JP3534411B2 - ヒトカルシウムチャネルα−1EサブユニットをコードするDNA - Google Patents

ヒトカルシウムチャネルα−1EサブユニットをコードするDNA

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    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/705Receptors; Cell surface antigens; Cell surface determinants

Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、ヒトカルシウムチャネル組成物に関する。
より特定すれば、本発明は、本明細書でサブタイプ「1
E」と称されるヒトニューロンのカルシウムチャネルα
サブユニットを含む組成物を含む。本発明の組成物は、
サブユニットに対するコード化配列、およびそのような
コード化配列を含み、そしてヒトニューロンα−1Eサブ
ユニットを発現する細胞を含む。
参考文献 Ausubel,F.M.ら(1992)Current Protocols in Molec
ular Biology,John Wiley and Sons,Media,PA. Dubelら(1992)Proc.Natl.Acad.Sci.89:5058−5062. Harpold,M.M.ら(1993)PCT特許出願公開番号WO93/04
083. Hulin,R.ら(1990)EMBO J.11:885−890. Mintz,I.N.ら(1991)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 88:66
28−6631. Mori,T.ら(1991)Nature 350:398−402. Sambrookら(1989)Molecular Cloning,A Laboratory
Manual,Cold Spring Harbor Laboratory Press. Scharf,S.J.ら、Science 233:1076(1986). Snutch,T.P.ら(1990)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 87:3
391−3395. Tanabe,Tら(1987)Nature 328:313−318. Tsien,R.W.ら(1991)TIPS 12:349−354. Williams,M.E.ら(1992)Neuron :71−84. 発明の背景 多くの組織、特に興奮性組織において、電気依存性カ
ルシウムチャネル(voltage−gated calcium channel)
が存在し、そこではそれらが、膜興奮性を制御するため
に作用する。筋肉収縮およびシナプスの伝達としてのそ
れらの機能は、少なくとも部分的には、特異的な電気依
存性カルシウムチャネルにより制御されている。これら
のチャネルの特定のチャネルをブロックする、ジヒドロ
ピリジン化合物のような化合物が、高血圧、狭心症(an
gina)およびクモ膜下出血のような種々の疾患の管理に
おいて治療的に用いられている。
電気依存性カルシウムチャネルは、一般に、それらの
電気生理学的および薬理学的性質に従って分類されてい
る。現在、少なくとも4つのクラスの電気依存性カルシ
ウムチャネルが認められている:L−タイプ、T−タイ
プ、N−タイプ、およびP−タイプである。しかし、分
子クローン化技術により、これらのクラスのいくつかで
は、異なるサブタイプの存在が示されている。(Tsien
ら、Trends in Pharmacological Sciences 12:349−354
をレビューのために参照のこと)。
一般に、電気依存性カルシウムチャネルは、少なくと
も4つの異なるサブユニット:α−1サブユニット、α
−2サブユニット、βサブユニットおよびγサブユニッ
トからなることが示されている。恐らく最も特徴付けら
れているL−タイプカルシウムチャネルについては、α
−1サブユニットがジヒドロピリジンリガンドに対する
結合部位を含むことが示されている。
ラットニューロンのカルシウムチャネルα−1サブユ
ニットの、ラット脳クラスA、B、CおよびDと称され
る、いくつかの異なるサブタイプの部分をコードする部
分cDNAクローンが、最初、ラット脳cDNAライブラリーか
ら単離された(Snutchら、1990)。Horpoldらにより、
ヒトにおいて同種(homologous)のα−1クローンサブ
タイプA−Dが記載されている(PCT/US92/06903;WO93/
04083)。
本発明は、本明細書で「1E」またはhα−1Eと称され
る、第5番目のヒトニューロンカルシウムチャネルα−
1サブユニットに関する。このサブユニットは、他のヒ
トα−1サブユニットクローンとはかなり異なり、他の
ヒトニューロンα−1サブユニットに対して約62%の推
定アミノ酸配列相同性を有するに過ぎない。本明細書に
示されるように、このサブユニットは、α−2サブユニ
ットおよびβサブユニットと共に異種のカルシウムチャ
ネルを形成し得る。新しいチャネルは、特有の薬理学を
有し、そしてそれ故、カルシウムチャネル改変で、新し
いより選択的な治療薬剤をスクリーニングで有用であ
る。
発明の要旨 1つの局面において、本発明は、ヒトニューロンのカ
ルシウムチャネルのα−1Eサブユニットをコードする単
離されたDNAフラグメントを含む。このフラグメント
は、配列番号1として示されるヌクレオチド配列を有す
る。
本発明にはまた、配列番号2として示される配列を有
する、ヒトニューロンのカルシウムチャネルのα−1Eポ
リペプチドサブユニットが含まれる。別の局面におい
て、本発明は、配列番号1のヌクレオチド配列を含む哺
乳動物発現ベクターを含む。
本発明による真核生物細胞は、配列番号1として示さ
れる配列を有する異質DNAを含む。この細胞は、配列番
号2の配列を有するポリペプチドサブユニットを含むニ
ューロンのカルシウムチャネルを発現する。この細胞
は、ニューロンのカルシウムチャネルサブユニットα
およびβを発現するためにさらに設計され得る。
この細胞株は、ニューロン細胞によるカルシウムの取
り込みを阻害するために有効な化合物をスクリーニング
するために使用され得る。
本発明のこれらおよびその他の目的および特徴は、以
下の本発明の詳細な説明を、添付の図面とともに読め
ば、より十分に認識される。
図面の簡単な説明 図1は、ヒトニューロンのカルシウムチャネルαサブ
ユニットhα−1EのDNA配列(配列番号1)、およびこ
のチャネルサブユニットについての推定されるアミノ酸
配列(配列番号2)を示す;そして 図2は、ヒトニューロンのカルシウムチャネルαサブ
ユニットhα−1Eを含む異種のカルシウムチャネルを発
現する真核生物細胞で測定されたバリウム電流の追跡を
示す。
発明の詳細な説明 I.定義 特に示されていなければ、本明細書で用いられるすべ
ての用語は、それらが本発明の技術分野の当業者に示す
と同一の意味を有する。実行者は、特に、当該技術分野
の定義および用語について、Current Protocols in Mol
ecular Biology(Ausubel)を参照のこと。
用語「異質DNA」および「異質RNA」とは、それらが存
在する細胞またはゲノムの部分にとって内因性でないヌ
クレオチドをいう;一般に、そのようなヌクレオチド
は、トランスフェクション、マイクロインジェクショ
ン、エレクトロポーレーションなどにより、細胞に添加
される。そのようなヌクレオチドは、一般に、少なくと
も1つのコード化配列を含むが、このコード化配列は発
現される必要はない。
用語「発現ベクター」は、外来細胞において異質DNA
フラグメントを取り込みおよび発現する能力を有するベ
クターをいう。多くの原核生物および真核生物発現ベク
ターが市販されている。適切な発現ベクターの選択は、
当業者の知識の範囲内である。
II.ヒトニューロンα−1EサブユニットのDNAコード化配
列の単離 組織間および組織内、ならびに種にわたる、電気依存
性カルシウムチャネルの多様性は、異なる電気生理学的
および薬理学的特徴を有する新しいチャネルが報告され
るにつれ、より明らかになりつつある。本発明は、ヒト
脳から単離された新しいカルシウムチャネルを記載す
る。本明細書で報告されるように、このチャネルは、電
気依存性カルシウムチャネルのαサブユニットとして分
類される。本明細書で報告される新規なヒトチャネル
は、ラット脳由来のカルシウムチャネルαサブユニット
A−Dに対するSnutchにより定義された命名法に従っ
て、ヒトα−1Eサブユニット、またはhα−1Eと称され
る。
完全hα−1Eコード化配列を特徴付けるために、多く
の重複する部分的cDNAクローンが、ヒト海馬(hippocam
pal)ライブラリーから単離された。完全hα−1Eヌク
レオチド(nt)配列を、配列番号1として図1に示す。
また、配列番号2として推定アミノ酸配列(nt配列の下
に示される単一の文字コード)を示す。4つの部分cDNA
クローンのリストを、α1E配列を特徴付けるために使用
し、そして完全長hα−1E配列(配列番号1)に対する
各クローンのヌクレオチド位置を以下の表1に示す。
各部分的クローンの単離および特徴付けは、以下に記
載されそして実施例1に詳述されている。開始メチオニ
ンに対するコドンはnt107で始まり、そしてnt6912はオ
ープンリーディングフレームの終わりを示す。最初の10
7および最後の10ヌクレオチド(nt)は、それぞれ、5'
および3'非翻訳領域を示す。
A.ヒトカルシウムチャネルのライブラリーのスクリーニ
ング ハイブリダイゼーションスクリーニングのための合成
のオリゴヌクレオチドプローブを自動オリゴヌクレオチ
ド合成機(Applied Biosystems,Foster City,CA)を用
いて調製した。完全hα−1E配列を形成するためのクロ
ーンを得るために、他のカルシウムチャネルに基づくオ
リゴヌクレオチドプローブを、実施例1に記載のように
構築した。プローブは、SnutchおよびDubelにより記載
されるようなラットカルシウムチャネルの配列を基に構
築した。これらのサブユニットは、ラットニューロンの
カルシウムチャネルのα−1サブユニットである。それ
らは、最終的に構築されたhα−1Eクローンと、約62%
のアミノ酸配列同一性のみを示す。さらなるプローブ
は、部分的クローンH6の制限フラグメントであった。
ヒト海馬ライブラリーを、市販供給者(Stratagene,L
a Jolla,CA)から得た。あるいは、hα−1Eチャネルの
スプライス改変体のような改変体を同定するために、海
馬または他の異なる脳領域、もしくは全脳からの脳ライ
ブラリーを、当該技術分野で既知の標準方法(Ausube
l)に従って生成し得る。そのような方法は、RNAを抽出
するために目的の領域を含む細胞を溶解することを含
む。ポリA+RNAを次いで単離し、そして一本鎖cDNAを
合成するために用いる。一本鎖cDNAから、特定のまたは
ランダムなヘキサデオキシヌクレオチドプライマー(Cl
ontech,Palo Alto,CA)のようなヘキサマープライマー
を用いて二本鎖cDNAが生成される。
次いで、制限酵素アダプター領域が、標準法(Sambro
ok)に従って、一本鎖cDNAに連結される。そのようなcD
NAを、次いでアガロースゲルクロマトグラフィーにより
精製し、そしてサイズ選択される。このcDNAを次いで溶
出し、そして本明細書で報告される実施例で用いられる
ような、λgt11ベクターまたはλZAPベクターのような
選択されたベクター配列に連結される。ベクターを次い
で適切なファージ宿主中にパッケージ化し、そして当該
技術分野に公知の方法に従って、E.coliのような細菌宿
主を感染するために用いる。
上記のようなファージ−cDNAライブラリーのような、
市販または注文で生成したライブラリーは、実施例1に
記載のような、標準条件、および媒体ストリンジェンシ
ー(Ausubel)下でオリゴヌクレオチドハイブリダイゼ
ーションプローブを用いてスクリーニングされる。簡単
に述べれば、オリゴヌクレオチドハイブリダイゼーショ
ンプローブは、ランダムプライム法(Sambrook)により
放射標識され、次いで、cDNAライブラリーからの固定化
DNAにハイブリダイズされる。このプローブとハイプリ
ダイゼーションを示すフォージプラークを選択し、サブ
クローン化し、そして再試験する。ポジティブクローン
はオートラジオグラフィーにより同定される。上記の方
法に従って同定されたクローンは、ライブラリーの生成
に用いたcDNAのサイズ選択、および他の種由来のカルシ
ウムチャネルからのデータに基づくカルシウムチャネル
αサブユニットの推定サイズに起因して、部分的な配列
クローンであることが期待される。
上記のように同定されおよび単離されたクローンは、
DNA抽出および二本鎖プラスミドcDNAの生産の前にプラ
ーク精製される。次いで、市販のDNAシークエンサー(A
pplied Biosystems,Foster City,CA)を用いるような標
準方法により、プラスミドcDNAの配列が決定される。上
記で注記したような、4つの部分的クローンH6、H24、I
2、および3−69Aを、hα−1Eの完全長配列を決定する
ために用いた。得られた異なるクローン間の重複する領
域を、配列の比較により決定した。
あるいは、これらの配列は、例えば、基質として部分
的に精製された全細胞RNAを用いて、第1鎖DNA合成反応
における特異的配列プライマーとして有用な部分クロー
ンの末端終結配列により提供される(Maniatisら;Schar
fら)。cDNAの第2鎖の合成は、ランダムに開始される
(primed)(Boehringer Mannheim,Indianapolis I
N)。上記の手法は、任意の部分的クローン配列に隣接
している核酸領域に対応しているcDNA分子を同定または
生産する。これらの新規に単離された配列は、次に、さ
らに隣接する配列などを同定するために用いられ、重複
cDNAクローンを同定し得、そこから完全hα−1E配列が
決定され得る。上記、および実施例1に詳述される一般
的方法を用いて、完全長hα−1Eコード化配列の配列が
決定される。完全長hα−1Eクローンは、部分的に重複
するクローンから構築され、実施例2に詳述される。
B.完全長hα−1Eクローンの構築 表1および図1を参照して、上記のように単離され
た、α1EcDNAクローンH24、H6、I2および3−69Aが、全
α1Eオープンリーディングフレーム、nt107−6912(配
列番号1)をコードするヌクレオチド配列を重複しそし
て含むことが観察され得る。これらの部分的cDNAクロー
ンの制限フラグメントは、一緒に連結されて、真核生物
発現ベクター(pcDNA III−Invitrogen)中の完全長α1
EcDNAを生成した。得られた構築物をNX−HE1と名付け
た。
本明細書でNX−HE1と呼ばれ、そして配列番号1とし
て同定されるhα−1Eの構築は、実施例2で詳細に記載
されるような複数工程により成し遂げられた。簡単に述
べれば、H24クローン(配列番号3)を、BSポリリンカ
ー内で、BS Xho I部位がコード化領域に対して5'側にあ
り、構築物1を形成するような、適切な向きを得るため
に、Bluescript SK+(「BS」)(Stratagene,San Dieg
o,CA)中に再クローン化した。構築物1からのXho Iフ
ラグメントを、次いで、真核生物発現ベクターpcDNA II
I(Invitrogen,San Diego,CA)中に連結し、構築物2を
形成した。クローンH6(配列番号4)からのXho I/Apa
Iフラグメントを、次いで、構築物2中に連結し、構築
物3を形成した。残りの3'末端を以下のように別に構築
した。クローン3−69AからのSfi I/BamH Iフラグメン
トをクローンI2中(配列番号5)に連結し、構築物4を
形成した。最後に、構築物4のApa Iフラグメントを構
築物3中に連結し、完全長クローン配列番号1を形成し
た。完全長配列を含むこの連結産物は、NX−HE1と名付
けられた。
III.細胞中におけるhα−1Eの異質発現 哺乳動物生理学における電気依存性カルシウムチャネ
ルの多様性および重要性が与えられれば、hα−1Eサブ
タイプカルシウムチャネルのような選択されたチャネル
サブタイプを一時的または構成的に発現する細胞の所有
により、医療分野、特に、診断および/または薬剤スク
リーニングの領域における用途が見い出されることが認
識され得る。これらの領域における例示のアッセイは、
セクションVで記載される。
カルシウム電流の機能的発現が、本明細書で記載され
る発明の実行部分で特に有用であることが認識され得
る。しかし、特定の異質DNA配列の発現は、ノザーンブ
ロットアッセイのような非機能的なアッセイ、および免
疫検出のようなタンパク質発現アッセイを用いてある程
度の有利な立場でモニターされ得る。本発明は、そのよ
うな方法で使用するためのツールを提供し、オリゴヌク
レオチドプローブ、免疫検出アッセイで使用するための
抗体産生のためのタンパク質およびペプチドを含む。
A.異種hα−1EサブユニットをコードするDNAを含む組
換え真核生物細胞の調製 hα−1Eカルシウムチャネルサブユニットをコードす
るDNAは、このDNAの発現のために宿主細胞中に導入され
得る。このようなDNAの細胞への導入方法は当業者に公
知である(Ausubel,Sambrook)。そのような方法は、例
えば、本明細書のセクションIIで記載されるベクター、
または機能的カルシウムチャネルを形成するための当該
技術分野で公知のα−1、α−2、β、およびγサブユ
ニット(Williams)から選択される、異なるカルシウム
チャネルサブユニットをそれぞれ含むプラスミドベクタ
ーを組み合わせ(それぞれが1つ以上の異なる遺伝子を
コードする)のような、適切な発現プラスミドベクター
または直鎖状DNAを用いる真核生物細胞のトランスフェ
クションを含み、そしてトランスフェクトされた細胞の
選択もまた、当該技術分野で周知である(Sambrookら、
1989)。
本明細書で記載される、hα−1E DNA配列の配列番号
1のような、ヒトカルシウムチャネルのα−1Eサブユニ
ットをコードするクローン化完全長DNAは、真核生物細
胞中での発現のためにプラスミドベクター中に導入され
た。宿主細胞はまた、標準方法に従って直鎖状DNAを用
いてトランスフェクトされ得る。
本発明の実施は、酵母細胞を含む多くの哺乳動物発現
系の任意の発現系を用いて効果的に行われ得る。しか
し、哺乳動物発現系が本発明の特定の局面を実行するた
めに好適であり得る。
異種hα−1Eカルシウムチャネルサブユニットの導入
に適切な真核生物細胞は、そのようなDNAまたはRNAによ
りトランスフェクトされ得る、あるいはそのようなDNA
が注入され得る任意の細胞を含む。好ましい宿主細胞
は、異種DNAおよびRNAもまた発現し得る宿主細胞であ
る。本発明の特定の局面を実施するために、電気生理学
的測定のような測定がセクションIVで記載され、宿主細
胞が、本明細書で記載されるヒトα−1カルシウムチャ
ネルサブユニットによって示される電流特性と類似の電
流特性を有する、内因性の機能的に発現する電気依存性
カルシウムチャネルを欠いていることが好適であり得る
ことが認識される。そのような場合、外来の添加された
α−1Eサブユニットの機能的発現を観察および測定する
ために、細胞中に、α−2をコードする異種コード化配
列、および恐らくβカルシウムチャネルサブユニットを
導入することが必要であり得る。上記のように、そのよ
うな補助的なサブユニットのコード化配列は公開されて
おり、そして細胞への導入に適切なベクター内での発現
は、当業者に周知である。
さらに、DNAを導入する好適な細胞は、一時的にまた
は安定にトランスフェクトされた細胞を含み、そして限
定されないが、COS細胞、マウス1細胞、チャイニーズ
ハムスター卵巣(CHO)細胞、ヒト胎児腎臓(HEK)細
胞、アフリカミドリザル細胞などの哺乳動物起源の細胞
を含む。好適な細胞は、DG44およびHEK293細胞、特に、
懸濁液中の成長に適合されているHEK293細胞を含む。さ
らに、アフリカツメガエル卵(Xenopus laevis ocyt
e)が、以下のB部およびセクションIVで記載されるよ
うに、本発明の実施で用途を見い出している。さらに、
Saccharomyces cerevisiaeまたはPichia pastorisのよ
うな酵母細胞が本発明の実施において利用され得る。
hα−1Eカルシウムチャネルサブユニットのようなヒ
トα−1Eサブユニットをコードする異種DNAは、DNA配列
の配列番号1のような、このサブユニットをコードする
DNA配列を含むベクターを用いたトランスフェクション
のような、当業者に公知の任意の方法により導入され得
る。哺乳動物細胞のトランスフェクションに特に好適な
ベクターは、SV40初期プロモーター、マウスdhfr遺伝
子、SV40ポリアデニル化およびスプライシング部位なら
びに細菌中でこのベクターの維持に必要な配列を含むpS
V2dhfr発現ベクター、pCMVまたはpCDNA1またはPcDNA3
(Invitrogen)のようなサイトメガロウイルス(CMV)
プロモーターを基礎にしたベクター、およびMMTVプロモ
ーターを基礎にしたベクターである。ヒトカルシウムチ
ャネルサブユニットhα−1EをコードするDNAは、その
発現がCMVプロモーターにより制御されるように、ベク
ターpcDNA3中に挿入されている。そのような構築物は、
COS細胞およびHEK293細胞を含む多くの哺乳動物細胞を
トランスフェクトするために適切である。他の適切なベ
クターおよび細胞標的は、限定されないが、pCMVおよび
pREPベクター(Invitrogen,San Diego,CA)を含む。
安定にまたは一時的にトランスフェクトされた哺乳動
物細胞は、当該技術分野で周知の方法により調製され得
る。細胞は、チミジンキナーゼ、ジヒドロ葉酸レダクタ
ーゼなどのような選択マーカー遺伝子を有する発現ベク
ターによりトランスフェクトされる。細胞の安定なトラ
ンスフェクションは、トランスフェクト細胞を、マーカ
ー遺伝子を発現する細胞の成長を促進する条件下で増殖
させることにより首尾良く達成され得る。
ヒトα−1Eカルシウムチャネルサブユニットをコード
する異種DNAは、細胞の染色体物質中に組み込まれ得、
またはエピソーム要素として細胞中に維持され得る。こ
のような異種DNAを含む細胞は、細胞タイプに適切なお
よび当該技術分野で公知の方法に従って培養および/ま
たは継代培養され得る。
B.アフリカツメガエルにおけるhα−1Eの機能的発現 pBluescript SK+プラスミドのような、完全長のNX−
HE1コード化配列を含むプラスミドを、T7またはSP6ポリ
メラーゼのような適切なRNAポリメラーゼを用いて、相
補的RNAを生成するために使用した。このようなRNAを、
当該技術分野で公知の方法に従って、アフリカツメガエ
ル由来の卵に注入する(約5〜10pg/卵)。卵中で機能
的なカルシウムチャネルの発現のために、ウサギ骨格筋
α−2サブユニット(Moriら、本明細書に参考として援
用される)のようなカルシウムチャネルα−2サブユニ
ットの同時発現が必要である。さらに、ウサギ心臓から
のβ−3サブユニット(Hulinら、本明細書に参考とし
て援用される)のようなカルシウムチャネルβサブユニ
ットを含むことにより、このチャネルの機能的発現の最
適化を助ける。前述のα−2およびβ−3サブユニット
に対するコード化配列は、上記で引用されたように公開
されており、そして卵中への注入に適切な発現ベクター
の構築は、当業者に公知である。卵における発現のた
め、各卵中にほぼ等モル量のRNAが注入される。
C.哺乳動物細胞におけるhα−1Eの機能的発現 一時的または安定トランスフェクションに特に扱い易
い1つの細胞タイプは、ヒト胎児腎臓細胞株HEK293(AT
CC受託番号CRL1573)である。このような細胞は、hα
−1EサブユニットcDNA発現プラスミド、および1つまた
はそれ以上のαカルシウムチャネルサブユニットcDNA
発現プラスミド、実施例4に詳述されるようなβサブ
ユニットcDNA発現プラスミド(Williams)で一時的に同
時トランスフェクトされ得る。
安定なトランスフェクトはまた、標準方法(Ausube
l)に従って、HEK293細胞中で達成され得る。安定なト
ランスフェクションに適切なベクターは、pcDNA1および
pcDNA3を含む。
トランスフェクトされた細胞は、例えば、当該技術分
野で公知の方法に従って、制限培地中の鑑別成長により
選択される。そのような細胞は、サブクローン化され、
そしてヒトα−1Eカルシウムチャネルの発現の証拠とし
て、ノーザンブロット分析より試験される。あるいは、
またさらに、個々のトランスフェクトされた細胞は(セ
クションIVに記載されるように、キャリアとしてバリウ
ムを用いて)電圧活性化カルシウム電流の存在について
電気生理学的に分析され得る。そのような細胞は、セク
ションVで記載されるような、機能的および/または結
合アッセイにおいて有用である。
IV.電気生理学的測定 A.アフリカツメガエル卵におけるカルシウム電流の記録 異種hα−1Eカルシウムチャネルサブユニットの機能
的発現は、セクションIIIに記載されるように、異種RNA
で注入されたアフリカツメガエル卵中で測定され得る。
電流は、増幅システムに接続された標準の2つの微小電
極電圧クランプを用いて簡便に記録される。細胞を、約
40mMのBa(OH)を含み、バリウムがこの系で電流キャ
リアとして作用するように、クロライドのない浴溶液中
に置く。チャネルを電圧パルスの周期的送達により活性
化する。電流を測定し、そして電気生理学に関係する技
術分野でよく使われる手順に従って更正する。
V.有用性 本発明は、カルシウムチャネルの活性を調節する、カ
ルシウムチャネルアゴニストおよびアンタゴニストのよ
うな治療用化合物を同定する方法を包含する。このよう
なアッセイは、カルシウムチャネルアゴニストおよび/
またはアンタゴニスト活性を有する新規治療用化合物を
スクリーニングするために有用である。現在、L−タイ
プのカルシウムチャネルに向けのカルシウムチャネルア
ンタゴニストは、高血圧、クモ膜下出血および種々の形
態の狭心症の治療に使用できるようになっている。ある
種のN−タイプカルシウムチャネルアンタゴニストは、
本明細書に参考として援用される共同所有の米国特許第
4,051,403号および第5,189,020号に記載されるように、
大脳虚血を低減するために有用であることが見い出され
ている。
本発明によれば、本明細書で記載されるように、異種
DNAによりコードされる異種hα−1Eカルシウムチャネ
ルサブユニットを発現する真核生物細胞は、hα−1Eサ
ブタイプ特異的化合物をスクリーニングするために、そ
してそのような化合物の相対能力を予想するために有用
である。
特に、そのようなhα−1Eサブタイプの異種カルシウ
ムチャネルを発現する細胞は、全細胞またはその膜が試
験化合物に結合する能力について、一般に、試験化合物
がチャネルの既知のリガンドを置き換える試験化合物の
能力を測定することにより試験される結合アッセイにお
いて使用され得る。チャネルに結合し、そしてhα−1E
カルシウム電流をブロックする1つの適切な機能的リガ
ンドは、クモ毒Aga−III Aである(本明細書に参考によ
り援用されるMintzらにより記載されたように単離し
た)。
そのようなスクリーニングアッセイを実施するための
方法は、当該技術分野で周知であり、そしてそのような
アッセイのセットアップは、当業者の技術範囲内にあ
る。本明細書に参考として援用される共同所有の特許さ
れた米国特許出願第07/855,269号は、特定のタイプのN
−タイプのカルシウムチャネルアンタゴニストをスクリ
ーニングするために、単離されたニューロンのカルシウ
ムチャネルを利用するアッセイを記載する。そのような
方法は、本発明に適用可能である。
あるいは、またはさらに、そのようなスクリーニング
アッセイは、発現されるカルシウムチャネルの機能的活
性が測定されるアッセイを含み得る。そのようなアッセ
イにおいて、カルシウム電流のような、そのような活性
を改変する薬剤が、上記で示唆されたまたは別のタイプ
のカルシウムチャネルを基礎にした治療薬の候補であ
る。
以下の実施例は、本発明を例示するが、いかなる方法
においても本発明を限定する意図はない。
材料および方法 λ−ZAP cDNAヒト海馬cDNAライブラリーを、Stratage
ne(La Jolla,CA)から得た。真核生物発現ベクターpcD
NA IIIをInvitrogen(San Deigo CA)から得た。T4 DNA
リガーゼおよびT4 DNAポリメラーゼを、New England Bi
olabs(Beverly,MA)から得た;ニトロセルロースフィ
ルターは、Schleicher and Schuell(Keene,NH)から得
た。
Bluescript SK+(BS)はStratagene(San Diego,C
A)から得た。
脱リン酸化子ウシ腸ホスファターゼ(CIP)は、New E
ngland Biolabs(Beverly,MA)から得た。
合成オリゴヌクレオチドリンカーおよびプライマー
は、Applid Biosystems(Foster City,CA)から得られ
るような市販の自動化オリゴヌクレオチド合成機を用い
て調製した。あるいは、注文設計した合成オリゴヌクレ
オチドは、例えば、Synthetic Genetics(San Diego,C
A)から購入され得る。cDNA合成キットおよびランダム
プライミング標識キットは、Boehringer−Mannheim Bio
chemical(BMB,Indianapolis,IN)から得た。
標準の分子生物学およびクローニング手法は、実質的
に、Ausubelら、Sambrookら、およびManiatisらに先に
記載のように実施した。
実施例1 部分的cDNAクローンの単離 A.クローンH6 λ−ZAP II(Stratagene,La Jolla,CA)ヒト海馬cDNA
ライブラリーの百万の組換え体を、ラットクラスBα1
サブユニットcDNAの2つの放射標識した1.6kb(Hind II
IおよびXho I消化)フラグメントを用いて、2回、150m
mプレートあたり50,000プラークの密度でスクリーニン
グした(ラットクラスBα1サブユニットについては、
本明細書に参考として援用されるDubelら(1992)Proc.
Natl.Acad.Sci.89:5058−5062を参照): ハイブリダイゼーションを、標準条件(5×SSPE、5
×デンハート液、0.1%SDS、1mg/mlサケ精子DNA;処方箋
はSambrookら(1989)Molecular Cloning,A Laboratory
Mannual,Cold Spring Harbor Laboratory Press中に見
い出される)で行った。フィルターを、中程度のストリ
ンジェンシー条件(0.2×SSPE、0.1SDS、50℃)で洗浄
した。H6は、単離された2つのクラスE特異的クローン
のうちの1つであった。標準方法(Sambrookら(1989)
Molecular Cloning,A Laboratory Mannual,Cold Spring
Harbor Laboratory Press)を用いてH6バクテリオファ
ージをプラーク精製し、二本鎖BSプラスミドcDNAを、標
準プラスミド(phagemid)レスキュー手順(Stratagen
e)用いて単離し、そしてPCRを基礎にした蛍光色素ター
ミネーター手順(Applied Biosystems)を用いてDNA配
列を得た。
B.クローンH24 λ−ZAP II(Stratagene)ヒト海馬cDNAライブラリー
の百万の組換え体を、ラットクラスBα1サブユニット
cDNAの放射標識したNot I/EcoR Iフラグメント(ヌクレ
オチド118〜705)を用いて、2回、150mmプレートあた
り50,000プラークの密度でスクリーニングした(ラット
クラスBα1サブユニットについては本明細書に参考と
して援用されるDubelら(1992)Proc.Natl.Acad.Sci.8
9:5058−5062を参照)。ハイブリダイゼーションは標準
条件で行った。フィルターを中程度のストリンジェンシ
ーで行った。H24は、スクリーニングで単離された5つ
のポジティブクローンのうちの1つであった(そのうち
の4つはクラスEのクローンであった。H24バクテリオ
ファージをプラーク精製し、二本鎖プラスミドcDNAを調
製し、そしてクローンをDNA配列決定により特徴付けし
た。
C.クローンI2 λ−ZAP II(Stratagene)ヒト海馬cDNAライブラリー
の百万の組換え体を、cDNAフラグメントH6からの放射標
識したPst I/Apa Iフラグメント(ヌクレオチド4194〜4
704)を用いて、2回、150mmプレートあたり50,000プラ
ークの密度でスクリーニングした。ハイブリダイゼーシ
ョンは標準条件で行った。フィルターを中程度のストリ
ンジェンシーで行った。I2は、スクリーニングで単離さ
れた13のポジティブクローンのうちの1つであった。I2
バクテリオファージをプラーク精製し、二本鎖プラスミ
ドcDNAを調製し、そしてクローンをDNA配列決定により
特徴付けした。
D.クローン3−69A λ−ZAP II(Stratagene)ヒト海馬cDNAライブラリー
の百万の組換え体を、ラットニューロンαサブユニット
cDNA由来の放射標識したDNAオリコヌクレオチドプロー
ブを用いて、2回、150mmプレートあたり50,000プラー
クの密度でスクリーニングした。ハイブリダイゼーショ
ンは標準条件で行った。フィルターを中程度のストリン
ジェンシーで行った。3−69Aは、スクリーニングで単
離された37のポジティブクローンのうちの1つであっ
た。3−69Aバクテリオファージをプラーク精製し、二
本鎖プラスミドcDNAを調製し、そしてクローンをDNA配
列決定により特徴付けした。
実施例2 完全長ヒトα1EcDNAの構築 hα−1EcDNAクローンH24、H6、I2、および3−69A
は、全hα−1Eオープンリーディングフレーム、nt107
〜6912(配列番号1)をコードするヌクレオチド配列を
重複しそして含む。これらの部分的cDNAクローンの制限
フラグメントを一緒に連結し、真核生物発現ベクター
(pcDNA III−Invitrogen)中で完全長hα−1EcDNAを
生成した。得られる構築物を、NX−HE1と名付けた。NX
−HE1の構築は、以下に詳細に記載されるように、複数
工程で実施した:1)Bluescript SK−(BS)中へH24を再
クローニングして適切な向きを得る(構築物1)、2)
構築物1からのXho Iフラグメント(nt1〜1374)のpcDN
A III中への連結(構築物2を形成するため)、3)H6
(nt1374〜4181)からのXho I/Apa Iフラグメントの構
築物2中への連結(構築物3を形成するため)、4)3
−69A(nt5884〜3'非翻訳)からのSfi I/BamH Iフラグ
メントのI2中への連結(構築物4を形成するため)、お
よび5)Apa Iフラグメントの連結(nt4181〜3'非翻訳
を構築物3中に、完全長クローン配列番号1を形成す
る)。
1)構築物1を得るために、H24をEcoR Iで消化し、そ
してEcoR I消化BS中に再連結した。この連結の目的は、
BSポリリンカー内の当初のH24クローンを、BSのXho I部
位がコード化領域に対して5'側となるように再配向させ
ることであった。
2)構築物2をXho Iで消化し、そして得られる1.4kbフ
ラグメントをアガロースゲルから精製し、そして子ウシ
腸ホスファターゼ(CIP)で脱リン酸化したXho I消化pc
DNA III中に連結した。この構築物は、従って、このク
ローン(nt1〜1374)の5'末端を含んでいた。
3)H6を、次いで、Xho IおよびApa Iで消化し、そして
得られる2.8Kbフラグメント(nt1374〜4181)をXho I/A
pa I消化およびCIP処理構築物2中に連結した。連結構
築物を構築物3と称した。
4)残りの3'末端は別に構築した。まず、3−69AをSfi
IおよびBamH Iで消化し、2.7kbフラグメント(nt5884
〜3'非翻訳)を生成し、それをゲル精製し、そしてSfi
I/BamH I消化およびCIP処理I2中に連結した。連結構築
物を構築物4と称した。(すべての連結接続部は、次の
工程に進む前に配列決定した)。
5)最終構築物は、構築物4をApa Iで消化することに
より調製し、4.1kbフラグメント(nt4182〜3'非翻訳)
を生じ、それはゲル精製され、そしてApa I切断CIP処理
構築物3中に連結した。完全長配列を含むこの連結産物
は、NX−HE1と名付けられた。
実施例3 アフリカツメガエル卵におけるhα−1Eの機能的発現 hα−1E完全長DNA配列の配列番号1を、pBluescript
SK+中に再クローン化し、プラスミドphα−1E(SK
+)を得た。相候補RNAをT7またはSP6ポリメラーゼを用
いてインビトロでプラスミドから合成した。さらに、相
補的RNAは、当該技術分野で公知のカルシウムチャネル
α−2サブユニットおよびβサブユニットを(Mori、Wi
lliams、Tanabe)含むプラスミドから合成される。各サ
ブユニットからのRNAを、0.1μg ml-1α、0.1μg ml
-1α、および0.03μg ml-1βを用いて等モル比で注入
した;細胞あたり約50nlを注入する。hα−1E電流を、
Warner増幅器(OC−725A)を用いる標準の2つの微小電
極電圧クランプにより、Ba(OH)、5mM;テトラエチル
アンモニウム−OH、40mM;KOH、2mM;HEPES、5mMを含有
し、メタンスルホン酸でpH7.4に調整したクロライドの
ない浴溶液中で記録した。データは、10kHzで採取し、
そして2kHzでフィルターにかけた。リークおよびキャパ
シタンス電流を、P/4プロトコールによりオフラインで
引き算した。電圧パルスは、15秒毎に送達した。定常状
態不活性化実験には、電圧パルスは20秒毎に送達した。
ピーク更正電流を、Hodgkin−Huxley不活性化曲線に適
合させた。図2は、ヒトカルシウムチャネルサブユニッ
トhα−1E(配列番号2)をコードするmRNAならびにα
−2およびβサブユニットをコードするRNAを、上記の
ように、先に注入したアフリカツメガエル卵で測定され
たバリウム電流の追跡を示す。電流は、保持電位−80mV
から試験電位0mVに発動された。
クモ毒素Aga III Aは、50nMの回分濃度で、この電流
をプロックするために有効であった。他のカルシウムチ
ャネルブロック性化合物は、この電流をブロックするこ
とが出来ず、そして試験した最大濃度は、以下の通りで
ある:ωコノトキシン(conotoxin)類、M VII A(5μ
M)、M VII C(5μM)、T VI A(5μM)、Aga IV
A(100nM)およびデヒドロピリジン類。
実施例4 哺乳動物細胞におけるhα−1Eの発現 ヒト胎児腎臓細胞(HEK 293細胞)を、一時的および
安定に、カルシウムチャネルサブユニットをコードする
ヒトニューロンのDNAを用いてトランスフェクトした。
A. HEK 293細胞のトランスフェクション ヒトニューロンのカルシウムチャネルhα−1E、ラッ
トαおよびβサブユニットをコードするDNAを含む
別々の発現ベクターを用いた。実施例2に記載のように
構築した。本明細書に配列番号1として記載されるhα
−1Eコード化配列を、上記のように、pcDNA1+3ベクタ
ー中に、確立された方法に従って、モニターするために
hα−1Eコード化配列の5'末端上にc−mycエピトープ
タグを添加して導入した。ベクターは、リン酸カルシウ
ムトランスフェクション手順(Ausubel)を用いるHEK 2
93細胞の安定トランスフェクションに用いられた。約2
百万のHEK 293細胞を含む培養プレートを、5μgの各
ベクターを含む、1mlのDNA/リン酸カルシウム沈殿物で
トランスフェクトした。500μgのG418を含む培地中で1
0〜20日間の成長の後、コロニーが形成され、そして標
準方法に従って分離した。
細胞によるhα−1Eの発現は、蛍光免疫標識によりモ
ニターした。細胞を、c−mycエピトープ(それに対す
るコード化配列が、hα−1Eコード化配列の5'末端に添
加されている)に対する蛍光的にタグをつけた抗体(市
販供給源由来)とともにインキュベートした。エピトー
プを有するhα−1Eサブユニットの発現は、免疫蛍光に
より証明される。
本発明を、特定の方法および実施態様を参照して記載
してきたが、種々の改変および変形が本発明を逸脱する
ことなくなされ得ることが認識される。
フロントページの続き (72)発明者 ベル, ジョーン アール. アメリカ合衆国 カリフォルニア 94065,レッドウッド シティ,マーテ ィニーク ドライブ 647 (72)発明者 コング, ルース アメリカ合衆国 カリフォルニア 94606, オークランド,パーク ブー ルバード 2300 (72)発明者 ハシモト, チカ アメリカ合衆国 カリフォルニア 94025, メンロ パーク,バークレイ アベニュー 1027 (72)発明者 パルマ, アンドリュー アメリカ合衆国 カリフォルニア 94583, サン ラモン,サドル クリ ーク コート 501 (72)発明者 フィリップ, モハン アメリカ合衆国 カリフォルニア 94061,レッドウッド シティ,ニュー キャッスル コート 204 (72)発明者 ゾウ, メイ アメリカ合衆国 カリフォルニア 94025, メンロ パーク,サン アン トニオ ストリート 1466, アパート メント 6 (56)参考文献 Science,1993 May.,V ol.260,No.5111,pages 1133−6 FEBS Lett.,1992,Vo l.308,No.1,pages 7− 13 J.Neurogenet.,1992, Vol.8,No.2,pages 71 −83 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 15/09 ZNA SwissProt/PIR/GeneS eq GenBank/EMBL/DDBJ/G eneSeq

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヒトニューロンのカルシウムチャネルのα
    −1Eサブユニットをコードし、そして以下: に示される配列を有するヌクレオチドを含む、単離され
    たDNAフラグメント。
  2. 【請求項2】以下: に示される配列を有する、ヒトニューロンのカルシウム
    チャネルのα−1Eポリペプチドサブユニット。
  3. 【請求項3】以下: に示されるヌクレオチド配列を含む哺乳動物発現ベクタ
    ー。
  4. 【請求項4】以下: に示される配列を有する異種DNAを含む、真核生物細
    胞。
  5. 【請求項5】前記細胞がアフリカツメガエル卵母細胞で
    ある、請求項4に記載の細胞。
  6. 【請求項6】前記細胞がヒト胎児腎臓細胞である、請求
    項4に記載の細胞。
  7. 【請求項7】前記DNAが、以下: に示される配列を有するポリペプチドサブユニットを含
    むニューロンのカルシウムチャネルを発現する、請求項
    4に記載の細胞。
  8. 【請求項8】ニューロンのカルシウムチャネルサブユニ
    ットαおよびβをさらに発現する、請求項7の細胞
    株。
  9. 【請求項9】ヒトニューロン細胞におけるカルシウム取
    り込みをブロックし得る化合物をスクリーニングする方
    法であって、 前記請求項7に記載の細胞を、試験化合物に曝す工程、 該細胞中へのカルシウム取り込みに対する該曝す工程の
    影響を調べる工程、および 該曝す工程が該細胞中へのカルシウム取り込みを阻害す
    る場合に該化合物を選択する工程、 を包含する、方法。
  10. 【請求項10】前記曝す工程が、前記細胞を、請求項8
    に記載の細胞と接触させる工程を包含する、請求項9に
    記載の方法。
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