JP3553893B2 - 転落時の衝撃緩和機能を有するベッド装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ベッド装置上から転落しても怪我しないようにするための、転落時の衝撃緩和機能を有するベッド装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来より、ベッド装置には、転落防止用の柵が備えられている。かかる柵は、背に対応するボトム脇とか、足に対応するボトム脇の箇所をカバーする、部分的なものが多い。
また、中にはベッド装置側面を全面的にカバーする柵もある。
このような柵が備えられているにもかかわらず、完全に転落を防止することは困難であり、転落したときのためにベッド装置脇の床面に、予めクッション材を載置して、怪我防止に対処してきた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、そのようなクッション材は、介護者が介護のために近づく際に邪魔になり、その都度移動したり、ベッド装置下に押し込んだりせねばならないなど煩わしいものであり、また非使用時においての保管場所を考慮せねばならない。
本発明は、以上のような課題を克服するために提案されたものであって、ベッド装置におけるサイドフレームを利用して、簡単にベッド装置側方に展開して、使用することができるようにした、転落時の衝撃緩和機能を有するベッド装置を提供することを目的とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
前記した課題を解決するために、本発明では、請求項１において、ベッド装置側部のサイドフレーム上面の付属品取付穴に着脱可能に装着したサイドパネルを有し、このサイドパネルは、前記サイドフレームに着脱可能に構成したパネル基部とパネル基部に折畳み可能に連結した複数の分割パネルとにより構成し、前記パネル基部と複数の分割パネルとのそれぞれの合わせ面に係着手段を設け、係着手段により分割パネルを折畳んだ状態で保持する一方、ベッド装置側方にパネル基部から分割パネルを展開させて、少なくとも先端の分割パネルは床面に接地させ、衝撃緩和面として確保する構成とした転落時の衝撃緩和機能を有するベッド装置を提案する。
また本発明では、請求項２において、前記パネル基部と複数の分割パネルとは、ウレタン樹脂によって構成し、表面を布部材で被覆して折り曲げ可能に連結する構成とした転落時の衝撃緩和機能を有するベッド装置を提案する。
さらに本発明では、請求項３において、前記パネル基部は、前記サイドフレーム上面の付属品取付穴に、パネル基部両端寄りの箇所に設けた取付軸を介して装着する構成とし、前記パネル基部の、サイドフレーム上面に重積する上面に、サイドフレーム上面における付属品取付穴と一致する位置に挿通穴を設けて、ベッド用付属品を装着可能に構成した転落時の衝撃緩和機能を有するベッド装置を提案する。
【０００５】
請求項１によれば、使用時に、サイドフレーム上に装着したパネル基部から、複数の分割パネルをベッド装置側方に展開して、就寝時の転落に備えることができる。この際、先端の分割パネルは床面に接地するので、確実に使用者の身体を受け止めることができる。
【０００６】
請求項２によれば、ウレタン樹脂製のサイドパネルのクッション性により、転落時の衝撃緩和機能を発揮し、安全性が向上する。
【０００７】
請求項３によれば、サイドフレームにサイドパネルのパネル基部を保持した状態でも、差込式側柵や、介助手段などの付属品を装着することができる。
【０００８】
【発明の実施の形態】
次に、本発明にかかる転落時の衝撃緩和機能を有するベッド装置について、一つの実施の形態を示し、添付の図面に基づいて以下説明する。
図１に示すベッド装置１には、ベッド装置１側部のサイドフレーム２に着脱可能にサイドパネル３を装着している。このサイドパネル３は、前記サイドフレーム２に着脱可能に構成したパネル基部３ａとパネル基部３ａに折畳み可能に連結した複数の分割パネル３ｂとにより構成し、前記分割パネル３ｂにそれぞれ係着手段（後述）を設けて、係着手段により分割パネル３ｂを折畳んだ状態で保持すると共に、ベッド装置側方にパネル基部３ａから分割パネル３ｂを展開可能としている（図２参照）。
【０００９】
前記サイドパネル３において、パネル基部３ａは、断面鉤型形状のもので、前記サイドフレーム２上面に被せるような状態で装着している。この場合、図３に示すように、サイドフレーム２上面に形成した付属品の取付穴４に、パネル基部３ａ両端寄りの箇所に設けた取付軸５，５を介してパネル基部３ａを装着している。
また、前記パネル基部３ａには、サイドフレーム２上面に重積する上面に、サイドフレーム２上面に形成した付属品の取付穴４と一致する位置に挿通穴６，６，６を設けている。なお、パネル基部３ａ両端寄りの箇所は、取付軸５，５の開口面を配置している。
【００１０】
また、前記分割パネル３ｂは、パネル基部３ａに長手方向端面同士をヒンジ７によって結合しており、さらに分割パネル３ｂ同士も互いに折り曲げ可能にヒンジ７によって結合している。
そして、これらパネル基部３ａと分割パネル３ｂとのそれぞれの合わせ面には、係着手段である面ファスナ８を設けて、面ファスナ８により分割パネル３ｂ同士を折畳んだ状態で保持すると共に、パネル基部３ａに保持する構成としている。
なお、前記パネル基部３ａと複数の分割パネル３ｂとは、例えばウレタン樹脂等によって構成し、表面に適宜な布部材で被覆することで折り曲げ可能に連結することもできる。
【００１１】
以上のようなベッド装置１において、ベッド使用者がベッド装置１上に仰臥した状態において、介護者は、使用時に、サイドフレーム２上に装着したサイドパネル３のパネル基部３ａから、複数の分割パネル３ｂをベッド装置側方に引っ張って、パネル基部３ａ、並びに分割パネル３ｂ間の係着状態にある面ファスナ８同士を分離し、ベッド装置側方に展開して、就寝時の転落に備えることができる。この際、先端の分割パネル３ｂは床面に接地するので、広く衝撃緩和面として確保することができ、転落時の衝撃緩和機能を発揮することができる（図２参照）。
そして、非使用時には、パネル基部３ａと分割パネル３ｂとのそれぞれの合わせ面の面ファスナ８により、分割パネル３ｂ同士を折畳んだ状態で保持すると共に、パネル基部３ａに保持することができるので、介護等の際の邪魔になるようなことはなく、保管場所を考慮する必要もない。
【００１２】
ところで、前記サイドパネル３において、パネル基部３ａには、サイドフレーム２上面に重積する上面に、サイドフレーム２上面に形成した付属品の取付穴４と一致する位置に挿通穴６，６，６を設けているので、前記分割パネル３ｂを保持した状態でも（図１参照）、展開した状態でも（図２参照）、差込式側柵１０や、介助手段などの付属品を装着することができる。
【００１３】
【発明の効果】
以上の通り、本発明によれば、就寝時、転落するおそれのある使用者に対して、サイドパネルをクッションとして利用することができるので、安全性が向上する。
また、サイドパネルは、非使用時に折畳んでおけるので邪魔にならず、保管場所の問題もない。
その上、サイドパネルをベッド装置側方へ広げた状態でも折畳んだ状態でも、側柵等の付属品を装着しておくことができるので、転落予防にも効果を上げることができる。
【００１４】
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明にかかる転落時の衝撃緩和機能を有するサイドパネルを装着したベッド装置の一例を示す、要部断面図である。
【図２】図１に示すベッド装置のサイドパネルをベッド装置側方に広げた状態を示す、要部断面図である。
【図３】図１に示すサイドパネルの装着構造を示す、斜視説明図である。
【図４】図３に示すサイドパネルの折畳み構造を示す、斜視説明図である。
【符号の説明】
１ ベッド装置
２ サイドフレーム
３ サイドパネル
３ａ パネル基部
３ｂ 分割パネル
４ 取付穴
５ 取付軸
６ 挿通穴
７ ヒンジ
８ 面ファスナ
１０ 差込側柵
Claims (3)
- ベッド装置側部のサイドフレーム上面の付属品取付穴に着脱可能に装着したサイドパネルを有し、このサイドパネルは、前記サイドフレームに着脱可能に構成したパネル基部とパネル基部に折畳み可能に連結した複数の分割パネルとにより構成し、前記パネル基部と複数の分割パネルとのそれぞれの合わせ面に係着手段を設け、係着手段により分割パネルを折畳んだ状態で保持する一方、ベッド装置側方にパネル基部から分割パネルを展開させて、少なくとも先端の分割パネルは床面に接地させ、衝撃緩和面として確保する構成としたことを特徴とする転落時の衝撃緩和機能を有するベッド装置。
- 前記パネル基部と複数の分割パネルとは、ウレタン樹脂によって構成し、表面を布部材で被覆して折り曲げ可能に連結する構成としたことを特徴とする請求項１記載の転落時の衝撃緩和機能を有するベッド装置。
- 前記パネル基部は、前記サイドフレーム上面の付属品取付穴に、パネル基部両端寄りの箇所に設けた取付軸を介して装着する構成とし、前記パネル基部の、サイドフレーム上面に重積する上面に、サイドフレーム上面における付属品取付穴と一致する位置に挿通穴を設けて、ベッド用付属品を装着可能に構成したことを特徴とする請求項１記載の転落時の衝撃緩和機能を有するベッド装置。
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| JP2001045599A JP3553893B2 (ja) | 2001-02-21 | 2001-02-21 | 転落時の衝撃緩和機能を有するベッド装置 |
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