JP3547357B2 - 双方向伝送システム - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、スペクトラム拡散通信方式を用いた双方向伝送システムに関する。特に、拡散符号の同期捕捉をなくしデータ伝送のスループットを向上させた伝送システムに関する。
【0002】
【従来技術】
従来より、双方向伝送システムの一例として、周波数多重により上りチャネルと下りチャネルを設けた、例えば、CATVシステム等のブロードバンド伝送システムがある。上りチャネルは、低群周波数帯域(数十MHz)を、下りチャネルは高群周波数帯域(数百MHz)を使用している。この周波数多重化システムでは、高群周波数帯域では雑音劣化が少なく、低群周波数帯域では雑音劣化が大きい。このため、低群周波数帯域では、特許第2727297号公報に開示されているように、スペクトラム拡散通信方式の採用が提案されている。
【0003】
従来より、このスペクトラム拡散通信方式(以下、SS方式)の受信方法には、スライディング相関器を用いた同期方法が採用されている。このスライディング相関器による同期引き込みは、以下のように行われる。図5(a)に直接拡散SS方式の変調部を示す。先ず、搬送波Wc とデータ信号d(t)を掛け合わせる。ここで得られたPSK変調波に更にp(t)なる拡散符号を乗じてSS変調波を発生させる。このSS変調波は、図示しない伝送路に送出される。
【0004】
次に、図5(b)にその復調部を示す。復調部では、変調部とは逆の操作でデータ信号d(t)が復調される。しかしながら、完全復調には変調側と復調側の拡散符号のパターンおよび位相がほぼ一致した同期状態が必要である。
【0005】
直接拡散SS方式の理想的な状態を図6に示す。理想的な伝送は、変調と復調に同一の拡散符号が使用されることである。現実には、同一の拡散符号発生器を共用することは不可能であるため、受信側の拡散符号発生器の位相を順にシフトさせて送信側と同期をとる。復調側PSK波の振幅が最大になった場合を、同期条件とし、その位相で受信する。この方法が、スライディング相関器による同期方法である。このような方式で、スペクトラム拡散通信方式の受信は行われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記スライディング相関による同期方式は、回路構成がシンプルで安定動作が期待できるが、同期が確立されるまでに多くの時間を要するという欠点がある。特に、拡散符号の周期が長くなれば更にその傾向が強くなる。
又、バースト通信時ではパケット毎に同期確立の時間が必要となり、実効的な伝送速度の低下を招くという問題がある。
【0007】
又、例えばCATVシステムを用いたデータ通信では、各端末装置は伝送路の空き時間を利用してデータを送出している。従って、送信要求が多数発生する場合は、各端末から次々と空き時間を検出して、データが送信されてくる。この場合に、それぞれのパケット毎にスライディング相関器を用いて同期をとると、同期が取れるまでに多大な時間を要する。従って、伝送路の空き時間を有効に使用することができないという問題があった。
【0008】
他に、この同期確立までの期間を短縮する方法として、マッチドフィルタを用いたマッチドフルタ方式等がある。しかしながら、拡散符号の符号長の増加に伴い回路規模が大きく(複雑)なりコスト高になるという欠点があった。
【0009】
本発明は上記の課題を解決するために成されたものであり、その目的はセンタ装置と固定端末装置間で行われるスペクトラム拡散通信方式において、端末装置側から位相を考慮したスペクトラム拡散変調波を送出し、両装置における同期捕捉時間をなくし正味の通信速度を向上させることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための手段は、高群帯域と低群帯域とに2分して双方向伝送をするCATV伝送路に接続された送信側の端末装置と受信側のセンタ装置との間で行われるスペクトラム拡散通信方式による伝送帯域を有した双方向伝送システムにおいて、受信側のセンタ装置には、所定の拡散符号を記憶した拡散符号記憶部と、送信側の端末装置から送出されたスペクトラム拡散変調信号の位相を検出する位相同期検出部を備え、送信側の端末装置には、所定の拡散符号と同一の拡散符号を記憶した拡散符号記憶部と、それぞれ受信側のセンタ装置の最適化位相を記憶する位相記憶部を備え、受信側のセンタ装置でクロック信号を発生させて、そのクロック信号を前記伝送路の前記高群帯域により送信側の端末装置に常時伝送し、受信側のセンタ装置はそのクロック信号に同期して拡散符号を発生させ、送信側の端末装置ではそのクロック信号と最適化位相とに基づいた位相に同期して拡散符号を発生させ、システムの初期化時においては、送信側の端末装置より所定の拡散符号でスペクトラム拡散変調信号を送信させ、受信側のセンタ装置が同一の拡散符号でスペクトラム拡散復調を行い位相同期検出部によって位相を求め、最適化位相を送信側の端末装置に知らせ、送信側の端末装置はその位相情報に基づいた位相で拡散符号を発生させてスペクトラム拡散変調を行うことにより、送信側の端末装置で発生される拡散符号の位相を最適化し、その初期化以降においては、送信側の端末装置は位相記憶部に記憶された最適化位相を用いて拡散符号を発生させて、スペクトラム拡散変調信号を送出することを特徴とする双方向伝送システムである。
【0011】
【0012】
高群帯域と低群帯域とで2分する方式としては、伝送路の一端に周波数を高群から低群、低群から高群へと変換するヘッドエンドを設けて、伝送路に接続されている各機器間で双方向通信可能とする方式がある。さらに、この方式において、伝送路にセンタ装置を接続して、このセンタ装置から所定の映像信号やデータを伝送路に送出すると共に、伝送路に接続されている各端末装置間で双方向通信を可能としたり、端末装置とセンタ装置との間で双方向通信可能とするシステムが考えられる。
【0013】
さらに、システム構成上、ヘッドエッドの置かれる位置にヘッドエンドに加えて、又は、ヘッドエンドに換えてセンタ装置を設けても良い。ヘッドエンドに換えてセンタ装置を設けた場合には、端末装置間の通信は、センタ装置を介して行われることになる。このように、各種の方式が考えられるが本発明は、これらに限定されるものではない。しかし、センタ装置から映像信号を伝送するようなCATV伝送路において、端末装置とセンタ装置との間でのデータ伝送、センタ装置を介在させたインタネット通信等に用いる場合には、上り流合雑音に対して強くなるので、特に、効果がある。
【0014】
又、スペクトラム拡散方式で通信を行うのは、システムの一部の帯域で用いられておれば十分であり、全てのチャネルで用いられる必要性はない。特に、低群上りチャネルのデータ伝送にスペクトラム拡散方式を用いることで、上述したように流合雑音に対して強いという利点がある。
【0015】
又、送信側と受信側は伝送路に接続されている機器において、スペクトラム拡散方式でデータを伝送する側の機器、そのデータを受信する側の機器を意味する。
初期化時に用いる拡散符号は、初期化以降に用いる拡散符号と同一でも異なっていても良い。即ち、初期化時に専用に用いる拡散符号であれば、送信側が複数である場合に、初期化用の拡散符号を共通化させることができる。異なる場合には、通常の運用時に割り当てられている各送信側の拡散符号を用いれば良い。
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【発明の作用及び効果】
本発明によれば、スペクトラム拡散通信方式において、受信側のスペクトラム拡散復調時の拡散符号発生の位相に合わせて、送信側が送信側の拡散符号を発生させ、スペクトラム拡散変調信号を送出している。
これにより、受信側はスペクトラム拡散復調時において、各送信側から送出されるスペクトラム拡散変調信号に対して位相を合わせる必要がない。即ち、各送信側からのスペクトラム拡散変調信号を即座に復調することができる。受信側の位相合わせの時間、即ち、送信側での待ち時間が省略されるので、正味の伝送時間が短縮される。よって、伝送効率の高い双方向伝送システムとなる。
【0021】
更に、受信側は受信側の有するクロックを基準にして拡散符号を発生させている。又、送信側は受信側から送出されたそのクロック信号を基準にして、最適化位相で送信側の拡散符号を発生させている。同一のクロックを基準にして、受信側の拡散符号と送信側側の拡散符号を発生させている。従って、確実に両拡散符号を同期させることができる。
【0022】
更に、受信側は所定の拡散符号を記憶した拡散符号記憶部と送信側から送出されたスペクトラム拡散変調信号の位相を検出する位相同期検出部とを備え、各送信側は受信側の所定の拡散符号と同一の拡散符号を記憶した拡散符号記憶部を備えている。
【0023】
そして、システム初期化時には、先ず送信側がその所定の拡散符号でスペクトラム拡散変調信号を送信する。受信側は、同一の拡散符号でスペクトラム拡散復調を行う。
この時、完全な復調には送信側の拡散符号と受信側側の拡散符号が一致すると共にその位相も一致(位相同期)していることが必要である。しかし、この位相は、一般には伝搬による遅延があるため一致しない。
【0024】
位相同期検出部は、例えばスペクトラム拡散復調信号の振幅値やその変化から一致度を検出し、最適化位相を送信側に知らせる。これにより、各送信側に対して、即ち送信側側の拡散符合の発生位相(発生時期)に対して、固有の位相が設定される。受信側側では、送信側の拡散符号と受信側側の拡散符号が一致すると共にその位相も一致するので、完全な復調が行われる。これにより、精度の高い通信が保証される。
【0025】
更に、システム初期化時に、各送信側は位相記憶部にそれぞれ最適化位相を記憶する。初期化の後は、送信側は位相記憶部に記憶された最適化位相を用いて、所定の拡散符号を発生させてスペクトラム拡散変調信号を受信側に送出する。即ち、いちいち受信側側と位相合わせをする必要がなく、即座にデータをスペクトラム拡散通信方式で受信側に送信することができる。よって、送信速度を速めたスペクトラム拡散通信が可能となる。
【0026】
更に、送信側を端末装置、受信側をセンタ装置としている。従って、CATV伝送路における上りチャネルのこの方式のスペクトラム拡散方式を用いることができ、データの伝送効率を向上させることができると共に耐雑音性を向上させることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
(実施例)
図1に、双方向伝送システムの一例であるスペクトラム拡散通信方式を用いた双方向ブロードバンド伝送システムを示す。図は概略構成図である。本実施例の双方向ブロードバンド伝送システムは、センタ装置(受信側)10と複数の端末装置(送信側)20、及びそれらを接続する伝送路30からなる。
ここではシステムとして、伝送路30に光ファイバ、同軸ケーブルを使用したCATVシステムを想定する。このシステムでは、センター装置10からの高群下り信号は常時送出され、各端末装置20からセンター装置10への低群上り信号は時分割で同じ帯域を共有して送出されるものとする。
又、ここではセンター装置10からの高群下りチャンネルにはスペクトラム拡散通信方式を適用せず、端末装置20からの低群上りチャンネルのみにスペクトラム拡散通信方式を適用するものとする。
【0028】
図2に本実施例のセンタ装置10を示す。図は、システムブロック図である。本実施例のセンタ装置10は、低群上り信号と高群下り信号とを分離する分波器11、スペクトラム拡散変調された低群の信号をスペクトラム拡散復調(スペクトラム逆拡散)する逆拡散器12、SS復調に使用する拡散符号を発生させる拡散符号発生器13、逆拡散器12によって復調されたPSK変調信号をクロック信号CKu とデータ信号Du に更に復調するデジタル復調部17、入力されたSS変調波の同期状態(位相)を検出する同期検出部16、その検出された同期状態を位相制御データDpc等の制御データに加工する通信制御部15、その制御データとデータ信号Dd とクロックCKd を変調して下り信号Sd として送出するデジタル変調部14、そしてシステム立ち上げ時に使用される拡散符号を記憶した拡散符号記憶部18から構成される。
【0029】
又、図3に端末装置20のシステムブロック図を示す。本実施例の端末装置20は、高群下り信号と低群上り信号を分離する分波器21、下り信号Sd からクロック信号CKd 、データ信号Dd 、位相制御データDpcを復調するデジタル復調部23、データ信号Dd からアドレス一致を判定し、一致した場合に位相制御データDpcを取り込む通信制御部24、その位相制御データDpcと上記クロック信号CKd に基づいて(位相を調整して)拡散符号を発生させる拡散符号発生器25、及び端末側からのデータ送出時にクロック信号CKu とデータ信号Du を変調してPSK変調信号を生成するデジタル変調部26,そのPSK変調信号を上記拡散符号発生器25から出力される拡散符号で更に変調(スペクトラム拡散)してSS変調信号を発生させる拡散器22、そしてシステム立ち上げ時のみ使用する拡散符号を記憶した拡散符号記憶部28から構成される。
【0030】
本実施例は、主に端末装置20からスペクトラム拡散通信方式によって送出されたデータを短時間に受信することを目的としている。そのためには、センタ装置10側で受信した拡散符号の位相(即ち受信したSS変調信号の位相)と、拡散符号発生器13で発生させる拡散符号の発生位相を一致させる必要がある。この位相の調整するのは、伝送路30の伝送距離及び図示しない中継装置による伝搬遅延(位相ずれ)があるためである。
【0031】
従来では、センタ装置10において拡散符号同期検出部16で得た信号を拡散符号発生器13にフイードバックし、センタ装置10側の拡散符号の位相を調整し、時間を要しながら位相同期をとっていた。本実施例は、予め端末装置20から位相の一致したSS変調信号を送出させて、センタ装置10側での位相調整時間をなくし正味の受信速度を速めたことが特徴である。そのためには、以下に示す手順により、予め端末装置20側に最適化位相を記憶させる必要がある。
【0032】
その手順を図2、図3及び図4(a)、(b)に示すフローチャートを用いて説明する。図4(a)がセンタ装置10側の動作であり、図4(b)が端末装置20側のそれである。尚、図中破線は送信を意味する。
先ず、センター装置10の動作を説明する。ステップS100にて、対象の端末装置20を指定するアドレスと位相制御データDpc等を下り信号Sd として送信する。
センター装置10からの下り信号Sd は、分波器21によって分離されデジタル復調部23に入る(図3)。そして、デジタル復調部23により受信データDd 、クロックCKd 、アドレスデータ、及び位相制御データDpcが分離される。
【0033】
端末装置20では、ステップS200にてセンタ装置10からのポーリングを待機しており、上記アドレスが一致するとステップS210に移行する。ステップS210では、通信制御部24が位相制御データDpcを受け取る。この位相制御データDpcは、拡散符号発生器25の発生位相を指令するデータである。
システム立ち上げ時においては、拡散符号発生器25は、拡散符号記憶部28からテスト用拡散符号を読み出し、上記位相制御データDpcで位相を調整して発生させる。例えば、システム立ち上げ時はクロックCKd を基準として位相0°でテスト用拡散符号を発生させる。
発生せられた拡散符号とデジタル変調部26からのテストデータを含むPSK変調波は拡散器22によって更にSS変調される。このSS変調されたテスト用上り信号Su はセンタ装置10に送信され、ステップS110で受信される。
尚、システム立ち上げ後は、後述するように各端末装置20に割り当てられた所定の位相で所定の拡散符号が発生される。
【0034】
ステップS110では、そのテストデータを含む上り信号Su が受信される。このステップS110の受信過程は、以下の通りである。端末装置20からの上り信号Su は、分波器11を経て逆拡散器12に入る、逆拡散器12では、拡散符号発生器13からのテスト用の拡散符号によってSS復調され、元のPSK変調信号に復元される。その後、PSK変調信号は、デジタル復調部17にて更に復調され、受信データDu とクロック信号CKu に分離される。
【0035】
しかしながら、完全な復調には端末装置20側の拡散符号とセンタ装置10側の拡散符号の位相が同期(一致)していることが必要である。
ステップS120では、上記逆拡散器12から送出されてPSK変調信号とデータ信号Du から拡散符号の位相の一致度を算出し、位相の一致・不一致を判断する。この位相の一致度は、逆拡散により復元されたPSK変調信号のレベル等により算出される。又、データ信号Du とテストデータの比較からも判定される。
【0036】
一致度が所定値以下ならば、ステップS130に移行する。ステップS130では、位相同期検出部16がその一致度から端末装置20が発生させる位相の調整量を算出し、位相シフト指令として位相制御データDpcを通信制御部15に送出する。
そして、通信制御部15とデジタル変調部は14は、再びその位相制御データDpcを変調して端末装置20に下り信号Sd データとして送信する。
又、一致度が所定値以上ならば、ステップS140に移行し、同様に下り信号Sd として位相一致を端末装置20に送信する。
【0037】
この下り信号Sd は、端末装置20側のステップS220で下りデータとして受信される。ステップS240において、位相不一致と判断された場合はステップS230に移行し、上記位相制御データDpcが拡散符号発生器25に指令される。そしてステップS210に移行し、位相制御データDpcの位相差でテスト用の拡散符号が発生せられ、SS変調波信号が更新されてセンタ装置10に送信される。
即ち、センタ装置10と端末装置20間でそれらの位相が一致するまでステップS210から順次、ステップS110、ステップS120、ステップS130、ステップS220、ステップS240、ステップS230、ステップS210が閉ループで繰り返される。そして、複数回の繰り返し中に位相が一致する。
【0038】
位相が一致すれば、ステップS120からステップS140に移行し、センタ装置10から位相一致データが端末装置20に送信される。そして、端末装置20がステップS220で位相一致データを受信し、ステップS240でそれを判定し終了する。これにより、センタ装置10側では、ほぼ完全なSS復調が行われる。
【0039】
尚、終了時には通信制御部24内の位相記憶部24a内には、最終的な位相シフト量が記憶されている(ステップS230)。これが、この端末装置20の固有の位相シフト量となる。
システム立ち上げ以降は、この位相記憶部24a内に記憶された位相シフト量を用いて、拡散符合が発生される。即ち、常に端末装置20側からセンタ装置10に合わせて位相の一致したSS変調信号が送出される。従来の様に、位相合わせの時間が無くなるので、即座にスペクトラム拡散通信方式でデータ通信することができる。
【0040】
又、本件ではセンター装置内のクロックCKd を端末装置20内の拡散符号発生器25のクロックに使用している。即ち、センタ装置10と同一のクロックCKd を基準にして、位相シフト(拡散符号の発生時期)を決定している。そして、センタ装置10内では、そのクロックCKd を用いた拡散符号発生器13でSS復調している。
同一のクロックCKd を用いて位相調整を行っているので、ステム立ち上げ時に一度、拡散符号発生器13、25の位相を一致させれば、以降その状態が永続する。従って、センタ装置10は端末装置20からSS方式によって送出されたデータを精度よく確実に受信することができる。
【0041】
又、この方式によれば、センタ装置10側で拡散符号同期の為の処理を行うことなく、すなわちスペクトラム拡散通信方式を意識することなく、通常のデジタル変調(QPSK変調、PSK変調)として取り扱う事ができる。
又、システム立ち上げ以降は、センタ装置10側でも端末装置20側でも、スペクトラム拡散の復調で問題となる同期引き込み時間のロスタイムが省略される。これにより、正味の通信速度を向上させることができる。これは多数の端末装置20からのデータを効率良く処理することを意味する。従って、例えばCATVシステムに本方式を適用すれば、高速双方向データ通信システムとなる。
【0042】
(変形例)
以上、本発明を表わす1実施例を示したが、他にさまざまな変形例が考えられる。
上記実施例は、初期化時の拡散符号は統一された符号を用いたが、各端末装置毎に異なる拡散符号を用いても良い。例えば、通常の運用時において各端末装置毎に拡散符号が異なる場合においても、その運用時の拡散符号で位相調整のための初期化手順を実行しても良い。
【0043】
上記実施例では、スペクトラム拡散変調方式としては、上述した直接拡散変調(DS)方式を用いたが、他の方式、例えば周波数ホッピング変調(FH)方式、パルス化周波数変調(パルス化FM)方式、チャープ変調方式等を採用することができる。
【0044】
又、上記実施例ではCATV等の伝送路を想定したが、他の地上放送および衛星放送を含む放送波、マイクロ波、光空間伝送など基地局の固定された空間伝送路を想定することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係わる双方向データ伝送方式を説明する概略構成図。
【図2】本発明の実施例に係わるセンタ装置のシステムブロック図。
【図3】本発明の実施例に係わる端末装置のシステムブロック図。
【図4】本発明の実施例に係わるセンタ装置と端末装置の動作を示すフローチャート。
【図5】従来のスペクトラム拡散通信方式の変調部(a)と復調部(b)を説明する説明図。
【図6】理想的なスペクトラム拡散通信方式の変復調を説明する説明図。
【符号の説明】
10 センタ装置
11 分波器
12 逆拡散器
13 拡散符号発生器
14 デジタル変調部
15 通信制御部
16 位相同期検出部
17 デジタル復調部
18 拡散符号記憶部
20 端末装置
21 分波器
22 拡散器
23 デジタル復調部
24 通信制御部
25 拡散符号発生器
26 デジタル変調部
28 拡散符号記憶部
30 伝送路
Claims (1)
- 高群帯域と低群帯域とに2分して双方向伝送をするCATV伝送路に接続された、送信側の端末装置と受信側のセンタ装置との間で行われるスペクトラム拡散通信方式による伝送帯域を有した双方向伝送システムにおいて、
前記受信側のセンタ装置には、所定の拡散符号を記憶した拡散符号記憶部と、前記送信側の端末装置から送出されたスペクトラム拡散変調信号の位相を検出する位相同期検出部を備え、
前記送信側の端末装置には、前記所定の拡散符号と同一の拡散符号を記憶した前記拡散符号記憶部と、それぞれ前記受信側のセンタ装置の最適化位相を記憶する位相記憶部を備え、
前記受信側のセンタ装置でクロック信号を発生させて、そのクロック信号を前記伝送路の前記高群帯域により前記送信側の端末装置に常時伝送し、
前記受信側のセンタ装置はそのクロック信号に同期して拡散符号を発生させ、
前記送信側の端末装置ではそのクロック信号と前記最適化位相とに基づいた位相に同期して拡散符号を発生させ、
システムの初期化時においては、
前記送信側の端末装置より前記所定の拡散符号でスペクトラム拡散変調信号を送信させ、
前記受信側のセンタ装置が同一の拡散符号でスペクトラム拡散復調を行い前記位相同期検出部によって前記位相を求め、前記最適化位相を前記送信側の端末装置に知らせ、
前記送信側の端末装置はその位相情報に基づいた位相で拡散符号を発生させてスペクトラム拡散変調を行うことにより、送信側の端末装置で発生される拡散符号の位相を最適化し、
その初期化以降においては、送信側の端末装置は前記位相記憶部に記憶された前記最適化位相を用いて前記拡散符号を発生させて、スペクトラム拡散変調信号を送出する
ことを特徴とする双方向伝送システム。
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