JP3540010B2 - プランジャー往復動形ポンプの駆動制御装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、プランジャー往復動形ポンプの駆動制御装置、特に使用液圧範囲内で安定した定流量液送を行うようプランジャー往復動形ポンプを駆動制御する駆動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、プランジャー往復動形ポンプは、定流量の液送が要求される用途、例えば液体クロマトグラフィーシステム用液送ポンプとして使用されている。
この種のプランジャー往復動形ポンプとしては、次のようなものがある。
(1) レシプロタイプ:図6に示すように、液体の吸入(吸引)部および吐出部にそれぞれ逆止弁2a,2bを設けたポンプヘッド1と、このポンプヘッド1に軸方向摺動自在に嵌挿されその軸方向への往復運動によってポンプヘッド1内の圧力を変化させるプランジャー3と、プランジャー3を軸方向に摺動(直線運動)させる偏心カム4と、偏心カム4を一定速度で回転させるモータ5とを備えたプランジャー往復動形ポンプであり、ストローク調整ねじ6によりプランジャー3の戻り量を調整することで、プランジャー3のストローク長を機械的に変更し、流量を変化させるようになっている。7はポンプヘッド1とプランジャー3の間に縮設されたリターンスプリングであり、このレシプロタイプのプランジャー往復動形ポンプは、構成が簡単であり、圧力が同一であれば流量精度が高く、逆止弁2a,2bの動作も安定している。
【0003】
(2) クイックリターンタイプ:図7に示すように、非円形の偏心カム8を用いるもので、この偏心カム8をモータ5により一定速度で駆動するとともに、偏心カム8のカムプロフィールに応じて、液体の吸引開始時と吸引完了時にプランジャー3を加速するようにしている。このタイックリターンタイプのプランジャー往復動形ポンプは、吐出液圧の脈動を小さくすることができる。
【0004】
(3) デュアルタイプ:並列式のものと直列式のものとがある。並列式のものは、図8に示すように、単一のモータ9で180 度位相のずれた同一形状のカム8A,8Bを回転させ、二つのプランジャー3A,3Bのうち一方が吸引行程のときに他方が吐出行程となるよう両プランジャー3A,3Bを交互に動作させ、連続した吐出動作により吐出側液圧の脈動を少なくするようになっている。また、直列式のものは、図9に示すように、吸引および吐出用の逆止弁2a,2bを設けた第1ポンプヘッド1Aにその容量の1/2の容量をもつ逆止弁のない第2ポンプヘッド1Bを接続し、両ポンプヘッド1A,1Bに軸方向摺動自在に嵌挿したプランジャー3A,3Bを180 度位相をずらして駆動することで、第2ポンプヘッド1Bをダンパーとして機能させ、吐出側液圧の脈動を少なくするようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の各タイプのプランジャー往復動形ポンプにあっては、次のような問題があった。
(1)レシプロタイプのものにあっては、吐出側液圧の脈動が大きくなるため外部に効果的な圧力ダンパーが必要になる。
【0006】
(2)クイックリターンタイプのものにあっては、吸引・吐出の切替時にプランジャー3の動きが急激なため、逆止弁2a,2bの動作が不安定になり易い。また、カム8はその形状が複雑でかつ高加工精度を要求されるものとなるため、コスト高とならざるを得ない。
(3)デュアルタイプのものにあっては、吸引行程と吐出行程との切替に際し吐出側液圧の脈動を少なくするようカム8A,8Bの形状を工夫しているため、カムパターンが複雑で加工の困難さから理論上必要な精度を十分に満足できない。
【0007】
すなわち、従来のプランジャー往復動形ポンプにあっては、吐出液圧の脈動を抑えるために、カム形状の複雑なプランジャー駆動カム8A,8Bを採用していたため、そのカム8A,8Bの加工が困難であるとともに、カムの加工精度によってポンプ性能(特に流量精度)が大きく左右されるという問題があった。
そこで、本発明は、高精度の加工が可能なカム形状の簡単な偏心カムを使用するとともに、プランジャーを略等速に移動させるよう偏心カムを駆動制御(回転速度制御)することにより、要求されるポンプ性能を十分に満足するようなプランジャー往復動形ポンプの駆動制御装置を実現することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的達成のため、本発明は、複数の偏心カムを単一モータにより異なる位相で回転させて該偏心カムに係合する複数のプランジャーを異なるタイミングで軸方向に往復移動させるとともに、各プランジャーの一方向への移動時に吸引部に液体を吸引し、各プランジャーの他方向への移動時に吐出部から液体を吐出して連続的な吐出動作を行なうプランジャー往復動形ポンプを駆動制御する装置であって、前記プランジャー往復動形ポンプの吐出圧を検出する圧力検出手段と、前記複数の偏心カムの回転角度に対応する前記偏心カムと前記プランジャーとの接触点の変位量を検出する、又は該変位量を記憶データとして保持する変位量検出手段と、前記モータにより前記複数のプランジャーを所定速度条件で往復移動させるための前記偏心カムの変速パターンを作成する変速パターン作成手段と、前記変速パターン作成手段により作成された変速パターンを変更可能に記憶するパターン記憶手段と、所定の吐出負荷条件下で前記偏心カムが等速回転するとき、前記圧力検出手段および変位量検出手段のうち少なくとも一方の検出情報に基づいて、前記プランジャーが前記所定速度条件で移動するよう前記パターン記憶手段に記憶された変速パターンを前記偏心カムの回転角度に応じて補正変更する第1の補正手段と、所定の吐出負荷条件下で前記偏心カムが前記第1の補正手段により補正された固有の変速パターンで回転するとき、前記圧力検出手段の検出値が略一定となるよう、前記パターン記憶手段に記憶された変速パターンを前記プランジャー往復動形ポンプの吸引・吐出切替時に対応する部分で加速補正する第2の補正手段と、前記記憶手段に記憶された変速パターンに対応するモータ駆動信号を生成し、該モータ駆動信号により前記モータを駆動して前記複数の偏心カムを前記パターン記憶手段に記憶された変速パターンで回転させるモータ駆動回路と、を備えたことを特徴とするものであり、
請求項2記載の発明は、前記プランジャーの所定速度条件での移動が、前記プランジャーの基準速度での略等速の移動であることを特徴とするものである。
【0009】
なお、前記記憶手段によって、異なる吐出液圧又は異なる吐出負荷に対応する複数の変速パターンを記憶するようにして異なる液圧領域でも常に定流量の送液を可能にすることができる。また、前記モータは、例えばパルスモータであり、その場合、前記第1の補正手段は、所定の吐出負荷条件下で前記偏心カムが所定速度で等速回転するときの前記圧力検出手段および変位量検出手段のうち少なくとも一方の検出情報に基づき、プランジャーが前記所定速度条件で移動するように該パルスモータのパルスレートを変更して、前記偏心カムの一回転中における前記偏心カムと前記プランジャーとの接触点の変位パターンを補正するのが好ましい。
【0010】
【作用】
請求項1記載の発明では、プランジャーを所定速度条件で往復移動させるための偏心カムの変速パターンが変速パターン作成手段により作成され、該変速パターンがパターン記憶手段に変更可能に記憶される一方、所定の吐出負荷条件下で偏心カムが等速回転するとき、第1の補正手段によって圧力検出手段および変位量検出手段のうち少なくとも一方の検出情報に基づき、プランジャーが前記所定速度条件で移動するよう前記変速パターンが偏心カムの回転角度に応じて補正変更される。さらに、所定の吐出負荷条件下で偏心カムが第1の補正手段により補正された変速パターンで回転するとき、圧力検出手段の検出値が略一定となるよう、第2の補正手段によって前記変速パターンがプランジャー往復動形ポンプの吸引行程に対応する部分で加速補正される。そして、モータ駆動回路により前記変速パターンに対応してモータが駆動され、偏心カムが前記変速パターンで回転する。したがって、偏心カムの寸法誤差等によるプランジャーの変位パターンのずれが実負荷状態で正確に修正可能となり、ポンプの流量精度が向上する。また、偏心カムを複雑な変速パターンに対応する複雑な形状にする必要がなく、偏心カムの加工精度の向上とコスト低減が可能になる。また、複数の偏心カムにより複数のプランジャーを駆動することで連続的な吐出動作がなされるとともに、吸引・吐出切替時の加速補正によって脈動防止が図られる。したがって、連続的な吐出動作と吸引・吐出切替時の圧力変動の抑制とによって、流量精度に優れた液送を行なうことができる。
【0011】
さらに、請求項2記載の発明では、前記プランジャーの所定速度条件での移動が、基準速度での略等速の移動であるから、上述の作用を伴う定流量の液送を行なうことができる。
【0012】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて具体的に説明する。
図1〜図5は本発明に係るプランジャー往復動形ポンプの駆動制御装置の一実施例を示す図であり、本発明を小型のポータブルタイプの液体クロマトグラフィーシステムに適用した例を示している。
【0013】
まず、その構成を説明する。
図1は前記液体クロマトグラフィーシステムの全体構成を示す図であり、同図において、11は図示しない液体源から所定の液体(図示していない展開溶媒)を吸引し吐出するデュアルタイプのプランジャー往復動形ポンプ、12はプランジャー往復動形ポンプ11から吐出された前記液体の圧力を検出する通過型の圧力センサ(圧力検出手段)、13は圧力センサ12の下流側で前記液体内に試料混合物を注入するインジェクタ、14は容器14aとその内部に配設されたカラム14bとを有するカラムオーブン、15は検出器である。インジェクタ13、カラムオーブン14および検出器15はそれぞれ公知のもので、カラムオーブン14のカラム14bには所定の吸着剤が内蔵されている。そして、インジェクタ13から前記液体内に注入された混合試料は、例えばカラムオーブン14内で吸着性の強弱を利用して分離され、吸着性の弱い成分から順に検出器15に導入される。このような液体クロマトグラフィーの工程自体は従来のものと同様である。
【0014】
プランジャー往復動形ポンプ11は一対のポンプユニット11a,11bからなり、各ポンプユニット11a,11bは、図3に示すように、逆止弁22aを設けた液体吸引部21aおよび逆止弁22bを設けた液体吐出部21bを有するポンプヘッド21と、先端部23aでプランジャーシール21cを介してポンプヘッド21に軸方向摺動自在に嵌挿され、軸方向往復移動(例えばストローク2mmの往復動)によりポンプヘッド21内の液体の圧力を変化させるプランジャー23と、プランジャー23に係合するとともに所定の大径の回転中心軸24aに対し偏心したカム面24bを有するとともにその回転中心軸回りに回転する略円形の偏心カム24と、ポンプヘッド21およびプランジャー23の間に縮設されたリターンスプリング25を備えている。逆止弁22a,22bは例えば1/16インチのボールを用いたものである。両ポンプユニット11a,11bの偏心カム24の回転中心軸24aは同軸に結合されており、その回転中心軸24aにはタイミングベルト26を介して単一のパルスモータ27(例えばステッピングモータ)が連結されている。また、偏心カム24はリターンスプリング25と協働してプランジャー23を軸方向に往復移動させることができる。
【0015】
また、プランジャー往復動形ポンプ11は、一対(複数)の偏心カム24をパルスモータ27により異なる位相で回転させ、偏心カム24に係合する一対のプランジャー23を逆位相(異なるタイミング)で軸方向に往復移動させるとともに、各プランジャー23の一方向への移動時に吸引部21aに液体を吸引し、各プランジャー23の他方向への移動時に吐出部21bから液体を吐出して連続的な吐出動作を行なうようになっている。
【0016】
30は、プランジャー往復動形ポンプ11、カラムオーブン14および検出器15の作動を制御する制御部であり、制御部30には各種設定値情報の設定あるいは動作モードの選択等を行なうための操作部29が接続されている。
図2に示すように、制御部30は、CPU31、ROM32、RAM33、モータドライバ34、センサーアンプ35、A/D変換器36等を含んで構成されており、この制御部30には圧力センサ12、パルスモータ27、電源37およびポジションセンサ38が接続されている。CPU31は、例えば16ビットマイクロコンピュータからなるもので、パルスモータ27に供給するパルスレートをプランジャー変位量に合わせて変更するため、リアルタイム出力、タイマー、DMA(Direct Memory Access)機能を利用してメモリー上にパルスレートパターンを作成する。したがって、マイクロコンピュータのプログラムの介在無しにパルスレート変更が可能になる。
【0017】
なお、ポジションセンサ38は偏心カム24の回転角度に対応するプランジャー23の変位量、すなわち偏心カム24とプランジャー23との接触点の変位量を検出する変位量検出手段であるが、このセンサ38は制御部30から切り離されるものであってもよい。その場合、製造段階で前記変位量を予め計測してその計測データをROM32に記憶させておくことで、実液送時にポジションセンサ38を不必要にすることができる。
【0018】
図3は、CPU31、ROM32(記憶手段)およびRAM33(記憶手段)の機能ブロック化した構成図である。同図において、41は偏心カム24を等速回転させるための等速パターン(各パターンについては後述する)を作成する等速パターン作成部であり、42はポジションセンサ38の検出情報に基づき偏心カム24の機械的寸法誤差等を考慮してカム変位パターンを作成し記憶するPROMを含む基本カム変位パターン作成部である。また、43は実負荷条件下で偏心カム24を等速回転させたときの圧力センサ12の検出圧に基づいて圧力パターンを作成するカム等速回転時圧力パターン作成部であり、44は基本カム変位パターンおよびカム等速回転時圧力パターンのデータを比較演算し、プランジャー23の等速運動を得るようにパルスモータ27を駆動制御するための基本クロックパターンを作成する基本クロックパターン作成部である。この基本クロックパターン作成部44は、パルスモータ27によりプランジャー23を基準速度で略等速に(所定速度条件で)往復移動させるための偏心カム24の変速パターンを計算により作成する変速パターン作成手段であるとともに、その計算した理論上の変速パターン(この場合、クロックパターン)をメモリに記憶する第1のパターン記憶手段としても機能する。
【0019】
また、基本カム変位パターン作成部42、カム等速回転時圧力パターン作成部43および基本クロックパターン作成部44は、カム回転クロックパターン作成部46からの駆動パルスに従ってパルスモータ27が作動し偏心カム24が所定の吐出負荷条件下で等速回転するとき、例えば常に偏心カム24の1回転当り400 点の圧力データを収集し、過去5回転分のパターンをメモリーに記憶する。このデータにより後述する加速補正データテーブルの作成および自己学習処理を行う。また、基本クロックパターン作成部44は、圧力センサ12およびポジションセンサ38のうち少なくとも一方の検出情報に基づいて、プランジャー23が所定速度で略等速移動する(所定速度条件で移動する)よう、記憶している理論上の基本クロックパターンを偏心カム24の回転角度に応じて補正変更する第1の補正手段としても機能する。
【0020】
基本クロックパターン作成部44で作成および補正されたクロックパターンは、流量値対応クロック作成部45に与えられる。そして、流量値対応クロック作成部45によりシステムの設定流量値に応じて比例計算を行なうことで、設定流量値に対応するクロックパターンが作成される。流量値対応クロック作成部45で作成されたクロックパターンおよび等速パターン作成部41により作成された等速パターンは、それぞれカム回転クロックパターン作成部46に記憶される。すなわち、カム回転クロックパターン作成部46は、第1の補正手段である基本クロックパターン作成手段44により補正された変速パターンを変更可能に記憶する第2のパターン記憶手段を構成している。
【0021】
また、カム回転クロックパターン作成部46は、記憶している変速パターンに対応するクロックをモータドライバ49に送り、パルスモータ27をそのとき記憶している変速パターンで駆動させることができる。具体的には、等速パターン作成部41からの等速パターンに基づいて偏心カム24を等速回転するようパルスモータ27を駆動し、あるいは、流量値対応クロック作成部45からのクロックパターンに基づいてプランジャー23を略等速に往復移動させるようパルスモータ27を駆動することができる。
【0022】
47は、偏心カム24が所定の吐出負荷条件下で基本クロックパターン44により補正された変速パターンで回転するとき、圧力センサ12の検出値に基づいて定常回転時の圧力パターンを作成する定常回転時圧力パターン作成部であり、48は、圧力センサ12の検出値が略一定となるよう、カム回転クロックパターン作成部46に記憶された変速パターンを前記プランジャー往復動形ポンプの吸引・吐出切替時に対応する部分を最高速度で回転するよう加速補正する(詳細は後述する)第2の補正手段としての吸引時補正パターン作成部である。
【0023】
また、モータドライバ49はカム回転クロックパターン作成部46に記憶されたクロックパターンに対応するモータ駆動信号を生成し、そのモータ駆動信号によりパルスモータ27を駆動して複数の偏心カム24をカム回転クロックパターン作成部46に記憶された変速パターンで回転させるようになっている。
なお、偏心カム24の回転に対応するプランジャー23の変位量、すなわちプランジャー23と偏心カム24との係合部がプランジャー23の軸方向に変位する量は、次式▲1▼で近似することができる。
【0024】
変位量=A(1−COSφ) ・・・▲1▼
但し、φは偏心カムの回転角度
偏心カム24の半回転を例えば200 分割して変位を計算すると、最少変位=0.000123mm、最大変位=0.015707mmとなり、プランジャー23の移動速度を1mm/secとすれば、最小変位のパルスレート123μsec、最大変位のパルスレート=15707μsecとなる。また、パルスモータ27のドライブを8分割で行なうと、カム1回転が6400パルスとなり、パルスレートテーブルは12800 バイト必要(4バイトで1パルス出力、3200パルスで半回転のパターン)になる。200分割毎に同一クロックを使用するためには32データ同一とする。以上の基準データより、比例計算で各流量毎のパルスレートパターンを計算して作成することができる。
【0025】
次に、作用を説明する。
まず、プランジャー往復動形ポンプ11の基本的な動作を説明すると、図4(b)に示すように偏心カム24を等速度で回転させた場合、プランジャー23は図4(a)に示すような変位パターンを示すが、図4(d)に示すような回転速度で偏心カム24を回転させると、図4(c)に示すようにプランジャー23の変位速度を略等速度にすることができる。
【0026】
本実施例では、吐出圧側の圧力の脈動を抑えるため、偏心カム24の回転速度を制御することでプランジャー23の移動速度を略一定にするが、そのために吐出圧のフィードバックを行わず、テスト液送により圧力パターンを作成して前記脈動の幅を最少にするような制御を実行する。
このテスト液送時には、まず、操作部29からの入力操作によって、基準となる吐出負荷およびカム回転速度を設定する一方、等速パターン作成部41によりカム回転クロックパターン作成部46に等速パターンが与えられ、モータドライバ49を介してパルスモータ27が駆動されることで、所定の吐出負荷条件下でプランジャー往復動形ポンプ11の一対の偏心カム24が逆位相で等速回転するとともに、そのときのポジションセンサ38の検出情報に基づいて、図5(a)に示すような基本カム変位パターンが基本カム変位パターン作成部42にて作成される。また、基本クロックパターン作成部44で計算される理論上のパターンを基準に、前記吐出負荷(実負荷)条件下で偏心カム24を等速回転させたときの圧力センサ12の検出圧データが収集され、その収集データから、図5(b)に示すような圧力パターンがカム等速回転時圧力パターン作成部43によって作成される。
【0027】
次いで、その圧力パターンに基づき、吸引・吐出切替時付近の圧力値を除いた平均圧力値、実圧力値、並びに、予め検出又は記憶している各ポンプユニット11a,11bの固有の変位パターン(基本カム変位パターン)を比較して、偏心カム24の一回転分のクロックパターンが作成され、更に、圧力の応答遅れ分をカム回転方向に補正した動作クロックパターンが作成されて、これが基本クロックパターン作成部44のメモリーに記憶される。すなわち、基本クロックパターン作成部44により偏心カム24の機械的な誤差に応じたパルスレートの補正処理と変速パターンである基本クロックパターンの作成とがなされる。ここで作成および記憶される定常回転時の圧力パターンは図5(d)に示すようなものである。
【0028】
次いで、基本クロックパターンが流量値対応クロック作成部45でシステムの流量値に対応するよう調整された後、カム回転クロックパターン作成部46に記憶される。
次いで、カム回転クロックパターン作成部46に記憶されたクロックパルスに基づきモータドライバ49によってパルスモータ27が駆動され、偏心カム24が定常回転する。このとき、圧力センサ12の検出情報に基づき図5(d)に示すような定常回転時(偏心カム変速回転時)の圧力パターンが圧力パターン作成部47よって作成され、吐出行程と吸引行程とが切り替わる時点の前後に偏心カム24を最大速度で回転させ、プランジャー23を加速することで、この切替時の圧力変動を抑制するように、図5(e)に示すような吸引時補正パターンが吸引時補正パターン作成部48によって作成される。
【0029】
実液送時には、カム回転クロックパターン作成部46に記憶されたクロックパターン二基づき、図5(e)に示すような略一定の圧力パターンが得られるようパルスモータ27が駆動制御される。また、前記吸引・吐出の切替時における加速補正領域の幅を変化させることで、異なる圧力領域においても設定流量での定量液送が行われる。
【0030】
このように本実施例では、偏心カム24の寸法誤差等によるプランジャー23の変位パターンのずれが実負荷状態で正確に修正可能となり、ポンプ11の流量精度が向上する。また、偏心カム24を複雑な変速パターンに対応する複雑な形状にする必要がなく、偏心カム24の加工精度の向上とコスト低減が可能になる。
また、複数の偏心カム24により複数のプランジャー23を駆動することで連続的な吐出動作がなされるとともに、吸引・吐出切替時の加速補正によって十分な脈動防止が図られる。したがって、連続的な吐出動作と吸引・吐出切替時の圧力変動の抑制とによって、流量精度に優れた液送を行なうことができる。
【0031】
さらに、プランジャー23の所定速度条件での移動が、基準速度での略等速の移動であるから、上述の作用を伴う定流量の液送を行なうことができる。
なお、本実施例では、単一モータを駆動手段とするデュアルタイプのプランジャー往復動形ポンプとしたが、これは小型化のためであり、ポンプユニット数に対応して複数のモータを使用するものであってもよいことはいうまでもない。
【0032】
【発明の効果】
このように本発明によれば、高精度の加工が可能な偏心カムを使用し、かつ偏心カムの寸法誤差等によるプランジャーの変位パターンのずれを実負荷状態で正確に修正することができ、ポンプの流量精度を向上させることができる。また、偏心カムを複雑な形状にする必要がなく、偏心カムの加工精度の向上とコスト低減を図ることができる。さらに、複数の偏心カムにより複数のプランジャーを駆動することで連続的な吐出動作がなされるとともに、吸引・吐出切替時の加速補正によって脈動防止が図られる。したがって、連続的な吐出動作と吸引・吐出切替時の圧力変動の抑制とにより、流量精度に優れた液送を行なうことができる。
【0033】
請求項2記載の発明によれば、プランジャーの所定速度条件での移動を基準速度での略等速の移動としているので、流量精度に優れたより安定した定流量の液送を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプランジャー往復動形ポンプの駆動制御装置の一実施例を示すその液体クロマトグラフィーシステムの全体構成図である。
【図2】一実施例の制御部のブロック構成図である。
【図3】一実施例のポンプを含む制御機能ブロック図である。
【図4】(a)は一実施例のプランジャーの等速パターンを、(b)は等速のカム回転速度およびプランジャー等速時パターンを、(c)はプランジャーの等速の変位パターンを、(d)はプランジャーの等速変位パターンに対応するカム回転速度を、それぞれ示している。
【図5】(a)は一実施例のプランジャーの等速パターン、(b)は等速回転時の圧力パターン、(c)はプランジャーの等速の変位パターン、(d)はプランジャーの変速回転時の圧力パターン、(e)は吸引加速時の圧力パターンを示す図である。
【図6】従来のレシプロタイプのプランジャー往復動形ポンプの概略図である。
【図7】従来のクイックリターンタイプのプランジャー往復動形ポンプを示す概略図である。
【図8】従来のデュアルタイプの並列式プランジャー往復動形ポンプの概略図である。
【図9】従来のデュアルタイプの直列式プランジャー往復動形ポンプの概略図である。
【符号の説明】
11 プランジャー往復動形ポンプ
12 圧力センサ(圧力検出手段)
23 プランジャー
24 偏心カム
27 パルスモータ(モータ)
30 制御部
31 CPU
32 ROM(メモリー)
33 RAM(メモリー)
38 ポジションセンサ(変位量検出手段)
44 基本クロックパターン作成部(変速パターン作成手段、パターン記憶手段、第1の補正手段)
48 吸引時補正パターン作成部(第2の補正手段)
49 モータドライバ(モータ駆動回路)
【産業上の利用分野】
本発明は、プランジャー往復動形ポンプの駆動制御装置、特に使用液圧範囲内で安定した定流量液送を行うようプランジャー往復動形ポンプを駆動制御する駆動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、プランジャー往復動形ポンプは、定流量の液送が要求される用途、例えば液体クロマトグラフィーシステム用液送ポンプとして使用されている。
この種のプランジャー往復動形ポンプとしては、次のようなものがある。
(1) レシプロタイプ:図6に示すように、液体の吸入(吸引)部および吐出部にそれぞれ逆止弁2a,2bを設けたポンプヘッド1と、このポンプヘッド1に軸方向摺動自在に嵌挿されその軸方向への往復運動によってポンプヘッド1内の圧力を変化させるプランジャー3と、プランジャー3を軸方向に摺動(直線運動)させる偏心カム4と、偏心カム4を一定速度で回転させるモータ5とを備えたプランジャー往復動形ポンプであり、ストローク調整ねじ6によりプランジャー3の戻り量を調整することで、プランジャー3のストローク長を機械的に変更し、流量を変化させるようになっている。7はポンプヘッド1とプランジャー3の間に縮設されたリターンスプリングであり、このレシプロタイプのプランジャー往復動形ポンプは、構成が簡単であり、圧力が同一であれば流量精度が高く、逆止弁2a,2bの動作も安定している。
【0003】
(2) クイックリターンタイプ:図7に示すように、非円形の偏心カム8を用いるもので、この偏心カム8をモータ5により一定速度で駆動するとともに、偏心カム8のカムプロフィールに応じて、液体の吸引開始時と吸引完了時にプランジャー3を加速するようにしている。このタイックリターンタイプのプランジャー往復動形ポンプは、吐出液圧の脈動を小さくすることができる。
【0004】
(3) デュアルタイプ:並列式のものと直列式のものとがある。並列式のものは、図8に示すように、単一のモータ9で180 度位相のずれた同一形状のカム8A,8Bを回転させ、二つのプランジャー3A,3Bのうち一方が吸引行程のときに他方が吐出行程となるよう両プランジャー3A,3Bを交互に動作させ、連続した吐出動作により吐出側液圧の脈動を少なくするようになっている。また、直列式のものは、図9に示すように、吸引および吐出用の逆止弁2a,2bを設けた第1ポンプヘッド1Aにその容量の1/2の容量をもつ逆止弁のない第2ポンプヘッド1Bを接続し、両ポンプヘッド1A,1Bに軸方向摺動自在に嵌挿したプランジャー3A,3Bを180 度位相をずらして駆動することで、第2ポンプヘッド1Bをダンパーとして機能させ、吐出側液圧の脈動を少なくするようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の各タイプのプランジャー往復動形ポンプにあっては、次のような問題があった。
(1)レシプロタイプのものにあっては、吐出側液圧の脈動が大きくなるため外部に効果的な圧力ダンパーが必要になる。
【0006】
(2)クイックリターンタイプのものにあっては、吸引・吐出の切替時にプランジャー3の動きが急激なため、逆止弁2a,2bの動作が不安定になり易い。また、カム8はその形状が複雑でかつ高加工精度を要求されるものとなるため、コスト高とならざるを得ない。
(3)デュアルタイプのものにあっては、吸引行程と吐出行程との切替に際し吐出側液圧の脈動を少なくするようカム8A,8Bの形状を工夫しているため、カムパターンが複雑で加工の困難さから理論上必要な精度を十分に満足できない。
【0007】
すなわち、従来のプランジャー往復動形ポンプにあっては、吐出液圧の脈動を抑えるために、カム形状の複雑なプランジャー駆動カム8A,8Bを採用していたため、そのカム8A,8Bの加工が困難であるとともに、カムの加工精度によってポンプ性能(特に流量精度)が大きく左右されるという問題があった。
そこで、本発明は、高精度の加工が可能なカム形状の簡単な偏心カムを使用するとともに、プランジャーを略等速に移動させるよう偏心カムを駆動制御(回転速度制御)することにより、要求されるポンプ性能を十分に満足するようなプランジャー往復動形ポンプの駆動制御装置を実現することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的達成のため、本発明は、複数の偏心カムを単一モータにより異なる位相で回転させて該偏心カムに係合する複数のプランジャーを異なるタイミングで軸方向に往復移動させるとともに、各プランジャーの一方向への移動時に吸引部に液体を吸引し、各プランジャーの他方向への移動時に吐出部から液体を吐出して連続的な吐出動作を行なうプランジャー往復動形ポンプを駆動制御する装置であって、前記プランジャー往復動形ポンプの吐出圧を検出する圧力検出手段と、前記複数の偏心カムの回転角度に対応する前記偏心カムと前記プランジャーとの接触点の変位量を検出する、又は該変位量を記憶データとして保持する変位量検出手段と、前記モータにより前記複数のプランジャーを所定速度条件で往復移動させるための前記偏心カムの変速パターンを作成する変速パターン作成手段と、前記変速パターン作成手段により作成された変速パターンを変更可能に記憶するパターン記憶手段と、所定の吐出負荷条件下で前記偏心カムが等速回転するとき、前記圧力検出手段および変位量検出手段のうち少なくとも一方の検出情報に基づいて、前記プランジャーが前記所定速度条件で移動するよう前記パターン記憶手段に記憶された変速パターンを前記偏心カムの回転角度に応じて補正変更する第1の補正手段と、所定の吐出負荷条件下で前記偏心カムが前記第1の補正手段により補正された固有の変速パターンで回転するとき、前記圧力検出手段の検出値が略一定となるよう、前記パターン記憶手段に記憶された変速パターンを前記プランジャー往復動形ポンプの吸引・吐出切替時に対応する部分で加速補正する第2の補正手段と、前記記憶手段に記憶された変速パターンに対応するモータ駆動信号を生成し、該モータ駆動信号により前記モータを駆動して前記複数の偏心カムを前記パターン記憶手段に記憶された変速パターンで回転させるモータ駆動回路と、を備えたことを特徴とするものであり、
請求項2記載の発明は、前記プランジャーの所定速度条件での移動が、前記プランジャーの基準速度での略等速の移動であることを特徴とするものである。
【0009】
なお、前記記憶手段によって、異なる吐出液圧又は異なる吐出負荷に対応する複数の変速パターンを記憶するようにして異なる液圧領域でも常に定流量の送液を可能にすることができる。また、前記モータは、例えばパルスモータであり、その場合、前記第1の補正手段は、所定の吐出負荷条件下で前記偏心カムが所定速度で等速回転するときの前記圧力検出手段および変位量検出手段のうち少なくとも一方の検出情報に基づき、プランジャーが前記所定速度条件で移動するように該パルスモータのパルスレートを変更して、前記偏心カムの一回転中における前記偏心カムと前記プランジャーとの接触点の変位パターンを補正するのが好ましい。
【0010】
【作用】
請求項1記載の発明では、プランジャーを所定速度条件で往復移動させるための偏心カムの変速パターンが変速パターン作成手段により作成され、該変速パターンがパターン記憶手段に変更可能に記憶される一方、所定の吐出負荷条件下で偏心カムが等速回転するとき、第1の補正手段によって圧力検出手段および変位量検出手段のうち少なくとも一方の検出情報に基づき、プランジャーが前記所定速度条件で移動するよう前記変速パターンが偏心カムの回転角度に応じて補正変更される。さらに、所定の吐出負荷条件下で偏心カムが第1の補正手段により補正された変速パターンで回転するとき、圧力検出手段の検出値が略一定となるよう、第2の補正手段によって前記変速パターンがプランジャー往復動形ポンプの吸引行程に対応する部分で加速補正される。そして、モータ駆動回路により前記変速パターンに対応してモータが駆動され、偏心カムが前記変速パターンで回転する。したがって、偏心カムの寸法誤差等によるプランジャーの変位パターンのずれが実負荷状態で正確に修正可能となり、ポンプの流量精度が向上する。また、偏心カムを複雑な変速パターンに対応する複雑な形状にする必要がなく、偏心カムの加工精度の向上とコスト低減が可能になる。また、複数の偏心カムにより複数のプランジャーを駆動することで連続的な吐出動作がなされるとともに、吸引・吐出切替時の加速補正によって脈動防止が図られる。したがって、連続的な吐出動作と吸引・吐出切替時の圧力変動の抑制とによって、流量精度に優れた液送を行なうことができる。
【0011】
さらに、請求項2記載の発明では、前記プランジャーの所定速度条件での移動が、基準速度での略等速の移動であるから、上述の作用を伴う定流量の液送を行なうことができる。
【0012】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて具体的に説明する。
図1〜図5は本発明に係るプランジャー往復動形ポンプの駆動制御装置の一実施例を示す図であり、本発明を小型のポータブルタイプの液体クロマトグラフィーシステムに適用した例を示している。
【0013】
まず、その構成を説明する。
図1は前記液体クロマトグラフィーシステムの全体構成を示す図であり、同図において、11は図示しない液体源から所定の液体(図示していない展開溶媒)を吸引し吐出するデュアルタイプのプランジャー往復動形ポンプ、12はプランジャー往復動形ポンプ11から吐出された前記液体の圧力を検出する通過型の圧力センサ(圧力検出手段)、13は圧力センサ12の下流側で前記液体内に試料混合物を注入するインジェクタ、14は容器14aとその内部に配設されたカラム14bとを有するカラムオーブン、15は検出器である。インジェクタ13、カラムオーブン14および検出器15はそれぞれ公知のもので、カラムオーブン14のカラム14bには所定の吸着剤が内蔵されている。そして、インジェクタ13から前記液体内に注入された混合試料は、例えばカラムオーブン14内で吸着性の強弱を利用して分離され、吸着性の弱い成分から順に検出器15に導入される。このような液体クロマトグラフィーの工程自体は従来のものと同様である。
【0014】
プランジャー往復動形ポンプ11は一対のポンプユニット11a,11bからなり、各ポンプユニット11a,11bは、図3に示すように、逆止弁22aを設けた液体吸引部21aおよび逆止弁22bを設けた液体吐出部21bを有するポンプヘッド21と、先端部23aでプランジャーシール21cを介してポンプヘッド21に軸方向摺動自在に嵌挿され、軸方向往復移動(例えばストローク2mmの往復動)によりポンプヘッド21内の液体の圧力を変化させるプランジャー23と、プランジャー23に係合するとともに所定の大径の回転中心軸24aに対し偏心したカム面24bを有するとともにその回転中心軸回りに回転する略円形の偏心カム24と、ポンプヘッド21およびプランジャー23の間に縮設されたリターンスプリング25を備えている。逆止弁22a,22bは例えば1/16インチのボールを用いたものである。両ポンプユニット11a,11bの偏心カム24の回転中心軸24aは同軸に結合されており、その回転中心軸24aにはタイミングベルト26を介して単一のパルスモータ27(例えばステッピングモータ)が連結されている。また、偏心カム24はリターンスプリング25と協働してプランジャー23を軸方向に往復移動させることができる。
【0015】
また、プランジャー往復動形ポンプ11は、一対(複数)の偏心カム24をパルスモータ27により異なる位相で回転させ、偏心カム24に係合する一対のプランジャー23を逆位相(異なるタイミング)で軸方向に往復移動させるとともに、各プランジャー23の一方向への移動時に吸引部21aに液体を吸引し、各プランジャー23の他方向への移動時に吐出部21bから液体を吐出して連続的な吐出動作を行なうようになっている。
【0016】
30は、プランジャー往復動形ポンプ11、カラムオーブン14および検出器15の作動を制御する制御部であり、制御部30には各種設定値情報の設定あるいは動作モードの選択等を行なうための操作部29が接続されている。
図2に示すように、制御部30は、CPU31、ROM32、RAM33、モータドライバ34、センサーアンプ35、A/D変換器36等を含んで構成されており、この制御部30には圧力センサ12、パルスモータ27、電源37およびポジションセンサ38が接続されている。CPU31は、例えば16ビットマイクロコンピュータからなるもので、パルスモータ27に供給するパルスレートをプランジャー変位量に合わせて変更するため、リアルタイム出力、タイマー、DMA(Direct Memory Access)機能を利用してメモリー上にパルスレートパターンを作成する。したがって、マイクロコンピュータのプログラムの介在無しにパルスレート変更が可能になる。
【0017】
なお、ポジションセンサ38は偏心カム24の回転角度に対応するプランジャー23の変位量、すなわち偏心カム24とプランジャー23との接触点の変位量を検出する変位量検出手段であるが、このセンサ38は制御部30から切り離されるものであってもよい。その場合、製造段階で前記変位量を予め計測してその計測データをROM32に記憶させておくことで、実液送時にポジションセンサ38を不必要にすることができる。
【0018】
図3は、CPU31、ROM32(記憶手段)およびRAM33(記憶手段)の機能ブロック化した構成図である。同図において、41は偏心カム24を等速回転させるための等速パターン(各パターンについては後述する)を作成する等速パターン作成部であり、42はポジションセンサ38の検出情報に基づき偏心カム24の機械的寸法誤差等を考慮してカム変位パターンを作成し記憶するPROMを含む基本カム変位パターン作成部である。また、43は実負荷条件下で偏心カム24を等速回転させたときの圧力センサ12の検出圧に基づいて圧力パターンを作成するカム等速回転時圧力パターン作成部であり、44は基本カム変位パターンおよびカム等速回転時圧力パターンのデータを比較演算し、プランジャー23の等速運動を得るようにパルスモータ27を駆動制御するための基本クロックパターンを作成する基本クロックパターン作成部である。この基本クロックパターン作成部44は、パルスモータ27によりプランジャー23を基準速度で略等速に(所定速度条件で)往復移動させるための偏心カム24の変速パターンを計算により作成する変速パターン作成手段であるとともに、その計算した理論上の変速パターン(この場合、クロックパターン)をメモリに記憶する第1のパターン記憶手段としても機能する。
【0019】
また、基本カム変位パターン作成部42、カム等速回転時圧力パターン作成部43および基本クロックパターン作成部44は、カム回転クロックパターン作成部46からの駆動パルスに従ってパルスモータ27が作動し偏心カム24が所定の吐出負荷条件下で等速回転するとき、例えば常に偏心カム24の1回転当り400 点の圧力データを収集し、過去5回転分のパターンをメモリーに記憶する。このデータにより後述する加速補正データテーブルの作成および自己学習処理を行う。また、基本クロックパターン作成部44は、圧力センサ12およびポジションセンサ38のうち少なくとも一方の検出情報に基づいて、プランジャー23が所定速度で略等速移動する(所定速度条件で移動する)よう、記憶している理論上の基本クロックパターンを偏心カム24の回転角度に応じて補正変更する第1の補正手段としても機能する。
【0020】
基本クロックパターン作成部44で作成および補正されたクロックパターンは、流量値対応クロック作成部45に与えられる。そして、流量値対応クロック作成部45によりシステムの設定流量値に応じて比例計算を行なうことで、設定流量値に対応するクロックパターンが作成される。流量値対応クロック作成部45で作成されたクロックパターンおよび等速パターン作成部41により作成された等速パターンは、それぞれカム回転クロックパターン作成部46に記憶される。すなわち、カム回転クロックパターン作成部46は、第1の補正手段である基本クロックパターン作成手段44により補正された変速パターンを変更可能に記憶する第2のパターン記憶手段を構成している。
【0021】
また、カム回転クロックパターン作成部46は、記憶している変速パターンに対応するクロックをモータドライバ49に送り、パルスモータ27をそのとき記憶している変速パターンで駆動させることができる。具体的には、等速パターン作成部41からの等速パターンに基づいて偏心カム24を等速回転するようパルスモータ27を駆動し、あるいは、流量値対応クロック作成部45からのクロックパターンに基づいてプランジャー23を略等速に往復移動させるようパルスモータ27を駆動することができる。
【0022】
47は、偏心カム24が所定の吐出負荷条件下で基本クロックパターン44により補正された変速パターンで回転するとき、圧力センサ12の検出値に基づいて定常回転時の圧力パターンを作成する定常回転時圧力パターン作成部であり、48は、圧力センサ12の検出値が略一定となるよう、カム回転クロックパターン作成部46に記憶された変速パターンを前記プランジャー往復動形ポンプの吸引・吐出切替時に対応する部分を最高速度で回転するよう加速補正する(詳細は後述する)第2の補正手段としての吸引時補正パターン作成部である。
【0023】
また、モータドライバ49はカム回転クロックパターン作成部46に記憶されたクロックパターンに対応するモータ駆動信号を生成し、そのモータ駆動信号によりパルスモータ27を駆動して複数の偏心カム24をカム回転クロックパターン作成部46に記憶された変速パターンで回転させるようになっている。
なお、偏心カム24の回転に対応するプランジャー23の変位量、すなわちプランジャー23と偏心カム24との係合部がプランジャー23の軸方向に変位する量は、次式▲1▼で近似することができる。
【0024】
変位量=A(1−COSφ) ・・・▲1▼
但し、φは偏心カムの回転角度
偏心カム24の半回転を例えば200 分割して変位を計算すると、最少変位=0.000123mm、最大変位=0.015707mmとなり、プランジャー23の移動速度を1mm/secとすれば、最小変位のパルスレート123μsec、最大変位のパルスレート=15707μsecとなる。また、パルスモータ27のドライブを8分割で行なうと、カム1回転が6400パルスとなり、パルスレートテーブルは12800 バイト必要(4バイトで1パルス出力、3200パルスで半回転のパターン)になる。200分割毎に同一クロックを使用するためには32データ同一とする。以上の基準データより、比例計算で各流量毎のパルスレートパターンを計算して作成することができる。
【0025】
次に、作用を説明する。
まず、プランジャー往復動形ポンプ11の基本的な動作を説明すると、図4(b)に示すように偏心カム24を等速度で回転させた場合、プランジャー23は図4(a)に示すような変位パターンを示すが、図4(d)に示すような回転速度で偏心カム24を回転させると、図4(c)に示すようにプランジャー23の変位速度を略等速度にすることができる。
【0026】
本実施例では、吐出圧側の圧力の脈動を抑えるため、偏心カム24の回転速度を制御することでプランジャー23の移動速度を略一定にするが、そのために吐出圧のフィードバックを行わず、テスト液送により圧力パターンを作成して前記脈動の幅を最少にするような制御を実行する。
このテスト液送時には、まず、操作部29からの入力操作によって、基準となる吐出負荷およびカム回転速度を設定する一方、等速パターン作成部41によりカム回転クロックパターン作成部46に等速パターンが与えられ、モータドライバ49を介してパルスモータ27が駆動されることで、所定の吐出負荷条件下でプランジャー往復動形ポンプ11の一対の偏心カム24が逆位相で等速回転するとともに、そのときのポジションセンサ38の検出情報に基づいて、図5(a)に示すような基本カム変位パターンが基本カム変位パターン作成部42にて作成される。また、基本クロックパターン作成部44で計算される理論上のパターンを基準に、前記吐出負荷(実負荷)条件下で偏心カム24を等速回転させたときの圧力センサ12の検出圧データが収集され、その収集データから、図5(b)に示すような圧力パターンがカム等速回転時圧力パターン作成部43によって作成される。
【0027】
次いで、その圧力パターンに基づき、吸引・吐出切替時付近の圧力値を除いた平均圧力値、実圧力値、並びに、予め検出又は記憶している各ポンプユニット11a,11bの固有の変位パターン(基本カム変位パターン)を比較して、偏心カム24の一回転分のクロックパターンが作成され、更に、圧力の応答遅れ分をカム回転方向に補正した動作クロックパターンが作成されて、これが基本クロックパターン作成部44のメモリーに記憶される。すなわち、基本クロックパターン作成部44により偏心カム24の機械的な誤差に応じたパルスレートの補正処理と変速パターンである基本クロックパターンの作成とがなされる。ここで作成および記憶される定常回転時の圧力パターンは図5(d)に示すようなものである。
【0028】
次いで、基本クロックパターンが流量値対応クロック作成部45でシステムの流量値に対応するよう調整された後、カム回転クロックパターン作成部46に記憶される。
次いで、カム回転クロックパターン作成部46に記憶されたクロックパルスに基づきモータドライバ49によってパルスモータ27が駆動され、偏心カム24が定常回転する。このとき、圧力センサ12の検出情報に基づき図5(d)に示すような定常回転時(偏心カム変速回転時)の圧力パターンが圧力パターン作成部47よって作成され、吐出行程と吸引行程とが切り替わる時点の前後に偏心カム24を最大速度で回転させ、プランジャー23を加速することで、この切替時の圧力変動を抑制するように、図5(e)に示すような吸引時補正パターンが吸引時補正パターン作成部48によって作成される。
【0029】
実液送時には、カム回転クロックパターン作成部46に記憶されたクロックパターン二基づき、図5(e)に示すような略一定の圧力パターンが得られるようパルスモータ27が駆動制御される。また、前記吸引・吐出の切替時における加速補正領域の幅を変化させることで、異なる圧力領域においても設定流量での定量液送が行われる。
【0030】
このように本実施例では、偏心カム24の寸法誤差等によるプランジャー23の変位パターンのずれが実負荷状態で正確に修正可能となり、ポンプ11の流量精度が向上する。また、偏心カム24を複雑な変速パターンに対応する複雑な形状にする必要がなく、偏心カム24の加工精度の向上とコスト低減が可能になる。
また、複数の偏心カム24により複数のプランジャー23を駆動することで連続的な吐出動作がなされるとともに、吸引・吐出切替時の加速補正によって十分な脈動防止が図られる。したがって、連続的な吐出動作と吸引・吐出切替時の圧力変動の抑制とによって、流量精度に優れた液送を行なうことができる。
【0031】
さらに、プランジャー23の所定速度条件での移動が、基準速度での略等速の移動であるから、上述の作用を伴う定流量の液送を行なうことができる。
なお、本実施例では、単一モータを駆動手段とするデュアルタイプのプランジャー往復動形ポンプとしたが、これは小型化のためであり、ポンプユニット数に対応して複数のモータを使用するものであってもよいことはいうまでもない。
【0032】
【発明の効果】
このように本発明によれば、高精度の加工が可能な偏心カムを使用し、かつ偏心カムの寸法誤差等によるプランジャーの変位パターンのずれを実負荷状態で正確に修正することができ、ポンプの流量精度を向上させることができる。また、偏心カムを複雑な形状にする必要がなく、偏心カムの加工精度の向上とコスト低減を図ることができる。さらに、複数の偏心カムにより複数のプランジャーを駆動することで連続的な吐出動作がなされるとともに、吸引・吐出切替時の加速補正によって脈動防止が図られる。したがって、連続的な吐出動作と吸引・吐出切替時の圧力変動の抑制とにより、流量精度に優れた液送を行なうことができる。
【0033】
請求項2記載の発明によれば、プランジャーの所定速度条件での移動を基準速度での略等速の移動としているので、流量精度に優れたより安定した定流量の液送を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプランジャー往復動形ポンプの駆動制御装置の一実施例を示すその液体クロマトグラフィーシステムの全体構成図である。
【図2】一実施例の制御部のブロック構成図である。
【図3】一実施例のポンプを含む制御機能ブロック図である。
【図4】(a)は一実施例のプランジャーの等速パターンを、(b)は等速のカム回転速度およびプランジャー等速時パターンを、(c)はプランジャーの等速の変位パターンを、(d)はプランジャーの等速変位パターンに対応するカム回転速度を、それぞれ示している。
【図5】(a)は一実施例のプランジャーの等速パターン、(b)は等速回転時の圧力パターン、(c)はプランジャーの等速の変位パターン、(d)はプランジャーの変速回転時の圧力パターン、(e)は吸引加速時の圧力パターンを示す図である。
【図6】従来のレシプロタイプのプランジャー往復動形ポンプの概略図である。
【図7】従来のクイックリターンタイプのプランジャー往復動形ポンプを示す概略図である。
【図8】従来のデュアルタイプの並列式プランジャー往復動形ポンプの概略図である。
【図9】従来のデュアルタイプの直列式プランジャー往復動形ポンプの概略図である。
【符号の説明】
11 プランジャー往復動形ポンプ
12 圧力センサ(圧力検出手段)
23 プランジャー
24 偏心カム
27 パルスモータ(モータ)
30 制御部
31 CPU
32 ROM(メモリー)
33 RAM(メモリー)
38 ポジションセンサ(変位量検出手段)
44 基本クロックパターン作成部(変速パターン作成手段、パターン記憶手段、第1の補正手段)
48 吸引時補正パターン作成部(第2の補正手段)
49 モータドライバ(モータ駆動回路)
Claims (2)
- 複数の偏心カムをモータにより異なる位相で回転させて該偏心カムに係合する複数のプランジャーを異なるタイミングで軸方向に往復移動させるとともに、各プランジャーの一方向への移動時に吸引部に液体を吸引し、各プランジャーの他方向への移動時に吐出部から液体を吐出して連続的な吐出動作を行なうプランジャー往復動形ポンプを駆動制御する装置であって、
前記プランジャー往復動形ポンプの吐出圧を検出する圧力検出手段と、
前記複数の偏心カムの回転角度に対応する前記偏心カムと前記プランジャーとの接触点の変位量を検出する、又は該変位量を記憶データとして保持する変位量検出手段と、
前記モータにより前記複数のプランジャーを所定速度条件で往復移動させるための前記偏心カムの変速パターンを作成する変速パターン作成手段と、
前記変速パターン作成手段により作成された変速パターンを変更可能に記憶するパターン記憶手段と、
所定の吐出負荷条件下で前記偏心カムが等速回転するとき、前記圧力検出手段および変位量検出手段のうち少なくとも一方の検出情報に基づいて、前記プランジャーが前記所定速度条件で移動するよう前記パターン記憶手段に記憶された変速パターンを前記偏心カムの回転角度に応じて補正変更する第1の補正手段と、所定の吐出負荷条件下で前記偏心カムが前記第1の補正手段により補正された変速パターンで回転するとき、前記圧力検出手段の検出値が略一定となるよう、前記パターン記憶手段に記憶された変速パターンを前記プランジャー往復動形ポンプの吸引・吐出切替時に対応する部分で加速補正する第2の補正手段と、
前記記憶手段に記憶された変速パターンに対応するモータ駆動信号を生成し、該モータ駆動信号により前記モータを駆動して前記複数の偏心カムを前記パターン記憶手段に記憶された変速パターンで回転させるモータ駆動回路と、を備えたことを特徴とするプランジャー往復動形ポンプの駆動制御装置。 - 前記プランジャーの所定速度条件での移動が、前記プランジャーの基準速度での略等速の移動であることを特徴とする請求項1記載のプランジャー往復動形ポンプの駆動制御装置。
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JPH07332227A (ja) | 1995-12-22 |
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