JP3549698B2 - 系統安定化装置及び系統安定化方法 - Google Patents

系統安定化装置及び系統安定化方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電力系統が振動発散に至る現象を検出して、電力系統の安定化制御を実行する系統安定化装置及び系統安定化方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図12は例えば平成7年電気学会全国大会の1563(予稿集の第6−529頁から第6−530頁)で発表された従来の系統安定化方法を適用する系統安定化装置を示す構成図であり、図において、1,2は電力系統、3は電力系統1と電力系統2を連系する連系線、4,5は電力系統1の母線、6〜8は電力系統1の送電線、9は連系線3を流れる電流I1 を検出する計器用変流器(以下、CTという)、10は母線4に印加された電圧V1 を検出する計器用変成器(以下、PTという)である。
【0003】
また、11は電力系統1,2が振動発散に至る現象を検出する電力系統1の振動発散検出装置、12はCT9により検出された電流I1 とPT10により検出された電圧V1 から連系線3を流れる有効電力P1 を計測する有効電力計測器、13は有効電力計測器12により計測された有効電力P1 の振幅値の増加傾向に基づいて電力系統1,2が振動発散に至るか否かを判断する振動発散判定器、14は振動発散判定器13により電力系統1,2が振動発散に至るものと判断されると、その旨を示す警報信号K1 を送信する送信器である。
【0004】
また、15,16は電力系統2の母線、17,18は電力系統2の送電線、19は送電線18を流れる電流I2 を検出する計器用変流器(以下、CTという)、20は母線16に印加された電圧V2 を検出する計器用変成器(以下、PTという)である。
また、21は電力系統1,2が振動発散に至る現象を検出する電力系統2の振動発散検出装置、22はCT19により検出された電流I2 とPT20により検出された電圧V2 から送電線18を流れる有効電力P2 を計測する有効電力計測器、23は有効電力計測器22により計測された有効電力P2 の振幅値の増加傾向に基づいて電力系統1,2が振動発散に至るか否かを判断する振動発散判定器、24は振動発散判定器23により電力系統1,2が振動発散に至るものと判断されると、その旨を示す警報信号K2 を送信する送信器である。
【0005】
さらに、25は振動発散検出装置11から警報信号K1 が出力され、かつ、振動発散検出装置21から警報信号K2 が出力されると、電力系統1の母線5から発電機29,30を遮断する制御装置、26は送信器14から送信された警報信号K1 を受信する受信器、27は送信器24から送信された警報信号K2 を受信する受信器、28は受信器26が警報信号K1 を受信し、かつ、受信器27が警報信号K2 を受信すると、発電機29,30を遮断する旨を示す制御信号Sを出力する論理回路、29,30は電力系統1の母線5に接続された発電機である。
【0006】
次に動作について説明する。
まず、電力系統1の振動発散検出装置11は、電力系統1または2に発生した事故に伴って、電力系統1,2が振動発散に至るか否かを判断する。
即ち、有効電力計測器12は、CT9により検出された電流I1 とPT10により検出された電圧V1 から連系線3を流れる有効電力P1 を計測する。
そして、振動発散判定器13は、有効電力計測器12から有効電力P1 が出力されると、その有効電力P1 の振幅値の増加傾向に基づいて電力系統1,2が振動発散に至るか否かを判断する。
【0007】
具体的には、電力系統1または2に発生した事故に伴って、電力系統1,2が振動発散に至る場合には、有効電力P1 の波形は、図13に示すように、有効電力P1 の振幅値が所定の比率α以上の増加率をもって増加する傾向にあるので、有効電力P1 の振幅値が所定の比率α以上の増加率をもって増加しているか否かを判定し(下記の関係式(1)が成立するか否かを判定する)、有効電力P1 の振幅値が所定の比率α以上の増加率をもって増加している場合には、電力系統1,2が振動発散に至るものと判断する。
Hc>Hb×α>Ha×α×α ・・・(1)
そして、送信器14は、振動発散判定器13により電力系統1,2が振動発散に至るものと判断されると、その旨を示す警報信号K1 を制御装置25に送信する。
【0008】
また、電力系統2の振動発散検出装置21も同様に、電力系統1または2に発生した事故に伴って、電力系統1,2が振動発散に至るか否かを判断する。
即ち、有効電力計測器22は、CT19により検出された電流I2 とPT20により検出された電圧V2 から送電線18を流れる有効電力P2 を計測する。
そして、振動発散判定器23は、有効電力計測器22から有効電力P2 が出力されると、その有効電力P2 の振幅値の増加傾向に基づいて電力系統1,2が振動発散に至るか否かを判断する。
【0009】
具体的には、電力系統1または2に発生した事故に伴って、電力系統1,2が振動発散に至る場合には、有効電力P2 の波形も、図13に示すように、有効電力P2 の振幅値が所定の比率β以上の増加率をもって増加する傾向にあるので、有効電力P2 の振幅値が所定の比率β以上の増加率をもって増加しているか否かを判定し(下記の関係式(2)が成立するか否かを判定する)、有効電力P2 の振幅値が所定の比率β以上の増加率をもって増加している場合には、電力系統1,2が振動発散に至るものと判断する。
Hc>Hb×β>Ha×β×β ・・・(2)
そして、送信器24は、振動発散判定器23により電力系統1,2が振動発散に至るものと判断されると、その旨を示す警報信号K2 を制御装置25に送信する。
【0010】
このようにして、振動発散検出装置11から警報信号K1 が出力され、かつ、振動発散検出装置21から警報信号K2 が出力されると、制御装置25は、電力系統1の母線5から発電機29,30を遮断する。
即ち、論理回路28は、受信器26が警報信号K1 を受信し、かつ、受信器27が警報信号K2 を受信すると、発電機29,30を遮断する旨を示す制御信号Sを出力することにより、電力系統1の母線5から発電機29,30を遮断する。
【0011】
これにより、電力系統1,2は振動発散に至ることなく、安定化される。
なお、振動発散検出装置11及び振動発散検出装置21の双方が、電力系統1,2の振動発散傾向を検出するのは、系統の安全性を考慮して冗長構成としたものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
従来の系統安定化装置は以上のように構成されているので、電力系統1,2が振動発散に至るのを未然に防止することができるが、有効電力P1 ,P2 には複数の系統の固有振動モードが重畳される関係上、図13に示すように、有効電力P1 ,P2 の波形が単純な正弦波にならないため、有効電力P1 ,P2 の振幅値を正確に求めるのが難しく、電力系統1,2が振動発散に至る現象を正確に捉えることができない課題があった。
なお、特殊なフィルタを通せば、有効電力P1 ,P2 に重畳されている固有振動モードを除去することができるが、特殊なフィルタを設置すれば、その分だけコスト高になるとともに、電力系統の構成が変わる毎にフィルタの特性を変更しなければならず、汎用的に使用できない課題があった。
【0013】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、特殊なフィルタを設置することなく、電力系統が振動発散に至る現象を正確に捉えることができる系統安定化装置及び系統安定化方法を得ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明に係る系統安定化装置は、比較手段の比較結果が無効電力の動揺周期ごとに、無効電力が電力基準値を上回る旨を示す場合には、電力系統が振動発散に至るものと判断するようにしたものである。
【0015】
請求項2記載の発明に係る系統安定化装置は、比較手段の比較結果が電圧の動揺周期ごとに、電圧が電圧基準値を下回る旨を示す場合には、電力系統が振動発散に至るものと判断するようにしたものである。
【0016】
請求項3記載の発明に係る系統安定化装置は、比較手段の比較結果が無効電力の動揺周期ごとに、無効電力が電力基準値を上回るとともに、電圧の動揺周期ごとに、電圧が電圧基準値を下回る旨を示す場合には、電力系統が振動発散に至るものと判断するようにしたものである。
【0017】
請求項4記載の発明に係る系統安定化装置は、事故検出手段による電力系統の事故検出を条件に、電力系統が振動発散に至るものと判断するようにしたものである。
【0018】
請求項5記載の発明に係る系統安定化装置は、電力系統の送電線を流れる有効電力が、所定時刻前においては流れていたが、現在流れていない場合に、電力系統に事故が発生したものと判断するようにしたものである。
【0019】
請求項6記載の発明に係る系統安定化方法は、無効電力と電力基準値の比較結果が無効電力の動揺周期ごとに、当該無効電力が電力基準値を上回る旨を示す場合には、電力系統が振動発散に至るものと判断するようにしたものである。
【0020】
請求項7記載の発明に係る系統安定化方法は、電圧と電圧基準値の比較結果が電圧の動揺周期ごとに、当該電圧が電圧基準値を下回る旨を示す場合には、電力系統が振動発散に至るものと判断するようにしたものである。
【0021】
請求項8記載の発明に係る系統安定化方法は、無効電力の動揺周期ごとに、無効電力が電力基準値を上回るとともに、電圧の動揺周期ごとに、電圧が電圧基準値を下回る旨を示す場合には、電力系統が振動発散に至るものと判断するようにしたものである。
【0022】
請求項9記載の発明に係る系統安定化方法は、電力系統の事故検出を条件に、電力系統が振動発散に至るものと判断するようにしたものである。
【0023】
請求項10記載の発明に係る系統安定化方法は、電力系統の送電線を流れる有効電力が、所定時刻前においては流れていたが、現在流れていない場合に、電力系統に事故が発生したものと判断するようにしたものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による系統安定化装置を示す構成図であり、図において、1,2は電力系統、3は電力系統1と電力系統2を連系する連系線(送電線)、4,5は電力系統1の母線、6〜8は電力系統1の送電線、9は連系線3を流れる電流I1 を検出する計器用変流器(以下、CTという)、10は母線4に印加された電圧V1 を検出する計器用変成器(以下、PTという)である。
【0025】
また、31は電力系統1,2が振動発散に至る現象を検出する電力系統1の振動発散検出装置、32はCT9により検出された電流I1 とPT10により検出された電圧V1 から連系線3を流れる無効電力Q1 を計測する無効電力計測器(無効電力検出手段)、33は無効電力計測器32により計測された無効電力Q1 を基準値Qset (電力基準値)と比較するとともに、その比較結果が所定周期ごとに、無効電力Q1 が基準値Qset を上回る旨を示す場合には、電力系統1,2が振動発散に至るものと判断する振動発散判定器(比較手段、判定手段)、34は振動発散判定器33により電力系統1,2が振動発散に至るものと判断されると、その旨を示す警報信号K1 を送信する送信器である。
【0026】
また、15,16は電力系統2の母線、17,18は電力系統2の送電線、19は送電線18を流れる電流I2 を検出する計器用変流器(以下、CTという)、20は母線16に印加された電圧V2 を検出する計器用変成器(以下、PTという)である。
また、41は電力系統1,2が振動発散に至る現象を検出する電力系統2の振動発散検出装置、42はCT19により検出された電流I2 とPT20により検出された電圧V2 から送電線18を流れる無効電力Q2 を計測する無効電力計測器(無効電力検出手段)、43は無効電力計測器42により計測された無効電力Q2 を基準値Qset と比較するとともに、その比較結果が所定周期ごとに、無効電力Q2 が基準値Qset を上回る旨を示す場合には、電力系統1,2が振動発散に至るものと判断する振動発散判定器(比較手段、判定手段)、44は振動発散判定器43により電力系統1,2が振動発散に至るものと判断されると、その旨を示す警報信号K2 を送信する送信器である。
【0027】
さらに、25は振動発散検出装置31から警報信号K1 が出力され、かつ、振動発散検出装置41から警報信号K2 が出力されると、電力系統1の母線5から発電機29,30を遮断する制御装置(制御手段)、26は送信器34から送信された警報信号K1 を受信する受信器、27は送信器44から送信された警報信号K2 を受信する受信器、28は受信器26が警報信号K1 を受信し、かつ、受信器27が警報信号K2 を受信すると、発電機29,30を遮断する旨を示す制御信号Sを出力する論理回路、29,30は電力系統1の母線5に接続された発電機である。
なお、図2はこの発明の実施の形態1による系統安定化装置が適用する系統安定化方法を示すフローチャートである。
【0028】
次に動作について説明する。
まず、電力系統1の振動発散検出装置31は、電力系統1または2に発生した事故に伴って、電力系統1,2が振動発散に至るか否かを判断する。
即ち、無効電力計測器32は、CT9により検出された電流I1 とPT10により検出された電圧V1 から連系線3を流れる無効電力Q1 を計測する(ステップST1)。
そして、振動発散判定器33は、無効電力計測器32から無効電力Q1 が出力されると、その無効電力Q1 を基準値Qset と比較し(ステップST2)、無効電力Q1 の動揺周期Taごとに、無効電力Q1 が基準値Qset を上回るか否かを判定する(ステップST3)。
【0029】
具体的には、電力系統1または2に発生した事故に伴って、電力系統1,2が振動発散に至る場合には、無効電力Q1 の波形は、図3に示すように、系統の固有振動モードの代表のみがあらわれる傾向となり、無効電力Q1 の上限値のみが上昇する傾向にあるので(下限値は略零値)、無効電力Q1 の動揺周期Taごとに、無効電力Q1 が基準値Qset を上回るか否かを判定する。
そして、図3に示すように、無効電力Q1 の動揺周期Taごとに、無効電力Q1 が基準値Qset を上回る場合には、電力系統1,2が振動発散に至るものと判断する(ステップST4)。
そして、送信器34は、振動発散判定器33により電力系統1,2が振動発散に至るものと判断されると、その旨を示す警報信号K1 を制御装置25に送信する(ステップST5)。
【0030】
なお、図4は振動発散判定器33の具体的構成を示すものであるが、その動作を簡単に説明すると、検出器51は、無効電力Q1 が基準値Qset を上回るごとに、その旨を示す検出信号を出力する。そして、復帰遅延タイマー52は、検出器51から検出信号が出力されると、無効電力Q1 の動揺周期Taより長い時間、即ちT1 時間、継続して検出信号を出力する。ただし、復帰遅延タイマー52は、T1 時間を経過する前に、再度、検出器51から検出信号が出力されると、その時点からT1 時間継続して検出信号を出力するので、電力系統1,2が振動発散傾向にある間は、継続して検出信号が出力されることになる。そして、動作遅延タイマー53は、復帰遅延タイマー52から継続してT2 時間(T2 >2Ta)以上、検出信号が出力されると、電力系統1,2が振動発散に至る旨を示す検出信号を出力する。
【0031】
また、電力系統2の振動発散検出装置41も同様に、電力系統1または2に発生した事故に伴って、電力系統1,2が振動発散に至るか否かを判断する。
即ち、無効電力計測器42は、CT19により検出された電流I2 とPT20により検出された電圧V2 から送電線18を流れる無効電力Q2 を計測する(ステップST6)。
そして、振動発散判定器43は、無効電力計測器42から無効電力Q2 が出力されると、その無効電力Q2 を基準値Qset と比較し(ステップST7)、無効電力Q2 の動揺周期Taごとに、無効電力Q2 が基準値Qset を上回るか否かを判定する(ステップST8)。
【0032】
具体的には、電力系統1または2に発生した事故に伴って、電力系統1,2が振動発散に至る場合には、無効電力Q2 の波形も、図3に示すように、系統の固有振動モードがほとんど重畳されることなく、無効電力Q2 の上限値のみが上昇する傾向にあるので(下限値は略零値)、無効電力Q2 の動揺周期Taごとに、無効電力Q2 が基準値Qset を上回るか否かを判定する。
そして、図3に示すように、無効電力Q2 の動揺周期Taごとに、無効電力Q2 が基準値Qset を上回る場合には、電力系統1,2が振動発散に至るものと判断する(ステップST9)。
【0033】
そして、送信器44は、振動発散判定器43により電力系統1,2が振動発散に至るものと判断されると、その旨を示す警報信号K2 を制御装置25に送信する(ステップST10)。
なお、振動発散判定器43の具体的構成は、振動発散判定器33と同様であるので説明を省略する。
【0034】
このようにして、振動発散検出装置31から警報信号K1 が出力され、かつ、振動発散検出装置41から警報信号K2 が出力されると、制御装置25は、電力系統1の母線5から発電機29,30を遮断する(ステップST11,ST12)。
即ち、論理回路28は、受信器26が警報信号K1 を受信し、かつ、受信器27が警報信号K2 を受信すると、発電機29,30を遮断する旨を示す制御信号Sを出力することにより、電力系統1の母線5から発電機29,30を遮断し、一連の処理を終了する。
【0035】
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、無効電力Q1 ,Q2 の動揺周期Taごとに、無効電力Q1 ,Q2 が基準値Qset を上回る場合には、電力系統1,2が振動発散に至るものと判断するようにしたので、特殊なフィルタを設置することなく、電力系統1,2が振動発散に至る現象を正確に捉えることができるようになり、その結果、精度よく系統の安定化を図ることができる効果を奏する。
【0036】
なお、振動発散検出装置31及び振動発散検出装置41の双方が、電力系統1,2の振動発散傾向を検出するのは、系統の安全性を考慮して冗長構成としたものである。
また、上記実施の形態1では、動揺周期Taが一定であるものとして説明したが、系統の状況によっては動揺周期Taが変動する場合がある。しかしながら、図4に示すように、復帰遅延タイマー52の出力時間T1 を動揺周期Taより長い時間に設定しているので、動揺周期Taが多少変動しても、動作上問題となることはない。
【0037】
実施の形態2.
図5はこの発明の実施の形態2による系統安定化装置を示す構成図であり、図において図1のものと同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
61は電力系統1,2が振動発散に至る現象を検出する電力系統1の振動発散検出装置、62はPT10により検出された電圧V1 を入力する電圧計測器であり、PT10と共に電圧検出手段を構成している。63は電圧計測器62により入力された電圧V1 を基準値Vset (電圧基準値)と比較するとともに、その比較結果が所定周期ごとに、電圧V1 が基準値Vset を下回る旨を示す場合には、電力系統1,2が振動発散に至るものと判断する振動発散判定器(比較手段、判定手段)、64は振動発散判定器63により電力系統1,2が振動発散に至るものと判断されると、その旨を示す警報信号K1 を送信する送信器である。
【0038】
また、71は電力系統1,2が振動発散に至る現象を検出する電力系統2の振動発散検出装置、72はPT20により検出された電圧V2 を入力する電圧計測器であり、PT20と共に電圧検出手段を構成している。73は電圧計測器72により入力された電圧V2 を基準値Vset と比較するとともに、その比較結果が所定周期ごとに、電圧V2 が基準値Vset を下回る旨を示す場合には、電力系統1,2が振動発散に至るものと判断する振動発散判定器(比較手段、判定手段)、74は振動発散判定器73により電力系統1,2が振動発散に至るものと判断されると、その旨を示す警報信号K2 を送信する送信器である。
なお、図6はこの発明の実施の形態2による系統安定化装置が適用する系統安定化方法を示すフローチャートである。
【0039】
次に動作について説明する。
上記実施の形態1では、振動発散検出装置31,41が無効電力Q1 ,Q2 に基づいて電力系統1,2の振動発散傾向を検出するものについて示したが、振動発散検出装置61,71が電圧V1 ,V2 に基づいて電力系統1,2の振動発散傾向を検出するようにしてもよく、上記実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
【0040】
即ち、電圧計測器62は、PT10により検出された電圧V1 を入力する(ステップST21)。
そして、振動発散判定器63は、電圧計測器62から電圧V1 が出力されると、その電圧V1 を基準値Vset と比較し(ステップST22)、電圧V1 の動揺周期Tbごとに、電圧V1 が基準値Vset を下回るか否かを判定する(ステップST23)。
【0041】
具体的には、電力系統1または2に発生した事故に伴って、電力系統1,2が振動発散に至る場合には、電圧V1 の波形は、図7に示すように、系統の固有振動モードの代表のみがあらわれる傾向となり、電圧V1 の下限値のみが下降する傾向にあるので(上限値は定格電圧近傍)、電圧V1 の動揺周期Tbごとに、電圧V1 が基準値Vset を下回るか否かを判定する。
そして、図7に示すように、電圧V1 の動揺周期Tbごとに、電圧V1 が基準値Vset を下回る場合には、電力系統1,2が振動発散に至るものと判断する(ステップST4)。
そして、送信器64は、振動発散判定器63により電力系統1,2が振動発に至るものと判断されると、その旨を示す警報信号K1 を制御装置25に送信する(ステップST5)。
【0042】
なお、図8は振動発散判定器63の具体的構成を示すものであるが、その動作を簡単に説明すると、検出器81は、電圧V1 が基準値Vset を下回るごとに、その旨を示す検出信号を出力する。そして、復帰遅延タイマー82は、検出器81から検出信号が出力されると、電圧V1 の動揺周期Tbより長い時間、即ちT3 時間、継続して検出信号を出力する。ただし、復帰遅延タイマー82は、T3 時間を経過する前に、再度、検出器81から検出信号が出力されると、その時点からT3 時間継続して検出信号を出力するので、電力系統1,2が振動発散傾向にある間は、継続して検出信号が出力されることになる。そして、動作遅延タイマー83は、復帰遅延タイマー82から継続してT4 時間(T4 >2Tb)以上、検出信号が出力されると、電力系統1,2が振動発散に至る旨を示す検出信号を出力する。
【0043】
また、電力系統2の振動発散検出装置71も同様に、電力系統1または2に発生した事故に伴って、電力系統1,2が振動発散に至るか否かを判断する。
即ち、電圧計測器72は、PT20により検出された電圧V2 を入力する(ステップST31)。
そして、振動発散判定器73は、電圧計測器72から電圧V2 が出力されると、その電圧V2 を基準値Vset と比較し(ステップST32)、電圧V2 の動揺周期Tbごとに、電圧V2 が基準値Vset を下回るか否かを判定する(ステップST33)。
【0044】
具体的には、電力系統1または2に発生した事故に伴って、電力系統1,2が振動発散に至る場合には、電圧V2 の波形も、図7に示すように、系統の固有振動モードの代表のみがあらわれる傾向となり、電圧V2 の下限値のみが下降する傾向にあるので(上限値は定格電圧近傍)、電圧V2 の動揺周期Tbごとに、電圧V2 が基準値Vset を下回るか否かを判定する。
そして、図7に示すように、電圧V2 の動揺周期Tbごとに、電圧V2 が基準値Vset を下回る場合には、電力系統1,2が振動発散に至るものと判断する(ステップST9)。
【0045】
そして、送信器74は、振動発散判定器73により電力系統1,2が振動発散に至るものと判断されると、その旨を示す警報信号K2 を制御装置25に送信する(ステップST10)。
なお、振動発散判定器73の具体的構成は、振動発散判定器63と同様であるので説明を省略する。
また、以下の動作は上記実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
【0046】
以上で明らかなように、この実施の形態2によれば、電圧V1 ,V2 の動揺周期Tbごとに、電圧V1 ,V2 が基準値Vset を下回る場合には、電力系統1,2が振動発散に至るものと判断するようにしたので、特殊なフィルタを設置することなく、電力系統1,2が振動発散に至る現象を正確に捉えることができるようになり、その結果、精度よく系統の安定化を図ることができる効果を奏する。
なお、上記実施の形態2では、動揺周期Tbが一定であるものとして説明したが、系統の状況によっては動揺周期Tbが変動する場合がある。しかしながら、図8に示すように、復帰遅延タイマー82の出力時間T3 を動揺周期Tbより長い時間に設定しているので、動揺周期Tbが多少変動しても、動作上問題となることはない。
【0047】
実施の形態3.
図9はこの発明の実施の形態3による系統安定化装置を示す構成図であり、図において、図1のものと同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
91は母線5に印加された電圧V3 を検出するPT(電圧検出手段)、92はPT91により検出された電圧V3 を入力する電圧計測器(電圧検出手段)、93は電圧計測器92により入力された電圧V3 を基準値Vset と比較するとともに、その比較結果が所定周期ごとに、電圧V3 が基準値Vset を下回る旨を示す場合には、電力系統1,2が振動発散に至るものと判断し、警報信号3 を出力する振動発散判定器(比較手段、判定手段)、94は受信器26が警報信号K1 を受信し、かつ、受信器27が警報信号K2 を受信し、さらに、振動発散判定器93が警報信号3 を出力すると、発電機29,30を遮断する旨を示す制御信号Sを出力する論理回路である。
【0048】
次に動作について説明する。
上記実施の形態1,2では、無効電力Q1 ,Q2 または電圧V1 ,V2 の何れかに基づいて電力系統1,2の振動発散傾向を検出するものについて示したが、無効電力と電圧の双方に基づいて電力系統1,2の振動発散傾向を検出するようにしてもよく、更に検出精度が向上する効果が得られる。
【0049】
即ち、振動発散検出装置31,41が上記実施の形態1と同様にして、無効電力Q1 ,Q2 から電力系統1,2の振動発散傾向を検出する一方、電圧計測器92及び振動発散判定器93が、上記実施の形態2の振動発散検出装置61,71と同様にして、電圧V3 から電力系統1,2の振動発散傾向を検出するようにしてもよい。
【0050】
なお、上記実施の形態3では、制御装置25の中に母線5の電圧V3 から電力系統1,2の振動発散傾向を検出する振動発散判定器93等を含め、その他は上記実施の形態1と同様の構成にしたものについて示したが、制御装置25の中に送電線8を流れる無効電力から電力系統1,2の振動発散傾向を検出する振動発散判定器等を含め(図示せず)、その他は上記実施の形態2と同様の構成にするようにしてもよいことは言うまでもない。
【0051】
実施の形態4.
図10はこの発明の実施の形態4による系統安定化装置を示す構成図であり、図において、図9のものと同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
101は電力系統1または2で発生した事故を検出する事故検出装置、102は送電線18を流れる有効電力P2 を検出する有効電力計測器(事故検出手段)、103は有効電力P2 が所定時刻前においては流れていたが、現在流れていない場合に、電力系統1,2に事故が発生したものと判断する事故検出器(事故検出手段)、104は事故検出器103により電力系統1,2の事故が検出されると、その旨を示す事故検出信号Gを送信する送信器である。
【0052】
また、110は振動発散検出装置31から警報信号K1 が出力され、かつ、振動発散判定器93から警報信号K3 が出力され、さらに事故検出装置101から事故検出信号Gが出力されると、電力系統1の母線5から発電機29,30を遮断する制御装置(制御手段)、111は送信器104から送信された事故検出信号Gを受信する受信器、112は受信器26が警報信号K1 を受信し、かつ、振動発散判定器93が警報信号K3 を出力し、さらに受信器111が事故検出信号Gを受信すると、発電機29,30を遮断する旨を示す制御信号Sを出力する論理回路である。
なお、図11はこの発明の実施の形態4における事故検出装置101の動作を示すフローチャートである。
【0053】
次に動作について説明する。
事故検出装置101を設けた点以外は、概ね上記実施の形態3と同様であるので、主に事故検出装置101の動作について説明する。
即ち、有効電力計測器102は、PT20に検出された母線16の電圧V2 とCT19に検出された送電線18の電流I2 から送電線18を流れる有効電力P2 を計測する(ステップST41)。
【0054】
そして、事故検出器103は、有効電力計測器102から有効電力P2 が出力されると、有効電力P2 が所定時刻前において流れていたか否かを判定するために、有効電力P2 の10秒平均値P10を計算する(ステップST42)。
また、事故検出器103は、有効電力P2 が現在流れているか否かを判定するために、有効電力P2 の50mS平均値Psを計算する(ステップST43)。
【0055】
そして、事故検出器103は、有効電力P2 の50mS平均値Psが略零で、有効電力P2 の10秒平均値P10が一定値以上である場合には、有効電力P2 が所定時刻前においては流れていたが、現在は流れていないので、電力系統1,2に新たな事故が発生したものと判断し(送電線18等に断線事故等が発生すれば、有効電力P2 は流れなくなるからである)、事故検出信号Gを送信器104を介して制御装置110に送信する(ステップST44〜ST46)。
【0056】
一方、有効電力P2 の50mS平均値Psが略零でない場合には、現在有効電力P2 が流れているので、現在電力系統1,2に事故が発生していないものと考えられ、有効電力P2 の10秒平均値P10が一定値以上である場合には、今回新たに発生した事故ではなく、以前に発生した事故が継続しているに過ぎないと考えられるので、事故検出信号Gを送信することはない(ステップST44〜ST46)。
【0057】
そして、制御装置110の論理回路112は、受信器26が警報信号K1 を受信し、かつ、振動発散判定器93が警報信号K3 を出力し、さらに受信器111が事故検出信号Gを受信すると、発電機29,30を遮断する旨を示す制御信号Sを出力し、母線5から発電機29,30を遮断する。
【0058】
以上で明らかなように、この実施の形態4によれば、電力系統1または2の事故検出を条件に、電力系統1,2が振動発散に至るものと判断するようにしたので、上記実施の形態3等と同様の効果を奏するとともに、振動発散傾向の検出精度が向上し、系統安定化に対する信頼度が向上する効果を奏する。
【0059】
実施の形態5.
上記実施の形態4では、無効電力及び電圧に基づいて振動発散傾向を検出する構成に、事故検出装置101を追加するものについて示したが、これに限るものではなく、上記実施の形態1または2のように、無効電力又は電圧の何れか一方に基づいて振動発散傾向を検出する構成に、事故検出装置101を追加するようにしてもよく、上記実施の形態4と同様の効果を奏することができる。
【0060】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の発明によれば、比較手段の比較結果が無効電力の動揺周期ごとに、無効電力が電力基準値を上回る旨を示す場合には、電力系統が振動発散に至るものと判断するように構成したので、特殊なフィルタを設置することなく、電力系統が振動発散に至る現象を正確に捉えることができるようになり、その結果、精度よく系統の安定化を図ることができる効果がある。
【0061】
請求項2記載の発明によれば、比較手段の比較結果が電圧の動揺周期ごとに、電圧が電圧基準値を下回る旨を示す場合には、電力系統が振動発散に至るものと判断するように構成したので、特殊なフィルタを設置することなく、電力系統が振動発散に至る現象を正確に捉えることができるようになり、その結果、精度よく系統の安定化を図ることができる効果がある。
【0062】
請求項3記載の発明によれば、比較手段の比較結果が無効電力の動揺周期ごとに、無効電力が電力基準値を上回るとともに、電圧の動揺周期ごとに、電圧が電圧基準値を下回る旨を示す場合には、電力系統が振動発散に至るものと判断するように構成したので、請求項1及び請求項2記載の発明よりも更に精度よく、電力系統が振動発散に至る現象を捉えることができるようになり、その結果、精度よく系統の安定化を図ることができる効果がある。
【0063】
請求項4記載の発明によれば、事故検出手段による電力系統の事故検出を条件に、電力系統が振動発散に至るものと判断するように構成したので、更に振動発散傾向の検出精度が向上し、系統安定化に対する信頼度が向上する効果がある。
【0064】
請求項5記載の発明によれば、電力系統の送電線を流れる有効電力が、所定時刻前においては流れていたが、現在流れていない場合に、電力系統に事故が発生したものと判断するように構成したので、今回新たに発生した事故を確実に検出することができる効果がある。
【0065】
請求項6記載の発明によれば、無効電力と電力基準値の比較結果が無効電力の動揺周期ごとに、当該無効電力が電力基準値を上回る旨を示す場合には、電力系統が振動発散に至るものと判断するように構成したので、特殊なフィルタを設置することなく、電力系統が振動発散に至る現象を正確に捉えることができるようになり、その結果、精度よく系統の安定化を図ることができる効果がある。
【0066】
請求項7記載の発明によれば、電圧と電圧基準値の比較結果が電圧の動揺周期ごとに、当該電圧が電圧基準値を下回る旨を示す場合には、電力系統が振動発散に至るものと判断するように構成したので、特殊なフィルタを設置することなく、電力系統が振動発散に至る現象を正確に捉えることができるようになり、その結果、精度よく系統の安定化を図ることができる効果がある。
【0067】
請求項8記載の発明によれば、無効電力の動揺周期ごとに、無効電力が電力基準値を上回るとともに、電圧の動揺周期ごとに、電圧が電圧基準値を下回る旨を示す場合には、電力系統が振動発散に至るものと判断するように構成したので、請求項6及び請求項7記載の発明よりも更に精度よく、電力系統が振動発散に至る現象を捉えることができるようになり、その結果、精度よく系統の安定化を図ることができる効果がある。
【0068】
請求項9記載の発明によれば、電力系統の事故検出を条件に、電力系統が振動発散に至るものと判断するように構成したので、更に振動発散傾向の検出精度が向上し、系統安定化に対する信頼度が向上する効果がある。
【0069】
請求項10記載の発明によれば、電力系統の送電線を流れる有効電力が、所定時刻前においては流れていたが、現在流れていない場合に、電力系統に事故が発生したものと判断するように構成したので、今回新たに発生した事故を確実に検出することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1による系統安定化装置を示す構成図である。
【図2】この発明の実施の形態1による系統安定化装置が適用する系統安定化方法を示すフローチャートである。
【図3】事故発生後の無効電力の動揺波形を示す波形図である。
【図4】振動発散判定器33の具体的構成を示す構成図である。
【図5】この発明の実施の形態2による系統安定化装置を示す構成図である。
【図6】この発明の実施の形態2による系統安定化装置が適用する系統安定化方法を示すフローチャートである。
【図7】事故発生後の電圧の動揺波形を示す波形図である。
【図8】振動発散判定器63の具体的構成を示す構成図である。
【図9】この発明の実施の形態3による系統安定化装置を示す構成図である。
【図10】この発明の実施の形態4による系統安定化装置を示す構成図である。
【図11】この発明の実施の形態4における事故検出装置101の動作を示すフローチャートである。
【図12】従来の系統安定化装置を示す構成図である。
【図13】事故発生後の有効電力の動揺波形を示す波形図である。
【符号の説明】
1,2 電力系統、3 連系線(送電線)、10,20,91 PT(電圧検出手段)、18 送電線、25,110 制御装置(制御手段)、32,42 無効電力計測器(無効電力検出手段)、33,43,63,73,93 振動発散判定器(比較手段、判定手段)、62,72,92 電圧計測器(電圧検出手段)、102 有効電力計測器(事故検出手段)、103 事故検出器(事故検出手段)。

Claims (10)

  1. 電力系統の送電線を流れる無効電力を検出する無効電力検出手段と、上記無効電力検出手段により検出された無効電力を電力基準値と比較する比較手段と、上記比較手段の比較結果が当該無効電力の動揺周期ごとに、当該無効電力が電力基準値を上回る旨を示す場合には、電力系統が振動発散に至るものと判断する判定手段と、上記判定手段により電力系統が振動発散に至るものと判断されると、電力系統から発電機を遮断する制御手段とを備えた系統安定化装置。
  2. 電力系統の送電線に印加された電圧を検出する電圧検出手段と、上記電圧検出手段により検出された電圧を電圧基準値と比較する比較手段と、上記比較手段の比較結果が当該電圧の動揺周期ごとに、当該電圧が電圧基準値を下回る旨を示す場合には、電力系統が振動発散に至るものと判断する判定手段と、上記判定手段により電力系統が振動発散に至るものと判断されると、電力系統から発電機を遮断する制御手段とを備えた系統安定化装置。
  3. 電力系統の送電線を流れる無効電力を検出する無効電力検出手段と、電力系統の送電線に印加された電圧を検出する電圧検出手段と、上記無効電力検出手段により検出された無効電力を電力基準値と比較するとともに、上記電圧検出手段により検出された電圧を電圧基準値と比較する比較手段と、上記比較手段の比較結果が当該無効電力の動揺周期ごとに、当該無効電力が電力基準値を上回るとともに、当該電圧の動揺周期ごとに、当該電圧が電圧基準値を下回る旨を示す場合には、電力系統が振動発散に至るものと判断する判定手段と、上記判定手段により電力系統が振動発散に至るものと判断されると、電力系統から発電機を遮断する制御手段とを備えた系統安定化装置。
  4. 電力系統の事故を検出する事故検出手段を設け、判定手段は上記事故検出手段による電力系統の事故検出を条件に、電力系統が振動発散に至るものと判断することを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の系統安定化装置。
  5. 事故検出手段は、電力系統の送電線を流れる有効電力が、所定時刻前においては流れていたが、現在流れていない場合に、電力系統に事故が発生したものと判断することを特徴とする請求項4記載の系統安定化装置。
  6. 電力系統の送電線を流れる無効電力を検出するとともに、その無効電力を電力基準値と比較し、その比較結果が当該無効電力の動揺周期ごとに、当該無効電力が電力基準値を上回る旨を示す場合には、電力系統が振動発散に至るものと判断して、電力系統から発電機を遮断する系統安定化方法。
  7. 電力系統の送電線に印加される電圧を検出するとともに、その電圧を電圧基準値と比較し、その比較結果が当該電圧の動揺周期ごとに、当該電圧が電圧基準値を下回る旨を示す場合には、電力系統が振動発散に至るものと判断して、電力系統から発電機を遮断する系統安定化方法。
  8. 電力系統の送電線を流れる無効電力及び電力系統の送電線に印加される電圧を検出して、その無効電力を電力基準値と比較するとともに、その電圧を基準電圧値と比較し、その比較結果が当該無効電力の動揺周期ごとに、当該無効電力が電力基準値を上回るとともに、当該電圧の動揺周期ごとに、当該電圧が電圧基準値を下回る旨を示す場合には、電力系統が振動発散に至るものと判断して、電力系統から発電機を遮断する系統安定化方法。
  9. 電力系統の事故を検出する処理を実行し、電力系統の事故検出を条件に、電力系統が振動発散に至るものと判断することを特徴とする請求項6から請求項8のうちのいずれか1項記載の系統安定化方法。
  10. 電力系統の送電線を流れる有効電力が、所定時刻前においては流れていたが、現在流れていない場合に、電力系統に事故が発生したものと判断することを特徴とする請求項9記載の系統安定化方法。
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