JP3551197B2 - ガス富化装置及び送風装置 - Google Patents

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Description

本発明は、空気中の所定のガス濃度を他のガスに対して相対的に向上させるガス富化装置およびそれを用いた送風装置に関する。
従来からガス富化手段を用いる酸素富化装置や窒素富化装置など、特定のガス濃度を相対的に向上させる装置が知られている。それらには医療用の酸素富化装置、空気調和機、空気清浄機などの機器が含まれる。
その中で酸素濃度を向上させる発明が開示されている(特許文献1)。同発明では、分離型空気調和機の室外機に酸素富化手段を設け、その酸素が富化された空気を送出配管を介して室内機に送り、室内側に放出する。このようにして、被空調空間である室内の酸素濃度を向上させて、居住者に快適性をもたらす。
一方、上記従来例では以下のことが課題として取り上げられている。ガス富化手段の1つである酸素富化膜を用いる酸素富化操作では、酸素富化膜は空気成分の大半を占める窒素を分離し、選択的に酸素を透過させる。しかしながら、現在実用化されている酸素富化膜は酸素と同時に少なくとも空気中の水分も透過させる特徴を持っている。即ち、酸素富化膜の1次側の空気に対して、膜を透過した2次側では窒素が分離された分だけ相対的に湿度が高くなる。そのため露点が1次側の空気に比べて上昇するので、膜の2次側配管中でしばしば結露水を発生させてしまう。
その結果、結露水が空気調和機の室内機で放散されたときに、吹き出されて室内を濡らしたり、ユーザに降りかかって不快感を与えたりする。上記従来例ではこれらを防ぐために、以下の対策を行っている。
すなわち、室内機の酸素富化空気の輸送経路中に冷却器を設け、酸素富化空気を冷却して含有水分を結露させるとともに水分離器を備えて、水分が室内に飛散するのを未然に防止している。
このようなガス富化手段や、PSA法などの吸着材を用いるガス富化操作では、酸素濃度のみならず、分離装置の2次側では必然的に相対湿度が上がる。そのため、空気の露点が上昇し、結露を発生しやすくなる。また、酸素富化運転時や、運転停止時においては、運転状態により、減圧ポンプの運転音や結露水の戻り水が発生しやすくなる傾向がある。
特開平5−113227号公報
しかしながら、前記従来の構成では、以下のような課題が発生する可能性がある。
まず第一に、少なくともガス富化手段の2次側において、富化空気の輸送管路が低温化に暴露される場合(例えば、輸送管路が屋外大気に暴露されており、大気温度が低くなる場合)、輸送管路の内部で結露水が,運転停止中に凍結して、再運転時に酸素富化した空気が室内に搬送できなくなることが起こる可能性がある。
第二に、輸送管路中に結露水が発生すると、差圧発生手段が起動する際の負荷となりうる。そしてそれが凍結した場合には、富化ガスの流路が閉塞されてしまい、差圧発生手段
が良好に起動できない場合も生じる。特に、ガス富化装置の心臓部となる差圧発生手段の周囲またはその筐体自体が、低温状態であると潤滑材の粘度が高くなり、差圧発生手段の起動に対する負荷になり得る。
また、差圧発生手段がダイヤフラムポンプなどのように弾性変形して動作する弾性樹脂などで構成されるダイヤフラムを有する場合には、低温のためにダイヤフラムの可撓性が低下する。これらは、差圧発生手段にとって運転の負荷となる。場合によっては負荷過大のために、差圧発生手段の起動がスムーズにいかない場合が生じる可能性もある。
また第三には、輸送管路中に発生した結露水によって、運転停止時に、空気脈動や破裂音のような異常音を発生しやすい。また、差圧発生手段の停止音が発生し、これらが室内側及び室外側において、ユーザに不快感を与える可能性がある。
本発明は、従来技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものである。低大気温度でも特定のガスを富化された空気の管路内部の水分排出ができ良好に差圧発生手段を起動させるとともに、さらに差圧発生手段停止時における管路内部の結露水の残留を極力低減させることができるガス富化装置及びそれを用いた送風装置を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明のガス富化装置は、少なくともガス富化手段と、ガス富化手段に差圧を発生させる差圧発生手段と、第1の気体を前記ガス富化手段に通過させてガス富化された第2の気体を送気する送気通路と、 送気通路に第3の気体を供給するための流路開閉手段とを備え、差圧発生手段の起動に連動して前記流路開閉手段を開閉もしくは開度可変とすることを特徴とする。
本発明のガス富化装置及びそれを用いた送風装置は、差圧発生手段を良好に起動させ、安定したガス富化運転を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施の形態では、ガス富化装置として酸素富化装置を居住空間の空気調和に用いる分離型の空気調和機に適用する例を説明する。しかし、例えば車両用空気調和機、一体形空気調和機、空気清浄機等の送風装置に用いた場合のみならず、医療用やリフレッシュ用などの酸素富化装置、携帯用酸素富化装置、燃焼機器用酸素富化装置、冷蔵庫など鮮度保持に用いる窒素富化装置などに適用しても何ら問題はなく、同様の効果を奏することができる。
ガス富化装置に用いる差圧発生手段は、加圧形のものでも減圧形のものでもよい。加圧形の差圧発生手段を用いた場合は、例えばガス富化手段として中空糸や、PSA法のようなゼオライトを充填したガス分離手段を用いる。一方、減圧形の差圧発生手段を用いた場合は、シリコーン系等のガス分離膜を用いる。
(実施の形態1)
まず図1、図2、図3を用いて実施の形態1について説明する。図1に示すように、空気調和機は室内機11と室外機1とから構成され、冷媒ガスが循環するように接続配管(図示せず)でそれらは接続されている。室内機11には室内ファン13が具備される。一方、室外機1には圧縮機20、熱交換器22、室外機ファン21が具備されている。さらに、所定のガス成分の濃度高める機能を有するガス富化手段として、酸素富化膜を使用する。酸素富化膜を備えたガス富化装置として、本実施の形態では酸素富化装置30を設け
る。また、差圧発生手段として、減圧ポンプを用いる。
酸素富化装置30は、酸素富化手段2と、樹脂製のダイヤフラムを具備するダイヤフラム型の減圧ポンプ3と、酸素富化手段2と減圧ポンプ3とを通気可能に連結する送気通路4と、送気通路4から分岐するように設けられた分岐管5と、室内機11へ酸素富化された空気を通す吐出主管6とを有している。
吐出主管6は、減圧ポンプ3の吐出側に接続している。なお、酸素富化手段2の1次側(大気側)には滞留する窒素富化状態の空気を掃気するためのファン(図示せず)を配置しておき、酸素富化装置の運転に連動して動作させることが好ましい。また、酸素富化手段2の配置構成を室外機の送風回路内に配置し、ファン21を共用させて、酸素富化手段2の1次側の窒素富化空気を掃気するようにしてもよい。
本実施の形態では、流路開閉手段8として開閉弁を用いる。また、分岐管5には更に、例えば電磁ニ方弁などの流路開閉手段8と、例えばキャピラリチューブなどの流通抵抗部材9を直列的に設けている。そして、流路開閉手段8の開閉は制御装置12によって制御される。また制御装置12は、減圧ポンプの筐体温度Tを検知する温度センサ10を具備している。
また、室内機11は、吐出主管6を介して酸素富化された空気が室内機11の筐体内部またはその付近で吹き出される吐出口7を具備している。さらに、室内機筐体内の送風回路に面して吐出口7が配置された場合には、ファン13の動作により吹き出される送風に酸素富化空気が添加されて室内吹出し口14より被空調空間に送出される。ここで、空気調和機の冷凍サイクルの構成及び動作については本発明に関連しないため詳細な説明は省略する。
次に上記構成の酸素富化装置における、酸素富化を行う動作と、本発明に係る動作とを図1、2、及び3を用いて説明する。
減圧ポンプ3が運転されると、矢印15Aで示す様に、第1の気体である大気(空気)が酸素富化手段2に入る。そして、酸素富化膜などによって酸素が選択的に透過され、酸素濃度の高い第2の気体となって送気通路4に入る。酸素濃度の高い第2の気体は送気通路4から減圧ポンプ3を経て、吐出主管6を介して室内機に送出される。
なお、第3の気体は、第1の気体と同じでもよい。例えばガス富化手段としてガス分離膜を用いた場合では、ガス分離膜を透過する第1の気体はガス分離膜を通過する大気である。
そして、減圧形差圧発生手段の吸入側に対してこのガス分離膜と並列的に流路開閉手段を設ける。
この流路開閉手段の減圧形差圧発生手段と連通している反対側から大気を吸い込むように構成すれば、第3の気体は第1の気体と同じである。
次に送気通路4に設けられた分岐管5に介装された流路開閉手段8の動作について説明する。流路開閉手段8は減圧ポンプ3が停止の状態では閉状態になっている。減圧ポンプ3が運転されると、流路開閉手段8は開状態となり開閉動作運転を開始する。
また、差圧発生手段が起動される時、制御装置12は温度センサ10により検知された減圧ポンプ3の筐体温度Tを検知し、予め設定された温度T1と比較する。そして、図2
に示すような制御仕様に従って、図3に示す様に開閉動作を行う。
図2では、上方ほど検知された減圧ポンプの筐体温度が高く、下方ほど筐体温度が低い状態であることを示している。まず、検知された筐体温度Tが、所定温度T1よりも高い場合には、以下のようになる。
差圧発生手段の起動時において、ダイヤフラムの可撓性が低下せず、駆動部のグリスの粘度が増大しないので、負荷が大きくならない。その結果、そのままの負荷で起動を開始しても十分起動が行われるので、流路開閉手段8は閉状態になっている。
一方、差圧発生手段起動時の筐体温度Tが低く、所定温度T1よりも低くなった場合には、減圧ポンプ3の起動負荷が大きい状態であると推測する。その時は、流路開閉手段8を開にする。そうすると、矢印15Bで示す様に、分岐管5を介して外気が直接導入される。その結果、減圧ポンプ3は負荷の軽い状態(吸込み側があまり差圧発生されていない状態)で起動することができる。
そして、起動後は、暫く流路開閉手段8は開状態である。そして、差圧発生手段の運転により筐体温度が所定温度T1まで上昇すると、流路開閉手段が閉止されて、酸素富化が行われるように運転される。このとき、酸素富化手段2を通過する場合よりも分岐管5を通過する場合のほうが流通抵抗は小さくなるように構成されている。従って、流路開閉手段8を開状態にすれば大気は酸素富化手段2側ではなく分岐管5側から優先的に導入される。
更には、流通抵抗が小さい分、酸素富化手段2を通過する場合よりもより多量の空気が導入可能である。その結果、室内機11に向かう吐出主管6などに滞留する結露水は、風速向上によってより室内機側に押し出されやすくなる。
そして、風速向上で蒸発量も向上することが期待でき、それによる結露水の低減を図ることができる。さらに、万一結露水が経路内で凍結してしまう場合でも、高い風速で氷結を室内機側に押し出すこともできる。室内機の吹き出し部手前には、この押し出された氷結や結露水を一旦受けて融解・蒸発を促す拡管部を設けておいてもよい。拡管部とは、管の途中の一部が太くなっている部分のことを意味している。
また、流路開閉手段8の開制御を行ったときに、大気温度に応じて流路開閉手段8の開時間を変更する。このようにして、減圧ポンプ3を確実に起動させ、酸素富化された空気を室内機11に送ることができる。
なお、上記構成を空気調和機等に用いた場合、その装置自体が元来有する温度センサを共用して、大気温度を検知してもよい。
また、制御装置12も空気調和機の室外機の制御装置に組み込んで配置してもよいことはいうまでもない。
本実施の形態では、差圧発生手段の筐体温度を検知して、これによりダイヤフラムの可撓性や、駆動部の粘度に応じた起動制御を行っている。さらに、差圧発生手段の配置されている装置内の空間温度や、装置の周囲温度を検知して、間接的に差圧発生手段筐体の温度を推定して起動時の流路開閉手段制御を行うようにしてもよい。また、本実施の形態では筐体温度を検知し、それが所定温度T1になることを検知して流路開閉手段8を閉止する。
さらに、運転開始後所定時間で閉止するようにしたり、さらには検知温度により流路開閉手段の所定の開状態時間を可変させることが好ましい。
(実施の形態2)
次に実施の形態2について図4、図5を用いて説明する。実施の形態1は、流路開閉手段8を減圧ポンプ3周辺の大気温度などに基づいて開閉する。実施の形態2では、差圧発生手段の起動時の指示運転容量としてその駆動の回転数を検知して、その回転数に応じて制御装置12が流路開閉手段8を開閉する。
図4に示すように、減圧ポンプ3の運転状態を検知する回転数検出装置16を配置する。回転数検出装置16により検知された回転数Rを予め設定された回転数R1と比較する。そして、図5に示すような制御仕様に従って、図6に示す様に流路開閉手段8の開閉動作を行う。
差圧発生手段の運転回転数は、起動最初は吸入側の差圧発生負荷も小さいので高い。そして、徐々に吸入側が負圧になってくると、負荷が徐々に増大しするとともに、送出側の配管6中に水滴がついていたりする。その結果、負荷が大きくなり回転数が低下してくる。そのため、所定回転数R1以下になると、配管つまりなどによる起動負荷が大きいと判断する。そして、流路開閉手段8を開として、差圧発生手段の負荷を下げるとともに配管6中に滞留している水滴を押し出すように風速の高い空気を送り込む。
回転数検出装置16は、減圧ポンプ3内部に組み込まれても、別部品として設けておいてもよい。また、減圧ポンプ3の回転数ではなく、減圧ポンプ3の運転電流、減圧ポンプ3の吸入圧、吐出圧などを検出しても、同様の効果を得ることができる。
本実施の形態では差圧発生手段の回転数を検知した。より簡易化のために、検知手段を用いなくてもよい。例えば、ユーザの指示によって制御装置12が運転指示した差圧発生手段の制御量を用いてもよい。
(実施の形態3)
実施の形態3では、実施の形態1と2とは異なり、流路開閉手段8として開度可変の電動流路開閉手段(図示せず)を用いる。流路開閉手段の開度は大気温度や、差圧発生手段の筐体温度もしくは運転容量などによって変化させる。この流路開閉手段は、連続的に開度を可変できるものでも、段階的な開度調整を行うものであってもよい。
例えば、流路開閉手段の開度を上記の温度センサ10により検知された大気温度に基づいて制御する場合、大気温度が低いほど流路開閉手段の開度を大きくして装置を起動させる。少なくとも送気通路4内に滞留する可能性のある水滴を吹き出すために、十分な風量を確保するためである。一方、大気温度が十分高い場合には、送気通路4内での水滴の存在の可能性は低い。そのため、流路開閉手段の開度は、差圧発生手段を起動する時の負荷に対して、起動させるのに十分な程度に調節できるようにしておけばよい。
なお、開度は大きすぎると差圧発生手段の音の変化が大きくなるので、ユーザに不快感を与える可能性がある。逆に、小さすぎると音の変化は小さいが、氷結をとばすための風速が得られない。また、差圧発生手段の運転容量に応じて流路開閉手段の開度を制御してもよい。運転容量とは、減圧ポンプの運転回転数などを表すものである。 起動時に検知された減圧ポンプ運転回転数や、減圧ポンプが運転開始時に指示された運転回転数に基づいて、例えば運転回転数が大きいほど流路開閉手段の開度を大きくして、装置を起動させる。
(実施の形態4)
まず図7、図8、図9を用いて、実施の形態4を説明する。
図7は、本実施の形態に係る装置の構成を示している。
実施の形態1に記載された構成と同一のものについては、同一の参照符号を付与し、説明を省略する。異なっている構成についてのみ説明する。酸素富化手段2の1次側(大気側)には、滞留する窒素富化空気を掃気するための窒素富化空気掃気用ファン17を配置し、酸素富化装置の運転に連動して動作させる。
制御装置12は室外機の雰囲気温度(いわゆる大気温度)Tを検知する大気温度センサ10Aを具備して大気温度を検知している。ここで、空気調和機の冷凍サイクルの構成及び動作については、本発明に関連しないため詳細な説明は省略する。次に上記構成の酸素富化装置を用いて、酸素富化を行う動作と共に、本発明に係る動作について図7、8、及び9を用いて説明する。
減圧ポンプ3が運転されると、図7の矢印15Aで示すように、酸素富化手段2を通過した空気が送気通路4を通過して減圧ポンプ3に吸い込まれる。そして、酸素富化された空気が吐出主管6を介して室内機に送出される。
次に送気通路4に設けられた分岐管5に介装された流路開閉手段8の動作について説明する。流路開閉手段8は、酸素富化運転中は閉状態になっている。酸素富化装置の停止指示を受信すると、制御装置12は大気温度センサ10Aにより検知された大気温度Tを予め設定された温度T2と比較する。
そして、図8に示すような制御仕様に従って、図9に示すような開閉動作が行われる。図8に示すように、大気温度Tと所定温度T2との比較に基づき、それぞれ設定した時間tの間、流路開閉手段8を開にする。
このとき、大気温度Tが所定温度T2よりも低い場合、吐出主管6には結露が多い状態であると推測し、時間t=tbに設定する。逆に、大気温度Tが所定温度T2よりも高い場合、吐出主管6には結露が少ない状態、もしくは凍結する可能性が低いと推測する。そして、時間t=taに設定する(ここで、tbはtaより大きい)。
さらに、例えばta=0の場合もある。矢印15Bで示すように、大気が分岐管5を介して直接導入されるため、吐出主管6に送出される空気は相対的に湿度の低い空気と混合して結露状態は緩和される傾向に向かう。このとき、流通抵抗は酸素富化手段2を通過する場合よりも、分岐管5を通過する場合の方が小さくなるように構成されている。従って、流路開閉手段8を開状態にすれば、大気は酸素富化手段2側ではなく分岐管5側から優先的に導入される。
更に、抵抗が小さい分だけ、酸素富化手段2を通過する場合よりも、より多量の空気が導入可能となる。その結果、室内機11に向かう吐出主管6などに滞留する結露水は、風速向上によってより室内機側に押し出されやすくなる。そして、風速向上で蒸発量も向上することが期待できるので、それにより結露水の低減を図ることができる。更には、万一結露水が経路内で結露してしまう場合でも、高い風速で氷結を室内機側に押し出すようにすることもできる。
室内機の吹き出し部手前には、この押し出された氷結や結露水を一旦受けて融解・蒸発を促す拡管部を設けておいてもよい。また、分岐管5に流路開閉手段8と直列的に流通抵抗部材9を設けている。流通抵抗部材9がない場合には、流路開閉手段8の開制御を行っ
たときに減圧ポンプ3の吸入圧力変動が急激に起こるため、ユーザに対して認識されうるに十分大きな音の変化が発生する。
しかし、この流通抵抗部材9を接続することで圧力変動が小さくなり騒音対策に効果がある。この流通抵抗部材9は、酸素富化手段2よりも空気通過抵抗(流通抵抗)が小さいもので構成する。なお、上記構成を空気調和機等に用いた場合、その装置自体が元来有する温度センサを共用して、大気温度を検知してもよい。また、制御装置12も空気調和機の室外機の制御装置に組み込んで配置してもよいことはいうまでもない。
(実施の形態5)
次に実施の形態5に係る装置の構成は、実施の形態4と共通であるので、その説明は省略する。次に、実施の形態5の動作について、図7、8および10を用いて説明する。
図7において、酸素富化手段2の1次側(大気側)には滞留する窒素富化空気を掃気するための窒素富化空気掃気用ファン17(以後ファン17という)を配置し、酸素富化運転中はファン17を運転している。 室外機ファン21とファン17を共用する場合は、室外機ファン21を運転することになる。実施の形態4と同様に酸素富化装置の停止指示受信後、制御装置12は大気温度センサ10Aにより検知された大気温度Tを、予め設定された温度T2と比較する。そして、図8に示すような制御仕様に従って、図10に示すような開閉動作が行われる。
大気温度Tが、所定温度T2との比較により、それぞれ設定した時間t、流路開閉手段8を開にする。このとき、分岐管5を介して大気が直接導入されるため、酸素富化手段2の1次側(大気側)に滞留する窒素富化空気を掃気するためのファン17の運転は必要ない。
しかし、差圧発生手段の音をマスキングするため、ファン17の運転を続ける。このとき、ファン17が室外機ファン21と共用される場合は、室外機ファン21の運転を続けることになる。所定時間t運転後、差圧発生手段を停止するが、その際、管路内に一部残存した凝縮水やポンプの停止音をマスキングする為、さらに一定時間もしくは大気温度などにより変更可能な時間tcの間、ファン17の運転を続ける。ここで、時間tcは、大気温度Tによって、変化させても良い。
このとき、前記同様、ファン17が室外機ファン21と共用される場合は、室外機ファン21の運転を続けることになる。また、上記のいずれにおいても、ファン17と室外機ファン21が共用でない場合においても、ファン17のみの運転、室外機ファン21のみの運転、さらには、ファン17と室外機ファン21両方の運転のいずれにおいても、同様な騒音をマスキングする効果が得られる。
(実施の形態6)
図11は、実施の形態6における差圧発生手段の要部の構成を示す図である。実施の形態1と同じ構成部品には同一の番号を付与し、説明を省略する。本実施の形態の差圧発生手段31は酸素富化手段2の一方の側を加圧して空気を押し込む加圧ポンプである。そして、ガス富化手段2と並列に流路開閉手段8を配置している。このように構成することにより、差圧発生手段が加圧発生手段の場合でも、減圧発生手段の場合と同様に効果を奏することができる。
なお、少なくともガス富化手段と、前記ガス富化手段に差圧を発生させる差圧発生手段と、第1の気体を前記ガス富化手段に通過させてガス富化された第2の気体を送気する送気通路と、 前記送気通路に第3の気体を供給するための流路開閉手段と、空気を送風する送風手段とを備え、前記流路開閉手段を、前記差圧発生手段の起動に連動して制御する空気調和装置を構成することもできる。

以上のように、本発明にかかるガス富化装置及びそれを用いた送風装置は、低大気温度の場合でも特定のガスを富化された空気の管路内部の水分排出ができ、また差圧発生手段停止時における管路内部の結露水の残留を極力低減させることができるので、ガス富化機能を備えた家庭用や自動車用の空気調和装置、空気清浄機等にも広く適用できる。
本発明の実施の形態1におけるガス富化装置を具備した空気調和機を示す図 本発明の実施の形態1における制御仕様例を示す図 本発明の実施の形態1における流路開閉手段と減圧ポンプの動作を示すタイムチャート 本発明の実施の形態2におけるガス富化装置を示す図 本発明の実施の形態2における制御仕様例を示す図 本発明の実施の形態2における流路開閉手段と減圧ポンプの動作を示すタイムチャート 本発明の実施の形態3におけるガス富化装置を具備した空気調和機を示す図 本発明の実施の形態3と4における制御仕様例を示す図 本発明の実施の形態3における流路開閉手段と減圧ポンプの動作を示すタイムチャート 本発明の実施の形態4における流路開閉手段、減圧ポンプと送風機などの動作を示すタイムチャート 本発明の実施の形態6における加圧ポンプを用いた酸素富化装置示す図
符号の説明
1 室外機
2 酸素富化手段
3 減圧ポンプ
4 送気通路
5 分岐管
6 吐出主管
7 吐出口
8 流路開閉手段
9 流通抵抗部材
10 温度センサ
10A 大気温度センサ
11 室内機
12 制御装置
13 室内ファン
14 室内吹出し口
15A 酸素富化運転時の空気流れ矢印
15B 外気導入運転時の空気流れ矢印
16 回転数検出装置
17 窒素富化空気掃気用ファン
18 通風孔
20 圧縮機
21 室外機ファン

Claims (14)

  1. 少なくともガス富化手段と、前記ガス富化手段に差圧を発生させる差圧発生手段と、第1の気体を前記ガス富化手段に通過させてガス富化された第2の気体を送気する送気通路と、 前記送気通路に第3の気体を供給するための流路開閉手段とを備え、前記流路開閉手段を前記差圧発生手段の起動時に所定時間だけ開制御することを特徴とするガス富化装置。
  2. 前記差圧発生手段は前記ガス富化手段の一方の側を減圧して前記第1の気体を前記ガス富化手段に吸込む減圧手段であることを特徴とする請求項1に記載のガス富化装置。
  3. 前記差圧発生手段は前記ガス富化手段の一方の側を加圧して前記第1の気体を前記ガス富化手段に押し込む加圧手段であることを特徴とする請求項1に記載のガス富化装置。
  4. 少なくともガス富化手段と、前記ガス富化手段に差圧を発生させる差圧発生手段と、第1の気体を前記ガス富化手段に通過させてガス富化された第2の気体を送気する送気通路と、 前記送気通路に第3の気体を供給するための流路開閉手段と、差圧発生手段の筐体温度を推定しうる温度を検知する温度検知手段を備え、前記差圧発生手段を起動する際の前記温度検知手段の温度情報に基づいて前記流路開閉手段を制御することを特徴とするガス富化装置。
  5. 前記温度検知手段の温度情報が、前記差圧発生手段の筐体温度であることを特徴とする請求項4に記載のガス富化装置。
  6. 前記温度検知手段の温度情報が、ガス富化装置近傍の大気温度であることを特徴とする請求項4に記載のガス富化装置。
  7. 前記流路開閉手段またはこれに連通する流路には、流通抵抗部材が介装されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のガス富化装置。
  8. 少なくともガス富化手段と、前記ガス富化手段に差圧を発生させる差圧発生手段と、第1
    の気体を前記ガス富化手段に通過させてガス富化された第2の気体を送気する送気通路と、 前記送気通路に第3の気体を供給するための流路開閉手段と、前記流路開閉手段を前記差圧発生手段の起動時に所定時間だけ開制御することを特徴とする空気調和装置。
  9. 前記差圧発生手段は前記ガス富化手段の一方の側を減圧して前記第1の気体を前記ガス富化手段に吸込む減圧手段であることを特徴とする請求項8に記載の空気調和装置
  10. 前記差圧発生手段は前記ガス富化手段の一方の側を加圧して前記第1の気体を前記ガス富化手段に押し込む加圧手段であることを特徴とする請求項8に記載の空気調和装置
  11. 少なくともガス富化手段と、前記ガス富化手段に差圧を発生させる差圧発生手段と、第1の気体を前記ガス富化手段に通過させてガス富化された第2の気体を送気する送気通路と、 前記送気通路に第3の気体を供給するための流路開閉手段と、差圧発生手段の筐体温度を推定しうる温度を検知する温度検知手段を備え、前記差圧発生手段を起動する際の前記温度検知手段の温度情報に基づいて前記流路開閉手段を制御することを特徴とする空気調和装置。
  12. 前記温度検知手段の温度情報が、前記差圧発生手段の筐体温度であることを特徴とする請求項11に記載の空気調和装置
  13. 大気温度を検知する大気温度センサを具備し、前記温度検知手段の温度情報が、前記大気温度センサで検知された大気温度であることを特徴とする請求項11に記載の空気調和装置。
  14. 前記流路開閉手段またはこれに連通する流路には、流通抵抗部材が介装されていることを特徴とする請求項8から請求項13のいずれかに記載の空気調和装置
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