JP3516891B2 - エタロン装置 - Google Patents

エタロン装置

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JP3516891B2
JP3516891B2 JP28108899A JP28108899A JP3516891B2 JP 3516891 B2 JP3516891 B2 JP 3516891B2 JP 28108899 A JP28108899 A JP 28108899A JP 28108899 A JP28108899 A JP 28108899A JP 3516891 B2 JP3516891 B2 JP 3516891B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエタロンを有するエ
タロン装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光のコーヒレンジ(可干渉性)を利用し
た光のビームの光路の分岐器、波長に基づいた光フィル
タや分光装置としてエタロン装置が用いられている。
【0003】図9はエタロンを示す図である。図に示す
ように、2枚の平行平板1、2にそれぞれ高反射膜3、
4が設けられ、高反射膜3、4はギャップdを有してお
り、平行平板1、2、高反射膜3、4によりエタロンが
構成されている。
【0004】このエタロンにおいては、図9(a)に示す
ように、多くの波長からなる平行な光(コリメート光)
をエタロンに入射させると、ギャップdに応じて特定の
波長の光を透過光あるいは反射光として選択的に取り出
すことができる。また、図9(b)に示すように、特定の
波長の光をエタロンに入射させるとともに、エタロンの
ギャップdを変えてやると、反射光の強度と透過光の強
度との割合を変えることができる。
【0005】この場合、透過光、反射光の波長はギャッ
プdによって一意的に決まる。すなわち、光の波長λと
ギャップdとが2nd=mλ(nは高反射膜3、4間の
屈折率、mは整数)を満足する光が透過する。したがっ
て、ギャップdの変動△dを小さくすることにより、波
長λの波長誤差(選択精度)△λを小さくすることがで
きるので、より正確な波長のビームを選択して取り出す
ことができる。
【0006】図10は従来のエタロン装置を示す概略図
である。図に示すように、光導波路11に分岐器12が
接続され、分岐器12は入力した光を光導波路13と光
導波路14とに分岐する。また、光導波路13に波長ス
ペクトル測定装置(スペクトルアナライザ)15が接続
され、光導波路14の先端部近傍にエタロンが設けら
れ、平行平板2を移動するアクチュエータ16が設けら
れている。
【0007】このエタロン装置においては、エタロンか
ら得られた反射光あるいは分岐器12で分岐した光を波
長スペクトル測定装置15を用いて測定し、その測定結
果をもとにアクチュエータ16を制御して、平行平板2
を移動し、ギャップdを調整する。
【0008】このようなエタロン装置においては、アク
チュエータ16に温度変化により引き起こされる熱膨
張、クリープ現象(一定の位置からの変動現象)、ヒス
テリシス(同じ負荷を与えても行きと帰りとで同じ位置
にはならない現象)が生ずる。しかし、波長スペクトル
測定装置15の測定結果をもとにアクチュエータ16を
制御しているから、アクチュエータ16に熱膨張等が生
じたとしても、特定の必要な波長の光を取り出すことが
できる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図10に示し
たエタロン装置においては、波長スペクトル測定装置1
5が大型でかつ高価であるから、装置が大型でかつ高価
である。
【0010】本発明は上述の課題を解決するためになさ
れたもので、小型でかつ安価なエタロン装置を提供する
ことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明においては、平行な面を有する第1、第2の
部品の上記平行な面に高反射膜を設けたエタロンと、上
記第1、第2の部品の少なくとも一方を移動するアクチ
ュエータとを有するエタロン装置において、上記高反射
膜のギャップを測定する変位センサを設ける。
【0012】この場合、上記変位センサの検出結果に基
づき上記アクチュエータを制御してもよい。
【0013】これらの場合、上記変位センサとして集積
型の変位センサを用いてもよい。
【0014】これらの場合、上記第1、第2の部品のど
ちらか一方と上記変位センサとを熱膨張率の小さい基板
の上に固定してもよい。
【0015】また、上記第1の部品としてシリコンから
なる光導波路を用いてもよい。
【0016】この場合、上記光導波路の劈開面に上記高
反射膜を設けてもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係るエタロン装置
を示す概略断面図、図2は図1に示したエタロンを示す
概略斜視図である。図に示すように、熱膨張率の小さい
材料(例えば、コーニング社製の低熱膨張係数ガラスの
商品名ULE)からなるベース基板21に熱膨張率の小
さい材料からなる支持部22が設けられ、支持部22に
平行平板23が取り付けられ、平行平板23にSiO2
とSiNとを交互に積層した多層膜、金等からなる高反
射膜24が設けられ、平行平板23にピエゾ素子からな
るアクチュエータ25が取り付けられ、アクチュエータ
25に平行平板26が取り付けられ、平行平板26にS
iO2とSiNとを交互に積層した多層膜、金等からな
る高反射膜27が設けられ、平行平板23の高反射膜2
4が設けられ面と平行平板26の高反射膜27が設けら
れ面とは平行である。また、ベース基板21に高反射膜
27の位置を検出するための集積型の変位センサ28が
取り付けられ、変位センサ28の幅すなわち図1紙面左
右方向寸法は2mm以下であり、変位センサ28の測定
精度は0.05nmである。また、平行平板23の近傍
に光導波路29が設けられ、平行平板26の近傍に光導
波路30が設けられている。
【0018】このエタロン装置においては、アクチュエ
ータ25により高反射膜27(平行平板26)の高反射
膜24(平行平板23)に対する位置を制御することに
より、エタロンのギャップdを制御することができるか
ら、多くの波長からなる平行な光たとえば赤外光をエタ
ロンに入射させて、ギャップdに応じた特定の波長の光
を透過光あるいは反射光として選択的に取り出すことが
でき、また特定の波長の光をエタロンに入射させて、ギ
ャップdに応じて反射光の強度と透過光の強度との割合
を変えることができる。この場合、変位センサ28によ
り高反射膜27の位置を検出することができ、このため
エタロンのギャップdを検出することができるから、ア
クチュエータ25のクリープ現象やヒステレシスなどが
あっても、任意の波長の光を透過光あるいは反射光とし
て選択的に取り出すことができ、また反射光の強度と透
過光の強度との割合を任意に変えることができる。
【0019】このようなエタロンにおいては、一度透過
光(または反射光)の波長と高反射膜27の変位との関
係を調べておけば、波長スペクトル測定装置などの波長
を検出する大型の装置を必要とせずに、変位センサ28
を用いて特定の必要な波長を選択できるから、エタロン
装置が小型でかつ安価になる。たとえば、エタロン装置
の寸法(サイズ)を従来と比較して1桁小さくすること
ができる。また、変位センサ28が小さいから、変位セ
ンサ28自体の熱膨張量が小さいので、温度の変化にか
かわらずギャップdを精度良く測定することができる。
また、変位センサ28の幅は2mm以下であるから、エ
タロンの固定位置と変位センサ28の固定位置との間の
最大距離は3mm以内に収まり、しかも熱膨張率の小さ
い材料からなるベース基板21、支持部22を用いてい
るから、温度の変化にかかわらずギャップdを精度良く
測定することができ、波長誤差△λを小さくすることが
できる。すなわち、ベース基板21にたとえば低熱膨張
係数ガラスULEを使用すると、5〜35℃の範囲での
熱膨張率は±0.3×10-7以下である。従って、温度
1℃の上昇により両者間の位置は熱膨張により3000
×0.3×10-7×1=9×10-5μm=0.09nm
(=△T)だけ変化する。この値以内の熱膨張に保つた
めにはベース基板21の温度を1℃以内の変動に抑えて
おかなければならない。このため、ベース基板21自体
をペルチェ素子におくことにより解決した。そして、ベ
ース基板21の熱膨張による変位センサ28自体の変位
△Tは見かけ上の高反射膜27の変位として認識され
る。この時の波長誤差△λは2△T=△λ×(2d/λ)
の関係より求まる。例えば、ギャップd=1mm、波長
λ=1.5μmの場合には、温度変化が1℃のときに波
長誤差△λが135×10-13mと非常に小さくなる。
【0020】図3は図1、図2に示したエタロン装置の
変位センサ(特願平10−191293号)を示す概略
図である。図に示すように、半導体基板31上に発光素
子32が形成され、発光素子32に電極パッド33が接
続され、発光素子32の近傍にフォトダイオード34が
形成され、フォトダイオード34に電極パッド35が接
続され、発光素子32のフォトダイオード34が設けら
れた側とは反対側に光導波路36が形成され、光導波路
36の端部に凸状曲面部37が設けられ、凸状曲面部3
7の前方にレンズ38が設けられ、半導体基板31上に
フォトダイオード39、40が形成され、フォトダイオ
ード39、40にそれぞれ電極パッド41、42が接続
され、フォトダイオード39、40の近傍に光導波路4
3が形成され、光導波路43の両端部に凸状曲面部44
が設けられ、凸状曲面部44の前方にレンズ45が設け
られている。
【0021】この変位センサ28においては、電極パッ
ド33から発光素子32に電流を注入すると、発光素子
32が発光し、発光素子32から出射された入射光46
は光導波路36を伝搬し、凸状曲面部37、レンズ38
により集光されて高反射膜27に照射される。そして、
高反射膜27からの反射光47はレンズ45、光導波路
43を介してフォトダイオード39、40で受光され、
電極パッド41、42に電圧が発生する。この場合、高
反射膜27の変位センサ28に対する位置と電極パッド
41に発生する電圧と電極パッド42に発生する電圧と
の差とが比例するから、変位センサ28により高反射膜
27(平行平板26)の位置を検出することができる。
【0022】図4は本発明に係る他のエタロン装置を示
す概略断面図である。図に示すように、平行平板26の
高反射膜27が設けられた面とは反対側の面の下部に反
射膜51が設けられ、ベース基板21に反射膜51(高
反射膜27)の位置を検出するための集積型の変位セン
サ52が取り付けられ、変位センサ52の幅すなわち図
4紙面左右方向寸法は2mm以下であり、変位センサ5
2の測定精度は0.05nmである。
【0023】このエタロン装置においては、あらかじめ
温度変化のないところで、エタロンの高反射膜27の変
位に対して、変位センサ28の信号出力変化△AVと変
位センサ52の信号出力変化△BVとを異符号で絶対値
を同じにしておく。すなわち、ギャップdの変動△dと
すると、信号出力変化△AVと信号出力変化△BVとが
△AV=−△BV∝△dの関係になるように、電気回路
のゲインを調整しておく。そして、実際の温度変化が起
こり得る環境での測定に際し、基準値からの高反射膜2
7が変動△dだけ変動したとする。その変動△dには変
位センサ28、52の固定部における熱膨張の影響があ
って、熱膨張による変位センサ28、52の測定誤差を
△AT、△BTとすると、変位センサ28には△d+△
ATの信号出力変化△AVが得られ、同様に変位センサ
52には−△d−△BTの信号出力変化△BVが得られ
る。測定誤差△ATと測定誤差△BTとは熱膨張による
各変位センサ28、52自体の変位に基づく誤差に相当
する。ここで、予め熱膨張に基づく両変位センサ28、
52の信号出力の関係(線形関係)すなわち測定誤差△
ATと測定誤差△BTとの関係を求めておく。すなわ
ち、△AT=m△BTを得ておく(mは既知)。そし
て、通常は真の変動△dは変位センサ28、52自体の
熱膨張の影響を受けるために容易には求められない。し
かし、両変位センサ28、52の信号出力変化の差△A
V−△BVは次式で表される。
【0024】
【数1】 △AV−△BV=(△d+△AT)−(−△d−△BT) =2△d+△AT+△BT=2△d+(m+1)△BT また、両変位センサ28、52の信号出力変化の和△A
V+△BVは次式で表される。
【0025】
【数2】 △AV+△BV=△AT−△BT=(m−1)△BT よって、変動△dは次式で表される。
【0026】
【数3】 △d=−△AV/(m−1)−△BVm/(m−1) =−(△AV+m△BV)/(m−1) このように、熱膨張による測定誤差△AT、△BTはキ
ャンセルされる。実際にはキャリブレーションにより求
めるmの誤差(△AT=m△BTと線形であると仮定し
たが、線形から外れた分に基づく誤差も含める)や回路
のノイズによる誤差が分解能を決定する。
【0027】このようなエタロン装置においては、変位
センサ28、52の測定誤差△AT、△BTにかかわら
ず正確に変動△d(ギャップd)を測定することができ
るから、波長スペクトル測定装置や光を分岐する分岐器
も使用せず、また温度制御をしなくとも、5〜35℃の
温度範囲で、約0.05nmの分解能で測定することが
できる。もちろん、波長スペクトル測定装置と併用して
使用する場合にも、温度変化に強い安定した波長選択性
が得られる。
【0028】図5は本発明に係る他のエタロン装置を示
す図、図6は図5に示したエタロン装置の一部を示す拡
大図、図7は図6のA−A断面図である。図に示すよう
に、シリコンからなる基板61にガラス70を介して厚
さ約10μmのシリコンからなる光導波路62が形成さ
れ、光導波路62に放物線曲面をもった全反射ミラー6
3が形成されている。ここで、a=L1cosθ、b=L1s
inθ+L2、L=L1+L2とすると、全反射ミラー63
の放物曲線は次式で与えられる。
【0029】
【数4】 y=(x2−2ax+a2+b2−L2)/{2(b−L)} そして、たとえばL1を600μm、L2を1265μ
m、θを15°とする。また、光導波路62の劈開面6
2aに金からなる高反射膜(図示せず)が設けられ、基
板61の光導波路62の近傍に劈開面62aと平行であ
りかつシリコンからなるに固定板64が固定され、固定
板64に電極パッド65が接続され、劈開面62a、固
定板64と平行でありかつシリコンからなる移動板(カ
ンティレバ)66が設けられ、移動板66の図5紙面左
側面に金からなる高反射膜(図示せず)が設けられ、移
動板66を移動可能に支持する支持部67が設けられ、
移動板66に電極パッド68が接続され、固定板64、
電極パッド65、支持部67、電極パッド68等により
移動板66を移動するアクチュエータが構成されてい
る。また、基板61に移動板66に設けられた高反射膜
の位置を検出するための集積型の変位センサ69が取り
付けられている。なお、光導波路62の劈開面62aへ
の光の入射角を15度にして、約16度の全反射角より
も若干小さくしている。また、光導波路62、移動板6
6等はフォトリソグラフィ技術によりSiO2のパター
ンをマスクにしてSF6ガスとO2ガスとの混合ガスのプ
ラズマを用いた反応性エッチング(RIE)を用いて基
板61上に作り込まれている。
【0030】このエタロン装置においては、電極パッド
65、68に電圧を印加して、静電気力により移動板6
6を移動することにより、エタロンのギャップdを制御
することができるから、多くの波長からなる平行な光を
エタロンに入射させて、ギャップdに応じた特定の波長
の光を透過光あるいは反射光として選択的に取り出すこ
とができ、また特定の波長の光をエタロンに入射させ
て、ギャップdに応じて反射光の強度と透過光の強度と
の割合を変えることができる。この場合、変位センサ6
9により移動板66に設けられた高反射膜の位置を検出
することができ、このためエタロンのギャップdを検出
することができるから、任意の波長の光を透過光あるい
は反射光として選択的に取り出すことができ、また反射
光の強度と透過光の強度との割合を任意に変えることが
できる。
【0031】このようなエタロン装置においては、透過
光(または反射光)の波長と移動板66に設けられた高
反射膜の変位との関係を一度調べておけば、波長スペク
トル測定装置などの波長を検出する大型の装置を必要と
せずに、高分解能で特定の必要な波長を選択できるか
ら、エタロン装置が小型でかつ安価になる。また、光導
波路62に全反射ミラー63が設けられているから、コ
リメートレンズ71を介して光導波路63の入り口に単
色光の光あるいは種々の波長を有するビームを集光させ
て入射させると、光は波長には無関係に全反射ミラー6
3でコリメートされるので、コリメート光をエタロンに
入射させることができる。また、光導波路62自体が1
mm以下の寸法で形成され、また劈開面62aと移動板
66との距離が10μm、移動板66の厚さが10μ
m、移動板66と集積型の変位センサ69とのギャップ
が同じく10μmと狭いから、すなわち劈開面62aか
ら変位センサ69までの距離が30μmしかないから、
熱膨張率は2×10-6と図1等に示したエタロン装置の
ベース基板21と比べると1桁以上に大きいにもかかわ
らず、その熱膨張における変動Δdは1℃の温度変化に
対して0.06nm程度と小さい。すなわち、フォトリ
ソグラフィ技術によりエタロンの構成をマイクロ化する
ことにより、温度による影響を大幅に低減することがで
き、温度の変化にかかわらずエタロンのギャップdを精
度良く測定することができる。また、光導波路62の劈
開面62aに高反射膜を設けているから、高反射膜の反
射率を高くすることができるので、透過光の強度分布の
半値全幅が狭くなるため、高分解能の波長選択性が得ら
れる。
【0032】図8は図5等に示したエタロン装置の移動
板に形成された高反射膜の変位と透過光強度(曲線
(a))、反射光強度(曲線(b))との関係を示すグラフ
である。このグラフから明らかなように、ギャップdを
コントロールすることによりたとえば透過光と反射光と
の強度比を0.75から8.5までの間で設定すること
ができる。
【0033】なお、上述実施の形態においては、集積型
の変位センサとして図3に示した変位センサを用いた
が、特願平2−93514号、特願平8−131664
号、特願平9−82821号の明細書、図面に示された
集積型の変位センサを用いてもよい。また、上述実施の
形態においては、基板61に変位センサ69を取り付け
たが、基板に半導体レーザ(LD)、フォトダイオード
(PD)等をボンディングすることにより、集積型の変
位センサを基板に組み込むことが可能である。また、上
述実施の形態においては、幅が2mm以下の変位センサ
28を用いたが、数mm角の集積型の変位センサを用い
てもよい。また、上述実施の形態においては、光導波路
62、移動板66等をフォトリソグラフィ技術により基
板61上に作り込んだが、光導波路、移動板等を基板か
ら切りはずして使用してもよい。また、上述実施の形態
においては、シリコンからなる光導波路62を用いた
が、ポリイミド等からなる光導波路を用いてもよい。ま
た、上述実施の形態においては、静電気力により移動板
66を移動したが、ピエゾ素子により移動板を移動して
もよい。また、上述実施の形態においては、第1、第2
の部品として平行平板23、26を用い、または第1、
第2の部品として光導波路62、移動板66を用いた
が、他の第1、第2の部品を用いてもよい。また、上述
実施の形態においては、第1の部品である光導波路6
2、第2の部品である移動板66に高反射膜を形成した
が、第1、第2の光学部品である第1、第2の光導波路
を形成し、第1、第2の光導波路の少なくとも一方を移
動するアクチュエータを設けてもよい。また、変位セン
サ28、69により検出した変位信号をフィードバック
してアクチュエータ25、移動板66を移動するアクチ
ュエータの動きを制御することが可能であり、この場合
には容易に任意の特定の波長の光を透過光あるいは反射
光として選択的に取り出すことができ、また反射光の強
度と透過光の強度との割合を変えることができる。ま
た、図5〜図7に示したエタロン装置においても、図4
に示したエタロン装置と同様に2個の集積型の変位セン
サを対向させて配置することにより、熱膨張の影響を補
償することが可能である。
【0034】
【発明の効果】本発明に係るエタロン装置においては、
波長スペクトル測定装置などの波長を検出する大型でか
つ高価な装置を必要としないから、エタロン装置が小型
でかつ安価になる。
【0035】また、変位センサの検出結果に基づきアク
チュエータを制御したときには、容易に任意の特定の波
長の光を透過光あるいは反射光として選択的に取り出す
ことができ、また反射光の強度と透過光の強度との割合
を変えることができる。
【0036】また、変位センサとして集積型の変位セン
サを用いたときには、温度の変化にかかわらずエタロン
のギャップを精度良く測定することができる。
【0037】また、第1、第2の部品のどちらか一方と
変位センサとを熱膨張率の小さい基板の上に固定したと
きには、温度の変化にかかわらずエタロンのギャップを
精度良く測定することができる。
【0038】また、第1の部品としてシリコンからなる
光導波路を用いたときには、光導波路自体の寸法を小さ
くすることができるから、熱膨張量を小さくすることが
できるので、温度の変化にかかわらずエタロンのギャッ
プを精度良く測定することができる。
【0039】また、光導波路の劈開面に高反射膜を設け
たときには、高反射膜の反射率を高くすることができる
から、高分解能の波長選択性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るエタロン装置を示す概略断面図で
ある。
【図2】図1に示したエタロン装置を示す概略斜視図で
ある。
【図3】図1、図2に示したエタロン装置の変位センサ
を示す概略図である。
【図4】本発明に係る他のエタロン装置を示す概略断面
図である。
【図5】本発明に係る他のエタロン装置を示す図であ
る。
【図6】図5に示したエタロン装置の一部を示す拡大図
である。
【図7】図6のA−A断面図である。
【図8】図5等に示したエタロン装置の移動板に形成さ
れた高反射膜の変位と透過光強度、反射光強度との関係
を示すグラフである。
【図9】エタロンを示す図である。
【図10】従来のエタロン装置を示す概略図である。
【符号の説明】
21…ベース基板 22…支持部 23…平行平板 24…高反射膜 25…アクチュエータ 26…平行平板 27…高反射膜 28…変位センサ 52…変位センサ 61…基板 62…光導波路 62a…劈開面 64…固定板 65…電極パッド 66…移動板 68…電極パッド 69…変位センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 26/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平行な面を有する第1、第2の部品の上記
    平行な面に高反射膜を設けたエタロンと、上記第1、第
    2の部品の少なくとも一方を移動するアクチュエータと
    を有するエタロン装置において、上記高反射膜のギャッ
    プを測定する変位センサを設けたことを特徴とするエタ
    ロン装置。
  2. 【請求項2】上記変位センサの検出結果に基づき上記ア
    クチュエータを制御することを特徴とする請求項1に記
    載のエタロン装置。
  3. 【請求項3】上記変位センサとして集積型の変位センサ
    を用いたことを特徴とする請求項1または2に記載のエ
    タロン装置。
  4. 【請求項4】上記第1、第2の部品のどちらか一方と上
    記変位センサとを熱膨張率の小さい基板の上に固定した
    ことを特徴とする請求項1、2または3に記載のエタロ
    ン装置。
  5. 【請求項5】上記第1の部品としてシリコンからなる光
    導波路を用いたことを特徴とする請求項1、2または3
    に記載のエタロン装置。
  6. 【請求項6】上記光導波路の劈開面に上記高反射膜を設
    けたことを特徴とする請求項5に記載のエタロン装置。
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