JP3545145B2 - Deodorant antibacterial sheet - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は脱臭抗菌シートに関し、さらに詳しくは、光反応性半導体の光触媒作用により、悪臭物質や細菌などの有害物質を分解除去可能であるばかりでなく、高度の難燃性および耐久性をも有する脱臭抗菌シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、工場などにおける工業的に発生する悪臭や、多量の廃棄物を排出する飲食店やホテルなどのサービス産業における廃棄物に起因した悪臭が問題となっていたが、最近では、自動車内や一般室内などの日常生活空間における悪臭もクローズアップされてきている。従って、これら悪臭などの有害物質の除去に対するニーズが高まっており、悪臭除去装置や悪臭除去フィルターなどを組み込んだ空気清浄機の開発が盛んに行なわれている。
【0003】
一般の空気清浄機には、活性炭を含有するフィルターが使用されており、活性炭に悪臭などの有害物質を吸着させる方法がとられている。しかしながら、活性炭は大部分の有害物質に対して吸着作用しか示さず、一定量の有害物質を吸着するとフィルターの交換を要する、あるいは、周囲の温度上昇や有害物質の濃度上昇などにより、一度吸着した有害物質が離脱し易いという問題点があった。
【0004】
近年、このような問題を解決するために、有害物質を分解し得る触媒を用いた材料、あるいは該触媒と活性炭のような吸着剤とを組み合わせた材料が開発されてきている。例えば、特開平1−234729号公報では、ハニカム状活性炭表面に光触媒能を有する酸化チタンの層を形成してなる脱臭剤を組み込んだ空気調和機が開示されている。該空気調和機には紫外線ランプが装着されており、該脱臭剤に紫外線を照射することによって、酸化チタンの光触媒作用で活性炭に吸着した有害物質を分解除去する。
【0005】
その他にも、特開平2−253848号公報では、無機質繊維状担体にアナターゼ型酸化チタン、活性炭、並びにマンガン、鉄、銅、コバルト、ニッケルなどのオゾン分解能を有する成分を担持したオゾン分解触媒、特開平3−233100号公報では、酸化チタン、活性炭、鉄系金属化合物の混合物と、これに300nm以上の波長の光を照射する光源とからなる自動車道トンネル用換気設備、特開平4−256755号公報では、酸化チタンなどの光反応性半導体を担持させた粒状パルプからなる光反応性有害物質除去材といった具合に実に様々な有害物質を分解除去可能な材料が開示されている。
【0006】
このように有害物質を分解し得る触媒を用いた材料や、該触媒と活性炭のような吸着剤とを複合化した材料を用いることによって、吸着剤を単独で使用した場合に比べて、より効果的な脱臭が可能となる。しかしながら、これらの従来技術においては、有害物質の除去にのみ重点が置かれており、酸化チタンに代表される光反応性半導体を用いた場合、紫外線源などの光源が近傍に設置されることが多いにもかかわらず、材料自体の難燃性および耐光性には、特別な注意がはらわれていない状況にあった。
【0007】
本発明者らは、かかる問題を解決するべく、難燃性および耐光性を有する材料として、特願平7−65529号において、ポリ塩化ビニル系繊維、ガラス繊維に代表される無機繊維を必須成分として含有する基材中に、光反応性半導体および微細繊維、またはそれらと担体とからなる凝集複合体を内添してなる光反応性有害物質除去材を提案している。しかしながら、該光応性有害物質除去材においては、剛直な無機繊維が用いられているために、断裁などを伴う2次加工時に無機繊維の微細粉塵が発生する、手や体に触れた場合に特有のチクチク感があるなどの解決すべき課題が残されていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、光反応性半導体の光触媒作用により悪臭物質や細菌などの有害物質を分解除去可能で、かつ高度の難燃性および耐久性を有し、さらには上記の従来技術の課題をも解決した脱臭抗菌シートを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、脱臭抗菌シートを発明するに至った。
【0010】
即ち、繊維基材がポリ塩化ビニル系繊維60〜80重量%、天然繊維およびバインダー繊維20〜40重量%よりなり、天然繊維/バインダー繊維の重量比が0.1〜0.6の範囲内にあり、該繊維基材に光反応性半導体および微細繊維の凝集複合体を内添してなることを特徴とする脱臭抗菌シート。
【0011】
繊維基材がポリ塩化ビニル系繊維60〜80重量%、天然繊維およびバインダー繊維20〜40重量%よりなり、天然繊維/バインダー繊維の重量比が0.1〜0.6の範囲内にあり、該繊維基材に光反応性半導体および微細繊維の凝集複合体が内添され、さらに皮膜形成性無機物を全体重量の1〜15重量%の割合で含有することを特徴とする耐久性脱臭抗菌シート。
【0012】
繊維基材がポリ塩化ビニル系繊維60〜80重量%、天然繊維およびバインダー繊維20〜40重量%よりなり、天然繊維/バインダー繊維の重量比が0.1〜0.6の範囲内にあり、該繊維基材に光反応性半導体および微細繊維の凝集複合体が内添され、さらに水酸化アルミニウムまたは水酸化マグネシウムのいずれか1種以上と皮膜形成性無機物よりなる無機混合物を全体重量の10〜15重量%の割合で含有し、該無機混合物における水酸化アルミニウムまたは水酸化マグネシウムのいずれか1種以上の占める割合が50〜80重量%であることを特徴とする難燃性脱臭抗菌シート。
【0013】
本発明の脱臭抗菌シートは、湿式抄紙法により製造されたものであることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
【0015】
以下、本発明の脱臭抗菌シートについて、詳細に説明する。
【0016】
まず、繊維基材について、以下に具体的に説明する。
本発明の脱臭抗菌シートを構成する繊維基材は、ポリ塩化ビニル系繊維を主構成繊維として含有する高度の難燃性を有する繊維基材である。繊維基材で使用される繊維の具体的な説明を通じて繊維基材を説明する。
【0017】
本発明で用いられるポリ塩化ビニル系繊維は、必須構成成分として分子内に塩素を有するポリ塩化ビニルを含有してなる高度の難燃性繊維であり、脱臭抗菌シートに難燃性を付与することを目的に使用されるものであって、塩化ビニルの単独重合繊維や、塩化ビニルと他のポリマー、例えば、酢酸ビニル、アクリロニトリル、ポリビニルアルコール、塩化ビニリデンなどとの共重合繊維など従来公知の繊維を広く使用することができる。
【0018】
難燃性を有する繊維としては、ポリ塩化ビニル系繊維の他に、ガラス繊維、金属繊維、炭素繊維などの無機繊維、アラミド繊維、ポリフェニレンサルファイド繊維などの耐熱性有機繊維を挙げることができる。しかしながら、脱臭抗菌シートに十分な難燃性を付与するためには、無機繊維および耐熱性有機繊維のいずれについても、該繊維を多量に配合せねばならず、例えば無機繊維の場合、無機繊維特有の高度の剛直性のために、靭性に欠ける加工性の低いシートになるばかりでなく、断裁時に無機繊維の粉塵が飛散するなどの取り扱い上の問題がある。一方、耐熱性有機繊維の場合には、このような問題は発生しないものの、先に挙げた耐熱性有機繊維は一般に耐光性に乏しく、例えばアラミド繊維などは光フリース転位により容易に黄変、強度低下してしまう。本発明の脱臭抗菌シートは、光反応性半導体の光触媒作用によって有害物質を分解除去するものであり、太陽光やブラックランプなどの紫外線源の下で使用されるのが一般的であり、耐光性に劣る素材では、耐久性の点で問題がある。
【0019】
ポリ塩化ビニル系繊維の必須構成成分であるポリ塩化ビニルは、繰り返し単位の構造を考慮した場合、約220nmより長波長の光に対して十分な耐性を有するはずであるが、実際にはポリ塩化ビニル中に存在する微量の異種構造や不純物が発色団となって、徐々に光劣化を起こすことが知られており、その詳細は例えば「高分子の光劣化と安定化」(大澤善次郎著 CMC)に記載されている。しかしながら、光安定化技術の進歩により、ポリ塩化ビニルは実用上十分な耐光性を有するに至っており、パイプ、壁装材料、窓材、農業用フィルムなどの耐光性を要求される分野においても広く活用されている。従って、適当な紫外線源の下で使用される本発明の脱臭抗菌シートにおいても、十分な耐久性を有する素材として活用することができる。
【0020】
ポリ塩化ビニル系繊維の配合量は、繊維基材の総重量の60〜80重量%が好ましい。60重量%未満では、脱臭抗菌シートに十分な難燃性を付与することができないので好ましくない。80重量%を超えて多いと、後述の天然繊維およびバインダー繊維の配合量が少なくなり、脱臭抗菌シートの強度が低下、実用に耐え得るものとならないので好ましくない。なお、抄紙性を考慮した場合、該繊維の繊度は0.1〜15デニール、繊維長は1〜20mmであることが好ましい。
【0021】
次に、天然繊維について、以下に具体的に説明する。
【0022】
本発明で用いられる天然繊維は、シート形成のために後述のバインダー繊維と共に使用されるものであって、木材パルプ、麻パルプ、コットンリンターパルプなどに代表される従来公知の植物繊維を広く活用することができる。天然繊維は柔軟性に富み、ポリ塩化ビニル系繊維およびバインダー繊維に良く絡み合って均一なネットワークを形成することによって、湿式抄紙時に必要とされるに十分な湿紙強度を確保できるばかりでなく、その自着能による高いシート形成能によって、バインダー繊維の配合量を減じても実用上十分な強度を脱臭抗菌シートに付与することが可能であり、故に難燃性繊維であるポリ塩化ビニル系繊維を多量に配合することができるので、高度の難燃性を有する脱臭抗菌シートを得ることができる。また、繊維表面が平滑な一般の合成繊維とは異なり、天然繊維は微細なフィブリルを有し、該フィブリルが後述の凝集複合体の脱臭抗菌シート中への定着に有効に作用する。さらには、疎水性のポリ塩化ビニル系繊維の配合量が多い本発明の脱臭抗菌シートにおいては、湿式抄紙時のウェブの保水性が悪く、抄紙ワイヤーやフェルトからのピックアップ不良によって、生産性が低下する恐れが多分にあるが、親水性で保水性に富む天然繊維の使用により、このような問題も解消することが可能である。加えて、ビーターやリファイナーのような通常の叩解機を用いて、その比表面積を任意に調整することも可能であり、湿式抄紙時のウェブの保水性や、脱臭抗菌シートの通気性を容易に制御できる点でも好ましい素材である。
【0023】
次に、バインダー繊維について、以下に具体的に説明する。
本発明におけるバインダー繊維は、上記の天然繊維と共に脱臭抗菌シートを形成するために用いられるものであって、熱溶融性繊維あるいは熱水溶解性繊維が例示される。
【0024】
熱溶融性繊維は、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミドなどの合成樹脂から選択された繊維状のもので、合成樹脂の融点以上の温度で処理することによって合成樹脂が溶融し、接着および強度を発現するものである。
【0025】
熱水溶解性繊維は、ポリビニルアルコール、エチレンビニルアルコールなどの合成樹脂から選択された繊維状のもので、加熱により含水状態のウェブを乾燥させる工程で水温の上昇によって溶解し、ウェブが乾燥することで接着および強度を発現するものである。
【0026】
天然繊維およびバインダー繊維の配合量は、繊維基材の総重量の20〜40重量%が好ましく、かつ天然繊維/バインダー繊維の重量比が0.1〜0.6の範囲内にあることが好ましい。該重量比が0.1未満の場合、天然繊維の配合量に不足し、該繊維によるネットワーク形成能、自着能、凝集複合体の捕捉作用、湿式抄紙時のウェブの保水性に劣るものとなるので好ましくない。一方、該重量比が0.6を越えて大きいと、易燃性の天然繊維のネットワークが脱臭抗菌シート中に張り巡らされ、脱臭抗菌シートの難燃性が低下するだけでなく、バインダー繊維の配合量の低下に伴い、脱臭抗菌シートの耐擦性の低下を招き、毛羽が発生し易くなるなどの問題が生ずるので好ましくない。
【0027】
次に、凝集複合体について、以下に具体的に説明する。
本発明の繊維基材中に内添される凝集複合体は、光反応性半導体および微細繊維を凝集・一体化させてなるものである。凝集複合体で使用される素材の具体的な説明を通じて凝集複合体を説明する。
【0028】
まず、光反応性半導体について、以下に具体的に説明する。
本発明で用いられる光反応性半導体とは、0.5〜5eV、好ましくは1〜3eVの禁止帯幅を有する光触媒反応を生ずる半導体であって、光反応性半導体で生成したOHラジカルにより有害物質が分解される。光反応性半導体の形状としては、粒子状のものが好ましく、比表面積が10〜500m2/gの粒子を適宜選択して用いる。
【0029】
このような光反応性半導体としては、特開平2−273514号公報に開示されているものを挙げることが可能であり、酸化亜鉛、三酸化タングステン、酸化チタン、酸化セリウムなどの金属酸化物が好ましく、これらの中でも、酸化チタンは、構造安定性、光反応性半導体としての能力、取扱い上の安全性などを考慮した場合、特に好ましい材料である。酸化チタンとしては、従来汎用の酸化チタンの他、含水酸化チタン、オルソチタン酸などを使用することが可能であり、その結晶形については特に制限はない。
【0030】
光反応性半導体の配合量は、脱臭抗菌シートの総重量の1〜30重量%であることが好ましい。1重量%未満では、光触媒能に不足し、有害物質の分解除去能が低下するので好ましくない。一方、30重量%を超えて多いと、有害物質の分解除去能は向上するが、光反応性半導体を脱臭抗菌シート中に強固に保持することが困難になり、粉落ちなどによる生産性や加工性の低下、あるいは脱落した光反応性半導体が脱臭抗菌シートの他の場所に飛散し、繊維基材の劣化を招くので好ましくない。
【0031】
次に、微細繊維について、以下に説明する。
本発明で用いられる微細繊維としては、例えば、以下に示す方法で加工されたものが挙げられる。
(1)合成高分子溶液を該高分子の貧溶媒中にせん断力をかけながら流下させ、繊維状フィブリルを沈澱させる方法(フィブリッド法、特公昭35−11851号公報)。
(2)合成モノマーを重合させながらせん断力をかけ、フィブリルを析出させる方法(重合せん断法、特公昭47−21898号公報)。
(3)2種以上の非相溶性高分子を混合し、溶融押し出し、または紡糸し、切断後、機械的な手段で繊維状にフィブリル化する方法(スプリット法、特公昭35−9651号公報)。
(4)2種以上の非相溶性高分子を混合し、溶融押し出し、または紡糸し、切断後、溶剤に浸漬して一方の高分子を溶解し、繊維状にフィブリル化する方法(ポリマーブレンド溶解法、米国特許3、382、305号)。
(5)合成高分子をその溶媒の沸点以上で、かつ高圧側から低圧側へ爆発的に噴出させた後、繊維状にフィブリル化する方法(フラッシュ紡糸法、特公昭36−16460号公報)。
(6)ポリエステル系高分子に該ポリエステルに非相溶のアルカリ可溶成分をブレンドし、成形後、アルカリにより減量後叩解し、繊維状にフィブリル化する方法(アルカリ減量叩解法、特公昭56−315号公報)。
(7)セルロース繊維、ケブラー繊維などの高結晶性、高配向性繊維を適当な繊維長に切断後、水中に分散させ、ホモジナイザー、叩解機などを用いてフィブリル化する方法(特開昭56−100801号公報)。
【0032】
本発明で用いられる微細繊維は、特殊な方法を用いてフィブリル化した繊維であり、該繊維を構成するフィブリルの平均直径は1μm以下と極めて小さいものである。従って、該繊維の比表面積は極めて大きく、その表面に光反応性半導体を多数保持することが可能であり、かつ該繊維同士が絡み合うために、該繊維を含有してなる凝集複合体の機械的強度は大きい。
【0033】
微細繊維の配合量は、光反応性半導体の総量100重量部に対して、5〜50重量部が好ましく、さらに好ましくは10〜30重量部である。5重量部未満では、光反応性半導体の保持能力に不足し、微細繊維の使用による上述の効果を十分に発現することができないので好ましくない。一方、50重量部を超えて多いと、凝集複合体が緻密になり、有害物質との接触効率が低下し、有害物質除去能が低下するので好ましくない。
【0034】
次に、本発明の耐久性脱臭抗菌シートに用いられる皮膜形成性無機物について、以下に具体的に説明する。
【0035】
本発明で用いられる皮膜形成性無機物としては、サポナイト、ヘクトライト、モンモリロナイトなどのスメクタイト群、バーミキュライト群、カオリナイト、ハロサイトなどのカオリナイト−蛇紋石群、セピオライトなどの天然粘土鉱物の他、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナおよびこれらの変性物、合成無機高分子化合物などが例示され、該皮膜形成無機物を各々単独で使用しても構わないし、複数組み合わせて使用しても構わない。
【0036】
脱臭抗菌シートに皮膜形成性無機物を含有せしめることによって、光反応性半導体および微細繊維の凝集複合体と皮膜形成性無機物とが複合化、凝集複合体の機械的強度が向上するばかりでなく、凝集複合体を形作る微細繊維や高分子凝集剤などの有機物が劣化した場合においてさえも、凝集複合体の機械的強度を保持することが可能となる。さらには、脱臭抗菌シートの表面〜内部にかけて、該皮膜形成性無機物が通気性の皮膜を形成することで、有害物質除去能をさして低下させることなく、脱臭抗菌シートからの粉体脱落の一層の抑制、並びに高度の耐擦性を付与することができる。もちろん、皮膜形成性無機物は不燃性であり、脱臭抗菌シートの難燃性は何ら低下せしめない。
【0037】
皮膜形成性無機物の含有量は、脱臭抗菌シートの総重量の1〜15重量%であることが好ましい。1重量%未満の場合、皮膜形成性無機物の含有量に不足し、上記の効果を十分に発現することができないので好ましくない。一方、15重量%を越えて多いと、皮膜形成性無機物の形成する皮膜が通気性に優れるとはいえども、光反応性半導体と臭気物質などの有害物質との接触が阻害され、有害物質除去能が低下するので好ましくない。
【0038】
次に、本発明の難燃性脱臭抗菌シートに用いられる無機混合物について、以下に具体的に説明する。本発明の無機混合物は、水酸化アルミニウムまたは水酸化マグネシウムのいずれか1種以上と皮膜形成性無機物との混合物である。無機混合物で使用される素材の具体的な説明を通じて無機混合物を説明する。
【0039】
まず、水酸化アルミニウムおよび水酸化マグネシウムについて、以下に具体的に説明する。
本発明で用いられる水酸化アルミニウムおよび水酸化マグネシウムは、高温時の脱水反応によって潜熱を奪い、周囲の温度を低下せしめることで難燃性の効果を発現する無機難燃剤として作用する。難燃剤としては、含ハロゲンの有機難燃剤が使用されることが多いが、燃焼時にハロゲン化水素の他、熱分解生成物として有害ガスを発生する恐れがあり、昨今の環境意識の高まりから、その使用が見直されつつある。水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムに代表される無機難燃剤は、燃焼時の有害ガスの発生が皆無であるばかりでなく、発煙抑制効果があるとの報告もあり、環境に優しい難燃剤として注目されている。
【0040】
次に、皮膜形成性無機物について、以下に具体的に説明する。
皮膜形成性無機物は、水酸化アルミニウムおよび水酸化マグネシウムを脱臭抗菌シートに担持させるためのバインダーとして用いられるものであって、先に記載の皮膜形成性無機物を使用することができる。
【0041】
無機混合物において、水酸化アルミニウムまたは水酸化マグネシウムのいずれか1種以上の配合量は50〜80重量%、皮膜形成性無機物の配合量は20〜50重量%であることが好ましい。皮膜形成性無機物の配合量が20重量%未満の場合、皮膜形成能に不足し、水酸化アルミニウムおよび水酸化マグネシウムを脱臭抗菌シートに十分に担持することができないので好ましくない。一方、皮膜形成性無機物の配合量が50重量%を越えると、皮膜形成能は高いが、水酸化アルミニウムおよび水酸化マグネシウムの配合量に不足し、脱臭抗菌シートの難燃性を向上せしめる効果に乏しくなるので好ましくない。
【0042】
無機混合物の含有量は、脱臭抗菌シートの総重量の10〜15重量%であることが好ましい。10重量%未満の場合、水酸化アルミニウムおよび水酸化マグネシウムの含有量に不足し、難燃性向上効果を十分に発現することができないので好ましくない。一方、15重量%を越えて多いと、無機混合物の形成する皮膜が通気性に優れるとはいえども、光反応性半導体と臭気物質などの有害物質との接触が阻害され、有害物質除去能が低下するので好ましくない。
【0043】
次に、本発明の脱臭抗菌シートの製造方法について、以下に具体的に説明する。
【0044】
本発明の脱臭抗菌シートは、湿式抄紙法によって製造されたものであることを特徴とする。湿式抄紙法においては、構成繊維が均一に分散した状態の繊維基材が得られるばかりでなく、該繊維基材中に凝集複合体を均一かつ容易に内添することが可能であり、均一な特性(難燃性、耐光性、有害物質除去能など)の脱臭抗菌シートを安定して生産することができる点で非常に優れている。湿式抄紙法による脱臭抗菌シートの製造方法の一例を、以下に具体的に説明する。
【0045】
まず、繊維基材構成繊維の水分散液を調製する。ポリ塩化ビニル系繊維、天然繊維、バインダー繊維を水中に添加した後、パルパーなどの撹拌機を用いて繊維を離解して水分散液を調製する。この時、繊維の添加順序に特に制限はなく、必要に応じて適当な分散剤を用いても構わない。
【0046】
次に、凝集複合体の水分散液を調製する。光反応性半導体および微細繊維を水中に添加混合した後、適当な凝集剤を用いて光反応性半導体および微細繊維の凝集複合体を形成する。
【0047】
凝集剤としては、カチオン性高分子凝集剤、例えばカチオン性ポリアクリルアマイド、ポリ塩化アルミニウムなどを使用することができる。凝集剤の添加量は使用する光反応性半導体および微細繊維の種類や配合量によって異なるが、光反応性半導体および微細繊維の総量100重量部に対して0.01〜10重量部添加するのが適当である。
【0048】
さらに、これらのカチオン性高分子凝集剤と複合体を形成し、凝集を強化するようなアニオン性高分子凝集剤、例えばアニオン性ポリアクリルアマイドなど、あるいはアニオン性無機微粒子、例えばコロイダルシリカやベントナイト水分散物などを併用することもできる。
【0049】
上記の繊維基材構成繊維の水分散液と凝集複合体の水分散液とを混合して水性スラリーを調製する。水中での均一な分散を考慮した場合、水性スラリーの固形分濃度は0.1〜5重量%であることが好ましい。
【0050】
一般紙や湿式不織布を製造するための抄紙機、例えば、長網抄紙機、円網抄紙機、傾斜ワイヤー式抄紙機などを用いて、該水性スラリーよりウェブを形成し、プレス、乾燥して脱臭抗菌シートを製造することができる。ウェブの乾燥には、シリンダドライヤー、ヤンキードライヤー、エアドライヤーなどを使用することができる。
【0051】
上記の方法で得られた脱臭抗菌シートに皮膜形成性無機物を含有せしめることによって耐久性脱臭抗菌シートを、無機混合物を含有せしめることによって難燃性脱臭抗菌シートを得ることができる。
皮膜形成性無機物または無機混合物を脱臭抗菌シートに含有せしめる方法としては、例えば各種ブレードコーター、ロールコーター、エアナイフコーター、バーコーター、ロッドブレードコーター、ショートドウェルコーター、コンマコーター、ダイコーター、リバースロールコーター、キスコーター、ディップコーター、カーテンコーター、エクストルージョンコーター、マイクログラビアコーター、サイズプレスなどの各種塗工装置を用いて含浸担持せしめる方法を挙げることができる。含浸に好適な塗液粘度を得るためには、皮膜形成性無機物または無機混合物の固形分濃度は3重量%以下程度が好ましく、必要に応じてヘキサメタリン酸塩などの粘度降下剤を添加しても構わない。
【0052】
あるいは、湿式抄紙による脱臭抗菌シートの製造時に、脱臭抗菌シートを構成する素材と共に皮膜形成性無機物や無機混合物を内添担持しても何ら差し支えないが、脱臭抗菌シートの表面に比較的リッチに皮膜形成性無機物や無機混合物を担持することが可能であり、かつ担持量の調整も容易に行なえる含浸加工の方が、脱臭抗菌シートの耐久性や難燃性を有効に向上させることが可能であり、より好ましい方法である。
【0053】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
【0054】
実施例1
[繊維基材原料の水分散液の調製]
ポリ塩化ビニル系繊維として、塩化ビニル・ポリビニルアルコール共重合繊維(興人社製、コーデラン、繊度2デニール、繊維長5mm)60重量%、天然繊維として、針葉樹晒クラフトパルプ(カナダ標準濾水度=480mL)10重量%、バインダー繊維として、熱溶融性ポリエステル繊維(ユニチカ社製、メルティ4080、繊度2デニール、繊維長5mm)30重量%(天然繊維/バインダー繊維=0.33)を水中に添加混合し、繊維基材原料の水分散液を調製した。
【0055】
[凝集複合体の水分散液の調製]
光反応性半導体として、酸化チタン粉末(日本アエロジル社製、P25S6)100重量部、微細繊維として、微細セルロース(ダイセル化学工業社製、セリッシュKY−100S)30重量部を水中に添加混合した後、凝集剤として、ポリ塩化アルミニウム(水澤化学工業社製、PAC)1重量部を添加し、凝集複合体の水分散液を調製した。
【0056】
[脱臭抗菌シートの作製]
繊維基材原料100重量部に対して、凝集複合体が15重量部となるように該繊維基材原料の水分散液と該凝集複合体の水分散液を混合し、水性スラリーを調製した。次いで、該水性スラリーから円網抄紙機を用いて坪量100g/m2の実施例1の脱臭抗菌シートを作製した。
【0057】
実施例2
ポリ塩化ビニル系繊維を70重量%、天然繊維を8重量%、バインダー繊維を22重量%の配合(天然繊維/バインダー繊維=0.36)とした点を除いて、実施例1と同様の方法で実施例2の脱臭抗菌シートを作製した。
【0058】
実施例3
ポリ塩化ビニル系繊維を80重量%、天然繊維を5重量%、バインダー繊維を15重量%の配合(天然繊維/バインダー繊維=0.33)とした点を除いて、実施例1と同様の方法で実施例3の脱臭抗菌シートを作製した。
【0059】
実施例4
ポリ塩化ビニル系繊維を70重量%、天然繊維を3重量%、バインダー繊維を27重量%の配合(天然繊維/バインダー繊維=0.11)とした点を除いて、実施例1と同様の方法で実施例4の脱臭抗菌シートを作製した。
【0060】
実施例5
ポリ塩化ビニル系繊維を70重量%、天然繊維を11重量%、バインダー繊維を19重量%の配合(天然繊維/バインダー繊維=0.58)とした点を除いて、実施例1と同様の方法で実施例5の脱臭抗菌シートを作製した。
【0061】
実施例6
ポリ塩化ビニル系繊維として、塩化ビニル・ポリアクリロニトリル共重合繊維(鐘淵化学社製、カネカロン、繊度2デニール、繊維長5mm)を使用した点を除いて、実施例2と同様の方法で実施例6の脱臭抗菌シートを作製した。
【0062】
実施例7
ポリ塩化ビニル系繊維として、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合繊維(三菱レイヨン社製、VF、繊度3デニール、繊維長6mm)を使用した点を除いて、実施例2と同様の方法で実施例7の脱臭抗菌シートを作製した。
【0063】
実施例8
天然繊維として、麻パルプ(カナダ標準濾水度=600mL)を使用した点を除いて、実施例2と同様の方法で実施例8の脱臭抗菌シートを作製した。
【0064】
実施例9
天然繊維として、コットンリンターパルプ(カナダ標準濾水度=610mL)を使用した点を除いて、実施例2と同様の方法で実施例9の脱臭抗菌シートを作製した。
【0065】
実施例10
[皮膜形成性無機物の水分散液の調製]
皮膜形成性無機物として、Na−モンモリロナイト(クニミネ工業社製、クニピアF)を水中に添加し、皮膜形成性無機物の水分散液を調製した。
【0066】
[耐久性脱臭抗菌シートの作製]
皮膜形成性無機物の担持量が1g/m2(脱臭抗菌シートの総重量の1重量%)となるように、サイズプレス装置を用いて、上記の皮膜形成性無機物の水分散液を実施例2の脱臭抗菌シートに含浸担持せしめ、実施例10の耐久性脱臭抗菌シートを作製した。
【0067】
実施例11
皮膜形成性無機物の担持量を8g/m2(脱臭抗菌シートの総重量の8重量%)とした点を除いて、実施例10と同様の方法で実施例11の耐久性脱臭抗菌シートを作製した。
【0068】
実施例12
皮膜形成性無機物の担持量を15g/m2(脱臭抗菌シートの総重量の15重量%)とした点を除いて、実施例10と同様の方法で実施例12の耐久性脱臭抗菌シートを作製した。
【0069】
実施例13
皮膜形成性無機物として、合成スメクタイト(コープケミカル社製、親水性スメクタイトSWN)を使用した点を除いて、実施例11と同様の方法で実施例13の耐久性脱臭抗菌シートを作製した。
【0070】
実施例14
皮膜形成性無機物として、合成ヘクトライト(日本シリカ工業社製、ラポナイトRD)を使用した点を除いて、実施例11と同様の方法で実施例14の耐久性脱臭抗菌シートを作製した。
【0071】
実施例15
皮膜形成性無機物として、コロイダルアルミナ(触媒化成工業社製、カタロイドAS−3)を使用した点を除いて、実施例11と同様の方法で実施例15の耐久性脱臭抗菌シートを作製した。
【0072】
実施例16
皮膜形成性無機物として、コロイダルシリカ(日産化学工業社製、スノーテックス−AK)を使用した点を除いて、実施例11と同様の方法で実施例16の耐久性脱臭抗菌シートを作製した。
【0073】
実施例17
[無機混合物の水分散液の調製]
水酸化アルミニウム(昭和軽金属社製、ハイジライトH42)50重量%、皮膜形成性無機物として、Na−モンモリロナイト(クニミネ工業社製、クニピアF)50重量%を水中に添加混合し、無機混合物の水分散液を調製した。
【0074】
[難燃性脱臭抗菌シートの作製]
無機混合物の担持量が10g/m2(脱臭抗菌シートの総重量の10重量%)となるように、サイズプレス装置を用いて、上記の無機混合物の水分散液を実施例2の脱臭抗菌シートに含浸担持せしめ、実施例17の難燃性脱臭抗菌シートを作製した。
【0075】
実施例18
無機混合物の担持量を15g/m2(脱臭抗菌シートの総重量の15重量%)とした点を除いて、実施例17と同様の方法で実施例18の難燃性脱臭抗菌シートを作製した。
【0076】
実施例19
水酸化アルミニウムを70重量%、皮膜形成性無機物を30重量%とした点を除いて、実施例17と同様の方法で実施例19の難燃性脱臭抗菌シートを作製した。
【0077】
実施例20
水酸化アルミニウムを80重量%、皮膜形成性無機物を20重量%とした点を除いて、実施例17と同様の方法で実施例20の難燃性脱臭抗菌シートを作製した。
【0078】
実施例21
水酸化アルミニウムを水酸化マグネシウム(神島化学工業社製、#200)で置換した点を除いて、実施例17と同様の方法で実施例21の難燃性脱臭抗菌シートを作製した。
【0079】
比較例1
ポリ塩化ビニル系繊維をアラミド繊維(デュポン社製、ノーメックス、繊度2デニール、繊維長5mm)で置換した点を除いて、実施例2と同様の方法で比較例1の脱臭抗菌シートを作製した。
【0080】
比較例2
ポリ塩化ビニル系繊維をポリフェニレンサルファイド繊維(東レ社製、繊度2デニール、繊維長5mm)で置換した点を除いて、実施例2と同様の方法で比較例2の脱臭抗菌シートを作製した。
【0081】
比較例3
ポリ塩化ビニル系繊維をガラス繊維(旭ファイバーグラス社製、繊維径6μm、繊維長6mm)で置換した点を除いて、実施例2と同様の方法で比較例3の脱臭抗菌シートを作製した。
【0082】
比較例4
ポリ塩化ビニル系繊維を50重量%、天然繊維を13重量%、バインダー繊維を37重量%(天然繊維/バインダー繊維=0.35)とした点を除いて、実施例1と同様の方法で比較例4の脱臭抗菌シートを作製した。
【0083】
比較例5
ポリ塩化ビニル系繊維を90重量%、天然繊維を3重量%、バインダー繊維を7重量%(天然繊維/バインダー繊維=0.43)とした点を除いて、実施例1と同様の方法で比較例5の脱臭抗菌シートを作製した。
【0084】
比較例6
ポリ塩化ビニル系繊維を70重量%、天然繊維を2重量%、バインダー繊維を28重量%(天然繊維/バインダー繊維=0.07)とした点を除いて、実施例1と同様の方法で比較例6の脱臭抗菌シートを作製した。
【0085】
比較例7
ポリ塩化ビニル系繊維を70重量%、天然繊維を12重量%、バインダー繊維を18重量%(天然繊維/バインダー繊維=0.67)とした点を除いて、実施例1と同様の方法で比較例7の脱臭抗菌シートを作製した。
【0086】
比較例8
ポリ塩化ビニル系繊維を70重量%、バインダー繊維を30重量%とした点を除いて、実施例1と同様の方法で比較例8の脱臭抗菌シートを作製した。
【0087】
比較例9
天然繊維をポリエステル繊維(帝人社製、テピルス、繊度0.5デニール、繊維長5mm)で置換した点を除いて、実施例2と同様の方法で比較例9の脱臭抗菌シートを作製した。
【0088】
比較例10
皮膜形成性無機物の担持量を0.5g/m2(脱臭抗菌シートの総重量の0.5重量%)とした点を除いて、実施例10と同様の方法で比較例10の耐久性脱臭抗菌シートを作製した。
【0089】
比較例11
皮膜形成性無機物の担持量を17g/m2(脱臭抗菌シートの総重量の17重量%)とした点を除いて、実施例10と同様の方法で比較例11の耐久性脱臭抗菌シートを作製した。
【0090】
比較例12
水酸化アルミニウムを40重量%、皮膜形成性無機物を60重量%とした点を除いて、実施例17と同様の方法で比較例12の難燃性脱臭抗菌シートを作製した。
【0091】
比較例13
水酸化アルミニウムを90重量%、皮膜形成性無機物を10重量%とした点を除いて、実施例17と同様の方法で比較例13の難燃性脱臭抗菌シートを作製した。
【0092】
比較例14
無機混合物の担持量を8g/m2(脱臭抗菌シートの総重量の8重量%)とした点を除いて、実施例17と同様の方法で比較例14の難燃性脱臭抗菌シートを作製した。
【0093】
比較例15
無機混合物の担持量を17g/m2(脱臭抗菌シートの総重量の17重量%)とした点を除いて、実施例17と同様の方法で比較例15の難燃性脱臭抗菌シートを作製した。
【0094】
上記実施例1〜21、比較例1〜15で作製した脱臭抗菌シートについて、下記性能試験に従って評価し、その結果を下記表1〜5に示した。
【0095】
[脱臭性能]
脱臭抗菌シートを10cm×10cmに裁断し、6Wのブラックランプを備えた5.6Lの密閉容器の底部に静置した。該容器中に飽和アセトアルデヒドを約10ppm注入した後、脱臭抗菌シートの上方約2cmから6Wのブラックランプで紫外線を照射し、紫外線照射10分後のアセトアルデヒド濃度(ppm)をガスクロマトグラフで測定した。該濃度が2ppm以下であれば、脱臭性能は良好であると判定した。
【0096】
[抗菌性能]
脱臭抗菌シートを10cm×10cmに裁断し、これを7万個/mL濃度の緑膿菌水溶液に浸漬し、脱臭抗菌シートの上方約2cmから6Wのブラックランプで紫外線を4時間照射した。照射後、緑膿菌の生菌数を標準寒天培地を用いた混釈平板培養法(35℃、48時間)により測定し、緑膿菌濃度を算出した。紫外線照射後の緑膿菌の減少率(%)を抗菌性の指標とした。減少率が99%以上であれば、抗菌性は良好であると判定した。
【0097】
[難燃性]
脱臭抗菌シートの難燃性については、UL94VTM「薄い材料の垂直燃焼試験」に準じて評価した。VTM−2、同1、同0の順に難燃性のグレードは高くなり、VTM−2以上の難燃性の区分に相当する場合、難燃性が良好であるものと判定した。同区分の難燃性に属する場合、その難燃性の優劣は、UL94VTMの判定基準の一つである燃焼継続時間の合計(5検体分)の大小で判定した。
【0098】
[耐光性]
脱臭抗菌シートの耐光性は、キセノンアークフェードオメーター(東洋精機製作所社製)を用いて、脱臭抗菌シートに紫外線を500時間照射し、照射後の引張強度の保持率(%)、黄変度に基づいて評価した。引張強度はJIS P 8113に準じて、テンシロン測定機(オリエンテック社製、HTM−100)で測定した。黄変度については、JIS K 7105「プラスチックの光学的特性試験方法 6.3黄色度および黄変度」に準じて、測色色差計(日本電色工業社製、Z−1001DP型)で測定した。引張強度の保持率が80%以上で、かつ黄変度が3以下である場合、耐光性が良好であると判定した。
【0099】
[生産性]
脱臭抗菌シートの生産性は、円網抄紙機での抄紙状況、サイズプレス装置での含浸加工状況に基づいて評価した。抄紙時のワイヤーやフェルトからのピックアップ不良、断紙、ドライヤーへの付着など、あるいは含浸加工時の皮膜形成性無機物および無機混合物の担持不良によるロール汚れなどの生産上のトラブルが発生しなかった場合を「優」、該トラブルのいずれかが発生した場合を「劣」として判定した。
【0100】
[耐擦性]
脱臭抗菌シートの耐擦性は、脱臭抗菌シートの表面を綿棒で擦った際に、毛羽の発生や凝集複合体(並びに皮膜形成性無機物および無機混合物)の脱落のいずれかが観察されるのに要する擦り回数の大小で評価した。擦り回数100未満の場合を耐擦性が「劣」、同100〜199の場合を「並」、同200〜299の場合を「良」、同300以上の場合を「優」として判定した。
【0101】
[加工性]
脱臭抗菌シートをスリッターで裁断した際の加工状況により評価した。脱臭抗菌シートの裁断に伴う基材構成繊維や凝集複合体(並びに皮膜形成性無機物および無機混合物)起因の粉塵発生やロール汚れなどのトラブルが発生しなかった場合を「優」、該トラブルのいずれかが発生した場合を「劣」として判定した。
【0102】
【表1】
【0103】
【表2】
【0104】
【表3】
【0105】
【表4】
【0106】
【表5】
【0107】
実施例1〜21の脱臭抗菌シートは、いずれの評価項目についても優れた特性を示し、高度の難燃性および耐久性、並びに優れた生産性および加工性を有するものであった。これらの中でも、皮膜形成性無機物を含有せしめた実施例10〜16の耐久性脱臭抗菌シートにおいては、耐久性の一層の向上が、無機混合物を含有せしめた実施例17〜21の難燃性脱臭抗菌シートにおいては、耐久性のみならず難燃性の向上が認められた。
【0108】
一方、比較例1および2の脱臭抗菌シートは、ポリ塩化ビニル系繊維を耐熱性有機繊維で置換したものであるが、強度低下や黄変の程度が大きく、耐光性に劣るものであった。比較例3の脱臭抗菌シートは、剛直かつ疎水性のガラス繊維の配合量が多く、湿紙の保水性に乏しく生産性に劣るのみならず、シートの耐擦性も不十分で、ガラス繊維の脱落により特有のチクチク感があり、さらには断裁加工時にガラス繊維の粉塵が発生、作業性も悪いものであった。比較例4および7の脱臭抗菌シートは各々、ポリ塩化ビニル系繊維の配合量不足、および易燃性の天然繊維の配合量が多いことが原因で、難燃性に劣るものであった。比較例5の脱臭抗菌シートは、天然繊維およびバインダー繊維の配合量に不足し、実用上十分な強度が得られないばかりでなく、生産性、耐擦性、加工性にも劣るものであった。比較例6、8、並びに9の脱臭抗菌シートは、天然繊維の配合量が少ないか、あるいは該繊維を通常の有機繊維で置換したために、湿式抄紙時の生産性に劣るものであった。比較例10、12、並びに14の耐久性または難燃性脱臭抗菌シートは、良好な特性を有するものの、皮膜形成性無機物あるいは無機混合物の含有量が少ないために、耐久性や難燃性の向上の観点からは特に優位性は認められず、比較例11および15の耐久性または難燃性脱臭抗菌シートは、それらの含有量が多いために、光反応性半導体と有害物質との接触が阻害され、有害物質除去能に劣るものであった。比較例13の難燃性脱臭抗菌シートは、難燃性向上効果には優れるが、皮膜形成無機物の配合量が少なく、水酸化アルミニウムの担持能に劣るものであった。
【0109】
【発明の効果】
本発明の脱臭抗菌シートは、ポリ塩化ビニル系繊維を60〜80重量%、天然繊維およびバインダー繊維を20〜40重量%含有し、天然繊維/バインダー繊維の重量比が0.1〜0.6の範囲内にある繊維基材中に、光反応性半導体および微細繊維の凝集複合体を内添してなり、かつ湿式抄紙法により製造されたものであることを特徴とする。
【0110】
天然繊維およびバインダー繊維を上記重量比で使用することにより、比較的少量の該繊維の使用で十分な強度のシートが得られ、故に高度の難燃性を有するポリ塩化ビニル系繊維を多量に配合することが可能となり、脱臭抗菌シートに良好な難燃性を付与することができる。また、天然繊維の有する柔軟性、自着能、保水能により、湿式抄紙時の生産性にも優れる。
【0111】
湿式抄紙法により製造される本発明の脱臭抗菌シートにおいては、構成繊維が均一に分散した状態の繊維基材が得られるばかりでなく、該繊維基材中に凝集複合体を均一かつ容易に内添することが可能であり、均一な特性の脱臭抗菌シートを安定して生産することができる。
【0112】
本発明の脱臭抗菌シートは、繊維基材自体の耐光性が高い上に、光触媒作用により繊維基材を劣化せしめる恐れのある光反応性半導体が、微細繊維上に定着して繊維基材中に保持されており、繊維基材と光反応性半導体との接触部分が少ないために、耐光性に極めて優れるという特徴がある。
【0113】
また、皮膜形成性無機物を含有せしめることによって、脱臭抗菌シートの有する各種特性を阻害することなく、より高度の耐久性を付与したり、さらには皮膜形成性無機物に水酸化アルミニウムまたは水酸化マグネシウムのいずれか1種以上を混合してなる無機混合物を含有せしめることによって、耐久性に加えて難燃性をも向上させることが可能であり、かつ通常の塗工設備を用いて脱臭抗菌シートに皮膜形成性無機物あるいは無機混合物を容易に含有せしめることができる。
【0114】
従って、本発明の脱臭抗菌シートは、高度の難燃性および耐久性を有する有害物質除去材として、空調などのフィルター、車載材料、光反射板やランプシェードなどの照明設備、壁紙などの壁装材料、衣類、寝具、クロスなどの広範な用途において、有効に活用することができる。また、加工性や生産性にも優れ、ハニカム、コルゲート、プリーツ、貫孔など様々な加工を施すことができるばかりでなく、通常の抄紙機や塗工設備を用いて容易に製造することが可能である。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
TECHNICAL FIELD The present invention relates to a deodorizing antibacterial sheet, and more specifically, not only is it possible to decompose and remove harmful substances such as malodorous substances and bacteria by photocatalysis of a photoreactive semiconductor, but also has high flame retardancy and durability. The present invention relates to a deodorizing antibacterial sheet.
[0002]
[Prior art]
In the past, odors caused by industrial odors in factories and the like, and odors caused by waste in service industries such as restaurants and hotels that discharge large amounts of waste have been problems. The stench in everyday living spaces such as indoors is also getting closer. Therefore, there is a growing need for removing harmful substances such as these odors, and an air purifier incorporating a odor removal device, a odor removal filter, and the like has been actively developed.
[0003]
A filter containing activated carbon is used in a general air purifier, and a method of adsorbing harmful substances such as a bad smell to the activated carbon is employed. However, activated carbon only shows an adsorbing effect on most harmful substances, and when a certain amount of harmful substances is adsorbed, the filter needs to be replaced, or once it has been adsorbed due to a rise in ambient temperature or a rise in the concentration of harmful substances. There is a problem that harmful substances are easily released.
[0004]
In recent years, in order to solve such a problem, a material using a catalyst capable of decomposing harmful substances or a material combining the catalyst with an adsorbent such as activated carbon has been developed. For example, Japanese Patent Application Laid-Open No. Hei 1-234729 discloses an air conditioner incorporating a deodorant obtained by forming a titanium oxide layer having photocatalytic ability on the surface of a honeycomb-shaped activated carbon. The air conditioner is equipped with an ultraviolet lamp, and irradiates the deodorizer with ultraviolet light to decompose and remove harmful substances adsorbed on activated carbon by the photocatalytic action of titanium oxide.
[0005]
In addition, JP-A-2-253848 discloses an ozonolysis catalyst in which an inorganic fibrous carrier carries an anatase type titanium oxide, activated carbon, and a component having an ozone decomposing property such as manganese, iron, copper, cobalt, and nickel. Japanese Unexamined Patent Publication No. 3-233100 discloses a ventilating facility for an automobile road tunnel comprising a mixture of titanium oxide, activated carbon, and an iron-based metal compound, and a light source for irradiating the mixture with light having a wavelength of 300 nm or more. Discloses a material capable of decomposing and removing various harmful substances such as a photoreactive harmful substance removing material made of granular pulp carrying a photoreactive semiconductor such as titanium oxide.
[0006]
By using a material that uses a catalyst capable of decomposing harmful substances or a material in which the catalyst is combined with an adsorbent such as activated carbon in this way, it is more effective than when the adsorbent is used alone. Deodorization becomes possible. However, in these conventional technologies, only the removal of harmful substances is emphasized, and when a photoreactive semiconductor represented by titanium oxide is used, a light source such as an ultraviolet light source may be installed nearby. Despite the large number, no special attention has been paid to the flame retardancy and light fastness of the material itself.
[0007]
In order to solve such a problem, the present inventors disclosed in Japanese Patent Application No. 7-65529 as a flame-retardant and light-resistant material, an inorganic fiber represented by polyvinyl chloride fiber and glass fiber as an essential component. There has been proposed a photoreactive harmful substance removing material in which a photoreactive semiconductor and fine fibers, or an agglomerated composite comprising them and a carrier are internally added to a base material containing the same. However, in the photosensitive harmful substance removing material, since rigid inorganic fibers are used, fine dust of the inorganic fibers is generated at the time of secondary processing involving cutting or the like. There are still issues to be solved, such as a tingling sensation.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to be able to decompose and remove harmful substances such as malodorous substances and bacteria by photocatalysis of a photoreactive semiconductor, and have a high degree of flame retardancy and durability. It is another object of the present invention to provide a deodorized antibacterial sheet which has been solved.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have conducted intensive studies to solve the above-mentioned problems, and as a result, have come to invent a deodorizing antibacterial sheet.
[0010]
That is, if the fiber base material is a polyvinyl chloride fiber Stay 6 0-80% by weight, natural fiber and binder fiber IS 2 0-40% by weight Consists of Wherein the weight ratio of natural fiber / binder fiber is in the range of 0.1 to 0.6, and the fiber base is internally added with an aggregated composite of a photoreactive semiconductor and a fine fiber. Deodorant antibacterial sheet.
[0011]
Fiber base material is polyvinyl chloride fiber 60-80% by weight , Natural fiber and binder fiber 20-40% by weight Consisting of The weight ratio of natural fibers / binder fibers is in the range of 0.1 to 0.6, A durable deodorizing antibacterial sheet, wherein an agglomerate composite of a photoreactive semiconductor and a fine fiber is internally added to the fiber base material, and further contains a film-forming inorganic substance at a ratio of 1 to 15% by weight based on the total weight. .
[0012]
Fiber base material is polyvinyl chloride fiber 60-80% by weight , Natural fiber and binder fiber 20-40% by weight Consisting of The weight ratio of natural fibers / binder fibers is in the range of 0.1 to 0.6, A coagulated composite of a photoreactive semiconductor and a fine fiber is internally added to the fiber base material, and an inorganic mixture of at least one of aluminum hydroxide or magnesium hydroxide and a film-forming inorganic material is added in an amount of 10 to 10% by weight of the total. A flame-retardant deodorizing antibacterial sheet, which is contained in a proportion of 15% by weight, wherein the proportion of at least one of aluminum hydroxide and magnesium hydroxide in the inorganic mixture is 50 to 80% by weight.
[0013]
The deodorizing antibacterial sheet of the present invention is manufactured by a wet papermaking method.
[0014]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
[0015]
Hereinafter, the deodorizing antibacterial sheet of the present invention will be described in detail.
[0016]
First, the fiber base will be specifically described below.
The fibrous base material constituting the deodorizing antibacterial sheet of the present invention is a fibrous base material having a high degree of flame retardancy containing polyvinyl chloride fiber as a main constituent fiber. The fiber substrate will be described through a specific description of the fibers used in the fiber substrate.
[0017]
The polyvinyl chloride fiber used in the present invention is a highly flame-retardant fiber containing polyvinyl chloride having chlorine in a molecule as an essential component, and imparts flame retardancy to a deodorizing antibacterial sheet. Used for the purpose, vinyl chloride homopolymer fibers, and other conventionally known fibers such as vinyl chloride and other polymers, for example, vinyl acetate, acrylonitrile, polyvinyl alcohol, copolymer fibers with vinylidene chloride, etc. Can be widely used.
[0018]
Examples of the fibers having flame retardancy include inorganic fibers such as glass fibers, metal fibers, and carbon fibers, and heat-resistant organic fibers such as aramid fibers and polyphenylene sulfide fibers, in addition to polyvinyl chloride fibers. However, in order to impart sufficient flame retardancy to the deodorizing antibacterial sheet, both the inorganic fiber and the heat-resistant organic fiber must be blended with a large amount of the fiber. Due to the high degree of rigidity, not only a sheet having poor workability lacking toughness, but also a handling problem such as scattering of inorganic fiber dust during cutting. On the other hand, in the case of heat-resistant organic fibers, although such a problem does not occur, the above-mentioned heat-resistant organic fibers generally have poor light resistance. Will drop. The deodorizing antibacterial sheet of the present invention is intended to decompose and remove harmful substances by the photocatalytic action of a photoreactive semiconductor, and is generally used under an ultraviolet light source such as sunlight or a black lamp. Inferior materials have a problem in durability.
[0019]
Polyvinyl chloride, which is an essential component of the polyvinyl chloride fiber, should have sufficient resistance to light having a wavelength longer than about 220 nm in consideration of the structure of the repeating unit. It is known that trace amounts of heterogeneous structures and impurities present in vinyl become chromophores and gradually cause photodegradation. For details, see, for example, "Photodegradation and Stabilization of Polymers" (CMC by Yoshiro Osawa) )It is described in. However, with the advancement of light stabilization technology, polyvinyl chloride has reached practically sufficient light resistance, and is widely used in fields requiring light resistance, such as pipes, wall materials, window materials, and agricultural films. Has been utilized. Therefore, the deodorizing antibacterial sheet of the present invention used under an appropriate ultraviolet light source can be utilized as a material having sufficient durability.
[0020]
The blending amount of the polyvinyl chloride fiber is preferably 60 to 80% by weight based on the total weight of the fiber base material. If the content is less than 60% by weight, sufficient flame retardancy cannot be imparted to the deodorizing antibacterial sheet, which is not preferable. If the content exceeds 80% by weight, the amount of the natural fibers and the binder fibers described below decreases, and the strength of the deodorizing antibacterial sheet is reduced, which is not preferable for practical use. In consideration of papermaking properties, the fineness of the fiber is preferably 0.1 to 15 denier, and the fiber length is preferably 1 to 20 mm.
[0021]
Next, the natural fibers will be specifically described below.
[0022]
The natural fibers used in the present invention are used together with binder fibers described below for sheet formation, and widely utilize conventionally known plant fibers such as wood pulp, hemp pulp, and cotton linter pulp. be able to. Natural fibers are rich in flexibility, and by entangled well with polyvinyl chloride fibers and binder fibers to form a uniform network, it is possible to not only secure sufficient wet paper strength required for wet papermaking, but also Due to the high sheet forming ability due to self-adhesion ability, it is possible to impart practically sufficient strength to the deodorizing antibacterial sheet even if the amount of binder fiber is reduced, so that polyvinyl chloride fiber which is a flame retardant fiber is used. Since it can be blended in a large amount, a deodorant antibacterial sheet having high flame retardancy can be obtained. Also, unlike general synthetic fibers having a smooth fiber surface, natural fibers have fine fibrils, and the fibrils effectively act to fix the aggregated composite described below in the deodorizing antibacterial sheet. Furthermore, in the deodorizing antibacterial sheet of the present invention having a large amount of hydrophobic polyvinyl chloride fiber, the water retention of the web during wet papermaking is poor, and the productivity is reduced due to poor pickup from the papermaking wire or felt. Although there is a possibility that the natural fibers are hydrophilic and highly water-retaining, it is possible to solve such a problem. In addition, it is also possible to adjust the specific surface area arbitrarily using a conventional beater such as a beater or refiner, which makes it easy to maintain the water retention of the web during wet papermaking and the breathability of the deodorizing antibacterial sheet. It is a preferable material in that it can be controlled.
[0023]
Next, the binder fibers will be specifically described below.
The binder fiber in the present invention is used to form a deodorizing antibacterial sheet together with the above-mentioned natural fiber, and examples thereof include a hot-melt fiber or a hot-water-soluble fiber.
[0024]
The heat-fusible fiber is a fibrous material selected from synthetic resins such as polyester, polyolefin, and polyamide. The synthetic resin melts when treated at a temperature equal to or higher than the melting point of the synthetic resin, and develops adhesion and strength. It is.
[0025]
The hot water-soluble fiber is a fibrous material selected from synthetic resins such as polyvinyl alcohol and ethylene vinyl alcohol, and is dissolved by an increase in water temperature in a step of drying a water-containing web by heating, and the web is dried. In this case, adhesion and strength are exhibited.
[0026]
The blending amount of the natural fiber and the binder fiber is preferably 20 to 40% by weight of the total weight of the fiber base material, and the weight ratio of the natural fiber / binder fiber is preferably in the range of 0.1 to 0.6. . When the weight ratio is less than 0.1, the amount of the natural fiber is insufficient, and the network forming ability, self-adhesive ability, the function of capturing the aggregated composite by the fiber, and the water retention of the web during wet papermaking are inferior. Is not preferred. On the other hand, if the weight ratio is larger than 0.6, a network of flammable natural fibers is stretched around the deodorizing antibacterial sheet, which not only reduces the flame retardancy of the deodorizing antibacterial sheet but also reduces the binder fiber. As the blending amount decreases, the abrasion resistance of the deodorant antibacterial sheet decreases, and problems such as easy generation of fluff occur.
[0027]
Next, the aggregated composite will be specifically described below.
The agglomerated composite internally added to the fiber base material of the present invention is obtained by aggregating and integrating the photoreactive semiconductor and the fine fibers. The agglomerated composite will be described through a specific description of the materials used in the agglomerated composite.
[0028]
First, the photoreactive semiconductor will be specifically described below.
The photoreactive semiconductor used in the present invention is a semiconductor that generates a photocatalytic reaction having a band gap of 0.5 to 5 eV, preferably 1 to 3 eV, and is a harmful substance due to OH radicals generated in the photoreactive semiconductor. Is decomposed. The shape of the photoreactive semiconductor is preferably in the form of particles, and the specific surface area is 10 to 500 m. 2 / G particles are appropriately selected and used.
[0029]
Examples of such a photoreactive semiconductor include those disclosed in JP-A-2-273514, and metal oxides such as zinc oxide, tungsten trioxide, titanium oxide, and cerium oxide are preferable. Among them, titanium oxide is a particularly preferable material in consideration of structural stability, ability as a photoreactive semiconductor, safety in handling, and the like. As titanium oxide, in addition to conventional general-purpose titanium oxide, it is possible to use hydrous titanium oxide, orthotitanic acid, and the like, and the crystal form is not particularly limited.
[0030]
The compounding amount of the photoreactive semiconductor is preferably 1 to 30% by weight based on the total weight of the deodorizing antibacterial sheet. If the amount is less than 1% by weight, the photocatalytic ability is insufficient, and the ability to decompose and remove harmful substances is undesirably reduced. On the other hand, when the content exceeds 30% by weight, the ability to decompose and remove harmful substances is improved, but it becomes difficult to firmly hold the photoreactive semiconductor in the deodorant antibacterial sheet, and productivity and processing due to powder dropping and the like become difficult. This is not preferable because the photoreactive semiconductor that has dropped or falls off scatters elsewhere in the deodorizing antibacterial sheet, causing deterioration of the fiber base material.
[0031]
Next, the fine fibers will be described below.
Examples of the fine fibers used in the present invention include those processed by the following method.
(1) A method in which a synthetic polymer solution is allowed to flow into a poor solvent for the polymer while applying a shearing force to precipitate fibrous fibrils (Fibrid method, Japanese Patent Publication No. 35-11851).
(2) A method of applying a shearing force while polymerizing a synthetic monomer to precipitate fibrils (polymerization shearing method, Japanese Patent Publication No. 47-21898).
(3) A method in which two or more incompatible polymers are mixed, melt-extruded or spun, cut, and fibrillated into a fibrous shape by mechanical means (split method, Japanese Patent Publication No. 35-9651). .
(4) A method in which two or more incompatible polymers are mixed, melt-extruded or spun, cut, and then immersed in a solvent to dissolve one polymer and fibrillate into a fibrous form (polymer blend dissolution). No. 3,382,305).
(5) A method in which a synthetic polymer is explosively ejected from the high-pressure side to the low-pressure side at a temperature higher than the boiling point of the solvent and fibrillated into a fibrous form (flash spinning method, Japanese Patent Publication No. Sho 36-16460).
(6) A method in which an alkali-soluble component incompatible with the polyester is blended with a polyester polymer, molded, reduced with an alkali, beaten, and fibrillated into a fibrous form (alkali weight reduction beating method, Japanese Patent Publication No. No. 315).
(7) A method of cutting highly crystalline and highly oriented fibers such as cellulose fibers and Kevlar fibers into an appropriate fiber length, dispersing the fibers in water, and fibrillating them using a homogenizer, a beater or the like (Japanese Patent Application Laid-Open No. 56-56). No. 100801).
[0032]
The fine fibers used in the present invention are fibrillated fibers using a special method, and the average diameter of the fibrils constituting the fibers is as extremely small as 1 μm or less. Therefore, the specific surface area of the fiber is extremely large, and it is possible to hold a large number of photoreactive semiconductors on the surface, and since the fibers are entangled with each other, the mechanical properties of the aggregated composite containing the fibers are increased. The strength is great.
[0033]
The compounding amount of the fine fibers is preferably 5 to 50 parts by weight, more preferably 10 to 30 parts by weight, based on 100 parts by weight of the total amount of the photoreactive semiconductor. If the amount is less than 5 parts by weight, the ability to retain the photoreactive semiconductor is insufficient, and the above-mentioned effects due to the use of the fine fibers cannot be sufficiently exhibited. On the other hand, if the amount exceeds 50 parts by weight, the aggregated composite becomes dense, the contact efficiency with the harmful substance decreases, and the ability to remove harmful substances decreases, which is not preferable.
[0034]
Next, the film-forming inorganic substance used in the durable deodorizing antibacterial sheet of the present invention will be specifically described below.
[0035]
Examples of the film-forming inorganic substance used in the present invention include saponite, hectorite, smectite group such as montmorillonite, vermiculite group, kaolinite, kaolinite such as halosite, serpentine group, natural clay minerals such as sepiolite, and colloidal. Examples thereof include silica, colloidal alumina, modified products thereof, and synthetic inorganic polymer compounds. The film-forming inorganic materials may be used alone or in combination of two or more.
[0036]
By incorporating a film-forming inorganic substance into the deodorizing antibacterial sheet, the aggregate of the photoreactive semiconductor and the fine fiber and the film-forming inorganic substance are composited, and not only the mechanical strength of the aggregate is improved, but also the aggregation is improved. Even when organic substances such as fine fibers and polymer flocculants forming the composite are deteriorated, the mechanical strength of the flocculated composite can be maintained. Further, the film-forming inorganic substance forms a breathable film from the surface to the inside of the deodorizing antibacterial sheet, without reducing the ability to remove harmful substances by further reducing the ability of powder to fall from the deodorizing antibacterial sheet. Suppression as well as high abrasion resistance can be imparted. Of course, the film-forming inorganic substance is nonflammable and does not reduce the flame retardancy of the deodorizing antibacterial sheet at all.
[0037]
The content of the film-forming inorganic substance is preferably 1 to 15% by weight based on the total weight of the deodorizing antibacterial sheet. When the content is less than 1% by weight, the content of the film-forming inorganic substance is insufficient, and the above-mentioned effects cannot be sufficiently exhibited. On the other hand, when the content exceeds 15% by weight, the contact between the photoreactive semiconductor and harmful substances such as odorous substances is inhibited, and the removal of harmful substances, even though the film formed by the film-forming inorganic substance has excellent air permeability. It is not preferable because the performance is reduced.
[0038]
Next, the inorganic mixture used in the flame-retardant deodorizing antibacterial sheet of the present invention will be specifically described below. The inorganic mixture of the present invention is a mixture of at least one of aluminum hydroxide and magnesium hydroxide and a film-forming inorganic substance. The inorganic mixture will be described through specific descriptions of the materials used in the inorganic mixture.
[0039]
First, aluminum hydroxide and magnesium hydroxide will be specifically described below.
The aluminum hydroxide and magnesium hydroxide used in the present invention act as an inorganic flame retardant which deprives latent heat by a dehydration reaction at a high temperature and lowers the ambient temperature to exhibit a flame retardant effect. As a flame retardant, a halogen-containing organic flame retardant is often used, but in addition to hydrogen halide during combustion, there is a risk of generating harmful gases as a thermal decomposition product. Its use is being reviewed. Inorganic flame retardants typified by aluminum hydroxide and magnesium hydroxide not only generate no harmful gas during combustion, but also have been reported to have a smoke-suppressing effect, and are attracting attention as environmentally friendly flame retardants. ing.
[0040]
Next, the film-forming inorganic substance will be specifically described below.
The film-forming inorganic substance is used as a binder for supporting aluminum hydroxide and magnesium hydroxide on the deodorizing antibacterial sheet, and the above-described film-forming inorganic substance can be used.
[0041]
In the inorganic mixture, the amount of at least one of aluminum hydroxide and magnesium hydroxide is preferably 50 to 80% by weight, and the amount of the film-forming inorganic substance is preferably 20 to 50% by weight. If the amount of the film-forming inorganic substance is less than 20% by weight, the film-forming ability is insufficient, and aluminum hydroxide and magnesium hydroxide cannot be sufficiently carried on the deodorizing antibacterial sheet, which is not preferable. On the other hand, when the compounding amount of the film-forming inorganic substance exceeds 50% by weight, the film-forming ability is high, but the compounding amounts of aluminum hydroxide and magnesium hydroxide are insufficient, and the effect of improving the flame retardancy of the deodorizing antibacterial sheet is reduced. It is not preferable because it becomes scarce.
[0042]
The content of the inorganic mixture is preferably 10 to 15% by weight based on the total weight of the deodorizing antibacterial sheet. If the content is less than 10% by weight, the contents of aluminum hydroxide and magnesium hydroxide are insufficient, and the effect of improving the flame retardancy cannot be sufficiently exhibited. On the other hand, when the content exceeds 15% by weight, the contact between the photoreactive semiconductor and harmful substances such as odorous substances is hindered, and the ability to remove harmful substances is impaired, although the film formed by the inorganic mixture is excellent in air permeability. It is not preferable because it lowers.
[0043]
Next, the method for producing the deodorizing antibacterial sheet of the present invention will be specifically described below.
[0044]
The deodorizing antibacterial sheet of the present invention is produced by a wet papermaking method. In the wet papermaking method, not only a fiber base material in which constituent fibers are uniformly dispersed is obtained, but also it is possible to uniformly and easily add the aggregated composite into the fiber base material, and to obtain a uniform It is extremely excellent in that it can stably produce a deodorant antibacterial sheet having characteristics (flame retardancy, light resistance, ability to remove harmful substances, etc.). An example of a method for producing a deodorant antibacterial sheet by a wet papermaking method will be specifically described below.
[0045]
First, an aqueous dispersion of the fiber constituting the fiber base material is prepared. After adding polyvinyl chloride fiber, natural fiber, and binder fiber to water, the fiber is defibrated using a stirrer such as a pulper to prepare an aqueous dispersion. At this time, the order of adding the fibers is not particularly limited, and an appropriate dispersant may be used as needed.
[0046]
Next, an aqueous dispersion of the aggregated complex is prepared. After adding and mixing the photoreactive semiconductor and the fine fibers in water, an aggregate of the photoreactive semiconductor and the fine fibers is formed using a suitable coagulant.
[0047]
As the coagulant, a cationic polymer coagulant, for example, cationic polyacrylamide, polyaluminum chloride and the like can be used. The amount of the coagulant added depends on the type and the amount of the photoreactive semiconductor and the fine fibers used, but it is preferable to add 0.01 to 10 parts by weight based on 100 parts by weight of the total amount of the photoreactive semiconductor and the fine fibers. Appropriate.
[0048]
Further, an anionic polymer flocculant which forms a complex with these cationic polymer flocculants and enhances aggregation, such as anionic polyacrylamide, or anionic inorganic fine particles, such as colloidal silica and bentonite water A dispersion or the like can be used in combination.
[0049]
An aqueous slurry is prepared by mixing the aqueous dispersion of the fiber constituting the fiber base and the aqueous dispersion of the aggregated composite. In consideration of uniform dispersion in water, the solid concentration of the aqueous slurry is preferably 0.1 to 5% by weight.
[0050]
Using a paper machine for producing general paper or wet-type nonwoven fabric, for example, a fourdrinier paper machine, a circular net paper machine, an inclined wire paper machine, etc., form a web from the aqueous slurry, press, dry and deodorize. An antimicrobial sheet can be manufactured. For drying the web, a cylinder dryer, a Yankee dryer, an air dryer, or the like can be used.
[0051]
A durable deodorizing antibacterial sheet can be obtained by adding a film-forming inorganic substance to the deodorizing antibacterial sheet obtained by the above method, and a flame-retardant deodorizing antibacterial sheet can be obtained by adding an inorganic mixture.
Examples of the method for incorporating the film-forming inorganic substance or the inorganic mixture into the deodorizing antibacterial sheet include various blade coaters, roll coaters, air knife coaters, bar coaters, rod blade coaters, short dwell coaters, comma coaters, die coaters, reverse roll coaters, A method of impregnating and supporting using various coating apparatuses such as a kiss coater, a dip coater, a curtain coater, an extrusion coater, a microgravure coater, and a size press can be given. In order to obtain a coating liquid viscosity suitable for impregnation, the solid concentration of the film-forming inorganic substance or the inorganic mixture is preferably about 3% by weight or less, and if necessary, a viscosity reducing agent such as hexametaphosphate may be added. I do not care.
[0052]
Alternatively, at the time of production of the deodorizing antibacterial sheet by wet papermaking, the film-forming inorganic substance or the inorganic mixture may be internally added together with the material constituting the deodorizing antibacterial sheet, but the film is relatively rich on the surface of the deodorizing antibacterial sheet. The impregnation process, which can carry a forming inorganic substance or an inorganic mixture and can easily adjust the carrying amount, can effectively improve the durability and flame retardancy of the deodorizing antibacterial sheet. This is a more preferable method.
[0053]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described specifically with reference to examples, but the present invention is not limited to the examples.
[0054]
Example 1
[Preparation of aqueous dispersion of fiber base material]
As the polyvinyl chloride fiber, 60% by weight of a polyvinyl chloride / polyvinyl alcohol copolymer fiber (made by Kojin Co., Ltd., cordieran, fineness: 2 denier, fiber length: 5 mm), and as natural fiber, softwood bleached kraft pulp (Canadian standard freeness = 480 mL) 10% by weight, and 30% by weight (natural fiber / binder fiber = 0.33) of hot-melt polyester fiber (Melty 4080, fineness: 2 denier, fiber length: 5 mm) as a binder fiber in water are mixed. Then, an aqueous dispersion of the fiber base material was prepared.
[0055]
[Preparation of aqueous dispersion of aggregated composite]
As a photoreactive semiconductor, 100 parts by weight of titanium oxide powder (manufactured by Nippon Aerosil Co., Ltd., P25S6) and 30 parts by weight of fine cellulose (manufactured by Daicel Chemical Industries, Selish KY-100S) as fine fibers were added and mixed in water. One part by weight of polyaluminum chloride (PAC, manufactured by Mizusawa Chemical Industry Co., Ltd.) was added as an aggregating agent to prepare an aqueous dispersion of an agglomerated complex.
[0056]
[Production of deodorant antibacterial sheet]
The aqueous dispersion of the fiber base material and the aqueous dispersion of the aggregate were mixed so that the aggregate was 15 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the fiber base, thereby preparing an aqueous slurry. Next, a basis weight of 100 g / m2 was obtained from the aqueous slurry using a circular paper machine. 2 Of Example 1 was produced.
[0057]
Example 2
A method similar to that of Example 1 except that the polyvinyl chloride fiber was 70% by weight, the natural fiber was 8% by weight, and the binder fiber was 22% by weight (natural fiber / binder fiber = 0.36). Thus, the deodorizing antibacterial sheet of Example 2 was produced.
[0058]
Example 3
A method similar to that of Example 1 except that the polyvinyl chloride fiber was 80% by weight, the natural fiber was 5% by weight, and the binder fiber was 15% by weight (natural fiber / binder fiber = 0.33). Thus, the deodorizing antibacterial sheet of Example 3 was produced.
[0059]
Example 4
A method similar to that of Example 1, except that the polyvinyl chloride fiber is 70% by weight, the natural fiber is 3% by weight, and the binder fiber is 27% by weight (natural fiber / binder fiber = 0.11). Thus, the deodorizing antibacterial sheet of Example 4 was produced.
[0060]
Example 5
A method similar to that of Example 1 except that the polyvinyl chloride fiber was 70% by weight, the natural fiber was 11% by weight, and the binder fiber was 19% by weight (natural fiber / binder fiber = 0.58). Thus, the deodorizing antibacterial sheet of Example 5 was produced.
[0061]
Example 6
Example 2 was repeated in the same manner as in Example 2 except that polyvinyl chloride-polyacrylonitrile copolymer fiber (Kanekalon, Kanecaron, fineness: 2 denier, fiber length: 5 mm) was used as the polyvinyl chloride fiber. No. 6 deodorant antibacterial sheet was produced.
[0062]
Example 7
Example 7 was repeated in the same manner as in Example 2 except that polyvinyl chloride-vinyl acetate copolymer fiber (manufactured by Mitsubishi Rayon Co., Ltd., VF, fineness: 3 denier, fiber length: 6 mm) was used as the polyvinyl chloride fiber. Was prepared.
[0063]
Example 8
The deodorizing antibacterial sheet of Example 8 was produced in the same manner as in Example 2 except that hemp pulp (Canadian standard freeness = 600 mL) was used as a natural fiber.
[0064]
Example 9
The deodorizing antibacterial sheet of Example 9 was produced in the same manner as in Example 2, except that cotton linter pulp (Canada standard freeness = 610 mL) was used as a natural fiber.
[0065]
Example 10
[Preparation of aqueous dispersion of film-forming inorganic substance]
As a film-forming inorganic substance, Na-montmorillonite (Kunimine Kogyo Co., Ltd., Kunipia F) was added to water to prepare an aqueous dispersion of the film-forming inorganic substance.
[0066]
[Production of durable deodorant antibacterial sheet]
The amount of the film-forming inorganic substance carried is 1 g / m. 2 The aqueous dispersion of the above-mentioned film-forming inorganic substance was impregnated and carried on the deodorizing antibacterial sheet of Example 2 using a size press so as to obtain (1% by weight of the total weight of the deodorizing antibacterial sheet). Was prepared.
[0067]
Example 11
8 g / m of film-forming inorganic material carried 2 A durable deodorizing antibacterial sheet of Example 11 was produced in the same manner as in Example 10 except that (the total weight of the deodorizing antibacterial sheet was 8% by weight).
[0068]
Example 12
15 g / m of film-forming inorganic material 2 (Example 15) A durable deodorizing antibacterial sheet of Example 12 was produced in the same manner as in Example 10 except that (the total weight of the deodorizing antibacterial sheet was 15% by weight).
[0069]
Example 13
A durable deodorizing antibacterial sheet of Example 13 was produced in the same manner as in Example 11 except that a synthetic smectite (Hydrophilic Smectite SWN, manufactured by Corp Chemical) was used as the film-forming inorganic substance.
[0070]
Example 14
A durable deodorizing antibacterial sheet of Example 14 was produced in the same manner as in Example 11, except that synthetic hectorite (Laponite RD, manufactured by Nippon Silica Industry Co., Ltd.) was used as the film-forming inorganic substance.
[0071]
Example 15
A durable deodorizing antibacterial sheet of Example 15 was produced in the same manner as in Example 11 except that colloidal alumina (catalyst AS-3, manufactured by Catalyst Chemical Industry Co., Ltd.) was used as the film-forming inorganic substance.
[0072]
Example 16
A durable deodorizing antibacterial sheet of Example 16 was produced in the same manner as in Example 11, except that colloidal silica (Nissan Chemical Industries, Snowtex-AK) was used as the film-forming inorganic substance.
[0073]
Example 17
[Preparation of aqueous dispersion of inorganic mixture]
50% by weight of aluminum hydroxide (manufactured by Showa Light Metal Co., Ltd., Hijilite H42) and 50% by weight of Na-montmorillonite (Kunimine Kogyo Co., Ltd., Kunipia F) as a film-forming inorganic substance were added to water, mixed and dispersed in water. A liquid was prepared.
[0074]
[Preparation of flame retardant deodorant antibacterial sheet]
Loading amount of inorganic mixture is 10 g / m 2 The aqueous dispersion of the above inorganic mixture was impregnated and supported on the deodorized antibacterial sheet of Example 2 using a size press device so that the weight became 10% by weight of the total weight of the deodorized antibacterial sheet. A combustible deodorant antibacterial sheet was prepared.
[0075]
Example 18
The supported amount of the inorganic mixture is 15 g / m 2 (Example 15) The flame-retardant deodorized antibacterial sheet of Example 18 was produced in the same manner as in Example 17, except that the total weight of the deodorized antibacterial sheet was 15% by weight.
[0076]
Example 19
A flame-retardant deodorizing antibacterial sheet of Example 19 was produced in the same manner as in Example 17, except that aluminum hydroxide was 70% by weight and the film-forming inorganic substance was 30% by weight.
[0077]
Example 20
A flame-retardant deodorizing antibacterial sheet of Example 20 was produced in the same manner as in Example 17, except that aluminum hydroxide was 80% by weight and the film-forming inorganic substance was 20% by weight.
[0078]
Example 21
A flame-retardant deodorizing antibacterial sheet of Example 21 was produced in the same manner as in Example 17, except that aluminum hydroxide was replaced with magnesium hydroxide (Kamijima Chemical Industry Co., Ltd., # 200).
[0079]
Comparative Example 1
A deodorizing antibacterial sheet of Comparative Example 1 was produced in the same manner as in Example 2 except that the polyvinyl chloride fiber was replaced with aramid fiber (Dupont, Nomex, fineness: 2 denier, fiber length: 5 mm).
[0080]
Comparative Example 2
A deodorizing antibacterial sheet of Comparative Example 2 was produced in the same manner as in Example 2 except that the polyvinyl chloride fiber was replaced with polyphenylene sulfide fiber (manufactured by Toray Industries, fineness: 2 denier, fiber length: 5 mm).
[0081]
Comparative Example 3
A deodorizing antibacterial sheet of Comparative Example 3 was produced in the same manner as in Example 2 except that the polyvinyl chloride fiber was replaced with glass fiber (produced by Asahi Fiberglass Co., fiber diameter 6 μm, fiber length 6 mm).
[0082]
Comparative Example 4
A comparison was made in the same manner as in Example 1, except that the polyvinyl chloride fiber was 50% by weight, the natural fiber was 13% by weight, and the binder fiber was 37% by weight (natural fiber / binder fiber = 0.35). The deodorant antibacterial sheet of Example 4 was produced.
[0083]
Comparative Example 5
A comparison was made in the same manner as in Example 1 except that the polyvinyl chloride fiber was 90% by weight, the natural fiber was 3% by weight, and the binder fiber was 7% by weight (natural fiber / binder fiber = 0.43). The deodorant antibacterial sheet of Example 5 was produced.
[0084]
Comparative Example 6
Comparison was performed in the same manner as in Example 1 except that polyvinyl chloride fiber was 70% by weight, natural fiber was 2% by weight, and binder fiber was 28% by weight (natural fiber / binder fiber = 0.07). The deodorant antibacterial sheet of Example 6 was produced.
[0085]
Comparative Example 7
A comparison was made in the same manner as in Example 1, except that the polyvinyl chloride fiber was 70% by weight, the natural fiber was 12% by weight, and the binder fiber was 18% by weight (natural fiber / binder fiber = 0.67). The deodorant antibacterial sheet of Example 7 was produced.
[0086]
Comparative Example 8
A deodorant antibacterial sheet of Comparative Example 8 was produced in the same manner as in Example 1, except that polyvinyl chloride fiber was 70% by weight and binder fiber was 30% by weight.
[0087]
Comparative Example 9
A deodorant antibacterial sheet of Comparative Example 9 was produced in the same manner as in Example 2, except that the natural fiber was replaced with a polyester fiber (manufactured by Teijin Limited, Tepyrus, fineness: 0.5 denier, fiber length: 5 mm).
[0088]
Comparative Example 10
0.5 g / m of the amount of the film-forming inorganic substance carried 2 (Durable deodorant antibacterial sheet of Comparative Example 10) was produced in the same manner as in Example 10 except that (the total weight of the deodorant antibacterial sheet was 0.5% by weight).
[0089]
Comparative Example 11
17 g / m of film-forming inorganic material 2 A durable deodorizing antibacterial sheet of Comparative Example 11 was produced in the same manner as in Example 10 except that (17% by weight of the total weight of the deodorizing antibacterial sheet).
[0090]
Comparative Example 12
A flame-retardant deodorizing antibacterial sheet of Comparative Example 12 was produced in the same manner as in Example 17, except that aluminum hydroxide was 40% by weight and the film-forming inorganic substance was 60% by weight.
[0091]
Comparative Example 13
A flame-retardant deodorizing antibacterial sheet of Comparative Example 13 was produced in the same manner as in Example 17, except that aluminum hydroxide was 90% by weight and the film-forming inorganic substance was 10% by weight.
[0092]
Comparative Example 14
8 g / m 2 2 A flame-retardant deodorant antibacterial sheet of Comparative Example 14 was produced in the same manner as in Example 17, except that (the total weight of the deodorant antibacterial sheet was 8% by weight).
[0093]
Comparative Example 15
17 g / m of supported inorganic mixture 2 (17% by weight of the total weight of the deodorizing antibacterial sheet) A flame-retardant deodorizing antibacterial sheet of Comparative Example 15 was produced in the same manner as in Example 17.
[0094]
The deodorizing antibacterial sheets prepared in Examples 1 to 21 and Comparative Examples 1 to 15 were evaluated according to the following performance tests, and the results are shown in Tables 1 to 5 below.
[0095]
[Deodorizing performance]
The deodorized antibacterial sheet was cut into a piece of 10 cm x 10 cm, and allowed to stand at the bottom of a 5.6 L closed container equipped with a 6 W black lamp. After about 10 ppm of saturated acetaldehyde was injected into the container, ultraviolet rays were irradiated with a 6 W black lamp from about 2 cm above the deodorizing antibacterial sheet, and the acetaldehyde concentration (ppm) 10 minutes after the irradiation with the ultraviolet rays was measured by gas chromatography. When the concentration was 2 ppm or less, it was determined that the deodorizing performance was good.
[0096]
[Antibacterial performance]
The deodorized antibacterial sheet was cut into a piece of 10 cm × 10 cm, immersed in an aqueous solution of Pseudomonas aeruginosa having a concentration of 70,000 / mL, and irradiated with ultraviolet light from a black lamp of about 6 cm above the deodorized antibacterial sheet for 4 hours. After irradiation, the viable count of Pseudomonas aeruginosa was measured by a pour plate culture method (35 ° C, 48 hours) using a standard agar medium, and the Pseudomonas aeruginosa concentration was calculated. The reduction rate (%) of Pseudomonas aeruginosa after ultraviolet irradiation was used as an index of antibacterial activity. If the reduction rate was 99% or more, the antibacterial properties were determined to be good.
[0097]
[Flame retardance]
The flame retardancy of the deodorizing antibacterial sheet was evaluated according to UL94VTM "Vertical Burning Test of Thin Materials". The grade of the flame retardancy increased in the order of VTM-2, 1 and 0, and when it corresponded to the flame retardancy category of VTM-2 or higher, it was judged that the flame retardancy was good. In the case of the flame retardancy of the same category, the superiority or inferiority of the flame retardancy was judged by the magnitude of the total combustion duration (for 5 samples), which is one of the UL94VTM criteria.
[0098]
[Light resistance]
The light resistance of the deodorized antibacterial sheet was measured using a Xenon Arc Fade Ometer (manufactured by Toyo Seiki Seisaku-Sho, Ltd.), by irradiating the deodorized antibacterial sheet with ultraviolet light for 500 hours, maintaining the tensile strength after irradiation (%), and yellowing degree. Was evaluated based on The tensile strength was measured with a Tensilon measuring device (HTM-100, manufactured by Orientec) according to JIS P 8113. The degree of yellowing is measured with a colorimetric colorimeter (Z-1001DP, manufactured by Nippon Denshoku Industries Co., Ltd.) according to JIS K 7105 “Testing method for optical properties of plastics 6.3 Yellowness and yellowing degree”. did. When the retention of the tensile strength was 80% or more and the yellowing degree was 3 or less, it was determined that the light resistance was good.
[0099]
[Productivity]
The productivity of the deodorizing antibacterial sheet was evaluated on the basis of the papermaking condition in a round paper machine and the impregnation condition in a size press. When no production troubles such as poor pick-up from wire or felt during paper making, paper cutting, adhesion to dryer, or roll contamination due to poor carrying of film-forming inorganic substances and inorganic mixtures during impregnation processing have not occurred. Was judged as “excellent”, and the case where any of the troubles occurred was judged as “poor”.
[0100]
[Scratch resistance]
The abrasion resistance of the deodorizing antibacterial sheet is such that, when the surface of the deodorizing antibacterial sheet is rubbed with a cotton swab, fluff is generated and cohesive composites (and film-forming inorganic substances and inorganic mixtures) are either removed. The evaluation was based on the required number of times of rubbing. When the number of times of rubbing was less than 100, the rub resistance was determined as "poor", when the rubbing number was 100 to 199, "normal", when 200 to 299, "good", and when 300 or more, "excellent".
[0101]
[Workability]
The deodorizing antibacterial sheet was evaluated according to the processing condition when it was cut with a slitter. "Excellent" means that there was no trouble such as dust generation or roll contamination caused by the fibers constituting the base material and the coagulated composite (and the film-forming inorganic substance and inorganic mixture) accompanying the cutting of the deodorizing antibacterial sheet. The case where this occurred was judged as “poor”.
[0102]
[Table 1]
[0103]
[Table 2]
[0104]
[Table 3]
[0105]
[Table 4]
[0106]
[Table 5]
[0107]
The deodorized antibacterial sheets of Examples 1 to 21 exhibited excellent characteristics for all evaluation items, and had high flame retardancy and durability, and excellent productivity and workability. Among these, in the durable deodorizing antibacterial sheets of Examples 10 to 16 containing the film-forming inorganic substance, the further improvement of the durability was achieved by the flame-retardant deodorizing of Examples 17 to 21 containing the inorganic mixture. In the antibacterial sheet, improvement in flame resistance as well as durability was observed.
[0108]
On the other hand, the deodorized antibacterial sheets of Comparative Examples 1 and 2 were obtained by replacing polyvinyl chloride fibers with heat-resistant organic fibers, but had a large degree of strength reduction and yellowing, and were inferior in light resistance. The deodorizing antibacterial sheet of Comparative Example 3 has a large amount of rigid and hydrophobic glass fibers, not only poor water retention of wet paper and poor productivity, but also insufficient sheet abrasion resistance, There was a peculiar tingling sensation due to the falling off, and further, glass fiber dust was generated at the time of cutting, and workability was poor. Each of the deodorized antibacterial sheets of Comparative Examples 4 and 7 was inferior in flame retardancy due to insufficient blending amount of polyvinyl chloride fiber and large blending amount of flammable natural fiber. The deodorized antibacterial sheet of Comparative Example 5 was insufficient in the amount of the natural fiber and the binder fiber, so that practically sufficient strength could not be obtained, and also the productivity, abrasion resistance, and workability were poor. . The deodorizing antibacterial sheets of Comparative Examples 6, 8, and 9 were inferior in productivity during wet papermaking because the amount of natural fibers was small or the fibers were replaced with ordinary organic fibers. The durable or flame-retardant deodorizing antibacterial sheets of Comparative Examples 10, 12, and 14 have good properties, but have a low content of a film-forming inorganic substance or an inorganic mixture, and thus have improved durability and flame retardancy. In particular, the superiority is not recognized from the viewpoint of the above, and the durable or flame-retardant deodorizing antibacterial sheets of Comparative Examples 11 and 15 have a large content thereof, so that the contact between the photoreactive semiconductor and the harmful substance is inhibited. And had poor ability to remove harmful substances. The flame-retardant deodorized antibacterial sheet of Comparative Example 13 was excellent in the effect of improving the flame retardancy, but had a small amount of the film-forming inorganic substance, and was inferior in the ability to support aluminum hydroxide.
[0109]
【The invention's effect】
The deodorizing antibacterial sheet of the present invention contains 60 to 80% by weight of polyvinyl chloride fiber, 20 to 40% by weight of natural fiber and binder fiber, and has a natural fiber / binder fiber weight ratio of 0.1 to 0.6. Wherein a coagulated composite of a photoreactive semiconductor and a fine fiber is internally added to a fiber base material within the range described above, and is produced by a wet papermaking method.
[0110]
By using the natural fiber and the binder fiber in the above weight ratio, a sheet having sufficient strength can be obtained by using a relatively small amount of the fiber, and thus a large amount of polyvinyl chloride fiber having high flame retardancy is blended. It is possible to impart good flame retardancy to the deodorized antibacterial sheet. In addition, due to the flexibility, self-adhesive ability and water retention ability of natural fibers, the productivity during wet papermaking is excellent.
[0111]
In the deodorizing antibacterial sheet of the present invention produced by the wet papermaking method, not only can a fiber base material in which constituent fibers are uniformly dispersed be obtained, but also the aggregate composite can be uniformly and easily incorporated in the fiber base material. It is possible to stably produce a deodorizing antibacterial sheet having uniform characteristics.
[0112]
The deodorizing antibacterial sheet of the present invention has a high light resistance of the fiber base material itself, and a photoreactive semiconductor which may deteriorate the fiber base material by the photocatalytic action is fixed on the fine fibers and is contained in the fiber base material. It is retained and has a feature of being extremely excellent in light resistance because the contact portion between the fiber base material and the photoreactive semiconductor is small.
[0113]
In addition, by incorporating a film-forming inorganic substance, without impairing the various properties of the deodorizing antibacterial sheet, a higher degree of durability can be imparted, and furthermore, the film-forming inorganic substance can be made of aluminum hydroxide or magnesium hydroxide. By incorporating an inorganic mixture obtained by mixing any one or more of them, it is possible to improve the flame retardancy in addition to the durability, and to coat the deodorizing antibacterial sheet using ordinary coating equipment. A formable inorganic substance or an inorganic mixture can be easily contained.
[0114]
Therefore, the deodorizing antibacterial sheet of the present invention can be used as a material for removing harmful substances having a high level of flame retardancy and durability, such as filters for air conditioners, on-vehicle materials, lighting equipment such as light reflectors and lamp shades, and wall coverings such as wallpaper. It can be effectively used in a wide range of applications such as materials, clothing, bedding, and cloth. In addition, it has excellent workability and productivity, and can not only perform various processing such as honeycomb, corrugated, pleated, and through-hole, but also can be easily manufactured using ordinary paper machines and coating equipment. It is.
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