JP3503384B2 - 地球形状計測装置 - Google Patents

地球形状計測装置

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JP3503384B2
JP3503384B2 JP00487197A JP487197A JP3503384B2 JP 3503384 B2 JP3503384 B2 JP 3503384B2 JP 00487197 A JP00487197 A JP 00487197A JP 487197 A JP487197 A JP 487197A JP 3503384 B2 JP3503384 B2 JP 3503384B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は通常回転楕円体に
近似される地球や月や惑星表面の形状を実測して、単一
の座標系上の座標位置として数値化することにより地球
や月や惑星の長径、短径や偏平度合い、大陸間の距離及
び地球表面の起伏、建造物や道路等の位置等の形状を定
量化し、表面全体の地形情報を生成する地球形状計測装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図15は従来の地球形状計測方法を説明
するための図であり、図において12は地球、13は回
転楕円体、45aは第1の北極付近の点A1、45bは
第2の北極付近の点A2、46aは第1の赤道付近の点
B1、46bは第2の赤道付近の点B2、47aは第1
の2地点間の距離L1、47bは第2の2地点間の距離
L2、48aは第1の地球中心と2地点の成す角度θ
1、48bは第2の地球中心と2地点の成す角度θ2で
あり、L1はA1−A2間の距離、L2はB1−B2間
の距離、θ1は地球中心とA1,A2の成す角、θ2は
地球中心とB1,B2の成す角である。初期の地球形状
測定においては地球12を回転楕円体13と同一と見な
して、子午線の長さを赤道から北極まで、例えば緯度一
度ごとに測ることにより地球形状を測定していた。緯度
はその地点での鉛直線と赤道面とのなす角なので、図に
おいてθ1=θ2となる時にL1がL2よりも小さけれ
ば赤道付近の方が曲率半径が小さいことがわかる。地球
表面の一地点の緯度を知るには、その地点の天頂と赤道
との間の角度を測る。赤道の方向を測るのは難しいの
で、赤緯が既知の恒星が子午線を通過するときにその星
と天頂との間の角度、すなわち天頂距離を測定する。経
度を知るには地球12が自転していることを利用して、
まず経度ゼロの地点を定め、ある星がその地点での子午
線を通過する時刻を測り、次にその同じ星が測定地点で
子午線を通過する時刻を知ることにより両者の差から経
度を求める。なお実際には地球12は回転楕円体13の
上に表面の大小規模の起伏が加わった形状をしており、
各国で地形図を作成する場合には、回転楕円体13の寸
法値を仮定して準拠楕円体と称して地球形状の基本とし
ている。
【0003】図16は従来の地球形状計測装置のひとつ
である衛星三角測量装置を示す図であり、図において1
2は地球、34は測地衛星、35aは第1の基準点、3
5bは第2の基準点、36はカメラ、37は測地点であ
る。
【0004】次に原理について図17を用いて説明す
る。図17は衛星三角測量の原理図であり、図において
12は地球、34は測地衛星、38は測地衛星の軌道、
39は距離が既知の直線、40は距離が未知の直線、4
1は時刻t1における測地衛星の位置s1、42は時刻
t2における測地衛星の位置s2、35aは第1の基準
点A、35bは第2の基準点B、37は測定点Xであ
る。測地衛星34は暗いながらも太陽光を反射している
のでカメラで測地衛星34を捕らえることができる。図
示していないタイミング装置によって、背景の星の位置
と比較して観測時刻における測地衛星34の赤経と赤緯
とを決めることができる。位置座標が既知の2地点即ち
第1の基準点A35aと第2の基準点B35bから測地
点X37の位置を決める場合、図において測地衛星34
がS1の位置において、第1の基準点A35a、第2の
基準点B35b、測定点X37で同時観測をすることに
より、AS1、BS1、XS1の方向が決まる。ABの
長さは既知であるから、3角形ABS1が決まる。次に
測地衛星34がS2の位置において、再度同時観測をす
れば、測地点X37の位置はXS1とXS2の交点とし
て幾何学的に決まるので測地点X37の位置座標がわか
る。この原理を繰り返し実施することにより地球表面各
地の相対位置を計測することにより地球形状を計測す
る。
【0005】図18は従来の別の地球形状計測装置のひ
とつである空中三角測量装置を示す図である。図におい
て43は航空機、36はカメラ、31は対空標識、44
はカメラの視野範囲、12は地球である。図において航
空機43に搭載したカメラ36で地表の空中写真を撮影
し、異なる位置から撮像した同一地域の複数の空中写真
の重複部分を立体視することにより標高計算をする。標
高計算においては写真の視野範囲内の相対的な高度差が
わかるだけなので、予め地上に位置座標既知の対空標識
31を設置し、空中写真を撮像するカメラの視野範囲4
4にこの対空標識31を撮影しておき、標高計算の基準
として使用する。
【0006】図19は従来の別の地球形状計測装置のひ
とつを示す図である。図において6は観測衛星、9は高
度計、12は地球である。図において観測衛星6に搭載
した高度計9で地上と観測衛星6の間の距離を測定す
る。上記高度計9としては地上に向かってレーザ光を発
信し、反射波を受信するまでの時間を測定するレーザレ
ーダが知られている。観測衛星6の軌道は解析的に把握
できるので地球表面の位置と標高が測定可能となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】扁平楕円形状が西洋梨
状に変形したような地球表面形状を定量的に把握するこ
とは地球物理の多くの現象解明に役立つ重要なテーマで
あり、また測地学においても地球表面形状を単一の座標
系上できめ細かく測定することが課題となっていた。こ
れに対して従来の地球形状計測装置では地上で測定機を
用いて計測する場合には測定機を設置した地点の位置は
高精度で測定可能であるが、それ以外の場所は計測でき
ないため、地球表面の起伏を3次元情報として定量化で
きなかった。また測定点数を増やすに応じて設備や機器
の必要数量が増加するため、地球表面全域のデータを取
得するには膨大なコストと労力がかかるという課題があ
った。また測定機設置場所確保が難しいため地球表面を
網羅するデータ量を取得するのは困難であった。また極
地域や未開地域等では計測設備が導入できないため計測
できない領域が残るという課題があった。
【0008】また地上の相対距離既知の2点間距離基準
として他の1点の位置を計測する従来の三角測量では海
洋を挟むほど長距離の測定はできないため、異なる大陸
同士の2点間距離や大陸と島国間の2点間距離が測定で
きず大陸間や島国の相対位置が決定できないという課題
があった。
【0009】また鉛直方向を基準とする測定方法では、
鉱床の存在等に起因する重力の偏りのために鉛直方向自
体が場所に依存して異方性をもつので安定した基準にな
らないという課題があった。
【0010】また観測衛星や航空機から空中三角測量す
る際に、撮像機の視線方向の絶対角度が測定できず、角
度変化は測定できるが基準座標系における角度が決定で
きないため、地球形状の絶対値測量ができないという課
題があった。
【0011】また空中三角測量のように互いに異なる位
置から撮像された画像データの視差を利用した立体視に
より標高を解析する手段では、1画面内の相対的な標高
差のみを計算するため、当該画面内に位置と標高が既知
の対空標識がないと、絶対座標がわからないという課題
があった。
【0012】また高度計による計測の場合、照射するビ
ームが広い場合は地表の平均的高度は計測可能だが小規
模な起伏に対応した高分解能測定はできず、逆に照射す
るビームを狭く絞ると地球表面全域のデータを取得する
ための軌道間隔が狭まり過ぎるため、適正軌道を飛行す
る衛星の実現が難しくなり、かつ衛星の寿命範囲内に地
球表面全域を網羅するのが困難なため、高精度で地表観
測を実施することができないという課題があった。
【0013】また地球自転を時刻決定の基準として経度
を測定すると地球自転軸の運動に伴う自転速度の変動に
より時刻絶対精度が不十分になるという課題があった。
また衛星は秒速数kmで飛翔するため時刻精度が悪いと
位置精度が高くできないという課題があった。
【0014】また地球の楕円形状を定式化した楕円体が
複数提案されており、各国で採用している楕円体が異な
り、長半径で1kmに及ぶ相違があるので、地図の相対
位置合わせをしたくても、単一座標系で位置合わせする
基準が得られないという課題があった。
【0015】また地球表面全域に亘りデータ取得するの
は膨大な時間と労力を要するため実現が難しく、更に過
去のデータと比較可能な状態でデータ保管する装置がな
いため、データを複数回取得して統計処理をしたり地球
規模の経年変化現象を捉えることが難しいという課題が
あった。また測定技術の進歩に伴いデータを更新する場
合、その都度膨大なデータを取得し直す必要があり実現
性に難点があった。
【0016】また航空機や衛星からの測定による場合、
航空機や衛星の揺れや姿勢変動があっても関連情報が残
っていないので後で補正処理する手段がないという課題
があった。特にラインセンサを用いて画像を取得する場
合、全ての撮像タイミングにおける衛星の位置や姿勢情
報がわからないので、撮像中に衛星の姿勢変動が起こる
と画像の幾何歪が補正不能となり解消不能の誤差要因に
なるという課題があった。
【0017】また熱帯から亜熱帯地方にかけての赤道付
近や、北極と南極付近の極地方は地球形状を把握する上
で重要な地域であるが、従来衛星画像データを立体視す
る装置では光学センサを用いていたため、雲に覆われた
地域や太陽光反射の少ない高緯度から極地方にかけては
実用に耐えるデータを取得できないという課題があっ
た。
【0018】また立体視する上で特徴点の見つけにくい
海洋や砂漠地域の高度データを取得できないという課題
があった。
【0019】また画像データの視差で標高絶対値を算出
するには、搭載する衛星や航空機の揺れや位置測定誤差
及び視線方向の角度誤差の影響が大きいため、算出結果
の誤差が大きすぎて実用に耐えないという課題があっ
た。
【0020】そのため地球形状を単一座標系上で地球表
面全域に亘り3次元情報として定量化でき、かつ膨大な
計測データを効果的に収集、維持、管理可能な地球形状
計測装置が待望されていた。
【0021】この発明は上記のような課題を改善するた
めになされたものであり、宇宙から見た地球表面画像デ
ータを利用することにより地球表面全域を3次元情報と
して定量化できる地球形状計測装置を提供する。
【0022】また単一座標系上で各国地図を数十m程度
の精度で整合した地形図を生成可能な地球形状計測装置
を提供する。
【0023】また観測衛星及び撮像機の視線方向の基準
座標系に対する絶対角度を測定可能とし、地球形状の絶
対値測量が可能な地球形状計測装置を提供する。
【0024】また地上に設備がなくても宇宙から見た画
像データだけで計測可能なので人間活動の及ばない地域
のデータもくまなく計測可能である。
【0025】また一式の装置を構築すればその他の地上
設備が必要なく、しかも処理を大部分自動化できるので
膨大なデータを処理可能な地球形状計測装置を提供す
る。
【0026】また航法衛星を運用している単一の座標系
により地球表面位置座標を計測できる地球形状計測装置
を提供する。
【0027】また周波数安定度の高く相互調整された原
子時計を用いて時刻管理するので時間と場所によらず共
通の時刻基準で計測可能な地球形状計測装置を提供す
る。
【0028】また幾何学的特徴のみを用いて標高を解析
するので局地的な重力偏差の影響を受けない地球形状計
測装置を提供する。
【0029】また位置座標既知の2点からの三角測量の
原理で地表を測定するので地表面の絶対座標を測定可能
な地球形状計測装置を提供する。
【0030】また画像データ、撮像位置、角度の情報を
データベース化することにより異なる撮像機で取得した
データを地球形状解析機で処理可能となるため、複数の
衛星を利用可能となり、地球全域の膨大な観測データを
取得可能な地球形状計測装置を提供する。
【0031】また時刻、位置、角度の測定精度を向上
し、かつ値を校正手段を講じることで地球規模に対して
十分高い精度の地球形状計測装置を提供する。
【0032】また画像データに撮像タイミングの時刻歴
を添付しており、撮像時刻における衛星位置と視線方向
情報を検証できるので、姿勢変動を補正可能な地球形状
計測装置を提供する。
【0033】またマイクロ波を用いた合成開口レーダに
よれば雲に覆われたり太陽光照射のない地域の画像取得
が可能なため、地球楕円形状を特徴的に示す赤道付近や
極地方の地形データを効果的に取得可能な地球形状計測
装置を提供する。
【0034】また発射したレーザの反射波が到達するま
での時間を測定して距離を測定する高度計の測定データ
をデータベースに記録することにより海や砂漠等広範囲
に渡り特徴物がなく平坦な地域の形状を観測できるとと
もに、陸域においても広範囲の平均的標高を把握できる
ので地球概略形状を把握するのに有効な地球形状計測装
置を提供する。
【0035】
【課題を解決するための手段】第1の発明による地球形
状計測装置は地球表面を指向する撮像機、時計、信号処
理回路、アンテナ、航法衛星信号受信機を具備する観測
衛星、画像データと時刻情報、及び地球形状データを記
録するデータベース、及び航法衛星とにより構成したも
のである。
【0036】また観測衛星に撮像機を搭載し、撮像機の
視線方向と鉛直方向とが成す角度が互いに異なる複数の
観測衛星で取得した地球上の同一場所の画像の組を整合
させ、衛星位置座標と視線方向及び視差を利用して地球
表面の位置及び標高を解析するものである。
【0037】また航法衛星の信号を受信するアンテナを
3個以上と航法衛星信号受信機を具備し、航法衛星で採
用する座標系上の位置座標を明確に測定し、3点または
それ以上のアンテナ位置座標から撮像機の視線方向を角
度データとして換算するものである。
【0038】また時刻安定度の高い時計を用いて航法衛
星と観測衛星の間で時刻管理し、かつ画像データと衛星
位置データ、視線方向の角度データを互いに時刻管理し
たものである。
【0039】また、第2の発明による地球形状計測装置
は地球表面を指向する撮像機、時計、信号処理回路、ア
ンテナ、航法衛星信号受信機を具備する観測衛星、画像
データと時刻情報、及び地球形状データを記録するデー
タベース、及び航法衛星とにより構成し、観測衛星上に
3個設定したアンテナ3点以上の位置座標から撮像機の
視線方向を角度データとして換算することは実施の形態
1と同様であるが、上記撮像機として視線方向と鉛直方
向とが成す角度が互いに異なる複数の撮像機を有しかつ
互いに異なる撮像機で取得した地球上の同一場所の画像
の組を整合させ、衛星位置座標と視線方向及び視差を利
用して地球表面の位置及び標高を解析するものである。
【0040】また、第3の発明による地球形状計測装置
は地球表面を指向する撮像機、時計、信号処理回路、ア
ンテナ、航法衛星信号受信機を具備する観測衛星、画像
データと時刻情報、及び地球形状データを記録するデー
タベース、及び航法衛星とにより構成し、観測衛星上に
3個設定したアンテナ3点以上の位置座標から撮像機の
視線方向を角度データとして換算することは実施の形態
1と同様であるが、撮像機の視線方向変更機を具備し、
視線方向と鉛直方向とが成す角度が互いに異なる位置で
取得した地球上の同一場所の画像の組を整合させ、衛星
位置座標と視線方向及び視差を利用して地球表面の標高
を解析するものである。
【0041】また、第4の発明による地球形状計測装置
は地球表面を指向する撮像機、時計、信号処理回路、ア
ンテナ、航法衛星信号受信機を具備する観測衛星、画像
データと時刻情報、及び地球形状データを記録するデー
タベース、及び航法衛星とにより構成し、観測衛星上に
3個設定したアンテナ3点以上の位置座標から撮像機の
視線方向を角度データとして換算することは実施の形態
1と同様であるが、観測衛星の姿勢を変更する姿勢変更
機を具備し、視線方向と鉛直方向とが成す角度が互いに
異なる姿勢で取得した地球上の同一場所の画像の組を整
合させ、衛星位置座標と視線方向及び視差を利用して地
球表面の標高を解析するものである。
【0042】また、第5の発明による地球形状計測装置
は撮像機としてイメージングレーダを用いたものであ
る。
【0043】また、第6の発明による地球形状計測装置
は高度計を具備したものである。
【0044】また、第7の発明による地球形状計測装置
は信号処理部において全ての撮像タイミングの時刻を画
像データに付加して地上に伝送し、画像データと共にデ
ータベースに記録したものである。
【0045】また、第8の発明による地球形状計測装置
は地球表面に予め航法衛星により位置座標計測済みの対
空標識を設置し、地球形状データベースに位置座標を記
録したものである。
【0046】また、第9の発明による地球形状計測装置
は観測衛星が計算機を具備し、軌道上でアンテナ3点の
位置座標から撮像機の視線方向を角度データとして換算
するものである。
【0047】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1を示す構
成図であり、図において1aは地球表面を指向する第1
の撮像機、1bは撮像機の視線方向と鉛直方向とが成す
角度が第1の撮像機1aと異なる第2の撮像機、2aは
第1の時計、2bは上記第1の時計2bと時刻合わせし
た第2の時計、3は航法衛星信号受信機、4aは航法衛
星の信号を受信する第1のアンテナ、4bは第2のアン
テナ、4cは第3のアンテナ、4dは第4のアンテナ、
4eは第5のアンテナ、4fは第6のアンテナ、5は信
号処理回路、6aは上記第1の撮像機1aで地球表面を
撮像可能な軌道を飛行する第1の観測衛星、6bは上記
第2の撮像機1bで地球表面を撮像可能な軌道を飛行す
る第2の観測衛星、7は地球表面位置座標データ、画像
データ及び観測衛星の位置データと角度データを時刻情
報と共に記録するデータベース、10は地上局、11は
航法衛星、12は地球であり、上記第1の観測衛星6a
は第1の撮像機1a、第1の時計2a、航法衛星信号受
信機3、第1のアンテナ4a、第2のアンテナ4b、第
3のアンテナ4c、信号処理回路5を搭載し、また第2
の観測衛星6bは第2の撮像機1b、第2の時計2b、
航法衛星信号受信機3、第5のアンテナ4d、第6のア
ンテナ4e、第7のアンテナ4f、信号処理回路5を搭
載している。
【0048】図において第1の観測衛星6aの中で、第
1の撮像機1aは第1の時計2aの発生する撮像タイミ
ング信号に応じて地球12の表面を撮像し、画像データ
を信号処理回路5に送信する。また第1の時計2aは撮
像タイミング信号を発生した時刻情報を信号処理回路5
に送信する。一方航法衛星信号受信機3は第1の時計2
aの発生するタイミング信号に応じて第1のアンテナ4
a、第2のアンテナ4b、第3のアンテナ4cによりそ
れぞれその時刻の衛星の位置情報を航法衛星11から受
信して信号処理回路5に送信する。信号処理回路5では
受信した時刻情報、画像データ、位置データに識別情報
等の付帯情報を付加した後に地上に伝送可能なフォーマ
ットに処理し、図示されていない送信機を介して地上局
10に伝送する。図示していないデータ中継衛星を介し
ても伝送可能であることはいうまでもない。なお第1の
時計2aで生成するタイミング信号は撮像タイミングと
位置情報取得タイミングの2通りであるが、相互の時刻
が正確に記録されていれば互いに同期している必要はな
く、それぞれの時刻情報が信号処理回路5において対応
する画像データまたは位置データと共に記録される。ま
た撮像タイミングは画像取得を開始するタイミングと撮
像を繰り返すインターバルに基づき第1の時計2aにお
いて設定される。また位置情報取得タイミングは地球表
面位置座標を解析する際に要求される位置精度を満足す
るのに十分な頻度で第1の時計2aにおいて設定され
る。
【0049】第2の観測衛星6bの中でも同様にして第
2の時計2bの時刻情報、第2の撮像機1bの画像デー
タ、位置データ及び付帯情報を地上に送信する。次に地
上局10では図示していない受信機で伝送された情報を
受信し、データベースに記録する。データベース7では
画像データ、位置データ、角度データ及び付帯情報を記
録管理する。この際角度データは、観測衛星6に搭載さ
れた3箇所のアンテナの存在する3点の位置座標に基づ
き3点の存在する平面の法線方向ベクトルを求めて算出
する。また第1の撮像機1aで取得した画像データと第
2の撮像機1bで取得した画像データの中から地球上の
同一場所の画像データの組を抽出し、地球形状解析機で
画像データの組の中の対応する場所の位置合わせをして
整合させ、衛星位置座標と視線方向及び視差を利用して
地球表面の標高を解析し、地球表面位置座標として数値
化した結果を識別情報等の付帯情報を付加した後にデー
タベースに記録する。
【0050】次に原理について図2を用いて説明する。
図2は地球の形状とこの発明の実施の形態1における衛
星軌道の模式図であり、図において6aは第1の観測衛
星、6bは第2の観測衛星、11は航法衛星、12は地
球、13は回転楕円体、14aは第1の撮像機の視線、
14bは第2の撮像機の視線、15aは第1の観測衛星
の軌道、15bは第2の観測衛星の軌道、16は航法衛
星の軌道である。本発明ではこの回転楕円体13を地球
形状計測の基準にせず、また地球重力を測定の基準にせ
ず地球12の形状を測定するために、地球外部の位置で
ある宇宙からの三角測量により地球形状計測を行う。観
測衛星や航法衛星自体が地球重力の影響により軌道決定
されているが、航法衛星は軌道高度2000km程度の
高い高度を飛翔しているので元々重力の偏りの影響が小
さく、更に例えば米国のグローバルポジショニング装置
のように十分に影響補正処理を施された装置では、地球
重力変動の影響を受けずに位置座標を確定することがで
きる。従って例えばグローバルポジショニング装置で採
用しているWorld Geodetic Syste
m84と呼ばれる測地座標系を用いて、地球形状を単一
座標系の上で測定し、位置座標を決定することが可能に
なる。第1の観測衛星6aと第2の観測衛星6bの位置
座標は複数の航法衛星11の信号に基づき航法衛星11
で採用する座標系上の位置座標が決定する。位置精度を
向上する具体例については後述する。なお衛星の位置座
標は軌道方向に沿って時々刻々変わるので、時刻合わせ
した精度の高い時計を用いて時刻管理することが不可欠
になる。そこで時計としては水晶時計のような原子時計
を基準発振源とすることで十分精度の高い時刻管理を実
施する。なお第1の観測衛星の軌道15aと第2の観測
衛星の軌道15bは同一である必要はなく、例えば軌道
高度や軌道傾斜角が異なっていてもよい。
【0051】次に画像立体視による標高抽出の原理につ
いて図3を用いて説明する。図3は撮像機としてライン
センサを用いた光学センサを用いた場合の、立体視の視
差に基づく標高抽出の原理を示す図である。図において
12は地球、14aは第1の撮像機の視線、14bは第
2の撮像機の視線、17aは第1の観測衛星の位置A、
17bは第2の観測衛星の位置B、18は視線の交点
C、19はC上の地表の観測対象点D、20aはDを通
る第1の撮像機の視線との平行線、20bはDを通る第
2の撮像機の視線との平行線、21aは第1の撮像機の
画像内のDの位置、21bは第2の撮像機の画像内のD
の位置である。第1の観測衛星の位置A17aと第2の
観測衛星の位置B17bは航法衛星を用いて決定し、角
度θ1とθ2は同一の観測衛星上に具備する3個以上の
アンテナで受信した航法衛星からのデータを用いてアン
テナ位置座標の相対関係を解析して決定する。そこで第
1の撮像機の視線14aと第2の撮像機の視線14bの
両視線の交点C18が決まるので、点A、B、Cが含ま
れる平面上で考えた場合、Cの座標位置が決定し、直線
ABと点Cとの距離Hも決定する。仮に地表の観測対象
点Dの標高と点Cの標高差hが0であれば、点Dは第1
の撮像機の視線14aと第2の撮像機の視線14bの交
点Cと一致するので、画像に投影される点Dの位置は点
A及び点Bと一致するのに対して、実際にhが0でない
場合は画像に投影される点Dの位置はDを通る第1の撮
像機の視線との平行線20aとDを通る第2の撮像機の
視線との平行線20bを通って、それぞれ第1の撮像機
の画像内のDの位置E21a、第2の撮像機の画像内の
Dの位置F21bに撮像されることになる。画像中のA
E間距離x1とAF間距離x2が対地換算距離相当の視
差であり、h=x1/tanθ1+x2/tanθ2と
して標高hを算出できる。なおラインセンサを用いた光
学センサでは視野方向を一定にしたまま衛星進行に応じ
て撮像場所が変わるため、距離AEとAFの距離から標
高hを算出したが、空中写真による立体視の場合には図
におけるACとADの角度差から標高を算出可能とな
る。なお図3では平面幾何学として説明したが、3次元
幾何学においても同様の考え方で立体視による標高抽出
が可能である。上記の如く衛星位置データと視線方向の
角度データであれば、標高算出の基準となる点C18の
位置座標が決定でき、一続きの画像内おいて実際に点D
が撮像されている場所の視差に基づきDの標高を求める
のが本方式の特徴であり、本発明では観測衛星6に搭載
された3箇所のアンテナの存在する3点以上のアンテナ
取付点の相対位置関係を予め地上で測定しておき、任意
の3点の位置座標及び3点の存在する平面の法線方向ベ
クトルを算出して求めた角度データを採用することによ
り標高抽出を可能としている。また4点以上のアンテナ
の情報を利用する場合には、航法衛星信号の受信感度の
劣るデータを削除してもよいし、データを平均化処理等
の統計処理を施して精度向上することも可能となる。
【0052】次にデータベースの具体例について図4を
用いて説明する。図4はデータベースの構造例を示す図
であり、図において7はデータベース、22は画像デー
タ、23は画像ヘッダ、27は各画素データ、24は画
像データブロック、26は位置データブロック、29は
角度データブロック、28はヘッダ、30は衛星位置デ
ータ、33は角度データをそれぞれ示す。
【0053】上記データベース7は画像データブロック
24、位置データブロック26、角度データブロック2
9を具備しており、観測衛星から受信したデータが記録
される。また画像データ22は画像ヘッダ23、ヘッダ
28、各画素データ27により構成され一続きの画像に
関する情報群を示している。ヘッダ28には時刻情報が
含まれているのでヘッダ28を参照すれば各画素データ
27と位置データ30及び角度データ33の対応がつ
く。この際位置データと角度データの取得頻度は観測衛
星の振動具合や標高解析精度の要求レベルによって任意
に設定可能なので、必ずしも画像データと位置データ及
び角度データがヘッダ28を介して1対1対応する必要
はない。
【0054】
【0055】次に航法衛星を用いて観測衛星の位置を精
度よく決定する例について図5を用いて説明する。図5
は複数の航法衛星データを利用して位置精度を向上する
方法例を示す図であり、図において6は観測衛星、11
aは第1の航法衛星、11bは第2の航法衛星、11c
は第3の航法衛星、11dは第4の航法衛星、10は地
上局、12は地球をそれぞれ示す。航法衛星11の位置
は正確に決定されるので、宇宙空間の観測衛星6の位置
を決定するためには3台の異なる航法衛星11a、11
b、11cからの航法信号を受信して距離がわかればよ
い。更に航法衛星からの信号を受信するまでの信号伝搬
時間おくれによる誤差の影響をなくすために航法衛星1
1dからの信号を受信すれば、各航法衛星の軌道がわか
っているので時刻毎の航法衛星の相対位置がわかり、位
置精度がよくなる。更に航法衛星からの信号が伝搬して
くる間の電離層による影響等をなくすために、地上局1
0の位置座標は予め精度よく測定しておくことが可能な
ので、特定時刻における観測衛星6と地上局10の位置
を航法衛星11a、11b、11c、11dからの信号
により計測し、地上局の位置座標を基準として差分によ
り観測衛星6の位置座標を求めれば、更に位置精度がよ
くなる。
【0056】実施の形態2. 図6はこの発明の実施の形態2を示す構成図であり、図
において1aは地球表面を指向する第1の撮像機、1b
は撮像機の視線方向と鉛直方向とが成す角度が上記第1
の撮像機1aと異なる第2の撮像機、2は時計、3は航
法衛星信号受信機、4aは航法衛星の信号を受信する第
1のアンテナ、4bは第2のアンテナ、4cは第3のア
ンテナ、5は信号処理回路、6は上記撮像機1で地球表
面をくまなく撮像可能な軌道を飛行する観測衛星、7は
画像データ及び観測衛星の位置と角度データを時刻情報
と共に記録するデータベース、10は地上局、11は航
法衛星、12は地球である。
【0057】図において第1の観測衛星6の中で、第1
の撮像機1a及び第2の撮像機1bは時計2の発生する
撮像タイミング信号に応じて地球12の表面を撮像し、
画像データを信号処理回路5に送信する。また時計2は
撮像タイミング信号を発生した時刻情報を信号処理回路
5に送信する。航法衛星信号受信機3は時計2の発生す
るタイミング信号に応じて第1のアンテナ4a、第2の
アンテナ4b、第3のアンテナ4cによりそれぞれその
時刻の衛星の位置情報を航法衛星11から受信して信号
処理回路5に送信する。信号処理回路5では受信した時
刻情報、画像データ、位置データ、角度データに識別情
報等の付帯情報を付加した後に地上に伝送可能なフォー
マットに処理し、図示されていない送信機を介して地上
局10に伝送する。この際角度データは、観測衛星6に
搭載された3箇所のアンテナの存在する3点以上の位置
座標に基づき3点の存在する平面の法線方向ベクトルを
求めて算出する。伝送後の処理については実施の形態1
と同様である。
【0058】実施の形態3. 図7はこの発明の実施の形態3を示す構成図であり、図
において1は地球表面を指向する撮像機、2は時計、3
は航法衛星信号受信機、4aは航法衛星の信号を受信す
る第1のアンテナ、4bは第2のアンテナ、4cは第3
のアンテナ、5は信号処理回路、6は上記撮像機1で地
球表面をくまなく撮像可能な軌道を飛行する観測衛星、
7は画像データ及び観測衛星の位置データと角度データ
を時刻情報と共に記録するデータベース、10は地上
局、11は航法衛星、12は地球、28は視野方向変更
機であり、視野方向変更機28としては衛星進行方向と
直交する軸回りに回動する駆動機構により撮像機全体を
回動させることにより視野方向と鉛直方向とが成す角度
を変更可能となる。また視野方向変更用の反射鏡付きの
回動機構を撮像機の視野方向に設置しても同様に視野方
向変更可能となる。上記視野方向変更機28を動作して
地球上の同一場所を複数回撮像すれば互いに異なる方向
から見た同一場所の画像データの組ができるので、実施
形態1と同様にして地球形状を解析可能となる。その他
の動作は実施形態と同様である。
【0059】 図8はこの発明の実施の形態4を示す構
成図であり、図において1は地球表面を指向する撮像
機、2は時計、3は航法衛星信号受信機、4aは航法衛
星の信号を受信する第1のアンテナ、4bは第2のアン
テナ、4cは第3のアンテナ、5は信号処理回路、6は
上記撮像機1で地球表面をくまなく撮像可能な軌道を飛
行する観測衛星、7は画像データ及び観測衛星の位置デ
ータと角度データを時刻情報と共に記録するデータベー
ス、10は地上局、11は航法衛星、12は地球、41
は観測衛星6の姿勢を変更する姿勢変更機であり、姿勢
変更機41としてはスラスタを噴射する方式やモーメン
タムホイールの回転速度を変更する方式などが可能であ
り、観測衛星6の姿勢が変更された結果として撮像機1
の視線方向と鉛直方向とが成す角度を変更可能となる。
上記姿勢変更機41を動作して地球上の同一場所を複数
回撮像すれば互いに異なる方向から見た同一場所の画像
データの組ができるので、実施形態1と同様にして地球
形状を解析可能となる。その他の動作は実施形態と同
様である。
【0060】実施の形態5. 図9はこの発明の実施の形態5を示す構成図であり、図
において2は時計、3は航法衛星信号受信機、4aは航
法衛星の信号を受信する第1のアンテナ、4bは第2の
アンテナ、4cは第3のアンテナ、5は信号処理回路、
6は観測衛星、7はデータベース、10は地上局、11
は航法衛星、12は地球、8は地球表面を指向するイメ
ージングレーダであり、上記イメージングレーダ8とし
て例えば合成開口レーダを利用すれば、光学的な撮像機
と同様に精密な地球表面画像を取得可能となるので、異
なる複数の方向から取得した地球上同一場所の画像を組
み合わせれば立体視用のペア画像が取得できる。合成開
口レーダの画像にはスペックルノイズと呼ばれるランダ
ム性のノイズが含まれるので、一続きの画像を取得する
際に同一地点を撮像するルック数を複数回にしておく。
次にイメージングレーダ8の初期補正処理において同一
地点の画像を平均処理すればスペックルノイズ除去が可
能となり、画像の濃淡の誤差除去ができる。また合成開
口レーダの画像ではフォアショートニングと呼ばれる歪
が発生するので補正処理を施すことによりイメージング
レーダ8に固有の幾何学的補正を実施する。更に光学的
に撮像した画像と同様に画像の濃淡の特徴に応じて複数
の画像で対応する場所の対応点を整合させる処理ができ
るので、立体視による標高抽出が可能であり、実施形態
1と同様にして地球形状を解析可能となる。その他の動
作は実施形態1と同様である。また同一の観測衛星6上
に異なる方向を指向するイメージングレーダ8を搭載し
て実施形態2と同様の動作が可能である。更にイメージ
ングレーダ8に衛星進行方向に対する視野方向変更機能
を付加することにより、実施形態3と同様の動作が可能
である。更に観測衛星6に姿勢変更機能を付加すること
により、実施形態4と同様の動作が可能である。また立
体視による視差ではなく、複数の画像データを干渉させ
てインターフェログラムを生成することにより、一続き
の画像内の相対的高度差を計測することも可能であり、
データ検証用等の補助データとして使用可能である。
【0061】実施の形態6. 図10はこの発明の実施の形態6を示す構成図であり、
図において1は撮像機、2は時計、3は航法衛星信号受
信機、4aは航法衛星の信号を受信する第1のアンテ
ナ、4bは第2のアンテナ、4cは第3のアンテナ、5
は信号処理回路、6は観測衛星、7はデータベース、1
0は地上局、11は航法衛星、12は地球、9は地球鉛
直方向を指向する高度計であり、高度計9としては例え
ばレーザ光を地表に向けて発射し、地表からの反射光を
検知するまでの時間差を測定して高度を計測するレーザ
レーダを利用する。上記高度計9は時計2の発生する計
測タイミング信号に応じて地表までの高度を計測し、デ
ータを信号処理回路5に伝送する。なお照射するビーム
幅を観測衛星6の隣接軌道間隔と同等に設定すれば地球
表面をくまなくデータ取得できる。衛星進行方向につい
ては衛星進行距離が隣接軌道間隔と同等になる時間間隔
でデータ取得すれば、データを重複なく取得できる。ま
たこの時間間隔よりデータ取得頻度を上げて同一場所の
データ取得回数を増やせばリサンプリングにより衛星進
行方向の分解能を高くできる。信号処理回路5では高度
データを計測したタイミング毎に時刻データを付加した
上で画像データと同様に地上に伝送する。衛星位置デー
タと高度計の指向方向角度データは実施形態1と同様に
データベース7に記録し、時刻を参照して高度データと
位置データを対応付け、地球表面の座標とその高度を解
析し、データベース7に記録する。なお観測衛星6に搭
載された3箇所のアンテナの存在する3点の位置座標に
基づき3点の存在する平面の法線方向ベクトルを求めて
角度データを算出するのは実施の形態1と同様である。
データベースにおけるデータの使用方法としては、起伏
のある陸域では実施形態1、2、3、4による立体視で
解析した位置座標データの方が分解能が高いので高度計
9によるデータは補助的な扱いとなる。一方陸域で広い
範囲に亘り平坦な場所や海洋においては実施形態1、
2、3、4による立体視ではペア画像の中の同一場所を
対応させる整合処理が難しくなり誤差要因が大きくなる
ため高度計9によるデータを優先的に使用する。ひと続
きの画像内部に陸域と海洋域の混在する場所では実施形
態1、2、3、4による立体視によるデータを優先し、
海洋域と陸域の境界領域データにおいて実施形態1、
2、3、4による立体視データと高度計9のデータの不
整合がないことを検証するのに利用する。なおデータベ
ース7には陸域データを含めて高度計9のデータを保存
するので、高度情報概略値のみ知りたい場合に参照して
も役立つ。
【0062】実施の形態7.図11はこの発明の実施の
形態7による画像データを示す構成図であり、ラインセ
ンサ方式の撮像機を例にとり時刻情報を付加する方法を
示している。図において22は画像データ、23は画像
ヘッダ、24はラインデータ、25はラインヘッダ、2
6は同一撮像タイミングのデータ、27は各画素データ
をそれぞれ示す。ラインセンサによる撮像機では衛星進
行方向に対して直行する横一列に複数の画素が並び、横
1列の各画素データを同一撮像タイミングで取得する。
撮像を規定時間間隔で繰り返すと時間進行に応じて衛星
位置が前進するので進行方向の画像が取得でき、2次元
の画像データとなる。画像データ22の構成として画像
ヘッダと各画素データを具備するのは従来の技術と同様
である。本発明においては新たに同一タイミングで取得
した各画素データ27の集合を同一撮像タイミングのデ
ータとし、ラインヘッダ25を付加してラインデータ2
6を構成している。更に画像ヘッダには画像取得年/月
/日だけでなく、撮像を開始した時刻を詳細に記述す
る。例えば40マイクロ秒毎に撮像する撮像機の場合1
マイクロ秒の単位まで時刻を記述する。また各ラインヘ
ッダとして時刻の下3桁程度の数字を記録する。時刻は
単調増加する変数なので桁数の繰り上がりが発生しても
正確な時刻を見失うことはない。図11の例では199
9年7月9日10時20分0.000901秒に撮像を
開始し、約40マイクロ秒毎に撮像する例であるが、時
刻情報を付加するためにデータ量が膨大になっては問題
なので、撮像開始時刻は画像ヘッダに記録し、ラインヘ
ッダにはマイクロ秒オーダの3桁の数字のみ記録した例
である。4列目の撮像時刻は1024マイクロ秒である
が、上1桁を省略しても時刻を見失うことはない。但し
衛星位置データと視線方向の角度データは必ずしも画像
データの撮像と同じ頻度で取得する必要はない。また画
像ヘッダやラインヘッダに、従来の技術で記録されてい
た付帯情報やデータフォーマットを識別する情報及び誤
り訂正信号等を記録してもよいのはいうまでもない。
【0063】実施の形態8.図12はこの発明の実施の
形態8による対空標識の例を示す図であり、図において
1aは第1の撮像機、1bは第2の撮像機、6は観測衛
星、31aは第1の対空標識、31bは第2の対空標
識、31cは第3の対空標識、31dは第4の対空標
識、31eは第5の対空標識、32aは第1の対空標識
群、32bは第2の対空標識群であり、全ての対空標識
31は航法衛星により計測した位置座標を地球形状デー
タベースに記録済みである。上記対空標識31は撮像機
1の地表分解能に対して数倍程度の大きさの円や直線、
斜線で描いた幾何学形状とし撮像した画像を見れば中心
位置が識別可能となっている。更に上記対空標識群32
は上記対空標識31を複数個並べた幾何学形状であり、
図12の例では第1の対空標識31aを基準として、第
2の対空標識31bと第3の対空標識31cが衛星進行
方向と直行方向に並んでおり、第2の対空標識31bと
第3の対空標識31cの距離は撮像機1で取得する画像
の範囲よりやや狭い距離に設定する。同様に第4の対空
標識31dと第5の対空標識31eが衛星進行方向に並
んでおり、第2の対空標識31bと第3の対空標識31
cの距離も撮像機1で取得する画像の範囲よりやや狭い
距離に設定する。第1の対空標識31aが中心に写るよ
うに撮像した画像を見れば、各対空標識の位置座標がわ
かっているので衛星の視線方向の角度を補正可能とな
る。更に図11では同一の観測衛星6上に異なる方向を
指向する複数の撮像機を固定した例を示しているが、同
一撮像タイミングで第1の撮像機1aが第1の対空標識
群32aを、第2の撮像機1bが第2の対空標識群32
bをそれぞれ撮像することにより観測衛星6の熱変形等
に起因する撮像機の視野方向誤差を補正できる。
【0064】次に図13を用いて視線方向の角度を補正
する方法を説明する。図13はラインセンサ方式の撮像
機で取得した画像データに対空標識31が撮像されてい
る模式図であり、画像データが実施形態6による構成に
よる場合の例である。図において22は画像データ、2
3は画像ヘッダ、25はラインヘッダ、31aは第1の
対空標識、31bは第2の対空標識、31cは第3の対
空標識である。観測衛星が第1の対空標識31aを撮像
する時刻を衛星位置データと視線方向の角度データから
求めた計算結果をT1とすると、画像データ22におけ
る対応時刻は画像ヘッダ23とラインヘッダ25の組合
せで対応がつき、図13の例ではT1=t13の位置に
第1の対空標識31aが写っているはずなのに、実際撮
像された時刻はt9なので、角度データに記録された値
には誤差があり、実際には角度データの値よりも衛星進
行方向に傾斜していたことがわかる。また傾斜量も画像
の対地換算距離から換算できるので、対空標識を用いて
視線方向の角度を地上で校正できることになる。更にラ
インセンサが衛星進行方向に対して直行して設定されて
いれば、第1の対空標識31aと第2の対空標識31b
及び第3の対空標識31cは同一タイミングで撮像され
るはずなのに、図11の例ではそれぞれ撮像された時刻
が異なる。このずれ量は画像の対地換算距離を使ってラ
インセンサの傾斜角に換算できるので、対空標識を用い
て視線方向の角度を地上で校正できることになる。
【0065】実施の形態9.図14はこの発明の実施の
形態9を示す構成図であり、図において1は地球表面を
指向する撮像機、2は時計、3は航法衛星信号受信機、
4aは航法衛星の信号を受信する第1のアンテナ、4b
は第2のアンテナ、4cは第3のアンテナ5は信号処理
回路、6は上記撮像機1で地球表面をくまなく撮像可能
な軌道を飛行する観測衛星、7は画像データ及び観測衛
星の位置データと角度データを時刻情報と共に記録する
データベース、10は地上局、11は航法衛星、12は
地球、40は計算機である。図において航法衛星信号受
信機3は時計2の発生するタイミング信号に応じて第1
のアンテナ4a、第2のアンテナ4b、第3のアンテナ
4cによりそれぞれその時刻の衛星の位置情報を航法衛
星11から受信して計算機40に送信する。上記計算機
40は航法衛星信号受信機3から受信した3点の位置座
標に基づき3点の存在する平面の法線方向ベクトルを求
めて角度データを生成し、信号処理回路5に送信する。
信号処理回路5では受信した時計2から受信した時刻情
報、撮像機1から受信した画像データ及び計算機40か
ら受信した位置データに識別情報等の付帯情報を付加し
た後に地上に伝送可能なフォーマットに処理し、図示さ
れていない送信機を介して地上局10に伝送する。その
他の動作は実施形態1と同様である。
【0066】
【発明の効果】第1の発明によれば、宇宙から見た地球
表面画像データを利用することにより地上に測定機を設
置しなくても測定可能なので、地球表面全域を3次元情
報として定量化できるという効果がある。また人間活動
の及ばない地域のデータも計測可能という効果がある。
また一式の設備を構築すればその他の地上設備が必要な
いので低コストで膨大なデータを取得できるという効果
がある。
【0067】また複数の観測衛星の軌道上の位置を測定
し、かつ観測衛星の指向角度方向を位置データから算出
することにより、画像を取得した際の観測衛星の位置と
角度が決定できるので、対空標識等の基準点がなくても
地表面の絶対座標が計測できるという効果がある。また
角度検出機がなくても空中三角測量が可能になるという
効果がある。
【0068】また重力効果を含まない幾何学的な測定方
式なので重力の偏りに影響されず測定可能という効果が
ある。また搭載する撮像機で地球表面をくまなく撮像可
能な軌道を飛行する観測衛星を実現可能で、かつ小規模
な起伏に対応した高分解能測定ができるという効果があ
る。
【0069】また周波数安定度が高く相互調整された原
子時計を用いて時刻管理するので時間と場所によらず共
通の時刻基準で計測可能という効果がある。また地球自
転を時刻基準としないので時刻絶対精度が高く、時刻精
度に起因する誤差が少ない高精度計測ができるという効
果がある。
【0070】また航法衛星を運用している単一の座標系
により地球表面位置座標を計測できるので、各国地図を
統一座標系上で作成可能となるという効果がある。また
各国地図を数十m程度の精度で位置合わせできるという
効果がある。
【0071】また原子時計の採用、航法衛星の利用によ
り時刻、位置の測定精度を向上しているので、地球規模
に対して十分高い精度で計測可能という効果がある。
【0072】また第2の発明によれば、限られた衛星寿
命の期間内で取得できるデータ量が増加するという効果
がある。またデータベースに記録される衛星位置データ
と視線角度データ及び付帯情報の大部分を第1の撮像機
と第2の撮像機で共用できるので、データ量を削減でき
るという効果がある。また標高抽出する際に誤差要因と
なる衛星位置誤差や、位置データから算出した角度デー
タの誤差が相互で同等となり相殺されるため解析精度が
向上するという効果がある。また実施形態1と同様の効
果があることは言うまでもない。
【0073】また第3の発明によれば、地上観測対象を
選択可能となるので、雲に覆われ易くて画像データを取
得しにくい場所のデータを限られた衛星寿命の期間内で
取得しやすいという効果がある。また近接領域内で標高
差が激しく標高抽出誤差が大きい場所は選択的に多くの
データを取得して標高抽出精度を向上できるという効果
がある。また複雑な地形的特徴を持つ場所において3方
向以上の複数方向から撮像した画像を取得することによ
り、各画像の対応点を見つけ易くなるので画像整合誤差
による標高抽出誤差を減少できるという効果がある。ま
た特定の方向から見ると高い山の陰になるような地形が
あっても、別の方向からの立体視データによりデータを
補間できるのでデータの信憑性が高くなるという効果が
ある。また第1の発明と同様の効果があることは言うま
でもない。
【0074】また第4の発明によれば、観測衛星の指向
角度を変更することにより撮像機で観測する地上観測対
象を選択可能となるので、第3の発明と同様に画像デー
タを取得しにくい場所のデータを限られた衛星寿命の期
間内で取得しやすいという効果がある。更に実施形態3
では視野方向変更機により操作した視野角度を別途角度
検出器で測定して、航法衛星による位置データから算出
した角度データを補正する必要があるため、データ処理
が煩雑で角度誤差が大きくなりやすいという課題がある
が、この発明によれば3箇所のアンテナで取得した位置
データは撮像機の視線方向と相対関係が確定するため、
簡単なデータ処理で精度のよい測定が可能になるという
効果がある。また第3の発明と同様の効果があることは
言うまでもない。
【0075】また第5の発明によれば、マイクロ波を用
いたイメージングレーダは画像を雲に遮られる光学的撮
像機と異なり雲を透過して画像データ取得できるので、
熱帯地方や赤道付近の画像データを確実に取得できると
いう効果がある。また光学的撮像機では太陽反射光の少
ない高緯度地方や極地方では画像が暗過ぎて解析に使用
できないのに対してマイクロ波を用いたイメージングレ
ーダは太陽光照射のない地域の画像取得が可能なため、
地球楕円形状を特徴的に示す極地方の地形データを効果
的に取得できるという効果がある。
【0076】また第6の発明によれば、海や砂漠等広範
囲に渡り特徴物がなく平坦な地域の形状を観測できると
いう効果がある。また陸域において広範囲の平均的標高
を把握できるので地球概略形状を把握するのに役立つと
いう効果がある。また海洋のような平坦な地形の場合は
高度計で照射するビームを広くして平均的高度を測定す
れば十分なので、測定対象を限定することにより従来の
高度計が使用可能になるという効果がある。
【0077】また第7の発明によれば、画像の撮像時刻
を正確に把握できるので位置精度高く計測できるという
効果がある。また画像データに全撮像タイミングの時刻
歴を添付しているので、各撮像時刻における衛生位置と
視線方向情報を利用して衛星の揺れや姿勢変動を補正で
きるという効果がある。また周波数安定度の高く相互調
整された原子時計を用いて時刻管理するので時間と場所
によらず共通の時刻基準で計測可能になるという効果が
ある。
【0078】また第8の発明によれば、画像内の位置座
標既知の点として位置、角度を地上で校正できるので地
球規模に対して十分高い精度の計測が可能となるという
効果がある。また画像データに撮像タイミングの時刻歴
を添付しており、撮像時刻における衛星位置と視線方向
情報を校正できるので、撮像機の指向誤差や衛星姿勢変
動を補正できるという効果がある。また対空標識の増加
に伴いデータベースの地上校正点が増加するので、デー
タベースに従来蓄積された画像データを再利用して、従
来以上の高精度でデータを更新できるという効果があ
る。
【0079】また第9の発明によれば、観測衛星の軌道
上で角度データを算出するので、信号処理回路を介して
データを地上送信する段階で時刻情報、画像データ、位
置情報、角度情報が全て揃うため、地上処理設備が簡略
でも立体視処理等の解析処理が可能になるという効果が
ある。更に地上処理設備が簡略でよいので地上処理設備
を低コストで多くの場所に短期に設定可能になるという
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による地球形状計測装置の実施の形
態1を示す構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態1における衛星軌道の
模式図である。
【図3】 この発明による地球形状計測装置の立体視の
視差に基づく標高抽出の原理を示す図である。
【図4】 この発明による地球形状計測装置のデータベ
ースの構成を示す図である。
【図5】 この発明による地球形状計測装置の観測衛星
の絶対位置座標を精度よく決定する方法例を示す図であ
る。
【図6】 この発明による地球形状計測装置の実施の形
態2を示す構成図である。
【図7】 この発明による地球形状計測装置の実施の形
態3を示す構成図である。
【図8】 この発明による地球形状計測装置の実施の形
態4を示す構成図である。
【図9】 この発明による地球形状計測装置の実施の形
態5を示す構成図である。
【図10】 この発明による地球形状計測装置の実施の
形態6を示す構成図である。
【図11】 この発明による地球形状計測装置の実施の
形態7を示す構成図である。
【図12】 この発明による地球形状計測装置の実施の
形態8による対空標識の例を示す図である。
【図13】 この発明による地球形状計測装置の実施の
形態8によって視線方向の角度を補正する方法を説明す
る図である。
【図14】 この発明による地球形状計測装置の実施の
形態9を示す構成図である。
【図15】 従来の地球形状計測装置を示す図である。
【図16】 従来の地球形状計測装置の1例である衛星
三角測量装置を示す図である。
【図17】 従来の地球形状計測装置の1例である衛星
三角測量の原理図である。
【図18】 従来の地球形状計測装置の別の例である空
中三角測量装置を示す図である。
【図19】 従来の地球形状計測装置の別の例を示す図
である。
【符号の説明】
1 撮像機、2 時計、3 航法衛星信号受信機、4
アンテナ、5 信号処理回路、6 観測衛星、7 デー
タベース、8 イメージングレーダ、9 高度計、10
地上局、11 航法衛星、12 地球、13 回転楕
円体、22 画像データ、23 画像ヘッダ、24 画
像データブロック、25 ラインヘッダ、26 位置デ
ータブロック、28 ヘッダ、29 角度データブロッ
ク、31対空標識、32 対空標識群、34 測地衛
星。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01C 11/00 G01C 15/00 101 G01C 15/00 102 G01C 15/00 104 G01S 5/02

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地球表面を指向する撮像機、上記撮像機
    が撮像を実施する時刻を計ってタイミング信号を生成す
    る時計、上記撮像機で取得した画像信号と上記時計が発
    生したタイミング信号発生時刻を対応づけて地上にデー
    タ伝送可能な形態に処理をする信号処理回路、上記時計
    の発生するタイミング信号に応じて航法衛星の位置情報
    を受信するアンテナ、上記アンテナで受信した信号を上
    記信号処理回路に時刻情報と共にデータ送信する航法衛
    星信号受信機を具備し、かつ上記撮像機で地球表面を撮
    像可能な軌道を飛行する観測衛星、上記撮像機で取得し
    た画像データと上記航法衛星信号受信機で取得した位置
    データを上記時計がタイミング信号を発生した時刻情報
    と共に記録し、地球表面の位置座標と共に記録するデー
    タベース、及び電波伝搬時間を利用して距離を測定する
    ための電波を発生する軌道上位置が既知の複数の航法衛
    星とにより構成される地球形状計測装置において、上記
    撮像機の視線方向と鉛直方向とが成す角度が互いに異な
    る複数の観測衛星を有し、かつ上記アンテナとしてそれ
    ぞれの観測衛星上の異なる位置に固定された3個以上の
    アンテナを具備することを特徴とする地球形状計測装
    置。
  2. 【請求項2】 地球表面を指向する撮像機、上記撮像機
    が撮像を実施する時刻を計ってタイミング信号を生成す
    る時計、上記撮像機で取得した画像信号と上記時計が発
    生したタイミング信号発生時刻を対応づけて地上にデー
    タ伝送可能な形態に処理をする信号処理回路、上記時計
    の発生するタイミング信号に応じて航法衛星の位置情報
    を受信するアンテナ、上記アンテナで受信した信号を上
    記信号処理回路に時刻情報と共にデータ送信する航法衛
    星信号受信機を具備し、かつ上記撮像機で地球表面を撮
    像可能な軌道を飛行する観測衛星、上記撮像機で取得し
    た画像データと上記航法衛星信号受信機で取得した位置
    データを上記時計がタイミング信号を発生した時刻情報
    と共に記録し、地球表面の位置座標と共に記録するデー
    タベース、及び電波伝搬時間を利用して距離を測定する
    ための電波を発生する軌道上位置が既知の複数の航法衛
    星とにより構成される地球形状計測装置において、上記
    撮像機として視線方向と鉛直方向とが成す角度が互いに
    異なる複数の撮像機を1台の観測衛星に具備し、かつ上
    記アンテナとして観測衛星上の異なる位置に固定された
    3個以上のアンテナを具備することを特徴とする地球形
    状計測装置。
  3. 【請求項3】 地球表面を指向する撮像機、上記撮像機
    が撮像を実施する時刻を計ってタイミング信号を生成す
    る時計、上記撮像機で取得した画像信号と上記時計が発
    生したタイミング信号発生時刻を対応づけて地上にデー
    タ伝送可能な形態に処理をする信号処理回路、上記時計
    の発生するタイミング信号に応じて航法衛星の位置情報
    を受信するアンテナ、上記アンテナで受信した信号を上
    記信号処理回路に時刻情報と共にデータ送信する航法衛
    星信号受信機を具備し、かつ上記撮像機で地球表面を撮
    像可能な軌道を飛行する観測衛星、上記撮像機で取得し
    た画像データと上記航法衛星信号受信機で取得した位置
    データを上記時計がタイミング信号を発生した時刻情報
    と共に記録し、地球表面の位置座標と共に記録するデー
    タベース、及び電波伝搬時間を利用して距離を測定する
    ための電波を発生する軌道上位置が既知の複数の航法衛
    星とにより構成される地球形状計測装置において、上記
    撮像機を回動して撮像機の視線方向と鉛直方向との成す
    角度を変更する視線方向変更機を具備し、かつ上記アン
    テナとして観測衛星上の異なる位置に固定された3個以
    上のアンテナを具備することを特徴とする地球形状計測
    装置。
  4. 【請求項4】 地球表面を指向する撮像機、上記撮像機
    が撮像を実施する時刻を計ってタイミング信号を生成す
    る時計、上記撮像機で取得した画像信号と上記時計が発
    生したタイミング信号発生時刻を対応づけて地上にデー
    タ伝送可能な形態に処理をする信号処理回路、上記時計
    の発生するタイミング信号に応じて航法衛星の位置情報
    を受信するアンテナ、上記アンテナで受信した信号を上
    記信号処理回路に時刻情報と共にデータ送信する航法衛
    星信号受信機を具備し、かつ上記撮像機で地球表面を撮
    像可能な軌道を飛行する観測衛星、上記撮像機で取得し
    た画像データと上記航法衛星信号受信機で取得した位置
    データを上記時計がタイミング信号を発生した時刻情報
    と共に記録し、地球表面の位置座標と共に記録するデー
    タベース、及び電波伝搬時間を利用して距離を測定する
    ための電波を発生する軌道上位置が既知の複数の航法衛
    星とにより構成される地球形状計測装置において、上記
    観測衛星の地球指向面の法線方向と鉛直方向との成す角
    度を変更する姿勢変更機を具備し、かつ上記アンテナと
    して上記観測衛星上の異なる位置にそれぞれ固定された
    3個以上のアンテナを具備することを特徴とする地球形
    状計測装置。
  5. 【請求項5】 地球形状計測装置において撮像機として
    イメージングレーダを用いたことを特徴とする請求項1
    〜4いずれか記載の地球形状計測装置。
  6. 【請求項6】 地球形状計測装置において地球表面に向
    けて信号を発射して反射信号が到達するまでの伝搬時間
    を用いて地表までの高度を計測する高度計を具備するこ
    とを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の地球形状計
    測装置。
  7. 【請求項7】 地球形状計測装置において信号処理部に
    おいて全ての撮像タイミングの時刻を画像データに付加
    してデータベースに記録することを特徴とする請求項1
    〜4いずれか記載の地球形状計測装置。
  8. 【請求項8】 地球形状計測装置において地球表面上位
    置座標を航法衛星により測定済みの場所に設定した対空
    標識と、上記対空標識の設定場所の位置座標を記録した
    データベースを具備することを特徴とする請求項1〜4
    いずれか記載の地球形状計測装置。
  9. 【請求項9】 地球形状計測装置において、上記観測衛
    星が計算機を具備し、かつ航法衛星信号受信機が3箇所
    のアンテナから取得した3点の位置データを上記計算機
    が解析して慣性空間における3点の相対位置座標に基づ
    き撮像機の指向方向角度を算出し、角度データとして信
    号処理部に送信することを特徴とする請求項1〜4いず
    れか記載の地球形状計測装置。
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