JP3548380B2 - ドアホン子機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はドアホン子機に関し、特に周囲騒音の大きな環境下において、良好なインターホン通話が可能なドアホン子機に係わる。
【0002】
【従来の技術】
従来から、図8に示すような、周囲騒音の大きな環境下において通信される音声を取り出す方法として、マイクロホンから入力された騒音の周波数帯域を含んだ音声信号の周波数特性を変化させ、騒音を減衰させた音声信号を取り出すドアホン子機が提案されている。
【0003】
図8のドアホン子機AQ51は、周囲騒音の大きな環境下で音声信号f50を入力するマイクロホンMIC51と、マイクロホンMIC51に入力された音声信号f50の周波数帯域から、人間の声などの音声の周波数帯域f51のみを通過させ、騒音の周波数帯域f52は減衰させるフィルタF51とが設けられている。
マイクロホンMIC51の出力側はフィルタF51の一方に接続されており、フィルタF51の他方はドアホン子機側接続端子T51に接続されている。また、ドアホン子機側接続端子T51は伝送路L51を介して居室親機BQ51に接続されている。
【0004】
このように構成されている従来のドアホン子機AQ51において、周囲騒音の大きな環境下でマイクロホンMIC51に入力された図9に示すような音圧レベルの音声信号f50を、フィルタF51を介して人間の声等の周波数帯域f51のみを通過させ、前述の周波数帯域以外の騒音の周波数帯域f52に対してはフィルタをかけて減衰させることにより、ドアホン子機AQ51のマイクロホンMIC51に入力された音声信号f50のうち、音声の周波数帯域f51のみを伝送路L51を介して居室親機BQ51へ伝送し、出力することで聞き取りやすくしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のドアホン子機AQ51では、周囲騒音の大きな環境下でマイクロホンMIC51から入力される音声信号f50に含まれる騒音の周波数帯域f52内に音声の周波数帯域f51が存在する際、フィルタF51の遮断(減衰)特性が十分でない為に、必ずしも騒音が減衰されずにフィルタF51を通過してしまう上に、騒音の周波数帯域f52が環境によって変化する為、前述のフィルタF51を使用しても騒音を減衰可能な場所と、騒音を減衰不可能な場所の両方が存在してしまうという難点があった。
【0006】
本発明は、以上のような難点を解消するためになされたもので、インターホンを通して、マイクロホンから遠距離に存在する騒音を取り除き、近距離の通話品質を向上させることが可能なドアホン子機を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成する本発明のドアホン子機は、ドアホン子機筐体に第1、第2、第3のマイクロホンを垂直方向に所定間隔で順次配置し、第1、第2のマイクロホンの出力の差、第2、第3のマイクロホンの出力の差をそれぞれとる差動回路と、両差動回路の出力の和をとって音声信号を取り出す加算回路とを備えたものである。
【0008】
本発明のドアホン子機において、ドアホン子機筐体に垂直同一直線上に均等に設置されている第1、第2、第3のマイクロホンに、周囲騒音の大きな環境下で入力される音声信号を、近距離に存する音声源から出力されるされる音声信号と、遠距離に存する騒音源から出力される騒音信号とを音圧レベルで分類し、前述の3つのマイクロホンの各入力レベルで取り出す。各マイクロホンからの異なる出力の音声レベル差を2つの差動回路を介して出力し、加算回路にて前述の両差動回路からの出力の和をとり、音声信号として取り出す。また、騒音信号については、3つのマイクロホンに入力される音圧レベルがほぼ同等であるために打ち消されて除去される。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のドアホン子機の一実施例について、図面を参照して説明する。図1に示す本発明のドアホン子機AQ1は、周囲騒音の大きな環境下で各入力レベルで音声信号f1を入力する第1、第2、第3のマイクロホンMIC1、MIC2、MIC3と、第1、第2、第3のマイクロホンMIC1、MIC2、MIC3からの出力の音声レベル差をとる差動回路2、3と、差動回路2、3からの出力の和をとる加算回路4とが設けられている。
【0010】
第1、第2、第3のマイクロホンMIC1、MIC2、MIC3は、図2に示すようにドアホン子機筐体1の垂直同一直線上に所定の間隔Y0で設置されており、図1に示すように第1、第2のマイクロホンMIC1、MIC2の各出力側は差動回路2の入力側に接続されている。また、第2、第3のマイクロホンMIC2、MIC3の各出力側は差動回路3の入力側に接続されている。差動回路2、3の各出力側は加算回路4の入力側に接続されており、加算回路4の出力側はドアホン子機側接続端子T1に接続されている。また、ドアホン子機側接続端子T1は伝送路L1を介して居室親機BQ1に接続されている。
【0011】
以上のように構成されている本発明のドアホン子機AQ1について、以下その動作について説明する。
図3に示すような周囲騒音の大きな環境下において、図1、図2に示すようなドアホン子機筐体1に設置されている第1、第2、第3のマイクロホンMIC1、MIC2、MIC3は、騒音源S0から出力される騒音信号f0と、人間の声等の音声源S1から出力される音声信号f1とを各々の入力レベルで入力する。
【0012】
図3の騒音源S0から出力される騒音信号f0は平面波であり、騒音源S0と第1、第2、第3のマイクロホンMIC1、MIC2、MIC3との各距離l+、l0、l−がほぼ等しい(l+≒l0≒l−)遠距離であるために、第1、第2、第3のマイクロホンMIC1、MIC2、MIC3にはほぼ同レベルの信号の入力がある。よって図1に示すような差動回路2、3および加算回路4を介した出力は「0」となり、第1、第2、第3のマイクロホンMIC1、MIC2、MIC3に入力された騒音信号f0は打ち消されて除去される。
【0013】
図3および図4に示すように、第1、第2、第3のマイクロホンMIC1、MIC2、MIC3の各マイクロホン面から、人間の声等の音声信号f1を出力する音声源S1の高さ方向のパラメータYを加えた音声源S1までの距離L+、L0、L−は、下記(1)〜(3)式で表わされる。
【0014】
【数1】
【0015】
【数2】
【0016】
【数3】
【0017】
但し、X0:マイクロホン面から音声源S1までの距離、Y0:マイクロホンの間隔(−0.1m<Y0<0.1m程度)、Y:音声源S1の高さ方向のパラメータ(−0.3m<Y<0.3m程度)である。
よって上記(1)〜(3)式より、マイクロホン面から音声源S1までの距離X0が大きければ大きいほど、L0、L+、L−の値はX0の値に近づく。また、Y=Y0/2のときL+=L0、Y=−Y0/2のときL−=L0となり、第1のマイクロホンMIC1と第2のマイクロホンMIC2、第2のマイクロホンMIC2と第3のマイクロホンMIC3の各音圧のレベル差はほとんどなくなるが、ドアホンの使い勝手上、マイクロホン面から音声源S1までの距離X0の値は一定以上大きくなることは考えられないことからL+=L0=L−となることはないので、音声源S1の高さ方向のパラメータYに依存することなく音声源S1からの音圧を取り出すことが可能である。
【0018】
すなわち、音声源S1から出力される音声信号f1は、第1、第2、第3のマイクロホンMIC1、MIC2、MIC3の各マイクロホン面から音声源S1までの距離L+、L0、L−、(L+≠L0≠L−)が近い為、第1、第2、第3のマイクロホンMIC1、MIC2、MIC3で入力される音声信号f1の音圧のレベルのうち、必ず2つは違うレベルとなることから、差動回路2を介した第1、第2のマイクロホンMIC1、MIC2の出力差、差動回路3を介した第2、第3のマイクロホンMIC2、MIC3の出力差を各々とり、加算回路4にて各差動回路2、3の和をとることにより、音声信号f1を取り出すことが出来る。
【0019】
また、図5、図6、図7のマイクロホンの間隔Y0が15cm、5cm、10cmの際のマイクロホン面から音声源S1までの距離X0と音圧(dB)の関係を示すグラフから、マイクロホンの間隔Y0が離れていればいるほど、マイクロホン面から音声源S1までの距離X0が多少離れても、音声源S1からの音圧を拾うことが可能である。しかしながら、マイクロホンの間隔Y0が離れすぎると周囲騒音も拾ってしまい、逆にマイクロホンの間隔Y0が近すぎると近くの音声でも騒音と同じように打ち消しされて除去されてしまうという問題が生じる。故に、マイクロホン面から音声源S1までの距離X0=30cm程度で音声信号f1を出力するのであれば、第2のマイクロホンMIC2(中点のマイクロホン)から少し離れたところから話した方が良いことが言える。
【0020】
上記実施例ではドアホンの場合について説明したが、音声源からの距離の測定や、指向性のあまりない集音マイクロホンとしても同様の効果を奏する。
【0021】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明のドアホン子機によれば、周囲騒音の大きな環境下においてマイクロホンに入力される音声(信号)と騒音(信号)とを入力レベルで分離させることにから、マイクロホンに対し遠距離から出力される騒音(信号)を入力レベルの打ち消し合いにより除去し、マイクロホンに対し近距離から出力される音声(信号)だけを拾うことにより、周波数特性も良好なインターホン通話が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のドアホン子機の一実施例を示す構成図。
【図2】本発明のドアホン子機の一実施例のドアホン子機筐体を示す構成図。
【図3】本発明のドアホン子機の一実施例に使用される3つのマイクロホンの各マイクロホン面と、騒音源および音声源との距離を示す説明図。
【図4】図3に示すマイクロホン面と音声源との距離に、音声源の高さ方向のパラメータを加えた図。
【図5】図4に示すマイクロホンの間隔が15cmのときの、マイクロホン面から音声源までの距離と音圧の関係を示すグラフ。
【図6】図4に示すマイクロホンの間隔が5cmのときの、マイクロホン面から音声源までの距離と音圧の関係を示すグラフ。
【図7】図4に示すマイクロホンの間隔が10cmのときの、マイクロホン面から音声源までの距離と音圧の関係を示すグラフ。
【図8】従来のドアホン子機を示す構成図。
【図9】従来のドアホン子機に使用されるマイクロホンおよびフィルタの周波数特性説明図。
【符号の説明】
1・・・・・ドアホン子機筐体
2、3・・・・・差動回路
4・・・・・加算回路
MIC1、MIC2、MIC3・・・・・第1、第2、第3のマイクロホン
f1・・・・・音声信号
Claims (1)
- ドアホン子機筐体(1)に第1、第2、第3のマイクロホン(MIC1、MIC2、MIC3)を垂直方向に所定間隔で順次配置し、前記第1、第2のマイクロホンの出力の差、前記第2、第3のマイクロホンの出力の差をそれぞれとる差動回路(2、3)と、前記両差動回路の出力の和をとって音声信号(f1)を取り出す加算回路(4)とを備えたことを特徴とするドアホン子機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14248397A JP3548380B2 (ja) | 1997-05-30 | 1997-05-30 | ドアホン子機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14248397A JP3548380B2 (ja) | 1997-05-30 | 1997-05-30 | ドアホン子機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH10336306A JPH10336306A (ja) | 1998-12-18 |
JP3548380B2 true JP3548380B2 (ja) | 2004-07-28 |
Family
ID=15316380
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14248397A Expired - Fee Related JP3548380B2 (ja) | 1997-05-30 | 1997-05-30 | ドアホン子機 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3548380B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
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---|---|---|---|---|
US7499686B2 (en) * | 2004-02-24 | 2009-03-03 | Microsoft Corporation | Method and apparatus for multi-sensory speech enhancement on a mobile device |
-
1997
- 1997-05-30 JP JP14248397A patent/JP3548380B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10336306A (ja) | 1998-12-18 |
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