JP3549070B2 - ディスクブレーキ - Google Patents

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Braking Arrangements (AREA)

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ディスクブレーキに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、中,大型車両の常用ブレーキ,駐車ブレーキとしてドラム式のブレーキが広く使用されていたが、昨今、ドラムブレーキに比し制動フィーリングが良好で荷崩れがし難く、又、高速時,降坂時にフェード現象の発生の少ないディスクブレーキが、乗用車のみならず、中,大型車両に用いられるようになっている。
【0003】
図5及び図6はディスクブレーキの構造を示し、このディスクブレーキ1は、ハブに装着されてホイールと共に回転するディスクロータ3と、液圧を制動力に変換するピストン5とシリンダ7を有するキャリパ9と、適正な制動力を発生させるためのインナプレッシャパッド11とアウタプレッシャパッド13、そして、ディスクロータ3の摩擦力をブレーキトルクに変換するため、プレッシャパッド11,13のストッパとして、又、キャリパ9を上下2本のリテーナピン15を介して支持,摺動させるマウンティングブラケット17や、ディスクロータ3のディスク面やプレッシャパッド11,13を保護するスプラッシュガード等から構成されている。
【0004】
そして、ドライバーがブレーキペダルを操作すると、エアブースタからシリンダ7内にブレーキ液19が送られ、ブレーキ液圧が増加すると、ピストン5がインナプレッシャパッド11をディスクロータ3のディスク面に押し付けると共に、その反力でキャリパ9が摺動してアウタプレッシャパッド13をディスクロータ3のディスク面に押し付けるようになっている。
【0005】
又、この時、両プレッシャパッド11,13はディスクロータ3と同方向に回転しようとするが、これらはキャリパ9やスプラッシュガード等を支持するマウンティングサポートにより制止されるので、回転するディスクロータ3とこれを挟持する両プレッシャパッド11,13間にブレーキトルクが発生して車両が制動されることとなる。
【0006】
尚、図5中、21はブーツ、23はリトラクションシールである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ドラムブレーキに比しディスクブレーキ1はフェード現象が発生する虞が少ないとしても、高速からのブレーキ,連続長坂路降下,短時間内の繰返し操作等により、ディスクロータ3との摩擦でインナプレッシャパッド11やアウタプレッシャパッド13の温度が上昇してフェード現象が発生する虞があったが、近年のライニング技術の発達により、プレッシャパッドが高温になっても、フェード現象を起こさない(ブレーキ効果の落ちない)プレッシャパッドが開発されている。
【0008】
そのため、ドライバーはディスクブレーキが高温になってもフートブレーキを多用することとなり、その結果、ディスクロータにヒートクラックが発生したり、プレッシャパッドの早期摩耗といった熱による新たな問題が発生している。
尚、実開平5−5645号公報には、油圧機構に改良を加えてブレーキライニングの温度を制御する温度制御装置が開示されているが、斯かる制御装置は油圧機構の構造がきわめて複雑となってコストがかかってしまうといった欠点が指摘されている。
【0009】
本発明は斯かる実情に鑑み案出されたもので、簡単な構造でディスクロータのヒートクラックやプレッシャパッドの早期磨耗といった熱による不具合を解消して、耐久性の向上を図ったディスクブレーキを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
斯かる目的を達成するため、請求項1に係る発明は、リテーナピンを介してマウンティングブラケットに摺動自在に支持され、シリンダ内に液圧を制動力に変換するピストンを装着したキャリパと、ハブに装着されてホイールと共に回転するディスクロータと、ディスクロータのディスク面を挟んで装着されたインナプレッシャパッドとアウタプレッシャパッドとで構成され、ドライバーのペダル操作によりシリンダ内に圧送されたブレーキ液が、ピストンを介してインナプレッシャパッドをディスクロータのディスク面に圧接させると共に、その反力でキャリパがアウタプレッシャパッドをディスクロータのディスク面に圧接させるディスクブレーキに於て、上記ピストンにブレーキ液の流通孔を設け、キャリパ内の温度が所定値に達したとき当該流通孔を開放するバルブをピストンに装着すると共に、ピストン内に、当該ピストンと同軸上にスプリングで支持された減圧ピストンを装着したことを特徴とする。
【0011】
そして、請求項2に係る発明は、請求項1記載のディスクブレーキに於て、バルブは、ピストンとインナプレッシャパッドとの間に介在されたサーモスタットと連結してピストンと同軸上に装着され、当該バルブは、インナプレッシャパッドの昇温によるサーモスタットの変形で流通孔を開放することを特徴とする。
又、請求項3に係る発明は、リテーナピンを介してマウンティングブラケットに摺動自在に支持され、シリンダ内に液圧を制動力に変換するピストンを装着したキャリパと、ハブに装着されてホイールと共に回転するディスクロータと、ディスクロータのディスク面を挟んで装着されたインナプレッシャパッドとアウタプレッシャパッドとで構成され、ドライバーのペダル操作によりシリンダ内に圧送されたブレーキ液が、ピストンを介してインナプレッシャパッドをディスクロータのディスク面に圧接させると共に、その反力でキャリパがアウタプレッシャパッドをディスクロータのディスク面に圧接させるディスクブレーキに於て、上記ピストンを、シリンダ内に圧送されたブレーキ液で夫々移動可能なアウタピストンとインナピストンとで構成すると共に、シリンダ内に、キャリパ内の温度が所定値に達したときアウタピストンの移動を阻止する移動阻止手段を設けたことを特徴とし、請求項4に係る発明は、請求項3記載のディスクブレーキに於て、移動阻止手段は、アウタピストンの外周に装着されたサーモスタットからなり、当該サーモスタットは、キャリパ内の昇温により変形してシリンダの内周に圧接することを特徴としている。
【0012】
【作用】
各請求項に係る発明によれば、ドライバーがペダル操作をすると、シリンダ内にブレーキ液が圧送されてその液圧でピストンがインナプレッシャパッドをディスクロータのディスク面に圧接させると共に、その反力でキャリパがアウタプレッシャパッドをディスクロータのディスク面に圧接させるが、請求項1に係る発明では、キャリパ内の温度が所定値に達すると、バルブがピストンの流通孔を開放するので、ピストン内にブレーキ液が流入し、減圧ピストンがスプリングのバネ力に抗して押し下げられることとなる。
【0013】
従って、ピストン内にブレーキ液が流入した分、通常時と同じストロークでブレーキペダルを踏んでも、通常時に比しブレーキトルクは低下する。
そして、減圧ピストンがスプリングのバネ力に抗して最大限押し下げられたところでピストン内へのブレーキ液の流入がなくなり、斯かる状態で初めて通常時と同等の液圧がピストンにかかって、当該ピストンがインナプレッシャパッドをディスクロータのディスク面に圧接させると共に、その反力でキャリパがアウタプレッシャパッドをディスクロータのディスク面に圧接させて、従来と同様の制動力が得られることとなる。
【0014】
そして、請求項2に係る発明では、インナプレッシャパッドの温度が所定値に達すると、サーモスタットの変形でバルブが移動して流通孔を開放する。
又、請求項3に係る発明では、キャリパ内の温度が所定値に達すると、アウタピストンの移動を移動阻止手段が阻止するので、インナピストンが受けた液圧により当該インナピストンがインナプレッシャパッドをディスクロータのディスク面に圧接させると共に、その反力でキャリパがアウタプレッシャパッドをディスクロータのディスク面に圧接させることとなる。
【0015】
そして、請求項4に係るディスクブレーキでは、キャリパ内の温度が所定値に達すると、アウタピストンの外周に装着されたサーモスタットが変形してシリンダの内周に圧接し、アウタピストンをシリンダに固定することとなる。
【0016】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に説明する。
【0017】
尚、図5に示す従来例と同一のものには同じ符号を付してそれらの説明は省略する。
図1は請求項1及び請求項2に係るディスクブレーキの一実施例を示し、図に於て、25は上述したキャリパ9と同様、リテーナピンを介してマウンティングブラケットに摺動自在に支持されたキャリパで、そのシリンダ27内には液圧を制動力に変換する断面略コ字状のピストン29が装着されている。そして、ドライバーのブレーキ操作でシリンダ27の流通孔31からブレーキ液19がシリンダ27内に圧送されると、ピストン29がインナプレッシャパッド11をディスクロータ3のディスク面に圧接させると共に、その反力でキャリパ25がアウタプレッシャパッド13をディスクロータ3のディスク面に圧接させるようになっている。
【0018】
又、図中、33はピストン29の頂部29aに設けたブレーキ液19の流通孔、35は当該流通孔33を開閉する断面略T字状のバルブで、当該バルブ35は上記頂部29aを貫通してピストン29と同軸上に挿着されており、その軸部35aの後端は、ピストン29とインナプレッシャパッド11との間に介在された薄板状のサーモスタット37の中央部37aに連結されている。
【0019】
サーモスタット37は、図1及び図2に示すように中央部37aがバルブ35の軸方向へ変形可能な構造とされており、連続長坂路降下や短時間内の繰返し操作等によってインナプレッシャパッド11が所定の高温状態になると、サーモスタット37は図2の如くその中央部37aが矢印A方向へ変形し、そして、これに連動してバルブ35が同方向へ移動するようになっている。
【0020】
上述したようにバルブ35は、ピストン29の頂部29aを貫通してピストン29と同軸上に挿着されており、図1に示すようにサーモスタット37が未変形状態にある通常時に、当該バルブ35の頭部35bがピストン29の頂部29aに圧接して流通孔33を閉鎖している。そして、図2に示すようにサーモスタット37の変形に連動してバルブ35が矢印A方向へ移動すると、バルブ35の頭部35aとピストン29の頂部29aとが離間して流通孔33が開放されるようになっている。
【0021】
従って、ドライバーのペダル操作でシリンダ27内に圧送されたブレーキ液19は、開放された流通孔33からピストン29内に流入することとなる。
又、ピストン29内には、上記バルブ35の軸部35aが中央を貫通する円板状の減圧ピストン39が、ピストン29と同軸上に装着されている。そして、ピストン29の後端側内周に装着したスプリングホルダー41と減圧ピストン39との間にはスプリング43が張架されており、当該スプリング43によって減圧ピストン39は矢印A方向へ付勢されている。
【0022】
そして、上述したように流通孔33が開放されてピストン29内にブレーキ液19が流入すると、減圧ピストン39は、ブレーキ液19の液圧によりスプリング43のバネ力に抗して矢印B方向へ移動するが、ドライバーがブレーキペダルを元に戻すと液圧が低下するので、減圧ピストン39はスプリング43の復元力によって矢印A方向へ移動し、これにより、ピストン29内に流入したブレーキ液19が流通孔35を介してピストン29から流出するようになっている。
【0023】
その他、図中、45,47は減圧ピストン39に装着されたシ−ル部材である。
本実施例に係るディスクブレーキ49はこのように構成されているから、インナプレッシャパッド11が所定の温度に未だ昇温していない通常時に、バルブ35の頭部35bがピストン29の頂部29aに圧接して流通孔33を閉鎖する。従って、ドライバーのペダル操作でシリンダ27の流通孔31からブレーキ液19がシリンダ27内に圧送されると、ピストン29がその液圧でインナプレッシャパッド11をディスクロータ3のディスク面に圧接させると共に、その反力でキャリパ25がアウタプレッシャパッド13をディスクロータ3のディスク面に圧接させて、従来と同様のブレーキトルクが得られることとなる。
【0024】
そして、連続長坂路降下や短時間内の繰返し操作等によってインナプレッシャパッド11の温度が所定値まで上昇すると、サーモスタット37は図2に示すように中央部37aが矢印A方向へ変形し、そして、これに連動してバルブ35が同方向へ移動して流通孔33が開放されるので、ドライバーのペダル操作でシリンダ27内に圧送されたブレーキ液19は、開放された流通孔33からピストン29内に流入し、減圧ピストン39は、ブレーキ液19の液圧によりスプリング43のバネ力に抗して矢印B方向へ押し下げられることとなる。
【0025】
従って、ピストン29内にブレーキ液19が流入した分、通常時と同じストロークでブレーキペダルを踏んでも、通常時に比しブレーキトルクは低下する。
そして、減圧ピストン39がスプリング43のバネ力に抗して最大限押し下げられたところでピストン29内へのブレーキ液19の流入がなくなり、斯かる状態で初めて通常時と同等の液圧がピストン29にかかって、当該ピストン29がインナプレッシャパッド11をディスクロータ3のディスク面に圧接させると共に、その反力でキャリパ25がアウタプレッシャパッド13をディスクロータ3のディスク面に圧接させて、従来と同様の制動力が得られることとなる。
【0026】
図3は本実施例に於けるペダルストロークとブレーキトルクとの関係を示し、図中、C点はピストン29内に流入したブレーキ液19によって減圧ピストン39が最大限押し下げられた時点を示し、当該C点で初めて通常時と同等のブレーキトルクが得られている。
そして、図3から明らかなように本実施例によれば、インナプレッシャパッド11が高温となってシリンダ27内に圧送されたブレーキ液19が更にピストン29内に流入すると、通常時と同等のブレーキトルクを得るにはペダルストロークを長く取ることが必要となる。
【0027】
従って、ドライバーは、十分な制動力を得るためのペダルストロークが通常時に比し長くなったことによって、インナプレッシャパッド11の温度が上昇したことが検知でき、その結果、ドライバーはフートブレーキの使用を止めてエンジンブレーキやリターダ等の補助ブレーキを用いることとなり、その結果、ディスクブレーキ49の耐久性が向上することとなった。
【0028】
又、本実施例によれば、所要液量が増加するため、ブレーキ警報ランプが点灯してドライバーに視覚的に警報できることとなる。
図4は請求項3及び請求項4に係るディスクブレーキの一実施例を示し、以下、本実施例を図面に基づき説明するが、図5に示す従来例と同一のものには同じ符号を付してそれらの説明は省略する。
【0029】
図中、51はリテーナピンを介してマウンティングブラケットに摺動自在に支持されたキャリパで、そのシリンダ53内にはピストン55が装着されている。
而して、本実施例に於けるピストン55は、小径部57aと大径部57bとからなる断面略コ字状のインナピストン57と、当該インナピストン57の小径部57aに移動自在に外嵌された筒状のアウタピストン59とからなり、アウタピストン59の端部は、小径部57aと大径部57bとの段差部57cに当接されている。
【0030】
そして、キャリパ51内の温度が所定値以下の通常時に、ドライバーがブレーキペダルを操作して流通孔61からブレーキ液19がシリンダ53内に圧送されると、両ピストン57,59が受けた液圧によってインナピストン57がインナプレッシャパッド11をディスクロータ3のディスク面に圧接させると共に、その反力でキャリパ51がアウタプレッシャパッド13をディスクロータ3のディスク面に圧接させるようになっている。
【0031】
又、アウタピストン59の外周には、軸方向に複数の凹部63が設けられている。そして、各凹部63に、夫々、断面略円弧状の肉薄なサーモスタット65が装着されており、各サーモスタット65は、連続長坂路降下や短時間内の繰返し操作等でキャリパ51内の温度が上昇して所定値になると、外方へ変形してシリンダ53の内周に圧接し、アウタピストン59の移動を阻止するようになっている。
【0032】
その他、図中、67はアウタピストン59の内周に装着されたリトラクションシールである。
本実施例に係るディスクブレーキ69はこのように構成されているから、キャリパ51内の温度が所定値まで昇温していない通常時に、サーモスタット65は図4の如き未変形状態となっている。そのため、ドライバーがブレーキペダルを操作して流通孔61からブレーキ液19がシリンダ53内に圧送されると、両ピストン57,59が移動し、そして、両ピストン57,59が受けた液圧によりインナピストン57がインナプレッシャパッド11をディスクロータ3のディスク面に圧接させると共に、その反力でキャリパ51がアウタプレッシャパッド13をディスクロータ3のディスク面に圧接させることとなる。
【0033】
そして、連続長坂路降下や短時間内の繰返し操作等によってキャリパ51内の温度が所定値まで上昇すると、アウタピストン59の外周に装着した各サーモスタット65が変形してシリンダ53の内周に圧接するので、アウタピストン59の移動が阻止されることとなる。
従って、ドライバーのペダル操作でシリンダ53内にブレーキ液19が圧送されると、インナピストン57のみが移動して、インナピストン57が受けた液圧により当該インナピストン57がインナプレッシャパッド11をディスクロータ3のディスク面に圧接させると共に、その反力でキャリパ51がアウタプレッシャパッド13をディスクロータ3のディスク面に圧接させることとなる。
【0034】
このように、本実施例によれば、キャリパ51内の温度が所定値まで上昇すると、アウタピストン59がシリンダ53に固定されてピストン推力がインナピストン57のみとなるため、通常時と同じストローク分を踏み込んでも、制動力が低下することとなる。
従って、ドライバーは、通常時と同じストローク分を踏み込んでも制動力が低下したことにより、キャリパ51内の温度が上昇したことが分かり、その結果、本実施例によっても、ドライバーはフートブレーキの使用を止めてエンジンブレーキやリターダ等の補助ブレーキを用いることとなり、ディスクブレーキ69の耐久性が向上することとなった。
【0035】
尚、図1の実施例に於けるバルブ35による流通孔33の開閉機構は、斯かる構造に限定されるものではなく、又、各実施例に於けるサーモスタット37,65に代えて形状記憶合金等を使用してもよいことは勿論である。
【0036】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1及び請求項2に係るディスクブレーキによれば、ドライバーは、通常時に比しペダルストロークが長くなったことによってインナプレッシャパッドの温度が上昇したことが分かり、又、請求項3及び請求項4に係るディスクブレーキによれば、通常時と同じストローク分を踏み込んでも制動力が低下したことによってキャリパ内の温度が上昇したことが分かるので、ドライバーはフートブレーキの使用を止めてエンジンブレーキやリターダ等の補助ブレーキを用いることとなり、その結果、ディスクブレーキの耐久性が向上することとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1及び請求項2に係るディスクブレーキの一実施例の通常時の断面図である。
【図2】請求項1及び請求項2に係るディスクブレーキの一実施例の高温時の断面図である。
【図3】通常時及び高温時に於けるペダルストロークとブレーキトルクの関係を示すグラフである。
【図4】請求項3及び請求項4に係るディスクブレーキの一実施例の通常時の断面図である。
【図5】従来のディスクブレーキの断面図である。
【図6】従来のディスクブレーキの斜視図である。
【符号の説明】
3 ディスクロータ
11 インナプレッシャパッド
13 アウタプレッシャパッド
19 ブレーキ液
25,51 キャリパ
27,53 シリンダ
29,55 ピストン
33 流通孔
35 バルブ
37,65 サーモスタット
39 減圧ピストン
43 スプリング
49,69 ディスクブレーキ
57 インナピストン
59 アウタピストン

Claims (4)

  1. リテーナピンを介してマウンティングブラケットに摺動自在に支持され、シリンダ内に液圧を制動力に変換するピストンを装着したキャリパと、ハブに装着されてホイールと共に回転するディスクロータと、ディスクロータのディスク面を挟んで装着されたインナプレッシャパッドとアウタプレッシャパッドとで構成され、ドライバーのペダル操作によりシリンダ内に圧送されたブレーキ液が、ピストンを介してインナプレッシャパッドをディスクロータのディスク面に圧接させると共に、その反力でキャリパがアウタプレッシャパッドをディスクロータのディスク面に圧接させるディスクブレーキに於て、
    上記ピストンにブレーキ液の流通孔を設け、キャリパ内の温度が所定値に達したとき当該流通孔を開放するバルブをピストンに装着すると共に、ピストン内に、当該ピストンと同軸上にスプリングで支持された減圧ピストンを装着したことを特徴とするディスクブレーキ。
  2. バルブは、ピストンとインナプレッシャパッドとの間に介在されたサーモスタットと連結してピストンと同軸上に装着され、当該バルブは、インナプレッシャパッドの昇温によるサーモスタットの変形で流通孔を開放することを特徴とする請求項1記載のディスクブレーキ。
  3. リテーナピンを介してマウンティングブラケットに摺動自在に支持され、シリンダ内に液圧を制動力に変換するピストンを装着したキャリパと、ハブに装着されてホイールと共に回転するディスクロータと、ディスクロータのディスク面を挟んで装着されたインナプレッシャパッドとアウタプレッシャパッドとで構成され、ドライバーのペダル操作によりシリンダ内に圧送されたブレーキ液が、ピストンを介してインナプレッシャパッドをディスクロータのディスク面に圧接させると共に、その反力でキャリパがアウタプレッシャパッドをディスクロータのディスク面に圧接させるディスクブレーキに於て、
    上記ピストンを、シリンダ内に圧送されたブレーキ液で夫々移動可能なアウタピストンとインナピストンとで構成すると共に、シリンダ内に、キャリパ内の温度が所定値に達したときアウタピストンの移動を阻止する移動阻止手段を設けたことを特徴とするディスクブレーキ。
  4. 移動阻止手段は、アウタピストンの外周に装着されたサーモスタットからなり、当該サーモスタットは、キャリパ内の昇温により変形してシリンダの内周に圧接することを特徴とする請求項3記載のディスクブレーキ。
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