JP3538064B2 - 車輪モータ一体形駆動装置 - Google Patents
車輪モータ一体形駆動装置Info
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Description
に設けられたアウタロータモータを有する車輪一体形駆
動装置に関する。
体化された車軸に大歯車を取付け、この大歯車に噛合さ
せて設けられた小歯車の軸に台車に支持された主電動機
(以下モータと呼ぶ)の回転軸を接続し、モータの回転
力を歯車減速装置を介して車輪に伝達して車輪を駆動す
るものである。
を図るため、歯車装置をなくした図7に示すようなアウ
タロータを使用した車輪、モータ一体形の駆動方式の開
発が進められている。
固定車軸と呼ぶ)で、この固定車軸1の両端部は軸支持
箱3で支持され、この軸支持枠3は軸バネ等を介して台
車枠4に支持されている。
タイプの永久磁石式同期電動機のモータ固定子2が取付
けられ、固定軸1の両端側には軸受6を介して車輪7が
回転自在に支持されている。
に永久磁石9を有する円筒状のモータ回転子8が配置さ
れ、このモータ回転子8の両端はブラケット10にて車
輪7にボルトにより締結されている。この場合、永久磁
石9の内周面とモータ固定子2の外周面の間は一定の空
隙を存している。
的に構成され、直接車輪7を回転させることにより、車
両をレール11に沿って走行駆動するものである。
一体形駆動装置において、車軸軸受部としては図8に示
すような構成となっている。
部内周面に軸受外輪6aが嵌合され、両側面より内側端
蓋12と外側端蓋13によりボルト14,15により締
付けて固定している。また、軸受内輪6bは固定車軸1
に嵌合され、両端面側を固定部材により鋏付けるように
して固定されている。
れぞれ軸受側には固定車軸1を中心とする環状のグリー
ス充填ポケット12aおよび13aが設けられ、これら
のポケットに潤滑グリースが充填されている。
えた車輪モータ一体形駆動装置においては、次のような
問題がある。
は、内側端蓋12および外側端蓋13を介してボルト1
4,15の締付けで行っている。この場合、軸受外輪6
aを確実に加圧した状態にするためには、車輪7と内側
端蓋12および外側端蓋13との合せ面(X部)に微小
間隙を持たせてある。
両の運転時に車輪7にレールからの衝撃力が伝わり、特
にレールの継目では最大10トンもの横圧が車輪に作用
する。この衝撃荷重は、軸受6を介して固定車軸1で受
けることになるため、車軸外輪6aを締付けているボル
ト14,15にもこの荷重が作用する。
せ面(X)に微小間隙があるため、車輪7と軸受外輪6
aとの間に軸方向の相対変位が生じ、締付ボルトに大き
な変動荷重が作用し、ボルトの疲労破壊が生じ易くな
る。
に耐えられるように締付ボルトのサイズと本数を多くし
て締付力を大きくしているため、長期使用中に微小間隙
(X)がなくなる方向に内側端蓋12および外側端蓋1
3が変形を生じ易く、変形が生じた場合には締付けボル
ト12,13の緩みが生じ、必要な締付力が維持できな
くなる。
する横圧による衝撃荷重に対して軸受外輪の締付方法
は、現状の構造では不十分である。
に戻すため、従来の車両では回転する車軸に接地装置に
より通電し、車輪を通じてレールに電流を流す構造とな
っている。
置では、車軸は固定となり、軸受を介して車輪を支持す
る構成のため、車軸より車輪に電流を流すと軸受6に電
食が発生して軸受を損傷するため、車軸に接地装置を設
けて電流をレールに流すことはできない。
うな接地構造を検討している。図8および図9におい
て、車輪7の側面と車軸支持箱3との間に存する空間
(Z)を利用し、この狭い空間に接地装置を設ける構成
とする案である。すなわち、接地装置17を支持する固
定ブラケット16を固定車軸1に固定し、接地装置に内
蔵するアースブラシ18をバネにし、外側端蓋13の外
周面に押付けて摺動させるものである。
車体の帰線電流はアース線20より接地装置に入り、ア
ースブラシ18より外側端蓋13に流れ、次いで車輪7
を介してレール11に流れることになる。
装置17の取付けスペース(Z)が十分ないため、アー
スブラシ18を直接車輪7に摺動させることは困難であ
り、外側端蓋13の外周面を利用してアースブラシを摺
動させる構成としている。
介して固定ブラケット16に取付け、電流が固定ブラケ
ット16から固定車軸1、軸受6、車輪7の経路で流れ
ることがないようにしている。
うな問題があり、その改善が望まれている。
兼用しているため、外側端蓋13の材質を摺動特性と耐
摩耗性、導電性の良いものに選定する必要があり、外側
端蓋13が高価になり、またアースリングの特性を良好
なものにすると、外側端蓋としての機械的強度が低下す
るなどの問題がある。また使用している間に摺動部の摩
耗、荒損により外側端蓋を交換する必要がある。
(X)は微小間隙を存した構成としているため、電流は
外側端蓋と軸受外輪6aの端面の接触部より固定車軸1
へ流れることになり、通電面積が不十分になることもあ
る。
めになされたもので、第1の目的は車輪を支持している
軸受の締付けに緩みが生じることなく、また横圧の衝撃
荷重によって締付け部の疲労破壊が生じることのない信
頼性の高い軸受部とすることを可能とし、第2の目的は
接地装置や速度発電機を制約された小スペースの中で構
成可能にして車両の信頼性向上、性能向上および小型軽
量化を図ることが可能な車両モータ一体形駆動装置を提
供するにある。
決するため、次のような手段により車輪一体形回転電機
を構成する。
が固定支持された車軸の中央部にモータ固定子を設ける
と共に、車軸の両端部に各々軸受を介して車輪を回転自
在に支持させ、前記モータ固定子の外周面に所定の空隙
を存して筒状のモータ回転子を配設すると共に、このモ
ータ回転子の両端部を各々ブラケットにより前記車輪に
一体的に締結してなるアウタロータタイプの車輪モータ
一体形駆動装置において、前記車輪の車軸側に有するボ
ス部の内径面の中央部に嵌合された軸受外輪の内端側
に、前記車輪のボス部の端部に設けられたリング状のツ
バと軸受外輪とで外周部が挟み込まれることで固定され
る端蓋を設け、前記軸受外輪の外端側には外周面に雄ネ
ジが加工された端蓋を設け、この端蓋の雄ネジと前記車
輪のボス部に加工された雌ネジとを係合して軸受外輪を
軸方向に締付け固定し、これら両端蓋の軸受に対向する
側に前記車軸を中心とする環状のグリース充填空間をそ
れぞれ設けたものである。
一体形駆動装置にあっては、軸受外輪の固定が強固にな
り、車輪に横圧による衝撃荷重が作用した場合でも端蓋
と車輪のネジ部に大きな変動荷重が作用しなくなり、ネ
ジ部が疲労破壊することがなくなる。
応する発明の車輪モータ一体形駆動装置において、前記
車輪の車軸側に有するボス部の外端側の外周面にアース
リングを取付け、前記車輪と車軸支持箱の間に固定ブラ
ケットを前記アースリングの外周部を覆うように内径部
を前記車軸に嵌合させて固定し、この固定ブラケットの
外周面の一部に開口部を設け、この開口部に前記アース
リングと摺動するアースブラシを有する接地装置を設け
たものである。
一体形駆動装置にあっては、上記請求項1に対応する発
明の作用効果に加えて、端蓋とは別に独立したアースリ
ングが車輪に取付けられるため、アースリングを適切な
材料に選定することが可能になると共に、車輪に密着し
て取付けられるため、通電面積を十分に確保される。
応する発明の車輪モータ一体形駆動装置において、前記
車輪の車軸側に有するボス部の外端側の外周面にアース
リングと歯車円板とを並べて取付け、前記車輪と車軸支
持箱の間に固定ブラケットを前記アースリングと前記歯
車円板の外周部を覆うようにして内径部を前記車軸に嵌
合させて固定し、この固定ブラケットの外周面の一部に
前記アースリング及び前記歯車円板に対応させて開口部
をそれぞれ設け、その一方の開口部に前記アースリング
と摺動するアースブラシを有する接地装置を設け、他方
の開口部に先端検出部が前記歯車円板の外周面と一定の
間隙を存するように速度検出器を設けたものである。
一体形駆動装置にあっては、上記請求項1に対応する発
明の作用効果に加えて、アースリング部分にアースリン
グの他に速度発電機用の歯車円板を共存した形で取付
け、固定ブラケットに速度発電機の検出部分を設置する
ことにより、従来より取付け困難であった速度発電機を
取付けることが可能になる。
て説明する。図1及び図2は本発明による車輪一体形回
転電機の第1の実施の形態をそれぞれ示すもので、図1
は車輪一体形モータの一部を示す断面図であり、図2は
図1のB−B線に沿う矢視断面図である。なお、図8及
び図9と同一部品には同一符号を付してその説明を省略
し、ここでは異なる点についてのみ述べる。
定車軸側に有するボス22aの内径面に内側端蓋23が
嵌込んだ後、軸受6を構成する軸受外輪6a部分が挿入
される。また、車輪22のボス22aの外側に突出する
ボス張出部の内径面に加工された雌ネジY部に外周部に
雄ネジYが加工された外側端蓋25をねじ込んで、軸受
外輪6aを軸方向に加圧した状態で固定している。
スパナ(専用工具)の爪を差し込むための穴25bが複
数個設けられている。また、内側端蓋23と外側端蓋2
5の軸受側には、固定車軸1を中心とする環状の空間で
あるグリース充填ポット23a,25aが設けられ、軸
受の潤滑グリースが充填されている。
入され、両側の軸受押え24及び固定ブラケット26、
固定部材28により固定されている。
ースリング27が取付けられ、ボルト29により車輪2
2に締付け固定されている。
ト26は、外周部が車輪22のボス張出部に取付けられ
たアースリング27の外周側を覆う如く形成され、この
固定ブラケット26の外周部の一部に開口部を設けると
共に、この開口部に接地装置17が取付けられている。
に絶縁体19を介して取付けられると共に、アース線2
0により車体の接地部と接続されている。
シ18を有し、このアースブラシ18はバネによりアー
スリング27の外周面に加圧した状態で取付けられ、回
転時には摺動する構成となっている。
動装置において、軸受外輪6aは外側端蓋25のネジ
(Y)部で強固に締付け固定されているが、このネジ
(Y)部は外側端蓋25の外径部全周に加工されている
ため、ボルト締付け方式に比べて大幅にネジの強度を増
大することが可能となり、横圧による衝撃荷重が作用し
ても応力が小さくなる。
うに軸受外輪6aを確実に押付けた状態とするため、微
小間隙(X)を必要としていたが、本実施の形態の外側
端蓋25の外径部全周に加工されたネジ(Y)部による
締付け構造では、この微小間隙は不要のため、横圧作用
時に変動応力が大幅に増大することがなく、疲労破壊を
生ずることもなくなる。
ることから、外側端蓋25の外周部の車輪22のボス2
2a部にアースリング27を配置することが可能とな
る。しかも、アースリング27が別個に設けられるた
め、アースリングの材質を外側端蓋25とは関係なく最
適なものとすることができる。
摩耗や荒損が生じた場合には、アースリングのみを交換
すればよく、その作業を容易に行うことができる。
して取付けられているので、アース電流の通電面積も十
分確保することができる。
には、図3に示すように車輪22のボス22a部の内径
側に形成された雌ネジ(Y)部から外側端蓋25の雄ネ
ジ(Y)部を緩めて取外した後、内側端蓋23を図示矢
印方向に押圧することにより、容易に軸受6を車輪22
より取外すことができる。
に嵌合されているので、軸受6を取出すときは軸受内輪
6bを加圧するのではなく、軸受外輪6aを加圧する必
要がある。
体形駆動装置の第2の実施の形態をそれぞれ示すもの
で、図4は車輪モータ一体形駆動装置の一部を示す横断
面図、図5は図4のC−C線に沿う矢視断面図、図6は
図4のD−D線に沿う矢視断面図である。なお、図1及
び図2と同一部品には同一符号を付してその説明を省略
し、ここでは異なる点についてのみ述べる。
すように固定車軸1に内径部が固定された固定ブラケッ
ト30部に接地装置17と速度発電機32とを取付ける
ものである。
持する軸受6の外輪6aは外径部の全周に雄ネジ(Y)
が加工された外側端蓋25を車輪22のボス部22aの
内径側に加工された雌ネジ(Y)部に螺合とて軸方向に
締付けることにより、固定されている。
蓋25の外周位置に対応させてアースリング31と速度
発電機用の歯車円板33がボルト34により締付け固定
される。そして、これらアースリング31と歯車円板3
3の外周側を覆うように固定ブラケット30が設けら
れ、この固定ブラケット30の外周部の適宜2か所に開
口部が設けられ、この開口部に接地装置17と速度発電
機32がそれぞれ取付けられている。
8はバネによりアースリング31の外周面に押付けら
れ、回転時には摺動する構造となっている。また、歯車
円板33の歯部に先端検出部が一定の間隙を存するよう
に対向させて速度発電機32が設けられている。
置において、運転時に歯車円板33が回転すると、速度
発電機32は歯車円板3の歯の凹凸により速度を検出
し、この速度に応じた信号を自動列車制御装置(AT
C)やブレーキ制御装置に供給する。
ペースを利用して接地装置17と速度発電機32を容易
に取付けることが可能になる。
31と歯車円板33とを図示するように別個に構成した
が、これら両者を一体化したものとして設けるようにし
ても良い。また、アースリング31と接地装置17又は
歯車円板33と速度発電機32の一方を配設するように
しても良い。
を支持している軸受の締付けに緩みが生じることなく、
また横圧の衝撃荷重によって締付け部の疲労破壊が生じ
ることのない信頼性の高い軸受部を構成することがで
き、また接地装置や速度発電機を制約された小スペース
の中に配設可能な構成としたので、車両の信頼性向上、
性能向上および小型軽量化を図ることができる車輪モー
タ一体形駆動装置を提供できる。
の実施の形態の要部を示す断面図。
するための断面図。
の実施の形態の要部を示す断面図。
す縦断面図。
Claims (3)
- 【請求項1】 台車に両端部が固定支持された車軸の中
央部にモータ固定子を設けると共に、車軸の両端部に各
々軸受を介して車輪を回転自在に支持させ、前記モータ
固定子の外周面に所定の空隙を存して筒状のモータ回転
子を配設すると共に、このモータ回転子の両端部を各々
ブラケットにより前記車輪に一体的に締結してなるアウ
タロータタイプの車輪モータ一体形駆動装置において、 前記車輪の車軸側に有するボス部の内径面の中央部に嵌
合された軸受外輪の内端側に、前記車輪のボス部の端部
に設けられたリング状のツバと軸受外輪とで外周部が挟
み込まれることで固定される端蓋を設け、前記軸受外輪
の外端側には外周面に雄ネジが加工された端蓋を設け、
この端蓋の雄ネジと前記車輪のボス部に加工された雌ネ
ジとを係合して軸受外輪を軸方向に締付け固定し、これ
ら両端蓋の軸受に対向する側に前記車軸を中心とする環
状のグリース充填空間をそれぞれ設けたことを特徴とす
る車輪モータ一体形駆動装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の車輪モータ一体形駆動装
置において、 前記車輪の車軸側に有するボス部の外端側の外周面にア
ースリングを取付け、前記車輪と車軸支持箱の間に固定
ブラケットを前記アースリングの外周部を覆うように内
径部を前記車軸に嵌合させて固定し、この固定ブラケッ
トの外周面の一部に開口部を設け、この開口部に前記ア
ースリングと摺動するアースブラシを有する接地装置を
設けたことを特徴とする車輪モータ一体形駆動装置。 - 【請求項3】 請求項1記載の車輪モータ一体形駆動装
置において、 前記車輪の車軸側に有するボス部の外端側の外周面にア
ースリングと歯車円板とを並べて取付け、前記車輪と車
軸支持箱の間に固定ブラケットを前記アースリングと前
記歯車円板の外周部を覆うようにして内径部を前記車軸
に嵌合させて固定し、この固定ブラケットの外周面の一
部に前記アースリング及び前記歯車円板に対応させて開
口部をそれぞれ設け、その一方の開口部に前記アースリ
ングと摺動するアースブラシを有する接地装置を設け、
他方の開口部に先端検出部が前記歯車円板の外周面と一
定の間隙を存するように速度検出器を設けたことを特徴
とする車輪モータ一体形駆動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10817299A JP3538064B2 (ja) | 1999-04-15 | 1999-04-15 | 車輪モータ一体形駆動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10817299A JP3538064B2 (ja) | 1999-04-15 | 1999-04-15 | 車輪モータ一体形駆動装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000308204A JP2000308204A (ja) | 2000-11-02 |
JP3538064B2 true JP3538064B2 (ja) | 2004-06-14 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10817299A Expired - Fee Related JP3538064B2 (ja) | 1999-04-15 | 1999-04-15 | 車輪モータ一体形駆動装置 |
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JP (1) | JP3538064B2 (ja) |
-
1999
- 1999-04-15 JP JP10817299A patent/JP3538064B2/ja not_active Expired - Fee Related
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