JP3514986B2 - 原子炉格納容器におけるpc鋼線の端部係止構造 - Google Patents

原子炉格納容器におけるpc鋼線の端部係止構造

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  • Force Measurement Appropriate To Specific Purposes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子炉格納容器の
コンクリート壁体内に埋設されるアンボンドPC鋼線の
端部係止構造に関し、とりわけ、格納容器構築後の該P
C鋼線の張力測定を容易にする原子炉格納容器における
PC鋼線の端部係止構造に関する。
【0002】
【従来の技術】プレストレストコンクリート製原子炉格
納容器の強度を増大するにあたって、そのコンクリート
壁体内にアンボンドPC鋼線を埋設し、これに張力を与
えてプレストレストコンクリート壁として構成する方法
がある。この場合、上記PC鋼線は、これの両端部に取
り付けた張力付加装置によって両側から引張されて所定
の張力が付加された状態で、これら両端部がコンクリー
ト壁体との間にシムを挟むなどして係止されて定着され
るようになっている。
【0003】上記PC鋼線の張力付加は、例えば、図7
に示す張力付加装置としての油圧ジャッキ1を用いて行
われる。この油圧ジャッキ1はかなりの重量物で、
(a)に示すようにジブクレーン2に吊下げて用いら
れ、この油圧ジャッキ1をPC鋼線3の張力を付加しよ
うとする端部に対向させて設置する。そして、(b)に
示すように油圧ジャッキ1のテンションロッド1aで、
PC鋼線3の端部に固定したアンカヘッド4を掴持して
引っ張り、所定の張力が得られた段階で該アンカヘッド
4とコンクリート壁体5との間にシム6を挟み込んで、
PC鋼線3の緊張状態を保持する。その後、油圧ジャッ
キ1を取り外して、(d)に示すように上記シム6が取
付けられたPC鋼線3の端部をグリースキャップ7で覆
うようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来のPC鋼線の端部係止構造にあっては、PC鋼線3
に張力を付加した場合にも、時間経過とともに伸びなど
により張力が低下される。特に原子炉格納容器では、張
力を付加した後に所定期間、例えば、1年,3年,10
年を経過した時点でアンボンドPC鋼線3の張力を測定
し、この張力が不足している場合はPC鋼線3に所定の
張力を再度付加するようになっている。
【0005】ところで、上記PC鋼線3の張力測定は、
最初に張力を付加する時と同様に上記油圧ジャッキ1を
用いて行っていた。つまり、張力測定しようとするPC
鋼線3の端部に、ジブクレーン2を用いて該油圧ジャッ
キ1を設置した後、これのテンションロッド1aでPC
鋼線3をシム6の圧着が無くなる程度に引っ張り、この
状態で油圧ジャッキ1に備わった油圧計で張力を読み取
るようにしていた。
【0006】従って、上記PC鋼線3の張力測定は、最
初に張力を付加する時と同様に油圧ジャッキ1を用い
て、PC鋼線3の端部を引っ張る作業が行われる。つま
り、ジブクレーン2によって油圧ジャッキ1をPC鋼線
3の端部に設置し、グリースキャップ7を取り外した
後、テンションロッド1aでPC鋼線3を掴持して引っ
張るという作業を各PC鋼線3毎に行うことになる。こ
のため、PC鋼線3の張力を測定する作業が著しく複雑
化され、多くの労力と時間を必要としてしまう。また、
油圧ジャッキ1によってPC鋼線3が引っ張られた状態
で張力が読み取られるため、この引張り度合いによって
測定値が変動して正確な張力を検出することができない
という課題があった。
【0007】そこで、本発明はかかる従来の課題に鑑み
て成されたもので、原子炉格納容器のコンクリート壁体
に埋設されたアンボンドPC鋼線の張力測定を、張力付
加装置を用いることなく簡単かつ正確に行うことができ
る原子炉格納容器におけるPC鋼線の端部係止構造を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本発明の請求項1に示す原子炉格納容器におけるP
C鋼線の端部係止構造は、原子炉格納容器のコンクリー
ト壁体内にアンボンドPC鋼線を挿通し、このPC鋼線
に張力を付加して上記コンクリート壁体にプレストレス
を与える原子炉格納容器において、コンクリート壁体か
ら突出するPC鋼線の端部に係止部材を固定し、該PC
鋼線に張力を付加した状態で、この係止部材とコンクリ
ート壁体との間に受圧力を計測するロードセルを介設し
たPC鋼線の端部係止構造であって、上記ロードセル
は、上記PC鋼線の外周を囲繞する、分割自在な環状に
形成されることを特徴とする
【0009】
【0010】また、本発明の請求項に示す原子炉格納
容器におけるPC鋼線の端部係止構造は、上記ロードセ
ルが、上記PC鋼線の外周を囲繞して周方向に間隔を隔
てて配置され、測定された検出値を計測装置へ出力する
複数の受感素子を備えている。
【0011】以上の構成により本発明の原子炉格納容器
におけるPC鋼線の端部係止構造の作用を以下述べる
と、請求項1では、原子炉格納容器のコンクリート壁体
とアンボンドPC鋼線の端部に固定した係止部材との間
に、受圧力を計測するロードセルを介設したので、この
ロードセルにはPC鋼線の張力が作用して、この張力に
応じた圧力が常時作用した状態にある。このため、PC
鋼線の張力を測定する際には、上記ロードセルの検出値
から迅速に判断することができるため、PC鋼線の張力
判断が著しく簡単になり、かつ、PC鋼線を引っ張るこ
となく現状態の張力を測定できるため、この張力測定を
正確にかつ迅速に行うことができる。
【0012】また、分割自在な環状のロードセルをPC
鋼線の両側から挟み込み、この状態でそれぞれの分割片
を結合することにより、該ロードセルはPC鋼線の外周
を囲繞した状態で取り付られることになる。従って、P
C鋼線に上記ロードセルを後付けで取り付けることがで
きるため、このロードセルの取付け作業が簡単になる。
また、上記PC鋼線の張力付加時に、引っ張りにより形
成されるスペース部分にロードセルを取り付けることに
より、このロードセルの肉厚部分がシムとして機能し、
新たに付け加えるシムの厚みを少なくすることができ
る。
【0013】また、請求項では、上記ロードセルが、
上記PC鋼線の外周を囲繞して周方向に間隔を隔てて配
置され、測定された検出値を計測装置へ出力する複数の
受感素子を備えているので、これら受感素子で測定され
た検出値を計測装置に入力して、それぞれの検出値から
例えば、全体の荷重およびPC鋼線の周方向の荷重分布
を検出することができる。従って、PC鋼線の全体の荷
重、つまり、緊張力を常時測定することが可能となる。
このため、例えば測定時期に定期性を持たせることな
く、この緊張力が許容値を越えたことをリアルタイムで
検出できるため、適宜に張力を追加する作業を施すこと
ができ、PC鋼線に必要な張力を常時維持して張力変動
を極力低減し、延いては、PC鋼線が埋設されるコンク
リート壁体の強度低下を回避できる。
【0014】また、PC鋼線の周方向の荷重分布も検出
可能であり、PC鋼線に作用する張力の偏りを知ること
ができる。つまり、複数のPC鋼線全体では張力が許容
値を満たす場合にも、張力の偏りからPC鋼線の一部が
切断されているような場合を検出することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面を参照して詳細に説明する。図1から図4は本発明の
原子炉格納容器におけるPC鋼線の端部係止構造の一実
施形態を示し、図1はPC鋼線の取付け状態を示す断面
図、図2はロードセルの正面図、図3はロードセルの側
面図、図4は本発明が適用されるプレストレストコンク
リート製原子炉格納容器を示すための(a)一部破断正
面図、(b)b−b線断面図、(c)c−c線断面図で
ある。
【0016】即ち、本実施形態の原子炉格納容器におけ
るPC鋼線の端部係止構造は、図4に示すプレストレス
トコンクリート製原子炉格納容器(PCCV)10に適
用される。この格納容器10は同図(a)に示したよう
に、、下部に配置される円筒状コンクリート壁体12
と、これの上部に配置されるドーム状コンクリート壁体
14とで構成される。そしてアンボンドPC鋼線16
は、円筒状コンクリート壁体12部分ではその周方向に
沿って配設されるとともに、ドーム状コンクリート壁体
14部分ではそのアーチ状の断面に沿って、縦横に互い
に交差させて配設され、その端部が円筒状コンクリート
壁体12部分を経過してその下端へと導かれている。ま
た、円筒状コンクリート壁体12の外側(内側でもよ
い)にはアンボンドPC鋼線16の端部を係止するため
の突起部12a(2ないし3箇所)が母線に沿って形成
されるとともに、当該円筒状コンクリート壁体12の下
端周縁部にはドーム状コンクリート壁体14から導かれ
るアンボンドPC鋼線16の端部を係止するための基盤
部13が形成される。
【0017】上記円筒状コンクリート壁体12および上
記ドーム状コンクリート壁体14は厚肉形成され、前者
の円筒状コンクリート壁体12の内部には同図(c)に
示したように周方向に多段に亘って上記PC鋼線16が
埋設されるとともに、後者のドーム状コンクリート壁体
14の内部には、同図(b)に示すように網目状にクロ
スさせて上記PC鋼線16が埋設される。
【0018】図1は上記PC鋼線16の埋設状態を一直
線に伸ばして示す拡大断面図で、上記円筒状コンクリー
ト壁体12および上記ドーム状コンクリート壁体14の
PC鋼線16が埋設される部分には、コンクリートの打
設時に予めシース管18が埋設され、その後、コンクリ
ートが硬化した後に該シース管18内に多数本のPC鋼
線16が挿通されるようになっている。
【0019】PC鋼線16は上記シース管18内に挿通
した状態で、円筒状コンクリート壁体12部分には、そ
の一端部16bが上記突起部12aの一側に係止される
とともに、他端部16cが該突起部12aの他側に係止
される。また、ドーム状コンクリート壁体14部分から
のPC鋼線16は、その一端部16bが上記基盤部13
に係止されるとともに、他端部16cは格納容器10を
挟んで反対側の基盤部13に係止される。上記突起部1
2aおよび上記基盤部13の上記PC鋼線16が係止さ
れる部分には、鋼板などで形成される支圧板19が埋設
され、該支圧板19によってPC鋼線16の張力を受け
るようになっている。
【0020】図1に示したPC鋼線16はBBR工法に
より埋設される場合を示す。このBBR工法は多数本の
PC鋼線16の端部をアンカヘッド20で直接固定する
方法で、同図に示すようにPC鋼線16の両端部に該ア
ンカヘッド20がそれぞれ挿通され、その外方突出部を
集合させた状態で全体が結合されるようにかしめて膨出
形成し、これによってアンカヘッド20と一体化させて
ある。
【0021】ここで、本実施形態ではPC鋼線16の両
端部の上記アンカヘッド20の内側、つまり、突起部1
2aおよび基盤部13には、受圧力を計測するロードセ
ル22およびシム24が配置され、これらロードセル2
2,シム24を介して上記支圧板19に係止される。
【0022】上記ロードセル22は、図2に示すように
上記PC鋼線16の外周を囲繞するように環状に形成さ
れる。このロードセル22は図3に示すようにPC鋼線
16の長さ方向に適宜間隔を設けて対向する一対のリン
グ26,26を備え、これらリング26,26間に複数
の受感素子28,28…(本実施形態では該受感素子2
8は偶数となる10個が設けられる。)が、該リング2
6,26の周方向に沿って配置される。
【0023】上記受感素子28,28…は受圧力を電気
的に検出し、この検出値はそれぞれに設けられた入出力
コネクタ28aに接続される入出力ケーブル28bを介
して取り出される。該入出力ケーブル28bは計測装置
としてのコンピュータ30に接続され、受感素子28,
28…の検出値を該コンピュータ30に入力して、それ
ぞれの検出値からPC鋼線の周方向の荷重分布を検出す
るようになっている。
【0024】上記リング26,26は中心部分から2分
割され、分割された半円状の分割片26a,26bは、
ビス32によって着脱自在に結合される。また、上記受
感素子28,28…は、それぞれの分割片26a,26
bに5個づつが均等配置される。
【0025】上記PC鋼線16に張力を付加する際に
は、まず、該PC鋼線16の一端部16bにアンカヘッ
ド20を固定してシース管18に挿通するとともに、ロ
ードセル22およびシム24を該アンカヘッド20と支
圧板19との間に取り付ける。そして、上記シース管1
8を挿通して突出させたPC鋼線16の他端部16cに
アンカヘッド20を固定し、このアンカヘッド20を油
圧ジャッキなどの張力付加装置を用いて引っ張ることに
より、該PC鋼線16に張力を付加する。
【0026】そして、PC鋼線16に所定の張力が付加
された際、該PC鋼線16の引っ張りにより形成される
アンカヘッド20と支圧板19との間のスペースに、ロ
ードセル22を取り付けるとともに、更に残りのスペー
スにシム24を適宜枚数挿入して取り付け、その後、上
記張力付加装置による引っ張りを解除して、同装置を撤
去する。また、PC鋼線16の一端部16b側および他
端部16c側が支圧板19から突出する部分に、グリー
スキャップ34を取り付けて、その内部にグリースを充
填するようになっている。上記説明にあっては、PC鋼
線16の一端部から緊張力を導入する場合を述べたが、
当該PC鋼線16の両端部それぞれに張力付加装置を適
用して両端部から緊張力を導入するようにしてもよいこ
とはもちろんである。
【0027】以上の構成により本実施形態の原子炉格納
容器におけるPC鋼線の端部係止構造は、PC鋼線16
を、円筒状コンクリート壁体12およびドーム状コンク
リート壁体14に埋設したシース管18内に挿通すると
ともに、該PC鋼線16の両端部にアンカヘッド20を
固定し、このアンカヘッド20が、円筒状コンクリート
壁体12では突起部12aの両側に、かつ、ドーム状コ
ンクリート壁体14では基盤部13に係止されることに
なる。このとき、上記突起部12aおよび上記基盤部1
3の上記アンカヘッド20が係止される部分に支圧板1
9が埋設されており、PC鋼線16に所定の張力が付加
された状態で、該支圧板19と上記アンカヘッド20と
の間に受圧力を計測するロードセル22およびシム24
が挟み込まれるようになっている。
【0028】従って、上記PC鋼線16の張力は、アン
カヘッド20と支圧板19との間にロードセル22が介
設されているので、このロードセル22にはPC鋼線1
6の張力が作用して、この張力に応じた圧力が常時作用
した状態にある。このときの圧力は複数の受感素子28
によって検出され、これをコンピュータ30に出力し
て、現在のPC鋼線16の張力をリアルタイムで表示で
きるようになっている。
【0029】このため、PC鋼線16の張力を測定する
際には、この張力を上記ロードセル22の検出値から迅
速に判断することができるため、PC鋼線16の張力判
断が著しく簡単になり、かつ、従来のようにPC鋼線1
6を引っ張って張力を測定する方法とは異なり、該PC
鋼線16を引っ張ることなく現状態での張力を測定でき
るため、この張力測定を正確にかつ迅速に行うことがで
きる。
【0030】また、上記ロードセル22によってPC鋼
線16の緊張力を常時測定することができるため、測定
時期に定期性を持たせることなく、この緊張力が許容値
を越えたことをリアルタイムで検出できる。従って、こ
の場合に迅速に張力を追加する作業を施すことにより、
PC鋼線16に必要な張力を常時維持して張力変動を極
力低減し、延いては、PC鋼線16が埋設された円筒状
コンクリート壁体12およびドーム状コンクリート壁体
14の強度低下を回避できる。
【0031】ここで、上記ロードセル22は、一対のリ
ング26,26とこれらリング26,26間の周方向に
配置される複数の受感素子28とで構成してあり、リン
グ26,26を中心部分から2分割して、それぞれの分
割片26a,26bをビス32で結合するようになって
いる。このため、ロードセル22をアンカヘッド20と
支圧板19との間に介設させる際に、上記ビス32を外
して該ロードセル22を2分割した状態で、それぞれの
分割片26a,26bでPC鋼線16を両側から挟むよ
うにして囲繞し、そして、上記ビス32で止めることに
より取付けが完了する。
【0032】従って、PC鋼線16の引っ張り側となる
他端部16cでは、張力を付加しようとして張力付加装
置によってPC鋼線16を引っ張った際に設けられるス
ペースに、上記ロードセル22を後付けで取り付けるこ
とができる。このため、PC鋼線16にアンカヘッド2
0を固定する前にロードセル22を挿通しておく必要が
無く、このロードセル22の取付け作業を大幅に簡単化
することができる。また、PC鋼線16の一端部16b
側にあっても、張力を付加する前にアンカヘッド20と
支圧板19との間に、後付けでロードセル22を取り付
けることができる。
【0033】また、上述したようにPC鋼線16を引っ
張った際に設けられるスペースにロードセル22が取り
付けられることにより、このロードセル22の肉厚部分
がシムとして機能するため、新たに付け加えるシム24
の厚み、つまりシム24の数を少なくすることができ
る。
【0034】更に、上記ロードセル22は、受感素子2
8を複数設けて環状に配置したので、それぞれの受感素
子28の検出値をコンピュータ30に入力して、それぞ
れの検出値から全体の荷重を測定できることは勿論のこ
と、複数の受感素子28の個々の検出値からPC鋼線1
6の周方向の荷重分布を検出するようにしたので、PC
鋼線16に作用する張力の偏りを知ることができる。つ
まり、複数本のPC鋼線16全体の張力が許容値を満た
す場合にも、張力の偏りからPC鋼線16の一部が切断
されているような場合を検出することができ、この場合
はそのPC鋼線16を交換するなどして対処することに
より、大地震の発生などによって過大荷重が作用する場
合の危険をいち早く回避できる。
【0035】図5,図6は他の実施形態を示し、本発明
の原子炉格納容器におけるPC鋼線の端部係止構造をV
SL工法に適用した場合で、上記実施形態と同一構成部
分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べる。
即ち、このVSL工法とはPC鋼線の端部を楔によって
固定する方法で、図5に示すようにPC鋼線16の端部
16b,16cに取り付けられるアンカヘッド40の外
側端にリテーナプレート42が取付けられ、このリテー
ナプレート42に各PC鋼線16を個々に挿通するテー
パ穴42aが形成される。そして、それぞれのテーパ穴
42aとPC鋼線16との間に楔44を打ち込んで各P
C鋼線16を固定するようになっている。
【0036】また、この実施形態にあっても上記PC鋼
線16はシース管18に挿通されるようになっており、
該PC鋼線16の両端部に固定した上記アンカヘッド4
0と支圧板19との間にそれぞれロードセル22が介設
される。この場合、シム24はPC鋼線16の引っ張り
側となる他端部16c側のみに設けられるが、勿論、上
記実施形態と同様に一端部16b側にも設けることがで
きる。
【0037】この実施形態にあっても、上記ロードセル
22によってPC鋼線16の張力をリアルタイムで測定
することができるため、張力測定作業が著しく簡単化さ
れるとともに、該ロードセル22を2分割することによ
り、PC鋼線16への後付けを可能とする。また、ロー
ドセル22に複数の受感素子28を環状に配置しておく
ことにより、PC鋼線16の周方向の荷重分布を検出す
ることができる。
【0038】ところで、上記各実施形態ではロードセル
22をPC鋼線16の両端部に取り付けた場合を開示し
たが、これに限ることなくいずれか一方に設けたもので
も良く、とりわけ、PC鋼線16の一方の端部にロード
セル22を設ける場合は、張力付加装置が設置される
側、つまり、引っ張りによる伸び分によりスペースが形
成される側(本実施形態では他端部16c)にロードセ
ル22を設けることにより、該PC鋼線16の伸び部分
をロードセル22の取付けスペースとして有効に利用で
きるため、該PC鋼線16を最も短く形成してシム24
の数を削減することができる。
【0039】また、ロードセル22に複数設けられる受
感素子28として、電気的に荷重を検出してこの検出信
号をコンピュータで処理することにより、PC鋼線16
の張力およびこれの荷重分布を測定する場合を開示した
が、これに限ることなく上記受感素子としては個々に受
ける圧力を検出できる簡素な手段、例えば油圧シリンダ
ーとして、これの油圧をそれぞれに設けた油圧計で測定
する構成としてもよい。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1に
示す原子炉格納容器におけるPC鋼線の端部係止構造に
あっては、原子炉格納容器のコンクリート壁体とアンボ
ンドPC鋼線の端部に固定した係止部材との間に、受圧
力を計測するロードセルを介設したので、該ロードセル
によってPC鋼線の張力を迅速に測定することができ
る。このため、PC鋼線の張力判断が著しく簡単にな
り、かつ、PC鋼線を引っ張ることなく現状態の張力を
測定できるため、この張力測定を正確にかつ迅速に行う
ことができる。
【0041】また、分割自在な環状のロードセルをPC
鋼線の両側から挟み込み、この状態でそれぞれの分割片
を結合することにより、該ロードセルをPC鋼線に後付
けが可能となって、このロードセルの取付け作業を簡単
にすることができる。また、上記PC鋼線の張力付加時
に、引っ張りにより形成されるスペース部分にロードセ
ルを取り付けることにより、このロードセルの肉厚部分
がシムとして機能し、新たに付け加えるシムの厚みを少
なくすることができる。
【0042】更に、請求項では、上記ロードセルが、
上記PC鋼線の外周を囲繞して周方向に間隔を隔てて配
置され、測定された検出値を計測装置へ出力する複数の
受感素子を備えているので、これら受感素子で測定され
た検出値を計測装置に入力して、それぞれの検出値から
例えば、全体の荷重およびPC鋼線の周方向の荷重分布
を検出することができる。従って、PC鋼線の緊張力を
常時測定することが可能となる。このため例えば、測定
時期に定期性を持たせることなく、この緊張力が許容値
を越えたことをリアルタイムで検出して適宜な対応を可
能とする。従って、PC鋼線に必要な張力を常時維持し
て張力変動を極力低減し、延いては、PC鋼線が埋設さ
れるコンクリート壁体の強度低下を回避できる。
【0043】また、上記複数の受感素子によりPC鋼線
の周方向の荷重分布を検出することが可能であり、PC
鋼線に作用する張力の偏りを知ることができるため、複
数のPC鋼線全体では張力が許容値を満たす場合にも、
張力の偏りからPC鋼線の一部が切断されているような
場合を検出することができ、プレストレストコンクリー
ト製原子炉格納容器の健全性を確実に維持することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すPC鋼線の取付け状
態の断面図である。
【図2】本発明の一実施形態に用いられるロードセルの
正面図である。
【図3】本発明の一実施形態に用いられるロードセルの
側面図である。
【図4】本発明の一実施形態を示すプレストレストコン
クリート製原子炉格納容器を示す図である。
【図5】本発明の他の実施形態を示すPC鋼線の取付け
状態の断面図である。
【図6】本発明の他の実施形態を示す図5中A部の拡大
断面図である。
【図7】従来のPC鋼線の張力付加の手順を(a)〜
(d)によって順に示す説明図である。
【符号の説明】
10 プレストレストコンクリート製原子炉格納容器 12 円筒状コンクリート壁体 14 ドーム状コンクリート壁体 16 アンボンドPC鋼線 20 アンカヘッド 22 ロードセル 24 シム 28 受感素子 30 計測装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清原 一彦 福岡県福岡市中央区渡辺通二丁目1番82 号 九州電力株式会社内 (72)発明者 久納 俊雄 東京都千代田区神田司町2丁目3番地 株式会社大林組東京本社内 (72)発明者 山本 幹夫 東京都千代田区神田司町2丁目3番地 株式会社大林組東京本社内 (56)参考文献 特開 昭54−10421(JP,A) 特開 平5−99769(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G21C 13/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子炉格納容器のコンクリート壁体内に
    アンボンドPC鋼線を挿通し、このPC鋼線に張力を付
    加して上記コンクリート壁体にプレストレスを与える原
    子炉格納容器において、 コンクリート壁体から突出するPC鋼線の端部に係止部
    材を固定し、該PC鋼線に張力を付加した状態で、この
    係止部材とコンクリート壁体との間に受圧力を計測する
    ロードセルを介設したPC鋼線の端部係止構造であっ
    て、 上記ロードセルは、上記PC鋼線の外周を囲繞する、分
    割自在な環状に形成される ことを特徴とする原子炉格納
    容器におけるPC鋼線の端部係止構造。
  2. 【請求項2】 上記ロードセルは、上記PC鋼線の外周
    を囲繞して周方向に間隔を隔てて配置され、測定された
    検出値を計測装置へ出力する複数の受感素子を備えてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の原子炉格納容器に
    おけるPC鋼線の端部係止構造。
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