JP3549192B2 - カードリーダ - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報交換のためにデータ蓄積カードが挿入されるカードリーダであって、カードをそのデータ交換位置にまでほぼ水平方向にカードを案内するカードガイドを有するカードリーダに関する。このカードガイドは、挿入方向における下流側の区間で遮断されている。該区間の長さは通常のカードの長さより短い。遮断区間の下方には通常のカードより長さが短いカードのための落とし口が設けられている。データ交換位置においてカードの前端がカードリーダのサポートに当接する。
【０００２】
【従来の技術】
この種のカードリーダは既に公知である。集積回路（チップカード）又は磁気ストリップ（ストリップカード）を有するカードの長さは標準化されており、従ってカードリーダは、この「標準」カードの長さに対してのみ設計されている。より短いカードがカードリーダの中で引っ掛かって他のカードの挿入を妨害したり、他のカードのデータ交換を邪魔するのを避けるために、公知のカードリーダのカードガイドには遮断部が設けられ、過度に短いカードがカードリーダからその底部の落とし口を介して落下するようにされている。通常の長さのカードは、遮断されたガイドの後、即ち落とし口の後で棒状のサポート上まで挿入方向に移動する。このサポートは、カードリーダのハウジングの後ろ側から挿入方向と反対方向に突出する突起部の自由端によって形成されている。このサポートは、カードの前端をデータ交換位置にまで案内すると同時に、データ交換位置において読み取りユニットがカードの上面にまで下降されたときに、スラスト軸受を形成する。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
突起部の自由端には、挿入されたカードをデータ交換位置に導くストッパ傾斜部が形成されているが、通常長さのカードでも、その面が、例えば誤った保管により長手方向に下方に大きく曲がっているとき、サポート上にまで走行せず、カードリーダの自由スペース内のサポートの下に挿入されてカードがカードリーダの中に「見えなくなり」、ユーザによる復旧が不能になる恐れがある。
【０００４】
従って、本発明の目的は、長手方向に下方に大きく曲がった面を有するカードでもデータ交換位置にまで確実に挿入可能なように上述したタイプのカードリーダを改良することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、本発明によれば、ストッパセグメントが、サポートから挿入方向と反対方向にカードガイドの遮断区間の下方にまで延びることによって達成される。
【０００６】
下方に大きく曲がったカードを挿入するとき、その前端は、挿入方向に移動してストッパセグメント上に達し、ストッパセグメントによって上方に案内されてサポート上に至る。ストッパセグメントが、遮断区間、即ち落ちし口の領域内に延びる程度が大きいほど、カードの前端は下方に大きく曲げられることがある。しかしながら、ストッパセグメントの遮断区間、即ち落とし口の領域内への延び度合いは、過度に短いカードが落とし口から下方に落下するのが阻止されない程度とする。
【０００７】
本発明の特に好ましい実施の形態では、ストッパセグメントのストッパ面が挿入方向と反対方向に下方に傾斜している。これは、過度に短いカードが下方に滑り落ちることによってカードリーダから落下するという重要な効果をもたらす。
【０００８】
好ましくは、サポートは、挿入方向と反対方向にカードリーダの後ろ側から延びる突起部の自由端によって形成される。
【０００９】
ストッパセグメントの一端をほぼ中央に配されたサポートに接続し、他端をカードリーダの側壁に接続すると、ストッパセグメントが設けられているにも拘わらずカードリーダの全体高さを特に低くすることができる。
【００１０】
ストッパセグメントを、大きく曲がったカードの案内性を向上するためにサポートの両側に配することができる。
【００１１】
ストッパセグメントは、カードリーダのハウジングとの一体の射出成形部品として製造してもよく、又は別体として製造してもよい。後者の場合は、後で共通のカードリーダにストッパセグメントを格別に安価に装着することができる。
【００１２】
本発明のその他の利点は、詳細な説明及び図面により導き出すことが可能である。上記の特徴及び以下に述べる特徴は、本発明により、個別に、又は任意の組み合わせでまとめて使用することが可能である。図示され、記載された実施の形態は、網羅的な列挙と解されるべきではなく、むしろ本発明を説明する例示としての性格を有する。
【００１３】
【発明の実施の形態】
図１において、カードリーダは参照番号１で示され、その中に、カード２が、例えば読み取りユニット（図示せず）とのデータ交換のために水平方向に挿入方向３に水平方向に挿入することができる。カードリーダ１には、挿入方向３から見て後部及び前部のカードガイド４，５が設けられている。後部のカードガイド４は、カードリーダ１の口金片６にスロット状の開口として形成されている。これらの２つのカードガイド４，５の間では、カードが長さＬに亘って案内されず、即ち、カードガイドは、区間７において遮断されている。遮断区間７の下には、落とし口８が設けられている。以下に詳細に説明するように、通常のカード２よりも長さが短いカード２’は、カードリーダから落とし口８を介して下方に落下することができる。
【００１４】
突出部１０として設計されたサポート１１は、カードリーダ１の後ろ側（後壁）９から水平なカード通路面の下に挿入方向とは反対方向に延びる。遮断区間７に内にあって案内されていないカードの前端２ａは、ストッパ傾斜部１２を備えているサポート１１の自由端１３に達する。データ交換位置に到達して、カードの前端２がカードリーダ１の２つのストッパ１４に当たると、読み取りユニットがカード２の上側上まで下降するか又は下降可能となる。
【００１５】
弓状のストッパセグメント１５は、突起部１０の自由端１３に接続されており、そのストッパセグメント１５は、挿入方向３と反対方向に、且つ挿入方向３に対して横方向に横切って延び、他端がカードリーダ１の側壁１６に接続されている。このストッパセグメント１５は、カードガイドの遮断区間７の下まで延びており、その上側のストッパ面１７（図２）が、挿入方向と反対方向に下方に傾斜している。
【００１６】
下方に大きく曲がったカード２の挿入中に（図２）、挿入方向３に関してカードの前端２ａは、カードガイドの遮断区間７においてストッパセグメント１５のストッパ面１７上に既に達し、突起部１０の高さになるまで更に挿入する間に上方に案内され、更にその上をデータ交換位置に至るまで案内される。ストッパセグメント１５がないと、上記曲がったカード２は最後には突起部１０の下になり、そこで「見えなくなる」。即ち、カードリーダ１はそのようなカード２を「飲み込む」ことになる。
【００１７】
反対に、カード２が過度に短かく、長さが遮断区間７の長さＬより短い場合には、かかるカード２がカードリーダ１の中に挿入されたときは（図３）、カード２は、水平なカード通路面から落とし口８を介して傾斜したストッパ面１７上に下方に落下し、ストッパ面１７上を挿入方向３と反対方向に下方に滑り落ちて、図３の鎖線で示すようにカードリーダ１から落下する。
【００１８】
本実施の形態に示された例では、ストッパセグメント１５は、別体の弓状部材であり、突起部１０及び側壁１６に取り外し自在に又は取り外し不能に取付ることができるが、例えば、ストッパセグメント１５は懸吊されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の形態によるカードリーダを下から見た図である。
【図２】曲がった面を有するカードが挿入された図１に示すカードリーダの縦断面図である。
【図３】過度に短いカードが挿入された場合の図２のカードリーダを示す。
【符号の説明】
２ データ蓄積カード
２’ 長さが短いカード
２ａ カードの前端
３ 挿入方向
４，５ カードガイド
６ 口金片
７ 区間
８ 落とし口
１０ 突起部
１３ 自由端
１５ ストッパセグメント

Claims (5)

1. 情報交換のためにデータ蓄積カード（２）が挿入可能なカードリーダ（１）であって、そのデータ交換位置にまでカード（２）をほぼ水平方向に案内すると共に、挿入方向における長さ（Ｌ）が通常のカードの長さより短い区間において遮断され、挿入方向における遮断区間の後ろにてサポート（１１）を一端に備えるカードガイド（４，５）と、前記遮断区間（７）の下に設けられ、通常のカード（２）より長さが短いカード（２’）のための落とし口（８）と、前記サポート（１１）から前記挿入方向（３）と反対方向に前記カードガイド（４，５）の前記遮断区間（７）の下に延びる弓形のストッパセグメント（１５）とを有し、前記ストッパセグメント（１５）のストッパ面（１７）が、前記サポート（１１）に向かって上方に傾斜して前記挿入方向（３）に延び、且つ下方に懸垂した前記カードの前端（２ａ）を前記サポート（１１）上に案内し前記データ交換位置に至らせるカードリーダ（１）において、
   前記ストップセグメント（１５）は、前記カードガイドの中央の前記サポート（１１）から横方向に側壁まで延びていることを特徴とするカードリーダ。
2. 前記サポート（１１）は、前記カードリーダ（１）の後ろ側（９）から挿入方向（３）と反対方向に延びる突起部（１０）の自由端（１３）によって形成されていることを特徴とする請求項１記載のカードリーダ。
3. 前記ストッパセグメント（１５）は、ぼぼ中央に配された前記サポート（１１）に一端が接続され、他端が前記カードリーダ（１）の側壁（１６）に接続されていることを特徴とする請求項１又は２記載のカードリーダ。
4. 前記ストッパセグメント（１５）は、前記カードリーダ（１）のハウジングと一体の射出成形部品として製造可能であることを特徴とする請求項１乃至３のいずれか１項に記載のカードリーダ。
5. 前記ストッパセグメント（１５）は別体の部材であることを特徴とする請求項１乃至３のいずれか１項に記載のカードリーダ。

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