JP3529195B2 - 赤外可視波長上方変換材料 - Google Patents

赤外可視波長上方変換材料

Info

Publication number
JP3529195B2
JP3529195B2 JP14058195A JP14058195A JP3529195B2 JP 3529195 B2 JP3529195 B2 JP 3529195B2 JP 14058195 A JP14058195 A JP 14058195A JP 14058195 A JP14058195 A JP 14058195A JP 3529195 B2 JP3529195 B2 JP 3529195B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
infrared
wavelength
conversion material
visible wavelength
excited
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP14058195A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0869025A (ja
Inventor
純一 大脇
正明 大塚
宇湖 王
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumita Optical Glass Manufacturing Co Ltd
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Sumita Optical Glass Manufacturing Co Ltd
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumita Optical Glass Manufacturing Co Ltd, Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Sumita Optical Glass Manufacturing Co Ltd
Priority to JP14058195A priority Critical patent/JP3529195B2/ja
Publication of JPH0869025A publication Critical patent/JPH0869025A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3529195B2 publication Critical patent/JP3529195B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、赤外光の照射により可
視域のスペクトル成分を含む再放射光を呈する赤外可視
波長上方変換材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、赤外光を検出する素子に対する需
要が高まってきている。用途としては、レーザ、LD、
LED等の発光素子のビーム位置検出やモード形状等の
パターン識別、さらには光ファイバーケーブルの破断点
の探索等である。このような用途に適用可能なシステム
としては、半導体ホト・ダイオードを用いた光パワーメ
ータ等の純電気的なシステムと、ビジコン、イメージイ
ンテンシファイア、赤外励起蛍光体等を用いた視覚的に
検出可能なシステムとに大別することができる。ところ
が、純電気的なシステムは高感度ではあるが、視覚的に
検出できないという問題点があり、このシステムによる
ビジコン、イメージインテンシファイアは感度的にも不
十分であり、また価格が高いという欠点がある。そのた
め、視覚的に検出可能で比較的変換効率や感度が高く、
しかも安価な赤外励起蛍光体等の赤外可視波長上方変換
材料を用いたシステムが有望視されている。
【0003】蛍光体は適当な励起源により励起される。
励起された蛍光体から再放射される光には、その蛍光体
の種類によって種々の分光分布を持たせることができ
る。したがって、蛍光体は適当な励起源と組み合わせる
ことによって、色々な応用分野に適用されうる。このよ
うな蛍光体の中でも赤外励起蛍光体と呼ばれる材料は、
赤外光を可視光に波長上方変換する蛍光体として知られ
ている。このように、赤外光を光子エネルギーの格段に
大きな可視光に、反ストークス的に波長変換するために
は、材料の特性と励起波長との関係を巧みに選択する必
要がある。従来の赤外可視波長上方変換材料を用いた赤
外光検出素子としてはQUANTEX社のIRセンサカ
ードがよく知られている。このIRセンサカードはこれ
に赤外光が照射されると蛍光体の材料によってたとえば
赤色、青緑色等に発光する。これらのセンサでは赤外光
照射の前に(室内光でも可能であるが)予備励起する必
要があり、この予備励起のプロセスを経て初めて赤外光
励起が可能になる。ところが、この赤外光検出素子に赤
外光を連続して照射すると、可逆的ではあるが変換効率
が経時的に変化し可視光発光強度が徐々に低下するた
め、検出素子を動かす等の方法により赤外光照射位置を
常に変えてやらないと明るい発光が連続して得られな
い、という問題があった。
【0004】一方、予備励起を必要としない赤外可視波
長上方変換材料もいくつか報告されている。代表的な例
としては、YF3 :Er,Yb、Y3 OCl7 :Er,
Yb( H.Kuroda 他、ジャーナル・オブ・ザ・フィジカ
ル・ソサエティ・オブ・ジャパン ( J.Phys.Soc.Jpn.)
33巻 1号 (1972) pp.125-141 )、NaLnF4 :Er,
Yb(Ln:Y,Gd,La) ( T.Kano 他、ジャーナ
ル・オブ・ザ・エレクトロケミカル・ソサエティ ( J.E
lectrochem.Soc.) 119巻 11 号 (1972) pp.1561-1564
) 、BaY2 8 :Er,Yb ( Y.Mita 他、アプラ
イド. フィジックス・レターズ (Appl.Phys.Lett.) 23
巻 4号 (1973) pp.173-175 )、(PbF2−Ge
2 ):Er,Yb (PbF2 −GeO2 ):Tm,
Yb ( F.Auzel他、ジャーナル・オブ・ザ・エレクトロ
ケミカル・ソサエティ ( J.Electrochem.Soc.) 122巻 1
号 (1975) pp.101-107 ) 等である。これらの材料は量
子計数作用すなわち希土類イオン(主にEr3+イオン)
の多光子励起を利用するものである。
【0005】固体中における希土類イオンの発光特性
は、希土類イオン自身の濃度と希土類イオンを取り囲む
母体に強く依存する。希土類イオンの多光子励起を利用
する母体材料として、従来からふっ化物、ふっ化物と酸
化物の混合物、塩化物と酸化物の混合物等が用いられて
いた。しかしこれらの材料の赤外光に対する変換効率、
感度は低いものであった。本発明者らは、赤外可視波長
上方変換材料について探索の結果、酸素、ふっ素を含ま
ないで、しかも希土類活性イオン(Er3+イオン)を大
量かつ均一に収容する新しい母体材料を見出し、従来の
材料に比較して変換効率の高い赤外可視波長上方変換材
料を得ることができた(特願平4−115638号明細
書)。しかしながらこれらの材料が波長変換し得る照射
赤外光波長としては1.5μm帯、0.98μm帯、及
び0.8μm帯に限られていた。そこで、本発明者らは
さらに材料探索を行い、上記の赤外光に加えて、従来の
材料では難しかった光通信波長1.3μm帯の赤外光に
対しても感度を有する赤外可視波長上方変換材料を得た
(特願平5−224554号明細書)。しかしながら、
これらの材料は、特に1.3μm帯の赤外光に対する変
換効率が極めて低いものであった。また、光ファイバ線
路の保守・検査用波長である1.6μm帯の赤外光を可
視光に変換するような、予備励起不要の赤外可視波長上
方変換材料は、これまでに全く報告されていない。この
ような背景の下で、予備励起が不要で、赤外光連続照射
時にも可視発光強度が変化せず、従来の材料では実用的
な感度を有するものが見当らなかった光通信波長1.3
μm帯、および従来の材料では難しかった光ファイバ線
路検査用波長1.6μm帯の赤外光に対して良好な変換
効率、および感度を有する、視覚的赤外光検出素子に適
用可能な赤外可視波長上方変換材料の開発、実現が切望
されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、予備
励起が不要で、赤外光連続照射時にも可視発光強度の変
化が少なく、1.5μm帯、0.98μm帯、及び0.
8μm帯の赤外光に加えて、光通信波長1.3μm帯、
及び光ファイバ路線検査用波長1.6μm帯の赤外光に
対しても実用的な変換効率、及び感度を有する赤外光検
出素子に適用可能な赤外可視波長上方変換材料を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、次の(1)〜
)に示す構成を有する無機材料からなる赤外可視波
長上方変換材料である。 (1)ディスプロシウム(Dy)臭化物、下記のA群、
及び下記のB群若しくはC群のそれぞれ1種以上を含む
ことを特徴とする赤外可視波長上方変換材料。 (2)ディスプロシウム(Dy)臭化物、下記のA群、
及び下記の群のそれぞれ1種以上を含むことを特徴と
する赤外可視波長上方変換材料。 (3)ディスプロシウム(Dy)臭化物、下記のA群
及び下記のC群のそれぞれ1種以上を含むことを特徴と
する赤外可視波長上方変換材料。 (4)ディスプロシウム(Dy)臭化物、下記のA群、
下記のB群、及び下記の群のそれぞれ1種以上を含む
ことを特徴とする赤外可視波長上方変換材料。 A群:エルビウム(Er)及びその臭化物 B群:イットリウム(Y)臭化物、または酸素、フッ素
を含まないイットリウム化合物 C群:カリウム(K)臭化物、または酸素、フッ素を含
まないカリウム化合物
【0008】本発明の赤外可視波長上方変換材料は、吸
収、及び発光中心の役割を果たす添加物質として、少な
くともDy臭化物、またはDy臭化物とEr若しくはそ
の臭化物を含み、それらを安定に取り込む母体材料とし
て、少なくともイットリウム臭化物あるいはその酸素、
フッ素を含まないイットリウム化合物を含むことを特徴
とする。
【0009】ここで、Yに代えてKを、あるいはYに加
えてKを使用することもできる。本発明の材料中で母体
材料を構成する臭化物系の材料では、従来使用されてい
た酸化物やフッ化物、あるいは塩化物系材料と比較して
母体のフォノンエネルギーが小さい。従って、励起準位
から直下の準位への非輻射遷移が起きにくくなり、励起
準位での寿命が長くなったため、効率の良い発光遷移が
可能になったものと考えられる。
【0010】本発明の赤外可視波長上方変換材料は、例
えば次のような方法により製造することができる。即
ち、DyBr3 、Er及びYの元素あるいは化合物の粉
末を、所定の配合比で混合し、適当な容器で加熱し焼成
する。使用する原料としては、DyBr3 、ErB
3 、YBr3 等の臭化物が好ましいが、Dy2 3
Er 2 3 、Y2 3 等の酸化物原料、その他の原料を
使用し、雰囲気炉中で加熱しながら、HBrやBBr3
等の反応性の強いガスを流し、臭化反応をさせながら焼
成してもよい。焼成条件は、使用する原料の種類、配合
割合、目的とする製品の性状等により適切な範囲を定め
れば良いが、例えば加熱炉中で、650〜1200℃の
温度で、10分〜数10時間加熱することによって行う
ことができる。
【0011】この間、Ar及びHBrの混合ガス、ある
いはN2 ガス等を流し、酸素や水分の混入を防ぐと共
に、原料中に含まれる酸化物等を臭化させる雰囲気とし
ておくのが好ましい。焼成後の材料は、600〜650
℃付近までは比較的緩やかな降温速度、例えば5℃/分
程度の速度で徐々に降温させるのが好ましい。また、酸
素や水分との接触による原料の酸化を防止するため、原
料の秤量から、調合、溶解、焼成までのすべての操作は
2 あるいはArガス雰囲気下で行うのが好ましい。
【0012】焼成時に使用する原料容器としては、焼成
温度において原料と反応せず、臭素系のガスにも腐食さ
れない材質のものを使用する。本発明の目的のために
は、グラシーカーボン(glassy carbo
n)、石英、白金、金等のルツボが好適である。
【0013】また、固相、または液相反応の他に、真空
蒸着法やスパッタ蒸着法、化学的気相成長(CVD)法
等の気相反応により材料作製を行ってもよい。また、本
発明の赤外可視波長上方変換材料は、前記原料の他に、
増感剤としてのイッテルビウム(Yb)等、特定の機能
を有する第三成分を添加する等、本発明の精神を逸脱し
ない範囲で、種々の変更あるいは改良を行ったものを含
むことは言うまでもない。
【0014】
【作用】本発明の赤外可視波長上方変換材料を波長1.
3μm帯の赤外光(5mWのパワー)で励起した際の発
光スペクトルの一例として、実施例1で得られた本発明
の赤外可視波長上方変換材料を波長1.3μm帯の赤外
光により励起した際の発光スペクトルを図1に示す。発
光ピーク波長は、520〜560nm、640〜680
nm、800〜840nmである。このうち、640〜
680nmの発光強度が最も強く、肉眼では黄色として
認識される。人間が目視で明るいと感じる強さ(視感
度)は波長555nmにピークを持ち、その時を100
%とすると550nmでは約99%、660nmでは約
6.5%であり、660nmと比べて550nmでは人
間の眼は15倍も高感度であるため、ピーク強度が低い
としても550nmの発光は660nmと並んで重要な
発光ピークである。この1.3μm帯から可視光への波
長変換には、予備励起は不要である。また、1.3μm
帯の赤外光を照射し続けた場合でも、可視発光強度は変
化することがない。このことから、本発明の赤外可視波
長上方変換材料は、予備励起が不要で、赤外光連続照射
時にも可視発光強度が変化せず、しかも光通信波長1.
3μm帯の赤外光に対して感度を有することがわかる。
【0015】図2に、Dy3+、及びEr3+イオンの4f
電子のエネルギー準位図を示す。図1の発光スペクトル
における、530nm、550nm、660nmおよび
810nmの各ピークは、それぞれEr3+イオンの4f
電子の励起準位から基底準位への輻射遷移、 211/2
415/2 43/2 415/2 49/2 415/2
および 49/2 415/2による発光である。
【0016】1.3μm帯の赤外光照射による550n
m発光過程として考えられるメカニズムの一例を次に記
す。図2において、1.3μmの赤外光照射により、D
3+イオンの4f電子の基底準位( 615/2)から励起
準位( 69/2 )への遷移と、励起準位から基底準位へ
の遷移( 69/2 615/2)が生じる。この時の遷移
エネルギーが非輻射で隣接するEr3+イオンに伝達さ
れ、Er3+イオンが基底準位( 415/2)から励起準位
413/2)に励起される。そして同様のエネルギー伝
達が2回繰り返されることにより、Er3+イオンの励起
準位( 413/2)から更に上の励起準位( 49/2 )に
二段階励起され、更に同励起準位( 49/ 2 )から更に
上の励起準位( 47/2 )に三段階励起される。そし
て、Er3+イオンの励起準位( 47/2 )から非輻射で
下の準位( 43/2 )に緩和し、その準位から基底準位
への遷移( 43/2 415/2)が550nmの発光と
なる。なお、本発明の赤外可視波長上方変換材料は1.
3μm帯の他にも、1.5μm帯、0.98μm帯、
0.8μm帯の赤外光に対しても高感度を有する材料で
ある。
【0017】図3に、本発明者らが1.3μm帯用赤外
可視波長上方変換材料として以前に発明した塩化物系材
料(特願平5−224554号明細書)に同様に波長
1.3μmの赤外光を照射した時の発光スペクトルを示
す。図1の発光スペクトルにおける550nm、及び6
60nmのピーク強度は、図3の同ピーク強度に対し
て、それぞれ約19倍、約72倍に増大している。次
に、本発明の赤外可視波長上方変換材料を、1.5μm
のLD光(5mWのパワー)で励起した時の発光スペク
トルを図4に示す。この時の発光は肉眼では黄色として
認識される。
【0018】一方、1.5μm帯センサーカード市販品
(トーキン(株)製、IR Catcher−Mark
II)に用いられている赤外可視波長上方変換材料(Er
3+含有フッ化物)に同様に波長1.5μm帯の赤外光を
照射した時の発光スペクトルを図5に示す。図4の発光
スペクトルにおける550nm、及び660nmのピー
ク強度は、図5の同ピーク強度に対して、それぞれ約4
倍、約7倍に増大している。
【0019】図6に、550nm、及び660nmの各
発光ピーク強度の1.3μm励起光強度依存性を示す。
各ピーク強度の励起光強度に対する勾配(S)は、それ
ぞれ、2<S550 <3、2<S660 <3であった。この
ことは、これらの発光を得るためには3段階励起過程が
必要なことを示している。図7に、図1の発光スペクト
ルの可視短波波長領域を縦軸方向に50倍に拡大した発
光スペクトルを示す。400〜420nm、450〜4
70nm、480〜500nmに青色〜青緑色の発光成
分が観測され、これらの各ピークは、それぞれEr3+
オンの4f電子の励起準位から基底準位への輻射遷移、
29/2 415/2 45/2 415/2、及び 4
7/2 415/2による発光である。この結果から、本発
明の赤外可視波長上方変換材料では、1.3μm帯から
可視域への波長上方変換における変換効率が従来材料と
比べて著しく増大でき、従来の1.5μm帯用市販セン
サーカード並みの発光強度が得られること、それに加え
て、1.5μm帯から可視域への波長上方変換における
変換効率も従来材料と比べて増大できることがわかる。
なお、本発明の赤外可視波長上方変換材料は1.3μm
帯、1.6μm帯の他にも、1.5μm帯、0.98μ
m帯、0.8μm帯等、Er3+イオン、およびDy3+
オンの吸収帯に相当するエネルギー(基底準位と吸収準
位間のエネルギー)の赤外光に対しても高感度を有する
材料である。
【0020】以下に本発明の好ましい実施態様を要約し
て示す。 (1)Dy臭化物及び(ア)A群、B群若しくはC群の
元素もしくは化合物のそれぞれ1種以上、又は(イ)A
群及びB群の元素もしくは化合物のそれぞれ1種以上、
又は(ウ)A群及びC群の元素もしくは化合物のそれぞ
れ1種以上、又は(エ)A群、B群及びC群の元素もし
くは化合物のそれぞれ1種以上からなる材料を所定の配
合比で混合し、適当な容器を用い、N2 もしくはAr雰
囲気中で約650〜1200℃の温度に10分〜数10
時間加熱焼成し、次いで約600〜650℃の温度迄徐
冷することを特徴とする赤外可視波長上方変換材料の製
造方法。
【0021】(2)Dy臭化物及びA群の材料が下記の
組成範囲にある赤外可視波長上方変換材料: Dy臭化物: 0.1〜10モル% A群、B群若しくはC群:90 〜99.9モル% (3)Dy臭化物、A群及びB群の材料が下記の組成範
囲にある赤外可視波長上方変換材料: Dy臭化物: 0.1〜10モル%(好適には、0.
5〜3モル%) A群: 1〜98.9モル%(好適には、10
〜40モル%) B群: 1〜98.9モル%(好適には、57
〜89.5モル%) (4)Dy臭化物、A群及びC群の材料が下記の組成範
囲にある赤外可視波長上方変換材料: Dy臭化物: 0.1〜10モル%(好適には、0.
5〜3モル%) A群: 1〜98.9モル%(好適には、10
〜40モル%) C群: 1〜98.9モル%(好適には、57
〜89.5モル%) (5)Dy臭化物、A群、B群及びC群の材料が下記の
組成範囲にある赤外可視波長上方変換材料: Dy臭化物: 0.1〜10モル%(好適には、0.
5〜3モル%) A群: 1〜97.9モル%(好適には、10
〜40モル%) B群: 1〜97.9モル%(好適には、56
〜88.5モル%) C群: 1〜97.9モル%(好適には、1〜
30モル%)
【0022】
【実施例】次に本発明、およびその効果を実施例により
具体的に説明する。なお、本発明、およびその効果は下
記実施例中に記述した材料、組成、および作製方法に何
等限定されるものではない。
【0023】(実施例1)市販の粉末試薬であるDyB
3 、ErBr3 及びYBr3 (いずれも純度3N以
上)を、N2 ガスの通気下に、モル比がそれぞれ1:2
0:79となるような割合に秤量し、乳鉢等を用い粉
砕、混合した。この混合原料をグラシーカーボン製のル
ツボに入れ、650℃に保った電気炉に入れた後、電気
炉の温度を昇温させ、炉内にN2 ガス(約1リットル/
分)を流しながら1050℃で45分間保持して焼成し
た。次いで約5℃/分程度の速度で徐々に降温させ、炉
温が650℃程度になった後、試料を炉外に取り出し
た。得られた赤外可視波長上方変換材料を、1.3μm
のLD光(5mWのパワー)で励起した時の発光スペク
トルは図1の通りであり、この時の発光は黄色として認
識された。
【0024】(実施例2〜14)DyBr3 、ErBr
3 、及びYBr3 の混合割合を表1に示すような比率と
した他は実施例1と同様の方法で赤外可視波長上方変換
材料を作製した。得られた赤外可視波長上方変換材料
を、1.3μm、及び1.5μmのLD光(何れも5m
Wのパワー)で励起した時の発光色、及び発光ピーク強
度を、実施例1の結果と合わせて表1に示す。また、実
施例2〜14の材料について1.3μmのLD光で励起
した時の発光スペクトルを、それぞれ図8〜20に示
す。表1、及び図8〜20から、実施例2〜14で得ら
れた材料は、いずれも実施例1で得られた赤外可視波長
上方変換材料と同様の効果を奏していることがわかる。
【0025】(実施例15、16)DyBr3 、ErB
3 、YBr3 に、KBrを加え、その混合割合を表2
に示すような比率とし、焼成温度を1000℃、焼成時
間をそれぞれ15分(実施例15)、120分(実施例
16)とした他は実施例1と同様の方法で赤外可視波長
上方変換材料を作製した。得られた赤外可視波長上方変
換材料を、1.3μm、及び1.5μmのLD光(何れ
も5mWのパワー)で励起した時の発光色、及び発光ピ
ーク強度を、表2に示す。また、実施例15、16の材
料について1.3μmのLD光で励起した時の発光スペ
クトルを、それぞれ図21、22に示す。実施例1の場
合と比べて550nmの発光ピーク強度が増大している
ことから、KBrの添加が1.3μm→550nmの波
長変換効率の向上に有効であることがわかる。表2、及
び図21、22から、実施例15、16で得られた材料
は、いずれも実施例1で得られた赤外可視波長上方変換
材料と同様の効果を奏していることがわかる。
【0026】(実施例17)DyBr3 、ErBr3
及びYBr3 の混合割合を表2に示すような比率とし、
焼成時に使用する原料容器として石英を使用した他は実
施例1と同様の方法で赤外可視波長上方変換材料を作製
した。得られた赤外可視波長上方変換材料を、1.3μ
m、及び1.5μmのLD光(何れも5mWのパワー)
で励起した時の発光色、及び発光ピーク強度を、実施例
15、16の結果と合わせて表2に示す。また、実施例
17の材料について1.3μmのLD光で励起した時の
発光スペクトルを、図23に示す。表2、及び図23か
ら、実施例17で得られた材料は、実施例1で得られた
赤外可視波長上方変換材料と同様の効果を奏しているこ
とがわかる。
【0027】(実施例18、19)DyBr3 、ErB
3 、及びYBr3 の混合割合を表2に示すような比率
とした他は実施例1と同様の方法で赤外可視波長上方変
換材料を作製した。得られた赤外可視波長上方変換材料
を、1.3μm、及び1.5μmのLD光(何れも5m
Wのパワー)で励起した時の発光色、及び発光ピーク強
度を、実施例15〜17の結果と合わせて表2に示す。
また、実施例18、19の材料について1.3μmのL
D光で励起した時の発光スペクトルを、それぞれ図2
4、25に示す。表2、及び図24、25から、実施例
18、19で得られた材料は、いずれも実施例1で得ら
れた赤外可視波長上方変換材料と同様の効果を奏してい
ることがわかる。
【0028】(実施例20)DyBr3 、ErBr3
及びYBr3 の混合割合を表2に示すような比率とし、
焼成時に使用する雰囲気ガスとしてN2 +HBrを使用
した他は実施例1と同様の方法で赤外可視波長上方変換
材料を作製した。得られた赤外可視波長上方変換材料
を、1.3μm、及び1.5μmのLD光(何れも5m
Wのパワー)で励起した時の発光色、及び発光ピーク強
度を、実施例15〜19の結果と合わせて表2に示す。
また、実施例20の材料について1.3μmのLD光で
励起した時の発光スペクトルを、図26に示す。表2、
及び図26から、実施例20で得られた材料は、実施例
1で得られた赤外可視波長上方変換材料と同様の効果を
奏していることがわかる。
【0029】(実施例21)DyBr3 、及びYBr3
の混合割合を表2に示すような比率とし、焼成時に使用
する原料容器として石英を使用した他は実施例1と同様
の方法で赤外可視波長上方変換材料を作製した。得られ
た赤外可視波長上方変換材料を、1.3μmのLD光
(5mWのパワー)で励起した時の発光色、及び発光ピ
ーク強度を、実施例15〜20の結果と合わせて表2に
示す。また、実施例21の材料について1.3μmのL
D光で励起した時の発光スペクトルを、図27に示す。
発光ピーク波長は、480nm、550nm、580n
m、660nm等であり、僅かに混入したEr3+による
発光(550nm、660nm)以外に、Dy3+による
480nm( 49/2 615/2)、580nm( 4
9/2 613/2)等の発光ピークも観測された。表2、
及び図27から、実施例21で得られた材料は、1.3
μm帯の赤外光に対して感度を有することがわかる。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】上記実施例1〜3、7〜9、10、11、
13、14、18、19で得られた赤外可視波長上方変
換材料を、1.3μm、及び1.5μmのLD光(何れ
も5mWのパワー)で励起した時の発光ピーク強度とD
y濃度との関係を、それぞれ図28、29に示す。1.
3μm励起時の発光ピーク強度の観点からは、図28か
ら、Dy濃度は5%以下が望ましく、より適切な範囲と
しては0.5〜3%である。また、1.5μm励起時の
発光ピーク強度の観点からは、図29から、Dy濃度は
5%以下が望ましく、より適切な範囲としては3%以下
である。また、上記実施例4〜9で得られた赤外可視波
長上方変換材料を、1.3μm、及び1.5μmのLD
光(何れも5mWのパワー)で励起した時の発光ピーク
強度とEr濃度との関係を、それぞれ図30、31に示
す。1.3μm励起時の発光ピーク強度の観点からは、
図30から、Er濃度は5%以上が望ましく、より適切
な範囲としては10〜40%である。また、1.5μm
励起時の発光ピーク強度の観点からは、図31から、E
r濃度は10%以上が望ましく、より適切な範囲として
は20〜40%である。上記実施例7で得られた赤外可
視波長上方変換材料を、1.3μm帯の波長可変LD光
(400μWのパワー)で励起した時の、660nm発
光ピーク強度と励起波長との関係を図32に示す。12
57nm〜1335nmの掃引したすべての波長範囲で
660nm可視発光ピークが観測されたことから、少な
くとも、この波長範囲の1.3μm帯赤外光に対して本
発明の赤外可視波長上方変換材料は感度を有しているこ
とがわかる。
【0033】(実施例22)上記実施例7で得られた赤
外可視波長上方変換材料を、光ファイバ線路検査用波長
である1.6μm帯のLD光(波長:1.65μm、パ
ワー:40mW)で励起した時の発光スペクトルを、図
33に示す。可視領域には、550nm、および660
nmに主な発光ピークが観測された。これらの発光ピー
ク強度は、通常の室内点灯下で十分に目視可能なレベル
であり、肉眼では橙色として認識された。550nm、
および660nmの両発光ピーク強度の1.6μm帯励
起光強度依存性を調べた結果、各ピーク強度の励起光強
度に対する匂配(S)は、それぞれ、2<S550 <3、
2<S660 <3であった。このことから、この材料では
3段階励起過程により1.65μm→可視への波長変換
を行っているものと考えられる。この1.6μm帯の赤
外光照射による500nm、660nm発光過程として
考えられるメカニズムの一例を次に記す。1.65μm
の赤外光照射により、Dy3+イオンの4f電子の基底準
位(6 15/2)から励起準位(6 11/2)への遷移と、
励起準位から基底準位への遷移(6 11/26 15/2
が生じる。この時の遷移エネルギーが隣接するEr3+
オンに伝達され、Er3+イオンが基底準位(4 15/2
から励起準位(4 13/2)に励起される。そして、同様
にDy3+イオンから、あるいは他のEr3+イオンからの
エネルギー伝達が2回繰り返されることにより、Er3+
イオンの励起準位(4 13/2)から更に上の励起準位(
4 9/2 )に二段階励起され、さらに同励起準位(4
9/2 )から更に上の励起準位(4 7/2 )に三段階励起
される。そして、Er3+イオンの励起準位(4 7/2
から非輻射で下の準位(4 3/2 )に緩和し、その準位
から基底準位への遷移(4 3/2 4 15/2)が550
nmの発光となり、4 9/2 まで緩和した後の基底準位
への遷移(4 9/2 4 15/2)が660nmの発光に
なるものと考えられる。また、同様に、上記実施例1〜
6、8〜20で得られた赤外可視波長上方変換材料を波
長1.6μm帯のLD光(波長:1.65μm、パワ
ー:40mW)で励起した所、上記実施例7の赤外可視
波長上方変換材料の場合と同様に、目視可能な発光ピー
クが550nm、および660nmの可視領域に観測さ
れた。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の赤外可視
波長上方変換材料は、従来の材料では実用的な感度を有
するものが見当たらなかった光通信波長1.3μm帯、
および従来の材料では難しかった光ファイバ線路検査用
波長1.6μm帯の赤外光に対して良好な変換効率、お
よび感度を有しており、予備励起が不要で、赤外光連続
照射時にも可視発光強度が変化しない、視覚的な赤外光
検出が可能な素子に適用できるため、極めて利用価値の
高いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた本発明の赤外可視波長上方
変換材料を波長1.3μmの赤外光により励起した際の
発光スペクトルを示すグラフである。
【図2】Dy3+、及びEr3+イオンの4f電子のエネル
ギー準位図である。
【図3】従来の赤外可視波長上方変換材料を波長1.3
μmの赤外光により励起した際に得られる発光スペクト
ルを示すグラフである。
【図4】実施例1で得られた本発明の赤外可視波長上方
変換材料を波長1.5μmの赤外光により励起した際の
発光スペクトルを示すグラフである。
【図5】市販品(トーキン社製、IR Catcher
−MarkII)に用いられている赤外可視波長上方変換
材料に波長1.5μm帯の赤外光を照射した際の発光ス
ペクトルの一例を示すグラフである。
【図6】本発明の赤外可視波長上方変換材料を波長1.
3μmの赤外光により励起した際に得られる発光スペク
トルにおける、各発光ピーク強度の励起光強度依存性の
一例をを示すグラフである。
【図7】実施例1で得られた本発明の赤外可視波長上方
変換材料を波長1.3μmの赤外光により励起した際の
発光スペクトルを示すグラフである。
【図8】実施例2で得られた本発明の赤外可視波長上方
変換材料を波長1.3μmの赤外光により励起した際の
発光スペクトルを示すグラフである。
【図9】実施例3で得られた本発明の赤外可視波長上方
変換材料を波長1.3μmの赤外光により励起した際の
発光スペクトルを示すグラフである。
【図10】実施例4で得られた本発明の赤外可視波長上
方変換材料を波長1.3μmの赤外光により励起した際
の発光スペクトルを示すグラフである。
【図11】実施例5で得られた本発明の赤外可視波長上
方変換材料を波長1.3μmの赤外光により励起した際
の発光スペクトルを示すグラフである。
【図12】実施例6で得られた本発明の赤外可視波長上
方変換材料を波長1.3μmの赤外光により励起した際
の発光スペクトルを示すグラフである。
【図13】実施例7で得られた本発明の赤外可視波長上
方変換材料を波長1.3μmの赤外光により励起した際
の発光スペクトルを示すグラフである。
【図14】実施例8で得られた本発明の赤外可視波長上
方変換材料を波長1.3μmの赤外光により励起した際
の発光スペクトルを示すグラフである。
【図15】実施例9で得られた本発明の赤外可視波長上
方変換材料を波長1.3μmの赤外光により励起した際
の発光スペクトルを示すグラフである。
【図16】実施例10で得られた本発明の赤外可視波長
上方変換材料を波長1.3μmの赤外光により励起した
際の発光スペクトルを示すグラフである。
【図17】実施例11で得られた本発明の赤外可視波長
上方変換材料を波長1.3μmの赤外光により励起した
際の発光スペクトルを示すグラフである。
【図18】実施例12で得られた本発明の赤外可視波長
上方変換材料を波長1.3μmの赤外光により励起した
際の発光スペクトルを示すグラフである。
【図19】実施例13で得られた本発明の赤外可視波長
上方変換材料を波長1.3μmの赤外光により励起した
際の発光スペクトルを示すグラフである。
【図20】実施例14で得られた本発明の赤外可視波長
上方変換材料を波長1.3μmの赤外光により励起した
際の発光スペクトルを示すグラフである。
【図21】実施例15で得られた本発明の赤外可視波長
上方変換材料を波長1.3μmの赤外光により励起した
際の発光スペクトルを示すグラフである。
【図22】実施例16で得られた本発明の赤外可視波長
上方変換材料を波長1.3μmの赤外光により励起した
際の発光スペクトルを示すグラフである。
【図23】実施例17で得られた本発明の赤外可視波長
上方変換材料を波長1.3μmの赤外光により励起した
際の発光スペクトルを示すグラフである。
【図24】実施例18で得られた本発明の赤外可視波長
上方変換材料を波長1.3μmの赤外光により励起した
際の発光スペクトルを示すグラフである。
【図25】実施例19で得られた本発明の赤外可視波長
上方変換材料を波長1.3μmの赤外光により励起した
際の発光スペクトルを示すグラフである。
【図26】実施例20で得られた本発明の赤外可視波長
上方変換材料を波長1.3μmの赤外光により励起した
際の発光スペクトルを示すグラフである。
【図27】実施例21で得られた本発明の赤外可視波長
上方変換材料を波長1.3μmの赤外光により励起した
際の発光スペクトルを示すグラフである。
【図28】実施例1〜3、7〜9、10、11、13、
14、18、19で得られた本発明の赤外可視波長上方
変換材料を波長1.3μmの赤外光により励起した際の
発光スペクトルにおける、各発光ピーク強度とDy濃度
との関係を示すグラフである。
【図29】実施例1〜3、7〜9、10、11、13、
14、18、19で得られた本発明の赤外可視波長上方
変換材料を波長1.5μmの赤外光により励起した際の
発光スペクトルにおける、各発光ピーク強度とDy濃度
との関係を示すグラフである。
【図30】実施例4〜9で得られた本発明の赤外可視波
長上方変換材料を波長1.3μmの赤外光により励起し
た際の発光スペクトルにおける、各発光ピーク強度とE
r濃度との関係を示すグラフである。
【図31】実施例4〜9で得られた本発明の赤外可視波
長上方変換材料を波長1.5μmの赤外光により励起し
た際の発光スペクトルにおける、各発光ピーク強度とE
r濃度との関係を示すグラフである。
【図32】実施例7で得られた本発明の赤外可視波長上
方変換材料を波長1.3μm帯の波長可変赤外光により
励起した際の、660nm発光ピーク強度と励起波長と
の関係を示すグラフである。
【図33】実施例7で得られた本発明の赤外可視波長上
方変換材料を波長1.65μmの赤外光により励起した
際の、発光スペクトルを示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 王 宇湖 埼玉県浦和市針ケ谷四丁目7番25号 株 式会社住田光学ガラス内 (56)参考文献 特開 平5−251807(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 2/02 C09K 11/08 CA(STN) JICSTファイル(JOIS)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無機材料からなる赤外可視波長上方変換材
    料において、前記材料が少なくともディスプロシウム
    (Dy)臭化物、次のA群、及び次のB群若しくはC群
    のそれぞれ1種以上を含むことを特徴とする赤外可視波
    長上方変換材料。A群:エルビウム(Er)及びその臭化物 B群:イットリウム(Y)臭化物又は酸素、ふっ素を含
    まないイットリウム化合物 C群:カリウム(K)臭化物又は酸素、ふっ素を含まな
    いカリウム化合物
  2. 【請求項2】無機材料からなる赤外可視波長上方変換材
    料において、前記材料が少なくともディスプロシウム
    (Dy)臭化物、次の群、及び次の群のそれぞれ1
    種以上を含むことを特徴とする赤外可視波長上方変換材
    料。 A群:エルビウム(Er)及びその臭化物 B群:イットリウム(Y)臭化物又は酸素、ふっ素を含
    まないイットリウム化合
  3. 【請求項3】無機材料からなる赤外可視波長上方変換材
    料において、前記材料が少なくともディスプロシウム
    (Dy)臭化物次のA群、及び次のCのそれぞれ1
    種以上を含むことを特徴とする赤外可視波長上方変換材
    料。 A群:エルビウム(Er)及びその臭化物 群:リウム(K)臭化物又は酸素、ふっ素を含まな
    リウム化合物
  4. 【請求項4】無機材料からなる赤外可視波長上方変換材
    料において、前記材料が少なくともディスプロシウム
    (Dy)臭化物、次のA群、次のB群、及び次の群の
    それぞれ1種以上を含むことを特徴とする赤外可視波長
    上方変換材料。 A群:エルビウム(Er)及びその臭化物B群:イットリウム(Y)臭化物又は酸素、ふっ素を含
    まないイットリウム化合物 C群:カリウム(K)臭化物又は酸素、ふっ素を含まな
    いカリウム化合物
JP14058195A 1994-06-21 1995-06-07 赤外可視波長上方変換材料 Expired - Fee Related JP3529195B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14058195A JP3529195B2 (ja) 1994-06-21 1995-06-07 赤外可視波長上方変換材料

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13886594 1994-06-21
JP6-138865 1994-06-21
JP14058195A JP3529195B2 (ja) 1994-06-21 1995-06-07 赤外可視波長上方変換材料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0869025A JPH0869025A (ja) 1996-03-12
JP3529195B2 true JP3529195B2 (ja) 2004-05-24

Family

ID=26471805

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14058195A Expired - Fee Related JP3529195B2 (ja) 1994-06-21 1995-06-07 赤外可視波長上方変換材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3529195B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1805490A1 (en) * 2004-10-28 2007-07-11 Applied Materials, INC. Methods and devices for measuring a concentrated light beam

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0869025A (ja) 1996-03-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5541012A (en) Infrared-to-visible up-conversion material
Reddy et al. Energy transfer based emission analysis of (Tb3+, Sm3+): Lithium zinc phosphate glasses
De Sousa et al. Er 3+: Yb 3+ codoped lead fluoroindogallate glasses for mid infrared and upconversion applications
Li et al. Fluorescence quenching of 5DJ (J= 1, 2 and 3) levels and Judd–Ofelt analysis of Eu3+ in NaGdTiO4 phosphors
Vink et al. Photon cascade emission in SrAlF5: Pr3+
Rodríguez-Carvajal et al. Reddish-orange, neutral and warm white emissions in Eu3+, Dy3+ and Dy3+/Eu3+ doped CdO-GeO2-TeO2 glasses
Aryal et al. Optical and luminescence characteristics of Eu3+-doped B2O3: SiO2: Y2O3: CaO glasses for visible red laser and scintillation material applications
Subrahmanyam et al. Luminescent properties of Tb3+-doped TeO2-WO3-GeO2 glasses for green laser applications
Sobczyk et al. Optical behaviour of samarium doped potassium yttrium double phosphates
Ullah et al. Effective red-orange luminescence and energy transfer from Gd3+ to Eu3+ in lithium gadolinium magnesium borate for optical devices
Muniz et al. Down-and up-conversion processes in Nd3+/Yb3+ co-doped sodium calcium silicate glasses with concomitant Yb2+ assessment
Martínez-Martínez et al. Blue–green–red luminescence from CeCl3-and MnCl2-doped hafnium oxide layers prepared by ultrasonic spray pyrolysis
Brekhovskikh et al. Luminescence of Fluorochlorozirconate Glasses Doped with Manganese Ions
Sruthi et al. Dysprosium concentration-dependent fluorescent properties of antimony lead Oxyfluoroborate glasses
EP0569257B1 (en) Infrared-to-visible up-conversion material, and infrared light identification elements comprising same
Reddy et al. Optical and spectral analysis of Pr3+ doped lithium zinc fluoro telluro phosphate glasses
JP3529195B2 (ja) 赤外可視波長上方変換材料
Gálvez-Sandoval et al. Li 2 O–Al 2 O 3–ZnO–P 2 O 5: Dy 3+/Sm 3+/Eu 3+ glasses for solid-state yellow laser and color tunable phosphor applications
Rao Color tunable photoluminescence in KZABS: Tm3+ glasses under different sources of excitation for photonic applications
Rakov et al. Evaluation of the energy transfer mechanism leading to tunable green-to-red cooperative up-conversion emission in Eu3+-Yb3+ co-doped CaF2 powders
Iezid et al. Spectroscopic and Judd-Ofelt Analysis of Nd3+ Ion Doped Lithium Antimony-Borate Glasses for Visible and Near Infrared Laser Application Compared to Standard Emission at 1.06 μm
JP3529162B2 (ja) 赤外可視波長上方変換材料
Chung et al. Spectroscopic properties and local structure of Eu3+ in Ge–Ga–S–CsBr (or CsCl) glasses
JP3450031B2 (ja) 赤外可視波長上方変換材料
JP3234286B2 (ja) 赤外可視波長上方変換材料及び赤外光検出方法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040224

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040224

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090305

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100305

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100305

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110305

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120305

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120305

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130305

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130305

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140305

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees