JP3550223B2

JP3550223B2 - Moisture permeable waterproof fabric

Info

Publication number: JP3550223B2
Application number: JP21999495A
Authority: JP
Inventors: 久仁夫赤崎; 由明來島; 修平倉田
Original assignee: Unitika Ltd
Current assignee: Unitika Ltd
Priority date: 1995-08-29
Filing date: 1995-08-29
Publication date: 2004-08-04
Anticipated expiration: 2015-08-29
Also published as: JPH0967778A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は，布帛のコーティング面に肌とのベトツキ感のないドライな感触を維持できる透湿防水性コーティング布帛に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
透湿性能と防水性能を併せもつ透湿防水性布帛は，身体からの発汗による水蒸気を衣服外に放出し，雨が衣服内に侵入するのを防ぐ機能を有しており，これらの機能を付与するために，ポリアミノ酸ウレタン樹脂，ポリウレタン樹脂，ポリテトラフルオロエチレン樹脂等を布帛にコーティングまたはラミネートしたものがよく知られている。
【０００３】
このような透湿防水性布帛は，スポーツ衣料や防寒衣料等に使用され，その中でも特に激しい運動に伴う発汗量の比較的多いスポーツ用の衣料分野に多く用いられているが，裏地なしのウィンドブレーカーとして着用した場合，身体からの発汗による大量の水蒸気がコーティング層やラミネート膜に結露し，これが直接に肌に接するとき，濡れ感やベトツキ感といった不快感が高まりやすかった。
【０００４】
このような結露による不快感を解消する対策として，ウィンドブレーカーのコーティング層やラミネート膜が肌と直接接触することのないように，そのコーティング面側に裏地としてメッシュ等を用いている場合が多いが，これらの裏地を使用すると，縫製が煩雑になり，しかも裏地を使用する分だけコストアップとなっていた。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は，このような現状に鑑みて行われたもので，着用時に発汗量が多くても，コーティング面に結露しにくく，直接肌とコーティング面が接触しても，違和感のないドライな感触を維持できる透湿防水性布帛を得ることを目的とするものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明は，上記目的を達成するもので，次の構成よりなるものである。すなわち，本発明は，「非水溶性ポリエチレンオキシド変性物または該変性物と繊維形成性の良好な熱可塑性樹脂の混合物からなる成分Ａと，繊維形成性の良好な熱可塑性樹脂からなる成分Ｂとから構成された複合繊維を主体としてなる繊維布帛であって，該繊維布帛上にポリウレタン樹脂主体の合成重合体よりなるコーティング樹脂層が形成されていることを特徴とする透湿防水性布帛」を要旨とするものである。
【０００７】
【発明の実施の形態】
以下，本発明について詳細に説明する。
本発明の透湿防水性布帛の基布として用いる繊維布帛としては，非水溶性ポリエチレンオキシド変性物または該変性物と繊維形成性の良好な熱可塑性樹脂の混合物からなる成分Ａと，繊維形成性の良好な熱可塑性樹脂からなる成分Ｂとから構成された複合繊維を主体としてなる繊維布帛が用いられる。
【０００８】
本発明において非水溶性ポリエチレンオキシド変性物とは，水溶性ポリエチレンオキシド（その特性が大きく損なわれない範囲で，プロピレンオキシド，ブチレンオキシド等の共重合成分を含有したものを含む。）を適当な架橋剤を用いて架橋処理したもので，吸水，吸湿性を有し，３００℃以下の温度で溶融加工が可能なものをいう。
架橋剤としては，アルデヒド，ジアルデヒド，ジアミン，ジイソシアネート，ビスエポキシ化合物等が用いられ，架橋処理によって着色したり，ポリエチレンオキシドが有している吸水，吸湿性能を著しく低下させないものを選定して使用すればよい。
このような非水溶性ポリエチレンオキシド変性物は，例えば，住友精化株式会社から「アクアコーク」の商品名で市販されている。
【０００９】
繊維形成性の良好な熱可塑性樹脂としては，ポリエチレン，ポリプロピレン等のポリオレフィン，ナイロン６，ナイロン６６，ナイロン１１，ナイロン１２等のポリアミド，ポリエチレンテレフタレート，ポリブチレンテレフタレート等のポリエステルおよびこれらを主体とする共重合体もしくは混合物が好ましく用いられる。
【００１０】
本発明で用いる成分Ａとしては，非水溶性ポリエチレンオキシド変性物を単独で用いることもできるし，該変性物と上記熱可塑性樹脂を混合して使用してもよい。混合物として用いる場合，両者をあらかじめ溶融混合してマスターチップ化しておいてもよいし，ドライブレンドしたものを複合紡糸に供してもよい。
【００１１】
本発明の複合繊維に非水溶性ポリエチレンオキシド変性物を含有せしめる際，使用する熱可塑性樹脂の種類や成分Ａと成分Ｂの複合比により得られる複合繊維の吸放湿性が異なるため，本発明では含有率を特に限定しないが，一般には，繊維重量に対して０．５〜６０重量％の範囲にあることが好ましい。非水溶性ポリエチレンオキシド変性物の含有率が０．５重量％未満では，場合によっては十分な吸放湿性が得られず，得られる透湿防水性布帛のドライ感を維持できない場合があり，また，含有率が６０重量％を超えると，複合繊維の紡糸性に問題が生じる場合があり，好ましくない。
【００１２】
本発明で用いられる繊維は，上記の成分Ａおよび成分Ｂからなる複合繊維であり，常法に従って製造することができる。
複合比は，使用するポリマーや要求される性能の度合いにより異なるが，重量比で１５／８５〜８５／１５の範囲が好ましい。これよりも成分Ａの割合が少ないと，吸放湿性に劣る場合があり，逆に成分Ａが多くなりすぎると，製糸性に問題が生じる場合があるので注意を要する。
複合の形態は特に限定されるものではなく，芯鞘型，海島型，多層型，サイドバイサイド型等のいずれでもよい。また，繊維の断面形状も特に限定されるものではなく，円形断面の他，楕円形断面，三角断面，星形断面等の異形断面であってもよい。
【００１３】
本発明で基布として用いる繊維布帛は，上記のごとくして得られた複合繊維を主体として構成された織物，編物，不織布であって，上述の複合繊維が１００％使用されていてもよいが，本発明の目的とする性能を阻害しない範囲であれば，非水溶性ポリエチレンオキシド変性物を含有していない繊維との混繊，混紡，交織，交編等によるものでもよい。
【００１４】
本発明では，上述の繊維布帛に撥水剤処理を施したものを用いてもよい。これは，製造時に樹脂溶液の布帛内部への浸透を防ぐための一手段である。この場合の撥水剤としては，パラフィン系撥水剤やポリシロキサン系撥水剤，フッ素系撥水剤等の公知のものでよく，その処理も，一般に行われているパディング法，スプレー法等の公知の方法で行えばよい。特に良好な撥水性を必要とする場合にはフッ素系撥水剤を使用し，例えば，アサヒガード７３０（旭硝子株式会社製，フッ素系撥水剤エマルジョン）を５％の水分散液でパディング（絞り率３５％）した後，１６０℃で１分間の熱処理を行う方法等によって行えばよい。
【００１５】
本発明では，上述の繊維布帛上にポリウレタン樹脂主体の合成重合体よりなるコーティング樹脂層が形成されている。
ここでいうポリウレタン樹脂主体の合成重合体とは，合成重合体としてポリウレタン樹脂を５０〜１００％含むもの（勿論，ポリウレタン樹脂１００％でもよい。）をいい，その他の合成重合体として，例えば，ポリアクリル酸，ポリ塩化ビニル，ポリスチレン，ポリブタジエン，ポリアミノ酸等の高分子が５０％未満の範囲で含まれていてもよく，その形態は，共重合体でもブレンドでもよい。特にポリアミノ酸が含まれている場合のポリウレタン樹脂主体の合成重合体は，ポリアミノ酸ウレタン樹脂主体の合成重合体を意味する。
【００１６】
本発明で用いるポリウレタン樹脂は，ポリイソシアネートとポリオールを反応せしめて得られる重合物であり，ポリイソシアネートとしては，公知の脂肪族並びに芳香族ポリイソシアネートが使用でき，例えば，ヘキサメチレンジイソシアネート，トルエンジイソシアネート，キシレンジイソシアネートおよびこれらの過剰と多価アルコールとの反応生成物があげられる。ポリオールとしては，ポリエーテルあるいはポリエステル等，通常のポリウレタン樹脂製造に使用される公知のものが使用可能である。ポリエステルとしては，例えば，エチレングリコール，ジエチレングリコールまたは１・４−ブタンジオール等の多価アルコールとアジピン酸，シュウ酸またはセバシン酸等の多塩基性カルボン酸の反応物があげられる。ポリエーテルとしては，例えば，エチレングリコール，プロピレングリコール等の多価アルコールにエチレンオキシド，プロピレンオキシド，ブチレンオキシド等のアルキレンオキシドの１種または２種以上を付加させたものがあげられる。
【００１７】
樹脂層の形成に際しては，布帛に樹脂溶液を直接コーティングする，いわゆるダイレクト・コーティング方式によって布帛に樹脂層を形成してもよく，またあらかじめ離型シート上に樹脂溶液をコーティングして製膜し，これを布帛とラミネートする，いわゆるラミネート方式によって布帛に樹脂層を形成してもよい。
湿式製膜法では，極性有機溶剤を混合して使用するが，ここで用いる極性有機溶剤には，ジメチルホルムアミド，ジメチルアセトアミド，ジメチルスルホキサイド，Ｎ−メチルピロリドン，ヘキサメチレンホスホンアミド等がある。また，乾式製膜法では，揮発性溶剤および水を使用するが，ここで用いる揮発性溶剤にはケトン類の溶剤や芳香族炭化水素系溶剤等があり，ケトン類の溶剤としては，アセトン，メチルエチルケトン，メチルイソブチルケトン等を，また，芳香族炭化水素系溶剤としては，トルエン，キシレン等をあげることができる。
【００１８】
本発明では，樹脂層と布帛との耐剥離性を向上させる目的で，ダイレクト・コーティング法では樹脂溶液中に，ラミネート法ではバインダーに，イソシアネート化合物を併用する。イソシアネート化合物としては，２・４−トリレンジイソシアネート，ジフェニルメタンジイソシアネート，ヘキサメチレンイソシアネート等が使用される。
樹脂溶液をダイレクト・コーティングにより繊維布帛に塗布するには，通常のコーティング法，例えば，ナイフコータやコンマコータ等を用いたコーティング法等により行えばよい。また，乾式製膜ラミネート法では，樹脂溶液を離型紙上にナイフオーバーロールコータ等を用いてコーティングし，乾式製膜後，ポリウレタン系接着剤にて繊維布帛にラミネートすればよい。
【００１９】
本発明では，ラミネート加工を行った後に撥水処理を行う。
ここで用いる撥水剤は，パラフィン系撥水剤やポリシロキサン系撥水剤，フッ素系撥水剤等公知のものでよく，適宜パディング法，スプレー法，コーティング法等により撥水処理を行えばよい。
本発明は，以上の構成を有するものである。
【００２０】
【作用】
本発明の透湿防水性布帛を構成する複合繊維は，吸湿特性を有する非水溶性ポリエチレンオキシド変性物をその特性が発揮される量含有しているため，優れた吸放湿性を発現する。一般に透湿防水性布帛は，身体からの発汗による水蒸気を衣服内外の蒸気圧の差により衣服外に放出しているが，本発明の透湿防水性布帛は，この蒸気圧差の作用に加え，コーティングが施されている基布自体が有する上述の優れた吸湿性により，衣服内の水蒸気を強制的に捕捉し，さらに，捕捉した水蒸気を優れた放湿性により衣服外に放出し，透湿性能を助ける作用を有すると思われる。その結果，発汗量が多くても，強制的に効率よく水蒸気を衣服外に放出し，拡散させるため，衣服内に水分を貯えることなく，ベトツキ感のないドライな感触を維持することができる。
【００２１】
また，優れた吸放湿性を有する繊維としては，綿，ウールといった天然繊維があげられるが，これらを基布に用いてコーティングを実施した場合，単繊維ゆえに毛羽，ネップ等により基布上に均一なコーティングが難しく，十分な防水性能が得られないが，本発明の透湿防水性布帛では，使用する複合繊維を長繊維にすることにより，このような問題なしに均一にコーティングが可能であり，透湿性能とともに優れた防水性を得ることもできる。
【００２２】
【実施例】
次に，本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが，実施例における布帛の性能の測定と評価は，下記の方法で行った。
（１）吸放湿性
本発明および比較例の布帛について，温度１０５℃で２時間乾燥して重量Ｗ_０を測定し，その後，温度２５℃，相対湿度６０％の条件下で２時間調湿して重量Ｗ_１を測定し，下記式▲１▼で初期水分率Ｍ_０を求める。
次に，このサンプルを温度３４℃，相対湿度９０％の条件下で２４時間吸湿させた後，重量Ｗ_２を測定し，水分率Ｍ_１を下記式▲２▼で算出する。
その後，このサンプルを引き続き温度２５℃，相対湿度６０％の条件下でさらに２４時間放置した後，重量Ｗ_３を測定し，放湿後の水分率Ｍ_２を下記式▲３▼で算出する。
Ｍ_０（％）＝〔（Ｗ_１−Ｗ_０）／Ｗ_０〕×１００ ▲１▼
Ｍ_１（％）＝〔（Ｗ_２−Ｗ_０）／Ｗ_０〕×１００ ▲２▼
Ｍ_２（％）＝〔（Ｗ_３−Ｗ_０）／Ｗ_０〕×１００ ▲３▼
【００２３】
（２）透湿性
ＪＩＳＬ−１０９９（Ａ−１法）により透湿度を測定。
（３）防水性
ＪＩＳＬ−１０９６（低耐水圧法）により耐水圧を測定。
（４）結露量
ガラス製の容器に７０℃の湯を入れ，その上に被測定布帛を置き，１０℃６０％ＲＨの環境下に３分間放置し，発生した結露を濾紙に吸収させ，その濾紙の重量変化量（ｇ／ｃｍ^２）で結露量を求めた。
【００２４】
実施例１
ｍ−クレゾール溶媒中で濃度０．５ｇ／デシリットル，温度２０℃にて測定した相対粘度２．６のナイロン６を８０重量部と，アクアコーク（住友精化株式会社製非水溶性ポリエチレンオキシド変性物）２０重量部とをドライブレンドした混合物を芯成分，前記ナイロン６を鞘成分とし，複合比（重量比）５０：５０の芯鞘型複合繊維を溶融紡糸した。この際，紡糸温度を２５０℃とし，２４孔の紡糸口金を使用して溶融紡糸した糸条に１５℃の空気を吹きつけて冷却し，油剤を付与した後，８００ｍ／分で巻き取り，３．０倍の延伸を行い，本発明で用いるナイロンマルチフィラメント７０ｄ／２４ｆを得た。
【００２５】
ここで，経糸，緯糸の双方に上記ナイロンマルチフィラメント７０ｄ／２４ｆを用いて，経糸密度１２０本／吋，緯糸密度９０本／吋の平織物を製織し，その生機を用いて常法により精練，プレセット後，ＳｕｍｉｎｏｌＦａｓｔＹｅｌｌｏｗ２ＧＰ（住友化学株式会社製，酸性染料）２％ｏｗｆにて染色した。
【００２６】
次いで，上記の染色布帛をフッ素系撥水剤エマルジョンのアサヒガードＡＧ−７１０（旭硝子株式会社製）５％水溶液にてパディング処理（絞り率４０％）した後，１６０℃で１分間の熱処理を行った。この後，鏡面ロールをもつカレンダー加工機を用いて，温度１６０℃，圧力３０ｋｇ／ｃｍ^２，速度２０ｍ／分の条件にてカレンダー加工を行った。
【００２７】
次に，下記処方１に示す樹脂固形分濃度３０％のポリウレタン樹脂溶液を，ナイフオーバーロールコータを使用して，塗布量１００ｇ／ｍ^２にて上記織物上に塗布した後，浴温２０℃の水浴中に浸漬移行し，樹脂分の凝固を行い，続いて，６０℃の温水中で１０分間洗浄し，乾燥した。
【００２８】
処方１
クリスボン８１１４１００部
（ポリウレタン樹脂，大日本インキ化学工業株式会社製）
クリスボンＢＬ−５０２部
（イソシアネート化合物，大日本インキ化学工業株式会社製）
クリスボンアシスターＳＤ−７３部
（非イオン系界面活性剤，大日本インキ化学工業株式会社製）
ジメチルホルムアミド１０部
【００２９】
この後，フッ素系撥水剤エマルジョンのアサヒガードＡＧ−７１０（旭硝子株式会社製）５％水溶液を用いてパディング処理（絞り率３０％）を行い，次いで１６０℃で１分間の熱処理を行って本発明の透湿防水性布帛を得た。
【００３０】
本発明との比較のため，本実施例１において芯鞘型複合繊維の芯部分に使用したアクアコークを省く他は，本実施例とまったく同一の方法により比較用の透湿防水性布帛（比較例１）を得た。
【００３１】
本発明および比較用の透湿防水性布帛の性能を測定，評価し，その結果を合わせて表１に示した。
【００３２】
【表１】

【００３３】
表１より明らかなごとく，本発明の透湿防水性布帛は，吸放湿性が非常に良好で，しかも結露量が少なく，結露しにくいことが分かる。
【００３４】
実施例２
アクアコーク（住友精化株式会社製，非水溶性ポリエチレンオキシド変性物）を芯成分，ｍ−クレゾール溶媒中で濃度０．５ｇ／デシリットル，温度２０℃にて測定した相対粘度２．６のナイロン６を鞘成分とし，複合比（重量比）５０：５０の芯鞘型複合繊維を溶融紡糸した。この際，紡糸温度を２５０℃とし，２４孔の紡糸口金を使用して溶融紡糸した糸条に１６℃の空気を吹きつけて冷却し，油剤を付与した後，８００ｍ／分で巻き取り，２．８倍の延伸を行い，本発明で用いるナイロンマルチフィラメント７０ｄ／２４ｆを得た。
【００３５】
ここで，経糸，緯糸の双方に上記ナイロンマルチフィラメント７０ｄ／２４ｆを用いて，経糸密度１１０本／吋，緯糸密度８５本／吋の平織物を製織し，その生機を用いて常法により精練，プレセット後，ＳｕｍｉｎｏｌＦａｓｔＹｅｌｌｏｗ２ＧＰ（住友化学株式会社製，酸性染料）２％ｏｗｆにて染色した。
【００３６】
次いで，上記の染色布帛をフッ素系撥水剤エマルジョンのアサヒガードＬＳ−３１７（旭硝子株式会社製）５％水溶液にてパディング処理（絞り率３５％）した後，１６０℃で１分間の熱処理を行った。この後，鏡面ロールをもつカレンダー加工機を用いて，温度１７０℃，圧力３０ｋｇ／ｃｍ^２，速度２０ｍ／分の条件にてカレンダー加工を行った。
【００３７】
次に，下記処方２に示す樹脂固形分濃度３０％のポリウレタン樹脂溶液を，ナイフオーバーロールコータを使用して，塗布量１５０ｇ／ｍ^２にて上記織物上に塗布した後，８０℃，２分間の条件で乾燥を行い，１５０℃，１分間の条件で熱処理を行って本発明の透湿防水性布帛を得た。
【００３８】
処方２
ハイムレンＸ−３０４０１００部
（ポリウレタン樹脂，大日精化工業株式会社製）
レザミンＸ２部
（イソシアネート化合物，大日精化工業株式会社製）
メチルエチルケトン１５部
トルエン１５部
水４０部
【００３９】
本発明との比較のため，本実施例２において芯鞘型複合繊維の芯部分に使用したアクアコークを省く他は，本実施例とまったく同一の方法により比較用の透湿防水性布帛（比較例２）を得た。
【００４０】
本発明および比較用の透湿防水性布帛の性能を測定，評価し，その結果を合わせて表２に示した。
【００４１】
【表２】

【００４２】
表２より明らかなごとく，本発明の透湿防水性布帛は，吸放湿性が非常に良好で，しかも結露量が少なく，結露しにくいことが分かる。
【００４３】
実施例３
アクアコーク（住友精化株式会社製，非水溶性ポリエチレンオキシド変性物）を芯成分，フェノールとテトラクロロエタンの等重量混合溶媒中で濃度０．５ｇ／デシリットル，温度２５℃にて測定した相対粘度１．３８のポリエチレンテレフタレートを鞘成分とし，複合比（重量比）３０：７０の芯鞘型複合繊維を溶融紡糸した。この際，紡糸温度を２７０℃とし，２４孔の紡糸口金を使用して溶融紡糸した糸条に１５℃の空気を吹きつけて冷却し，油剤を付与した後，３５００ｍ／分で巻き取り，１．５倍の延伸を行い，本発明で用いるポリエステルマルチフィラメント５０ｄ／２４ｆを得た。
【００４４】
ここでこのポリエステルマルチフィラメント５０ｄ／２４ｆをフロント糸およびバック糸の両方に用いて，コース数５２本／吋，ウェール数４０本／吋のトリコットハーフを製編し，その生機を用いて常法により精練，プレセットした後，ＫａｙａｌｏｎＰｏｌｙｅｓｔｅｒＢｌｕｅ２Ｒ−ＳＬ（日本化薬工業株式会社製，分散染料）２％ｏｗｆにて染色した。
【００４５】
次に，下記処方３に示す樹脂固形分濃度２５％のポリウレタン樹脂溶液を，ナイフオーバーロールコータを使用して，塗布量６０ｇ／ｍ^２にて離型紙上に塗布した後，７０℃，３分間の条件で乾燥した。
処方３
ハイムレンＮＰＵ−５１００部
（ポリウレタン樹脂，大日精化工業株式会社製）
トルエン２０部
イソプロピルアルコール２０部
【００４６】
このように形成されたポリウレタン樹脂層上に，下記処方４に示すポリウレタン系接着剤溶液を，ナイフオーバーロールコータを使用し，塗布量５０ｇ／ｍ^２にて塗布した後，６０℃，３分間の条件で乾燥を行い，これに上記編物を貼り合わせて，９０℃，１０ｋｇ／ｃｍ^２の条件で熱圧着を行った。
処方４
クリスボンＮ−１８４１００部
（ジオール化合物，大日本インキ化学工業株式会社製）
バーノックＤＮ−９５０１０部
（イソシアネート化合物，大日本インキ化学工業株式会社製）
アクセルＴ３部
（触媒，大日本インキ化学工業株式会社製）
トルエン４０部
【００４７】
続いて，離型紙を剥離し，得られたラミネート布帛をフッ素系撥水剤エマルジョンのアサヒガードＬＳ−３１７（旭硝子株式会社製）５％水溶液にてパディング処理（絞り率５０％）した後，１７０℃で１分間の熱処理を行い，本発明の透湿防水性布帛を得た。
【００４８】
本発明との比較のため，本実施例３において芯部分に使用したアクアコークを省く他は，本実施例とまったく同一の方法により比較用の透湿防水性布帛（比較例３）を得た。
【００４９】
本発明および比較用の透湿防水性布帛の性能を測定，評価し，その結果を合わせて表３に示した。
【００５０】
【表３】

【００５１】
表３より明らかなごとく，本発明の透湿防水性布帛は，吸放湿性が非常に良好で，しかも結露量が少なく，結露しにくいことが分かる。
【００５２】
【発明の効果】
本発明によれば，吸放湿性が非常に良好で，しかもコーティング層やラミネート膜に結露しにくく，ドライな感触を維持できる透湿防水性布帛が得られる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
TECHNICAL FIELD The present invention relates to a moisture-permeable and waterproof coated fabric capable of maintaining a dry feel without stickiness on the coated surface of the fabric.
[0002]
[Prior art]
Moisture permeable waterproof fabric that has both moisture permeability and waterproof performance has the function of releasing water vapor from sweat from the body to the outside of clothes, preventing rain from entering the clothes, and has these functions. In order to provide the material, a material obtained by coating or laminating a cloth with a polyamino acid urethane resin, a polyurethane resin, a polytetrafluoroethylene resin, or the like is well known.
[0003]
Such moisture-permeable and waterproof fabrics are used for sports clothing and winter clothing, and are particularly used in the field of sports clothing, which has a relatively large amount of sweat due to intense exercise. When worn as a breaker, a large amount of water vapor due to perspiration from the body was condensed on the coating layer and the laminate film, and when this came into direct contact with the skin, discomfort such as wetness and stickiness tended to increase.
[0004]
As a countermeasure to eliminate such discomfort due to condensation, a mesh or the like is often used as a lining on the coating side of the windbreaker to prevent the coating layer or laminate film from coming into direct contact with the skin. When these linings are used, sewing becomes complicated, and the cost is increased by using the linings.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of such circumstances, and even when a large amount of sweat is worn, dew condensation hardly occurs on the coating surface, and even when the skin and the coating surface are in direct contact, a dry feeling without a sense of incongruity is obtained. It is an object of the present invention to obtain a moisture-permeable and waterproof fabric capable of maintaining the water vapor permeability.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The present invention achieves the above object and has the following configuration. That is, the present invention relates to a component A comprising a water-insoluble polyethylene oxide modified product or a mixture of the modified product and a thermoplastic resin having a good fiber-forming property, and a component B comprising a thermoplastic resin having a good fiber-forming property. A fiber fabric mainly comprising a conjugate fiber composed of: a coating resin layer made of a synthetic polymer mainly composed of a polyurethane resin is formed on the fiber fabric. " It is a summary.
[0007]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
The fiber fabric used as the base fabric of the moisture-permeable waterproof fabric of the present invention includes a component A comprising a water-insoluble polyethylene oxide modified product or a mixture of the modified product and a thermoplastic resin having a good fiber-forming property; A fiber fabric mainly composed of a conjugate fiber composed of a thermoplastic resin and a component B made of a thermoplastic resin is used.
[0008]
In the present invention, the term "water-insoluble polyethylene oxide-modified product" refers to a water-soluble polyethylene oxide (including one containing a copolymer component such as propylene oxide and butylene oxide as long as its properties are not significantly impaired). Cross-linked with an agent, has water absorption and hygroscopicity, and can be melt-processed at a temperature of 300 ° C or lower.
Aldehydes, dialdehydes, diamines, diisocyanates, bisepoxy compounds, etc. are used as the cross-linking agent. Those that do not discolor the cross-linking treatment or significantly reduce the water absorption and moisture absorption properties of polyethylene oxide are used. do it.
Such a water-insoluble polyethylene oxide modified product is commercially available, for example, from Sumitomo Seika Co., Ltd. under the trade name "Aqua Coke".
[0009]
Examples of the thermoplastic resin having good fiber-forming properties include polyolefins such as polyethylene and polypropylene, polyamides such as nylon 6, nylon 66, nylon 11, and nylon 12, polyesters such as polyethylene terephthalate and polybutylene terephthalate, and copolyesters mainly containing these. Polymers or mixtures are preferably used.
[0010]
As the component A used in the present invention, a water-insoluble polyethylene oxide modified product may be used alone, or the modified product and the above-mentioned thermoplastic resin may be mixed and used. When used as a mixture, the two may be melt-mixed in advance to form a master chip, or the dry-blended product may be used for composite spinning.
[0011]
When incorporating the water-insoluble polyethylene oxide modified product into the conjugate fiber of the present invention, the moisture absorption and desorption properties of the obtained conjugate fiber differ depending on the type of thermoplastic resin used and the conjugate ratio of component A and component B. The content is not particularly limited, but is generally preferably in the range of 0.5 to 60% by weight based on the weight of the fiber. If the content of the water-insoluble polyethylene oxide modified product is less than 0.5% by weight, sufficient moisture absorption / desorption properties may not be obtained in some cases, and the resulting moisture-permeable waterproof cloth may not maintain a dry feeling. If the content exceeds 60% by weight, problems may occur in the spinnability of the composite fiber, which is not preferred.
[0012]
The fiber used in the present invention is a composite fiber composed of the above components A and B, and can be produced according to a conventional method.
The composite ratio varies depending on the polymer used and the degree of required performance, but is preferably in the range of 15/85 to 85/15 by weight. If the proportion of the component A is lower than this, the moisture absorption / desorption properties may be inferior. On the other hand, if the proportion of the component A is too large, problems may occur in the spinning properties, so care must be taken.
The form of the composite is not particularly limited, and may be any of a core-sheath type, a sea-island type, a multilayer type, a side-by-side type, and the like. The cross-sectional shape of the fiber is not particularly limited, and may be a circular cross-section or an irregular cross-section such as an elliptical cross-section, a triangular cross-section, or a star cross-section.
[0013]
The fiber fabric used as the base fabric in the present invention is a woven fabric, knitted fabric, or nonwoven fabric mainly composed of the conjugate fiber obtained as described above, and 100% of the conjugate fiber may be used. As long as the desired performance of the present invention is not impaired, fiber blending with fibers not containing a water-insoluble modified polyethylene oxide, blending, weaving, weaving, or the like may be used.
[0014]
In the present invention, the above-mentioned fiber cloth which has been subjected to a water repellent treatment may be used. This is one means for preventing the resin solution from penetrating into the fabric at the time of production. The water repellent in this case may be a known water repellent such as a paraffin water repellent, a polysiloxane water repellent, or a fluorine water repellent, and the processing may be performed by a commonly used padding method, spray method, or the like. May be performed by a known method. When particularly good water repellency is required, a fluorine-based water repellent is used. For example, Asahigard 730 (a fluorine-based water-repellent emulsion manufactured by Asahi Glass Co., Ltd.) is padded (squeezed) with a 5% aqueous dispersion. (35%), and then heat treatment at 160 ° C. for 1 minute.
[0015]
In the present invention, a coating resin layer made of a synthetic polymer mainly composed of a polyurethane resin is formed on the above-mentioned fiber cloth.
The term "synthetic polymer mainly composed of polyurethane resin" used herein means a polymer containing 50 to 100% of a polyurethane resin as a synthetic polymer (of course, 100% of a polyurethane resin may be used). Polymers such as acrylic acid, polyvinyl chloride, polystyrene, polybutadiene, and polyamino acids may be contained in a range of less than 50%, and the form may be a copolymer or a blend. Particularly, a synthetic polymer mainly composed of a polyurethane resin when a polyamino acid is contained means a synthetic polymer mainly composed of a polyamino acid urethane resin.
[0016]
The polyurethane resin used in the present invention is a polymer obtained by reacting a polyisocyanate and a polyol. As the polyisocyanate, known aliphatic and aromatic polyisocyanates can be used. For example, hexamethylene diisocyanate, toluene diisocyanate, Xylene diisocyanate and the reaction products of these excesses with polyhydric alcohols. As the polyol, a known polyol used in the production of ordinary polyurethane resins, such as polyether or polyester, can be used. Examples of the polyester include a reaction product of a polyhydric alcohol such as ethylene glycol, diethylene glycol or 1,4-butanediol and a polybasic carboxylic acid such as adipic acid, oxalic acid or sebacic acid. Examples of the polyether include those obtained by adding one or more alkylene oxides such as ethylene oxide, propylene oxide and butylene oxide to a polyhydric alcohol such as ethylene glycol and propylene glycol.
[0017]
When forming the resin layer, the resin layer may be formed on the cloth by a direct coating method in which the cloth is directly coated with the resin solution, or the resin solution may be coated on a release sheet in advance to form a film. The resin layer may be formed on the fabric by laminating this with a fabric, that is, by a so-called lamination method.
In the wet film-forming method, a polar organic solvent is used as a mixture. Examples of the polar organic solvent used here include dimethylformamide, dimethylacetamide, dimethylsulfoxide, N-methylpyrrolidone, hexamethylenephosphonamide and the like. In the dry film forming method, volatile solvents and water are used. The volatile solvents used here include ketone solvents and aromatic hydrocarbon solvents, and ketone solvents such as acetone and acetone. Methyl ethyl ketone, methyl isobutyl ketone and the like, and examples of the aromatic hydrocarbon solvent include toluene and xylene.
[0018]
In the present invention, an isocyanate compound is used in a resin solution in the direct coating method and as a binder in the laminating method in order to improve the peel resistance between the resin layer and the fabric. As the isocyanate compound, 2,4-tolylene diisocyanate, diphenylmethane diisocyanate, hexamethylene isocyanate and the like are used.
In order to apply the resin solution to the fiber cloth by direct coating, a usual coating method, for example, a coating method using a knife coater or a comma coater may be used. In the dry film lamination method, a resin solution is coated on release paper using a knife over roll coater or the like, and after dry film formation, the resin film may be laminated to a fiber cloth with a polyurethane adhesive.
[0019]
In the present invention, the water repellent treatment is performed after the lamination processing is performed.
The water repellent used here may be a known water repellent such as a paraffin water repellent, a polysiloxane water repellent, a fluorine water repellent, or the like, provided that the water repellent treatment is appropriately performed by padding, spraying, coating, or the like. Good.
The present invention has the above configuration.
[0020]
[Action]
Since the conjugate fiber constituting the moisture-permeable and waterproof fabric of the present invention contains a water-insoluble modified polyethylene oxide having moisture-absorbing properties in such an amount that the properties are exhibited, it exhibits excellent moisture-absorbing and desorbing properties. In general, the moisture-permeable waterproof fabric discharges water vapor due to sweat from the body to the outside of the garment due to the difference in vapor pressure inside and outside the garment. The excellent moisture absorption of the coated base fabric described above forcibly captures the water vapor in the clothing, and releases the captured water vapor to the outside of the clothing due to the excellent moisture release. It seems to have an action to help. As a result, even if the amount of sweating is large, water vapor is forcibly and efficiently released to the outside of the clothing and diffused, so that a dry feeling without stickiness can be maintained without storing moisture in the clothing.
[0021]
In addition, natural fibers such as cotton and wool can be mentioned as fibers having excellent moisture absorption and desorption properties. However, when coating is performed using these as base fabrics, the fibers are single fibers and are uniformly spread on the base fabric due to fluff, nep or the like. Coating is difficult and sufficient waterproof performance cannot be obtained, but the moisture-permeable waterproof fabric of the present invention can be coated uniformly without such problems by using long fibers for the conjugate fibers used. In addition, excellent waterproofness as well as moisture permeability can be obtained.
[0022]
【Example】
Next, the present invention will be described more specifically with reference to examples. Measurement and evaluation of the performance of the fabric in the examples were performed by the following methods.
(1) Hygroscopicity The fabrics of the present invention and the comparative example were dried at a temperature of 105 ° C. for 2 hours to measure the weight W ₀ , and then conditioned at a temperature of 25 ° C. and a relative humidity of 60% for 2 hours. weighed W ₁ Te, finding an initial moisture content M ₀ by the following formula ▲ 1 ▼.
Next, the sample is allowed to absorb moisture at a temperature of 34 ° C. and a relative humidity of 90% for 24 hours, then the weight W ₂ is measured, and the water content M ₁ is calculated by the following equation (2).
Then, subsequently the temperature 25 ° C. The sample was allowed to stand still for 24 hours under a relative humidity of 60% and weighed W _3, and calculates the moisture content M ₂ after desorption formula ▲ 3 with ▼.
M ₀ (%) = [(W ₁ −W ₀ ) / W ₀ ] × 100 ( ₁ )
M ₁ (%) = [(W ₂ −W ₀ ) / W ₀ ] × 100 ( ₂ )
M ₂ (%) = [(W ₃ −W ₀ ) / W ₀ ] × 100 ( ₃ )
[0023]
(2) Moisture permeability The moisture permeability was measured according to JIS L-1099 (A-1 method).
(3) Water resistance Water resistance was measured according to JIS L-1096 (low water resistance method).
(4) Dew Condensation Water is placed at 70 ° C. in a glass container, and the cloth to be measured is placed on the hot water and left for 3 minutes in an environment of 10 ° C. and 60% RH. The amount of dew condensation was determined from the weight change (g / cm ² ) of the filter paper.
[0024]
Example 1
80 parts by weight of nylon 6 having a relative viscosity of 2.6 measured in an m-cresol solvent at a concentration of 0.5 g / deciliter at a temperature of 20 ° C. were mixed with 80 parts by weight of Aqua Coke (a water-insoluble polyethylene oxide modified product manufactured by Sumitomo Seika Co., Ltd.). A) A core-sheath type composite fiber having a conjugate ratio (weight ratio) of 50:50 was melt-spun using a mixture obtained by dry blending 20 parts by weight with nylon 6 as a sheath component. At this time, the spinning temperature was set to 250 ° C., and the melt spun yarn was cooled by blowing air at 15 ° C. using a 24-hole spinneret, an oil was applied, and the yarn was wound at 800 m / min. It was stretched by a factor of 0.0 to obtain a nylon multifilament 70d / 24f used in the present invention.
[0025]
Here, a plain woven fabric having a warp density of 120 yarns / inch and a weft yarn density of 90 yarns / inch is woven using the nylon multifilament 70d / 24f for both the warp and the weft, and scouring is carried out by a conventional method using the greige machine. After pre-setting, staining was performed with Suminol Fast Yellow 2GP (manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd., acid dye) 2% owf.
[0026]
Next, the above-mentioned dyed fabric is padded with a 5% aqueous solution of a fluorine-based water-repellent emulsion Asahigard AG-710 (manufactured by Asahi Glass Co., Ltd.) (40% squeezing ratio), and then heat-treated at 160 ° C. for 1 minute. Was. Thereafter, using a calendering machine having a mirror roll, calendering was performed under the conditions of a temperature of 160 ° C., a pressure of 30 kg / cm ² , and a speed of 20 m / min.
[0027]
Next, a polyurethane resin solution having a resin solid content of 30% as shown in the following prescription 1 was applied on the above-mentioned fabric at a coating amount of 100 g / m ² using a knife over roll coater. The resin was transferred by immersion in a water bath to solidify the resin, followed by washing in warm water at 60 ° C. for 10 minutes and drying.
[0028]
Prescription 1
Chris Bon 8114 100 parts (polyurethane resin, manufactured by Dainippon Ink and Chemicals, Inc.)
Crisbon BL-50 2 parts (isocyanate compound, manufactured by Dainippon Ink and Chemicals, Inc.)
Crisbon Assister SD-7 3 parts (nonionic surfactant, manufactured by Dainippon Ink and Chemicals, Inc.)
Dimethylformamide 10 parts
Thereafter, padding (aperture ratio: 30%) is performed using a 5% aqueous solution of a fluorine-based water-repellent emulsion Asahigard AG-710 (manufactured by Asahi Glass Co., Ltd.), followed by heat treatment at 160 ° C. for 1 minute. The moisture-permeable waterproof fabric of the invention was obtained.
[0030]
For the purpose of comparison with the present invention, a comparative moisture-permeable waterproof fabric (Comparative Example) was used in exactly the same manner as in this example except that the aqua coke used in the core portion of the core-sheath composite fiber was omitted in this example. Example 1) was obtained.
[0031]
The performances of the present invention and the moisture-permeable waterproof cloth for comparison were measured and evaluated, and the results are shown in Table 1.
[0032]
[Table 1]

[0033]
As is evident from Table 1, the moisture-permeable and waterproof fabric of the present invention has very good moisture absorption and desorption properties, has a small amount of dew condensation, and is hardly condensed.
[0034]
Example 2
Nylon 6 having a relative viscosity of 2.6 measured at a concentration of 0.5 g / deciliter in m-cresol solvent at a temperature of 20 ° C. using Aqua Coke (a water-insoluble polyethylene oxide modified product made by Sumitomo Seika Co., Ltd.) as a core component. Was used as a sheath component, and a core-sheath type composite fiber having a composite ratio (weight ratio) of 50:50 was melt-spun. At this time, the spinning temperature was set at 250 ° C., the melt spun yarn was cooled by blowing air at 16 ° C. using a 24-hole spinneret, an oil was applied, and the yarn was wound at 800 m / min. It was stretched by a factor of .8 to obtain a nylon multifilament 70d / 24f used in the present invention.
[0035]
Here, a plain woven fabric having a warp density of 110 yarns / inch and a weft yarn density of 85 yarns / inch is woven using the above-mentioned nylon multifilament 70d / 24f for both the warp and the weft. After pre-setting, staining was performed with Suminol Fast Yellow 2GP (manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd., acid dye) 2% owf.
[0036]
Next, the above-mentioned dyed fabric is padded with a 5% aqueous solution of a fluorine-based water-repellent emulsion Asahigard LS-317 (manufactured by Asahi Glass Co., Ltd.) (a reduction ratio of 35%), and then heat-treated at 160 ° C. for 1 minute. Was. Thereafter, using a calendering machine having a mirror roll, calendering was performed under the conditions of a temperature of 170 ° C., a pressure of 30 kg / cm ² , and a speed of 20 m / min.
[0037]
Next, a polyurethane resin solution having a resin solid content concentration of 30% as shown in the following prescription 2 was applied on the above-mentioned fabric at a coating amount of 150 g / m ² using a knife over roll coater, and then at 80 ° C. for 2 minutes. , And heat-treated at 150 ° C for 1 minute to obtain a moisture-permeable waterproof fabric of the present invention.
[0038]
Prescription 2
100 parts of Heimlen X-3040 (polyurethane resin, manufactured by Dainichi Seika Kogyo Co., Ltd.)
Rezamin X 2 parts (isocyanate compound, manufactured by Dainichi Seika Kogyo Co., Ltd.)
Methyl ethyl ketone 15 parts toluene 15 parts water 40 parts
For comparison with the present invention, a moisture-permeable waterproof fabric for comparison (comparative to the present embodiment) was prepared in exactly the same manner as in the present embodiment except that the aqua coke used in the core portion of the core-sheath composite fiber was omitted. Example 2) was obtained.
[0040]
The performance of the present invention and the performance of the moisture-permeable waterproof cloth for comparison were measured and evaluated, and the results are shown in Table 2.
[0041]
[Table 2]

[0042]
As is clear from Table 2, the moisture-permeable and waterproof fabric of the present invention has very good moisture absorption and desorption properties, and furthermore, has a small amount of dew condensation and is hardly condensed.
[0043]
Example 3
Aqua Coke (modified by water-insoluble polyethylene oxide, manufactured by Sumitomo Seika Co., Ltd.) was used as a core component, in a mixed solvent of equal weights of phenol and tetrachloroethane at a concentration of 0.5 g / deciliter and a relative viscosity of 1 measured at a temperature of 25 ° C. A core-sheath type composite fiber having a composite ratio (weight ratio) of 30:70 was melt-spun using polyethylene terephthalate of 0.38 as a sheath component. At this time, the spinning temperature was set to 270 ° C., and the melt spun yarn was cooled by blowing air at 15 ° C. using a 24-hole spinneret, an oil was applied, and the yarn was wound at 3500 m / min. The film was stretched by a factor of 0.5 to obtain a polyester multifilament 50d / 24f used in the present invention.
[0044]
Here, the polyester multifilament 50d / 24f is used for both the front yarn and the back yarn to knit a tricot half having 52 courses / inch and 40 wales / inch, and using the greige machine in a conventional manner. After scouring and presetting, it was dyed with 2% owf of Kayalon Polyester Blue 2R-SL (manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd., disperse dye).
[0045]
Next, a polyurethane resin solution having a resin solid content concentration of 25% as shown in the following prescription 3 was applied on release paper at a coating amount of 60 g / m ² using a knife over roll coater, and then at 70 ° C. for 3 minutes. And dried under the following conditions.
Prescription 3
100 parts of Heimlen NPU-5 (polyurethane resin, manufactured by Dainichi Seika Kogyo Co., Ltd.)
Toluene 20 parts Isopropyl alcohol 20 parts
On the polyurethane resin layer thus formed, a polyurethane adhesive solution represented by the following formula 4 was applied at a coating amount of 50 g / m ² using a knife over roll coater, and then applied at 60 ° C. for 3 minutes. Drying was carried out under the conditions, and the knitted material was bonded thereto, and thermocompression bonding was performed at 90 ° C. and 10 kg / cm ² .
Prescription 4
Crisbon N-184 100 parts (diol compound, manufactured by Dainippon Ink and Chemicals, Inc.)
Burnock DN-950 10 parts (isocyanate compound, manufactured by Dainippon Ink and Chemicals, Inc.)
Axel T 3 part (catalyst, manufactured by Dainippon Ink and Chemicals, Inc.)
40 parts of toluene
Subsequently, the release paper was peeled off, and the obtained laminated fabric was subjected to padding (aperture ratio: 50%) with a 5% aqueous solution of a fluorine-based water-repellent emulsion Asahigard LS-317 (manufactured by Asahi Glass Co., Ltd.). C. for 1 minute to obtain a moisture-permeable and waterproof fabric of the present invention.
[0048]
For comparison with the present invention, a comparative moisture-permeable and waterproof fabric (Comparative Example 3) was obtained in exactly the same manner as in this example except that the aqua coke used for the core portion in Example 3 was omitted. .
[0049]
The performances of the present invention and the moisture-permeable waterproof fabric for comparison were measured and evaluated, and the results are shown in Table 3.
[0050]
[Table 3]

[0051]
As is evident from Table 3, the moisture-permeable and waterproof fabric of the present invention has very good moisture absorption and desorption properties, has a small amount of dew condensation, and is hardly condensed.
[0052]
【The invention's effect】
ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, the moisture-permeable waterproof fabric which is very good in moisture absorption and desorption, hardly dew forms on a coating layer or a laminated film, and can maintain a dry feeling can be obtained.

Claims

A composite fiber comprising a component A comprising a water-insoluble polyethylene oxide modified product or a mixture of the modified product and a thermoplastic resin having a good fiber-forming property, and a component B comprising a thermoplastic resin having a good fiber-forming property. What is claimed is: 1. A moisture-permeable and waterproof fabric, comprising: a fiber fabric as a main body, wherein a coating resin layer made of a synthetic polymer mainly composed of a polyurethane resin is formed on the fiber fabric.