルキルカルボン酸誘導体で処理されていることを特徴とする電子管用蛍光体。In an electron tube phosphor obtained by activating an activator to a yttrium oxysulfide or zinc sulfide host, the surface of the phosphor is treated with an alkyl carboxylic acid derivative following a surface treatment with a resin. Phosphor for electron tubes. 請求項1記載の電子管用蛍光体において、前記アルキルカルボン酸誘導体の表面処理量は、前記電子管用蛍光体の0.01重量%〜0.20重量%の範囲にあることを特徴とする電子管用蛍光体。The phosphor for an electron tube according to claim 1, wherein a surface treatment amount of the alkyl carboxylic acid derivative is in a range of 0.01% by weight to 0.20% by weight of the phosphor for an electron tube. Phosphor. 請求項1記載の電子管用蛍光体において、前記アルキルカルボン酸誘導体は、炭素数12〜20からなるアルキルカルボン酸誘導体であることを特徴とする電子管用蛍光体。Oite the electron tube phosphor according to claim 1, wherein said alkyl carboxylic acid derivative, an electron tube phosphor, characterized in that the alkyl carboxylic acid derivative consisting of 12 to 20 carbon atoms. 硫化亜鉛母体に付活剤および共付活剤を付活してなる電場発光蛍光体において、この蛍光体の表面はアルキルカルボン酸誘導体により、前記電場発光蛍光体100gに対して4×10 −3 〜2×10 −2 molの範囲にある処理量で処理されていることを特徴とする電場発光蛍光体。 In an electroluminescent phosphor obtained by activating an activator and a coactivator on a zinc sulfide matrix, the surface of the phosphor is made of an alkylcarboxylic acid derivative, and the surface of the phosphor is 4 × 10 −3 with respect to 100 g of the electroluminescent phosphor. An electroluminescent phosphor, wherein the electroluminescent phosphor is processed at a processing amount in a range of 2 to 10 2 mol . 請求項4記載の電場発光蛍光体において、前記アルキルカルボン酸誘導体は、炭素数12〜20からなるアルキルカルボン酸誘導体であることを特徴とする電場発光蛍光体。The electroluminescent phosphor according to claim 4, wherein the alkyl carboxylic acid derivative is an alkyl carboxylic acid derivative having 12 to 20 carbon atoms.
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