JP3552562B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の排気浄化装置に関し、特に燃焼式ヒータを具備した内燃機関の排気浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ディーゼルエンジン等の比較的発熱量が少ない内燃機関では、冷間始動時における室内用暖房装置の性能向上や内燃機関の暖機促進等を目的として、燃焼式ヒータを併設する技術が提案されている。
【0003】
上記した燃焼式ヒータは、内燃機関と独立した燃焼室を具備するとともに、その燃焼室を包囲するように形成された水路を備えている。ヒータ内の水路と内燃機関内の冷却水路とは、内燃機関の冷却水路からヒータ内水路へ冷却水を導く冷却水導入通路、及びヒータ内水路から内燃機関の冷却水路へ冷却水を導く冷却水排出通路によって連通している。そして、冷却水排出通路の途中には、暖房装置のヒータコアが設けられている。
【0004】
このように構成された燃焼式ヒータは、内燃機関の冷間始動時等に、内燃機関の燃料の一部を燃焼室で燃焼させるとともに、内燃機関の冷却水を冷却水導入通路を介してヒータ内水路に導く。この場合、燃焼室内の燃焼によって発生する熱がヒータ内水路へ伝達され、ヒータ内水路を流れる冷却水を昇温させる。このようにして昇温された冷却水(温水)は、ヒータ内水路から冷却水排出通路へ排出され、ヒータコアを経て内燃機関の冷却水路へ戻される。前記温水がヒータコアを通過する際、温水の熱の一部がヒータコア内の暖房用空気に伝達され、暖房用空気を昇温させる。
【0005】
上記したような燃焼式ヒータによれば、冷間始動時等に機関冷却水や暖房用空気を早期に昇温させることができ、暖機の促進と暖房性能の向上とを図ることが可能となる。
【0006】
ところで、燃焼式ヒータでは、内燃機関用の燃料の一部を利用して燃焼が行われるため、燃焼式ヒータから排出された燃焼ガスには、内燃機関の排気と同様の有害ガス成分が含まれることになり、その有害ガス成分を浄化した上で放出する必要がある。
【0007】
このような要求に対し、特開昭60−78819号公報に記載された「燃焼式ヒータを備えた車両の暖房装置」が知られている。この暖房装置は、燃焼式ヒータ内で燃焼されたガスを排出するためのヒータ排気管の排出口を、内燃機関の排気管の排気浄化装置上流に設けることにより、燃焼式ヒータから排出される燃焼ガスを内燃機関用の排気浄化装置に導入し、内燃機関用排気浄化装置で燃焼ガス中の有害ガス成分を浄化しようというものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
内燃機関用の排気浄化装置としては、所定条件下で排気中のNOを還元・浄化するNO触媒や、排気中に含まれる煤等の粒子状物質(Particulate Matter)PMを捕捉するDPF(Diesel Particulate Filter)等が知られている。
【0009】
NO触媒としては、触媒に流入する排気の状態が酸素過剰状態で且つHCが存在する状態のときに炭化水素(HC)を還元剤としてNOを窒素(N)、水(HO)、二酸化炭素(CO)等に還元する選択還元型リーンNO触媒、あるいは、触媒に流入する排気の空燃比がリーンのときに排気中のNOを吸蔵し、排気中の酸素濃度が低下したときに吸蔵していたNOを放出するとともに、放出されたNOをHCや一酸化炭素(CO)等の還元剤と反応させてN等に還元・浄化する吸蔵還元型リーンNO触媒等が知られている。
【0010】
一方、DPFとしては、多孔質のセラミック等で形成され、排気が孔を通過する際に排気中のPMを捕捉し、流入排気がリーン且つ排気温度が高温(例えば、500C°〜700C°)になると捕捉したPMを燃焼させるものや、DPF内の排気流路表面に触媒を担持し、その触媒上でHC等の還元剤と酸素とを反応させ、その際に発生する反応熱によって、捕捉したPMを燃焼させるもの等が知られている。
【0011】
上記したようなNO触媒やDPFは、所定の温度域にある時に活性状態となるため、排気中の有害ガス成分を確実に浄化するにはNO触媒やDPF等の温度を所定の温度域に維持する必要がある。特に、ディーゼルエンジンのように発熱量が少なく、排気温度が低い内燃機関の排気系に設けられるNO触媒やDPFは、冷間始動時等に所定温度域まで昇温し難く、また昇温した後も低温の排気によって所定温度域未満に低下してしまう虞がある。
【0012】
これに対し、特開昭60−78819号公報に記載された「燃焼式ヒータを備えた車両の暖房装置」のように、燃焼式ヒータから排出される高温の燃焼ガスを排気浄化装置上流の排気系に導入する方法が考えれるが、燃焼式ヒータの燃焼ガスを連続的に排気浄化装置の上流に供給すると、燃焼ガスの熱が主として排気浄化装置の排気流入口近傍に伝達され、排気流入口近傍の温度が過剰に高くなる虞がある。
【0013】
例えば、排気浄化装置として、NOを浄化可能な温度範囲(触媒浄化ウインド)が限定される選択還元型リーンNO触媒が使用された場合は、燃焼式ヒータの燃焼ガスが連続的に選択還元型リーンNO触媒に供給されると、その選択還元型リーンNO触媒の入口部の温度が触媒浄化ウインドの上限値を越えてしまい、選択還元型リーンNO触媒の浄化性能が低下してしまう。
【0014】
また、燃焼式ヒータの燃焼ガスが連続的に排気浄化装置に添加された場合に、燃焼ガスがリッチ雰囲気にあると、排気浄化装置内の酸素濃度が低下して有害ガス成分の酸化反応が十分に行われなくなるため、排気浄化装置内が有害ガス成分によって被毒し、排気浄化装置の浄化性能が低下する虞がある。
【0015】
本発明は、上記したような問題点に鑑みてなされたものであり、燃焼式ヒータが併設された内燃機関において、燃焼式ヒータから排出される燃焼ガスを利用して排気浄化装置全体を所望の温度にする技術を提供し、排気浄化装置の浄化率を向上させて、排気エミッションの悪化を防止することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記した課題を解決するために以下のような手段を採用した。すなわち、本発明にかかる第1の排気浄化装置は、内燃機関の関連要素を昇温させる燃焼式ヒータと、
前記内燃機関の排気系に設けられ、排気中の有害ガス成分を浄化する排気浄化触媒と、
前記燃焼式ヒータで燃焼されたガスを断続的に前記排気浄化触媒上流の排気系に導入する燃焼ガス供給手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0017】
このように構成された排気浄化装置では、燃焼ガス供給手段は、燃焼式ヒータで燃焼されたガスを断続的に排気浄化触媒の上流の排気系に供給する。この場合、排気浄化触媒の上流の排気系では、燃焼ガスの供給と停止とが繰り返されることになる。そして、排気浄化触媒には、燃焼ガスが混合された排気と排気のみとが交互に流入することになる。
【0018】
燃焼ガスが混合された排気は、排気のみの場合に比べて温度が高くなる。このような混合ガスが排気浄化触媒に流入すると、例えば、混合ガスの熱が排気浄化触媒の排気流入口近傍に伝熱され、あるいは燃焼ガス中に含まれる炭化水素や一酸化炭素等が排気浄化触媒上で酸素と反応した際に発生する反応熱によって、排気流入口近傍の温度が昇温する。
【0019】
その後、燃焼ガスの供給が停止されると、排気浄化触媒には排気のみが流入する。排気のみの温度は、前記した混合ガスより低いため、排気流入口近傍が過剰な熱を受けて昇温することがない。さらに、排気流入口近傍の熱が排気浄化触媒上で他の部位に伝達され、排気浄化触媒の他の部位が昇温する。
【0020】
尚、排気流入口近傍が既に活性化温度に達していれば、排気流入口近傍において排気中の有害ガス成分と触媒とが反応し、その際の反応熱も他の部位へ伝達されるため、他の部位の昇温が促進される。
【0021】
続いて、燃焼ガスの供給が再開されると、燃焼ガスと排気との混合ガスが排気浄化触媒に流入し、排気流入口近傍が再び昇温する。
このように燃焼ガスの供給と停止とが繰り返されることにより、排気浄化触媒の一部が過剰に上昇することがなく、排気浄化触媒全体が略均一に昇温する。
【0022】
尚、前記した排気浄化触媒としては、触媒温度が所定温度範囲内にあり且つ流入排気がリーン雰囲気のときに炭化水素が存在すると、排気中の窒素酸化物を還元及び浄化する選択還元型リーンNO触媒を例示することができる。これは、選択還元型リーンNO触媒の一部が前記所定温度範囲より高くなると、その部分において排気中のNOを浄化することができなくなるため、選択還元型NO触媒全体の温度を略均一に保つ必要があるからである。
【0023】
次に、本発明に係る第2の排気浄化装置は、内燃機関の関連要素を昇温させる燃焼式ヒータと、
前記内燃機関の排気系に設けられ、排気中の有害ガス成分を浄化する排気浄化手段と、
前記排気浄化手段の温度分布を検出する温度分布検出手段と、
前記温度分布検出手段により前記排気浄化手段において所定温度未満の部位が検出されたときに、前記燃焼式ヒータで燃焼されたガスを前記所定温度未満の部位へ供給する燃焼ガス供給手段と、
を備えることを特徴とするようにしてもよい。
【0024】
このように構成された排気浄化装置では、温度分布検出手段が排気浄化手段の温度分布を検出する。その際、温度分布検出手段が排気浄化手段において所定温度未満の部位を検出すると、燃焼ガス供給手段は、その所定温度未満の部位に燃焼式ヒータから排出される燃焼ガスを供給する。
【0025】
この場合、排気浄化装置において所定温度未満の部位には、燃焼ガスの熱が伝達され、あるいは燃焼ガス中に含まれる炭化水素や一酸化炭素等が排気浄化手段上で酸素と反応した際に発生する反応熱によって、前記部位の温度が昇温する。
【0026】
この結果、本発明の排気浄化装置では、排気浄化手段において温度が低い部位、言い換えれば昇温させる必要がある部位にのみ燃焼ガスが供給されるので、その他の部位が過剰に昇温することがなく、排気浄化手段全体が略均一に適温に保たれる。
【0027】
前記した排気浄化手段としては、複数に分割された排気浄化触媒を例示することができる。この場合、温度分布検出手段は、各排気浄化触媒の触媒床温を検出し、燃焼ガス供給手段は、温度分布検出手段により触媒床温が所定温度未満の排気浄化触媒が検出されたときに、燃焼式ヒータの燃焼ガスを前記所定温度未満の排気浄化触媒へ供給するようにしてもよい。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる内燃機関の排気浄化装置の具体的な実施態様について図面に基づいて説明する。
【0029】
〈実施の形態1〉
本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の第1の実施の形態について図1〜図3に基づいて説明する。
【0030】
図1は、本実施の形態に係る排気浄化装置を適用する内燃機関の概略構成を示す図である。図1に示す内燃機関1は、多気筒の水冷式ディーゼルエンジンである。
【0031】
内燃機関1には、吸気枝管2が接続され、この吸気枝管2の各枝管が各気筒の燃焼室と図示しない吸気ポートを介して連通している。前記吸気枝管2は、吸気管3に接続され、吸気管3は、エアフィルタを内装したエアクリーナボックス4に接続されている。
【0032】
このように構成された吸気系では、エアクリーナボックス4に流入した新気がエアフィルタにて埃や塵を除去された後、吸気管3を経て吸気枝管2へ導かれ、吸気枝管2の各枝管を通って各気筒の燃焼室に分配される。
【0033】
一方、内燃機関1には、排気枝管6が接続され、この排気枝管6の各枝管が各気筒の燃焼室と図示しない排気ポートを介して連通している。前記排気枝管6は、排気管7に接続され、排気管7は、下流にて図示しないマフラーに接続されている。
【0034】
前記排気管7の途中には、排気浄化触媒8が配置されている。この排気浄化触媒8としては、選択還元型リーンNO触媒、吸蔵還元型リーンNO触媒、あるいは酸化触媒を担持したDPG等を例示することができるが、本実施の形態では、選択還元型リーンNO触媒を例に挙げて説明する。
【0035】
前記選択還元型リーンNO触媒8は、触媒床温が所定の温度範囲(触媒浄化ウインド)内にある場合に、この選択還元型リーンNO触媒8に流入する排気の空燃比がリーン雰囲気にあり、且つ炭化水素HCが存在する状況下で排気中のNOを還元あるいは分解する触媒であり、例えば、ゼオライトからなる担体にCu等の遷移金属をイオン交換して担持したものや、ゼオライトもしくはアルミナからなる担体に貴金属を担持したもの等を例示することができる。
【0036】
このように構成された排気系では、各気筒の燃焼室で燃焼された混合気が排気枝管6の各枝管を通って排気管7へ導かれ、選択還元型リーンNO触媒8に流れ込む。その際、選択還元型リーンNO触媒8の触媒床温が触媒浄化ウインド内にあって、流入する排気の空燃比がリーン雰囲気であり、更に排気中にHCが存在していれば、選択還元型リーンNO触媒8においてHCの一部が部分酸化して活性種を生成し、その活性種が排気中のNOと反応して、NOをN、HO、CO等に還元する。
【0037】
次に、内燃機関1には、各気筒毎に1つの燃料噴射弁10が取り付けられている。各燃料噴射弁10は、その噴孔が各気筒の燃焼室に臨むよう取り付けられており、燃焼室内に直接燃料を噴射可能となっている。燃料噴射弁10は、燃料分配管11を介して蓄圧室(コモンレール)12と連通しており、コモンレール12は、燃料通路13を介して図示しない燃料ポンプと連通している。
【0038】
このように構成された燃料噴射系では、燃料ポンプから吐出された燃料が燃料通路13を介してコモンレール12に供給され、コモンレール12にて所定圧まで蓄圧され、蓄圧された燃料が燃料分配管11を介して燃料噴射弁10に印加される。そして、燃料噴射弁10が開弁されると、蓄圧された燃料が燃焼室内に噴射され、前述した吸気系を介して燃焼室に供給された新気と混ざり合って混合気を形成する。
【0039】
また、内燃機関1には、燃焼式ヒータ14が併設されている。この燃焼式ヒータ14には、吸気導入通路15と燃焼ガス排出通路17とが接続されている。前記吸気導入通路15は、吸気管3に接続されている。この吸気導入通路15の途中には、吸気管3内を流れる吸気の一部を燃焼式ヒータ14へ圧送するエアポンプ16が設けられている。
【0040】
一方、前記燃焼ガス排出通路17は、選択還元型リーンNO触媒8上流の排気管7に接続されている。この燃焼ガス排出通路17の途中には、燃焼ガス排出通路17内の流路を開閉する電磁弁70が設けられている。
【0041】
続いて、前記燃焼式ヒータ14には、内燃機関1の冷却水を燃焼式ヒータ14へ導く冷却水導入通路18と、燃焼式ヒータ14内で暖められた冷却水を内燃機関1へ導く冷却水排出通路19とが接続されている。
【0042】
さらに、燃焼式ヒータ14には、燃料導入通路20が接続され、燃料導入通路20は、前記した燃料通路13に接続されている。これにより、燃料通路13を流れる燃料の一部を燃焼式ヒータ14へ供給することが可能になっている。
【0043】
ここで、燃焼式ヒータ14の具体的な構成について図2に基づいて説明する。燃焼式ヒータ14は、内燃機関1の図示しないウォータジャケットと冷却水導入通路18及び冷却水排出通路19を介して連通しており、燃焼式ヒータ14の内部には、前記ウォータジャケットからの冷却水を流すためのヒータ内部冷却水通路14aが形成されている。
【0044】
前記ヒータ内部冷却水通路14aは、燃焼式ヒータ14の内部に形成された燃焼室14dの周りを巡回するよう配置され、ヒータ内部冷却水路14a内を流れる冷却水が燃焼室14dからの熱を受けて昇温するようになっている。これについては、順次述べる。
【0045】
燃焼室14dは、火炎を発生させる燃焼源としての燃焼筒14bと、燃焼筒14bを覆うことで火炎が外部に漏れないようにする円筒状の隔壁14cとから構成されている。このように燃焼筒14bを隔壁14cで覆うことにより、燃焼室14dが隔壁14c内に画されることになる。そして、隔壁14cは、燃焼式ヒータ14の燃焼室本体43の外壁43aによって覆われている。尚、隔壁14cと外壁43aとの間には、環状の隙間が設けられ、この隙間が前述したヒータ内部冷却水路14aとして機能するようになっている。
【0046】
燃焼式ヒータ14には、空気供給口14dと排気排出口14dとが形成され、これらの空気供給口14dと排気排出口14dとが燃焼室14dに連通している。前記空気供給口14dには前述した吸気導入通路15が接続され、前記排気排出口14dには前述した燃焼ガス排出通路17が接続されている。
【0047】
続いて、燃焼式ヒータ14には、冷却水導入口14aと冷却水排出口14aとが形成され、これらの冷却水導入口14aと冷却水排出口14aとが前記ヒータ内部冷却水通路14aに連通している。前記冷却水導入口14aには前述した冷却水導入通路18が接続され、前記冷却水排出口14aには前述した冷却水排出通路19が接続されている。
【0048】
前記燃焼筒14bには、前記した燃料導入通路20が接続され、燃料ポンプから吐出された燃料の一部が燃焼筒14bに供給されるようになっている。さらに、燃焼筒14bには、前記燃料導入通路20によって供給された燃料を気化するための気化グロープラグ(図示せず)と、気化燃料に着火するための点火グロープラグ(図示せず)とが内装されている。尚、気化グロープラグと点火グロープラグとは、単一のグロープラグで兼用されるようにしてもよい。
【0049】
このように構成された燃焼式ヒータ14では、吸気導入通路15から空気供給口14dに流れ込んだ吸気が燃焼室14dに導かれるとともに、燃料導入通路20によって燃焼筒14bに供給された燃料が気化グロープラグによって気化される。そして、前記吸気と前記気化燃料とが混合して混合気を形成し、その混合気が燃焼室14d内の点火グロープラグによって着火されて燃焼する。
【0050】
前記燃焼室14dで燃焼されたガスは、燃焼室14dから排気排出口14dに導かれ、次いで排気排出口14dから燃焼ガス排出通路17へ排出される。燃焼ガス排出通路17へ排出された燃焼ガスは、燃焼ガス排出通路17を通って電磁弁70へ到達する。その際、電磁弁70が開弁していれば、前記燃焼ガスは、選択還元型リーンNO触媒8上流の排気管7に導かれる。
【0051】
排気管7に導入された燃焼ガスは、排気管7の上流から流れてきた排気と混ざり合いながら選択還元型リーンNO触媒8に流入する。そして、燃焼ガスが持っている熱が選択還元型リーンNO触媒8に伝達され、選択還元型リーンNO触媒8の触媒床温が上昇する。その際、選択還元型リーンNO触媒8の触媒床温が既に触媒浄化ウインド内にあり、燃焼ガスと排気の混合ガス中に十分な酸素が存在していれば、燃焼ガス中に含まれていたHCが部分酸化して活性種を形成し、その活性種が排気中のNOと反応してNOをN、HO、CO等に還元する。
【0052】
また、燃焼式ヒータ14では、燃焼室14d内の燃焼によって発生した熱が隔壁14cを介して前記ヒータ内部冷却水通路14a内を流れる冷却水に伝達され、冷却水を昇温させる。
【0053】
ここで図1に戻り、内燃機関1には、機関制御用の電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)21が併設されている。ECU21は、双方向性バスによって相互に接続された、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース回路、出力インタフェース回路等から構成されている。そして、前記入力インタフェース回路には各種のセンサが電気配線を介して接続され、前記出力インタフェース回路には、燃料噴射弁10、燃焼式ヒータ14、エアポンプ16、及び電磁弁70が電気配線を介して接続されている。
【0054】
前記した各種センサとしては、吸気管3に取り付けられたエアフローメータ5、内燃機関1に取り付けられたクランクポジションセンサ22及び水温センサ23、図示しないアクセルペダルもしくはアクセルペダルと連動して動作するアクセルレバー等に取り付けられたアクセルポジションセンサ24等を例示することができる。
【0055】
前記エアフローメータ5は、吸気管3内を流れる吸気の質量に対応した電気信号を出力するセンサである。前記クランクポジションセンサ22は、内燃機関1の図示しないクランクシャフトが所定角度回転する都度パルス信号を出力するセンサである。前記水温センサ23は、内燃機関1のウォータジャケットを流れる冷却水の温度に対応した電気信号を出力するセンサである。アクセルポジションセンサ24は、アクセルペダルの操作量に対応した電気信号を出力するセンサである。
【0056】
ECU21は、上記したような各種センサの出力信号値に基づいて内燃機関1の運転状態を判定し、その判定結果に基づいて燃料噴射制御や燃焼式ヒータ制御を行うとともに、本発明の要旨となる排気浄化制御を実行する。
【0057】
以下、本実施の形態にかかる排気浄化制御について述べる。
本実施の形態に係る排気浄化制御は、ECU21が図3に示すような排気浄化制御ルーチンを実行することによって実現される。この排気浄化制御ルーチンは、ECU21が所定時間毎(例えば、クランクポジションセンサ22がパルス信号を出力する都度)に実行するルーチンである。
【0058】
排気浄化制御ルーチンにおいて、ECU21は、先ずS301で燃焼式ヒータ14が作動状態にあるか否かを判別する。
前記S301において燃焼式ヒータ14が作動状態にあると判定した場合は、ECU21は、S302へ進み、電磁弁70が開弁状態にあるか否かを判別する。
【0059】
前記S302において電磁弁70が開弁状態にあると判定した場合、すなわち燃焼式ヒータ14の燃焼ガスが排気管7に供給されている状態にあると判定した場合は、ECU21は、S303へ進み、ECU21に内装されたレジスタ等から構成され、電磁弁70の開弁時間を計時するカウンタ(以下、開弁時間計測カウンタと称する)の値をインクリメントする。
【0060】
続いて、ECU21は、S304へ進み、前記S303においてインクリメントされた開弁時間計測カウンタの値が所定時間T以上であるか否かを判別する。
【0061】
ECU21は、前記S304において前記開弁時間計測カウンタの値が所定時間T未満であると判定した場合は本ルーチンの実行を一旦終了し、前記開弁時間計測カウンタの値が所定時間T以上であると判定した場合はS305へ進む。
【0062】
S305では、ECU21は、燃焼式ヒータ14の燃焼ガスが排気管7へ供給されないようにすべく、電磁弁70を閉弁する。次いで、ECU21は、S306へ進み、前記開弁時間計測カウンタをリセットし、本ルーチンの実行を一旦終了する。
【0063】
また、前記S302において電磁弁70が閉弁状態にあると判定した場合、すなわち燃焼式ヒータ14の燃焼ガスが排気管7へ供給されていない状態にあると判定した場合は、ECU21は、S307へ進み、ECU21に内装されたレジスタ等から構成され、電磁弁70の閉弁時間を計時するカウンタ(以下、閉弁時間計測カウンタと称する)の値をインクリメントする。
【0064】
S308では、ECU21は、前記S307でインクリメントされた閉弁時間計測カウンタの値が所定時間T以上であるか否かを判別する。
ECU21は、前記S308において前記閉弁時間計測カウンタの値が所定時間T未満であると判定した場合は本ルーチンの実行を一旦終了し、前記閉弁時間計測カウンタの値が所定時間T以上であると判定した場合はS309へ進む。
【0065】
S309では、ECU21は、燃焼式ヒータ14の燃焼ガスが排気管7へ供給されるようにすべく、電磁弁70を開弁する。次いで、ECU21は、S310へ進み、前記閉弁時間計測カウンタをリセットし、本ルーチンの実行を一旦終了する。
【0066】
一方、前記S301において燃焼式ヒータ14が非作動状態にあると判定した場合は、ECU21は、S311へ進み、電磁弁70を閉弁し、次いでS312において開弁時間計測カウンタ及び閉弁時間計測カウンタをリセットし、本ルーチンの実行を一旦終了する。
【0067】
このようにECU21が排気浄化制御ルーチンを実行することにより、燃焼式ヒータ14から排出された燃焼ガスが所定時間Tの間排気管7に供給される状態と、所定時間Tの間排気管7へ供給されない状態とが交互に繰り返され、燃焼式ヒータ14の燃焼ガスが断続的に排気管7に供給されることになり、本発明にかかる燃焼ガス供給手段が実現される。
【0068】
尚、前記した所定時間T、Tは、固定値でもよく、選択還元型リーンNO触媒8の触媒床温や選択還元型リーンNO触媒8から排出された排気の温度等をパラメータとして変更される可変値としてもよい。
【0069】
以上述べた実施の形態では、燃焼式ヒータ14から排出された燃焼ガスが断続的に排気管7に供給されるため、燃焼ガス及び排気の混合ガスと排気のみとが交互に選択還元型リーンNO触媒8に流入することになる。
【0070】
燃焼ガスと排気との混合ガスが選択還元型リーンNO触媒8に流入したときは、混合ガス中の燃焼ガスの熱が選択還元型リーンNO触媒8の主に排気流入口近傍に伝達され、選択還元型リーンNO触媒8の排気流入口近傍の温度が上昇する。その後、燃焼ガスの供給が停止されて排気のみが選択還元型リーンNO触媒8に流入すると、選択還元型リーンNO触媒8の排気流入口近傍の熱が排気流出口側の部位へ伝達され、排気流入口近傍の温度が低下する。そして、燃焼ガスの供給が再開されて燃焼ガスと排気との混合ガスが選択還元型リーンNO触媒8に流入すると、燃焼ガスの熱が排気流入口近傍に伝達され、排気流入口近傍の温度が再び上昇する。
【0071】
このように燃焼ガスの供給と停止とが交互に繰り返されると、選択還元型リーンNO触媒8の一部が過剰に昇温することが無く、選択還元型リーンNO触媒8全体が略均一に昇温する。
【0072】
この結果、選択還元型リーンNO触媒8の一部が過剰に昇温して触媒浄化ウインドから外れることが無く、選択還元型リーンNO触媒8全体を触媒浄化ウインド内まで昇温させることができるため、選択還元型リーンNO触媒8全体で排気中のNOを還元及び浄化することが可能となり、NOの浄化率が向上する。
【0073】
また、燃焼ガスの断続的な供給により、選択還元型リーンNO触媒の触媒床温が昇温と降温とを繰り返すと、燃焼ガスの供給が停止されて触媒床温が降温したときに排気中の未燃HCが選択還元型リーンNO触媒に吸着され、その後、燃焼ガスが供給されて触媒床温が昇温したときに先に吸着したHCを還元剤として排気中のNOを還元及び浄化することが可能となるため、NO浄化率が一層向上する。
【0074】
〈実施の形態2〉
本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の第2の実施の形態について図4〜図5に基づいて説明する。ここでは、前述の第1の実施の形態と異なる構成について説明し、同様の構成については説明を省略する。
【0075】
図4は、本実施の形態に係る排気浄化装置を適用する内燃機関の概略構成を示す図である。
本実施の形態では、排気管7の途中に、2つに分割された選択還元型リーンNO触媒8a、8bが直列に配置されている(以下、上流側に位置する選択還元型リーンNO触媒8aを第1の選択還元型リーンNO触媒8aと称し、下流側に位置する選択還元型リーンNO触媒8bを第2の選択還元型リーンNO触媒8bと称する)。これら第1及び第2の選択還元型リーンNO触媒8a、8bは、本発明に係る排気浄化手段を実現するものである。
【0076】
第1の選択還元型リーンNO触媒8aには、この第1の選択還元型リーンNO触媒8aの触媒床温に対応した電気信号を出力する第1の触媒温度センサ80が取り付けられ、第2の選択還元型リーンNO触媒8bには、この第2の選択還元型リーンNO触媒8bの触媒床温に対応した電気信号を出力する第2の触媒温度センサ81が取り付けられている。
【0077】
前記した第1及び第2の触媒温度センサ80、81は、それぞれ電気配線を介してECU21に接続され、第1及び第2の触媒温度センサ80、81の出力信号がECU21に入力されるようになっている。
【0078】
一方、燃焼式ヒータ14には、燃焼ガス排出通路17が接続され、この燃焼ガス排出通路17は、三方切換弁71に接続されている。そして、三方切換弁71には、2本の燃焼ガス通路72、73が接続されている。
【0079】
前記した2本の燃焼ガス通路72、73の中の一方の燃焼ガス通路72は、第1の選択還元型リーンNO触媒8a上流の排気管7に接続され、他方の燃焼ガス通路73は、第1の選択還元型リーンNO触媒8aと第2の選択還元型リーンNO触媒8bとの間に位置する排気管7に接続されている(以下、燃焼ガス通路72を第1の燃焼ガス通路72と称し、燃焼ガス通路73を第2の燃焼ガス通路73と称する)。
【0080】
前記三方切換弁71は、電気配線を介してECU21に接続されており、ECU21から出力される制御信号に応じて、第1の燃焼ガス通路71と第2の燃焼ガス通路72との何れか一方を閉弁する。すなわち、三方切換弁71は、ECU21からの制御信号に応じて、燃焼ガス排出通路17及び第1の燃焼ガス通路72の導通と、燃焼ガス排出通路17及び第2の燃焼ガス通路73の導通とを切り換えるものである。
【0081】
次に、本実施の形態に係る排気浄化制御について述べる。
本実施の形態に係る排気浄化制御は、ECU21が図5に示すような排気浄化制御ルーチンを実行することによって実現される。この排気浄化制御ルーチンは、所定時間毎に繰り返し実行されるルーチンである。
【0082】
排気浄化ルーチンにおいて、ECU21は、先ずS501で燃焼式ヒータ14が作動状態にあるか否かを判別する。
前記S501において燃焼式ヒータ14が非作動状態にあると判定した場合は、ECU21は、本ルーチンの実行を一旦終了する。
【0083】
一方、前記S501において燃焼式ヒータ14が作動状態にあると判定した場合は、ECU21は、S502へ進み、第1の触媒温度センサ80の出力信号(第1の選択還元型リーンNO触媒8aの触媒床温)TEMPと第2の触媒温度センサ81の出力信号(第2の選択還元型リーンNO触媒8bの触媒床温)TEMPとを入力する。
【0084】
続いて、ECU21は、S503において、第1の選択還元型リーンNO触媒8aの触媒床温TEMPが第2の選択還元型リーンNO触媒8bの触媒床温TEMPより高いか否かを判別する。
【0085】
前記S503において第1の選択還元型リーンNO触媒8aの触媒床温TEMPが第2の選択還元型リーンNO触媒8bの触媒床温TEMPより高いと判定した場合は、ECU21は、S504へ進み、燃焼ガス排出通路17と第2の燃焼ガス通路73とを導通させるべく三方切換弁71を制御し、本ルーチンの実行を一旦終了する。
【0086】
この場合、燃焼式ヒータ14から排出された燃焼ガスは、第1の選択還元型リーンNO触媒8aと第2の選択還元型リーンNO触媒8bとの間に位置する排気管7に導かれ、第1の選択還元型リーンNO触媒8aから排出された排気と混ざり合って混合ガスを形成する。
【0087】
前記混合ガスは、排気管7を通って第2の選択還元型リーンNO触媒8bに流入する。そして、混合ガスに含まれる燃焼ガスの熱が第2の選択還元型リーンNO触媒8bに伝達され、第2の選択還元型リーンNO触媒8bの触媒床温が上昇する。
【0088】
このような排気浄化制御によれば、第1の選択還元型リーンNO触媒8aが活性状態にあり、且つ第2の選択還元型リーンNO触媒8bが未活性状態にある場合等に、第1の選択還元型リーンNO触媒8aの触媒床温を過剰に上昇させることなく、第2の選択還元型リーンNO触媒8bの触媒床温のみを上昇させることができるため、第1の選択還元型リーンNO触媒8aを触媒浄化ウインドの範囲内に保ちつつ第2の選択還元型リーンNO触媒8bを触媒浄化ウインドの範囲内まで床温させることができる。
【0089】
また、第1及び第2の選択還元型リーンNO触媒8a、8bが未活性状態のときに内燃機関1が加速運転されると、高温且つ多量の排気によって上流側に位置する第1の選択還元型リーンNO触媒8aは速やかに昇温して活性化するが、下流側に位置する第2の選択還元型リーンNO触媒8bが活性化するまでに多少の時間がかかってしまう。このため、第2の選択還元型リーンNO触媒8bが活性化するまでの間は第1の選択還元型リーンNO触媒8aのみで排気中のNOを処理することになる。加速運転時等の高負荷運転時は排気中のNO量が増加するため、第1の選択還元型リーンNO触媒8aのみでは全てのNOを処理しきれなくなる。
【0090】
このような場合に、上記したような排気浄化制御を行って燃料式ヒータ14の燃焼ガスを第2の選択還元型リーンNO触媒8bに供給することにより、第2の選択還元型リーンNO触媒8bを速やかに昇温させて活性化させることができるため、排気中に含まれる大量のNOを確実に処理することが可能となる。
【0091】
ここで、図5の排気浄化制御ルーチンに戻り、前記S503において第2の選択還元型リーンNO触媒8bの触媒床温TEMPが第1の選択還元型リーンNO触媒8aの触媒床温TEMPより高いと判定した場合は、ECU21は、S505へ進み、燃焼ガス排出通路17と第1の燃焼ガス通路73とを導通させるべく三方切換弁71を制御し、本ルーチンの実行を終了する。
【0092】
この場合、燃焼式ヒータ14から排出された燃焼ガスは、第1の選択還元型リーンNO触媒8a上流の排気管7に導かれ、排気管7の上流から流れてきた排気と混ざり合って混合ガスを形成する。
【0093】
前記混合ガスは、排気管7を通って第1の選択還元型リーンNO触媒8aに流入する。そして、混合ガスに含まれる燃焼ガスの熱が第1の選択還元型リーンNO触媒8aに伝達され、第1の選択還元型リーンNO触媒8aの触媒床温が上昇する。
【0094】
このような排気浄化制御によれば、第2の選択還元型リーンNO触媒8bが活性状態にあり、且つ第1の選択還元型リーンNO触媒8aが未活性状態にある場合等に、第2の選択還元型リーンNO触媒8bの触媒床温を過剰に上昇させることなく、第1の選択還元型リーンNO触媒8aの触媒床温を上昇させることができるため、第2の選択還元型リーンNO触媒8bを触媒浄化ウインドの範囲内に保ちつつ第1の選択還元型リーンNO触媒8aを触媒浄化ウインドの範囲内まで床温させることができる。
【0095】
以上述べたように、本実施の形態によれば、選択還元型リーンNO触媒において触媒床温を上昇させるべき部位にのみ高温の燃焼ガスを供給することができるので、既に触媒浄化ウインドの範囲内まで昇温している部位を過剰に昇温させることなく、昇温させるべき部位のみを触媒浄化ウインドの範囲内まで昇温させることができ、選択還元型リーンNO触媒全体のNO浄化率を向上させることができる。
【0096】
尚、本実施の形態では、触媒浄化ウインドより低い触媒に燃焼ガスの熱を伝熱することにより触媒床温を上昇させる例について述べたが、触媒床温が一酸化酸素(CO)や炭化水素(HC)を酸化可能な温度域にある場合は、燃焼ガス中のCO濃度あるいはHC濃度を高めるよう燃焼式ヒータを制御して、触媒でCOやHCを酸素と反応(燃焼)させて、その際に発生する反応熱で触媒床温を上昇させるようにしてもよい。
【0097】
また、前述した第1及び第2の実施の形態では、暖房性能や暖機性能等の向上を目的として燃焼式ヒータが作動している場合に限り、燃焼式ヒータから排出される燃焼ガスを利用する例について述べたが、暖房性能や暖機性能の向上を目的として燃焼式ヒータを作動させる必要がない場合であっても、触媒を昇温させる必要があるときは、燃焼式ヒータを積極的に作動させて、燃焼式ヒータからの燃焼ガスを利用するようにしてもよい。
【0098】
【発明の効果】
本発明に係る第1の排気浄化装置では、排気浄化触媒に対する燃焼ガスの供給と非供給とが交互に繰り返されるため、排気浄化触媒の一部が過剰に上昇することなく排気浄化触媒全体が略均一に昇温する。この結果、排気浄化触媒全体が均一に活性し、排気中の有害ガス成分を確実に浄化することが可能となる。
【0099】
また、本発明に係る第2の排気浄化装置では、燃焼式ヒータで燃焼されたガスを排気浄化手段において所定温度未満の部位にのみ供給するため、既に所定温度以上に達している部位を過剰に昇温させることなく、所定温度未満の部位のみを昇温させることができ、排気浄化手段全体を均一に昇温させることができる。この結果、排気浄化手段全体が均一に活性し、排気中の有害ガス成分を確実に浄化することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態にかかる内燃機関の排気浄化装置を適用する内燃機関の概略構成を示す図
【図2】燃焼式ヒータの内部構成を示す図
【図3】第1の実施の形態にかかる排気浄化制御ルーチンを示すフローチャート図
【図4】第2の実施の形態にかかる内燃機関の排気浄化装置を適用する内燃機関の概略構成を示す図
【図5】第2の実施の形態にかかる排気浄化制御ルーチンを示すフローチャート図
【符号の説明】
1・・・内燃機関
2・・・吸気枝管
3・・・吸気管
6・・・排気枝管
7・・・排気管
8a・・第1の選択還元型リーンNO触媒
8b・・第2の選択還元型リーンNO触媒
9・・・排気温度センサ
14・・燃焼式ヒータ
15・・吸気導入通路
16・・エアポンプ
17・・燃焼ガス排出通路
20・・燃料導入通路
21・・ECU
70・・電磁弁
71・・三方切換弁
72・・第1の燃焼ガス通路
73・・第2の燃焼ガス通路
80・・第1の触媒温度センサ
81・・第2の触媒温度センサ

Claims (2)

  1. 内燃機関の関連要素を昇温させる燃焼式ヒータと、
    前記内燃機関の排気系に設けられ、排気中の有害ガス成分を浄化する排気浄化手段と、
    前記排気浄化手段の温度分布を検出する温度分布検出手段と、
    前記温度分布検出手段により前記排気浄化手段において所定温度未満の部位が検出されたときに、前記燃焼式ヒータで燃焼されたガスを前記所定温度未満の部位へ供給する燃焼ガス供給手段と、を備えることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 前記排気浄化手段は、複数に分割された排気浄化触媒からなり、
    前記温度分布検出手段は、各排気浄化触媒の触媒床温を検出し、
    前記燃焼ガス供給手段は、前記温度分布検出手段により触媒床温が所定温度未満の排気浄化触媒が検出されたときに、前記燃焼式ヒータの燃焼ガスを前記所定温度未満の排気浄化触媒へ供給することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の排気浄化装置。
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