JP3514722B2 - クロスカッティング用治具 - Google Patents

クロスカッティング用治具

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JP3514722B2 JP2000312581A JP2000312581A JP3514722B2 JP 3514722 B2 JP3514722 B2 JP 3514722B2 JP 2000312581 A JP2000312581 A JP 2000312581A JP 2000312581 A JP2000312581 A JP 2000312581A JP 3514722 B2 JP3514722 B2 JP 3514722B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗料の碁盤目試験
や塩水噴霧試験等を行う際に、試験片に対してクロスし
た切り傷を形成するために好適に利用することができる
クロスカッティング用治具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】日本工業規格(JISK5400)に
は、塗料の性状に関する試験法として各種の規定がなさ
れている。このうち、物理的性状に関する試験法の一つ
として碁盤目試験法が規定されており、これは、所定の
長方形状を呈する試験板の表面に塗膜を形成し、この塗
膜を貫通して試験板の生地面に達するまでの碁盤目状の
切り傷を鋭利な刃で切りつけ、この切れ目からの傷の広
がりの大小によって塗膜のもろさや生地への付着性の良
否を判定するものとなっている。
【0003】また、化学的性状に関する試験法の一つと
して塩水噴霧試験法があり、これは、上記と同様の長方
形状の試験板の表面に塗膜を形成し、試験板の生地面に
達するように、所定の角度(30°又は60°)でクロ
スする2本の切り傷を鋭利な刃で切りつけ、この試験片
を塩水噴霧試験装置の内部にセットして塩水を噴霧した
のち、塗膜に錆又はふくれ等が発生するか否かを判定す
るものである。上記の各試験法において、試験片に碁盤
目状又は所定角度でクロスする切り傷を形成する場合、
通常、その作業を簡便にするために治具が用いられるも
のとなっており、かかる治具として、実公平7−169
89号公報に記載されているものが従来より知られてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術の治具
は、図8(a)に示すように長方形の板材により構成さ
れ、その板面には碁盤目状の切り傷を形成するための2
種類のスリット群102が形成されている。各スリット
群102は、同一方向を指向した多数のスリット103
を所定間隔(1mm、2mm間隔等)で並設したものと
なっている。この治具101を用いて碁盤目状の切り傷
を形成するには、まず、試験片T上に治具を載せた状態
で、各スリット103にカッターの先端を挿入して複数
本の切り傷を形成し、その後、治具を90°回転させた
状態で同様のカッティングを行うものとなっており、前
記スリット103をガイドとすることによってクロスし
た複数の切り傷を簡単に形成することができるものであ
った。
【0005】しかしながら、上記の作業において治具を
90°回転させる操作は目測にて行われるものとなって
いたため、正確に直交する碁盤目を形成するのが困難な
ものとなり、試験片Tごとにカッティング状態が異なっ
たり目測を誤って作業のやり直しを余儀なくされる場合
がしばしば生じるものであった。そして、正確なカッテ
ィングが行えないと試験の再現性が悪化し、信頼性が低
下するという不都合を伴うものとなっていた。また、試
験片Tから治具101を外した後にカッティング漏れが
発見された場合、再度同じ位置に治具101をセットす
るのが困難であることから、このような場合も作業をや
り直さなければならず、作業効率を悪化させる原因とな
るものであった。
【0006】他方、前記治具101には、塩水噴霧試験
用の試験片Tとして互いに所定角度でクロスする2本の
切り傷を形成するための構成をも有したものとなってい
る。これは、治具101の表面を傾斜して横切る第1刻
印105と、この第1刻印105に垂直となる第2刻印
106と、治具101の左長辺に対して所定角度で傾斜
する第3刻印107と、第2刻印106を横切るように
形成された透孔108と、第3刻印107を横切るよう
に形成された透孔109とを形成することによって構成
されている。
【0007】そして、図8(b)に示す如く、透孔10
8を利用して試験片Tの左長辺に治具102の第2刻印
106を合わせ、かつ、試験片Tの下短辺に第1刻印1
05を合わせ、この状態を維持したまま治具101の右
長辺をガイドとして刻印アからイの範囲で直線状の切り
傷Cを形成する(図8(c)参照)。次に、図8(d)
に示す如く、前記切り傷Cに第3刻印107を合わせ、
且つ切り傷Cの終点と透孔109の中心とを合わせた状
態で、治具101の左長辺をガイドとして刻印ウからエ
の範囲で他の切り傷を形成し、これら作業によって、所
定の角度でクロスする2本の切り傷が形成できるものと
なっている。
【0008】しかし、この場合も、治具101上に形成
された刻印105〜107を試験片Tの側辺や切り傷C
に目測で合わせ、切り傷Cの端部を透孔109の中心部
に目測で合わせるものとなっているため、正確な位置に
正確なクロス角度でカッティングするのが困難なものと
なっており、上記とほぼ同様の問題点を有するものとな
っていた。特に、治具101にはある程度の厚みがある
ことから、治具101表面の刻印105〜107と試験
片Tとの間に段差が生じ、この段差を配慮した上で刻印
105〜107と試験片Tの側辺等とを目測で合わせる
にはある程度の熟練を要するものであった。
【0009】本発明は、このような実情に鑑みてなされ
たものであり、碁盤目状又は所定角度でクロスする切り
傷を簡単且つ正確に形成することができるクロスカッテ
ィング用治具を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために以下の技術的手段を講じている。すなわ
ち、本発明は、互いにクロスする複数の切り傷を試験片
に形成するために用いられるクロスカッティング用治具
であって、試験片上にセットされるベース部材と、前記
切り傷を形成する際の案内をなすガイド部材とを備え、
前記ベース部材は、一の方向の切り傷を形成するための
第1装着状態と、前記一の方向にクロスする他の方向の
切り傷を形成するための第2装着状態とに前記ガイド部
材を付け替え可能に装着する装着部を有していることを
特徴とするものである。
【0011】これによれば、まず、ベース部材を試験片
にセットした状態でガイド部材を第1の装着状態に装着
し、クロスする切り傷のうち一の方向の切り傷を形成す
る。その後、ガイド部材を取り外して第2の装着状態に
付け替え、他の方向の切り傷を形成することによって、
互いにクロスする複数の切り傷を形成することができる
ものとなる。すなわち、装着部を介してガイド部材を第
1,第2の装着状態に装着することにより、切り傷のク
ロス角度や配置を簡単且つ正確に設定することが可能と
なり、作業ミスが低減できるとともに、試験の再現性、
信頼性を向上することが可能となるのである。
【0012】また、切り傷を形成した後、ベース部材を
試験片にセットした状態であれば、ガイド部材を取り外
したとしても再度第1又は第2装着状態に着け直すこと
が可能となるため、カッティング漏れが発見された場合
でも漏れた部分のみを再度正確にカッティングすること
ができるようになる。上記において、ガイド部材は碁盤
目状の切り傷を形成するものであってもよいし、所定角
度でクロスする2本の切り傷を形成するものであっても
よい。碁盤目状の切り傷を形成する場合、前記装着部を
略正方形の孔により構成し、前記ガイド部材を、前記装
着部の孔に嵌合可能となる略正方形に形成するととも
に、前記切り傷を形成するための切込み具が挿入される
同一方向に指向した複数のスリットを有した構成とする
のが好適である。
【0013】これにより、装着部(装着孔)にガイド部
材を嵌合することによって第1の装着状態とし、スリッ
トを介して複数の切り傷を形成したのち、ガイド部材を
90°回転させて再び装着孔に嵌合することによって第
2の装着状態とし、再度スリットを介して複数の切り傷
を形成することで、正確に直交する碁盤目状の切り傷が
簡単に形成できるものとなる。なお、ガイド部材及び装
着孔の形状は、厳密な正方形に限定されるものではな
く、ガイド部材を90°回転させたとしても、その4辺
が装着孔の4辺に沿った状態で嵌合可能であればよい。
したがって、例えば、正方形の角部をアール状、テーパ
ー状等として面取りしたもの等を含むものである。
【0014】本発明は、互いにクロスする複数の切り傷
を試験片に形成するために用いられるクロスカッティン
グ用治具であって、クロスする切り傷のうち、一の切り
傷が接するか又はその延長線上に位置する少なくとも2
点をマーキングするための第1のマーク部と、他の切り
傷が接するか又はその延長線上に位置する少なくとも2
点をマーキングするための第2のマーク部とを備えてい
ることを特徴とするものである。これによれば、試験片
に治具をセットした状態で第1,第2マーク部を介して
マーキングを行い、マーキングされた点を目印として切
り傷を形成できるものとなる。
【0015】すなわち、治具を試験片にセットした状態
で、両方の切り傷に対応した各点を同時期に且つ直接的
に試験片にマーキングできることから、従来技術のよう
に治具上の刻印を目印とする場合に比べて、切り傷の相
対角度や相対位置を正確に設定することが可能となり、
これによって作業ミス等を少なくすることができるよう
になる。なお、切り傷が接する点とは、単に接するだけ
でなく通過する点を含む意味である。
【0016】上記の場合、第1のマーク部によりマーキ
ングされた2点間、及び第2のマーク部によりマーキン
グされた2点間を、所定の切り傷の長さに対応するよう
に設定するのが好ましい。これによって、例えば、治具
の側辺等に切り傷の長さの目安となる刻印等を施さなく
とも、マーキング点を目安としてカッティング作業を行
うだけで所定長さの切り傷が簡単に形成できるものとな
る。また、本発明にかかるクロスカッティング用治具
は、試験片上にセットされるベース部材と、前記マーク
部を有するとともに前記ベース部材に着脱自在に装着さ
れるマーク部材とを有していることを特徴としている。
【0017】このようにベース部材とマーク部材とを別
体として備えることで、該マーク部材を寸法等を適宜変
更するようなことが可能となり、これによって、切り傷
のクロス角度や長さ等を変更することが容易に実現でき
るものとなる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1及び図2(a)に示すよう
に、本発明の実施形態にかかるクロスカッティング用治
具1は、ベース部材2とガイド部材3とを有する。ベー
ス部材2は、図1に示すように、ステンレス等の金属製
板材により長方形に形成され、その大きさは、碁盤目試
験や塩水噴霧試験等に用いられる試験片T(150mm
×70mm)と同一とされている。
【0019】このベース部材2の板面には、上下3個の
装着部5が形成されており、各装着部5は略正方形の孔
(装着孔)により構成されている。各装着孔5のうち中
央の装着孔5bは、その中心がベース部材2の中心に一
致するように形成され、上側及び下側の装着孔5a、5
cは、中央の装着孔5bから均等に離れた位置に形成さ
れている。ベース部材2の一角は表面側に約90°屈曲
され、この屈曲部6は、手でベース部材2を取り上げや
すくするための摘み部とされている。
【0020】また、ベース部材2の左右側部には長辺に
沿って上下に延びるスリット7が形成され、このスリッ
ト7は、塗料の隠蔽率試験を行う際に測定紙に対して矩
形状の孔(60mm×60mm)を形成するためにカッ
ター等の切込み具をガイドするものとなっている。ガイ
ド部材3は、図2(a)に示すように、前記装着孔5に
着脱自在に嵌合可能とされる略正方形の板材により構成
されており、その板面には、同一方向に指向する複数の
スリット10を所定間隔をおいて並設してなるスリット
群11が形成されている。
【0021】本実施形態では、スリット10の間隔を1
mm、2mm、3mm、5mmとした計4種類のガイド
部材3を備えたものとなっており、それぞれ同一形状で
各装着孔5に嵌合可能とされている。また、各ガイド部
材3の一角は、表面側へ約90°屈曲され、この屈曲部
12が摘み部とされている。以下、図3を参照し、上記
ベース部材2及びガイド部材3を使用して碁盤目状の切
り傷Ca、Cbを形成する作業について説明する。
【0022】まず最初に、図3(a)の如く、試験片T
(表面に所定の塗膜を施したもの)上にベース部材2を
セットする。この際、試験片Tとベース部材2の対応す
る各側辺(各短辺及び各長辺同士)が互いに合致するよ
うに載置するものとする。また、このセット状態を確実
に維持するため、ベース部材2の裏面には試験片Tに接
着可能なマグネット等を設けるのが好適である。次に、
各種ガイド部材3の中から所望のものをいずれかの装着
孔5に嵌合する。図例では、3mm間隔のスリット10
を有したガイド部材3を中央の装着孔5bに装着した場
合を示している。
【0023】この際、ガイド部材3は、その4辺が装着
孔5の4辺に沿うことによって適正な位置及び角度で位
置決めされるようになる(この装着状態を第1の装着状
態とする)。そして、ガイド部材3の各スリット10に
カッター(切込み具)の刃を挿入して一の方向(左右方
向)の切り傷Caを複数形成する。この作業が終わった
ら、試験片T上にベース部材2をセットしたままガイド
部材3のみを取り外し、図3(b)の如く、ガイド部材
を90°回転させて再び装着孔5bに嵌合する(この装
着状態を第2の装着状態とする)。
【0024】この際、ガイド部材3は、上記と同様にそ
の4辺が装着孔5bの4辺に沿うことによって、前記第
1の装着状態から正確に90°回転した適正な位置及び
角度で位置決めされることとなる。そして、各スリット
10をガイドとして他方向(上下方向)の切り傷Cbを
複数形成するによって、図3(c)の如く試験片Tに碁
盤目状の切り傷Ca、Cbが形成されるものとなる。以
上のことから、上記クロスカッティング用治具1では、
ベース部材2に形成した正方形の装着孔5を基準として
ガイド部材3を正確に90°回転させることができるた
め、差ほどの熟練を要さずとも簡単且つ正確にカッティ
ング作業が行えるものとなり、作業ミスが低減できると
ともに試験の再現性や信頼性も向上する。
【0025】また、カッティング後に、ベース部材2を
試験片Tから外すことなくガイド部材3を取り外すこと
によって、カッティング漏れがあるか否かを確認するこ
とができ、漏れがあった場合には、再度装着孔5にガイ
ド部材3をセットすることによって漏れた部分のみを正
確にカッティングすることができるようになっている。
なお、上記においては、中央の装着孔5bを利用して碁
盤目状の切り傷Ca、Cbを施す例を示しているが、上
側又は下側の装着孔5a、5cを用いて同様の作業を行
えることは言うまでもない。
【0026】また、いずれか2つの装着孔5又は全ての
装着孔5の各々に対し、スリット間隔の異なるガイド部
材3を嵌合することによって、1枚の試験片Tに対して
複数種の碁盤目状切り傷Ca、Cbを施すことも可能で
ある。図1及び図4に示すように、前記ベース部材2に
は、互いに所定角度(60°)でクロスする2本の切り
傷Ca、Cbを施すためのマーク部15a、15bが形
成されている。このマーク部15a、15bは、上側装
着孔5aの下辺と下側装着孔5cの上辺とにそれぞれ2
つずつ形成された”く”の字状の切欠にて構成されてお
り、斜めに対向する各マーク部(第1マーク部15a、
第2マーク部15b)の屈曲点Pa、Pbは、ベース部
材2の中心Oを通る線上に配置されるとともに、この中
心Oから均等な間隔で形成され、更に、各マーク部15
a,15bの屈曲点Pa、Pbの間隔は、所定の切り傷
Ca,Cbの長さと同一になるように設定されている。
【0027】以下、図4を参照してマーク部15a、1
5bを用いたカッティング作業について説明する。ま
ず、図4(a)に示すように、碁盤目状切り傷の場合と
同様に、試験片T上にベース部材2をセットし、4箇所
の各マーク部15a、15bを介して試験片T上に鉛筆
等により”く”字状のマークMa、Mbを書き入れる。
次に、図4(b)に示すように、斜めに対向する1組の
マークMaの各屈曲点Mpにベース部材2の側辺(長
辺)を合わせ、該側辺をガイドとして屈曲点Mp間をカ
ッティングすることによって一方の切り傷Caを形成す
る。
【0028】そして、他の組のマークMbに関しても同
様の作業を行うと、図4(c)に示す如く所定角度でク
ロスする切り傷Ca、Cbが形成されるようになる。以
上のことから、上記クロスカッティング用治具1におい
ては、試験片T上にセットしたベース部材2の各マーク
部15a、15bを介して、2本の切り傷Ca、Cbの
両方に対応するマークMa、Mbを同時期に且つ直接的
にマーキングすることができるため、各切り傷Cbの相
対角度を正確に設定することが可能となり、また、試験
片Tの中心位置にクロス点を配置できるようになる。
【0029】また、各マークMa,Mbの屈曲点Mp間
をカッティングすることによって切り傷Ca、Cbの長
さも正確で一定なものとすることができ、切り傷Ca、
Cbの端部と試験片Tの側辺との距離も所定に確保でき
るようになっている。更に、”く”の字状切欠よりなる
マーク部15a、15bによって、屈曲点Mpを有する
マークMa、Mbを形成することができるため、切り傷
Ca、Cbの目印となる点(Ma、Mb)を明確に認識
できるようになっている。なお、前記マーク部15a、
15bは、切り傷Ca、Cbの端点が接する位置にマー
クMa、Mbを描くものとなっているが、切り傷Ca、
Cbが通過する位置や切り傷Ca、Cbの延長線上の位
置にマークMa、Mbを描くものとしてもよい。また、
上記では、各切り傷Ca、Cbに対応する2点をマーキ
ングするものとなっているが、3点以上をマーキングす
るものとしてもよい。
【0030】上記に説明したマーク部15a、15a
は、60°でクロスする切り傷Ca、Cbを形成するた
めのものであるが、本実施形態では、図2(b)及び図
5に示すように、30°でクロスする切り傷Ca、Cb
を形成するためのマーク部材17を別途備えたものとな
っている。このマーク部材17は、装着孔5よりも小さ
い矩形型(長方形)を呈するチップ状に形成され、同一
形状のものが4個備えられている。そして、図5(a)
に示すように、各マーク部材17の一角を、上側の装着
孔5aの左右上隅部と、下側の装着孔5cの左右下角隅
部とに適合させて位置決めし、前記一角に対向する一角
をマーク部15a、15bとして利用するものとなって
いる。
【0031】この際、斜めに対向する各マーク部(第1
マーク部15a、第2マーク部15b)の屈曲点Pa,
Pbは、ベース部材2の中心を通る線上に配置されると
ともに、この中心から均等な間隔で配設され、更に、各
マーク部15a、15bの屈曲点Pa、Pbの間隔は、
所定の切り傷Ca、Cbの長さと同一となるように設定
されている。そして、60°クロスの切り傷を形成する
場合と略同様に、各マーク部15a,15bを利用して
試験片T上にL字状のマークMa、Mbを書き入れ、ベ
ース部材2の側辺を利用して斜めに対向する各マークM
a、Mbの屈曲点Mp間をカッティングすることによっ
て、30°でクロスする切り傷Ca、Cbを簡単且つ正
確に形成できるようになっている。
【0032】なお、前記マーク部材17は少なくとも1
つ備えればよく、この場合、上側又は下側装着孔5の適
所にマーク部材17を付け替えながらマーキングを行え
ばよい。また、マーク部材17の大きさを変更すること
によって、切り傷Ca、Cbのクロス角度や長さを変え
ることも可能である。ベース部材2の長辺には、30°
クロスの切り傷と、60°クロスの切り傷の長さの目安
となる刻印K1,K2が形成されており、前記マークM
a、Mbの屈曲点Mp間が所定に設定されているかどう
かを確認できるものとなっている。
【0033】また、この各刻印K1,K2を目安として
カッティングすることにより切り傷Ca、Cbを所定の
長さに形成することも可能である。図6は、本発明の第
2実施形態を示すものである。本実施形態では、ベース
部材2の中央部に1つの装着孔5を形成し、この装着孔
5に嵌合される碁盤目状切り傷用のスリット群11を形
成したガイド部材3Aと、60°でクロスする切り傷用
のスリット18を形成したガイド部材3Bとを備えたも
のとなっている。
【0034】碁盤目状切り傷用のガイド部材3Aは、上
記第1実施形態と略同様に利用されるものであり、60
°でクロスする切り傷用のガイド部材3Bは、図の状態
のまま装着孔5に嵌合する第1の装着状態と、裏返した
状態で装着孔5に嵌合する第2の装着状態とに付け替え
可能となっており、この第1,第2装着状態においてス
リット18を介して切り傷を形成することで、60°に
クロスした切り傷を簡単且つ正確に形成することができ
るようになっている。また、ベース部材2の上下には、
30°でクロスする切り傷用のマーク部15a、15b
が形成され、このマーク部15a、15bは、”く”の
字状に屈曲したスリットとして形成されたものである。
【0035】そして、このマーク部15a、15bを利
用して試験片T上にマーキングすることによって、第1
実施形態と同様に、30°でクロスした切り傷を形成で
きるものとなっている。本発明は、上記実施形態に限る
ことなく適宜設計変更可能である。例えば、装着孔5及
びガイド部材3は略正方形に形成するに限られるもので
はなく、90°回転した状態で装着孔5にガイド部材3
を嵌合できる形状、例えば、正8角形、正12角形等の
多角形状、又は円形状等に形成することができる。
【0036】装着孔5及びガイド部材3を円形状に形成
した場合は、図7に示すように、第1,第2装着状態に
おいて、互いに係合する突片20及び凹部21を形成す
るのが好ましく、更に、この凹部21を前記マーク部1
5a、15bとして構成することも可能である。また、
第1実施形態において、マーク部15a、15bは装着
孔5内に突出する突片状に形成することも可能である。
碁盤目状切り傷用のガイド部材3のスリット10間隔は
上記実施形態に限定されるものではなく、また、少なく
とも1種のガイド部材3を備えたものであればよい。
【0037】上記実施形態の治具においては、碁盤目状
の切り傷と、60°及び30°でクロスする切り傷との
両方を形成することができるものとなっているが、それ
ぞれの機能を有した個別の治具として構成することがで
きる。また、切り傷のクロス角度は90°(直交)、6
0°、30°に限定されることなく適宜変更できるもの
である。
【0038】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明にかかるク
ロスカッティング用治具によれば、正確且つ簡単にクロ
スする切り傷を形成することが可能となり、作業ミスを
低減することが可能であるとともに、試験の再現性や信
頼性を向上できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態にかかるカッティング用
治具のベース部材を示す正面図である。
【図2】(a)はガイド部材の正面図、(b)はマーク
部材の正面図である。
【図3】碁盤目状切り傷を形成する場合の手順を示す正
面図である。
【図4】60°でクロスする切り傷を形成する場合の手
順を示す正面図である。
【図5】30°でクロスする切り傷を形成する場合の手
順を示す正面図である。
【図6】本発明の第2実施形態にかかるカッティング用
治具を示す正面図である。
【図7】他の実施形態にかかるカッティング用治具を示
す部分正面図である。
【図8】従来技術にかかるクロスカッティング用治具を
示し、(a)は全体正面図、(b)〜(d)はクロスす
る切り傷を形成する場合の手順を示す正面図である。
【符号の説明】
1 クロスカッティング用治具 2 ベース部材 3 ガイド部材 10 スリット 15 マーク部 17 マーク部材
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 19/04 G01N 17/00 - 17/04 B26D 3/00 - 3/30 B43L 1/00 - 27/04 JICSTファイル(JOIS)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いにクロスする複数の切り傷(Ca、
    Cb)を試験片(T)に形成するために用いられるクロ
    スカッティング用治具であって、 試験片(T)上にセットされるベース部材(2)と、前
    記切り傷(Ca、Cb)を形成する際の案内をなすガイ
    ド部材(3)とを備え、 前記ベース部材(2)は、前記ガイド部材(3)を一の
    方向の切り傷(Ca)を形成するための第1装着状態
    と、前記一の方向にクロスする他の方向の切り傷(C
    b)を形成するための第2装着状態とに付け替え可能に
    装着する装着部(5)を有していることを特徴とするク
    ロスカッティング用治具。
  2. 【請求項2】 前記装着部(5)は略正方形の孔により
    構成され、前記ガイド部材(3)は、前記装着部(5)
    の孔に嵌合可能となる略正方形に形成されるとともに、
    前記切り傷(Ca、Cb)を形成するための切込み具が
    挿入される同一方向に指向した複数のスリット(10)
    を有していることを特徴とする請求項1に記載のクロス
    カッティング用治具。
  3. 【請求項3】 前記クロスする切り傷(Ca、Cb)
    うち、一方の切り傷(Ca)が接するか又はその延長線
    上に位置する少なくとも2点をマーキングするための第
    1のマーク部(15a)と、他方の切り傷(Cb)が接
    するか又はその延長線上に位置する少なくとも2点をマ
    ーキングするための第2のマーク部(15b)とを備え
    ていることを特徴とする請求項1又は2に記載のクロス
    カッティング用治具。
  4. 【請求項4】 第1のマーク部(15a)によりマーキ
    ングされた2点間、及び第2のマーク部(15b)によ
    りマーキングされた2点間が、前記切り傷(Ca、C
    b)の所定の長さに対応していることを特徴とする請求
    項3に記載のクロスカッティング用治具。
  5. 【請求項5】 試験片(T)上にセットされるベース部
    材(2)と、前記マーク部(15a、15b)を有する
    とともに前記ベース部材(2)に着脱自在に装着される
    マーク部材(17)とを有していることを特徴とする請
    求項3又は4に記載のクロスカッティング用治具。
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