JP3515364B2 - サンプル表面の形状的特徴を調べる装置、方法および記録媒体 - Google Patents

サンプル表面の形状的特徴を調べる装置、方法および記録媒体

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JP3515364B2 JP10891298A JP10891298A JP3515364B2 JP 3515364 B2 JP3515364 B2 JP 3515364B2 JP 10891298 A JP10891298 A JP 10891298A JP 10891298 A JP10891298 A JP 10891298A JP 3515364 B2 JP3515364 B2 JP 3515364B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走査型プローブ顕
微鏡で作成された測定値の精度を改善する方法に関し、
特に、サンプルの表面に対するプローブの係合を制御す
る2つの垂直アクチュエータを有する装置において、高
速非線形垂直アクチュエータの動作を、線形範囲に保つ
ことによって、精度を改善することにある。
【0002】
【従来の技術】走査型プローブ顕微鏡の従来の動作にお
いては、プローブの横方向運動、またはプローブに対す
るサンプルの横方向運動は、通常、正弦波曲線または三
角波曲線の形状である所定の運動プロファイルにしたが
って行われる。この横方向運動は、周波数(Hz)の形
で、装置に入力として、しばしば与えられる。この場
合、プローブを垂直方向に移動させる駆動が、測定され
るサンプルの表面の高さの変化に追従できないときで
も、データ点は、一定割合でとられる。この種の動作
は、プローブとサンプルとの間で発生する“クラッシ
ュ”状態に起因するプローブおよびサンプルへの損傷に
つながり、および垂直運動がこのような変化に追従する
ことができないときの測定精度の低下につながる。
【0003】従来の走査型プローブ顕微鏡は、1つの圧
電アクチュエータを用いて、プローブを垂直のz方向に
移動させている。このような装置は、運動の適当に大き
なダイナミックレンジと共に、アクチュエータの運動の
非常に高いデジタル・ビット分解能を得る能力がないこ
とに関連した問題にしばしば出会う。特定の圧電材料に
対しては、実現できる最大のダイナミックレンジは、圧
電定数C(オングストローム/ボルトで表される)と、
最大動作電圧Vmaxとによって決定される。ビット分
解能は、次式によって与えられる。
【0004】
【数1】
【0005】この式では、Rはビット分解能であり、N
はビット・カウントである。例えば、演算装置内で発生
されるデジタル信号が、16ビット・デジタル/アナロ
グ・コンバータを経て供給されて、アクチュエータを駆
動するのに必要なアナログ信号を発生するならば、ビッ
ト・カウントは、65,535である。
【0006】必要なことは、多くの応用で必要とされる
垂直(係合)プローブの移動を犠牲にすることなしに、
高分解能を得る方法である。
【0007】特許技術は、多数の米国特許を含んでい
る。例えば、米国特許第4,343,993号および第
4,724,318号であり、これらは、本発明を適用
できる走査型プローブ顕微鏡の技術について開示してい
る。
【0008】米国特許第4,343,993号明細書
は、走査型トンネル顕微鏡を開示している。この走査型
トンネル顕微鏡では、非常に鋭い金属の先端が、先端の
頂点での、および先端に最も近い表面領域上での原子の
電子雲が、ソフトに接触するような非常に小さい距離
で、検査すべき面にわたってラスタスキャンされる。先
端と表面との間に電位差が存在するならば、いわゆるト
ンネル電流が、ギャップ間に流れる。このトンネル電流
は、先端と表面との間の距離に指数関数的に依存するの
で、先端がサンプルの表面にわたって走査されるときに
発生する所定値からの偏差に基づいて、補正信号が発生
される。この補正信号を用いて、トンネル距離を制御し
て、補正信号を最小にし、および検査される表面上の先
端の物理的位置から導き出される位置信号に対してプロ
ットされる。この方法は、分解能を原子スケールにまで
増大するので、表面上の個々の原子を、見ることができ
る。
【0009】米国特許第4,724,318号明細書
は、原子間力顕微鏡を開示している。この原子間力顕微
鏡では、鋭い先端が検査すべきサンプルの表面に接近す
るので、先端の頂点での原子、および表面での原子が、
スプリング状カンチレバーをたわませる。カンチレバー
は、トンネル顕微鏡の一方の電極を形成し、他方の電極
は、鋭い先端である。カンチレバーのたわみは、トンネ
ル電流の変動を生じさせ、この変動を用いて、補正信号
が発生される。この補正信号を用いて、先端とサンプル
との間の距離を制御して、例えば、xyz駆動手段によ
って、サンプルの表面を先端が走査し、サンプルをxy
面でラスタ走査で駆動するときに、先端と表面との間の
力を一定に保持させる。特定の動作モードでは、サンプ
ルまたはカンチレバーを励起して、z方向に振動させる
ことができる。振動が、カンチレバーの共振周波数であ
るならば、分解能が増大する。この方法を用いて、10
0ナノメータよりも良好な分解能を有するサンプル表面
の形状的イメージを、以下のステップを採用することに
よって、実現することができる。すなわち、スプリング
状のカンチレバーの一端に固定される鋭い先端は、サン
プルの表面に近づけられ、先端とサンプル表面との間に
発生する力は、10-20 ニュートンよりも大きいので、
この力がカンチレバーをたわませる。カンチレバーのた
わみは、カンチレバーに近接して設けられたトンネル先
端によって、検出される。カンチレバーとトンネル先端
との間のギャップを流れるトンネル電流は、トンネル電
流の検出された変動を用いて、一定値に保持されて、補
正電流を発生する。この補正信号を特に用いて、先端−
サンプルの距離定数を維持する。
【0010】上述した米国特許は、走査プローブを用い
て、テスト・サンプルの表面を表すデータを生成してい
るが、低速アクチュエータによる比較的大きな運動、お
よび高速アクチュエータによる速度および精度の利点を
導き出す2つのアクチュエータの使用については、開示
されていない。したがって、必要なことは、高速アクチ
ュエータを運動の線形範囲内に維持する手段を含む、2
アクチュエータ・システムである。
【0011】米国特許第5,345,816号明細書お
よび特開平3−180702号公報は、サンプル表面の
形状の検出された変化に応じて、走査型プローブ顕微鏡
のプローブの走査運動を停止または変更する方法を与え
ている。
【0012】米国特許第5,345,816号明細書
は、3方向における表面のプロファイルを決定する単一
軸原子間力顕微鏡と組み合わされた統合型先端ひずみセ
ンサの使用を開示している。カンチレバー梁は、統合型
先端ステムを担持している。この先端ステム上には、プ
ローブの面に垂直な面で機能する4つの積層された要素
を有する圧電フィルムひずみセンサが設けられている。
3次元計測が行われ、他方、側壁のようなサンプル表面
の高く伸びた形状との先端“クラッシュ”は避けられ
る。先端“クラッシュ”の可能性は、所定のしきい値を
越える、ひずみセンサからの電気信号出力によって検出
される。しきい値を越えると、フィードバック制御シス
テムが、先端の運動を停止し、先端が接触するようにな
る表面形状から先端を引き上げる。
【0013】特開平3−180702号公報は、走査型
トンネル顕微鏡のための走査速度制御方法を開示してい
る。この方法は、垂直プローブ偏移を微分することによ
って得られる値に関連して走査機構を制御する。このよ
うにして、プローブが隆起部上を動くときに、走査速度
は減少する。
【0014】従来技術の上記例は、サンプルの表面に傾
きがあった場合に、“クラッシュ”状態を防止して、プ
ローブの垂直運動のための時間を与えることに関係して
いるが、これらの方法は、比較的長い範囲の先端係合運
動を与える低速アクチュエータと共に、短ストローク高
速アクチュエータを用いる際に、得られる先端係合運動
を増大しない。必要なことは、高速アクチュエータの変
移を、線形範囲に維持する方法と共に、このような2ア
クチュエータ・システムである。
【0015】米国特許第5,414,690号明細書お
よび特開平4−318404号公報のような特許文献に
よる他の技術は、粗運動アクチュエータに固定された微
運動アクチュエータに取り付けられた走査プローブを動
かす方法を開示している。
【0016】米国特許第5,414,690号明細書
は、プローブに取り付けられた微運動セクションと、微
運動セクションに取り付けられた粗運動セクションとに
よって、サンプルの表面に垂直な方向に、プローブを動
かす方法を開示している。微運動セクションは、例え
ば、圧電アクチュエータを使用し、他方、粗運動セクシ
ョンは、例えば、ステッピング・モータの使用によっ
て、広い範囲にわたって動くことができる。
【0017】特開平4−318404号公報は、表面が
非常に“ラフ(rough)”であっても、次のように
して、プローブにサンプルの表面のトレースを可能にす
る方法について開示している。すなわち、サンプルへの
接近/離反方向におけるプローブの微小変移状態に基づ
いて、微調整機構と粗調整機構とを連動させる。トンネ
ル電流検出器は、トンネル電流を検出する。トンネル電
流は、プローブが原子レベルの距離内でサンプル表面に
接近すると、流れ始める。このトンネル電流は、入力信
号として、微調整機構制御装置に供給される。微調整機
構制御装置は、微調整機構に命令信号を供給する。微調
整機構の状態を検出し評価する装置は、微調整機構制御
装置から、プローブ入力のz軸方向の位置データを受け
取り、このデータを基準データと比較し、プローブの位
置を、微調整によるシフトのみによって必要とされるよ
うに変更できないと判断すると、粗調整機構制御装置を
作動する。粗調整機構が駆動されると、粗調整機構制御
装置は、微調整機構制御装置に、必要なときに、命令信
号を供給し、プローブ位置への必要な調整を行う。
【0018】したがって、微調整機構が、サンプルから
プローブを離す方向に、予定された全範囲にわたって動
いたことが決定されると、粗調整機構は、予定された範
囲の半分に等しい距離にわたって、サンプルから引き離
され、微調整機構を意図する範囲の中心に戻すことがで
きる。微調整機構が、プローブをサンプルの方へ動かす
方向に、予定された全範囲にわたって動いたことが決定
されると、粗調整機構は、予定された範囲の半分に等し
い距離にわたって、サンプルの方へ動き、その結果、微
調整機構を、予定された範囲の中心に再び戻すことがで
きる。特定の状況の下では、粗調整機構をこのように動
かすことは、運動が安定化されないので、中心への微調
整機構の所望の運動を生じない。深い凹部を有する表面
が、プローブをサンプルの方へ、およびサンプルから離
れる方へ動かす制御装置が追従できない速度で走査され
るときに発生するこれらの状況が、プローブを振動させ
る。ラフな運動機構で、プローブをサンプルから大きく
に離すことによって、このシステムは応答する。
【0019】さらに、必要なことは、必要とされる垂直
(係合)運動に、走査方向におけるサンプルまたはプロ
ーブの運動を結びつける機構である。このような機構
は、正確な動作を維持すること、および先端がサンプル
表面の鋭い傾斜に遭遇するときに、“クラッシュ”を防
止することに、特に効果的である。特に、特開平4−3
18404号公報に記載の方法に比べて、走査の運動を
停止して、プローブ係合機構による補正を可能にする機
構は、深い溝および急峻に立上がる側壁のような極端な
表面形状の正確な測定を可能にする。
【0020】本発明の目的は、走査型プローブ顕微鏡で
作成された測定値の制度を改善する方法を提供すること
にある。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明の一態様によれ
ば、サンプル表面の形状的特徴を調べる装置が提供され
る。この装置は、サンプル表面と係合するようにサンプ
ル表面に垂直な係合方向に動くことができる鋭い先端を
有するプローブと、プローブ検出器と、それぞれが係合
方向およびこれと反対方向に動く高速駆動手段および低
速駆動手段と、横方向運動手段とを備えている。プロー
ブ検出器はプローブとサンプル表面との接触状態を表す
物理的パラメータを測定する。高速駆動手段は、所定の
線形範囲を含む運動範囲で動作可能であり、プローブ検
出器からの出力に応じて、前記係合方向およびそれとは
反対方向にプローブを移動させて、前記運動範囲でプロ
ーブとサンプル表面との接触状態を保持する。低速駆動
手段は、前記所定の線形範囲を超える高速駆動手段の動
きに応じて、高速駆動手段の動作が前記所定の線形範囲
に入るように前記係合方向およびそれとは反対方向にプ
ローブを移動させる。横方向運動手段は、サンプル表面
に平行な走査方向で前記サンプル表面と前記鋭い先端と
の間の相対運動を発生する。高速駆動手段および低速駆
動手段は、互いにかつプローブに接続され、プローブの
動きは、高速駆動手段および低速駆動手段の動きの総和
に従って発生する。横方向運動手段は、高速駆動手段が
前記所定の線形範囲内にあるときに相対運動を発生す
る。高速駆動手段は、供給される第1の電気信号に応じ
て、近端と遠端との間で曲がるバイモル圧電アクチュエ
ータを有し、プローブは前記遠端から延びており、低速
駆動手段は、供給される第2の電気信号に応じて、取り
付けられたカップリング部材を動かすために伸縮する第
2の圧電アクチュエータを有し、バイモル圧電アクチュ
エータの前記近端は、カップリング部材によってクラン
プされている。低速駆動手段は、高速駆動手段の運動範
囲よりも大きな運動範囲を有する。
【0022】本発明の他の態様によれば、サンプル表面
に実質的に平行な走査方向における相対運動によってサ
ンプル表面を走査し、前記走査方向に垂直な係合方向に
おけるプローブの運動によってプローブとサンプル表面
とを係合させる走査型プローブ顕微鏡においてプローブ
とサンプル表面との間の係合状態を維持する方法が提供
される。この方法は、 a)サンプル表面とプローブとの間の、前記走査方向に
おける前記相対運動を1回のステップで生じさせるステ
ップと、 b)プローブとサンプル表面との間の係合状態を表す物
理的パラメータを測定するステップと、 c)プローブに接続された高速駆動手段によってプロー
ブを動かし、ステップb)で測定された物理的パラメー
タに応じて、サンプル表面に対するプローブの係合を変
化させるステップと、 d)高速駆動手段が、所定の線形範囲にあるか否かを決
定するステップと、 e)高速駆動手段が、ステップd)において、所定の線
形範囲内にあると決定されたとき、ステップa)を繰り
返すために戻るステップと、 f)高速駆動手段が、ステップd)において、所定の線
形範囲外にあると決定されたとき、高速駆動手段に接続
された低速駆動手段によってプローブを動かし、ステッ
プb)を繰り返すために戻るステップとを含む。
【0023】
【発明の実施の形態】図1は、本発明を用いた走査型プ
ローブ顕微鏡10の概要を示す図である。この顕微鏡1
0では、サンプル12は、横方向運動アクチュエータ1
6によって、サンプルの表面14に実質的に平行な1つ
以上の方向に、横方向に駆動される。例えば、このアク
チュエータ16は、サンプル12を、互いに直交するx
およびy方向に駆動して、サンプル表面14がプローブ
18を通過して移動する、正弦波または三角波の運動パ
ターンを生成することができる。プローブ18は、カン
チレバー24によってプローブ18に接続された高速ア
クチュエータ22によって、および高速アクチュエータ
22に機械的に接続された低速アクチュエータ26によ
って、x方向およびy方向に垂直なz方向(矢印20で
示される)に移動される。
【0024】図1の実施例では、低速アクチュエータ2
6は、上端26aのフレームワーク(図示せず)に固定
され、したがって下端カップリング26bは、低速アク
チュエータ26の縮みによって、矢印20で示す上方向
に移動し、低速アクチュエータ26の伸びによって、矢
印20とは反対の方向に動く。低速アクチュエータ26
は、供給される電気信号に従って、これらの方向に伸び
縮みする圧電デバイスである。下端カップリング26b
は、高速アクチュエータ22の近端27をクランプす
る。高速アクチュエータは、電気信号の供給に応じて、
矢印27bで示す方向に上方にたわみ、および反対方向
の下方にたわむ遠端27aを有するバイモル(bimo
rph)デバイスである。
【0025】垂直軸コントローラ28は、高速アクチュ
エータ22および低速アクチュエータ26の両方を駆動
する入力信号を与える。横方向運動コントローラ30
は、横方向運動アクチュエータ16を駆動して、走査運
動の横方向パターンを決定する。垂直軸コントローラ2
8と横方向運動コントローラ30は、コンピュータ・シ
ステム32からの信号に応じて動作する。
【0026】プローブ18は、カンチレバー24によっ
て、高速アクチュエータ22に弾性的に取り付けられる
ので、その運動は、アクチュエータ22,26とサンプ
ル表面14内の構造とによって引き起こされる運動から
生じる。プローブ18の運動は、先端検出器34によっ
て測定される。この検出器は、コンピュータ・システム
32への入力として、運動出力信号を与える。
【0027】走査型プローブ顕微鏡10は、当業者に知
られた多くの技術によって動作することができる。例え
ば、走査型プローブ顕微鏡10は、米国特許第4,72
4,318号明細書に一般的に開示されている原子間力
顕微鏡に従って動作することができる。この場合、高速
アクチュエータ22は、カンチレバー24の共振周波数
に近い周波数で、矢印20で示す垂直方向に、カンチレ
バー24を駆動し、振動させる。その結果、測定装置の
分解能が増大する。また、米国特許第4,724,31
8号によれば、先端検出器34は、トンネル顕微鏡の種
々の要素を有することができる。この場合、トンネル電
流が、カンチレバー24の表面と鋭い先端(図示せず)
との間に形成される。先端検出器34の出力が用いられ
て、補正信号を発生する。この補正信号は、アクチュエ
ータ22,26のいずれか、または両方に供給される信
号に変動を生じさせて、サンプル表面14とプローブ先
端18との間の力を、所定の範囲内に保持する。
【0028】あるいはまた、先端検出器34は、レーザ
検出器とすることができる。レーザ検出器は、プローブ
先端18に発生する振動の振幅を示す出力を、高速アク
チュエータ22の出力として与えられる振動に対する、
先端18の振動の位相角と共に与える。測定された振幅
は、予め設定された振幅の値と比較され、その差を用い
て、補正信号を発生する。
【0029】本発明の他の形態によれば、米国特許第
4,343,993号明細書に一般に開示される走査型
トンネル顕微鏡技術を用いる。この技術によれば、プロ
ーブ先端18の振動を発生させるために高速アクチュエ
ータ22を駆動することは行われず、先端検出器34
は、プローブ先端18の運動ではなく、サンプル表面1
4とプローブ先端18との間を流れるトンネル電流を検
出する。
【0030】カンチレバー24に与えられる入力運動
は、高速アクチュエータ22および低速アクチュエータ
26に供給される入力信号から直接に決定される。実際
には、高速アクチュエータ22は、例えば、短いストロ
ークを有するほぼ非線形のオープン・ループ・デバイス
である。低速アクチュエータ26は、例えば、長いスト
ロークを有する厳密に線形のクローズド・ループ・デバ
イスである。例えば、低速アクチュエータを用いて、1
4ミクロンの範囲にわたって、プローブ18の垂直運動
を与えることができる。顕微鏡10による正確な測定値
は、高速アクチュエータ22内で発生するたわみの正確
な知識に依存するので、高速アクチュエータは、その運
動範囲の線形部分内で動作することが特に重要である。
運動範囲のこの線形部分では、高速アクチュエータ22
内で発生するたわみは、アクチュエータ22に供給され
る電気信号の線形関数である。その運動範囲の線形部分
は、この全運動範囲の中心近くに(正確に中心ではない
がその近くに)典型的に位置している。したがって、高
速アクチュエータ22は、1または2ミクロンの範囲に
わたって、プローブ先端18での最大運動を与えること
ができるが、線形動作に対する要件を満たすべきなら
ば、この運動の一部のみを用いることができる。線形範
囲からの逸脱は、高速アクチュエータ22内で発生する
たわみを、高速アクチュエータに供給される電圧または
電流の関数として計算することを、非線形の故に、より
困難にすると共に、信頼性を低下させる。
【0031】図2は、高速アクチュエータ22の動作
を、その線形範囲内に保持するために、走査型プローブ
顕微鏡10内で、本発明に従って用いられる方法を示す
フローチャートである。図1および図2において、この
方法は、コンピュータ・システム32で実行されるコン
ピュータ・プログラムのルーチンによって実現される。
このプログラムは、CD−ROMまたは1つ以上の磁気
的書込みディスケットのような、コンピュータにより読
取り可能な媒体36によって、コンピュータ・システム
32に与えられる。コンピュータ・システム32内で行
われる計算のためには、横方向アクチュエータ16の動
作の結果発生するサンプル12の横方向運動は、多数の
非常に小さい“微小(micro)”ステップに分解さ
れる。これらの微小ステップは、例えば、xおよびy方
向における三角波またはラスタパターンで、サンプル1
2を動かすことができる。横方向運動アクチュエータ1
6は、転回(slewing)モードで動作し、ある微
小ステップから他の微小ステップへ、これらのステップ
間で停止することなくサンプル12を移動することがで
きるが、コンピュータ・システム32で実行されるプロ
グラムが、このような運動を停止すべきであると決定す
ると、アクチュエータ16は、サンプル12を個々の微
小ステップで停止させる。
【0032】このように、サンプル12の横方向運動
は、多数の微小ステップで行われる。各微小ステップ
は、図2のプロセスのブロック40で行われる。次に、
ブロック42で、プローブ検出器34の出力を用いて、
高速アクチュエータ22のたわみについて新しい値を決
定する。この値を用いて、垂直軸コントロ−ラ28によ
り、高速アクチュエータ22に駆動信号を供給する。い
くつかの例では、プロセスのこの部分に対して用いられ
る時間を、終了させることができる。これが行われると
(ブロック44で決定される)、プロセスは、ブロック
46に進む。このブロック46では、高速アクチュエー
タ22および低速アクチュエータ26の両方によって生
起される全たわみが計算される。このたわみは、コンピ
ュータ・システムに報告される。コンピュータ・システ
ムは、プローブ検出器34の出力と共に、それを用い
て、サンプル表面14の局部的な形状の特徴を決定す
る。
【0033】通常は、処理を可能にするのに十分な時間
が用いられ、コンピュータ・システムは、ブロック44
からブロック48へ進む。ブロック48では、基準位置
からの高速アクチュエータの位置のずれが、高速アクチ
ュエータに供給された電圧信号を基準電圧から減算する
ことによって計算される。ブロック50で次に決定され
るように、供給された電圧が、基準電圧近傍の所定電圧
範囲内にあれば、高速アクチュエータは、望ましい所定
範囲内にあると決定される。この所定範囲内では、アク
チュエータ22の動作は、線形であり、予測可能であ
る。したがって、高速アクチュエータ22のたわみが、
この範囲内にあるときには、ルーチンはブロック46に
進む。
【0034】他方、高速アクチュエータのたわみが、い
ずれかの方向において所定範囲外であることが、ブロッ
ク50で決定されると、ルーチンはブロック52へ進
む。ブロック52では、低速アクチュエータ26が、差
を除去するあるいは減少させようとする方向に駆動され
る。すなわち、高速アクチュエータ22の遠端27a
が、矢印20の方向に、かなり上方に動いて、運動の所
定線形範囲に留まることができないならば、ブロック5
2において、低速アクチュエータ26に供給された電圧
を変えることによって、カップリング26bが、矢印2
0の方向とは反対の下方に動かされる。次に、ブロック
42において、プローブ検出器34の出力が調べられ
て、高速アクチュエータ22を駆動する電気信号をどの
ように変更して、プローブ先端18とサンプル表面14
との間の係合の適切なレベルを復元するかを決定する。
ブロック42においてまた、この新しい信号は、高速ア
クチュエータ22に供給される。次に、ブロック42に
続く上述したプロセスが繰り返される。高速アクチュエ
ータ22が、ブロック50で決定されるように、運動の
所定の線形範囲に戻れるほどに動いたならば、走査動作
がブロック40で続けられる。そうでなければ、低速ア
クチュエータ26の運動の1つ以上の追加のサイクル
が、高速アクチュエータ22がその線形範囲に戻るま
で、用いられる。
【0035】同様に、高速アクチュエータ22の遠端2
7aが、矢印20とは反対方向にかなり下方に動いて、
運動の所定の線形範囲に留まることができないならば、
カップリング26bは、ブロック52において、低速ア
クチュエータ26に供給された電圧を変更することによ
って、矢印20の方向とは反対の下方に動く。再び、ブ
ロック42において、プローブ検出器34の出力が調べ
られて、高速アクチュエータ22を駆動する電気信号を
どのように変更して、プローブ先端18とサンプル表面
14との間の係合の適切なレベルを復元するかを決定す
る。ブロック42においてまた、この新しい信号は、高
速アクチュエータ22に供給される。次に、ブロック4
2に続く上述したプロセスが繰り返される。
【0036】ブロック54で決定されるように、走査動
作が終了すると、図2のルーチンは、ブロック56で終
了する。終了しなければ、ブロック54からプロセスが
続き、ブロック40で次の走査位置に移動する。各走査
動作のスタートは、ブロック58で始まる。この場合、
高速アクチュエータ22の新しいたわみは、続いてブロ
ック42で決定される。
【0037】したがって、本発明により行われるプロセ
スは、低速アクチュエータ26により得られる長ストロ
ークと、高速アクチュエータ22により得られる高速反
応との組合せを与える。この場合、所定の線形動作範囲
内の高速アクチュエータ22のたわみのレベルが確認さ
れた後のみ、走査運動が行われる。このようにして、高
速アクチュエータに供給される電圧を用いて、高速アク
チュエータ22のたわみを決定することが必要であるに
もかかわらず、測定精度が維持される。さらに、プロー
ブ18がプローブ18とサンプル表面14との間の係合
レベルにもたらされるまで、走査運動を完全に停止する
ことによって、プローブ18がサンプル表面14の上方
段差60に出会うときの“クラッシュ”を、本発明を使
用することによって防止する。
【0038】まとめとして、本発明の構成に関して以下
の事項を開示する。 (1)サンプル表面の形状的特徴を調べる装置におい
て、前記サンプル表面に垂直な係合方向に、前記サンプ
ル表面と係合するように動く鋭い先端を有するプローブ
を備え、前記プローブでの物理的パラメータを測定する
プローブ検出器を備え、前記物理的パラメータは、前記
プローブと前記サンプル表面との接触状態を表してお
り、前記プローブ検出器からの出力に応じて、前記係合
方向およびそれとは反対方向に、前記プローブを移動し
て、前記プローブと前記サンプル表面との接触状態を、
第1の所定の範囲に保つ第1の駆動手段を備え、第2の
所定の運動範囲を越える、前記第1の駆動手段の動きに
応じて、前記係合方向およびそれとは反対方向に、前記
プローブを移動する第2の駆動手段を備え、前記第1の
駆動手段と前記第2の駆動手段とは、互いにおよび前記
プローブに接続され、前記プローブの動きは、前記第1
および第2の駆動手段の動きの総和に従って発生し、前
記サンプル表面に平行な走査方向の、前記サンプル表面
と前記鋭い先端との間の相対運動を発生する横方向運動
手段を備え、この横方向運動手段は、前記第1の駆動手
段が、前記第2の所定の運動範囲内にある場合にのみ、
前記相対運動を発生する、ことを特徴とする装置。 (2)前記第1の駆動手段は、供給される第1の電気信
号に応じて、近端と遠端との間で曲がるバイモル圧電ア
クチュエータを有し、前記プローブは前記遠端から延び
ており、前記第2の駆動手段は、供給される第2の電気
信号に応じて、取り付けられたクランプ部材を動かすた
めに伸縮する第2の圧電アクチュエータを有し、前記バ
イモル圧電アクチュエータの前記近端は、前記クランプ
部材内に保持されている、ことを特徴とする上記(1)
に記載の装置。 (3)前記バイモル圧電アクチュエータは、供給される
前記電気信号と、前記第2の所定の運動範囲内の前記第
1の駆動手段の運動との間の線形関係に従って、および
供給される前記電気信号と、前記第2の所定の運動範囲
外の前記第1の駆動手段の運動との間の非線形関係に従
って、前記プローブを第1の運動範囲にわたって動か
し、前記第2の圧電アクチュエータは、供給された前記
電気信号と、前記第1の運動範囲よりもかなり大きい第
2の運動範囲との間の線形関係に従って、前記第2の運
動範囲にわたって、前記クランプ手段を動かす、ことを
特徴とする上記(2)に記載の装置。 (4)前記プローブは、前記第1の駆動手段に弾性的に
接続され、前記第1の駆動手段は、高周波信号で駆動さ
れて、前記プローブ内に前記係合方向に振動を起こし、
前記プローブ検出器は、前記プローブの表面への距離を
測定する、ことを特徴とする上記(1)に記載の装置。 (5)前記プローブは、前記第1の駆動手段に剛性的に
接続され、前記プローブ検出器は、前記鋭い先端と前記
サンプル表面との間のトンネル電流を測定する、ことを
特徴とする上記(1)に記載の装置。 (6)プローブとサンプル表面との間の係合状態を維持
する方法であって、前記サンプル表面と前記プローブと
の間の、前記サンプル表面に実質的に平行な走査方向に
おける相対運動は、前記プローブに近接する前記サンプ
ル表面を走査し、前記走査方向に垂直な係合方向におけ
る前記プローブの運動は、前記プローブと前記サンプル
表面との間の係合を実現し、前記方法は、 a)前記サンプル表面と前記プローブとの間の、前記走
査方向における前記相対運動を1回のステップで生じさ
せるステップと、 b)前記プローブと前記サンプル表面との間の係合レベ
ルを表す物理的パラメータを測定するステップと、 c)前記プローブに接続された出力を有する第1の係合
駆動手段によって前記プローブを動かし、前記ステップ
bで測定された前記物理的パラメータに応じて、前記サ
ンプル表面に対する前記プローブの係合を変化させるス
テップと、 d)前記第1の係合駆動手段が、第1の所定の範囲にあ
るか否かを決定するステップと、 e)前記第1の係合駆動手段が、前記ステップdにおい
て、前記第1の所定の範囲内にあると決定されると、前
記ステップaを繰り返すために戻るステップと、 f)前記第1の係合駆動手段が、前記ステップdにおい
て、前記第1の所定の範囲外にあると決定されると、前
記第1の係合駆動手段に接続された出力を有する第2の
係合駆動手段によって前記プローブを動かし、前記ステ
ップbを繰り返すために戻るステップと、を含むことを
特徴とする方法。 (7)処理時間が、所定の最大時間を越えると、前記ス
テップaを繰り返すために、前記ステップcから戻るス
テップをさらに含む、ことを特徴とする上記(6)に記
載の方法。 (8)前記第1の係合駆動手段は、供給される第1の電
気信号に応じて、近端と遠端との間で曲がるバイモル圧
電アクチュエータを有し、前記プローブは前記遠端から
延び、前記第2の係合駆動手段は、供給される第2の電
気信号に応じて、取り付けられたクランプ部材を動かす
ために伸縮する第2の圧電アクチュエータを有し、前記
バイモル圧電アクチュエータの前記近端は、前記クラン
プ部材内に保持されている、ことを特徴とする上記
(6)に記載の方法。 (9)前記バイモル圧電アクチュエータは、供給される
前記電気信号と、第2の所定の運動範囲内の前記第1の
係合駆動手段の運動との間の線形関係に従って、および
供給された前記電気信号と、前記第2の所定の運動範囲
外の前記第1の係合駆動手段の運動との間の非線形関係
に従って、前記プローブを第1の運動範囲にわたって動
かし、前記第2の圧電アクチュエータは、供給された前
記電気信号と、前記第1の運動範囲よりもかなり大きい
第2の運動範囲との間の線形関係に従って、前記第2の
運動範囲にわたって、前記クランプ手段を動かす、こと
を特徴とする上記(8)に記載の方法。 (10)前記プローブは、前記第1の係合駆動手段に弾
性的に接続され、前記第1の係合駆動手段は、高周波信
号で駆動されて、前記プローブ内に前記係合方向に振動
を起こし、前記プローブ検出器は、前記プローブの表面
への距離を測定する、ことを特徴とする上記(6)に記
載の方法。 (11)前記プローブは、前記第1の係合駆動手段に剛
性的に接続され、前記プローブ検出器は、前記鋭い先端
と前記サンプル表面との間のトンネル電流を測定する、
ことを特徴とする上記(6)に記載の方法。 (12)コンピュータ・システム内で実行する制御ルー
チンに従って実現される、ことを特徴とする上記(6)
に記載の方法。 (13)走査型プローブ顕微鏡の動作を制御するコンピ
ュータ・システムを実行する、コンピュータ読取り可能
な記録媒体において、 a)サンプル表面に平行な走査方向に、1回のステップ
で、前記サンプル表面を移動するステップと、 b)前記プローブと前記サンプル表面との間の係合レベ
ルを表す物理的パラメータを測定するステップと、 c)前記プローブに接続された出力を有する第1の係合
駆動手段によって前記プローブを動かし、前記ステップ
bで測定された前記物理的パラメータに応じて、前記サ
ンプル表面に対する前記プローブの係合を変化させるス
テップと、 d)前記第1の係合駆動手段が、第1の所定の範囲にあ
るか否かを決定するステップと、 e)前記第1の係合駆動手段が、前記ステップdにおい
て、前記第1の所定の範囲内にあると決定されると、前
記ステップaを繰り返すために戻るステップと、 f)前記第1の係合駆動手段が、前記ステップdにおい
て、前記第1の所定の範囲外にあると決定されると、前
記第1の係合駆動手段に接続された出力を有する第2の
係合駆動手段によって前記プローブを動かし、前記ステ
ップbを繰り返すために戻るステップと、を実行させる
ための制御情報を含むことを特徴とする記録媒体。 (14)処理時間が、所定の最大時間を越えると、前記
ステップaを繰り返すために、前記ステップcから戻る
ステップを、前記コンピュータ・システムに実行させ
る、ことを特徴とする上記(13)に記載の記録媒体。 (15)プローブとサンプル表面との間の係合を、第1
の所定の範囲内に保持しながら、サンプル表面を横切っ
てプローブを移動させる装置であって、前記係合を、前
記第1の所定の範囲に動かすのに必要とされる運動を指
示する補正信号を発生するプローブ検出手段を備え、前
記サンプル表面との係合内または係合外に、前記プロー
ブを動かすアクチュエータ手段を備え、このアクチュエ
ータ手段は、前記補正信号に応じて動作し、前記係合を
前記第1の所定の範囲内に動かす第1のアクチュエータ
と、前記係合を前記第1の所定の範囲内に保持して、前
記第1のアクチュエータの動作を第2の所定の範囲内に
保持するように動作する第2のアクチュエータとを有
し、前記サンプル表面と前記プローブとの間の相対運動
を、前記サンプル表面に平行な面に沿った走査方向に形
成する横方向運動手段を備え、前記第1のアクチュエー
タのたわみが決定された後、前記第1のアクチュエータ
が前記第2の所定の範囲外にあると、前記第2のアクチ
ュエータは、前記第2の所定の範囲の方へ前記第1のア
クチュエータを戻す方向に動き、前記第1のアクチュエ
ータが前記第2の所定の範囲内にあると、前記横方向運
動手段が動作して、前記相対運動を形成する、ことを特
徴とする装置。 (16)前記第1のアクチュエータは、供給される第1
の電気信号に応じて、近端と遠端との間で曲がるバイモ
ル圧電アクチュエータを有し、前記プローブは前記遠端
から延びており、前記第2のアクチュエータは、供給さ
れる第2の電気信号に応じて、取り付けられたクランプ
部材を動かすために伸縮する第2の圧電アクチュエータ
を有し、前記バイモル圧電アクチュエータの前記近端
は、前記クランプ部材内に保持されている、ことを特徴
とする上記(15)に記載の装置。 (17)前記バイモル圧電アクチュエータは、供給され
た前記電気信号と、前記第2の所定の運動範囲内の前記
第1のアクチュエータの運動との間の線形関係に従っ
て、および供給された前記電気信号と、前記第2の所定
の運動範囲外の前記第1のアクチュエータの運動との間
の非線形関係に従って、前記プローブを第1の運動範囲
にわたって動かし、前記第2の圧電アクチュエータは、
供給された前記電気信号と、前記第1の運動範囲よりも
かなり大きい第2の運動範囲との間の線形関係に従っ
て、前記第2の運動範囲にわたって、前記クランプ手段
を動かす、ことを特徴とする上記(16)に記載の装
置。 (18)前記プローブは、前記第1のアクチュエータに
弾性的に接続され、前記第1のアクチュエータは、高周
波信号で駆動されて、前記プローブ内に前記係合方向に
振動を起こし、前記プローブ検出器は、前記プローブの
表面への距離を測定する、ことを特徴とする上記(1
5)に記載の装置。 (19)前記プローブは、前記第1のアクチュエータに
剛性的に接続され、前記プローブ検出器は、前記鋭い先
端と前記サンプル表面との間のトンネル電流を測定す
る、ことを特徴とする上記(15)に記載の装置。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される走査型プローブ顕微鏡の概
要を示す図である。
【図2】本発明による図1の顕微鏡で実行されるプロセ
スのフロー図である。
【符号の説明】
10 走査型プローブ顕微鏡 12 サンプル 14 サンプル表面 16 横方向運動アクチュエータ 18 プローブ 22 高速アクチュエータ 26 低速アクチュエータ 30 横方向運動コントローラ 32 コンピュータ・システム 34 先端検出器 36 媒体
フロントページの続き (72)発明者 マーティン・アレン・クロス アメリカ合衆国 33428 フロリダ州 ボカ・レイトン ボカ・リッジ・ドライ ブ・ノース 20780 (72)発明者 ケネス・ジー・ロースラー アメリカ合衆国 33431 フロリダ州 ボカ・レイトン エヌダブリュ・サーテ ィス・ロード 2096 (72)発明者 ロバート・マーシャル・ストウェル アメリカ合衆国 97068 オレゴン州 ウェスト・リン エスダブリュ・スカ イ・パークウェイ 1493 (56)参考文献 特開 平3−180702(JP,A) 特開 平4−318404(JP,A) 特開 平4−252903(JP,A) 特開 平4−252904(JP,A) 特開 平3−40355(JP,A) 特開 平7−334245(JP,A) 特開 平4−348204(JP,A) 特開 平7−83651(JP,A) 特開 平4−248378(JP,A) 特開 平9−89550(JP,A) 特公 平8−14481(JP,B2) 特公 平8−30708(JP,B2) 特許2534439(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 13/10 - 13/24 G12B 21/00 - 21/24 JICSTファイル(JOIS)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】サンプル表面の形状的特徴を調べる装置に
    おいて、 前記サンプル表面と係合するように前記サンプル表面に
    垂直な係合方向に動くことができる鋭い先端を有するプ
    ローブと、 前記プローブと前記サンプル表面との接触状態を表す物
    理的パラメータを測定するプローブ検出器と、 所定の線形範囲を含む運動範囲で動作可能であり、前記
    プローブ検出器からの出力に応じて、前記係合方向およ
    びそれとは反対方向に前記プローブを移動させて、前記
    運動範囲で前記プローブと前記サンプル表面との接触状
    態を保つ高速駆動手段と、 前記所定の線形範囲を超える前記高速駆動手段の動きに
    応じて、前記高速駆動手段の動作が前記所定の線形範囲
    に入るように前記係合方向およびそれとは反対方向に前
    記プローブを移動させる低速駆動手段と、 前記サンプル表面に平行な走査方向で前記サンプル表面
    と前記鋭い先端との間の相対運動を発生する横方向運動
    手段とを備え、 前記高速駆動手段および前記低速駆動手段は、互いにか
    つ前記プローブに接続され、前記プローブの動きは、前
    記高速駆動手段および前記低速駆動手段の動きの総和に
    従って発生し、 前記横方向運動手段は、前記高速駆動手段が前記所定の
    線形範囲内にあるときに前記相対運動を発生する、こと
    を特徴とする装置。
  2. 【請求項2】前記高速駆動手段は、供給される第1の電
    気信号に応じて、近端と遠端との間で曲がるバイモル圧
    電アクチュエータを有し、前記プローブは前記遠端から
    延びており、 前記低速駆動手段は、供給される第2の電気信号に応じ
    て、取り付けられたカップリング部材を動かすために伸
    縮する第2の圧電アクチュエータを有し、前記バイモル
    圧電アクチュエータの前記近端は、前記カップリング部
    材によってクランプされていることを特徴とする請求項
    1記載の装置。
  3. 【請求項3】前記低速駆動手段は、前記運動範囲よりも
    大きな運動範囲を有することを特徴とする請求項1記載
    の装置。
  4. 【請求項4】サンプル表面に実質的に平行な走査方向に
    おける相対運動によって前記サンプル表面を走査し、前
    記走査方向に垂直な係合方向における前記プローブの運
    動によって前記プローブと前記サンプル表面とを係合さ
    せる走査型プローブ顕微鏡において前記プローブと前記
    サンプル表面との間の係合状態を維持する方法におい
    て、 a)前記サンプル表面と前記プローブとの間の、前記走
    査方向における前記相対運動を1回のステップで生じさ
    せるステップと、 b)前記プローブと前記サンプル表面との間の係合状態
    を表す物理的パラメータを測定するステップと、 c)前記プローブに接続された高速駆動手段によって前
    記プローブを動かし、前記ステップb)で測定された前
    記物理的パラメータに応じて、前記サンプル表面に対す
    る前記プローブの係合を変化させるステップと、 d)前記高速駆動手段が、所定の線形範囲にあるか否か
    を決定するステップと、 e)前記高速駆動手段が、前記ステップd)において、
    前記所定の線形範囲内にあると決定されたとき、前記ス
    テップa)を繰り返すために戻るステップと、 f)前記高速駆動手段が、前記ステップd)において、
    前記所定の線形範囲外にあると決定されたとき、前記高
    速駆動手段に接続された低速駆動手段によって前記プロ
    ーブを動かし、前記ステップb)を繰り返すために戻る
    ステップとを含むことを特徴とする方法。
  5. 【請求項5】前記高速駆動手段は、供給される第1の電
    気信号に応じて、近端と遠端との間で曲がるバイモル圧
    電アクチュエータを有し、前記プローブは前記遠端から
    延び、 前記低速駆動手段は、供給される第2の電気信号に応じ
    て、取り付けられたカップリング部材を動かすために伸
    縮する第2の圧電アクチュエータを有し、前記バイモル
    圧電アクチュエータの前記近端は、前記カップリング部
    材によってクランプされていることを特徴とする請求項
    4記載の方法。
  6. 【請求項6】サンプル表面に実質的に平行な走査方向に
    おける相対運動によって前記サンプル表面を走査し、前
    記走査方向に垂直な係合方向における前記プローブの運
    動によって前記プローブと前記サンプル表面とを係合さ
    せる走査型プローブ顕微鏡の動作を制御するコンピュー
    タに、 a)前記サンプル表面と前記プローブとの間の、前記走
    査方向における前記相対運動を1回のステップで生じさ
    せるステップと、 b)前記プローブと前記サンプル表面との間の係合状態
    を表す物理的パラメータを測定するステップと、 c)前記プローブに接続された高速駆動手段によって前
    記プローブを動かし、前記ステップb)で測定された前
    記物理的パラメータに応じて、前記サンプル表面に対す
    る前記プローブの係合を変化させるステップと、 d)前記高速駆動手段が、所定の線形範囲にあるか否か
    を決定するステップと、 e)前記高速駆動手段が、前記ステップd)において、
    前記所定の線形範囲内にあると決定されたとき、前記ス
    テップa)を繰り返すために戻るステップと、 f)前記高速駆動手段が、前記ステップd)において、
    前記所定の線形範囲外にあると決定されたとき、前記高
    速駆動手段に接続された低速駆動手段によって前記プロ
    ーブを動かし、前記ステップb)を繰り返すために戻る
    ステップとを実行させるためのプログラムを記録したコ
    ンピュータ読取り可能な記録媒体。
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