JP3546227B2 - グルタミンを用いるグルタチオンレベルの増大法 - Google Patents
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Description
本発明は、哺乳動物組織及び血漿中のグルタチオンレベルの維持及び増大に関する。
発明の背景
グルタチオンは、殆どの細胞タイプに高濃度で存在するL−γ−グルタミル−L−システイニル−グリシンのトリペプチドである。グルタチオンはそのスルフヒドリル基のおかげて、水素イオン及び不対電子に作用し、過酸及び遊離ラジカルを中和することができる[Meister,A.のNutrition Reviews 42:397−410(1984);Meister,A.のJ.Biol.Chem.263:17205−17208(1988);KosowerらのInt.Rev.Cytology 54:109−160(1978)]。
グルタチオン及びその酸化還元系酵素であるグルタチオン・ペルオキシダーゼ及びリダクターゼは内生及び外生の酸化的攻撃から守る広範かつ本質的な防御を提供することが、実験データにより示されている。多くの細胞タイプでは、グルタチオンの正常な又は増大したレベルが種々の異なる物質により引き起こされた細胞損傷から保護している[HarlanらのJ.Clin.Invest.73:706−713(1984);RoosらのAgents and Actions 10:528−535(1980);WeinbergらのJ.Clin.Invest.80:1446−1454(1987);BabsonらのBiochem.Pharm.30:2299−2304(1981);LashらのProc.Natl.Acad.Sci.,U.S.A.83:4641−4645(1986);SzaboらのScience 214:200−202(1981)]。逆の立場から、グルタチオンの枯渇は、種々のストレスによる酸化的損傷の増大に対して組織を敏感にさせること[DenekeらのJ.Appl.Physiol.58:571−574(1985);DavisらのCurrent Surgery45:392−395(1988);ChenらのBiochem.Biophys.Res.Comm.151:844−850(1988)]が示された。
グルタチオン合成は、γ−グルタミルシステイン・シンセターゼ(GGCS)及びグルタチオン・シンセターゼの一連の活性化によって指令される。GGCSは律速酵素であり、細胞内のグルタチオンレベルによって阻害されるフィードバックである。さらに、グルタチオンの合成速度は基質の利用性によっても調節され得る。システインがグルタチオン合成の律速であることが報告されている[Meister,A.のNutrition Reviews 42:397−410(1984);RichmanらJ.Biol.Chem.250:1422−1426(1975)]。
グルタチオンの分解は膜結合酵素であるγ−グルタミル・トランスペプチダーゼ(GGTP)に依存しており、これはグルタチオンのγ−グルタミル基がアミノ酸又は水のいずれかのアクセプター分子に移動してそれぞれγ−グルタミルアミノ酸又はグルタメートが生成することを触媒する。分解されたグルタチオンのシステイン−グリシン部分はジペプチダーゼによって素早く分解され、生じた各アミノ酸は細胞内に吸収される。γ−グルタミルアミノ酸は細胞内に移動させられ、γ−グルタミル・サイクロトランスフェラーゼによる作用を受けて遊離アミノ酸とオキソプロリンを生じる。オキソプロリン(ピログルタミン酸)は5−オキソプロリナーゼによってグルタメートに変換される。グルタメートは次に、グルタチオン合成に使用される場合もあり、このサイクルが完了する[Meister,A.のNutrition Reviews 42:397−410(1984)]。
γ−グルタミル・サイクルは多くの細胞タイプに存在することが示されているが、この正確な生理学的機能は十分に分かっていない。γ−グルタミルアミノ酸の生成はアミノ酸移送メカニズムの1つの形態を構成していることが提示されている[GriffithらのProc.Natl.Acad.Sci.,U.S.A.76:6319−6322(1979)]。しかし、他の研究者は、生理的条件下では、グルタメート生成によるγ−グルタミル複合体の加水分解が主要な反応であることを示している[McIntyreらのInt.J.Biochem.12:545−551(1980);CookらのBiochim.Biophys.Acta 884:207−210(1986)]。
エンドトキシンのマウスにおける毒性用量が、グルタチオンに90%含まれる非タンパク質結合スルフヒドリル基の濃度を有意に減少させることが報告された。火傷、後ろ脚結紮、エンドトキシン投与、寒冷暴露、転倒外傷、及び重篤な出血はすべて、肝のグルタチオンレベルを有意に減少させることが証明された。この枯渇のメカニズム及びその意義は不明であった[BeckらのProc.Soc.Expt.Biol.81:291−294(1952);BeckらのProc.Soc.Expt.Biol.86:823−827(1954)]。
このBeckらの観察の後、他の研究者によって、多くの動物ショックモデルにおけるグルタチオンの効果が実験された。エンドトキシンショック[SzymanskiらのProc.Soc.Expt.Biol.129:966−968(1968);SumidaらのJap.Circ.J.45:1364−1368(1981);Kosugiらの"New Approaches to Shock Therapy:Reduced GSH,"in Moleclar Aspects of Shock and Trauma,A.M.Lefer編,Alan R.Liss,Inc.,ニューヨーク(1983)]、出血ショック[HorejsiらのFolia Haematol.86:220−225(1966);Yamada,H.,Jap.J.Anesth.26:640−645(1977)]、及び心臓性ショック[GalvinらのAm.J.Physiol.235:H657−H663(1978)]における動物モデルにグルタチオンを外因的に投与すると、組織損傷は有意に減衰し、生存率が改善された。さらに、最近の証拠により、腫瘍壊死因子は酸化的損傷によって細胞障害を誘発できることが示され[Watanabeらのimmunopharm.Immunotox.10:109−116(1988);MatthewsらのImmunology 62:153−155(1987)]、ラットにおいてグルタチオンレベルの枯渇により腫瘍壊死因子の致死効果が従来の非致死量にまで増大した[ZimmermanらのJ.Immunology 142:1405−1409(1989)]。
断食の24から48時間後には、グルタチオンの腸内粘膜レベルも有意に減少することが示されている[OgasawaraらのRes.Exp.Med.189:195−204(1989);SiegersらのPharmacology 39:121−128(1989)]。グルタチオンの赤血球レベルはこの断食時に変化せず、より長い4日間の細胞内半減期と符号していた[ChoらのJ.Nutr.111:914−922(1981)]。
放射線療法は局在癌の制御のために行われる局所形態の処置である。放射線療法の成功は、放射線照射後のイオン化事象による遊離ラジカルの産生に左右される。得られた遊離ラジカル及び酸化物質は、局在癌のDNA分子に対してDNAの鎖分解及び他の障害を及ぼす。しかし、放射線療法は正常組織に対しても同様に付随的障害を及ぼし、正常組織に対する障害は腫瘍の大きさに伴って増大する。この正常組織に対する酸化的障害を予防し、減少させることは放射線療法を受ける患者にとって有益であろう。
多くの治療物質は、酸化的代謝産物の産生によって肝臓に障害を及ぼす場合がある。アセトアミノフェン(パラセタモール)は普通に使用されている鎮痛性の大衆薬であるが、頻繁に中毒の原因にもなっている。アセトアミノフェンの代謝経路はチトクロームP−450に触媒される活性化であり、これにより細胞求核物質、具体的には還元されたグルタチオンと結合する反応性の代謝産物が生成される。
肝臓に酸化的障害を引き起こし得るその他の普通の物質は、広範に使用されている抗癌剤シクロホスファミドの代謝産物であるアクロレインである。アクロレインは細胞スルフヒドリルと結合し、細胞内のグルタチオンを枯渇させることができ、それにより細胞を死に至らしめる[Dawson,J.R.らのArch.Toxicol.55:11−15(1984)]。シクロホスファミド毒性の初期の臨床症状には出血性膀胱炎、不妊症、及び脱毛症などがある[Izard,C.らのMutation Research 47:115−138(1978)]。
酸化的障害を引き起こすことのできる化合物は意図的に投与する医薬品に限られない。パラコートは、肺、肝、心臓、胃腸、腎などの殆どの器官に毒性作用を及ぼす除草剤である。パラコートは、過酸化水素及びスーパーオキサイド・ラジカルなどの反応性の酸素種を産生させ得る酸化還元サイクリング反応を受ける[Dawson,J.R.らのMutation Research 47:115−138(1978)]。
N−アセチルシステインは、アセトアミノフェン、アクロレイン、及びパラコートの単離された肝細胞における毒性に対して保護作用を有している。N−アセチルシステインはグルタチオンの前駆体として機能し、肝細胞と同時インキュベートしたパラコートの毒性を減少させた[Dawson,J.R.らのArch.Tox.55:11−15(1984)]。N−アセチルシステインは現在、過剰量のアセトアミノフェンを摂取した患者を臨床的に処置するための選択手段である。しかし、N−アセチルシステインは米国では静脈内用途として許可されておらず、従って胃腸機能の損傷が提示されている患者には利用することができない。
アセトアミノフェンを過剰投与した場合、細胞内グルタチオンの枯渇により細胞死及び肝障害が引き起こされ得る[Dawson,J.R.らのArch.Tox.55:11−15(1984)]。アセトアミノフェン中毒のため、英国のみでも毎年150人以上の人が死亡している[Meredith,T.J.らのBr.Med.J.293:345−346(1986)]。アセトアミノフェン誘発性の肝疾患を有する100人の患者を調べ、現在使用されている解毒剤であるアセチルシステインを投与したにも拘わらず、37%の死亡率が観察された。死亡率は解毒剤を投与しない患者では58%であった[Harrison,P.M.らのThe Lancet:1572−1574(1990年6月30日)]。従って、現在使用されている処置により死亡率の幾分かの減少が認められるが、さらに死亡率を減少させるためのより有効な処置が求められている。
アセトアミノフェン、シクロホスファミド、及び毒性誘導体を代謝できる他の薬物の投与は、疾患及び栄養失調による有意な身体的ストレス下に既にある患者に対して行うことが多い。これらの患者では、グルタチオンの肝貯蔵が正常レベル以下に減少しており、肝臓の解毒能が低下している。従って、組織グルタチオンレベルに対する断食の効果は、抗癌薬又は他の強力な医薬物質が投与されている患者の栄養状態が低下している点からみて重要である。
肝グルタチオンレベルは、断食の24から48時間以内に約50%に低下する[LeafらのBiochem.J.41:280−287(1947);ChoらのJ.Nutr.111:914−922(1981);StrubeltらのToxic.Appl.Pharm.60:66−77(1981)]。これは、肝グルタチオンの約4時間という短い半減期と矛盾がない。グルタチオンを腸管外又は腹腔内のいずれから外因的に投与しても、その組織レベルを増大させるには相対的に有効でない[AndersonらのArch.Biochem.Biophys.2 39:538−548(1985)]。血漿グルタチオンは迅速に代謝され、殆どの組織は無傷の外因性グルタチオンを大量に輸送することができない。血漿中に存在する少量のグルタチオンは、主として迅速な肝合成とその放出、及び迅速な腎分解によるものである。
グルタチオンの血漿レベルは細胞レベルよりも100−500倍低いが、グルタチオンの有意な量はその迅速な流動性のために循環することができる[GriffithらのProc.Natl.Acad.Sci.,U.S.A.76:5606−5610(1979)]。Hirotaらは、細胞膜を酸化的障害から保護するには血漿グルタチオンの肝からの放出が重要であると仮定した。ショック誘発性の肝不全は血漿グルタチオンの充分な合成及び放出を阻害する場合があり、それにより酸化的障害を以後に引き起こすこともあり得る[HirotaらのGastroenterology 97:853−859(1989);KellerらのArch.Surg.1 20:941−945(1985)]。
適切な栄養を摂取できない患者は総合腸管外栄養製剤で処置することが多い。医薬調製物を腸管外から投与することは、胃腸不全の患者にとっても適切である。しかし、アセトアミノフェンの過剰用量に対して普通に使用される解毒剤であるN−アセチルシステインは米国では腸管外として許可されていない。従って、アセトアミノフェンの過剰用量に伴う非機能性又は不全性の胃腸系統の患者にはN−アセチルシステインの静脈内投与を行うことができない。
薬物代謝産物の解毒及び細胞成分の過酸化の予防に対してグルタチオンが果す重要な役割から見て、特に身体へのストレス時にグルタチオンの肝貯蔵を維持させることが必要となる。
発明の概要
本発明はグルタミンの投与によってグルタチオンの組織又は血液レベルを維持又は増大させる方法を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図:第1図は、5−フルオロウラシル(5FU)で処置し、標準的なTPN又はグルタミン供給TPNを与えたラットにおける肝グルタチオンレベルを示すグラフである。
好ましい態様の説明
本発明の方法によれば、グルタミンを投与することによってグルタチオンの肝臓内レベルを維持又は増大させることができる。本発明は、グルタチオンの組織又は血液レベルが減少していると分かっている又は、その疑いのあるすべての生理学的及び病因学的症状に使用することを目的としている。本発明はまた、肝グルタチオンレベルを減少させるためのあらゆる治療計画と一緒に使用することが同様に可能である。さらに、本発明は、栄養失調の結果として肝グルタチオンの貯蔵が減少する場合のある症状単独に、又は病因学的疾患を伴ったその症状に使用できる。
グルタチオンを適切な濃度で維持させることは重要であり、肝臓はストレス時に大量のグルタチオンを迅速に合成することができる。薬物誘導性の組織障害の場合、メルカプツール酸に代謝された後における薬物−グルタチオン抱合体の尿中への大量排泄に抗するためにグルタチオンの合成速度が増大することが必要である。排泄される量は肝に元々存在しているグルタチオンの総量よりも数倍多くなり得る。
しかし、種々の症状は肝グルタチオンを枯渇させることができ、解毒作用にとっては比較的小さな貯蔵体のままである。肝グルタチオン濃度の減少を速めること、及び酸化的ストレスは肝からのジスルフィドとしてのグルタチオンの輸送を増大させる。グルタチオン合成に対する要求が増大している状況下では、肝はグルタチオンのプールとしての付加的な要件を満たすことができず、それ以外では薬物の非毒性用量によって細胞及び組織損傷が招来される場合がある。
本明細書に記載している「哺乳動物」なる用語はヒトを含む用語として使用している。
「グルタミン等価物」とは、哺乳動物細胞内又は組織もしくは血漿中のグルタチオンの量をインビトロ又はインビボにおいて維持し、又は増大できるグルタミンの同族体、置換産物、異性体、相同体、又は誘導体を意味する。
細胞内又は組織もしくは血漿中のグルタチオンの量、レベル又は濃度を「維持させる」とは、本発明による処理を行わなかったならば起こるであろうグルタチオンの部分的又は全体的な枯渇を予防することを意味する。
細胞内又は組織もしくは血漿中のグルタチオンの量、レベル又は濃度を「増大させる」とは、処置する前に細胞、組織又は血漿中に存在していたグルタチオンの量、レベル又は濃度よりもその量、レベル又は濃度を増大させることを意味する。
「化学療法処置」とは、疾患又は病因学的症状を予防、軽減、又は治癒させるための薬物又は化学療法物質を哺乳動物に投与することを意味する。化学療法物質は癌の処置に投与するのが普通であろうが、他の化学療法物質もこの用語の意義に包含される。
「生体異物」とは、哺乳動物に暴露されるが、哺乳動物に天然では存在していない化合物を意味する。この化合物としては薬物、化学療法物質、農薬、又は除草剤を挙げることができるが、求核基を有する他の化合物、又は求核基を有する誘導体に代謝される他の化合物も包含され得る。
グルタミンの「超正常量(正常以上量、supranormal amount)」とは、哺乳動物が食餌中又は他の手段によって与えられる量よりも多いグルタミンの量又は濃度を意味する。ヒトに関してのグルタミンの超正常量は、食事又はヒトに投与される他のものの中に見いだされる量よりも多い量であり、例えば総合腸管外栄養製剤の一成分として、又は特別の食事製剤中に投与する。
「ショック」とは、哺乳動物における血流の部分的又は全体的な減少又は停止である。この用語には出血性ショック、敗血症ショック、及び器官移植時の血管の交叉クランピングに付随する状態が包含される。
「腸」とは、胃を含む消化性の管の部分及び胃への遠位部分を意味する。
「腸管外」とは、消化管の外側領域を意味する。
本発明のもう1つの態様では、癌症状のために化学療法又は放射線処置を施されている、又はその予定のあるヒトに超正常量のグルタミン又はグルタミン等価物を投与する。化学療法又は放射線処置の前、中及び/又は後にグルタミン又はグルタミン等価物を投与すると、グルタチオンの肝貯蔵が増大し、それにより化学療法又は放射線処置に起因する代謝産物を無毒化する肝臓の能力が増大される。放射線の処置時に生じる遊離ラジカルの組織障害作用も、グルタミン又はグルタミン等価物を投与することによって軽減することができる。
グルタミンは、1つ又はそれ以上の毒性代謝産物を同様に産生する化合物を摂取した、又はそれに暴露されたヒトに投与することもできる。例えば、過剰用量のアセトアミノフェンは、アセトアミノフェンの主要な代謝経路の飽和によって肝臓毒素となり得る。
通常、アセトアミノフェンはグルクロン酸及び硫酸との抱合によって身体から除去されるが、過剰用量の場合、これらの経路は飽和してしまう。過剰のアセトアミノフェンはチトクロームP−450により活性化され、その反応性代謝産物は還元グルタチオンと結合する。適切なグルタチオンが存在しないと、反応性代謝産物は他の細胞成分と結合し、肝障害の原因となる。本発明では、超正常量のグルタミン又はグルタミン等価物をアセトアミノフェン過剰投与の診断後に投与することにより、グルタミンを投与しなければ起きたであろう肝障害のすべて又はその部分を解消し、又は予防することができる。
組織又は血漿グルタチオンレベルを維持又は増大させるに有効なグルタミン又はグルタミン等価物の量は患者の必要度に応じて変化する。長期の化学療法を受けている患者にとっては、グルタチオンの増大レベルを維持、達成するのにグルタミン又はグルタミン等価物を日中にわたって頻繁な間隔で投与するのが好ましい。疾患の重篤度に応じてグルタミンは静脈内投与でき、又は食事中に含有させることもできる。投与するグルタミンの量は0.1−2.0g/kg体重/日であり、0.3−0.5g/kg体重/日の範囲が好ましい。
パラコート又は求核基を有する他の化合物又は求核性の誘導体に代謝される他の化合物への暴露、などの急性中毒の場合は、最初に超正常量のグルタミン又はグルタミン等価物を0.5−2.0g/kg体重/日の範囲で投与し、グルタチオンの肝レベルを迅速に増大させる。最初の処置の後、グルタミン又はグルタミン等価物のさらなる量を70−500mg/kg体重/日の範囲で投与し、グルタチオンレベルを維持させればよい。投与経路は中毒の重篤度によって左右されるが、始めに静脈内投与を行い、次いで経口投与を単独で、又は食物と共に行うことができる。
グルタミンは経腸的手段及び腸管外手段によって投与できる。経腸投与は胃又は十二指腸領域につづく管先を介して設置されるチュービングによって行うことができる。
腸管外投与の例としては、皮下、筋肉内又は静脈内注射、鼻咽頭又は粘膜吸収、又は経皮吸収などの経路を挙げることができるが、これらに限定されない。
腸管外投与のための調製物には、滅菌水性又は非水性溶液、懸濁液及びエマルジョンがある。担体又は閉塞性ドレッシングを使用すれば、皮膚透過性を増し、吸収を増大させることができる。
グルタミンは単独で、又は食餌添加物として投与することができる。食餌添加物として使用する場合、グルタミンは患者に投与する前に、存在する経腸又は腸管外食餌と混合すればよい。例えば、グルタミンは標準的な総合腸管外栄養(TPN)製剤に含有させることができる。あるいは、グルタミンは食餌の他の成分と直接に混合することなく、分離して投与することができる。
本発明の方法は、グルタミンと同等の機能特性を保持しているグルタミンの機能的同族体、置換産物、異性体、又は相同体を用いても実施することができる。具体的には、グルタミン等価物はインビトロ又はインビボのいずれかで試験すれば、肝細胞におけるグルタチオンレベルの維持又は増大に有効となるであろう。
グルタミン又はグルタミン等価物の投与により、アセトアミノフェンに起因する毒性から保護される。アセトアミノフェンは例えばコデイン又は偽塩酸エピネフリンと一緒に、又は単独で鎮痛剤として普通に使用されている強力な肝毒性物質である。アセトアミノフェンを含有する医薬組成物は大衆薬として自由に入手できる。肝毒性、時に致死性はアセトアミノフェンの過剰投与時における既知の作用である。
アセトアミノフェンの普通の調製物は、錠剤又はカプセル剤1個当たり325−500mgを含有している。肝毒性は10gの摂取により引き起こされ得、これは500mg錠剤の20個分に相当する。しかし、致死は15gを摂取した後に引き起こされ得るが、過剰投与のために入院する前における100個の錠剤(アセトアミノフェン30−50g)の消費が不明であるわけではない。
アセトアミノフェン誘発性の劇症肝不全に罹患した100人の患者を試験することにより、アセトアミノフェン解毒剤を投与しなかった患者の死亡率が58%であり、過剰投与の10−36時間後に解毒剤を投与した患者のそれは37%であった、という報告がなされた[Harrison,P.M.らのThe Lancet:1572−1574(1990年6月30日)]。
本発明では、グルタミンを投与することにより、アセトアミノフェン毒性が関与する死亡率を減少させる。5日間グルタミンを前もって食餌させておいたラットをアセトアミノフェンで処置した10時間後では、アセトアミノフェンでの処置の6時間後に減少した肝グルタチオンレベルを正常付近にまで回復させることが認められた。通常の食事を与えたラットにおけるグルタチオンの肝レベルは、10時間目では正常レベルよりも低い。
グルタミンを添加した食事を与えたラット群の死亡率が15%であることと比較すると、通常の食事を与えたラット群の死亡率が大きい(46%)という、グルタチオンレベルの回復の相違が見られる。
過剰用量のアセトアミノフェンの摂取後、ヒトに超正常の量のグルタミンを投与すると、正常限界内の肝機能の維持と患者の回復が認められる。アセトアミノフェン32.5g(325mgカプセル剤100個)を摂取した20時間後に、グルタミン40gによる毎日の処置を開始した。グルタミンは、1日当たりメチオニン1gを含むアミノ酸100gの総量で静脈内投与した。患者の消化管機能が喪失していたため、経腸投与は不可能であった。
グルタミンを投与した4日間は殆どの肝機能試験は正常限界内にあり、患者の回復を参酌しつつ4日後に処置を中断した。従って、本発明に従い、超正常の量のグルタミンを投与すると、致死的な可能性のある過剰用量のアセトアミノフェンを飲んだ後でも患者の肝機能及び回復が維持される。
グルタミン投与によって、普通に用いられている別の薬物、5−フルオロウラシル[5FUと呼ばれる5−フルオロ−2,4−(1H,3H)−ピリミジンジオン]に付随する毒性も減弱される。5FUは結腸、直腸、乳房、胃及び膵臓の癌腫を管理するために処方される強力な化学療法剤である。超正常量のグルタミンを投与することにより、グルタチオンの組織レベルを、5FUを投与する前日又は前週から高めることができる。グルタミン投与によって、高められたグルタチオンレベルのままで5FU療法の間持続させることもできる。
5FU処置の5日前からグルタミン添加TPNを与えたラットでは、肝及び空腸のグルタチオンレベルは標準的TPNを与えたラットのそれよりも有意に高かった。標準的TPNを与えたラットの3日間生存率は64%であるが、グルタミン添加TPNを与えたラットの生存率は88%であり、これは標準的TPN群よりも有意に高い増大である。
このように、超正常量のグルタミンを投与すれば、普通の療法剤を暴露させたラットにおけるグルタチオンの組織レベルを有意に増大させ、生存率を有意に増大させることができる。さらに、超正常量のグルタミンを投与すること、普通の肝毒素、アセトアミノフェンの致死的可能性のある用量を投与した後のヒトの生存率を高め、正常な肝機能を維持させることができる。
以下に実施例を記載して、グルタミン投与が組織グルタチオンレベルを増大させ、酸化的損傷を引き起こすことのできる物質に動物を暴露させることに伴う死亡率を減少させることのできるその能力をさらに詳細に説明する。しかし、これらの実施例はいかなる意味においても限定的に解釈すべきではなく、むしろ本発明の種々の特徴を単に説明するだけのものと解釈すべきである。
実施例1
雄性ウィスター・ラット(n=69、202±2g)に空腸葉脈カテーテル法(jugular venous catheterization)を施し、2つの群のいずれかに無作為に分けた:(1)標準的TPN(STD)、及び(2)グルタミン添加TPN(グルタミン−TPN)。すべてのTPN食餌は等窒素量、及び等カロリーであった。食事の5日後に5FU(150mg/kg)を腹腔内投与した。0時(基準、5FU前)、5FU投与後1、2及び3日目にラットを次々と殺した。組織を採取し、肝及び空腸粘膜グルタチオン、及び血漿グルタミンを測定した。Anderson[Anderson,M.E.の"Enzymatic and chemical methods for the determination of glutathione,"in Glutathione,ドルフィン(Dolphin)ら編,ジョン・ウィリー&サンズ,Inc.,ニューヨーク,パートA,339−365頁(1989)]の方法によって、総グルタチオンを検定した。72時間生存率のデータを入手するため、さらなる動物を試験した。得られた結果を平均±SEMで表す。
基準組織グルタチオンレベルは両群ともに同様であった(第1図)。5FU投与後では、肝グルタチオンはSTDラットでは正常レベルよりも下方に減少した。これとは対照的に、グルタミン−TPNラットは5FU投与後2及び3日目の時点にて肝グルタチオンを有意に高いレベルで維持することができた(第1図)。両群間の生存率の有意な差は後方の時間点になる程に明らかとなった。空腸グルタチオンは同様のパターンで推移する傾向にあった(第1表)。
グルタチオン添加TPNを投与すると、肝及び空腸グルタチオンレベルは標準的TPNを与えたラットで観察されるそれよりも高いレベルで維持された。従って、グルタミンの投与により、組織グルタチオンレベルは増大し、酸化的損傷に対して保護効果が得られる。
実施例2
空腸葉脈カテーテル法に従って、雄性ウィスター・ラット(n=97、201±2g)を2つの群のいずれかに無作為に分けた:(1)グルタミン添加TPN(GLN)、及び(2)標準的TPN(STD)。すべての腸管外食餌は等窒素量、及び等カロリーであった。食事の5日目にアセトアミノフェン(400mg/kg IP)を投与し、注射後0時、1、6、10.及び24時間時点にラットを殺した。細胞を採取し、肝グルタチオン、及び肝組織構造を調査した。肝酵素及びグルタチオン(全及び酸化グルタチオン)測定のために血漿を入手した。
第2表に示されるように、グルタミンを与えたラットはアセトアミノフェン投与後6及び10時間の両時点にてSTDラットと比較すると有意に高い肝グルタチオンレベルを示した。24時間の時点では、グルタミン添加TPNを与えたラットはSTDラットと比較して有意に低い血漿肝酵素レベルを示し、またSTDラットよりも低い死亡率であった。血漿グルタミンレベルは添加ラットにて維持されたが、STDラット群では正常レベルよりも低下した。
これらのデータは、グルタミン添加TPNを投与すると、肝グルタチオンレベルが上昇し、肝臓保護作用が大きくなり、さらにアセトアミノフェン誘発性の肝損傷時の死亡率を減少させることを示している。データはさらに、生存率の増大がグルタミン添加及び来もグルタチオン合成の補助と相関しており、グルタミン添加食餌の投与により宿主の抗酸化防御が増大されることも示している。
実施例3
アセトアミノフェン325mgを含有する100個のカプセル剤を自殺目的で摂取した48才の男性に、その5時間後に緊急治療室に運んだ。入院時における患者のアセトアミノフェンの血清レベルは224mg/dLであった。この患者は未知量のバルビツレート及びイブプロフェンも飲んでいた。アセトアミノフェンの過剰用量のために施される標準的な治療法であるN−アセチルシステインの経腸投与は、この患者の消化管不全のために実施不可能であった。
入院後12時間の後、グルタミン及び他のアミノ酸を含有するデキストロースの10%溶液を静脈内に投与する処置を開始した。4日間にわたって、1日当たりグルタミン40g及びメチオニン1gを1日当たり総アミノ酸量100gで患者に投与した。
実施した殆どの肝機能検査は、グルタミンを静脈内注入していた4日間の期間中、正常限界内であった。第3表に示されるように、グルタミン処置の中及び処置後では総ビリルビンは正常レベルを超えて上昇しなかった。
患者が実質的に回復した4日後に、処置を中断した。
本発明を好ましい態様と共に説明してきたが、本発明の精神及び範囲を逸脱することなく、修飾及び改変が可能であることは理解されよう。このような修飾は本発明及び添付の請求の範囲の範囲内に包含されると考えられる。
Claims (35)
- 組織グルタチオンレベルが減少していると分かっているか、あるいはその疑いのある生理学的または病因学的症状を有する患者におけるグルタチオンの組織濃度を増大させるに有効な量のグルタミン又はその相同体もしくは異性体を含有する、グルタチオンの組織濃度を増大させるための医薬組成物。
- 該組織が肝組織である請求項1に記載の医薬組成物。
- 該組織が空腸組織である請求項1に記載の医薬組成物。
- 腸管外投与用の請求項1に記載の医薬組成物。
- 静脈内投与用の請求項4に記載の医薬組成物。
- 経腸的投与用の請求項1に記載の医薬組成物。
- グルタチオンの血漿レベルを増大させるに有効な量のグルタミン又はその相同体もしくは異性体を含有する、グルタチオンの血漿レベルを増大させるための医薬組成物。
- 腸管外投与用の請求項7に記載の医薬組成物。
- 静脈内投与用の請求項8に記載の医薬組成物。
- 経腸的投与用の請求項7に記載の医薬組成物。
- グルタチオンの肝濃度を増大させるに有効な量のグルタミン又はその相同体もしくは異性体を含有する、生体異物又は求核性のその代謝産物の肝毒性を減弱するための医薬組成物。
- 該生体異物が化学療法剤である請求項11に記載の医薬組成物。
- 該生体異物がパラコート、アセトアミノフェン、シクロホスファミド、及び5−フルオロウラシルを含む群の中から選ばれる請求項11に記載の医薬組成物。
- 腸管外投与用の請求項11に記載の医薬組成物。
- 静脈内投与用の請求項14に記載の医薬組成物。
- 経腸的投与用の請求項11に記載の医薬組成物。
- 患者における組織グルタチオンを増大させるに有効な量のグルタミン又はその相同体もしくは異性体を含有する、組織グルタチオンが減少していることを特徴とする症状を処置するための医薬組成物。
- 該組織が肝組織である請求項17に記載の医薬組成物。
- 該組織が空腸組織である請求項17に記載の医薬組成物。
- 該症状が癌、栄養失調、ショック、感染、敗血症、及び食欲不振を含む群の中から選ばれる請求項17に記載の医薬組成物。
- 該ショックが器官移植に付随するものである請求項20に記載の医薬組成物。
- 該ショックが感染に付随するものである請求項20に記載の医薬組成物。
- 腸管外投与用の請求項17に記載の医薬組成物。
- 静脈内投与用の請求項23に記載の医薬組成物。
- 経腸的投与用の請求項17に記載の医薬組成物。
- 肝グルタチオンレベルを増大させ、また維持させるに有効な量のグルタミン又はその相同体もしくは異性体を含有する、薬物又はその代謝産物が求核性基を含有している当該薬物の過剰投与を処置するための医薬組成物。
- 該薬物がアセトアミノフェンである請求項26に記載の医薬組成物。
- 腸管外投与用の請求項26に記載の医薬組成物。
- 静脈内投与用の請求項28に記載の医薬組成物。
- 経腸的投与用の請求項26に記載の医薬組成物。
- 組織グルタチオンレベルを増大させ、また維持させるに有効な量のグルタミン又はその相同体もしくは異性体を含有する、組織に対する放射線誘発性の酸化的障害を減弱させるための医薬組成物。
- 該放射線がX−放射線である請求項31に記載の医薬組成物。
- 腸管外投与用の請求項31に記載の医薬組成物。
- 静脈内投与用の請求項33に記載の医薬組成物。
- 経腸的投与用の請求項31に記載の医薬組成物。
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