JP3547007B2 - 光増幅器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光信号を増幅する広帯域な光増幅器に関する。
【0002】
【従来の技術】
Er添加光ファイバ増幅器(EDFA)は、通信用光ファイバの伝送損失が最小となる1.55μm帯での光増幅が可能であり、偏波依存性がなく、通信用光ファイバと低損失で接続できる等の特徴をもっている。そのため、1.55μm帯光通信システムにおける光増幅器として開発がすすめられており、例えば、ディジタル信号を伝送する幹線伝送系やアナログ信号を伝送する光CATV等に幅広く適用されている。
【0003】
近年、1.55μm帯光通信システムでは、さらに通信容量の増加を目指し、信号波長の異なる複数の信号光からなる波長多重(WDM)信号の伝送が試みられている。このため、光ファイバ増幅器には、広い増幅帯域を有するとともに、WDM信号における波長の異なる各信号光を利得偏差なく増幅する特性が要求されている。
【0004】
この要求に応える従来技術として、
(1)Alを共添加したEr添加石英系ファイバを増幅媒体に用いる、
(2)光増幅器の後段に波長等化器を付加する、
(3)Er添加フッ化物系ファイバを増幅媒体に用いる
(4)利得スペクトルの異なる2つのEr添加光ファイバをカスケード接続するなどの方法が提案されてきた。
【0005】
(1)では、1.54〜1.56μmのWDM信号の利得偏差を0.2以下にできることが報告されている(S.Yoshida,et al.,”Gain−flattened FDFA with high Al concentration for multistage repeatered WDM transmission systems”,Electron.Lett.,vol.31,pp.1765−1767,1995)。(2)および(3)では、1.532〜1.56μmのWDM信号の利得偏差を1.5dB以下にできることが報告されている(R.Kashyap.et al.,”Wideband gain flattened erbium fiber amplifier using a photoscnsitive fiber blazed grating”, Electron.Lett.,vol.29.pp.154−156,1993 および M.Yamada,et al.,”Fluoride−based erbium−doped fiber amplifier with inherently flat gain spectrum”,IEEE Photonics Technol.Lett.,vol.8,pp,882−884,1996) 。さらに、(4)では、Al共添加Er添加石英系ファイバとP共添加Er添加石英系ファイバをカスケード接続することにより、1.54〜1.56μmのWDM信号の利得偏差を1.3dB以下(T.kashiwada et al.,”Gain flattening for fiber amplifiers”,OFC’95,paper TuPl,1995)に、Al共添加Er石英系ファイバとP共添加Er石英系ファイバをカスケード接続することにより、1.54〜1.56μmのWDM信号の利益偏差を1.3dB 以下(T.kashiwada et al.,”A low−noise and gain−flattened amplifier composed of a silica−based and a fluoride−based Er3+−doped fiber amplifierin a cascade configuration”,OFC’95,paper TuPl,1995)に、また、Al共添加Er添加石英系ファイバとP共添加Er添加石英系ファイバをカスケード接続することにより、1.53〜1.56μmのWDM信号の利益偏差を1.1dB以下(M.yamada et al.,”Gain flattening for fiber amplifiers”,IEEE PhotonicsTechnol.Lett.,vol.8,pp.620−622,1996) にできることが報告されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
現在、(2)、(3)および(4)の光ファイバ増幅器を用いた1Tbit/S、2.6Tbit/s等のWDM伝送実験が報告されている。しかし、上記の方法を用いても、平坦な増幅特性を示す帯域は図1に示すように、約1530nmから1560nmに限られており(山田 他、電子情報通信学会技術報告、LQE96−27, pp.43−48)WDM伝送で使用する通信帯域をより一層広げるためには、光ファイバ増幅器の帯域特性改善(広帯域化および利得平坦化)が不可欠である。
【0007】
一方、Er添加石英系ファイバは、1.53〜1.56μm(1.55μm帯)の増幅帯域の他に、1.57〜1.61μm(1.58μm帯)の増幅帯域を有することが報告されている。J.F. Massicott et al.,”High gain,broadband,1.6μm Er3+ doped silica fiber amplifier”,Electron.Lett.,vol.26,pp.1645−1646,1990および、J.F. Massicott et al.,”Low noise operation of Er3+ doped silica fiber amplifier around 1.6μm”,Electron.Lett.,vol.28,pp.1924−1925,1992) 。図2は、この報告(J.F.Massicott et al.,”High gain,broadband,1.6m Er3+−doped silica fiber amplifier”,Electron.Lett.,vol.26,pp.1645−1646,1990) にある1.58μm帯増幅帯域を示す。図2において実験はファイバ長L=200m、破線はL=175m、一点鎖線はL=150mの場合の信号利得曲線を示す。
【0008】
上記論文で紹介されている従来の1.58μm帯光ファイバ増幅器では、次のような問題点がある。
1) 従来のEr添加光ファイバ増幅器の励起光源として使用される0.98μm帯(Er添加石英系ファイバのErの 11/2準位励起)、0.97μm帯(Er添加フッ化物系ファイバのErの 11/2準位励起)、または1.48μm帯(各ファイバのErの 13/2準位励起)のものと異なり、高出力の1.55μm帯の励起光源が必要となり、高価なものとなる。
2) 1.58μm帯の増幅帯域を実現するためのEr添加光ファイバのファイバ長その他に関する明確な設計法が明らかになっていない。
3) 1.58μm帯におけるWDM信号の各信号波長の利得を均一にする(利得偏差を小さくする)ことができない。
【0009】
したがって、本発明の目的は、平坦で広帯域な増幅特性を有する光増幅器を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、第1の発明は、信号光を複数の波長帯域に分波する分波部と、該分波部から出力される各波長帯域の信号光をそれぞれ増幅する複数の光増幅部と、該複数の光増幅部から出力される各信号光を合波する合波部とを有する光増幅器であって、前記光増幅部の少なくとも1つは、コア部またはクラッド部の少なくとも一方にエルビウムを添加したエルビウム添加ファイバと、該エルビウム添加ファイバを励起する励起光源と、該励起光源からの励起光と1.58μm帯の波長域にある信号光とを前記エルビウム添加ファイバに入射する光学手段と、光アイソレータとを含み、前記励起光源は、Erの 4 11/2 準位を励起する0.98μm帯励起光源であり、前記エルビウム添加ファイバは、ファイバ長(m)とエルビウム添加濃度(重量ppm)との積である等価的ファイバ長が、0.3×10 5 (m・重量ppm)以上であるEr添加石英系ファイバであり、前記励起光源は、1.58μm帯の波長多重信号が利得平坦となるような前記等価的ファイバ長に対応した所定の強度の励起光を供給する励起光源であることを特徴とする。
【0011】
第2の発明は、信号光を複数の波長帯域に分波する分波部と、該分波部から出力される各波長帯域の信号光をそれぞれ増幅する複数の光増幅部と、該複数の光増幅部から出力される各信号光を合波する合波部とを有する光増幅器であって、
前記光増幅部の少なくとも1つは、コア部またはクラッド部の少なくとも一方にエルビウムを添加したエルビウム添加ファイバと、該エルビウム添加ファイバを励起する励起光源と、該励起光源からの励起光と1.58μm帯の波長域にある信号光とを前記エルビウム添加ファイバに入射する光学手段と、光アイソレータとを含み、
前記励起光源は、Erの 4 13/2 準位を励起する1.48μm帯励起光源であり、
前記エルビウム添加ファイバは、ファイバ長(m)とエルビウム添加濃度(重量ppm)との積である等価的ファイバ長が、0.6×10 5 (m・重量ppm)以上であるEr添加石英系ファイバであり、
前記励起光源は、1.58μm帯の波長多重信号が利得平坦となるような、前記等価的ファイバ長に対応した所定の強度の励起光を供給する励起光源であることを特徴とする。
【0012】
第3の発明は、信号光を複数の波長帯域に分波する分波部と、該分波部から出力される各波長帯域の信号光をそれぞれ増幅する複数の光増幅部と、該複数の光増幅部から出力される各信号光を合波する合波部とを有する光増幅器であって、前記光増幅部の少なくとも1つは、コア部またはクラッド部の少なくとも一方にエルビウムを添加したエルビウム添加ファイバと、該エルビウム添加ファイバを励起する励起光源と、該励起光源からの励起光と1.58μm帯の波長域にある信号光とを前記エルビウム添加ファイバに入射する光学手段と、光アイソレータとを含み、前記励起光源は、Erの 4 11/2 準位を励起する0.97μm帯励起光源であり、前記エルビウム添加ファイバは、ファイバ長(m)とエルビウム添加濃度(重量ppm)との積である等価的ファイバ長が、0.1×10 5 (m・重量ppm)以上であるEr添加フッ化物系ファイバであり、前記励起光源は、1.58μm帯の波長多重信号が利得平坦となるような、前記等価的ファイバ長に対応した所定の強度の励起光を供給する励起光源であることを特徴とする。
【0019】
第4の発明は、信号光を複数の波長帯域に分波する分波部と、該分波部から出力される各波長帯域の信号光をそれぞれ増幅する複数の光増幅部と、該複数の光増幅部から出力される各信号光を合波する合波部とを有する光増幅器であって、前記光増幅部の少なくとも1つは、コア部またはクラッド部の少なくとも一方にエルビウムを添加したエルビウム添加ファイバと、該エルビウム添加ファイバを励起する励起光源と、該励起光源からの励起光と1.58μm帯の波長域にある信号光とを前記エルビウム添加ファイバに入射する光学手段と、光アイソレータとを含み、前記励起光源は、Erの 4 13/2 準位を励起する1.48μm帯励起光源であり、前記エルビウム添加ファイバは、ファイバ長(m)とエルビウム添加濃度(重量ppm)との積である等価的ファイバ長が、0.2×10 5 (m・重量ppm)以上であるEr添加フッ化物系ファイバであり、前記励起光源は、1.58μm帯の波長多重信号が利得平坦となるような、前記等価的ファイバ長に対応した所定の強度の励起光を供給する励起光源であることを特徴とする。
【0020】
第5の発明は、信号光を複数の波長帯域に分波する分波部と、該分波部から出力される各波長帯域の信号光をそれぞれ増幅する複数の光増幅部と、該複数の光増幅部から出力される各信号光を合波する合波部とを有する光増幅器であって、前記光増幅部の少なくとも1つは、コア部またはクラッド部の少なくとも一方にエルビウムを添加したエルビウム添加ファイバと、該エルビウム添加ファイバを励起する励起光源と、該励起光源からの励起光と1.58μm帯の波長域にある信号光とを前記エルビウム添加ファイバに入射する光学手段と、光アイソレータとを含み、前記励起光源は、Erの 4 11/2 準位を励起する0.98μm帯励起光源であり、前記エルビウム添加ファイバは、ファイバ長(m)とエルビウム添加濃度(重量ppm)との積である等価的ファイバ長が、0.005×10 5 (m・重量ppm)以上であるEr添加テルライトガラス系ファイバであり、前記励起光源は、1.58μm帯の波長多重信号が利得平坦となるような、前記等価的ファイバ長に対応した所定の強度の励起光を供給する励起光源であることを特徴とする。
【0021】
第6の発明は、信号光を複数の波長帯域に分波する分波部と、該分波部から出力される各波長帯域の信号光をそれぞれ増幅する複数の光増幅部と、該複数の光増幅部から出力される各信号光を合波する合波部とを有する光増幅器であって、前記光増幅部の少なくとも1つは、コア部またはクラッド部の少なくとも一方にエルビウムを添加したエルビウム添加ファイバと、該エルビウム添加ファイバを励起する励起光源と、該励起光源からの励起光と1.58μm帯の波長域にある信号光とを前記エルビウム添加ファイバに入射する光学手段と、光アイソレータとを含み、前記励起光源は、Erの 4 13/2 準位を励起する1.48μm帯励起光源であり、前記エルビウム添加ファイバは、ファイバ長(m)とエルビウム添加濃度(重量ppm)との積である等価的ファイバ長が、0.01×10 5 (m・重量ppm)以上であるEr添加テルライトガラス系ファイバであり、前記励起光源は、1.58μm帯の波長多重信号が利得平坦となるような、前記等価的ファイバ長に対応した所定の強度の励起光を供給する励起光源であることを特徴とする。
【0022】
第7の発明は、信号光を複数の波長帯域に分波する分波部と、該分波部から出力される各波長帯域の信号光をそれぞれ増幅する複数の光増幅部と、該複数の光増幅部から出力される各信号光を合波する合波部とを有する光増幅器であって、前記光増幅部の少なくとも1つは、コア部またはクラッド部の少なくとも一方にエルビウムを添加したエルビウム添加ファイバと、該エルビウム添加ファイバを励起する励起光源と、該励起光源からの励起光と1.58μm帯の波長域にある信号光とを前記エルビウム添加ファイバに入射する光学手段と、光アイソレータとを含み、前記励起光源は、Erの 4 11/2 準位を励起する0.98μm帯励起光源であり、前記エルビウム添加ファイバは、ファイバ長(m)とエルビウム添加濃度(重量ppm)との積である等価的ファイバ長が、0.008×10 5 (m・重量ppm)以上であるEr添加多成分酸化物ガラス系ファイバであり、前記励起光源は、1.58μm帯の波長多重信号が利得平坦となるような、前記等価的ファイバ長に対応した所定の強度の励起光を供給する励起光源であることを特徴とする。
【0023】
第8の発明は、信号光を複数の波長帯域に分波する分波部と、該分波部から出力される各波長帯域の信号光をそれぞれ増幅する複数の光増幅部と、該複数の光増幅部から出力される各信号光を合波する合波部とを有する光増幅器であって、前記光増幅部の少なくとも1つは、コア部またはクラッド部の少なくとも一方にエルビウムを添加したエルビウム添加ファイバと、該エルビウム添加ファイバを励起する励起光源と、該励起光源からの励起光と1.58μm帯の波長域にある信号光とを前記エルビウム添加ファイバに入射する光学手段と、光アイソレータとを含み、前記励起光源は、Erの 4 13/2 準位を励起する1.48μm帯励起光源であり、前記エルビウム添加ファイバは、ファイバ長(m)とエルビウム添加濃度(重量ppm)との積である等価的ファイバ長が、0.015×10 5 (m・重量ppm)以上であるEr添加多成分酸化物ガラス系ファイバであり、前記励起光源は、1.58μm帯の波長多重信号が利得平坦となるような、前記等価的ファイバ長に対応した所定の強度の励起光を供給する励起光源であることを特徴とする。
【0024】
第9の発明は、信号光を複数の波長帯域に分波する分波部と、該分波部から出力される各波長帯域の信号光をそれぞれ増幅する複数の光増幅部と、該複数の光増幅部から出力される各信号光を合波する合波部とを有する光増幅器であって、
前記光増幅部の少なくとも1つは、コア部またはクラッド部の少なくとも一方にエルビウムを添加したエルビウム添加ファイバと、該エルビウム添加ファイバを励起する励起光源と、該励起光源からの励起光と1.58μm帯の波長域にある信号光とを前記エルビウム添加ファイバに入射する光学手段と、光アイソレータとを含み、前記励起光源は、Erの 4 11/2 準位を励起する0.98μm帯励起光源であり、前記エルビウム添加ファイバは、ファイバ長(m)とエルビウム添加濃度(重量ppm)との積である等価的ファイバ長が、0.01×10 5 (m・重量ppm)以上であるEr添加カルコゲナイドガラス系ファイバであり、前記励起光源は、1.58μm帯の波長多重信号が利得平坦となるような、前記等価的ファイバ長に対応した所定の強度の励起光を供給する励起光源であることを特徴とする。
【0025】
第10の発明は、信号光を複数の波長帯域に分波する分波部と、該分波部から出力される各波長帯域の信号光をそれぞれ増幅する複数の光増幅部と、該複数の光増幅部から出力される各信号光を合波する合波部とを有する光増幅器であって、前記光増幅部の少なくとも1つは、コア部またはクラッド部の少なくとも一方にエルビウムを添加したエルビウム添加ファイバと、該エルビウム添加ファイバを励起する励起光源と、該励起光源からの励起光と1.58μm帯の波長域にある信号光とを前記エルビウム添加ファイバに入射する光学手段と、光アイソレータとを含み、前記励起光源は、Erの 4 13/2 準位を励起する1.48μm帯励起光源であり、前記エルビウム添加ファイバは、ファイバ長(m)とエルビウム添加濃度(重量ppm)との積である等価的ファイバ長が、0.02×10 5 (m・重量ppm)以上であるEr添加カルコゲナイドガラス系ファイバであり、前記励起光源は、1.58μm帯の波長多重信号が利得平坦となるような、前記等価的ファイバ長に対応した所定の強度の励起光を供給する励起光源であることを特徴とする。
【0026】
第11の発明は、信号光を複数の波長帯域に分波する分波部と、該分波部から出力される各波長帯域の信号光をそれぞれ増幅する複数の光増幅部と、該複数の光増幅部から出力される各信号光を合波する合波部とを有する光増幅器であって、前記光増幅部の少なくとも1つは、コア部またはクラッド部の少なくとも一方にエルビウムを添加したエルビウム添加ファイバと、該エルビウム添加ファイバを励起する励起光源と、該励起光源からの励起光と1.58μm帯の波長域にある信号光とを前記エルビウム添加ファイバに入射する光学手段と、光アイソレータとを含み、前記励起光源は、Erの 4 11/2 準位を励起する0.98μm帯励起光源であり、前記エルビウム添加ファイバは、ファイバ長(m)とエルビウム添加濃度(重量ppm)との積である等価的ファイバ長が、0.008×10 5 (m・重量ppm)以上であるEr添加フツリン酸ガラス系ファイバであり、前記励起光源は、1.58μm帯の波長多重信号が利得平坦となるような、前記等価的ファイバ長に対応した所定の強度の励起光を供給する励起光源であることを特徴とする。
【0027】
第12の発明は、信号光を複数の波長帯域に分波する分波部と、該分波部から出力される各波長帯域の信号光をそれぞれ増幅する複数の光増幅部と、該複数の光増幅部から出力される各信号光を合波する合波部とを有する光増幅器であって、前記光増幅部の少なくとも1つは、コア部またはクラッド部の少なくとも一方にエルビウムを添加したエルビウム添加ファイバと、該エルビウム添加ファイバを励起する励起光源と、該励起光源からの励起光と1.58μm帯の波長域にある信号光とを前記エルビウム添加ファイバに入射する光学手段と、光アイソレータとを含み、前記励起光源は、Erの 4 13/2 準位を励起する1.48μm帯励起光源であり、前記エルビウム添加ファイバは、ファイバ長(m)とエルビウム添加濃度(重量ppm)との積である等価的ファイバ長が、0.015×10 5 (m・重量ppm)以上であるEr添加フツリン酸ガラス系ファイバであり、前記励起光源は、1.58μm帯の波長多重信号が利得平坦となるような、前記等価的ファイバ長に対応した所定の強度の励起光を供給する励起光源であることを特徴とする。
【0028】
第13の発明は、信号光を複数の波長帯域に分波する分波部と、該分波部から出力される各波長帯域の信号光をそれぞれ増幅する複数の光増幅部と、該複数の光増幅部から出力される各信号光を合波する合波部とを有する光増幅器であって、前記光増幅部の少なくとも1つは、コア部またはクラッド部の少なくとも一方にエルビウムを添加したエルビウム添加ファイバと、該エルビウム添加ファイバを励起する励起光源と、該励起光源からの励起光と1.58μm帯の波長域にある信号光とを前記エルビウム添加ファイバに入射する光学手段と、光アイソレータとを含み、前記励起光源は、Erの 4 11/2 準位を励起する0.98μm帯励起光源とErの 4 13/2 準位を励起する1.48μm帯励起光源の両者であり、前記エルビウム添加ファイバは、ファイバ長(m)とエルビウム添加濃度(重量ppm)との積である等価的ファイバ長が、0.3×10 5 (m・重量ppm)以上であるEr添加石英系ファイバであり、前記励起光源は、1.58μm帯の波長多重信号が利得平坦となるような、前記等価的ファイバ長に対応した所定の強度の励起光を供給する励起光源であることを特徴とする。
【0029】
第14の発明は、信号光を複数の波長帯域に分波する分波部と、該分波部から出力される各波長帯域の信号光をそれぞれ増幅する複数の光増幅部と、該複数の光増幅部から出力される各信号光を合波する合波部とを有する光増幅器であって、前記光増幅部の少なくとも1つは、コア部またはクラッド部の少なくとも一方にエルビウムを添加したエルビウム添加ファイバと、該エルビウム添加ファイバを励起する励起光源と、該励起光源からの励起光と1.58μm帯の波長域にある信号光とを前記エルビウム添加ファイバに入射する光学手段と、光アイソレータとを含み、前記励起光源は、Erの 4 11/2 準位を励起する0.97μm帯励起光源とErの 4 13/2 準位を励起する1.48μm帯励起光源の両者であり、前記エルビウム添加ファイバは、ファイバ長(m)とエルビウム添加濃度(重量ppm)との積である等価的ファイバ長が、0.1×10 5 (m・重量ppm)以上であるEr添加フッ化物系ファイバであり、前記励起光源は、1.58μm帯の波長多重信号が利得平坦となるような、前記等価的ファイバ長に対応した所定の強度の励起光を供給する励起光源であることを特徴とする。
【0030】
第15の発明は、信号光を複数の波長帯域に分波する分波部と、該分波部から出力される各波長帯域の信号光をそれぞれ増幅する複数の光増幅部と、該複数の光増幅部から出力される各信号光を合波する合波部とを有する光増幅器であって、前記光増幅部の少なくとも1つは、コア部またはクラッド部の少なくとも一方にエルビウムを添加したエルビウム添加ファイバと、該エルビウム添加ファイバを励起する励起光源と、該励起光源からの励起光と1.58μm帯の波長域にある信号光とを前記エルビウム添加ファイバに入射する光学手段と、光アイソレータとを含み、前記励起光源は、Erの 4 11/2 準位を励起する0.98μm帯励起光源とErの 4 13/2 準位を励起する1.48μm帯励起光源の両者であり、前記エルビウム添加ファイバは、ファイバ長(m)とエルビウム添加濃度(重量ppm)との積である等価的ファイバ長が、0.005×10 5 (m・重量ppm)以上であるEr添加テルライトガラス系ファイバであり、前記励起光源は、1.58μm帯の波長多重信号が利得平坦となるような、前記等価的ファイバ長に対応した所定の強度の励起光を供給する励起光源であることを特徴とする。
【0031】
第16の発明は、信号光を複数の波長帯域に分波する分波部と、該分波部から出力される各波長帯域の信号光をそれぞれ増幅する複数の光増幅部と、該複数の光増幅部から出力される各信号光を合波する合波部とを有する光増幅器であって、前記光増幅部の少なくとも1つは、コア部またはクラッド部の少なくとも一方にエルビウムを添加したエルビウム添加ファイバと、該エルビウム添加ファイバを励起する励起光源と、該励起光源からの励起光と1.58μm帯の波長域にある信号光とを前記エルビウム添加ファイバに入射する光学手段と、光アイソレータとを含み、前記励起光源は、Erの 4 11/2 準位を励起する0.98μm帯励起光源とErの 4 13/2 準位を励起する1.48μm帯励起光源の両者であり、前記エルビウム添加ファイバは、ファイバ長(m)とエルビウム添加濃度(重量ppm)との積である等価的ファイバ長が、0.008×10 5 (m・重量ppm)以上であるEr添加酸化物多成分ガラス系ファイバであり、前記励起光源は、1.58μm帯の波長多重信号が利得平坦となるような、前記等価的ファイバ長に対応した所定の強度の励起光を供給する励起光源であることを特徴とする。
【0032】
第17の発明は、信号光を複数の波長帯域に分波する分波部と、該分波部から出力される各波長帯域の信号光をそれぞれ増幅する複数の光増幅部と、該複数の光増幅部から出力される各信号光を合波する合波部とを有する光増幅器であって、前記光増幅部の少なくとも1つは、コア部またはクラッド部の少なくとも一方にエルビウムを添加したエルビウム添加ファイバと、該エルビウム添加ファイバを励起する励起光源と、該励起光源からの励起光と1.58μm帯の波長域にある信号光とを前記エルビウム添加ファイバに入射する光学手段と、光アイソレータとを含み、前記励起光源は、Erの 4 11/2 準位を励起する0.98μm帯励起光源とErの 4 13/2 準位を励起する1.48μm帯励起光源の両者であり、前記エルビウム添加ファイバは、ファイバ長(m)とエルビウム添加濃度(重量ppm)との積である等価的ファイバ長が、0.01×10 5 (m・重量ppm)以上であるEr添加カルコゲナイドガラス系ファイバであり、前記励起光源は、1.58μm帯の波長多重信号が利得平坦となるような、前記等価的ファイバ長に対応した所定の強度の励起光を供給する励起光源であることを特徴とする。
【0033】
第18の発明は、信号光を複数の波長帯域に分波する分波部と、該分波部から出力される各波長帯域の信号光をそれぞれ増幅する複数の光増幅部と、該複数の光増幅部から出力される各信号光を合波する合波部とを有する光増幅器であって、前記光増幅部の少なくとも1つは、コア部またはクラッド部の少なくとも一方にエルビウムを添加したエルビウム添加ファイバと、該エルビウム添加ファイバを励起する励起光源と、該励起光源からの励起光と1.58μm帯の波長域にある信号光とを前記エルビウム添加ファイバに入射する光学手段と、光アイソレータとを含み、前記励起光源は、Erの 4 11/2 準位を励起する0.98μm帯励起光源とErの 4 13/2 準位を励起する1.48μm帯励起光源の両者であり、前記エルビウム添加ファイバは、ファイバ長(m)とエルビウム添加濃度(重量ppm)との積である等価的ファイバ長が、0.008×10 5 (m・重量ppm)以上であるEr添加フツリン酸ガラス系ファイバであり、前記励起光源は、1.58μm帯の波長多重信号が利得平坦となるような、前記等価的ファイバ長に対応した所定の強度の励起光を供給する励起光源であることを特徴とする。
【0034】
第19の発明は、前記第1の発明,第2の発明,第5〜13の発明,第15〜18の発明の所定の強度の励起光は、1.570〜1.600μmの波長域にある異なる複数の信号光における最大波長の信号利得と最小波長の信号利得の差を1dB以下とする励起光であることを特徴とする。
【0035】
第20の発明は、前記第3の発明,第4の発明,第14の発明の所定の強度の励起光は、1.565〜1.600μmの波長域にある異なる複数の信号光における最大波長の信号利得と最小波長の信号利得の差を1dB以下とする励起光であることを特徴とする。
【0036】
第21の発明は、前記光増幅部の少なくとも一つは、コア部またはクラッド部の少なくとも一方にツリウム(Tm)を添加したツリウム添加ファイバと、該ツリウム添加ファイバを励起する励起光源と、該励起光源からの励起光と信号光とを前記ツリウム添加ファイバに入射する光学手段とを含むことを特徴とする。
第22の発明は、前記光増幅部の少なくとも一つは、コア部またはクラッド部の少なくとも一方にプラセオジム(Pr)を添加したプラセオジム添加ファイバと、該プラセオジム添加ファイバを励起する励起光源と、該励起光源からの励起光と信号光とを前記プラセオジム添加ファイバに入射する光学手段とを含むことを特徴とする。
第23の発明は、前記光増幅部の少なくとも一つは、ラマンファイバ増幅器であることを特徴とする。
第24の発明は、前記ラマン増幅器は、1.51μ m 帯で増幅作用を有することを特徴とする。
第25の発明は、前記複数の光増幅部と合波部の入力ポートとの間に、各光増幅部から出力される信号光強度を調整する光可変減衰器を挿入したことを特徴とする。
第26の発明は、信号光を複数の波長帯域に分波する分波部と、該分波部から出力される各波長帯域の信号光をそれぞれ増幅する複数の光増幅部と、該複数の光増幅部から出力される各信号光を合波する合波部とを有する光増幅器における前記光増幅部の光増幅方法であって、コア部またはクラッド部の少なくとも一方にエルビウムを添加したエルビウム添加ファイバを励起する励起光を、励起光源から供給する過程と、該励起光源からの励起光と1.58μm帯の波長域にある信号光とを前記エルビウム添加ファイバに入射する過程とを備え、前記エルビウム添加ファイバは、ファイバ長(m)とエルビウム添加濃度(重量ppm)との積である等価的ファイバ長が、前記励起光源の波長において得られる信号利得が所定の実用基準値以上の信号利得となる長さであり、前記励起光源は、Erの 4 11/2 準位を励起する0.97μm帯励起光源、Erの 4 11/2 準位を励起する0.98μm帯励起光源またはErの 4 13/2 準位を励起する1.48μm帯励起光源のいずれかであり、1.58μm帯の波長多重信号が利得平坦となるような前記等価的ファイバ長に対応した所定の強度の励起光を供給することを特徴とする。
第27の発明は、前記所定の励起光の強度を、1.58μm帯の波長域にある異なる複数の信号光における最大波長の信号利得と最小波長の信号利得の差を1dB以下となるように調整することを特徴とする。
第28の発明は、前記1.58μm帯の波長域は、1.57 0 〜1.600μmの波長域であることを特徴とする。
第29の発明は、前記1.58μm帯の波長域は、1.565〜1.600μmの波長域であることを特徴とする。
第30の発明は、前記光増幅部の少なくとも一つは、コア部またはクラッド部の少なくとも一方にツリウム(Tm)を添加したツリウム添加ファイバと、該ツリウム添加ファイバを励起する励起光源と、該励起光源からの励起光と信号光とを前記ツリウム添加ファイバに入射する光学手段とを含むTm添加光ファイバ増幅器であることを特徴とする。
第31の発明は、前記光増幅部の少なくとも一つは、コア部またはクラッド部の少なくとも一方にプラセオジム(Pr)を添加したプラセオジム添加ファイバと、該プラセオジム添加ファイバを励起する励起光源と、該励起光源からの励起光と信号光とを前記プラセオジム添加ファイバに入射する光学手段とを含むPr添加光ファイバ増幅器であることを特徴とする。
第32の発明は、前記光増幅部の少なくとも一つは、ラマンファイバ増幅器であることを特徴とする。
第33の発明は、前記ラマンファイバ増幅器は、1.51μm帯で増幅作用を有することを特徴とする。
第34の発明は、前記複数の光増幅部と前記合波部の入力ポートとの間に挿入された光可変減衰器により、各光増幅部から出力される信号光強度を調整することを特徴とする。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
本発明の増幅器は、信号光を複数の波長帯域に分波し、分波された各波長帯域の信号光を複数の光増幅部でそれぞれ増幅し、各光増幅部から出力される各信号光を合波して出力する構成にすると、複数の光増幅部は、それぞれ所定の増幅波長帯域を有しており、全体で増幅波長帯域の拡大を図ることができる。
【0038】
例えば、増幅波長帯域λa〜λbの第1の光増幅部と、増幅波長帯域λc〜λdの第2の光増幅部を備えるとする(λa<λb<λc<λd)。波長λa〜λdの信号光は、分波部で波長λa〜λbの信号光と波長λc〜λdの信号光に分波される。波長λa〜λbの信号光は第1の光増幅部で増幅され、波長λc〜λdの信号光は第2の光増幅部で増幅され、増幅後の信号光強度を等しくするための光可変減衰器を通過させ、各信号光を合波部で合波する。これにより、広い波長帯域の信号光を一括して均一に増幅することができ、平坦で広帯域な増幅特性を有する光増幅器を実現できる。
【0039】
例えば、、第一の増幅部として、1.53〜1.56μmの増幅波長域で利得平坦で動作する光ファイバ増幅器と第二の増幅部として、後述する1.565〜1.56μmあるいは1.57〜1.60μmの増幅波長域で利得平坦で動作する光ファイバ増幅器を組み合わせることにより1.53〜1.60μm帯に利得帯域特性を有する光増幅器が実現できる。なお、光増幅部は3つ以上あっても同様であり、例えば、第一の増幅部として、1.43〜1.49μmの増幅波長域で利得平坦で動作するTm3+添加光ファイバ増幅器と第二の増幅部として、1.49〜1.52μmで利得平坦で動作するラマンファイバ増幅器と第三の増幅部として、1.53〜1.56μmの増幅波長域で利得平坦で動作する光ファイバ増幅器と第四の増幅部として、前記した1.565〜1.56μmあるいは1.57〜1.56μmの増幅波長域で利得平坦で動作する光ファイバ増幅器を組み合わせることにより1.43〜1.60μm帯に利得平坦特性を有する光増幅器が実現できる。
【0040】
最初に、本発明の増幅部に適用可能な光ファイバ増幅器の具体的な構成について説明する。図3〜図5は、本発明の1.58μm帯光ファイバ増幅器の基本構成を示す。
【0041】
図3は前方励起系、図4は後方励起系、図5は双方向励起系の各構成を示す。増幅媒体であるEr添加光ファイバ1は、例えば、Er添加石英系ファイバ、Er添加フッ化物系ファイバ、Er添加テルライトガラス系ファイバ、Er添加カルコゲナイドガラス系ファイバ、Er添加酸化物多成分ガラス系ファイバ、または、Er添加フツリン酸ガラス系ファイバを用いる。励起光源2A,2Bは、Er添加光ファイバ1へ入射する0.98μm帯または1.48μm帯(Er添加石英系ファイバ、Er添加テルライトガラス系ファイバ、Er添加カルコゲナイドガラス系ファイバ、Er添加酸化物多成分ガラス系ファイバまたはEr添加フツリン酸ガラス系ファイバ、0.97μm帯または1.48μm帯(Er添加フッ化物系ファイバ)の励起光を発生する。合波器3A,3Bは信号光と励起光を合波してEr添加光ファイバ1に入射する。光アイソレータ4A,4Bは、光ファイバ増幅器の発振を抑えるために配置される。
【0042】
本発明の1.58μm帯光ファイバ増幅器の特徴は、Er添加光ファイバ1のファイバ長とEr添加濃度の積を規定するところにある。以下、ファイバ長について説明する。
【0043】
図6は、Er添加石英系ファイバの励起光強度に対する増幅帯域の変化の一例を示す。Er添加石英系ファイバのファイバ長は20m、比屈折率差は1.8%、カットオフ波長は1.13μm、Al添加濃度は40000wt.ppm、Er添加濃度は1000wt.ppm、励起波長は1.48μm帯、励起系は図3に示す前方励起系を用いた。なお、Er添加石英系ファイバのファイバ長20mは、通常の1.55μm帯光ファイバ増幅器に用いられる長さである。
【0044】
図6に示すように、励起光強度が3〜4mW程度のときに1.57〜1.60μmの波長域で利得が平坦になることが分かる。しかし、これらのファイバ長では、1.57〜1.60μmの波長域で実用的な信号利得(15dB以上)が得られない。すなわち、通常の1.55μm帯光ファイバ増幅器に用いられるファイバ長では、実用的な1.58μm帯光ファイバ増幅器を構成することができない。
【0045】
図7は、図3〜図5の測定で用いた構成において、ファイバ長に対する増幅帯域の変化の一例を示す。なお、励起光強度は1.58μm帯の波長域で利得が平坦になる値に設定した。図7に示すように、ファイバ長を長くすることにより、1.58μm帯の信号利得が増加することがわかる。すなわち、実用的な1.58μm帯光ファイバ増幅器を実現するためには、Er添加光ファイバ長が重要なパラメータになることがわかる。
【0046】
ところで、Er添加光ファイバのファイバ長は、Er添加光ファイバのEr添加濃度に大きく依存する。このため、Er添加光ファイバの等価的なファイバ長を示すパラメータとして、Er添加光ファイバのファイバ長(m)とEr添加濃度(wt.ppm)の積を用いる。
【0047】
図8,図9は、Er添加石英系ファイバで1.58μm帯が利得平坦時の信号利得と〔ファイバ長×Er添加濃度〕の関係を示す。図8は0.98μm帯の励起光を用いた場合、図9は1.48μm帯の励起光を用いた場合である。
【0048】
図10,図11は、Er添加フッ化物系ファイバで1.58μm帯が利得平坦時の信号利得と〔ファイバ長×Er添加濃度〕の関係を示す。図10は0.97μm帯の励起光を用いた場合、図11は1.48μm帯の励起光を用いた場合である。
【0049】
図12、図13はEr添加テルライトガラス系ファイバで1.58μm帯が利得平坦時の信号利得と〔ファイバ長×Er添加濃度〕の関係を示す。図12は0.98μm帯の励起光を用いた場合、図13は1.48μm帯の励起光を用いた場合である。
【0050】
図14、図15はEr添加酸化物多成分ガラス系ファイバで1.58μm帯が利得平坦時の信号利得と〔ファイバ長×Er添加濃度〕の関係を示す。図14は0.98μm帯の励起光を用いた場合、図15は1.48μm帯の励起光を用いた場合である。
【0051】
図16、図17はEr添加カルコゲナイドガラス系ファイバで1.58μm帯が利得平坦時の信号利得と〔ファイバ長×Er添加濃度〕の関係を示す。図16は0.98μm帯の励起光を用いた場合、図17は1.48μm帯の励起光を用いた場合である。
【0052】
図17,図18はEr添加フツリン酸ガラス系ファイバで1.58μm帯が利得平坦時の信号利得と〔ファイバ長×Er添加濃度〕の関係を示す。図17は0.98μm帯の励起光を用いた場合、図18は1.48μm帯の励起光を用いた場合である。
【0053】
図19,図20はEr添加フツリン酸ガラス系ファイバで1.58μm帯が利得平坦時の信号利得と〔ファイバ長×Er添加濃度〕の関係を示す。図19は0.98μm帯の励起光を用いた場合、図20は1.48μm帯の励起光を用いた場合である。
【0054】
実用的な1.58μm帯光ファイバ増幅器では、通常15dB以上の信号利得が要求される。この信号利得を実現するには、各図に示す直線と信号利得15dBの直線との交点によって求められる〔ファイバ長×Er添加濃度〕の値が、それ以上であればよい。すなわち、1.58μm帯光ファイバ増幅器において、信号利得15dB以上を得るための〔ファイバ長×Er添加濃度〕は、
Er添加石英系ファイバ、0.98μm帯励起の場合
… 0.3×10 以上
Er添加石英系ファイバ、1.48μm帯励起の場合
… 0.6×10 以上
Er添加フッ化物系ファイバ、0.97μm帯励起の場合
… 0.1×10 以上
Er添加フッ化物系ファイバ、1.48μm帯励起の場合
… 0.2×10 以上
Er添加テルライトガラス系ファイバ、0.98μm帯励起の場合
… 0.005×10 以上
Er添加テルライトガラス系ファイバ、1.48μm帯励起の場合
… 0.01×10 以上
Er添加酸化物多成分ガラス系ファイバ、0.98μm帯励起の場合
… 0.008×10 以上
Er添加酸化物多成分ガラス系ファイバ、0.98μm帯励起の場合
… 0.015×10 以上
Er添加カルコゲナイドガラス系ファイバ、0.98μm帯励起の場合
… 0.01×10 以上
Er添加カルコゲナイドガラス系ファイバ、1.48μm帯励起の場合
… 0.02×10 以上
Er添加フツリン酸ガラス系ファイバ、0.98μm帯励起の場合
… 0.008×10 以上
Er添加フツリン酸ガラス系ファイバ、1.48μm帯励起の場合
… 0.015×10 以上
となる。これらの関係は、本発明によって初めて明確にされたものである。
【0055】
なお、信号利得と〔ファイバ長×Er添加濃度〕の関係は、ファイバパラメータ(比屈折率差、カットオフ波長)、Al添加濃度(Er添加石英系ファイバのみ)、コア/クラッド構造形成のためのドーパント(Er添加石英系ファイバのみ)、ガラス組成(Er添加フッ化物系ファイバのみ)、励起方法(前方励起、後方励起、双方向励起)等により若干変動する。したがって、励起方法やファイバパラメータ等によっては、信号利得15dB以上を達成する〔ファイバ長×Er添加濃度〕の最小値を上記の値以上に設定する必要がある。
【0056】
また、図5に示す基本増幅系を用い、励起光源2Aとして0.98または0.97μm帯の励起光を発生する励起光源、励起光源2Bとして1.48μm帯の励起光を発生する励起光源を用いる場合、または、励起光源2Aとして1.48μm帯の励起光を発生する励起光源、励起光源2Bとして0.98または0.97μm帯の励起光を発生する励起光源を用いる場合では、0.98μm帯あるいは0.97μm帯励起光源が主の励起光源となり、1.48μm帯励起光源が副励起光源となる場合があるため、Er添加石英系ファイバ、Er添加フッ化物系ファイバ、Er添加テルライトガラス系ファイバ、Er添加酸化物多成分ガラス系ファイバ、Er添加カルコゲナイドガラス系ファイバ、Er添加フツリン酸ガラス系ファイバにおける1.58μm帯光ファイバ増幅器における信号利得15dB以上を得るための〔ファイバ長×Er添加濃度〕は、各々のファイバにおける0.98μmあるいは0.97μm帯励起の条件に準ずる。
【0057】
図20は、Er添加石英系ファイバを用いた1.58μm帯光ファイバ増幅器における8波WDM信号の各信号波長に対する信号利得を示す。各信号波長は、1.570、1.574、1.578、1.582、1.586、1.594、1.600μmである。ファイバ長は200m、比屈折率差は1.8%、カットオフ波長は1.13μm、Al添加濃度は40000wt.ppm、Er添加濃度は1000wt.ppm、励起波長は1.48μm帯、励起系は図5に示す双方向励起系を用いた。〔ファイバ長(m)×Er添加濃度(wt.ppm)〕の値は2×10 である。
【0058】
図21は、Er添加フッ化物系ファイバを用いて構成した1.58μm帯光ファイバ増幅器における8波WDM信号の各信号波長に対する信号利得を示す。各信号波長は、1.565、1.570、1.575、1.580、1.585、1.590、1.595、1.600μmである。ファイバ長は40m、比屈折率差が2.5%、カットオフ波長は1.0μm、Er添加濃度は1000wt.ppm、励起波長は1.48μm帯、励起系は図5に示す双方向励起系を用いた。〔ファイバ長(m)×Er添加濃度(wt.ppm)〕の値は0.4×10である。
【0059】
図20,図21に示すように、WDM信号の利得偏差(WDM信号の各信号利得における最大信号利得と最小信号利得の差)は、励起光強度を調整することにより小さくできることが分かる。また、いくつかのWDM信号の増幅実験により、WDM信号における最大波長の信号利得と最小波長の信号利得の差X(dB)と、WDM信号の利得偏差Y(dB)との間には、
Y≒X+1 …(1)
の関係があることが分かった。この関係は、Er添加テルライトガラス系ファイバ、Er添加酸化物多成分ガラス系ファイバ、Er添加カルコゲナイドガラス系ファイバ、Er添加フツリン酸ガラス系ファイバにおいても同様に成り立つ。
【0060】
また、上記関係式(1)により、Er添加石英系ファイバまたはEr添加フッ化物系ファイバを用いた光ファイバ増幅器において、WDM信号の利得偏差Yが2dB以内になるようにするには、WDM信号における最大波長の信号利得と最小波長の信号利得の差Xが1dB以内になるように励起光強度を調整すればよいことが分かる。すなわち、1.58μm帯光ファイバ増幅器において、WDM信号における最大波長の信号利得と最小波長の信号利得の差を1dB以下で使用すれば、利得偏差が2dB以下となる実用的な1.58μm帯光ファイバ増幅器を実現することができる。なお、本使用方法は、Er添加石英系ファイバを用いた光ファイバ増幅器では1.57〜1.60μmの波長域のWDM信号に対して適用でき、Er添加フッ化物系ファイバを用いた光ファイバ増幅器では1.565〜1.600μmの波長域のWDM信号に対して適用でき、Er添加テルライトガラス系ファイバでは1.57〜1.60μmの波長域のWDM信号に対して適用でき、Er添加酸化物多成分ガラス系ファイバでは1.565〜1.60μmの波長域のWDM信号に対して適用でき、Er添加カルコゲナイドガラス系ファイバでは1.57〜1.60μmの波長域のWDM信号に対して適用でき、Er添加フツリン酸ガラス系ファイバでは1.57〜1.60μmの波長域のWDM信号に対して適用できる。
【0061】
次に、上述した光ファイバ増幅器を組み合わせることにより、平坦で広帯域な増幅特性を有する光増幅器を実現する具体的な構成について説明する。図22は、本発明の光増幅器の一つの実施形態を示す。
【0062】
図において、本実施形態の光増幅器は、信号光を2つの波長帯域に分波する分波部11と、分波部11から出力される各波長帯域の信号光をそれぞれ増幅する2つの光増幅部10A,10Bと、各光増幅部から出力される信号光強度を調整する光可変減衰器(例えば、バルク型減衰量可変光アッテネータ)12A,12Bと、各光可変増幅器から出力される信号光を合波する合波部13とにより構成される。
【0063】
図23は、光増幅部10A,10Bの構成例を示す。
図において、Er添加光ファイバ14は増幅媒体として用いられる。励起光源15A,15Bは、Er添加ファイバ5を励起する励起光を発生する。合波器16A,16Bは、信号光と励起光を合波してEr添加光ファイバ14に入射する。光アイソレータ17A,17Bは、光増幅部の発振を抑えるために配置される。なお、ここでは双方向励起の構成例を示すが、Er添加光ファイバ14の一方のみから励起光を入射する前方励起または後方励起の構成をとってもよい。
【0064】
図24は、分波部11および合波部13の構成例を示す。
図23において、分波部11および合波部13は、信号光を2つの波長帯域に分波し、また2つの波長帯域の信号光を合波するために、それぞれ3つのアレイ導波路回折格子18A,18B,18C,18D,18E,18Fにより構成される。ここでは、信号光は16波多重とする。アレイ導波路回折格子18Aで一旦16波に分波され、さらにアレイ導波路回折格子18B,18Cで8波ずつの群に合波されて光増幅部10A,10Bに導かれる。また、光導波部10A,10Bから出力された各信号光は、アレイ導波路回折格子18D,18Eでそれぞれ一旦8波に分波され、合計16波の信号光がアレイ導波路回折格子18Fで合波されて出力される。また、分波部11および合波部13としては、図25に示す誘電体多層膜を用いたバルク型の合分波器、ファイバカップラー等が適用できる。
【0065】
図26は、本発明の光増幅器の増幅特性を測定する評価系の構成の一例を示す。 図26において、波長可変光源20A〜20Pから出力される信号光は合波器21で合波され、信号光強度を調整する光アッテネータ22を介して本発明の光増幅器23に入力される。光増幅器23で増幅された信号光は、光スペクトラムアナライザ24で観測される。本図では、各々異なる16波の信号を合波する評価系を示したが、波長可変光源を追加することにより、波長数は幾らでも増加可能である。
【0066】
図27は、本発明の光増幅器の別の実施形態を示す。
図27において、本実施形態の光増幅器は、信号光を8つの波長帯域に分波する分波部31と、分波部31から出力される各波長帯域の信号光をそれぞれ増幅する8つの光増幅部30A〜30Hと、励起光を発生する励起光源32A,32Bと、各励起光源から出力される励起光を分岐して各光増幅部に入力させる分岐器33A,33Bと、各光増幅部から出力される信号光強度を調整する光可変減衰器34A〜34Hと、各光可変減衰器から出力される信号光を合波する合波部35と、入力端および出力端に配置される光アイソレータ36A,36Bにより構成される。
【0067】
以下、本発明の実施例として、WDM信号の平均利得および利得偏差が実用レベルにある具体例を示す。ただし、これは例示であり、本発明の範囲を限定するものではない。
【0068】
(実施例1〜21)
信号光は、波長1.565〜1.600μmの範囲で4〜8波のWDM信号を用いた。励起光源には、発振波長が0.98μm、0.97μm、1.48μmの半導体レーザモジュールを用い、図3〜図5に示す各励起系を用いた。WDM信号と励起光を合波する合波器には、励起光波長が0.98μm、0.97μmの場合にはファイバ型カプラを用い、1.48μmの場合には誘電体多層膜により構成されたバルク型カプラを用いた。光アイソレータには、逆方向挿入損が60dBのものを用いた。また、Er添加光ファイバは、次のものを用いた。
Figure 0003547007
Figure 0003547007
【0069】
【表1】
Figure 0003547007
【0070】
【表2】
Figure 0003547007
【0071】
【表3】
Figure 0003547007
【0072】
【表4】
Figure 0003547007
表1〜表4に示すように、Er添加石英系ファイバを用いた光ファイバ増幅器では、1.57〜1.60μmの波長域にあるWDM信号について、Er添加フッ化物系ファイバを用いた光ファイバ増幅器では、1.565〜1.60μmの波長域にあるWDM信号について、Er添加酸化物多成分ガラスファイバ(Er添加アルミノ珪酸塩ガラスファイバ、Er添加リン酸塩ガラスファイバ)では、1.57〜1.60μmの波長域にあるWDM信号について、Er添加フツリン酸ガラスファイバでは、1.57〜1.60μmの波長域にあるWDM信号について、Er添加カルコゲナイドガラスファイバでは、1.57〜1.60μmの波長域にあるWDM信号について、Er添加テルライトガラスファイバでは、1.565〜1.60μmの波長域にあるWDM信号について、信号利得が15dB以上でかつ利得偏差が2dB以内の実用レベルを実現することができる。すなわち、本発明の1.58μm帯光ファイバ増幅器では、その波長域のWDM信号を平坦に増幅することができる。
【0073】
以上の実施例では、励起光源として半導体レーザを用いた例を示したが、チタンサファイヤレーザ、F−センタレーザの個体レーザ、Yb添加ファイバレーザ、Tm添加ファイバレーザを使用しても同様の効果が得られた。また、Er添加フッ化物系ファイバのガラス組成として、他のZr系、In系、GaF /InF 系フッ化物ガラスを用いてもよい。
【0074】
(実施例22)
図22の光増幅部10Aを構成する各部の具体例を示す。Er添加光ファイバ5には、Er添加フッ化物ガラスファイバを用いる。そのガラス組成はZr系フッ化物ガラス(ZrF −BaF −LaF −YF −AlF −LiF−NaF)であり、特性はファイバ長5m、比屈折率差2.5%、カットオフ波長1.0μm、Er添加濃度1000wt.ppmとする。励起光源15A,15Bには、1480nm帯半導体レーザを用いる。合波器16A,16Bには、バルク型WDMカップラを用いる。光アイソレータ17A,17Bには、偏波無依存型の1550nm帯光アイソレータを用いる。
【0075】
図22の光増幅器10Bを構成する各部の具体例を示す。Er添加光ファイバ5には、Er添加石英系ファイバを用いる。その特性はファイバ長200m、比屈折率差1%、カットオフ波長1.1μm、Al添加濃度4.2wt.ppm、Er添加濃度1310wt.ppmとする。励起光源15A,15Bには、1480nm帯半導体レーザを用いる。合波器16A,16Bには、バルク型WDMカップラを用いる。光アイソレータ17A,17Bには、偏波無依存型の1580nm帯光アイソレータを用いる。
【0076】
図28は、図26の評価系で測定された実施例22の光増幅器の増幅特性を示す。ただし、波長可変光源20A〜20Pの信号波長は、それぞれ、1532、1536、1540、1544、1548、1552、1556、1560、1572、1576、1580、1584、1588、1592、1596、1660nmである。また、信号光入力強度は、各チャネル当たり−25dBmとした。ここに示すように、1532〜1560nmおよび1572〜1600nmに配置したWDM信号は、平均利得25dB(増幅前の信号光強度−25dBm/chに対して、増幅後の信号光強度が平均−0dBm/ch)、利得偏差1.5dB以内で光増幅できた。
【0077】
このように、本発明の光増幅器を用いることにより広い波長帯域に渡って平坦な増幅特性が得られ、その増幅波長帯域を従来の1530〜1560nm(30nm)から、1530〜1560nmおよび1570〜1600nm(合計60nm)に2倍に拡大できることが分かった。すなわち、本発明の光増幅器をWDMシステムに適用した場合には、伝送容量を従来のシステムの2倍にすることができる。
【0078】
(実施例23)
本実施形態の光増幅器の基本構成は、図22および図23に示す実施例22と同様である。ただし、本実施例では、図22の光増幅部10Bを構成するEr添加光ファイバ14として、Er添加多成分酸化物系ファイバを用いる。その特性は、ファイバ長3m、比屈折率差0.7%、カットオフ波長1.1μm、Er添加濃度10000wt.ppmとする。また、分波部2および合波部4は、誘電体多層膜を用いたバルク型合分波器を用いる。誘電体多層膜を用いたバルク型合分波器は、例えば16波のWDM信号を8波ずつの2群に一挙に分波し、8波ずつの2群のWDM信号を16波に一挙に合波することができる。その他の具体的構成は、実施例22と同様である。
【0079】
図29は、図26の評価系で測定された実施例23の光増幅器の増幅特性を示す。ただし、信号光入力強度は、各チャネル当たり−20dBmとした。ここに示すように、1532〜1560nmおよび1572〜1600nmに配置したWDM信号は、平均利得20dB(増幅前の信号光強度−20dBm/chに対して、増幅後の信号光強度が平均−0dBm/ch)、利得偏差1.5dB以内で光増幅できた。
【0080】
このように、本発明の光増幅器を用いることにより広い波長帯域に渡って平均な増幅特性が得られ、その増幅波長帯域を従来の1530〜1560nm(30nm)から、1530〜1560nmおよび1570〜1600nm(合計60nm)に2倍に拡大できることが分かった。
【0081】
(実施例24)
本実施例の光増幅器の基本構成は、実施例22または実施例23と同様である。ここでは、図22の光増幅部10A,10Bを構成するEr添加光ファイバ5の特性を変えたものを示す。
【0082】
表5には、光増幅部10Aを構成するEr添加光ファイバ5を5種類(A,B,C,D,E)示す。表6には、光増幅部10Bを構成するEr添加光ファイバ5を8種類(F,G,H,I,J,K,L,M)示す。
【0083】
【表5】
Figure 0003547007
【0084】
【表6】
Figure 0003547007
表7〜表9は、光増幅部10Aと光増幅部10Bの組み合わせによる光増幅器の増幅特性を示す。ここに示すように、すべての組み合わせ(40通り)において、従来の光ファイバ増幅器の増幅波長帯域を2倍以上に拡大できることが分かった。なお、ここでは光増幅部10A,10Bの励起波長を1480nmとしたが、すべてまたは一部を980nmとしても同様の増幅特性が得られた。
【0085】
【表7】
Figure 0003547007
【0086】
【表8】
Figure 0003547007
【0087】
【表9】
Figure 0003547007
【0088】
【表10】
Figure 0003547007
【0089】
【表11】
Figure 0003547007
(実施例25)
本実施例の光増幅器の基本構成は、実施例22または実施例23と同様である。ただし、本実施例では3つの光増幅部10A,10B,10Cを有する構成とし、光増幅部10A,10B,10Cを構成するEr添加光ファイバ14の特性を変えたものを示す。
【0090】
表12には、光増幅部10Aを構成するEr添加光ファイバ5を1種類(N)示す。表13には、光増幅部10Bを構成するEr添加光ファイバ5を2種類(O,P)示す。光増幅10Cを構成するEr添加光ファイバ5は、表6に示す8種類(F,G,H,I,J,K,L,M)を用いる。
【0091】
【表12】
Figure 0003547007
【0092】
【表13】
Figure 0003547007
表14〜表15は、光増幅部10A,10B,10Cの組み合わせによる光増幅器の増幅特性を示す。ここに示すように、すべての組み合わせ(16通り)において、従来の光ファイバ増幅器の増幅波長帯域を大幅に改善できることが分かった。なお。ここでは光増幅部10A,10B,10Cの励起波長を1480nmとしたが、すべてまたは一部を980nmとしても同様の増幅特性が得られた。
【0093】
【表14】
Figure 0003547007
【0094】
【表15】
Figure 0003547007
(実施例26)
図30(a)〜(h)は、図27の光増幅部30A〜30Hの具体的構成例を40A〜40Hとして示す。
【0095】
図において、増幅媒体としてのEr添加光ファイバ14には、Er添加石英系ファイバを用いる。その特性は、ファイバ長20m(光増幅部40A〜40D)および200m(光増幅部40E〜40F)、比屈折率差1%、カットオフ波長1.1μm、Al添加濃度4.2wt.%、Er添加濃度1310wt.ppmとする。合波器16A,16Bは、バルク型WDMカップラを用い、信号光と励起光を合波してEr添加光ファイバ14に入射する。なお、ここでは双方向励起の構成例を示すが、Er添加光ファイバ14の一方のみから励起光を入射する前方励起または後方励起の構成をとってもよい。
【0096】
増幅部以外の構成は図27と同様である。ただし、本実施例においては、励起光源32A,32Bには、1480nm帯半導体レーザを用いる。励起光を分岐する分岐器33A,33Bには、プレーナ導波路型1×8光分岐回路を用いる。分岐部31および合波部35には、アレイ導波路回折格子を用いる。光可変減衰器34A〜34Bには、バルク型減衰量可変光アッテネータを用いる。光アイソレータ36A,36Bには、1550nmおよびおよび1580nm帯で60dB程度の逆方向挿入損が得られる偏波無依存型ものを用いる。
【0097】
図31は、図26の評価系で測定された第5の実施形態の光増幅器の増幅特性を示す。ただし、信号光入力強度は、各チャネル当たり−30dBmとした。ここに示すように、1532〜1560nmおよび1572〜1600nmに配置したWDM信号は、平均利得30dB(増幅前の信号光強度−30dBm/chに対して、増幅後の信号光強度が平均−0dBm/ch)、ほぼ等しい利得(利得偏差0dB)で光増幅できた。
【0098】
このように、本発明の光増幅器を用いることにより広い波長帯域に渡って平坦な増幅特性が得られ、その増幅波長帯域を従来の1530〜1560nm(30nm)から、1530〜1560nmおよび1570〜1600nnm(合計60nm)に2倍に拡大できることが分かった。なお、ここでは光増幅部40A〜40Hの励起波長を1480nmとしたが、すべてまたは一部を980nmとしても同様の増幅特性が得られた。
【0099】
(実施例27)
本実施例の光増幅器の基本構成は、図22に示す実施例22,23と同様に、2つの増幅帯を並列増幅する構成である。ただし、本実施例では図22の増幅部10Aとしては、図32に示す光イコライザ37を付加した光ファイバ増幅器を使用した。Er添加ファイバとして、Er添加石英系ファイバを用いた。ファイバ長25m、比屈折率差1.7%、カットオフ波長1.1μm、Er添加濃度1300ppmである。励起光源15A,15Bには0.98μm帯半導体レーザを用いた。合波器16A,16Bには、バルク型WDMカプラを用いた。光イコライザ37としては、長周期ファイバグレーティングを用いた。なお、光イコライザ37の透過特性は、図32の光ファイバ増幅器の特性が、1.53〜1.56μm帯に利得平坦特性を有するように作製したものを用いた。本光ファイバ増幅器の利得平坦域の信号利得は38dBである。また、図22の増幅部10Bとしては、図23に示す構成の光ファイバ増幅器を使用した。Er添加ファイバとして、Er添加石英系ファイバを用いた。ファイバ長200m、比屈折率差1.7%、カットカフ波長1.1μm、Er添加濃度1300ppmである。励起光源15A,15Bには1.48μm帯半導体レーザを用いた。合波器16A,16Bには、バルク型WDMカプラを用いた。本光ファイバ増幅器は1.57〜1.60μmに利得平坦特性を有する。利得平坦域の信号利得は30dBである。分波部11および合波部13は、バルク型合分波器を用いた。さらに、本実施例の光増幅器では、光可変減衰器12A,12Bの損失量を調整して、光ファイバ増幅器10Aの1.53〜1.56μm帯に利得平坦利得を28dB、光ファイバ増幅器10Bの1.57〜1.60μm帯に利得平坦利得を28dBに調整した。
【0100】
本実施例27の光増幅器の増幅特性は、図26の評価系で測定した。波長可変光源20A〜20Pの信号波長は、それぞれ、1532、1536、1540、1544、1548、1552、1556、1560、1572、1576、1580、1584、1592、1596、1660nmである。信号入射強度は、各チャンネル当たり−35dBmとした。本測定により、1532〜1560nmおよび1572〜1600nmに配置したWDM信号を平均利得28dB、利得偏差1.5dB以内で増幅できた。
【0101】
(実施例28)
本実施例の光増幅器の基本構成は、図22に示す実施例22,23と同様である。ただし、本実施例では、4つの増幅部10A,10B,10C,10Dを有する構成である。増幅部10Aとしては、図32に示す光イコライザ37を付加した光ファイバ増幅器を使用した。Er添加ファイバとして、Er添加石英系ファイバを用いた。ファイバ長25m、比屈折率差1.7%、カットオフ波長1.1μm、Er添加濃度1300ppmである。励起光源15A,15Bには0.98μm帯半導体レーザを用いた。合波器16A,16Bには、バルク型WDMカプラを用いた。光イコライザ37としては、長周期ファイバグレーティングを用いた。なお、光イコライザ37の透過特性は、図32の光ファイバ増幅器の特性が、1.53〜1.56μm帯に利得平坦特性を有するように作製したものを用いた。本光ファイバ増幅器の利得平坦域の信号利得は38dBである。増幅部10Bとしては、図23に示す構成の光ファイバ増幅器を使用した。Er添加ファイバとして、Er添加石英系ファイバを用いた。ファイバ長200m、比屈折率差1.7%、カットオフ波長1.1μm、Er添加濃度1300ppmである。励起光源15A,15Bには1.48μm帯半導体レーザを用いた。合波器16A,16Bには、バルク型WDMカプラを用いた。本光ファイバ増幅器は1.57〜1.60μmに利得平坦特性を有する。利得平坦域の信号利得は30dBである。増幅部10Cとしては、図33に示す光イコライザ40を付加したTm3+添加光ファイバ増幅器を使用した。Tm添加ファイバとして、Tm添加フッ化物系ファイバ39を用いた。ファイバ長20m、比屈折率差2.5%、カットオフ波長1.0μm、Tm添加濃度1000ppmである。励起光源15A,15Bには1.047μm帯発振のNd−YLFレーザを用いた。合波器16A,16Bには、ファイバカプラを用いた。光イコライザ40としては、ファブリペローエタロンを用いて構成したものを使用した。なお、光イコライザ40の透過特性は、図33の光ファイバ増幅器の特性が、1.43〜1.49μm帯に利得平坦特性を有するように作製したものを用いた。本光ファイバ増幅器の利得平坦域の信号利得は28dBである。増幅部10Dとしては、図34に示す光イコライザ40を付加したラマンファイバ増幅器を使用した。ラマン増幅用のファイバとして、石英系ファイバ41を用いた。ファイバ長60km、比屈折率差0.7%、カットオフ波長0.9μmである。励起光源38には1.43μm帯発振のラマンレーザを用いた。合波器16A,16Bには、ファイバカプラを用いた。光イコライザ42としては、ファブリペローエタロンを用いて構成したものを使用した。なお、光イコライザ42の透過特性は、図34のラマンファイバ増幅器の特性が、1.49〜1.52μm帯に利得平坦特性を有するように作製したものを用いた。本光ファイバ増幅器の利得平坦域の信号利得は18dBである。分波部11および合波部13は、図34に示すバルク型合分波器を用いた。ファイバ46は信号域1.56〜1.60の信号光を、ファイバ47は信号域1.53〜1.56の信号光を、ファイバ48は信号域1.49〜1.52の信号光を、ファイバ49は信号域1.43〜1.49の信号光を入出力するポートであり、ファイバ50に合波した信号比光あるいは分波する信号光用のポートである。また、45は1.49μm以上の信号光を透過し、1.48μm帯以下の信号光を反射する誘電体多層膜、44は1.52μm以上の信号光を透過し、1.52μm帯以下の信号光を反射する誘電体多層膜、43は1.56μm以上の信号光を透過し、1.56μm帯以下の信号光を反射する誘電体多層膜である。さらに、本実施例の光増幅器では、光可変減衰器12A,12B,12C,12Dの損失量を調整して、増幅部10A,10B,10C,10Dの利得平坦利得を18dBに調整した。
【0102】
本実施例28の光増幅器の増幅特性は、図26の評価系の信号数を26波に増加して測定した。信号波長は、1430、1440、1450、1460、1470、1480、1490、1500、1510、1520、1532、1536、1540、1544、1548、1552、1556、1560、1572、1576、1580、1584、1588、1592、1596、1660nmである。信号入射強度は、各チャンネル当たり−35dBmとした。本測定により、WDM信号を平均利得18dB、利得偏差1.5dB以内で増幅できた。
【0103】
(実施例29)
本実施例の光増幅器の基本構成は、図22に示す実施例22,23と同様である。ただし、本実施例では、図35に示すように、4つの増幅部10A,10B,10C,10Dを有する構成である。増幅部10Aとしては、図32に示す光イコライザ37を付加した光ファイバ増幅器を使用した。Er添加ファイバとして、Er添加石英系ファイバを用いた。ファイバ長25m、比屈折率差1.7%、カットオフ波長1.1μm、Er添加濃度1300ppmである。励起光源15A,15Bには0.98μm帯半導体レーザを用いた。合波器16A,16Bには、バルク型WDMカプラを用いた。光イコライザ37としては、長周期ファイバグレーティングを用いた。なお、光イコライザ37の透過特性は、図32の光ファイバ増幅器の特性が、1.53〜1.56μm帯に利得平坦特性を有するように作製したものを用いた。本光ファイバ増幅器の利得平坦域の信号利得は38dBである。増幅部10Bとしては、図23に示す構成の光ファイバ増幅器を示した。Er添加ファイバとして、Er添加石英系ファイバを用いた。ファイバ長200m、比屈折率差1.7%、カットオフ波長1.1μm、Er添加濃度1300ppmである。励起光源15A,15Bには1.48μm帯半導体レーザを用いた。合波器16A,16Bには、バルク型WDMカプラを用いた。本光ファイバ増幅器は1.57〜1.60μmに利得平坦特性を有する。利得平坦域の信号利得は30dBである。増幅部10Cとしては、図33に示す光イコライザ40を付加したPr3+添加光ファイバ増幅器を使用した。Pr添加ファイバとして、Pr添加フッ化物系ファイバ39を用いた。ファイバ長20m、比屈折率差2.5%、カットオフ波長1.0μm、Pr添加濃度1000ppmである。励起光源15A,15Bには1.047μm帯発振のNd−YLFレーザを用いた。合波器16A,16Bには、ファイバカプラを用いた。光イコライザ40としては、ファブリペローエタロンを用いて構成したものを使用した。なお、光イコライザ40の透過特性は、図33の光ファイバ増幅器の特性が1.28〜1.32μm帯に利得平坦特性を有するように作製したものを用いた。本光ファイバ増幅器の利得平坦域の信号利得は28dBである。増幅部10Dとしては、図34に示す光イコライザ40を付加したラマンファイバ増幅器を使用した。ラマン増幅用のファイバとして、石英系ファイバ41を用いた。ファイバ長60km、比屈折率差0.7%、カットオフ波長0.9μmである。励起光源38には1.43μm帯発振のラマンレーザを用いた。合波器16A,16Bには、ファイバカプラを用いた。光イコライザ42としては、ファブリペローエタロンを用いて構成したものを使用した。なお、光イコライザ42の透過特性は、図34のラマンファイバ増幅器の特性が、1.49〜1.52μm帯に利得平坦特性を有するように作製したものを用いた。本光ファイバ増幅器の利得平坦域の信号利得は18dBである。分波部11および合波部13は、図34に示すバルク型合分波器を用いた。ファイバ46は信号域1.56〜1.60の信号光を、ファイバ47は信号域1.53〜1.56の信号光を、ファイバ48は信号域1.49〜1.52の信号光を、ファイバ49は信号域1.28〜1.32の信号光を入出力するポートであり、ファイバ50に合波した信号光あるいは分波する信号光用のポートである。また、45は1.49μm以上の信号光を透過し、1.48μm帯以下の信号光を反射する誘電体多層膜、44は1.52μm以上の信号光を透過し、1.52μm帯以下の信号光を反射する誘電体多層膜、43は1.56μm以上の信号光を透過し、1.56μm帯以下の信号光を反射する誘電体多層膜である。さらに、本実施例の光増幅器では、光可変減衰器12A,12B,12C,12Dの損失量を調整して、増幅部10A,10B,10C,10Dの利得平坦利得を18dBに調整した。
【0104】
本実施例28の光増幅器の増幅特性は、図26の評価系の信号数を25波に増加して測定した。信号波長は、1280、1290、1300、1310、1320、1490、1500、1510、1520、1532、1536、1540、1544、1548、1552、1556、1560、1572、1576、1580、1584、1588、1592、1596、1660nmである。信号入射強度は、各チャンネル当たり−35dBmとした。本測定により、WDM信号を平均利得18dB、利得偏差1.5dB以内で増幅できた。
【0105】
【発明の効果】
上述のように、本発明によれば、信号光を複数の波長帯域に分波する分波部と、分波部から出力される各波長帯域の信号光をそれぞれ増幅する複数の光増幅部と、複数の光増幅部から出力される各信号光を合波する合波部とを備えたので、光増幅器の広帯域化および利得平坦化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の光増幅器の増幅特性を示すグラフである。
【図2】Er添加石英系ファイバを用いた従来の光ファイバ増幅器における1.58μm帯の増幅帯域を示すグラフである。
【図3】本発明の1.58μm帯光ファイバ増幅器の基本構成(前方励起系)を示すブロック図である。
【図4】本発明の1.58μm帯光ファイバ増幅器の基本構成(後方励起系)を示すブロック図である。
【図5】本発明の1.58μm帯光ファイバ増幅器の基本構成(双方向励起系)を示すブロック図である。
【図6】Er添加石英系ファイバの励起光強度に対する増幅帯域の変化の一例を示すグラフである。
【図7】Er添加石英系ファイバのファイバ長に対する増幅帯域の変化の一例を示すグラフである。
【図8】Er添加石英系ファイバを0.98μm帯励起した場合の信号利得と〔ファイバ長×Er添加濃度〕の関係を示すグラフである。
【図9】Er添加石英系ファイバを1.48μm帯励起した場合の信号利得と〔ファイバ長×Er添加濃度〕の関係を示すグラフである。
【図10】Er添加フッ化物ファイバを0.97μm帯励起した場合の信号利得と〔ファイバ長×Er添加濃度〕の関係を示すグラフである。
【図11】Er添加フッ化物ファイバを1.48μm帯励起した場合の信号利得と〔ファイバ長×Er添加濃度〕の関係を示すグラフである。
【図12】Er添加テルライトガラス系ファイバを0.98μm帯励起した場合の信号利得と〔ファイバ長×Er添加濃度〕の関係を示すグラフである。
【図13】Er添加テルライトガラス系ファイバを1.48μm帯励起した場合の信号利得と〔ファイバ長×Er添加濃度〕の関係を示すグラフである。
【図14】Er添加酸化物多成分ガラス系ファイバを0.98μm帯励起した場合の信号利得と〔ファイバ長×Er添加濃度〕の関係を示すグラフである。
【図15】Er添加酸化物多成分ガラス系ファイバを1.48μm帯励起した場合の信号利得と〔ファイバ長×Er添加濃度〕の関係を示すグラフである。
【図16】Er添加カルコゲナイドガラス系ファイバを0.98μm帯励起した場合の信号利得と〔ファイバ長×Er添加濃度〕の関係を示すグラフである。
【図17】Er添加カルコゲナイドガラス系ファイバを1.48μm帯励起した場合の信号利得と〔ファイバ長×Er添加濃度〕の関係を示すグラフである。
【図18】Er添加フツリン酸ガラス系ファイバを0.98μm帯励起した場合の信号利得と〔ファイバ長×Er添加濃度〕の関係を示すグラフである。
【図19】Er添加フツリン酸ガラス系ファイバを1.48μm帯励起した場合の信号利得と〔ファイバ長×Er添加濃度〕の関係を示すグラフである。
【図20】Er添加石英系ファイバを用いた1.58μm帯光ファイバ増幅器における8波WDM信号の各信号波長に対する信号利得を示すグラフである。
【図21】Er添加フッ化物ファイバを用いた1.58μm帯光ファイバ増幅器における8波WDM信号の各信号波長に対する信号利得を示すグラフである。
【図22】本発明の一実施形態による光増幅器を示すブロックである。
【図23】図10の光増幅器の光増幅部10A,10Bの構成例を示すブロック図である。
【図24】図10の光増幅器の分波部および合成部の構成例を示すブロック図である。
【図25】図10の光増幅器の分波部および合波部として使用されるバルク型合分波器の構成を示すブロック図である。
【図26】本発明の光増幅器の増幅特性を測定する評価系の構成を示すブロック図である。
【図27】本発明の一実施形態による光増幅器を示すブロック図である。
【図28】本発明の実施例22による光増幅器の増幅特性を示すグラフである。
【図29】本発明の実施例23による光増幅器を示すグラフである。
【図30】図27の光増幅器の光増幅部の具体的構成例を示すブロック図であり、(a)〜(h)はそれぞれ光増幅部30A〜30Hに対応する。
【図31】本発明の一実施形態による光増幅器を示すグラフである。
【図32】図10の光増幅部として使用される光イコライザを付加した光ファイバ増幅器の構成例を示すブロック図である。
【図33】図10の光増幅部として使用される光イコライザを付加したTm3+添加あるいはPr3+添加光ファイバ増幅器の構成例を示すブロック図である。
【図34】図10の光増幅部として使用される光イコライザを付加したラマンファイバ増幅器の構成例を示すブロック図である。
【図35】図10の4つの光増幅器の分波部および合成部として使用されるバルク型合分波器の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 Er添加光ファイバ
2A,2B 励起光源
3A,3B 合波器
4A,4B 光アイソレータ
10A,10B,10C 光増幅部
11 分波部
12A,12B (バルク型減衰量可変)光アッテネータ
13 合波部
14 Er添加光ファイバ
15A,15B 励起光源
16A,16B 合波器
17A,17B 光アイソレータ
18A,18B,18C,18D,18E,18F アレイ導波路回折格子
20A,20B 波長可変光源
21 合波器
22 光アッテネータ
23 光増幅器
30A〜30H 光増幅部
31 分波部
32A,32B 励起光源
33A,33B 分岐器
34A〜34H 光可変減衰器
35 合波部
36A,36B 光アイソレータ
40A〜40H 光増幅部

Claims (34)

  1. 信号光を複数の波長帯域に分波する分波部と、該分波部から出力される各波長帯域の信号光をそれぞれ増幅する複数の光増幅部と、該複数の光増幅部から出力される各信号光を合波する合波部とを有する光増幅器であって、
    前記光増幅部の少なくとも1つは、コア部またはクラッド部の少なくとも一方にエルビウムを添加したエルビウム添加ファイバと、該エルビウム添加ファイバを励起する励起光源と、該励起光源からの励起光と1.58μm帯の波長域にある信号光とを前記エルビウム添加ファイバに入射する光学手段と、光アイソレータとを含み、
    前記励起光源は、Erの 4 11/2 準位を励起する0.98μm帯励起光源であり、
    前記エルビウム添加ファイバは、ファイバ長(m)とエルビウム添加濃度(重量ppm)との積である等価的ファイバ長が、0.3×10 5 (m・重量ppm)以上であるEr添加石英系ファイバであり、
    前記励起光源は、1.58μm帯の波長多重信号が利得平坦となるような前記等価的ファイバ長に対応した所定の強度の励起光を供給する励起光源であることを特徴とする光増幅器。
  2. 信号光を複数の波長帯域に分波する分波部と、該分波部から出力される各波長帯域の信号光をそれぞれ増幅する複数の光増幅部と、該複数の光増幅部から出力される各信号光を合波する合波部とを有する光増幅器であって、
    前記光増幅部の少なくとも1つは、コア部またはクラッド部の少なくとも一方にエルビウムを添加したエルビウム添加ファイバと、該エルビウム添加ファイバを励起する励起光源と、該励起光源からの励起光と1.58μm帯の波長域にある信号光とを前記エルビウム添加ファイバに入射する光学手段と、光アイソレータとを含み、
    前記励起光源は、Erの 4 13/2 準位を励起する1.48μm帯励起光源であり、
    前記エルビウム添加ファイバは、ファイバ長(m)とエルビウム添加濃度(重量ppm)との積である等価的ファイバ長が、0.6×10 5 (m・重量ppm)以上であるEr添加石英系ファイバであり、
    前記励起光源は、1.58μm帯の波長多重信号が利得平坦となるような、前記等価的ファイバ長に対応した所定の強度の励起光を供給する励起光源であることを特徴とする光増幅器。
  3. 信号光を複数の波長帯域に分波する分波部と、該分波部から出力される各波長帯域の信号光をそれぞれ増幅する複数の光増幅部と、該複数の光増幅部から出力される各信号光を合波する合波部とを有する光増幅器であって、
    前記光増幅部の少なくとも1つは、コア部またはクラッド部の少なくとも一方にエルビウムを添加したエルビウム添加ファイバと、該エルビウム添加ファイバを励起する励起光源と、該励起光源からの励起光と1.58μm帯の波長域にある信号光とを前記エルビウム添加ファイバに入射する光学手段と、光アイソレータとを含み、
    前記励起光源は、Erの 4 11/2 準位を励起する0.97μm帯励起光源であり、
    前記エルビウム添加ファイバは、ファイバ長(m)とエルビウム添加濃度(重量ppm)との積である等価的ファイバ長が、0.1×10 5 (m・重量ppm)以上であるEr添加フッ化物系ファイバであり、
    前記励起光源は、1.58μm帯の波長多重信号が利得平坦となるような、前記等価的ファイバ長に対応した所定の強度の励起光を供給する励起光源であることを特徴とする光増幅器。
  4. 信号光を複数の波長帯域に分波する分波部と、該分波部から出力される各波長帯域の信号光をそれぞれ増幅する複数の光増幅部と、該複数の光増幅部から出力される各信号光を合波する合波部とを有する光増幅器であって、
    前記光増幅部の少なくとも1つは、コア部またはクラッド部の少なくとも一方にエルビウムを添加したエルビウム添加ファイバと、該エルビウム添加ファイバを励起する励起光源と、該励起光源からの励起光と1.58μm帯の波長域にある信号光とを前記エルビウム添加ファイバに入射する光学手段と、光アイソレータとを含み、
    前記励起光源は、Erの 4 13/2 準位を励起する1.48μm帯励起光源であり、
    前記エルビウム添加ファイバは、ファイバ長(m)とエルビウム添加濃度(重量ppm)との積である等価的ファイバ長が、0.2×10 5 (m・重量ppm)以上であるEr添加フッ化物系ファイバであり、
    前記励起光源は、1.58μm帯の波長多重信号が利得平坦となるような、前記等価的ファイバ長に対応した所定の強度の励起光を供給する励起光源であることを特徴とする光増幅器。
  5. 信号光を複数の波長帯域に分波する分波部と、該分波部から出力される各波長帯域の信号光をそれぞれ増幅する複数の光増幅部と、該複数の光増幅部から出力される各信号光を合波する合波部とを有する光増幅器であって、
    前記光増幅部の少なくとも1つは、コア部またはクラッド部の少なくとも一方にエルビウムを添加したエルビウム添加ファイバと、該エルビウム添加ファイバを励起する励起光源と、該励起光源からの励起光と1.58μm帯の波長域にある信号光とを前記エルビウム添加ファイバに入射する光学手段と、光アイソレータとを含み、
    前記励起光源は、Erの 4 11/2 準位を励起する0.98μm帯励起光源であり、
    前記エルビウム添加ファイバは、ファイバ長(m)とエルビウム添加濃度(重量ppm)との積である等価的ファイバ長が、0.005×10 5 (m・重量ppm)以上であるEr添加テルライトガラス系ファイバであり、
    前記励起光源は、1.58μm帯の波長多重信号が利得平坦となるような、前記等価的ファイバ長に対応した所定の強度の励起光を供給する励起光源であることを特徴とする光増幅器。
  6. 信号光を複数の波長帯域に分波する分波部と、該分波部から出力される各波長帯域の信号光をそれぞれ増幅する複数の光増幅部と、該複数の光増幅部から出力される各信号光を合波する合波部とを有する光増幅器であって、
    前記光増幅部の少なくとも1つは、コア部またはクラッド部の少なくとも一方にエルビウムを添加したエルビウム添加ファイバと、該エルビウム添加ファイバを励起する励起光源と、該励起光源からの励起光と1.58μm帯の波長域にある信号光とを前記エルビウム添加ファイバに入射する光学手段と、光アイソレータとを含み、
    前記励起光源は、Erの 4 13/2 準位を励起する1.48μm帯励起光源であり、
    前記エルビウム添加ファイバは、ファイバ長(m)とエルビウム添加濃度(重量ppm)との積である等価的ファイバ長が、0.01×10 5 (m・重量ppm)以上であるEr添加テルライトガラス系ファイバであり、
    前記励起光源は、1.58μm帯の波長多重信号が利得平坦となるような、前記等価的ファイバ長に対応した所定の強度の励起光を供給する励起光源であることを特徴とする光増幅器。
  7. 信号光を複数の波長帯域に分波する分波部と、該分波部から出力される各波長帯域の信号光をそれぞれ増幅する複数の光増幅部と、該複数の光増幅部から出力される各信号光を合波する合波部とを有する光増幅器であって、
    前記光増幅部の少なくとも1つは、コア部またはクラッド部の少なくとも一方にエルビウムを添加したエルビウム添加ファイバと、該エルビウム添加ファイバを励起する励起光源と、該励起光源からの励起光と1.58μm帯の波長域にある信号光とを前記エルビウム添加ファイバに入射する光学手段と、光アイソレータとを含み、
    前記励起光源は、Erの 4 11/2 準位を励起する0.98μm帯励起光源であり、
    前記エルビウム添加ファイバは、ファイバ長(m)とエルビウム添加濃度(重量ppm)との積である等価的ファイバ長が、0.008×10 5 (m・重量ppm)以上であるEr添加多成分酸化物ガラス系ファイバであり、
    前記励起光源は、1.58μm帯の波長多重信号が利得平坦となるような、前記等価的ファイバ長に対応した所定の強度の励起光を供給する励起光源であることを特徴とする光増幅器。
  8. 信号光を複数の波長帯域に分波する分波部と、該分波部から出力され る各波長帯域の信号光をそれぞれ増幅する複数の光増幅部と、該複数の光増幅部から出力される各信号光を合波する合波部とを有する光増幅器であって、
    前記光増幅部の少なくとも1つは、コア部またはクラッド部の少なくとも一方にエルビウムを添加したエルビウム添加ファイバと、該エルビウム添加ファイバを励起する励起光源と、該励起光源からの励起光と1.58μm帯の波長域にある信号光とを前記エルビウム添加ファイバに入射する光学手段と、光アイソレータとを含み、
    前記励起光源は、Erの 4 13/2 準位を励起する1.48μm帯励起光源であり、
    前記エルビウム添加ファイバは、ファイバ長(m)とエルビウム添加濃度(重量ppm)との積である等価的ファイバ長が、0.015×10 5 (m・重量ppm)以上であるEr添加多成分酸化物ガラス系ファイバであり、
    前記励起光源は、1.58μm帯の波長多重信号が利得平坦となるような、前記等価的ファイバ長に対応した所定の強度の励起光を供給する励起光源であることを特徴とする光増幅器。
  9. 信号光を複数の波長帯域に分波する分波部と、該分波部から出力される各波長帯域の信号光をそれぞれ増幅する複数の光増幅部と、該複数の光増幅部から出力される各信号光を合波する合波部とを有する光増幅器であって、
    前記光増幅部の少なくとも1つは、コア部またはクラッド部の少なくとも一方にエルビウムを添加したエルビウム添加ファイバと、該エルビウム添加ファイバを励起する励起光源と、該励起光源からの励起光と1.58μm帯の波長域にある信号光とを前記エルビウム添加ファイバに入射する光学手段と、光アイソレータとを含み、
    前記励起光源は、Erの 4 11/2 準位を励起する0.98μm帯励起光源であり、
    前記エルビウム添加ファイバは、ファイバ長(m)とエルビウム添加濃度(重量ppm)との積である等価的ファイバ長が、0.01×10 5 (m・重量ppm)以上であるEr添加カルコゲナイドガラス系ファイバであり、
    前記励起光源は、1.58μm帯の波長多重信号が利得平坦となるような、前記等価的ファイバ長に対応した所定の強度の励起光を供給する励起光源であることを特徴とする光増幅器。
  10. 信号光を複数の波長帯域に分波する分波部と、該分波部から出力される各波長帯域の信号光をそれぞれ増幅する複数の光増幅部と、該複数の光増幅部から出力される各信号光を合波する合波部とを有する光増幅器であって、
    前記光増幅部の少なくとも1つは、コア部またはクラッド部の少なくとも一方にエルビウムを添加したエルビウム添加ファイバと、該エルビウム添加ファイバを励起する励起光源と、該励起光源からの励起光と1.58μm帯の波長域にある信号光とを前記エルビウム添加ファイバに入射する光学手段と、光アイソレータとを含み、
    前記励起光源は、Erの 4 13/2 準位を励起する1.48μm帯励起光源であり、
    前記エルビウム添加ファイバは、ファイバ長(m)とエルビウム添加濃度(重量ppm)との積である等価的ファイバ長が、0.02×10 5 (m・重量ppm)以上であるEr添加カルコゲナイドガラス系ファイバであり、
    前記励起光源は、1.58μm帯の波長多重信号が利得平坦となるような、前記等価的ファイバ長に対応した所定の強度の励起光を供給する励起光源であることを特徴とする光増幅器。
  11. 信号光を複数の波長帯域に分波する分波部と、該分波部から出力される各波長帯域の信号光をそれぞれ増幅する複数の光増幅部と、該複数の光増幅部から出力される各信号光を合波する合波部とを有する光増幅器であって、
    前記光増幅部の少なくとも1つは、コア部またはクラッド部の少なくとも一方にエルビウムを添加したエルビウム添加ファイバと、該エルビウム添加ファイバを励起する励起光源と、該励起光源からの励起光と1.58μm帯の波長域にある信号光とを前記エルビウム添加ファイバに入射する光学手段と、光アイソレータとを含み、
    前記励起光源は、Erの 4 11/2 準位を励起する0.98μm帯励起光源であり、
    前記エルビウム添加ファイバは、ファイバ長(m)とエルビウム添加濃度(重量ppm )との積である等価的ファイバ長が、0.008×10 5 (m・重量ppm)以上であるEr添加フツリン酸ガラス系ファイバであり、
    前記励起光源は、1.58μm帯の波長多重信号が利得平坦となるような、前記等価的ファイバ長に対応した所定の強度の励起光を供給する励起光源であることを特徴とする光増幅器。
  12. 信号光を複数の波長帯域に分波する分波部と、該分波部から出力される各波長帯域の信号光をそれぞれ増幅する複数の光増幅部と、該複数の光増幅部から出力される各信号光を合波する合波部とを有する光増幅器であって、
    前記光増幅部の少なくとも1つは、コア部またはクラッド部の少なくとも一方にエルビウムを添加したエルビウム添加ファイバと、該エルビウム添加ファイバを励起する励起光源と、該励起光源からの励起光と1.58μm帯の波長域にある信号光とを前記エルビウム添加ファイバに入射する光学手段と、光アイソレータとを含み、
    前記励起光源は、Erの 4 13/2 準位を励起する1.48μm帯励起光源であり、
    前記エルビウム添加ファイバは、ファイバ長(m)とエルビウム添加濃度(重量ppm)との積である等価的ファイバ長が、0.015×10 5 (m・重量ppm)以上であるEr添加フツリン酸ガラス系ファイバであり、
    前記励起光源は、1.58μm帯の波長多重信号が利得平坦となるような、前記等価的ファイバ長に対応した所定の強度の励起光を供給する励起光源であることを特徴とする光増幅器。
  13. 信号光を複数の波長帯域に分波する分波部と、該分波部から出力される各波長帯域の信号光をそれぞれ増幅する複数の光増幅部と、該複数の光増幅部から出力される各信号光を合波する合波部とを有する光増幅器であって、
    前記光増幅部の少なくとも1つは、コア部またはクラッド部の少なくとも一方にエルビウムを添加したエルビウム添加ファイバと、該エルビウム添加ファイバを励起する励起光源と、該励起光源からの励起光と1.58μm帯の波長域にある信号光とを前記エルビウム添加ファイバに入射する光学手段と、光アイソレータとを含み、
    前記励起光源は、Erの 4 11/2 準位を励起する0.98μm帯励起光源とErの 4 13/2 準位を励起する1.48μm帯励起光源の両者であり、
    前記エルビウム添加ファイバは、ファイバ長(m)とエルビウム添加濃度(重量ppm)との積である等価的ファイバ長が、0.3×10 5 (m・重量ppm)以上であるEr添加石英系ファイバであり、
    前記励起光源は、1.58μm帯の波長多重信号が利得平坦となるような、前記等価的ファイバ長に対応した所定の強度の励起光を供給する励起光源であることを特徴とする光増幅器。
  14. 信号光を複数の波長帯域に分波する分波部と、該分波部から出力される各波長帯域の信号光をそれぞれ増幅する複数の光増幅部と、該複数の光増幅部から出力される各信号光を合波する合波部とを有する光増幅器であって、
    前記光増幅部の少なくとも1つは、コア部またはクラッド部の少なくとも一方にエルビウムを添加したエルビウム添加ファイバと、該エルビウム添加ファイバを励起する励起光源と、該励起光源からの励起光と1.58μm帯の波長域にある信号光とを前記エルビウム添加ファイバに入射する光学手段と、光アイソレータとを含み、
    前記励起光源は、Erの 4 11/2 準位を励起する0.97μm帯励起光源とErの 4 13/2 準位を励起する1.48μm帯励起光源の両者であり、
    前記エルビウム添加ファイバは、ファイバ長(m)とエルビウム添加濃度(重量ppm)との積である等価的ファイバ長が、0.1×10 5 (m・重量ppm)以上であるEr添加フッ化物系ファイバであり、
    前記励起光源は、1.58μm帯の波長多重信号が利得平坦となるような、前記等価的ファイバ長に対応した所定の強度の励起光を供給する励起光源であることを特徴とする光増幅器。
  15. 信号光を複数の波長帯域に分波する分波部と、該分波部から出力さ れる各波長帯域の信号光をそれぞれ増幅する複数の光増幅部と、該複数の光増幅部から出力される各信号光を合波する合波部とを有する光増幅器であって、
    前記光増幅部の少なくとも1つは、コア部またはクラッド部の少なくとも一方にエルビウムを添加したエルビウム添加ファイバと、該エルビウム添加ファイバを励起する励起光源と、該励起光源からの励起光と1.58μm帯の波長域にある信号光とを前記エルビウム添加ファイバに入射する光学手段と、光アイソレータとを含み、
    前記励起光源は、Erの 4 11/2 準位を励起する0.98μm帯励起光源とErの 4 13/2 準位を励起する1.48μm帯励起光源の両者であり、
    前記エルビウム添加ファイバは、ファイバ長(m)とエルビウム添加濃度(重量ppm)との積である等価的ファイバ長が、0.005×10 5 (m・重量ppm)以上であるEr添加テルライトガラス系ファイバであり、
    前記励起光源は、1.58μm帯の波長多重信号が利得平坦となるような、前記等価的ファイバ長に対応した所定の強度の励起光を供給する励起光源であることを特徴とする光増幅器。
  16. 信号光を複数の波長帯域に分波する分波部と、該分波部から出力される各波長帯域の信号光をそれぞれ増幅する複数の光増幅部と、該複数の光増幅部から出力される各信号光を合波する合波部とを有する光増幅器であって、
    前記光増幅部の少なくとも1つは、コア部またはクラッド部の少なくとも一方にエルビウムを添加したエルビウム添加ファイバと、該エルビウム添加ファイバを励起する励起光源と、該励起光源からの励起光と1.58μm帯の波長域にある信号光とを前記エルビウム添加ファイバに入射する光学手段と、光アイソレータとを含み、
    前記励起光源は、Erの 4 11/2 準位を励起する0.98μm帯励起光源とErの 4 13/2 準位を励起する1.48μm帯励起光源の両者であり、
    前記エルビウム添加ファイバは、ファイバ長(m)とエルビウム添加濃度(重量ppm)との積である等価的ファイバ長が、0.008×10 5 (m・重量ppm)以上であるEr添加酸化物多成分ガラス系ファイバであり、
    前記励起光源は、1.58μm帯の波長多重信号が利得平坦となるような、前記等価的ファイバ長に対応した所定の強度の励起光を供給する励起光源であることを特徴とする光増幅器。
  17. 信号光を複数の波長帯域に分波する分波部と、該分波部から出力される各波長帯域の信号光をそれぞれ増幅する複数の光増幅部と、該複数の光増幅部から出力される各信号光を合波する合波部とを有する光増幅器であって、
    前記光増幅部の少なくとも1つは、コア部またはクラッド部の少なくとも一方にエルビウムを添加したエルビウム添加ファイバと、該エルビウム添加ファイバを励起する励起光源と、該励起光源からの励起光と1.58μm帯の波長域にある信号光とを前記エルビウム添加ファイバに入射する光学手段と、光アイソレータとを含み、
    前記励起光源は、Erの 4 11/2 準位を励起する0.98μm帯励起光源とErの 4 13/2 準位を励起する1.48μm帯励起光源の両者であり、
    前記エルビウム添加ファイバは、ファイバ長(m)とエルビウム添加濃度(重量ppm)との積である等価的ファイバ長が、0.01×10 5 (m・重量ppm)以上であるEr添加カルコゲナイドガラス系ファイバであり、
    前記励起光源は、1.58μm帯の波長多重信号が利得平坦となるような、前記等価的ファイバ長に対応した所定の強度の励起光を供給する励起光源であることを特徴とする光増幅器。
  18. 信号光を複数の波長帯域に分波する分波部と、該分波部から出力される各波長帯域の信号光をそれぞれ増幅する複数の光増幅部と、該複数の光増幅部から出力される各信号光を合波する合波部とを有する光増幅器であって、
    前記光増幅部の少なくとも1つは、コア部またはクラッド部の少なくとも一方にエルビウムを添加したエルビウム添加ファイバと、該エルビウム添加ファイバを励起する励起光源と、該励起光源からの励起光と1.58μm帯の波長域にある信号光とを前記エルビウ ム添加ファイバに入射する光学手段と、光アイソレータとを含み、
    前記励起光源は、Erの 4 11/2 準位を励起する0.98μm帯励起光源とErの 4 13/2 準位を励起する1.48μm帯励起光源の両者であり、
    前記エルビウム添加ファイバは、ファイバ長(m)とエルビウム添加濃度(重量ppm)との積である等価的ファイバ長が、0.008×10 5 (m・重量ppm)以上であるEr添加フツリン酸ガラス系ファイバであり、
    前記励起光源は、1.58μm帯の波長多重信号が利得平坦となるような、前記等価的ファイバ長に対応した所定の強度の励起光を供給する励起光源であることを特徴とする光増幅器。
  19. 記所定の強度の励起光は、1.570〜1.600μmの波長域にある異なる複数の信号光における最大波長の信号利得と最小波長の信号利得の差を1dB以下とする励起光であることを特徴とする請求項1,2,5〜13,15〜18記載の光増幅器。
  20. 記所定の強度の励起光は、1.565〜1.600μmの波長域にある異なる複数の信号光における最大波長の信号利得と最小波長の信号利得の差を1dB以下とする励起光であることを特徴とする請求項3,4,14記載の光増幅器。
  21. 前記光増幅部の少なくとも一つは、コア部またはクラッド部の少なくとも一方にツリウム(Tm)を添加したツリウム添加ファイバと、該ツリウム添加ファイバを励起する励起光源と、該励起光源からの励起光と信号光とを前記ツリウム添加ファイバに入射する光学手段とを含むことを特徴とする請求項1〜20記載の光増幅器。
  22. 前記光増幅部の少なくとも一つは、コア部またはクラッド部の少なくとも一方にプラセオジム(Pr)を添加したプラセオジム添加ファイバと、該プラセオジム添加ファイバを励起する励起光源と、該励起光源からの励起光と信号光とを前記プラセオジム添加ファイバに入射する光学手段とを含むことを特徴とする請求項1〜20記載の光増幅器。
  23. 前記光増幅部の少なくとも一つは、ラマンファイバ増幅器であることを特徴とする請求項1〜20記載の光増幅器。
  24. 前記ラマン増幅器は、1.51μm帯で増幅作用を有することを特徴とする請求項23記載の光増幅器。
  25. 前記複数の光増幅部と合波部の入力ポートとの間に、各光増幅部から出力される信号光強度を調整する光可変減衰器を挿入したことを特徴とする請求項1〜24のいずれかに記載の光増幅器。
  26. 信号光を複数の波長帯域に分波する分波部と、該分波部から出力される各波長帯域の信号光をそれぞれ増幅する複数の光増幅部と、該複数の光増幅部から出力される各信号光を合波する合波部とを有する光増幅器における前記光増幅部の光増幅方法であって、
    コア部またはクラッド部の少なくとも一方にエルビウムを添加したエルビウム添加ファイバを励起する励起光を、励起光源から供給する過程と、
    該励起光源からの励起光と1.58μm帯の波長域にある信号光とを前記エルビウム添加ファイバに入射する過程とを備え、
    前記エルビウム添加ファイバは、ファイバ長(m)とエルビウム添加濃度(重量ppm)との積である等価的ファイバ長が、前記励起光源の波長において得られる信号利得が所定の実用基準値以上の信号利得となる長さであり、
    前記励起光源は、Erの411/2準位を励起する0.97μm帯励起光源、Erの411/2準位を励起する0.98μm帯励起光源またはErの413/2準位を励起する1.48μm帯励起光源のいずれかであり、1.58μm帯の波長多重信号が利得平坦となるような前記等価的ファイバ長に対応した所定の強度の励起光を供給することを特徴とする光増幅方法。
  27. 前記所定の励起光の強度を、1.58μm帯の波長域にある異なる複数の信号光における最大波長の信号利得と最小波長の信号利得の差を1dB以下となるように調整することを特徴とする請求項26記載の光増幅方法。
  28. 前記1.58μm帯の波長域は、1.570〜1.600μmの波長域であることを特徴とする請求項27記載の光増幅方法。
  29. 前記1.58μm帯の波長域は、1.565〜1.600μmの波長域であることを特徴とする請求項27記載の光増幅方法。
  30. 前記光増幅部の少なくとも一つは、コア部またはクラッド部の少なくとも一方にツリウム(Tm)を添加したツリウム添加ファイバと、該ツリウム添加ファイバを励起する励起光源と、該励起光源からの励起光と信号光とを前記ツリウム添加ファイバに入射する光学手段とを含むTm添加光ファイバ増幅器であることを特徴とする請求項26記載の光増幅方法。
  31. 前記光増幅部の少なくとも一つは、コア部またはクラッド部の少なくとも一方にプラセオジム(Pr)を添加したプラセオジム添加ファイバと、該プラセオジム添加ファイバを励起する励起光源と、該励起光源からの励起光と信号光とを前記プラセオジム添加ファイバに入射する光学手段とを含むPr添加光ファイバ増幅器であることを特徴とする請求項26記載の光増幅方法。
  32. 前記光増幅部の少なくとも一つは、ラマンファイバ増幅器であることを特徴とする請求項26記載の光増幅方法。
  33. 前記ラマンファイバ増幅器は、1.51μm帯で増幅作用を有することを特徴とする請求項32記載の光増幅方法。
  34. 前記複数の光増幅部と前記合波部の入力ポートとの間に挿入された光可変減衰器により、各光増幅部から出力される信号光強度を調整することを特徴とする請求項26〜33のいずれかに記載の光増幅方法。
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