JP3546069B6 - 中央チャンネル信号導出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、左及び右チャンネル信号を有する立体音響信号から中央チャンネル信号を導出するための中央チャンネル信号導出装置に関するものである。立体音響の再生における中央チャンネル信号の利用は、左右のラウドスピーカーに対して聴取者が取る位置によって実際に感じる音源の位置に及ぼす影響が小さいという効果がある。これは、立体音響オーディオ情報の再生が映像の再生と組合されている場合、例えば立体音響再生付きのテレビジョンのような場合に特に重要である。なんとなれば、オーディオビジュアルプログラムを再生する際に、音源があるように感じる位置が映像スクリーンの位置から遠くない位置であることが大切であるからである。
【0002】
【従来の技術】
中央チャンネル信号を導出するための装置は米国特許第4,024,344 号から周知である。この特許に記載されている装置では、左右チャンネル信号の低周波部分と相互に関連する信号成分を検出している。この検出を行うと、左チャンネル信号の低周波信号成分と右チャンネル信号の低周波信号成分との積を取る。この乗算の結果のDC成分を整流したチャンネル信号のDC成分の和と比較する。比較の結果に応じて、左右チャンネル信号の低周波成分の和の大きい部分又は小さい部分を中央チャンネル信号として利用している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この装置の欠点は、中央チャンネル信号に左右チャンネル信号が両者等しい強度で現れることである。これは、左右チャンネル信号の逆位相の信号成分が、このようにして得られた中央チャンネル信号の中では消えてしまうことを意味する。これは特に逆位相成分が立体音響信号における最も強力な音源から来る場合に不利益となる。左右チャンネル信号を等しいウェイト係数で加算する場合は、逆位相成分が消失し、聴取者にとって中央チャンネル信号が単調な音に聞こえる。本発明の目的は、中央チャンネル信号において前記の欠点を除いた装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明による中央チャンネル信号導出装置は、左チャネル信号及び右チャネル信号を有する立体音響信号から中央チャネル信号を導出する中央チャネル信号導出装置において、
特定の瞬間において、左チャネル信号の信号値と右チャネル信号の信号値の組合せを示す状態エリアおいて優勢な方向である方向ベクトルの方向を導出する手段と、
前記導出された方向に基づいて、ウェイト係数を設定する手段と、
前記ウェイト係数に基づき、前記中央チャネル信号を構成する、重み付けされた左チャネル信号と右チャネル信号との和を決定する手段とを具えることを特徴とする。
【0005】
本発明による装置においては、左右チャンネル信号が中央チャンネル信号に寄与する程度は、最も強力な音源の方向によって決まる。検出される方向は、左右チャンネル信号の間の相互の位相差によって決まる。ウェイト係数を正しく選択すると、更に導出された中央チャンネル信号の優勢な成分については、逆位相であっても消失する量が小さい。
【0006】
最も強力な音源の方向は、例えばその状態エリアにおける優勢な方向を信号値の組合せに応じて決める評価技術に基づいて、数値として測定することができる。1つの可能な評価技術は最小二乗法と呼ばれるものであり、これによると、状態エリアの原点を通る曲線の方向が、その曲線から状態エリアの各点(各点は組合せによって形成される)への距離の二乗の和を最小にするように選択される。しかしながら、更に他に適切な方法もある。
【0007】
比較的簡単な方法で実現できることから魅力的な測定が本発明の装置の実施例で実施されており、これは、前記方向ベクトルの成分を表す第1及び第2のベクトル成分を生成するための生成手段を有し、ウェイト係数は方向ベクトルの成分に依存し、信号値及び方向ベクトルと信号値の組合せによって決まるベクトルとの内積の組合せからベクトル成分信号に対する第1及び第2の適合値を導出するための導出手段を有し、第1及び第2の適合値間の比は信号値組合せの左及び右チャンネル信号の信号値間の比に対応し、第1及び第2の適合値の符号は内積の符号と信号値組合せからの左及び右チャンネル信号の信号値の符号によって決定し、第1の適合値を第1のベクトル成分信号に加え且つ第2の適合値を第2のベクトル成分信号に加えることによってベクトル成分信号の信号値とする適合手段を有するものである。
【0008】
方向ベクトルの適合を内積の符号に依存させることにより、適合の方向が常に方向ベクトルと一致するようになる。左右チャンネル信号が両者共DC成分を含まない信号であるため、この依存関係なしには方向ベクトルが平均して変化しない。他の実施例では、設定手段がその符号が方向ベクトルの方向に依存するウェイト係数をセットする。
【0009】
立体音響イメージにおいて実際に感じる音源は一般に位置も周波数も異なる。従って、相関信号成分を異なった周波数帯に分割するのが有利である。この方法では、異なった音源のための相関成分の分割が相互に独立の方法で遂行される。
【0010】
【実施例】
図1〜9を参照して、本発明を更に詳細に説明しよう。
【0011】
図1は右チャンネル信号Rと左チャンネル信号Lとを含んだ離散時間立体音響信号の一例を示している。右チャンネル信号Rは、等距離瞬時t1, …, tkにおける右チャンネル信号の信号値を表す標本R(1), …, R(k)の系列を具えている。左チャンネル信号Lは等距離瞬時t1, …, tkにおける左チャンネル信号の信号値を表す標本L(1), …,L(k)の系列を具えている。図2は、その中の点が瞬時tnにおける左チャンネル信号と右チャンネル信号との信号値の組合せ(R(n), L(n))の位置を指示している状態エリアを示している。この図表は原点23で交差する20と21とにより表される二つの軸線を示している。各点の垂直位置が右チャンネル信号Rの信号値を表しているのに対して、各点の水平位置が同じ瞬時における左チャンネル信号Lの信号値を表している。参照符号24は方向ベクトルWhを表している。この方向ベクトルが原点23と前記組合せ(R(n),L(n))の位置の各々とにより形成されるベクトルの平均方向を示している。この方向ベクトルWhは、立体音響信号において最も強力な音源の方向を表しているベクトルであると考えてもよい。本発明の発明思想は、方向ベクトルの方向が、右チャンネル信号と左チャンネル信号とが中央チャンネル信号に寄与する尺度を決定するために用いることができる。ウェイト係数の適切な選択は、中央チャンネル信号Cへの左チャンネル信号Lの寄与を表している第1ウェイト係数w1がsin(θ) に等しく、ここでθは軸線21と方向ベクトルWhとの間の角であり、また中央チャンネル信号Cへの右チャンネル信号Rの寄与を表している第2ウェイト係数w2をcos(θ) に等しく選択することである。
【0012】
そのような選択がなされた場合には、反対位相の左及び右チャンネル信号中に起こる支配的信号成分は、一例により以下に図解するように、中央チャンネル信号において維持される。
【0013】
左チャンネル信号LはA.sin(f1,t) に等しく右チャンネル信号Rは-A.sin(f1,t)に等しく、ここでtは時刻を表しており、f1は周波数を表すと仮定しよう。対応する方向ベクトルは図4においては40で表される。ウェイト係数w1及びw2はそれぞれこの時−2-1/2及び2-1/2である。中央チャンネル信号はこの時2-1/2.A.sin(f1,t) である。
【0014】
例えばL=R=A.sin(f1,t) のような、左チャンネル信号と右チャンネル信号とが同位相である場合には、対応する方向ベクトルは図4において参照符号41により示される方向を有する。その場合にはウェイト係数に対する値は双方共2-1/2に等しい。中央チャンネル信号はこの時21/2.A.sin(f1,t) に等しい。前述のことから明らかなように、左チャンネル信号と右チャンネル信号との位相には関係無く利用できる中央チャンネル信号が常に存在する。
【0015】
しかしながら、先に説明した選択と異なるウェイト係数の選択もまた可能である。例えば、方向ベクトルの方向に基づいてウェイト係数の絶対値ではなくウェイト係数の符号のみを作ることも可能である。理論的には、その関係に対して左チャンネル信号と右チャンネル信号とから作られる中央チャンネル信号成分に対する妨害が低減される、方向ベクトルとウェイト係数との間のあらゆる関係が適している。
【0016】
図3は、本発明による中央チャンネル信号導出装置10の一実施例を示す。図示の装置は立体音響信号の左チャンネル信号Lと右チャンネル信号Rとをそれぞれ受信するための、二つの入力端子30と31とを有している。方向検出回路32は、当該回路の入力端子により左チャンネル信号Lと右チャンネル信号Rとを受信するために入力端子30と31とへ結合されている。ベクトルWhの方向を指示する信号Vwh を回路33に供給し、当該回路は信号Vwh から2個のウェイト係数w1及びw2をそれぞれ表わす2つの信号Vw1及びVw2を取り出す。信号Vw1 が乗算器34の第1入力端子へ印加されるのに対して、信号Vw2 が乗算器35の第1入力端子へ供給される。乗算器34の第2入力端子は、左チャンネル信号Lを受信するために入力端子30へ結合されている。乗算器34の出力端子は、ウェイト係数w1を示す信号Vw1 が乗算された左チャンネル信号Lに等しい信号を発生する。乗算器35の第2入力端子は右チャンネル信号Rを受信するために入力端子31へ結合されている。乗算器35の出力端子は、ウェイト係数w2を示す信号Vw2 が乗算された右チャンネル信号Rに等しい信号を出力する。乗算器34と35との出力信号は加算器回路36により中央チャンネル信号Cへ組み合わされ、その信号は乗算器34と35との出力信号の合計のβ倍に等しい。全信号成分が中央チャンネル信号の付加により影響されないようにするため、乗算器34と35との出力端子上の信号が減算器37と38とにより、それぞれ左チャンネル信号Lと右チャンネル信号Rとから減算される。減算器37の出力は中央チャンネル信号Cを発生するために用いた、オリジナルの左チャンネル信号の一部(α)だけ減少したオリジナルの左チャンネル信号Lを含む適合した左チャンネル信号L’を出力する。
【0017】
減算器38の出力端子は中央チャンネル信号Cを発生するために用いたオリジナルの右チャンネル信号Rの一部(α)だけ減少したオリジナルの右チャンネル信号Rを含む適合した右チャンネル信号R’を出力する。
【0018】
図3に表現されている装置においては、適合した左チャンネル信号L’と、適合した右チャンネル信号R’、及び中央チャンネル信号Cが得られる。本発明は、左チャンネル信号と右チャンネル信号との組合せによって中央チャンネル信号を生成することに限定されるものではない。代わりに、中央チャンネル信号のみを得ることが可能である。その場合には、モノラルの信号が得られ、その音は左チャンネル信号及び右チャンネル信号だけが組み合わされた場合に得られるモノラルの信号よりも一層鮮明である。更にその上、信号L’、C及びR’は値α及びβをセットすることにより設定され得ることは注目されるべきである。一つの選択はα=β=1に設定することであり、その場合、L+R=L’+R’+C’となる。
【0019】
その代わりに、入力パワーPin=L2 +R2 を出力パワーPout =(L’)2 +(R’)2 +C2 と等しいようにαとβとを選択することも可能である。非常に多くのその他の基準がαとβとの値を選択するために可能であることは明らかである。
【0020】
方向ベクトルWhの方向は多くの方法で決定され得る。最初の可能性の原理は図5を参照して以下に説明しよう。この図面においては、左チャンネル信号と右チャンネル信号との信号値の多くの組合せ(R(n), L(n))は明確にするために小さく維持されている。これらの組合せを表す点は50, 51, 52及び53の符号が付けられている。ベクトルWhは、点50, …, 53からベクトルWhまでの距離の自乗の合計が最小化される、原点23を交差する線を決定することにより見出され得る。この計算に対しては種々のアルゴリズムが既知である。それ故に、それらのアルゴリズムは更に詳細には説明しない。
【0021】
実現することが簡単であるので非常に魅力的であるベクトルWhの方向を決定するもう一つの方法は、図6を参照して以下に説明する。
【0022】
瞬時t1においては方向ベクトルがWh0であると仮定しよう。右チャンネル信号と左チャンネル信号との信号値の組合せ(R(n), L(n))は点60により表されている。方向ベクトルWh0と、原点と点60とにより決定されるベクトル62との内積の符号に依存して、方向ベクトルWh0は、点60により決定されるベクトル62の方向に一致する方向を有する適合ベクトル又は点60により規定されたベクトルとは反対の方向を有する適合ベクトルにより適合される。(ここでは、二つのベクトル(x1, x2)及び(x3, x4)の内積Iは、I=x1×x3+x2×x4として定義される。)点60と方向ベクトルWh0とにより決定されたベクトルの内積は正であるから、方向ベクトルWh0は点60により決定されるベクトル62に一致する方向を有する適合ベクトル61により適合される。適合ベクトル61の長さは好適にベクトル62の長さと一致する。しかしながら、このことは必要ではない。ベクトル62の長さと異なる長さを適合ベクトルに割り当てることが代わりに可能である。例えば、適合ベクトルへ予定された長さの単位を割り当てることが可能である。適合ベクトルの方向が前記内積の符号により決定されることのみが本質的である。適合ベクトル61により適合された方向ベクトルがWhと呼ばれる。信号値の次の組合せ(R, L)が利用できる瞬時に、方向ベクトルが再適合される。瞬時t2に利用できるようになる次の組合せ(R, L)が点63により決定されると仮定しよう。点63により決定されるベクトルは65の符号が付けられている。ベクトル65と方向ベクトルWh1との内積は負である。言い換えれば、64の符号を付けられた適合ベクトルはベクトル65の方向と反対の方向を有する。適合ベクトル64による適合の後に得られる適合されたベクトルは、Wh2の符号を付けられる。利用できるようになる各々次の組合せ(R, L)に対して、方向ベクトルが今までに説明した方法で適合される。方向ベクトルは、連続する組合せ(R, L)と関連する内積とにより決定される適合ベクトルの平均方向に一致する方向をしめる。今までに説明した方向ベクトルの適合処理の間に、適合ベクトルは常に方向ベクトルWhと平行な成分を有するので、方向ベクトルの長さは各々の適合処理の後に増大する。それに加えて、立体音響信号の内容、すなわち最も強力な音源の方向が連続的に変化する。それ故に、適合処理を好適に実行することにより、直前の制限された数の組合せ(R, L)のみが方向ベクトルを決定することができる。このことは、方向ベクトルが決定される瞬時の直前の時間窓内に位置する制限された数の組合せ(R, L)に基づいて方向ベクトルを常に決定することにより達成される。方向ベクトルを決定するためには数十ミリ秒程度の長さの時間窓で充分であることが分かった。代わりに、組合せ(R, L)の影響の度合いが、この組合せが過去に更に置かれたように減少するような方法で方向ベクトルを決定することも可能である。
【0023】
図7は方向検出回路32に対する一実施例を示している。この方向検出回路32は左チャンネル信号と右チャンネル信号との信号値の連続する組合せ(R, L)を受信するための入力端子70を有している。入力端子70上のこの組合せは回路71へ印加される。この回路71は更に、状態エリアにおいて軸線20と21に平行な方向ベクトルの成分を表わす第1ベクトル成分信号Wh1と第2ベクトル成分信号Wh2とを印加される。この回路71がそれらから慣習的な様式でR×Wh1+L×Wh2に等しい信号SIP を計算する。この信号SIP が方向ベクトルと組合せ(R, L)により決定されたベクトルとの内積を表現している。符号検出回路72がその信号SIP の符号を検出する。この符号を表現している信号Vtが符号検出回路72により回路73の第1入力端子へ印加される。組合せ(R, L)を受信するために回路73の第2入力端子は入力端子70へ接続されている。
【0024】
この回路73は信号値の組み合わせと内積の符号からベクトル成分信号に対する第1及び第2適合値を得るために配設されており、第1適合値と第2適合値との間の比率は、信号値の組合せからの左チャンネル信号と右チャンネル信号との信号値との間の比率に相当し、且つ第1及び第2適合値の符号は、内積の符号と信号値の組合せからの左及び右信号チャンネルの信号値の符号とにより決定される。
【0025】
これは、例えば、組合せ(R, L)からの左及び右チャンネル信号の信号値に回路72の出力信号Vtを乗算する二つの乗算器により実現される。第1及び第2適合値を表わす信号は、これらの乗算器の出力端子から引き出されてもよい。第1及び第2適合値を表わす信号はシフトレジスタ75の入力端子へ印加される。新しい第1及び第2適合値の組合せが決定される度ごとに、これらの新しい適合値がこのシフトレジスタ75内へシフトされる。このシフトレジスタの記憶容量は信頼できる方法で方向ベクトルを決定するのに充分とする。このシフトレジスタ75は記憶された第1及び第2適合値を示す出力信号に対して並列出力端子を有している。第1及び第2適合値を供給するために、シフトレジスタの出力端子が合計回路76の入力端子へ接続されている。この合計回路は回路の入力端子へ印加された全部の第1適合値の合計を決定し、且つ回路の入力端子へ印加される全部の第2適合値の合計を決定する、慣習的な種類のものである。第1信号値の特定の合計を示す信号が第1ベクトル成分信号Wh1として出力される。第2適合値の合計を示す信号は第2ベクトル成分信号Wh2として出力される。
【0026】
回路33は慣習的にウェイト係数w1とw2とを表現している信号Vw1 とVw2 とをそこから導出する。先にすでに説明したように、sin(θ)とcos(θ)とがこれらのウェイト係数に対して適当な値である。これらの余弦関数と正弦関数の値は信号Wh1 とWh2 とから慣習的に決定されてもよい。
【0027】
図8は方向検出回路32のもう一つの実施例を示している。
【0028】
方向検出回路は左チャンネル信号Lと右チャンネル信号Rの信号値を受信するために入力端子80を有する。信号RとLは一緒に組合せ信号V(R, L)を形成する。入力端子80におけるこの組合せ信号は回路81へ印加される。回路81は、更に状態エリア内の軸線20と21にそれぞれ平行である方向ベクトルの成分を表す第1ベクトル成分信号 Wh1’と第2ベクトル成分信号 Wh2’が供給される。回路81がそれから慣習的な態様でR.Wh1’+L.Wh2’に等しい信号 SIP’を計算する。この信号 SIP’が方向ベクトルと組合せ信号V(R, L)により決定されるベクトルとの内積を表現している。符号検出回路82がこの信号 SIP’に応じて内積の符号を検出する。この信号を表す信号Vt’は回路83の第1入力端子へ信号検出回路82により印加される。更に回路83の入力端子は組合せ信号V(R, L)の一部を形成する左チャンネル信号Lと右チャンネル信号Rとを供給される。
【0029】
回路83は回路73に類似する方法で、第1及び第2適合値を計算する。
【0030】
このことは、例えば、組合せ信号V(R, L)から左及び右チャンネル信号の信号値に回路82の出力信号Vt’を乗算する二つの乗算器84及び85により実現されてもよい。第1及び第2適合値回路82の出力信号Vt’を示す信号は、これらの乗算器の出力端子から引出してもよい。第1適合値を示す信号は積分回路86へ印加される。第2適合値を表現する信号は積分回路87へ印加される。積分回路86と87は同じである。それらは、例えば、出力端子がコンデンサ89を経て反転入力端子へフィードバックされる演算増幅器88を具えている。抵抗90がコンデンサ89と並列に接続されている。積分回路86の演算増幅器88の反転入力端子は抵抗91を通って乗算器84の出力端子へ結合されている。類似の方法で積分回路87の演算増幅器の反転入力端子が乗算器87の出力端子へ結合されている。積分回路86が乗算器84の出力信号を積分する。この信号は第1適合値を表わしている。積分回路86の演算増幅器88の出力端子には、従ってベクトル成分信号Wh1 を表わす信号が存在する。コンデンサ89は抵抗90により橋絡されている。このことは、乗算器出力信号がベクトル成分信号Wh1 の大きさに影響を有して信号が過去に別に生じたように減少することを意味する。このことは、信号Wh1 が最も最近に決定された第1適合値により特に決定されることを意味する。積分回路によってベクトル成分信号Wh2 を決定することは、積分回路86により信号Wh1 を導出することに相当している。回路33が信号Vw1 とVw2 とを信号Wh1 とWh2 とから導出する。
【0031】
立体音響イメージにおける仮想音源は一般に場所と周波数との双方において異なっている。それ故に、異なる周波数帶域に対して修正された信号成分を分離することは有利である。この方法においては異なる音源に対して相関する成分が独立して分離されることが達成される。これが実現される装置に対する一実施例が図9に示されている。図示の装置は左チャンネル信号を複数のサブ信号La, …,Lnに分離し、その周波数スペクトルが異なる周波数帶域内に置かれる慣習的な種類の第1フィルタバンク 100を具えている。類似の方法で右チャンネル信号Rがフィルタバンク 101の助けによりサブ信号Ra, …, Rnに分離される。中央サブ信号及び適合された左及び右サブ信号は、図3に示された装置10に類似している装置 10a, …, 10n によって周波数帶域毎に引き出される。組合せ回路 102が適合された左チャンネル信号L’と、適合された右チャンネル信号R’、及び中央チャンネル信号をサブ信号から形成する。
【図面の簡単な説明】
【図1】離散時間立体音響音声信号の一例を示す図である。
【図2】左チャンネル信号と右チャンネル信号との関連する信号値の組合せが示されている二次元状態エリアを示す図である。
【図3】本発明による装置の一実施例を示す回路図である。
【図4】本発明を説明するための方向ベクトルを含む状態エリアを示す図である。
【図5】本発明を説明するための方向ベクトルを含む状態エリアを示す図である。
【図6】本発明を説明するための方向ベクトルを含む状態エリアを示す図である。
【図7】本発明による装置に使用されるべき方向検出回路の一実施例を示す図である。
【図8】本発明による装置に使用されるべき方向検出回路の別の実施例を示す図である。
【図9】本発明による装置に対する別の実施例を示す図である。
【符号の説明】
10 中央チャンネル信号導出装置
20, 21 軸線
23 原点
24 方向ベクトル
30, 31 入力
32 方向検出回路
33 回路
34, 35 乗算器
36 加算器回路
37, 38 減算器
40, 41 方向ベクトル
50〜53, 60 点
61 適合化ベクトル
62 ベクトル
63 点
64 適合化ベクトル
65 ベクトル
70 入力
71 回路
72 符号検出回路
73 回路
75 シフトレジスタ
76 加算回路
80 入力
81 回路
82 符号検出回路
83 回路
84, 85 乗算器
86, 87 積分回路
88 演算増幅器
89 コンデンサ
90, 91 抵抗器
100 第1フィルタバンク
101 フィルタバンク
102 組合せ回路

Claims (5)

  1. 左チャネル信号及び右チャネル信号を有する立体音響信号から中央チャネル信号を導出する中央チャネル信号導出装置において、
    特定の瞬間において、左チャネル信号の信号値と右チャネル信号の信号値の組合せを示す状態エリアおいて優勢な方向である方向ベクトルの方向を導出する手段と、
    前記導出された方向に基づいて、ウェイト係数を設定する手段と、
    前記ウェイト係数に基づき、前記中央チャネル信号を構成する、重み付けされた左チャネル信号と右チャネル信号との和を決定する手段とを具えることを特徴とする中央チャネル信号導出装置。
  2. 前記方向ベクトルの方向を導出する手段は、方向ベクトルの成分を表す第1及び第2の方向ベクトル成分信号を発生する手段として構成され、
    当該方向ベクトルの方向を導出する手段は、ある瞬間における前記左チャネル信号及び右チャネル信号の信号値の組合せと、当該信号値の組合せにより決定されるベクトルと前記方向ベクトルとの内積とから前記方向ベクトル成分信号を得るために有用な適合ベクトルの第1及び第2の適合値を導出する導出手段を有し、前記第1の適合値と第2の適合値との間の比は、前記信号値の組合せの左チャネル信号の信号値と右チャネル信号の信号値との比に対応し、前記第1及び第2の適合値の符号は、前記内積の符号と、前記信号値の組合せからの左チャネル信号及び右チャネル信号の信号値の符号とにより決定され、
    さらに、当該方向ベクトルの方向を導出する手段は、前記第1の適合値を前記第1のベクトル成分信号に加算すると共に前記第2の適合値を第2のベクトル成分信号に加算することにより前記方向ベクトル成分信号の信号値を適合する適合手段を有し、
    前記設定手段は、前記方向ベクトル成分信号に基づいて前記ウェイト係数を設定するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の中央チャネル信号導出装置。
  3. 請求項1又は2に記載の中央チャネル信号導出装置において、前記設定手段は、符号が前記方向ベクトルの方向に依存するウェイト係数を設定するように構成されていることを特徴とする中央チャンネル信号導出装置。
  4. 請求項3に記載の中央チャネル信号導出装置において、前記ウェイト係数の1つが方向ベクトルの方向を決める角度の余弦に比例し、他のウェイト係数がこの角度の正弦に比例し、ウェイト係数の二乗和が本質的に一定であることを特徴とする中央チャンネル信号導出装置。
  5. 請求項1、2、3又は4に記載の中央チャネル信号導出装置において、前記左チャンネル信号を周波数スペクトルが異なった周波数帯に位置する複数の左サブ信号に分割するための第1フィルターバンクと、前記右チャンネル信号を周波数スペクトルが左チャンネル信号の分割された周波数帯に対応して位置する複数の右サブ信号に分割するための第2フィルターバンクとを有し、周波数帯毎に中央サブ信号を導出し、これらの中央サブ信号を中央チャンネル信号に組合せることを特徴とする中央チャンネル信号導出装置。
JP1993258332A 1992-10-15 1993-10-15 中央チャンネル信号導出装置 Expired - Lifetime JP3546069B6 (ja)

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NL92203155:4 1992-10-15
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