JP3544318B2 - Inverter washing machine - Google Patents
Inverter washing machine Download PDFInfo
- Publication number
- JP3544318B2 JP3544318B2 JP13262899A JP13262899A JP3544318B2 JP 3544318 B2 JP3544318 B2 JP 3544318B2 JP 13262899 A JP13262899 A JP 13262899A JP 13262899 A JP13262899 A JP 13262899A JP 3544318 B2 JP3544318 B2 JP 3544318B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- data
- phase
- washing machine
- control unit
- brushless motor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Control Of Washing Machine And Dryer (AREA)
- Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、直流ブラシレスモータで回転槽や撹拌体等を回転させるインバータ洗濯機に関する。
【0002】
【従来の技術】
インバータ洗濯機は回転槽と撹拌体等を駆動するために単相誘導モータでなく3相モータ(3相誘導モータ又は直流ブラシレスモータ)を使用している。そのため、インバータ洗濯機は3相モータに120゜ずつ位相のずれた3相交流を印加する必要があるので直流を交流に変えるインバータ手段を備えている。一般に、このインバータ手段はパワートランジスタやIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等のスイッチング手段を2個直列接続したハーフブリッジ構成を3組設けて3相全波ブリッジ構成として形成されている。インバータ手段に入力される直流電源の+側に接続される3個のスイッチング手段を上アームと呼び、−側に接続される3個のスイッチング手段を下アームと呼んでいる。この上アームと下アームの接続点に、3相モータの各相(U相、V相、W相)のコイルが接続されている。
【0003】
また、特開平10−15278号公報で提案されている洗濯機は、静音・低振動化を図るために、直流ブラシレスモータにより外槽の内部に設けられた回転槽とこの回転槽の内部に設けられた撹拌体をダイレクトにドライブする方式である。この洗濯機はロータの回転位置を検出してロータ位置信号を出力するホールセンサと、ロータ位置信号に基づいてほぼ正弦波状の通電信号を形成する通電信号形成手段とを備えており、この通電信号に基づいてインバータ手段が3相交流を直流ブラシレスモータに印加して直流ブラシレスモータを駆動する構成となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
直流ブラシレスモータは回転数によって最大トルクが得られる位相角や消費電力が最小となる位相角が変化するので、インバータ洗濯機では回転数に応じてモータへの駆動信号の位相角を制御することが行われている。しかし、上記従来のインバータ洗濯機では、ホールセンサの位置信号の反転タイミングからタイマーを用いて次の波形パターンの切り替えタイミングを出力する如く予め決められた位相角のパターンに従って進み角や遅れ角制御を行っていた。しかし、洗濯機では洗濯される負荷の状態によってモータの回転数が変動する場合があるが、上記従来のインバータ洗濯機では負荷の変動に対応できなていなかった。
【0005】
また、従来のインバータ洗濯機では負荷の状態によって位相角の制御を行っていなかったので、負荷の重量が大きい場合には最大トルクが得られるようにモータの位相角を制御し、負荷の重量が小さい場合には消費電力が小さくなるようにモータの位相角を制御するというようなインバータ洗濯機にとって最適な位相角制御をすることができなかった。
【0006】
また、従来のインバータ洗濯機では位置信号に基づいて同じ正弦波状の信号でモータを駆動したとしても、モータの巻線抵抗のばらつきによってモータに流れる各相の電流位相にずれが生じてしまう。この電流位相にばらつきがあると、直流ブラシレスモータから得られるトルクやモータでの消費電力が変動するという問題があった。
【0007】
本発明は上記課題を解決するもので、第1の目的は簡単な処理で進み角制御や遅れ角制御といった位相角制御を行うことができるインバータ洗濯機を提供することにある。また、第2の目的は負荷の状態によって適切な位相角制御を行うことができるインバータ洗濯機を提供することにある。また、第3の目的はモータの巻線抵抗にばらつきがあっても電流位相がずれてしまうことのないインバータ洗濯機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1では、ロータを有する3相の直流ブラシレスモータと、前記ロータの回転位置を検出する位置検出手段と、前記位置検出手段より出力される位置信号に基づいて前記直流ブラシレスモータを駆動する制御部を備え、該制御部はアドレス指定するデータポインタによってデータが特定されるとともに前記特定されるデータとして正弦波状のデータが記憶されたメモリを有するインバータ洗濯機において、前記制御部は起動時にロータが停止している状態で得られる位置信号に基づいてロータの位置パターンを特定するとともに、ロータがその特定された位置パターン内の中央に位置している状態に相当した値を前記データポインタに設定し、予め決めた周期毎にデータポインタの値を更新して起動し、その後は前記直流ブラシレスモータの回転数を検出するとともに、回転時の位置信号から得られる所定のタイミングでその検出された回転数に基づいて前記データポインタに初期値を設定し、その後所定周期ごとに前記データポインタの値に所定値を加えて前記データポインタを更新し、その更新されたデータポインタによって特定されるデータに基づいて前記直流ブラシレスモータを駆動するようにしている。
【0009】
このような構成によると、制御部はデータポインタをアドレス指定にしてメモリから正弦波状のデータを得る。そして、一定周期ごとにデータポインタに所定値を加えてデータポインタを更新することでデータポインタでアドレスが指定される正弦波状データを得て、このデータに基づいて直流ブラシレスモータを駆動する。そして、位置検出手段で検出されたロータの回転位置を表す位置信号から直流ブラシレスモータの回転数を検出するとともに、位置信号から得られる所定のタイミングで、位置信号に基づいて検出した回転数に基づいてデータポインタに初期値を設定する。これにより、モータの回転数によってモータを駆動する正弦波の位相を制御することができる。
【0010】
また、本発明の請求項2では、請求項1に記載のインバータ洗濯機において、前記制御部は120°間隔で配置された3つの位置検出手段からの位置信号に基づいて前記回転周波数を検出し、前記位置信号から得られるすべてのタイミングで前記データポインタに初期値を設定するようにしている。
【0011】
このような構成によると、位置検出手段が複数あり、位置検出手段より出力される位置信号から得られるすべてのタイミングを利用してデータポインタに初期値を設定している。そのため、データポインタに初期値を設定する回数が上昇し、回転数の変動に対して位相角制御の追従性が向上する。
【0012】
また、本発明の請求項3では、請求項1又は請求項2に記載のインバータ洗濯機において、前記制御部は進み角制御を行うようにしている。
【0013】
このような構成によると、制御部は位置信号から得られるタイミングでデータポインタに設定する初期値を変えることによって位相角の制御を行うことができるので簡単な処理で進み角制御を行うことができる。
【0014】
また、本発明の請求項4では、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のインバータ洗濯機において、前記制御部は遅れ角制御を行うようにしている。
【0015】
このような構成によると、制御部は位置信号から得られるタイミングでデータポインタに設定する初期値を変えることによって位相角の制御を行うことができるので簡単な処理で遅れ角制御を行うことができる。
【0016】
また、本発明の請求項5では、ロータを有する直流ブラシレスモータと、前記ロータの回転位置を検出する位置検出手段と、前記位置検出手段より出力される位置信号に基づいて前記直流ブラシレスモータを駆動する制御部を備えたインバータ洗濯機において、
前記制御部はアドレス指定するデータポインタによってデータが特定されるとともに前記特定されるデータとして正弦波状のデータが記憶されたメモリを有し、前記位置信号に基づいて前記直流ブラシレスモータの回転数を検出するとともに、前記位置信号から得られる所定のタイミングでその検出された回転数に基づいて前記データポインタに初期値を設定し、その後所定周期ごとに前記データポインタの値に所定値を加えて前記データポインタを更新し、その更新されたデータポインタによって特定されるデータに基づいて前記直流ブラシレスモータを駆動するようになっているとともに、
前記データポインタの値を前記検出された回転数で前記直流ブラシレスモータより得られるトルクが最大となる値とする第1のモードと、前記検出された回転数で前記直流ブラシレスモータの効率が最大となる値とする第2のモードを有し、前記第1のモードと前記第2のモードを切り替えることができるようにしている。
【0017】
このような構成によると、制御部は第1のモードで直流ブラシレスモータを駆動したときには直流ブラシレスモータより得られるトルクが最大となる。一方、制御部は第2のモードで直流ブラシレスモータを駆動したときには直流ブラシレスモータの効率が最大となる。制御部は負荷の状態等で直流ブラシレスモータの駆動を第1のモードと第2のモードで切り替えることができる。
【0018】
また、本発明の請求項6では、請求項5に記載のインバータ洗濯機において、前記インバータ洗濯機で洗濯される負荷の重量を検出する負荷重量検出手段を備え、前記制御部はその検出された負荷重量を所定の基準値と比較し、前記負荷重量が前記基準値よりも大きい場合には前記第1のモードとし、一方、前記負荷重量が前記基準値よりも小さい場合には前記第2のモードとするようにしている。
【0019】
このような構成によると、負荷重量検出手段で負荷の重量を検出し、その検出した負荷の重量を所定の基準値と比較してモードを決定する。負荷の重量が基準値より大きいときには第1のモードとするので直流ブラシレスモータの回転が確実になる。一方、負荷の重量が基準値より小さいときには第2のモードとするので消費電力が低減される。
【0020】
また、本発明の請求項7では、請求項5に記載のインバータ洗濯機において、前記制御部は前記直流ブラシレスモータの起動時に前記回転数がゼロから所定の回転数となるまでの時間を測定して、その測定された時間に基づいて前記第1のモードと前記第2のモードから一方を選択するようにしている。
【0021】
このような構成によると、制御部は起動時にモータの回転数が所定の回転数になるまでの時間を測定する。この時間は負荷の重量によって決まる値であるので、その時間に基づいて第1のモードと第2のモードから一方を選択すると、負荷の重量に基づいてモードを選択したことになる。
【0022】
また、本発明の請求項8では、請求項5に記載のインバータ洗濯機において、前記制御部は前記検出された回転数が所定値よりも小さいときに前記第1のモードとし、前記検出された回転数が前記所定値よりも大きいときに前記第2のモードとするようにしている。
【0023】
このような構成によると、起動直後で直流ブラシレスモータの回転数が小さいときに制御部は第1のモードとするため、直流ブラシレスモータから最大のトルクが得られるようになり、起動が確実になる。その後、モータの回転数が所定の値を超えたときには第2のモードとすることによって直流ブラシレスモータの効率が最大となる。
【0024】
また、本発明の請求項9では、請求項1乃至請求項8のいずれかに記載のインバータ洗濯機において、前記直流ブラシレスモータに流れる電流を検出する電流検出手段を備え、前記制御部は前記位置信号と前記電流検出手段で検出された電流の位相差を一定に保つように前記データポインタに初期値を設定するようにしている。
【0025】
このような構成によると、データポインタに設定する初期値を変えることによって位相角を制御することができることを利用して、電流検出手段で直流ブラシレスモータに流れる電流を検出し、位置信号に対する電流の位相を一定に保つようにデータポインタに設定する初期値を変える。これにより、巻線の抵抗が変更される等されても位置信号に対する電流の位相を一定に保つことができる。
【0026】
また、本発明の請求項10では、請求項1乃至請求項9のいずれかに記載のインバータ洗濯機において、回転槽と撹拌体を備え、前記直流ブラシレスモータはトルクを直接前記回転槽と前記撹拌体に伝達するようにしている。
【0027】
このような構成によると、直流ブラシレスモータのトルクが直接回転槽と撹拌体に伝達される。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用したインバータ洗濯機の実施形態について図面を参照して説明する。本実施形態のダイレクトドライブ方式のインバータ洗濯機の概略図を図1に示す。洗濯機1は一槽式の全自動洗濯機であり、本体の内部に洗濯槽を兼ねた回転槽2及び外槽3を備えている。外槽3はサスペンション部4によって本体に吊持されており、回転槽2は外槽3の内側に回転可能に設置されている。また撹拌体5が回転槽2の底部から一定の距離だけ離れた位置に設けられている。本体は洗濯物を出し入れするための蓋6を有する。外槽3の下部には直流ブラシレスモータ7の回転を回転槽2や撹拌体5に伝達する伝達機構8を有する。
【0029】
本体の上部には、操作部9、表示部10、ブザー11、及び蓋6の開閉を検知する蓋センサ12が備えられており、外槽3の側方には外槽3内の水位を検出する水位センサ13が備えられている。また、操作部9の下部には、洗濯機1の動作全体を制御するための、マイクロコンピュータより成る主制御部14が設けられている。また、モータ7にドライブ信号を供給するためのインバータ手段と、このインバータ手段を介してモータ7の回転を制御するためのマイクロコンピュータとから成る副制御部15が側板1aの内面上方に設けられている。16と17は外槽3内の水量を調節するための給水弁16と排水弁17である。
【0030】
洗濯機1の動作に関する回路構成の概略を図2に示す。主制御部14は洗い、すすぎ、脱水等の各行程の動作の内容や、行程の実行順序(すなわち処理コース)等のプログラムを記憶しており、このプログラムに従って給水弁16と排水弁17の開閉、及び伝達機構8におけるモータ7の回転の伝達先の切り替えを制御し、副制御部15を介してモータ7の回転を制御する。
【0031】
また、主制御部14は操作部9から洗濯の予約等の信号を入力する。主制御部14は表示部10に動作の経過等を表示する。主制御部14は洗濯終了時等でブザー11を鳴らす。主制御部14は蓋センサー12から蓋6の開閉状態を表す信号を入力する。主制御部14は水位センサー13から外槽3内の水位を表す信号を入力する。
【0032】
主制御部14はモータ7の回転を制御するために必要な信号S1を同期用クロックCLKとともに副制御部15に送信する。信号S1を受けた副制御部15は信号S1を読み取った後、クロックCLKに同期して信号S2を主制御部14に送信する。副制御部15は直流ブラシレスモータ7のロータの回転位置を示すロータ位置信号Hu、Hv、Hwに基づいてモータ7に3相電流を供給し、モータ7を駆動する。
【0033】
次に、図3を用いて副制御部15の構成を説明する。本実施形態のインバータ洗濯機1ではモータ7として3相20極直流ブラシレスモータを使用している。商用電源30の交流電圧は整流回路31で脈流状の直流に変換される。整流回路31にはダイオードブリッジが使用されている。
【0034】
整流回路31で整流された直流は平滑用のコンデンサ32a、32bで平滑される。コンデンサ32aの+端子は整流回路31の+側の端子に接続されている。コンデンサ32aの−端子とコンデンサ32bの+端子は商用電源30の一方の端子に接続されている。コンデンサ32bの−端子は整流回路31の−側の出力端子に接続されている。コンデンサ32a、32bで平滑された直流電圧がインバータ回路35に供給される。インバータ回路35は直流を三相交流に変換する。
【0035】
インバータ回路35は6個のスイッチング手段としてNPN型トランジスタ36a〜36c、37a〜37cを3相全波ブリッジ構成にしたものである。平滑用のコンデンサ32aの+端子に接続された3個のトランジスタ36a〜36cを上アーム、コンデンサ32bの−端子に接続された3個のトランジスタ37a〜37cを下アームという。そして、6個のトランジスタ36a〜36c、37a〜37cにはそれぞれ並列にダイオード42a〜42c、43a〜43cが接続されている。上アームのトランジスタ36a〜36cと下アームのトランジスタ37a〜37cの各接続点a、b、cが直流ブラシレスモータ7の各相(U相、V相、W相)に接続されている。Lu、Lv、Lwは各相のコイルである。トランジスタ36a〜36c、37a〜37cのベースはドライブ回路40に接続されている。
【0036】
55a、55b、55cはモータ7のロータの回転位置を検出するホールセンサ(位置検出手段)である。各ホールセンサ55a、55b、55cより出力されるロータ位置信号Hu、Hv、Hwはマイクロコンピュータ41に入力される。
【0037】
34aはモータ7のU相に流れる電流を検出するモータ電流検出手段である。34bはモータ7のV相に流れる電流を検出するモータ電流検出手段である。34cはモータ7のW相に流れる電流を検出する電流検出手段である。電流検出手段34a、34b、34cよりそれぞれ出力される信号Du、Dv、Dwはマイクロコンピュータ41に入力される。39は回転槽2内の洗濯物の重量を検出する負荷重量検出手段である。
【0038】
41はロータ位置信号Hu、Hv、Hwに基づいて駆動信号P1〜P6を出力するマイクロコンピュータである。ドライブ回路40は信号P1、P2を増幅してそれぞれトランジスタ36a、37aのベースに供給する。ドライブ回路40は信号P3、P4を増幅してトランジスタ36b、37bのベースに供給する。ドライブ回路40は信号P5、P6を増幅してトランジスタ36c、37cのベースに供給する。
【0039】
したがって、信号P1によってトランジスタ36aはオン・オフ制御される。信号P2によってトランジスタ37aはオン・オフ制御される。信号P3によってトランジスタ36bはオン・オフ制御される。信号P4によってトランジスタ37bはオン・オフ制御される。信号P5によってトランジスタ36cはオン・オフ制御される。信号P6によってトランジスタ37cはオン・オフ制御される。
【0040】
次に、モータ駆動信号波形を正弦波としたときの駆動パターンの一例を図4に示す。図4はモータ7を一定の回転数で定常的に駆動するときの信号の波形図である。図4の(d1)(d2)は駆動信号P1、P2の一例を示しており、マイクロコンピュータ41が駆動信号P1、P2を出力した場合、U相への出力電圧は図4の(e)のように、PWM(Pulse Width Modulation)された波形となり、U相の巻線電流は図4の(f)のような正弦波状となる。このとき、インバータ回路35はU相を基準とした場合、V相に電気角で240゜、W相に120゜位相の遅れた信号を発生し、モータ7を駆動している。
【0041】
副制御部15のマイクロコンピュータ41から図4の(d1)(d2)に示す駆動信号を発生させるために、マイクロコンピュータ41は図4の(c)に示す一定周期の三角波60を内部において発生させ、正弦波状の駆動波形データ61と三角波60を比較することによって図4の(d1)(d2)に示すようなPWM波形を発生するようにしている。U相、V相、W相は2π/3ラジアンずつ位相のずれた波形であるので、U相について説明する。
【0042】
図15はマイクロコンピュータ41に内蔵されているメモリに記憶されている正弦波データと、その正弦波の位相と、そのメモリのアドレスを指定するために用いられるデータポインタ(NEW_DATA)の値との関係を示す図である。マイクロコンピュータ41は駆動波形データ61をメモリに記憶されている正弦波データから求めている。
【0043】
マイクロコンピュータ41は駆動波形データ61の正弦波の1周期の位相である2πラジアンを65536分割したものを単位とするデータポインタ(NEW_DATA)で処理している。データポインタ(NEW_DATA)はデジタル値であり、65536個ある。ちなみに、データポインタ(NEW_DATA)が0であるとき位相は0ラジアンである。また、データポインタ(NEW_DATA)が32768であるときは位相はπラジアンである。
【0044】
さて、一般に周波数fの正弦波の信号波の時刻tにおける位相角θは
θ=2πft(ラジアン)
である。三角波60の周期Tc(図4参照)ごとの位相更新量Δθは
Δθ=2πf・Tc(ラジアン)
である。図15で位相とデータポインタ(NEW_DATA)の関係から分かるように、位相を(65536/2π)倍した値がデータポインタ(NEW_DATA)の値となる。したがって、位相更新量Δθに対応する周期Tcごとのデータポインタ(NEW_DATA)の更新量(α_DATA)はΔθを(65536/2π)倍した値となるので、
α_DATA=2πf・Tc・(65536/2π)
である。簡単には、三角波60の周期Tcでの位相更新量Δθが与えられたときに、更新量(α_DATA)は位相2πラジアンを65536分割したものの個数を数えることによって求められ、上式のようになる。
【0045】
周期Tc=63.5μsで、周波数f=60Hzの駆動信号を出力するときには
α_DATA=4.161・f=249
となる。なお、三角波60の周波数はマイクロコンピュータ41が周期Tcの時間間隔を計るために用いているタイマーの分解能と、PWMの分解能で決定する。
【0046】
更新量(α_DATA)が定まるとマイクロコンピュータ41は新しい位相角をデータポインタ(NEW_DATA)として
NEW_DATA=NEW_DATA+α_DATA
で更新し、保持する。周期Tc=63.5μsで、周波数f=60Hzの駆動信号を出力する場合には、図15に一部拡大して示すように、データポインタ(NEW_DATA)の値が0から始まるときには、データポインタ(NEW_DATA)の値は三角波60の周期Tcごとに更新量(α_DATA)の値である249が加算されるので、0、249、498…というように変化する。
【0047】
次にデータポインタ(NEW_DATA)の値に対応する正弦波の振幅値を求める。予めメモリには正弦波テーブルデータとして位相の2πラジアン分が512バイトとなるようなデータで、(1+2/3)×2πラジアン分の854個の基本データが記憶されている。これらの基本データには符号ビットも含まれる。2πラジアン分が512個のテーブルデータ(従ってアドレスも512個)なのでNEW_DATAの値を128で割った数をアドレス(ちなみに2πラジアンに対応するアドレスは65536÷128=512)として指定することによりメモリから正弦波データが読み出され、それに変調率βを掛けた値がデータ61として実際の比較バッファに埋め込まれる。そして、マイクロコンピュータ41に内蔵の比較器が図4の(c)に示す正弦波状のデータ61と三角バッファに埋め込まれたデータ62を比較して比較結果を出力する。これにより、図4の(d1)(d2)に示す駆動信号P1、P2が生成される。
【0048】
この駆動信号P1、P2を受けたインバータ回路35より直流ブラシレスモータ7のU相の巻線には図4の(f)に示すような正弦波形の交流電流が流される。V相、W相についても同様にして駆動信号が生成される。これによって、直流ブラシレスモータ7が回転する。3個のホールセンサ55a、55b、55cから出力されるロータ位置信号は図4の(a)に示すようになるように直流ブラシレスモータ7に取り付けられている。また、直流ブラシレスモータ7の各相の誘起電圧は図4の(b)に示すようになる。
【0049】
図16はマイクロコンピュータ41の動作を概略的に示すために一部の信号を抜粋して示した波形図である。ロータ位置信号Hu、HvとU相の駆動波形データ61の時間変化が示されている。ロータ位置信号Huの立ち下がりのタイミングtaでマイクロコンピュータ41はデータポインタ(NEW_DATA)を初期化し、0とする。データポインタ(NEW_DATA)が0であるときにはメモリから振幅が0のデータが得られる。
【0050】
また、マイクロコンピュータ41は速度検知タイマーを用いてモータの回転数を検出し、その検出された回転数に基づいて駆動波形データ61の周波数を決定する。これにより、上述のように更新量(α_DATA)が算出できる。その後、図16に一部拡大して示すように、タイマーを使って三角波60の周期Tcが経過したタイミングt1でマイクロコンピュータ41はデータポインタ(NEW_DATA)に更新量(α_DATA)を加算してデータポインタ(NEW_DATA)を更新する。これにより、メモリからデータポインタ(NEW_DATA)に対応したデータが得られ、駆動波形データ61とする。この駆動波形データ61は図4(c)に示すようにマイクロコンピュータ41において三角波62と比較され、比較結果はPWMされた波形となる。このPWMされた波形がマイクロコンピュータ41より出力される駆動信号P1、P2になる。
【0051】
その後、タイマーを使って周期Tcが経過したタイミングt2でマイクロコンピュータ41はデータポインタ(NEW_DATA)に更新量(α_DATA)を加算してデータポインタ(NEW_DATA)を更新する。これにより、メモリからデータポインタに対応したデータが得られ、駆動波形データ61とする。その後、タイマーを使って周期Tcごとにデータポインタ(NEW_DATA)に更新量(α_DATA)を加算してデータポインタ(NEW_DATA)を加算してデータポインタ(NEW_DATA)を更新する。これにより、周期Tcごとに駆動波形データ61は更新されるようになる。
【0052】
その後、モータ7のロータが回転することにより、ロータ位置信号Hvの立ち上がりがマイクロコンピュータ41に入力される。マイクロコンピュータ41はロータ位置信号Hvの立ち上がりが入力されたタイミングtbでデータポインタ(NEW_DATA)を初期化し、U相では初期値は10922(2AAA‘H)で初期化する。
【0053】
このように、マイクロコンピュータ41はロータ位置信号Hu、Hv、Hwの反転するタイミングでデータポインタ(NEW_DATA)を初期化し、速度検知タイマーを使って検出した回転数から更新量(α_DATA)を決定する。その後、周期Tcごとにデータポインタ(NEW_DATA)に更新量(α_DATA)を加算してデータポインタ(NEW_DATA)を更新し、駆動波形データ61を作る。
【0054】
そして、マイクロコンピュータ41は速度検知タイマーを用いて回転数を検出し、その検出された回転数に基づいて駆動波形データ61の周波数を決定する。これにより、更新量(α_DATA)が算出される。その後、タイマーを使って周期Tcごとにデータポインタ(NEW_DATA)に更新量(α_DATA)を加算してデータポインタ(NEW_DATA)を更新する。これにより、周期Tcごとに駆動波形データ61は更新されるようになる。
【0055】
次に、モータ7の制御例を説明する。図5は副制御部15が直流ブラシレスモータ7を正転方向に回転させる場合の位置信号Hu、Hv、Hwのパターンとモータ7の起動パターン及び運転モードを示す図である。図6は副制御部15が直流ブラシレスモータ7を逆転方向に回転させる場合の位置信号Hu、Hv、Hwのパターンとモータ7の起動及び運転モードを示す図である。図5はロータが回転しているときの波形を示しているが、まず直流ブラシレスモータ7を正転方向に起動するときの動作について説明する。
【0056】
ホールセンサ55a、55b、55cはロータが停止していてもロータ位置を検出することができる。起動するときにまずマイクロコンピュータ41はロータ位置信号Hu、Hv、Hwからロータ位置を確認して起動パターンを決定する。起動パターンはロータ位置信号Hu、Hv、Hwから識別できるもので6種類ある。
【0057】
例えばロータ位置信号Huがハイレベル、ロータ位置信号Hvがローレベル、ロータ位置信号Hwがローレベルであるときにはパターン1である。このとき、副制御部15はV相に着目してV相の位相30゜分のデータポインタ(NEW_DATA)にあたる65536×30/360=1555‘Hをアドレスにて埋め込みテーブルデータよりデータを取り込む。このとき、運転モードはモードaとし、U相はV相に対して120゜、W相はV相に対して240゜位相の遅れたデータポインタ(NEW_DATA)よりデータを読み込む。このとき、更新量(α_DATA)は実験値より適当な初期値を求めている。また、モータ7の回転数を検出するための速度検知タイマーを起動する。
【0058】
これにより、副制御部15が駆動信号を発生してロータが回転を開始する。ロータの回転によりロータ位置信号Hu、Hv、Hwの切り替わりであるロータ位置信号Hwの立ち上がりエッジ53cが来るが、このときにデータポインタ(NEW_DATA)はロータが遅れることを想定して、データポインタ(NEW_DATA)が1555‘H×2=2AAA‘Hに達するとロータ位置信号Hwの立ち上がりエッジ53cを検出するまで更新せず同じデータで待機している。そして、実際にロータ位置信号Hwの立ち上がりエッジ53cが来た時点でデータポインタ(NEW_DATA)の更新を再開してさらに速度検知タイマーを一旦リセットする。
【0059】
さらにロータの回転によってロータ位置信号Huの立ち下がりエッジ53dが来るが、このとき運転モードをモードbに切り替え、U相に着目する。このときにもロータ位置信号Huの立ち下がりエッジ53dまでV相のデータポインタ(NEW_DATA)は2AAA‘Hで待機しておく。そして、エッジ53dが来るとU相基準(データポインタの初期値が0)で、V相はU相に対して240゜、W相はU相に対して120゜位相の遅れたデータポインタ(NEW_DATA)からデータを読み込む。このようにして順次6箇所のエッジ53a〜53fでデータの補正を行う。また、速度検知タイマーの値で回転数が得られるのでこれに応じて更新量(α_DATA)を随時速度変化に追従するように変更する。
【0060】
これにより、U相の駆動波形データ56aは正弦波状となり、ロータ位置信号Huのエッジ53a、53dでゼロとなる。V相の駆動波形データ56bは正弦波状となり、ロータ位置信号Hvのエッジ53b、53eでゼロとなる。W相の駆動波形データ56cは正弦波状となり、ロータ位置信号Hwのエッジ53c、53fでゼロとなる。
【0061】
直流ブラシレスモータ7を逆転方向に回転させる場合にも、図6に示すようにロータ位置信号から識別できる6種類のロータ位置パターン6〜9、a、bで、どの位置なのかを確認してから起動を行う。ロータ位置信号Huがハイレベル、ロータ位置信号Hvがローレベル、ロータ位置信号Hwがハイレベルであるときを例に説明する。このとき、ロータ位置パターン6であり、副制御部15はU相に着目してU相の位相30゜分のデータポインタ(NEW_DATA)にあたる1555‘Hを埋め込みテーブルデータよりデータを取り込む。このとき、運転モードはモードdとし、V相はU相に対して120゜、W相はU相に対して240゜位相の遅れたデータポインタ(NEW_DATA)よりデータを読み込む。このとき、更新量(α_DATA)は実験値より初期値を求めている。また、起動時にモータ7の回転数を検出するための速度検知タイマーを起動する。
【0062】
ロータの回転によりロータ位置信号Hu、Hv、Hwの切り替わりであるロータ位置信号Hwの立ち下がりエッジ63bが来るが、このときにデータポインタ(NEW_DATA)はロータが遅れることを想定して、データポインタ(NEW_DATA)は2AAA‘Hから更新せず、同じデータで待機している。そして、実際にロータ位置信号Hwの立ち上がりエッジ63bが来た時点でデータポインタ(NEW_DATA)の更新を再開して再度速度検知タイマーをリセットする。次に信号Hvの立ち上がりエッジ63cが来るが、このとき、動作モードをモードeに切り替え、V相に着目する。U相はV相に対して120゜、W相はV相に対して240゜位相の遅れたデータポインタ(NEW_DATA)からデータを読み込む。
【0063】
このように順次6箇所のエッジ63a〜63fでデータを補正する。また、モータ7の速度検知タイマーの値により、更新量(α_DATA)を随時速度変化に追従するように変更する。これにより、U相に正弦波状のデータ66aが生成され、V相に正弦波状のデータ66bが生成され、W相に正弦波状のデータ66cが生成される。
【0064】
特に位置信号Huのエッジ63a、63dのタイミングでデータ66aはゼロとなる。位置信号Hvのエッジ63b、63eのタイミングでデータ66bはゼロとなる。位置信号Hwのエッジ63c、63fのタイミングでデータ66cはゼロとなる。また、位置信号Hu、Hv、Hwから得られるエッジ63a〜63fのすべてのタイミングでデータポインタ(NEW_DATA)の値がセットされる。
【0065】
図7は副制御部15が進み角制御を行って直流ブラシレスモータ7を正転方向に回転させる場合の位置信号Hu、Hv、Hwのパターンとモータ7の起動パターン及び運転モードを示す図である。図7は基準波形71a、71b、71cに対して30゜位相の進んだ正弦波状のデータ72a、72b、72cを出力する場合の図である。
【0066】
ロータ位置信号Huの立ち上がりエッジ53aが副制御部15に入力されると、副制御部15は運転モードcにし、データポインタ(NEW_DATA)を16383にして16383を128で割った128番目のアドレスのデータをメモリから読み込み、W相のデータとして出力する。そして、三角波60(図4(c)参照)の周期ごとに更新量(α_DATA)をデータポインタ(NEW_DATA)に加算してデータを求める処理を行う。U相はW相に対して240゜位相の遅れたデータを出力する。V相はW相に対して120゜位相の遅れたデータを出力する。
【0067】
ロータ位置信号Hvの立ち下がりエッジ53bが副制御部15に入力されると、副制御部15は運転モードaにし、データポインタ(NEW_DATA)を5461にして5461を128で割った42番目のアドレスのデータをメモリから読み込み、V相のデータとして出力する。そして、三角波60の周期ごとに更新量(α_DATA)をデータポインタ(NEW_DATA)に加算してデータを求める処理を行う。W相はV相に対して240゜位相の遅れたデータを出力する。U相はV相に対して120゜位相の遅れたデータを出力する。
【0068】
ロータ位置信号Hwの立ち上がりエッジ53cが副制御部15に入力されると、副制御部15は運転モードaにし、データポインタ(NEW_DATA)を16383にして16383を128で割った128番目のアドレスのデータをメモリから読み込み、V相のデータとして出力する。そして、三角波60の周期ごとに更新量(α_DATA)をデータポインタ(NEW_DATA)に加算してデータを求める処理を行う。W相はV相に対して240゜位相の遅れたデータを出力する。U相はV相に対して120゜位相の遅れたデータを出力する。
【0069】
ロータ位置信号Huの立ち下がりエッジ53dが副制御部15に入力されると、副制御部15は運転モードbにし、データポインタ(NEW_DATA)を5461にして5461を128で割った42番目のアドレスのデータをメモリから読み込み、U相のデータとして出力する。そして、三角波60の周期ごとに更新量(α_DATA)をデータポインタ(NEW_DATA)に加算してデータを求める処理を行う。V相はU相に対して240゜位相の遅れたデータを出力する。W相はU相に対して120゜位相の遅れたデータを出力する。
【0070】
ロータ位置信号Hvの立ち上がりエッジ53eが副制御部15に入力されると、副制御部15は運転モードbにし、データポインタ(NEW_DATA)を16383にして16383を128で割った128番目のアドレスのデータをメモリから読み込み、U相のデータとして出力する。そして、三角波60の周期ごとに更新量(α_DATA)をデータポインタ(NEW_DATA)に加算してデータを求める処理を行う。V相はU相に対して240゜位相の遅れたデータを出力する。W相はU相に対して120゜位相の遅れたデータを出力する。
【0071】
ロータ位置信号Hwの立ち下がりエッジ53fが副制御部15に入力されると、副制御部15は運転モードcにし、データポインタ(NEW_DATA)を5461にして5461を128で割った42番目のアドレスのデータをメモリから読み込み、W相のデータとして出力する。そして、三角波60の周期ごとに更新量(α_DATA)をデータポインタ(NEW_DATA)に加算してデータを求める処理を行う。U相はW相に対して240゜位相の遅れたデータを出力する。V相はW相に対して120゜位相の遅れたデータを出力する。
【0072】
これにより基準波形71a〜71cからそれぞれ30゜位相の進んだ正弦波状のデータ72a〜72cが得られる。また、ホールセンサ55a、55b、55cから得られる位置信号Hu、Hv、Hwの反転タイミングで、データポインタ(NEW_DATA)に各進み角に相当する初期値を設定することで任意の進み角で正弦波状のデータを出力できる。
【0073】
また、副制御部15が図6に示す基準波形66a、66b、66cに対して30゜位相の進んだ正弦波状のデータを出力して直流ブラシレスモータ7を逆転方向に回転させる場合には、位置信号Hu、Hv、Hwのエッジ63a〜63fのタイミングでデータポインタ(NEW_DATA)を図6に示した場合の値から30゜位相を進めた角に相当する値に設定する。これにより、直流ブラシレスモータ7を逆転方向に回転させる場合に進み角制御を行うことができる。
【0074】
図8は副制御部15が遅れ角制御を行って直流ブラシレスモータ7を正転方向に回転させる場合の位置信号Hu、Hv、Hwのパターンとモータ7の起動パターン及び運転モードを示す図である。図8は基準波形81a、81b、81cに対して30゜位相の遅れた正弦波状のデータ82a、82b、82cを出力する場合の図である。
【0075】
ロータ位置信号Huの立ち上がりエッジ53aが副制御部15に入力されると、副制御部15は運転モードcにし、データポインタ(NEW_DATA)を5461にして5461を128で割った42番目のアドレスのデータをメモリから読み込み、W相のデータとして出力する。そして、三角波60の周期ごとに更新量(α_DATA)をデータポインタ(NEW_DATA)に加算してデータを求める処理を行う。U相はW相に対して240゜位相の遅れたデータを出力する。V相はW相に対して120゜位相の遅れたデータを出力する。
【0076】
ロータ位置信号Hvの立ち下がりエッジ53bが副制御部15に入力されると、副制御部15は運転モードaにし、データポインタ(NEW_DATA)の値を60073にして60073を128で割った469番目のアドレスのデータをメモリから読み込み、V相のデータとして出力する。そして、三角波60の周期ごとに更新量(α_DATA)をデータポインタ(NEW_DATA)に加算してデータを求める。U相はV相に対して240゜位相の遅れたデータを出力する。W相はV相に対して120゜位相の遅れたデータを出力する。
【0077】
ロータ位置信号Hwの立ち上がりエッジ53cが副制御部15に入力されると、副制御部15は運転モードaにし、データポインタ(NEW_DATA)を5461にして5461を128で割った42番目のアドレスのデータをメモリから読み込み、V相のデータとして出力する。そして、三角波60の周期ごとに更新量(α_DATA)をデータポインタ(NEW_DATA)に加算してデータを求める処理を行う。W相はV相に対して240゜位相の遅れたデータを出力する。U相はV相に対して120゜位相の遅れたデータを出力する。
【0078】
ロータ位置信号Huの立ち下がりエッジ53dが副制御部15に入力されると、副制御部15は運転モードbにし、データポインタ(NEW_DATA)の値を60073にして60073を128で割った469番目のアドレスのデータをメモリから読み込み、U相のデータとして出力する。そして、三角波60の周期ごとに更新量(α_DATA)をデータポインタ(NEW_DATA)に加算してデータを求める。W相はU相に対して240゜位相の遅れたデータを出力する。V相はU相に対して120゜位相の遅れたデータを出力する。
【0079】
ロータ位置信号Hvの立ち上がりエッジ53eが副制御部15に入力されると、副制御部15は運転モードbにし、データポインタ(NEW_DATA)を5461にして5461を128で割った42番目のアドレスのデータをメモリから読み込み、U相のデータとして出力する。そして、三角波60の周期ごとに更新量(α_DATA)をデータポインタ(NEW_DATA)に加算してデータを求める処理を行う。V相はU相に対して240゜位相の遅れたデータを出力する。W相はU相に対して120゜位相の遅れたデータを出力する。
【0080】
ロータ位置信号Hwの立ち下がりエッジ53fが副制御部15に入力されると、副制御部15は運転モードcにし、データポインタ(NEW_DATA)の値を60073にして60073を128で割った469番目のアドレスのデータをメモリから読み込み、W相のデータとして出力する。そして、三角波60の周期ごとに更新量(α_DATA)をデータポインタ(NEW_DATA)に加算してデータを求める。V相はW相に対して240゜位相の遅れたデータを出力する。U相はW相に対して120゜位相の遅れたデータを出力する。
【0081】
これにより基準波形81a〜81cからそれぞれ30゜位相の遅れた正弦波状のデータ82a〜82cが得られる。また、ホールセンサ55a、55b、55cから得られる位置信号Hu、Hv、Hwの反転タイミングで、各遅れ角に相当する初期値を設定することで任意の遅れ角で正弦波状のデータを出力できる。
【0082】
また、副制御部15が図6に示す基準波形66a、66b、66cに対して30゜位相の遅れた正弦波状のデータを出力して直流ブラシレスモータ7を逆転方向に回転させる場合には、位置信号Hu、Hv、Hwのエッジ63a〜63fのタイミングでデータポインタ(NEW_DATA)を図6に示した場合の値から30゜位相を遅らせた角に相当する値に設定する。これにより、直流ブラシレスモータ7を逆転方向に回転させる場合に遅れ角制御を行うことができる。
【0083】
ところで、実施形態とは異なりホールセンサからの位置信号の反転するタイミングからタイマーを使って駆動波形データの振幅がゼロとなるタイミングを予測して、そのタイミングから正弦波データを出力することでも位相角制御を行うことは可能である。しかし、この場合、一定の回転数で運転するときには進み角や遅れ角は一定でよいが、加速や減速するときには制御する位相角が変わり、その際にタイマーによって位相角制御の開始が遅れるという問題がある。また、タイマーを用いた処理は一般に複雑になるという問題もある。これに対して、実施形態ではこのようなタイマーを使用していないので位相角制御が遅れることもなく、また処理も複雑になることもない。
【0084】
図9はモータ7の回転数と進み角量の関係の例を示す図である。副制御部15がモータ7の回転数をホールセンサ55a、55b、55cから得られる位置信号の反転タイミングの間の時間を速度検知タイマーを使って検知する。副制御部15の進み角制御によってモータ7の回転数が0〜200rpmの範囲では進み角量は回転数に比例して大きくなり、200rpmで40゜となる。モータ7の回転数が200rpm以上では進み角量は40゜のままとなる。
【0085】
位相角が0゜でモータ7を正転方向に回転させるときには、図7において基準波形71a、71b、71cでモータ7を駆動する。位相角が30゜のときはモータ7を正転させるとき図7において基準波形71a、71b、71cに対して30゜位相の進んだ正弦波データ72a、72b、72cでモータ7を駆動する。位相角が30゜より小さいときには正弦波データ72a、72b、72cよりも基準波形71a、71b、71cに近づいた正弦波データでモータ7を駆動する。このとき、位相角が0゜に近いほど正弦波データは基準波形71a、71b、71cに近づく。位相角が30゜より大きい場合には正弦波データ72a、72b、72cよりも基準波形71a、71b、71cから離れた正弦波データでモータ7を駆動する。このとき、位相角が大きくなるほど正弦波データは基準波形71a、71b、71cから離れる。
【0086】
したがって、起動直後では進み位相角は0゜であり、その後回転数が上昇するにつれて進み位相角も大きくなる。そして、モータ7の回転数が200rpmを超えると進み位相角は40゜に固定される。モータ7は回転数が大きくなるほどトルクが最大となる位相角が大きくなるので、図9に示すように進み角量を制御することによって大きなトルクが得られるようになる。
【0087】
副制御部15は回転数と位相角の関係を次のようにすることも可能である。まずマイクロコンピュータ41は水を給水する前に負荷重量検出手段49によって負荷の重量を調べる。マイクロコンピュータ41は負荷重量検出手段39から入力される信号によって負荷の重量を所定の基準値と比較する。負荷重量がその基準値より大きい場合には、マイクロコンピュータ41は最大のトルクが出る位相角で運転する。一方、負荷重量が所定の基準値より小さい場合には、マイクロコンピュータ41はモータ7の効率が最大となる位相角で制御し、消費電力を抑える。
【0088】
図10はある回転数での位相角とトルクの特性を示す図である。図10において横軸は位相角(゜)を表し、縦軸はトルクを表している。この回転数で最大のトルクが得られるのは位相角が20゜のときである。このように回転数に応じて最大トルクが得られる位相角を求めると図12において曲線50のようになる。なお、図12において横軸はモータ7の回転数(rpm)を表し、縦軸は位相角(゜)を表している。マイクロコンピュータ41は負荷の重量が所定の基準値より大きいときには曲線50の関係を満たすようにモータ7を駆動することによってモータ7より最大のトルクが得られるようになる。
【0089】
図10に示す場合で最大のトルクが得られるように位相角20゜でモータ7を正転方向に回転させるときには、図7において基準波形71a、71b、71cに対して20゜位相の進んだ正弦波状データでモータ7を駆動する。この位相角の制御は、ロータ位置信号Hu、Hv、Hwの反転タイミング53a〜53fにデータポインタ(NEW_DATA)を初期化するときの初期値を設定することによって行われる。なお、位相角30゜でモータ7を正転方向に回転させるときには、正弦波状データ72a、72b、72cでモータ7を駆動する。
【0090】
図11はある回転数での位相角とトルクの特性を示す図である。図11において横軸は位相角(゜)を表し、縦軸は消費電力を表している。この回転数で消費電力が最も小さくなるのは位相角が15゜のときである。このように回転数に応じて消費電力が最小となるような位相角を求めると図12において曲線51のようになる。マイクロコンピュータ41は負荷の重量が所定の基準値より小さいときには曲線51の関係を満たすようにモータ7を駆動することによって効率が最大となる。図11に示す場合で消費電力が最小となるように位相角15゜で正転方向にモータ7を回転させるときには、図7において基準波形71a、71b、71cに対して15゜位相の進んだ正弦波状データでモータ7を駆動する。
【0091】
また、ユーザーの設定等で消費電力を抑えるモードが指定されているときに、マイクロコンピュータ41はモータ7の効率が最大となる位相角で制御し、消費電力を抑えるモードが解除されたときにはマイクロコンピュータ41はトルクが最大となるようにモータ7を運転するようにしてもよい。このようにユーザーの設定に応じて位相角の制御を対応してもよい。
【0092】
さらに次のような処理を追加することができる。図13は位置信号Hu、Hv、Hwと駆動電圧波形とモータに流れる電流の波形を示す波形図である。図13において横軸は時間の経過を表し、信号Hu、Hv、Hwからモータ7の回転位置が得られる。位置信号Hu、Hv、Hwのエッジ53a〜53fで副制御部15はある相で正弦波状の出力電圧90をモータ7に出力しているときにモータ7に流れる電流は曲線91に示すようにエッジ53a〜53fに対して位相がずれる。この位相のずれはモータ7の巻線にある抵抗値等によって異なる。そのため、モータ7の巻線にある抵抗値のばらつき等によって電流位相がずれる。その位相ずれを補正するために、モータ7が回転しているときにモータ電流検出手段34a、34b、34cから得られる電流ゼロクロス点92と位置信号Hu、Hv、Hwのエッジ53a〜53fとの間隔が一定となるように制御する。
【0093】
具体的にはマイクロコンピュータ41はエッジ53cと電流ゼロクロス点92との間隔Tが大きい場合には、マイクロコンピュータ41は出力信号90の位相を進めて電流波形の位相を進める。一方、間隔Tが小さいときには信号90の位相を遅らせて間隔Tが一定となるように制御する。これにより、巻線等のばらつきにより抵抗値がばらついたときにも位相の補正が可能となる。
【0094】
なお、この場合において、位相角の制御は図7における正弦波データ72a、72b、72cや図8における正弦波データ82a、82b、82cのように各基準波形71a、71b、71cや81a、81b、81cに対して進み角制御や遅れ角制御を行うことによってなされる。
【0095】
次に、図14はモータ7を一定の回転数で回転させるときの起動時の立ち上がりの様子を示す図である。図14において横軸は起動後の時間(s)である。縦軸は回転数(rpm)である。負荷が大きい場合ほど起動の立ち上がり時間が長くなる。線70のように起動してから回転数100rpmになるまでの立ち上がり時間は0.05sである。負荷が大きくなると線71のように立ち上がり時間は0.17sとなる。さらに負荷が大きくなると線72のように立ち上がり時間は0.33sとなる。さらに負荷が大きくなると線73のように立ち上がり時間は0.48sとなる。
【0096】
このように負荷の重さや布等の状態により立ち上がり回転数の立ち上がり時間が異なる。そのため、起動してから回転数が50rpmとなるまでの時間をタイマーを使って測定し、その時間から負荷の重さを検出する。このようにして検出した負荷の重さを所定の基準値と比較して負荷が基準値よりも重い場合にはマイクロコンピュータ41は最大のトルクが得られるように制御し、負荷の重さが基準値よりも軽い場合にはマイクロコンピュータ41は効率が最大となるように制御する。なお、立ち上がりの判断基準となる50rpmは他の回転数でもよい。この場合には負荷重量検出手段39(図3参照)はなくてもよい。
【0097】
最大のトルクが得られるように制御するときには、マイクロコンピュータ41は回転数と位相角の関係を図12の曲線50で示す関係となるように位相角の制御を行う。一方、効率が最大となるように制御するときにはマイクロコンピュータ41は回転数と位相角の関係を図12に曲線51で示す関係となるように位相角の制御を行う。
【0098】
また、次のような位相角制御を行うことも可能である。インバータ洗濯機の洗いの行程等で撹拌体5を一定回転数jに制御する場合、布等の負荷が撹拌体5の上に載っている状態が多く、起動時には非常に大きなトルクが必要となる。そのため、起動時にはある所定の回転数hまでマイクロコンピュータ41は効率が最大となる位相角でモータ7を制御し、回転数がその所定の回転数hを超えると最大効率の出る位相角に制御を切り替える。
【0099】
つまり、図12において回転数が0〜hの範囲でマイクロコンピュータ41は曲線50の関係を満たすように位相角の制御を行い、回転数がh〜jの範囲では曲線51の関係を満たすように位相角の制御を行う。これにより、高負荷の回転においてもスムーズに起動でき、所定の回転数を超えると効率が最大となるように制御を切り替えるので、最大トルクが得られる制御を続けるよりも効率が向上する。
【0100】
なお、実施の形態では直流ブラシレスモータ7で発生するトルクを直接回転槽2と撹拌体5に伝達するダイレクトドライブ方式のインバータ洗濯機で説明したが、直流ブラシレスモータ7で発生するトルクをベルト、プーリー、ギアを介して回転槽2と撹拌体5に伝達するインバータ洗濯機でも同様に回転数に基づいて位相角の制御を行うことができる。
【0101】
【発明の効果】
<請求項1の効果>
以上説明したように、本発明の請求項1では、モータの起動及びその後のモータを駆動する出力の位相角制御を容易に行うことができる。
【0102】
<請求項2の効果>
また、本発明の請求項2では、位置検出手段から得られるタイミングのすべてで回転数に基づいてデータポインタの設定をしているので、回転数に応じた正弦波状の信号をより正確に出力することができる。また、負荷等によって回転数に変動が生じても所定のタイミングで回転数に基づいてデータポインタが設定されるので回転数の変動に対しても追従性が向上する。
【0103】
<請求項3の効果>
また、本発明の請求項3では、所定のタイミングでデータポインタの設定を変えることで進み角制御を行っているので、タイマーを使用しなくても進み角制御を行うことができる。そのため、モータを駆動するためのプログラムが簡略化できる。
【0104】
<請求項4の効果>
また、本発明の請求項4では、所定のタイミングでデータポインタの設定を変えることで遅れ角制御を行っているので、タイマーを使用しなくても進み角制御を行うことができる。そのため、モータを駆動するためのプログラムが簡略化できる。
【0105】
<請求項5の効果>
また、本発明の請求項5では、第1のモードでは最大のトルクが得られるように位相角が制御される。第2のモードでは効率が最大となるように位相角が制御される。そして、必要に応じて運転を第1のモードと第2のモードに切り替えることができる。
【0106】
<請求項6の効果>
また、本発明の請求項6では、負荷重量検出手段で負荷の重量を検出して負荷の重量を所定の基準値と比較する。負荷重量が基準値よりも大きい場合には第1のモードとなるのでトルクが最大となる。負荷重量が基準値よりも小さい場合には第2のモードとなるので効率が最大となる。このように負荷の重量に基づいて位相角の制御を行うことができる。
【0107】
<請求項7の効果>
また、本発明の請求項7では、直流ブラシレスモータの起動時に回転数がゼロから所定値に達するまでの立ち上がり時間を測定することによって負荷の重量を検出することができる。したがって、負荷重量を検出するためにセンサ等の特別の部品を必要としなくてよい。
【0108】
<請求項8の効果>
また、本発明の請求項8では、直流ブラシレスモータの回転数が所定値よりも低いときには第1のモードで運転し、回転数が所定値よりも高いときには第2のモードで運転する。起動時では布等の負荷が撹拌体に上に載っている状態が多く大きなトルクで起動する必要があるが、第1のモードとなるので最大トルクでスムーズに起動できる。そして、直流ブラシレスモータの回転数が所定値よりも高くなると第2のモードとなり最大効率で運転する。これにより、高負荷時においても効率良く運転できる。
【0109】
<請求項9の効果>
また、本発明の請求項9では、直流ブラシレスモータに流れる電流が電流検出手段で検出され、その検出された電流の位置信号に対する位相が一定になるようにデータポインタの値が設定される。そのため、直流ブラシレスモータの巻線の抵抗が変更されても電流の位相がばらつかないようになるので性能が一定に保たれる。また、直流ブラシレスモータによって巻線抵抗にばらつきがあっても同様に電流の位相が一定になるように制御されるので電流の位相にばらつきが生じない。
【0110】
<請求項10の効果>
また、本発明の請求項10では、直流ブラシレスモータからトルクが直接回転槽と撹拌体に伝達されるので直流ブラシレスモータの回転は負荷の影響を受けやすいが、回転数に基づいて位相角が制御されるため負荷の状態が異なっても最大のトルクや最大の効率等で運転することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の洗濯機全体の内部概略構成図。
【図2】その洗濯機のブロック図。
【図3】その洗濯機の副制御部のブロック図。
【図4】その洗濯機のホールセンサの位置信号に対する出力波形図。
【図5】その洗濯機の正転方向の位置信号のパターンとモータの起動パターン及び運転モードを示す図。
【図6】その洗濯機の逆転方向の位置信号のパターンとモータの起動パターン及び運転モードを示す図。
【図7】その洗濯機の正転方向の進み角制御に関する位置信号のパターンとモータの起動パターン及び運転モードを示す図。
【図8】その洗濯機の正転方向の遅れ角制御に関する位置信号のパターンとモータの起動パターン及び運転モードを示す図。
【図9】その洗濯機の回転数と位相角量をグラフ化した図。
【図10】その洗濯機の位相角とトルクの関係を示す図。
【図11】その洗濯機の位相角と消費電力の関係を示す図。
【図12】その洗濯機の回転数と位相角量をグラフ化した図。
【図13】その洗濯機の出力波形とモータ電流波形を示す図。
【図14】その洗濯機の負荷の重量に対するモータの立ち上がりを表した図。
【図15】その洗濯機のマイクロコンピュータに記憶されている正弦波データとその正弦波の位相とデータポインタの関係を示す図。
【図16】その洗濯機の動作を概略的に示す図。
【符号の説明】
1 インバータ洗濯機
2 回転槽
3 外槽
4 サスペンション部
5 撹拌体
6 蓋
7 直流ブラシレスモータ
8 伝達機構
9 操作部
10 表示部
11 ブザー
12 蓋センサ
13 水位センサ
14 主制御部
15 副制御部
16 給水弁
17 排水弁
30 商用電源
31 整流回路
32a、32b 平滑用のコンデンサ
34a〜34c 電流検出手段
35 インバータ回路
36a〜36c、37a〜37c NPN型トランジスタ
39 負荷重量検出手段
40 ドライブ回路
41 マイクロコンピュータ
42a〜42c、43a〜43c ダイオード
55a、55b、55c ホールセンサ(位置検出手段)[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an inverter washing machine in which a rotary tub, a stirring body, and the like are rotated by a DC brushless motor.
[0002]
[Prior art]
The inverter washing machine uses a three-phase motor (a three-phase induction motor or a DC brushless motor) instead of a single-phase induction motor to drive the rotating tub and the stirring body. For this reason, the inverter washing machine is required to apply a three-phase alternating current having a phase shift of 120 ° to the three-phase motor, so that the inverter washing machine is provided with inverter means for converting direct current to alternating current. Generally, this inverter means is formed as a three-phase full-wave bridge structure by providing three sets of half-bridge structures in which two switching means such as a power transistor and an IGBT (Insulated Gate Bipolar Transistor) are connected in series. Three switching means connected to the + side of the DC power supply input to the inverter means are referred to as an upper arm, and three switching means connected to the-side are referred to as a lower arm. A coil of each phase (U phase, V phase, W phase) of the three-phase motor is connected to a connection point between the upper arm and the lower arm.
[0003]
The washing machine proposed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 10-15278 has a rotary tub provided inside the outer tub by a DC brushless motor and a rotary tub provided inside the rotary tub in order to reduce noise and reduce vibration. This is a method of directly driving the stirred body. The washing machine includes a Hall sensor that detects the rotational position of the rotor and outputs a rotor position signal, and energization signal forming means that forms an approximately sinusoidal energization signal based on the rotor position signal. , The inverter means applies a three-phase AC to the DC brushless motor to drive the DC brushless motor.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
In DC brushless motors, the phase angle at which the maximum torque is obtained and the phase angle at which the power consumption is minimized change depending on the rotation speed.In inverter washing machines, the phase angle of the drive signal to the motor can be controlled according to the rotation speed. Is being done. However, in the above-described conventional inverter washing machine, the lead angle and the delay angle control are performed according to a predetermined phase angle pattern so as to output the switching timing of the next waveform pattern using the timer from the inversion timing of the position signal of the Hall sensor. I was going. However, in the washing machine, the rotation speed of the motor may fluctuate depending on the state of the load to be washed, but the above-described conventional inverter washing machine cannot cope with the change in the load.
[0005]
Also, in the conventional inverter washing machine, the phase angle is not controlled depending on the load condition. Therefore, when the load is heavy, the phase angle of the motor is controlled so as to obtain the maximum torque, and the load weight is reduced. When it is small, it is not possible to perform the optimum phase angle control for the inverter washing machine, such as controlling the phase angle of the motor so that the power consumption becomes small.
[0006]
Further, in the conventional inverter washing machine, even if the motor is driven by the same sinusoidal signal based on the position signal, the current phase of each phase flowing through the motor is shifted due to the variation in the winding resistance of the motor. If there is a variation in the current phase, there is a problem that the torque obtained from the DC brushless motor and the power consumption of the motor fluctuate.
[0007]
SUMMARY OF THE INVENTION The present invention has been made to solve the above problems, and a first object is to provide an inverter washing machine capable of performing phase angle control such as advance angle control and delay angle control with simple processing. Another object of the present invention is to provide an inverter washing machine capable of performing appropriate phase angle control depending on a load state. A third object is to provide an inverter washing machine in which the current phase does not shift even if the winding resistance of the motor varies.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, according to
[0009]
According to such a configuration, the control unit obtains sine-wave data from the memory with the data pointer specified as an address. Then, a predetermined value is added to the data pointer at regular intervals to update the data pointer, thereby obtaining sine-wave-shaped data whose address is specified by the data pointer, and driving the DC brushless motor based on this data. Then, the rotation speed of the DC brushless motor is detected from a position signal representing the rotation position of the rotor detected by the position detection means, and based on the rotation speed detected based on the position signal at a predetermined timing obtained from the position signal. To set the initial value to the data pointer. Thereby, the phase of the sine wave for driving the motor can be controlled by the rotation speed of the motor.
[0010]
According to a second aspect of the present invention, in the inverter washing machine according to the first aspect,The control unit detects the rotation frequency based on position signals from three position detection units arranged at 120 ° intervals,An initial value is set in the data pointer at every timing obtained from the position signal.
[0011]
According to such a configuration, there are a plurality of position detecting means, and the initial value is set in the data pointer using all timings obtained from the position signals output from the position detecting means. Therefore, the number of times of setting the initial value in the data pointer increases, and the followability of the phase angle control with respect to the fluctuation of the rotation speed is improved.
[0012]
According to a third aspect of the present invention, in the inverter washing machine according to the first or second aspect, the control unit performs advance angle control.
[0013]
According to such a configuration, the control unit can control the phase angle by changing the initial value set in the data pointer at the timing obtained from the position signal, so that the advance angle control can be performed with simple processing. .
[0014]
According to a fourth aspect of the present invention, in the inverter washing machine according to any one of the first to third aspects, the control unit performs delay angle control.
[0015]
According to such a configuration, the control unit can control the phase angle by changing the initial value set in the data pointer at the timing obtained from the position signal, so that the delay angle control can be performed by simple processing. .
[0016]
Further, in
The control unit has a memory in which data is specified by a data pointer that specifies an address, and a memory in which sinusoidal data is stored as the specified data, and detects a rotation speed of the DC brushless motor based on the position signal. At the same time, at a predetermined timing obtained from the position signal, an initial value is set in the data pointer based on the detected number of rotations, and thereafter, a predetermined value is added to the value of the data pointer every predetermined period to obtain the data. Updating a pointer, and driving the DC brushless motor based on the data specified by the updated data pointer,
A first mode in which the value of the data pointer is a value at which the torque obtained from the DC brushless motor is maximum at the detected rotation speed, and the efficiency of the DC brushless motor is maximum at the detected rotation speed. There is a second mode having a certain value, so that the first mode and the second mode can be switched.
[0017]
According to such a configuration, when the control unit drives the DC brushless motor in the first mode, the torque obtained from the DC brushless motor becomes maximum. On the other hand, when the control unit drives the DC brushless motor in the second mode, the efficiency of the DC brushless motor is maximized. The control unit can switch the driving of the DC brushless motor between the first mode and the second mode depending on the state of the load or the like.
[0018]
According to a sixth aspect of the present invention, in the inverter washing machine according to the fifth aspect, the inverter washing machine further includes a load weight detecting unit that detects a weight of a load to be washed by the inverter washing machine, and the control unit detects the load. The load weight is compared with a predetermined reference value, and when the load weight is larger than the reference value, the first mode is set. On the other hand, when the load weight is smaller than the reference value, the second mode is set. Mode.
[0019]
According to such a configuration, the load weight is detected by the load weight detecting means, and the mode is determined by comparing the detected load weight with a predetermined reference value. When the load weight is larger than the reference value, the first mode is set, so that the rotation of the DC brushless motor is ensured. On the other hand, when the load weight is smaller than the reference value, the second mode is set, so that the power consumption is reduced.
[0020]
According to a seventh aspect of the present invention, in the inverter washing machine according to the fifth aspect, the control unit measures a time required for the rotation speed to reach a predetermined rotation speed when the DC brushless motor is started. Then, one of the first mode and the second mode is selected based on the measured time.
[0021]
According to such a configuration, the control unit measures the time until the rotation speed of the motor reaches the predetermined rotation speed at the time of startup. Since this time is a value determined by the weight of the load, if one of the first mode and the second mode is selected based on the time, the mode is selected based on the weight of the load.
[0022]
Further, according to
[0023]
According to such a configuration, when the rotation speed of the DC brushless motor is low immediately after startup, the control unit enters the first mode, so that the maximum torque can be obtained from the DC brushless motor, and startup is ensured. . Thereafter, when the number of rotations of the motor exceeds a predetermined value, the efficiency of the DC brushless motor is maximized by setting the second mode.
[0024]
According to a ninth aspect of the present invention, in the inverter washing machine according to any one of the first to eighth aspects, the inverter washing machine further includes current detection means for detecting a current flowing through the DC brushless motor, and the control unit is configured to control the position An initial value is set in the data pointer so that the phase difference between the signal and the current detected by the current detecting means is kept constant.
[0025]
According to such a configuration, by utilizing the fact that the phase angle can be controlled by changing the initial value set in the data pointer, the current flowing through the DC brushless motor is detected by the current detecting means, and the current of the current corresponding to the position signal is detected. The initial value set in the data pointer is changed so as to keep the phase constant. Thereby, even if the resistance of the winding is changed, the phase of the current with respect to the position signal can be kept constant.
[0026]
According to a tenth aspect of the present invention, in the inverter washing machine according to any one of the first to ninth aspects, a rotary tub and a stirrer are provided, and the DC brushless motor directly transmits a torque to the rotary tub and the agitator. I try to communicate it to my body.
[0027]
According to such a configuration, the torque of the DC brushless motor is directly transmitted to the rotary tank and the agitator.
[0028]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of an inverter washing machine to which the present invention is applied will be described with reference to the drawings. FIG. 1 is a schematic diagram of a direct drive type inverter washing machine of the present embodiment. The
[0029]
An
[0030]
FIG. 2 shows a schematic circuit configuration relating to the operation of the
[0031]
Further, the
[0032]
The
[0033]
Next, the configuration of the
[0034]
The DC rectified by the
[0035]
The
[0036]
55a, 55b and 55c are Hall sensors (position detecting means) for detecting the rotational position of the rotor of the
[0037]
Numeral 34a is a motor current detecting means for detecting a current flowing in the U phase of the
[0038]
[0039]
Therefore, the
[0040]
Next, an example of a drive pattern when the motor drive signal waveform is a sine wave is shown in FIG. FIG. 4 is a waveform diagram of signals when the
[0041]
In order for the
[0042]
FIG. 15 shows the relationship between the sine wave data stored in the memory incorporated in the
[0043]
The
[0044]
Now, in general, the phase angle θ at time t of a sine wave signal wave of frequency f is
θ = 2πft (radian)
It is. The phase update amount Δθ for each cycle Tc (see FIG. 4) of the
Δθ = 2πf · Tc (radian)
It is. As can be seen from the relationship between the phase and the data pointer (NEW_DATA) in FIG. 15, the value obtained by multiplying the phase by (65536 / 2π) is the value of the data pointer (NEW_DATA). Therefore, the update amount (α_DATA) of the data pointer (NEW_DATA) for each cycle Tc corresponding to the phase update amount Δθ is a value obtained by multiplying Δθ by (65536 / 2π).
α_DATA = 2πf · Tc · (65536 / 2π)
It is. Briefly, when the phase update amount Δθ in the cycle Tc of the
[0045]
When outputting a drive signal with a period Tc = 63.5 μs and a frequency f = 60 Hz
α_DATA = 4.161 · f = 249
It becomes. The frequency of the
[0046]
When the update amount (α_DATA) is determined, the
NEW_DATA = NEW_DATA + α_DATA
Update and hold. When a drive signal having a period Tc = 63.5 μs and a frequency f = 60 Hz is output, as shown in a partially enlarged view in FIG. 15, when the value of the data pointer (NEW_DATA) starts from 0, the data pointer ( NEW_DATA) changes as 0, 249, 498... Because 249, which is the value of the update amount (α_DATA), is added for each cycle Tc of the
[0047]
Next, the amplitude value of the sine wave corresponding to the value of the data pointer (NEW_DATA) is obtained. In advance, 854 pieces of basic data of (1 + 2/3) × 2π radians are stored in the memory as sine wave table data such that the phase of 2π radians is 512 bytes. These basic data include a sign bit. Since 2π radians correspond to 512 table data (and thus have 512 addresses), the number obtained by dividing the value of NEW_DATA by 128 is designated as an address (by the way, the address corresponding to 2π radians is 65536) 128 = 512). The sine wave data is read out, and the value obtained by multiplying the sine wave data by the modulation factor β is embedded as
[0048]
An AC current having a sine waveform as shown in FIG. 4 (f) flows through the U-phase winding of the
[0049]
FIG. 16 is a waveform diagram in which some signals are extracted and shown in order to schematically show the operation of the
[0050]
The
[0051]
Thereafter, the
[0052]
Thereafter, when the rotor of the
[0053]
As described above, the
[0054]
Then, the
[0055]
Next, a control example of the
[0056]
The
[0057]
For example, when the rotor position signal Hu is at a high level, the rotor position signal Hv is at a low level, and the rotor position signal Hw is at a low level, the
[0058]
Accordingly, the
[0059]
Further, the falling
[0060]
As a result, the U-phase drive waveform data 56a becomes sinusoidal and becomes zero at the
[0061]
Even when the
[0062]
The falling edge 63b of the rotor position signal Hw, which is a changeover of the rotor position signals Hu, Hv, Hw due to the rotation of the rotor, comes. At this time, the data pointer (NEW_DATA) assumes the data pointer (NEW_DATA) assuming that the rotor is delayed. NEW_DATA) does not update from 2AAA'H and waits with the same data. Then, when the rising edge 63b of the rotor position signal Hw actually comes, the updating of the data pointer (NEW_DATA) is restarted and the speed detection timer is reset again. Next, a rising
[0063]
In this manner, data is sequentially corrected at the six edges 63a to 63f. Further, the update amount (α_DATA) is changed so as to follow the speed change at any time according to the value of the speed detection timer of the
[0064]
In particular, the data 66a becomes zero at the timing of the edges 63a and 63d of the position signal Hu. The
[0065]
FIG. 7 is a diagram showing the patterns of the position signals Hu, Hv, Hw, the start pattern of the
[0066]
When the rising
[0067]
When the falling
[0068]
When the rising
[0069]
When the falling
[0070]
When the rising edge 53e of the rotor position signal Hv is input to the
[0071]
When the falling
[0072]
As a result, sinusoidal data 72a to 72c advanced by 30 ° from the
[0073]
When the
[0074]
FIG. 8 is a diagram showing the patterns of the position signals Hu, Hv, Hw, the start pattern of the
[0075]
When the rising
[0076]
When the falling
[0077]
When the rising
[0078]
When the falling
[0079]
When the rising edge 53e of the rotor position signal Hv is input to the
[0080]
When the falling
[0081]
As a result, sine-wave data 82a to 82c delayed by 30 ° from the
[0082]
When the
[0083]
By the way, unlike the embodiment, the timing at which the amplitude of the drive waveform data becomes zero is predicted using a timer from the inversion timing of the position signal from the Hall sensor, and the sine wave data is output from that timing to output the phase angle data. It is possible to control. However, in this case, when driving at a constant rotation speed, the lead angle and the delay angle may be constant, but when accelerating or decelerating, the phase angle to be controlled changes, and at that time, the start of the phase angle control is delayed by the timer. There is. There is also a problem that processing using a timer is generally complicated. On the other hand, in the embodiment, since such a timer is not used, the phase angle control is not delayed and the processing is not complicated.
[0084]
FIG. 9 is a diagram showing an example of the relationship between the rotation speed of the
[0085]
When the
[0086]
Therefore, immediately after the start, the advance phase angle is 0 °, and thereafter, as the rotational speed increases, the advance phase angle increases. When the rotation speed of the
[0087]
The
[0088]
FIG. 10 is a diagram showing characteristics of a phase angle and a torque at a certain rotation speed. In FIG. 10, the horizontal axis represents the phase angle (゜), and the vertical axis represents the torque. The maximum torque is obtained at this rotation speed when the phase angle is 20 °. When the phase angle at which the maximum torque is obtained according to the rotation speed is obtained as shown in FIG. 12, a
[0089]
In the case shown in FIG. 10, when the
[0090]
FIG. 11 is a diagram showing characteristics of a phase angle and a torque at a certain rotational speed. In FIG. 11, the horizontal axis represents the phase angle (゜), and the vertical axis represents the power consumption. The power consumption becomes minimum at this rotation speed when the phase angle is 15 °. In this manner, when a phase angle that minimizes power consumption is obtained according to the rotation speed, a
[0091]
Further, when the mode for suppressing power consumption is designated by a setting of the user or the like, the
[0092]
Further, the following processing can be added. FIG. 13 is a waveform diagram showing the position signals Hu, Hv, Hw, the drive voltage waveform, and the waveform of the current flowing through the motor. In FIG. 13, the horizontal axis represents the passage of time, and the rotation position of the
[0093]
Specifically, when the interval T between the
[0094]
In this case, the control of the phase angle is performed by controlling each of the
[0095]
Next, FIG. 14 is a diagram showing a state of startup at the time of startup when the
[0096]
As described above, the rising time of the rising rotation speed varies depending on the weight of the load, the state of the cloth, and the like. For this reason, the time from the start until the rotation speed becomes 50 rpm is measured using a timer, and the weight of the load is detected from the time. The weight of the load detected in this way is compared with a predetermined reference value, and if the load is heavier than the reference value, the
[0097]
When performing control so as to obtain the maximum torque, the
[0098]
It is also possible to perform the following phase angle control. When the
[0099]
That is, in FIG. 12, the
[0100]
In the embodiment, the direct drive type inverter washing machine in which the torque generated by the
[0101]
【The invention's effect】
<Effect of
As described above, in
[0102]
<Effect of
According to the second aspect of the present invention, since the data pointer is set based on the rotation speed at all the timings obtained from the position detecting means, a sine wave signal corresponding to the rotation speed is output more accurately. be able to. In addition, even if the rotation speed fluctuates due to a load or the like, the data pointer is set based on the rotation speed at a predetermined timing, so that the follow-up performance with respect to the rotation speed fluctuation is improved.
[0103]
<Effect of
According to the third aspect of the present invention, the advance angle control is performed by changing the setting of the data pointer at a predetermined timing. Therefore, the advance angle control can be performed without using a timer. Therefore, the program for driving the motor can be simplified.
[0104]
<Effect of
According to the fourth aspect of the present invention, since the delay angle control is performed by changing the setting of the data pointer at a predetermined timing, the advance angle control can be performed without using a timer. Therefore, the program for driving the motor can be simplified.
[0105]
<Effect of
Further, according to
[0106]
<Effect of Claim 6>
According to a sixth aspect of the present invention, the weight of the load is detected by the load weight detecting means, and the weight of the load is compared with a predetermined reference value. When the load weight is larger than the reference value, the first mode is set, so that the torque is maximized. When the load weight is smaller than the reference value, the second mode is set, and the efficiency is maximized. As described above, the phase angle can be controlled based on the weight of the load.
[0107]
<Effect of
According to the seventh aspect of the present invention, the weight of the load can be detected by measuring a rising time from the time when the rotation speed reaches zero to a predetermined value when the DC brushless motor is started. Therefore, no special component such as a sensor is required for detecting the load weight.
[0108]
<Effect of
According to the present invention, the DC brushless motor is operated in the first mode when the rotation speed is lower than a predetermined value, and is operated in the second mode when the rotation speed is higher than the predetermined value. At the time of startup, a load such as a cloth is often placed on the stirrer, and it is necessary to start with a large torque. However, since the first mode is set, the startup can be performed smoothly with the maximum torque. When the rotation speed of the DC brushless motor is higher than a predetermined value, the second mode is set and the operation is performed at the maximum efficiency. As a result, efficient operation can be performed even under a high load.
[0109]
<Effect of
According to the ninth aspect of the present invention, the current flowing in the DC brushless motor is detected by the current detecting means, and the value of the data pointer is set so that the phase of the detected current with respect to the position signal is constant. Therefore, even if the resistance of the winding of the DC brushless motor is changed, the phase of the current does not vary, so that the performance is kept constant. In addition, even if there is variation in the winding resistance by the DC brushless motor, the phase of the current is similarly controlled to be constant, so that there is no variation in the phase of the current.
[0110]
<Effect of
According to the tenth aspect of the present invention, the torque is directly transmitted from the DC brushless motor to the rotating tank and the stirring body, so that the rotation of the DC brushless motor is easily affected by the load, but the phase angle is controlled based on the number of rotations. Therefore, even if the load condition is different, it can be operated with the maximum torque and the maximum efficiency.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an internal schematic configuration diagram of an entire washing machine according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a block diagram of the washing machine.
FIG. 3 is a block diagram of a sub control unit of the washing machine.
FIG. 4 is an output waveform diagram corresponding to a position signal of a hall sensor of the washing machine.
FIG. 5 is a diagram showing a pattern of a position signal in the normal rotation direction of the washing machine, a start pattern of the motor, and an operation mode.
FIG. 6 is a view showing a pattern of a position signal in the reverse direction of the washing machine, a start pattern of the motor, and an operation mode.
FIG. 7 is a diagram showing a pattern of a position signal, a start pattern of a motor, and an operation mode relating to advance angle control of the washing machine in the normal rotation direction.
FIG. 8 is a diagram showing a position signal pattern, a motor start pattern, and an operation mode relating to the delay angle control in the normal rotation direction of the washing machine.
FIG. 9 is a graph showing the rotation speed and the phase angle amount of the washing machine.
FIG. 10 is a diagram showing a relationship between a phase angle and a torque of the washing machine.
FIG. 11 is a diagram showing a relationship between a phase angle and power consumption of the washing machine.
FIG. 12 is a graph showing the rotation speed and the phase angle amount of the washing machine.
FIG. 13 is a diagram showing an output waveform and a motor current waveform of the washing machine.
FIG. 14 is a view showing the rise of the motor with respect to the weight of the load of the washing machine.
FIG. 15 is a view showing sine wave data stored in a microcomputer of the washing machine, and a relationship between a phase of the sine wave and a data pointer.
FIG. 16 is a view schematically showing the operation of the washing machine.
[Explanation of symbols]
1 Inverter washing machine
2 rotating tank
3 outer tank
4 Suspension section
5 stirrer
6 Lid
7 DC brushless motor
8 Transmission mechanism
9 Operation section
10 Display
11 Buzzer
12 Lid sensor
13 Water level sensor
14 Main control unit
15 Sub-control unit
16 Water supply valve
17 drain valve
30 Commercial power supply
31 Rectifier circuit
32a, 32b Capacitor for smoothing
34a-34c current detecting means
35 Inverter circuit
36a-36c, 37a-37c NPN transistor
39 Load weight detection means
40 drive circuit
41 Microcomputer
42a-42c, 43a-43c Diode
55a, 55b, 55c Hall sensor (position detecting means)
Claims (10)
前記制御部は起動時にロータが停止している状態で得られる位置信号に基づいてロータの位置パターンを特定するとともに、ロータがその特定された位置パターン内の中央に位置している状態に相当した値を前記データポインタに設定し、予め決めた周期毎にデータポインタの値を更新して起動し、その後は前記直流ブラシレスモータの回転数を検出するとともに、回転時の位置信号から得られる所定のタイミングでその検出された回転数に基づいて前記データポインタに初期値を設定し、その後所定周期ごとに前記データポインタの値に所定値を加えて前記データポインタを更新し、その更新されたデータポインタによって特定されるデータに基づいて前記直流ブラシレスモータを駆動することを特徴とするインバータ洗濯機。A three-phase DC brushless motor having a rotor, position detection means for detecting a rotational position of the rotor, and a control unit for driving the DC brushless motor based on a position signal output from the position detection means, In the inverter washing machine having a memory in which the data is specified by the data pointer that specifies the address and the sine wave-shaped data is stored as the specified data,
The control unit specifies the position pattern of the rotor based on the position signal obtained when the rotor is stopped at the time of startup, and corresponds to a state where the rotor is located at the center in the specified position pattern . predetermined and set the value to the data pointer, and start to update the value of the data pointer to the predetermined per period, then that detects the rotational speed of the DC brushless motor, obtained from the position signal at the time of rotation Setting an initial value in the data pointer based on the detected number of revolutions at the timing of, and thereafter updating the data pointer by adding a predetermined value to the value of the data pointer at predetermined intervals, and updating the updated data pointer. An inverter washing machine for driving the DC brushless motor based on data specified by a pointer.
前記制御部はアドレス指定するデータポインタによってデータが特定されるとともに前記特定されるデータとして正弦波状のデータが記憶されたメモリを有し、前記位置信号に基づいて前記直流ブラシレスモータの回転数を検出するとともに、前記位置信号から得られる所定のタイミングでその検出された回転数に基づいて前記データポインタに初期値を設定し、その後所定周期ごとに前記データポインタの値に所定値を加えて前記データポインタを更新し、その更新されたデータポインタによって特定されるデータに基づいて前記直流ブラシレスモータを駆動するようになっているとともに、
前記データポインタの値を前記検出された回転数で前記直流ブラシレスモータより得られるトルクが最大となる値とする第1のモードと、前記検出された回転数で前記直流ブラシレスモータの効率が最大となる値とする第2のモードを有し、前記第1のモードと前記第2のモードを切り替えることができることを特徴とするインバータ洗濯機。 An inverter washing machine including a DC brushless motor having a rotor, position detecting means for detecting a rotational position of the rotor, and a control unit for driving the DC brushless motor based on a position signal output from the position detecting means. your stomach,
The control unit has a memory in which data is specified by a data pointer that specifies an address, and a memory in which sinusoidal data is stored as the specified data, and detects a rotation speed of the DC brushless motor based on the position signal. At the same time, at a predetermined timing obtained from the position signal, an initial value is set in the data pointer based on the detected number of rotations, and thereafter, a predetermined value is added to the value of the data pointer every predetermined period to obtain the data. Updating a pointer, and driving the DC brushless motor based on the data specified by the updated data pointer,
A first mode in which the value of the data pointer is a value at which the torque obtained from the DC brushless motor is maximum at the detected rotation speed, and the efficiency of the DC brushless motor is maximum at the detected rotation speed. An inverter washing machine having a second mode having a value, and capable of switching between the first mode and the second mode.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13262899A JP3544318B2 (en) | 1999-05-13 | 1999-05-13 | Inverter washing machine |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13262899A JP3544318B2 (en) | 1999-05-13 | 1999-05-13 | Inverter washing machine |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000324873A JP2000324873A (en) | 2000-11-24 |
JP3544318B2 true JP3544318B2 (en) | 2004-07-21 |
Family
ID=15085780
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13262899A Expired - Fee Related JP3544318B2 (en) | 1999-05-13 | 1999-05-13 | Inverter washing machine |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3544318B2 (en) |
Families Citing this family (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3822073B2 (en) * | 2001-07-16 | 2006-09-13 | シャープ株式会社 | Motor position estimation control device |
JP3831296B2 (en) * | 2002-05-24 | 2006-10-11 | 株式会社東芝 | Three-phase motor drive device |
JP3965395B2 (en) | 2004-05-18 | 2007-08-29 | 松下電器産業株式会社 | Motor drive device |
JP2006034086A (en) * | 2004-06-15 | 2006-02-02 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Apparatus and method of driving motor and electronic device |
JP2008206323A (en) * | 2007-02-21 | 2008-09-04 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Motor driving device |
JP2009303287A (en) * | 2008-06-10 | 2009-12-24 | Nidec Shibaura Corp | Motor controller |
JP5305796B2 (en) | 2008-09-09 | 2013-10-02 | 株式会社東芝 | Motor control device, motor drive system, pump device, and motor control method |
JP2011114995A (en) * | 2009-11-30 | 2011-06-09 | Nidec Shibaura Corp | Drive circuit for motor and motor equipped with the same |
JP2011147273A (en) * | 2010-01-14 | 2011-07-28 | Ricoh Co Ltd | Motor control device, image forming device, semiconductor integrated device, and motor control program |
JP6054097B2 (en) * | 2012-08-21 | 2016-12-27 | 東芝ライフスタイル株式会社 | Washing machine |
WO2019163103A1 (en) * | 2018-02-23 | 2019-08-29 | 三菱電機株式会社 | Vacuum cleaner |
-
1999
- 1999-05-13 JP JP13262899A patent/JP3544318B2/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000324873A (en) | 2000-11-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2002165480A (en) | Brushless motor controller and inverter washing machine provided with the same | |
JP3544318B2 (en) | Inverter washing machine | |
US6834407B2 (en) | Method and apparatus for electronically commutated motor washer agitation controller | |
US20070282461A1 (en) | Single Winding Back Emf Sensing Brushless Dc Motor | |
JP2006254693A (en) | Low-noise inverse emf sensing brushless dc motor | |
US20120006065A1 (en) | Washing machine | |
JP3756008B2 (en) | Drum washing machine | |
JP2017093535A (en) | Washing machine | |
JP3818823B2 (en) | Inverter washing machine | |
JP3663234B2 (en) | Inverter device | |
JP2002325480A (en) | Washing machine | |
JP3714814B2 (en) | Inverter washing machine | |
JP3891819B2 (en) | Inverter washing machine | |
JP2008246106A (en) | Washing machine | |
JP2002336593A (en) | Washer | |
JP2005261957A (en) | Inverter washing machine | |
JP3544354B2 (en) | Motor speed detection device and motor control device | |
JP2005246076A (en) | Inverter washing machine | |
JP2001113082A (en) | Inverter washing machine | |
JP4183325B2 (en) | Inverter washing machine | |
JP3822065B2 (en) | Inverter washing machine | |
JP2011104070A (en) | Washing machine | |
JP3892017B2 (en) | Inverter washing machine | |
JP2005040632A (en) | Inverter washing machine | |
JP4507466B2 (en) | Washing machine |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040330 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040401 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 3544318 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080416 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090416 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090416 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100416 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100416 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110416 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120416 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120416 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130416 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130416 Year of fee payment: 9 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |