JP3514933B2 - 鉄道車両用の軌間可変台車 - Google Patents
鉄道車両用の軌間可変台車Info
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- JP3514933B2 JP3514933B2 JP02040497A JP2040497A JP3514933B2 JP 3514933 B2 JP3514933 B2 JP 3514933B2 JP 02040497 A JP02040497 A JP 02040497A JP 2040497 A JP2040497 A JP 2040497A JP 3514933 B2 JP3514933 B2 JP 3514933B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄道車両用の軌間可変
台車に係り、特に、例えば新幹線と在来線のような軌間
が異なるレールを走行するために車輪間隔を自動的に調
整することができる鉄道車両用の軌間可変台車に関す
る。
台車に係り、特に、例えば新幹線と在来線のような軌間
が異なるレールを走行するために車輪間隔を自動的に調
整することができる鉄道車両用の軌間可変台車に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば新幹線等に使用されている
レールゲージ1435mmの標準軌と、在来線等に使用
されているレールゲージ1067mmの狭軌とを共通の
車両で走行することができる鉄道車両の軌間可変台車が
種々提案されている。しかしながら、これまでに提案さ
れている或る種の鉄道車両用の軌間可変台車は、軌間変
更を行うためには車両を停止させて車両昇降装置によっ
て列車の全車両を同時に持上げる必要があり、このた
め、軌間変更に多くの時間を要すると共に、長編成の列
車の場合には多数のまたは長大な車両昇降装置を必要と
するものであった。
レールゲージ1435mmの標準軌と、在来線等に使用
されているレールゲージ1067mmの狭軌とを共通の
車両で走行することができる鉄道車両の軌間可変台車が
種々提案されている。しかしながら、これまでに提案さ
れている或る種の鉄道車両用の軌間可変台車は、軌間変
更を行うためには車両を停止させて車両昇降装置によっ
て列車の全車両を同時に持上げる必要があり、このた
め、軌間変更に多くの時間を要すると共に、長編成の列
車の場合には多数のまたは長大な車両昇降装置を必要と
するものであった。
【0003】また、別の公知の鉄道車両用の軌間可変台
車は、車輪位置のロック機構にはガタが存在し、このガ
タのために軌間可変台車の走行中に左右の車輪が左右方
向に別個の動きを行い、軌間が常時微小変動する。この
ような軌間の微小変動によって高速走行になると蛇行動
が顕著になり、乗り心地の悪化を招来すると共に、台車
が急カーブや走行レールのポイントを通過する際に非常
に大きな横力が衝撃的に作用するため、上述の車輪位置
ロック機構のガタは、ロック機構等の変形や破損や摩耗
が発生するものであった。
車は、車輪位置のロック機構にはガタが存在し、このガ
タのために軌間可変台車の走行中に左右の車輪が左右方
向に別個の動きを行い、軌間が常時微小変動する。この
ような軌間の微小変動によって高速走行になると蛇行動
が顕著になり、乗り心地の悪化を招来すると共に、台車
が急カーブや走行レールのポイントを通過する際に非常
に大きな横力が衝撃的に作用するため、上述の車輪位置
ロック機構のガタは、ロック機構等の変形や破損や摩耗
が発生するものであった。
【0004】そこで、本出願人は、このような種々の問
題を解決した鉄道車両用の軌間可変台車を発明し、特願
平7−139509号として特許出願を行った。図10
乃至図16は、この特願平7−139509号に開示さ
れた鉄道車両用の軌間可変台車及び軌道側の軌間変更装
置を示したものである。
題を解決した鉄道車両用の軌間可変台車を発明し、特願
平7−139509号として特許出願を行った。図10
乃至図16は、この特願平7−139509号に開示さ
れた鉄道車両用の軌間可変台車及び軌道側の軌間変更装
置を示したものである。
【0005】図10(a)及び(b)において、台車枠
1の左右の側梁2には、弾性体として働く軸ばね3を介
して軸箱4が懸架されている。各軸箱4の下面には平面
状の車体支持部5が形成されている。図10及び図11
に示したように、左右一対の軸箱4には回転しない車軸
6の両端部が収容され、この車軸6には、その中心位置
に位置決め用の車軸中央ストッパー7が突設されている
と共に、両端部に位置決め用の板状の軸端ストッパー8
が突設されている。この軸端ストッパー8は回り止め付
のナット9によって車軸6に固着されている。また、車
軸6の外周には左右一対の車軸外筒10が外挿され、各
車軸外筒10は車軸6に対して、軸方向に摺動可能であ
るが回転できないように装着される。車軸外筒10のほ
ぼ中央位置には、車輪ベアリング、具体的にはテーパー
ローラーベアリング11を介して車輪12が回転可能に
取付けられ、これらの車輪12は車軸外筒10に支持さ
れた図示を省略した駆動用の電動機によって回転駆動さ
れる。なお、この駆動用の電動機の一例は、特開平6−
40335号公報に開示されている。
1の左右の側梁2には、弾性体として働く軸ばね3を介
して軸箱4が懸架されている。各軸箱4の下面には平面
状の車体支持部5が形成されている。図10及び図11
に示したように、左右一対の軸箱4には回転しない車軸
6の両端部が収容され、この車軸6には、その中心位置
に位置決め用の車軸中央ストッパー7が突設されている
と共に、両端部に位置決め用の板状の軸端ストッパー8
が突設されている。この軸端ストッパー8は回り止め付
のナット9によって車軸6に固着されている。また、車
軸6の外周には左右一対の車軸外筒10が外挿され、各
車軸外筒10は車軸6に対して、軸方向に摺動可能であ
るが回転できないように装着される。車軸外筒10のほ
ぼ中央位置には、車輪ベアリング、具体的にはテーパー
ローラーベアリング11を介して車輪12が回転可能に
取付けられ、これらの車輪12は車軸外筒10に支持さ
れた図示を省略した駆動用の電動機によって回転駆動さ
れる。なお、この駆動用の電動機の一例は、特開平6−
40335号公報に開示されている。
【0006】車軸外筒10の車軸端部側には、筒形状の
ロッキングブロック13が固着されている。止めナット
14はロッキングブロック13を軸方向に車軸外筒10
に固定する。また、ロッキングブロック13の上面には
同一形状の一対の円錐状の突起15A、15Bが突設さ
れている。これらの円錐状の突起15A、15Bは、互
いに軸方向に所定距離だけ離間され、この円錐状突起1
5A、15Bの軸方向離間距離、正確には両突起15
A、15Bの中心間の距離は、広い軌間と狭い軌間との
差の半分に等しくなるように定められている。具体的に
は、広い軌間が標準軌1435mmで、狭い軌間が狭軌
1067mmである場合には、両突起15A、15Bの
中心間の距離は(1435−1067)÷2=184m
mに定められている。
ロッキングブロック13が固着されている。止めナット
14はロッキングブロック13を軸方向に車軸外筒10
に固定する。また、ロッキングブロック13の上面には
同一形状の一対の円錐状の突起15A、15Bが突設さ
れている。これらの円錐状の突起15A、15Bは、互
いに軸方向に所定距離だけ離間され、この円錐状突起1
5A、15Bの軸方向離間距離、正確には両突起15
A、15Bの中心間の距離は、広い軌間と狭い軌間との
差の半分に等しくなるように定められている。具体的に
は、広い軌間が標準軌1435mmで、狭い軌間が狭軌
1067mmである場合には、両突起15A、15Bの
中心間の距離は(1435−1067)÷2=184m
mに定められている。
【0007】軸箱4の上面には、円錐状の突起15A、
15Bが嵌合可能な嵌合穴16と逃げ穴17とが夫々穿
孔され、これらの嵌合穴16と逃げ穴17は円錐状突起
15A、15Bの離間距離と同一距離だけ車軸6の軸方
向に離間している。円錐状突起15A、15Bと嵌合穴
16は、互いに嵌合した時には車軸外筒10の軸方向移
動を阻止する。また、円錐状突起15A、15B及び嵌
合穴16の位置関係は次のように定められている。即
ち、嵌合穴16が突起15Aと係合した時には図11に
実線で示した左右の車輪12の間隔が狭軌の軌間に対応
し、嵌合穴16が突起15Bと嵌合した時には、一点鎖
線で示した左右の車輪12の間隔が標準軌の軌間に対応
するように定められている。嵌合穴16の周囲には防振
ユニット18が装着され、この防振ユニット18は、嵌
合穴16に係合した突起15A、15Bに密着し、嵌合
穴16と突起15A、15Bとの間のガタに起因する走
行時の衝撃を吸収する。
15Bが嵌合可能な嵌合穴16と逃げ穴17とが夫々穿
孔され、これらの嵌合穴16と逃げ穴17は円錐状突起
15A、15Bの離間距離と同一距離だけ車軸6の軸方
向に離間している。円錐状突起15A、15Bと嵌合穴
16は、互いに嵌合した時には車軸外筒10の軸方向移
動を阻止する。また、円錐状突起15A、15B及び嵌
合穴16の位置関係は次のように定められている。即
ち、嵌合穴16が突起15Aと係合した時には図11に
実線で示した左右の車輪12の間隔が狭軌の軌間に対応
し、嵌合穴16が突起15Bと嵌合した時には、一点鎖
線で示した左右の車輪12の間隔が標準軌の軌間に対応
するように定められている。嵌合穴16の周囲には防振
ユニット18が装着され、この防振ユニット18は、嵌
合穴16に係合した突起15A、15Bに密着し、嵌合
穴16と突起15A、15Bとの間のガタに起因する走
行時の衝撃を吸収する。
【0008】図12及び図13において、軸端ストッパ
ー8にはその両側部にブラケット19が夫々突設され、
各ブラケット19からは垂直方向に被案内ピン20が突
設されている。軸箱4には案内孔21が穿孔され、この
案内孔21は被案内ピン20の上下移動を案内する。
ー8にはその両側部にブラケット19が夫々突設され、
各ブラケット19からは垂直方向に被案内ピン20が突
設されている。軸箱4には案内孔21が穿孔され、この
案内孔21は被案内ピン20の上下移動を案内する。
【0009】次に、軌道側の装置について説明する。図
14(a)及び(b)に示したように、一部のみ示され
た狭軌の走行レール22と一部のみ示された標準軌の走
行レール23とは、軌間変更走行レール24によって接
続され、この軌間変更走行レール24は狭軌の走行レー
ル22に接続された一端部から、標準軌の走行レール2
3に接続された他端部まで軌間が徐々に広がっている。
これらの狭軌及び標準軌の走行レール22、23は、軌
間変更走行レール24との接続部よりも所定距離だけ手
前の傾斜領域Lにおいて、軌間変更走行レール24に近
付くにつれて降下し、この傾斜領域Lの終了点では所定
量Hだけ低くなる。
14(a)及び(b)に示したように、一部のみ示され
た狭軌の走行レール22と一部のみ示された標準軌の走
行レール23とは、軌間変更走行レール24によって接
続され、この軌間変更走行レール24は狭軌の走行レー
ル22に接続された一端部から、標準軌の走行レール2
3に接続された他端部まで軌間が徐々に広がっている。
これらの狭軌及び標準軌の走行レール22、23は、軌
間変更走行レール24との接続部よりも所定距離だけ手
前の傾斜領域Lにおいて、軌間変更走行レール24に近
付くにつれて降下し、この傾斜領域Lの終了点では所定
量Hだけ低くなる。
【0010】各軌間変更走行レール24の両側には、軌
間変更走行レール24の全長にわたってガイドレール2
5が敷設され、更に、このガイドレール25は、軌間変
更走行レール24の近傍の狭軌及び標準軌の走行レール
22、23にも同様に敷設されている。このガイドレー
ル25は、スプリング26によって車輪12の側面を押
圧するように付勢されている。更に、一対の走行レール
22、23、24の外側には車体支持レール27が夫々
敷設され、これらの車体支持レール27は地上から所定
の高さでほぼ水平に延在している。車体支持レール27
は、軸箱4の車体支持部5の真下に位置し、その高さは
車体支持部5に当接するように定められている。
間変更走行レール24の全長にわたってガイドレール2
5が敷設され、更に、このガイドレール25は、軌間変
更走行レール24の近傍の狭軌及び標準軌の走行レール
22、23にも同様に敷設されている。このガイドレー
ル25は、スプリング26によって車輪12の側面を押
圧するように付勢されている。更に、一対の走行レール
22、23、24の外側には車体支持レール27が夫々
敷設され、これらの車体支持レール27は地上から所定
の高さでほぼ水平に延在している。車体支持レール27
は、軸箱4の車体支持部5の真下に位置し、その高さは
車体支持部5に当接するように定められている。
【0011】車両が狭軌の走行レール22から標準軌の
走行レール23に向って走行する場合の作用を説明す
る。車両が狭軌の走行レール22を走行中は、円錐状突
起15Aが嵌合穴16に嵌合し、被案内ピン20が案内
孔21に嵌合している。図示を省略した駆動用の電動機
が車輪12を回転駆動し、車両が走行する。
走行レール23に向って走行する場合の作用を説明す
る。車両が狭軌の走行レール22を走行中は、円錐状突
起15Aが嵌合穴16に嵌合し、被案内ピン20が案内
孔21に嵌合している。図示を省略した駆動用の電動機
が車輪12を回転駆動し、車両が走行する。
【0012】軌間可変台車が狭軌の走行レール22の下
降傾斜領域Lに進入し降下を開始すると直ちに、軸箱4
の車体支持部5が車体支持レール27に当接する。その
後、軸箱4は車体支持レール27によってほぼ水平状態
に保持されるが、車軸6及び車軸外筒10は、下降傾斜
領域Lでの降下に応じて軸箱4に対して相対的に降下す
るので、図12及び図13に示した被案内ピン20が案
内孔21に案内されて降下すると同時に、円錐状突起1
5Aも嵌合穴16から降下する。これによって、円錐状
突起15Aと嵌合穴16との嵌合が解除されて、車軸外
筒10の軸方向の摺動が許容される。この車軸外筒10
の摺動許容は、遅くとも下降傾斜領域Lの終端までに行
われる。
降傾斜領域Lに進入し降下を開始すると直ちに、軸箱4
の車体支持部5が車体支持レール27に当接する。その
後、軸箱4は車体支持レール27によってほぼ水平状態
に保持されるが、車軸6及び車軸外筒10は、下降傾斜
領域Lでの降下に応じて軸箱4に対して相対的に降下す
るので、図12及び図13に示した被案内ピン20が案
内孔21に案内されて降下すると同時に、円錐状突起1
5Aも嵌合穴16から降下する。これによって、円錐状
突起15Aと嵌合穴16との嵌合が解除されて、車軸外
筒10の軸方向の摺動が許容される。この車軸外筒10
の摺動許容は、遅くとも下降傾斜領域Lの終端までに行
われる。
【0013】その後に、軌間可変台車が軌間変更走行レ
ール24に進入し、軌間が徐々に広がると、車輪12
は、スプリング26によって付勢されたガイドレール2
5に案内されて軌間変更走行レール24上を走行し、車
軸6上を外方に徐々に移動する。この車輪12の移動に
よって車軸外筒10も同方向に摺動し、軌間可変台車が
軌間変更走行レール24の終端に達すると、車軸外筒1
0の先端部が軸端ストッパー8に当接して停止する。こ
の時に、車輪12の間隔は標準軌の軌間に等しくなり、
ロッキングブロック13の円錐状突起15Bが軸箱4の
嵌合穴16に対向すると共に、円錐状突起15Aが軸箱
4の逃げ穴17に対向する。なお、車体支持レール27
は軌間可変台車が軌間変更走行レール24とその近傍上
を走行している間、軸箱4を介して台車1を支持するの
で、車輪12及び車軸外筒10等は負荷が小さく、軌間
変更走行レール24の軌間変化に応じて容易に車軸6上
を摺動することができる。
ール24に進入し、軌間が徐々に広がると、車輪12
は、スプリング26によって付勢されたガイドレール2
5に案内されて軌間変更走行レール24上を走行し、車
軸6上を外方に徐々に移動する。この車輪12の移動に
よって車軸外筒10も同方向に摺動し、軌間可変台車が
軌間変更走行レール24の終端に達すると、車軸外筒1
0の先端部が軸端ストッパー8に当接して停止する。こ
の時に、車輪12の間隔は標準軌の軌間に等しくなり、
ロッキングブロック13の円錐状突起15Bが軸箱4の
嵌合穴16に対向すると共に、円錐状突起15Aが軸箱
4の逃げ穴17に対向する。なお、車体支持レール27
は軌間可変台車が軌間変更走行レール24とその近傍上
を走行している間、軸箱4を介して台車1を支持するの
で、車輪12及び車軸外筒10等は負荷が小さく、軌間
変更走行レール24の軌間変化に応じて容易に車軸6上
を摺動することができる。
【0014】この状態で、軌間可変台車が軌間変更走行
レール24から標準軌の走行レール23に進入し、走行
レール23の上昇傾斜領域Lに入ると、車軸6及び車軸
外筒10は軸箱4に対して相対的に上昇する。この上昇
によって、図12及び図13に示した被案内ピン20が
案内孔21に案内されて上昇すると同時に、円錐状突起
15Bも上昇して軸箱4の嵌合穴16に嵌合し、円錐状
突起15Aも同様に逃げ穴17に嵌合する。これらの嵌
合によって、車軸外筒10はその軸方向移動が係止さ
れ、車輪12の間隔が標準軌の軌間に固定される。な
お、車両が標準軌の走行レール23から狭軌の走行レー
ル22に走行する場合の作用は、上述の逆である。
レール24から標準軌の走行レール23に進入し、走行
レール23の上昇傾斜領域Lに入ると、車軸6及び車軸
外筒10は軸箱4に対して相対的に上昇する。この上昇
によって、図12及び図13に示した被案内ピン20が
案内孔21に案内されて上昇すると同時に、円錐状突起
15Bも上昇して軸箱4の嵌合穴16に嵌合し、円錐状
突起15Aも同様に逃げ穴17に嵌合する。これらの嵌
合によって、車軸外筒10はその軸方向移動が係止さ
れ、車輪12の間隔が標準軌の軌間に固定される。な
お、車両が標準軌の走行レール23から狭軌の走行レー
ル22に走行する場合の作用は、上述の逆である。
【0015】円錐状突起15A、15Bは台車枠の自重
によって嵌合穴16に嵌合するため、その嵌合が台車に
作用する衝撃等によって外れることがない。また、円錐
状突起15A、15Bと嵌合穴16との間のガタに起因
する走行時の衝撃などは、防振ユニット18によって吸
収されるため、摩耗防止及び高い走行安定性を得ること
ができる。
によって嵌合穴16に嵌合するため、その嵌合が台車に
作用する衝撃等によって外れることがない。また、円錐
状突起15A、15Bと嵌合穴16との間のガタに起因
する走行時の衝撃などは、防振ユニット18によって吸
収されるため、摩耗防止及び高い走行安定性を得ること
ができる。
【0016】また、軸端ストッパー8から突設された被
案内ピン20は軸箱4に形成された案内孔20に嵌合さ
れているため、軸箱4と車軸6との位置関係は常に一定
であり、従って、軸箱4の嵌合穴16と車軸6との相対
的な位置関係も常に一定となり、車軸外筒10に固設さ
れた円錐状の突起15A、15Bは確実に嵌合穴16に
嵌合することができる。
案内ピン20は軸箱4に形成された案内孔20に嵌合さ
れているため、軸箱4と車軸6との位置関係は常に一定
であり、従って、軸箱4の嵌合穴16と車軸6との相対
的な位置関係も常に一定となり、車軸外筒10に固設さ
れた円錐状の突起15A、15Bは確実に嵌合穴16に
嵌合することができる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述の先願
に係る鉄道車両用の軌間可変台車は、車軸6と軸端スト
ッパー8とは回止めナット9によって強固に固着され、
かつブラケット19を介して車軸6に固着された2本の
被案内ピン20は軸箱4の案内孔21に嵌合されている
ため、車軸6と軸箱4とは、実質的に互いに一体化され
ている。従って、軌間可変台車が走行レールのカーブ部
分のような傾斜箇所を通過する時や車両に比較的大きな
動揺等が生じた時のように車体が傾斜した場合には、車
軸と軸箱との一体化のために、車軸を捩じるような外力
が左右の軸箱から車軸に作用するので、このような外力
の作用の強い箇所では、補強のために大型化するといっ
た問題がある。
に係る鉄道車両用の軌間可変台車は、車軸6と軸端スト
ッパー8とは回止めナット9によって強固に固着され、
かつブラケット19を介して車軸6に固着された2本の
被案内ピン20は軸箱4の案内孔21に嵌合されている
ため、車軸6と軸箱4とは、実質的に互いに一体化され
ている。従って、軌間可変台車が走行レールのカーブ部
分のような傾斜箇所を通過する時や車両に比較的大きな
動揺等が生じた時のように車体が傾斜した場合には、車
軸と軸箱との一体化のために、車軸を捩じるような外力
が左右の軸箱から車軸に作用するので、このような外力
の作用の強い箇所では、補強のために大型化するといっ
た問題がある。
【0018】これを図面を参照して更に詳述する。前述
の図10乃至図13に示した先願に係る鉄道車両用の軌
間可変台車はウイングバネ方式の軸箱支持構造であった
が、図15及び図16は、軸梁式の軸箱支持構造の鉄道
車両用の軌間可変台車を示したもので、車体Bが左右に
相対傾斜して左右で高低差δが生じると、左右の軸梁2
8の台車支持点S1、S2でも高低差が発生し、左右の
軸箱4に角変位θが生じる。これによって、車軸6に捩
じれが発生し破損の原因になる。
の図10乃至図13に示した先願に係る鉄道車両用の軌
間可変台車はウイングバネ方式の軸箱支持構造であった
が、図15及び図16は、軸梁式の軸箱支持構造の鉄道
車両用の軌間可変台車を示したもので、車体Bが左右に
相対傾斜して左右で高低差δが生じると、左右の軸梁2
8の台車支持点S1、S2でも高低差が発生し、左右の
軸箱4に角変位θが生じる。これによって、車軸6に捩
じれが発生し破損の原因になる。
【0019】そこで、本発明の目的は、走行しながら軌
間変更を行うことができると共に、車体の傾斜時にも車
軸に無理な捩じりが発生することを防止する鉄道車両の
軌間可変台車を提供することである。
間変更を行うことができると共に、車体の傾斜時にも車
軸に無理な捩じりが発生することを防止する鉄道車両の
軌間可変台車を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に請求項1に記載された発明は、広い軌間の走行レール
と狭い軌間の走行レールとを接続する軌間変更走行レー
ルを走行中に車輪間隔を自動的に変更する鉄道車両の軌
間可変台車において、台車枠の側梁に弾性体を介して懸
架された軸箱と、上記軸箱内に上下方向に移動可能に支
持され、軌間変更時に上記軸箱に対して上下方向に相対
移動する車軸と、上記広い軌間と上記狭い軌間とに夫々
対応する位置に移動するように軸方向に移動可能に上記
車軸に外挿された車軸外筒と、上記車軸外筒に軸受を介
して回転可能に取付けられた車輪と、上記車軸外筒に支
持され上記車軸を回転駆動する駆動用電動機と、上記車
軸外筒の外周に形成された外筒側の係止部材と、上記軸
箱に形成され上記車軸外筒が上記広い軌間と上記狭い軌
間とに夫々対応する位置にある時に上記外筒側の係止部
材に係合して上記車軸外筒の軸方向移動を係止し、上記
軌間変更時に上記車軸が上記軸箱に対して上下方向に相
対移動した時に上記外筒側の係止部材との係合を解除さ
れる軸箱側の係止部材と、上記車軸の端部に設けられた
球面軸受手段と、上記軸箱に取付けられ上記球面軸受手
段を介して上記車軸を上下方向に貫通して上記車軸の上
下方向相対移動を案内する案内部材とを具備することを
特徴とするものである。
に請求項1に記載された発明は、広い軌間の走行レール
と狭い軌間の走行レールとを接続する軌間変更走行レー
ルを走行中に車輪間隔を自動的に変更する鉄道車両の軌
間可変台車において、台車枠の側梁に弾性体を介して懸
架された軸箱と、上記軸箱内に上下方向に移動可能に支
持され、軌間変更時に上記軸箱に対して上下方向に相対
移動する車軸と、上記広い軌間と上記狭い軌間とに夫々
対応する位置に移動するように軸方向に移動可能に上記
車軸に外挿された車軸外筒と、上記車軸外筒に軸受を介
して回転可能に取付けられた車輪と、上記車軸外筒に支
持され上記車軸を回転駆動する駆動用電動機と、上記車
軸外筒の外周に形成された外筒側の係止部材と、上記軸
箱に形成され上記車軸外筒が上記広い軌間と上記狭い軌
間とに夫々対応する位置にある時に上記外筒側の係止部
材に係合して上記車軸外筒の軸方向移動を係止し、上記
軌間変更時に上記車軸が上記軸箱に対して上下方向に相
対移動した時に上記外筒側の係止部材との係合を解除さ
れる軸箱側の係止部材と、上記車軸の端部に設けられた
球面軸受手段と、上記軸箱に取付けられ上記球面軸受手
段を介して上記車軸を上下方向に貫通して上記車軸の上
下方向相対移動を案内する案内部材とを具備することを
特徴とするものである。
【0021】軌間変更時に車軸が軸箱に対して上下方向
に相対移動した時に案内部材は車軸の上下方向相対移動
を案内する。案内部材は球面軸受手段を介して車軸に対
して回動可能であるため、軌間可変台車が左右方向に傾
斜した時に、軸箱は車軸に対して回動し、従って軸箱か
ら車軸に捩じり力が作用することを防止することができ
る。
に相対移動した時に案内部材は車軸の上下方向相対移動
を案内する。案内部材は球面軸受手段を介して車軸に対
して回動可能であるため、軌間可変台車が左右方向に傾
斜した時に、軸箱は車軸に対して回動し、従って軸箱か
ら車軸に捩じり力が作用することを防止することができ
る。
【0022】請求項2に記載された発明は、請求項1に
記載の鉄道車両用の軌間可変台車において、上記球面軸
受手段は上記車軸の端部に設けられた球面軸受と、上記
球面軸受を上下方向に貫通し上記球面軸受によって支持
された筒体とを有し、上記案内部材は上記筒体の内部に
軸方向に相対移動可能に支持された案内ピンであること
を特徴とするものである。
記載の鉄道車両用の軌間可変台車において、上記球面軸
受手段は上記車軸の端部に設けられた球面軸受と、上記
球面軸受を上下方向に貫通し上記球面軸受によって支持
された筒体とを有し、上記案内部材は上記筒体の内部に
軸方向に相対移動可能に支持された案内ピンであること
を特徴とするものである。
【0023】請求項3に記載された発明は、請求項1に
記載の鉄道車両用の軌間可変台車において、上記筒体の
外周部に当接するように上記軸箱に取付けられた防振ユ
ニットを更に具備することを特徴とするものである。防
振ユニットは筒体と軸箱との間のガタに起因する振動を
防止する。
記載の鉄道車両用の軌間可変台車において、上記筒体の
外周部に当接するように上記軸箱に取付けられた防振ユ
ニットを更に具備することを特徴とするものである。防
振ユニットは筒体と軸箱との間のガタに起因する振動を
防止する。
【0024】請求項4に記載された発明は、請求項3に
記載の鉄道車両用の軌間可変台車において、上記筒体の
外周部は傾斜面を有し、上記防振ユニットは上記軸箱に
固定された外リングと上記外リングの内面に固定された
防振ゴムと上記防振ゴムの内面に固定された内リングと
から構成され、上記内リングは上記筒体の外周部の傾斜
面に当接していることを特徴とするものである。
記載の鉄道車両用の軌間可変台車において、上記筒体の
外周部は傾斜面を有し、上記防振ユニットは上記軸箱に
固定された外リングと上記外リングの内面に固定された
防振ゴムと上記防振ゴムの内面に固定された内リングと
から構成され、上記内リングは上記筒体の外周部の傾斜
面に当接していることを特徴とするものである。
【0025】請求項5に記載された発明は、請求項1に
記載の鉄道車両用の軌間可変台車において、上記車軸
は、上記車軸外筒が外挿された車軸本体と上記車軸本体
の端部に固着された軸端ピボットとから構成され、上記
球面軸受は上記軸端ピボットに設けられたことを特徴と
するものである。
記載の鉄道車両用の軌間可変台車において、上記車軸
は、上記車軸外筒が外挿された車軸本体と上記車軸本体
の端部に固着された軸端ピボットとから構成され、上記
球面軸受は上記軸端ピボットに設けられたことを特徴と
するものである。
【0026】請求項6に記載された発明は、広い軌間の
走行レールと狭い軌間の走行レールとを接続する軌間変
更走行レールを走行中に車輪間隔を自動的に変更する鉄
道車両の軌間可変台車において、台車枠の側梁に弾性体
を介して懸架された軸箱と、上記軸箱内に上下方向に移
動可能に支持され、軌間変更時に上記軸箱に対して上下
方向に相対移動する車軸と、上記広い軌間と上記狭い軌
間とに夫々対応する位置に移動するように軸方向に移動
可能に上記車軸に外挿された車軸外筒と、上記車軸外筒
に軸受を介して回転可能に取付けられた車輪と、上記車
軸外筒に支持され上記車軸を回転駆動する駆動用電動機
と、上記車軸外筒の外周に形成された外筒側の係止部材
と、上記軸箱に形成され上記車軸外筒が上記広い軌間と
上記狭い軌間とに夫々対応する位置にある時に上記外筒
側の係止部材に係合して上記車軸外筒の軸方向移動を係
止し、上記軌間変更時に上記車軸が上記軸箱に対して上
下方向に相対移動した時に上記外筒側の係止部材との係
合を解除される軸箱側の係止部材と、中央開口と内側及
び外側の案内面とを有し、上記車軸の端部が上記開口を
貫通した状態で上記軸箱に固着された案内板手段と、上
記案内板手段を挟むように上記車軸の端部の外周に突設
され、上記案内板手段の上記両案内面に接触する滑り面
を有する第1及び第2の被案内リングとを具備し、上記
案内板手段の開口は上記車軸の上記上下方向相対移動を
妨げないように上記車軸の端部の外径よりも大きく定め
られていることを特徴とするものである。
走行レールと狭い軌間の走行レールとを接続する軌間変
更走行レールを走行中に車輪間隔を自動的に変更する鉄
道車両の軌間可変台車において、台車枠の側梁に弾性体
を介して懸架された軸箱と、上記軸箱内に上下方向に移
動可能に支持され、軌間変更時に上記軸箱に対して上下
方向に相対移動する車軸と、上記広い軌間と上記狭い軌
間とに夫々対応する位置に移動するように軸方向に移動
可能に上記車軸に外挿された車軸外筒と、上記車軸外筒
に軸受を介して回転可能に取付けられた車輪と、上記車
軸外筒に支持され上記車軸を回転駆動する駆動用電動機
と、上記車軸外筒の外周に形成された外筒側の係止部材
と、上記軸箱に形成され上記車軸外筒が上記広い軌間と
上記狭い軌間とに夫々対応する位置にある時に上記外筒
側の係止部材に係合して上記車軸外筒の軸方向移動を係
止し、上記軌間変更時に上記車軸が上記軸箱に対して上
下方向に相対移動した時に上記外筒側の係止部材との係
合を解除される軸箱側の係止部材と、中央開口と内側及
び外側の案内面とを有し、上記車軸の端部が上記開口を
貫通した状態で上記軸箱に固着された案内板手段と、上
記案内板手段を挟むように上記車軸の端部の外周に突設
され、上記案内板手段の上記両案内面に接触する滑り面
を有する第1及び第2の被案内リングとを具備し、上記
案内板手段の開口は上記車軸の上記上下方向相対移動を
妨げないように上記車軸の端部の外径よりも大きく定め
られていることを特徴とするものである。
【0027】軌間変更時に車軸が軸箱に対して上下方向
に相対移動した時に案内板手段は、車軸の上下方向相対
移動を案内する。案内板手段はその中央開口によって車
軸に対して回動可能であるため、軌間可変台車が左右方
向に傾斜した時に、軸箱は車軸に対して回動し、従って
軸箱から車軸に捩じり力が作用することを防止すること
ができる。
に相対移動した時に案内板手段は、車軸の上下方向相対
移動を案内する。案内板手段はその中央開口によって車
軸に対して回動可能であるため、軌間可変台車が左右方
向に傾斜した時に、軸箱は車軸に対して回動し、従って
軸箱から車軸に捩じり力が作用することを防止すること
ができる。
【0028】請求項7に記載された発明は、請求項6に
記載の鉄道車両用の軌間可変台車において、上記案内板
手段は、上記軸箱に固着された案内板ブラケットと、上
記案内板ブラケットの一方の面に取付けられ上記第1の
被案内リングの滑り面に接触する上記案内面を有する第
1の防振ユニットと、上記案内板ブラケットの他方の面
に取付けられ上記第2の被案内リングの滑り面に接触す
る上記案内面を有する第2の防振ユニットとから構成さ
れることを特徴とするものである。第1及び第2の防振
ユニットは案内板ブラケットと車軸との間のガタに起因
する振動を防止する。
記載の鉄道車両用の軌間可変台車において、上記案内板
手段は、上記軸箱に固着された案内板ブラケットと、上
記案内板ブラケットの一方の面に取付けられ上記第1の
被案内リングの滑り面に接触する上記案内面を有する第
1の防振ユニットと、上記案内板ブラケットの他方の面
に取付けられ上記第2の被案内リングの滑り面に接触す
る上記案内面を有する第2の防振ユニットとから構成さ
れることを特徴とするものである。第1及び第2の防振
ユニットは案内板ブラケットと車軸との間のガタに起因
する振動を防止する。
【0029】請求項8に記載された発明は、請求項6に
記載の鉄道車両用の軌間可変台車において、上記車軸
は、上記車軸外筒が外挿された車軸本体と上記車軸本体
の端部に固着された端軸とから構成され、上記第1及び
第2の被案内リングは端軸に設けられたことを特徴とす
るものである。
記載の鉄道車両用の軌間可変台車において、上記車軸
は、上記車軸外筒が外挿された車軸本体と上記車軸本体
の端部に固着された端軸とから構成され、上記第1及び
第2の被案内リングは端軸に設けられたことを特徴とす
るものである。
【0030】
【発明の実施の形態】以下に本発明による鉄道車両の軌
間可変台車の一実施例を図10乃至図16と同部分には
同一符号を付して示した図1乃至図9を参照して説明す
る。図1乃至図4は本発明の鉄道車両の軌間可変台車の
第1の実施例を示したものである。
間可変台車の一実施例を図10乃至図16と同部分には
同一符号を付して示した図1乃至図9を参照して説明す
る。図1乃至図4は本発明の鉄道車両の軌間可変台車の
第1の実施例を示したものである。
【0031】図1乃至図4において、特に図3に明示し
たように、軸箱4は台車枠1に軸ばね3及び軸梁28を
介して支持され、この軸梁28は台車枠1の軸梁支持点
28aに回転可能に連結されている。また、軸箱4の下
部にはピン29によって滑走部材30が取付けられてい
る。この滑走部材30は軌間変更時に車体支持レール2
7(図14)に設置された車体支持ローラ31に当接す
る。
たように、軸箱4は台車枠1に軸ばね3及び軸梁28を
介して支持され、この軸梁28は台車枠1の軸梁支持点
28aに回転可能に連結されている。また、軸箱4の下
部にはピン29によって滑走部材30が取付けられてい
る。この滑走部材30は軌間変更時に車体支持レール2
7(図14)に設置された車体支持ローラ31に当接す
る。
【0032】図1に示したように、車軸6は中空軸から
構成され、回転不能に軸箱4によって支持されている。
この車軸6には車軸外筒10が外挿され、この車軸外筒
10は車軸6に対して軸方向に摺動可能であるが、回転
は不可能である。車軸外筒10には車輪12が不図示の
軸受を介して回転可能に支持され、これらの車輪12は
車軸外筒10に支持された不図示の駆動用電動機によっ
て回転駆動される。また、車軸外筒10にはロッキング
ブロック13が固着され、このロッキングブロック13
は上面に一対の突起15Aと15Bが突設されている。
軸箱4には、突起15Aと15Bが嵌合可能な嵌合穴1
6が穿孔され、この嵌合穴16には防振ユニット18が
取付けられ、この防振ユニット18は嵌合した突起15
A、15Bの振動を吸収する。
構成され、回転不能に軸箱4によって支持されている。
この車軸6には車軸外筒10が外挿され、この車軸外筒
10は車軸6に対して軸方向に摺動可能であるが、回転
は不可能である。車軸外筒10には車輪12が不図示の
軸受を介して回転可能に支持され、これらの車輪12は
車軸外筒10に支持された不図示の駆動用電動機によっ
て回転駆動される。また、車軸外筒10にはロッキング
ブロック13が固着され、このロッキングブロック13
は上面に一対の突起15Aと15Bが突設されている。
軸箱4には、突起15Aと15Bが嵌合可能な嵌合穴1
6が穿孔され、この嵌合穴16には防振ユニット18が
取付けられ、この防振ユニット18は嵌合した突起15
A、15Bの振動を吸収する。
【0033】図2乃至図4において、中空の車軸6の端
部には軸端ピボット32がボルト33によって固着さ
れ、この軸端ピボット32内には球面軸受34がきつく
嵌合され、この球面軸受34の内輪にはテーパ筒35が
圧入嵌合されている。こうして、テーパ筒35は球面軸
受34によって、軸端ピボット32に対して回転可能に
支持されている。また、軸箱4の側面には上部ブラケッ
ト36と下部ブラケット37とが夫々ボルト38、39
によって固着されている。これらの上部及び下部のブラ
ケット36、37には夫々上下方向の貫通孔が穿孔さ
れ、これらのブラケット36、37の上下方向貫通孔と
テーパ筒35とは連通し、そこには案内ピン40が挿通
されている。この案内ピン40は、テーパ筒35に対し
て軸方向に摺動可能であるが、上部及び下部のブラケッ
ト36、37には固定されている。
部には軸端ピボット32がボルト33によって固着さ
れ、この軸端ピボット32内には球面軸受34がきつく
嵌合され、この球面軸受34の内輪にはテーパ筒35が
圧入嵌合されている。こうして、テーパ筒35は球面軸
受34によって、軸端ピボット32に対して回転可能に
支持されている。また、軸箱4の側面には上部ブラケッ
ト36と下部ブラケット37とが夫々ボルト38、39
によって固着されている。これらの上部及び下部のブラ
ケット36、37には夫々上下方向の貫通孔が穿孔さ
れ、これらのブラケット36、37の上下方向貫通孔と
テーパ筒35とは連通し、そこには案内ピン40が挿通
されている。この案内ピン40は、テーパ筒35に対し
て軸方向に摺動可能であるが、上部及び下部のブラケッ
ト36、37には固定されている。
【0034】上部及び下部のブラケット36、37に対
する案内ピン40の固定について、以下に詳述する。図
2に示したように、案内ピン40は上部ブラケット36
から上方に突出し、この突出部に大径円板40aを有
し、この大径円板40aは上部ブラケット36の上下方
向貫通孔よりも大きくなるように選定されている。ま
た、案内ピン40の下端は下部ブラケット37の貫通孔
から突出し、この突出した案内ピン40の下端には締付
けナット41が螺合されている。こうして、案内ピン4
0は、テーパ筒35に対して軸方向に相対的に摺動可能
に上下ブラケット36、37に固定されている。
する案内ピン40の固定について、以下に詳述する。図
2に示したように、案内ピン40は上部ブラケット36
から上方に突出し、この突出部に大径円板40aを有
し、この大径円板40aは上部ブラケット36の上下方
向貫通孔よりも大きくなるように選定されている。ま
た、案内ピン40の下端は下部ブラケット37の貫通孔
から突出し、この突出した案内ピン40の下端には締付
けナット41が螺合されている。こうして、案内ピン4
0は、テーパ筒35に対して軸方向に相対的に摺動可能
に上下ブラケット36、37に固定されている。
【0035】テーパ筒35の上部外周には傾斜面35a
が形成され、この傾斜面35aに対向する上部ブラケッ
ト36には内部空間が形成され、この上部ブラケット3
6の内部空間には防振ユニット42が収容され、この防
振ユニット42はテーパ筒35の傾斜面35aに当接し
て、テーパ筒35の振動を抑制する。なお、防振ユニッ
ト42は図2に示したように、防振ユニット18の構造
と同様に、外リング42aと防振ゴム42bと内リング
42cとから構成され、この内リング42cがテーパ筒
35の傾斜面35aに圧接する。
が形成され、この傾斜面35aに対向する上部ブラケッ
ト36には内部空間が形成され、この上部ブラケット3
6の内部空間には防振ユニット42が収容され、この防
振ユニット42はテーパ筒35の傾斜面35aに当接し
て、テーパ筒35の振動を抑制する。なお、防振ユニッ
ト42は図2に示したように、防振ユニット18の構造
と同様に、外リング42aと防振ゴム42bと内リング
42cとから構成され、この内リング42cがテーパ筒
35の傾斜面35aに圧接する。
【0036】こうして、案内ピン40は、上部及び下部
のブラケット36と37を介して軸箱4に固着され、テ
ーパ筒35に対して軸方向に摺動可能であるため、軸箱
4は、軸端ピボット32及び車軸6に対して球面軸受3
4とテーパ筒35とによって、上下方向に摺動可能かつ
車軸6を中心として回動可能である。軌道側の軌間変更
装置は、図3に示した車体支持ローラ31を車体支持レ
ール27に設置した点を除き、図14に示した先願に係
る軌道側の軌間変更装置と同一である。
のブラケット36と37を介して軸箱4に固着され、テ
ーパ筒35に対して軸方向に摺動可能であるため、軸箱
4は、軸端ピボット32及び車軸6に対して球面軸受3
4とテーパ筒35とによって、上下方向に摺動可能かつ
車軸6を中心として回動可能である。軌道側の軌間変更
装置は、図3に示した車体支持ローラ31を車体支持レ
ール27に設置した点を除き、図14に示した先願に係
る軌道側の軌間変更装置と同一である。
【0037】次に、第1の実施例の作用を説明する。図
1において、軌間可変台車は、狭軌の走行レールを走行
している時はロッキングブロック13の突起15Aが軸
箱4の嵌合穴16に係合し、これによって車輪12が実
線で示した位置に係止され、標準軌の走行レールを走行
している時はロッキングブロック13の突起15Bが軸
箱4の嵌合穴16に係合し、車輪12が破線で示した位
置に係止される。これらの突起15A、15Bは嵌合穴
16に係合した時には、防振ユニット18によって圧接
され、これによって突起15A、15Bと嵌合穴16と
の間のガタが無くなり、上記のガタに起因する振動が抑
制される。
1において、軌間可変台車は、狭軌の走行レールを走行
している時はロッキングブロック13の突起15Aが軸
箱4の嵌合穴16に係合し、これによって車輪12が実
線で示した位置に係止され、標準軌の走行レールを走行
している時はロッキングブロック13の突起15Bが軸
箱4の嵌合穴16に係合し、車輪12が破線で示した位
置に係止される。これらの突起15A、15Bは嵌合穴
16に係合した時には、防振ユニット18によって圧接
され、これによって突起15A、15Bと嵌合穴16と
の間のガタが無くなり、上記のガタに起因する振動が抑
制される。
【0038】軸端ピボット32に取付けられた球面軸受
34とテーパ筒35は、軸箱4に固着された案内ピン4
0に係合しているため、軸箱4と車軸6との位置関係は
常に一定であり、従って、軸箱4の嵌合穴16と車軸6
との相対的な位置関係も常に一定となり、車軸外筒の突
起15A、15Bは確実に嵌合穴16に嵌合することが
できる。また、テーパ筒35も防振ユニット42によっ
て圧接されているため、軸箱4と車軸6との間に軸方向
にガタが発生しない。
34とテーパ筒35は、軸箱4に固着された案内ピン4
0に係合しているため、軸箱4と車軸6との位置関係は
常に一定であり、従って、軸箱4の嵌合穴16と車軸6
との相対的な位置関係も常に一定となり、車軸外筒の突
起15A、15Bは確実に嵌合穴16に嵌合することが
できる。また、テーパ筒35も防振ユニット42によっ
て圧接されているため、軸箱4と車軸6との間に軸方向
にガタが発生しない。
【0039】軌間可変台車が狭軌の走行レールまたは標
準軌の走行レールを走行している時に、軌間可変台車が
左右方向に傾斜した場合には、台車枠1の左右の軸梁支
持点28aは相対的に一方が上昇し他方が下降する。軸
箱4とこれに固着された案内ピン40とテーパ筒35と
は一体に球面軸受34によって車軸6に対して回動可能
であるため、左右の軸梁支持点28aの相対的上下動に
よって、図3に示したように左右の軸梁28が球面軸受
34によって矢印Pの方向に、軸端ピボット32、即ち
車軸6を中心にして回動する。
準軌の走行レールを走行している時に、軌間可変台車が
左右方向に傾斜した場合には、台車枠1の左右の軸梁支
持点28aは相対的に一方が上昇し他方が下降する。軸
箱4とこれに固着された案内ピン40とテーパ筒35と
は一体に球面軸受34によって車軸6に対して回動可能
であるため、左右の軸梁支持点28aの相対的上下動に
よって、図3に示したように左右の軸梁28が球面軸受
34によって矢印Pの方向に、軸端ピボット32、即ち
車軸6を中心にして回動する。
【0040】こうして、走行レールのカーブ部を走行時
の軌間可変台車は、左右に傾斜しても、左右の軸箱4は
夫々の球面軸受34によって車軸6に対して回動するた
め、車軸6に捩じれ力が作用することがない。鉄道車両
用の軌間可変台車が軌間変更走行レールによって軌間変
更される時の作用は、軸箱4と車軸6との相対的な上下
方向移動の際に案内ピン40がテーパ筒35に対して相
対的に上下動する点を除いて、図10乃至図14に示し
た先願の場合と実質的に同一である。
の軌間可変台車は、左右に傾斜しても、左右の軸箱4は
夫々の球面軸受34によって車軸6に対して回動するた
め、車軸6に捩じれ力が作用することがない。鉄道車両
用の軌間可変台車が軌間変更走行レールによって軌間変
更される時の作用は、軸箱4と車軸6との相対的な上下
方向移動の際に案内ピン40がテーパ筒35に対して相
対的に上下動する点を除いて、図10乃至図14に示し
た先願の場合と実質的に同一である。
【0041】なお、この第1の実施例にあっては、軸端
ピボット32を車軸本体6の両端部に固着してこの軸端
ピボット32に球面軸受34などを取付けたが、しかし
ながら、本発明はこれに限らず、軸端ピボット32を使
用せずに車軸本体6の両端部を延長してこの延長部に球
面軸受34などを取付けることもできる。
ピボット32を車軸本体6の両端部に固着してこの軸端
ピボット32に球面軸受34などを取付けたが、しかし
ながら、本発明はこれに限らず、軸端ピボット32を使
用せずに車軸本体6の両端部を延長してこの延長部に球
面軸受34などを取付けることもできる。
【0042】次に、図5乃至図9に示した本発明の第2
の実施例を説明する。この第2の実施例は、第1の実施
例の球面軸受34及び案内ピン40等の代りに、案内板
ブラケットを使用したものである。図5乃至図9におい
て、中空の車軸6の両端部には端軸43が固着され、こ
の端軸43の固着は、その先端ネジ部43aを車軸6に
螺合することによって行われる。端軸43は第1の被案
内リングとして機能するフランジ部44を有し、このフ
ランジ部44は滑り面44aを有する。第1の防振ユニ
ット45と案内板ブラケット46と第2の防振ユニット
47とは、図5に明示したように夫々中央に開口45
h、46h、47hを有し、これらの中央開口45h、
46h、47hによって端軸43に挿通している。な
お、中央開口45h、46h、47hは、軌間可変台車
の左右方向傾斜時に第1及び第2の防振ユニット45、
47と案内板ブラケット46が端軸43の回りを回動可
能なように、端軸43の外径よりも大きく定められてい
る。
の実施例を説明する。この第2の実施例は、第1の実施
例の球面軸受34及び案内ピン40等の代りに、案内板
ブラケットを使用したものである。図5乃至図9におい
て、中空の車軸6の両端部には端軸43が固着され、こ
の端軸43の固着は、その先端ネジ部43aを車軸6に
螺合することによって行われる。端軸43は第1の被案
内リングとして機能するフランジ部44を有し、このフ
ランジ部44は滑り面44aを有する。第1の防振ユニ
ット45と案内板ブラケット46と第2の防振ユニット
47とは、図5に明示したように夫々中央に開口45
h、46h、47hを有し、これらの中央開口45h、
46h、47hによって端軸43に挿通している。な
お、中央開口45h、46h、47hは、軌間可変台車
の左右方向傾斜時に第1及び第2の防振ユニット45、
47と案内板ブラケット46が端軸43の回りを回動可
能なように、端軸43の外径よりも大きく定められてい
る。
【0043】第1及び第2の防振ユニット45、47
は、互いに同一構造であり、図6乃至図8に示したよう
に外リング45a、47aと防振ゴム45b、47bと
内リング45c、47cとから構成される。図7及び図
9に示したように、案内板ブラケット46はボルト48
によって軸箱4に固着され、第1及び第2の防振ユニッ
ト45、47は段付きボルト49によって案内板ブラケ
ット46に取付けられている。
は、互いに同一構造であり、図6乃至図8に示したよう
に外リング45a、47aと防振ゴム45b、47bと
内リング45c、47cとから構成される。図7及び図
9に示したように、案内板ブラケット46はボルト48
によって軸箱4に固着され、第1及び第2の防振ユニッ
ト45、47は段付きボルト49によって案内板ブラケ
ット46に取付けられている。
【0044】第2の被案内リングとして機能する挟みリ
ング50は、滑り面50aを有し、第2の防振ユニット
47の外リング47aに当接するように端軸43に挿通
され、締付けナット51によって端軸43に固着され
る。これを詳述すると、図6に示したように挟みリング
50はその先端が端軸43の段差部43bに当接するよ
うに、締付けナット51によって締付けられる。これに
よって、端軸43のフランジ部44の滑り面44aと挟
みリング50の滑り面50aとが、所定の間隔になり、
滑り面44aと防振ユニット45との間の摩擦力及び滑
り面50aと防振ユニット47との間の摩擦力を夫々所
望の値に選定することができる。
ング50は、滑り面50aを有し、第2の防振ユニット
47の外リング47aに当接するように端軸43に挿通
され、締付けナット51によって端軸43に固着され
る。これを詳述すると、図6に示したように挟みリング
50はその先端が端軸43の段差部43bに当接するよ
うに、締付けナット51によって締付けられる。これに
よって、端軸43のフランジ部44の滑り面44aと挟
みリング50の滑り面50aとが、所定の間隔になり、
滑り面44aと防振ユニット45との間の摩擦力及び滑
り面50aと防振ユニット47との間の摩擦力を夫々所
望の値に選定することができる。
【0045】なお、第1の防振ユニット45と案内板ブ
ラケット46と第2の防振ユニット47との各開口45
h、46h、47hの大きさは、また軌間可変時の車軸
6と軸箱4との上下方向の相対移動を妨げないように、
選定されている。同様に、挟みリング50の滑り面50
aとフランジ部44の滑り面44aとの間隔は、上述の
車軸6と軸箱4との上下方向の相対移動に対して滑り面
44a及び50aにおいて大きな摩擦力を発生しないよ
うに、選定されている。
ラケット46と第2の防振ユニット47との各開口45
h、46h、47hの大きさは、また軌間可変時の車軸
6と軸箱4との上下方向の相対移動を妨げないように、
選定されている。同様に、挟みリング50の滑り面50
aとフランジ部44の滑り面44aとの間隔は、上述の
車軸6と軸箱4との上下方向の相対移動に対して滑り面
44a及び50aにおいて大きな摩擦力を発生しないよ
うに、選定されている。
【0046】次に、この第2の実施例の作用を説明す
る。案内板ブラケット46はボルト48によって軸箱4
に固着され、また第1及び第2の防振ユニット45、4
7はボルト49によって案内板ブラケット46に固着さ
れているため、軌間可変時に車軸6と軸箱4とが上下方
向に相対移動すると、車軸6は案内板ブラケット46と
防振ユニット45、47に案内されて上下方向に相対移
動する。詳述すると、車軸6は、フランジ部44の滑り
面44aと挟みリング50の滑り面50aとが第1及び
第2の防振ユニット46、47の外リング45a、47
aによって案内されて、上下方向に相対移動する。ま
た、第1及び第2の防振ユニット46、47は、車軸6
と軸箱4との間には軸方向のガタを吸収し、ガタに起因
する振動の発生を防止する。
る。案内板ブラケット46はボルト48によって軸箱4
に固着され、また第1及び第2の防振ユニット45、4
7はボルト49によって案内板ブラケット46に固着さ
れているため、軌間可変時に車軸6と軸箱4とが上下方
向に相対移動すると、車軸6は案内板ブラケット46と
防振ユニット45、47に案内されて上下方向に相対移
動する。詳述すると、車軸6は、フランジ部44の滑り
面44aと挟みリング50の滑り面50aとが第1及び
第2の防振ユニット46、47の外リング45a、47
aによって案内されて、上下方向に相対移動する。ま
た、第1及び第2の防振ユニット46、47は、車軸6
と軸箱4との間には軸方向のガタを吸収し、ガタに起因
する振動の発生を防止する。
【0047】第1及び第2の防振ユニット45、47と
案内板ブラケット46は端軸43の回りを回動可能であ
るため、軌間可変台車が左右に傾斜した場合には、左右
の軸箱4は車軸6に対して回動する。従って、軸箱4が
車軸6に捩じれ力を加えることがない。なお、この第2
の実施例にあっても、端軸43を使用せずに、車軸本体
6の両端部を延長し、この延長部に直接にフランジ部4
4や挟みリング50等を設けることもできる。
案内板ブラケット46は端軸43の回りを回動可能であ
るため、軌間可変台車が左右に傾斜した場合には、左右
の軸箱4は車軸6に対して回動する。従って、軸箱4が
車軸6に捩じれ力を加えることがない。なお、この第2
の実施例にあっても、端軸43を使用せずに、車軸本体
6の両端部を延長し、この延長部に直接にフランジ部4
4や挟みリング50等を設けることもできる。
【0048】以上の実施例は、嵌合穴16やテーパ筒3
5や案内ブラケット46には防振ユニット18、42、
45、47が設けられているため、車軸6及び車軸外筒
10と軸箱4との間のガタが吸収され、それに起因する
振動が防止されるので、有害な蛇行動の発生が抑制さ
れ、従って高速走行が達成される。
5や案内ブラケット46には防振ユニット18、42、
45、47が設けられているため、車軸6及び車軸外筒
10と軸箱4との間のガタが吸収され、それに起因する
振動が防止されるので、有害な蛇行動の発生が抑制さ
れ、従って高速走行が達成される。
【0049】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように請求項1
に記載された発明によると、車両が走行しながら車輪の
軌間変更を行うことができると共に、案内部材は球面軸
受手段を介して車軸に対して回動可能であるため、軌間
可変台車が左右方向に傾斜した時に軸箱は車軸に対して
回動することができ、従って車軸に捩じり力が作用する
ことを防止することができる。
に記載された発明によると、車両が走行しながら車輪の
軌間変更を行うことができると共に、案内部材は球面軸
受手段を介して車軸に対して回動可能であるため、軌間
可変台車が左右方向に傾斜した時に軸箱は車軸に対して
回動することができ、従って車軸に捩じり力が作用する
ことを防止することができる。
【0050】また、請求項6に記載された発明による
と、車両が走行しながら車輪の軌間変更を行うことがで
きると共に、案内板手段は車軸に対して回動可能である
ため、軌間可変台車が左右方向に傾斜した時に軸箱は車
軸に対して回動することができ、従って車軸に捩じり力
が作用することを防止することができる。
と、車両が走行しながら車輪の軌間変更を行うことがで
きると共に、案内板手段は車軸に対して回動可能である
ため、軌間可変台車が左右方向に傾斜した時に軸箱は車
軸に対して回動することができ、従って車軸に捩じり力
が作用することを防止することができる。
【図1】本発明による鉄道車両用の軌間可変台車の第1
の実施例を示した断面図。
の実施例を示した断面図。
【図2】図1の一部を拡大して示した断面図。
【図3】第1の実施例を示した側面図。
【図4】図3のIV−IV線に沿った断面図。
【図5】本発明による鉄道車両用の軌間可変台車の第2
の実施例を示した断面図。
の実施例を示した断面図。
【図6】図5の一部を拡大して示した断面図。
【図7】第2の実施例の一部を拡大して示した断面図。
【図8】第2の実施例の防振ユニットを示した正面図。
【図9】第2の実施例を示した側面図。
【図10】先願に係る発明の軌間可変台車の台車枠を示
した平面図及び側面図。
した平面図及び側面図。
【図11】図10の軌間可変台車の車軸付近を拡大して
示した断面図。
示した断面図。
【図12】図11の軌間可変台車の車軸と軸箱との上下
方向の相対移動を案内する案内機構を示した断面図。
方向の相対移動を案内する案内機構を示した断面図。
【図13】図12の案内機構を示した平面図。
【図14】先願に係る発明の地上の軌間変更装置を示し
た平面図。
た平面図。
【図15】軌間可変台車が左右に傾斜した時の問題点を
示した説明図。
示した説明図。
【図16】軌間可変台車が左右に傾斜した時の問題点を
示した説明図。
示した説明図。
1 台車枠
2 側梁
3 軸バネ(弾性体)
4 軸箱
6 車軸
10 車軸外筒
12 車輪
15 突起(外筒側の係止部材)
16 嵌合穴(軸箱側の係止部材)
22 狭軌走行レール(狭い軌間の走行レール)
23 標準軌走行レール(広い軌間の走行レール)
24 軌間変更走行レール
34 球面軸受(球面軸受手段)
40 案内ピン(案内部材)
44 フランジ部(第1の被案内リング)
45 第1の防振ユニット
46 案内板ブラケット(案内板手段)
47 第2の防振ユニット
50 挟みリング(第2の被案内リング)
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 佐 藤 栄 作
東京都国分寺市光町二丁目8番地38 財
団法人鉄道総合技術研究所内
(72)発明者 石 毛 真
東京都国分寺市光町二丁目8番地38 財
団法人鉄道総合技術研究所内
(72)発明者 箕 輪 行 雄
東京都新宿区西新宿一丁目7番2号 富
士重工業株式会社内
(56)参考文献 特開 平8−332950(JP,A)
特開 平6−40335(JP,A)
特開 平8−253147(JP,A)
実開 昭55−167869(JP,U)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
B61F 7/00
B61F 5/30
B60B 35/10
Claims (8)
- 【請求項1】広い軌間の走行レールと狭い軌間の走行レ
ールとを接続する軌間変更走行レールを走行中に車輪間
隔を自動的に変更する鉄道車両の軌間可変台車におい
て、台車枠の側梁に弾性体を介して懸架された軸箱と、
上記軸箱内に上下方向に移動可能に支持され、軌間変更
時に上記軸箱に対して上下方向に相対移動する車軸と、
上記広い軌間と上記狭い軌間とに夫々対応する位置に移
動するように軸方向に移動可能に上記車軸に外挿された
車軸外筒と、上記車軸外筒に軸受を介して回転可能に取
付けられた車輪と、上記車軸外筒に支持され上記車軸を
回転駆動する駆動用電動機と、上記車軸外筒の外周に形
成された外筒側の係止部材と、上記軸箱に形成され上記
車軸外筒が上記広い軌間と上記狭い軌間とに夫々対応す
る位置にある時に上記外筒側の係止部材に係合して上記
車軸外筒の軸方向移動を係止し、上記軌間変更時に上記
車軸が上記軸箱に対して上下方向に相対移動した時に上
記外筒側の係止部材との係合を解除される軸箱側の係止
部材と、上記車軸の端部に設けられた球面軸受手段と、
上記軸箱に取付けられ上記球面軸受手段を介して上記車
軸を上下方向に貫通して上記車軸の上下方向相対移動を
案内する案内部材とを具備することを特徴とする鉄道車
両用の軌間可変台車。 - 【請求項2】上記球面軸受手段は上記車軸の端部に設け
られた球面軸受と、上記球面軸受を上下方向に貫通し上
記球面軸受によって支持された筒体とを有し、上記案内
部材は上記筒体の内部に軸方向に相対移動可能に支持さ
れた案内ピンであることを特徴とする請求項1に記載の
鉄道車両用の軌間可変台車。 - 【請求項3】上記筒体の外周部に当接するように上記軸
箱に取付けられた防振ユニットを更に具備することを特
徴とする請求項1に記載の鉄道車両用の軌間可変台車。 - 【請求項4】上記筒体の外周部は傾斜面を有し、上記防
振ユニットは上記軸箱に固定された外リングと上記外リ
ングの内面に固定された防振ゴムと上記防振ゴムの内面
に固定された内リングとを備え、上記内リングは上記筒
体の外周部の傾斜面に当接していることを特徴とする請
求項3に記載の鉄道車両用の軌間可変台車。 - 【請求項5】上記車軸は、上記車軸外筒が外挿された車
軸本体と上記車軸本体の端部に固着された軸端ピボット
とを有し、上記球面軸受は上記軸端ピボットに設けられ
たことを特徴とする請求項1に記載の鉄道車両用の軌間
可変台車。 - 【請求項6】広い軌間の走行レールと狭い軌間の走行レ
ールとを接続する軌間変更走行レールを走行中に車輪間
隔を自動的に変更する鉄道車両の軌間可変台車におい
て、台車枠の側梁に弾性体を介して懸架された軸箱と、
上記軸箱内に上下方向に移動可能に支持され、軌間変更
時に上記軸箱に対して上下方向に相対移動する車軸と、
上記広い軌間と上記狭い軌間とに夫々対応する位置に移
動するように軸方向に移動可能に上記車軸に外挿された
車軸外筒と、上記車軸外筒に軸受を介して回転可能に取
付けられた車輪と、上記車軸外筒に支持され上記車軸を
回転駆動する駆動用電動機と、上記車軸外筒の外周に形
成された外筒側の係止部材と、上記軸箱に形成され上記
車軸外筒が上記広い軌間と上記狭い軌間とに夫々対応す
る位置にある時に上記外筒側の係止部材に係合して上記
車軸外筒の軸方向移動を係止し、上記軌間変更時に上記
車軸が上記軸箱に対して上下方向に相対移動した時に上
記外筒側の係止部材との係合を解除される軸箱側の係止
部材と、中央開口と内側及び外側の案内面とを有し、上
記車軸の端部が上記開口を貫通した状態で上記軸箱に固
着された案内板手段と、上記案内板手段を挟むように上
記車軸の端部の外周に突設され、上記案内板手段の上記
両案内面に接触する滑り面を有する第1及び第2の被案
内リングとを具備し、上記案内板手段の開口は上記車軸
の上記上下方向相対移動を妨げないように上記車軸の端
部の外径よりも大きく定められていることを特徴とする
鉄道車両用の軌間可変台車。 - 【請求項7】上記案内板手段は、上記軸箱に固着された
案内板ブラケットと、上記案内板ブラケットの一方の面
に取付けられ上記第1の被案内リングの滑り面に接触す
る上記案内面を有する第1の防振ユニットと、上記案内
板ブラケットの他方の面に取付けられ上記第2の被案内
リングの滑り面に接触する上記案内面を有する第2の防
振ユニットとを具備することを特徴とする請求項6に記
載の鉄道車両用の軌間可変台車。 - 【請求項8】上記車軸は、上記車軸外筒が外挿された車
軸本体と上記車軸本体の端部に固着された端軸とを有
し、上記第1及び第2の被案内リングは端軸に設けられ
たことを特徴とする請求項6に記載の鉄道車両用の軌間
可変台車。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02040497A JP3514933B2 (ja) | 1997-02-03 | 1997-02-03 | 鉄道車両用の軌間可変台車 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02040497A JP3514933B2 (ja) | 1997-02-03 | 1997-02-03 | 鉄道車両用の軌間可変台車 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10217960A JPH10217960A (ja) | 1998-08-18 |
JP3514933B2 true JP3514933B2 (ja) | 2004-04-05 |
Family
ID=12026098
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP02040497A Expired - Fee Related JP3514933B2 (ja) | 1997-02-03 | 1997-02-03 | 鉄道車両用の軌間可変台車 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3514933B2 (ja) |
-
1997
- 1997-02-03 JP JP02040497A patent/JP3514933B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10217960A (ja) | 1998-08-18 |
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