JP3517831B2 - ヒートシンク並びにその製造方法 - Google Patents
ヒートシンク並びにその製造方法Info
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Description
放熱を促すヒートシンクに関するものであって、特に冷
却効率が向上するヒートシンク並びにこのものを効果的
且つ経済的に製造する方法に係るものである。
促すヒートシンクの研究開発を行っており、すでに多く
の特許出願に関与している。これらはいずれも例えばア
ルミニウム素材を塑性加工し、基板部から放熱フィンを
多数立ち上がるように形成したものであるが、この放熱
フィンの高さ等、直接冷却性能にかかわる形状設定等は
従来の斯界の常識を超えた仕様を得ている。
ンのCPU等の放熱部材として用いられるものである
が、市場においてはより一層の処理速度の向上が求めら
れる傾向にあり、クロック周波数の上昇及びゲート数の
増加に伴うCPU等の発熱量の増大は避けられない状況
にある。
CPU等のパッケージ上面の数倍の底面積を有するヒー
トシンクを用いるとともに、パッケージ上面とヒートシ
ンクの基板部の底面との間に、ヒートシンクの素材より
も熱伝導率の高い素材から成る金属板を介在させること
が行われている。具体的な構成の一例を図8に示すと、
ヒートシンク1′における基板部2′の底面に対して、
この底面と同形状の金属板をブレージング、ネジ止め等
の手法によって固定した後に、このものをCPU等の電
子部品E′のパッケージ上面に接触、固定させているも
のである。
部品E′で発生した熱を一旦金属板全域に分散させて、
ここからヒートシンク1′の底面全域に熱を伝導するこ
とが可能となり、ヒートシンク1′の放熱効率の向上が
図れるものである。
2′の底面に対する金属板の固定は、ネジ等の部材及び
工数を要するためコスト高の要因となるなるばかりでな
く、全面で完全に密着することは困難であって、熱伝導
のロスを生ずるため充分な性能向上は望めないものであ
る。
2′の底面に対する金属板の固定を行う場合には、ブレ
ージングの前にアルミニウム素材から成るヒートシンク
1′の基板部2′の接合面にメッキあるいは金属溶射な
どの表面処理を施してブレージング可能な状態にしなけ
ればならない。しかしこのようにすでに放熱フィン3′
の形成されているヒートシンク1′にこれらの処理を施
すことは、大幅なコスト高を招くばかりでなく、ブレー
ジング時の加熱による放熱フィン3′の軟化による強度
低下、変形を引き起こしてしまうものであった。
た後に金属板の後付け加工を行う手法では、繊細な放熱
フィン3′を不用意に曲げてしまうことが多々発生する
ため、歩留りを悪くしてしまっている。
慮してなされたものであって、発熱部材からヒートシン
クへの熱伝導を促すことのできる構造を得るにあたっ
て、より低価格且つ良好な歩留りで実現することのでき
る新規なヒートシンク並びにその製造方法を開発するこ
とを技術課題としたものである。
ヒートシンクは、作動時に放熱を必要とする電子部品に
対し直接接する基板部と、この基板部から突出する放熱
フィンとを具えて成る放熱部材において、前記基板部
は、放熱フィンが形成される主基板部と、この主基板部
における前記放熱フィンが形成される面の反対側の面に
設けた伝熱促進基板部とを具えて構成され、前記放熱フ
ィン及び主基板部はアルミニウム合金の主素材により形
成され、一方、前記伝熱促進基板部はアルミニウム合金
よりも熱伝導率が高い素材である伝熱促進素材により形
成されるものであり、且つ前記放熱フィンは、前記主素
材及び伝熱促進素材を一体的に結合することにより得ら
れたワークの出発素材を加圧鍛造加工し、前記主素材を
塑性変形させて形成されたものであり、前記主素材と伝
熱促進素材との結合にあたっては、ブレージング、鍛造
による圧接、食い込み変形の手法のうち、一または複数
の手法を組み合わせたものが採られて構成されたことを
特徴として成るものである。この発明によれば、電子部
品で発生した熱を一旦伝熱促進基板部全域に分散させ
て、ここから主基板部全域を通じて放熱フィンに伝導す
ることが助長され、ヒートシンクの放熱効率の向上が図
れる。また伝熱促進素材を主素材に対して密に接触させ
ることができるので、電子部品で発生した熱を、効率的
に伝熱促進基板部全域に分散することができる。更にま
た伝熱促進素材はあらかじめワークの出発素材の段階か
ら主素材に対し一体化されているため、ヒートシンクの
成形と同時に、伝熱促進基板部が主基板部に一体的に形
成されるので、伝熱促進基板部の固定を行うためのネジ
等の部材及び工数を要さない。このためコスト低減が可
能となるとともに、繊細な放熱フィンを不用意に曲げて
しまうことがない。
時に放熱を必要とする電子部品に対し直接接する基板部
と、この基板部から突出する放熱フィンとを具えて成る
放熱部材において、前記基板部はアルミニウム合金より
も熱伝導率が高い素材である伝熱促進素材により形成さ
れた伝熱促進基板部により全て形成され、ここからアル
ミニウム合金の主素材により形成された放熱フィンが突
出形成されるものであり、且つ前記放熱フィンは、前記
主素材及び伝熱促進素材を一体的に結合することにより
得られたワークの出発素材を加圧鍛造加工し、前記主素
材を塑性変形させて形成されたものであり、前記主素材
と伝熱促進素材との結合にあたっては、ブレージング、
鍛造による圧接、食い込み変形の手法のうち、一または
複数の手法を組み合わせたものが採られて構成されたこ
とを特徴として成るものである。この発明によれば、電
子部品で発生した熱が、一旦伝熱促進基板部全域に分散
して、ここから主基板部を通じて放熱フィンに伝導する
ことが助長され、ヒートシンクの放熱効率の向上を図る
ことができる。また伝熱促進素材を主素材に対して密に
接触させることができるので、電子部品で発生した熱を
効率的に伝熱促進基板部全域に分散することができ、電
子部品で発生した熱を、より効率的に放熱フィンから放
熱することができる。
前記要件に加え、前記伝熱促進素材は、銅またはこの合
金であることを特徴として成るものである。この発明に
よれば、電子部品で発生した熱を、効率的に伝熱促進基
板部全域に分散することができる。
前記要件に加え、前記主素材と、伝熱促進素材との相互
の接合部には接触面積の増加構造が形成されていること
を特徴として成るものである。この発明によれば、伝熱
促進基板部から主基板部への熱伝導を効率的に行うこと
ができる。
造方法は、ワークを所定金型内において加圧鍛造し、基
板部と、ここから突出する放熱フィンとを形成してヒー
トシンクを鍛造する方法において、前記ワークは、放熱
フィン及び形態によっては基板部を構成することのある
主素材と、このものにおける放熱フィンを形成する面と
反対側の面に一体的に設けられた主素材よりも熱伝導率
が高い素材を適用した伝熱促進素材とにより構成されて
いるものであることを特徴として成るものである。この
発明によれば、ヒートシンクの成形と同時に、伝熱促進
基板部が基板部に一定的に形成されるので、伝熱促進基
板部の固定を行うためのネジ等の部材及び工数を要さな
い。このためコスト低減が可能となるとともに、繊細な
放熱フィンを不用意に曲げてしまうことない。
造方法は、前記請求項5記載の要件に加え、前記主素材
と伝熱促進素材とをあらかじめ一体に形成しておくにあ
たっては、ブレージング手法が採られることを特徴とし
て成るものである。この発明によれば、伝熱促進素材を
主素材に対して密に接触させることができるので、電子
部品で発生した熱を、効率的に伝熱促進基板部全域に分
散することができる。
造方法は、前記請求項5記載の要件に加え、前記基板部
における主素材と、伝熱促進基板部とを一体に構成する
にあたっては、加工開始状態において両者を仮結合状態
とし、成形時において主素材または伝熱促進素材のいず
れか一方または双方の塑性変形により、両者を食い込み
状態とさせることを特徴として成るものである。この発
明によれば、伝熱促進素材を主素材に対して密に接触さ
せることができるので、電子部品で発生した熱を、効率
的に伝熱促進基板部全域に分散することができる。また
加圧鍛造時にこれら基板部における主基板部と、伝熱促
進基板部とを一体に構成することができるため、これら
の結合状態を得るための工程を要さないのでコストダウ
ンを図ることができる。そしてこれら各請求項記載の発
明の構成を手段として前記課題の解決が図られる。
にその製造方法について図示の実施の形態に基づいて説
明する。なおこの説明にあたっては、まず本発明のヒー
トシンク1について説明し、次いで本発明の製造方法に
ついて説明する。
使用状態を示すものであって、配線用基板B上に取り付
けられた発熱が著しい電子部品Eに、基板部2を密着さ
せている。このようにヒートシンク1は、電子部品Eと
密着することにより電子部品Eから発生する熱を基板部
2に受けるとともに放熱フィン3より放熱して電子部品
Eの冷却を図るものである。
述べると、このものは図2に示すように矩形状の基板部
2上に多数の平板状の放熱フィン3がほぼ垂直に立ち上
がるように塑性成形されて成るものである。前記基板部
2は、放熱フィン3が形成される主基板部5と、この主
基板部5における前記放熱フィン3が形成される面の反
対側の面に対して設けた伝熱促進基板部6とを具えて成
るものである。
素材Hにより形成されるものであり、一方、前記伝熱促
進基板部6は伝熱促進素材Cにより形成されるものであ
る。
ルミニウム合金とし、一方、前記伝熱促進素材Cはアル
ミニウムよりも熱伝導率が高い素材である銅またはその
合金を用いるものとする。もちろん前記主素材Hを銅ま
たはその合金とすることもできるものであって、この場
合には、伝熱促進素材Cは銅またはその合金よりも熱伝
導率が高い素材を用いるものとする。
は、ワークの出発素材W0 の段階から、あらかじめ一体
的に結合した状態とするものである。なお本明細書中に
おいてワークとは、前記主素材Hと伝熱促進素材Cとか
ら成る金属素材が、加圧鍛造加工を受けて変形して行く
その途中の段階をも含んだ呼称であって、更に細かく区
別するときには、その加工段階に応じて出発素材W0 、
中間素材W1 、製品素材W2 としてそれぞれを称するも
のである。
の結合にあたっては、ブレージング、鍛造による圧接、
食い込み変形の手法のうち、一または複数の手法を組み
合わせたものを採るものである。なおこれらの手法の違
いについては、後述するヒートシンク1の製造方法の説
明中にて詳説するものとする。
ィン3が形成される基板部2の形成面積に対し、放熱フ
ィン3の表面積は数十倍にも形成されているため放熱効
率が極めて高いものである。また基板部2についても、
適用対象となる電子部品Eのパッケージ上面の数倍の底
面積を有するものとするため、放熱効率が極めて高いも
のである。
めの製造装置について説明する。このものの主要部分で
ある型部材10は、図3(a)に示すように、出発素材
W0 を押し出す押出型12と放熱フィン3を成形するた
めの成形型13とを具えて成るものである。
このものは出発素材W0 を内部に受け入れる受入凹部1
4を有し、この受入凹部14の底部である押圧面16に
多数の成形孔15が穿孔されている。そしてこの受入凹
部14は型のつなぎ目等の無い連続した面で形成される
ものであり、このように受入凹部14を連続した面で形
成するにあたっては、成形型13を一体形成により形成
してもよいし、複数個の別部材のブロックを隙間無く固
定して接続して形成するようにしてもよい。
すように、出発素材W0 に最初に当接する側(図3
(a)において上方)が、平板状の放熱フィン3の平面
寸法を設定するための絞り部15aとなっている。そし
てこの絞り部15aの奥方(図3(a)において下方)
は絞り部15aより広い拡開部15bとなっており、こ
の拡開部15bは成形型13の下面付近にまで至るよう
にして形成されるものである。なお前記絞り部15aの
形状は、ヒートシンク1の放熱フィン3の形状に合わせ
て種々改変されるものである。
この押出型12は前記成形型13の受入凹部14に嵌挿
されることで、押出接触面17により出発素材W0 の一
部を成形孔15内へ絞り込むものである。
される製造装置は、一例として上述のような構造を有す
るものであり、以下このものを用いたヒートシンクの製
造方法について説明する。
平板状あるいはブロック状の金属板を形成し、主素材H
を得る。次いでアルミニウムよりも熱伝導率が高い素材
である銅またはその合金から平板状あるいはブロック状
の金属板を形成し、伝熱促進素材Cを得る。そしてこれ
ら主素材H及び伝熱促進素材Cを一体的に結合すること
で、前記製造装置における受入凹部14に装填されるブ
ロック状の出発素材W0 を得るものである。
の結合にあたっては、ブレージング、鍛造による圧接、
食い込み変形の手法のうち、一または複数の手法を組み
合わせたものとする。ブレージング手法を用いる場合に
は、図4(a)に示すように前記主素材Hと、伝熱促進
素材Cとを密接させた後、その境界部に溶融した金属を
添加し、その流れ及び母材とのぬれの性質を利用して母
材を溶融させることなく接合するものである。具体的な
一例を挙げると、伝熱促進素材Cとして銅を用いて、こ
のものと、アルミニウムから成る主素材Hとをハンダに
て接合する場合、主素材Hにあらかじめ銅メッキあるい
はニッケルメッキ等を施してハンダ接合可能な表面状態
とし、その後両素材をハンダ付けするものである。因み
にこのような主素材Hに対するメッキ処理のコストは、
発明の背景で述べたように放熱フィンの成形後にメッキ
する場合のコストに比べて大幅に低減されるものであっ
て、更に取り扱いにも注意を要しないものである。
は、前記主素材Hと、伝熱促進素材Cとを密接させた
後、適宜プレス機を用いる等して両者を圧接接合するも
のである。またこれら主素材Hと、伝熱促進素材Cとを
前記製造装置による加工開始状態においては両者を仮結
合状態とし、型部材10による成形時において主素材H
または伝熱促進素材Cのいずれか一方または双方の塑性
変形により接合するようにしてもよい。
場合には、図4(b)に示すように前記主素材Hと、伝
熱促進素材Cとの双方に円柱状の凸部7または貫通穴状
の凹部8を形成し、凹部8に対して凸部7を挿通させる
ことで前記主素材Hと、伝熱促進素材Cとを密接させた
後、適宜プレス機を用いる等して凸部7を塑性変形させ
て、リベット様に両者を圧接して接合するものである。
また図4(c)に示すように前記主素材Hと、伝熱促進
素材Cとの双方にアリ溝状の凸部7または凹部8を形成
し、これらを嵌合させることで前記主素材Hと、伝熱促
進素材Cとを密接させた後、適宜プレス機を用いる等し
て両者を圧接して接合するものである。またこれら主素
材Hと、伝熱促進素材Cとを前記製造装置による加工開
始状態においては両者を仮結合状態とし、型部材10に
よる成形時において主素材Hまたは伝熱促進素材Cのい
ずれか一方または双方の塑性変形により接合するように
してもよい。
材Hと、伝熱促進素材Cとの相互の接合部には、接触面
積の増加構造を形成するようにしてもよい。図4(d)
に示すのはこのような構造の一例であって、主素材H
と、伝熱促進素材Cとのそれぞれの接合面全域に溝状の
凸部7または凹部8を形成することでこれらが嵌合した
ときの接触面積を増大したものである。
形型13の受入凹部14内に位置させる。次いで押出型
12を成形型13の受入凹部14内に嵌挿させながら出
発素材W0 に押し当てて、出発素材W0 を圧縮する。す
ると出発素材W0 における主素材Hは、一部が成形型1
3の成形孔15内に絞り込まれるようにして変形し、図
5(b)に示すように成形されてゆくものであり、下方
に移動して放熱フィン3が形成されてゆく。
点で長さ寸法が設計値となるものであって、図6(a)
に示すように製品素材W2 の状態となるものである。
出型12による押圧を停止して、図6(b)に示すよう
に押出型12を上方に持ち上げる。
フィン3の端部加工や塗装等を施すことで製品状態のヒ
ートシンク1を得るものである。このようにして成形さ
れたヒートシンク1は、伝熱促進素材Cがあらかじめワ
ークの素材段階から主素材Hに対し一体化されているた
め、製品素材W2 の成形と同時に、伝熱促進基板部6が
主基板部5に一定的に形成されるので、伝熱促進基板部
6を主基板部5に固定するためのネジ等の部材及び工数
を要さない。このためコスト低減が可能となるととも
に、繊細な放熱フィン3を不用意に曲げてしまうことな
い。
な実施の形態とするものであるが、本発明の技術的思想
に基づいて、更に次のような改変が考えられる。
にあたっては、伝熱促進素材Cを、主素材Hに対してメ
ッキすることでこの主素材Hに結合させるようにするこ
ともできる。この場合には、伝熱促進素材Cを、主素材
Hに対して極めて密に結合させることができるので、電
子部品Eで発生した熱をより一層効率的に伝熱促進基板
部6全域に分散させることができる。
に、前記放熱フィン3を、伝熱促進基板部6(伝熱促進
素材C)から直接突出するような状態に構成することも
できる。具体的にはこのような構成は、伝熱促進素材C
がすべて放熱フィン3に塑性変形するように伝熱促進素
材Cの容積を調整することによって実現されるものであ
り、電子部品Eで発生した熱を、より効率的に放熱フィ
ン3から放熱することができる。
ンクへの熱伝導を促すことのできる構造を得るにあたっ
て、より低価格且つ良好な歩留りで実現することのでき
る新規なヒートシンク並びにその製造方法を提供するこ
とができる。
である。
並びに平面図である。
にb部を拡大して示す正面断面図である。
形成する様子を示す斜視図である。
階的に示す正面断面図である。
に示す正面断面図である。
ような構成のヒートシンクを示す側面図である。
来の構成を示す側面図並びに平面図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 作動時に放熱を必要とする電子部品に対
し直接接する基板部と、この基板部から突出する放熱フ
ィンとを具えて成る放熱部材において、前記基板部は、
放熱フィンが形成される主基板部と、この主基板部にお
ける前記放熱フィンが形成される面の反対側の面に設け
た伝熱促進基板部とを具えて構成され、前記放熱フィン
及び主基板部はアルミニウム合金の主素材により形成さ
れ、一方、前記伝熱促進基板部はアルミニウム合金より
も熱伝導率が高い素材である伝熱促進素材により形成さ
れるものであり、且つ前記放熱フィンは、前記主素材及
び伝熱促進素材を一体的に結合することにより得られた
ワークの出発素材を加圧鍛造加工し、前記主素材を塑性
変形させて形成されたものであり、前記主素材と伝熱促
進素材との結合にあたっては、ブレージング、鍛造によ
る圧接、食い込み変形の手法のうち、一または複数の手
法を組み合わせたものが採られて構成されたことを特徴
とするヒートシンク。 - 【請求項2】 作動時に放熱を必要とする電子部品に対
し直接接する基板部と、この基板部から突出する放熱フ
ィンとを具えて成る放熱部材において、前記基板部はア
ルミニウム合金よりも熱伝導率が高い素材である伝熱促
進素材により形成された伝熱促進基板部により全て形成
され、ここからアルミニウム合金の主素材により形成さ
れた放熱フィンが突出形成されるものであり、且つ前記
放熱フィンは、前記主素材及び伝熱促進素材を一体的に
結合することにより得られたワークの出発素材を加圧鍛
造加工し、前記主素材を塑性変形させて形成されたもの
であり、前記主素材と伝熱促進素材との結合にあたって
は、ブレージング、鍛造による圧接、食い込み変形の手
法のうち、一または複数の手法を組み合わせたものが採
られて構成されたことを特徴とするヒートシンク。 - 【請求項3】 前記伝熱促進素材は、銅またはこの合金
であることを特徴とする請求項1または2記載のヒート
シンク。 - 【請求項4】 前記主素材と、伝熱促進素材との相互の
接合部には接触面積の増加構造が形成されていることを
特徴とする請求項1、2または3記載のヒートシンク。 - 【請求項5】 ワークを所定金型内において加圧鍛造
し、基板部と、ここから突出する放熱フィンとを形成し
てヒートシンクを鍛造する方法において、前記放熱フィ
ン及び形態によっては基板部を構成することのあるアル
ミニウム合金の主素材と、この主素材よりも熱伝導率が
高い素材を適用した伝熱促進素材とを一体的に結合して
出発素材を得るとともに、この出発素材を成形型の受入
凹部内に位置させ、次いで押出型によって出発素材を圧
縮することにより、前記主素材を塑性変形させて放熱フ
ィンを形成することを特徴とするヒートシンクの製造方
法。 - 【請求項6】 前記主素材と伝熱促進素材とをあらかじ
め一体に形成しておくにあたっては、ブレージング手
法、鍛造による圧縮手法、食い込み変形の手法のうち、
一または複数の手法を組み合わせたものが採られること
を特徴とする請求項5記載のヒートシンクの製造方法。 - 【請求項7】 前記主素材と伝熱促進基板部とを一体的
に結合して出発素材を得るにあたっては、これらを成形
型の受入凹部内に位置させた加工開始状態において両者
を仮結合状態とし、押出型による圧縮時において主素材
または伝熱促進素材のいずれか一方または双方の塑性変
形により、両者を食い込み状態とさせることを特徴とす
る請求項5記載のヒートシンクの製造方法。
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