JP3555648B2 - 低粘性練歯磨の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、研磨剤がだまにならず、均一に分散された25℃の粘度が100〜800ポイズ、一般には100〜500ポイズ程度の低粘性練歯磨を特別な剪断装置を有する混合装置を用いることなく簡単に製造することができる低粘性練歯磨の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
練歯磨は、通常、湿潤剤、研磨剤、香料、粘結剤、発泡剤、水等を配合して製造される。この練歯磨の製造工程では、一般的に最終製品が最も粘度が高くなる場合が多い。例えば、練歯磨を製造するには、一般には初めに水などの液体成分、水溶性の成分を配合し、これにその他の粉体成分などを順次添加していく。この製造方法によれば、まず水溶性の有効成分などを完全に溶解させ、更に粘結剤による膨潤をスムーズに行うことができる。また、有効成分の溶解などに特に問題がない場合は、全成分を一気に混合することもある。
【0003】
しかしながら、粘性の高い通常の練歯磨を製造する場合はこのような方法で製造してもよいが、最終製品が低粘性の場合は、撹拌によって研磨剤に有効な剪断力がかからず、研磨剤の分散が不均一になり易いという問題があり、研磨剤をある程度均一に分散させるには、長時間の撹拌や特殊な高剪断力撹拌機を用いるなど面倒な工程が必要であった。従って、低粘性練歯磨を簡単な工程で効率よく製造する方法の開発が望まれる。
【0004】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、低粘性でも研磨剤を短時間で面倒な操作を行うことなく均一に練歯磨成分中に分散させることができる低粘性練歯磨の製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者は、低粘性練歯磨の製造方法について鋭意検討した結果、湿潤剤、研磨剤、粘結剤及び水を含有してなる低粘性練歯磨を製造する場合、
(1)粘結剤と液体成分の一部とを混合して膨潤水溶液を調製する工程、
(2)該膨潤水溶液に研磨剤を加えて混合撹拌し、均一に分散させる工程、
(3)該研磨剤混合物に残りの液体成分を添加する工程
により低粘性練歯磨を製造するに際し、前記工程(2)における研磨剤混合後の粘度が25℃において200〜1,500ポイズであり、前記工程(3)の25℃における粘度が100〜800ポイズであるように液体成分を分割して前記工程(1)及び(3)で添加することにより、上記目的を達成し得ることを見出した。
【0006】
この場合、粘度が100〜800ポイズ、特に100〜500ポイズ程度の低粘性練歯磨において研磨剤の分散が悪くなる理由は、粘度が低いと撹拌を行っても研磨剤粒子に有効な剪断力がかからないためであり、このため、ある程度の分散は進むが粒径の大きい研磨剤凝集物がどうしても残ってしまい、製品にざらつきがでてしまう。これに対して、本発明では、低粘性の練歯磨を製造する際、まず高粘度の粘結剤及び液体成分(液状湿潤剤、水)の一部を含有する膨潤水溶液を調製し、これに研磨剤を混合した後、残りの液体成分を加えて、低粘度化することにより、研磨剤添加時の粘性を高く保つことが可能となり、特殊な高剪断力撹拌機を用いたり極端に長い時間をかけることなく、通常の製造設備で研磨剤を均一に分散させることが可能となり、研磨剤のだまの発生を防止して高品質の低粘性練歯磨を製造できるものである。
【0007】
なお、特公昭54−980号公報には、カルボキシビニルポリマー(CVP)の均一溶解のために第2燐酸カルシウムとCVPを同時に液体成分の約半分と配合する方法が開示されている。この方法は、CVPの均一溶解を目的としており、かつCVPと研磨剤を同時に配合するものであり、この方法では通常より強力な撹拌機を必要とするばかりでなく、CVP以外の粘結剤を用いた組成については有効ではなく、水溶液に直接粉体の粘結剤を混合するために粘結剤のだまが生成し易いものである。
【0008】
また、特開平6−9335号公報には、非ニュートンペースト又はクリーム状物質の連続的製造法として研磨剤、発泡剤、香料の存在下に粘結剤を膨潤させる方法、特開平6−72833号公報には、歯磨剤の製造方法として研磨剤、粘結剤、湿潤剤、水を同時混合後、減圧脱泡し、香料を添加する方法、特開平6−72833号公報には、香料以外の組成を同時に配合する方法が記載されているが、これら方法では、最終組成で低粘性の歯磨の均一性を確保することが難しいものであった。
【0009】
従って、本発明は、湿潤剤、研磨剤、粘結剤及び水を含有してなる低粘性練歯磨の製造方法において、上記工程(1)〜(3)により低粘性練歯磨を製造するに際し、前記工程(2)における研磨剤混合後の粘度が25℃において200〜1,500ポイズであり、前記工程(3)の25℃における粘度が100〜800ポイズであるように液体成分を分割して前記工程(1)及び(3)で添加することを特徴とする低粘性練歯磨の製造方法を提供する。
【0010】
以下、本発明につき更に詳細に説明すると、本発明の低粘性練歯磨の製造方法に係る低粘性練歯磨は、湿潤剤、研磨剤、粘結剤、水、更に香料や発泡剤などを含有してなるものである。
【0011】
ここで、湿潤剤としては、例えばキシリトール、ソルビット、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、マルチトール、ラクチトール、ポリエチレングリコール等の多価アルコールなどの1種又は2種以上を挙げることができる。また、粘結剤としては、例えばキサンタンガム、トラガントガム、カラヤガム、アラビアガム等のガム類、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルピロリドン等の合成粘結剤、カラギーナン、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体、シリカゲル、アルミニウムシリカゲル、ビーガム、ラポナイト等の無機粘結剤、アルギン酸ナトリウムなどの1種又は2種以上を使用することができる。
【0012】
香料としては、例えばメントール、アネトール、カルボン、オイゲノール、リモネン、n−デシルアルコール、シトロネロール、α−テルピネオール、シトロネリルアセテート、シネオール、リナロール、エチルリナロール、ワニリン、チモール、スペアミント油、ペパーミント油、レモン油、オレンジ油、セージ油、ローズマリー油、桂皮油、ピメント油、桂葉油、シソ油、冬緑油、丁字油、ユーカリ油、ハッカ油、アニス油等を挙げることができ、これらを単独で又は組み合わせ、更に必要に応じてエチルアルコールに溶解分散して使用することが好ましい。
【0013】
研磨剤としては、例えば第2燐酸カルシウム(2水和物、無水物)、第1燐酸カルシウム、第3燐酸カルシウム、炭酸カルシウム、ピロ燐酸カルシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、無水珪酸、珪酸アルミニウム、不溶性メタ燐酸ナトリウム、第3燐酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、ベントナイト、珪酸ジルコニウム、ポリメタクリル酸メチル、その他合成樹脂等の1種又は2種以上を使用できる。
【0014】
発泡剤としては、例えばラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸ナトリウム、N−ラウロイルザルコシン酸ナトリウム、N−ミリストイルザルコシン酸ナトリウム等のN−アシルザルコシン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、水素添加ココナッツ脂肪酸モノグリセリドモノ硫酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、N−パルミトイルグルタミン酸ナトリウム等のN−アシルグルタミン酸塩、N−メチル−N−アシルアラニンナトリウム、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム、石鹸、アルコールエトキシサルフェート、α−スルホ脂肪酸エステル塩等のアニオン界面活性剤、ショ糖脂肪酸エステル、マルトース脂肪酸エステル、ラクトース脂肪酸エステル等の糖脂肪酸エステル、マルチトール脂肪酸エステル、ラクチトール脂肪酸エステル等の糖アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ひまし油等のポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ラウリン酸モノ又はジエタノールアミド、ミリスチン酸モノ又はジエタノールアミド等の脂肪酸モノ又はジエタノールアミド、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン脂肪酸エステル、ラウリン酸デカグリセリル等の非イオン活性剤、N−ラウリルジアミノエチルグリシン、N−ミリスチルジアミノエチルグリシン等のN−アルキルジアミノエチルグリシン、N−アルキル−N−カルボキシメチルアンモニウムベタイン、2−アルキル−1−ヒドロキシエチルイミダゾリンベタインナトリウム等の両性活性剤を挙げることができる。上記界面活性剤は、その1種を単独で使用しても、或いは2種以上を組み合わせて使用しても良い。
【0015】
更に、本発明では、必要に応じて任意成分を添加することができる。任意成分として具体的には、甘味剤としてサッカリンナトリウム、ステビオサイド、ネオヘスペリジルジヒドロカルコン、グリチルリチン、ペリラルチン、ソーマチン、アスパラチルフェニルアラニンメチルエステル、p−メトキシシンナミックアルデヒド、ペパーミント、スペアミント、ウィンターグリーン等、有効成分としてモノフルオロ燐酸ナトリウム、モノフルオロ燐酸カリウム等のアルカリ金属モノフルオロフォスフェート、フッ化ナトリウム、フッ化第1錫等のフッ素化合物、デキストラナーゼ、ムタナーゼ、リゾチーム、アミラーゼ、プロテアーゼ、溶菌酵素、スーパーオキサイドディスムターゼ等の酵素、トラネキサム酸、ε−アミノカプロン酸、アルミニウムクロルヒドロキシアラントイン、ジヒドロコレスタノール、グリチルリチン酸類、グリチルレチン酸、ビサボロール、イソプロピルメチルフェノール、グリセロフォスフェート、クロロフィル、塩化ナトリウム、水溶性無機燐酸化合物、トリクロサン、セチルピリジニウムクロライド、イソプロピルメチルフェノール、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム等の1種又は2種以上、防腐剤などを例示することができる。
【0016】
これら成分の配合量は、本発明の効果を妨げない範囲で通常量とすることができるが、本発明に係る低粘性練歯磨は、研磨剤の含有量が組成全体の5〜50重量%、特に10〜50重量%、液体成分(液状湿潤剤及び水)の含有量が組成全体の30〜80重量%、特に40〜70重量%であり、かつ研磨剤:液体成分の比率が重量比で1:10〜1:1、特に1:5〜1:1の範囲であることが望ましい。
【0017】
本発明の低粘性練歯磨の製造方法は、25℃における製品粘度(BH型粘度計での測定値、以下同様)が100〜800P(ポイズ)、特に100〜500P程度の低粘度のものに特に有効である。
【0018】
而して、本発明の練歯磨の製造方法は、上記したような湿潤剤、研磨剤、粘結剤及び水を含有してなる低粘性練歯磨の製造方法であって、
(1)粘結剤と液体成分の一部とを混合して膨潤水溶液を調製する工程、
(2)該膨潤水溶液に研磨剤を加えて混合撹拌し、均一に分散させる工程、
(3)該研磨剤混合物に残りの液体成分を添加し、所定粘度に調整する工程
を含む。
【0019】
上記方法において、膨潤水溶液を調製する第1工程は、湿潤剤、液体成分の一部、更には任意成分の中の水溶解性成分や水分散性成分、例えば防腐剤などを混合して調製するものである。
【0020】
この場合、第1工程での上記液体成分の添加量は、組成中の総液体成分量の30〜90重量%であることが好ましい。
【0021】
第1工程の膨潤水溶液の調製方法は特に制限されず、通常の方法で調製できるが、特に粘結剤と湿潤剤の混合液と、水溶解性成分や水分散性成分と液体成分との混合液とを別々に調製し、両者を混合してバインダー膨潤液を製造することが好ましい。この調製方法を採用することにより、粘結剤のだまの生成を防止し、バインダーを短時間で均一に分散でき、より安定した粘度を有する練歯磨を得ることができる。
【0022】
なお、上記第1工程においては、研磨剤の一部をバインダー膨潤液に含んでもよく、この場合、研磨剤の量はバインダー膨潤液に対して20重量%以下、特に2〜15重量%であることが好ましい。
【0023】
上記第1工程は、例えばパドル翼を備えた混合槽、ユニバーサルミキサー等を使用して行うことができ、粘結剤と湿潤剤の混合液と、水溶解性、水分散性成分と水との混合液とを別々に調製し、両者を混合してバインダー膨潤液を製造する際に同じ配合槽を使用した場合、短時間でバインダーを均一に分散し、かつ他の水分散性成分も十分均一に混合分散できる。
【0024】
第2工程では、前記膨潤水溶液に研磨剤を混合する。この場合、研磨剤を混合した後の膨潤水溶液の25℃における粘度が200〜1,500Pであることが望ましく、この範囲になるように液体成分の添加の際の分割比を調整することが好適である。粘度が150P未満では、研磨剤にかかる剪断力が研磨剤の凝集物を分散させるためには不十分となってより好ましい研磨剤の分散を実現できない場合がある。
【0025】
次の第3工程では、研磨剤を添加混合した研磨剤混合物に、第1工程で添加した残りの液体成分を添加し、混合撹拌する。
【0026】
本発明において、香料、発泡剤などの配合順序は特に制限はないが、香料は研磨剤配合時又は残りの液体成分の配合時に添加することができる。また、発泡剤の添加は、上記第3工程後に最後に配合することができる。なお、発泡剤を研磨剤配合前に添加すると、系の表面張力が低下したところに研磨剤からの空気の持ち込みで発泡するおそれがあるが、発泡剤を最後に添加する場合はかかる不都合は生じない。
【0027】
更に、本発明においては、有効成分を添加する際は、有効成分の添加を研磨剤添加混合後、即ち上記第2工程以降に行うことが望ましく、これによって分解し易い有効成分についても過度の剪断力による悪影響を防止でき、かつ発泡剤との減圧混合により均一に混合することができる。
【0028】
なお、その他の水溶性成分は第1工程時に配合できる。
【0029】
また、本発明において、上記第3工程後の混合物及びこれに発泡剤を添加した後の混合物のいずれか一方又は双方、好ましくは双方を減圧脱泡することが好ましい。
【0030】
ここで、減圧脱泡は、減圧度10〜100Torr、特に10〜50Torrの圧力下で行うことが好ましく、この圧力範囲で行うことにより、香料中の低沸点分の過剰飛散防止と、効率的な脱泡という相反する2つの課題を克服することができる。減圧度が10Torrよりも低いと、香料の中の低沸点分が過剰に飛散してしまう場合があり、また、100Torrより高い圧力で行うと、脱泡を効率的に行うことができなくなる場合がある。
【0031】
上記本発明方法において各工程の温度条件は適宜選定できるが、いずれの工程も50℃以下で行うことが好ましい。この場合、第1工程の膨潤水溶液の調製は温度10℃以上で行うことが望ましい。このように10℃以上でバインダーの分散を行うことにより、バインダーを短時間で均一に膨潤させることが可能であり、10℃未満では均一に膨潤しない場合がある。また、香料添加以降を50℃以下で行うと、製品性能に悪影響を与えるような香料の飛散を防止できるもので、50℃を超えると製品性能に劣る場合がある。また、このような範囲の温度条件で各工程を行うことにより、バインダー調製からその後の工程まで特に加温、冷却を必要とせずに製造することも可能となる。
【0032】
【発明の効果】
本発明の低粘性歯磨の製造方法によれば、低粘性でも研磨剤を短時間で面倒な操作を行うことなく均一に練歯磨成分中に分散させることができる。
【0033】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記例においては、25℃においてBH型粘度計、ローターNo.6、回転数20rpm、測定開始3分後の値を粘度値とした。
【0034】
〔実施例1〕
プロピレングリコール3重量部、ポリアクリル酸ナトリウム0.5重量部 キサンタンガム0.5重量部を予めパドル翼を備えた混合槽1で混合し、分散液−1を調製した。次に、ユニバーサルミキサー(SR−100型、株式会社パウレック社製)を用いて、水24重量部に85%グリセリン液20重量部、キシリトール10重量部を混合溶解させた液に分散液−1を加え、膨潤液を温度25℃で調製した。
【0035】
次いで、無水珪酸(平均粒径10μm、嵩密度0.2g/cc)15重量部を加えて撹拌混合した。この時、研磨剤添加後の粘度は250Pであった。
【0036】
この混合物を更に10分間分散混合した後、水25重量部、香料1重量部を添加し、温度25℃、圧力20Torrで混合しながら減圧脱泡を行った。更に、ラウリル硫酸ナトリウム1重量部を添加し、再度温度25℃、圧力20Torrで混合しながら減圧脱泡を行い、練歯磨を調製した。
【0037】
最終製品粘度は180Pであった。この方法によって製造された練歯磨は、研磨剤の凝集物がなく均一であった。
【0038】
〔実施例2〕
プロピレングリコール2.5重量部、カルボキシメチルセルロース1.5重量部を予めパドル翼を備えた混合槽1で混合し、分散液−1を調製した。分散液−1とは別の混合槽にて水22重量部に60%ソルビット液30重量部、サッカリン0.2重量部、無水珪酸(平均粒径1μm、嵩密度0.2g/cc)5.3重量部、ポリ燐酸1.5重量部を混合させた液に分散液−1を加え、膨潤液を温度25℃で調製した。
【0039】
得られた膨潤液をニーダーに移し、香料1重量部、無水珪酸(平均粒径10〜20μm、嵩密度0.3〜0.5g/cc)15重量部を加え、ニーダーにて撹拌混合した。研磨剤添加後の粘度は1,200Pであった。
【0040】
この混合物を更に10分間分散混合した後、この混合液に60%ソルビット液20重量部(水分8重量部)を添加し、温度25℃、圧力20Torrで混合しながら減圧脱泡を行った。更に、ラウリル硫酸ナトリウム1重量部を添加し、再度温度25℃、圧力20Torrで混合しながら減圧脱泡を行い、練歯磨を調製した。
【0041】
最終製品粘度は500Pであった。この方法によって製造された練歯磨は、研磨剤の凝集物がなく均一であった。
【0042】
〔比較例〕
プロピレングリコール3重量部、ポリアクリル酸ナトリウム0.5重量部、キサンタンガム0.5重量部を予めパドル翼を備えた混合槽1で混合し、分散液−1を調製した。次に、分散液−1とは別の混合槽にて、水49重量部に85%グリセリン液20重量部、キシリトール10重量部を混合溶解させた液に分散液−1を加え、膨潤液を温度25℃で調製した。膨潤液をニーダーに移し、無水珪酸(平均粒径10μm、嵩密度0.2g/cc)15重量部を加え、撹拌混合した。研磨剤添加後の粘度は110Pであった。
【0043】
この混合物を更に10分間分散混合した後、この混合液に香料1重量部を添加し、温度25℃、圧力20Torrで混合しながら減圧脱泡を行った。更に、ラウリル硫酸ナトリウム1重量部を添加し、再度温度25℃、圧力20Torrで混合しながら減圧脱泡を行い、練歯磨を調製した。
【0044】
最終製品粘度は150Pであった。この方法によって製造された練歯磨は、研磨剤の凝集物が見られ、好ましくない製品性状であった。
Claims (3)
- 湿潤剤、研磨剤、粘結剤及び水を含有してなる低粘性練歯磨の製造方法において、
(1)粘結剤と液体成分の一部とを混合して膨潤水溶液を調製する工程、
(2)該膨潤水溶液に研磨剤を加えて混合撹拌し、均一に分散させる工程、
(3)該研磨剤混合物に残りの液体成分を添加する工程
により低粘性練歯磨を製造するに際し、前記工程(2)における研磨剤混合後の粘度が25℃において200〜1,500ポイズであり、前記工程(3)の25℃における粘度が100〜800ポイズであるように液体成分を分割して前記工程(1)及び(3)で添加することを特徴とする低粘性練歯磨の製造方法。 - 香料を上記工程(2)又は工程(3)において添加すると共に、工程(3)の後に発泡剤を添加するようにした請求項1記載の製造方法。
- 工程(3)における混合物及びこれに発泡剤を添加した混合物のいずれか一方又は双方を減圧脱泡するようにした請求項2記載の製造方法。
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