JP3517536B2 - 薬液拡散方法及びそれに用いる装置、液体注入方法及びそれに用いる装置、及び土壌浄化方法 - Google Patents

薬液拡散方法及びそれに用いる装置、液体注入方法及びそれに用いる装置、及び土壌浄化方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、媒体への薬液拡散
方法とそれに用いる装置、液体の媒体への注入方法及び
それに用いる装置、そして土壌の浄化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の急速な科学技術の進歩は大量の化
学物質や化成品を生みだしている。これらの多くは元来
天然に存在しないためほとんど自然に分解することはな
く、環境中に徐々に蓄積しながら自然を汚染している。
なかでも、人類の生活の場である陸圏は人為的汚染の影
響を最も受けやすく、環境水が陸気水圏で循環している
ことを考えると、陸圏の環境汚染は地球レベルへと拡大
していく深刻な問題である。これまでによく知られた土
壌(陸圏)の汚染物質としては、ガソリンなどの有機化
合物、PCBなどの有機塩素化合物、ダイオキシンなど
の催奇性を有する農薬、あるいは放射性化合物などが挙
げられる。なかでもガソリンなどの燃料はガソリンスタ
ンドの地下タンクなどに広く大量に貯蔵され、タンクの
老朽化あるいはタンクの破損による土壌への燃料漏洩が
大きな社会問題となっている。また、トリクロロエチレ
ンやテトラクロロエチレンなどの有機塩素化合物は精密
部品の洗浄やドライクリーニングにおいてかつて大量に
使用され、その漏洩により土壌や地下水の大規模な汚染
実体が明らかになりつつある。さらに、これら有機塩素
化合物の催奇性や発がん性が指摘され、生物界へも極め
て重大な影響を及ぼすことがわかったため、汚染源の遮
断はもちろん、すでに汚染が拡大した土壌や地下水の浄
化は早急に解決すべき課題となっている。
【0003】これら汚染物質で汚染された土壌の浄化方
法としては、汚染土壌を掘り起こして加熱処理する方
法、汚染土壌から汚染物質を真空抽出する方法、あるい
は汚染物質を分解する能力を有する微生物を利用する方
法などが挙げられる。加熱処理法ではほとんど完全に土
壌から汚染物質を取り除くことが可能であるが、土壌掘
削が必要であるから建造物下の浄化処理は困難であり、
また掘削・加熱処理に要する費用が膨大となるため広範
囲な汚染土壌の浄化には適用困難である。真空抽出法は
揮発性化合物に対する安価で簡便な浄化方法であるが、
数ppm以下の有機塩素化合物の除去効率が低く、その
浄化処理に年単位の時間が必要である。一方、微生物に
よる浄化方法は汚染土壌を掘削する必要がないため建造
物下の浄化が可能であり、また分解活性の高い微生物を
利用することにより汚染物質を短時間で分解浄化できる
ので、経済的で効率的な土壌浄化方法として注目されて
いる。
【0004】従来、微生物による汚染土壌の浄化は、土
壌に元来生息する土着の分解微生物を利用する方法と土
壌に元来生息しない外来の分解微生物を利用する方法に
分けられる。前者の場合は、分解活性を高めるための栄
養素、インデューサ、酸素、微生物の増殖を刺激するベ
ントナイトなどの微粒子(特願平7−108678)あ
るいはその他の化学物質を土壌に注入する工程が、また
後者の場合は、外来微生物を土壌に注入するとともに、
分解活性を高めるための注入工程が行なわれるのが一般
的である。例えば、米国特許第5,133,625では
伸長可能な注入パイプを用いて注入圧力、流速および温
度を測定し、これにより注入圧力を制御し、それによっ
て土壌中の微生物濃度や栄養素濃度を制御して、効率的
に土壌浄化を行なう方法が述べられている。また米国特
許第4,442,895号や米国特許第5,032,0
42号には、注入井から土壌中に気体や液体を加圧注入
して土壌にクラックを生じさせることで、例えば微生物
を用いた汚染土壌の、その場的な修復を効率的に行なう
方法が開示されている。米国特許第5,111,883
では、注入井と抽出井の相対位置により土壌水平方向お
よび垂直方向において所定の領域に薬液を注入する方法
が述べられている。
【0005】ところで、汚染物質の分解能を有する微生
物により汚染土壌を修復するには、微生物を土壌に注入
し、あるいは微生物に対する栄養素、インデューサ、酸
素、その他の化学物質を土壌に注入することが不可欠で
あると考えられている。しかし、従来の注入技術は土壌
空隙をほぼ充填する薬液量を注入要素から圧入する方法
であり、広範囲の修復処理においては膨大な薬液量が必
要となる。この多量の薬液注入は注入作業に要する時
間、労力、および薬液コストを引き上げ、総じて修復処
理費用を増大させる。一方、微生物は他の化学物質とは
異なり、栄養素などいくつかの生育条件を満たせば自ら
増殖し、微生物を増大させる。このため、微生物あるい
は栄養素などを含む薬液を広い土壌範囲にできる限り少
量注入し、土壌中で微生物を増殖させて汚染物質を分解
すれば、浄化処理に要する費用はかなり低減される。こ
れら微生物あるいは栄養素などの必要量を希釈し、これ
を広範な修復領域に注入する方法では、注入する薬液量
が希釈により増加するため注入処理に要する時間や労力
は軽減されない。さらに、土壌空隙のほとんどを薬液で
満たす方法は、土壌が流動化して軟弱地盤となる可能性
が高いため、重量構造物下の浄化処理へは適用困難であ
る。また、土壌空隙を満たした薬液は自重によって時間
とともに地下深層部へ落下し、さらに地下水流にのって
拡散する。従って、移動性が高い微生物や栄養素などは
目的とする修復領域に留まらずに流失し、浄化処理のた
めの再注入が必要となるため、経済的な修復処理は困難
である。さらに微生物や栄養素の流失は環境への2次汚
染の原因ともなりかねない。従って、微生物による土壌
浄化においては薬液で土壌空隙を全て満たすことなく、
少量の薬液(微生物)を広い土壌範囲に注入する薬液注
入技術が望まれる。
【0006】例えば、ドイツ特許4001320A1で
は、土壌の微生物を活性化させる物質で火薬を直接包ん
だカートリッジを汚染された土壌に埋設して点火爆発さ
せることで活性化物質を散布できることが述べられてい
る。
【0007】しかし火薬による爆風は、基本的に火薬の
燃焼反応によって火薬の周囲の温度が上昇し、その結果
として火薬周囲に存在する空気が熱膨張することで生じ
るものであり、従って高温である為に微生物を活性化さ
せる物質がその熱によって変質し、或いは微生物が衰弱
したり死滅する可能性がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる問題点
に鑑みなされたものであり、環境への薬液注入量を極力
抑え、且つ該環境の広い範囲に薬液を拡散させる方法及
びそれに用いる装置を提供することを目的とするもので
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の一実施態様にか
かる薬液拡散方法は、薬液を媒体中に拡散させる方法で
あって、固形化した薬液をガス発生剤から生じたガスの
圧力を用いて飛散させて拡散せしめる工程を有すること
を特徴とする。
【0010】本発明の他の実施態様にかかる薬液拡散方
法は、薬液を媒体中に拡散させる方法であって、ガス発
生剤の周囲を固形化した薬液で被覆した拡散要素を用意
する工程;及び該ガス発生剤からガスを生じさせて該固
形化薬液を媒体中へ拡散させる工程、を有することを特
徴とする。
【0011】本発明の一実施態様にかかる土壌の浄化方
法は、汚染物質で汚染された土壌の浄化方法であって、
該汚染物質を分解可能な微生物を含む物質で、ガス発生
化合物の周囲を被覆する工程;及び該ガス発生剤からガ
スを生じさせて該物質を飛散させ、該土壌中に該微生物
を拡散させる工程;及び土壌中に拡散させた該微生物を
用いて該汚染物質を分解する工程、を有することを特徴
とする。
【0012】本発明の他の実施態様にかかる土壌の浄化
方法は、汚染物質で汚染された土壌の浄化方法であっ
て、該汚染物質を分解可能な微生物を活性化せしめる物
質で、ガス発生化合物の周囲を被覆する工程;該ガス発
生剤からガスを生じさせて該物質を飛散させる工程;及
び土壌中に拡散させた該微生物を用いて該汚染物質を分
解する工程、を有することを特徴とする。
【0013】本発明の一実施態様にかかる薬液拡散装置
は、一対の防爆板、該防爆板間に配置された火薬を内包
するガス発生剤の表面を被覆する、環境中へ拡散させる
べき固体、及び該ガス発生剤への点火手段を有すること
を特徴とする。
【0014】本発明の一実施態様にかかる液体の注入方
法は、液体を媒体へ注入する方法であって、容器に収納
した液体をガス発生剤から発生するガスの圧力を用いて
該媒体に注入することを特徴とする。
【0015】本発明の一実施態様にかかる薬液の注入方
法は、媒体への液体の注入方法であって、錐状の先端近
傍にノズルを備えた筒状プローブを備え、該筒状プロー
ブはその内部に該ノズルに連なる液体収納部及び該液体
収納部と可動仕切板を介して配置され、点火手段を具備
しているガス発生剤収納部とを備え、該ガス発生剤収納
部の可動仕切板と反対側の端部に該ガス発生剤収納部を
密閉可能な防爆蓋を有する、液体注入装置を用意する工
程;該液体収納部に媒体へ注入すべき液体を収納し、ま
た該ガス発生剤収納部に所定の量のガス発生剤を収納す
る工程;該液体注入装置を該媒体の所定の位置に、該ノ
ズルが該媒体中にあるように設置する工程;及び該ガス
発生剤収納部のガス発生剤を点火せしめてガスを発生さ
せ、その圧力を利用して該液体収納部内の液体を該ノズ
ルから噴出させて、該液体を該媒体に注入する工程、を
有することを特徴とする。
【0016】本発明の他の実施態様にかかる土壌の浄化
方法は、汚染物質で汚染された土壌の浄化方法であっ
て、錐状の先端近傍にノズルを備えた筒状プローブを備
え、該筒状プローブはその内部に該ノズルに連なる液体
収納部及び該液体収納部と可動仕切板を介して配置さ
れ、点火手段を具備しているガス発生剤収納部とを備
え、該ガス発生剤収納部の可動仕切板と反対側の端部に
該ガス発生剤収納部を密閉可能な防爆蓋を有する、液体
注入装置を用意する工程;該液体収納部に該汚染物質を
分解可能な微生物を含む液体を収納し、また該ガス発生
剤収納部に所定の量のガス発生剤を収納する工程;該液
体注入装置を該媒体の所定の位置に、該ノズルが該媒体
中にあるように設置する工程;及び該ガス発生剤収納部
のガス発生剤に点火せしめてガスを発生させ、その圧力
を用いて該液体収納部内の液体を該ノズルから噴出させ
て、該液体を該土壌中に注入する工程、を有することを
特徴とする。
【0017】本発明の一実施態様にかかる薬液注入装置
は、錐状の先端近傍にノズルを備えた筒状プローブを有
する液体注入装置であって、該筒状プローブはその内部
に該ノズルに連なる液体収納部、及び該液体収納部と可
動仕切板を介して配置され、点火手段を具備しているガ
ス発生剤収納部とを備え、該ガス発生剤収納部の可動仕
切板と反対側の端部は防爆蓋で密閉可能であることを特
徴とする。
【0018】本発明の他の実施態様にかかる土壌への液
体注入装置は、汚染物質で汚染された土壌に液体を注入
する為の装置であって、内部に液体収納部、及び該液体
収納部と可動仕切板を介して配置され、点火手段を備え
たガス発生剤収納部とを備え、該ガス発生剤収納部の該
可動仕切板と反対側の端部は防爆蓋で密閉可能であり、
また該液体収納部の液体を該土壌に供給する為のノズル
部とを有する筒状プローブを具備していることを特徴と
する。
【0019】
【発明の実施の形態】
(第1の実施態様)本態様は注入要素から土壌中への微
生物や栄養素などの注入において、ガス発生剤により発
生した高圧ガスを推進力として固形化した薬液の注入口
での移動速度を薬液の注入量を上げることなく増加させ
ることができ、又ガス発生剤から発生したガスを拡散に
用いた場合、火薬の爆発によるガスと比較して低温であ
って微生物や微生物の増殖を刺激する物質のガスによる
変質が抑えられることを見出したことに基づくものであ
る。
【0020】まず、微生物や栄養素などを含む薬液を土
壌中へ圧入する場合、その注入範囲はおおむね土壌の透
水係数と注入量によって決まる。例えば、透水係数が大
きな砂層では薬液は土壌空隙を充填しながら注入口を中
心にほぼ球状に広がり、最終的には注入量と土壌空隙率
で決まる球体となりつつ、その一部は自重により自然落
下していく。また、透水係数が小さなローム層では注入
薬液は構造的に弱い土壌部分を脈状に広がっていく。ど
ちらの場合も、注入流量は分岐した注入到達端の流量へ
配分されるので、注入到達端における薬液の移動速度は
注入口におけるそれよりも急激に低下する。従って、注
入到達端における移動速度の低下を防ぐには、注入口に
おいて薬液の注入速度を高める必要がある。また、単に
注入速度を高めると注入量も多くなってしまい地盤の液
状化といった問題が生じるため注入量は増やさないよう
にする必要がある。
【0021】この注入量を増やすことなく注入速度を高
める為に、高圧ガスの圧力を用いることができる。高圧
ガスの発生源としては、熱や少量の火薬により急激に化
学反応を起して窒素などのガスを発生させるガス発生剤
などを用いることができる。
【0022】このガス発生剤としては、例えば金属アザ
イドと適当な酸化剤とを主成分とするもの、及び含窒素
化合物(例えばアゾジカルボンアミド等)とオキシハロ
ゲン酸塩(例えば塩素酸カリウム、塩素酸ナトリウム、
臭素酸カリウム、臭素酸ナトリウムなどの塩素酸塩及び
臭素酸塩)などが挙げられる。これらのガス発生剤は、
通常の火薬の燃焼温度(例えば、約1500°F=81
5℃程度)と比較して低い燃焼温度(例えば、約350
°F=176℃程度)を有し、微生物や栄養等の物質を
土壌中に拡散させる際に拡散させるべき微生物や物質に
与える影響を軽減できる。
【0023】またこれらのガス発生剤の着火薬としては
通常使用される着火薬、例えば推進薬、ボロン硝石、マ
グネシウムテフロン、黒色火薬等が挙げられる。そして
これらの着火薬に点火するとガス発生剤が点火し、窒素
ガス等が発生し、それによって微生物や栄養、インデュ
ーサ等が拡散する。
【0024】ここでガス発生剤の内、金属アザイドと適
当な酸化剤を含むガス発生剤について具体的に述べる
と、例えばアジ化アルカリ金属、アジ化アルカリ土類金
属及びアジ化アルミニウムから選ばれる少なくとも1つ
の化合物と金属酸化物(例えばFe23 、NiO2
CuO等)を含むものが挙げられる。例えばアジ化ナト
リウムとFe23 を含むガス発生剤のガス発生は下記
式に示される反応による。
【0025】 6NaN3 +Fe23 →2Fe+3Na2 O+9N2 ↑ 4NaN3 +Fe23 →(Na2 O)2 FeO+6N2
【0026】またガス発生剤の点火剤として火薬を用い
る場合、拡散させようとする微生物や微生物の栄養等が
直接火薬の爆風に触れない様にすることが好ましい。例
えば火薬をガス発生剤に内包させ、そのガス発生剤の周
囲を固体化薬液で被覆する構成、即ち火薬と固体化薬液
との間にガス発生化合物の層を介在させることで火薬の
爆風が薬液に直接触れることが無く、薬液中の微生物の
死滅或いは衰弱を抑えることが出来、また栄養物質等の
変質を抑える事が出来る。
【0027】薬液の固体化の方法としては、例えば薬液
をゲル化したり粘土に練り混んだりして固形化すること
が有効である。また、固形化することで注入装置に液を
保持しかつ注入時に四方へ均一に飛散させるための機構
が不要となり、装置を簡単な物にすることもできる。
【0028】このように高圧ガスを使って固形化した薬
液を飛散させて注入する方法は、土壌空隙のほとんどを
薬液で満たすことはなく、土壌中に気体空隙を残しなが
ら広範な土壌領域に薬液を注入分布することができる。
つまり、注入後の土壌の含水比を飽和含水比まであげる
ことなく注入処理が行えるので、自重による薬液の自然
落下が起こりにくく、微生物や栄養素などの流失やこれ
らによる2次汚染の影響も小さい。また、圧密度の高い
地盤や土壌や粘土にクラックを作ることによって、酸素
や栄養素などを微生物へ供給しやすくなる。
【0029】また、ガス発生剤を用いることにより、高
圧コンプレッサや高圧ガスボンベのような装置を現場に
搬入する必要がなくなる。
【0030】この発明で有効な爆風の圧力は、2気圧以
下では薬液が十分注入されず、また500気圧以上にな
ると注入薬液が高圧で変質する・薬液注入装置が破損す
る・対象土壌が攪乱されてしまう等の問題が生じる。こ
のため、対象土壌の条件にもよるが少なくとも2乃至5
00気圧が好適である。
【0031】薬液拡散装置の一例を図1に示す。拡散装
置は、点火した際の爆風で薬液を含むゲルが掘り返した
弱い地盤から地表に噴出せず、水平方向に拡散させる為
の上下の2枚の防爆板1で例えば頑丈な鉄板であり、ガ
ス発生剤を点火するための火薬2、高圧ガスを発生させ
るガス発生剤3、上下の防爆板をつなぐ4本の柱4、爆
発の際の高温高圧で変質するのを防ぐため固形化した薬
液5、火薬を点火するための電線6から成っている。こ
の拡散装置を必要な深さに埋設して火薬を点火してガス
を発生させ、固形化した薬液を吹き飛ばすことで薬液を
土壌中に注入する。以下に、実施例をもって本発明を説
明するが、これらは本発明の範囲をなんら限定するもの
ではない。 (第2の実施態様)図2は、例えば第2の実施態様にか
かる土壌修復方法に用い得る土壌への液体注入装置を表
す概略斜視図であり、図3は図2に示す液体注入装置の
AA線断面図である。図2及び図3において21は、例
えば金属製の、円筒状のプローブである。該プローブ内
には土壌中に注入されるべき液体、例えば土壌中の汚染
物質を分解可能な微生物を含有していてもよい、を収納
する液体収納部26がある。また液体収納部26と可動
仕切板25を介してガス発生剤収納部が配置されてお
り、該ガス発生剤収納部にはガス発生剤24とガス発生
剤24に点火するための火薬23が収納されている。さ
らに火薬23に点火する為の電流を流す為の電線28も
配置されている。また22はガス発生剤収納部の仕切板
25と反対側の端部に設けられている防爆蓋である。こ
の蓋によりガス発生剤収納部で発生したガスをガス発生
剤収納部から逃すことを防ぎ、該ガスを仕切板の移動に
効率良く使う事が出来る。また27は円筒状プローブの
錐状の先端近傍に設けられたノズルであって、このノズ
ルから液体収納部に収納された液体が土壌に供給され
る。
【0032】なお円筒状プローブ全体がガス発生剤収納
部にて生じる爆発とガスの発生に耐える十分な強度を有
していることは言うまでもない。
【0033】次にこの注入装置を用いた土壌浄化方法に
ついて説明する。まず土壌中の汚染物質を分解可能な微
生物及びその微生物の増殖に必要な栄養、さらには該微
生物が該汚染物質の分解能力を発現するのに必要なイン
デューサ等を含む土壌浄化液を該円筒状プローブの液体
収納部に収納する。なおこの時ノズルから該液体が漏れ
ない様に、例えば粘着テープ等を用いて適宜ノズルを塞
いでおくことが好ましい。又プローブの先端部(ノズル
の下部)にフランジ29を設けた場合、ノズルを塞いだ
粘着テープが、該プローブを土中に打ち込む際に粘着テ
ープが剥離するのを防ぐことができる。或いは液体収納
部に土壌浄化液を収納する前に上記注入装置を浄化すべ
き土壌の所定の位置に、該ノズルが所望の深さに位置す
るように土壌に埋設し、次いで液体収納部に土壌浄化液
を収納してもよい。
【0034】一方ガス発生剤収納部には例えば熱や少量
の火薬により急激な化学反応を起こして窒素等のガスを
発生するガス発生剤とその点火剤、例えば火薬等を収納
する。ついで該ガス発生剤収納部を防爆蓋22で密閉
し、電線28に電流を流して火薬23を発火させ、ガス
発生剤を反応させる。その結果発生したガスは可動仕切
板25を瞬間的に下方へ移動させ、土壌浄化液をノズル
から噴出させて土壌に注入することができる。この態様
において用い得るガス発生剤及び着火薬や前記第1の実
施態様において記載したものと同様のものを用いる事が
出来る。更に本実施態様においては仕切板がガス発生剤
収納部にて生じるガスと液体収納部の微生物やその他の
物質とが直接接するのを防いでいる為、ガス発生剤を用
いず、火薬のみで仕切板を移動させる爆風を発生させて
もよい。
【0035】上記した本実施態様によれば、高圧ガスに
より薬液は加速されて移動するため、少量の注入液量で
も広範な土壌領域に注入分布させることができる。さら
に、爆発の圧力で注入口を中心にクラックが形成される
ため圧密度の高い地盤や粘土のような水を通しにくい土
壌でも広範囲に薬液を拡散することができる。
【0036】このようにガス発生剤から発生する高圧ガ
スを使って薬液を注入する方法は、土壌空隙のほとんど
を薬液で満たすことはなく、土壌中に気体空隙を残しな
がら広範な土壌領域に薬液を注入分布することができ
る。つまり、注入後の土壌の含水比を飽和含水比まであ
げることなく注入処理が行えるので、自重による薬液の
自然落下が起こりにくく、微生物や栄養素などの流失や
これらによる2次汚染の影響も小さい。また、圧密度の
高い地盤や土壌や粘土にクラックを作ることによって、
酸素や栄養素などを微生物へ供給しやすくなる。
【0037】この発明で有効なガス発生剤からのガスの
圧力は、対象土壌の条件にもよるが、2気圧もしくはそ
れ以上で500気圧もしくはそれ以下の範囲が好まし
い。この範囲内とすることで注入薬液が、変質したり、
注入装置の破損或いは処理対象土壌の攪乱が生じず且つ
効率良く薬液の注入を行なうことができる。
【0038】ここでは土壌の浄化方法に関連して本実施
態様を説明したが、この態様は土壌の浄化に限定される
ものでない。例えば所望の液体、植物の肥料等を土壌中
に拡散させる場合にもこの方法は適用可能である。更に
は液体の注入先も土壌に限定されるものではない。
【0039】本発明によれば、土壌浄化液の土壌への注
入・拡散の為に高圧コンプレッサや高圧ガスボンベとい
った地上設備も用意する必要もなくなる。また、爆発の
際の高圧ガスで、注入口を中心にクラックが形成される
ため圧密された地盤や粘土のような水を通しにくい土壌
でも広範囲に薬液を拡散することができる。
【0040】すなわち、ガス発生剤によって得られる高
圧ガスを利用して、微生物や栄養素などを含む少量の薬
液を広範な土壌領域に注入分布させることが可能であ
り、これにより浄化費用および浄化時間において効率的
で、かつ2次汚染の少ない安全性に優れた微生物による
浄化方法を提供できる。
【0041】更には火薬の爆発に伴なう高温のガスと、
土壌浄化の為の微生物や微生物の汚染物質分解能発現の
為のインデューサ更には微生物の増殖の為の栄養となる
物質とが直接接触することがない為、これらの微生物や
物質の土壌への注入・拡散段階での微生物の衰弱や死
滅、物質の分解等を避けることができる。
【0042】
【実施例】以下に実施例を用いて本発明について更に詳
細に説明する。
【0043】但し本発明は下記の実施例の記載に何ら限
定されるものではない。
【0044】参考例1 図1に示す、直径20cm(肉厚5mm)、の鉄製円盤1を1
0cmの間隔で2枚平行になるように4本の柱4でつない
だ薬液拡散装置を用意した。69wt%のアジ化ナトリウ
ムと31wt%のFe23 からなるガス発生剤3を、油圧
式打錠形成機を用いて60kg/cm2の圧力で直径5mm、
高さ5mmのペレット状に成形した。着火用ヒータと無
煙火薬(IMR火薬会社製;IMR4895)とをポリエチレ
ンフィルムで包み円筒状にしたガス発生剤点火装置を上
記ペレットで包み、更にガス発生剤ペレットの周囲をフ
ルオレセイン蛍光色素を懸濁させた薬液をゲル固化した
もの5で被覆した。これを上記の拡散装置の2枚の鉄板
の間に配置した。なおフルオレセイン蛍光色素のゲル固
化に用いたゲルの体積は約3000cm3で、2%の低融点ア
ガロース(宝酒造のSea Plaque GTG Agarose、ゲ
ル化温度約25℃)を用い、フルオロセインを0.01M(3.89
mg/cm3)の濃度で混ぜ込んだ。
【0045】この注入装置を、5m四方のコンクリート
容器内に細砂を詰めたモデル試験土壌(細砂の平均含水
比は13%)の地下約4mの位置に設置した後、元通り
埋め直して、着火用ヒータが180℃以上になるように
電線6から電流を流して火薬に点火してガス発生剤から
ガスを発生させ、ゲル固化した薬液を拡散注入した。
【0046】約10分後、拡散装置の中心から半径25
cm、30cm、40cm、60cm、100cmの距
離の地点および明らかに菌が拡散していない距離として
350cmの地点をそれぞれ4カ所ボーリングして、地
下4mの土壌を7gづつ攪乱しないようにして採取し、
うち5gを使って密度を測定した。
【0047】また、残りの土から1gを希釈水に分散し
て紫外線を当てて蛍光の有無を調べた。各地点の土壌密
度の平均値、蛍光の有無を表1に示す。
【0048】この結果、ガス発生剤を用い薬液拡散装置
を用いることにより、約100cmの地点まで薬液を拡
散できることが確かめられた。また、約60cmの地点
までは爆風によって密度が低下していることから、土壌
中の空隙率が上昇し拡散した菌が増殖・代謝するために
必要な酸素が供給されやすくなったと推測される。
【0049】参考例2 参考例1 と同様の薬液拡散装置を用意し、この装置の2
枚の鉄板の間に実施例1と同様の三重構造の拡散用固形
化薬液を配置した。なおガス発生剤3のペレットの周囲
を被覆する固形化薬液としては実施例1に用いたのと同
量のフルオレセイン蛍光色素をベントナイト(豊順洋行
製、商品名:ベンゲルFW)に練り込んで粘土状にしたも
のを用いた。
【0050】これを参考例1と同様のモデル土壌の地下
約4mの位置に設置した後、元通り埋め直して、着火用
ヒータが180℃以上になるように電線6から電流を流し
て火薬を爆発させ、粘土状の薬液を拡散注入した。
【0051】約10分後、参考例1と同様に土壌を採集し
て、土壌密度および蛍光の有無を測定した。その結果を
表1に示す。
【0052】この結果、ゲル化した薬液と薬液をベント
ナイトに練り混んで固形化した物はほぼ同様の結果であ
ることがわかった。
【0053】比較例1参考例1 と同様の薬液拡散装置を用意し、この拡散装置
の2枚の鉄板の間を、実施例1の10倍量の無煙火薬(I
MR火薬会社のIMR4895)、更にその外側を参考例
と同量のフルオレセイン蛍光色素をベントナイト(豊順
洋行製、商品名:ベンゲルFW)に練り込んで粘土状にし
たもので覆った二重構造にした。
【0054】これを参考例1と同様のモデル土壌の地下
約4mの位置に設置した後、元通り埋め直して、着火用
ヒータが180℃以上になるように電線6から電流を流し
て火薬に点火して、粘土状の薬液を拡散注入した。
【0055】約10分後、参考例1と同様に土壌を採集し
て、土壌密度および蛍光の有無を測定した。その結果、
表1に示したように比較例1に於てフルオレセインが装
置から30cm以上離れた地点で観察できず、又土壌密度
の低下も実施例1、2と比較して少ない。
【0056】このことから比較例1に於ては参考例1
10倍量の火薬を用いても、その爆風の土壌密度に与える
影響は実施例1のガス発生化合物からのガスの影響より
も小さいこと、又火薬の爆風の熱によってフルオレセイ
ン蛍光色素が相当量分解してしまったことが推測され
る。
【0057】 実施例 参考例1 と同様の装置に、蛍光色素の代わりに、30℃約
20時間で表2のフェノールグルタミン酸寒天培地上にコ
ロニーを作ることが判っているトリクロロエチレン分解
菌J1株(生命工学工業技術研究所受託番号:FERM
BP-5102号)を109個/cm3の濃度で混ぜ込んだゲルを含
んだものを用意し、参考例1と同様にモデル土壌の地下
4mに埋設し、火薬に点火して、薬液を拡散注入した。
【0058】約10分後、参考例1と同様に土壌を1g採
集した。これを滅菌希釈水に分散して、フェノールグル
タミン酸寒天培地に塗布して30℃の恒温槽に約20時間静
置してコロニー数を計数した。また、残りの液にリゾチ
ームを添加して土壌中の菌を溶菌してDNAを精製回収
し、J1株のDNAのみと反応してDNA増幅を行うプ
ライマを用いてPCRを行い、J1株の検出をおこなっ
た。
【0059】その結果を表3に示す。
【0060】この結果より、ガス発生剤を用いた薬液拡
散装置を用いることにより、約60cmの地点まで菌を
拡散できることが確かめられた。更に、PCRによって
J1が検出された地点ではプレート上でも菌が増殖する
ことから、拡散の際に菌が不活性化しないことも確かめ
られた。
【0061】 比較例2 比較例1と同様の薬液拡散装置を用意し、この拡散装置
の2枚の鉄板の間を、比較例1と等量の無煙火薬、更に
その外側を参考例2と同量のJ1株を混ぜ込んだゲルで
覆った二重構造にした。これを参考例2と同様のモデル
土壌の地下約4mの位置に設置した後、元通り埋め直し
て、着火用ヒータが180℃以上になるように電線6から
電流を流して火薬を爆発させ、粘土状の薬液を拡散注入
した。
【0062】約10分後、参考例2と同様に土壌を採集し
て、寒天培地およびPCRで菌数の測定とJ1株の検出
を行った。
【0063】その結果、40cmの地点まではJ1株の
DNAが検出できたが、プレート上のコロニーは30c
mまでしか生えてこず、しかも装置に入れた菌数と比べ
て非常に少ないことが判った。このことは、爆発の際の
高温高圧でDNAが分解するほどではないにしても、菌
は増殖活性を失ってしまったと推測できる。
【0064】 実施例 参考例 1と同様にコンクリート容器内にモデル試験土壌
(平均含水比13%、空隙率0.30)を満たし、表面をテフロ
ンシートで覆った。モデル土壌下部にトリクロロエチレ
ン水溶液を注入して約1週間放置し、トリクロロエチレ
ンの濃度が10μg/g土壌となるような汚染土壌を作製し
た。
【0065】次にJ1株を培養して109 個/cm3
なるまで増殖させ、遠心沈殿して培地を除去し、除去し
た培地の10分の1等量の1%酵母エキス、2%乳酸ナ
トリウム、および1000ppmフェノールを含む水溶
液で微生物を再懸濁して注入薬液とした。この注入溶液
300cm3 を約35℃でとけた状態の低融点アガロー
スゲル3000cm3 に混入して実施例1と同様の拡散
装置にそそぎ込み室温に置いてゲルを固化させた。これ
を、地中4mに埋設し、火薬に点火してガスを発生さ
せ、薬液を拡散注入した。
【0066】2日後にモデル試験土壌をボーリングし、
注入位置から相対する水平四方向の土壌をサンプリング
してガスクトマトグラフ法により土壌内のトリクロロエ
チレン濃度を測定した。その結果、注入管中心から約5
0cm以内における土壌中のトリクロロエチレン濃度は
約1μg/g土壌まで減少した。従って、ガス発生剤を
用いた薬液拡散装置を用いることで分解活性を維持した
微生物溶液を広く注入できるとともに、広い土壌領域の
効率的な修復を行えることがわかった。
【0067】実施例 図2及び3に示す外径50cm(肉厚5mm)、長さ2mの
鉄管に円錐のコーンを付けた円筒状プローブ21を用意し
た。69wt%のアジ化ナトリウムと31wt%のFe23
からなるガス発生剤を油圧式打錠形成機にて60kg/cm2
の圧力で直径5mm、高さ5mmのペレット状に成形し
た。このペレットの中央に、着火用ヒータと無煙火薬(I
MR火薬会社製;IMR4895)とをポリエチレンフィルム
で包み円筒状にしたガス発生剤点火装置を埋め込んだ。
この点火装置を内蔵したガス発生剤ペレットを防爆蓋22
の内側に取付け、この防爆蓋22を円筒状プローブ21に取
り付けた。また、ガス発生剤の下にはプローブ21の内側
を上下に移動可能な可動仕切板25があり、点火の際の鉄
管の最下部まで押し下げられて、鉄管下部の液体収納部
26の液体を押し出す。この可動仕切板25は鉄板の下部に
断熱用のゴムが張ってあり、爆発の際の熱で薬液が変質
するのを防ぐ役目も有している。このプローブ21の先端
部分には管の中心軸と垂直方向に16個のノズル27が開け
てあり、そこから蒸留水を約0.3m3注入し、管打ち込み
の摩擦でめくれないように厳重に粘着テープで目張りを
した。この注入管を、5m四方のコンクリート容器内に
細砂を詰めたモデル試験土壌(細砂の平均含水比は13%)
に突出先端部が地下2.5mの深さになるように打ち込
み、着火用ヒータが180℃以上になるように電線28に電
流を流し火薬を爆発させガス発生剤からガスを発生さ
せ、蒸留水を瞬時に土壌中に注入した。蒸留水が土壌に
十分しみ込み移動が無くなったと思える約10分後、注入
管中心から60cm、70cm、100cm、150cm、200cmの距
離の地点およびコンクリート容器の角の部分にあたる35
0cmの距離の地点をそれぞれ4カ所不攪乱ボーリングし
て、地下2.5mの土壌を5gづつ採取し含水比を測定し
た。
【0068】地点の含水比の平均値を表4に示す。
【0069】この結果、ガス発生器を用いた薬液注入装
置を用いることにより、約200cmの地点まで薬液を
注入できることが確かめられた。
【0070】比較例3 ゴムスリーブを持つ外径50mmのマンシェット管を、実
施例と同様のモデル試験土壌(細砂の平均含水比は13
%)にノズルが地下2.5mの深さになるように打ち込み、
蒸留水0.3m3を10L/minで土壌中に圧送した。
【0071】約10分後、実施例と同様に含水比を測定
した。その結果を表4に示す。
【0072】この結果、マンシェット管を用いることに
より、約100cmの地点まで薬液を注入できることが
確かめられた。
【0073】 実施例 実施例と同様のガス発生剤等を取り付けたプローブ21
の液体収納部26に0.01Mの濃度のフルオレセイン蛍光色
素と、30℃約20時間で表5のフェノールグルタミン酸寒
天培地上にコロニーを作ることが判っているトリクロロ
エチレン分解菌J1株(生命工学工業技術研究所受託番
号:FERM BP-5102号)を109個/cm3の濃度で懸濁さ
せた薬液を約0.3m3注入し、管打ち込みの摩擦でめくれ
ないように厳重に粘着テープで目張りをした。
【0074】この注入管を、実施例と同様のモデル試
験土壌(細砂の空隙率は0.30)にノズルが地下2.5mの深
さになるように打ち込み、点火して薬液を瞬時に土壌中
に注入した。
【0075】約10分後、実施例と同様に60cm、70c
m、100cm、150cm、200cmおよび300cmの距離の地点
をボーリングして、地下2.5mの土壌を7g程度づつ採取
し、うち5gを使って密度を測定した。
【0076】また、残りの土から1gを滅菌希釈水に分
散して、フェノールグルタミン酸寒天培地に塗布し、残
りの液に紫外線を当てて蛍光の有無を調べた。寒天培地
は30℃の恒温槽に約20時間静置してコロニー数を計
数した。各地点の土壌密度の平均値、蛍光の有無、J1
株の菌数の平均値を表6に示す。
【0077】この結果、ガス発生剤を用いた薬液注入装
置を用いることにより、約200cmの地点まで微生物
と薬液を注入できることが確かめられた。更に、プレー
ト上で微生物が増殖することから、爆発の際の高温高圧
で微生物が不活性化する心配がないことも確かめられ
た。また、微生物が拡散している地点は密度が低下して
いることから、土壌中の空隙率が上昇し拡散した微生物
が増殖・代謝するために必要な酸素が供給されやすくな
ったと推測される。
【0078】 比較例4 比較例3と同様のマンシェット管を、実施例と同様の
モデル試験土壌(細砂の空隙率は0.30)にノズルが地下2.
5mの深さになるように打ち込み、実施例と同様の濃
度のフルオレセイン蛍光色素とJ1株を含む薬液0.3m3
を10L/minで土壌中に圧送した。
【0079】約10分後、実施例と同様にボーリングし
て、密度と菌数を測定した。その結果を表6に示す。
【0080】 実施例 実施例と同様にコンクリート容器内にモデル試験土壌
(平均含水比13%、空隙率0.30)を満たし、表面をテフロ
ンシートで覆った。モデル土壌下部にトリクロロエチレ
ン水溶液を注入して約1週間放置し、トリクロロエチレ
ンの濃度が10μg/gSoilとなるような汚染土壌を作製し
た。
【0081】次にJ1株を培養して109 個/cm3 となる
まで増殖させ、遠心沈殿して培地を除去し、除去した培
地と等量の0.1%酵母エキス、0.2%乳酸ナトリウム、お
よび100ppmフェノールを含む水溶液で微生物を再懸濁
して注入薬液とした。この注入溶液300Lを実施例で用
いたプローブ21に入れ、地中3mに埋設し、火薬に点火
して、薬液を拡散させた。
【0082】2日後にモデル試験土壌をボーリングし、
注入位置から相対する水平四方向の土壌をサンプリング
してガスクロマトグラフ法により土壌内のトリクロロエ
チレン濃度を測定した。その結果、プローブ21を中心
として半径約100cm以内における土壌中のトリクロ
ロエチレン濃度は約1μg/g土壌まで減少した。従っ
て、ガス発生剤を用いた薬液注入装置を用いることで分
解活性を維持した微生物溶液を広く注入できるととも
に、広い土壌領域の効率的な修復を行えることがわかっ
た。
【0083】
【発明の効果】本発明によって、汚染土壌と汚染地下水
の効率的な浄化が可能となった。また媒体中(例えば土
壌中)に効率良く薬液を拡散させること、およびこれに
用いる装置が提供された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様にかかる薬液拡散装置の概
略断面図
【図2】本発明の一実施態様にかかる液体注入装置の概
略斜視図
【図3】図2のAA線断面図
【符号の説明】
1 防爆板 2 火薬 3 ガス発生剤 4 柱 5 固形化した薬液 6 電線 21 プローブ 22 防爆蓋 23 火薬 24 ガス発生剤 25 可動仕切板 26 液体収納部 27 ノズル 28 電線
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−217969(JP,A) 米国特許4662451(US,A) 米国特許5101900(US,A) 独国特許出願公開4001320(DE,A 1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B09C 1/00 - 1/10 B09B 3/00 - 5/00 E02D 3/12 B01J 19/00 - 19/32 B01J 4/00 - 4/04 B01J 7/00 - 7/02

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】微生物を含む薬液を媒体中に拡散させる方
    法であって、固形化した薬液をガス発生剤から生じたガ
    スの圧力を用いて飛散させて拡散せしめる工程を有する
    ことを特徴とする薬液拡散方法。
  2. 【請求項2】微生物を含む薬液を媒体中に拡散させる方
    法であって、ガス発生剤の周囲を固形化した薬液で被覆
    した拡散要素を用意する工程;該拡散要素を媒体中に配
    置する工程;及び該ガス発生剤からガスを生じさせて該
    固形化薬液を媒体中に拡散させる工程、を有することを
    特徴とする薬液拡散方法。
  3. 【請求項3】該薬液がゲル化により固形化されている請
    求項2に記載の薬液拡散方法。
  4. 【請求項4】該薬液が粘土に混ぜ込まれて固形化されて
    いる請求項2に記載の薬液拡散方法。
  5. 【請求項5】該ガス発生剤から生じるガスの圧力が2〜
    500気圧である請求項2に記載の薬液拡散方法。
  6. 【請求項6】該薬液が該微生物の栄養を含む請求項2に
    記載の薬液拡散方法。
  7. 【請求項7】該媒体が土壌である請求項2に記載の薬液
    拡散方法。
  8. 【請求項8】該薬液拡散要素が、一対の互いに連結され
    ている防爆板と、該防爆板間に配置されている、火薬を
    内包したガス発生化合物の周囲を被覆している固形化薬
    液とを有する請求項2に記載の薬液拡散方法。
  9. 【請求項9】汚染物質で汚染された土壌の浄化方法であ
    って、該汚染物質を分解可能な微生物を含む物質で、ガ
    ス発生剤の周囲を被覆する工程;及び該ガス発生剤から
    ガスを生じさせて該物質を飛散させ、該土壌中に該微生
    物を拡散させる工程;及び土壌中に拡散させた該微生物
    を用いて該汚染物質を分解する工程、を有することを特
    徴とする土壌の浄化方法。
  10. 【請求項10】汚染物質で汚染された土壌の浄化方法で
    あって、該汚染物質を分解可能な微生物を活性化せしめ
    る物質で、ガス発生化合物の周囲を被覆する工程;該ガ
    ス発生剤からガスを生じさせて該物質を飛散させる工
    程;及び土壌中に拡散させた該微生物を用いて該汚染物
    質を分解する工程、を有することを特徴とする土壌の浄
    化方法。
  11. 【請求項11】一対の防爆板、該防爆板間に配置された
    火薬を内包するガス発生化合物の表面を被覆する、環境
    中へ拡散させるべき固体、及び該ガス発生剤への点火手
    段を有することを特徴とする固体拡散装置。
  12. 【請求項12】媒体への液体の注入方法であって、錐状
    の先端近傍にノズルを備えた筒状プローブを備え、該筒
    状プローブはその内部に該ノズルに連なる液体収納部及
    び該液体収納部と可動仕切板を介して配置され、点火手
    段を具備しているガス発生剤収納部とを備え、該ガス発
    生剤収納部の可動仕切板と反対側の端部に該ガス発生剤
    収納部を密閉可能な防爆蓋を有する、液体注入装置を用
    意する工程;該液体収納部に媒体へ注入すべき液体を収
    納し、また該ガス発生剤収納部に所定の量のガス発生剤
    を収納する工程;該液体注入装置を該媒体の所定の位置
    に、該ノズルが該媒体中にあるように設置する工程;及
    び該ガス発生剤収納部のガス発生剤に点火せしめてガス
    を発生させ、その圧力を利用して該液体収納部内の液体
    を該ノズルから噴出させて、該液体を該媒体に注入する
    工程、を有することを特徴とする液体の注入方法。
  13. 【請求項13】汚染物質で汚染された土壌の浄化方法で
    あって、錐状の先端近傍にノズルを備えた筒状プローブ
    を備え、該筒状プローブはその内部に該ノズルに連なる
    液体収納部及び該液体収納部と可動仕切板を介して配置
    され、点火手段を具備しているガス発生剤収納部とを備
    え、該ガス発生剤収納部の可動仕切板と反対側の端部に
    該ガス発生剤収納部を密閉可能な防爆蓋を有する、液体
    注入装置を用意する工程;該液体収納部に該汚染物質を
    分解可能な微生物を含む液体を収納し、また該ガス発生
    剤収納部に所定の量のガス発生剤を収納する工程;該液
    体注入装置を該媒体の所定の位置に、該ノズルが該媒体
    中にあるように設置する工程;及び該ガス発生剤収納部
    のガス発生剤に点火せしめてガスを発生させ、その圧力
    を利用して該液体収納部内の液体を該ノズルから噴出さ
    せて、該液体を該土壌中に注入する工程、を有すること
    を特徴とする土壌の浄化方法。
  14. 【請求項14】錐状の先端近傍にノズルを備えた筒状プ
    ローブを有する液体注入装置であって、該筒状プローブ
    はその内部に該ノズルに連なる液体収納部、及び該液体
    収納部と可動仕切板を介して配置され、点火手段を具備
    しているガス発生剤収納部とを備え、該ガス発生剤収納
    部の可動仕切板と反対側の端部は防爆蓋で密閉可能であ
    ることを特徴とする液体注入装置。
  15. 【請求項15】汚染物質で汚染された土壌に液体を注入
    する為の装置であって、内部に液体収納部、及び該液体
    収納部と可動仕切板を介して配置され、点火手段を備え
    た、ガス発生剤収納部とを備え、該ガス発生剤収納部の
    該可動仕切板と反対側の端部は防爆蓋で密閉可能であ
    り、また該液体収納部の液体を該土壌に供給する為のノ
    ズル部とを有する筒状プローブを具備していることを特
    徴とする土壌への液体注入装置。
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