JP3539829B2 - Ophthalmic measurement device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被検眼の屈折力を測定する眼科測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
被検眼の屈折異常を眼鏡レンズやコンタクトレンズにより矯正するときには、その処方値を決定するための自覚検査が行われる。自覚検査に際しては、被検眼の屈折力を他覚的に測定する眼屈折力測定装置の測定デ−タを利用する方法が広く普及している。眼屈折力測定装置としては、スリット状の光束を走査して被検眼眼底に投影し、スリット光束の投影により被検眼眼底から反射される光を被検眼角膜と略共役な位置に光軸を挟んで対称に配置された2対の受光素子により検出することに基づいて被検眼の屈折力を得るものが知られている。装置の測定結果は、眼鏡レンズ等の処方値に合わせるように、眼の屈折力を角膜中心に対称なものとして仮定し、S(球面度数)、C(乱視度数)、A(乱視軸角度)の3個のパラメ−タにより演算出力される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、眼の屈折力は角膜中心に対称とは限らず、不正乱視を持つ眼も少なくない。円錐角膜のような不正乱視眼では、被検眼が装置内部の固視標の中心を見ているときと、そうでない位置を見ているときに得られるS,C,Aの測定結果は異なるものになる。したがって、従来の測定デ−タだけでは、自覚検査を効率良く行うための十分な屈折情報を提供しているとはいえなかった。
【0004】
また、近年、角膜表面を切除したりして角膜曲率を人為的に変化させることによって屈折異常を矯正する角膜矯正手術が脚光を浴びてきているが、この手術の術前後には角膜形状を詳細に確認するとともに、角膜各部位での屈折力分布が分かる装置が望まれている。角膜矯正手術の最終目標は、眼屈折力分布をいかに正視眼(あるいは弱度近視眼、弱度正乱視眼)に近付けるかにあるからである。
【0005】
本発明は、上記従来技術に鑑み、1つの経線方向で複数の異なる半径方向の角膜部位での眼屈折力や多数の経線方向の角膜各部位での眼屈折力を得ることで眼の屈折力分布を求め、屈折力状態を詳細に知ることのできる眼科装置を提供することを技術課題とする。
【0006】
また、1台の装置で角膜曲率分布と屈折力分布とを測定し、両測定デ−タを対応させて角膜曲率と屈折力との関係を知ることのできる眼科測定装置を提供することを技術課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は次のような構成を有することを特徴としている。
【0008】
(1) 被検眼の屈折力を測定する眼科測定装置において、スリット光束にて被検眼眼底を走査するスリット投影光学系と、該スリット光束のスリット方向に対応した経線方向でかつ被検眼角膜と略共役な位置に光軸を挟んで対称に配置される受光素子を複数対持つ検出光学系と、前記受光素子の各々の位相差信号出力に基づいて経線方向で変化する被検眼の屈折力を得る屈折力演算手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
(2) (1)の眼科測定装置は、さらに前記投影光学系により投影されるスリット光束と前記検出光学系が備える受光素子とをそれぞれ光軸回りに同期して回転する回転手段と、該回転手段を所定の角度ステップで駆動する制御手段とを有し、前記屈折力演算手段は多数の経線方向ごとに複数の角膜部位での屈折力を求めて眼屈折力の分布を得ることを特徴とする。
【0010】
(3) (2)の眼科測定装置は、さらに屈折力の分布を表示する表示手段を有することを特徴とする。
【0011】
(4) (3)の表示手段は図形表示する手段であることを特徴とする。
【0012】
(5) (1)の眼科測定装置は、さらに前記投影光学系によるスリット光束のスリット方向に対応しない経線方向でかつ被検眼眼底からの反射光を被検眼角膜と略共役な位置に光軸を挟んで対称に配置される少なくても一対の第2の受光素子と、該第2の受光素子間の位相差信号出力に基づいて角膜中心または視軸中心を検知する中心検知手段と、スリット光束のスリット方向に対応する位置の1対の受光素子の夫々と検出された中心との位相差信号に基づいて屈折力を求める屈折力演算手段と、を有することを特徴とする。
【0013】
(6) (1)の眼科測定装置は、さらに前記検出光学系の受光素子の出力信号に基づいて被検眼の瞳孔径を計測する瞳孔径計測手段を有することを特徴とする。
【0014】
(7) (1)の眼科測定装置において、前記スリット投影光学系は少なくとも2つ以上の傾斜角度を持つスリット光束を投影する手段を有し、前記検出光学系には各々の傾斜角度のスリット光束のスリット方向に対応して光軸を挟んで対称に配置される受光素子をそれぞれ複数対持つことを特徴とする。
【0015】
(8) (1)の眼科測定装置は、さらに被検眼の角膜に複数の円環状のパタ−ンを持つ角膜形状測定用指標を投影する指標投影手段と、投影された指標を検出処理して角膜の各領域の形状を得る角膜形状測定手段と、角膜形状を測定するモ−ドと眼屈折力を測定するモ−ドとを切換える測定モ−ド切換手段と、を有することを特徴とする。
【0016】
【実施例】
本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。図1は実施例の装置の光学系概略配置図である。光学系は、眼屈折力測定光学系、固視標光学系、曲率測定用指標投影光学系、及び曲率測定用指標検出光学系に大別される。
【0017】
(眼屈折力測定光学系)
眼屈折力測定光学系100は、スリット投影光学系1とスリット像検出光学系10から構成される。スリット投影光学系1は次のような構成を持つ。2は近赤外域の光を発するスリット照明光源、3はミラ−である。4はモ−タ5により一定の速度で一定方向に回転される円筒状の回転セクタ−である。回転セクタ−4の側面には多数のスリット開口4aが設けられている。6は投影レンズであり、光源2は投影レンズ6に関して被検眼角膜近傍と共役な位置に位置する。7は制限絞り、8は被検眼に対向する主光軸L1 とスリット投影光学系の光軸L2 を同軸にするビ−ムスプリッタである。
【0018】
光源2を発した赤外の光はミラ−3に反射されて回転セクタ−4のスリット開口4aを照明する。回転セクタ−4の回転により走査されたスリット光束は、投影レンズ6、制限絞り7を経た後にビ−ムスプリッタ8で反射される。その後、固視標光学系及び観察光学系の光軸を同軸にするビ−ムスプリッタ9を透過して被検眼Eの角膜近傍で集光した後、眼底に投影される。
【0019】
スリット像検出光学系10は、主光軸L1 上に設けられた受光レンズ11及びミラ−12と、ミラ−12により反射される光軸L3 上に設けられた絞り13及び受光部14を備える。絞り13はミラ−12を介して受光レンズ11の後ろ側焦点位置に配置される(即ち、正視眼の被検眼眼底と共役な位置に位置する)。受光部14はその受光面に、図2に示すように、受光レンズ11に関して被検眼角膜と略共役な位置に位置する8個の受光素子15a〜15hを有している。この内の受光素子15a〜15fは受光面の中心(光軸L3 )を通る直線上に位置し、受光素子15aと15b、受光素子15cと15d、受光素子15eと15fがそれぞれ受光面の中心に対して(即ち光軸L3 を中心にして)対称になるように設けられている。この3対の受光素子は、角膜の径方向の各位置に対応した屈折力を検出できるように、その配置距離が設定されている(図2上では、角膜上における等価サイズとして示している)。一方、受光素子15gと15hは、光軸L3 を中心にして受光素子15a〜15hと直交する直線上で対称になるように設けられている。
【0020】
このような構成の眼屈折力測定光学系100は、モ−タ20とギヤ等から構成される回転機構21により、スリット投影光学系1のスリット照明光源2〜モ−タ5が光軸L2 を中心に、受光部14が光軸L3 を中心にして同期して回転するようになっている。そして、受光部14上の受光素子15a〜15fの位置する方向が、スリット投影光学系1により投影される被検眼上でのスリット光束の走査方向(眼底上でのスリット光束は、あたかもスリットの長手方向に直交する方向に走査されるようになる)に対応するように設定されている。実施例の装置では、乱視を持たない遠視または近視の被検眼眼底上でスリット開口4aによるスリット光束が走査されたとき、受光部14上で受光されるスリットの長手方向に直交する方向に対応するように受光素子15a〜15fを配置している。
【0021】
(固視標光学系)
30は固視標光学系であり、31は可視光源、32は固視標、33は投光レンズである。投光レンズ33は光軸方向に移動することによって被検眼の雲霧を行う。34は観察光学系の光軸を同軸にするビ−ムスプリッタである。光源31は固視標32を照明し、固視標32からの光束は投光レンズ33、ビ−ムスプリッタ34を経た後、ビ−ムスプリッタ9で反射して被検眼Eに向かい、被検眼Eは固視標32を固視する。
【0022】
(曲率測定用指標投影光学系)
曲率測定用指標投影光学系25は次の構成を有する。26は中央部に開口を持つ円錐状のプラチド板であり、プラチド板26には光軸L1 を中心にした同心円上に多数の透光部と遮光部を持つリングパタ−ンが形成されている。27はLED等の複数の照明光源であり、照明光源27から発した照明光は反射板28で反射され、プラチド板26を背後からほぼ均一に照明する。プラチド板26の透光部を透過したリングパタ−ンの光束は被検眼角膜に投影される。
【0023】
(曲率測定用指標検出光学系)
35は曲率測定用指標検出光学系である。曲率測定用指標投影光学系25により投影されたリングパタ−ンの角膜反射光束は、ビ−ムスプリッタ9及びビ−ムスプリッタ34で反射された後、撮影レンズ37によりCCDカメラ38の撮像素子面にリングパタ−ンの角膜反射像を形成する。また、曲率測定用指標検出光学系は観察光学系を兼ね、図示なき前眼部照明光源に照明された被検眼Eの前眼部像は、ビ−ムスプリッタ9、34及び撮影レンズ37を介してCCDカメラ38の撮像素子面に結像し、TVモニタ39に映出される。
【0024】
次に、本発明の眼屈折力の測定方法について説明する。本発明の眼屈折力測定は、まず、受光素子15gと15hの出力信号から受光素子15a〜15fが位置する経線方向の角膜中心(または視軸中心)を求め、その中心に対して各受光素子15a〜15fの対応する角膜部位での屈折力を求める。説明を簡単にするために、最も光軸寄りの受光素子15aと15bの対のものを例にとって説明する。
【0025】
いま、スリット投影光学系によるスリット光束が定速度で走査され、眼底から反射したスリット像が各受光素子15a,15b,15g、15hを横切るときの信号出力波形が図3のようになったとする。これは、被検眼が遠視または近視の状態でかつ乱視を持つ場合である。
【0026】
さて、位相差法による眼屈折力測定では、屈折力が角膜中心に対称であると仮定したときには、図3(イ)の受光素子15aからの波形信号と(ロ)の受光素子15bからの波形信号との位相差(時間差)に対応させて、受光素子15aと15bとの間の屈折力を得ることができる。しかし、屈折力は必ずしも角膜中心(または視軸中心)に対称であるとは限らない。そこで、まず、受光素子15aと15bに対し、これと直交する方向に位置する受光素子15gと15hの光電圧信号から受光素子15aと15bの中心を得る方法を考える。中心が求まれば、受光素子15aまたは15bの角膜相当位置と角膜中心(視軸中心)との時間差を得ることで各々の角膜部位での屈折力を求めることができる。
【0027】
ここで、説明を簡単にするために、光の入射に伴って各受光素子に発生する光電圧信号波形の立上がり時間を検出するものとすると(図3のta 、tb 、tg 、th )、基準時間t0 に対する受光素子15aと15bの中心は、
(tg +th )/2
で求めることができる。したがって、受光素子15aに対応する角膜部位から角膜中心までの時間をTa、角膜中心から受光素子15bに対応する角膜部位までの時間をTbとすると、
Ta=[(tg +th )/2−ta ]
Tb=[tb −(tg +th )/2]
となり、この時間Ta、Tbを屈折力に対応させることにより、角膜中心と所定の角膜部位間での屈折力を求めることができる。
【0028】
次に、各受光素子からの出力信号を2値化処理して検出する位相差時間について説明する。各受光素子から出力された信号に対してあるスレッシュレベルを設定して2値化処理する場合、各受光素子間に光量差があると位相差時間の検出に誤差を生じることがある。これは白内障眼のような眼の透光体に混濁がある場合等に生じやすい。例えば、図4は受光素子15aに対応する角膜部位に対して受光素子15bに対応する角膜部位の混濁が大であったときの、両素子からの信号波形の様子を示した図である(図は説明を簡単にするために、受光のタイミングを揃えている)。波形65が受光素子15aからの信号波形を示し、波形66が受光素子15bからの信号波形を示す。受光素子15bの波形振幅は混濁のため小さい。このアナログ波形は2値化処理によりあるスレッシュレベル67で矩形波の波形に整形されるが、振幅が変化すると、矩形波形に整形したときの基準時間t0 からのそれぞれの立上がり時間ta1、tb1には、Δtの時間差が生じてしまう。したがって、各受光素子間に光量差があるときには、Δtの時間差は屈折力に変換したときの誤差となってしまう。
【0029】
そこで、各受光素子間に光量差がある場合を考慮し、測定する経線方向の中心(角膜中心または視軸中心)及びその中心に対する屈折力は、それぞれ整形されたパルス波形のパルス幅の半分の位置での基準時間からの時間をとるようにする。こうすると、各受光素子位置における振幅差の影響を排除することができる。すなわち、図4において、基準時間t0 からのta1及びta2、tb1及びtb2の時間を計測し、その中心までの時間ta3又はtb3を求めれば良い。ta3及びtb3はそれぞれ、
ta3=ta1+ta2/2
tb3=tb1+tb2/2
となる。このことは、各受光素子に対応する2値化処理のときのスレッシュレベルが各々異なっても正確な時間を求めることができることを意味している。
【0030】
このような時間の検出方法を具体的に各受光素子について示したものが図5である。(イ)は基準となる計測パルスのデジタル波形を示し、この場合は受光素子15a,15b,15g,15hの内、2値化処理後のパルス波形の最初の立上がり時のタイミングを位相差時間検出の基準にとるようにしている。(ロ)〜(ホ)はそれ4つの受光素子から得られるデジタル波形を示し、tA3,tB3,tG3,tH3がそれぞれ基準時間(計測パルスの立上りエッジ)からのパルス幅の中心までの時間を示すものである。したがって、受光素子15a,15bの方向を測定経線方向としたとき、その中心(角膜中心)は、(tG3+tH3)/2で求められ、求められた中心までの受光素子15aの位置での時間差TA 、及び中心から受光素子15bの位置での時間差TB は、
TA =(tG3+tH3)/2−tA3
TB =tB3−(tG3+tH3)/2
で求められる。そして、この時間差をその経線方向の中心に対する屈折力に対応させることができる。
【0031】
同様に、中心と受光素子15c、15d、15e、15fの屈折力を求めれば、各受光素子の配置距離に対応した角膜部位での屈折力が得られる。そして、スリット投影光学系と受光部14とを同期して光軸回りに180度回転させると、全経線方向(360度)の屈折力を求めることができる。
【0032】
また、角膜中心部から周辺部にかけての各々の部位での屈折力を求めることで、瞳孔径に依存した屈折力を得ることができる。逆に、測定経線方向の各受光素子が眼底反射光を受光したかどうかにより、測定時における被検眼の瞳孔径を計測することもできる。実施例の場合、図2に示した受光素子15a〜15fの配置による角膜上の等価サイズで計測できる。
【0033】
なお、実施例では3対の受光素子を配置しているが、それ以上配置すれば、より眼の周辺での屈折力を得ることができる。また、受光素子の配置間隔を密にすれば、より細かい部位での屈折力を得ることができる。
【0034】
次に、装置の動作を図6の信号処理系の概略ブロック図を使用して説明する。まず、測定モ−ド切換スイッチ70により測定モ−ドを選択する。ここでは、角膜曲率測定と屈折力測定の連続測定について説明する。
【0035】
検者は照明光源(図示せず)に照明された被検眼Eの前眼部像をTVモニタ39により観察しながら装置を上下左右及び前後に移動してアライメントを行う(アライメントは位置合わせ用の指標を角膜に投影し、その角膜反射輝点とレチクルとが所定の関係になるようにする周知のものが使用できる)。アライメントが完了したら、図示なき測定開始スイッチによりトリガ信号を発生させて測定を開始する。
【0036】
連続測定では角膜曲率測定から開始される。曲率測定用の照明光源27が所定時間点灯して、プラチド板26によるリングパタ−ンが角膜に投影される。角膜に投影されたリングパタ−ン像はCCDカメラ38に撮影された後、フレ−ムメモリ71に取り込まれる。フレ−ムメモリ71に取り込まれた画像は、画像処理回路72によりエッジ検出処理が施された後、その処理デ−タが制御回路50を介してメモリ73に記憶される。
【0037】
制御回路50は記憶されたデ−タのエッジ検出位置に基づき所定の角度ごとの角膜曲率を演算する。角膜曲率の演算は次のように行うことができる。図7に示すように、角膜から光軸上距離D、高さHにある光源Pの角膜凸面による像iが、レンズLにより2次元検出面上に結像したときの検出像高さをh´とし、装置の光学系の倍率をmとすると、角膜曲率半径Rは、
R=(2D/H)mh´
の式により求めることができる(この演算の詳細は、特開平7-124113号公報を参照されたい)。また、簡易的には次のような算出方法を採用しても良い。j番目のリングが角膜に投影される領域の曲率半径をRj、j番目のリング高さと被検眼までの距離及び撮影倍率で決定される比例定数をKj、撮像面上での像高さをhjとすると、前述の関係式は、
Rj=Kj・hjと表される。ここで、測定レンジをカバ−する複数の既知の曲率を持つ模型眼を予め測定することで、比例定数をKjを装置固有の値として得ることができ、測定時にこれを読みだして演算するようにすると、極めて短時間で曲率分布を得ることができる。なお、連続測定モ−ドでの曲率測定の演算処理については、屈折力測定が終了した後に行うようにすると、連続測定が効率良く行える。
【0038】
続いて、屈折力測定が実行される。従来の位相差法の屈折力測定と同様な方法により屈折力の予備測定を行う。本測定では、予備測定により得られた屈折力に基づいて固視標光学系の投光レンズ33を移動し固視標32と被検眼Eの眼底を共役な位置に置いた後、さらに適当なディオプタ分だけ雲霧がかかるようにする。スリット投影光学系1からはスリット開口4aにより制限されたスリット光束が瞳孔を介して眼内に入射し、眼底上に投影される。眼底で反射され瞳孔を通過したスリット像の光束は、スリット像検出光学系10の受光レンズ11により集光され、絞り13を介して受光部14上に届く。ここで、被検眼Eが正視眼であれば眼内に光束が入射したと同時に受光部14上の受光素子15a〜15hに光電圧が発生するが、屈折異常があれば眼底で反射されたスリット像の光が受光部14上を横切るように移動する。
【0039】
受光部14上でのスリット像の光の移動に伴い、各受光素子15a〜15hからはそれぞれ光電圧が出力される(光電圧に時間差を生ずる)。出力された各光電圧はそれぞれに接続された増幅器40a〜40hに入力されて増幅され、さらにレベルシフト回路41a〜41hでそれぞれ電圧レベルのシフト処理がされた後、2値化回路42a〜42hにより所定のスレッシュレベルでの2値化したパルス信号に変えられる。その後、各パルス信号は各々カウンタ回路46a〜46hとOR回路43に入力される。OR回路43は2値化回路42a〜42hの中の最初の立上がりエッジを計測パルスの立上がりとするためであり、次に続くフリップフロップ44に入力される。フリップフロップ44は計測の開始となる基準時間(立上がりエッジ)を含み、全ての受光素子からのパルスを計測し終えた後に制御回路50から出力されるRset信号を受けるまでの間の計測時間を意味する計測パルス信号をカウンタ回路46a〜46dへ出力する。
【0040】
各カウンタ回路46a〜46hは2値化回路42a〜42hで2値化されたパルス信号とフリップフロップ44からの計測パルス信号が入力されると、計測パルス信号の立上りエッジ(=基準時間)に対するそれぞれのパルス信号の立上りまでの時間及びそれぞれのパルス幅の時間をカウントして保持する。これを図5を例にとって説明すると、基準時間t0 に対するそれぞれのパルス信号立上りまでの時間は、それぞれの受光素子に対して、tA1(図5ではtA1=0)、tB1、tG1、tH1である。また、デジタル信号のパルス幅の時間は、それぞれtA2、tB2、tG2、tH2である。
【0041】
各カウンタ回路が保持した時間は、制御回路50からの呼び出し指令信号(CSa 〜CSh )により出力され、デ−タバス47を介して制御回路50に入力される。制御回路50は、各カウンタ回路46a〜46hからの各受光素子における基準時間に対するそれぞれのパルス信号の立上りまでの時間(tA1、tB1、tG1、tH1)、パルス幅の時間(tA2、tB2、tG2、tH2)に基づき、前述した方法により測定経線方向(スリット光束の走査方向)の角膜中心の時間を求めた後、その中心に対して測定経線方向に位置する3対の受光素子での時間差(位相差)をそれぞれ得る。
【0042】
1経線における各角膜部位での時間差が得られたら、これを屈折力に換算する。位相差法により検出される時間差と屈折力との間には、図8のような関係がある。この関係は、例えば、予め屈折力値が既知である模型眼を使用することによってサンプリングし、そのデ−タを記憶させておくことにより時間差に対応した屈折力値を得ることができる。
【0043】
次に、モ−タ20を駆動してスリット投影光学系1のスリット照明光源2〜モ−タ5と受光部14を所定の角度ステップ(例えば1度)で光軸回りに180度回転させる。各受光素子からの信号に基づいて各回転位置での屈折力を得る。これらの屈折力測定は複数回繰り返され、その結果は所定の処理(平均化、中間値等)が施されて記憶される。また、各経線方向の屈折力に所定の処理を施すことにより、従来と同様のパラメ−タであるS、C、Aを算出する。
【0044】
このとき、測定経線方向の各受光素子が眼底反射光を受光したかどうかにより、測定時における被検眼の瞳孔径を知ることができるので、これと屈折力分布の状態を加味した処理を行うと、自覚検眼値の際に一層有益な情報を提供することができる。
【0045】
以上のようにして得られた眼屈折力分布の測定デ−タは表示用ディスプレイ53に表示される。図9、図10はその表示例である。図9は正面から見たときの屈折力分布をカラ−マップ(又はグレ−スケ−ル)にして表示したものである。図においてカラ−マップの欠落している上部は、睫などにより受光素子が眼底反射光を受光できず、屈折力分布が得られなかった部分を表したものである。図10は屈折力の分布を島立体表示にした例である。
【0046】
なお、実施例では3対の受光素子により半径方向の3か所の部位の角膜に対応する屈折力が得られるが、これは得られた角膜部位間の屈折力を距離に対応させて配分(補間)することにより、分布帯の数を増やすことができ、分布状態をより把握しやすくなる。
【0047】
また、角膜曲率測定により得られた曲率半径を周知ほ方法により角膜屈折力に変換し、その分布状態を図9や図10のように図形表示させることも可能である。さらに、角膜曲率分布(角膜屈折力分布:D=(n−1)/r、r=角膜曲率、n=角膜の等価屈折率)と眼屈折力分布とを対応させて同時に表示させると、これらの間の関係を知ることができるようになる。
【0048】
またさらに、眼屈折力分布と角膜屈折力分布とを対応させるため、角膜屈折率より柱面屈折力成分を取り出し、眼屈折力の乱視成分と比較または両者の差分表示をすることができる。これにより、残余乱視(被検眼の全乱視と角膜乱視の差)の状態を知ることができる。
【0049】
このように被検眼の屈折状態を詳細に知ることにより、屈折異常を矯正する角膜矯正手術においても、その処置を適切に行うデ−タを提供することができるようになる。
【0050】
また、測定時における被検眼の瞳孔径が同時に計測されるので、この情報を自覚検眼の際の眼鏡処方等に役立てることができる。
【0051】
以上、本発明を実施例に基づいて説明したが、本発明は種々の変容が可能である。例えば、回転セクタ−4には、図11のように、直交する傾斜角度を持つスリット開口90a、90bをそれぞれ複数配置する。受光部14上には、図12のように、3対の受光素子91a〜91fと3対の受光素子91g〜91lを、スリット開口90a、90bの走査方向に対応するように、直交する直線上に配置する。このようにすると、直交する2種類のスリット走査に対応した方向の2経線方向での、受光素子の配置に対応した角膜部位での屈折力が求まる。したがって、スリット投影系と受光部14とを同期して光軸回りに90度回転させれば、全経線方向の屈折力を求めることができ、先に示した配置に比べて測定時間を短くすることができる。さらに、スリット光束の傾斜角度の数を増やし、これに対応して受光部14上の受光素子の配置方向を増やすと、回転角度を少なくしてより多くの経線方向の屈折力を求めることができる。
【0052】
また、経線方向を細かくする必要がない場合には、回転機構を設けずに受光素子の配置方向の数に応じた簡易的な屈折力分布を得る装置とすることができる。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、経線方向の複数の角膜部位での眼屈折力や角膜各部位での眼屈折力分布を求めることができ、屈折力状態を詳細に知ることができる。
【0054】
また、1台の装置で角膜曲率分布と屈折力分布とを測定し、両測定デ−タを対応させて角膜曲率と眼屈折力との関係を知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の装置の光学系概略配置を示す図である。
【図2】受光部が有する受光素子の配置を示す図である。
【図3】基準時間t0 に対する4個の受光素子のからの信号出力波形の例を示した図である。
【図4】受光素子15aに対応する角膜部位に対して受光素子15bに対応する角膜部位の混濁が大であったときの、両素子からの信号波形の例を示した図である。
【図5】本発明の2値化処理の検出方法を各受光素子について示した図である。
【図6】実施例の装置の信号処理系の概略ブロック図である。
【図7】角膜曲率の演算の方法を説明する図である。
【図8】位相差法により検出される時間差と屈折力との関係を示す図である。
【図9】眼屈折力分布の測定デ−タの表示例を示す図である。
【図10】眼屈折力分布の測定デ−タの別の表示例を示す図である。
【図11】2経線方向での測定を行う場合のスリット開口の配置例を示す図である。
【図12】2経線方向での測定を行う場合の受光素子の配置例を示す図である。
【符号の説明】
1 スリット投影光学系
4a スリット開口
10 スリット検出光学系
15a〜15h 受光素子
46a〜46h カウンタ回路
50 制御回路
100 眼屈折力測定光学系[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an ophthalmologic measurement apparatus that measures the refractive power of an eye to be examined.
[0002]
[Prior art]
When correcting the refractive error of the eye to be examined with a spectacle lens or a contact lens, a subjective test is performed to determine the prescription value. At the time of subjective examination, a method using measurement data of an eye refractive power measuring device for objectively measuring the refractive power of an eye to be inspected has been widely used. As an eye refractive power measurement device, a slit-shaped light beam is scanned and projected onto the fundus of the eye to be examined, and the light reflected from the fundus of the eye to be examined due to the projection of the slit light beam sandwiches the optical axis at a position substantially conjugate with the cornea to be examined. In order to obtain the refractive power of the eye to be inspected based on detection by two pairs of light receiving elements symmetrically arranged as described above. The measurement results of the apparatus assume that the refractive power of the eye is symmetric with respect to the center of the cornea so as to match the prescription value of the spectacle lens or the like, and S (spherical power), C (astigmatic power), A (astigmatic axis angle) Is calculated and output by the three parameters.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, the refractive power of the eye is not always symmetrical about the center of the cornea, and many eyes have irregular astigmatism. With an irregular astigmatic eye such as a keratoconus, the measurement results of S, C, and A obtained when the subject's eye looks at the center of the fixation target inside the device and when it looks at a position other than that are different. become. Therefore, conventional measurement data alone cannot provide sufficient refraction information for efficiently performing a subjective test.
[0004]
In recent years, corneal correction surgery, which corrects refractive errors by artificially changing the corneal curvature by excision of the corneal surface or the like, has been in the spotlight. In addition to the above, there is a demand for an apparatus that can determine the refractive power distribution at each part of the cornea. This is because the ultimate goal of the corneal correction surgery is how to bring the eye refractive power distribution closer to the emmetropic eye (or weakly myopic eye, weakly astigmatic eye).
[0005]
The present invention has been made in view of the above-mentioned prior art, and obtains the refractive power of the eye at a plurality of different radial corneal sites in one meridian direction and the refractive power of the eye by obtaining the eye refractive power at each of a number of meridional corneal sites. It is an object of the present invention to provide an ophthalmic apparatus capable of obtaining a distribution and knowing a refractive power state in detail.
[0006]
Another technique is to provide an ophthalmologic measuring apparatus which measures a corneal curvature distribution and a refractive power distribution with a single device, and makes it possible to know the relationship between the corneal curvature and the refractive power by associating both measurement data. Make it an issue.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, the present invention is characterized by having the following configuration.
[0008]
(1) In an ophthalmologic measurement apparatus that measures the refractive power of an eye to be inspected, a slit projection optical system that scans the fundus of the eye with a slit light beam, a meridian direction corresponding to a slit direction of the slit light beam, and approximately the same as the cornea of the eye to be inspected. A detection optical system having a plurality of pairs of light receiving elements symmetrically arranged with an optical axis interposed therebetween at a conjugate position; and obtaining a refractive power of the eye to be examined changing in a meridian direction based on a phase difference signal output of each of the light receiving elements. And a refractive power calculating means.
[0009]
(2) The ophthalmologic measurement apparatus according to (1), further comprising: rotating means for rotating the slit light beam projected by the projection optical system and the light receiving element provided in the detection optical system in synchronization with each other about an optical axis; Control means for driving the means at a predetermined angle step, wherein the refractive power calculating means obtains a distribution of eye refractive power by obtaining a refractive power at a plurality of corneal sites for each of a number of meridian directions. I do.
[0010]
(3) The ophthalmologic measurement apparatus of (2) further comprises a display means for displaying the distribution of refractive power.
[0011]
(4) The display means of (3) is a means for displaying a graphic.
[0012]
(5) The ophthalmologic measurement apparatus according to (1) further sets the optical axis in a meridian direction not corresponding to the slit direction of the slit light beam by the projection optical system and at a position substantially conjugate with the cornea of the eye to be examined. At least a pair of second light receiving elements arranged symmetrically with respect to each other, center detecting means for detecting a corneal center or a visual axis center based on a phase difference signal output between the second light receiving elements, and a slit light beam And a refractive power calculating means for calculating a refractive power based on a phase difference signal between each of the pair of light receiving elements at a position corresponding to the slit direction and the detected center.
[0013]
(6) The ophthalmologic measurement apparatus according to (1) further includes a pupil diameter measuring unit that measures a pupil diameter of the eye to be inspected based on an output signal of a light receiving element of the detection optical system.
[0014]
(7) In the ophthalmologic measurement apparatus according to (1), the slit projection optical system has means for projecting slit light beams having at least two or more inclination angles, and the detection optical system has slit light beams of each inclination angle. And a plurality of pairs of light receiving elements arranged symmetrically with respect to the optical axis corresponding to the slit direction.
[0015]
(8) The ophthalmologic measurement apparatus of (1) further performs an index projecting means for projecting an index for measuring a corneal shape having a plurality of annular patterns on the cornea of the eye to be inspected, and detects and processes the projected index. A corneal shape measuring means for obtaining the shape of each area of the cornea, and a measuring mode switching means for switching between a mode for measuring a corneal shape and a mode for measuring an eye refractive power. .
[0016]
【Example】
An embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings. FIG. 1 is a schematic layout diagram of an optical system of an apparatus according to an embodiment. The optical system is roughly classified into an eye refractive power measuring optical system, a fixation target optical system, a curvature measuring index projecting optical system, and a curvature measuring index detecting optical system.
[0017]
(Eye refractive power measuring optical system)
The eye refractive power measurement
[0018]
The infrared light emitted from the light source 2 is reflected by the mirror 3 and illuminates the slit opening 4a of the rotating sector-4. The slit light beam scanned by the rotation of the rotating sector-4 is reflected by the beam splitter 8 after passing through the projection lens 6 and the limiting aperture 7. Thereafter, the light is transmitted through a
[0019]
The slit image detecting
[0020]
In the eye refractive power measuring
[0021]
(Fixation target optical system)
[0022]
(Indicator projection optical system for curvature measurement)
The curvature measuring target projection
[0023]
(Indicator detection optical system for curvature measurement)
[0024]
Next, the method for measuring the eye refractive power of the present invention will be described. In the eye refractive power measurement according to the present invention, first, the meridian center (or visual axis center) in the meridian direction where the
[0025]
Now, assume that the slit light beam is scanned at a constant speed by the slit projection optical system, and the signal output waveform when the slit image reflected from the fundus traverses each of the
[0026]
Now, in the measurement of the eye refractive power by the phase difference method, when it is assumed that the refractive power is symmetric about the center of the cornea, the waveform signal from the
[0027]
Here, for the sake of simplicity, it is assumed that the rise time of the optical voltage signal waveform generated in each light receiving element in response to the incidence of light is detected (ta, tb, tg, and th in FIG. 3). The center of the
(Tg + th) / 2
Can be obtained by Therefore, if the time from the corneal site corresponding to the
Ta = [(tg + th) / 2-ta]
Tb = [tb- (tg + th) / 2]
By making the times Ta and Tb correspond to the refractive power, the refractive power between the center of the cornea and a predetermined corneal part can be obtained.
[0028]
Next, a description will be given of a phase difference time at which an output signal from each light receiving element is binarized and detected. When a certain threshold level is set for a signal output from each light receiving element and binarization processing is performed, if there is a light amount difference between each light receiving element, an error may occur in the detection of the phase difference time. This is likely to occur when the translucent body of the eye is turbid, such as a cataract eye. For example, FIG. 4 is a diagram showing a state of signal waveforms from the corneal site corresponding to the
[0029]
Therefore, in consideration of the case where there is a light quantity difference between the respective light receiving elements, the center in the meridian direction to be measured (the center of the cornea or the center of the visual axis) and the refractive power with respect to the center are half of the pulse width of the shaped pulse waveform. Take the time from the reference time at the location. This can eliminate the influence of the amplitude difference at each light receiving element position. That is, in FIG. 4, the times ta1, ta2, tb1, and tb2 from the reference time t0 are measured, and the time ta3 or tb3 to the center may be obtained. ta3 and tb3 are respectively
ta3 = ta1 + ta2 / 2
tb3 = tb1 + tb2 / 2
It becomes. This means that accurate time can be obtained even if the threshold levels in the binarization processing corresponding to the respective light receiving elements are different.
[0030]
FIG. 5 specifically shows such a time detection method for each light receiving element. (A) shows a digital waveform of a reference measurement pulse. In this case, among the
TA= (TG3+ TH3) / 2-tA3
TB= TB3− (TG3+ TH3) / 2
Is required. Then, this time difference can be made to correspond to the refractive power with respect to the center in the meridian direction.
[0031]
Similarly, if the refractive power of the center and the
[0032]
Further, by obtaining the refractive power at each site from the central part of the cornea to the peripheral part, it is possible to obtain the refractive power depending on the pupil diameter. Conversely, the pupil diameter of the eye to be examined at the time of measurement can be measured depending on whether each light receiving element in the measurement meridian direction has received the fundus reflection light. In the case of the embodiment, the measurement can be performed with an equivalent size on the cornea by the arrangement of the
[0033]
In the embodiment, three pairs of light receiving elements are arranged. However, if more than three pairs are arranged, more refractive power around the eyes can be obtained. Further, if the arrangement intervals of the light receiving elements are made closer, it is possible to obtain a refractive power at a finer portion.
[0034]
Next, the operation of the apparatus will be described with reference to the schematic block diagram of the signal processing system of FIG. First, the measurement mode is selected by the
[0035]
The examiner performs alignment by moving the apparatus up, down, left and right and back and forth while observing the anterior eye image of the eye E illuminated by an illumination light source (not shown) with the TV monitor 39 (alignment is for alignment). A well-known one that projects an index onto the cornea so that the corneal reflection luminescent spot and the reticle have a predetermined relationship can be used. When the alignment is completed, a trigger signal is generated by a measurement start switch (not shown) to start the measurement.
[0036]
The continuous measurement starts with the corneal curvature measurement. The
[0037]
The
R = (2D / H) mh '
(For details of this calculation, refer to JP-A-7-124113). Further, for simplicity, the following calculation method may be adopted. The radius of curvature of the region where the j-th ring is projected on the cornea is Rj, the proportionality determined by the j-th ring height and the distance to the eye to be examined and the imaging magnification is Kj, and the image height on the imaging surface is hj Then, the above relational expression becomes
Rj = Kj · hj. Here, by measuring in advance a model eye having a plurality of known curvatures covering the measurement range, the proportional constant Kj can be obtained as a device-specific value. Then, the curvature distribution can be obtained in a very short time. It should be noted that, if the calculation processing of the curvature measurement in the continuous measurement mode is performed after the refractive power measurement is completed, the continuous measurement can be performed efficiently.
[0038]
Subsequently, a refractive power measurement is performed. Preliminary measurement of refractive power is performed by the same method as that of the conventional phase difference method. In this measurement, the
[0039]
With the movement of the light of the slit image on the
[0040]
When the pulse signals binarized by the binarization circuits 42a to 42h and the measurement pulse signal from the flip-
[0041]
The time held by each counter circuit is output by a call command signal (CSa to CSh) from the
[0042]
When a time difference at each corneal site in one meridian is obtained, this is converted into refractive power. FIG. 8 shows a relationship between the time difference detected by the phase difference method and the refractive power. This relationship can be obtained, for example, by sampling by using a model eye whose refractive power value is known in advance, and storing the data to obtain a refractive power value corresponding to the time difference.
[0043]
Next, the
[0044]
At this time, it is possible to know the pupil diameter of the subject's eye at the time of measurement, depending on whether each light receiving element in the measurement meridian direction has received the fundus reflection light, and when performing processing in consideration of this and the state of the refractive power distribution. Thus, more useful information can be provided at the time of subjective optometry.
[0045]
The measurement data of the eye refractive power distribution obtained as described above is displayed on the
[0046]
In the embodiment, three pairs of light receiving elements can obtain the refractive power corresponding to the cornea at three locations in the radial direction, and this is obtained by distributing the obtained refractive power between the corneal areas in accordance with the distance ( By performing the interpolation, the number of distribution bands can be increased, and the distribution state can be more easily grasped.
[0047]
It is also possible to convert the radius of curvature obtained by the corneal curvature measurement into corneal refractive power by a well-known method, and to display the distribution state graphically as shown in FIGS. 9 and 10. Further, when the corneal curvature distribution (corneal refractive power distribution: D = (n-1) / r, r = corneal curvature, n = equivalent refractive index of the cornea) and the eye refractive power distribution are simultaneously displayed in correspondence, Will be able to know the relationship between
[0048]
Furthermore, in order to make the eye refractive power distribution correspond to the corneal refractive power distribution, a columnar refractive power component can be extracted from the corneal refractive index, and compared with the astigmatic component of the eye refractive power, or the difference between the two can be displayed. Thereby, the state of residual astigmatism (difference between total astigmatism and corneal astigmatism of the subject's eye) can be known.
[0049]
By knowing the refraction state of the eye to be examined in detail in this manner, it is possible to provide data for appropriately performing the procedure even in corneal correction surgery for correcting a refractive error.
[0050]
In addition, since the pupil diameter of the subject's eye at the time of measurement is measured at the same time, this information can be used for eyeglass prescription and the like in subjective optometry.
[0051]
Although the present invention has been described based on the embodiments, the present invention can be variously modified. For example, as shown in FIG. 11, a plurality of
[0052]
Further, when it is not necessary to make the meridian direction fine, it is possible to provide a device which can obtain a simple refractive power distribution according to the number of arrangement directions of the light receiving elements without providing a rotation mechanism.
[0053]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the eye refractive power at a plurality of corneal sites in the meridian direction and the eye refractive power distribution at each corneal site can be obtained, and the refractive power state can be known in detail. .
[0054]
Further, the corneal curvature distribution and the refractive power distribution are measured by one apparatus, and the relationship between the corneal curvature and the eye refractive power can be known by associating the measured data with each other.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing a schematic arrangement of an optical system of an apparatus according to an embodiment.
FIG. 2 is a diagram illustrating an arrangement of light receiving elements included in a light receiving unit.
FIG. 3 is a diagram showing an example of signal output waveforms from four light receiving elements with respect to a reference time t0.
FIG. 4 is a diagram showing an example of a signal waveform from both the corneal site corresponding to the
FIG. 5 is a diagram showing a detection method of the binarization processing of the present invention for each light receiving element.
FIG. 6 is a schematic block diagram of a signal processing system of the apparatus according to the embodiment.
FIG. 7 is a diagram illustrating a method of calculating a corneal curvature.
FIG. 8 is a diagram illustrating a relationship between a time difference detected by a phase difference method and a refractive power.
FIG. 9 is a diagram showing a display example of measurement data of an eye refractive power distribution.
FIG. 10 is a diagram showing another display example of measurement data of the eye refractive power distribution.
FIG. 11 is a diagram showing an example of the arrangement of slit openings when measurement is performed in two meridian directions.
FIG. 12 is a diagram illustrating an example of the arrangement of light receiving elements when measurement is performed in two meridian directions.
[Explanation of symbols]
1 Slit projection optical system
4a slit opening
10. Slit detection optical system
15a-15h light receiving element
46a-46h counter circuit
50 control circuit
100 Eye refractive power measuring optical system
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