JP3546447B2 - カートリッジホルダ及びディスク駆動装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、記録ディスクをカートリッジに収納して構成されたディスクカートリッジを記録媒体として使用するディスクプレーヤ装置やディスクチェンジャ装置に用いて好適なカートリッジホルダ及びディスク駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、記録ディスクをカートリッジに収納して構成されたディスクカートリッジを記録媒体として使用し、情報信号の記録及び/又は再生を行うように構成されたディスクプレーヤ装置が提案されている。また、上記ディスクカートリッジが複数枚収納され、これらディスクカートリッジのうちより一のディスクカートリッジを選択し、このディスクカートリッジに対する情報信号の記録及び/又は再生を行うように構成された、ディスクチェンジャ装置が提案されている。
【0003】
上記ディスクカートリッジにおいて上記記録ディスクを収納するカートリッジは、この記録ディスクの信号記録面の一部を外方側に臨ませるための開口部を有している。この開口部は、上記カートリッジにスライド可能に取り付けられたシャッタ部材により開閉可能となされている。
【0004】
このようなディスクプレーヤ装置またはディスクチェンジャ装置においては、上記ディスクカートリッジは、カートリッジホルダに保持される。このカートリッジホルダは、上記ディスクカートリッジに対応した形状及び大きさを有する略々筐体状に形成され、上記ディスクプレーヤ装置またはディスクチェンジャ装置に装着されるディスクカートリッジが挿入され、このディスクカートリッジを保持し得るように構成されている。
【0005】
上記ディスクプレーヤ装置においては、上記カートリッジホルダに保持されたディスクカートリッジは、このカートリッジホルダに保持された状態で、このディスクカートリッジの記録ディスクに対して情報信号の記録及び/又は再生を行う記録及び/又は再生部に装着される。また、上記ディスクチェンジャ装置においては、上記カートリッジホルダに保持されたディスクカートリッジは、搬送装置により、該カートリッジホルダより取り出されて、上記記録及び/又は再生部に装着される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のようなカートリッジホルダにおいては、このカートリッジホルダに保持されたディスクカートリッジは、上記シャッタ部材を開蓋操作される。これは、上記シャッタ部材が開蓋操作されていないと、上記記録ディスクに対して情報信号の書き込み及び/又は読み出しを行うために上記記録及び/又は再生部に設けられた光学ピックアップ装置や磁気ヘッド装置が上記記録ディスクに臨むことができないからである。
【0007】
したがって、上記ディスクカートリッジを上記カートリッジホルダに保持されたままの状態にして放置すると、このディスクカートリッジは、上記シャッタ部材が開蓋されたままで放置されることとなり、このシャッタ部材を支持する部材がいわゆる経年変化による変形を生じたり、上記カートリッジ内に塵挨が進入して上記記録ディスクを汚損する虞れが生ずる。
【0008】
また、上記ディスクチェンジャ装置では、上記搬送装置は、上記カートリッジホルダより上記ディスクカートリッジを取り出して搬送する必要があるため、構成が複雑化し、部品の点数の増大、組立の煩雑化が招来されることとなる。
【0009】
そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提案されるものであって、ディスクカートリッジをシャッタ部材を開蓋させることなく保持することよって、このディスクカートリッジを良好な保存状態において保持することができ、また、特にディスクチェンジャ装置に適用した場合に、このディスクチェンジャ装置の構成を複雑化することがなく、このディスクチェンジャ装置の組立の容易化を可能となすカートリッジホルダ及びこのカートリッジホルダを有するディスク駆動装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決し上記目的を達成するため、本発明に係るカートリッジホルダは、記録ディスクが収納され開口部を開閉するシャッタ部材を有するディスクカートリッジが挿入されて、この挿入されたディスクカートリッジを保持する保持部材と、上記保持部材にスライド可能に取り付けられたスライダと、上記スライダに設けられ、上記保持部材に挿入されたディスクカートリッジを該スライダに対して係止させる係止部材と、上記保持部材に設けられ、上記シャッタ部材に係合するシャッタ係合部材とを備え、上記スライダが上記係止部材により係止されたディスクカートリッジを上記保持部材内で移動させることにより、上記シャッタ係合部材が上記保持部材に挿入されたディスクカートリッジのシャッタを開蓋するものである。
また、本発明は、上述のカートリッジホルダにおいて、上記保持部材は、シャーシ部材により移動操作可能に支持され、上記シャッタ係合部材は、シャッタ部材への係合を解除しているときには、上記シャーシ部材に係合してなることとしたものである。
また、本発明に係るカートリッジホルダは、記録ディスクが収納され、開口部を開閉するシャッタ部材と該シャッタ部材を閉蓋状態に保持するロック部材を有するディスクカートリッジが、挿入されているとともにこのディスクカートリッジを保持する保持部材と、上記保持部材にスライド可能に取り付けられたスライダと、上記スライダに設けられ、上記保持部材に挿入されたディスクカートリッジを該スライダに対して係止させる係止部材と、上記保持部材に設けられた突起を有するロックアームとを備え、上記スライダが上記係止部材により係止されたディスクカートリッジを上記保持部材内で移動させることにより、上記ロックアームの突起が上記ディスクカートリッジを非ロック状態としてシャッタ部材を開蓋可能とするものである。
【0011】
また、上述の課題を解決し上記目的を達成するため、本発明に係るディスク移動装置は、記録ディスクが収納され開口部を開閉するシャッタ部材を有するディスクカートリッジが挿入されて、この挿入されたディスクカートリッジを保持する保持部材と、上記保持部材にスライド可能に取り付けられたスライダと、上記スライダに設けられ、上記保持部材に挿入されたディスクカートリッジを該スライダに対して係止させる係止部材と、上記保持部材に設けられ、上記シャッタ部材に係合するシャッタ係合部材とを有するカートリッジホルダと、上記ディスクカートリッジの記録ディスクを回転操作するディスクドライブ部と、上記スライダを移動させる移動手段とを備え、上記移動手段によって上記スライダがディスクカートリッジを保持部材内で移動させることにより、上記シャッタ係合部材が上記シャッタ部材を開蓋するものである。
また、本発明に係るディスク移動装置は、記録ディスクが収納され、開口部を開閉するシャッタ部材と該シャッタ部材を閉蓋状態に保持するロック部材を有するディスクカートリッジが、挿入されているとともにこのディスクカートリッジを保持する保持部材と、上記保持部材にスライド可能に取り付けられたスライダと、上記スライダに設けられ、上記保持部材に挿入されたディスクカートリッジを該スライダに対して係止させる係止部材と、上記保持部材に設けられた突起を有するロックアームと有するカートリッジホルダと、上記ディスクカートリッジの記録ディスクを回転操作するディスクドライブ部と、上記スライダを移動させる移動手段とを備え、上記移動手段は、上記スライダの移動によってディスクカートリッジを保持部材内で移動させるとともに、非ロック状態としてシャッタ部材を開蓋可能とするものである。
【0012】
【作用】
本発明に係るカートリッジホルダ及び本発明に係るディスク駆動装置のカートリッジホルダにおいては、記録ディスクが収納され開口部を開閉するシャッタ部材を有するディスクカートリッジが挿入されて、この挿入されたディスクカートリッジを保持する保持部材と、上記保持部材にスライド可能に取り付けられたスライダと、上記スライダに設けられ、上記保持部材に挿入されたディスクカートリッジを該スライダに対して係止させる係止部材と、上記保持部材に設けられ、上記シャッタ部材に係合するシャッタ係合部材とを備え、上記スライダが上記係止部材により係止されたディスクカートリッジを上記保持部材内で移動させることにより、上記シャッタ係合部材が上記保持部材に挿入されたディスクカートリッジのシャッタを開蓋するので、構成を複雑化することなく、組み立ての容易化を可能とするとともに、シャッタ部材を閉蓋状態となしたままで、該ディスクカートリッジを保持することが可能である。
また、上述のカートリッジホルダにおいて、上記保持部材をシャーシ部材により移動操作可能に支持されたものとし、上記シャッタ係合部材は、上記シャッタ部材への係合を解除しているときには該シャーシ部材に係合することとした場合には、このカートリッジホルダは、上記シャッタ部材を開蓋させた状態においては上記シャーシ部材に対して移動可能となされ、該シャッタ部材を閉蓋させてディスクカートリッジを保持した状態においては、該シャーシ部材に対する移動が阻止される。
また、本発明に係るカートリッジホルダにおいては、記録ディスクが収納され、開口部を開閉するシャッタ部材と該シャッタ部材を閉蓋状態に保持するロック部材を有するディスクカートリッジが、挿入されているとともにこのディスクカートリッジを保持する保持部材と、上記保持部材にスライド可能に取り付けられたスライダと、上記スライダに設けられ、上記保持部材に挿入されたディスクカートリッジを該スライダに対して係止させる係止部材と、上記保持部材に設けられた突起を有するロックアームとを備え、上記スライダが上記係止部材により係止されたディスクカートリッジを上記保持部材内で移動させることにより、上記ロックアームの突起が上記ディスクカートリッジを非ロック状態としてシャッタ部材を開蓋可能とするので、構成を複雑化することなく、組み立ての容易化を可能とするとともに、シャッタ部材を閉蓋状態となしたままで、該ディスクカートリッジを保持することが可能である。
【0013】
本発明に係るディスク駆動装置においては、記録ディスクが収納され開口部を開閉するシャッタ部材を有するディスクカートリッジが挿入されて、この挿入されたディスクカートリッジを保持する保持部材と、上記保持部材にスライド可能に取り付けられたスライダと、上記スライダに設けられ、上記保持部材に挿入されたディスクカートリッジを該スライダに対して係止させる係止部材と、上記保持部材に設けられ、上記シャッタ部材に係合するシャッタ係合部材とを有するカートリッジホルダと、上記ディスクカートリッジの記録ディスクを回転操作するディスクドライブ部と、上記スライダを移動させる移動手段とを備え、上記移動手段によって上記スライダがディスクカートリッジを保持部材内で移動させることにより、上記シャッタ係合部材が上記シャッタ部材を開蓋するので、構成を複雑化することなく、組み立ての容易化を可能とするとともに、シャッタ部材を閉蓋状態となしたままで、該ディスクカートリッジを保持することが可能である。
また、本発明に係るディスク駆動装置においては、記録ディスクが収納され、開口部を開閉するシャッタ部材と該シャッタ部材を閉蓋状態に保持するロック部材を有するディスクカートリッジが、挿入されているとともにこのディスクカートリッジを保持する保持部材と、上記保持部材にスライド可能に取り付けられたスライダと、上記スライダに設けられ、上記保持部材に挿入されたディスクカートリッジを該スライダに対して係止させる係止部材と、上記保持部材に設けられた突起を有するロックアームと有するカートリッジホルダと、上記ディスクカートリッジの記録ディスクを回転操作するディスクドライブ部と、上記スライダを移動させる移動手段とを備え、上記移動手段は、上記スライダの移動によってディスクカートリッジを保持部材内で移動させるとともに、非ロック状態としてシャッタ部材を開蓋可能とするので、構成を複雑化することなく、組み立ての容易化を可能とするとともに、シャッタ部材を閉蓋状態となしたままで、該ディスクカートリッジを保持することが可能である。
【0014】
【実施例】
以下、本発明の具体的な実施例を図面を参照しながら説明する。
この例は、本発明に係るカートリッジホルダ及び本発明に係るディスク駆動装置を、記録ディスクがカートリッジに収納されて構成されたディスクカートリッジを複数枚収納し、これらディスクカートリッジより一のディスクカートリッジを選択し、この一のディスクカートリッジに対する情報信号の記録及び/又は再生を行うディスクチェンジャ装置に適用した例である。このディスクチェンジャ装置について、次の順序で説明する。
【0015】
[1]ディスクカートリッジの構成(図67及至図70)
[2]ディスクチェンジャ装置の概要(図1、図34及至図36)
[3]昇降装置の構成(図2及至図27)
[4]メカシャーシの構成(図55及至図61)
[5]カートリッジホルダの構成(図28及至図31、図42)
[6]ディスクストッカの構成(図33、図37及至図41)
[7]搬送装置の構成(図32、図34、図43及至図54、図62及至図65)
[8]ディスクチェンジャ装置の動作[9]カートリッジホルダの構成の他の例(図66)
【0016】
[1]ディスクカートリッジの構成(図67及至図70)
このディスクチェンジャ装置において使用されるディスクカートリッジとしては、図67及び図69に示すように、記録ディスクとして光磁気ディスクを用いた記録再生兼用ディスクカートリッジ320と、図68及び図70に示すように、該記録ディスクとして光ディスクを用いた再生専用ディスクカートリッジ321とが選択的に使用される。
【0017】
上記光磁気ディスクは、直径が例えば64mm程度のポリカーボネイトの如き透明合成樹脂材料よりなるディスク基板に、磁性材料からなる信号記録層が被着形成されて構成されている。この信号記録層は、集光されたレーザビームの照射等の手段により局所的にいわゆるキュリー温度以上に加熱され、この加熱された部分に外部磁界が印加されることにより、情報信号の書き込みをなされる。このように書き込まれた情報信号は、上記信号記録層にレーザビームの如き直線偏光光束を照射し、この光束の反射光束についての該記信号記録層におけるいわゆるカー効果による偏光方向の回転を検出することにより、読み出すことができる。
【0018】
また、上記光ディスクは、上記光磁気ディスクのディスク基板と同様のディスク基板に、アルミニウムの如き金属材料よりなる反射層が被着形成されて構成されている。この光ディスクのディスク基板には、射出成形等の手段により、情報信号に対応した微細なピット列が形成されている。この光ディスクに書き込まれている情報信号は、上記ピット列にレーザビームの如きコヒーレント光光束を照射し、この光束の反射光束についての該記信号記録層における拡散や干渉による光量の変化を検出することにより、読み出すことができる。
【0019】
そして、上記光磁気ディスク及び光ディスクは、図67及至図70に示すように、カートリッジ305,316に回転可能に収納されて、ディスクカートリッジを構成している。上記光磁気ディスクを収納して記録再生兼用ディスクカートリッジ320を構成する上記カートリッジ305は、一辺の長さが該光磁気ディスクの直径に略々対応した矩形状の主面部を有する薄い筐体状に構成されている。このカートリッジ305は、図67に示すように、上面側の主面部に、上記光磁気ディスクの信号記録面の一部を外方に臨ませるための磁気ヘッド用開口部323を有している。また、このカートリッジ305は、図69に示すように、下面側の主面部の上記磁気ヘッド用開口部323に対向する位置に光学ピックアップ用開口部322を有し、この下面側の主面部の略々中央部分にチャッキング用開口部313を有している。この記録再生兼用ディスクカートリッジ320は、上記記録及び再生装置に対して、図67及び図69中矢印Tで示すように、前方方向に挿入されて装着される。
【0020】
上記記録再生兼用ディスクカートリッジ320のカートリッジ305において、上記磁気ヘッド用開口部323及び上記光学ピックアップ用開口部322は、シャッタ部材306に依って開閉可能となされている。このシャッタ部材306は、これら開口部323,322に対応した互いに平行に相対向されたシャッタ板部と、これらシャッタ板部の一端側同士間を連結する連結部とを有して、合成樹脂材料または金属材料により、一体的に構成されている。このシャッタ部材306は、上記連結部を、上記カートリッジ305の一側部に形成された支持溝部307に摺動可能に支持されている。すなわち、上記シャッタ部材306は、上記カートリッジ305の一側部に沿って後方にスライドされることにより上記各開口部323,322を開蓋し、後方側より前方にスライドされて初期位置に復帰されると上記各シャッタ板部により該各開口部323,322を閉蓋する。
【0021】
そして、上記光ディスクを収納して再生専用ディスクカートリッジ321を構成する上記カートリッジ316は、一辺の長さが該光ディスクの直径に略々対応した矩形状の主面部を有する薄い筐体状に構成されている。このカートリッジ316は、図68示すように、上面側の主面部には、開口部を有していない。このカートリッジ316は、図70に示すように、下面側の主面部に光学ピックアップ用開口部322を有し、この下面側の主面部の略々中央部分にチャッキング用開口部313を有している。この再生専用ディスクカートリッジ321は、上記記録及び再生装置に対して、図68及び図70中矢印Tで示すように、前方方向に挿入されて装着される。
【0022】
上記再生専用ディスクカートリッジ321のカートリッジ316において、上記光学ピックアップ用開口部322は、シャッタ部材317に依って開閉可能となされている。このシャッタ部材317は、上記光学ピックアップ用開口部322に対応したシャッタ板部と、このシャッタ板部の一端側に設けられた支持部とを有して、合成樹脂材料または金属材料により、一体的に構成されている。このシャッタ部材317は、上記支持部を、上記カートリッジ316の一側部に形成された支持溝部307に摺動可能に支持されている。すなわち、上記シャッタ部材317は、上記カートリッジ316の一側部に沿って後方にスライドされることにより上記光学ピックアップ用開口部322を開蓋し、後方側より前方にスライドされて初期位置に復帰されると上記シャッタ板部により該光学ピックアップ用開口部322を閉蓋する。
【0023】
上記各シャッタ部材306,317には、上記連結部または上記支持部の略々中央位置に、側方側に向けて、シャッタ閉蓋孔308が開設されている。このシャッタ閉蓋孔308は、上記ディスクチェンジャ装置において上記各シャッタ部材306,317を閉蓋操作するための部材が係合するためのものである。
【0024】
上記光磁気ディスク及び上記光ディスクの中心部には、円形のチャッキング孔304が開設されている。このチャッキング孔304は、上面側より、チャッキングプレート302により閉蓋されている。このチャッキングプレート302は、鉄やステンレスの如き、磁性を有する金属材料により、上記チャッキング孔304に略々対応した直径の円盤状に形成されている。これらチャッキング孔304及びチャッキングプレート302は、上記チャッキング用開口部313を介して、上記各カートリッジ305,316の外方に臨んでいる。
【0025】
そして、上記各カートリッジ305,316の下側主面部には、対をなす前方側及び後方側位置決め穴309,310が形成されている。上記前方側位置決め穴309は、上記光学ピックアップ用開口部322の前方側の主面部の縁部近傍に位置しており、長径方向が前後方向となされた長円形に形成されている。また、上記後方側位置決め穴310は、上記光学ピックアップ用開口部322の後方側の主面部の縁部近傍に位置しており、円形に形成されている。
【0026】
また、上記各カートリッジ305,316の下側主面部後方側の他側側の縁部近傍には、複数の識別用穴324が形成されている。これら識別用穴324は、これらカートリッジ305,316が収納しているディスクの種別や状態、例えば情報信号の記録が可能か否かを識別するためのものである。上記記録再生兼用ディスクカートリッジ320のカートリッジ305内には、上記識別用穴324に対応して、後側面部にセーブノッチ314が設けられている。このセーブノッチ314は、移動操作されることにより、上記識別用穴324のうちの一の内部に進退し、この識別用穴324の深さを変えて、情報信号の記録可否の識別状態を切り換える。さらに、これら各カートリッジ305,316の下側主面部前方側の他側側の縁部には、被係合凹部312が形成されている。
【0027】
上記記録再生兼用ディスクカートリッジ320のカートリッジ305においては、下側主面部の前方側縁部に、光磁気ディスク識別凹部311が形成されている。また、上記再生専用ディスクカートリッジ321のカートリッジ316においては、下側主面部の前方側縁部に、光ディスクディスク識別凹部318が形成されている。これら光磁気ディスク識別凹部311と光ディスク識別凹部318とは、互いに下側主面部よりの深さが異なっており、この深さの違いにより、収納されているディスクが上記光磁気ディスクか上記光ディスクかを識別できるようになされている。
【0028】
[2]ディスクチェンジャ装置の概要(図1、図34及至図36)
このディスクチェンジャ装置は、図1及び図34及至図36に示すように、上記ディスクカートリッジ320,321が、図1中矢印Tで示すように、前方側より挿入されてこのディスクカートリッジ320,321を保持するカートリッジホルダ70を複数個積層状に保持することにより、該ディスクカートリッジ320,321を積層状となして収納する一側側のディスクストッカ71及びシャーシ部材となる他側側のディスクストッカ62を有している。そして、このディスクチェンジャ装置は、光学ピックアップ装置65やディスクテーブル64を有し装着されたディスクカートリッジ320,321に対して情報信号の記録及び/又は再生を行うメカシャーシ11と、このメカシャーシ11を上記各カートリッジホルダ70に対向させた状態で該各カートリッジホルダ70間に亘る上下方向に移動操作する昇降装置を有している。また、このディスクチェンジャ装置は、上記メカシャーシ11が対向しているカートリッジホルダ70を該メカシャーシ11上まで移動させる搬送装置126を有している。この搬送装置126は、上記メカシャーシ11上に配設されている。上記各ディスクストッカ62,71、上記昇降装置及び上記メカシャーシ11は、ベースシャーシ10上に配設されて、外筐体74に収納されている。
【0029】
なお、このディスクチェンジャ装置において、後述する各モータ、各検出スイッチ、光学ピックアップ装置及び磁気ヘッドの制御またはこれらとの間の情報信号の授受は、図示しない入力操作部に対する操作に応じて動作する図示しない制御回路により行われる。
【0030】
[3]昇降装置の構成(図2及至図27)
上記昇降装置は、図1及至図5に示すように、上記メカシャーシ11を所定の範囲内において直線軌跡上を移動操作するための装置であって、上記メカシャーシ11を図3中矢印C及び矢印Dで示す上下方向に移動操作する。したがって、上記メカシャーシ11は、重力によって、下方側に移動付勢されている。
【0031】
上記メカシャーシ11は、両側側縁部に、それぞれ前後一対の倣いピン12,13、12,13を有している。そして、このメカシャーシ11は、上記ディスクチェンジャ装置のベースシャーシ10上に互いに平行となされて相対向して立設された一対の側壁部1,2間に配設されている。上記各側壁部1,2には、それぞれ前後一対のガイドスリット8,9、8,9が形成されている。これらガイドスリット8,9は、上下方向に直線状に形成されている。上記各倣いピン12,13、12,13は、上記各ガイドスリット8,9、8,9に対応して挿通されている。すなわち、上記メカシャーシ11は、上記各倣いピン12,13、12,13を上記各ガイドスリット8,9、8,9内で移動させる範囲で、図2中矢印D及び矢印Cで示すように、上下方向に移動可能となっている。
【0032】
そして、上記側壁部1,2のそれぞれ外側側部分には、それぞれ左右一対の第1及び第2のカム板4,3、4,3が、前後方向に移動操作可能に取り付けられている。上記第1のカム板4は、図7及び図8に示すように、略々平板状に形成され、中央部の上方側部分及び両側側の下方側部分に、支持スリット33,34,35が形成されている。一方の上記側壁部1には、図2及至図4に示すように、外方側に向けて、支持ピン5,6,7が突設されている。これら支持ピン5,6,7は、上記各支持スリット33,34,35に対応して挿通されて、上記第1のカム板4を前後方向に摺動可能に支持している。すなわち、この第1のカム板4の移動可能距離は、上記各支持スリット33,34,35の長さに対応している。他方の上記側壁部2においても、上記一方の側壁部1と同様に、支持ピン5,6,7が設けられており、これら支持ピン5,6,7により上記第1のカム板4が前後方向に移動可能に支持される。これら第1のカム板4,4は、同一の形状を有しており、それぞれ裏面部を上記各側壁部1,2に対向させる方向となされて配設される。
【0033】
上記各第1のカム板4には、両側側の部分に、前後一対のカムスリット38,39が設けられている。これらカムスリット38,39は、互いに同一の形状を有している。これらカムスリット38,39は、それぞれ複数の水平部(停止部)38a,38b,38c,38d,38e,38f,38g,38h,38i、39a,39b,39c,39d,39e,39f,39g,39h,39iと、これらを順次的に連通させる傾斜部とによって、略々稲妻型形状に形成されている。すなわち、上記各水平部38a,38b,38c,38d,38e,38f,38g,38h,38iは、それぞれ異なる高さ位置となされており、高いものから順次前後に互い違いとなされて位置されている。
【0034】
すなわち、前方側のカムスリット38において、高さ位置が2番目の水平部38bを第1の水平部とすると、この第1の水平部38bに対しては、分岐点及び第1の傾斜部を介して、この第1の水平部38bよりも高い位置にある高さ位置が1番目の水平部38aが連通されている。この場合、この高さ位置が1番目の水平部38aを、第2の水平部とする。また、この第1の水平部38bに対しては、上記分岐点及び第2の傾斜部を介して、この第1の水平部38bよりも低い位置にある高さ位置が3番目の水平部38cが連通されている。この場合、この高さ位置が3番目の水平部38cを、第3の水平部とする。他の水平部38c,38d,38e,38f,38g,38h(高さ位置が最も低い水平部38iを除く)についても同様に、これらをそれぞれ第1の水平部とした場合には、この第1の水平部に対しては、分岐点及び第1の傾斜部を介して連通された第2の水平部となる水平部と、該分岐点及び第2の傾斜部を介して連通された第3の水平部となる水平部とが存在している。後方側のカムスリット39においても同様である。
【0035】
これら第1のカム板4,4は、上記各カムスリット38,39のうちの前方側に位置する水平部38a,38c,38e,38g,38i、39a,39c,39e,39g,39iを上記ガイドスリット8,9に重ねる後方側位置、すなわち、初期位置と、該各カムスリット38,39のうちの後方側に位置する水平部38b,38d,38f,38h、39b,39d,39f,39hを上記ガイドスリット8,9に重ねる前方側位置、すなわち、動作位置とに亘って、移動可能となされている。
【0036】
上記第2のカム板3は、図6に示すように、上記第1のカム板4と略々同様の大きさの略々平板状に形成されており、中央部の上方側部分及び両側側の下方側部分に、支持スリット28,29,30が形成されている。これら支持スリット28,29,30に上記支持ピン5,6,7が対応して挿通されることにより、上記第2のカム板3は、前後方向に摺動可能に支持される。すなわち、この第2のカム板3の移動可能距離は、上記各支持スリット28,29,30の長さに対応している。他方の上記側壁部2においても、上記一方の側壁部1と同様に、上記各支持ピン5,6,7により、上記第2のカム板3が前後方向に移動可能に支持される。これら第2のカム板3,3は、同一の形状を有しており、それぞれ裏面部を上記各側壁部1,2に対向させる方向となされて配設される。これら第2のカム板3,3は、それぞれ上記第1のカム板4,4と上記各側壁部1,2との間に介在されて配設されている。
【0037】
上記各第2のカム板3には、両側側の部分に、前後一対の当接支持片群31,32を有している。これら当接支持片群31,31は、この第2のカム板3に形成された透孔45,46の後縁部分に形成されている。これら当接支持片群31,32は、互いに同一の形状を有している。これら当接支持片群31,32は、それぞれ、複数の当接支持片によって構成されている。各当接支持片は、基端側を上記第2のカム板3の本体部分に一体的に連設されて支持され、先端側を遊端となして上記各透孔45,46内に突設させている。すなわち、これら当接支持片群31,32は、それぞれ櫛歯形状をなして形成されている。そして、これら当接支持片の上縁部は、それぞれ当接支持部31a,31b,31c,31d,31e,31f,31g,31h,31i、32a,32b,32c,32d,32e,32f,32g,32h,32iとなされている。これら各当接支持部31a,31b,31c,31d,31e,31f,31g,31h,31i、32a,32b,32c,32d,32e,32f,32g,32h,32iは、上記第1のカム板4の各水平部38a,38b,38c,38d,38e,38f,38g,38h,39i、39a,39b,39c,39d,39e,39f,39g,39h,39iの高さに対応している。
【0038】
これら第2のカム板3,3は、上記各当接支持部31a,31b,31c,31d,31e,31f,31g,31h,31iを上記ガイドスリット8,9に重ねる前方側位置、すなわち、支持位置と、該各当接支持部31a,31b,31c,31d,31e,31f,31g,31h,31iを該各ガイドスリット8,9の後方側に退避させる後方側位置、すなわち、非支持位置とに亘って、移動可能となされている。
【0039】
また、上記第2のカム板3の中央部分の下方側には、後述する回転カム体25の支軸24が挿通されるためのスリット44と、この回転カム体25のカム溝27に係合して倣わされる倣いピン40とが設けられている。
【0040】
上記各倣いピン12,13、12,13は、上記各ガイドスリット8,9、8,9に挿通され、さらに、上記各第2のカム板3,3の各透孔45,46、45,46及び上記各第1のカム板4,4の各カムスリット38,39、38,39に、それぞれ対応して挿通されている。
【0041】
そして、この昇降装置は、移動操作手段を有している。この移動操作手段は、上記各側壁部1,2に対して、それぞれ支軸24,24を介して回転可能に取り付けられた左右一対の回転カム体25,25と、これら回転カム体25,25を回転操作するための昇降モータ14とを有して構成されている。
【0042】
上記昇降モータ14は、上記ベースシャーシ10上に配設されている。この昇降モータ14の駆動軸には、駆動プーリ15が取り付けられている。この駆動プーリ15には、無端駆動ベルト16が卷き掛けられている。この無端駆動ベルト16は、上記ベースシャーシ10上に回転可能に配設された従動プーリ17に卷き掛けられている。すなわち、この従動プーリ17は、上記昇降モータ14により回転操作される。この従動プーリ17には、ウォームギヤ18が一体的に同軸に取り付けられている。このウォームギヤ18は、上記各側壁部1,2間に差し渡されて回転可能に支持された回転伝達シャフト20に取り付けられたウォームホイール19に噛合している。この回転伝達シャフト20の両端側は、上記各側壁部1,2の外側側に突出されており、図9及び図10に示すように、それぞれ第1の伝達ギヤ21,21が取り付けられている。これら第1の伝達ギヤ21,21は、上記各側壁部1,2に支軸22,22を介して回転可能に取り付けられた第2の伝達ギヤ23,23に対応して噛合している。この第2の伝達ギヤ23,23は、上記各回転カム体25,25の外周縁部に形成されたギヤ部43に噛合している。すなわち、上記各回転カム体25,25は、上記昇降モータ14が回転駆動することにより、同一方向(但し、上記支軸24の側から見ると互いに逆方向)に回転駆動される。
【0043】
上記各回転カム体25,25は、上記支軸24,24が上記各第2のカム板3,3のスリット44,44に挿通されることにより、上記各第1及び第2のカム板4,3、4,3の間に介在されて配設されている。上記回転カム体25には、上記第1のカム板4の裏面部に対向する表面部に、第1のカム部となる駆動ピン26が植設されている。この駆動ピン26は、上記第1のカム板4の中央部分に上下方向に形成された倣いスリット36に挿通係合している。すなわち、上記第1のカム板4,4は、上記回転カム体25,25が一回転すると、図3中矢印Aで示すように、上記初期位置と上記動作位置とに亘る範囲内を、前後方向に一往復する。なお、上記第1のカム板4の裏面部には、上記回転カム体25との当接を回避するための凹部37が形成されている。
【0044】
そして、上記各回転カム体25,25の上記第2のカム板3,3の表面部に対向する裏面部には、第2のカム部となるカム溝27,27が形成されている。このカム溝27,27は、長円形状を有して形成されており、互いに180°を隔てた2カ所の遠心点と、これら遠心点に対して90°の角度位置となされて互いに180°を隔てた2カ所の近心点とを有して形成されている。このカム溝27には、上記第2のカム板3の表面部に植設された上記倣いピン40が係合している。すなわち、上記第2のカム板3,3は、上記回転カム体25,25が一回転すると、図3中矢印Bで示すように、上記支持位置と上記非支持位置とに亘る範囲内を、前後方向に二往復する。
【0045】
なお、上記第2のカム板3は、表裏いずれにも使用可能となっており、上記スリット44の両脇部分に、それぞれ上記倣いピン40が表裏いずれの側にも植設され得る一対の嵌合孔41,42を有している。すなわち、上記各第2のカム板3,3は、互いに同一の形状を有しており、一方の側壁部1に取り付けられるものにおいては、表面部が基台10の外側側に向かう側となっており、また、他方の側壁部2に取り付けられるものにおいては、裏面部が基台10の外側側に向かう側となっている。上記倣いピン40は、上記第2のカム板3が、上記各側壁部1,2のうちのいずれに対して取り付けられるものかに依って、上記各嵌合孔41,42のいずれに、また、該第2のカム板3の表裏いずれの側に植設されるかが決まる。すなわち、一方の側壁部1に取り付けられる第2のカム板3においては、上記倣いピン40が後方側の嵌合孔41に上記基台10の外側側に向かう表面側に向けて植設され、また、他方の側壁部2に取り付けられる第2のカム板3においては、該倣いピン40が前方側の嵌合孔42に上記基台10の外側側に向かう裏面側に向けて植設されている。
【0046】
そして、上記各第1及び第2のカム板4,3、4,3は、上記各回転カム体25,25が回転操作されることにより、互いに一定の位相差を有して、周期的に往復移動操作される。上記一方側の側壁部1に取り付けられた各カム板3,4については、図11に示すように、上記回転カム体25の回転方向が向かって右回りであるとき、上記第1のカム板4のスライド量の極大点(向かって右または左に最も移動したとき、すなわち、上記初期位置または上記動作位置となったとき)に対して、上記第2のカム板3のスライド量の最大点(向かって右に最も移動したとき、すなわち、上記非支持位置となったとき)が、該回転カム体25の回転角度として45°の遅れを生ずるような位相差が生じている。また、上記他方側の側壁部2に取り付けられた各カム板3,4については、図12に示すように、上記回転カム体25の回転方向が向かって左回りであるとき、上記第1のカム板4のスライド量の極大点(向かって右または左に最も移動したとき、すなわち、上記初期位置または上記動作位置となったとき)に対して、上記第2のカム板3のスライド量の最大点(向かって右に最も移動したとき、すなわち、上記支持位置となったとき)が、該回転カム体25の回転角度として45°の進みを生ずるような位相差が生じている。
【0047】
なお、上記側壁部1または2には、上記第1のカム板4が上記初期位置にあることを検出するための押圧スイッチ47が取り付けられている。上記第1のカム板4が上記初期位置であるときには、上記押圧スイッチ47は、該第1のカム板4の下方側に突設されたスイッチ押圧片48または49により押圧操作され、該第1のカム板4が初期位置であることを検出する。上記第1のカム板4が上記初期位置でないときには、上記押圧スイッチ47は、押圧操作されない。また、上記制御回路は、上記押圧スイッチ47が押圧操作された回数をカウントすることにより、上記メカシャーシ11の現在位置を判別することができる。
【0048】
ところで、上述のように構成された移動操作装置は、図14に示すように、上記回転カム体25に代えて、互いに噛合している第1及び第2のカムギヤ51,53を設けて構成することができる。この場合には、上記第1のカム板4は、上記第1のカムギヤ51に植設された駆動ピン52により周期的に往復移動操作される。また、上記第2のカム板3は、上記第2のカムギヤ53に植設された駆動ピン54により周期的に往復移動操作される。上記第2のカムギヤ53は、歯数が上記第1のカムギヤ51の歯数の1/2となっており、該第1のカムギヤ51の1/2の周期で回転される。したがって、この場合にも、上記各カム板3,4の動作は、上述した上記回転カム体25を有して構成された移動操作装置における動作と同様である。なお、この場合には、上記第1及び第2のカムギヤ51,53の回転方向が互いに逆であるため、上記各カム板3,4については、図13に示すように、上記第1のカムギヤ51の回転方向が向かって右回りであるとき、上記第1のカム板4のスライド量の極大点(向かって右または左に最も移動したとき、すなわち、上記初期位置または上記動作位置となったとき)に対して、上記第2のカム板3のスライド量の最大点(向かって右に最も移動したとき、すなわち、上記非支持位置となったとき)が、該第1のカムギヤ51の回転角度として45°の遅れを生ずるような位相差が生じている。
【0049】
上述のように、上記第1及び第2のカム板4,3を有して構成された昇降装置においては、上記昇降モータ14の回転駆動方向が正転か逆転かに応じて、上記メカシャーシ11を、上昇操作、または、降下操作することができる。
【0050】
すなわち、図15に示すように、上記第1のカムギヤ51が初期状態(0°位置)であるときに、上記第1のカム板4が上記初期位置にあり、上記倣いピン12が上記カムスリット38のn番目の水平部38nに位置しているとする。そして、上記第1のカムギヤ51が回転を開始し、向かって右回りに30°回転した30°位置となったときには、図16に示すように、上記第2のカム板3が、上記支持位置となる。すなわち、上記倣いピン12は、n番目の当接支持部31nに支持される。そして、上記第1のカムギヤ51が60°位置となったときには、図17に示すように、上記第2のカム板3が依然上記支持位置となっており、上記倣いピン12は、上記カムスリット38の分岐点に位置しているが、上記n番目の当接支持部31nに支持されて、下方側に移動しない。
【0051】
上記第1のカムギヤ51が90°位置となったときには、図18に示すように、上記第2のカム板3が上記支持位置より上記非支持位置に移動しようとしており、上記倣いピン12は、上記カムスリット38の分岐点を通過し、第1の傾斜部に到達されようとしている。上記第1のカムギヤ51が120°位置となったときには、図19に示すように、上記倣いピン12は、上記カムスリット38の分岐点を既に通過し、第1の傾斜部上に支持されている。このとき、上記第2のカム板3が上記非支持位置となっているため、上記倣いピン12は、上記第1の傾斜部に沿って、上方側に移動操作される。上記第1のカムギヤ51が150°位置となったときには、図20に示すように、上記倣いピン12は、上記水平部38nを第1の水平部とした場合の第2の水平部(38(n−1))に位置している。
【0052】
そして、図21に示すように、上記第1のカムギヤ51が180°位置となると、上記第1のカム板4は上記動作位置となり、上記倣いピン12が上記水平部に支持されている。上記第1のカムギヤ51がさらに回転して210°位置となったときには、図22に示すように、上記第2のカム板3が、上記支持位置となる。すなわち、上記倣いピン12は、当接支持部に支持される。そして、上記第1のカムギヤ51が240°位置となったときには、図23に示すように、上記第2のカム板3が依然上記支持位置となっており、上記倣いピン12は、上記カムスリット38の分岐点に位置しているが、上記当接支持部に支持されて、下方側に移動しない。
【0053】
上記第1のカムギヤ51が270°位置となったときには、図24に示すように、上記第2のカム板3が上記支持位置より上記非支持位置に移動しようとしているが、上記倣いピン12は、上記カムスリット38の分岐点を通過し、傾斜部に到達されようとしている。上記第1のカムギヤ51が300°位置となったときには、図25に示すように、上記第2のカム板3が上記非支持位置となっているが、上記倣いピン12は、上記カムスリット38の分岐点を既に通過し、傾斜部上に支持されている。上記第1のカムギヤ51が330°位置となったときには、図26に示すように、上記倣いピン12は、上記水平部の近傍に位置している。上記第1のカムギヤ51がさらに30°回転されて、図27に示すように、360°位置、すなわち、0°位置に戻ると、上記第1のカム板4は上記初期位置となり、上記倣いピン12は、上記カムスリット38の(n−2)番目の水平部38(n−2)に位置している。
【0054】
すなわち、上記第1のカムギヤ51が向かって右回り(正方向)に一回転したことによって、上記倣いピン12は、上記カムスリット38のn番目の水平部38nより、この水平部38nの直上の水平部38(n−2)に移動された。このようにして、上記第1のカムギヤ51が正方向に回転され続けることにより、上記メカシャーシ11は、上方側に順次移動される。
【0055】
そして、上記第1のカムギヤ51が逆方向に回転されると、上記図15より図27により示した過程を逆に辿り、すなわち、図27に示す上記倣いピン12が上記水平部38(n−2)に位置する状態より図15に示す該倣いピン12が上記水平部38nに位置する状態に至ることにより、上記メカシャーシ11は、下方側に移動される。したがって、上記第1のカムギヤ51が逆方向に回転され続けることにより、上記メカシャーシ11は、下方側に順次移動される。
【0056】
なお、上記昇降装置は、上記メカシャーシ11を、バネの如き弾性部材による付勢力や磁力の作用によって、一方向に移動付勢しておくことにより、上述の実施例の如く上記メカシャーシ11を昇降操作する装置に限定されず、該メカシャーシ11を横方向や斜め方向に移動操作する装置としても構成することができる。すなわち、上記昇降装置の上述した構成において、上記メカシャーシ11を下方側に移動付勢しておくことにより、この昇降装置は、横倒しにした状態においても、該メカシャーシ11を、上記昇降モータ14の回転方向に応じた所定の方向に確実に移動操作することができる。
【0057】
[4]メカシャーシの構成(図55及至図61)
上記昇降装置により昇降操作されるメカシャーシ11は、図55及至図61に示すように、略々平板状に形成され、前方側部分にディスクドライブ部174を有している。
【0058】
このディスクドライブ部174は、略々上記ディスクカートリッジ320,321に等しい大きさの矩形状のシャーシ部上に、上記記録ディスクのチャッキング孔304が嵌合されるディスクテーブル64、及び、該記録ディスクに対して情報信号の書き込み及び/又は読み出しを行う光学ピックアップ装置65等を有して構成されている。このディスクドライブ部174のシャーシ部は、両側部に前後一対の支持ピン193,193、194,194を有しており、これら支持ピン193,193、194,194を介して、上記メカシャーシ11の左右一対の支持片部184,184により支持されている。上記各支持片部184,184には、上記各支持ピン193,193、194,194が対応して挿通される前後一対の傾斜スリット195,195、196,196が形成されている。これら傾斜スリット195,195、196,196は、後方部分が前方部分より上方側となるように傾斜されている。すなわち、上記ディスクドライブ部174は、上記メカシャーシ11に対する前方側位置となされることにより、図55及び図57に示すように、該メカシャーシ11に対して降下操作されたリリース位置となされ、該メカシャーシ11に対する後方側位置に移動されることにより、図56及び図58に示すように、該メカシャーシ11に対して上昇操作されたチャッキング位置となされる。
【0059】
このような上記ディスクドライブ部174の後方側への移動は、後述する搬送装置126によってなされる。このディスクドライブ部174は、上記メカシャーシ11との間に張架された引っ張りコイルバネ213により、前方側に移動付勢されている。なお、上記ディスクドライブ部174は、上記メカシャーシ11に対して、複数のダンパ197,198を介して支持されている。
【0060】
上記光学ピックアップ装置65は、光学ブロック部内に、半導体レーザの如き光源、この光源よりの光束を導く光学デバイス、該光束を集光させて射出する対物レンズ189、及び、該対物レンズ189よりの戻り光束を検出する光検出器等を内蔵して構成されている。上記ディスクテーブル64は、略々円盤状に形成され、上面部の中央に上記チャッキング孔304に嵌合される円錐台状の突起部を有している。この突起部には、上記チャッキングプレート302を吸引するためのマグネットが内蔵されている。
【0061】
上記ディスクテーブル64は、このディスクドライブ部174のシャーシ部の略々中央に位置しており、該シャーシ部の下面部に取り付けられたスピンドルモータにより回転操作されるようになされている。上記光学ピックアップ装置65は、このディスクドライブ部のシャーシ部の下面側に配設され、該シャーシ部に開設された透孔67を介して、上記対物レンズ189よりの光束の射出方向を上方側に臨ませている。この光学ピックアップ装置65は、上記ディスクテーブル64の側方側に位置しており、上記シャーシ部に沿い、該ディスクテーブル64に対する接離方向に移動操作可能となされている。
【0062】
このディスクドライブ部174のシャーシ部上には、概ね四隅部に位置して、位置決めピン66,66,66,66が突設されている。上記ディスクカートリッジ320,321が上記シャーシ部上に載置装着されると、上記位置決めピン66,66,66,66のうちの上記光学ピックアップ装置65の前後に位置するものは、上記前方側及び後方側位置決め穴309,310に対応して嵌合し、該ディスクカートリッジ320,321を位置決めする。このとき、上記記録ディスクは、上記チャッキング孔304に上記ディスクテーブル64の突起部を嵌合され、上記チャッキングプレート302を上記マグネットに吸引されることにより、位置決めされて保持される。また、このディスクドライブ部174のシャーシ部上には、上記識別用穴324の深さを検出するための検出スイッチが配設されている。
【0063】
上記光学ピックアップ装置65には、ヘッドアーム188を介して、磁気ヘッド192が取り付けられている。上記ヘッドアーム188は、基端側を、上記光学ピックアップ装置65に対して支軸190を介して回動可能に支持され、先端側にジンバルバネを介して取り付けられた上記磁気ヘッド192を、上記対物レンズ189に対する接離方向に移動可能となしている。このヘッドアーム188は、上記支軸190に巻回された付勢バネにより、上記磁気ヘッド192を上記対物レンズ189より離間する上方側となす方向に回動付勢されている。上記ヘッドアーム188には、基端側部分に当接片212が取り付けられている。この当接片212は、図58に示すように、上記チャッキング位置となされた上記ディスクドライブ部174が、さらに後方側に移動されたレック位置となされることにより、図59に示すように、上記メカシャーシ11上に配設された当接部材211に当接されて、上記ヘッドアーム188を、上記磁気ヘッド192を下方へ移動させる方向に回動させる。このディスクチェンジャ装置においては、上記ディスクドライブ部174が上記チャッキング位置であるときに、再生モードが実行され、このディスクドライブ部174が上記レック位置であるときに、記録モードが実行される。この記録モードにおいては、上記磁気ヘッド192は、上記磁気ヘッド用開口部323を介して上記カートリッジ305内に進入され、上記光磁気ディスクに摺接される。
【0064】
[5]カートリッジホルダの構成(図28及至図31、図42)
このディスクチェンジャ装置においては、上記ディスクカートリッジ320,321は、後述するディスクストッカ62,71に支持された複数のカートリッジホルダ70に対して、挿入操作される。
【0065】
上記カートリッジホルダ70は、図28及至図31に示すように、上記各ディスクカートリッジ320,321を保持する保持部材となるホールド板75を有して構成されている。このホールド板75は、上記各ディスクカートリッジ320,321に対応した略々矩形の平板状に形成されており、両側側部分が下方に屈曲されている。下方に屈曲された上記ホールド板75の両側側部分は、さらに、互いに相対向する内側側に屈曲され、左右一対のカートリッジ保持部96,97となされている。上記ディスクカートリッジ320,321は、上記ホールド板75の主板部と上記各カートリッジ保持部96,87との間に前方側より挿入されて、このホールド板75に保持される。なお、上記ホールド板75の下方に屈曲された一側側には、内方側に向けて、誤挿入防止用突片102が突設されている。この誤挿入防止用突片103は、上記ホールド板75に上記ディスクカートリッジ320,321が正規の方向で挿入されるときには、このディスクカートリッジ320,321に設けられた誤挿入防止用溝に進入され、該ホールド板75に該ディスクカートリッジ320,321が誤った方向で挿入されるときには、このディスクカートリッジ320,321の挿入を阻止する。
【0066】
このホールド板75の下方に屈曲された両側側部分には、両側方側に向けて、それぞれ前後一対の支持ピン98,100、99,101が突設されている。このカートリッジホルダ70は、これら支持ピン98,100、99,101を介して、後述するディスクストッカ62,71に支持される。
【0067】
上記ホールド板75の上面部には、スライダ105が、前後方向にスライド可能に取り付けられている。このスライダ105は、略々三角形状の平板として形成され、前後一対のスリット106,107を有している。このスライダ105は、上記各スリット106,107に、上記ホールド板75の上面部に植設された支軸103,104を対応して挿通させることにより、前後方向に移動可能となっている。
【0068】
このスライダ105は、後縁部に、下方側に屈曲形成された舌片部108を有している。この舌片部108は、上記ホールド板75の後縁側部分に形成された切り欠き76を介して、該ホールド板75の主板部の下方側に垂下され、このホールド板75により保持されるディスクカートリッジ320,321の前端面に対向する。また、このスライダ105は、一側側部分が上記ホールド板75の一側部に沿って下方側に屈曲されており、この屈曲部に取り付けられた板バネ部材111を有している。この板バネ部材111は、前端側を上記スライダ105に固定され、後端側を遊端となしている。この板バネ部材111の後端側には、ディスクカートリッジ320,321に係止するための係止部材112が取り付けられている。この係止部材112は、上記ホールド板75の一側側の屈曲部よりも内方側に進入されており、このホールド板75に保持されるディスクカートリッジ320,321の上記被係合凹部312に嵌入係合する。
【0069】
また、上記ホールド板75の主板部には、上記磁気ヘッド用開口部323に対応する位置に、透孔77が開設されている。
【0070】
上記ホールド板75の一側側の側縁部には、側板125が、前後方向にスライド可能に取り付けられている。この側板125は、前後一対のスリット113,116を有しており、前方側のスリット113に上記スライダ105より一側側に突設された係合ピン110を挿通させ、後方側のスリット116に上記ホールド板75の一側側の後方部に設けられた支持ピン100を挿通させることにより、前後方向にスライド可能となされている。
【0071】
上記スライダ105は、上記各スリット105,106の長さに依って、スライド可能範囲が規定されている。そして、上記側板125は、上記前側スリット113の長さに依って、上記スライダ105に対する相対的なスライド可能範囲が規定されている。すなわち、上記側板125は、上記ホールド板75に対しては、このホールド板75に対する上記スライダ105のスライド可能範囲と、このスライダ105に対する該側板125のスライド可能範囲とを加えた範囲内でスライド可能となっている。
【0072】
上記スライダ105には、上記係合ピン110の方向側に位置して、バネ掛止片109が一側側に向けて突設されている。このバネ掛止片109は、上記側板125に上記前方側スリット113の後方側に位置して形成された透孔114に挿通されている。このバネ掛止片109と上記透孔114の前方縁部121との間には、引っ張りコイルバネ115が張架されている。すなわち、上記スライダ105は、上記側板125に対して、図28中矢印Lで示すように、前方方向に移動付勢されている。そして、上記側板125は、この側板125の略々中央部に設けられたバネ掛止片122と上記ホールド板75の後縁部の一側側に設けらたバネ掛止片123との間に張架された引っ張りコイルバネ124により、図28中矢印Mで示すように、該ホールド板75に対して、後方方向に移動付勢されている。
【0073】
上記側板125の後端側部分は、上記ホールド板75の後端縁よりも後方側に突出されている。この側板125の後端側部分には、後述する移動操作手段が係合するための係合孔117が開設されている。この係合孔117は、上記後側スリット116の後方部に連通されている。また、この側板125の後端側部分には、一側側に向けて、被係止ピン118が突設されている。
【0074】
上記ホールド板75の他側側には、シャッタ係合部材となるロックアーム88が取り付けられている。このロックアーム88は、後端側を、上記ホールド板75の他側部の後方側部分に、支軸87を介して回動可能に支持され、前端側を遊端としている。このロックアーム88は、略々中途部のバネ掛止部86と上記ホールド板75の主板部の略々中央に設けられたバネ掛止部84との間に張架された引っ張りコイルバネ85により、図28中矢印Jで示すように、前端側を上記ホールド板75に圧接させる方向に回動付勢されている。このロックアーム88の上記ホールド板75に接触する側の側面部、すなわち、内側部には、シャッタ開蓋突起89及びシャッタ閉蓋突起90が突設されている。これらシャッタ開蓋突起89及びシャッタ閉蓋突起90は、上記ホールド板75の下方に屈曲された他側側部分に設けられた透孔を介して、内方側に進入される。また、このロックアーム88の外側部には、後述するディスクストッカ62において係止されるロック凹部92が設けられている。そして、このロックアーム88の前端側には、前方側に傾斜されたテーパ部91が設けられている。
【0075】
上記ホールド板75上には、略々中央部を支軸78を介して回動可能に支持された連動アーム79が配設されている。この連動アーム79は、一端側を上記側板125の前方側に位置させ、他端側を上記ロックアーム88の前端側の上記テーパ部91に臨ませている。この連動アーム79の一端側には、上記側板125の前端部が当接される当接ピン120が植設されている。また、この連動アーム79の他端側には、上記テーパ部91に摺接する摺接ピン93が下方側に向けて植設されている。この連動アーム79は、一端側部分及び他端側部分に上記支軸78を中心とする円弧状に形成されたスリット82,83を有し、これらスリット82,83に上記ホールド板75上に植設された規制ピン80,81を挿通させることにより、回動可能角度範囲を規定されている。この連動アーム79は、上記摺接ピン93と上記ホールド板75の他側側部分の前方側に設けられたバネ掛止部95との間に張架された引っ張りコイルバネ94により、図28中矢印Gで示すように、該当接ピン93を前方側に移動させる方向に回動付勢されている。
【0076】
上記連動アーム79は、上記スライダ105及び上記側板125が、図31中矢印Oで示すように、前方側にスライドされたとき、この側板125の前端部により上記当接ピン120を押圧されて、図31中矢印Pで示すように、上記引っ張りコイルバネ94の付勢力に抗して回動され、上記摺接ピン93を上記テーパ部91に摺接させることによって、図31中に矢印Qで示すように、上記ロックアーム88を上記引っ張りコイルバネ85の付勢力に抗して外側側に回動させる。
【0077】
このカートリッジホルダ70は、外力を加えられていない状態においては、図29に示すように、上記側板125及び上記スライダ105が後方側に位置し、上記連動アーム79及び上記ロックアーム88がそれぞれ引っ張りコイルバネ94,85の付勢力により回動された位置となされている。
【0078】
[6]ディスクストッカの構成(図33、図37及至図41)
上記ディスクストッカ62,71は、図33に示すように、それぞれ略々平板状に形成され、上記ベースシャーシ10の前方側部分、すなわち、上記メカシャーシ11の前方側となる部分の両側側位置に、互いに対向する側壁状に立設されている。これらディスクストッカ62,71間の距離は、上記カートリッジホルダ70の横幅に対応している。これらディスクストッカ62,71は、互いに対向する側の面部に、上記カートリッジホルダ70の上記各支持ピン99,101、98,100が嵌入される複数の支持溝165,167を有している。これら支持溝165,167は、互いに同一の高さ位置において対向されて水平に形成されるとともに、それぞれ上下方向に配列されて複数形成されている。これら支持溝165,167は、上記各ディスクストッカ62,71の前端側より後端側に亘って形成され、前端側が前壁部により閉塞されるとともに、後端側が後方側に向けて開放されている。
【0079】
上記カートリッジホルダ70は、上記各支持溝165,167に上記各支持ピン99,101、98,100を嵌入させ、上記各ディスクストッカ62,71間に渡らせられるようにして、これらディスクストッカ62,71により複数個が積層状に重ねられて支持される。これらカートリッジホルダ70の他側側、すなわち、上記ロックアーム88が設けらた側に対向するディスクストッカ62は、上記各支持溝165の上側位置に、該ロックアーム88に対向する複数の溝部164を有している。これら溝部164内には、図38に示すように、上記カートリッジホルダ70が上記各ディスクストッカ62,71間の前方側位置にあり、上記ロックアーム88が該カートリッジホルダ70より離間する方向に回動されたときに、上記ロック凹部92に掛合して該カートリッジホルダ70を係止する係止片166が設けられている。
【0080】
上記各カートリッジホルダ70の一側側、すなわち、上記側板125が取り付けられた側に対向するディスクストッカ71の外側面部には、ロック板72が、ビス172,172により取り付けられている。これらビス172,172は、上記ロック板72の前方側部分に穿設されたビス挿通孔171,171に挿通されて、上記ディスクストッカ71の外側面部に設けられたビス穴173,173に対応して螺入されている。このロック板72は、金属板の如き弾性を有する材料により板バネ状に形成されている。このロック板72は、後端縁部より前方側部分に至る複数の互いに平行なスリットが形成されることによって、前方側部分を連設された複数の短冊状片部168に分割されている。上記ロック板72は、上記各短冊状片部168を上記各支持溝167の上側に位置させて、上記ディスクストッカ71に取り付けられている。上記各短冊状片部168は、後端側部分が、外側側に30度及至40度程度屈曲されたテーパ部169となされている。これら短冊状片部168は、上記テーパ部169を、上記ディスクストッカ71の後方側に突出させている。また、上記各短冊状片部168の後端側には、それぞれロック孔170が開設されている。これらロック孔170は、上記ディスクストッカ71の後端縁よりも後方側に位置している。
【0081】
上記カートリッジホルダ70が上記各ディスクストッカ62,71間の前方側に位置し、上記側板125が前方側にスライドされた状態においては、該側板125は、図37及び図38に示すように、上記ロック孔170に上記被係止ピン118を挿通し係止させることにより、前方側位置に保持される。上記被係止ピン118は、中途部に縮径部119を有しており、この縮径部119に上記ロック孔170の前縁部を嵌入させることにより、該ロック孔170よりの脱落が防止されている。このように上記ロック孔170に挿通され係止している被係止ピン118は、上記側板125をさらに前方側に移動させて該ロック孔170の前縁部の上記縮径部119への嵌入を解除させた後、上記短冊状片部168を該側板125より離間する外側側に弾性変位させることにより、該ロック孔170より抜き取られる。このような上記側板125の前方側への移動及び上記短冊状片部168の外方側への変位は、後述する搬送装置126によりなされる。
【0082】
このディスクストッカ62,71において、上記カートリッジホルダ70は、図38に示すように、上記被係止ピン118が上記ロック孔170に挿通され且つ係止された状態においては、上記側板125が前方側位置に保持されることによって、前方側位置に保持されるとともに、該側板125の前端部が上記当接ピン120に当接して上記連動アーム79を回動させ、上記ロックアーム88が外側側に回動されることにより、上記ロック凹部92を上記係止片166により係止されて、前方側位置に保持される。
【0083】
このように上記ディスクストッカ62,71間の前方側位置に保持されたカートリッジホルダ70に、図39に示すように、上記ディスクカートリッジ320,321が前方側より挿入されると、図40に示すように、上記係止部材112が該ディスクカートリッジ320,321の前端部により押圧され、上記板バネ部材111が外側側に変位される。上記ディスクカートリッジ320,321が、このディスクカートリッジ320,321の前端部が上記スライダ105の舌片部108に当接する所定位置まで挿入されると、上記係止部材112は、上記板バネ部材111の弾性力により、上記被係合凹部312に嵌入係合する。上記係止部材112は、図42に示すように、上記側板125に設けられた切り欠き部183を介して外方側に移動することが可能となされるとともに、この切り欠き部183の前端縁より方向に向けて突設された保持片182により、外方側への移動距離を規制されている。
【0084】
また、このとき、上記ロックアーム88の開蓋突起89は、上記シャッタ部材306,317の前端部の前方位置に対向する位置にあり、上記ディスクカートリッジ320,321内に配設され該シャッタ部材306,317を閉蓋状態に保持するロック部材325に対し、上記支持溝部307を介して対向している。さらに、上記シャッタ閉蓋突起90は、上記シャッタ閉蓋孔308に対向している。すなわち、この状態で、上記ロックアーム88が上記カートリッジホルダ70側に回動されると、このロックアーム88は、上記開蓋突起89を上記支持溝部307に進入させて上記ロック部材325を変位させて被ロック状態となすとともに該開蓋突起89を上記シャッタ部材306,317の前端部の前方に位置させ、上記シャッタ閉蓋突起90を上記シャッタ閉蓋孔308に進入させ、また、上記ロック凹部92に対する上記係止片166による係止を解除させる。
【0085】
[7]搬送装置の構成(図32、図34、図43及至図54、図62及至図65)
上記搬送装置126は、図32及び図34に示すように、上記メカシャーシ11上に配設され前後方向に移動操作可能となされた基台部126aを有している。この基台部126aは、上記メカシャーシ11上に互いに平行となされて前後方向に延在されて配設された一対のガイドシャフト130,129により、これらガイドシャフト130,129に沿う前後方向に移動可能となされている。上記基台部126aは、図62に示すように、一側側部分に一方のガイドシャフト130が挿通されるスラストベアリング128が取り付けられ、他側側部分に他方のガイドシャフト129に支持される把持部材127が取り付けられている。上記基台部126aは、上記スラストベアリング128及び上記把持部材127を介して、上記各ガイドシャフト130,129により支持されている。
【0086】
上記基台部126a上には、前方側及び後方側プーリ133,131、第1の及び第2の伝達ギヤ132,134、ピン付きギヤ135が、それぞれ回転可能に配設されている。これら前方側及び後方側プーリ133,131、第1の及び第2の伝達ギヤ132,134、ピン付きギヤ135は、それぞれ上記基台部126aに対し、この基台部126a上に植設された回転支軸144,142,143,145,146を介して支持されている。上記ピン付きギヤ135には、図63に示すように、下面部に操作ピン136が突設されている。この操作ピン136は、上記基台部126aに形成された円弧状のスリット210を介して、該基台部126aの下方側に垂下されている。
【0087】
そして、上記メカシャーシ11上においては、このメカシャーシ11の前端側及び後端側に亘り、また、上記基台部126a上を経由して、無端のタイミングベルト137が配設されている。すなわち、このタイミングベルト137は、上記メカシャーシ11の前端側に回転支軸161を介して回転可能に支持された前方ギヤ160と、該メカシャーシ11の後端側に回転支軸163を介して回転可能に支持された後方ギヤ162とに亘って卷き掛けられている。また、このタイミングベルト137は、上記前方ギヤ160より上記前方側プーリ133を経て上記第1の伝達ギヤ132に卷き掛けられ、上記後方側プーリ131を経て上記後方ギヤ162に戻るようになされている。
【0088】
上記後方ギヤ162は、上記メカシャーシ11上に配設された移動操作モータ181により、回転操作される。すなわち、上記移動操作モータ181の駆動軸には、駆動プーリ180が取り付けられている。この駆動プーリ180には、上記メカシャーシ11の後方側に回転可能に配設された第1の伝達プーリ178との間で、無端駆動ベルト179が卷き掛けられている。この第1の伝達プーリ178には、第2の伝達プーリ177が一体的に同軸に取り付けられている。この第2の伝達プーリ177には、上記後方ギヤ162に一体的に同軸に取り付けられた第3の伝達プーリ175との間で、無端駆動ベルト176が卷き掛けられている。
【0089】
上記基台部126aの下面側には、ホールドアーム141及びスイッチングアーム140が、それぞれ回動可能に取り付けられている。上記スイッチングアーム140は、短冊形状の本体部分の側方部より操作アーム部150が突設された略々T型形状を有する平板状に形成され、該本体部分の一端側を、支軸147を介して、上記基台部126aに対して回動可能に支持されている。上記操作アーム部150の先端側の側縁部分は、屈曲形成されて操作部151となされている。このスイッチングアーム140の上記本体部分の中途部分には、上記操作ピン136が挿通されるカムスリット148が形成されている。また、このスイッチングアーム140の上記本体部分の他端側部分には、後述するホールドアーム141と共働して上記側板125をホールドするためのホールド凹部149が形成されている。
【0090】
上記基台部126aの下面部には、上記スイッチングアーム140の操作部151に押圧子139を対向させて、押圧スイッチ138が取り付けられている。この押圧スイッチ138は、上記基台部126aの前方側への移動操作の完了を検出するためのものである。
【0091】
上記ホールドアーム141は、略々30度程度の開き角を有する扇型形状の平板状に形成され、扇の要に相当する部分である基端側部分を、支軸152を介して、上記基台部126aに回動可能に取り付けられている。このホールドアーム141の先端側部分には、上記操作ピン136が挿通されるためのカムスリット153、上記側板125の係合孔117に係合される鈎状突起155を側部に有するホールド爪部156、上記ロック板72の短冊状片部168を外側側に変位させるための当接爪部154、倣いローラ157が、扇型形状の周部に配列されるようにして形成されている。
【0092】
上記倣いローラ157は、図51及至図54に示すように、上記メカシャーシ11上に設けられたカム溝158に嵌入係合している。このカム溝158は、上記各ガイドシャフト130,129に平行な直線状に形成され、前端側部分のみが、上記鈎状突起155側に円弧状に屈曲された屈曲部159となされている。上記ホールドアーム141は、上記基台部126aが前方側位置にあるときには、図51及至図53に示すように、上記倣いローラ157を上記屈曲部159内で移動させる範囲において回動可能となれ、上記基台部126aが後方に移動されたときには、図54に示すように、上記鈎状突起155を後退させる側に回動された位置に保持される。
【0093】
この搬送装置126においては、上記ピン付きギヤ135は、操作ピン136を介して、上記スイッチングアーム140及びホールドアーム141を回動操作する。
【0094】
初期状態においては、図43及び図51に示すように、上記基台部126aが前方側に位置され、上記スイッチングアーム140が上記操作部151により上記押圧スイッチ138を押圧操作する方向に回動され、上記ホールドアーム141が上記鈎状突起155を後退させる方向に回動されている。この状態においては、上記スイッチングアーム140のホールド凹部149が上記側板125の後端部の後方側にこの側板125に接触することなく位置し、上記当接爪部154及び上記鈎状突起155が該側板125の後端側部分の両側側この側板125に接触することなくに位置している。上記当接爪部154は、上記側板125の後端側部分と上記短冊状片部168のテーパ部169との間に進入されている。したがって、このときには、上記搬送装置126は、上記カートリッジホルダ70及び上記ディスクストッカ71に接触していないので、上記昇降装置による上記メカシャーシ11の昇降操作を阻害することがない。すなわち、上記昇降装置によって上記メカシャーシ11を昇降操作して、このメカシャーシ11に対向するものとして、複数のカートリッジホルダ70うちより一のカートリッジホルダ70を選択することができる。
【0095】
そして、このとき、上記移動操作モータ181が回転駆動されると、上記タイミングベルト137が、上記基台部126aを後方に移動させる方向、すなわち、上記各プーリ133,131に卷き掛けられた部分を後方に送る方向に送り操作される。このとき、上記倣いローラ157が上記カム溝158の屈曲部159に嵌入しているため、上記基台部126aは、後方側への移動を阻止されている。そのため、上記タイミングベルト137は、上記第1の及び第2の伝達ギヤ132,134を介して、ピン付きギヤ135を回動させる。このピン付きギヤ135が回動されることにより、まず、図44及び図52に示すように、上記スイッチングアーム140が回動され、このスイッチングアーム140は、上記操作部151による上記押圧スイッチ138への押圧操作を解除する。また、このスイッチングアーム140は、回動されることにより、上記ホールド凹部149の基部によって、上記側板125の後端部を押圧する。この側板125は、前方側に若干移動されることによって、上記被係止ピン118の縮径部119を上記ロック孔170の後縁部より離間させる。
【0096】
さらに、上記移動操作モータ181が回転駆動して上記タイミングベルト137が送られると、図45及び図53に示すように、上記ピン付きギヤ135により、上記ホールドアーム141が、上記鈎状突起155を上記側板125側に進出させる方向に回動される。すると、この鈎状突起155は、上記係合孔117に進入し、上記ホールド凹部149と共働して、上記側板125の後端側部分を保持する。このように回動されたホールドアーム141は、上記当接爪部154により上記短冊状片部168の内側面部を押圧して、この短冊状片部168を外側側に変位させて、上記ロック孔170より上記被係止ピン118が抜け出した状態となす。また、このように上記ホールドアーム141が回動されることにより、上記倣いローラ157は、上記屈曲部159の後端側、すなわち、上記カム溝158の直線状部分の前端部に至る。したがって、このとき、上記搬送装置126は、後方側に移動することが可能となされている。
【0097】
上記移動操作モータ181がさらに回転駆動すると、上記基台部126aは、図46に示すように、後方側への移動を開始する。このように上記基台部126aが後方側への移動を開始すると、上記倣いローラ157は、上記カム溝158の直線部に倣わされ、上記ホールドアーム141の初期位置に復帰する回動、すなわち、上記鈎状突起155を後退させる回動を阻止する。そして、上記カートリッジホルダ70は、上記ホールド板75を停止されたままで、上記側板125のみを後方側に移動される。したがって、上記側板125による上記連動アーム79に対する回動が解除され、この連動アーム79は、上記引っ張りコイルバネ94の付勢力により初期位置に回動される。そのため、上記ロックアーム88が上記引っ張りコイルバネ85の付勢力により上記ホールド板75の他側部に沿う初期位置に回動され、上記ロック凹部92は、上記係止片166との係合を解除する。したがって、このとき、上記開蓋突起89が上記支持溝部307に進入し、上記シャッタ閉蓋突起90が上記シャッタ閉蓋孔308に進入する。また、このとき、上記ホールド板75は、上記側板125との間に張架された引っ張りコイルバネ124の付勢力により、前方側に付勢されているので、依然として上記ディスクストッカ62,71内の前方側位置に留まっている。
【0098】
上記搬送装置126がさらに後方側に移動されると、図47に示すように、上記側板125の後方側への移動に伴って、上記スライダ105が後方側に移動される。このスライダ105の後方側への移動により、上記ディスクカートリッジ320,321は、上記係止部材112の上記被掛合凹部312への嵌入掛合により該スライダ105に連係されているため、このスライダ105に伴って上記ホールド板75内を後方側に移動される。したがって、このとき、上記シャッタ部材306,317は、上記開蓋突起89に前端部を当接された位置にて留まっていることにより、開蓋操作される。
【0099】
上記側板125が上記ホールド板75に対する後方側位置である初期位置に至り、さらに、上記搬送装置126が後方側に移動されると、図48及び図50に示すように、上記カートリッジホルダ70は、上記ディスクストッカ62,71間より抜け出して後方側に移動を開始される。
【0100】
そして、上記カートリッジホルダ70は、上記ディスクストッカ62,71間より抜き取られて移動され、上記ディスクドライブ部174の上方に至ったときより、このディスクドライブ部174に当接し、このディスクドライブ部174を伴って、後方側に移動する。上記搬送装置126は、第1の後方位置に至ると、図49及び図54に示すように、上記メカシャーシ11上に配設された第1の検出スイッチ185により、該第1の後方位置に至ったことを検出される。このとき、上記ディスクドライブ部174は、上記チャッキング位置となされている。また、上記カートリッジホルダ70は、上記各支持ピン98,100、99,101を、図57に示すように、上記メカシャーシ11上の両側側部分に配設された支持部材200,200により支持されている。これら支持部材200,200は、互いに対向する側の側面部に上記各支持溝165,167と同様の支持溝199,199を有している。これら支持部材200,200の支持溝は、上記メカシャーシ11の昇降操作により選択されたカートリッジホルダ70を支持している支持溝165,167の後方側への延長線上に位置される。すなわち、上記ディスクストッカ62,71より後方側に抜き取られたカートリッジホルダ70の各支持ピン98,100、99,101は、上記支持部材200,200の支持溝199,199に前端側より進入される。
【0101】
このようにして上記ディスクドライブ部174を伴って搬送されたカートリッジホルダ70は、該ディスクドライブ部174が図58に示す上記チャッキング位置に移動操作されることにより、保持しているディスクカートリッジ320,321を、該ディスクドライブ部174によりチャッキングされる。
【0102】
そして、上記カートリッジホルダ70がさらに後方側に移動されると、このカートリッジホルダ70は、上記ディスクドライブ部174を伴って、後方側に移動する。上記搬送装置126は、上記第1の後方位置よりもさらに後方側の第2の後方位置に至ると、上記メカシャーシ11上に配設された第2の検出スイッチ186により、該第2の後方位置に至ったことを検出される。このとき、上記ディスクドライブ部174は、上記レック位置となされている。
【0103】
このようにして上記ディスクドライブ部174を伴って搬送されたカートリッジホルダ70は、該ディスクドライブ部174が図59に示す上記レック位置に移動操作されることにより、保持している記録及び再生兼用ディスクカートリッジ320の光磁気ディスクに、上記磁気ヘッド192を摺接される。
【0104】
上記ディスクドライブ部174にチャッキングされたディスクカートリッジ320,321を上記ディスクストッカ62,71に戻すには、まず、上記ディスクドライブ部174を図57に示す上記リリース位置に戻す。そして、上記移動操作モータ181を、上述した上記カートリッジホルダ70を上記ディスクストッカ62,71より引き出す動作における回転方向の逆の方向に回転駆動する。すると、図49に示す最後方位置にあった上記搬送装置126は、前方側への移動を開始する。このカートリッジホルダ70は、上記支持部材200,200の支持溝199,199に沿って前方側に移動し、図48に示すように、上記ディスクストッカ62,71間に進入してゆく。そして、上記カートリッジホルダ70は、図47に示すように、上記側板125が上記ホールド板75に対する後方側位置である初期位置となされた状態で、上記ディスクストッカ62,71間に収納される。上記ホールド板75は、前方側の支持ピン99,98を上記各支持溝165,167の閉塞された前端部に当接させた位置で停止する。
【0105】
上記搬送装置126がさらに前方側に移動されると、図46に示すように、上記側板125が前方側へ移動され、この側板125の移動に伴って、上記スライダ105も前方側に移動される。上記ディスクカートリッジ320,321は、上記スライダ105の舌片部108により、前方側に押し出される。上記ディスクカートリッジ320,321が前方側に押し出されることにより、上記シャッタ部材306,317は、上記シャッタ閉蓋突起90と上記シャッタ閉蓋孔308との係合によって停止されているため、閉蓋操作される。また、このとき、上記当接爪部154は、上記テーパ部169に摺接して上記短冊状片部168を外側側に弾性変位させる。
【0106】
上記移動操作モータ181がさらに回転駆動すると、上記基台部126aは、図45及び図53に示すように、最前方側位置に至る。上記カートリッジホルダ70は、上記ホールド板75を停止されたままで、上記側板125のみをさらに前方側に移動される。したがって、上記側板125により上記連動アーム79が上記引っ張りコイルバネ94の付勢力に抗して回動され、この連動アーム79は、上記ロックアーム88を上記引っ張りコイルバネ85の付勢力に抗して回動させる。上記ロック凹部92は、上記係止片166に係合する。このとき、上記開蓋突起89が上記支持溝部307より退出し、上記シャッタ閉蓋突起90が上記シャッタ閉蓋孔308より退出する。このとき、上記倣いローラ157は、図53に示すように、上記屈曲部159の後端側、すなわち、上記カム溝158の直線状部分の前端部に至っている。したがって、このとき、上記ホールドアーム141は、上記倣いローラ157を上記屈曲部159に倣わせて回動することが可能となされている。
【0107】
さらに、上記移動操作モータ181が回転駆動して上記タイミングベルト137が送られると、図44及び図52に示すように、上記ピン付きギヤ135により、上記ホールドアーム141が、上記鈎状突起155を上記側板125より離間させる方向に回動される。すると、この鈎状突起155は、上記係合孔117より退出し、上記側板125の後端側部分を保持を解除する。このように回動されたホールドアーム141は、上記当接爪部154を上記短冊状片部168の内側面部より離間させ、この短冊状片部168を初期状態に戻す。このとき、この短冊状片部168の上記ロック孔170には、上記被係止ピン118が進入する。
【0108】
そして、上記移動操作モータ181がさらに回転駆動されると、図43及び図51に示すように、上記スイッチングアーム140が回動され、このスイッチングアーム140は、上記操作部151により上記押圧スイッチ138を押圧操作する。この押圧スイッチ138が押圧操作されることにより、上記カートリッジホルダ70が上記ディスクストッカ62,71間に戻されたことが検出される。また、このスイッチングアーム140は、回動されることにより、上記ホールド凹部149の基部による上記側板125の後端部の押圧を解除する。この側板125は、後方側に若干移動されることによって、上記被係止ピン118の縮径部119を上記ロック孔170の後縁部に当接係合させる。
【0109】
このように、上記カートリッジホルダ70を上記ディスクストッカ62,71間に戻した搬送装置126は、上記メカシャーシ11とともに、上記昇降装置により昇降操作されることが可能となっている。
【0110】
[8]ディスクチェンジャ装置の動作
上述のように構成されたディスクチェンジャ装置においては、上記ディスクストッカ62,71間に支持された複数のカートリッジホルダ70のそれぞれに対して、上記ディスクカートリッジ320,321を挿入させておくことができる。このとき、上記ディスクカートリッジ320,321は、上記被掛合凹部312に上記係止部材112を嵌合されているのみであって、上記シャッタ部材306,317が開蓋されるような操作を受けていないため、上記カートリッジ305,316内への塵挨の進入等の虞れがない。
【0111】
そして、上記入力操作装置を操作することによって、上記昇降装置により上記メカシャーシ11を昇降操作して、上記複数のカートリッジホルダ70に保持された複数のディスクカートリッジ320,321より一のディスクカートリッジ320,321を選択することができる。選択されたカートリッジホルダ70は、上述したように、上記搬送装置126により上記ディスクドライブ部174上まで搬送される。
【0112】
上記ディスクドライブ部174上に搬送されたカートリッジホルダ70に保持されたディスクカートリッジ320,321は、該ディスクドライブ部174が上記チャッキング位置となされることによりチャッキングされる。このとき、再生モードの実行が可能となされている。そして、上記ディスクドライブ部174が上記レック位置となされることにより、上記磁気ヘッド192が上記孔磁気ディスクに摺接され、記録モードの実行が可能となされる。
【0113】
そして、記録モードまたは再生モードの終了後、上記カートリッジホルダ70及び上記ディスクカートリッジ320,321は、上述したように、上記搬送装置126により、再び上記ディスクストッカ62,71間に戻される。
【0114】
[9]カートリッジホルダの構成の他の例(図66)
上記ディスクチェンジャ装置は、上述したような、上記入力操作装置に対する操作によってカートリッジホルダ70の選択動作を行う構成に限定されず、該カートリッジホルダ70に挿入されたディスクカートリッジ320,321の後端部を押圧することによって、該ディスクカートリッジ320,321が選択される構成とすることができる。
【0115】
すなわち、図66に示すように、上記複数のホルダ板75のそれぞれに押圧検出アーム203を配設する。この押圧検出アーム203は、後端側を上記ホルダ板75の他側側の後方部に対して支軸204を介して回動可能に支持され、該ホルダ板75の中央部の後方側に亘って延在された被操作アーム部106と、該ホルダ板75の他側側に突出された操作アーム部107とを有して形成されている。上記スライダ105上には、上記被操作アーム部206の後方側に位置して、操作ピン205を設ける。この押圧検出アーム203は、上記ホルダ板75の後方部に設けられたバネ掛止ピン208と上記被操作アーム部206に設けられたバネ掛止孔210との間に張架された引っ張りコイルバネ209により、上記被操作アーム部206を上記操作ピン205に押接させる方向に回動付勢されている。また、上記ディスクストッカ62には、上記各押圧検出アーム203の操作アーム部207の先端部にそれぞれの押圧子202を対向させた複数の押圧検出スイッチ201を設けておく。
【0116】
上記カートリッジホルダ70が上記ディスクストッカ62,71間に保持されている状態においては、図66に示すように、上記スライダ105が前方側に位置しており、上記操作ピン205は、上記被操作アーム部206を前方側位置に保持している。したがって、このとき、上記押圧検出アーム203は、上記操作アーム部207を他側側に突出させる方向に回動された状態に保持されており、該操作アーム207によって、上記押圧検出スイッチ201を押圧操作している。
【0117】
ここで、上記舌片部108に前端面を当接させて上記ホルダ板75に保持されたディスクカートリッジ320,321が、後方側に押圧されると、上記スライダ105は、該舌片部108を介して後方側に押圧され、図66中矢印Rで示すように、若干、後方側に移動される。このとき、上記側板125は上記短冊状片部168により後方への移動を阻止されており、上記ホルダ板75はロック凹部92と上記係止片166との係合により後方への移動を阻止されているので、上記スライダ105は、上記引っ張りコイルバネ115を引張させつつ、また、上記係合ピン110を上記前側スリット113内で移動させつつ、後方側に移動される。このようなスライダ105の後方側への移動により、上記操作ピン205が後方側に移動するため、上記押圧検出アーム203は、上記引っ張りコイルバネ209の付勢力により、図66中矢印Sで示すように、上記操作アーム部207を上記ホルダ板75側に後退させる方向に回動される。この押圧検出アーム203の回動により、上記押圧検出スイッチ201に対する押圧操作が解除され、上記ディスクカートリッジ320,321が押圧操作されたことが検出される。
【0118】
上記制御回路は、押圧操作が解除された押圧検出スイッチ201に対応するカートリッジホルダ70に対応する位置まで、上記メカシャーシ11を昇降操作し、このカートリッジホルダ70に保持されているディスクカートリッジ320,321を選択する。選択されたディスクカートリッジ320,321は、上記搬送装置126により、上記カートリッジホルダ70とともに上記ディスクドライブ部174上に搬送され、該ディスクドライブ部174にチャッキングされる。
【0119】
【発明の効果】
上述のように、本発明に係るカートリッジホルダ及び本発明に係るディスク駆動装置のカートリッジホルダにおいては、記録ディスクが収納され開口部を開閉するシャッタ部材を有するディスクカートリッジが挿入されて、この挿入されたディスクカートリッジを保持する保持部材と、上記保持部材にスライド可能に取り付けられたスライダと、上記スライダに設けられ、上記保持部材に挿入されたディスクカートリッジを該スライダに対して係止させる係止部材と、上記保持部材に設けられ、上記シャッタ部材に係合するシャッタ係合部材とを備え、上記スライダが上記係止部材により係止されたディスクカートリッジを上記保持部材内で移動させることにより、上記シャッタ係合部材が上記保持部材に挿入されたディスクカートリッジのシャッタを開蓋する。
また、本発明に係るディスク駆動装置においては、記録ディスクが収納され開口部を開閉するシャッタ部材を有するディスクカートリッジが挿入されて、この挿入されたディスクカートリッジを保持する保持部材と、上記保持部材にスライド可能に取り付けられたスライダと、上記スライダに設けられ、上記保持部材に挿入されたディスクカートリッジを該スライダに対して係止させる係止部材と、上記保持部材に設けられ、上記シャッタ部材に係合するシャッタ係合部材とを有するカートリッジホルダと、上記ディスクカートリッジの記録ディスクを回転操作するディスクドライブ部と、上記スライダを移動させる移動手段とを備え、上記移動手段によって上記スライダがディスクカートリッジを保持部材内で移動させることにより、上記シャッタ係合部材が上記シャッタ部材を開蓋する。
【0120】
したがって、このカートリッジホルダ及びカートリッジホルダを有するディスク駆動装置においては、上記シャッタ部材を閉蓋状態となしたままで、該ディスクカートリッジを保持することが可能である。
【0121】
すなわち、本発明は、ディスクカートリッジをシャッタ部材を開蓋させることなく保持することよって、このディスクカートリッジを良好な保存状態において保持することができる。
【0122】
また、上述のカートリッジホルダにおいて、上記保持部材をシャーシ部材により移動操作可能に支持されたものとし、上記シャッタ係合部材は、上記シャッタ部材への係合を解除しているときには該シャーシ部材に係合することとした場合には、このカートリッジホルダは、上記シャッタ部材を開蓋させた状態においては上記シャーシ部材に対して移動可能となされ、該シャッタ部材を閉蓋させてディスクカートリッジを保持した状態においては、該シャーシ部材に対する移動が阻止される。
【0123】
したがって、このカートリッジホルダをディスクチェンジャ装置に適用した場合には、このディスクチェンジャ装置の搬送装置は、このカートリッジホルダに保持されたままのディスクカートリッジをこのカートリッジホルダとともに搬送することが可能となり、該ディスクチェンジャ装置の構成の簡素化が可能となる。
【0124】
すなわち、本発明は、特に、ディスクチェンジャ装置に適用した場合に、このディスクチェンジャ装置の構成を複雑化することがなく、このディスクチェンジャ装置の組立の容易化を可能となすカートリッジホルダを提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカートリッジホルダ及び本発明に係るディスク駆動装置を用いて構成されたディスクチェンジャ装置の全体構成を概要的に示す分解斜視図である。
【図2】上記ディスクチェンジャ装置の昇降装置の構成を示す分解斜視図である。
【図3】上記昇降装置の要部の構成を示す要部拡大分解斜視図である。
【図4】上記昇降装置の要部の構成を透視して示す側面図である。
【図5】上記昇降装置の要部の構成を透視して示す平面図である。
【図6】上記昇降装置を構成する第2のカム板の形状を示す側面図である。
【図7】上記昇降装置を構成する第1のカム板の形状を示す側面図である。
【図8】上記第1のカム板の形状を示す平面図である。
【図9】上記昇降装置を構成する移動操作手段の構成を透視して示す側面図である。
【図10】上記移動操作手段の構成を透視して示す平面図である。
【図11】上記図2及至図10に示した昇降装置における各カム板の移動操作状態を示すグラフである。
【図12】上記図2及至図10に示したディスクチェンジャ装置における各カム板の移動操作状態であって、位相がシフトしたものを示すグラフである。
【図13】下記図14及至図27に示すディスクチェンジャ装置における各カム板の移動操作状態を示すグラフである。
【図14】上記昇降装置の構成の他の例を透視して示す側面図である。
【図15】上記昇降装置の初期状態における各カム板の状態を示す側面図である。
【図16】上記昇降装置において駆動ギヤが30°回転したときの各カム板の状態を示す側面図である。
【図17】上記昇降装置において駆動ギヤが60°回転したときの各カム板の状態を示す側面図である。
【図18】上記昇降装置において駆動ギヤが90°回転したときの各カム板の状態を示す側面図である。
【図19】上記昇降装置において駆動ギヤが120°回転したときの各カム板の状態を示す側面図である。
【図20】上記昇降装置において駆動ギヤが150°回転したときの各カム板の状態を示す側面図である。
【図21】上記昇降装置において駆動ギヤが180°回転したときの各カム板の状態を示す側面図である。
【図22】上記昇降装置において駆動ギヤが210°回転したときの各カム板の状態を示す側面図である。
【図23】上記昇降装置において駆動ギヤが240°回転したときの各カム板の状態を示す側面図である。
【図24】上記昇降装置において駆動ギヤが270°回転したときの各カム板の状態を示す側面図である。
【図25】上記昇降装置において駆動ギヤが300°回転したときの各カム板の状態を示す側面図である。
【図26】上記昇降装置において駆動ギヤが330°回転したときの各カム板の状態を示す側面図である。
【図27】上記昇降装置において駆動ギヤが360°回転したときの各カム板の状態を示す側面図である。
【図28】上記ディスクチェンジャ装置のカートリッジホルダの構成を示す分解斜視図である。
【図29】上記カートリッジホルダの構成を示す平面図である。
【図30】上記カートリッジホルダにおいて側板が押圧された状態を示す平面図である。
【図31】上記カートリッジホルダにおいて上記図30に示す状態よりも上記側板がさらに押圧された状態を示す平面図である。
【図32】上記ディスクチェンジャ装置における搬送装置の構成を示す分解斜視図である。
【図33】上記ディスクチェンジャ装置のディスクストッカの構成を示す分解斜視図である。
【図34】上記ディスクチェンジャ装置の構成を一部を破断または透視して示す平面図である。
【図35】上記ディスクチェンジャ装置の構成を一部を破断または透視して示す側面図である。
【図36】上記ディスクチェンジャ装置の構成を一部を破断または透視して示す正面図である。
【図37】上記ディスクチェンジャ装置のカートリッジホルダの側板の要部の構成を示す拡大平面図である。
【図38】上記ディスクストッカに収納された状態のカートリッジホルダを示す平面図である。
【図39】上記ディスクストッカに収納されたカートリッジホルダにディスクカートリッジが挿入されるときの状態を示す平面図である。
【図40】上記ディスクストッカに収納されたカートリッジホルダにディスクカートリッジを挿入している途中の状態を示す平面図である。
【図41】上記ディスクストッカに収納されたカートリッジホルダへのディスクカートリッジの挿入が完了した状態を示す平面図である。
【図42】上記カートリッジホルダの要部の構成を示す要部拡大横断面図である。
【図43】上記ディスクストッカに収納されたカートリッジホルダにディスクカートリッジが挿入されるときの該ディスクカートリッジ及び上記搬送装置の状態を示す平面図である。
【図44】上記ディスクストッカに収納されたカートリッジホルダへのディスクカートリッジの挿入が完了したときの該ディスクカートリッジ及び上記搬送装置の状態を示す平面図である。
【図45】上記搬送装置が上記ディスクカートリッジの上記カートリッジホルダへの引き込みを開始した状態を示す平面図である。
【図46】上記搬送装置が上記ディスクカートリッジを上記カートリッジホルダへ引き込んでいる途中の状態を示す平面図である。
【図47】上記搬送装置による上記ディスクカートリッジの上記カートリッジホルダへの引き込みが完了した状態を示す平面図である。
【図48】上記搬送装置が上記カートリッジホルダの上記ディスクストッカよりの引き出しを開始した状態を示す平面図である。
【図49】上記搬送装置が上記カートリッジホルダの上記ディスクストッカよりの引き出しを完了した状態を示す平面図である。
【図50】上記搬送装置が上記カートリッジホルダを上記ディスクストッカより引き出している状態を示す側面図である。
【図51】初期状態における上記搬送装置の構成を示す平面図である。
【図52】動作を開始した状態における上記搬送装置を示す平面図である。
【図53】上記カートリッジホルダの側板を保持した状態における上記搬送装置を示す平面図である。
【図54】上記カートリッジホルダの引き出しを完了した状態における上記搬送装置を示す平面図である。
【図55】上記ディスクカートリッジが装着されるメカシャーシの構成を透視して示す平面図である。
【図56】上記ディスクカートリッジが装着される状態における上記メカシャーシを示す平面図である。
【図57】上記ディスクカートリッジが装着されるメカシャーシの構成を透視して示す側面図である。
【図58】上記ディスクカートリッジが装着され再生モードを実行する状態における上記メカシャーシを示す側面図である。
【図59】上記ディスクカートリッジが装着され記録モードを実行する状態における上記メカシャーシを示す側面図である。
【図60】上記メカシャーシを構成するディスクドライブ部の構成を透視して示す平面図である。
【図61】上記ディスクドライブ部の構成を透視して示す側面図である。
【図62】上記搬送装置を構成する基板の形状を示す平面図である。
【図63】上記搬送装置を構成するカムギヤの形状を示す平面図である。
【図64】上記搬送装置を構成するスイッチングアームの形状を示す平面図である。
【図65】上記搬送装置を構成するホールドアームの形状を示す平面図である。
【図66】上記カートリッジホルダの構成の他の例を示す平面図である。
【図67】上記ディスクチェンジャ装置に装着される記録再生兼用ディスクカートリッジの構成を示す上面側より臨んだ斜視図である。
【図68】上記ディスクチェンジャ装置に装着される再生専用ディスクカートリッジの構成を示す上面側より臨んだ斜視図である。
【図69】上記ディスクチェンジャ装置に装着される記録再生兼用ディスクカートリッジの構成を示す下面側より臨んだ斜視図である。
【図70】上記ディスクチェンジャ装置に装着される再生専用ディスクカートリッジの構成を示す下面側より臨んだ斜視図である。
【符号の説明】
3 第2のカム板、4 第1のカム板、10 ベースシャーシ、11 メカシャーシ、12,13 倣いピン、14 昇降モータ、25 回転カム体、62,71 ディスクストッカ、70 カートリッジホルダ、75 ホールド板、88 ロックアーム、112 係止部材、125 側板、126 搬送装置、181 移動操作モータ、320 記録再生兼用ディスクカートリッジ、321 再生専用ディスクカートリッジ
【産業上の利用分野】
本発明は、記録ディスクをカートリッジに収納して構成されたディスクカートリッジを記録媒体として使用するディスクプレーヤ装置やディスクチェンジャ装置に用いて好適なカートリッジホルダ及びディスク駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、記録ディスクをカートリッジに収納して構成されたディスクカートリッジを記録媒体として使用し、情報信号の記録及び/又は再生を行うように構成されたディスクプレーヤ装置が提案されている。また、上記ディスクカートリッジが複数枚収納され、これらディスクカートリッジのうちより一のディスクカートリッジを選択し、このディスクカートリッジに対する情報信号の記録及び/又は再生を行うように構成された、ディスクチェンジャ装置が提案されている。
【0003】
上記ディスクカートリッジにおいて上記記録ディスクを収納するカートリッジは、この記録ディスクの信号記録面の一部を外方側に臨ませるための開口部を有している。この開口部は、上記カートリッジにスライド可能に取り付けられたシャッタ部材により開閉可能となされている。
【0004】
このようなディスクプレーヤ装置またはディスクチェンジャ装置においては、上記ディスクカートリッジは、カートリッジホルダに保持される。このカートリッジホルダは、上記ディスクカートリッジに対応した形状及び大きさを有する略々筐体状に形成され、上記ディスクプレーヤ装置またはディスクチェンジャ装置に装着されるディスクカートリッジが挿入され、このディスクカートリッジを保持し得るように構成されている。
【0005】
上記ディスクプレーヤ装置においては、上記カートリッジホルダに保持されたディスクカートリッジは、このカートリッジホルダに保持された状態で、このディスクカートリッジの記録ディスクに対して情報信号の記録及び/又は再生を行う記録及び/又は再生部に装着される。また、上記ディスクチェンジャ装置においては、上記カートリッジホルダに保持されたディスクカートリッジは、搬送装置により、該カートリッジホルダより取り出されて、上記記録及び/又は再生部に装着される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のようなカートリッジホルダにおいては、このカートリッジホルダに保持されたディスクカートリッジは、上記シャッタ部材を開蓋操作される。これは、上記シャッタ部材が開蓋操作されていないと、上記記録ディスクに対して情報信号の書き込み及び/又は読み出しを行うために上記記録及び/又は再生部に設けられた光学ピックアップ装置や磁気ヘッド装置が上記記録ディスクに臨むことができないからである。
【0007】
したがって、上記ディスクカートリッジを上記カートリッジホルダに保持されたままの状態にして放置すると、このディスクカートリッジは、上記シャッタ部材が開蓋されたままで放置されることとなり、このシャッタ部材を支持する部材がいわゆる経年変化による変形を生じたり、上記カートリッジ内に塵挨が進入して上記記録ディスクを汚損する虞れが生ずる。
【0008】
また、上記ディスクチェンジャ装置では、上記搬送装置は、上記カートリッジホルダより上記ディスクカートリッジを取り出して搬送する必要があるため、構成が複雑化し、部品の点数の増大、組立の煩雑化が招来されることとなる。
【0009】
そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提案されるものであって、ディスクカートリッジをシャッタ部材を開蓋させることなく保持することよって、このディスクカートリッジを良好な保存状態において保持することができ、また、特にディスクチェンジャ装置に適用した場合に、このディスクチェンジャ装置の構成を複雑化することがなく、このディスクチェンジャ装置の組立の容易化を可能となすカートリッジホルダ及びこのカートリッジホルダを有するディスク駆動装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決し上記目的を達成するため、本発明に係るカートリッジホルダは、記録ディスクが収納され開口部を開閉するシャッタ部材を有するディスクカートリッジが挿入されて、この挿入されたディスクカートリッジを保持する保持部材と、上記保持部材にスライド可能に取り付けられたスライダと、上記スライダに設けられ、上記保持部材に挿入されたディスクカートリッジを該スライダに対して係止させる係止部材と、上記保持部材に設けられ、上記シャッタ部材に係合するシャッタ係合部材とを備え、上記スライダが上記係止部材により係止されたディスクカートリッジを上記保持部材内で移動させることにより、上記シャッタ係合部材が上記保持部材に挿入されたディスクカートリッジのシャッタを開蓋するものである。
また、本発明は、上述のカートリッジホルダにおいて、上記保持部材は、シャーシ部材により移動操作可能に支持され、上記シャッタ係合部材は、シャッタ部材への係合を解除しているときには、上記シャーシ部材に係合してなることとしたものである。
また、本発明に係るカートリッジホルダは、記録ディスクが収納され、開口部を開閉するシャッタ部材と該シャッタ部材を閉蓋状態に保持するロック部材を有するディスクカートリッジが、挿入されているとともにこのディスクカートリッジを保持する保持部材と、上記保持部材にスライド可能に取り付けられたスライダと、上記スライダに設けられ、上記保持部材に挿入されたディスクカートリッジを該スライダに対して係止させる係止部材と、上記保持部材に設けられた突起を有するロックアームとを備え、上記スライダが上記係止部材により係止されたディスクカートリッジを上記保持部材内で移動させることにより、上記ロックアームの突起が上記ディスクカートリッジを非ロック状態としてシャッタ部材を開蓋可能とするものである。
【0011】
また、上述の課題を解決し上記目的を達成するため、本発明に係るディスク移動装置は、記録ディスクが収納され開口部を開閉するシャッタ部材を有するディスクカートリッジが挿入されて、この挿入されたディスクカートリッジを保持する保持部材と、上記保持部材にスライド可能に取り付けられたスライダと、上記スライダに設けられ、上記保持部材に挿入されたディスクカートリッジを該スライダに対して係止させる係止部材と、上記保持部材に設けられ、上記シャッタ部材に係合するシャッタ係合部材とを有するカートリッジホルダと、上記ディスクカートリッジの記録ディスクを回転操作するディスクドライブ部と、上記スライダを移動させる移動手段とを備え、上記移動手段によって上記スライダがディスクカートリッジを保持部材内で移動させることにより、上記シャッタ係合部材が上記シャッタ部材を開蓋するものである。
また、本発明に係るディスク移動装置は、記録ディスクが収納され、開口部を開閉するシャッタ部材と該シャッタ部材を閉蓋状態に保持するロック部材を有するディスクカートリッジが、挿入されているとともにこのディスクカートリッジを保持する保持部材と、上記保持部材にスライド可能に取り付けられたスライダと、上記スライダに設けられ、上記保持部材に挿入されたディスクカートリッジを該スライダに対して係止させる係止部材と、上記保持部材に設けられた突起を有するロックアームと有するカートリッジホルダと、上記ディスクカートリッジの記録ディスクを回転操作するディスクドライブ部と、上記スライダを移動させる移動手段とを備え、上記移動手段は、上記スライダの移動によってディスクカートリッジを保持部材内で移動させるとともに、非ロック状態としてシャッタ部材を開蓋可能とするものである。
【0012】
【作用】
本発明に係るカートリッジホルダ及び本発明に係るディスク駆動装置のカートリッジホルダにおいては、記録ディスクが収納され開口部を開閉するシャッタ部材を有するディスクカートリッジが挿入されて、この挿入されたディスクカートリッジを保持する保持部材と、上記保持部材にスライド可能に取り付けられたスライダと、上記スライダに設けられ、上記保持部材に挿入されたディスクカートリッジを該スライダに対して係止させる係止部材と、上記保持部材に設けられ、上記シャッタ部材に係合するシャッタ係合部材とを備え、上記スライダが上記係止部材により係止されたディスクカートリッジを上記保持部材内で移動させることにより、上記シャッタ係合部材が上記保持部材に挿入されたディスクカートリッジのシャッタを開蓋するので、構成を複雑化することなく、組み立ての容易化を可能とするとともに、シャッタ部材を閉蓋状態となしたままで、該ディスクカートリッジを保持することが可能である。
また、上述のカートリッジホルダにおいて、上記保持部材をシャーシ部材により移動操作可能に支持されたものとし、上記シャッタ係合部材は、上記シャッタ部材への係合を解除しているときには該シャーシ部材に係合することとした場合には、このカートリッジホルダは、上記シャッタ部材を開蓋させた状態においては上記シャーシ部材に対して移動可能となされ、該シャッタ部材を閉蓋させてディスクカートリッジを保持した状態においては、該シャーシ部材に対する移動が阻止される。
また、本発明に係るカートリッジホルダにおいては、記録ディスクが収納され、開口部を開閉するシャッタ部材と該シャッタ部材を閉蓋状態に保持するロック部材を有するディスクカートリッジが、挿入されているとともにこのディスクカートリッジを保持する保持部材と、上記保持部材にスライド可能に取り付けられたスライダと、上記スライダに設けられ、上記保持部材に挿入されたディスクカートリッジを該スライダに対して係止させる係止部材と、上記保持部材に設けられた突起を有するロックアームとを備え、上記スライダが上記係止部材により係止されたディスクカートリッジを上記保持部材内で移動させることにより、上記ロックアームの突起が上記ディスクカートリッジを非ロック状態としてシャッタ部材を開蓋可能とするので、構成を複雑化することなく、組み立ての容易化を可能とするとともに、シャッタ部材を閉蓋状態となしたままで、該ディスクカートリッジを保持することが可能である。
【0013】
本発明に係るディスク駆動装置においては、記録ディスクが収納され開口部を開閉するシャッタ部材を有するディスクカートリッジが挿入されて、この挿入されたディスクカートリッジを保持する保持部材と、上記保持部材にスライド可能に取り付けられたスライダと、上記スライダに設けられ、上記保持部材に挿入されたディスクカートリッジを該スライダに対して係止させる係止部材と、上記保持部材に設けられ、上記シャッタ部材に係合するシャッタ係合部材とを有するカートリッジホルダと、上記ディスクカートリッジの記録ディスクを回転操作するディスクドライブ部と、上記スライダを移動させる移動手段とを備え、上記移動手段によって上記スライダがディスクカートリッジを保持部材内で移動させることにより、上記シャッタ係合部材が上記シャッタ部材を開蓋するので、構成を複雑化することなく、組み立ての容易化を可能とするとともに、シャッタ部材を閉蓋状態となしたままで、該ディスクカートリッジを保持することが可能である。
また、本発明に係るディスク駆動装置においては、記録ディスクが収納され、開口部を開閉するシャッタ部材と該シャッタ部材を閉蓋状態に保持するロック部材を有するディスクカートリッジが、挿入されているとともにこのディスクカートリッジを保持する保持部材と、上記保持部材にスライド可能に取り付けられたスライダと、上記スライダに設けられ、上記保持部材に挿入されたディスクカートリッジを該スライダに対して係止させる係止部材と、上記保持部材に設けられた突起を有するロックアームと有するカートリッジホルダと、上記ディスクカートリッジの記録ディスクを回転操作するディスクドライブ部と、上記スライダを移動させる移動手段とを備え、上記移動手段は、上記スライダの移動によってディスクカートリッジを保持部材内で移動させるとともに、非ロック状態としてシャッタ部材を開蓋可能とするので、構成を複雑化することなく、組み立ての容易化を可能とするとともに、シャッタ部材を閉蓋状態となしたままで、該ディスクカートリッジを保持することが可能である。
【0014】
【実施例】
以下、本発明の具体的な実施例を図面を参照しながら説明する。
この例は、本発明に係るカートリッジホルダ及び本発明に係るディスク駆動装置を、記録ディスクがカートリッジに収納されて構成されたディスクカートリッジを複数枚収納し、これらディスクカートリッジより一のディスクカートリッジを選択し、この一のディスクカートリッジに対する情報信号の記録及び/又は再生を行うディスクチェンジャ装置に適用した例である。このディスクチェンジャ装置について、次の順序で説明する。
【0015】
[1]ディスクカートリッジの構成(図67及至図70)
[2]ディスクチェンジャ装置の概要(図1、図34及至図36)
[3]昇降装置の構成(図2及至図27)
[4]メカシャーシの構成(図55及至図61)
[5]カートリッジホルダの構成(図28及至図31、図42)
[6]ディスクストッカの構成(図33、図37及至図41)
[7]搬送装置の構成(図32、図34、図43及至図54、図62及至図65)
[8]ディスクチェンジャ装置の動作[9]カートリッジホルダの構成の他の例(図66)
【0016】
[1]ディスクカートリッジの構成(図67及至図70)
このディスクチェンジャ装置において使用されるディスクカートリッジとしては、図67及び図69に示すように、記録ディスクとして光磁気ディスクを用いた記録再生兼用ディスクカートリッジ320と、図68及び図70に示すように、該記録ディスクとして光ディスクを用いた再生専用ディスクカートリッジ321とが選択的に使用される。
【0017】
上記光磁気ディスクは、直径が例えば64mm程度のポリカーボネイトの如き透明合成樹脂材料よりなるディスク基板に、磁性材料からなる信号記録層が被着形成されて構成されている。この信号記録層は、集光されたレーザビームの照射等の手段により局所的にいわゆるキュリー温度以上に加熱され、この加熱された部分に外部磁界が印加されることにより、情報信号の書き込みをなされる。このように書き込まれた情報信号は、上記信号記録層にレーザビームの如き直線偏光光束を照射し、この光束の反射光束についての該記信号記録層におけるいわゆるカー効果による偏光方向の回転を検出することにより、読み出すことができる。
【0018】
また、上記光ディスクは、上記光磁気ディスクのディスク基板と同様のディスク基板に、アルミニウムの如き金属材料よりなる反射層が被着形成されて構成されている。この光ディスクのディスク基板には、射出成形等の手段により、情報信号に対応した微細なピット列が形成されている。この光ディスクに書き込まれている情報信号は、上記ピット列にレーザビームの如きコヒーレント光光束を照射し、この光束の反射光束についての該記信号記録層における拡散や干渉による光量の変化を検出することにより、読み出すことができる。
【0019】
そして、上記光磁気ディスク及び光ディスクは、図67及至図70に示すように、カートリッジ305,316に回転可能に収納されて、ディスクカートリッジを構成している。上記光磁気ディスクを収納して記録再生兼用ディスクカートリッジ320を構成する上記カートリッジ305は、一辺の長さが該光磁気ディスクの直径に略々対応した矩形状の主面部を有する薄い筐体状に構成されている。このカートリッジ305は、図67に示すように、上面側の主面部に、上記光磁気ディスクの信号記録面の一部を外方に臨ませるための磁気ヘッド用開口部323を有している。また、このカートリッジ305は、図69に示すように、下面側の主面部の上記磁気ヘッド用開口部323に対向する位置に光学ピックアップ用開口部322を有し、この下面側の主面部の略々中央部分にチャッキング用開口部313を有している。この記録再生兼用ディスクカートリッジ320は、上記記録及び再生装置に対して、図67及び図69中矢印Tで示すように、前方方向に挿入されて装着される。
【0020】
上記記録再生兼用ディスクカートリッジ320のカートリッジ305において、上記磁気ヘッド用開口部323及び上記光学ピックアップ用開口部322は、シャッタ部材306に依って開閉可能となされている。このシャッタ部材306は、これら開口部323,322に対応した互いに平行に相対向されたシャッタ板部と、これらシャッタ板部の一端側同士間を連結する連結部とを有して、合成樹脂材料または金属材料により、一体的に構成されている。このシャッタ部材306は、上記連結部を、上記カートリッジ305の一側部に形成された支持溝部307に摺動可能に支持されている。すなわち、上記シャッタ部材306は、上記カートリッジ305の一側部に沿って後方にスライドされることにより上記各開口部323,322を開蓋し、後方側より前方にスライドされて初期位置に復帰されると上記各シャッタ板部により該各開口部323,322を閉蓋する。
【0021】
そして、上記光ディスクを収納して再生専用ディスクカートリッジ321を構成する上記カートリッジ316は、一辺の長さが該光ディスクの直径に略々対応した矩形状の主面部を有する薄い筐体状に構成されている。このカートリッジ316は、図68示すように、上面側の主面部には、開口部を有していない。このカートリッジ316は、図70に示すように、下面側の主面部に光学ピックアップ用開口部322を有し、この下面側の主面部の略々中央部分にチャッキング用開口部313を有している。この再生専用ディスクカートリッジ321は、上記記録及び再生装置に対して、図68及び図70中矢印Tで示すように、前方方向に挿入されて装着される。
【0022】
上記再生専用ディスクカートリッジ321のカートリッジ316において、上記光学ピックアップ用開口部322は、シャッタ部材317に依って開閉可能となされている。このシャッタ部材317は、上記光学ピックアップ用開口部322に対応したシャッタ板部と、このシャッタ板部の一端側に設けられた支持部とを有して、合成樹脂材料または金属材料により、一体的に構成されている。このシャッタ部材317は、上記支持部を、上記カートリッジ316の一側部に形成された支持溝部307に摺動可能に支持されている。すなわち、上記シャッタ部材317は、上記カートリッジ316の一側部に沿って後方にスライドされることにより上記光学ピックアップ用開口部322を開蓋し、後方側より前方にスライドされて初期位置に復帰されると上記シャッタ板部により該光学ピックアップ用開口部322を閉蓋する。
【0023】
上記各シャッタ部材306,317には、上記連結部または上記支持部の略々中央位置に、側方側に向けて、シャッタ閉蓋孔308が開設されている。このシャッタ閉蓋孔308は、上記ディスクチェンジャ装置において上記各シャッタ部材306,317を閉蓋操作するための部材が係合するためのものである。
【0024】
上記光磁気ディスク及び上記光ディスクの中心部には、円形のチャッキング孔304が開設されている。このチャッキング孔304は、上面側より、チャッキングプレート302により閉蓋されている。このチャッキングプレート302は、鉄やステンレスの如き、磁性を有する金属材料により、上記チャッキング孔304に略々対応した直径の円盤状に形成されている。これらチャッキング孔304及びチャッキングプレート302は、上記チャッキング用開口部313を介して、上記各カートリッジ305,316の外方に臨んでいる。
【0025】
そして、上記各カートリッジ305,316の下側主面部には、対をなす前方側及び後方側位置決め穴309,310が形成されている。上記前方側位置決め穴309は、上記光学ピックアップ用開口部322の前方側の主面部の縁部近傍に位置しており、長径方向が前後方向となされた長円形に形成されている。また、上記後方側位置決め穴310は、上記光学ピックアップ用開口部322の後方側の主面部の縁部近傍に位置しており、円形に形成されている。
【0026】
また、上記各カートリッジ305,316の下側主面部後方側の他側側の縁部近傍には、複数の識別用穴324が形成されている。これら識別用穴324は、これらカートリッジ305,316が収納しているディスクの種別や状態、例えば情報信号の記録が可能か否かを識別するためのものである。上記記録再生兼用ディスクカートリッジ320のカートリッジ305内には、上記識別用穴324に対応して、後側面部にセーブノッチ314が設けられている。このセーブノッチ314は、移動操作されることにより、上記識別用穴324のうちの一の内部に進退し、この識別用穴324の深さを変えて、情報信号の記録可否の識別状態を切り換える。さらに、これら各カートリッジ305,316の下側主面部前方側の他側側の縁部には、被係合凹部312が形成されている。
【0027】
上記記録再生兼用ディスクカートリッジ320のカートリッジ305においては、下側主面部の前方側縁部に、光磁気ディスク識別凹部311が形成されている。また、上記再生専用ディスクカートリッジ321のカートリッジ316においては、下側主面部の前方側縁部に、光ディスクディスク識別凹部318が形成されている。これら光磁気ディスク識別凹部311と光ディスク識別凹部318とは、互いに下側主面部よりの深さが異なっており、この深さの違いにより、収納されているディスクが上記光磁気ディスクか上記光ディスクかを識別できるようになされている。
【0028】
[2]ディスクチェンジャ装置の概要(図1、図34及至図36)
このディスクチェンジャ装置は、図1及び図34及至図36に示すように、上記ディスクカートリッジ320,321が、図1中矢印Tで示すように、前方側より挿入されてこのディスクカートリッジ320,321を保持するカートリッジホルダ70を複数個積層状に保持することにより、該ディスクカートリッジ320,321を積層状となして収納する一側側のディスクストッカ71及びシャーシ部材となる他側側のディスクストッカ62を有している。そして、このディスクチェンジャ装置は、光学ピックアップ装置65やディスクテーブル64を有し装着されたディスクカートリッジ320,321に対して情報信号の記録及び/又は再生を行うメカシャーシ11と、このメカシャーシ11を上記各カートリッジホルダ70に対向させた状態で該各カートリッジホルダ70間に亘る上下方向に移動操作する昇降装置を有している。また、このディスクチェンジャ装置は、上記メカシャーシ11が対向しているカートリッジホルダ70を該メカシャーシ11上まで移動させる搬送装置126を有している。この搬送装置126は、上記メカシャーシ11上に配設されている。上記各ディスクストッカ62,71、上記昇降装置及び上記メカシャーシ11は、ベースシャーシ10上に配設されて、外筐体74に収納されている。
【0029】
なお、このディスクチェンジャ装置において、後述する各モータ、各検出スイッチ、光学ピックアップ装置及び磁気ヘッドの制御またはこれらとの間の情報信号の授受は、図示しない入力操作部に対する操作に応じて動作する図示しない制御回路により行われる。
【0030】
[3]昇降装置の構成(図2及至図27)
上記昇降装置は、図1及至図5に示すように、上記メカシャーシ11を所定の範囲内において直線軌跡上を移動操作するための装置であって、上記メカシャーシ11を図3中矢印C及び矢印Dで示す上下方向に移動操作する。したがって、上記メカシャーシ11は、重力によって、下方側に移動付勢されている。
【0031】
上記メカシャーシ11は、両側側縁部に、それぞれ前後一対の倣いピン12,13、12,13を有している。そして、このメカシャーシ11は、上記ディスクチェンジャ装置のベースシャーシ10上に互いに平行となされて相対向して立設された一対の側壁部1,2間に配設されている。上記各側壁部1,2には、それぞれ前後一対のガイドスリット8,9、8,9が形成されている。これらガイドスリット8,9は、上下方向に直線状に形成されている。上記各倣いピン12,13、12,13は、上記各ガイドスリット8,9、8,9に対応して挿通されている。すなわち、上記メカシャーシ11は、上記各倣いピン12,13、12,13を上記各ガイドスリット8,9、8,9内で移動させる範囲で、図2中矢印D及び矢印Cで示すように、上下方向に移動可能となっている。
【0032】
そして、上記側壁部1,2のそれぞれ外側側部分には、それぞれ左右一対の第1及び第2のカム板4,3、4,3が、前後方向に移動操作可能に取り付けられている。上記第1のカム板4は、図7及び図8に示すように、略々平板状に形成され、中央部の上方側部分及び両側側の下方側部分に、支持スリット33,34,35が形成されている。一方の上記側壁部1には、図2及至図4に示すように、外方側に向けて、支持ピン5,6,7が突設されている。これら支持ピン5,6,7は、上記各支持スリット33,34,35に対応して挿通されて、上記第1のカム板4を前後方向に摺動可能に支持している。すなわち、この第1のカム板4の移動可能距離は、上記各支持スリット33,34,35の長さに対応している。他方の上記側壁部2においても、上記一方の側壁部1と同様に、支持ピン5,6,7が設けられており、これら支持ピン5,6,7により上記第1のカム板4が前後方向に移動可能に支持される。これら第1のカム板4,4は、同一の形状を有しており、それぞれ裏面部を上記各側壁部1,2に対向させる方向となされて配設される。
【0033】
上記各第1のカム板4には、両側側の部分に、前後一対のカムスリット38,39が設けられている。これらカムスリット38,39は、互いに同一の形状を有している。これらカムスリット38,39は、それぞれ複数の水平部(停止部)38a,38b,38c,38d,38e,38f,38g,38h,38i、39a,39b,39c,39d,39e,39f,39g,39h,39iと、これらを順次的に連通させる傾斜部とによって、略々稲妻型形状に形成されている。すなわち、上記各水平部38a,38b,38c,38d,38e,38f,38g,38h,38iは、それぞれ異なる高さ位置となされており、高いものから順次前後に互い違いとなされて位置されている。
【0034】
すなわち、前方側のカムスリット38において、高さ位置が2番目の水平部38bを第1の水平部とすると、この第1の水平部38bに対しては、分岐点及び第1の傾斜部を介して、この第1の水平部38bよりも高い位置にある高さ位置が1番目の水平部38aが連通されている。この場合、この高さ位置が1番目の水平部38aを、第2の水平部とする。また、この第1の水平部38bに対しては、上記分岐点及び第2の傾斜部を介して、この第1の水平部38bよりも低い位置にある高さ位置が3番目の水平部38cが連通されている。この場合、この高さ位置が3番目の水平部38cを、第3の水平部とする。他の水平部38c,38d,38e,38f,38g,38h(高さ位置が最も低い水平部38iを除く)についても同様に、これらをそれぞれ第1の水平部とした場合には、この第1の水平部に対しては、分岐点及び第1の傾斜部を介して連通された第2の水平部となる水平部と、該分岐点及び第2の傾斜部を介して連通された第3の水平部となる水平部とが存在している。後方側のカムスリット39においても同様である。
【0035】
これら第1のカム板4,4は、上記各カムスリット38,39のうちの前方側に位置する水平部38a,38c,38e,38g,38i、39a,39c,39e,39g,39iを上記ガイドスリット8,9に重ねる後方側位置、すなわち、初期位置と、該各カムスリット38,39のうちの後方側に位置する水平部38b,38d,38f,38h、39b,39d,39f,39hを上記ガイドスリット8,9に重ねる前方側位置、すなわち、動作位置とに亘って、移動可能となされている。
【0036】
上記第2のカム板3は、図6に示すように、上記第1のカム板4と略々同様の大きさの略々平板状に形成されており、中央部の上方側部分及び両側側の下方側部分に、支持スリット28,29,30が形成されている。これら支持スリット28,29,30に上記支持ピン5,6,7が対応して挿通されることにより、上記第2のカム板3は、前後方向に摺動可能に支持される。すなわち、この第2のカム板3の移動可能距離は、上記各支持スリット28,29,30の長さに対応している。他方の上記側壁部2においても、上記一方の側壁部1と同様に、上記各支持ピン5,6,7により、上記第2のカム板3が前後方向に移動可能に支持される。これら第2のカム板3,3は、同一の形状を有しており、それぞれ裏面部を上記各側壁部1,2に対向させる方向となされて配設される。これら第2のカム板3,3は、それぞれ上記第1のカム板4,4と上記各側壁部1,2との間に介在されて配設されている。
【0037】
上記各第2のカム板3には、両側側の部分に、前後一対の当接支持片群31,32を有している。これら当接支持片群31,31は、この第2のカム板3に形成された透孔45,46の後縁部分に形成されている。これら当接支持片群31,32は、互いに同一の形状を有している。これら当接支持片群31,32は、それぞれ、複数の当接支持片によって構成されている。各当接支持片は、基端側を上記第2のカム板3の本体部分に一体的に連設されて支持され、先端側を遊端となして上記各透孔45,46内に突設させている。すなわち、これら当接支持片群31,32は、それぞれ櫛歯形状をなして形成されている。そして、これら当接支持片の上縁部は、それぞれ当接支持部31a,31b,31c,31d,31e,31f,31g,31h,31i、32a,32b,32c,32d,32e,32f,32g,32h,32iとなされている。これら各当接支持部31a,31b,31c,31d,31e,31f,31g,31h,31i、32a,32b,32c,32d,32e,32f,32g,32h,32iは、上記第1のカム板4の各水平部38a,38b,38c,38d,38e,38f,38g,38h,39i、39a,39b,39c,39d,39e,39f,39g,39h,39iの高さに対応している。
【0038】
これら第2のカム板3,3は、上記各当接支持部31a,31b,31c,31d,31e,31f,31g,31h,31iを上記ガイドスリット8,9に重ねる前方側位置、すなわち、支持位置と、該各当接支持部31a,31b,31c,31d,31e,31f,31g,31h,31iを該各ガイドスリット8,9の後方側に退避させる後方側位置、すなわち、非支持位置とに亘って、移動可能となされている。
【0039】
また、上記第2のカム板3の中央部分の下方側には、後述する回転カム体25の支軸24が挿通されるためのスリット44と、この回転カム体25のカム溝27に係合して倣わされる倣いピン40とが設けられている。
【0040】
上記各倣いピン12,13、12,13は、上記各ガイドスリット8,9、8,9に挿通され、さらに、上記各第2のカム板3,3の各透孔45,46、45,46及び上記各第1のカム板4,4の各カムスリット38,39、38,39に、それぞれ対応して挿通されている。
【0041】
そして、この昇降装置は、移動操作手段を有している。この移動操作手段は、上記各側壁部1,2に対して、それぞれ支軸24,24を介して回転可能に取り付けられた左右一対の回転カム体25,25と、これら回転カム体25,25を回転操作するための昇降モータ14とを有して構成されている。
【0042】
上記昇降モータ14は、上記ベースシャーシ10上に配設されている。この昇降モータ14の駆動軸には、駆動プーリ15が取り付けられている。この駆動プーリ15には、無端駆動ベルト16が卷き掛けられている。この無端駆動ベルト16は、上記ベースシャーシ10上に回転可能に配設された従動プーリ17に卷き掛けられている。すなわち、この従動プーリ17は、上記昇降モータ14により回転操作される。この従動プーリ17には、ウォームギヤ18が一体的に同軸に取り付けられている。このウォームギヤ18は、上記各側壁部1,2間に差し渡されて回転可能に支持された回転伝達シャフト20に取り付けられたウォームホイール19に噛合している。この回転伝達シャフト20の両端側は、上記各側壁部1,2の外側側に突出されており、図9及び図10に示すように、それぞれ第1の伝達ギヤ21,21が取り付けられている。これら第1の伝達ギヤ21,21は、上記各側壁部1,2に支軸22,22を介して回転可能に取り付けられた第2の伝達ギヤ23,23に対応して噛合している。この第2の伝達ギヤ23,23は、上記各回転カム体25,25の外周縁部に形成されたギヤ部43に噛合している。すなわち、上記各回転カム体25,25は、上記昇降モータ14が回転駆動することにより、同一方向(但し、上記支軸24の側から見ると互いに逆方向)に回転駆動される。
【0043】
上記各回転カム体25,25は、上記支軸24,24が上記各第2のカム板3,3のスリット44,44に挿通されることにより、上記各第1及び第2のカム板4,3、4,3の間に介在されて配設されている。上記回転カム体25には、上記第1のカム板4の裏面部に対向する表面部に、第1のカム部となる駆動ピン26が植設されている。この駆動ピン26は、上記第1のカム板4の中央部分に上下方向に形成された倣いスリット36に挿通係合している。すなわち、上記第1のカム板4,4は、上記回転カム体25,25が一回転すると、図3中矢印Aで示すように、上記初期位置と上記動作位置とに亘る範囲内を、前後方向に一往復する。なお、上記第1のカム板4の裏面部には、上記回転カム体25との当接を回避するための凹部37が形成されている。
【0044】
そして、上記各回転カム体25,25の上記第2のカム板3,3の表面部に対向する裏面部には、第2のカム部となるカム溝27,27が形成されている。このカム溝27,27は、長円形状を有して形成されており、互いに180°を隔てた2カ所の遠心点と、これら遠心点に対して90°の角度位置となされて互いに180°を隔てた2カ所の近心点とを有して形成されている。このカム溝27には、上記第2のカム板3の表面部に植設された上記倣いピン40が係合している。すなわち、上記第2のカム板3,3は、上記回転カム体25,25が一回転すると、図3中矢印Bで示すように、上記支持位置と上記非支持位置とに亘る範囲内を、前後方向に二往復する。
【0045】
なお、上記第2のカム板3は、表裏いずれにも使用可能となっており、上記スリット44の両脇部分に、それぞれ上記倣いピン40が表裏いずれの側にも植設され得る一対の嵌合孔41,42を有している。すなわち、上記各第2のカム板3,3は、互いに同一の形状を有しており、一方の側壁部1に取り付けられるものにおいては、表面部が基台10の外側側に向かう側となっており、また、他方の側壁部2に取り付けられるものにおいては、裏面部が基台10の外側側に向かう側となっている。上記倣いピン40は、上記第2のカム板3が、上記各側壁部1,2のうちのいずれに対して取り付けられるものかに依って、上記各嵌合孔41,42のいずれに、また、該第2のカム板3の表裏いずれの側に植設されるかが決まる。すなわち、一方の側壁部1に取り付けられる第2のカム板3においては、上記倣いピン40が後方側の嵌合孔41に上記基台10の外側側に向かう表面側に向けて植設され、また、他方の側壁部2に取り付けられる第2のカム板3においては、該倣いピン40が前方側の嵌合孔42に上記基台10の外側側に向かう裏面側に向けて植設されている。
【0046】
そして、上記各第1及び第2のカム板4,3、4,3は、上記各回転カム体25,25が回転操作されることにより、互いに一定の位相差を有して、周期的に往復移動操作される。上記一方側の側壁部1に取り付けられた各カム板3,4については、図11に示すように、上記回転カム体25の回転方向が向かって右回りであるとき、上記第1のカム板4のスライド量の極大点(向かって右または左に最も移動したとき、すなわち、上記初期位置または上記動作位置となったとき)に対して、上記第2のカム板3のスライド量の最大点(向かって右に最も移動したとき、すなわち、上記非支持位置となったとき)が、該回転カム体25の回転角度として45°の遅れを生ずるような位相差が生じている。また、上記他方側の側壁部2に取り付けられた各カム板3,4については、図12に示すように、上記回転カム体25の回転方向が向かって左回りであるとき、上記第1のカム板4のスライド量の極大点(向かって右または左に最も移動したとき、すなわち、上記初期位置または上記動作位置となったとき)に対して、上記第2のカム板3のスライド量の最大点(向かって右に最も移動したとき、すなわち、上記支持位置となったとき)が、該回転カム体25の回転角度として45°の進みを生ずるような位相差が生じている。
【0047】
なお、上記側壁部1または2には、上記第1のカム板4が上記初期位置にあることを検出するための押圧スイッチ47が取り付けられている。上記第1のカム板4が上記初期位置であるときには、上記押圧スイッチ47は、該第1のカム板4の下方側に突設されたスイッチ押圧片48または49により押圧操作され、該第1のカム板4が初期位置であることを検出する。上記第1のカム板4が上記初期位置でないときには、上記押圧スイッチ47は、押圧操作されない。また、上記制御回路は、上記押圧スイッチ47が押圧操作された回数をカウントすることにより、上記メカシャーシ11の現在位置を判別することができる。
【0048】
ところで、上述のように構成された移動操作装置は、図14に示すように、上記回転カム体25に代えて、互いに噛合している第1及び第2のカムギヤ51,53を設けて構成することができる。この場合には、上記第1のカム板4は、上記第1のカムギヤ51に植設された駆動ピン52により周期的に往復移動操作される。また、上記第2のカム板3は、上記第2のカムギヤ53に植設された駆動ピン54により周期的に往復移動操作される。上記第2のカムギヤ53は、歯数が上記第1のカムギヤ51の歯数の1/2となっており、該第1のカムギヤ51の1/2の周期で回転される。したがって、この場合にも、上記各カム板3,4の動作は、上述した上記回転カム体25を有して構成された移動操作装置における動作と同様である。なお、この場合には、上記第1及び第2のカムギヤ51,53の回転方向が互いに逆であるため、上記各カム板3,4については、図13に示すように、上記第1のカムギヤ51の回転方向が向かって右回りであるとき、上記第1のカム板4のスライド量の極大点(向かって右または左に最も移動したとき、すなわち、上記初期位置または上記動作位置となったとき)に対して、上記第2のカム板3のスライド量の最大点(向かって右に最も移動したとき、すなわち、上記非支持位置となったとき)が、該第1のカムギヤ51の回転角度として45°の遅れを生ずるような位相差が生じている。
【0049】
上述のように、上記第1及び第2のカム板4,3を有して構成された昇降装置においては、上記昇降モータ14の回転駆動方向が正転か逆転かに応じて、上記メカシャーシ11を、上昇操作、または、降下操作することができる。
【0050】
すなわち、図15に示すように、上記第1のカムギヤ51が初期状態(0°位置)であるときに、上記第1のカム板4が上記初期位置にあり、上記倣いピン12が上記カムスリット38のn番目の水平部38nに位置しているとする。そして、上記第1のカムギヤ51が回転を開始し、向かって右回りに30°回転した30°位置となったときには、図16に示すように、上記第2のカム板3が、上記支持位置となる。すなわち、上記倣いピン12は、n番目の当接支持部31nに支持される。そして、上記第1のカムギヤ51が60°位置となったときには、図17に示すように、上記第2のカム板3が依然上記支持位置となっており、上記倣いピン12は、上記カムスリット38の分岐点に位置しているが、上記n番目の当接支持部31nに支持されて、下方側に移動しない。
【0051】
上記第1のカムギヤ51が90°位置となったときには、図18に示すように、上記第2のカム板3が上記支持位置より上記非支持位置に移動しようとしており、上記倣いピン12は、上記カムスリット38の分岐点を通過し、第1の傾斜部に到達されようとしている。上記第1のカムギヤ51が120°位置となったときには、図19に示すように、上記倣いピン12は、上記カムスリット38の分岐点を既に通過し、第1の傾斜部上に支持されている。このとき、上記第2のカム板3が上記非支持位置となっているため、上記倣いピン12は、上記第1の傾斜部に沿って、上方側に移動操作される。上記第1のカムギヤ51が150°位置となったときには、図20に示すように、上記倣いピン12は、上記水平部38nを第1の水平部とした場合の第2の水平部(38(n−1))に位置している。
【0052】
そして、図21に示すように、上記第1のカムギヤ51が180°位置となると、上記第1のカム板4は上記動作位置となり、上記倣いピン12が上記水平部に支持されている。上記第1のカムギヤ51がさらに回転して210°位置となったときには、図22に示すように、上記第2のカム板3が、上記支持位置となる。すなわち、上記倣いピン12は、当接支持部に支持される。そして、上記第1のカムギヤ51が240°位置となったときには、図23に示すように、上記第2のカム板3が依然上記支持位置となっており、上記倣いピン12は、上記カムスリット38の分岐点に位置しているが、上記当接支持部に支持されて、下方側に移動しない。
【0053】
上記第1のカムギヤ51が270°位置となったときには、図24に示すように、上記第2のカム板3が上記支持位置より上記非支持位置に移動しようとしているが、上記倣いピン12は、上記カムスリット38の分岐点を通過し、傾斜部に到達されようとしている。上記第1のカムギヤ51が300°位置となったときには、図25に示すように、上記第2のカム板3が上記非支持位置となっているが、上記倣いピン12は、上記カムスリット38の分岐点を既に通過し、傾斜部上に支持されている。上記第1のカムギヤ51が330°位置となったときには、図26に示すように、上記倣いピン12は、上記水平部の近傍に位置している。上記第1のカムギヤ51がさらに30°回転されて、図27に示すように、360°位置、すなわち、0°位置に戻ると、上記第1のカム板4は上記初期位置となり、上記倣いピン12は、上記カムスリット38の(n−2)番目の水平部38(n−2)に位置している。
【0054】
すなわち、上記第1のカムギヤ51が向かって右回り(正方向)に一回転したことによって、上記倣いピン12は、上記カムスリット38のn番目の水平部38nより、この水平部38nの直上の水平部38(n−2)に移動された。このようにして、上記第1のカムギヤ51が正方向に回転され続けることにより、上記メカシャーシ11は、上方側に順次移動される。
【0055】
そして、上記第1のカムギヤ51が逆方向に回転されると、上記図15より図27により示した過程を逆に辿り、すなわち、図27に示す上記倣いピン12が上記水平部38(n−2)に位置する状態より図15に示す該倣いピン12が上記水平部38nに位置する状態に至ることにより、上記メカシャーシ11は、下方側に移動される。したがって、上記第1のカムギヤ51が逆方向に回転され続けることにより、上記メカシャーシ11は、下方側に順次移動される。
【0056】
なお、上記昇降装置は、上記メカシャーシ11を、バネの如き弾性部材による付勢力や磁力の作用によって、一方向に移動付勢しておくことにより、上述の実施例の如く上記メカシャーシ11を昇降操作する装置に限定されず、該メカシャーシ11を横方向や斜め方向に移動操作する装置としても構成することができる。すなわち、上記昇降装置の上述した構成において、上記メカシャーシ11を下方側に移動付勢しておくことにより、この昇降装置は、横倒しにした状態においても、該メカシャーシ11を、上記昇降モータ14の回転方向に応じた所定の方向に確実に移動操作することができる。
【0057】
[4]メカシャーシの構成(図55及至図61)
上記昇降装置により昇降操作されるメカシャーシ11は、図55及至図61に示すように、略々平板状に形成され、前方側部分にディスクドライブ部174を有している。
【0058】
このディスクドライブ部174は、略々上記ディスクカートリッジ320,321に等しい大きさの矩形状のシャーシ部上に、上記記録ディスクのチャッキング孔304が嵌合されるディスクテーブル64、及び、該記録ディスクに対して情報信号の書き込み及び/又は読み出しを行う光学ピックアップ装置65等を有して構成されている。このディスクドライブ部174のシャーシ部は、両側部に前後一対の支持ピン193,193、194,194を有しており、これら支持ピン193,193、194,194を介して、上記メカシャーシ11の左右一対の支持片部184,184により支持されている。上記各支持片部184,184には、上記各支持ピン193,193、194,194が対応して挿通される前後一対の傾斜スリット195,195、196,196が形成されている。これら傾斜スリット195,195、196,196は、後方部分が前方部分より上方側となるように傾斜されている。すなわち、上記ディスクドライブ部174は、上記メカシャーシ11に対する前方側位置となされることにより、図55及び図57に示すように、該メカシャーシ11に対して降下操作されたリリース位置となされ、該メカシャーシ11に対する後方側位置に移動されることにより、図56及び図58に示すように、該メカシャーシ11に対して上昇操作されたチャッキング位置となされる。
【0059】
このような上記ディスクドライブ部174の後方側への移動は、後述する搬送装置126によってなされる。このディスクドライブ部174は、上記メカシャーシ11との間に張架された引っ張りコイルバネ213により、前方側に移動付勢されている。なお、上記ディスクドライブ部174は、上記メカシャーシ11に対して、複数のダンパ197,198を介して支持されている。
【0060】
上記光学ピックアップ装置65は、光学ブロック部内に、半導体レーザの如き光源、この光源よりの光束を導く光学デバイス、該光束を集光させて射出する対物レンズ189、及び、該対物レンズ189よりの戻り光束を検出する光検出器等を内蔵して構成されている。上記ディスクテーブル64は、略々円盤状に形成され、上面部の中央に上記チャッキング孔304に嵌合される円錐台状の突起部を有している。この突起部には、上記チャッキングプレート302を吸引するためのマグネットが内蔵されている。
【0061】
上記ディスクテーブル64は、このディスクドライブ部174のシャーシ部の略々中央に位置しており、該シャーシ部の下面部に取り付けられたスピンドルモータにより回転操作されるようになされている。上記光学ピックアップ装置65は、このディスクドライブ部のシャーシ部の下面側に配設され、該シャーシ部に開設された透孔67を介して、上記対物レンズ189よりの光束の射出方向を上方側に臨ませている。この光学ピックアップ装置65は、上記ディスクテーブル64の側方側に位置しており、上記シャーシ部に沿い、該ディスクテーブル64に対する接離方向に移動操作可能となされている。
【0062】
このディスクドライブ部174のシャーシ部上には、概ね四隅部に位置して、位置決めピン66,66,66,66が突設されている。上記ディスクカートリッジ320,321が上記シャーシ部上に載置装着されると、上記位置決めピン66,66,66,66のうちの上記光学ピックアップ装置65の前後に位置するものは、上記前方側及び後方側位置決め穴309,310に対応して嵌合し、該ディスクカートリッジ320,321を位置決めする。このとき、上記記録ディスクは、上記チャッキング孔304に上記ディスクテーブル64の突起部を嵌合され、上記チャッキングプレート302を上記マグネットに吸引されることにより、位置決めされて保持される。また、このディスクドライブ部174のシャーシ部上には、上記識別用穴324の深さを検出するための検出スイッチが配設されている。
【0063】
上記光学ピックアップ装置65には、ヘッドアーム188を介して、磁気ヘッド192が取り付けられている。上記ヘッドアーム188は、基端側を、上記光学ピックアップ装置65に対して支軸190を介して回動可能に支持され、先端側にジンバルバネを介して取り付けられた上記磁気ヘッド192を、上記対物レンズ189に対する接離方向に移動可能となしている。このヘッドアーム188は、上記支軸190に巻回された付勢バネにより、上記磁気ヘッド192を上記対物レンズ189より離間する上方側となす方向に回動付勢されている。上記ヘッドアーム188には、基端側部分に当接片212が取り付けられている。この当接片212は、図58に示すように、上記チャッキング位置となされた上記ディスクドライブ部174が、さらに後方側に移動されたレック位置となされることにより、図59に示すように、上記メカシャーシ11上に配設された当接部材211に当接されて、上記ヘッドアーム188を、上記磁気ヘッド192を下方へ移動させる方向に回動させる。このディスクチェンジャ装置においては、上記ディスクドライブ部174が上記チャッキング位置であるときに、再生モードが実行され、このディスクドライブ部174が上記レック位置であるときに、記録モードが実行される。この記録モードにおいては、上記磁気ヘッド192は、上記磁気ヘッド用開口部323を介して上記カートリッジ305内に進入され、上記光磁気ディスクに摺接される。
【0064】
[5]カートリッジホルダの構成(図28及至図31、図42)
このディスクチェンジャ装置においては、上記ディスクカートリッジ320,321は、後述するディスクストッカ62,71に支持された複数のカートリッジホルダ70に対して、挿入操作される。
【0065】
上記カートリッジホルダ70は、図28及至図31に示すように、上記各ディスクカートリッジ320,321を保持する保持部材となるホールド板75を有して構成されている。このホールド板75は、上記各ディスクカートリッジ320,321に対応した略々矩形の平板状に形成されており、両側側部分が下方に屈曲されている。下方に屈曲された上記ホールド板75の両側側部分は、さらに、互いに相対向する内側側に屈曲され、左右一対のカートリッジ保持部96,97となされている。上記ディスクカートリッジ320,321は、上記ホールド板75の主板部と上記各カートリッジ保持部96,87との間に前方側より挿入されて、このホールド板75に保持される。なお、上記ホールド板75の下方に屈曲された一側側には、内方側に向けて、誤挿入防止用突片102が突設されている。この誤挿入防止用突片103は、上記ホールド板75に上記ディスクカートリッジ320,321が正規の方向で挿入されるときには、このディスクカートリッジ320,321に設けられた誤挿入防止用溝に進入され、該ホールド板75に該ディスクカートリッジ320,321が誤った方向で挿入されるときには、このディスクカートリッジ320,321の挿入を阻止する。
【0066】
このホールド板75の下方に屈曲された両側側部分には、両側方側に向けて、それぞれ前後一対の支持ピン98,100、99,101が突設されている。このカートリッジホルダ70は、これら支持ピン98,100、99,101を介して、後述するディスクストッカ62,71に支持される。
【0067】
上記ホールド板75の上面部には、スライダ105が、前後方向にスライド可能に取り付けられている。このスライダ105は、略々三角形状の平板として形成され、前後一対のスリット106,107を有している。このスライダ105は、上記各スリット106,107に、上記ホールド板75の上面部に植設された支軸103,104を対応して挿通させることにより、前後方向に移動可能となっている。
【0068】
このスライダ105は、後縁部に、下方側に屈曲形成された舌片部108を有している。この舌片部108は、上記ホールド板75の後縁側部分に形成された切り欠き76を介して、該ホールド板75の主板部の下方側に垂下され、このホールド板75により保持されるディスクカートリッジ320,321の前端面に対向する。また、このスライダ105は、一側側部分が上記ホールド板75の一側部に沿って下方側に屈曲されており、この屈曲部に取り付けられた板バネ部材111を有している。この板バネ部材111は、前端側を上記スライダ105に固定され、後端側を遊端となしている。この板バネ部材111の後端側には、ディスクカートリッジ320,321に係止するための係止部材112が取り付けられている。この係止部材112は、上記ホールド板75の一側側の屈曲部よりも内方側に進入されており、このホールド板75に保持されるディスクカートリッジ320,321の上記被係合凹部312に嵌入係合する。
【0069】
また、上記ホールド板75の主板部には、上記磁気ヘッド用開口部323に対応する位置に、透孔77が開設されている。
【0070】
上記ホールド板75の一側側の側縁部には、側板125が、前後方向にスライド可能に取り付けられている。この側板125は、前後一対のスリット113,116を有しており、前方側のスリット113に上記スライダ105より一側側に突設された係合ピン110を挿通させ、後方側のスリット116に上記ホールド板75の一側側の後方部に設けられた支持ピン100を挿通させることにより、前後方向にスライド可能となされている。
【0071】
上記スライダ105は、上記各スリット105,106の長さに依って、スライド可能範囲が規定されている。そして、上記側板125は、上記前側スリット113の長さに依って、上記スライダ105に対する相対的なスライド可能範囲が規定されている。すなわち、上記側板125は、上記ホールド板75に対しては、このホールド板75に対する上記スライダ105のスライド可能範囲と、このスライダ105に対する該側板125のスライド可能範囲とを加えた範囲内でスライド可能となっている。
【0072】
上記スライダ105には、上記係合ピン110の方向側に位置して、バネ掛止片109が一側側に向けて突設されている。このバネ掛止片109は、上記側板125に上記前方側スリット113の後方側に位置して形成された透孔114に挿通されている。このバネ掛止片109と上記透孔114の前方縁部121との間には、引っ張りコイルバネ115が張架されている。すなわち、上記スライダ105は、上記側板125に対して、図28中矢印Lで示すように、前方方向に移動付勢されている。そして、上記側板125は、この側板125の略々中央部に設けられたバネ掛止片122と上記ホールド板75の後縁部の一側側に設けらたバネ掛止片123との間に張架された引っ張りコイルバネ124により、図28中矢印Mで示すように、該ホールド板75に対して、後方方向に移動付勢されている。
【0073】
上記側板125の後端側部分は、上記ホールド板75の後端縁よりも後方側に突出されている。この側板125の後端側部分には、後述する移動操作手段が係合するための係合孔117が開設されている。この係合孔117は、上記後側スリット116の後方部に連通されている。また、この側板125の後端側部分には、一側側に向けて、被係止ピン118が突設されている。
【0074】
上記ホールド板75の他側側には、シャッタ係合部材となるロックアーム88が取り付けられている。このロックアーム88は、後端側を、上記ホールド板75の他側部の後方側部分に、支軸87を介して回動可能に支持され、前端側を遊端としている。このロックアーム88は、略々中途部のバネ掛止部86と上記ホールド板75の主板部の略々中央に設けられたバネ掛止部84との間に張架された引っ張りコイルバネ85により、図28中矢印Jで示すように、前端側を上記ホールド板75に圧接させる方向に回動付勢されている。このロックアーム88の上記ホールド板75に接触する側の側面部、すなわち、内側部には、シャッタ開蓋突起89及びシャッタ閉蓋突起90が突設されている。これらシャッタ開蓋突起89及びシャッタ閉蓋突起90は、上記ホールド板75の下方に屈曲された他側側部分に設けられた透孔を介して、内方側に進入される。また、このロックアーム88の外側部には、後述するディスクストッカ62において係止されるロック凹部92が設けられている。そして、このロックアーム88の前端側には、前方側に傾斜されたテーパ部91が設けられている。
【0075】
上記ホールド板75上には、略々中央部を支軸78を介して回動可能に支持された連動アーム79が配設されている。この連動アーム79は、一端側を上記側板125の前方側に位置させ、他端側を上記ロックアーム88の前端側の上記テーパ部91に臨ませている。この連動アーム79の一端側には、上記側板125の前端部が当接される当接ピン120が植設されている。また、この連動アーム79の他端側には、上記テーパ部91に摺接する摺接ピン93が下方側に向けて植設されている。この連動アーム79は、一端側部分及び他端側部分に上記支軸78を中心とする円弧状に形成されたスリット82,83を有し、これらスリット82,83に上記ホールド板75上に植設された規制ピン80,81を挿通させることにより、回動可能角度範囲を規定されている。この連動アーム79は、上記摺接ピン93と上記ホールド板75の他側側部分の前方側に設けられたバネ掛止部95との間に張架された引っ張りコイルバネ94により、図28中矢印Gで示すように、該当接ピン93を前方側に移動させる方向に回動付勢されている。
【0076】
上記連動アーム79は、上記スライダ105及び上記側板125が、図31中矢印Oで示すように、前方側にスライドされたとき、この側板125の前端部により上記当接ピン120を押圧されて、図31中矢印Pで示すように、上記引っ張りコイルバネ94の付勢力に抗して回動され、上記摺接ピン93を上記テーパ部91に摺接させることによって、図31中に矢印Qで示すように、上記ロックアーム88を上記引っ張りコイルバネ85の付勢力に抗して外側側に回動させる。
【0077】
このカートリッジホルダ70は、外力を加えられていない状態においては、図29に示すように、上記側板125及び上記スライダ105が後方側に位置し、上記連動アーム79及び上記ロックアーム88がそれぞれ引っ張りコイルバネ94,85の付勢力により回動された位置となされている。
【0078】
[6]ディスクストッカの構成(図33、図37及至図41)
上記ディスクストッカ62,71は、図33に示すように、それぞれ略々平板状に形成され、上記ベースシャーシ10の前方側部分、すなわち、上記メカシャーシ11の前方側となる部分の両側側位置に、互いに対向する側壁状に立設されている。これらディスクストッカ62,71間の距離は、上記カートリッジホルダ70の横幅に対応している。これらディスクストッカ62,71は、互いに対向する側の面部に、上記カートリッジホルダ70の上記各支持ピン99,101、98,100が嵌入される複数の支持溝165,167を有している。これら支持溝165,167は、互いに同一の高さ位置において対向されて水平に形成されるとともに、それぞれ上下方向に配列されて複数形成されている。これら支持溝165,167は、上記各ディスクストッカ62,71の前端側より後端側に亘って形成され、前端側が前壁部により閉塞されるとともに、後端側が後方側に向けて開放されている。
【0079】
上記カートリッジホルダ70は、上記各支持溝165,167に上記各支持ピン99,101、98,100を嵌入させ、上記各ディスクストッカ62,71間に渡らせられるようにして、これらディスクストッカ62,71により複数個が積層状に重ねられて支持される。これらカートリッジホルダ70の他側側、すなわち、上記ロックアーム88が設けらた側に対向するディスクストッカ62は、上記各支持溝165の上側位置に、該ロックアーム88に対向する複数の溝部164を有している。これら溝部164内には、図38に示すように、上記カートリッジホルダ70が上記各ディスクストッカ62,71間の前方側位置にあり、上記ロックアーム88が該カートリッジホルダ70より離間する方向に回動されたときに、上記ロック凹部92に掛合して該カートリッジホルダ70を係止する係止片166が設けられている。
【0080】
上記各カートリッジホルダ70の一側側、すなわち、上記側板125が取り付けられた側に対向するディスクストッカ71の外側面部には、ロック板72が、ビス172,172により取り付けられている。これらビス172,172は、上記ロック板72の前方側部分に穿設されたビス挿通孔171,171に挿通されて、上記ディスクストッカ71の外側面部に設けられたビス穴173,173に対応して螺入されている。このロック板72は、金属板の如き弾性を有する材料により板バネ状に形成されている。このロック板72は、後端縁部より前方側部分に至る複数の互いに平行なスリットが形成されることによって、前方側部分を連設された複数の短冊状片部168に分割されている。上記ロック板72は、上記各短冊状片部168を上記各支持溝167の上側に位置させて、上記ディスクストッカ71に取り付けられている。上記各短冊状片部168は、後端側部分が、外側側に30度及至40度程度屈曲されたテーパ部169となされている。これら短冊状片部168は、上記テーパ部169を、上記ディスクストッカ71の後方側に突出させている。また、上記各短冊状片部168の後端側には、それぞれロック孔170が開設されている。これらロック孔170は、上記ディスクストッカ71の後端縁よりも後方側に位置している。
【0081】
上記カートリッジホルダ70が上記各ディスクストッカ62,71間の前方側に位置し、上記側板125が前方側にスライドされた状態においては、該側板125は、図37及び図38に示すように、上記ロック孔170に上記被係止ピン118を挿通し係止させることにより、前方側位置に保持される。上記被係止ピン118は、中途部に縮径部119を有しており、この縮径部119に上記ロック孔170の前縁部を嵌入させることにより、該ロック孔170よりの脱落が防止されている。このように上記ロック孔170に挿通され係止している被係止ピン118は、上記側板125をさらに前方側に移動させて該ロック孔170の前縁部の上記縮径部119への嵌入を解除させた後、上記短冊状片部168を該側板125より離間する外側側に弾性変位させることにより、該ロック孔170より抜き取られる。このような上記側板125の前方側への移動及び上記短冊状片部168の外方側への変位は、後述する搬送装置126によりなされる。
【0082】
このディスクストッカ62,71において、上記カートリッジホルダ70は、図38に示すように、上記被係止ピン118が上記ロック孔170に挿通され且つ係止された状態においては、上記側板125が前方側位置に保持されることによって、前方側位置に保持されるとともに、該側板125の前端部が上記当接ピン120に当接して上記連動アーム79を回動させ、上記ロックアーム88が外側側に回動されることにより、上記ロック凹部92を上記係止片166により係止されて、前方側位置に保持される。
【0083】
このように上記ディスクストッカ62,71間の前方側位置に保持されたカートリッジホルダ70に、図39に示すように、上記ディスクカートリッジ320,321が前方側より挿入されると、図40に示すように、上記係止部材112が該ディスクカートリッジ320,321の前端部により押圧され、上記板バネ部材111が外側側に変位される。上記ディスクカートリッジ320,321が、このディスクカートリッジ320,321の前端部が上記スライダ105の舌片部108に当接する所定位置まで挿入されると、上記係止部材112は、上記板バネ部材111の弾性力により、上記被係合凹部312に嵌入係合する。上記係止部材112は、図42に示すように、上記側板125に設けられた切り欠き部183を介して外方側に移動することが可能となされるとともに、この切り欠き部183の前端縁より方向に向けて突設された保持片182により、外方側への移動距離を規制されている。
【0084】
また、このとき、上記ロックアーム88の開蓋突起89は、上記シャッタ部材306,317の前端部の前方位置に対向する位置にあり、上記ディスクカートリッジ320,321内に配設され該シャッタ部材306,317を閉蓋状態に保持するロック部材325に対し、上記支持溝部307を介して対向している。さらに、上記シャッタ閉蓋突起90は、上記シャッタ閉蓋孔308に対向している。すなわち、この状態で、上記ロックアーム88が上記カートリッジホルダ70側に回動されると、このロックアーム88は、上記開蓋突起89を上記支持溝部307に進入させて上記ロック部材325を変位させて被ロック状態となすとともに該開蓋突起89を上記シャッタ部材306,317の前端部の前方に位置させ、上記シャッタ閉蓋突起90を上記シャッタ閉蓋孔308に進入させ、また、上記ロック凹部92に対する上記係止片166による係止を解除させる。
【0085】
[7]搬送装置の構成(図32、図34、図43及至図54、図62及至図65)
上記搬送装置126は、図32及び図34に示すように、上記メカシャーシ11上に配設され前後方向に移動操作可能となされた基台部126aを有している。この基台部126aは、上記メカシャーシ11上に互いに平行となされて前後方向に延在されて配設された一対のガイドシャフト130,129により、これらガイドシャフト130,129に沿う前後方向に移動可能となされている。上記基台部126aは、図62に示すように、一側側部分に一方のガイドシャフト130が挿通されるスラストベアリング128が取り付けられ、他側側部分に他方のガイドシャフト129に支持される把持部材127が取り付けられている。上記基台部126aは、上記スラストベアリング128及び上記把持部材127を介して、上記各ガイドシャフト130,129により支持されている。
【0086】
上記基台部126a上には、前方側及び後方側プーリ133,131、第1の及び第2の伝達ギヤ132,134、ピン付きギヤ135が、それぞれ回転可能に配設されている。これら前方側及び後方側プーリ133,131、第1の及び第2の伝達ギヤ132,134、ピン付きギヤ135は、それぞれ上記基台部126aに対し、この基台部126a上に植設された回転支軸144,142,143,145,146を介して支持されている。上記ピン付きギヤ135には、図63に示すように、下面部に操作ピン136が突設されている。この操作ピン136は、上記基台部126aに形成された円弧状のスリット210を介して、該基台部126aの下方側に垂下されている。
【0087】
そして、上記メカシャーシ11上においては、このメカシャーシ11の前端側及び後端側に亘り、また、上記基台部126a上を経由して、無端のタイミングベルト137が配設されている。すなわち、このタイミングベルト137は、上記メカシャーシ11の前端側に回転支軸161を介して回転可能に支持された前方ギヤ160と、該メカシャーシ11の後端側に回転支軸163を介して回転可能に支持された後方ギヤ162とに亘って卷き掛けられている。また、このタイミングベルト137は、上記前方ギヤ160より上記前方側プーリ133を経て上記第1の伝達ギヤ132に卷き掛けられ、上記後方側プーリ131を経て上記後方ギヤ162に戻るようになされている。
【0088】
上記後方ギヤ162は、上記メカシャーシ11上に配設された移動操作モータ181により、回転操作される。すなわち、上記移動操作モータ181の駆動軸には、駆動プーリ180が取り付けられている。この駆動プーリ180には、上記メカシャーシ11の後方側に回転可能に配設された第1の伝達プーリ178との間で、無端駆動ベルト179が卷き掛けられている。この第1の伝達プーリ178には、第2の伝達プーリ177が一体的に同軸に取り付けられている。この第2の伝達プーリ177には、上記後方ギヤ162に一体的に同軸に取り付けられた第3の伝達プーリ175との間で、無端駆動ベルト176が卷き掛けられている。
【0089】
上記基台部126aの下面側には、ホールドアーム141及びスイッチングアーム140が、それぞれ回動可能に取り付けられている。上記スイッチングアーム140は、短冊形状の本体部分の側方部より操作アーム部150が突設された略々T型形状を有する平板状に形成され、該本体部分の一端側を、支軸147を介して、上記基台部126aに対して回動可能に支持されている。上記操作アーム部150の先端側の側縁部分は、屈曲形成されて操作部151となされている。このスイッチングアーム140の上記本体部分の中途部分には、上記操作ピン136が挿通されるカムスリット148が形成されている。また、このスイッチングアーム140の上記本体部分の他端側部分には、後述するホールドアーム141と共働して上記側板125をホールドするためのホールド凹部149が形成されている。
【0090】
上記基台部126aの下面部には、上記スイッチングアーム140の操作部151に押圧子139を対向させて、押圧スイッチ138が取り付けられている。この押圧スイッチ138は、上記基台部126aの前方側への移動操作の完了を検出するためのものである。
【0091】
上記ホールドアーム141は、略々30度程度の開き角を有する扇型形状の平板状に形成され、扇の要に相当する部分である基端側部分を、支軸152を介して、上記基台部126aに回動可能に取り付けられている。このホールドアーム141の先端側部分には、上記操作ピン136が挿通されるためのカムスリット153、上記側板125の係合孔117に係合される鈎状突起155を側部に有するホールド爪部156、上記ロック板72の短冊状片部168を外側側に変位させるための当接爪部154、倣いローラ157が、扇型形状の周部に配列されるようにして形成されている。
【0092】
上記倣いローラ157は、図51及至図54に示すように、上記メカシャーシ11上に設けられたカム溝158に嵌入係合している。このカム溝158は、上記各ガイドシャフト130,129に平行な直線状に形成され、前端側部分のみが、上記鈎状突起155側に円弧状に屈曲された屈曲部159となされている。上記ホールドアーム141は、上記基台部126aが前方側位置にあるときには、図51及至図53に示すように、上記倣いローラ157を上記屈曲部159内で移動させる範囲において回動可能となれ、上記基台部126aが後方に移動されたときには、図54に示すように、上記鈎状突起155を後退させる側に回動された位置に保持される。
【0093】
この搬送装置126においては、上記ピン付きギヤ135は、操作ピン136を介して、上記スイッチングアーム140及びホールドアーム141を回動操作する。
【0094】
初期状態においては、図43及び図51に示すように、上記基台部126aが前方側に位置され、上記スイッチングアーム140が上記操作部151により上記押圧スイッチ138を押圧操作する方向に回動され、上記ホールドアーム141が上記鈎状突起155を後退させる方向に回動されている。この状態においては、上記スイッチングアーム140のホールド凹部149が上記側板125の後端部の後方側にこの側板125に接触することなく位置し、上記当接爪部154及び上記鈎状突起155が該側板125の後端側部分の両側側この側板125に接触することなくに位置している。上記当接爪部154は、上記側板125の後端側部分と上記短冊状片部168のテーパ部169との間に進入されている。したがって、このときには、上記搬送装置126は、上記カートリッジホルダ70及び上記ディスクストッカ71に接触していないので、上記昇降装置による上記メカシャーシ11の昇降操作を阻害することがない。すなわち、上記昇降装置によって上記メカシャーシ11を昇降操作して、このメカシャーシ11に対向するものとして、複数のカートリッジホルダ70うちより一のカートリッジホルダ70を選択することができる。
【0095】
そして、このとき、上記移動操作モータ181が回転駆動されると、上記タイミングベルト137が、上記基台部126aを後方に移動させる方向、すなわち、上記各プーリ133,131に卷き掛けられた部分を後方に送る方向に送り操作される。このとき、上記倣いローラ157が上記カム溝158の屈曲部159に嵌入しているため、上記基台部126aは、後方側への移動を阻止されている。そのため、上記タイミングベルト137は、上記第1の及び第2の伝達ギヤ132,134を介して、ピン付きギヤ135を回動させる。このピン付きギヤ135が回動されることにより、まず、図44及び図52に示すように、上記スイッチングアーム140が回動され、このスイッチングアーム140は、上記操作部151による上記押圧スイッチ138への押圧操作を解除する。また、このスイッチングアーム140は、回動されることにより、上記ホールド凹部149の基部によって、上記側板125の後端部を押圧する。この側板125は、前方側に若干移動されることによって、上記被係止ピン118の縮径部119を上記ロック孔170の後縁部より離間させる。
【0096】
さらに、上記移動操作モータ181が回転駆動して上記タイミングベルト137が送られると、図45及び図53に示すように、上記ピン付きギヤ135により、上記ホールドアーム141が、上記鈎状突起155を上記側板125側に進出させる方向に回動される。すると、この鈎状突起155は、上記係合孔117に進入し、上記ホールド凹部149と共働して、上記側板125の後端側部分を保持する。このように回動されたホールドアーム141は、上記当接爪部154により上記短冊状片部168の内側面部を押圧して、この短冊状片部168を外側側に変位させて、上記ロック孔170より上記被係止ピン118が抜け出した状態となす。また、このように上記ホールドアーム141が回動されることにより、上記倣いローラ157は、上記屈曲部159の後端側、すなわち、上記カム溝158の直線状部分の前端部に至る。したがって、このとき、上記搬送装置126は、後方側に移動することが可能となされている。
【0097】
上記移動操作モータ181がさらに回転駆動すると、上記基台部126aは、図46に示すように、後方側への移動を開始する。このように上記基台部126aが後方側への移動を開始すると、上記倣いローラ157は、上記カム溝158の直線部に倣わされ、上記ホールドアーム141の初期位置に復帰する回動、すなわち、上記鈎状突起155を後退させる回動を阻止する。そして、上記カートリッジホルダ70は、上記ホールド板75を停止されたままで、上記側板125のみを後方側に移動される。したがって、上記側板125による上記連動アーム79に対する回動が解除され、この連動アーム79は、上記引っ張りコイルバネ94の付勢力により初期位置に回動される。そのため、上記ロックアーム88が上記引っ張りコイルバネ85の付勢力により上記ホールド板75の他側部に沿う初期位置に回動され、上記ロック凹部92は、上記係止片166との係合を解除する。したがって、このとき、上記開蓋突起89が上記支持溝部307に進入し、上記シャッタ閉蓋突起90が上記シャッタ閉蓋孔308に進入する。また、このとき、上記ホールド板75は、上記側板125との間に張架された引っ張りコイルバネ124の付勢力により、前方側に付勢されているので、依然として上記ディスクストッカ62,71内の前方側位置に留まっている。
【0098】
上記搬送装置126がさらに後方側に移動されると、図47に示すように、上記側板125の後方側への移動に伴って、上記スライダ105が後方側に移動される。このスライダ105の後方側への移動により、上記ディスクカートリッジ320,321は、上記係止部材112の上記被掛合凹部312への嵌入掛合により該スライダ105に連係されているため、このスライダ105に伴って上記ホールド板75内を後方側に移動される。したがって、このとき、上記シャッタ部材306,317は、上記開蓋突起89に前端部を当接された位置にて留まっていることにより、開蓋操作される。
【0099】
上記側板125が上記ホールド板75に対する後方側位置である初期位置に至り、さらに、上記搬送装置126が後方側に移動されると、図48及び図50に示すように、上記カートリッジホルダ70は、上記ディスクストッカ62,71間より抜け出して後方側に移動を開始される。
【0100】
そして、上記カートリッジホルダ70は、上記ディスクストッカ62,71間より抜き取られて移動され、上記ディスクドライブ部174の上方に至ったときより、このディスクドライブ部174に当接し、このディスクドライブ部174を伴って、後方側に移動する。上記搬送装置126は、第1の後方位置に至ると、図49及び図54に示すように、上記メカシャーシ11上に配設された第1の検出スイッチ185により、該第1の後方位置に至ったことを検出される。このとき、上記ディスクドライブ部174は、上記チャッキング位置となされている。また、上記カートリッジホルダ70は、上記各支持ピン98,100、99,101を、図57に示すように、上記メカシャーシ11上の両側側部分に配設された支持部材200,200により支持されている。これら支持部材200,200は、互いに対向する側の側面部に上記各支持溝165,167と同様の支持溝199,199を有している。これら支持部材200,200の支持溝は、上記メカシャーシ11の昇降操作により選択されたカートリッジホルダ70を支持している支持溝165,167の後方側への延長線上に位置される。すなわち、上記ディスクストッカ62,71より後方側に抜き取られたカートリッジホルダ70の各支持ピン98,100、99,101は、上記支持部材200,200の支持溝199,199に前端側より進入される。
【0101】
このようにして上記ディスクドライブ部174を伴って搬送されたカートリッジホルダ70は、該ディスクドライブ部174が図58に示す上記チャッキング位置に移動操作されることにより、保持しているディスクカートリッジ320,321を、該ディスクドライブ部174によりチャッキングされる。
【0102】
そして、上記カートリッジホルダ70がさらに後方側に移動されると、このカートリッジホルダ70は、上記ディスクドライブ部174を伴って、後方側に移動する。上記搬送装置126は、上記第1の後方位置よりもさらに後方側の第2の後方位置に至ると、上記メカシャーシ11上に配設された第2の検出スイッチ186により、該第2の後方位置に至ったことを検出される。このとき、上記ディスクドライブ部174は、上記レック位置となされている。
【0103】
このようにして上記ディスクドライブ部174を伴って搬送されたカートリッジホルダ70は、該ディスクドライブ部174が図59に示す上記レック位置に移動操作されることにより、保持している記録及び再生兼用ディスクカートリッジ320の光磁気ディスクに、上記磁気ヘッド192を摺接される。
【0104】
上記ディスクドライブ部174にチャッキングされたディスクカートリッジ320,321を上記ディスクストッカ62,71に戻すには、まず、上記ディスクドライブ部174を図57に示す上記リリース位置に戻す。そして、上記移動操作モータ181を、上述した上記カートリッジホルダ70を上記ディスクストッカ62,71より引き出す動作における回転方向の逆の方向に回転駆動する。すると、図49に示す最後方位置にあった上記搬送装置126は、前方側への移動を開始する。このカートリッジホルダ70は、上記支持部材200,200の支持溝199,199に沿って前方側に移動し、図48に示すように、上記ディスクストッカ62,71間に進入してゆく。そして、上記カートリッジホルダ70は、図47に示すように、上記側板125が上記ホールド板75に対する後方側位置である初期位置となされた状態で、上記ディスクストッカ62,71間に収納される。上記ホールド板75は、前方側の支持ピン99,98を上記各支持溝165,167の閉塞された前端部に当接させた位置で停止する。
【0105】
上記搬送装置126がさらに前方側に移動されると、図46に示すように、上記側板125が前方側へ移動され、この側板125の移動に伴って、上記スライダ105も前方側に移動される。上記ディスクカートリッジ320,321は、上記スライダ105の舌片部108により、前方側に押し出される。上記ディスクカートリッジ320,321が前方側に押し出されることにより、上記シャッタ部材306,317は、上記シャッタ閉蓋突起90と上記シャッタ閉蓋孔308との係合によって停止されているため、閉蓋操作される。また、このとき、上記当接爪部154は、上記テーパ部169に摺接して上記短冊状片部168を外側側に弾性変位させる。
【0106】
上記移動操作モータ181がさらに回転駆動すると、上記基台部126aは、図45及び図53に示すように、最前方側位置に至る。上記カートリッジホルダ70は、上記ホールド板75を停止されたままで、上記側板125のみをさらに前方側に移動される。したがって、上記側板125により上記連動アーム79が上記引っ張りコイルバネ94の付勢力に抗して回動され、この連動アーム79は、上記ロックアーム88を上記引っ張りコイルバネ85の付勢力に抗して回動させる。上記ロック凹部92は、上記係止片166に係合する。このとき、上記開蓋突起89が上記支持溝部307より退出し、上記シャッタ閉蓋突起90が上記シャッタ閉蓋孔308より退出する。このとき、上記倣いローラ157は、図53に示すように、上記屈曲部159の後端側、すなわち、上記カム溝158の直線状部分の前端部に至っている。したがって、このとき、上記ホールドアーム141は、上記倣いローラ157を上記屈曲部159に倣わせて回動することが可能となされている。
【0107】
さらに、上記移動操作モータ181が回転駆動して上記タイミングベルト137が送られると、図44及び図52に示すように、上記ピン付きギヤ135により、上記ホールドアーム141が、上記鈎状突起155を上記側板125より離間させる方向に回動される。すると、この鈎状突起155は、上記係合孔117より退出し、上記側板125の後端側部分を保持を解除する。このように回動されたホールドアーム141は、上記当接爪部154を上記短冊状片部168の内側面部より離間させ、この短冊状片部168を初期状態に戻す。このとき、この短冊状片部168の上記ロック孔170には、上記被係止ピン118が進入する。
【0108】
そして、上記移動操作モータ181がさらに回転駆動されると、図43及び図51に示すように、上記スイッチングアーム140が回動され、このスイッチングアーム140は、上記操作部151により上記押圧スイッチ138を押圧操作する。この押圧スイッチ138が押圧操作されることにより、上記カートリッジホルダ70が上記ディスクストッカ62,71間に戻されたことが検出される。また、このスイッチングアーム140は、回動されることにより、上記ホールド凹部149の基部による上記側板125の後端部の押圧を解除する。この側板125は、後方側に若干移動されることによって、上記被係止ピン118の縮径部119を上記ロック孔170の後縁部に当接係合させる。
【0109】
このように、上記カートリッジホルダ70を上記ディスクストッカ62,71間に戻した搬送装置126は、上記メカシャーシ11とともに、上記昇降装置により昇降操作されることが可能となっている。
【0110】
[8]ディスクチェンジャ装置の動作
上述のように構成されたディスクチェンジャ装置においては、上記ディスクストッカ62,71間に支持された複数のカートリッジホルダ70のそれぞれに対して、上記ディスクカートリッジ320,321を挿入させておくことができる。このとき、上記ディスクカートリッジ320,321は、上記被掛合凹部312に上記係止部材112を嵌合されているのみであって、上記シャッタ部材306,317が開蓋されるような操作を受けていないため、上記カートリッジ305,316内への塵挨の進入等の虞れがない。
【0111】
そして、上記入力操作装置を操作することによって、上記昇降装置により上記メカシャーシ11を昇降操作して、上記複数のカートリッジホルダ70に保持された複数のディスクカートリッジ320,321より一のディスクカートリッジ320,321を選択することができる。選択されたカートリッジホルダ70は、上述したように、上記搬送装置126により上記ディスクドライブ部174上まで搬送される。
【0112】
上記ディスクドライブ部174上に搬送されたカートリッジホルダ70に保持されたディスクカートリッジ320,321は、該ディスクドライブ部174が上記チャッキング位置となされることによりチャッキングされる。このとき、再生モードの実行が可能となされている。そして、上記ディスクドライブ部174が上記レック位置となされることにより、上記磁気ヘッド192が上記孔磁気ディスクに摺接され、記録モードの実行が可能となされる。
【0113】
そして、記録モードまたは再生モードの終了後、上記カートリッジホルダ70及び上記ディスクカートリッジ320,321は、上述したように、上記搬送装置126により、再び上記ディスクストッカ62,71間に戻される。
【0114】
[9]カートリッジホルダの構成の他の例(図66)
上記ディスクチェンジャ装置は、上述したような、上記入力操作装置に対する操作によってカートリッジホルダ70の選択動作を行う構成に限定されず、該カートリッジホルダ70に挿入されたディスクカートリッジ320,321の後端部を押圧することによって、該ディスクカートリッジ320,321が選択される構成とすることができる。
【0115】
すなわち、図66に示すように、上記複数のホルダ板75のそれぞれに押圧検出アーム203を配設する。この押圧検出アーム203は、後端側を上記ホルダ板75の他側側の後方部に対して支軸204を介して回動可能に支持され、該ホルダ板75の中央部の後方側に亘って延在された被操作アーム部106と、該ホルダ板75の他側側に突出された操作アーム部107とを有して形成されている。上記スライダ105上には、上記被操作アーム部206の後方側に位置して、操作ピン205を設ける。この押圧検出アーム203は、上記ホルダ板75の後方部に設けられたバネ掛止ピン208と上記被操作アーム部206に設けられたバネ掛止孔210との間に張架された引っ張りコイルバネ209により、上記被操作アーム部206を上記操作ピン205に押接させる方向に回動付勢されている。また、上記ディスクストッカ62には、上記各押圧検出アーム203の操作アーム部207の先端部にそれぞれの押圧子202を対向させた複数の押圧検出スイッチ201を設けておく。
【0116】
上記カートリッジホルダ70が上記ディスクストッカ62,71間に保持されている状態においては、図66に示すように、上記スライダ105が前方側に位置しており、上記操作ピン205は、上記被操作アーム部206を前方側位置に保持している。したがって、このとき、上記押圧検出アーム203は、上記操作アーム部207を他側側に突出させる方向に回動された状態に保持されており、該操作アーム207によって、上記押圧検出スイッチ201を押圧操作している。
【0117】
ここで、上記舌片部108に前端面を当接させて上記ホルダ板75に保持されたディスクカートリッジ320,321が、後方側に押圧されると、上記スライダ105は、該舌片部108を介して後方側に押圧され、図66中矢印Rで示すように、若干、後方側に移動される。このとき、上記側板125は上記短冊状片部168により後方への移動を阻止されており、上記ホルダ板75はロック凹部92と上記係止片166との係合により後方への移動を阻止されているので、上記スライダ105は、上記引っ張りコイルバネ115を引張させつつ、また、上記係合ピン110を上記前側スリット113内で移動させつつ、後方側に移動される。このようなスライダ105の後方側への移動により、上記操作ピン205が後方側に移動するため、上記押圧検出アーム203は、上記引っ張りコイルバネ209の付勢力により、図66中矢印Sで示すように、上記操作アーム部207を上記ホルダ板75側に後退させる方向に回動される。この押圧検出アーム203の回動により、上記押圧検出スイッチ201に対する押圧操作が解除され、上記ディスクカートリッジ320,321が押圧操作されたことが検出される。
【0118】
上記制御回路は、押圧操作が解除された押圧検出スイッチ201に対応するカートリッジホルダ70に対応する位置まで、上記メカシャーシ11を昇降操作し、このカートリッジホルダ70に保持されているディスクカートリッジ320,321を選択する。選択されたディスクカートリッジ320,321は、上記搬送装置126により、上記カートリッジホルダ70とともに上記ディスクドライブ部174上に搬送され、該ディスクドライブ部174にチャッキングされる。
【0119】
【発明の効果】
上述のように、本発明に係るカートリッジホルダ及び本発明に係るディスク駆動装置のカートリッジホルダにおいては、記録ディスクが収納され開口部を開閉するシャッタ部材を有するディスクカートリッジが挿入されて、この挿入されたディスクカートリッジを保持する保持部材と、上記保持部材にスライド可能に取り付けられたスライダと、上記スライダに設けられ、上記保持部材に挿入されたディスクカートリッジを該スライダに対して係止させる係止部材と、上記保持部材に設けられ、上記シャッタ部材に係合するシャッタ係合部材とを備え、上記スライダが上記係止部材により係止されたディスクカートリッジを上記保持部材内で移動させることにより、上記シャッタ係合部材が上記保持部材に挿入されたディスクカートリッジのシャッタを開蓋する。
また、本発明に係るディスク駆動装置においては、記録ディスクが収納され開口部を開閉するシャッタ部材を有するディスクカートリッジが挿入されて、この挿入されたディスクカートリッジを保持する保持部材と、上記保持部材にスライド可能に取り付けられたスライダと、上記スライダに設けられ、上記保持部材に挿入されたディスクカートリッジを該スライダに対して係止させる係止部材と、上記保持部材に設けられ、上記シャッタ部材に係合するシャッタ係合部材とを有するカートリッジホルダと、上記ディスクカートリッジの記録ディスクを回転操作するディスクドライブ部と、上記スライダを移動させる移動手段とを備え、上記移動手段によって上記スライダがディスクカートリッジを保持部材内で移動させることにより、上記シャッタ係合部材が上記シャッタ部材を開蓋する。
【0120】
したがって、このカートリッジホルダ及びカートリッジホルダを有するディスク駆動装置においては、上記シャッタ部材を閉蓋状態となしたままで、該ディスクカートリッジを保持することが可能である。
【0121】
すなわち、本発明は、ディスクカートリッジをシャッタ部材を開蓋させることなく保持することよって、このディスクカートリッジを良好な保存状態において保持することができる。
【0122】
また、上述のカートリッジホルダにおいて、上記保持部材をシャーシ部材により移動操作可能に支持されたものとし、上記シャッタ係合部材は、上記シャッタ部材への係合を解除しているときには該シャーシ部材に係合することとした場合には、このカートリッジホルダは、上記シャッタ部材を開蓋させた状態においては上記シャーシ部材に対して移動可能となされ、該シャッタ部材を閉蓋させてディスクカートリッジを保持した状態においては、該シャーシ部材に対する移動が阻止される。
【0123】
したがって、このカートリッジホルダをディスクチェンジャ装置に適用した場合には、このディスクチェンジャ装置の搬送装置は、このカートリッジホルダに保持されたままのディスクカートリッジをこのカートリッジホルダとともに搬送することが可能となり、該ディスクチェンジャ装置の構成の簡素化が可能となる。
【0124】
すなわち、本発明は、特に、ディスクチェンジャ装置に適用した場合に、このディスクチェンジャ装置の構成を複雑化することがなく、このディスクチェンジャ装置の組立の容易化を可能となすカートリッジホルダを提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカートリッジホルダ及び本発明に係るディスク駆動装置を用いて構成されたディスクチェンジャ装置の全体構成を概要的に示す分解斜視図である。
【図2】上記ディスクチェンジャ装置の昇降装置の構成を示す分解斜視図である。
【図3】上記昇降装置の要部の構成を示す要部拡大分解斜視図である。
【図4】上記昇降装置の要部の構成を透視して示す側面図である。
【図5】上記昇降装置の要部の構成を透視して示す平面図である。
【図6】上記昇降装置を構成する第2のカム板の形状を示す側面図である。
【図7】上記昇降装置を構成する第1のカム板の形状を示す側面図である。
【図8】上記第1のカム板の形状を示す平面図である。
【図9】上記昇降装置を構成する移動操作手段の構成を透視して示す側面図である。
【図10】上記移動操作手段の構成を透視して示す平面図である。
【図11】上記図2及至図10に示した昇降装置における各カム板の移動操作状態を示すグラフである。
【図12】上記図2及至図10に示したディスクチェンジャ装置における各カム板の移動操作状態であって、位相がシフトしたものを示すグラフである。
【図13】下記図14及至図27に示すディスクチェンジャ装置における各カム板の移動操作状態を示すグラフである。
【図14】上記昇降装置の構成の他の例を透視して示す側面図である。
【図15】上記昇降装置の初期状態における各カム板の状態を示す側面図である。
【図16】上記昇降装置において駆動ギヤが30°回転したときの各カム板の状態を示す側面図である。
【図17】上記昇降装置において駆動ギヤが60°回転したときの各カム板の状態を示す側面図である。
【図18】上記昇降装置において駆動ギヤが90°回転したときの各カム板の状態を示す側面図である。
【図19】上記昇降装置において駆動ギヤが120°回転したときの各カム板の状態を示す側面図である。
【図20】上記昇降装置において駆動ギヤが150°回転したときの各カム板の状態を示す側面図である。
【図21】上記昇降装置において駆動ギヤが180°回転したときの各カム板の状態を示す側面図である。
【図22】上記昇降装置において駆動ギヤが210°回転したときの各カム板の状態を示す側面図である。
【図23】上記昇降装置において駆動ギヤが240°回転したときの各カム板の状態を示す側面図である。
【図24】上記昇降装置において駆動ギヤが270°回転したときの各カム板の状態を示す側面図である。
【図25】上記昇降装置において駆動ギヤが300°回転したときの各カム板の状態を示す側面図である。
【図26】上記昇降装置において駆動ギヤが330°回転したときの各カム板の状態を示す側面図である。
【図27】上記昇降装置において駆動ギヤが360°回転したときの各カム板の状態を示す側面図である。
【図28】上記ディスクチェンジャ装置のカートリッジホルダの構成を示す分解斜視図である。
【図29】上記カートリッジホルダの構成を示す平面図である。
【図30】上記カートリッジホルダにおいて側板が押圧された状態を示す平面図である。
【図31】上記カートリッジホルダにおいて上記図30に示す状態よりも上記側板がさらに押圧された状態を示す平面図である。
【図32】上記ディスクチェンジャ装置における搬送装置の構成を示す分解斜視図である。
【図33】上記ディスクチェンジャ装置のディスクストッカの構成を示す分解斜視図である。
【図34】上記ディスクチェンジャ装置の構成を一部を破断または透視して示す平面図である。
【図35】上記ディスクチェンジャ装置の構成を一部を破断または透視して示す側面図である。
【図36】上記ディスクチェンジャ装置の構成を一部を破断または透視して示す正面図である。
【図37】上記ディスクチェンジャ装置のカートリッジホルダの側板の要部の構成を示す拡大平面図である。
【図38】上記ディスクストッカに収納された状態のカートリッジホルダを示す平面図である。
【図39】上記ディスクストッカに収納されたカートリッジホルダにディスクカートリッジが挿入されるときの状態を示す平面図である。
【図40】上記ディスクストッカに収納されたカートリッジホルダにディスクカートリッジを挿入している途中の状態を示す平面図である。
【図41】上記ディスクストッカに収納されたカートリッジホルダへのディスクカートリッジの挿入が完了した状態を示す平面図である。
【図42】上記カートリッジホルダの要部の構成を示す要部拡大横断面図である。
【図43】上記ディスクストッカに収納されたカートリッジホルダにディスクカートリッジが挿入されるときの該ディスクカートリッジ及び上記搬送装置の状態を示す平面図である。
【図44】上記ディスクストッカに収納されたカートリッジホルダへのディスクカートリッジの挿入が完了したときの該ディスクカートリッジ及び上記搬送装置の状態を示す平面図である。
【図45】上記搬送装置が上記ディスクカートリッジの上記カートリッジホルダへの引き込みを開始した状態を示す平面図である。
【図46】上記搬送装置が上記ディスクカートリッジを上記カートリッジホルダへ引き込んでいる途中の状態を示す平面図である。
【図47】上記搬送装置による上記ディスクカートリッジの上記カートリッジホルダへの引き込みが完了した状態を示す平面図である。
【図48】上記搬送装置が上記カートリッジホルダの上記ディスクストッカよりの引き出しを開始した状態を示す平面図である。
【図49】上記搬送装置が上記カートリッジホルダの上記ディスクストッカよりの引き出しを完了した状態を示す平面図である。
【図50】上記搬送装置が上記カートリッジホルダを上記ディスクストッカより引き出している状態を示す側面図である。
【図51】初期状態における上記搬送装置の構成を示す平面図である。
【図52】動作を開始した状態における上記搬送装置を示す平面図である。
【図53】上記カートリッジホルダの側板を保持した状態における上記搬送装置を示す平面図である。
【図54】上記カートリッジホルダの引き出しを完了した状態における上記搬送装置を示す平面図である。
【図55】上記ディスクカートリッジが装着されるメカシャーシの構成を透視して示す平面図である。
【図56】上記ディスクカートリッジが装着される状態における上記メカシャーシを示す平面図である。
【図57】上記ディスクカートリッジが装着されるメカシャーシの構成を透視して示す側面図である。
【図58】上記ディスクカートリッジが装着され再生モードを実行する状態における上記メカシャーシを示す側面図である。
【図59】上記ディスクカートリッジが装着され記録モードを実行する状態における上記メカシャーシを示す側面図である。
【図60】上記メカシャーシを構成するディスクドライブ部の構成を透視して示す平面図である。
【図61】上記ディスクドライブ部の構成を透視して示す側面図である。
【図62】上記搬送装置を構成する基板の形状を示す平面図である。
【図63】上記搬送装置を構成するカムギヤの形状を示す平面図である。
【図64】上記搬送装置を構成するスイッチングアームの形状を示す平面図である。
【図65】上記搬送装置を構成するホールドアームの形状を示す平面図である。
【図66】上記カートリッジホルダの構成の他の例を示す平面図である。
【図67】上記ディスクチェンジャ装置に装着される記録再生兼用ディスクカートリッジの構成を示す上面側より臨んだ斜視図である。
【図68】上記ディスクチェンジャ装置に装着される再生専用ディスクカートリッジの構成を示す上面側より臨んだ斜視図である。
【図69】上記ディスクチェンジャ装置に装着される記録再生兼用ディスクカートリッジの構成を示す下面側より臨んだ斜視図である。
【図70】上記ディスクチェンジャ装置に装着される再生専用ディスクカートリッジの構成を示す下面側より臨んだ斜視図である。
【符号の説明】
3 第2のカム板、4 第1のカム板、10 ベースシャーシ、11 メカシャーシ、12,13 倣いピン、14 昇降モータ、25 回転カム体、62,71 ディスクストッカ、70 カートリッジホルダ、75 ホールド板、88 ロックアーム、112 係止部材、125 側板、126 搬送装置、181 移動操作モータ、320 記録再生兼用ディスクカートリッジ、321 再生専用ディスクカートリッジ
Claims (8)
- 記録ディスクが収納され開口部を開閉するシャッタ部材を有するディスクカートリッジが挿入されて、この挿入されたディスクカートリッジを保持する保持部材と、
上記保持部材にスライド可能に取り付けられたスライダと、
上記スライダに設けられ、上記保持部材に挿入されたディスクカートリッジを該スライダに対して係止させる係止部材と、
上記保持部材に設けられ、上記シャッタ部材に係合するシャッタ係合部材とを備え、
上記スライダが上記係止部材により係止されたディスクカートリッジを上記保持部材内で移動させることにより、上記シャッタ係合部材が上記保持部材に挿入されたディスクカートリッジのシャッタを開蓋することを特徴とするカートリッジホルダ。 - 上記保持部材は、シャーシ部材により移動操作可能に支持され、
上記シャッタ係合部材は、上記シャッタ部材への係合を解除しているときには、上記シャーシ部材に係合してなる請求項1記載のカートリッジホルダ。 - 上記保持部材に回動可能に設けられた連動アームと、
上記スライダの移動に従い上記連動アームの一端を押圧することにより上記連動アームが回動し、該連動アームの回動に伴い上記シャッタ係合部材と摺接することにより該シャッタ係合部材が回動することにより、上記ディスクカートリッジに設けられたシャッタ部材と係合することを特徴とする請求項1記載のカートリッジホルダ。 - 記録ディスクが収納され、開口部を開閉するシャッタ部材と該シャッタ部材を閉蓋状態に保持するロック部材を有するディスクカートリッジが、挿入されているとともにこのディスクカートリッジを保持する保持部材と、
上記保持部材にスライド可能に取り付けられたスライダと、
上記スライダに設けられ、上記保持部材に挿入されたディスクカートリッジを該スライダに対して係止させる係止部材と、
上記保持部材に設けられた突起を有するロックアームとを備え、
上記スライダが上記係止部材により係止されたディスクカートリッジを上記保持部材内で移動させることにより、上記ロックアームの突起が上記ディスクカートリッジを非ロック状態としてシャッタ部材を開蓋可能とすることを特徴とするカートリッジホルダ。 - 上記保持部材に回動可能に設けられた連動アームと、
上記スライダの移動に従い上記連動アームの一端を押圧することにより上記連動アームが回動し、該連動アームの回動に伴い上記シャッタ係合部材と摺接することにより該シャッタ係合部材が回動することにより、上記ディスクカートリッジに設けられたロック部材を回動させることを特徴とする請求項4記載のカートリッジホルダ。 - 記録ディスクが収納され開口部を開閉するシャッタ部材を有するディスクカートリッジが挿入されて、この挿入されたディスクカートリッジを保持する保持部材と、上記保持部材にスライド可能に取り付けられたスライダと、上記スライダに設けられ、上記保持部材に挿入されたディスクカートリッジを該スライダに対して係止させる係止部材と、上記保持部材に設けられ、上記シャッタ部材に係合するシャッタ係合部材とを有するカートリッジホルダと、
上記ディスクカートリッジの記録ディスクを回転操作するディスクドライブ部と、
上記スライダを移動させる移動手段とを備え、
上記移動手段によって上記スライダがディスクカートリッジを保持部材内で移動させることにより、上記シャッタ係合部材が上記シャッタ部材を開蓋することを特徴とするディスク駆動装置。 - 記録ディスクが収納され、開口部を開閉するシャッタ部材と該シャッタ部材を閉蓋状態に保持するロック部材を有するディスクカートリッジが、挿入されているとともにこのディスクカートリッジを保持する保持部材と、上記保持部材にスライド可能 に取り付けられたスライダと、上記スライダに設けられ、上記保持部材に挿入されたディスクカートリッジを該スライダに対して係止させる係止部材と、上記保持部材に設けられた突起を有するロックアームと有するカートリッジホルダと、
上記ディスクカートリッジの記録ディスクを回転操作するディスクドライブ部と、
上記スライダを移動させる移動手段とを備え、
上記移動手段は、上記スライダの移動によってディスクカートリッジを保持部材内で移動させるとともに、非ロック状態としてシャッタ部材を開蓋可能とすることを特徴とするディスク駆動装置。 - 上記カートリッジホルダを複数有し、
各々のカートリッジホルダにディスクカートリッジを挿入可能とされ、
上記移動手段は、上記カートリッジホルダを上記ディスクドライブ部上に搬送する搬送装置によって上記スライダを移動させる移動手段であることを特徴とする請求項6又は請求項7記載のディスク駆動装置。
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