JP3551807B2 - ジャーポット - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、商用交流電源との接続を図る電源接続のプラグ受けに特徴を有するジャーポットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図6(a)は従来のジャーポットの回路ブロック図、図6(b)は同部分回路図、図7は同ジャーポットの底面部の内部配線図である。
【0003】
図6において、9はジャーポットであり、商用交流電源1は電源プラグ2を介して、プラグ受け3のプラグ受け用の端子34a,34bに接続され、商用交流電源1の片側は、温度ヒューズ4を経由して制御回路8のa端子に接続され、商用交流電源1の他側は、中継ターミナル104aを経由して制御回路8のe端子に接続されている。
【0004】
そして、発熱体5の共通端子は中継ターミナル104aに接続され、主発熱体51は中継ターミナル104bを介して制御回路8のb端子に接続されており、かつ通電素子61により制御される。
【0005】
また、副発熱体52は制御回路8のc端子に接続されており、かつ通電素子62により制御される。
【0006】
さらに、電源ノイズ吸収手段31と電流ヒューズ32は、制御回路8のa端子とe端子の間に商用交流電源1に並列に接続される(つまり、前記電源ノイズ吸収手段31と電流ヒューズ32は制御回路8の中に配設されている)。
【0007】
実装配線においても図7のように、プラグ受け3からの内部配線は、中継台100を経由して制御回路用の配線板85に接続される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら前記従来のジャーポットにおいては、プラグ受け3から電源ノイズ吸収手段31までの商用交流電源にはノイズが含まれており、制御回路8への温度センサ11の内部配線やジャーポット9の鼻先に配置される操作表示用の配線板の内部配線にノイズが乗り易く、回路の誤動作や動作の停止を誘発するという課題を有していた。
【0009】
さらに制御回路用の配線板をジャーポット9の鼻先に配置しているジャーポットは、その構成上で商用交流電源1と、内部配線とが交絡し、商用交流電源1に含まれるノイズによる影響がより顕著になり、回路の信頼性を損なう要因となっていた。
【0010】
又中継ターミナル104a,104bや中継台100が必要であり、内部配線が複雑になり高価となり、更に、新製品毎に制御回路用の配線板の中に電源ノイズ吸収手段31と電流ヒューズ32の配置をする設計が必要であり、設計の複雑さを招いていた。
【0011】
このように制御回路用の配線板の中に電源ノイズ吸収手段31と電流ヒューズ32の配置をする場合、電気用品取締法等の法規制を準拠する必要から、制御回路用の配線板の配線パターンに多くの面積の確保が必要となり、制御回路用の配線板の小面積化の課題にもなっていた。
【0012】
さらに、商用交流電源1の異なる海外に輸出しようとする場合、電源ノイズ吸収手段31の搭載された制御回路用の配線板を各仕向け国毎の安全規格に準拠させるために、仕向け国毎に制御回路用の配線板を設計する必要があり、時間的に手間がかかっていた。
【0013】
本発明は、このような従来の問題を解決し、商用交流電源からのノイズをプラグ受けで吸収する構成を有しているので、回路の誤動作や動作の停止を誘発することがなく、また小さい面積で制御回路用の配線板が実現でき、更に制御回路用の配線板を各仕向け国毎に設計する必要がなくなるので、回路の信頼性が高くかつ世界市場に短期間で対応できる、安価なジャーポットを提供する事を目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、プラグ受け側に、商用交流電源に対し並列接続され、かつ制御回路用の配線板とは別体の印刷配線板に配置された電源ノイズ吸収手段を設けた構成を有するものである。
【0015】
この本発明によれば、商用交流電源からのノイズをプラグ受けで吸収することができるので、温度センサの内部配線やジャーポットの鼻先に配置される操作表示用の配線板の内部配線にノイズが乗り難く、回路の誤動作や動作の停止を誘発することがなく、信頼性の高いジャーポットが得られる。
【0016】
さらに、従来、制御回路用の配線板に設けていた電源ノイズ吸収手段が不要になり、制御回路用の配線板の小型化が実現できて安価なジャーポットが得られ、かつ商用交流電源からのノイズにより、電源ノイズ吸収手段が破壊した場合でも電源ノイズ吸収手段(の印刷配線板)のみ交換でき、交換費用が安いジャーポットが得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、プラグ受け側に、商用交流電源に対し並列接続され、かつ制御回路用の配線板とは別体の印刷配線板に配置された電源ノイズ吸収手段を設けたものであり、商用交流電源からの電源ノイズをプラグ受けで吸収することができ、この電源ノイズをジャーポット内へ侵入させないため、ジャーポット内の回路の誤動作を防止できると共に、電源ノイズ吸収手段を別付けした制御回路用の配線板の小型化が実現でき、更に各仕向け国共通の制御回路用の配線板にできて世界市場に短期間で対応できるという作用を有する。
【0018】
本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明において、発熱体への通電を行う通電手段は、制御回路用の配線板とは別体のプラグ受け側の印刷配線板に配置されており、商用交流電源に対し並列接続されたものであり、通電手段と制御手段の配置が分離でき、大きな電流が流れ発熱する通電手段の熱影響が制御手段に及ぼすことが無いという作用を有する。
【0019】
以下、本発明の実施の形態について図1から図5を用いて説明する。
【0020】
(実施の形態1)
図1(a)は本発明の第1の実施の形態におけるジャーポットの構成を示す回路ブロック図、図1(b)は同ジャーポットの商用交流電源との接続構成を示す部分回路図であり、同図において、1は商用交流電源、2は商用交流電源1の延長コードに一体に形成された電源プラグである。
【0021】
また、3は電源プラグ2が着脱自在に接続されるプラグ受け、4は温度ヒューズ、9はジャーポットである。
【0022】
そして、プラグ受け3に、ジャーポット9外部の電源プラグ2と接続されるプラグ受け端子34a,34bと、ジャーポット9の内部配線のためのターミナル33a〜33cと、上記プラグ受け端子34a,34bに並列接続される電源ノイズ吸収手段31と電流ヒューズ32の直列体が一体に形成されて、プラグ受け部30は構成されている。
【0023】
以下に、図1を用いて同実施の形態における動作を説明する。
【0024】
ジャーポット9が電源プラグ2とプラグ受け3との接続により、商用交流電源1に接続されることで、制御回路8は、容器(図示せず)内の液体の温度を有底筒状容器の裏面底に配設した温度センサ11により検知し、制御手段7に設けたマイコン(図示せず)により、通電手段6を介して発熱体5の制御を行い、容器内の液体をカルキ抜き沸騰、保温することができる。
【0025】
商用交流電源1には家庭内電気製品が並列接続されており、他製品からのノイズが重畳している。また自製品からもノイズが出る。このような商用交流電源1のノイズの影響を軽減する目的で、電源ノイズ吸収手段31を商用交流電源1に並列接続し、他製品からのノイズの影響を軽減するとともに、自製品からのノイズが外に出ることを軽減している。
【0026】
また商用交流電源1が定格AC100Vの場合、誤ってAC200Vの電源に差し込まれた場合、電源ノイズ吸収手段31に大きな電流が流れることで、電流ヒューズ32が溶断し制御回路8への通電を停止し、回路動作を安全に停止する。
【0027】
また商用交流電源1に落雷によるサージ電圧が入った場合、電源ノイズ吸収手段31で異常電圧を吸収し、制御回路8の誤動作及び破壊を防ぐ。
【0028】
以上のようにして得られるプラグ受け部30は、電源ノイズ吸収手段31を備えることで、他の家庭内電気製品や商用交流電源1からのノイズをここで吸収し、ジャーポット9への内部配線にノイズを含まないので、制御回路8に接続する温度センサ11の内部配線やジャーポット9の鼻先に配置される操作表示用の配線板の内部配線にノイズが乗らないので、制御回路8の動作がノイズの影響を受けないという有利な効果が得られる。
【0029】
なお、本実施の形態では電源ノイズ吸収手段31に電圧依存性抵抗器(一般にZNRと呼ぶ)を示したが、前記電圧依存性抵抗器にACラインコンデンサを並列に接続すると周波数帯域の広いノイズ吸収効果が得られる。
【0030】
さらに、マイクロギャップを形成したガス入りの放電管(一般にサージアブソーバと呼ぶ)を並列に接続すると雷サージに対する効果がある。
【0031】
図2(a)は同プラグ受け部30の構成を示す断面図である。
【0032】
以下に、図2(a)を用いて同実施の形態における動作を説明する。
【0033】
商用交流電源1は電源プラグ2に一体になっているマグネット(図示せず)により、吸着板36と吸着し、電源プラグ2とプラグ受け端子34(34a,34b)は導通する。プラグ受け端子34はプラグ受け3に埋め込まれており、プラグ受け端子34の反対側はネジ34cがきってある。38は印刷配線板で、印刷配線板38にラグ端子37、電源ノイズ吸収手段31がはんだ35により接合され、電源ノイズ吸収手段31が商用交流電源1に並列接続された回路を形成している。前記ラグ端子37にターミナル33を重ね、ナット39で締結することにより、商用交流電源1を制御手段7に供給する。
【0034】
以上のようにして得られる商用交流電源は、ノイズ成分を含まない近似正弦波で構成されているので、通過周波数帯域が狭く他の周波数帯へ影響を与えないという有利な効果が得られる。
【0035】
なお、本実施の形態ではプラグ受け端子34の反対側はネジがきってあるとしたが、図2(b)に示すように、プラグ受け端子34の反対側を板状に加工し、ナット部34dとし、印刷配線板38にラグ端子37、ターミナル33を重ね、ネジ40で締結することにより、商用交流電源1を制御手段7に供給することでも良い。
【0036】
図3は同印刷配線板38の構成を示す図であり、図3(a)は平面図、図3(b)は裏面図である。
【0037】
以下に、図3(a)、図3(b)を用いて同実施の形態における動作を説明する。
【0038】
図3(a)において、商用交流電源1はターミナル33により制御手段7へ供給される。つまり、ターミナル33aは図1に示す温度ヒューズ4を介して制御回路8のaに供給され、ターミナル33bは発熱体5の共通ターミナルであり、ターミナル33cは制御回路8のdに供給される。
【0039】
図3(b)において、ターミナル33aとターミナル33cの間に、印刷配線板38の導体41を介して電源ノイズ吸収手段31が接続されている。
【0040】
ターミナル33bとターミナル33cの間に電流ヒューズ32を導体41により構成している。この電流ヒューズ32には通常制御回路8の数10mAの電流しか流れない。商用交流電源1に異常電圧(例えばAC200V)が入った場合、電源ノイズ吸収手段31がショート状態となりこの電流ヒューズ32に数Aの電流が流れると溶断するようにしている。
【0041】
以上のように電源ノイズ吸収手段に電流ヒューズ32を設けることで、商用交流電源の異常電圧に対し、破壊した場合、この印刷配線板38のみ交換することで済み、制御回路8は交換する必要が無く、経済的である。
【0042】
なお、電流ヒューズを導体41により構成するとしたが、汎用の電流ヒューズでも同様の効果がある。
【0043】
又電流ヒューズを導体41により構成するとしたが、ヒューズ抵抗器でも同様の効果がある。
【0044】
(実施の形態2)
図4(a)は本発明の第2の実施の形態におけるジャーポットの構成を示す回路ブロック図、図4(b)はジャーポットの商用交流電源との接続構成を示す部分回路図である。
【0045】
図5は同形態におけるプラグ受け部の構成を示す斜視図である。
【0046】
以下に、図4、図5を用いて同実施の形態における動作を説明する。
【0047】
商用交流電源1はプラグ受け端子34a,34bに導通している。
【0048】
そして、プラグ受け3に、主発熱体51と通電手段61と温度ヒューズ4の直列体が並列接続され、前記主発熱体51と通電手段61の直列体に並列に副発熱体52と通電手段62の直列体が接続され、更に前記電源ノイズ吸収手段31と電流ヒューズ32の直列体が並列接続されて、プラグ受け部30は構成されている。
【0049】
前記電源ノイズ吸収手段31の片側から制御回路8の端子aに接続される。前記電源ノイズ吸収手段31と電流ヒューズ32の直列体の中点から制御回路8の端子dに接続される。12は前記制御回路8に設けた直流電源回路である。
【0050】
上記のように、通電手段6と制御回路8との配置を分離することによって、大きな電流が流れる通電手段6の発熱が、制御回路8に影響することが無く、回路の信頼性が高くできる。更に、プラグ受け部30と制御回路8を分離できるので、制御回路が変わっても、プラグ受け部は変える必要が無く、継続して使える。かつターミナルが2個に出来るので安価にできるという作用を有する。
【0051】
【発明の効果】
以上のように本発明によるジャーポットは、制御回路に供給される商用交流電源にノイズが含まれないことで、誤動作の少ないジャーポットを提供できる。
【0052】
かつプラグ受け部を独立で、交換可能に構成することで(制御回路と切り離したことで)、制御回路が変わっても、また、製品が変わっても共通に使えるという効果がある。更に制御回路用の配線板を小さくすることが出来、制御回路用の配線板を容易に鼻先に配置することが出来る。
【0053】
また商用交流電源に異常電圧(AC200V、雷サージ、静電気など)がかかってもプラグ受け部のみ交換すれば良く、制御回路の交換は必要ないことから市場不良対応の経済的負担を少なくできる。
【0054】
さらに内部配線用ターミナルを設けることで、中継台を不要に出来、安価なジャーポットを提供できるという有利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の第1の実施の形態におけるジャーポットの構成を示す回路ブロック図
(b)同ジャーポットの商用交流電源との接続構成を示す部分回路図
【図2】(a)同プラグ受け部30の構成を示す断面図
(b)同要部断面図
【図3】(a)同印刷配線板38の構成を示す平面図
(b)同裏面図
【図4】(a)本発明の第2の実施の形態におけるジャーポットの構成を示す回路ブロック図
(b)同ジャーポットの商用交流電源との接続構成を示す部分回路図
【図5】同プラグ受け部30の構成を示す斜視図
【図6】(a)従来の実施の形態におけるジャーポットの構成を示す回路ブロック図
(b)同ジャーポットの商用交流電源との接続構成を示す部分回路図
【図7】同ジャーポットの底面実体内部配線図
【符号の説明】
1 商用交流電源
2 電源プラグ
3 プラグ受け
4 温度ヒューズ
5 発熱体
6 通電手段
7 制御手段
8 制御回路
9 ジャーポット
12 直流電源回路
30 プラグ受け部
31 電源ノイズ吸収手段
32 電流ヒューズ
33 ターミナル
34 プラグ受け端子
35 はんだ
36 吸着板
37 ラグ端子
38 印刷配線板
39 ナット
40 ネジ
41 導体
85 制御回路用の配線板
91 収納部
【発明の属する技術分野】
本発明は、商用交流電源との接続を図る電源接続のプラグ受けに特徴を有するジャーポットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図6(a)は従来のジャーポットの回路ブロック図、図6(b)は同部分回路図、図7は同ジャーポットの底面部の内部配線図である。
【0003】
図6において、9はジャーポットであり、商用交流電源1は電源プラグ2を介して、プラグ受け3のプラグ受け用の端子34a,34bに接続され、商用交流電源1の片側は、温度ヒューズ4を経由して制御回路8のa端子に接続され、商用交流電源1の他側は、中継ターミナル104aを経由して制御回路8のe端子に接続されている。
【0004】
そして、発熱体5の共通端子は中継ターミナル104aに接続され、主発熱体51は中継ターミナル104bを介して制御回路8のb端子に接続されており、かつ通電素子61により制御される。
【0005】
また、副発熱体52は制御回路8のc端子に接続されており、かつ通電素子62により制御される。
【0006】
さらに、電源ノイズ吸収手段31と電流ヒューズ32は、制御回路8のa端子とe端子の間に商用交流電源1に並列に接続される(つまり、前記電源ノイズ吸収手段31と電流ヒューズ32は制御回路8の中に配設されている)。
【0007】
実装配線においても図7のように、プラグ受け3からの内部配線は、中継台100を経由して制御回路用の配線板85に接続される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら前記従来のジャーポットにおいては、プラグ受け3から電源ノイズ吸収手段31までの商用交流電源にはノイズが含まれており、制御回路8への温度センサ11の内部配線やジャーポット9の鼻先に配置される操作表示用の配線板の内部配線にノイズが乗り易く、回路の誤動作や動作の停止を誘発するという課題を有していた。
【0009】
さらに制御回路用の配線板をジャーポット9の鼻先に配置しているジャーポットは、その構成上で商用交流電源1と、内部配線とが交絡し、商用交流電源1に含まれるノイズによる影響がより顕著になり、回路の信頼性を損なう要因となっていた。
【0010】
又中継ターミナル104a,104bや中継台100が必要であり、内部配線が複雑になり高価となり、更に、新製品毎に制御回路用の配線板の中に電源ノイズ吸収手段31と電流ヒューズ32の配置をする設計が必要であり、設計の複雑さを招いていた。
【0011】
このように制御回路用の配線板の中に電源ノイズ吸収手段31と電流ヒューズ32の配置をする場合、電気用品取締法等の法規制を準拠する必要から、制御回路用の配線板の配線パターンに多くの面積の確保が必要となり、制御回路用の配線板の小面積化の課題にもなっていた。
【0012】
さらに、商用交流電源1の異なる海外に輸出しようとする場合、電源ノイズ吸収手段31の搭載された制御回路用の配線板を各仕向け国毎の安全規格に準拠させるために、仕向け国毎に制御回路用の配線板を設計する必要があり、時間的に手間がかかっていた。
【0013】
本発明は、このような従来の問題を解決し、商用交流電源からのノイズをプラグ受けで吸収する構成を有しているので、回路の誤動作や動作の停止を誘発することがなく、また小さい面積で制御回路用の配線板が実現でき、更に制御回路用の配線板を各仕向け国毎に設計する必要がなくなるので、回路の信頼性が高くかつ世界市場に短期間で対応できる、安価なジャーポットを提供する事を目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、プラグ受け側に、商用交流電源に対し並列接続され、かつ制御回路用の配線板とは別体の印刷配線板に配置された電源ノイズ吸収手段を設けた構成を有するものである。
【0015】
この本発明によれば、商用交流電源からのノイズをプラグ受けで吸収することができるので、温度センサの内部配線やジャーポットの鼻先に配置される操作表示用の配線板の内部配線にノイズが乗り難く、回路の誤動作や動作の停止を誘発することがなく、信頼性の高いジャーポットが得られる。
【0016】
さらに、従来、制御回路用の配線板に設けていた電源ノイズ吸収手段が不要になり、制御回路用の配線板の小型化が実現できて安価なジャーポットが得られ、かつ商用交流電源からのノイズにより、電源ノイズ吸収手段が破壊した場合でも電源ノイズ吸収手段(の印刷配線板)のみ交換でき、交換費用が安いジャーポットが得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、プラグ受け側に、商用交流電源に対し並列接続され、かつ制御回路用の配線板とは別体の印刷配線板に配置された電源ノイズ吸収手段を設けたものであり、商用交流電源からの電源ノイズをプラグ受けで吸収することができ、この電源ノイズをジャーポット内へ侵入させないため、ジャーポット内の回路の誤動作を防止できると共に、電源ノイズ吸収手段を別付けした制御回路用の配線板の小型化が実現でき、更に各仕向け国共通の制御回路用の配線板にできて世界市場に短期間で対応できるという作用を有する。
【0018】
本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明において、発熱体への通電を行う通電手段は、制御回路用の配線板とは別体のプラグ受け側の印刷配線板に配置されており、商用交流電源に対し並列接続されたものであり、通電手段と制御手段の配置が分離でき、大きな電流が流れ発熱する通電手段の熱影響が制御手段に及ぼすことが無いという作用を有する。
【0019】
以下、本発明の実施の形態について図1から図5を用いて説明する。
【0020】
(実施の形態1)
図1(a)は本発明の第1の実施の形態におけるジャーポットの構成を示す回路ブロック図、図1(b)は同ジャーポットの商用交流電源との接続構成を示す部分回路図であり、同図において、1は商用交流電源、2は商用交流電源1の延長コードに一体に形成された電源プラグである。
【0021】
また、3は電源プラグ2が着脱自在に接続されるプラグ受け、4は温度ヒューズ、9はジャーポットである。
【0022】
そして、プラグ受け3に、ジャーポット9外部の電源プラグ2と接続されるプラグ受け端子34a,34bと、ジャーポット9の内部配線のためのターミナル33a〜33cと、上記プラグ受け端子34a,34bに並列接続される電源ノイズ吸収手段31と電流ヒューズ32の直列体が一体に形成されて、プラグ受け部30は構成されている。
【0023】
以下に、図1を用いて同実施の形態における動作を説明する。
【0024】
ジャーポット9が電源プラグ2とプラグ受け3との接続により、商用交流電源1に接続されることで、制御回路8は、容器(図示せず)内の液体の温度を有底筒状容器の裏面底に配設した温度センサ11により検知し、制御手段7に設けたマイコン(図示せず)により、通電手段6を介して発熱体5の制御を行い、容器内の液体をカルキ抜き沸騰、保温することができる。
【0025】
商用交流電源1には家庭内電気製品が並列接続されており、他製品からのノイズが重畳している。また自製品からもノイズが出る。このような商用交流電源1のノイズの影響を軽減する目的で、電源ノイズ吸収手段31を商用交流電源1に並列接続し、他製品からのノイズの影響を軽減するとともに、自製品からのノイズが外に出ることを軽減している。
【0026】
また商用交流電源1が定格AC100Vの場合、誤ってAC200Vの電源に差し込まれた場合、電源ノイズ吸収手段31に大きな電流が流れることで、電流ヒューズ32が溶断し制御回路8への通電を停止し、回路動作を安全に停止する。
【0027】
また商用交流電源1に落雷によるサージ電圧が入った場合、電源ノイズ吸収手段31で異常電圧を吸収し、制御回路8の誤動作及び破壊を防ぐ。
【0028】
以上のようにして得られるプラグ受け部30は、電源ノイズ吸収手段31を備えることで、他の家庭内電気製品や商用交流電源1からのノイズをここで吸収し、ジャーポット9への内部配線にノイズを含まないので、制御回路8に接続する温度センサ11の内部配線やジャーポット9の鼻先に配置される操作表示用の配線板の内部配線にノイズが乗らないので、制御回路8の動作がノイズの影響を受けないという有利な効果が得られる。
【0029】
なお、本実施の形態では電源ノイズ吸収手段31に電圧依存性抵抗器(一般にZNRと呼ぶ)を示したが、前記電圧依存性抵抗器にACラインコンデンサを並列に接続すると周波数帯域の広いノイズ吸収効果が得られる。
【0030】
さらに、マイクロギャップを形成したガス入りの放電管(一般にサージアブソーバと呼ぶ)を並列に接続すると雷サージに対する効果がある。
【0031】
図2(a)は同プラグ受け部30の構成を示す断面図である。
【0032】
以下に、図2(a)を用いて同実施の形態における動作を説明する。
【0033】
商用交流電源1は電源プラグ2に一体になっているマグネット(図示せず)により、吸着板36と吸着し、電源プラグ2とプラグ受け端子34(34a,34b)は導通する。プラグ受け端子34はプラグ受け3に埋め込まれており、プラグ受け端子34の反対側はネジ34cがきってある。38は印刷配線板で、印刷配線板38にラグ端子37、電源ノイズ吸収手段31がはんだ35により接合され、電源ノイズ吸収手段31が商用交流電源1に並列接続された回路を形成している。前記ラグ端子37にターミナル33を重ね、ナット39で締結することにより、商用交流電源1を制御手段7に供給する。
【0034】
以上のようにして得られる商用交流電源は、ノイズ成分を含まない近似正弦波で構成されているので、通過周波数帯域が狭く他の周波数帯へ影響を与えないという有利な効果が得られる。
【0035】
なお、本実施の形態ではプラグ受け端子34の反対側はネジがきってあるとしたが、図2(b)に示すように、プラグ受け端子34の反対側を板状に加工し、ナット部34dとし、印刷配線板38にラグ端子37、ターミナル33を重ね、ネジ40で締結することにより、商用交流電源1を制御手段7に供給することでも良い。
【0036】
図3は同印刷配線板38の構成を示す図であり、図3(a)は平面図、図3(b)は裏面図である。
【0037】
以下に、図3(a)、図3(b)を用いて同実施の形態における動作を説明する。
【0038】
図3(a)において、商用交流電源1はターミナル33により制御手段7へ供給される。つまり、ターミナル33aは図1に示す温度ヒューズ4を介して制御回路8のaに供給され、ターミナル33bは発熱体5の共通ターミナルであり、ターミナル33cは制御回路8のdに供給される。
【0039】
図3(b)において、ターミナル33aとターミナル33cの間に、印刷配線板38の導体41を介して電源ノイズ吸収手段31が接続されている。
【0040】
ターミナル33bとターミナル33cの間に電流ヒューズ32を導体41により構成している。この電流ヒューズ32には通常制御回路8の数10mAの電流しか流れない。商用交流電源1に異常電圧(例えばAC200V)が入った場合、電源ノイズ吸収手段31がショート状態となりこの電流ヒューズ32に数Aの電流が流れると溶断するようにしている。
【0041】
以上のように電源ノイズ吸収手段に電流ヒューズ32を設けることで、商用交流電源の異常電圧に対し、破壊した場合、この印刷配線板38のみ交換することで済み、制御回路8は交換する必要が無く、経済的である。
【0042】
なお、電流ヒューズを導体41により構成するとしたが、汎用の電流ヒューズでも同様の効果がある。
【0043】
又電流ヒューズを導体41により構成するとしたが、ヒューズ抵抗器でも同様の効果がある。
【0044】
(実施の形態2)
図4(a)は本発明の第2の実施の形態におけるジャーポットの構成を示す回路ブロック図、図4(b)はジャーポットの商用交流電源との接続構成を示す部分回路図である。
【0045】
図5は同形態におけるプラグ受け部の構成を示す斜視図である。
【0046】
以下に、図4、図5を用いて同実施の形態における動作を説明する。
【0047】
商用交流電源1はプラグ受け端子34a,34bに導通している。
【0048】
そして、プラグ受け3に、主発熱体51と通電手段61と温度ヒューズ4の直列体が並列接続され、前記主発熱体51と通電手段61の直列体に並列に副発熱体52と通電手段62の直列体が接続され、更に前記電源ノイズ吸収手段31と電流ヒューズ32の直列体が並列接続されて、プラグ受け部30は構成されている。
【0049】
前記電源ノイズ吸収手段31の片側から制御回路8の端子aに接続される。前記電源ノイズ吸収手段31と電流ヒューズ32の直列体の中点から制御回路8の端子dに接続される。12は前記制御回路8に設けた直流電源回路である。
【0050】
上記のように、通電手段6と制御回路8との配置を分離することによって、大きな電流が流れる通電手段6の発熱が、制御回路8に影響することが無く、回路の信頼性が高くできる。更に、プラグ受け部30と制御回路8を分離できるので、制御回路が変わっても、プラグ受け部は変える必要が無く、継続して使える。かつターミナルが2個に出来るので安価にできるという作用を有する。
【0051】
【発明の効果】
以上のように本発明によるジャーポットは、制御回路に供給される商用交流電源にノイズが含まれないことで、誤動作の少ないジャーポットを提供できる。
【0052】
かつプラグ受け部を独立で、交換可能に構成することで(制御回路と切り離したことで)、制御回路が変わっても、また、製品が変わっても共通に使えるという効果がある。更に制御回路用の配線板を小さくすることが出来、制御回路用の配線板を容易に鼻先に配置することが出来る。
【0053】
また商用交流電源に異常電圧(AC200V、雷サージ、静電気など)がかかってもプラグ受け部のみ交換すれば良く、制御回路の交換は必要ないことから市場不良対応の経済的負担を少なくできる。
【0054】
さらに内部配線用ターミナルを設けることで、中継台を不要に出来、安価なジャーポットを提供できるという有利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の第1の実施の形態におけるジャーポットの構成を示す回路ブロック図
(b)同ジャーポットの商用交流電源との接続構成を示す部分回路図
【図2】(a)同プラグ受け部30の構成を示す断面図
(b)同要部断面図
【図3】(a)同印刷配線板38の構成を示す平面図
(b)同裏面図
【図4】(a)本発明の第2の実施の形態におけるジャーポットの構成を示す回路ブロック図
(b)同ジャーポットの商用交流電源との接続構成を示す部分回路図
【図5】同プラグ受け部30の構成を示す斜視図
【図6】(a)従来の実施の形態におけるジャーポットの構成を示す回路ブロック図
(b)同ジャーポットの商用交流電源との接続構成を示す部分回路図
【図7】同ジャーポットの底面実体内部配線図
【符号の説明】
1 商用交流電源
2 電源プラグ
3 プラグ受け
4 温度ヒューズ
5 発熱体
6 通電手段
7 制御手段
8 制御回路
9 ジャーポット
12 直流電源回路
30 プラグ受け部
31 電源ノイズ吸収手段
32 電流ヒューズ
33 ターミナル
34 プラグ受け端子
35 はんだ
36 吸着板
37 ラグ端子
38 印刷配線板
39 ナット
40 ネジ
41 導体
85 制御回路用の配線板
91 収納部
Claims (2)
- 本体内部に設けた有底筒状の容器と、前記容器内の液体を加熱するための発熱体と、前記発熱体への通電を行う通電手段と、前記通電手段の制御を行う制御手段と、前記制御手段への電源としての商用交流電源を前記本体外部から内部に中継するプラグ受けからなり、
前記プラグ受け側に、前記商用交流電源に対し並列接続され、かつ制御回路用の配線板とは別体の印刷配線板に配置された電源ノイズ吸収手段を設けたジャーポット。 - 発熱体への通電を行う通電手段は、制御回路用の配線板とは別体のプラグ受け側の印刷配線板に配置されており、商用交流電源に対し並列接続された請求項1記載のジャーポット。
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