JP3530194B2 - 物品へのチューブの接合 - Google Patents

物品へのチューブの接合

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JP3530194B2 JP52800997A JP52800997A JP3530194B2 JP 3530194 B2 JP3530194 B2 JP 3530194B2 JP 52800997 A JP52800997 A JP 52800997A JP 52800997 A JP52800997 A JP 52800997A JP 3530194 B2 JP3530194 B2 JP 3530194B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、チューブを物品に流体が漏れないやり方で
接合する方法に関し、チューブを介して物品内を通過す
る流体の流動伝達をもたらす。特に、チューブが物品内
の流路を通って部分的に突出し、そこに接合させる。本
発明の好ましい形態において、この方法は、プラスチッ
ク熱交換器、特にポリアミド成形材料から製造される熱
交換器の製造において、管寄せまたはマニホールドの全
体、あるいは一部を形成する物品へのチューブの接合に
関する。複数の形態において、この方法は、少なくとも
10本のこのようなチューブ、特に少なくとも100本のチ
ューブを接合することに関する。
発明の背景 熱可塑性ポリマーから形成される熱交換器およびこの
ような熱交換器の製造のための方法は、知られている。
例えば、熱可塑性ポリマーから形成される多くの熱交換
器およびその製造のための方法は、1991年2月21日に公
開されたA.J.CesaroniのPCT特許出願WO91/02209と、そ
こで言及された公開特許出願とに記述されている。管状
構造の熱可塑性ポリマー熱交換器は、1990年5月8日お
よび1992年1月7日にそれぞれ発行されたE.L.Fletcher
およびT.H.Khoの両名の米国特許4,923,004および5,078,
946に記述されており、チューブは、成形あるいは同様
な工程においてマニホールド部と一体的に形成される。
熱交換器のための構成の好ましい材料は、ポリアミド、
特に脂肪族ポリアミドである。
熱可塑性ポリマーから形成される熱交換器が、上記特
許および公開特許出願で述べられた技術によって製造さ
れているが、構成および製造方法の改良は、熱可塑性ポ
リマーから形成される熱交換器の製造および利用に対
し、さらなる適応性および経済性を増加させるために有
益であろう。特に、チューブ熱交換器の製造における管
寄せやマニホールド、あるいは他の構成物へのチューブ
の組み込みは、通常、冗長であって時間を浪費する工程
であり、適正な位置にチューブを結合するために接着剤
の使用をしばしば必要とする。ポリアミドからの熱交換
器の製造は、特に他のポリマーを使用した場合と比較す
ると、独自で困難な問題を持ち出すことがあるが、得ら
れる熱交換器は、他のポリマーからの熱交換器に優れる
多くの利点を有する。
中空部、例えばチューブを有するボディを熱可塑性ポ
リマーで造った成形ボディに連結するための方法は、H.
GrossによるU.S.4,773,956に記述されている。圧力下で
熱可塑性ポリマー成形品のかたまりを面溶接するための
方法および装置は、H.GrossらによるU.S.4,797,173に記
述されている。この方法は、一平面に置かれた端面を有
する熱可塑性ポリマーの押し出し成形品、例えばチュー
ブの面溶接に関する。端面は、溝が端面の断面に対応し
て形成された加熱可能かつ冷却可能な板に対して押圧さ
れ、ポリマーは、溶融するまで加熱される。六角形ハニ
カム状構造のチューブが形成される。このような方法
は、ハニカム構造体の形成に有効であるが、物品にチュ
ーブを挿入することは、複雑であって適合しない。
GB2273459は、熱交換器の製造にチューブを通るピン
に対して超音波溶接を使用しており、EP0299182もチュ
ーブを通るピンを使用し、相対的に短いチューブに対す
る使用を制限している。
物品に多数のチューブを結合する、例えば熱交換器の
製造において、効率が良くしかも経済的な方法が有利で
あろう。
発明の概要 熱可塑性ポリマー物品に熱可塑性ポリマーチューブを
流体封止状態で結合するための方法は、次に見い出され
る。
従って、本発明の形態は、プラスチック熱交換器に対
する管寄せあるいはマニホールドの一部である物品内に
少なくとも10本のチューブを結合するための方法を提供
し、それぞれが熱可塑性ポリマーから形成され前記物品
は、第1の表面から第2の表面まで延在する少なくとも
1つの流路を各チューブに対して有し、これらの流路は
直線状であって前記チューブを摺動嵌合状態で収容する
ような形状および大きさであり、前記チューブは第1の
表面から第2の表面まで前記物品を貫通可能であり、前
記物品に流体流動伝達をもたらすようになっており、 (i) 前記チューブを直線状の流路に挿入し、これが
前記第1の表面から前記第2の表面を越えて突出するよ
うに前記物品を貫通させるステップと、 (ii) 第2の表面から突出する前記チューブに対し、
このチューブである熱可塑性ポリマーの融点よりも高い
温度に加熱可能な加熱ブロックに配置されて突出するピ
ンが摺動嵌合状態で挿入されるように当該チューブを配
置し、前記ピンをこれがチューブである熱可塑性ポリマ
ーの融点よりも低い温度に維持されるように冷却するス
テップと、 (iii)前記加熱ブロックの温度を前記融点よりも高い
温度に制御するステップと、 (vi) 前記加熱ブロックを前記第2の表面に向けて当
該第2の表面に近接する位置へと動かし、前記チューブ
が前記加熱ブロックと接触し、前記チューブであるポリ
マーが溶融して前記第2の表面にコーティングを形成
し、これによって前記チューブを前記物品に対してシー
ルするステップと を具えている。
本発明の方法の好ましい一実施例において、前記物品
を通る複数の流路、特に少なくとも100本の流路が整列
関係にある。
他の実施例において、ステップ(ii)の各ピンは、特
に冷却流体、例えば水またはオイルを前記ピンの内側を
通すことによって冷却される。
さらに他の実施例において、各ピンは、冷却流体が通
る内部流体嵌め込みチューブを有するキャップ付き中空
ピンであり、特にこの冷却流体はその後、当該内部流体
嵌め込みチューブと前記ピンとの間を通過する。
またさらなる一実施例において、ステップ(ii)のピ
ンは、セラミックチップを有する。
さらなる一実施例において、チューブおよび物品は、
脂肪族ポリアミドから形成される。
またさらなる一実施例において、チューブには物品で
あるポリマーに対する接着を促進するための接着剤が塗
布されているか、あるいは前記チューブは物品であるポ
リマーに対して前記チューブの接合を促進する外側層を
有する同時押し出し成形チューブであるか、少なくとも
一方を含む。
さらなる一実施例において、物品は、プラスチック熱
交換器の管寄せまたはマニホールドの一部である。
他の形態において、本発明は、チューブが摺動嵌合す
る流路を有する物品に複数の前記チューブを接合するた
めの装置を提供し、前記チューブおよび物品は熱可塑性
ポリマーで形成され、 (a)平坦な加熱面を持った加熱ブロックと、 (b)平行かつ間隔をあけて離れた関係で前記加熱面か
ら突出する複数の細長いピンであって、これらピンは前
記加熱ブロックから断熱され、前記チューブ内への挿入
が可能なチップを有し、 (c)前記物品をそこから突出する前記チューブと共に
保持して前記ピンとチューブとを対応する整列関係に配
置するための保持手段と、 (d)前記加熱ブロックに向けて前記物品を動かし、前
記ピンが摺動して前記チューブ内に挿入され、前記チュ
ーブが前記加熱ブロックと接触するようにさせるための
手段と を具えている。
本発明の好ましい一実施例において、(b)のピンは
冷却ピンであり、特に流体冷却のピンであり、とりわけ
水またはオイル冷却のピンである。
他の実施例において、ピンは、その中に各ピンのチッ
プまで実質的に延在する内部流体嵌め込みチューブを有
する閉じた中空ピンであり、前記ピンの冷却のための前
記嵌め込みチューブを通る冷却流体の流動のために適合
している。
さらに他の実施例において、(b)のピンは、セラミ
ックチップを有する。
図面の簡単な説明 本発明の方法は、図面に示した実施例を参照して詳細
に記述され、この図面の 図1は、間隔をあけて離れた関係の加熱ブロックと物
品との概略描写であり、 図2は、チューブに挿入されるピンの概略描写であ
り、 図3は、溶融プールの形成の概略描写であり、 図4は、並置関係の加熱ブロックと物品との概略描写
であり、 図5は、チューブがそこに接合された後の物品の概略
描写であり、 図6Aおよび図6Bは、ピンの断面の概略描写である。
発明の詳細な説明 図1は、1によって概ね指示されたブロックと、2で
概ね指示された物品とを示している。物品2は、ブロッ
ク1の反対側に配置されている。ブロック1は、そこを
通って突出するピン5を持った熱ブロック3を有する。
熱ブロック3は平らな表面の上面4を有し、物品2に向
けて配置されている。ピン5は、加熱ブロック3の流路
6に配置され、部品2に向けて上面4を越えて突出して
いる。図1に示されるように、断熱材7は、ピン5と加
熱ブロック3との間の流路6内に配置されている。
部品2は、チューブ9が貫通する流路付きブロック8
を具えている。チューブ9は、物品の流路10内に置か
れ、物品の表面11を越えて突出している。ブロック1
は、通常、流路付きブロック8の物品の流路10の数と同
じ数のピン5を有していよう。
図1に示されるように、ブロック1の上面4および物
品2の表面2は、平らな面である。このような表面が平
らな面である必要はなく、種々の形状の表面が可能であ
ることは理解されなければならない。しかしながら、上
面4および物品の表面11は、対応形状であり、特に係合
する面であって、より好ましくは平坦面であることが好
ましく、チューブが相互に接合された場合、ここで記述
されるように、熱可塑性ポリマーの相対的に単一の層が
物品2の表面11に形成されるようになっている。
図2は、図1に示したものに対し、より接近した関係
の加熱ブロック3と流路付きブロック8とを示してい
る。図2において、ピン5はチューブ9内に挿入される
ようになる。ピン5の直径は、チューブ9の内径とほぼ
同じであるが、これよりも僅かに小さく、ピン5がチュ
ーブ9内に摺動して挿入されることができるようになっ
ている。このような相対的な寸法は、作業中に流路付き
ブロック8内にある無傷なチューブ9の実質的な維持に
帰着し、すなわちチューブ9の直径の著しい狭まりに帰
着しない。ピン5の先端がこの行程の作業中にチューブ
9内にピン5の迅速な挿入を可能とするように先細り可
能であることが理解されなければならない。さらに、表
面11を越えて突出するチューブ9の距離は、特にチュー
ブが制御されていない位置の時に曲がりやうねりに対す
る何らかの傾向を示す場合、チューブ9内にピン5の迅
速な挿入を可能とするように同様に制御されるべきであ
る。
図3は、図2に示されたものよりもより近接した関係
のブロック3と流路付きブロック8とを示している。チ
ューブ9は、加熱ブロック3の表面4と接触状態とな
り、溶融し始めて溶融池12を形成する。
図4において、加熱ブロック3は、流路付きブロック
8に対してその最も近接状態にある。ピン5はチューブ
9内に挿入されたままである。溶融池12は、ピン5およ
びチューブ9の位置から離れた全方向に延在する連続し
た溶融ポリマーの池を形成するように流動を受ける。
図5は、加熱ブロック3から分離した後の流路付きブ
ロック8を示す。この流路付きブロック8は、この流路
付きブロック8の表面11に亙って形成されたポリマー層
13を持つ流路10内に配置されたチューブ9を有する。従
って、チューブ9は流路付きブロック8に対して接合さ
れるようになる。層13は溶融池12の冷却によって形成さ
れる。
作業過程において、チューブ9は物品8の流路10を通
って挿入され、チューブ9の両端が物品8の表面11を越
えて突出するようになっている。物品8は、加熱ブロッ
ク3のピン5の数と同じ数の流路10を有することが好ま
しい。加熱ブロック3は、チューブ9の形成で使用した
ポリマーの溶融をもたらすのに充分な温度にまで加熱さ
れる。ピン5は、チューブ9であるポリマーの融点より
も低く、好ましくはこのようポリマーの軟化点よりも低
い温度であり、ピン5がチューブ9内に沿って容易に滑
り込むようになっている。従って、チューブ9は、流路
付きブロック8内をその完全な状態に保持し、そこを通
る流体の流動を可能にする。
物品8と加熱ブロック3とは、極めて近接した状態に
もたらされる。これは、物品8か、加熱ブロック3の何
れか一方を動かすことによってなされることができ、通
常は前者である。加熱ブロック3上の各ピン5は、物品
8上の対応するチューブ9内に挿入されるようになる。
チューブ9が表面11を越えて突出する長さに亙って充分
な剛性を有するべきであることが理解され、ピン5に対
するチューブ9の内側の心合わせが容易に達成されるよ
うになっている。チューブ9が表面11を越えて突出する
距離は、相対的に短くてもよいが、チューブの直径の数
倍であってもよい。
加熱ブロック3と物品8とは、極めて近接した状態に
もたらされる。その動作中に、チューブ9は加熱ブロッ
ク3の表面4と接触し、そのポリマーが溶融状態にな
る。溶融ポリマー12は、ピン5から離れて広がるように
させられる。加熱ブロック3と物品8とは極めて近接し
た状態になるので、溶融ポリマー12は、物品8の表面に
ポリマーの連続した層か、あるいは実質的に連続した層
を形成する。加熱ブロック3は、次に物品8に対して近
接した位置から引っ込められ、迅速に冷却して固化する
ポリマーの層と共に物品8から離れる。加熱ブロック3
の表面4が溶融ポリマー12から容易に分離できるような
表面を有すべきであることが理解される。このように行
うことは必須ではないけれども、物品8の上に加熱ブロ
ック3を配置した場合、これらを分離した時にポリマー
が溶融流動、例えばまだ溶融している間に垂れたり滴下
するよいうな重要な傾向がないので、より都合がよい可
能性がある。さらに、ピン5がチューブ9内のその所定
位置から分離されるので、ポリマーの融点と比較する
と、ピン5の自然冷却は、ピンに隣接するポリマーが固
化したままとなって物品8を使って延在する流路10に対
する開口を形成することを確実にし、すなわち、溶融ポ
リマーによる流路10の塞がりが発生しない。しかしなが
ら、必要ならば流路10は有効な開口を確実にするように
拡径可能である。
冷却流体、例えば空気やミストの形態の水、および液
体の水が物品8から加熱ブロック3を分離した後にポリ
マーを冷却するために使用可能であることが理解され
る。
この工程の連続的な操作において、例えば一連の物品
がこの発明の方法および装置を用いてチューブに接合さ
れる場合、ピンはこの工程の作業周期の間に、チューブ
に対するピンの引っ掛かり、および/または関連する溶
融効果をもたらし、チューブの歪みを結果として生ずる
ような熱を充分に保持していることが見い出されよう。
これは、物品の表面11の反対の物品の部分に対してこの
物品から離れて突出するチューブ、特に、ピンの相対的
な長さおよび物品の厚みが、ピンが物品を完全に突き抜
けてそこから突出するチューブの部分に延在しているよ
うになっている場合、とりわけ発生する。この一例は、
種々の型式のチューブ熱交換器の製造の場合であろう。
冷却したピンの使用は、チューブに対するピンの引っ
掛かりを緩和したり、この工程を別な方法で改良するこ
とができる。冷却ピンの例が図6Aおよび図6Bに示されて
いる。図6Aは、20によって概ね指示されたピンを示して
おり、チップ21を有する。ピン20は、外壁22を持った実
質的に管状の中空ピンである。流体嵌め込みチューブ23
は、ピン20内に配置されており、ピン20の外壁22から間
隔をあけて離れている。流体嵌め込みチューブ23の出口
24は、チップ21から間隔をあけて離れている。実施例に
おいて、ピン20は、ブロック3からピン20までの熱伝導
を最小にするように形成され、特にブロック3の領域に
対して断熱されている。
図6Bは、図6Aのピンの一実施例を示しており、外壁22
が第1の材料で形成され、チップ21Aが第2の材料で形
成されている。チップ21Aの材料は、ピン20の長さに部
分的あるいはほぼ沿って延在可能である。一実施例のよ
うに、外壁22の材料は、真鍮や鋼などであってよいのに
対し、チップ21Aの材料は、断熱材料、例えばセラミッ
クであってよい。断熱材料のチップは、流体嵌め込みチ
ューブ23を持たないピンに使用可能であるが、ピン20は
流体嵌め込みチューブを有することが好ましい。
図6Aおよび図6Bに示した型式のピンを持った工程の操
作において、通常、空気か水、あるいはオイルである冷
却流体は、流体嵌め込みチューブ23を通り、出口24を出
て、それから流体導入管23と外壁22との間を通り、それ
によってピン20を冷却する。冷却流体は、連続的あるい
は間欠的に使用可能である。冷却流体が連続的に使用さ
れ、この流体の温度が制御されることが好ましい。
本発明の好ましい実施例において、物品8は、熱交換
器、特に熱可塑性ポリマーから形成される熱交換器の管
寄せまたはマニホールドか、あるいはその一部である。
この図面は、少数のチューブのみを用いた方法を描い
ている。しかしながら、この方法は、多数のチューブを
使用することに適合可能であってこれを意図している。
特に、この方法は、少なくとも10本、特に少なくとも10
0本、とりわけ一度に300本を越えるチューブを物品に接
合する場合に使用可能である。従って、この方法は多数
のチューブを有する物品の製造に使用可能であり、熱交
換器は一例である。このような多数のチューブの接合
は、この工程の1作業周期で行われることができる。
好ましい実施例において、チューブおよび物品は、種
々のポリアミド成形材料から形成可能である。選択され
る成形材料は、最終用途に基本的に依存し、例えば、こ
の最終用途は、熱交換器を通る流体と、流体、例えば熱
交換器の外側の空気を含め、ここに記述した方法を用い
て製造されるチューブを持った装置を使用して製造され
る熱交換器、特にこのような熱交換器の使用温度および
使用環境を意図している。車両にこのような熱交換器を
使用する場合、流体は、塩や他の腐蝕性または摩耗性物
質をしばしば含む空気か、あるいはこの流体は液体、例
えばラジエータ液であってよい。好ましいポリマーの構
成は、ポリアミドである。ポリアミドの例は、6〜12個
の炭素原子を有する脂肪族第1ジアミンを持った6〜12
個の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸の縮合重合に
よって形成されるポリアミドである。あるいは、このポ
リアミドは、脂肪族ラクタムや、6〜12個の炭素原子を
有するα,ωアミノカルボン酸の縮合重合によって形成
可能である。さらに、このポリアミドは、このようなジ
カルボン酸とジアミンとラクタムとアミノカルボン酸と
を混合したものの共重合によって形成可能である。ジカ
ルボン酸の例は、1,6−ヘキサン二酸(アジピン酸)、
1,7−ヘプタン二酸(ピメリン酸)、1,8−オクタン二酸
(スベリン酸)、1,9−ノナン二酸(アゼライン酸)、
1,10−デカン二酸(セバシン酸)、1,12−ドデカン二酸
である。ジアミンの例は、1,6−ヘキサメチレンジアミ
ン、1,8−オクタメチレンジアミン、1,10−デカメチレ
ンジアミン、1,12−ドデカメチレンジアミンである。ラ
クタムの一例は、カプロラクタムである。α,ωアミノ
カルボン酸の例は、アミノオクタン酸、アミノデカン
酸、アミノウンデカン酸、アミノドデカン酸である。ポ
リアミドの好ましい例は、ポリヘキサメチレンアジパミ
ドおよびポリカプロラクタムであり、それぞれナイロン
66およびナイロン6としても知られている。
ポリアミドの使用に対する特定の言及がその製造に用
いられるポリマーとして、ここでなされているが、他の
ポリマーが使用可能であることは理解されるければなら
ず、物品およびチューブに対する好ましいポリマーは、
溶融状態で相溶性である。さらに、この発明の方法を用
いて製造される装置の使用環境、例えば、熱交換器およ
びこのような熱交換器を貫いて通る流体の特性や使用温
度および圧力などは重要である。使用可能な他の熱可塑
性ポリマーの例は、ポリエチレン、ポリプロピレン、フ
ルオロカーボンポリマー、ポリエステル、エラストマ
ー、例えばポリエステルエラストマー,ネオプレン,ク
ロロスルホン化ポリエチレン,エチレン/プロピレン/
ジエン(EPDM)エラストマー、ポリ塩化ビニル、ポリウ
レタンである。
好ましい実施例において、本発明方法で使用したチュ
ーブは、0.7mmより薄く、特に0.07〜0.50mm、とりわけ
0.12〜0.30mmの範囲の厚みを有する。しかしながら、チ
ューブの厚みは、企図した最終用途の意味する範囲、特
にその最終用途に対して要求される特性に依存しよう。
高分子成形材料は、当業者によって認識されるよう
に、安定剤や着色剤および充填材などを有することがで
きる。
本発明方法は、熱可塑性ポリマーから形成されたチュ
ーブが同様に熱可塑性ポリマーから形成された物品に挿
入される必要のある種々の最終用途に使用することがで
き、物品の一方側から他方側に物品を貫通するチューブ
を通る流体の流動伝達を持つ装置を形成する。特に好ま
しい実施例において、チューブおよび物品は、熱交換
器、特に熱可塑性ポリマーから形成される熱交換器の一
部を形成する。ここで記述したように、好ましい熱可塑
性ポリマーは、脂肪族ポリアミドである。このような熱
交換器は、種々の最終用途での利用が知られており、ラ
ジエータ液の冷却およびオイルの冷却の両方の自動車用
熱交換器のようなものを含む。他の利用は、例えば海事
用の熱交換器の製造であってもよい。
本願発明は、物品内にチューブを挿入するための多目
的に使用できる方法を提供する。この方法は、経済的か
つ汎用的であって操作が容易である。この発明の方法を
実行するために必要な装置は、相対的に単純であって複
雑ではない。
本発明は、以下の例によって説明される。
例1 ここに実質的に記述されたような工程がセラミックチ
ップを有する水冷ピンを用いて操作された。物品および
チューブの両方のポリマーは、ポリヘキサメチレンアジ
パミドである。
一連の試験において、加熱ブロックの温度は、約273
〜310℃の範囲に亙って変えられた。用いた作業周期
は、チューブ内のピンと共に物品と加熱ブロックとを並
置位置にもたらし、約10秒間その位置を維持し、次に加
熱ブロックとピンが引っ込められることを伴った。空気
が結果として得られる接合チューブを次に通過し、約10
秒間の空気と水とのミスト、そして最後に約20〜30秒間
の水流によってたどられた。
この工程が容認可能な方法で上述した温度範囲に亙り
操作された。
上述した工程を用い、マニホールドに対するチューブ
の流体封止接合をもたらすように、約350本に至るチュ
ーブが熱交換器のマニホールドの部分に1回の作業周期
で接合された。この方法で形成された熱交換器は、商業
的に満足な結果を伴って広範囲な圧力および温度試験を
受けた。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−31622(JP,A) 特開 平1−153895(JP,A) 特開 昭62−142998(JP,A) 特公 平6−28905(JP,B2) 特公 昭45−12471(JP,B1) 英国特許出願公開2273459(GB,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 65/00 - 65/82

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラスチック熱交換器の管寄せまたはマニ
    ホールドの一部である物品内に少なくとも10本のチュー
    ブを流体が漏れないように接合するための方法であっ
    て、それぞれが熱可塑性ポリマーから形成され、前記物
    品は、第1の表面から第2の表面まで延在する少なくと
    も1つの流路を各チューブに対して有し、これらの流路
    は直線状であって前記チューブを摺動嵌合状態で収容す
    るような形状および大きさであり、前記チューブは第1
    の表面から第2の表面まで前記物品を貫通可能であり、
    前記物品に流体流動伝達をもたらすようになっており、 (i) 前記チューブを直線状の流路に挿入し、これが
    前記第1の表面から前記第2の表面を越えて突出するよ
    うに前記物品を貫通させるステップと、 (ii) 第2の表面から突出する前記チューブに対し、
    このチューブである熱可塑性ポリマーの融点よりも高い
    温度に加熱可能な加熱ブロックに配置されて突出するピ
    ンが摺動嵌合状態で挿入されるように当該チューブを配
    置し、前記ピンをこれがチューブである熱可塑性ポリマ
    ーの融点よりも低い温度に維持されるように冷却するス
    テップと、 (iii)前記加熱ブロックの温度を前記融点よりも高い
    温度に制御するステップと、 (vi) 前記加熱ブロックを前記第2の表面に向けて当
    該第2の表面に近接する位置へと動かし、前記チューブ
    が前記加熱ブロックと接触し、前記チューブであるポリ
    マーが溶融して前記第2の表面にコーティングを形成
    し、これによって前記チューブを前記物品に対してシー
    ルするステップと を具えたことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】前記物品を通る複数の流路が整列関係にあ
    ることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】前記チューブおよび物品は、脂肪族ポリア
    ミドから形成されていることを特徴とする請求項1に記
    載の方法。
  4. 【請求項4】前記チューブには、物品であるポリマーに
    対する接着を促進するための接着剤が塗布されているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】前記チューブは、内側層および外側層を有
    する同時押し出し成形チューブであり、その外側層は物
    品であるポリマーに対する当該チューブの接合を促進す
    ることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】前記ピンが流体冷却ピンであることを特徴
    とする請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】前記ピンが水または油冷却ピンであること
    を特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】前記ピンがセラミックチップを有すること
    を特徴とする請求項3に記載の方法。
  9. 【請求項9】少なくとも100本のチューブが前記物品に
    結合されることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  10. 【請求項10】少なくとも300本のチューブが前記物品
    に結合されることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  11. 【請求項11】チューブが摺動嵌合する流路を有する物
    品に複数の前記チューブを接合するための装置であっ
    て、前記チューブおよび物品は熱可塑性ポリマーで形成
    され (a)平坦な加熱面を持った加熱ブロックと、 (b)相互に平行かつ間隔をあけて前記加熱面から突出
    すると共に前記加熱ブロックに対して断熱され、前記チ
    ューブ内への挿入が可能なチップをそれぞれ有する複数
    の細長いピンと、 (c)前記物品をそこから突出するチューブと共に保持
    して前記ピンとチューブとを対応する整列関係に配置す
    るための保持手段と、 (d)前記加熱ブロックに向けて前記物品を移動し、前
    記ピンを摺動状態で前記チューブ内に挿入させ、前記チ
    ューブを前記加熱ブロックと接触させ、これによってチ
    ューブであるポリマーを溶融させて前記第2の表面にコ
    ーティングを形成するための手段と を具えたことを特徴とする装置。
  12. 【請求項12】前記ピンが流体冷却ピンであることを特
    徴とする請求項11に記載の装置。
  13. 【請求項13】前記ピンが水または油冷却ピンであるこ
    とを特徴とする請求項12に記載の装置。
  14. 【請求項14】前記ピンがセラミックチップを有するこ
    とを特徴とする請求項11に記載の装置。
  15. 【請求項15】前記ピンは、その中に各ピンのチップま
    で実質的に延在する内部流体嵌め込みチューブを有する
    閉じた中空ピンであり、これらピンの冷却のために前記
    嵌め込みチューブを通って冷却流体を流すようになって
    いることを特徴とする請求項11に記載の装置。
  16. 【請求項16】少なくとも10本のピンがあることを特徴
    とする請求項11から請求項15の何れかに記載の装置。
  17. 【請求項17】少なくとも100本のピンがあることを特
    徴とする請求項16に記載の装置。
  18. 【請求項18】少なくとも300本のピンがあることを特
    徴とする請求項16に記載の装置。
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