JP3516966B2 - 無脈動プランジャポンプとその用法 - Google Patents
無脈動プランジャポンプとその用法Info
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Description
プのプランジャを共通の円筒カムにより、逆位相で往復
動させる事により、両者合わせての吐出量が常時定量を
保つようにした無脈動プランジャポンプ(プランジャ駆
動によるダイヤフラムポンプを含む)に関する。 【0002】 【従来の技術】本出願人は液体の精密定常送給用ポンプ
として、実公昭57−39586号公報(図7参照)等
の無脈動プランジャポンプの研究開発を続けている。簡
単に図7の説明をすると、符号1はポンプ本体、2,2
は左右一対のポンプ(シリンダ)、3,3はそれぞれの
プランジャ、4,4はそのコネクチングロッド、5,5
はそのロッドにつけたカムフオロア、6,6は各ロッド
の回り止め用滑りキー溝、7は外周にカム溝をもつ円筒
カム、8はポンプの吐出口で、左右一対のポンプからの
吐出液を集めて出す。図7では分らないが、この公告さ
れた考案はカム溝の上死点に対する下死点を適当にずら
せることにより、吸入弁、吐出弁のリークその他による
吐出圧の減退を防ぎ、脈動が生じないようにしたもので
ある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】図4は一対のポンプ
A,Bが協力して、脈動なく一定高さの吐出量を保持す
る状況を示す。円筒カムのカム溝の上下死点が対称位置
でなく、吐出行程(1)が吸込行程(2)より長くなる
ようにしている(従来技術)。そして吐出の主力がAか
らBへ移る過渡区間(3)ではAの吐出量が漸減し、B
の吐出量が漸増して合計吐出量が定常吐出量になるため
脈動を生じない。図5はAがまだ定量吐出を続けている
のに、Bの吐出が開始した場合で、図6はBの吐出開始
が遅れた場合である。過渡区間(3)で前者は吐出量過
大、後者は過小のため脈動を生ずる。 【0004】常に図4のように定量吐出を維持する無脈
動プランジャポンプを作るため、吐出、吸込の切換部の
カム溝を如何に作り、如何に修正仕上げするかが、技術
者の最大関心事であった。ポンプの吐出圧力、流量範
囲、流体粘度、流量等の使用条件やポンプ自身の弁の形
状、大きさ、グランドパッキンの型式等により出る脈動
を、カム溝の修正仕上げで対処していた。この発明は上
述のように、カム溝の吐出、吸込切換部の設計、製作、
修正に全力を集中していた従来のあり方を再検討し、も
っと容易に図5,図6のような脈動吐出を図4のような
無脈動に変える方法を探究した。 【0005】 【課題を解決するための手段】この発明の無脈動プラン
ジャポンプは、外周にカム溝を持つ円筒カムの両側に、
一対のプランジャポンプのカムフオロア付きコネクチン
グロッドが並行し、上記カムの回転により各プランジャ
が交互に往復動する無脈動プランジャポンプにおいて、
軸方向摺動可能に支持された丸棒である上記コネクチン
グロッドの上記カムフオロアの反対側周面に取付けた小
形カムフオロアと、上記小形カムフオロアの動きを当該
コネクチングロッド沿いに規制する案内レールとを備
え、上記案内レールはポンプ本体に、レールの向きに直
角方向へ平行移動させる微調整可能に取付けられている
とともに、前記小形カムフオロアにボールベアリングを
使用し、前記案内レールの内壁と小形カムフオロアの軸
心とが平行でなくなっても支障がないように構成したこ
とを特徴とする。 【0006】 【0007】 【作用】この発明の無脈動プランジャポンプの一対のコ
ネクチングロッドは、従来の回り止め用滑りキー溝に類
するものを有しない。回り止め用として小形カムフオロ
アを付け、この小形カムフオロアの可動範囲を当該ロッ
ド沿いに規制する案内レールを加えた。そしてそのレー
ルを、レールに直角方向へ微調整できるようにポンプ本
体外壁に取付けた。これで試験運転時、ポンプ吐出量に
脈動があれば、その脈動が小さくなる方向へ上記レール
の位置を微調整することができる。すなわちレールの微
調整で小形カムフオロアの往復軌道が変わり、これに伴
うコネクチングロッドの微小回転により、そのカムフオ
ロアが相手側カムフオロアに接近又は離反する。接近す
れば、カム溝の吐出行程区間にカムフオロアが二個とも
入っている期間が長くなり、離反すればその期間が短く
なる。つまり図4の過渡区間(3)が図5のように増え
たり、図6のように減ったりする。その増減をレールの
微調整で加減できるようにした。 【0008】 【実施例】図1はこの発明の一実施例説明図で、図7の
プランジャポンプ2、プランジャ3やカム7の回転駆動
部等は省略した。図1でもポンプ本体を1、コネクチン
グロッドを4、カムフオロアを5、円筒カムを7、カム
溝を7aとして示す。ロッド4の先端(図の左端)に、
図示しないプランジャ後端が接続され、円筒カム7のキ
ー溝付き軸7bに図7のウォームホイール等、任意の駆
動機構が接続される事は言うまでもない。この実施例で
はロッド4を軸方向摺動可能に支持する機構を前後に分
け、本体1の端壁の摺動軸受9がロッド4の延長部4a
を受入れている。 【0009】この発明の主要部品はロッド4のカムフオ
ロア5の反対側周面に取付けた小形カムフオロア10
と、その小形カムフオロア10の動きをロッド4沿いに
規制する案内レール11とである。その案内レール11
は本体1に、レールの向きに直角方向へ平行移動させる
微調整が可能なよう、調整用締付ボルト13によって締
付固定されている。なお細いボルト12は本体1に取付
板11aを固定するだけのもので、その取付板11aの
中心線上にボルト13を通した三個のボルト穴がある。
微調整用遊隙はこの実施例では1mm程度であるから、
上記ボルト穴はレール11に直角方向の長穴にすること
なく、やゝゆる目のボルト穴にした。但し一たん締付け
たらゆるむ恐れのない長さと精度のネジ山にして、ゆる
み止め座金を加えた。なお取付板11aは本体1と一体
に鋳造しておいてもよい。 【0010】図2は水平姿勢であるロッド4、レール1
1を側方から見たもので、レール11は本体1の外壁に
明けた角穴に入込み、外壁の外面側に取付けた取付板1
1aに取付けられている。外壁の角穴とレール11との
間には十分な調整用間隙があるから、この例では3本の
調整用締付ボルト13を少しゆるめ、レール11を軽く
叩いて上か下へ僅かに平行移動させて締付ボルト13を
締め直す。上方へ微調整したレール11を図3に鎖線で
11´としている。これにより小形カムフオロア(ボー
ルベアリング)10は鎖線の10´の位置へ移り、ロッ
ド4はその分だけ回動する。ロッド4が回動すると円筒
カム7のカム溝7aに入っているカムフオロア5が下方
へ回って鎖線の5´の位置に来る。図2の右側のレール
11も同様に上方へ微調整すれば、そのカムフオロア5
も下側へ回る。こうして両側のカムフオロア5,5が少
し接近することになるから、両者がカム溝の吐出行程区
間に共存する期間が長くなり、図6のように過渡区間
(3)で吐出量が不足する脈動を図4のように解消、ま
たは解消に近づけられる。 【0011】なお小形カムフオロア10は市販のボール
ベアリング類であるから、レール11の内壁と小形カム
フオロア10の軸心とが平行でなくなっても支障がな
い。カムフオロア5も同様に支障ない。従来の滑りキー
方式では考えられない調整方式である。図2では双方の
ロッド4とそのカムフオロア5が180°反対側に位置
しているが、当初から双方とも上側又は下側寄りに設け
てもよい。その他、この発明の実施態様は上記実施例に
限定されず、当業技術者により多様に変化、応用され得
るもので、当然従来技術と併用してもよい。 【0012】 【発明の効果】この発明は従来、無脈動プランジャポン
プの脈動対策はカム溝の修正に限られていたのを、初め
て両側コネクチングロッドのカムフオロアの配置を18
0°対称位置でなく、片方へ寄せる新しい脈動対策を開
いた。そして具体的に従来のコネクチングロッドの滑り
キー溝を廃し、小形カムフオロアとその案内レールを設
け、その案内レールを平行移動させる微調整可能にする
事により、試験運転中に吐出量の脈動を解消又は減少さ
せる新しい現場調整方式を開いた。
´,B´の説明図。 【図5】図4の過渡区間(3)で吐出量過大になった説
明図。 【図6】図4の過渡区間(3)で吐出量過小になった説
明図。 【図7】従来技術の平面図。 【符号の説明】 4 コネクチングロッド 5 カムフオロア 7 円筒カム 10 小形カムフオロア 11 案内レール 12 微調整用締付ボルト
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 外周にカム溝を持つ円筒カムの両側に、
一対のプランジャポンプのカムフオロア付きコネクチン
グロッドが並行し、上記カムの回転により各プランジャ
が交互に往復動する無脈動プランジャポンプにおいて、 軸方向摺動可能に支持された丸棒である上記コネクチン
グロッドの上記カムフオロアの反対側周面に取付けた小
形カムフオロアと、 上記小形カムフオロアの動きを当該コネクチングロッド
沿いに規制する案内レールとを備え、 上記案内レールはポンプ本体に、レールの向きに直角方
向へ平行移動させる微調整可能に取付けられているとと
もに、前記小形カムフオロアにボールベアリングを使用
し、前記案内レールの内壁と小形カムフオロアの軸心と
が平行でなくなっても支障がないように構成したことを
特徴とする無脈動プランジャポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25092193A JP3516966B2 (ja) | 1993-09-14 | 1993-09-14 | 無脈動プランジャポンプとその用法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP25092193A JP3516966B2 (ja) | 1993-09-14 | 1993-09-14 | 無脈動プランジャポンプとその用法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0783160A JPH0783160A (ja) | 1995-03-28 |
JP3516966B2 true JP3516966B2 (ja) | 2004-04-05 |
Family
ID=17215008
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25092193A Expired - Lifetime JP3516966B2 (ja) | 1993-09-14 | 1993-09-14 | 無脈動プランジャポンプとその用法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3516966B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111451863A (zh) * | 2020-04-13 | 2020-07-28 | 浙江望森家居科技有限公司 | 一种基于旋转进行打磨且同步夹持的地板自动打磨装置 |
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CN106499608B (zh) * | 2016-11-03 | 2018-04-17 | 西安交通大学 | 一种伺服电机驱动的槽凸轮式微流量柱塞泵 |
GB2582288B (en) * | 2019-03-12 | 2021-06-16 | Brightwell Dispensers Ltd | A pump assembly with a rotational to reciprocal action transmission and a diaphragm pump |
CN110552856A (zh) * | 2019-09-16 | 2019-12-10 | 无锡迅元精密科技有限公司 | 一种高压泵 |
-
1993
- 1993-09-14 JP JP25092193A patent/JP3516966B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN111451863A (zh) * | 2020-04-13 | 2020-07-28 | 浙江望森家居科技有限公司 | 一种基于旋转进行打磨且同步夹持的地板自动打磨装置 |
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JPH0783160A (ja) | 1995-03-28 |
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