JP3525493B2 - 静止画像抽出装置、動画像記録装置および静止画像自動抽出方法 - Google Patents

静止画像抽出装置、動画像記録装置および静止画像自動抽出方法

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JP3525493B2
JP3525493B2 JP14012894A JP14012894A JP3525493B2 JP 3525493 B2 JP3525493 B2 JP 3525493B2 JP 14012894 A JP14012894 A JP 14012894A JP 14012894 A JP14012894 A JP 14012894A JP 3525493 B2 JP3525493 B2 JP 3525493B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビデオカメラなどで撮
影された動画像の中から、代表的な画像を自動的に抽出
する静止画像抽出装置、さらには動画像記録装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の技術として、例えばVTRでは記
録された動画像を管理するための情報を、ビデオテープ
に動画像とともに記録するというものがある。一例とし
て、VISS(VHS Index Search System) について説
明する。VISSとは、VHS方式のVTRにおいて高
速頭出しを行うために開発されたものである。ビデオテ
ープには、通常の画像情報を記録するビデオトラック以
外に、この高速頭出しを行うためのVISS信号を記録
するコントロールトラックが存在する。このVISS信
号は、ビデオテープに画像情報を録画し始めたときに、
コントロールトラックに自動的に記録される。また、ユ
ーザが見たい場面に対してVISS信号を記録すること
もできる。このようにしてビデオテープ上に記録された
VISS信号を利用して、イントロサーチと呼ばれる早
送り再生を行うことができる。イントロサーチとは、早
送り中にVISS信号を見つけると、ある時間だけ再生
状態にし、その後再び早送りするという動作をテープの
終わりまで繰り返すものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
VTRにおいて自動的に記録されるVISS信号は、ビ
デオテープに画像情報を録画し始めたときに記録される
ため、イントロサーチのようにVISS信号の付いてい
る部分の画像を抽出した場合、抽出された画像は動画像
の内容を十分に表現するものではない。また、動画像の
内容を十分に表現する部分にVISS信号を付与しよう
とすると、ユーザが手動で行わなければならず、膨大な
手間がかかる。
【0004】本発明はかかる点に鑑み、動画像の内容を
十分に表現する代表画像を自動的に抽出する静止画像抽
出装置、さらには動画像記録装置を提供することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
【0006】発明の静止画像抽出装置は、動画像を撮
影する際に撮影者がカメラを操作したカメラ操作情報を
取り込むカメラ操作情報獲得手段と、撮像した画像を処
理して得られた画像処理情報を取り込む画像処理情報獲
得手段と、センサーからの信号を処理して得られた撮影
中の撮影状態情報を取り込む撮影状態情報獲得手段と、
前記カメラ操作情報獲得手段からのカメラ操作情報と前
記画像処理情報獲得手段からの画像処理情報と前記撮影
状態情報獲得手段からの撮影状態情報をもとにして、撮
影者が撮影開始操作をしてから撮影終了操作をするまで
の間に撮影された動画像の中から少なくとも1枚の静止
画像を抽出する静止画像抽出手段を備え、前記画像処理
情報はフレーム間差分値を含み、かつ前記静止画像抽出
手段は前記フレーム間差分値がしきい値以上である期間
を除いた中から前記静止画像を抽出するか、または前記
静止画像抽出手段は前記フレーム間差分値が小さいほど
高い評価値を出力する静止画像抽出知識にもとづいて各
画像についての評価値を求め、評価値が高い画像を抽出
する。
【0007】さらに本発明の動画像記録装置は、撮像装
置で撮影した動画像を動画像記録媒体に記録するととも
に、前記静止画像抽出手段で抽出した静止画像の情報を
記録する静止画像情報記録手段を備える。
【0008】
【作用】以上のような構成において、撮影時における撮
影者のズームなどのカメラ操作情報や、画像処理を行っ
て得られる例えばフォーカスやアイリスの信頼性や被写
体の位置や障害物の存在状況などの画像処理情報や、セ
ンサーから得られる例えばパンなどの撮影状態情報をも
とにして評価を行い、評価値が高いか、もしくは一定の
条件を満足する画像を動画像の中から抽出する。これに
よって、抽出される静止画像は動画像の内容を十分に表
現したものとなる。
【0009】また、抽出した静止画像の情報を動画像と
ともに記録することによって、静止画像情報をもとに代
表画像を容易に検索したり、出力したりすることが可能
となる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しながら説明する。図1は本発明の動画像記録媒体の一
実施例を示すものである。図1は動画像記録媒体の一例
としてビデオテープを示すが、ビデオディスクやICメ
モリなどの他の記録媒体であってもよい。
【0011】図1に示すように、ビデオテープには映像
信号とともに、映像信号に対応してフレーム単位で代表
画像の抽出情報を各領域に記録しておく。ここで代表画
像の抽出情報とは、カメラ操作情報と画像処理情報と撮
影状態情報である。尚、ビデオテープのトラックの各領
域に記録する順序は、図に示す順序に限るものではない
ことは言うまでもない。
【0012】カメラ操作とは、ビデオカメラで撮影した
際の録画開始操作やズーム操作、またはフェードや連写
などの撮影効果を出すための操作などであり、録画開始
操作情報は録画開始操作が行われた時点にフラグを立て
て録画開始点を示す情報であり、ズーム操作情報はズー
ム倍率を表す情報である。録画開始操作情報、ズーム操
作情報、フェード操作情報、連写操作情報はともに、ビ
デオカメラのボタン操作をもとに検出可能な情報であ
る。
【0013】画像処理情報は撮像素子で撮像した映像信
号をもとにして自動的もしくは人間が関与して抽出処理
した情報で、例えばフォーカス制御を行うために求めた
映像信号の高周波成分の周波数や大きさ、またはフレー
ム間における輝度信号や色信号の差異を求めたフレーム
間差分値、または映像信号から被写体領域の位置や大き
さなどの情報を抽出したもの、逆光や過順光の状態、コ
ントラスト、さらにはγ補正値や色温度などである。
【0014】撮影状態情報はカメラの撮影状態をセンサ
ーで検出した情報で、例えば角速度センサーによって検
出したパンニングなどのカメラの動き情報、または光量
センサーによる被写体光量や絞り開度センサーで検出し
たレンズの絞り開度、またはレンズ位置検出によるフォ
ーカス距離、測距センサーなどによる被写体までの距離
などがある。
【0015】以上のような代表画像抽出情報を動画像記
録媒体に備えることによって、以降の実施例で説明する
ように動画像中の代表画像を抽出することが可能とな
る。
【0016】次に本発明の静止画像抽出装置の第1の実
施例について説明する。図2に本実施例の構成図を示
す。本実施例は、動画像記録媒体に映像信号とともに代
表画像を抽出するための情報を記録しておき、動画像記
録媒体から代表画像の抽出情報を読み出して評価し、評
価結果にもとづいて1カット(カメラにおいて録画開始
操作をしてから録画終了操作をするまでの間に連続して
撮影された動画像のかたまり)の中から代表的な画像を
静止画像として抽出するものである。
【0017】図2において、1は再生信号入力部、2は
カメラ操作情報獲得部、3は画像処理情報獲得部、4は
撮影状態情報獲得部、5は映像信号獲得部、6は代表画
像抽出情報評価部、7は代表画像管理部、8は代表画像
記憶部、9は出力装置である。以上の構成における各部
の動作について以下で詳細に説明する。
【0018】まず、再生信号入力部1には動画像記録媒
体に記録された情報を再生して入力する。カメラ操作情
報獲得部2および画像処理情報獲得部3および撮影状態
情報獲得部4では、再生信号入力部1に入力された再生
信号からそれぞれカメラ操作情報と画像処理情報と撮影
状態情報を読み出す。本実施例ではコード化された各情
報をデコードする。代表画像抽出情報評価部6は、カメ
ラ操作情報に含まれる録画開始操作情報を検出し、次の
録画開始操作情報を検出するまでの同一カット内の各画
像に対して、カメラ操作情報の中の録画開始操作情報以
外の情報と画像処理情報と撮影状態情報をもとに、各画
像がカットの代表画像として適当な画像であるかどうか
の評価を行う。代表画像として適当であると評価された
画像に関して、代表画像管理部7は映像信号獲得部5か
ら1フレームの画像を取り込み、代表画像記憶部8に記
憶する。出力装置9は代表画像記憶部8に記憶された代
表画像を取り出して出力するものであり、ディスプレイ
やプリンタなどである。なお、代表画像抽出情報評価部
6の動作については、後述の静止画像自動抽出方法の実
施例で詳細に説明する。
【0019】以上の実施例では、動画像記録媒体に映像
信号とともに予め代表画像を抽出するための情報を記録
しておき、動画像記録媒体から代表画像の抽出情報を読
み出して代表画像を抽出する場合について説明を行っ
た。しかし、代表画像を抽出するための情報の一部もし
くは全部が動画像記録媒体に存在しない場合でも、動画
像記録媒体に記録された映像信号を処理することによっ
て、代表画像を抽出するための情報を獲得し、獲得した
情報をもとに代表画像を抽出することができる。これに
ついて以下の第2の実施例の静止画像抽出装置で詳細に
説明する。
【0020】第2の実施例は、映像信号のみからすべて
の代表画像抽出情報を獲得するものである。図3に映像
信号から代表画像抽出情報を獲得する装置の構成例を示
す。図3で10はフレーム間差分値検出部、11はメモ
リ、12は変化量検出部、13はカットチェンジ検出
部、14はカメラワーク検出部、15は動きベクトル検
出部、16はカメラワークパラメータ推定部、17は被
写体情報検出部、18は動領域検出部、19は領域内特
徴量抽出部、20はフォーカス情報検出部、21は高域
通過フィルタ、22は平均値算出部、47はコントラス
ト情報検出部である。以上の構成における各部の動作に
ついて以下で詳細に説明する。
【0021】まず、フレーム間差分値検出部10および
カットチェンジ検出部13の動作について説明する。フ
レーム間差分値検出部10は、動画像信号を1フレーム
遅延させるためのメモリ11と、連続するフレーム間で
動画像信号の差分を求める変化量検出部12からなる。
動画像の連続するフレーム間の差を求める信号は輝度値
やrgb値などを用い、変化量検出部12において画素
単位で連続するフレーム間の画像信号の差分演算を行
い、画素ごとの差分値の総和を求めてフレーム間差分値
として出力する。カットチェンジ検出部13は、フレー
ム間差分値検出部10で求めたフレーム間差分値に対し
て閾値処理をする。すなわち、所定の閾値とフレーム間
差分値との比較を行い、フレーム間差分値が閾値より大
きい場合は、2枚のフレーム間で画像内容が大きく変化
していると考えて、その部分でカットチェンジがあった
と判断する。ビデオカメラでは、録画開始操作を行うこ
とによってカットチェンジが生じるため、逆に画像信号
からカットチェンジを検出することによって録画開始操
作を推定することができる。したがって、カットチェン
ジ検出部13では、閾値を越えるフレーム間差分値が検
出された時点で、録画開始操作情報を出力する。
【0022】なお、図3で示したフレーム間差分値検出
部10の構成は一例であり、図4で示すような他の構成
でもよい。図4で44は動画像信号の1フレームにおけ
る色ヒストグラムを求める色ヒストグラム検出部、45
は求めたヒストグラムを記憶するヒストグラムメモリ、
46は連続するフレーム間で色ヒストグラムの差異を検
出するヒストグラム差分検出部である。図4に示す構成
では、フレーム間で画素ごとの比較を行うのではなくフ
レーム全体で比較を行うものであるが、画面を複数のブ
ロックに分割し、ブロック単位でフレーム間の差分を求
める構成としてもよい。
【0023】次にカメラワーク検出部14について説明
する。まず、動きベクトル検出部15の動作を説明す
る。図5は、検出する動きベクトルの画面内での位置を
説明するための図である。図5(a)は、全画面で水平、
垂直方向にM,N本の直線を格子状に配列した図であ
り、M・N個の交点は検出すべき動きベクトルの位置を
示している。以下M・N個の交点を格子点と呼び、水
平、垂直方向で各々i,j番目の格子点を、 格子点(i,j) (1≦i≦M,1≦j≦N) と呼ぶ。
【0024】本実施例で格子点位置での動きベクトル
は、各格子点の周辺で複数の代表点を選び、代表点マッ
チングにより求める。図5(b)は、図5(a)の格子点
(i,j)近傍を拡大した図であり、格子点とその周辺
の(2・m+1)・(2・n+1)個の代表点の位置関係を示す。以
下、格子点(i,j)の代表点のうち、水平、垂直方向
にそれぞれk,l番目のものを、 代表点(i,j,k,l) (-m≦k≦m,-n≦l≦n) と呼ぶ。図5(b)からわかるように、代表点(i,j,
0,0)は格子点(i,j)に等しい。
【0025】以下、動きベクトル検出部15の具体的な
ブロック図を示した図6を用いて、動きベクトルを求め
る方法を説明する。動きベクトル検出部15の入力は映
像信号であり、rフレームに1回(r:所定数)入力さ
れるように設定されているとする。ここで、ある時刻t
の画像を第0フレーム目の画像とし、以後、時刻(t+
τ)の画像を第(30・τ)フレーム目の画像と呼ぶこ
とにする。
【0026】今、第Rフレーム目の画像が入力されたも
のとする。入力画像はまず、BPF23においてバンド
パスフィルタに通される。ここで座標位置(x,y)で
のBPF処理後の画像の値をI(x,y)とする。
【0027】一方、代表点値記憶部24は、rフレーム
前すなわち第(R−r)フレーム目のBPF処理後の画
像の代表点の値が記憶されている。すなわち、代表点
(i,j,k,l)の値Y(i,j,k,l)が記憶される。
【0028】 Y(i,j,k,l)=I(pos_x(i,k),pos_y(j,l)) 1≦i≦M,1≦j≦N,-m≦k≦m,ーn≦l≦n pos_x(i,k):代表点(i,j,k,l)のx座標 pos_y(i,k):代表点(i,j,k,l)のy座標 マッチング部25は、BPF23からBPF処理後の画
像I(x,y)を、代表点値記憶部24からrフレーム
前の代表点の値Y(i,j,k,l)を入力し、代表点マッチン
グにより各格子点での動きベクトルを求める。即ち、格
子点(i,j)に関して、以下の(数1)で示すよう
に、Kが最小となるg,hを(2・G)・(2・H)の範囲内(−G
≦g≦G,−H≦h≦H)で探索することにより、動き
ベクトル(g,h)が求まる。
【0029】
【数1】
【0030】代表点値記憶部24の内容は、マッチング
部25の処理が終了した後、更新される。具体的には、
代表点位置記憶部26において記憶されている代表点の
座標 pos_x(i,j,k,l)、pos_y(i,j,k,l) 1≦i≦M,1≦j≦N,-m≦k≦m,ーn≦l≦n を用いて、第Rフレーム目のBPF処理後の画像の代表
点での値を記録する。
【0031】以上のようにして、入力された画像とrフ
レーム前の画像の2枚の画像から動きベクトルを求める
ことができる。
【0032】次に、カメラワークパラメータ推定部16
において、動きベクトルからカメラワークパラメータを
推定する方法を説明する。
【0033】動画像から推定できるカメラワークは、カ
メラの水平、垂直方向の変化(パンニング、チルティン
グ)、カメラ画角の変化(ズーミング)、カメラの水平
・垂直・前後の位置の変化(トラッキング、ブーミン
グ、ドリーイング)などが考えられる。本実施例では簡
単のため、パンニング、チルティング、ズーミングの3
種類の操作を推定する方法を説明する。
【0034】まず、上記3種類のカメラワークによっ
て、カメラの撮像面に投影された点がどのように移動す
るか考える。図7はカメラの撮像面と被写体の位置関係
を示す図であり、カメラの空間の3次元座標を(x,y,z)
で表し、撮像面上の2次元座標を(X,Y)で表してい
る。また、カメラの位置を3次元座標の原点とし、カメ
ラの光軸をz軸とする。撮像面はz=F(F:焦点距
離)に位置し、被写体の任意の点の座標u1=(x1,y
1,z1)が撮像面のU1=(X1,Y1)に投影されるこ
とを示している。ここで被写体の座標と撮像面上の座標
との関係は、(数2)で表せる。
【0035】
【数2】
【0036】図7の座標を用いて、まずズーミングによ
る、被写体の座標の撮像面上の移動を考える。図8(a)
は、焦点距離の変化によって起こるズーミングを示した
ものである。同図に示すように、焦点距離がFからF’
に変化したとき、u1の被写体の投影がU1=(X1,Y
1)からU2=(X2,Y2)に移動する。ただし、(数
2)からU2はU2=U1・F’/F=f・U1を満たす。
ただし、f=F’/Fである。
【0037】同様にして図8(b)を用いてパンニング、
チルティングの場合を考える。パンニング、チルティン
グはそれぞれカメラをy軸、x軸について回転する操作
に等しい。同図のようにカメラがx軸についてθxだけ
回転した場合、被写体の空間での座標u1はu3に移動す
る。ただし、u3は(数3)をみたす。
【0038】
【数3】
【0039】xに関する回転角θxが十分小さいと仮定
すると、移動後の撮像面上の座標U3=(X3,Y3)に対
して(数2)の関係から X3=X1、Y3=Y1+F・θx の関係が導かれる。これを一般化すると、x軸、y軸に
対してともに回転するカメラ操作の場合、任意の座標の
操作前後の関係は以下のように表すことができる。
【0040】U3=U1+P ただし、P=(px,py) px、py:x軸、y軸の回転成分 以上のことからズーミング、パンニング、チルティング
を合成した一般的なカメラ操作に対して、カメラ操作前
後の座標U1=(X1,Y1)、U’=(X’,Y’)は
U’=f・U+Pを満たすことがわかる。以後fをズー
ム要素、Pを回転ベクトルと呼ぶ。従って、ズーム要素
と回転ベクトルを求めることにより、カメラの操作量を
推定することができることがわかる。
【0041】以下に、動きベクトル検出部15で求めた
動きベクトルから、ズーム要素と回転ベクトルを推定す
る方法を説明する。ここで、格子点(i,j)に関し
て、位置(2次元座標)をUi,j、動きベクトル検出部
15で求められた動きベクトルをvi,jとする。今、ズ
ーム要素f、回転ベクトルPのカメラ操作が起こったと
き、格子点(i,j)は U’i,j(f,P)=f・Ui,j +P の位置に移動するはずである。従って実際に起こったカ
メラ操作のf、Pを推定するには、実際に移動した位置 Ureali,j=Ui,j+vi,j との誤差 E(f,P)=Σ(U’i,j(f,P)−Ureali,j)2 が最小になるようなf、Pを求めればよい。誤差Eは
f、Pに関して2次式なので、誤差Eを最小とするf、
Pは(数4)に示すように一意に決まる。
【0042】
【数4】
【0043】但し、<・,・>は内積を示す。したがっ
て、カメラワークパラメータ推定部16では、動きベク
トル検出部15から動きベクトルvi,jと格子点位置U
i,jを入力し、(数4)を用いてf,Pを計算することに
より、ズーミング、パンニング、チルティングの各カメ
ラワークパラメータを推定することができる。
【0044】次に被写体情報検出部17の動作について
説明する。被写体情報検出部17はビデオカメラで被写
体をトラッキングしている状態において、被写体の位置
や大きさ、色などの被写体情報を抽出するものである。
すなわち、カメラワーク検出部14でパンニングを検出
し、さらに動領域検出部18で動領域を検出できた場合
に対して、領域内特徴量抽出部19で動領域から領域内
の特徴量を抽出する。動領域検出部18における動作を
さらに詳述する。
【0045】動領域検出部18には、動きベクトル検出
部15で検出した画面内のM・N個の格子点の動きベク
トルvi,jと、カメラワーク検出部14で検出したパン
ニングによるカメラの動きベクトルVp が入力される。
動領域検出部18では、(数5)を満たす格子点を抽出
し、抽出した格子点の連結関係にもとづいて、パンニン
グによるカメラの動きベクトルとは異なる領域を抽出す
る。
【0046】
【数5】
【0047】領域内特徴量抽出部19では、動領域検出
部18で検出した動領域から領域内の特徴量として、重
心位置と面積と色を抽出する。
【0048】次にフォーカス情報検出部20の動作につ
いて説明する。フォーカス情報検出部20は画像のピン
ボケ状態を検出するためのもので、画像の高周波成分の
量をもとにしている。すなわち、画像がレンズの焦点ず
れなどでぼけた状態では映像信号の高周波成分の値が小
さくなる。このため、高域通過フィルタ21で画像の高
周波成分を取り出し、平均値算出部22で画面全体、も
しくは指定領域内での高周波成分の平均値を求める構成
としている。
【0049】次にコントラスト情報検出部47の動作に
ついて説明する。コントラスト情報の検出は、輝度ヒス
トグラム検出部48で1フレームの輝度ヒストグラムを
求め、求めたヒストグラムをもとにヒストグラム偏り量
検出部49でヒストグラムの偏りを検出し、これをコン
トラスト情報とする。ここでヒストグラムの偏りの尺度
の一例としては、輝度ヒストグラムの低輝度部分と高輝
度部分の度数の多い方の値とする。なお、ヒストグラム
の偏りの尺度はこれに限ったものではなく、典型的な輝
度のヒストグラム分布からのずれ量などとしてもよい。
【0050】以上のようにして映像信号を処理すること
によって、代表画像を抽出するための情報を獲得するこ
とができる。本実施例ではγ補正値、色温度、逆光や過
順光状態、被写体光量などについては記載しなかった
が、これらの情報も映像信号を処理することによって獲
得することができる。代表画像を抽出するための情報を
獲得した後、獲得した情報をもとに代表画像を抽出する
構成と手法については静止画像抽出装置の第1の実施例
と同様であり、説明は省略する。
【0051】以上説明した代表画像抽出情報を獲得する
装置は、動画像記録媒体に代表画像を抽出するための情
報が存在しない場合に、動画像記録媒体から読み込んだ
映像信号をもとにして代表画像抽出情報を獲得するもの
であったが、同様にしてビデオカメラで撮影中に、撮像
素子から取り込んだ映像信号をもとにして代表画像抽出
情報を獲得することもできる。この場合の構成は図3と
同様であり説明は省略するが、ビデオカメラに備えたセ
ンサーによって検出可能な代表画像抽出情報が存在する
場合は、映像信号から代表画像抽出情報を獲得する必要
がないことはいうまでもない。さらに、ビデオカメラで
撮影中に獲得した代表画像抽出情報は、映像信号ととも
に動画像記録媒体に記録してもよい。
【0052】次に本発明の動画像記録装置の実施例の構
成を図9に示す。本実施例はビデオカメラに静止画像抽
出装置を備えた構成であり、ビデオカメラで撮影中に代
表画像として抽出する静止画像を決定し、動画像記録媒
体に映像信号を記録するとともに抽出する静止画像の情
報を記録するものである。図9で本実施例の動画像記録
装置27は、カメラ操作情報獲得部28、画像処理情報
獲得部29、撮影状態情報獲得部30、映像信号獲得部
31、代表画像抽出情報評価部32、静止画像情報記録
部33、映像信号記録部34からなる。以上の構成にお
ける各部の動作について以下で詳細に説明する。
【0053】カメラ操作情報獲得部28は、ビデオカメ
ラで撮影した際の録画開始操作やズーム操作、またはフ
ェードや連写などの撮影効果を出すための操作などの情
報を獲得する部分である。録画開始操作情報は録画開始
操作が行われた時点にフラグを立てて録画開始点を示す
情報であり、ズーム操作情報はズーム倍率を表す情報で
ある。録画開始操作情報、ズーム操作情報、フェード操
作情報、連写操作情報はともに、ビデオカメラのボタン
操作をもとに検出する。画像処理情報獲得部29は、撮
像素子で撮像した映像信号を処理した情報を獲得する部
分で、例えばフォーカス制御を行うために求めた映像信
号の高周波成分の周波数や大きさ、またはフレーム間に
おける輝度信号や色信号の差異を求めたフレーム間差分
値、または映像信号から求めた被写体領域の位置や大き
さなどの情報、逆光や過順光の状態、コントラスト、さ
らにはγ補正値や色温度などを抽出する。撮影状態情報
獲得部30は、カメラの撮影状態をセンサーで検出した
情報を獲得する部分で、例えば角速度センサーによって
検出したパンニングなどのカメラの動き情報、または光
量センサーによる被写体光量や絞り開度センサーで検出
したレンズの絞り開度、またはレンズ位置検出によるフ
ォーカス距離、測距センサーなどによる被写体までの距
離などを獲得する。
【0054】代表画像抽出情報評価部32は、カメラ操
作情報に含まれる録画開始操作情報を検出し、次の録画
開始操作情報を検出するまでの同一カット内の各画像に
対して、カメラ操作情報の中の録画開始操作情報以外の
情報と画像処理情報と撮影状態情報をもとに、各画像が
カットの代表画像として適当な画像であるかどうかの評
価を行う。代表画像として適当であると評価された画像
に関して、静止画像情報記録部33を介して静止画像情
報を記録媒体35の静止画像情報記録媒体に記録する。
なお、代表画像抽出情報評価部32の動作については、
後述の静止画像自動抽出方法の実施例で詳細に説明す
る。
【0055】以下では、静止画像情報記録部33で記録
する静止画像情報についてさらに説明する。静止画像情
報とは、代表画像抽出情報評価部32で代表画像として
適当であると評価された静止画像そのもの、または縮小
などの画像処理したもの、または静止画像に対応する動
画像記録媒体上の格納位置情報、または静止画像に対応
する動画像に付与したフラグなどである。
【0056】静止画像情報が静止画像そのもの、または
縮小した画像の場合は、映像信号獲得部31と映像信号
記録部34によってカメラで撮影した動画像を記録する
動画像記録媒体上の記録位置とは異なる位置、または動
画像を記録する動画像記録媒体とは異なる記録媒体に静
止画像情報である画像を記録する。たとえば動画像記録
媒体がビデオテープの場合は、静止画像情報の画像だけ
をまとめてテープの先頭部分、もしくはテープの終端部
分に記録するか、またはテープとは別に備えたICメモ
リに静止画像情報だけを記録する。
【0057】静止画像情報が静止画像に対応する動画像
記録媒体上の格納位置情報の場合は、映像信号獲得部3
1と映像信号記録部34によってカメラで撮影した動画
像を記録する動画像記録媒体上の記録位置とは異なる位
置、または動画像を記録する動画像記録媒体とは異なる
記録媒体に、静止画像情報である静止画像に対応する動
画像記録媒体上の格納位置情報を記録する。
【0058】静止画像情報が静止画像に対応する動画像
に付与したフラグの場合は、映像信号獲得部31と映像
信号記録部34によってカメラで撮影した動画像を記録
する動画像記録媒体上の記録位置と同じ位置に静止画像
情報を記録する。すなわち、たとえば1フレーム単位で
記録する映像信号の先頭部分に静止画像情報のフラグを
記録する。
【0059】以上のようにしてビデオカメラで撮影した
映像信号を動画像記録媒体に記録するとともに、撮影し
た動画像の中から代表画像を抽出し、代表画像の静止画
像情報を記録媒体に記録する。これによって記録された
静止画像情報を読みだして代表画像をディスプレイやプ
リンタに出力することが可能となる。
【0060】次に本発明における静止画像自動抽出方法
の実施例を説明する。静止画像自動抽出方法は、図2の
代表画像抽出情報評価部6および図9の代表画像抽出情
報評価部32における処理方法である。
【0061】本発明の静止画像自動抽出方法は、録画開
始操作をしてから録画終了操作をするまでの間に連続し
て撮影された動画像の中から、代表的な画像を静止画像
として自動的に抽出するものである。ここで代表的な画
像とは、撮影者の意図、撮影された画像の状態、被写体
の状態をもとに評価して選びだした画像をいう。
【0062】撮影者の意図は、ズームやパンなどのカメ
ラワークに反映される。すなわち、ズームインしている
ときは、注目している被写体が画面に存在する場合であ
り、重要な画像と考えられる。また、パンしているとき
は、ある場面から別の場面に移動している最中であり、
重要ではないと考えられる。さらに、パンしている場合
でも、トラッキングしている被写体が存在する場合は、
重要であると考えられる。このようにカメラワークから
撮影者の意図を推定し、重要な部分を代表画像として抽
出することが望ましい。
【0063】撮影された画像の状態とは、撮影時にフォ
ーカス制御がうまく行われていない場合のぼけた画像状
態や、アイリス制御が不適切な場合の過順光や逆光の状
態、さらにはγ補正が不適切な場合などの状態、コント
ラストの悪い状態、または絞りやフォーカスの調整中の
状態などをいう。これらの画像状態は、ビデオカメラで
の撮影時におけるフォーカス制御やアイリス制御の情
報、またはγ補正値をもとに判断することができる。ま
た、フォーカス制御やアイリス制御、γ補正、コントラ
ストの情報がない場合であっても、映像信号を処理する
ことによって求めることが可能である。これらの画像状
態を評価して、代表画像としては画像状態が良好なもの
を抽出することが望ましい。
【0064】被写体の状態とは、撮影している被写体の
位置や大きさなどの状態、撮影中にカメラの前を人が横
切った場合などの障害物の存在状況、撮影中にフラッシ
ュが光った場合などの状態、被写体にスポットライトが
照射されている状態などをいう。被写体の位置や大きさ
に関しては、位置がカメラの中央で面積が大きいほうが
望ましく、障害物は存在しない方が望ましい。また、フ
ラッシュが光った場合の画像は代表画像として抽出しな
い方が望ましい。また、スポットライトが照射されてい
る画像は注目画像であり、代表画像として抽出すること
が望ましい。
【0065】ここで、被写体の位置や面積の検出方法に
関しては、第3の実施例において図3の被写体情報検出
部17で説明している。また、フラッシュや障害物の検
出方法に関しては、図3のフレーム間差分値検出部10
で求めたフレーム間差分値をもとに検出可能である。す
なわち、フラッシュはフレーム間差分値が急変するた
め、所定のしきい値をもとに検出できる。障害物の場合
は、画面の中に障害物が入るときと画面から障害物が出
るときにフレーム間差分値が変化するため、フレーム間
差分値が所定のしきい値を越えてから、所定の時間内に
再びフレーム間差分値がしきい値を越える場合は、障害
物が画面内に存在するとして検出できる。また、スポッ
トライトの照射は、被写体光量をもとに検出することが
できる。
【0066】以上のような代表画像を抽出するための知
識に基づいて、以下では具体的な代表画像の抽出手法を
説明する。本実施例の構成例を図10に示す。図10で
36は重み付け加算部、37はゲート信号発生部、38
はゲート部、39は最大値検出部である。重み付け加算
部36にはズーム倍率と被写体情報が入力され、それぞ
れの信号に重みを付けて加算する。ここで、被写体情報
はカメラで被写体をトラッキングしているときに得られ
る情報で、トラッキング時の被写体の位置と大きさをも
とにしている。被写体情報は、被写体位置がカメラの中
心に近いほど、また被写体の面積が大きいほど大きな値
になるようにする。ゲート部38は、ゲート信号発生部
37のゲート信号をもとにスイッチのオン、オフを行
う。最大値検出部39は、ゲート部38から入力される
値の最大値を検出する。
【0067】ゲート信号発生部37は、パン信号と映像
信号の高周波成分値とフレーム間差分値などをもとにゲ
ート信号を発生する。ゲート信号の発生方法を図11に
示す。図11(a)はパン信号で、パンニング中が0
で、パンしていないときが1となる信号である。(b)
は映像信号の高周波成分値であり、値が小さいほど画像
がぼけた状態であることを意味する。(c)は(b)の
信号をしきい値処理して2値化したものであり、しきい
値以下の場合は0にしている。(d)はフレーム間差分
値である。(e)は(d)の信号をしきい値処理し、し
きい値以上の場合は0にし、さらに(d)の信号がしき
い値を越えてから所定時間内に再びしきい値を越えた場
合は、0と0の間の区間も0にする処理を行う。
【0068】すなわち、単独でフレーム間差分値が大き
くなる場合は、フラッシュなどによる画像異常が発生し
たものと判断し、フレーム間差分値がしきい値以上であ
る期間だけ0にする。しかし、前述したように障害物が
カメラの前を通過する場合には、フレーム間差分値は複
数のピークをとるため、障害物が画面の中に存在する期
間はフレーム間差分値がしきい値以下であっても0にす
る。以上のようにして2値化した(a)(c)(e)の
3信号の論理積をとることによって、ゲート信号を発生
する。
【0069】以上のようにして図10で示した構成で評
価値が最大値となる画像を求めることによって、パンし
ている期間や画像がぼけた期間、さらにフラッシュや障
害物が存在する期間を除いた中から、ズーム倍率が高
く、被写体が画面中央に大きく写っている画像を代表画
像として抽出することができる。なお、最大値検出部3
9で最大値を検出するのは、1カット全体であっても、
または1カット内の複数の区間であってもよい。
【0070】なお、図10では重み付け加算部36とゲ
ート信号発生部37とゲート部38の構成によって複数
の入力からひとつの評価値を求めているが、この構成に
限ったものではなく、ファジィ推論などのルールに基づ
いたものや、ニューラルネットワークによって求める構
成も可能である。さらに、本実施例の構成にはγ補正値
や被写体光量、逆光や過順光状態、絞り開度、コントラ
スト、フォーカス距離に関する情報の処理を示さなかっ
たが、これらの信号も同様にして利用することができ
る。すなわち、γ補正値や絞り開度やフォーカス距離の
値が変動しているとき、また逆光や過順光状態のときに
は代表画像として抽出しないようにゲート信号を発生さ
せてもよい。また、被写体光量からスポットライトが照
射されていることを検出して評価値を高くするようにし
てもよい。
【0071】図12に静止画像自動抽出方法の他の構成
例を示す。本実施例ではズーム倍率やフレーム間差分値
などの入力情報から評価値を算出し、各評価値に重み付
け加算を行った総合評価値の最大値を求める構成であ
る。図12において、50は評価値算出部であり、各入
力情報に対して評価値を求める。例えば入力情報がズー
ム倍率であれば、倍率が高いほど高い評価値を出力す
る。また、入力情報がフレーム間差分値であれば、差分
値が小さいほど高い評価値を出力する。また、入力情報
がコントラストであれば、コントラストが高いほど高い
評価値を出力する。
【0072】以上のようにして図12で示した構成で評
価値が最大値となる画像を求めることによって、コント
ラストが高くて画像がぼけておらず、さらにフラッシュ
や障害物が存在するような画像ではなく、ズーム倍率が
高く、被写体が画面中央に大きく写っている画像を代表
画像として抽出することができる。
【0073】以上の実施例では静止画像を抽出する際
に、ズーム倍率と被写体情報のひとつである被写体の大
きさは独立な情報として利用する構成であったが、本実
施例の静止画像自動抽出方法では、ズーム倍率と被写体
距離から被写体の相対的な大きさに関連した評価値を推
定して静止画像を自動抽出する構成である。
【0074】撮像装置で撮像された被写体の大きさはズ
ーム倍率に比例し、被写体距離に反比例する。したがっ
て、撮影中の被写体が同一であれば、撮像された被写体
の相対的な大きさはズーム倍率と被写体距離から推定で
きる。
【0075】本実施例の静止画像自動抽出方法の構成を
図13に示す。図13で51は評価値算出部であり、5
1aはズーム倍率と被写体距離を入力として被写体の相
対的な大きさに関連した評価値を出力する評価値算出部
である。以下、評価値算出部51aの動作についてさら
に詳しく説明する。
【0076】いま、ズーム倍率の最大値をZmax 、被写
体距離として対象とする範囲内の最大距離をDmax とす
る。このとき、被写体距離として対象とする範囲内の最
小距離は、Dmax/Zmax となる。ここで評価値算出部
51aにズーム倍率zと被写体距離dが入力されると、
s=z・Dmax/dに基づいて評価値sが求められる。
【0077】尚、d≧Dmax のときd=Dmax、d≦Dm
ax/Zmax のときd=Dmax/Zmaxである。このように
して求めた評価値sは、撮像された被写体の大きさに比
例した値となる。
【0078】以上のようにして評価値算出部51で求め
た評価値をもとに、重み付け加算部36、最大値検出部
39から代表画像を抽出する方法は前実施例ですでに述
べた通りであり、説明は省略する。なお、本実施例で代
表画像を抽出するために利用している入力情報はズーム
倍率と被写体距離以外には、コントラストとフレーム間
差分値のみであるが、高周波成分などその他の入力情報
を用いてもよい。
【0079】また、被写体距離の検出は赤外線センサー
や超音波センサーなどの測距センサーを用いて直接検出
する方法や、または合焦時のフォーカスレンズ位置をも
とに被写体距離を演算して算出する方法がある。
【0080】以上説明した静止画像自動抽出方法の実施
例の構成は、撮影者が撮影開始操作をしてから撮影終了
操作をするまでの間に撮影された動画像のすべてに対し
て評価を行って代表画像を抽出しているが、撮影者が撮
影開始操作をしてから所定時間経過後の画像から評価を
行い、所定の条件を満足した時点の画像を代表画像とし
て抽出する構成でもよい。以下ではこの構成の実施例に
ついて説明する。
【0081】本実施例の構成を図14に示す。図14に
おいて、40はタイマー、41はゲート部、42は評価
部である。タイマー40は、撮影開始操作が行われてか
らの経過時間を測定し、撮影開始から一定時間が経過し
た時点でゲート部41のゲートを開くようにゲート信号
を発生する。評価部42はゲート部41を通過したフォ
ーカスの高周波成分値と、フレーム間差分値が条件を満
足しているかどうかの評価を行う。評価部42での条件
は、フォーカスの高周波成分値が所定のしきい値以上
で、かつフレーム間差分値が所定のしきい値以下である
という条件である。評価部42では条件が満足された時
点でそれ以降の評価を中止し、条件が満足された時点の
静止画像を代表画像として抽出する。なお、本実施例で
は評価に用いた信号はフォーカスの高周波成分値とフレ
ーム間差分値のふたつだけであるが、パンやズームなど
の他の信号を用いてもよい。
【0082】さらに静止画像自動抽出方法の別の実施例
の構成を説明する。本実施例の構成を図15に示し、図
14と同一のものには同一番号を付け説明は省略する。
本実施例は、撮影開始操作から撮影終了操作までの間に
撮影された画像の数に一定比率を乗じた画像数から評価
を行い、所定の条件を満足した時点の画像を代表画像と
して抽出するものである。図15の構成では撮影開始操
作から撮影終了操作までの間に撮影された画像に対し、
中間フレーム以降の画像を評価するものである。このた
めに中間フレーム検出部43において、撮影開始操作か
ら撮影終了操作までに撮影されたフレームの中間フレー
ムを検出し、中間フレームを検出した時点でゲート部4
1のゲートを開くようにゲート信号を発生する。ゲート
部41および評価部42の動作は図14の構成と同様で
あり、説明は省略する。
【0083】
【発明の効果】
【0084】以上説明したように、本発明の静止画像抽
出装置は、画像抽出情報をもとにして、動画像の中から
動画像の内容を十分に表現する静止画像を代表画像とし
て抽出することが可能となり、動画像の内容を短時間で
把握することができる。
【0085】さらに、本発明の動画像記録装置は、カメ
ラで撮影した映像信号を動画像記録媒体に記録するとと
もに、撮影した動画像の中から代表画像を抽出し、代表
画像の静止画像情報を記録媒体に記録することによっ
て、記録された静止画像情報を読みだして代表画像をデ
ィスプレイやプリンタに高速に出力することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の動画像記録媒体を示す図
【図2】本発明の第1の実施例の静止画像抽出装置の構
成を示すブロック図
【図3】本発明の第2の実施例の静止画像抽出装置にお
ける代表画像情報抽出装置の構成を示すブロック図
【図4】第2の実施例におけるフレーム間差分値検出部
の他の構成を示すブロック図
【図5】(a)は第2の実施例の静止画像自動抽出装置
における動きベクトル検出部における動きベクトルを検
出する格子点を示す図 (b)は図5(a)の格子点(i,j)近傍を拡大した図
【図6】第2の実施例における動きベクトル検出部の構
成を示すブロック図
【図7】カメラの撮像面と被写体の位置関係を示す図
【図8】(a)はズーミングでのカメラの撮像面と被写
体の位置関係を示す図 (b)はチルティングでのカメラの撮像面と被写体の位
置関係を示す図
【図9】本発明の実施例の動画像記録装置の構成を示す
ブロック図
【図10】本発明の第1の実施例の静止画像自動抽出方
法の代表画像抽出情報評価部の構成を示すブロック図
【図11】(a)〜(e)は本発明の第1の実施例の静
止画像自動抽出方法のゲート信号発生部の動作を示す図
【図12】本発明の第2の実施例の静止画像自動抽出方
法の代表画像抽出情報評価部の構成を示すブロック図
【図13】本発明の第3の実施例の静止画像自動抽出方
法の代表画像抽出情報評価部の構成を示すブロック図
【図14】本発明の第4の実施例の静止画像自動抽出方
法の代表画像抽出情報評価部の構成を示すブロック図
【図15】本発明の第5の実施例の静止画像自動抽出方
法の代表画像抽出情報評価部の構成を示すブロック図
【符号の説明】
1 再生信号入力部 2 カメラ操作情報獲得部 3 画像処理情報獲得部 4 撮影状態情報獲得部 5 映像信号獲得部 6 代表画像抽出情報評価部 7 代表画像管理部 8 代表画像記憶部 9 出力装置 28 カメラ操作情報獲得部 29 画像処理情報獲得部 30 撮影状態情報獲得部 31 映像信号獲得部 32 代表画像抽出情報評価部 33 静止画像情報記録部 36 重み付け加算部 37 ゲート信号発生部 38 ゲート部 39 最大値検出部 40 タイマー 41 ゲート部 42 評価部 43 中間フレーム検出部 50 評価値算出部 51 評価値算出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−186079(JP,A) 特開 平6−165009(JP,A) 特開 平6−217254(JP,A) 特開 平6−165107(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 5/225,5/76 - 5/956

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動画像を撮影する際に撮影者がカメラを
    操作したカメラ操作情報を取り込むカメラ操作情報獲得
    手段と、撮像した画像を処理して得られた画像処理情報
    を取り込む画像処理情報獲得手段と、センサーからの信
    号を処理して得られた撮影中の撮影状態情報を取り込む
    撮影状態情報獲得手段と、前記カメラ操作情報獲得手段
    からのカメラ操作情報と前記画像処理情報獲得手段から
    の画像処理情報と前記撮影状態情報獲得手段からの撮影
    状態情報をもとにして、撮影者が撮影開始操作をしてか
    ら撮影終了操作をするまでの間に撮影された動画像の中
    から少なくとも1枚の静止画像を抽出する静止画像抽出
    手段を備え、 前記画像処理情報はフレーム間差分値を含み、かつ前記
    静止画像抽出手段は前記フレーム間差分値がしきい値以
    上である期間を除いた中から前記静止画像を抽出する
    か、または前記静止画像抽出手段は前記フレーム間差分
    値が小さいほど高い評価値を出力する静止画像抽出知識
    にもとづいて各画像についての評価値を求め、評価値が
    高い画像を抽出することを特徴とする静止画像抽出装
    置。
  2. 【請求項2】 動画像を撮影する際に撮影者がカメラを
    操作したカメラ操作情報を取り込むカメラ操作情報獲得
    手段と、撮像した画像を処理して得られた画像処理情報
    を取り込む画像処理情報獲得手段と、センサーからの信
    号を処理して得られた撮影中の撮影状態情報を取り込む
    撮影状態情報獲得手段と、前記カメラ操作情報獲得手段
    からのカメラ操作情報と前記画像処理情報獲得手段から
    の画像処理情報と前記撮影状態情報獲得手段からの撮影
    状態情報をもとにして、撮影者が撮影開始操作をしてか
    ら撮影終了操作をするまでの間に撮影された動画像の中
    から少なくとも1枚の静止画像を抽出する静止画像抽出
    手段と、撮像装置で撮像した動画像を動画像記録媒体に
    記録するとともに、前記静止画像抽出手段で抽出した静
    止画像の情報を記録する静止画像情報記録手段を備え、 前記画像処理情報はフレーム間差分値を含み、かつ前記
    静止画像抽出手段は前記フレーム間差分値がしきい値以
    上である期間を除いた中から前記静止画像を抽出する
    か、または前記静止画像抽出手段は前記フレーム間差分
    値が小さいほど高い評価値を出力する静止画像抽出知識
    にもとづいて各画像についての評価値を求め、評価値が
    高い画像を抽出することを特徴とする動画像記録装置。
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