JP3532356B2 - 携帯無線装置用の整合入力アンテナ - Google Patents

携帯無線装置用の整合入力アンテナ

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    • H01Q1/12—Supports; Mounting means
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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、インピーダンス整合結
合素子に関し、さらに詳しくは、整合入力を有するアン
テナの構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】１／２波長モノポール輻射素子(monopol
e radiator) に容量性結合するためのヘリカル・コイル
(helical coil)は周知である。モノポール輻射素子は、
携帯無線ハウジング内部に接地面を設けることによって
構成できる。米国特許第４，１２１，２１８号および第
４，８６８，５７６号は、このようなアンテナの例を開
示する。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】上記のアンテナはコン
パクトであるが、アンテナへのヘリカル・コイルの結合
は損失が多く、そのため不必要なエネルギを消費する。
損失の多いアンテナ構造は、携帯無線装置のバッテリ寿
命を低減する。さらに、これらのアンテナにより、エネ
ルギは携帯ハウジングへ下側に向けられる。このエネル
ギにより、誘導電流は無線ハウジングの金属化表面また
はシールド上に流れ、これはエネルギ効率的でなく、ア
ンテナのパターン性能を劣化させる。
【０００４】
【実施例】図１の側面図に示すように、異なる寸法の２
つのコイル１０，２０は、本発明に従ってエネルギをア
ンテナ素子３０に結合する。ホット・アーム・コイル１
０およびグランド・アーム・コイル２０を利用してアン
テナ素子３０に結合することにより、ホット・フィード
ライン(hot feedline)４０およびグランド・フィードラ
イン５０(ground feedline) ５０における整合入力が可
能になる（なお、ホット・フィードライン４０は正側の
ラインを、グランド・フィードラインはその戻りのライ
ンを意味する。）。この入力により、本発明のアンテナ
はエネルギ効率的に動作できる。これら２つのコイルと
結合することにより、より多くのエネルギがアンテナ素
子３０とやり取りされる。
【０００５】また、ホット・アーム・コイル１０および
グランド・アーム・コイル２０の２つのコイルは、２つ
のコイルより下の無線装置のハウジング上の誘導電流の
流れを除去することにより、アンテナ・パターン特性を
改善する。２つのコイル１０，２０は、アンテナ素子３
０から無線装置内に下側に移動するエネルギの影響を相
殺する。従って、より高い利得のアンテナが得られ、通
信が改善し、しかも携帯無線装置のバッテリの電流消費
も低減される。再充電するまで長時間動作を可能にする
小型なバッテリにより、高信号品質および音質の通信が
達成される。
【０００６】本発明のさまざまな実施例では、これら２
つのコイル１０，２０は、カードボードまたはプラスチ
ック・シリンダ６０の周りに巻き付けることができる。
２つのコイル１０，２０は、好ましくは、約０．０５ミ
リメートル（１０００分の２インチ）厚で、約１．７７
８ミリメートル（０．０７０インチ）幅の平坦な銅マイ
クロストリップ導体である。あるいは、２つのコイル１
０，２０は、空中で独立していても、あるいはプラスチ
ック成形内に封入してもよい。シリンダ６０は、好まし
くは、小型化のためにできるだけ小さい直径を有し、好
ましくは送受信される信号の波長の１０分の１以下の直
径を有する。例えば、９２０メガヘルツ（ＭＨｚ）で送
信される信号については、直径約８．１２８ミリメート
ル（０．３２インチ）のシリンダ６０が好ましい。適正
動作のため、シリンダ６０は、せいぜい、コイルの１巻
がアンテナによって送受信される信号の波長以下の円周
を有するような直径を有していなければならない。
【０００７】２つのコイルは、シリンダ６０の周りに巻
き付けることが可能なピッチなので、シリンダ６０の円
周はコイルの１巻の円周よりも若干小さい。整合入力を
達成するためには、コイル１０，２０のうち一方が他方
のコイルよりも長くなければならない。１つの長いコイ
ルを設けることにより、フィードラインと整合したアン
テナ入力が得られる。この構成は、エネルギが携帯無線
電話装置内に下側に向かうことを防ぐという別の利点を
有する。同一長さのコイルは、これらの目的を達成しな
いことが実験中に判明した。
【０００８】好適な実施例では、例えば９２０ＭＨｚ信
号を送受信する場合、グランド・アーム・コイル２０
は、好ましくは、ホット・アーム・コイル１０よりも
２．５対２の比率で長い。この好適な実施例では、シリ
ンダ６０は、約８．１２８ミリメートル（０．３２イン
チ）の直径を有し、ホット・アーム・コイルは、約２
０．９５５ミリメートル（０．８２５インチ）のコイル
軸長を有し、グランド・アーム・コイル２０は、約３
０．０９９ミリメートル（１．１８５インチ）のコイル
軸長を有し、コイル１０，２０は、約１５度の角度のピ
ッチがついている。従って、ホット・アーム・コイルは
約３．２５巻を有し、グランド・アーム・コイルは約
５．５巻を有する。
【０００９】ホット・アーム・コイル１０およびグラン
ド・アーム・コイル２０は、これら２つのコイルの長さ
またはそれぞれの巻数の比率を調整することにより、送
受信される異なる動作周波数について構成可能である。
シリンダ６０が完全に円筒形で、コイルのピッチが一定
のままであると仮定すると、巻数は各コイルの長さに正
比例する。この完全に円筒形のシリンダでは、ピッチ付
きコイルはヘリカル・コイルである。ただし、コイルの
ピッチが変化したり、シリンダ６０が円錐形または他の
形状の場合には、巻数は各コイルの長さに正比例しな
い。各用途について構成および送受信される動作周波数
に応じて、２つのコイルのそれぞれの長さは、整合およ
び効率的な結合を達成するために実験的に求めるべきで
ある。
【００１０】携帯無線装置においてモノポールまたはダ
イポールを形成する小型化のため、アンテナ素子は、好
ましくは、コイルに結合するためコイル１０，２０内に
同軸的に配置される。ただし、適正動作のため、アンテ
ナ素子３０は２つのコイル内に同軸的に配置する必要は
ない。また、アンテナ素子がコイルの隣りなど、コイル
に近接して配置される場合にも、結合は達成される。ア
ンテナ素子３０は、好ましくは、プラスチック・シート
またはコーティング内に配置された一本の真っ直ぐなワ
イヤからなる。アンテナ素子３０の一本の真っ直ぐなワ
イヤは、好ましくは、２つのコイル１０，２０の巻数の
全体に隣接して下方に延在する。アンテナ素子３０は携
帯無線装置から上側に延在するので、アンテナ素子３０
の下部などの部分のみが好ましくは２つのコイル１０，
２０に結合する。
【００１１】ホット・アーム・コイル１０およびグラン
ド・アーム・コイル２０は、好ましくは、図１に示すよ
うに交互に介在して配置される。ホット・アーム・コイ
ル１０およびグランド・アーム・コイル２０は、好まし
くは、短いほうのコイルが長いほうのコイルと完全に、
あるいは全く、介在しないようにずらすことができる。
【００１２】図２は、アンテナ構造の端面図を示し、こ
こでアンテナ素子３０はホット・アーム・コイル１０お
よびグランド・アーム・コイル２０によって同軸的に取
り囲まれる。シリンダ６０は、携帯無線装置の送信回路
または受信回路に接続するため、下部にてホット・フィ
ードライン４０およびグランド・フィードライン５０で
２つのコイル１０，２０を支持する。
【００１３】図３は、アンテナ素子３０に近接してホッ
ト・アーム・コイル１０およびグランド・アーム・コイ
ル２０を利用する、高いアンテナ利得性能およびエネル
ギ効率を有する無線電話などの携帯無線装置７０を示
す。２つのコイル１０，２０のホット・フィードライン
４０およびグランド・フィードライン５０は、携帯無線
装置７０の無線トランシーバ回路９０に接続する。２つ
のコイル１０，２０は、好ましくは、携帯無線装置７０
のハウジング８０内に配置され、アンテナ素子３０はそ
こから伸縮する。アンテナ素子３０は、収納するため携
帯無線装置７０のハウジング内外に同軸的にスライドす
る。ただし、アンテナ素子を縮めたとき、２つのコイル
１０，２０は動作のためアンテナ素子の別の部分に結合
する。ホット・アーム・コイル１０およびグランド・ア
ーム・コイル２０は、アンテナ素子のプラスチック・ハ
ウジング内でアンテナ素子３０と同軸的に配置できる。
このような構成では、アンテナ素子のハウジング８０
は、支点において携帯無線装置７０に機械的に接続す
る。
【００１４】上記の説明および図面において本発明につ
いて説明してきたが、この説明は一例にすぎず、発明の
真の精神および範囲から逸脱せずに、多くの変更および
修正が当業者によって可能なことが理解される。例え
ば、ワイヤ構成を利用して、本発明の２つのコイルを実
施できる。さらに、これらのコイルは、アンテナ素子に
近接して結合するため、さまざまな別の箇所に配置して
もよい。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明による整合入力アンテナ構造の側面図で
ある。
【図２】本発明による整合入力アンテナ構造の端面図で
ある。
【図３】整合入力アンテナを有する携帯無線装置を示す
図である。
【符号の説明】
１０ ホット・アーム・コイル ２０ グランド・アーム・コイル ３０ アンテナ素子 ４０ ホット・フィードライン ５０ グランド・フィードライン ６０ シリンダ ７０ 携帯無線装置 ８０ ハウジング ９０ 無線トランシーバ回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平４−266205（ＪＰ，Ａ) 実開 昭59−134912（ＪＰ，Ｕ) 国際公開95／008853（ＷＯ，Ａ１) 国際公開94／028593（ＷＯ，Ａ１) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) H01Q 1/24 H01Q 1/46

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】整合入力を有するアンテナ構造であって、 直線部分を有するアンテナ素子（３０）と、 前記アンテナ素子の前記直線部分に平行な軸を有し、前
    記アンテナ素子の前記直線部分に十分近接して配置さ
    れ、前記アンテナ素子へのホット・フィードライン（４
    ０）の容量性結合を行うホット・アーム・コイル（１
    ０）と、 前記ホット・アーム・コイルとは異なるグラウンド・ア
    ーム・コイル（２０）であって、前記アンテナ素子の前
    記直線部分に平行な軸を有し、前記アンテナ素子の前記
    直線部分に十分近接して配置され、前記アンテナ素子へ
    のグランド・フィードライン（５０）の容量性結合を行
    い、かつ整合入力を行うよう構成されたグランド・アー
    ム・コイル（２０）と、を備え、 前記ホット・アーム・コイル（１０）及び前記グランド
    ・アーム・コイル（２０）が異なる長さを有し、且つ前
    記ホット・アーム・コイル（１０）および前記グランド
    ・アーム・コイル（２０）が互いに交互に介在する、ア
    ンテナ構造。
  2. 【請求項２】前記ホット・アーム・コイル（１０）およ
    び前記グランド・アーム・コイル（２０）のそれぞれの
    長さは、前記アンテナ構造を前記ホットおよびグランド
    ・フィードライン（４０，５０）のインピーダンスに整
    合させるのに十分であることを特徴とする請求項１記載
    のアンテナ構造。
  3. 【請求項３】前記ホット・アーム・コイル（１０）の１
    巻きおよび前記グランド・アーム・コイル（２０）の１
    巻きのそれぞれは、前記アンテナ構造によって送受信さ
    れる信号の波長より小さい円周を有することを特徴とす
    る請求項２記載のアンテナ構造。
  4. 【請求項４】前記グランド・アーム・コイル（２０）
    は、前記ホット・アーム・コイル（１０）よりも巻数が
    多いことを特徴とする請求項３記載のアンテナ構造。
  5. 【請求項５】前記ホット・アーム・コイル（１０）およ
    び前記グランド・アーム・コイル（２０）は、異なる巻
    数を有することを特徴とする請求項１記載のアンテナ構
    造。
  6. 【請求項６】前記ホット・アーム・コイル（１０）およ
    び前記グランド・アーム・コイル（２０）の巻数の比率
    は、前記アンテナ構造を前記ホットおよびグランド・フ
    ィードライン（４０，５０）のインピーダンスに整合さ
    せるのに十分であることを特徴とする請求項１記載のア
    ンテナ構造。
  7. 【請求項７】前記ホット・アーム・コイルおよび前記グ
    ランド・アーム・コイルは、ともに前記アンテナ素子か
    ら絶縁されることを特徴とする請求項１記載のアンテナ
    構造。
  8. 【請求項８】前記アンテナ構造は、携帯無線装置内にあ
    り、かつ前記ホット・フィードライン（４０）および前
    記グランド・フィードライン（５０）に動作可能に結合
    された無線トランシーバ回路（９０）を備えることを特
    徴とする請求項１記載のアンテナ構造。
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