JP3551670B2 - 電子スチルカメラ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子スチルカメラの小型・高画質化に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子スチルカメラは小型化のため一枚の撮像素子(以下、単板撮像素子という)を用いている。図9は従来例における撮像素子の色フイルタ配列の一例を示す図である。図において、RはRの光を通過させる分光特性を持った色フィルタを有した撮像素子であり、B,Gにおいても同様にそれぞれの色フィルタを有した撮像素子である。図9に示すようにnラインではR,Gが2画素毎に配列されており、n+1ラインではB,Gが2画素毎に配列されている。そのためR,B信号は上下4画素(図9中の斜線部)毎に得られ、G信号は2画素毎に得られることとなる。そのため、撮像素子数だけのR,G,B信号は得る事ができないため2次元に配置された撮像素子の総画素数が少ない場合にはR,G,B信号の解像度が十分に得られない。
【0003】
図10は前記問題を解決するための従来の技術である。図10は例えば特公平6−29499号公報に示された従来の撮像装置の構成図である。図において、20はレンズ系、21は光路を変更する光路変更手段であり、例えば可変頂角プリズム等の光学素子をピエゾ素子等により光軸上に垂直な面内で偏位させる。22は図11に示す補色モザイクフィルタを受光面に装着した、例えばインターライン型CCD、23はA/Dコンバータ、25は同時化回路、26は第1のカメラ信号処理回路、27は第1の3チャンネルD/Aコンバータ、28は第1のカラーディスプレイ、24はCCDドライブ装置、29はメモリであって、30は第1のメモリ、31は第2のメモリ、32は第3のメモリ、33は第4のメモリ、35は第2のカメラ信号処理回路、36は第2の3チャンネルD/Aコンバータ、37は第2のディスプレイ、34は制御装置、40〜43はアドレス書き込み制御線、44〜47はアドレス読み出し制御線である。
【0004】
次に動作について説明する。制御装置34は光路変更手段21に対して、図12に示すようにレンズ系1により得られた映像がCCDの受光面上において、図12の1(x,y)=(0,0)で表す第1の撮像期間では前記第1の位置、図2の2(x,y)=(1,0)で表す2の撮像期間では前記第1の位置に対して所定の水平方向に1画素ずれた第2の位置、図12の3(x,y)=(1,1)で表す第3の撮像期間では、前記第2の位置に対して垂直方向に1ラインずれた第3の位置、図12の4(x,y)=(0,1)で表す第4の位置に結像するように制御する。同時に制御装置34はメモリ29に対してアドレス書き込み制御線40〜43およびアドレス読み出し制御線を通じてアドレス書き込み信号およびアドレス読み出し信号を送る。この結果、メモリ29のうち図12に示すように30にはYe、31にはCy、32にはMg,33にはGがそれぞれ1フレームずつ記憶され、第2のカメラ信号処理回路35に伝送される。第2のカメラ信号処理回路35によりR,G,B信号を生成する。このように時間的にCCDの光学的位置をずらすことによって高解像度化を図る。
【0005】
また、高精細の画像を得るために複数の撮像素子をもって構成する従来技術もある。図13は従来例における他のカメラの構成を示す図である。図において、50はレンズ、51はプリズム、52、53、54はそれぞれ複数の画素を有する撮像素子である。レンズ50によって集光された光はプリズム51によりR,B,Gの光に分光される。Rの光は撮像素子52上で結像し、Gの光は撮像素子53の上で結像し、Bの光は撮像素子54の上で結像する。信号処理回路55は撮像素子52の出力から映像信号のR信号を生成し、撮像素子53の出力から映像信号のG信号を生成し、撮像素子54の出力からB信号を生成するため、R,G,B信号はそれぞれ撮像素子の画素数だけの解像度を有することとなる。しかし上記構成はプリズム51が必要であり、単板撮像素子だけで構成した場合に比べ、安価、小型に構成することが困難であった。
【0006】
更にまた、図14は特開平6ー86302号公報に示された従来例におけるさらに他のカメラの構成を示す図である。図において、60はレンズ、61は撮像素子、62はバンドパスフィルタ、63は検波回路、64は1Hディレイ素子、65はスイッチ、66はA/Dコンバータ、67はフィールドメモリ、68はマルチプレクサ、69〜72は2次元メモリ、73〜76は2次元ローパスフィルタ、77は演算回路、78はマトリクス回路である。
【0007】
次に、動作について説明する。撮像素子61の出力はA/Dコンバータ66によりA/D変換され、フィールドメモリ67に入力される。図15に示した撮像素子は上下に隣接する2画素の信号が混合されて同時に得られる。混合された信号を一つの信号としてフィールドメモリ67にかき込んでいく。撮像素子61からの信号がどの様にフィールドメモリ15にかき込まれているかその1部を図16に示す。図において、MCはマゼンタ画素の信号とシアン画素の信号が混合された信号、GYはグリーン画素の信号とイェロー画素の信号が混合された信号、MYはマゼンタ画素の信号とイェロー画素の信号が混合された信号、GCはグリーン画素の信号とシアン画素の信号が混合された信号である。マルチプレクサ68によりMC、GY、MY、GCの信号がそれぞれ別々に2次元メモリ69〜72に入力される。2次元メモリ69〜72にかき込まれた信号は2次元ローパスフィルタ73〜76により平滑される。
【0008】
演算回路77における演算について説明する。図16において例えば、l行m列のGCの位置にMC、GY、MYの色フィルタがあると仮定した場合の出力信号値の算出方法を説明する。(この従来例ではl行m列を(l,m) と表しているが本発明では(m,l)と表記する)
MC(m,l)=GC(m,l)×(MCLPF(m,l)/GCLPF(m,l)) (1ー1)
GY(m,l)=GC(m,l)×(GYLPF(m,l)/GCLPF(m,l)) (1ー2)
MY(m,l)=GC(m,l)×(MYLPF(m,l)/GCLPF(m,l)) (1ー3)
なお、GC(m,l)の値は特に計算する必要ない。
GC(m,l)=GC(m,l) (1ー4)
色フィルタの種類J(JはMC、GY、MY、GCの何れか)の位置(l,m)に色フィルタの種類K(KはMC、GY、MY、GCの何れか)の色フィルタがあると仮定した場合の出力信号値の算出方法は、次の式(1ー5)で表される。ただし、(m,l) は、本発明の実施例の場合、図2に示すフィールドメモリ67の座標を示す。
K(m,l)=J(m,l)×(KLPF(m,l)/JLPF(m,l)) (1ー5)
【0009】
マトリクス回路78におけるマトリクス演算について説明する。図16におけるl行m列のGCの位置の輝度信号成分Yは次式により算出される。
Y=(MC(l,m)+GY(l,m)+MY(l,m)+GC(l,m))/2 (1ー6)
【0010】
上記Yの算出方法の原理について説明する。この方法では、局所的な領域では、色の変化が少ないことを前提としている。つまり、各色信号(MC、GY、MY、GC)の比は、局所的な領域でほぼ等しいといえる。局所的な領域での各色信号MC、GY、MY、GCの比は、MC、GY、MY、GCの二次元ローパスフィルタ出力の比で与えられる。例えば、l行m列のGCの位置におけるMCの色フィルタがある場合の値は、GC(l,m)にその局所的な領域におけるMCとGCの比(MC信号の二次元ローパスフィルタ出力とGC信号の二次元ローパスフィルタ出力の比)を乗ずることによって得られる。式(1ー2)、(1ー3)、(1ー4)も同様な考え方により得られる。この方法により、MC、GY、MY、GCの水平、垂直のサンプリング点を見かけ上それぞれ2倍にすることが可能となる。式(1ー1)、(1ー2)、(1ー3)、(1ー4)により得られるMC、GY、MY、GCを用いて式(1ー6)によりY信号を算出する。
【0011】
上記のように従来例では各画素の出力信号から高解像度のY信号を算出しているが、映像信号から上記算出にて求めたY信号を差し引き高解像度のC算出することができる。しかし、従来例では上記算出のためフィールドメモリや演算回路など回路規模が大きく、電子スチルカメラの用に静止画像を主にパーソナルコンピュータ(以下、PCという)のディスプレイ等に表示する場合は映像信号をY/CではなくR,G,B信号で取り扱うことがほとんどであるため、算出したY/C信号からさらにR,G,B信号を生成する必要があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術において、図10に示した構成は光学素子をペルチェ素子の上に配置する構成となっており、ペルチェ素子の偏位に正確さが求められるため制御が複雑であり、また、ペルチェ素子という素子を使う必要があるため安価・小型化が困難であるという問題点があった。
【0013】
また、図13に示した複数の撮像素子を用いて構成する場合も安価・小型化が困難であるという問題点があった。
【0014】
さらにまた、図14に示したカラービデオカメラでは回路規模が大きく、安価・小型化が困難なうえ、R,G,B信号での取り扱いを主とする電子スチルカメラにおいては更に信号処理の必要があるという問題があった。
【0015】
本発明は、上記の問題点を解消するためになされたもので、小型で、且つ高画質の画像が得られる電子スチルカメラを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の構成による電子スチルカメラにおいては、撮像素子から混合読み出しされた、それぞれの種類の分光感度特性の出力信号(Cy+W)、(Ye+G)、(Cy+G)、(Ye+W)において、l行m列(Cy+W)(m,l) の位置に(Ye+G)、(Ye+W)、(Cy+G)の出力信号があると仮定した場合の2次元ローパスフィルタ出力信号(Ye+G)LPF(m,l)、(Ye+W)LPF(m,l)、(Cy+G)LPF(m,l)および(Cy+W)LPF(m,l)を算出し、(Cy+W)LPF(m,l)と2次元ローパスフィルタ出力の各出力信号(Ye+G)LPF(m,l)、(Ye+W)LPF(m,l) 、(Cy+G)LPF(m,l)との比に(Cy+W)(m,l) を乗ずることでl行m列(Cy+W)(m,l)の位置における(Ye+G)(m,l)、(Ye+W)(m,l)、(Cy+G)(m,l)を算出して、各画素の出力信号と前記算出された信号から、l行m列(Cy+W)(m,l) の位置におけるR,G,B信号を、
R=(Cy+W)(m,l)×[{(Ye+W)LPF(m,l)−(Cy+G)LPF(m,l)}/2]/(Cy+W)LPF(m,l)
B=(Cy+W)(m,l)×[{(Cy+W)LPF(m,l)−(Ye+G)LPF(m,l)}/2]/(Cy+W)LPF(m,l)
G=(Cy+W)(m,l)×[{(Ye+G)LPF(m,l)+(Cy+G)LPF(m,l)}/2]/(Cy+W)LPF(m,l)
により算出し、他の位置における(Ye+G)、(Ye+W)、(Cy+G)においても同様にR,G,B信号を算出する。
【0017】
また、本発明の第2の構成による電子スチルカメラにおいては、それぞれの光電変換素子が、R,G,Bの分光感度特性のうち何れか一種類の分光感度特性を有する撮像素子を具備し、l行m列K(m,l) の位置にR,G,Bの出力信号があると仮定した場合の2次元ローパスフィルタ出力信号GLPF(m,l)、BLPF(m,l)、およびRLPF(m,l)を算出し、KLPF(m,l)と2次元ローパスフィルタ出力の各出力信号RLPF(m,l)、GLPF(m,l)、BLPF(m,l)との比にK(m,l) を乗ずることでl行m列K(m,l)の位置におけるR(m,l)、G(m,l)、B(m,l)を算出し、各画素の出力信号と前記算出された信号から、l行m列K(m,l) の位置におけるR,G,B信号を、
R(m,l)=K(m,l)×RLPF(m,l)/KLPF(m,l)
G(m,l)=K(m,l)×GLPF(m,l)/KLPF(m,l)
B(m,l)=K(m,l)×BLPF(m,l)/KLPF(m,l)
により算出し、他の位置におけるG,Bにおいても同様の方式で各画素におけるR,G,B信号を算出するものである。
【0018】
本発明の第3構成による電子スチルカメラにおいては、撮像素子の出力信号の周波数成分を検出する手段により映像信号中、高周波数部分と低周波数部分とを検出し、低周波数部分では、撮像素子の色フィルタ配列に応じた算出によりR信号、G信号、B信号を得、高周波数部分では、第1の構成による算出にてR信号、G信号、B信号を得るものである。
【0019】
また、本発明の第4の構成による電子スチルカメラにおいては、撮像素子の出力信号から色の変化量を検出する手段により検出された色の変化量が予め定められた値より大きいときは、撮像素子の色フィルタ配列に応じた算出によりR信号、G信号、B信号を得、前記検出手段により色の変化量が予め定められた値より小さいときは、請求項1による算出にてR信号、G信号、B信号を得るものである。
【0020】
本発明の第5の構成による電子スチルカメラにおいては、撮像素子の出力信号から輝度信号レベルを検出する手段により検出された輝度信号レベルが、予め定められた値より小さいときは、撮像素子の色フィルタ配列に応じた算出によりR信号、G信号、B信号を得、前記検出手段により輝度信号レベルが予め定められた値より大きいときは、第1の構成による算出にてR信号、G信号、B信号を得るものである。
【0021】
本発明の第6の構成による電子スチルカメラにおいては、撮像素子の出力信号から輝度信号レベルを検出する手段により検出された輝度信号レベルが、予め定められた値より大きいとき、すなわち撮像素子の出力飽和レベルのとき、撮像素子の色フィルタ配列に応じた算出によりR信号、G信号、B信号を得、前記検出手段により輝度信号レベルが予め定められた値より小さいときは、第1の構成による算出にてR信号、G信号、B信号を得るものである。
【0022】
本発明の第7の構成による電子スチルカメラにおいては、被写体を撮像する撮像部と、該撮像部において撮像した信号からカラー画像を得るための演算処理を行う演算処理部が分離し、且つ、該撮像部から該信号処理部へ、信号ケーブルまたは赤外線により撮像した信号を転送するように構成し、該撮像部がそれぞれの光電変換素子の出力信号を該信号処理部へ転送した後、該演算処理部において請求項1から請求項5記載のR,G,B信号生成の算出を行うものである。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
実施の形態1.
図1は撮像素子の色フイルタ配列の一例を示す図であり、詳しくは、電子スチルカメラで用いられる補色の色フィルタから構成された撮像素子の各画素の色フィルタ配列を示している。図1に示したそれぞれの色フィルタは、 Cy、W、Ye、Gの分光感度特性のうち何れか一種類の分光感度特性を有するそれぞれの光電変換素子の組み合わせで構成されており、撮像素子から出力信号を読み出すとき各光電変換素子の上下に隣接する2つの光電変換素子の信号が混合されることで生成される。図1において、(Cy+W)はCyの色フィルタとWの色フィルタを有した光電変換素子の組み合わせであり、(Ye+G)はYeの色フィルタとGの色フィルタを有した光電変換素子の組み合わせであり、(Cy+G)はCyの色フィルタとGの色フィルタを有した光電変換素子の組み合わせであり、(Ye+W)はYeの色フィルタとWの色フィルタを有した光電変換素子の組み合わせである。
【0024】
図1のように配列した撮像素子では各画素の出力信号を加減算してR,G,B信号を算出することができる。算出式を式(2ー1)〜(2ー3)に示す。
R={(Ye+W)−(Cy+G)}/2 (2ー1)
B={(Cy+W)−(Ye+G)}/2 (2ー2)
G={(Ye+G)+(Cy+G)}/2 (2ー3)
【0025】
式(2ー1)〜(2ー3)に示した式を用いてR,G,B信号を算出する場合、l行m列に位置する画素(Cy+W)(m,l) を基準にすると(Ye+G)(m+1,l),(Cy+G)(m,l+1),(Ye+W)(m+1,l+1) の4画素を用いて前記R,G,B信号を算出する。それぞれの画素は異なる位置に配列されているため前記算出ではR,G,B信号の解像度は光電変換素子数だけは得ることができない。そのため本発明では下記に示す演算を行うことで解像度の向上を図る。
【0026】
次に、本発明によるR,G,B信号の算出方式について説明する。l行m列に位置する画素(Cy+W)(m,l) の位置に、(Ye+G)、(Cy+G)、(Ye+W)の色フィルタがあると仮定した場合の出力信号値の算出式を次式に示す。
(Ye+G)(m,l)=(Cy+W)(m,l)×((Ye+G)LPF(m,l)/(Cy+W)LPF(m,l)) (2ー4)
(Cy+G)(m,l)=(Cy+W)(m,l)×((Cy+G)LPF(m,l)/(Cy+W)LPF(m,l)) (2ー5)
(Ye+W)(m,l)=(Cy+W)(m,l)×((Ye+W)LPF(m,l)/(Cy+W)LPF(m,l)) (2ー6)
(Cy+W)(m,l)=(Cy+W)(m,l) (2ー7)
(2ー4)〜(2ー6)式において(Cy+W)LPF(m,l)は(Cy+W)(m,l)のローパスフィルタを介した値であり、他の(Ye+G)LPF(m,l)、(Cy+G)LPF(m,l)、(Ye+W)LPF(m,l)においても同様である。ローパスフィルタを介した値は例えば次式のように算出することができる。
(2ー8)〜(2ー11)はローパスフィルタ出力の算出例であり、例えば(Cy+W)(m,l)の2次元ローパスフィルタ出力は、
のように式(2ー12)で求めることもでき、次元および係数は式(2ー8)〜(2ー11)に限るものではない。
【0027】
式(2ー4)〜(2ー6)の原理について説明する。この方式では局所的な領域では色変化が少ないことを前提としている。つまり、各色信号(Cy+W)、(Ye+G)、(Cy+G)、(Ye+W)の比は、局所的な領域ではほぼ等しいといえる。局所的な領域での各色信号(Cy+W)、(Ye+G)、(Cy+G)、(Ye+W)の比は(Cy+W)、(Ye+G)、(Cy+G)、(Ye+W)の2次元的ローパスフィルタを介した値で与えられる。例えば、式(4)に示されるようにl行m列の(Cy+W)の位置における(Ye+G)の色フィルタがあると仮定した場合、(Ye+G)の色フィルタの値は、(Cy+W)(m,l) にその局所的な領域における(Ye+G)と(Cy+W)の比((Ye+G)の2次元ローパスフィルタを介した値と(Cy+W)の2次元ローパスフィルタを介した値を乗ずることによって得られる。式(2ー5)、(2ー6)の同様な考え方により得られる。この方法により(Cy+W)、(Ye+G)、(Cy+G)、(Ye+W)の水平、垂直方向の画素数を見かけ上それぞれ2倍にすることが可能となる。よって式(2ー1)〜(2ー3)および式(2ー4)〜(2ー7)からl行m列におけるR,G,B信号は次式によって算出することが可能である。
同様の方法によって各画素毎にR,G,B信号を算出していくことができる。各画素毎にR,G,B信号を生成することができるため、前述したように水平、垂直方向の画素数を見かけ上それぞれ2倍にすることが可能となる。
【0028】
実施の形態2.
本発明は図1に示したフィルタ配列のみではなく、他のフィルタ配列においても有効である。図2は原色の色フィルタを用いた撮像素子を示す図であり、各光電変換素子を独立に呼び出す方式の撮像素子である。図2に示したフィルタ配列においても同様に求めることができる。例えばl行m列におけるR,G,B信号は次式で算出できる。
R(m,l)=R(m,l) (2ー16)
G(m,l)=R(m,l)×GLPF(m,l)/RLPF(m,l) (2ー17)
B(m,l)=R(m,l)×BLPF(m,l)/RLPF(m,l) (2ー18)
式(2ー16)〜(2ー18)においてRLPF(m,l)、GLPF(m,l)、BLPF(m,l)はl行m列におけるR,G,B信号のローパスフィルタを介した値であり、ローパスフィルタの算出方式は式(2ー8)〜(2ー11)で示した例のように同様の方法で算出することができる。
【0029】
また、同様にl行(m+1)列におけるR,G,B信号は次式で算出できる。
R(m+1,l)=G(m+1,l)×RLPF(m+1,l)/GLPF(m+1,l) (2ー19)
G(m+1,l)=G(m+1,l) (2ー20)
B(m+1,l)=G(m+1,l)×BLPF(m+1,l)/GLPF(m+1,l) (2ー21)
(l+1)行m列におけるR,G,B信号は(2ー19)〜(2ー21)と同様の式で算出でき、(l+1)行(m+1)列におけるR,G,B信号は次式で算出できる。
【0030】
この方法によりR,G,Bの水平、垂直方向の画素数を見かけ上それぞれ2倍にすることが可能となる。このように単板撮像素子においてはいかなるフィルタ配列にも用いることが可能である。
【0031】
実施の形態3.
本実施の形態では撮像素子から得られた各画素の出力信号からR,G,B信号を算出する方法について説明する。図3は実施の形態3における算出方式のフローチャートを示す図であり、このフローチャートに沿って説明する。図1は実施の形態1で示した電子スチルカメラで用いられる補色の色フィルタから構成された撮像素子の各画素の色フィルタ配列を示す図である。初めにl行m列の画素を基準として、2次元的にl行m列における画素の周辺領域の高周波数成分量ΔfHを算出する。図1に示すようにl行m列に位置する画素を(Cy+W)(m,l)とすると、前記画素はその周囲の画素と比較して急に信号レベルが変化していないかを検出する。ΔfHの算出法はl行m列では例えば次式で算出することができる。
ΔfH=Σ2iΣ2j{(Cy+W)(m−2i,l−2j)−(Cy+W)(m,l)/(i×j) (2ー25)
ただし、i,jは整数
式(2ー25)において、(Cy+W)(m−2i,l−2j)は(Cy+W)(m,l)の周辺の(Cy+W)の画素であり、例えば(Cy+W)(m−2,l)、(Cy+W)(m,l−2)を示す。また、式(2ー25)は一例であり、(Cy+W)(m,l) を基準としたハイパスフィルタを介した出力値を算出しても、高周波成分量を算出することができる。式(2ー25)では(Cy+W)の画素についてΔfHの算出式を示したが、(Ye+G)、(Cy+G)、(Ye+W)の画素についても同様の算出式により求めることができる。
【0032】
次に、式(2ー25)で算出したΔfHが予め定めた定数k1より大きいとき、すなわち、その画素において高周波数成分が多い領域と判別されたとき、第1の算出方式によってR,G,B信号を生成する。ここで第1の算出方式とは実施の形態1で示した式(2ー13)〜(2ー15)に基づいた算出方式のことである。
【0033】
ΔfHがk1より小さいときは第2の算出式によりR、G、B信号を生成する。第2の算出方式は式(2−1)〜(2−3)を元に次のように求める。今、B信号を考えると、
l行m列 B(m,l)={(Cy+W)(m,l)−(Ye+G)(m+1,l)}/2 (2−26)
l行m+1列 B(m+1,l)={(Cy+W)(m+2,l)−(Ye+G)(m+1,l)}/2 (2−27)
で算出し、水平方向へは2画素ごとに繰り替えし算出することができる。(1+2i)行(ただし、iは整数)は上式(2−26)、(2−27)で算出する。次に(1+2i+1)行では次式(2−28)、(2−29)で示すように補間処理によって算出する。
l+1行m列 B(m,l+1) = {B(m,l) + B(m,l+2)} / 2 (2−28)
l+1行m+1列 B(m+1,l+1) = {B(m+1,l) + B(m+1,l+2)} / 2 (2−29)
R、G信号においても同様の方法で算出することができる。
【0034】
上記算出方式により撮像素子の水平(mk)垂直(lk)方向に順次各画素毎に演算を行う。
【0035】
第1の算出方式は水平、垂直方向の画素数を見かけ上それぞれ2倍にすることが可能であり解像度の向上は図る算出法である。しかし低周波数領域では解像度の向上を図る必要がないため上述の算出方式によるR,G,B信号の生成は特に必要ない。また、式(2ー13)〜(2ー15)は除算を含む算出式であるため低周波数領域では算出式による演算誤差が偽輪郭として表れやすい。そのため低周波数領域では第2の算出方式にすることで上記弊害を防ぐこともできる。上記の算出方式により高周波数の領域では解像度向上が図れる第1の算出方式でR,G,Bの算出を行い、必要のない低周波数の領域では第2の算出方式を用いて第1の算出方式による弊害を発生することなく良好な画質を得ることができる。
【0036】
また、図2に示したR,G,Bフィルタを配列した撮像素子を用いた場合においても同様に周波数成分によって実施の形態2で示した算出手段を切り替えることで同様の効果が得られる事は言うまでもない。
【0037】
実施の形態4.
本実施の形態では撮像素子から得られた各画素の出力信号からR,G,B信号を算出する方法について説明する。図4は実施の形態4における算出方式のフローチャートを示す図であり、このフローチャートに沿って説明する。図1は実施の形態1で示した電子スチルカメラで用いられる補色の色フィルタから構成された撮像素子の各画素の色フィルタ配列を示す図である。初めにl行m列の画素を基準として、2次元的にl行m列における画素の色の変化量ΔCを算出する。図1に示すようにl行m列に位置する画素を(Cy+W)(m,l) とすると、前記画素はその周囲の画素と比較して急に色が変化していないかを検出する。ΔCの算出法はl行m列では例えば次式で算出することができる。
ΔC=Σ2iΣ2j{(Cy+W)(m−2i,l−2j)−(Cy+W)(m,l)}/i×j) (2ー30)
ただし、i,jは整数
式(2ー30)において、(Cy+W)(m−2i,l−2j)は(Cy+W)(m,l)の周辺の(Cy+W)の画素であり、例えば(Cy+W)(m−2,l)、(Cy+W)(m,l−2)を示す。また、式(2ー30)は一例であり、(Cy+W)(m,l) を基準としたハイパスフィルタを介した出力値を算出しても、色の変化量を算出することができる。式(2ー30)では(Cy+W)の画素についてΔCの算出式を示したが、(Ye+G)、(Cy+G)、(Ye+W)の画素についても同様の算出式により求めることができる。
【0038】
式(2ー30)で算出したΔCが予め定めた定数kより小さいとき、すなわち色の変化量が小さい領域と判別されたとき、第1の算出方式によってR,G,B信号を生成する。ここで第1の算出方式とは実施の形態1で示した式(2ー13)〜(2ー15)に基づいた算出方式のことである。式(2ー13)〜(2ー15)に示した算出方式は局所的な領域では色の変化が少ないことを前提としているため、色の変化量が多い場合すなわち急激に色が変化する場合は成り立たない。そのため、ΔCがkより大きいとき第2の算出方式によりR,G,B信号を生成する。第2の算出方式は式(2ー26)〜(2ー29)で示した式と同様の算出式である。
【0039】
上記算出方式により撮像素子の水平(mk)垂直(lk)方向に順次各画素毎に演算を行う。
【0040】
上記のように各画素毎に第1の算出法または第2の算出方式によりR,G,B信号を算出し、撮像素子全ての画素についてR,G,B信号を算出する。上記のように特に色の変化が急激なため第1の算出方式が成り立たない領域においては各画素の加減算によって算出することにより、第1の算出方式による弊害を発生することなく良好な画質を得ることができる。特に自然界を対象とした被写体においては急激な色の変化がほとんど存在しないため非常に良好な画像を得ることができる。
【0041】
また、本実施の形態で一例として示した色の変化量を検出する式(2ー30)は実施の形態3で示した高周波数量を検出する式(2ー25)と同様であるが、上述したように検出の目的が異なるため同様の式で算出した場合はΔC≫ΔfHである。
【0042】
さらにまた、図2に示したR,G,Bフィルタを配列した撮像素子を用いた場合においても同様に色の変化量によって算出手段を切り替えることで同様の効果が得られる事は言うまでもない。
【0043】
実施の形態5.
本実施の形態では撮像素子から得られた各画素の出力信号からR,G,B信号を算出する方法について説明する。図5は実施の形態5における算出方式のフローチャートを示す図であり、このフローチャートに沿って説明する。図1は実施の形態1で示した電子スチルカメラで用いられる補色の色フィルタから構成された撮像素子の各画素の色フィルタ配列を示す図である。初めにl行m列の画素を基準として、2次元的にl行m列における画素を中心とした輝度信号レベルYlを算出する。図1に示すようにl行m列に位置する画素を(Cy+W)(m,l) とすると、輝度信号レベルYlの算出法は、l行m列では例えば次式で算出することができる。
Yl=ΣiΣj(Cy+W)(m±i,l±j)/(i×j) (2ー31)
ただし、i,jは整数
式(2ー31)において、(Cy+W)(m±i,l±j)は(Cy+W)(m,l)の周辺の画素であり、例えば(Ye+G)(m+1,l)、(Cy+G)(m,l+1)、(Ye+W)(m+1,l+1)を示す。また、式(2ー31)は一例であり、(Cy+W)(m,l)を基準としたローパスフィルタを介した出力値を算出しても、輝度信号レベルを算出することができる。式(2ー31)では(Cy+W)の画素についてYlの算出式を示したが、(Ye+G)、(Cy+G)、(Ye+W)の画素についても同様の算出式により求めることができる。
【0044】
式(2ー31)で算出したYlが予め定めた定数Ylowより大きいとき、すなわち輝度信号レベルが定数Ylowより大きいとき、第1の算出方式によってR,G,B信号を生成する。ここで第1の算出方式とは実施の形態1で示した式(2ー13)〜(2ー15)に基づいた算出方式のことである。式(25)で算出したYlが予め定めた定数Ylowより小さいときは第2の算出方式によりR,G,B信号を生成する。第2の算出方式は式(2ー26)〜(2ー29)で示した式と同様の算出式である。
【0045】
上記算出方式により撮像素子の水平(mk)垂直(lk)方向に順次各画素毎に演算を行う。
【0046】
式(2ー13)〜(2ー15)に示した算出方式は除算が算出式内に含まれているため輝度信号レベルが非常に小さいとき、すなわち低輝度では式内の分母の値が0に近づくため演算誤差が大きくなる。そのため、上記低輝度では第2の算出方式によりR,G,B信号を算出するが、低輝度では人間の色の識別率が落ちるため第2の算出方式によってR,G,B信号を算出してもほとんど問題は生じない。
【0047】
上記のように各画素毎に第1の算出法または第2の算出方式によりR,G,B信号を算出していき、撮像素子全ての画素についてR,G,B信号を算出する。上記のように低輝度部では第2の算出方式によって算出することで演算誤差を防ぎ、且つ低輝度部では人の色の識別率が落ちることから問題のない非常に良好な画像を得ることができる。
【0048】
さらにまた、図2に示したR,G,Bフィルタを配列した撮像素子を用いた場合においても同様に輝度レベルによって算出手段を切り替えることで同様の効果が得られる事は言うまでもない。
【0049】
実施の形態6.
本実施の形態では撮像素子から得られた各画素の出力信号からR,G,B信号を算出する方法について説明する。図6は実施の形態6における算出方式のフローチャートを示す図であり、このフローチャートに沿って説明する。図1は実施の形態1で示した電子スチルカメラで用いられる補色の色フィルタから構成された撮像素子の各画素の色フィルタ配列を示す図である。初めにl行m列の画素を基準として、2次元的にl行m列における画素を中心とした輝度信号レベルYlを算出する。輝度信号レベルYlの算出法は、実施の形態4で示した式(2ー31)で算出することができる。また、実施の形態4で示したようにローパスフィルタの出力値から輝度信号レベルを算出することも可能である。
【0050】
式(2ー31)で算出したYlが予め定めた定数Yhighより小さい、すなわち輝度信号レベルが定数Yhighより小さいとき、第1の算出方式によってR,G,B信号を生成する。ここで第1の算出方式とは実施の形態1で示した式(2ー13)〜(2ー15)に基づいた算出方式のことである。式(2ー31)で算出したYlが予め定めた定数Yhighより大きいときは第2の算出方式によりR,G,B信号を生成する。実施の形態4で示したように第2の算出方式は式(2ー1)〜(2ー3)を元に式(2ー26)〜(2ー29)で求めることができる。
【0051】
上記算出方式により撮像素子の水平(mk)垂直(lk)方向に順次各画素毎に演算を行う。
【0052】
撮像素子の出力信号が飽和する信号レベル近辺では、入力する光量に対して、それぞれの光電変換素子の出力信号の線形性が保たれない。そのため各光電変換素子の出力信号に相関性がなくなるため、式(2ー13)〜(2ー15)に示した算出方式では正確なR,G,B信号が算出できなくなる。そのため、通常の輝度信号レベルでは第1の算出方式によって解像度の向上を図り、撮像素子の出力が飽和レベルに達する輝度信号では第2の算出方式を用いることによって、非常に良好な画像を得ることができる。
【0053】
また、実施の形態5と実施の形態6とでは輝度信号レベルの検出法に同様の式を記述したが、上述したように検出の目的が異なる。同一の式で算出した場合は、実施の形態5では式(2ー13)〜(2ー15)において分母か0に近づく輝度信号レベルであり、実施の形態5では撮像素子の出力が飽和するレベルであることからYlow<<Yhighである。
【0054】
さらにまた、図2に示したR,G,Bフィルタを配列した撮像素子を用いた場合においても同様に輝度レベルによって算出手段を切り替えることで同様の効果が得られる事は言うまでもない。
【0055】
実施の形態7.
図7は実施の形態7における電子スチルカメラの構成を示す図である。図において、1は被写体を撮像する撮像部、2は通信用ケーブル、3は映像信号処理を行う演算処理部、4は撮像した被写体を表示するディスプレイである。上記のように構成された電子スチルカメラについて説明する。
【0056】
撮像部1の具体的な構成例を図8に示す。図において、5は撮像素子、6はアナログ処理回路、7はA/Dコンバータ、8はディジタル処理回路、10は第1のメモリ、11は第2のメモリ、9は通信部である。撮像素子5は被写体を撮像し、各画素の出力信号を順次、アナログ処理回路6へ出力する。アナログ処理回路6はCDS、ゲインコントロールを行う。A/Dコンバータ7は撮像素子1の出力信号をディジタル化し、ディジタル処理回路8は上記ディジタル信号を一時、第1のメモリ10へ画像一枚分を保持させる。第2のメモリ11は不揮発性のメモリ、例えばフラッシュメモリなどで構成されており、第1のメモリ10に保持したディジタル信号をディジタル処理回路8によって順次記憶保持していく。ディジタル処理回路8は次の撮影によって得られたディジタル信号が入力されると、第1のメモリ10へ重ね書きを行っていく。そのため第1のメモリ10の記憶容量は画像1枚分の容量で十分であり、揮発性のメモリ、例えばSRAMなどで構成することができる。第2のメモリ11は順次画像を記憶保持していくため容量が多いほど複数の画像を記憶保持することが可能である。従来の電子スチルカメラでは上記のような不揮発性のメモリに画像情報をR,G,B信号や、輝度、色差信号などの映像信号として記憶保持するが、本構成では、撮像素子5から読み出された画素の情報がそのまま記憶保持される。すなわち、実施の形態1で示した図1による撮像素子5を有している場合は(Cy+W)、(Ye+G)、(Cy+G)、(Ye+W)の情報をそのまま第2のメモリ11へ記憶保持していく。ディジタル処理回路8は第2のメモリに記憶されている画像を必要に応じて通信部9を介して出力する。
【0057】
通信用ケーブル2は撮像部1と演算処理部3とを接続するケーブルであり、撮像部1から画像情報を演算処理部3へ転送する。ディスプレイ4は演算処理部3による演算処理結果を表示し、演算処理部3、ディスプレイ4は通常のパーソナルコンピュータで構成することができる。演算処理部3は入力され撮像素子から読み出された各画素のディジタル信号を請求項1から請求項5で示したR,G,B信号算出方式により各信号を演算処理し、R,G,B信号を生成してディスプレイ4に表示する。
【0058】
上記方法により、撮像部1において表示に必要な映像信号、例えばR,G,B信号を生成する処理を行う必要が無いため、信号処理回路を簡素化することが可能であり、また、実施の形態1および実施の形態2に示した算出方式のように複雑な演算においても、ほとんど実時間で容易に実現する事ができ、撮像部の小型化に有効である。また、電子スチルカメラでは静止画を取り扱うため上記演算時間もほとんど問題にならない。
【0059】
また、図7に示した電子スチルカメラの構成では撮像部1から演算処理部3へ画像の信号を転送するのに通信用ケーブル2を用いているが、撮像部1に上記画像信号を変調して赤外線で外部へ発信する赤外線の発光部を、演算処理部3に赤外線の受信部を設け、赤外線により撮像部1から演算処理部3へ画像信号を転送してもよい。
【0060】
【発明の効果】
本発明は以上説明したように構成されているので、以下に示すような効果を奏する。
【0061】
本発明の第1の構成による電子スチルカメラによれば、高解像度の画像を得ることができる。
【0062】
また、本発明の第2の構成による電子スチルカメラによれば、第1の構成と異なる色フィルタ配列を有する撮像素子においても高解像度の画像を得ることができる。
【0063】
また、本発明の第3の構成による電子スチルカメラによれば、低周波数の領域を有する被写体においても第1の構成の算出方式の演算誤差による弊害のない高解像度、高画質の画像を得ることができる。
【0064】
また、本発明の第4の構成による電子スチルカメラによれば、色が急激に変化する領域を有する被写体においても高解像度、高画質の画像を得ることができる。
【0065】
また、本発明の第5の構成による電子スチルカメラによれば、低輝度の領域を有する被写体においても第1の構成の算出方式の演算誤差による弊害のない高解像度、高画質の画像を得ることができる。
【0066】
また、本発明の第6の構成による電子スチルカメラによれば、高輝度の領域を有する被写体においても第1の構成の算出方式による弊害のない高解像度、高画質の画像を得ることができる。
【0067】
また、本発明の第7の構成による電子スチルカメラによれば、小型の電子スチルカメラを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】撮像素子の色フィルタ配列の一例を示す図である。
【図2】原色の色フィルタを用いた撮像素子を示す図である。
【図3】請求項2における算出方式のフローチャートを示す図である。
【図4】請求項3における算出方式のフローチャートを示す図である。
【図5】請求項4における算出方式のフローチャートを示す図である。
【図6】請求項5における算出方式のフローチャートを示す図である。
【図7】請求項7における電子スチルカメラの構成を示す図である。
【図8】請求項7における撮像部の具体的な構成を示す図である。
【図9】従来例における撮像素子の色フィルタ配列の一例を示す図である。
【図10】従来例におけるカメラの構成を示す図である。
【図11】従来例における撮像素子の色フィルタ配列の他の一例を示す図である。
【図12】従来例の画素ずらし過程を説明する図である。
【図13】従来例における他のカメラの構成を示す図である。
【図14】従来例における他のカメラの構成を示す図である。
【図15】従来例における撮像素子の色フィルタ配列の一例を示す図である。
【図16】従来例における撮像素子の混合読み出し一例を示す図である。
【符号の説明】
1 撮像部、2 通信用ケーブル、3 演算処理部、4 ディスプレイ、5 撮像素子、6 アナログ信号処理回路、7 A/Dコンバータ、8 ディジタル信号処理回路、9 通信部、10 第1のメモリ、11 第2のメモリ、20 レンズ系、21 光路を変更する手段、22 CCD、23 A/Dコンバータ、24 CCD駆動回路、25 同時化回路、26 第1のディジタル信号処理回路、27 第1のD/Aコンバータ、28 第1のカラーディスプレイ、29〜33 メモリ、34 制御装置、35 第2のディジタル信号処理回路、36第2のD/Aコンバータ、37 第2のカラーディスプレイ、40〜43 アドレス書き込み制御線、44〜47 アドレス読み出し制御線、50 レンズ、51 プリズム、52〜54 撮像素子、55 信号処理回路、60 レンズ、61 撮像素子、62 バンドパスフィルタ、63 検波回路、64 1HDLY、65 スイッチ、66 A/Dコンバータ、67 フィールドメモリ、68 マルチプレクサ、69〜72 2次元メモリ、73〜76 2次元ローパスフィルタ、77 演算回路、78 マトリックス回路。
Claims (3)
- それぞれの光電変換素子が、Cy、W、Ye、Gの分光感度特性のうち何れか一種類の分光感度特性を有した撮像素子と、前記撮像素子からCyとWの画素とYeとGの画素とCyとGの画素とYeとWの画素とを2画素ずつ同時に混合して読み出す読み出し手段と、前記読み出し手段によって読み出された撮像素子の出力信号 (Cy+W)、(Ye+G)、(Cy+G)、(Ye+W) の低周波数成分 (Cy+W)LPF、(Ye+G)LPF、(Cy+G)LPF、(Ye+W)LPF を生成する2次元ローパスフィルタと、前記読み出し手段によって読み出された撮像素子の出力信号 (Cy+W)、(Ye+G)、(Cy+G)、(Ye+W) において、l行m列の信号 (Cy+W)(m,l) の位置におけるR、G、B信号 R(m,l)、G(m,l)、B(m,l) を、前記2次元ローパスフィルタの各信号低周波数成分 (Cy+W)LPF(m,l)、(Ye+G)LPF(m,l)、(Cy+G)LPF(m,l)、(Ye+W)LPF(m,l) を用いて、 R(m,l) = (Cy+W)(m,l) × [{(Ye+W)LPF(m,l) − (Cy+G)LPF(m,l)} / 2] / (Cy+W)LPF(m,l)
G(m,l) = (Cy+W)(m,l) × [{(Ye+G)LPF(m,l) + (Cy+G)LPF(m,l)} / 2] / (Cy+W)LPF(m,l)
B(m,l) = (Cy+W)(m,l) × [{(Cy+W)LPF(m,l) − (Ye+G)LPF(m,l)} / 2] / (Cy+W)LPF(m,l)
により算出する演算手段とを有することを特徴とする電子スチルカメラ。 - それぞれの光電変換素子が、Cy、W、Ye、Gの分光感度特性のうち何れか一種類の分光感度特性を有した撮像素子と、前記撮像素子からCyとWの画素とYeとGの画素とCyとGの画素とYeとWの画素とを2画素ずつ同時に混合して読み出す読み出し手段と、前記読み出し手段によって読み出された撮像素子の出力信号 (Cy+W)、(Ye+G)、(Cy+G)、(Ye+W) の低周波数成分 (Cy+W)LPF、(Ye+G)LPF、(Cy+G)LPF、(Ye+W)LPF を生成する2次元ローパスフィルタと、前記撮像素子の出力信号から映像信号の周波数成分を検出する検出手段と、前記検出手段によって検出された周波数成分において低周波数成分の少ない画像領域では、前記読み出し手段によって読み出された撮像素子の出力信号 (Cy+W)、(Ye+G)、(Cy+G)、(Ye+W) において、l行m列の信号 (Cy+W)(m,l) の位置におけるR、G、B信号 R(m,l)、G(m,l)、B(m,l) を、前記2次元ローパスフィルタの各信号低周波数成分 (Cy+W)LPF(m,l)、(Ye+G)LPF(m,l)、(Cy+G)LPF(m,l)、(Ye+W)LPF(m,l) を用いて、
R(m,l) = (Cy+W)(m,l) × [{(Ye+W)LPF(m,l) − (Cy+G)LPF(m,l)} / 2] / (Cy+W)LPF(m,l)
G(m,l) = (Cy+W)(m,l) × [{(Ye+G)LPF(m,l) + (Cy+G)LPF(m,l)} / 2] / (Cy+W)LPF(m,l)
B(m,l) = (Cy+W)(m,l) × [{(Cy+W)LPF(m,l) − (Ye+G)LPF(m,l)} / 2] / (Cy+W)LPF(m,l)
により算出する第1の演算手段と、前記検出手段によって検出された周波数成分において低周波数成分の多い画像領域では、前記読み出し手段によって読み出された撮像素子の出力信号 (Ye+W)(m+1,l+1) 、 (Cy+G)(m,l+1) 、 (Ye+G)(m+1,l) 、 (Cy+W)(m,l) 、を用いて、
R(m,l) = {(Ye+W)(m+1,l+1) − (Cy+G)(m,l+1)} / 2
G(m,l) = {(Ye+G)(m+1,l) + (Cy+G)(m,l+1)} / 2
B(m,l) = {(Cy+W)(m,l) − (Ye+G)(m+1,l)} / 2
により算出する第2の演算手段とを有する電子スチルカメラ。 - それぞれの光電変換素子が、Cy、W、Ye、Gの分光感度特性のうち何れか一種類の分光感度特性を有した撮像素子と、前記撮像素子からCyとWの画素とYeとGの画素とCyとGの画素とYeとWの画素とを2画素ずつ同時に混合して読み出す読み出し手段と、前記読み出し手段によって読み出された撮像素子の出力信号 (Cy+W)、(Ye+G)、(Cy+G)、(Ye+W) の低周波数成分 (Cy+W)LPF、(Ye+G)LPF、(Cy+G)LPF、(Ye+W)LPF を生成する2次元ローパスフィルタと、前記撮像素子の出力信号から色の変化量を検出する検出手段と、前記検出手段によって検出された色の変化量が予め定められた値より小さいときは、前記読み出し手段によって読み出された撮像素子の出力信号 (Cy+W)、(Ye+G)、(Cy+G)、(Ye+W) において、l行m列の信号 (Cy+W)(m,l) の位置におけるR、G、B信号 R(m,l)、G(m,l)、B(m,l) を、前記2次元ローパスフィルタの各信号低周波数成分 (Cy+W)LPF(m,l)、(Ye+G)LPF(m,l)、(Cy+G)LPF(m,l)、(Ye+W)LPF(m,l) を用いて、 R(m,l) = (Cy+W)(m,l) × [{(Ye+W)LPF(m,l) − (Cy+G)LPF(m,l)} / 2] / (Cy+W)LPF(m,l)
G(m,l) = (Cy+W)(m,l) × [{(Ye+G)LPF(m,l) + (Cy+G)LPF(m,l)} / 2] / (Cy+W)LPF(m,l)
B(m,l) = (Cy+W)(m,l) × [{(Cy+W)LPF(m,l) − (Ye+G)LPF(m,l)} / 2] / (Cy+W)LPF(m,l)
により算出する第1の演算手段と、前記検出手段によって検出された色の変化量が予め定められた値より大きいときは、前記読み出し手段によって読み出された撮像素子の出力信号 (Ye+W)(m+1,l+1) 、 (Cy+G)(m,l+1) 、 (Ye+G)(m+1,l) 、 (Cy+W)(m,l) 、を用いて、
R(m,l) = {(Ye+W)(m+1,l+1) − (Cy+G)(m,l+1)} / 2
G(m,l) = {(Ye+G)(m+1,l) + (Cy+G)(m,l+1)} / 2
B(m,l) = {(Cy+W)(m,l) − (Ye+G)(m+1,l)} / 2
により算出する第2の演算手段とを有する電子スチルカメラ。
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JPH10191365A (ja) | 1998-07-21 |
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