JP3506268B2 - 電子血圧計 - Google Patents

電子血圧計

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JP3506268B2
JP3506268B2 JP07608194A JP7608194A JP3506268B2 JP 3506268 B2 JP3506268 B2 JP 3506268B2 JP 07608194 A JP07608194 A JP 07608194A JP 7608194 A JP7608194 A JP 7608194A JP 3506268 B2 JP3506268 B2 JP 3506268B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、拍動に同期したカフ下
の血管内容積変化の立ち上がりポイント検出して血圧
を測定する電子血圧計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】カフを用いて計測部位の血管を阻血し
て、拍動に伴うカフ下の血管容積変化を検出して血圧を
計測する場合、直接検出することはできないのでカフ下
の血管容積変化により2次的に変化する信号をとらえる
必要がある。カフ圧に重畳する微小な変化を検出する方
式がオシロメトリック方式と呼ばれる。また、カフ下に
近赤外の送受光素子を設けカフ下の血液による吸光及び
反射による光量の変化を検出する方式が光電容積脈波法
と呼ばれる。また、カフ下に通電用と電圧検出用の電極
を設け、微小な交流電流を流し検出電極により電圧を検
出することによりカフ下の血液による生体インピーダン
スの変化を検出する方式をインピーダンス法と呼ばれて
いる。
【0003】これらの方式で検出される信号には、カフ
及び生体のコンプライアンスによる遅れにより、体動,
減圧,減圧ストップによる圧力系の変化に基づく低い周
波数成分が含まれている。また、交流増幅器を用いて脈
波を検出する場合には、0.5Hz程度から16Hz程
度(通常最高脈拍数は100拍/分であるので第10高
調波まで取るとして)までのバンドパスフィルタが必要
となるが、このフィルタのセットリング時間は2秒と比
較的長いため、体動等により増幅器のダイナミックレン
ジをオーバするような信号が入力されると、より低周波
の成分が混入される場合が多くなる。
【0004】また、カフ末梢側にての血流の検出による
血圧測定には、すぼめられた血管を通過する血流により
2次的に発生する血管壁およびその周辺組織の振動によ
り発生するコロトコフ音の発生・消滅により血圧を計測
するコロトコフ法と、ドプラープローブにより血流の発
生を検出して、収縮期血圧を計測するドプラー法があ
る。これらの方式に用いる信号は、カフの布ずれやゴム
管の擦過音の周波数帯域と重なっており、これらのアー
チファクトとの弁別が難しい。
【0005】これに対処するために脈拍との同期性を利
用して、心臓の収縮のタイミングのみに信号を検出し、
その他のタイミングでは信号を検出しないようにしてい
る。一般的には、カフ圧力に重畳しているカフ下の血管
容積変化による脈波信号が使用される。心臓の収縮開始
ポイントが容積変化の立ち上がりポイント(脈波の立ち
上がりポイント)に一致するので、このポイントを信号
の検出開始ポイントとしており、このポイントの検出は
ノイズ弁別ひいては計測安定性の上で、重要事項であ
る。
【0006】カフ下の容積変化の抽出は、前記2次的な
信号の大きさを検出する場合が一般的で、通常は振幅の
計測を行っている。振幅を検出する場合には、心臓が収
縮を開始してから収縮が終了するまでの血管の容積変化
を検出する必要があり、拍動による容積変化の立ち上が
りポイントからピークポイントまでの変化量を検出する
ことになる。従来は、検出信号を微分し、プラスでしき
い値以上のポイントをカフ下の血管内容積変化の立ち上
がりポイントとするか、交流増幅器を用いる場合には、
交流増幅器のバイアスレベルである仮想アースレベル
か、または、この電位以上の固定レベルを信号が横切っ
たポイントを立ち上がりポイントとしていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、立ち上
がりポイントは、前記低い周波数信号に修飾されて変化
が小さくなると、ピークポイントに較べ検出が難しくな
る。また、容積変化より比較的高い商用電源からのハム
周波数成分等の影響が重なると、さらに検出が難しくな
る。すなわち、体動や減圧に起因した低い周波数の信号
が混入すると、カフ下の血管容積変化の立ち上がりポイ
ントの変化が小さくなり、微分値がしきい値以上になら
ず検出ができない場合がある。また、比較的高い周波数
のノイズ信号(ハムノイズ)が含まれた場合には、誤認
識を行う欠点がある。
【0008】 また、交流増幅器を用いた場合には、用
いるバンドパスフィルタのセットリング時間により脈波
の仮想アースレベルが変動して、立ち上がりポイントが
正しく認識できない場合がある。本発明は、前記従来の
欠点を除去し、体動や減圧に起因した低い周波数の信号
の混入によっても、血管容積変化の立ち上がりポイント
を正確に検出して、正確な血圧の測定を行う電子血圧計
を提供する。
【0009】
【0010】
【0011】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
、本発明の電子血圧計は、カフを用いて測定部位の血
管を阻血し、拍動に伴うカフ下の血管の容積変化を検出
して血圧を計測する電子血圧計であって、カフ圧力信号
低い周波数成分を検出するための比較的長い周期の第
1サンプリング手段と、容積変化を計測するためのより
短い周期の第2サンプリング手段と、前記第1サンプリ
ング手段でサンプリングした信号の1次微分値と、前記
第1サンプリング手段のサンプリングポイントを起点と
してそれに続く前記第2サンプリング手段でサンプリン
グした信号の1次微分値とを計算し、前記第2サンプリ
ング手段でサンプリングした信号の1次微分値がプラス
であって、前記第2サンプリング手段で得た信号の1次
微分値から前記第1サンプリング手段でサンプリングし
た信号の1次微分値を引いた差分値が所定値以上であっ
た場合に、前記サンプリングポイントを脈波振幅検出の
基準ポイントと判定する判定手段とを備えることを特徴
とする。
【0012】 又、カフを用いて測定部位の血管を阻血
し、カフ末梢側の血流を検出して血圧を計測する電子血
圧計であって、カフ圧力信号の低い周波数成分を検出す
るための比較的長い周期の第1サンプリング手段と、容
積変化を計測するためのより短い周期の第2サンプリン
グ手段と、前記第1サンプリング手段でサンプリングし
た信号の1次微分値と、前記第1サンプリング手段のサ
ンプリングポイントを起点としてそれに続く前記第2サ
ンプリング手段でサンプリングした信号の1次微分値と
計算し、前記第2サンプリング手段でサンプリングし
た信号の1次微分値がプラスであって、前記第2サンプ
リング手段でサンプリングした信号の1次微分値から前
記第1のサンプリング手段でサンプリングした信号の1
次微分値を引いた差が所定値以上であった場合に、前記
サンプリングポイントをカフ末梢側の血流の検出を開始
する開始ポイントと判定する判定手段とを備えることを
特徴とする。
【0013】
【作用】サンプリング周期の長いサンプリングにて、体
動や減圧動作により発生する低い周波数成分をもった
フ圧力信号を、比較的高い周波数成分(ハムノイズ等)
に影響されずに検出することにより、検出しようとする
カフ下の血管容積変化信号が重畳しているベースの信号
の変化の認識を行う。この変化(傾き)を基準の傾きと
して、こんどは、血管容積変化の信号が検出できるサン
プリング周期にて検出した信号の傾きの大きさで、立ち
上がりポイントの検出を行うことにより、信頼性の高い
容積変化の立ち上がりポイントの検出を行う。この立ち
上がりポイントを基準点として血管容積変化信号の振幅
を計測することで、信頼性の高い容積信号の大きさの検
出が行え、この大きさの変化を観測して計測するオシロ
メトリック法の血圧計の制度の向上及び昇圧時の最高血
圧予測精度の向上を可能とし、また、この立ち上がりポ
イントにて心臓の収縮開始ポイントの正確な認識ができ
ることにより、カフ抹消側の血流を計測して血圧を測定
する場合のノイズ弁別用の血流信号認識許可ゲートのオ
ープンタイミングを正確に認識できるため、抹消側の血
流を使用して血圧を計測するコロトコフ法、ドプラー法
の血圧の計測精度の向上を可能とする。
【0014】
【実施例】以下、図面にしたがって本発明の一実施例を
詳細に説明する。図1は、本実施例の電子血圧計の構成
を示すブロック図である。ここで、本実施例では、カフ
振動脈波を血圧測定のための制御信号として、コロトコ
フ音(以下、K音)に基づき最高血圧及び最低血圧を測
定する電子血圧計の例を説明する。しかしながら、本願
発明はこれに限定されず、カフ振動脈波に基づき最高血
圧及び最低血圧を測定する電子血圧計であってもよい。
【0015】以下、本実施例の電子血圧計での血圧計測
の制御について説明する。 <加圧制御>開始スイッチ14が投入されると、CPU
6にCPUリセット信号と計測開始信号とが入力され、
CPU6は圧力検出部100及びK音検出部200の電
源を立ち上げる。引き続いて圧力のゼロセットを行う。
そして、CPU6はバルブ駆動回路12中の保持用の駆
動回路12aをONするために信号線18をL(ロー)
レベルに、また駆動用の回路12bをOFFするために
信号線19をH(ハイ)レベルにする。これにより、保
持用の電流で排気バルブ10を閉じた後に、加圧ポンプ
9を駆動してカフの加圧を開始する。
【0016】(カフ振動脈波の検出)カフを加圧しなが
ら、圧力検出部100はカフ圧の検出を行い増幅器4で
増幅され、A/D変換部5でカフ振動脈波の検出を行う
比較的短いサンプリング周期(ほぼ25ms)で信号が
サンプリングされ、デジタル信号に変換され、CPU6
に入力される。また、信号に含まれる低い周波数成分を
検出するためには、25msでサンプリングされた信号
から更に比較的長いサンプリング周期(ほぼ100m
s)でサンプリングしたデジタル値を用いる。CPU6
に入力された圧力信号は、CPU6内のRAM6bに蓄
積される。ここで比較的短いサンプリング周期をほぼ2
5msとしたのは、短すぎるとサンプリング時のデータ
の蓄積に時間を費やし、長すぎると分解能の低下をもた
らすためである。
【0017】図2に、本実施例の血管容積変化の立上が
りポイント検出の手順のフローチャートを示す。まず、
ステップS21では、短い周期でサンプリングした圧力
値(P1)の微分値dP1/dtを計算する。本例では、
短い周期(25ms)でサンプリングしたデータにおい
て処理を行う現時点でサンプリングした圧力値と1回前
(25ms前)にサンプリングした圧力値との差分(Δ
1 )を計算する。ここで、単位サンプリング間隔(2
5ms)を微分の単位時間とみなすと、微分値は、dP
1/dt(=ΔP1)となる。ステップS22で、圧力値
が上昇(dP1/dt>0)か否かが判定され、上昇で
ない場合は何もせずにリターンする。
【0018】上昇の場合はステップS23に進んで、長
い周期でサンプリングした圧力値(P2)の微分値dP2
/dtを計算する。本例では、長い周期(100ms)
でサンプリングしたデータも処理を行う1回前(25m
s前)にサンプリングした圧力値と5回前(100+2
5ms前)にサンプリングした圧力値との差分(ΔP
2 )をとり、単位サンプリング間隔(25ms)を微分
の単位時間とした時の微分値dP2/dt(=ΔP2
4)を計算する。ステップS24でdP1/dt−dP2
/dt(=ΔP1−ΔP2/4)を計算し、ステップS2
5でdP1/dt−dP2/dtの値が所定値(α)より
大きいか否かが判定される。
【0019】(dP1/dt−dP2/dt)≦αの場合
は、何もせずにリターンする。(dP1/dt−dP2
dt)>αの場合は、ステップS26で短い周期の1回
前のサンプリングポイント(本例では、25ms前)を
立上がりポイントとして記憶して、リターンする。この
立上がりポイントが、カフ振動脈波の基準ポイントある
いはコロトコフ認識の開始ポイントとして使用されるた
めに、正確な血圧測定が可能となる。
【0020】上記フローチャートに従って、本例では、
125ms前の値(現在より5つの前に検出した値)と
25ms前の値(現在より1つ前の値)との差分より2
5msあたりの変化量が計算され、現在の値が25ms
前の値(現在より1つ前の値)より大きかった場合に、
この値から前記25msあたりの変化量が減算され、こ
の値が規定量以上に大きかった場合には、現在より1つ
前のポイントをカフ振動脈波の立ち上がりポイントとす
る。
【0021】図3に、本実施例の血管容積変化の立上が
りポイント検出例を示す。図3の(a)は圧力上昇中で
のポイント検出例、図3の(b)は圧力下降中でのポイ
ント検出例、図3の(c)は圧力の変化が無い場合での
ポイント検出例である。引き続き25ms毎のA/D変
換値を検出してRAM6bに記憶し、前回値と比較し、
最大値の更新が3回行われなかったことで最大値を求
め、このポイントをピークポイントとし、先に求めた立
ち上がりポイントとの差を振幅として記憶する。また、
500msごとの信号をカフ圧力値表示用のカフ圧力値
とする。以上の様に、入力信号はカフ圧信号とカフ下の
血管の容積変化(カフ振動脈波信号)とに分離され、カ
フ圧力信号は処理されてLCD7に数値表示される。一
方、カフ振動脈波信号は振幅が検出され、CPU6内部
のRAM6bに記録される。
【0022】CPU6は記録されたカフ振動脈波の振幅
の変化を観察し、徐々に大きくなりピークを迎えてやが
て徐々に小さくなる変化を検出すると、最高血圧に近い
カフ圧力に到ったと解釈し、通常の血圧計測と同じよう
に、最高血圧+30mmHg程度をカフ加圧目標値とし
て設定し、カフ圧力値がこの目標値に達したらポンプ9
をストップさせる。
【0023】<減圧時の血圧測定制御> (加圧不足の判定)まず、前記昇圧時と同様の処理によ
り、圧力検出部100からの信号に基づきカフ下の血管
容積の変化を低い周波数成分より分離し、脈波の立ち上
がりポイントの検出を行う。また、カフの末梢側に配置
されたマイク2よりの信号は、K音増幅部8により増幅
され、CPU6に内蔵されたA/D変換器6によりデジ
タル信号に変換されて、前記検出された立ち上がりポイ
ントよりK音認識が開始され、規定の時間だけK音の検
出が続行される。K音信号の検出は、例えば、検出され
た信号の最大値とK音認識のしきい値とが比較され、し
きい値以上であった場合にK音信号が入力されたと認識
する。
【0024】ポンプ9がストップし、減圧がストップし
た時点でK音が確認された場合には加圧不足と判定し、
最初の加圧目標値に30mmHgを加算した値を新たな
加圧目標値として再加圧される。 (減圧制御)K音が認識されなかった場合は、CPU6
は、CPU6内部のROM6cに予め記憶されている現
在のカフ圧力値に対応したバルブ開放時間を設定し、設
定された時間だけ信号線19をHレベルにして排気バル
ブ10を開け、急速減圧を行う。引続き、動圧を含めた
圧力に打ち勝つよう大きな駆動電流を供給するために、
信号線18をLレベルにし、駆動用回路をONし、さら
に、信号線19をLレベルにして保持用回路をONさせ
てから、信号線18をHレベルにして減圧をストップす
る。
【0025】圧力検出部100からの信号から前記同様
の方式でカフ振動脈波を認識し、前記同様の方式でそれ
に同期しているK音信号を、脈波立ち上がり時間から所
定時間のK音信号認識時間を設けてチェックする。前回
の減圧目標値と実際の減圧圧力が比較され、現在のカフ
圧力値に対応したバルブ開放時間をCPU6内部のRO
M6cからピックアップし、前記差分とCPU6内部の
ROM6dに予め記憶されたカフ圧力値に対応した補正
係数を乗算した値を加減算し、結果を次回のバルブ開時
間に設定して、減圧が行われる。K音信号が確認される
まで、減圧と減圧ストップおよびカフ振動脈波検出とK
音チェックを繰り返す。
【0026】(最高血圧の判定)K音が減圧の2ステッ
プで連続検出されたら、最初に検出されたステップのカ
フ圧力を収縮期圧(最高血圧)とする。 (最低血圧の判定)さらに、圧力検出部100からの信
号によりカフ振動脈波を認識し、それに同期しているK
音信号をチェックして、K音信号の消滅を確認する。K
音が減圧の2ステップで連続して消滅したのが検出され
たら、最後にK音が検出されたステップのカフ圧力を拡
張期圧(最低血圧)とする。
【0027】<急速排気>拡張期圧が検出できたら、C
PU6は信号線19をHレベルにして排気バルブの保持
電流をOFFにし、排気バルブを開けてカフ圧を大気圧
まで減圧する。 <測定値表示>CPU6は検出したK音の周期より脈拍
数を計算して、LCD7に収縮期圧、拡張期圧、脈拍数
を数値表示する。
【0028】図4に、カフ振動脈波の認識に基づく本実
施例の電子血圧計の以上の制御手順を簡単なフローチャ
ートで示す。尚、図2と図4の手順はCPU6内に格納
されており、独立してCPU6で実行されて、図2の手
順で得られた立上がりポイントは図4の手順で利用され
る。まず、ステップS41で加圧を開始し、前述のよう
にカフ振動脈波から最高血圧付近が判定されるまで続
け、ステップS42で最高血圧付近が判定されると、ス
テップS43に進んで、更に30mmHg程加圧した時
点で加圧を中止する。ステップS44では、この時点で
K音の認識を行い、K音の認識があると加圧不足と判定
してステップS43に戻り、更に30mHg程加圧を行
う。
【0029】K音の認識が無いと正常加圧と判定して、
ステップS46で拍に同期した一定の減圧量の階段状の
減圧を開始し、ステップS47では2減圧ステップにて
連続してK音が認識されるかをチェックし、あればステ
ップS48で前のK音の検出時点の圧力を最高血圧とす
る。次に、ステップS49では2回連続した減圧ステッ
プにてK音の消滅を判定し、あればステップS50で最
後のK音の検出時点の圧力を最低血圧とする。
【0030】血圧測定が終了すると、ステップS51で
急速減圧を行い、ステップS52で最高血圧や最低血圧
等を表示する。尚、実施例の最初でも述べた如く、本実
施例で説明した電子血圧計の血圧測定方式や構成は本発
明の一例であって、本発明の血管容積変化の立上がりポ
イント検出方法が適用されるものであれば、小児用,成
人用などどのような血圧計でもよく、特にカフと血圧計
本体が一体化された一体型電子血圧計に好ましく適用さ
れる。
【0031】
【発明の効果】本発明により、体動や減圧に起因した低
い周波数の信号の混入によっても、血管容積変化の立ち
上がりポイントを正確に検出して、正確な血圧の測定を
行う電子血圧計を提供できる。本発明によれば、カフ下
の血管容積変化の大きさを正確に検出でき、又カフ抹消
側の血流を正確な検出許可ゲートによりノイズ弁別して
認識できることにより、オシロメトリック法、又はコロ
トコフ法、ドプラーの血圧計に適用することにより、高
信頼性をもった血圧の測定を行う電子血圧計を提供でき
る。又、加圧過程にての血管容積変化の検出に適用する
ことにより、確度の高い最高血圧の予測が行え、必要以
上に加圧することがない負担の小さい血圧計を提供でき
る。
【0032】すなわち、従来の方法では、体動,減圧に
起因した低い周波数の信号が混入すると、カフ下の血管
容積変化の立ち上がりポイントの変化が小さくなり、微
分値がしきい値以上にならず立ち上がりポイントの検出
ミスが発生していた。また、比較的高い周波数のノイズ
(ハムノイズ等)が信号に混入した場合、誤検出が発生
していた。また、交流増幅器を用いた場合には、用いる
バンドパスフィルタのセットリング時間により出力信号
が変動し、立ち上がりポイントが正しく認識できない場
合があった。本発明により、前記不都合点の改善が行
え、正確なカフ下の血管容積脈波の変化の立ち上がりポ
イントの検出が行えることにより、正確な振幅の検出や
K音の認識が行え、血圧計、特にカフと血圧計本体とが
一体化された一体型電子血圧計の精度の信頼性が向上す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の電子血圧計の構成を示すブロック図
である。
【図2】本実施例の電子血圧計で使用される血管容積変
化の立上がりポイント検出方法の手順を示すフローチャ
ートである。
【図3】本実施例の電子血圧計で使用される血管容積変
化の立上がりポイント検出方法による検出の数例を示す
図である。
【図4】本実施例の電子血圧計の測定手順の概略を示す
フローチャートである。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−19135(JP,A) 特開 平2−277435(JP,A) 特開 昭63−49133(JP,A) 実開 昭60−128605(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 5/022

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カフを用いて測定部位の血管を阻血し、
    拍動に伴うカフ下の血管の容積変化を検出して血圧を計
    測する電子血圧計であって、カフ圧力信号の 低い周波数成分を検出するための比較的
    長い周期の第1サンプリング手段と、 容積変化を計測するためのより短い周期の第2サンプリ
    ング手段と、 前記第1サンプリング手段でサンプリングした信号の1
    次微分値と、前記第1サンプリング手段のサンプリング
    ポイントを起点としてそれに続く前記第2サンプリング
    手段でサンプリングした信号の1次微分値とを計算し
    前記第2サンプリング手段でサンプリングした信号の1
    次微分値がプラスであって、前記第2サンプリング手段
    で得た信号の1次微分値から前記第1サンプリング手段
    でサンプリングした信号の1次微分値を引いた差分値が
    所定値以上であった場合に、前記サンプリングポイント
    を脈波振幅検出の基準ポイントと判定する判定手段とを
    備えることを特徴とする電子血圧計。
  2. 【請求項2】 カフを用いて測定部位の血管を阻血し、
    カフ末梢側の血流を検出して血圧を計測する電子血圧計
    であって、カフ圧力信号の 低い周波数成分を検出するための比較的
    長い周期の第1サンプリング手段と、 容積変化を計測するためのより短い周期の第2サンプリ
    ング手段と、 前記第1サンプリング手段でサンプリングした信号の1
    次微分値と、前記第1サンプリング手段のサンプリング
    ポイントを起点としてそれに続く前記第2サンプリング
    手段でサンプリングした信号の1次微分値とを計算し
    前記第2サンプリング手段でサンプリングした信号の1
    次微分値がプラスであって、前記第2サンプリング手段
    でサンプリングした信号の1次微分値から前記第1のサ
    ンプリング手段でサンプリングした信号の1次微分値を
    引いた差が所定値以上であった場合に、前記サンプリン
    グポイントをカフ末梢側の血流の検出を開始する開始ポ
    イントと判定する判定手段とを備えることを特徴とする
    電子血圧計。
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Cited By (1)

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