JP3514831B2 - 原子炉格納容器 - Google Patents

原子炉格納容器

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JP3514831B2 JP19073694A JP19073694A JP3514831B2 JP 3514831 B2 JP3514831 B2 JP 3514831B2 JP 19073694 A JP19073694 A JP 19073694A JP 19073694 A JP19073694 A JP 19073694A JP 3514831 B2 JP3514831 B2 JP 3514831B2
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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)
  • Structure Of Emergency Protection For Nuclear Reactors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は原子力発電所の運転期間
中に人間が立ち入ることを可能にした原子炉格納容器に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、原子力発電所の原子炉格納容器内
機器の点検,補修等は、通常運転時以外、即ち定期検査
期間等の原子炉運転停止時に実施されている。これは、
原子炉格納容器内は炉心に近く、線量当量が格納容器外
に比較して高く、定期検査時等以外には原子炉格納容器
を立ち入り禁止エリアとしているためである。また、プ
ラント運転中は水素の燃焼を防止するため、原子炉格納
容器内に窒素ガスを供給し、原子炉格納容器内の雰囲気
を不活性化している。
【0003】ここで、従来の技術について図面を参照し
て説明する。
【0004】図6は、沸騰水型原子力発電所における従
来の原子炉格納容器を断面で表わした図である。この原
子炉格納容器1は鉄筋コンクリート製で(RCCV)、
その内部は上部ドライウェル(UD/W)2と、下部ド
ライウェル(LD/W)3とに分かれている。下部ドラ
イウェル3内には、原子炉圧力容器(RPV)4が設置
され、その下部に制御棒駆動機構ハウジング5、原子炉
内再循環ポンプ(RIP)6およびRIP熱交換器7等
が配置されている。上部ドライウェル2には、主蒸気系
配管(MS配管)8,給水系配管(FDW配管)9、そ
の他の機器、配管等が配置されている。また、原子炉圧
力容器ペデスタル(RPVペデスタル)10およびダイ
アフラムフロア(D/F)11により、サプレッション
チェンバ(S/C)12が原子炉格納容器内に配置され
ている。
【0005】また、RPVペデスタル10内には上部ド
ライウェル2および下部ドライウェル3とサプレッショ
ンチェンバ12内を連通する連通口13がRPVペデス
タル10の円周上に複数個設けられており、この連通口
13内に上部ドライウェル2と下部ドライウェル3内と
を連通する補機冷却系配管および電線管14、空気調和
用ダクト15等が付設されている。なお、連通口13の
目的は、冷却材喪失事故時にドライウェル内に放水され
る炉水および蒸気をこの連通口13を通してサプレッシ
ョンチェンバ12内の水中に導き、蒸気をプール水で冷
却し、凝縮することによってドライウェル内圧の上昇を
抑制することにある。
【0006】また、下部ドライウェル3への点検員等の
アクセスは、アクセストンネル16により可能であり、
サプレッションチェンバ12内点検用にはサプレッショ
ンチェンバ出入口17より出入りすることが可能であ
る。
【0007】このような構成の原子炉格納容器におい
て、プラント運転時には上部ドライウェル2および下部
ドライウェル3内を不活性化するために、窒素を原子炉
格納容器1内に供給している。この窒素の供給系統の概
要を図7に示している。
【0008】図7に示すように、従来では原子炉格納容
器1内の上部ドライウェル2と下部ドライウェル3との
間は雰囲気上は隔離されていない。そして、給気ライン
18と排気ライン19とを用いて窒素ガス供給と空気排
気とを同時に行い、原子炉格納容器1内の雰囲気を窒素
置換するようになっている。
【0009】また、原子炉格納容器1内の雰囲気を空気
に置換するには、給気ライン18から空気を供給し、ま
た排気ライン19から窒素を排気することにより行って
いる。
【0010】以上のように、従来では原子炉格納容器1
内への立ち入りの際、図7に示したように、予め原子炉
格納容器1内の雰囲気を人間が立ち入ることができるよ
うに窒素ガスから空気雰囲気に置換した後、線量当量の
高い上部ドライウェル2と下部ドライウェル3とによっ
て立ち入り人員の交替制の下に、極力短時間で点検およ
び補修作業を行っていたものである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図6に
示した原子炉格納容器1を有し、かつ原子炉圧力容器4
の下部に原子炉内再循環ポンプ6を有する新型のプラン
トにおいては、従来のタイプと異なり、例えば下部ドラ
イウェル3において原子炉内再循環ポンプ6およびRI
P熱交換器7をはじめとする点検対象機器が増加してい
る。このため、特に下部ドライウェル3内機器の不具合
を生じる確率が高くなると予想される。
【0012】また、原子炉停止後ではなく、運転中に原
子炉格納容器1内に短期でも人間の目視点検を実施でき
るならば、従来のセンサ類による音波や振動のデータ等
による推定に比べて、明確に不具合点を早期発見できる
ことになり、重大事故に至る以前に速かに運転を止め、
必要な対策を施すことが可能になる。
【0013】このように、今後のプラントにおいては、
運転期間中においても、上部ドライウェル2および下部
ドライウェル3内の機器や配管からの被曝線量を極力少
なくするような遮蔽を施した上で、一時的に空気置換さ
れた雰囲気に人間が立ち入り、簡易な点検や補修ができ
るような構造の原子炉格納容器が望まれる。
【0014】本発明はこのような事情に基づいてなされ
たもので、必要な遮蔽が施された上部ドライウェルおよ
び下部ドライウェル内に、その各ドライウェルまたはド
ライウェル全体の窒素−空気の置換が行えるようにする
ことにより、原子炉運転期間中においても人間が立ち入
り可能とし、機器の点検や補修を可能とする原子炉格納
容器を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明は、原子炉を収容するペデスタル内に、上
部ドライウェル,下部ドライウェルおよびサプレッショ
ンチェンバを連通する連通口を有するとともに、前記各
ドライウェル内に窒素ガスと空気とを給排気ラインによ
り置換可能とした原子炉格納容器において、前記連通口
を前記各ドライウェル間で気密に閉塞し得る開閉装置を
設ける一方、前記給排気ラインの配管に前記開閉装置と
ともに開閉する隔離弁を設け、かつ原子炉圧力容器の下
部外周側を覆いドライウェル内の線量当量を低減させる
遮蔽材を設けたことを特徴とする。
【0016】本発明において望ましくは、開閉装置が、
上部ドライウェルおよび下部ドライウェルに開口する連
通口の両端部またはいずれか一方の端部に設けられてい
るものとする。
【0017】また、望ましくは、給排気ラインの空気供
給用配管および窒素排出用配管を下部ドライウェルの上
部に導入し、または空気供給用配管を下部ドライウェル
の下部に導入してなるものとする。
【0018】さらに望ましくは、遮蔽材は下部ペデスタ
ルの上部または上部ペデスタルの側部に設けられ、もし
くは遮蔽材に付随してペデスタル内を炉側から気密にシ
ールするシール材が設けられているものとする。
【0019】
【作用】本発明においては、例えば上部ドライウェル側
開閉装置と下部ドライウェル側開閉装置を開として、上
部ドライウェル窒素入口隔離弁または下部ドライウェル
窒素入口隔離弁を開とし、上部ドライウェルエアパージ
用入口隔離弁を閉、下部ドライウェルエアパージ用入口
隔離弁を閉とし、上部ドライウェルまたは下部ドライウ
ェル出口隔離弁の両方またはいずれか片方を開として、
窒素を給気するとともに空気を排気することにより上部
および下部ドライウェル全体を窒素置換することができ
る。
【0020】また、上部ドライウェル側開閉装置または
下部ドライウェル側開閉装置のいずれか片方を閉とし
て、上部ドライウェル窒素入口隔離弁と下部ドライウェ
ル窒素入口隔離弁をともに開、上部ドライウェル出口隔
離弁と下部ドライウェル出口隔離弁をともに開とするこ
とにより、上部および下部ドライウェル全体を窒素置換
することができる。
【0021】また、上部ドライウェル側開閉装置と下部
ドライウェル側開閉装置を開として、上部ドライウェル
エアパージ用入口隔離弁または下部ドライウェルエアパ
ージ用入口隔離弁を開とし、上部ドライウェル窒素入口
隔離弁を閉、下部ドライウェル窒素入口隔離弁を閉と
し、上部ドライウェルまたは下部ドライウェル出口隔離
弁の両方またはいずれか片方を開として、空気を給気す
るとともに窒素を排気することにより上部および下部ド
ライウェル全体を空気置換することができる。
【0022】また、上部ドライウェル側開閉装置または
下部ドライウェル側開閉装置のいずれか片方を閉とし
て、上部ドライウェルエアパージ用入口隔離弁と下部ド
ライウェルエアパージ用入口隔離弁をともに開、また上
部ドライウェル出口隔離弁および下部ドライウェル出口
隔離弁をともに開とすることにより、上部および下部ド
ライウェル全体を空気置換することができる。
【0023】また、上部ドライウェル側開閉装置と下部
ドライウェル側開閉装置をともに閉またはいずれか片方
を閉とし、上部ドライウェルエアパージ用入口隔離弁を
閉、下部ドライウェルエアパージ用入口隔離弁を開、下
部ドライウェル窒素入口隔離弁を閉、上部ドライウェル
窒素入口隔離弁を開とし、上部ドライウェル出口隔離弁
および下部ドライウェル出口隔離弁をともに開とした状
態で各々給・排気することにより下部ドライウェルのみ
を空気置換することができる。
【0024】また、上部ドライウェル側開閉装置と下部
ドライウェル側開閉装置をともに閉またはいずれか片方
を閉とし、上部ドライウェル窒素入口隔離弁を閉、下部
ドライウェル窒素入口隔離弁を開、上部ドライウェルエ
アパージ用入口隔離弁を開、下部ドライウェルエアパー
ジ用入口隔離弁を閉、上部ドライウェル出口隔離弁およ
び下部ドライウェル出口隔離弁をともに開とした状態で
各々給・排気することにより上部ドライウェルのみを空
気置換することができる。
【0025】また、上部ドライウェル側開閉装置と下部
ドライウェル側開閉装置を、通常運転中は開としておく
ことにより、冷却材喪失事故時においては、ドライウェ
ル内の炉水および蒸気をサプレッションチェンバに導く
ことによりドライウェル内圧上昇を抑制することができ
る。
【0026】さらに、下部ドライウェル内への空気注入
圧力を上部ドライウェル圧力より高くすることにより下
部ドライウェル内の窒素を上部ドライウェル側へ押し上
げつつ空気を下部ドライウェルに給気し、下部ドライウ
ェル設置の酸素濃度計により人間が入域可能になった時
に下部ドライウェル内に人間が立ち入り簡易点検を実施
することができる。
【0027】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜図4を参照
して説明する。なお、従来と同一構成部分については、
図の対応部分に図6と同一符号を付して説明を省略す
る。
【0028】図1に示すように、本実施例の原子炉格納
容器1では、RPVペデスタル10の円周上に複数設け
られた連通口13の上部ドライウェル2および下部ドラ
イウェル3への開口側に、その連通口13内へ挿通した
補機冷却系配管および電線管14と空気調和用ダクト1
5とが突出しており、この突出部分は上部ドライウェル
2および下部ドライウェル3側と連通口13内とが気密
にシールされている。
【0029】連通口13の上部ドライウェル2および下
部ドライウェル3側の端部には、中央制御室等にて遠隔
操作可能な開閉装置18,19がそれぞれ設けられてい
る。また、連通口13の内部には、後述する下部ドライ
ウェル3内への窒素または空気の給排気を行う給排気配
管20も設けられている。
【0030】下部ドライウェル3内においては、人間が
立ち入った場合の線量当量を軽減する目的で、原子炉圧
力容器4が配置する天井側を覆う第1の遮蔽材21と、
原子炉圧力容器4の下部外周側を覆う第2の遮蔽材22
とが設けられている。これらの遮蔽材21,22はそれ
ぞれその上下方向の雰囲気を遮断できるシール構造、も
しくは図示しないが各遮蔽材21,22の近傍に設けた
保温材によるシール構造を有している。
【0031】また、上部ドライウェル2内においては、
原子炉生体遮蔽壁(RSW)23を覆うRSW回り遮蔽
材24と主蒸気配管8を覆うMS配管回り遮蔽材25等
が設けられている。
【0032】図2は、ドライウェル内の窒素および空気
の置換を実施する系統の概要を示している。この系統は
図示のように、窒素供給系101、換気空調系102,
103、非常用ガス処理系104から給排気配管20を
各ドライウェル2,3に導いて構成されている。窒素供
給ライン201は二手に分岐し、一方は上部ドライウェ
ル2に導かれ、他方は下部ドライウェル3に導かれてお
り、分岐した各ラインに、それぞれ窒素入口隔離弁2
6,27が設けられている。また、空気供給ライン20
2も二手に分岐し、一方は空気パージ用入口隔離弁28
を介して空気供給ライン201に接続されて上部ドライ
ウェル2に、また他方は空気パージ用入口隔離弁29を
介して下部ドライウェル3にそれぞれ導かれている。さ
らに、各ドライウェル2,3からの窒素または空気の排
気ライン203,204は、それぞれ出口隔離弁31,
30を有し、これらライン203,204は互いに統合
されて換気空調系103および非常用ガス処理系104
に接続されている。なお、各隔離弁26〜31は中央制
御室等にて遠隔操作可能となっている。
【0033】ここで、図1および図2に示す構造につい
ての作用を説明する。
【0034】まず、図2に示したドライウェル内への窒
素−空気置換システム中の上部ドライウェル空気パージ
用入口隔離弁28および下部ドライウェル空気パージ用
入口隔離弁29を閉にし、上部ドライウェルに窒素入口
隔離弁26および下部ドライウェル窒素入口隔離弁27
の両方またはいずれか一方を開とする。
【0035】この状態で、図1に示した下部ドライウェ
ル側開閉装置19および上部ドライウェル側開閉装置1
8を開にするとともに、下部ドライウェル出口隔離弁3
0または上部ドライウェル出口隔離弁31のいずれか一
方または両方を開として、図示しない送風機または排風
機で窒素の給気および空気の排気を行う。
【0036】これにより、ドライウェル内の全体が窒素
に置換される。この際、下部ドライウェル側開閉装置1
9および上部ドライウェル側開閉装置18のいずれかを
閉として上記操作を実施するときには、下部ドライウェ
ル窒素入口隔離弁27および下部ドライウェル出口隔離
弁30を開とすればよい。
【0037】また、プラント運転中は下部ドライウェル
側開閉装置19と上部ドライウェル側開閉装置18とを
通常開としておくことにより、冷却材喪失事故時のドラ
イウェル内圧上昇を抑制するための炉水,蒸気のサプレ
ッションチェンバ12内へのベント機能を有するものと
することができる。
【0038】この窒素雰囲気状態から、上部ドライウェ
ル2および下部ドライウェル3内を空気置換する際に
は、上部ドライウェル空気パージ用入口隔離弁28およ
び下部ドライウェル空気パージ用入口隔離弁29の両方
またはいずれか一方を開とし、上部ドライウェル窒素入
口隔離弁26および下部ドライウェル窒素入口隔離弁2
7を閉とし、排気側は下部ドライウェル出口隔離弁30
および上部ドライウェル出口隔離弁31の両方またはい
ずれか一方を開状態とし、かつ下部ドライウェル側開閉
装置19および上部ドライウェル側開閉装置18を開と
しておいて、空気の供給および窒素の排気を行えばよ
い。
【0039】なお、下部ドライウェル側開閉装置19ま
たは上部ドライウェル側開閉装置18のいずれかを閉と
する場合には、下部ドライウェル空気パージ用入口隔離
弁29および下部ドライウェル出口隔離弁30を開とす
ればよい。
【0040】また、原子炉内再循環ポンプ6等の点検の
ため、下部ドライウェル3にのみ立ち入りたい時には、
下部ドライウェル側開閉装置19および上部ドライウェ
ル側開閉装置18の一方または両方を閉とした状態で、
下部ドライウェル空気パージ用入口隔離弁29を開、上
ドライウェル空気パージ用入口隔離弁28を閉、下部
ドライウェル窒素入口隔離弁27を閉、上部ドライウェ
ル窒素入口隔離弁26を開とし、さらに下部ドライウェ
ル入口隔離弁30および上部ドライウェル出口隔離弁3
1を開とした状態で給,排気すればよい。
【0041】また、上部ドライウェル2のみに立ち入り
たい時には、下部ドライウェル側開閉装置19および上
部ドライウェル側開閉装置18の両方またはいずれか一
方を閉とした状態で、上部ドライウェル空気パージ用入
口隔離弁28を開,下部ドライウェル空気パージ用入口
隔離弁29を閉、上部ドライウェル窒素入口隔離弁26
を閉、下部ドライウェル窒素入口隔離弁27を開とし、
下部ドライウェル出口隔離弁30および上部ドライウェ
ル出口隔離弁31を開とした状態で給・排気すればよ
い。
【0042】図3は、連通口13の中に設置されている
補機冷配管および電線管14,空気調和用ダクト15、
下部ドライウェル3への窒素,空気の給気管もしくは排
気管20および上部ドライウェル2側に下部ドライウェ
ル側開閉装置19および上部ドライウェル側開閉装置1
8を具備したRPVペデスタル10に設けられた連通口
13の構成を示している。
【0043】なお、補機冷配管および電線管14,空気
調和用ダクト15,下部ドライウェル3への窒素、空気
の給排気管20等は、必ずしも一つの連通口13内に設
置されている必要はなく、RPVペデスタル10の周方
向断面に複数個設けられている連通口13内で各ドライ
ウェル2,3内の機器の配置等により設置決定されるも
のである。この各連通口13の貫通部においては、各ド
ライウェル2,3内を遮断するためにシール構造として
ある。
【0044】また、図3における下部ドライウェル側開
閉装置19および上部ドライウェル側開閉装置18の連
通口13への取付け位置についても、各ドライウェル
2,3内の他機器配置との関連または開閉装置の型式に
より、例えば図3の下部ドライウェル側開閉装置19の
取付け位置のように下向きとする以外に図の左または上
向き等自由であるが、上部ドライウェル2と下部ドライ
ウェル3との間を遮断するために、閉時気密構造となる
開閉装置とし、かつ中央制御室等から遠隔操作により開
閉できるものとする。なお、本実施例による上部ドライ
ウェル側開閉装置18と下部ドライウェル側開閉装置1
9とは、上部ドライウェル2と下部ドライウェル3の雰
囲気遮断の目的から、いずれか一方のみとしてよいが、
冷却材喪失事故時のドライウェル内圧上昇を本連通口の
ベント機能により抑制する時には、上部または下部ドラ
イウェルのみの内圧抑制ではなくドライウェル全体圧力
の上昇抑制を目的として2つの開閉装置を設けたもので
ある。
【0045】図4は、下部ドライウェル3内での遮蔽
材、および上部ドライウェル2および下部ドライウェル
3との間を遮断するためのドライウェル構造を詳細に示
している。
【0046】一般に、あるエリアに遮蔽を施す場合、そ
のエリア内放射線量の強度とそのエリアで定められた線
量当量率との関係により、遮蔽材の厚みその他の寸法や
材質が定められる。
【0047】下部ドライウェル3または上部ドライウェ
ル2のいずれにおいても、基本的にこのような観点から
遮蔽仕様が決定され、この仕様の範囲において各エリア
および機器の遮蔽を施せばよい、本実施例では図4に示
すように、遮蔽効果は、第1,第2の遮蔽材21,22
により構成されている。
【0048】また、上部ドライウェル2と下部ドライウ
ェル3との間の遮断のための気密性については、本実施
例では、第1の遮蔽材21自身を気密性の高い鉄板構造
とするか、同遮蔽材21の下方にシールプレート32を
設置することにより高めている。
【0049】さらに、本実施例では、第2の遮蔽材22
が径および高さの異なる一対の遮蔽材22a,22bか
ら構成されている。一方の遮蔽材22aは気密性を有す
るものとして、これを図示の如く、原子炉圧力容器4と
ペデスタルのRPV受け部33との間に取り付けてい
る。これは、第1の遮蔽材21側でシール性を保つこと
ができれば、第2の遮蔽材22側でのシール構造は省略
できるが、例えば原子炉内再循環ポンプ6の点検を実施
するため、第1の遮蔽材21の一部を取外す可能性を考
慮して、本実施例では第2の遮蔽材22の一方22aを
シール性を有するものとしている。
【0050】なお、第2の遮蔽材22近傍に設けた保温
材34に気密性を与えるようにしてもよい。図中35は
第1,第2の遮蔽材21,22に亘る保温材、36は第
1の遮蔽材21の支持ビームである。
【0051】なお、この遮蔽材回りのシール構造につい
ては遮蔽材設置のみにより、各ドライウェル2,3間の
気密度が設計上許容される範囲に保てるならば、以上の
シール構造を省略することができる。
【0052】また、図1に示したように、上部ドライウ
ェル2においても、生体遮蔽壁23の回りに遮蔽材24
を、また主蒸気配管回りに遮蔽材25をそれぞれ設けた
が、前述の如くその必要範囲については、線量強度と上
部ドライウェル2内線量当量率との関係において決定さ
れる遮蔽仕様に基づけばよい。例えば主蒸気配管回りの
遮蔽材25の施工範囲については、炉心から離れたエリ
アにおいては、遮蔽不要と評価されれば、途中までの遮
蔽でよいことになる。
【0053】また、図1における生体遮蔽壁23回りの
遮蔽材24は、既に建設済の生体遮蔽壁回りに遮蔽を施
す場合であるが、生体遮蔽壁が建設される前であれば、
工場段階で生体遮蔽壁23の厚みを増した構造とすれば
よい。
【0054】図5は、本発明による他の実施例を示して
いる。本実施例は、下部ドライウェル3のみに極めて簡
易な点検のために立入り可能としたケースについての変
形例である。
【0055】本実施例が前記実施例と異なる点は、給気
用の配管20aをサプレッションチェンバ12の外側か
ら、主蒸気トンネル37を介して下部ドライウェル3の
下部に導入するようにした点である。
【0056】本実施例では、上部ドライウェル空気パー
ジ用入口隔離弁28を閉、下部ドライウェル空気パージ
用入口隔離弁29を開とし、下部ドライウェル3内に空
気を送り込む。この際、下部ドライウェル3内への空気
注入圧力を上部ドライウェル2内圧力よりも高くする。
【0057】このようにして、下部ドライウェル下方側
から空気を注入することで、この注入圧力により空気が
窒素を上部ドライウェル2側へ押し上げつつ、下部ドラ
イウェル下方から充填されていく。この時、下部ドライ
ウェル3の上部に設置された酸素濃度計38により、中
央制御室にて人間が入域できる酸素濃度に達した時点
で、人間が立ち入り点検するものである。
【0058】本実施例によれば、下部ドライウェル3の
みを簡易点検するような場合に有効なものとなる。ま
た、連通口13の上部ドライウェル側開閉装置18と下
部ドライウェル側開閉装置19とを省略することが可能
となる。
【0059】
【発明の効果】以上で詳述したように、本発明によれ
ば、上部ドライウェルのみ、下部ドライウェルのみ、ま
たはドライウェル全体を窒素と空気とで置換することが
でき、かつ上下部ドライウェルにはそれぞれ必要な遮蔽
を施したので、プラント運転期間中においても簡易な点
検・補修のために人間がドライウェル内エリアに立ち入
り可能となる。したがって、従来のセンサ類による不具
合推定による対応に比較して、明確に不具合の早期発見
が行えるよえになり、重大事故の未然防止が図れる等の
優れた効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る原子炉格納容器の一実施例を示す
図。
【図2】前記実施例によるドライウェル内窒素−空気置
換装置を示す系統図。
【図3】前記実施例による連通口の構成例を示す図。
【図4】前記実施例による下部ドライウェル内のドライ
ウェル構造の構成例を示す図。
【図5】本発明の他の実施例を示す図。
【図6】従来例の説明図。
【図7】従来例によるドライウェル内窒素−空気置換系
統を示す図。
【符号の説明】
1 原子炉格納容器 2 上部ドライウェル 3 下部ドライウェル 4 原子炉圧力容器 6 原子炉内再循環ポンプ 7 RIP熱交換器 10 RPVペデスタル 12 サプレッションチェンバ 13 連通口 18 上部ドライウェル側開閉装置 19 下部ドライウェル側開閉装置 21 遮蔽材 22 遮蔽材 26 上部ドライウェル窒素入口隔離弁 27 下部ドライウェル窒素入口隔離弁 28 上部ドライウェル空気パージ用入口隔離弁 29 下部ドライウェル空気パージ用入口隔離弁 30 下部ドライウェル出口隔離弁 31 上部ドライウェル出口隔離弁 38 酸素濃度計

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原子炉を収容するペデスタル内に、上部ド
    ライウェル,下部ドライウェルおよびサプレッションチ
    ェンバを連通する連通口を有するとともに、前記各ドラ
    イウェル内に窒素ガスと空気とを給排気ラインにより置
    換可能とした原子炉格納容器において、前記連通口を前
    記各ドライウェル間で気密に閉塞し得る開閉装置を設け
    る一方、前記給排気ラインの配管に前記開閉装置ととも
    に開閉する隔離弁を設け、かつ原子炉圧力容器の下部外
    周側を覆いドライウェル内の線量当量を低減させる遮蔽
    材を設けたことを特徴とする原子炉格納容器。
  2. 【請求項2】 開閉装置は、上部ドライウェルおよび下
    部ドライウェルに開口する連通口の両端部またはいずれ
    か一方の端部に設けられている請求項1記載の原子炉格
    納容器。
  3. 【請求項3】 給排気ラインの空気供給用配管および窒
    素排出用配管を下部ドライウェルの上部に導入し、また
    は空気供給用配管を下部ドライウェルの下部に導入して
    なる請求項1記載の原子炉格納容器。
  4. 【請求項4】 遮蔽材は下部ペデスタルの上部または上
    部ペデスタルの側部に設けられ、もしくは遮蔽材に付随
    してペデスタル内を炉側から気密にシールするシール材
    が設けられている請求項1記載の原子炉格納容器。
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