JP3514569B2 - 泥水シールド掘進装置 - Google Patents

泥水シールド掘進装置

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JP3514569B2 JP34608095A JP34608095A JP3514569B2 JP 3514569 B2 JP3514569 B2 JP 3514569B2 JP 34608095 A JP34608095 A JP 34608095A JP 34608095 A JP34608095 A JP 34608095A JP 3514569 B2 JP3514569 B2 JP 3514569B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、泥水シールド工事
に利用される泥水シールド掘進装置に関するものであ
り、特に、電波による固液混合流体中の固結体の大きさ
の測定手段と制御手段とを含む泥水シールド掘進装置
関するものである。
【0002】
【従来の技術】シールド掘進機によるトンネル工事で
は、掘進機の先端部分で削り取った土砂を掘削中のトン
ネル内から外部に搬出して投棄する必要がある。この削
り取った土砂をトンネル外部に排出する方法としては
削り取った土砂をトロッコ等でトンネル外部に排出する
泥土圧シールド掘削工法と、トンネルの後方から給水管
を通して供給した泥水中に削り取った土砂の塊(固結
体)を混ぜて後方の地上に送り返し、ここで固結体を泥
水から分離して投棄するという泥水シールド掘削工法
が従来から知られている。作業の自動化による省力化を
るためには、後者の泥水シールド掘削工法の適用が望
ましい。
【0003】泥水シールド工法について、図6の泥水の
給排水系統図を参照しながら説明する。図6の給排水系
統図を参照すれば、地上部分には、地中のトンネル内に
供給する泥水の密度と粘度とを調整するための調整槽6
1が設置されている。密度と粘度とが調整された調整槽
61内の泥水は、給水ポンプ65による加圧を受け、給
水管66中を地中のシールド掘進機67内に送られ、先
端部のカッター68を通してこのカッター68と「キリ
ハ」(切端)との間に形成された切削中の土砂と泥水と
によって満たされた空間内に吐出される。
【0004】この切端に向けて吐出される泥水の密度や
粘度が小さすぎると、この泥水が切端の内部に容易に浸
透してしまい、切端の崩落が発生する。逆に、この泥水
の密度や粘度が大きすぎると、送水系統の負担が過大に
なる。そこで、カッター68から吐出される泥水の密度
や粘度を所望の値に保つように、地上に設置した調整槽
61中の泥水の密度と粘度とが調整される。具体的に
は、泥水の密度が清水槽74から供給される清水の量と
貯泥槽63から供給される粘土の量などによって調整さ
れると共に、この泥水の粘度が増粘剤貯蔵槽62から供
給されるCMCなどの適宜な増粘剤の量によって調整さ
れる。
【0005】シールド掘進機の先端部から切端中に吐出
された泥水は、カッター68の先端部のビットによって
切取られた土砂の固結体が混合されることにより密度が
増した泥水となり、カッター68を通して排水管72内
に流入し、排水ポンプ73による加圧を受けて排水管7
7内を地上に運ばれる。地上に運ばれた土砂は振動ふる
い装置78にかけられ、ある程度大きな粒径の固結体は
水から分離され、土砂として投棄される。分離不能な小
径の土砂を含む泥水は、排水管79を通して調整槽61
に戻される。
【0006】上述のように、泥水シールド工法において
は、泥水の密度の測定と管理が重要になると共に、泥水
中の土砂の沈殿を防ぐために流量をある程度大きな値に
保つ必要があり、この点から流量の測定と管理も重要に
なる。この泥水の密度と流量を測定するために、カッタ
ーの手前の給水管と排水管のそれぞれの側に電磁流量計
79,74と、γ線密度計70,75が設置される。
【0007】また、泥水と共に後方に排出される固結体
の寸法は、掘削中の地山の硬さやカッターのビットをど
の程度地山側に突出させるかなど地山の性質と掘削条件
との組合せに応じて、1mm程度から数十cm程度まで
の数百倍の範囲にわたって変化する。固結体の寸法が小
さくなりすぎると、泥水中への溶解量が多くなり、後方
においてこれ篩にかからなくなる。この結果、泥水と
の分離作業が困難になるので、固結体の寸法を所定値以
上に保つ必要がある。
【0008】この固結体の寸法の変動は、実際に分離作
業を行う後方でないと検出できないので、これを水と固
結体の分離作業を行う後方からシールド掘削機の先端部
分にフィードバックし、掘削機のカッタの刃のビットの
突出量などの掘削条件を地山の性質の変化に応じて変化
させることにより、固結体の大きさをある程度以上の値
に保つことが行われる。なお、固結シルト層などの掘削
時に生じる固結体は、一軸圧縮強度が数十kg/cm2
程度と石ころほどの硬さがあるため、排水管内であまり
砕けたり溶けたりせず、その大きさはそれほど変化しな
い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記シールド掘削作業
においては、掘削作業の進行に伴ってトンネルの長さが
増加してゆき、シールド掘進機の先端部と後方の土砂の
分離箇所との距離が2〜3kmにも達する場合がある。
上記固結体の寸法の制御方式では、掘削部分と後方の分
離箇所との距離がこのように大きくなると、後方から掘
削箇所へのフィードバックの時間の遅れが大きくなって
制御系の安定性が低下し、この結果、固結体の寸法が過
小になったり必要以上に大きくなるという問題が生ず
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる泥水シー
ルド掘進装置によれば、土砂の固結体と泥水とから成る
固液混合流体が流れる管路内に電波を放射し、この管路
内を流れる固液混合流体中を伝播した電波を受信する
受信手段と、この受信レベルから固液混合流体中の固結
の大きさを算定する算定手段と、この算定された固結
体の大きさを所定の範囲に保つように掘削又は泥水の給
排水の状態を変更する手段とを備えている。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態によれば、電
波の透過率を利用する固体の大きさの測定装置はシール
ド掘削機内や、その直ぐ後方のトンネル内など掘削現場
に比較的近い箇所の管路の途中に設置され、測定結果が
短時間のうちに掘削現場にフィードバックされることに
より安定なフィードバック系が形成される。掘削現場で
は、泥水中に含まれる固結体の大きさの測定装置によっ
て測定された固結体の大きさがほぼ一定になるように、
カッターのビットの伸縮長やカッターの回転速度などの
掘削条件や泥水の給排水の条件などの変更が行われる。
【0012】
【実施例】図3は本発明の一実施例に係わる泥水シール
ド掘進機の泥水中の固結体の寸法の測定装置の構成を示
すブロック図であり、T1〜T4は送信アンテナ、R1
〜R4は受信アンテナ、11はデータプロセッサ、12
は送信器、13は送信スイッチ回路、14は受信スイッ
チ回路、15は受信器、16はタイミング制御回路、1
7は表示・記録回路である。
【0013】図1は、上記固結体の寸法の測定のうち
送信アンテナと受信アンテナ部分を泥水が流れる管路と
の関係と共に示す図であり、(A)は(B)中のBー
B’断面図、(B)は(A)中のAーA’断面図であ
る。
【0014】土砂の固結体を含む水が流れる鋼管SPの
途中に、強化プラスチックを素材とする円筒形状の電気
絶縁性の管路PPが接合されている。この鋼管SPは、
図6に示した給排水系統においてシールド掘進機内に延
長される排水管や、給水管に該当する。絶縁管路PPの
外周面に沿って、4個の送信アンテナT1,T2,T
3,T4が接着剤層を介在させながらこの外周面上に固
定される。
【0015】送信アンテナT1〜T4のそれぞれに絶縁
管PPの中心軸を介在させながら対向するように、4個
の受信アンテナR1,R2,R3,R4が接着層を介在
させながら外周面上に固定されている。隣接する送信ア
ンテナT1〜T4と、受信アンテナR1〜R4とは、フ
ェライトなどの電波吸収体を素材とする遮蔽体SHによ
って、絶縁管路PPの外部では互いに電気的に遮蔽され
ている。
【0016】送信アンテナT1〜T4と、受信アンテナ
R1〜R4のそれぞれは、同一の構造を有している。す
なわち、送信アンテナT1で代表して図2(A)の平面
図とそのBーB’断面図である同図(B)に示すよう
に、4弗化エチレン(TFE)などを素材する誘電体基
板21の上に、銅などの金属を素材とする2等辺三角形
の金属平板22a,22bがそれぞれの頂点を対向させ
ながら貼着されたダブレットアンテナの構造を呈してい
る。誘電体基板21は、絶縁管PPの外周面上に間隙を
形成することなく接着固定されるように、この外周面と
同一の曲率半径で湾曲している。送信アンテナT1で代
表される各アンテナは、それぞれの誘電体基板の短辺側
を図1の絶縁管PPの円周方向に沿って配列させながら
その外周面上に固定される。
【0017】金属平板22a,22bのそれぞれは、誘
電体基板21内に形成された開口内を通過するフィーダ
(給電線)を介して、図3の送信スイッチ回路13に接
続される。このダブレットアンテナの更なる詳細につい
ては、必要に応じて、本出願人が先に出願した実用新案
登録願の明細書(実公平3ー14807 号公報、実公平 4ー
11375 号公報)などを参照されたい。
【0018】図3を参照すれば、データプロセッサ11
は、送信スイッチ回路13と受信スイッチ回路14にス
イッチ選択指令を発することにより、送信器12を送信
アンテナT1に接続すると共に、受信器15を受信アン
テナR1に接続する。データプロセッサ11は、この送
受信アンテナの接続が終了すると、タイミング制御回路
16を起動する。
【0019】起動されたタイミング制御回路16は、図
4の波形図に例示するような一定周期Tの送信タイミン
グ信号を送信器12に繰り返し供給すると共に、この送
信タイミング信号から一定値τずつ遅延時間が累積的に
増加してゆくストローブパルスを受信器15に供給す
る。送信器12からは、図4の波形図に例示するように
送信タイミング・パルスに同期して、ピークレベルが一
定で半値幅3nsec 程度の鋭い送信パルスが出力され
る。この送信パルスは、送信アンテナT1から絶縁管路
PP内に放射され、泥水中を伝播した送信パルスは、受
信アンテナR1に受信される。
【0020】受信アンテナR1の受信パルスは、受信ス
イッチ回路14を通して受信器15に供給され、タイミ
ング制御回路16から供給されるストローブパルスに同
期してサンプリングされ、次の受信パルスが出現するま
での期間、すなわち送信タイミング信号の周期Tに等し
い期間にわたってホールドされる。この結果、受信パル
スは、その時間軸がT/τ倍だけ伸長されながら受信さ
れることになる。このサンプルホールド方式に基づく時
間軸伸長を利用したパルスレーダの動作の更なる詳細に
ついては、必要に応じて、本出願人が先に特許出願した
「接岸速度計」と題する特許出願の明細書( 特公平7ー
78537 号公報) などを参照されたい。
【0021】データプロセッサ11は、送信アンテナT
1と受信アンテナR1の対を用いた所定回数にわたるパ
ルスの送受信が終了すると、受信器15から時間軸が伸
長された受信パルスを受取る。引き続き、データプロセ
ッサ11は、送信スイッチ回路13と受信スイッチ回路
14にスイッチ選択の変更指令を発することにより、送
信器12を送信アンテナT1からT2に接続変更すると
共に、受信器15を受信アンテナR1からR2に接続変
更したのち、タイミング制御回路16を起動する。
【0022】起動されたタイミング制御回路16は、送
信アンテナT1と受信アンテナR1を用いた行ったパル
スの送受信の場合と同様に、送信タイミング・パルスと
ストローブパルスのそれぞれを送信器12と受信器15
に供給する。送信器12から一定周期で出力される送信
パルスは、送信アンテナT2から絶縁管路PP内に放射
され、泥水中を伝播した送信パルスは、受信アンテナR
2に受信され、ストローブパルスに同期してサンプルホ
ールドされる。
【0023】データプロセッサ11は、送信アンテナT
2と受信アンテナR2の対を用いた所定回数にわたるパ
ルスの送受信が終了すると、受信器15から時間軸が伸
長された受信パルスを受取り、送信器12を送信アンテ
ナT2からT3に接続変更すると共に、受信器15を受
信アンテナR2からR3に接続変更したのち、タイミン
グ制御回路16を起動する。以下同様にして、送信アン
テナ4と受信アンテナR4とを用いてパルスの送受信と
サンプルホールドに基づく受信パルスの時間軸の伸長が
行われる。
【0024】データプロセッサ11は、受信器15から
受取った受信パルスの振幅vを検出する。この受信パル
スの振幅vの検出に際しては、4対の送受信アンテナを
用いることにより、互いに 90 o と、180 o と、270 o
の角度を保って交差する4種類の伝播経路について得ら
れた受信パルスの振幅Vについて空間的な平均処理が行
われる。データプロセッサ11は、このようにして得た
受信パルスの空間平均的な振幅vから電波の透過率Kを
算定し、この算定した電波の透過率Kから泥水中の土砂
の固結体の寸法を算定する。以下、電波の透過率Kと土
砂の固結体の寸法との関係について説明する。
【0025】図1に示した送受信アンテナの対におい
て、送信アンテナT1から放射される電波の振幅をE
t、受信アンテナR1に受信される電波の振幅をErと
し、電波の透過率Kを次式で近似する。
【0026】ただし、 A:送信アンテナT1から泥水の表面まで伝播する際に
送信アンテナと絶縁管路PPとの界面及び絶縁管路と泥
水との界面で反射されることによって生ずる反射損失 B:泥水中の土砂の固結体で散乱されることによって生
じる散乱損失 C:泥水中の微小な粒子に吸収されることによって生じ
る吸収損失 D:泥水の表面から受信アンテナR1まで伝播する際に
泥水の表面と絶縁管路PPとの界面及び絶縁管路PPと
泥水との界面で反射されることによって生ずる反射損失 L:送信アンテナから放射された電波が拡散することに
よって生ずる拡散損失
【0027】拡散損失Lについては、電波の波長をλ、
絶縁管路PPの直径をdとし、次式で近似する。 電波の波長λが 1.0 m、絶縁管路の直径dが0.1 m の場
合には、拡散損失Lは−18dBとなる。また、本発明者の
経験に基づけば、絶縁管路の直径dが0.1 m の場合に
は、各損失項は次のような範囲の値であると予想され
る。 A≒C≒−20dB、−10dB≦D≦−3 dB
【0028】水の複素誘電率をε1 、土砂の固結体の複
素誘電率をε2 、その形状を半径aの球状体で近似すれ
ば、レーレー散乱の散乱断面積σは次式で与えられる。 ただし、ABS( ) は( )中の数値の絶対値を表す記
号、λは電波の波長である。
【0029】電波の周波数をfとすれば、(3)式か
ら、次式が得られる。 電波の伝播経路内に存在する固結体の直径が全てaで、
これが全部でn個存在するものとすれば、散乱損失Bは
次式で近似される。
【0030】また、固結体の空間密度ρ(Kg/m3 )は、
次式で近似される。 (6)式を(5)式に代入することにより、次式が得ら
れる。
【0031】Etを 10 vとした場合、真水について
は、B=0dB、D=−3dBと近似すれば、K=−61dBと
なり、これからEr≒9mvを得る。散乱を生じさせる
固結体が存在せず、吸収を生じさせる微小な粒子のみが
高密度で存在する泥水についてはB=0dB、D=−10dB
と近似すれば、K=−68dBとなり、これからEr≒4 m
vを得る。散乱を生じさせる固結体と吸収を生じさせる
微小な粒子とが共に高密度で存在する泥水については、
B=−20dB、D=−10dBと近似すれば、K=−88dBとな
り、これからEr≒0.4 mvを得る。このような大きさ
の範囲の受信電界は、十分に実用的な値である。
【0032】(7)式から、電波の周波数fを固定し、
散乱損失Bの大きさに応じて変化する電波の透過率K、
この実施例では、送信パルスの振幅を一定値に固定した
場合の受信パルスの振幅vを検出することにより、泥水
中の固結体の大きさaを知ることができる。パルスに含
まれる電波の周波数成分fを一定に保った場合の受信パ
ルスの振幅(mv)と、泥水中の固結体の直径aとの関
係の一例を図5に示す。図5中のパラメータである固結
体の空間密度ρを図6に例示したγ線密度計などの電波
の送受信以外の適宜な方法を利用して測定することによ
り、固結体の大きさaを分離して測定できる。
【0033】上述した土砂の固結体の密度ρの測定は、
管路内を流れる泥水と固結体とが混在した固液混合流体
にガンマ線や中性子線などの放射線を照射し、その反射
量や透過量を測定すると共に、これを一定値に保つよう
に、ことなどによって実現できる。この放射線を利用し
た密度の測定方法については、必要に応じて、平成4年
6月に開催された第27回土質工学研究発表会において講
演番号799,800 として発表された「土の締固め管理のた
めの非破壊試験方法(その11) 、 (その12) 」と題する
田中貢氏らの研究論文や、土木技術資料34ー11(1992)の
pp20〜21に掲載された「建設技術Q&A」の内容などを
参照されたい。
【0034】受信パルスの振幅から図5の曲線によって
算定される土砂の固結体の直径aと、水との分離作業箇
所において実測される土砂の固結体の直径との関係は、
掘削作業の初期に実験的に対応付けておく。すなわち、
投棄対象の土砂を水から分離する地上の作業現場で土砂
の固結体の直径を実測し、この実測値が図5の曲線から
算定される土砂の固結体の直径に一致するように、図5
の曲線の較正を予め行っておく。
【0035】この較正に際しては、掘進機のカッターの
ビットの伸縮長、カッターの回転速度などを変化させて
泥水中の土砂の固結体の直径を意図的に変化させる。こ
のような較正は、掘削箇所と泥水からの分離箇所の距離
が短い掘削開始時に行われるため、操作量の変更とこれ
に伴う結果の検出との間の時間差に基づく誤差は小さ
い。
【0036】以上、検出精度を高めるため、サンプルホ
ールドに基づく時間軸伸長を伴うパルスレーダの場合を
例示した。しかしながら、精度の多少の低下が許容でき
る場合には、時間軸伸長を行わない通常のパルスレーダ
を適用できる。
【0037】また、パルスレーダの場合を例示したが、
これに限定されず、受信電波のレベルを測定できるもの
でありさえすれば、正弦波をバースト状あるいは連続的
に送受信するようなものであってもよい。
【0038】また、絶縁管路の外周面にそって4対の送
受信アンテナを配置する構成を例示したが、この対数と
しては、3対、2対、1対などこれよりも少ない個数、
あるいは4対よりも多い適宜な個数を選択できる。
【0039】更に、送受信アンテナとして広帯域なダブ
レットアンテナを使用する構成を例示したが、これに替
えて、他の適宜な形態の送受信アンテナを適用できる。
【0040】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
わる泥水シールド掘進装置は、管路内を流れる固液混合
流体中に電波を伝播させ、この伝播損失を測定すること
によって固体の大きさを測定する送受信手段と算定手段
と、掘削状態変更手段とを備える構成であるから、目視
では困難な混合された固体の大きさの的確な検出が可能
になり、この検出された固結体の大きさを所定の範囲に
保つように掘削又は泥水の給排水の状態を変更すること
で高能率の掘削作業を実施できるという効果が奏され
る。
【0041】特に、この送受波手段を泥水シールド掘進
機の内部やその後方のトンネル内など掘削現場に極く近
い管路の途中に設置でき、測定結果が短時間のうちに掘
削現場にフィードバックされることにより安定なフィー
ドバック系が形成されるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係わる泥水シールド掘進機
の送受信手段を構成する送受信アンテナの部分を測定対
象の泥水が流れる管路と共に示す断面図である。
【図2】上記実施例送受信アンテナの構造を例示する
平面図(A)と断面図(B)である。
【図3】上記実施例の送受信手段と算定手段の構成を示
すブロック図である。
【図4】上記実施例の送受信手段の動作を説明するため
の波形図である。
【図5】上記実施例の送受信手段と算定手段によって測
定される水中の土砂の固結体の直径と受信パルスの振幅
との関係の一例を示す概念図である。
【図6】泥水シールド掘削工法の給排水系統の典型的な
一例を示す系統図である。
【符号の説明】
T1〜T4 送信アンテナ R1〜R4 受信アンテナ SH 電波遮蔽体 SP 鋼管 PP 絶縁管 11 データプロセッサ 12 送信器 13 送信スイッチ回路 14 受信スイッチ回路 15 受信器 16 タイミング制御回路 21 誘電体基板 22a,22b 金属平板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野津 俊光 東京都日野市多摩平6ー22ー12 (56)参考文献 特開 平7−260711(JP,A) 特開 平3−293495(JP,A) 特開 平7−224588(JP,A) 特開 平4−366750(JP,A) 特開 昭64−15634(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 22/00 - 22/04 E21D 1/00 - 9/14

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シールド掘進機の先端部分て削り取られた
    土砂の固結体とこの土砂の固結体を後方の地上部分まで
    搬送するための泥水とから成る固液混合流体が流れる管
    路内に電波を送信し、前記固液混合流体中を伝播した電
    波を受信する電波の送受信手段と、 この電波の送受信手段が受信した電波のレベルから前記
    固液混合流体中の固結体の大きさを算定する手段と、この算定された固結体の大きさを所定の範囲に保つよう
    に掘削又は泥水の給排水の状態を変更する手段と を備え
    たことを特徴とする泥水シールド掘進装置
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記固液混合流体中の固体の空間密度を測定する放射線
    密度計を更に備えたことを特徴とする泥水シールド掘進
    装置
  3. 【請求項3】請求項1において、 前記固液混合流体中の固体の空間密度はほぼ一定値に保
    たれることを特徴とする泥水シールド掘進装置
  4. 【請求項4】請求項1又は3のいずれかにおいて、 前記電波の送受信手段は、前記管路の外周面に沿って複
    数配置されたことを特徴とする泥水シールド掘進装置
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