JP3353566B2 - 地球形状計測装置 - Google Patents

地球形状計測装置

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JP3353566B2
JP3353566B2 JP25105595A JP25105595A JP3353566B2 JP 3353566 B2 JP3353566 B2 JP 3353566B2 JP 25105595 A JP25105595 A JP 25105595A JP 25105595 A JP25105595 A JP 25105595A JP 3353566 B2 JP3353566 B2 JP 3353566B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は通常回転楕円体に
近似される地球表面の形状を実測して、単一の座標系上
の座標位置として数値化することにより地球の長径や偏
平度合い、大陸間の距離及び地球表面の起伏等の形状を
定量化し、近似楕円体と実形状の相違を定量化し、地球
表面全体の地形情報を生成する地球形状計測装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】図17は従来の地球形状計測方法を説明
するための図であり、図において12は地球、13は回
転楕円体、91aは第1の北極付近の点A1、91bは
第2の北極付近の点A2、92aは第1の赤道付近の点
B1、92bは第2の赤道付近の点B2、93aは第1
の2地点間の距離L1、93bは第2の2地点間の距離
L2、94aは第1の地球中心と2地点の成す角度θ
1、94bは第2の地球中心と2地点の成す角度θ2で
あり、L1はA1−A2間の距離、L2はB1−B2間
の距離、θ1は地球中心とA1,A2の成す角、θ2は
地球中心とB1,B2の成す角である。初期の地球形状
測定においては地球12を回転楕円体13と同一と見な
して、子午線の長さを赤道から北極まで、例えば緯度一
度ごとに測ることにより地球形状を測定していた。緯度
はその地点での鉛直線と赤道面とのなす角なので、図に
おいてθ1=θ2となる時にL1がL2よりも小さけれ
ば赤道付近の方が曲率半径が小さいことがわかる。地球
表面の一地点の緯度を知るには、その地点の天頂と赤道
との間の角度を測る。赤道の方向を測るのは難しいの
で、赤緯が既知の恒星が子午線を通過するときにその星
と天頂との間の角度、すなわち天頂距離を測定する。経
度を知るには地球12が自転していることを利用して、
まず経度ゼロの地点を定め、ある星がその地点での子午
線を通過する時刻を測り、次にその同じ星が測定地点で
子午線を通過する時刻を知ることにより両者の差から経
度を求める。なお実際には地球12は回転楕円体13の
上に表面の大小規模の起伏が加わった形状をしており、
各国で地形図を作成する場合には、回転楕円体13の寸
法値を仮定して準拠楕円体と称して地球形状の基本とし
ている。
【0003】図18は従来の地球形状計測装置のひとつ
である衛星三角測量装置を示す図であり、図において1
2は地球、34は測地衛星、35aは第1の基準点、3
5bは第2の基準点、36はカメラ、37は測地点であ
る。
【0004】次に原理について図19を用いて説明す
る。図19は衛星三角測量の原理図であり、図において
12は地球、34は測地衛星、38は測地衛星の軌道、
39は距離が既知の直線、40は距離が未知の直線、4
1は時刻t1における測地衛星の位置s1、42は時刻
t2における測地衛星の位置s2、35aは第1の基準
点A、35bは第2の基準点B、37は測定点Xであ
る。測地衛星34は暗いながらも太陽光を反射している
のでカメラで測地衛星34を捕えることができる。図示
していないタイミング装置によって、背景の星の位置と
比較して観測時刻における測地衛星34の赤経と赤緯と
を決めることができる。位置座標が既知の2地点即ち第
1の基準点A35aと第2の基準点B35bから測地点
X37の位置を決める場合、図において測地衛星34が
S1の位置において、第1の基準点A35a、第2の基
準点B35b、測定点X37で同時観測をすることによ
り、AS1、BS1、XS1の方向が決まる。ABの長
さは既知であるから、3角形ABS1が決まる。次に測
地衛星34がS2の位置において、再度同時観測をすれ
ば、測地点X37の位置はXS1とXS2の交点として
幾何学的に決まるので測地点X37の位置座標がわか
る。この原理を繰り返し実施することにより地球表面各
地の相対位置を計測することにより地球形状を計測す
る。
【0005】図20は従来の別の地球形状計測装置のひ
とつである空中三角測量装置を示す図である。図におい
て43は航空機、36はカメラ、31は対空標識、44
はカメラの視野範囲、12は地球である。図において航
空機43に搭載したカメラ36で地表の空中写真を撮影
し、異なる位置から撮像した同一地域の複数の空中写真
の重複部分を立体視することにより標高計算をする。標
高計算においては写真の視野範囲内の相対的な高度差が
わかるだけなので、予め地上に位置座標既知の対空標識
31を設置し、空中写真を撮像するカメラの視野範囲4
4にこの対空標識31を撮影しておき、標高計算の基準
として使用する。
【0006】図21は従来の別の地球形状計測装置のひ
とつを示す図である。図において6は観測衛星、30は
高度計、12は地球である。図において観測衛星6に搭
載した高度計30で地上と観測衛星6の間の距離を測定
する。上記高度計30としては地上に向かってレーザ光
を発信し、反射波を受信するまでの時間を測定するレー
ザレーダが知られている。観測衛星6の軌道は解析的に
把握できるので地球表面の位置と標高が測定可能とな
る。
【0007】次にこの発明による画像データとの対比の
ために、地表画像を撮像する従来の撮像機による画像デ
ータの構造について図22を用いて説明する。図22は
従来のラインセンサ方式による撮像機による画像データ
の構造例を示す図である。図において22は画像デー
タ、23は画像ヘッダ、27は各画素データをそれぞれ
示す。ラインセンサによる撮像機では衛星進行方向に対
して直交する横一列に複数の画素が並び、横1列の各画
素データを同一撮影タイミングで取得する。撮像を規定
時間間隔で繰り返すと時間進行に応じて衛星位置が前進
するので進行方向の画像が取得でき、2次元の画像デー
タが取得できることになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】偏平楕円形状が西洋梨
状に変形したような地球表面形状を定量的に把握するこ
とは地球物理の多くの現象解明に役立つ重要なテーマで
あり、また測地学においても地球表面形状を単一の座標
系上できめ細かく測定することが課題となっていた。こ
れに対して従来の地球形状計測装置では地上で測定機を
用いて計測する場合には測定機を設置した地点の位置は
高精度で測定可能であるが、それ以外の場所は計測でき
ないため、地球表面の起伏を3次元情報として定量化で
きなかった。また測定点数を増やすに応じて設備や機器
の必要数量が増加するため、地球表面全域のデータを取
得するには膨大なコストと労力がかかるという課題があ
った。また測定機設置場所確保が難しいため地球表面を
網羅するデータ量を取得するのは困難であった。また極
地域や未開地域等では計測設備が導入できないため計測
できない領域が残るという課題があった。
【0009】また地上の相対距離既知の2点間距離基準
として他の1点の位置を計測する従来の三角測量では海
洋を挟むほど長距離の測定はできないため、異なる大陸
同士の2点間距離や大陸と島国間の2点間距離が測定で
きず大陸間や島国の相対位置が決定できないという課題
があった。
【0010】鉛直方向を基準とする測定方法では、鉱床
の存在等に起因する重力の偏りのために鉛直方向自体が
場所に依存して異方性をもつので安定した基準にならな
いという課題があった。
【0011】また空中三角測量のように互いに異なる位
置から撮像された画像データの視差を利用した立体視に
より標高を解析する手法では、1画面内の相対的な標高
差のみを計算するため、当該画面内に位置と標高が既知
の対空標識がないと、絶対座標がわからないという課題
があった。
【0012】高度計による計測の場合、照射するビーム
が広い場合は地表の平均的高度は計測可能だが小規模な
起伏に対応した高分解能測定はできず、逆に照射するビ
ームを狭く絞ると地球表面全域のデータを取得するため
の軌道間隔が狭まり過ぎるため、適正軌道を飛行する衛
星の実現が難しくなり、かつ衛星の寿命範囲内に地球表
面全域を網羅するのが困難なため、高精度で地球観測を
実施することができないという課題があった。
【0013】また地球自転を時刻決定の基準として経度
を測定すると地球自転軸の運動に伴う自転速度の変動に
より時刻絶対精度が不十分になるという課題があった。
また衛星は秒速数kmで飛翔するため時刻精度が悪いと
位置精度が高くできないという課題があった。
【0014】地球の楕円形状を定式化した楕円体が複数
提案されており、各国で採用している楕円体が異なり、
長半径で1kmに及ぶ相違があるので、地図の相対位置
合わせをしたくても、単一座標系で位置合わせをする基
準が得られないという課題がった。
【0015】また地球表面全域に亘りデータ取得するの
は膨大な時間と労力を要するため実現が難しく、更に過
去のデータと比較可能な状態でデータ保管する装置がな
いため、データを複数回取得して統計処理をしたり地球
規模の経年変化現象を捉えることが難しいという課題が
あった。また測定技術の進歩に伴いデータを更新する場
合、その都度膨大なデータを取得し直す必要があり実現
性に難点があった。
【0016】航空機や衛星からの測定による場合、航空
機や衛星の揺れや姿勢変動があっても関連情報が残って
いないので後で補正処理する手段がないという課題があ
った。特にラインセンサを用いて画像を取得する場合、
全ての撮像タイミングにおける衛星の位置や姿勢情報が
わからないので、撮像中に衛星の姿勢変動が起こると画
像の幾何歪が補正不能となり解消不能の誤差要因になる
という課題があった。
【0017】また熱帯から亜熱帯地方にかけての赤道付
近や、北極と南極付近の極地方は地球形状を把握する上
で重要な地域であるが、従来衛星画像データを立体視す
る装置では光学センサを用いていたため、雲に覆われた
地域や太陽光反射の少ない高緯度から極地方にかけては
実用に耐えるデータを取得できないという課題があっ
た。
【0018】立体視する上で特徴点の見つけにくい海洋
や砂漠地域の高度データを取得できないという課題があ
った。
【0019】また画像データの視差で標高絶対値を算出
するには、搭載する衛星や航空機の揺れや位置測定誤差
及び視線方向の角度誤差の影響が大きいため、算出結果
の誤差が大きすぎて実用に耐えないという課題があっ
た。
【0020】宇宙から取得した地球画像データを立体視
する従来の衛星画像取得技術を流用しただけでは、単独
の衛星で衛星寿命で制約される時間内に膨大な地球表面
の全データを網羅するのが難しく地球全域の形状を測定
できないという課題があった。
【0021】そのため地球形状を単一座標系上で地球表
面全域に亘り3次元情報として定量化でき、かつ膨大な
計測データを効果的に収集、維持、管理可能な地球形状
計測装置が待望されていた。
【0022】この発明は上記のような課題を改善するた
めになされたものであり、宇宙から見た地球表面画像デ
ータを利用することにより地球表面全域を3次元情報と
して定量化できる地球形状計測装置を提供する。
【0023】また単一座標系上で各国地図を数十m程度
の精度で整合した地形図を生成可能な地球形状計測装置
を提供する。
【0024】地上に設備がなくても宇宙から見た画像デ
ータだけで計測可能なので人間活動の及ばない地域のデ
ータもくまなく計測可能である。
【0025】また一式の装置を構築すればその他の地上
設備が必要なく、しかも処理を大部分自動化できるので
膨大なデータを処理可能な地球形状計測装置を提供す
る。
【0026】航法衛星を運用している単一の座標系によ
り地球表面位置座標を計測できる地球形状計測装置を提
供する。
【0027】また周波数安定度の高く相互調整された原
子時計を用いて時刻管理するので時間と場所によらず共
通の時刻基準で軽装可能な地球形状計測装置を提供す
る。
【0028】幾何学的特徴のみを用いて標高を解析する
ので局地的な重力偏差の影響を受けない地球形状計測装
置を提供する。
【0029】また位置座標既知の2点からの三角測量の
原理で地表を測定するので地表面の絶対座標を測定可能
な地球形状計測装置を提供する。
【0030】画像データ、撮像位置、角度の情報を画像
データベース化することにより異なる撮像機で取得した
データを地球形状解析機で処理可能となるため、複数の
衛星を利用可能となり、地球全域の膨大な観測データを
取得可能な地球形状計測装置を提供する。
【0031】また時刻、位置、角度の測定精度を向上
し、かつ値を校正手段を講じることで地球規模に対して
十分高い精度の地球形状計測装置を提供する。
【0032】画像データに撮像タイミングの時刻歴を添
付しており、撮像時刻における衛星位置と視線方向情報
を検証できるので、姿勢変動を補正可能な地球形状計測
装置を提供する。
【0033】またマイクロ波を用いた合成開口レーダに
よれば雲に覆われたり太陽光照射のない地域の画像取得
が可能なため、地球楕円形状を特徴的に示す赤道付近や
極地方の地形データを効果的に取得可能な地球形状計測
装置を提供する。
【0034】発射したレーザの反射波が到達するまでの
時間を測定して距離を測定するレーザーレーダの測定デ
ータを地球形状データベースに記録することにより海や
砂漠等広範囲に渡り特徴物がなく平坦な地域の形状を観
測できるとともに、陸域においても広範囲の平均的標高
が把握できるので地球概略形状を把握するのに有効な地
球形状計測装置を提供する。
【0035】また画像データベースと地球形状データベ
ースの2つのデータベースを生成し地上校正点の追加、
画像取得技術や解析技術の進歩に応じてデータを更新可
能な地球形状計測装置を提供する。
【0036】地球表面上の同一地点を観測する頻度を高
められるのでデータ蓄積による統計的処理が可能にな
り、データの信憑性が増すと共に地球規模の経年変化現
象と捉えることが可能な地球形状計測装置を提供する。
【0037】
【課題を解決するための手段】この発明の実施の形態1
による地球形状計測装置は地球表面を指向する撮像機、
時計、信号処理回路、角度検出機、航法衛星信号受信機
を具備する観測衛星、画像データベース、上記画像デー
タベースの情報から地表面の位置及び標高を解析する地
球形状解析機、上記地球形状解析機の出力により地球表
面の位置座標と地球形状を記録する地球形状データベー
ス、及び航法衛星とにより構成したものである。
【0038】また観測衛星に撮像機を搭載し、撮像機の
視線方向と鉛直方向とが成す角度が互いに異なる複数の
観測衛星で取得した地球上の同一場所の画像の組を地球
形状解析機で整合させ、衛星位置座標と視線方向及び視
差を利用して地球表面の位置及び標高を解析するもので
ある。
【0039】時刻安定度の高い原子時計を用いて航法衛
星と観測衛星、地上局の間で時刻管理し、かつ画像デー
タと衛星位置データ、視線角度データを互いに時刻管理
したものである。
【0040】また観測衛星が航法衛星信号受信機を具備
し、航法衛星で採用する座標系上の位置を明確に測定す
るものである。
【0041】地上に画像データベースと地球形状データ
ベースを具備し、画像データベースには画像データ及び
観測衛星の位置データと角度データを時刻情報と共に記
録し、かつ地球形状データベースには地球表面の位置座
標と地球形状を記録したものである。
【0042】また地球表面位置座標のデータベースとし
て地球上単一場所に複数の座標データを対応付け可能な
位置座標インデックスと複数のデータを保存する領域を
確保したものである。
【0043】更に観測衛星の軌道として搭載する撮像機
で地球表面をくまなく撮像可能な軌道を飛行することに
より地球全球のデータを取得可能としたものである。
【0044】また、この発明の実施の形態2による地球
形状計測装置は地球表面を指向する撮像機、時計、信号
処理回路、角度検出機、航法衛星信号受信機を具備する
観測衛星、画像データベース、上記画像データベースの
情報から地表面の位置及び標高を解析する地球形状解析
機、上記地球形状解析機の出力により地球表面の位置座
標と地球形状を記録する地球形状データベース、及び航
法衛星とにより構成していることは実施の形態1と同様
であるが、上記撮像機として視線方向と鉛直方向とが成
す角度が互いに異なる複数の撮像機を有しかつ互いに異
なる撮像機で取得した地球上の同一場所の画像の組を地
球形状解析機で整合させ、衛星位置座標と視線方向及び
視差を利用して地球表面の位置及び標高を解析するもの
である。
【0045】この発明の実施の形態3による地球形状計
測装置は地球表面を指向する撮像機、時計、信号処理回
路、角度検出機、航法衛星信号受信機を具備する観測衛
星、画像データベース、上記画像データベースの情報か
ら地表面の位置及び標高を解析する地球形状解析機、上
記地球形状解析機の出力により地球表面の位置座標と地
球形状を記録する地球形状データベース、及び航法衛星
とにより構成していることは実施の形態1と同様である
が、撮像機の視線方向変更機を具備し、視線方向と鉛直
方向とが成す角度が互いに異なる位置で取得した地球上
の同一場所の画像の組を地球形状解析機で整合させ、衛
星位置座標と視線方向及び視差を利用して地球表面の標
高を解析するものである。
【0046】また、この発明の実施の形態4による地球
形状計測装置は撮像機としてイメージングレーダを用い
たものである。
【0047】この発明の実施の形態5による地球形状計
測装置は高度計を具備したものである。
【0048】また、この発明の実施の形態6による地球
形状計測装置は信号処理部において全ての撮像タイミン
グの時刻を画像データに付加して地上に伝送し、画像デ
ータと共に画像データベースに記録したものである。
【0049】この発明の実施の形態7による地球形状計
測装置は地球表面に予め航法衛星により位置座標計測済
みの対空標識を設置し、地球形状データベースに位置座
標を記録したものである。
【0050】また、この発明の実施の形態8による地球
形状計測装置は地球形状解析機が整合処理部を具備し、
かつ整合処理部において同一場所の画像で視線方向が異
なる互いに異なる種類の撮像機で取得された画像を解析
するものである。
【0051】この発明の実施の形態9による地球形状計
測装置は地球形状解析機に整合処理部を具備し、かつ同
一場所の3式以上の画像を同時に解析し、地表対応点の
整合を自動的に解析する処理部を付加したものである。
【0052】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1を示す構
成図であり、図において1aは地球表面を指向する第1
の撮像機、1bは撮像機の視線方向と鉛直方向とが成す
角度が第1の撮像機1aと異なる第2の撮像機、2aは
第1の時計、2bは上記第1の時計2aと時刻合わせし
た第2の時計、3は航法衛星信号受信機、4は角度検出
機、5は信号処理回路、6aは上記第1の撮像機1aで
地球表面をくまなく撮像可能な軌道を飛行する第1の観
測衛星、6bは上記第2の撮像機1bで地球表面をくま
なく撮像可能な軌道を飛行する第2の観測衛星、7は画
像データ及び観測衛星の位置データと角度データを時刻
情報と共に記録する画像データベース、8は上記画像デ
ータベース7の情報から地表面の位置及び標高を解析す
る地球形状解析機、9は上記地球形状解析機8の出力に
より地球表面の位置座標と地球形状を記録する地球形状
データベース、10は地上局、11は航法衛星、12は
地球であり、上記第1の観測衛星6aは第1の撮像機1
a、第1の時計2a、航法衛星信号受信機3、角度検出
機4、信号処理回路5を搭載し、また第2の観測衛星6
bは第2の撮像機1b、第2の時計2b、航法衛星信号
受信機3、角度検出機4、信号処理回路5を搭載してい
る。
【0053】図において第1の観測衛星6aの中で、第
1の撮像機1aは第1の時計2aの発生する撮像タイミ
ング信号に応じて地球12の表面を撮像し、画像データ
を信号処理回路5に送信する。また第1の時計2aは撮
像タイミング信号を発生した時刻情報を信号処理回路5
に送信する。航法衛星信号受信機3は第1の時計2aの
発生するタイミング信号に応じて航法衛星11の信号を
受信してその時刻の衛星の位置情報を信号処理回路5に
送信する。また角度検出機4は第1の時計2aの発生す
るタイミング信号に応じてその時刻の第1の撮像機1a
の視線方向の角度データを信号処理回路5に送信する。
この際第1の撮像機1aの視線方向が第1の観測衛星6
aに対して固定されていれば角度データは観測衛星6a
の姿勢変動角を示すことになり、また第1の撮像機1a
が視線方向変更機能を有する場合は角度データは観測衛
星6aの姿勢変動角と視線方向変更角の合計を示すこと
になる。また角度検出機4としてジャイロや恒星センサ
を使用することで十分精度の高い角度管理が可能とな
る。信号処理回路5では受信した時刻情報、画像デー
タ、位置データ、角度データに識別情報等の付帯情報を
付加した後に地上に伝送可能なフォーマットに処理し、
図示されていない送信機を介して地上局10に伝送す
る。図示していないデータ中継衛星を介しても伝送可能
であることはいうまでもない。なお第1の時計2aで生
成するタイミング信号は撮像タイミングと位置情報取得
タイミング及び角度情報取得タイミングの3通りである
が、それぞれの時刻が正確に記録されていれば互いに同
期している必要はなく、それぞれの時刻情報が信号処理
回路5において対応する画像データまたは位置データま
たは角度データと共に記録される。また撮像タイミング
は画像取得を開始するタイミングと撮像を繰り返すイン
ターバルに基づき第1の時計2aにおいて設定される。
また位置情報取得タイミング及び角度情報取得タイミン
グは地球表面位置座標を解析する際に要求される位置精
度と角度精度を満足するのに十分な頻度で第1の時計2
aにおいて設定される。
【0054】第2の観測衛星6bの中でも同様にして第
2の時計2bの時刻情報、第2の撮像機1bの画像デー
タ、位置データ、角度データ及び付帯情報を地上に送信
する。次に地上局10では図示していない受信機で伝送
された情報を受信し、画像データベースに記録する。画
像データベース7では画像データ、位置データ、角度デ
ータ及び付帯情報を記録管理する。また第1の撮像機1
aで取得した画像データと第2の撮像機1bで取得した
画像データの中から地球上の同一場所の画像データの組
を抽出し、地球形状解析機で画像データの組の中の対応
する場所の位置合わせをして整合させ、衛星位置座標と
視線方向及び視差を利用して地球表面の標高を解析し、
地球表面位置座標として数値化した結果を識別情報等の
付帯情報を付加した後に地球形状データベースに送信す
る。また地球形状データベースでは地球表面位置座標と
付帯情報、及びその他の地球形状解析結果を記録管理す
る。
【0055】次に原理について図2を用いて説明する。
図2は地球の形状とこの発明の実施の形態1における衛
星軌道の模式図であり、図において6aは第1の観測衛
星、6bは第2の観測衛星、11は航法衛星、12は地
球、13は回転楕円体、14aは第1の撮像機の視線、
14bは第2の撮像機の視線、15aは第1の観測衛星
の軌道、15bは第2の観測衛星の軌道、16は航法衛
星の軌道である。本発明ではこの回転楕円体13を地球
形状計測の基準にせず、また地球重力を測定の基準にせ
ず地球12の形状を測定するために、地球外部の位置で
ある宇宙からの三角測量により地球形状計測を行う。観
測衛星や航法衛星自体が地球重力の影響により軌道決定
されているが、航法衛星は軌道高度2000km程度の
高い高度を飛翔しているので元々重力の偏りの影響が小
さく、更に例えば米国のグローバルポジショニング装置
のように十分に影響補正処理を施された装置では、地球
重力変動の影響を受けずに位置座標を確定することがで
きる。従って例えばグローバルポジショニング装置で採
用しているWorld Geodetic Syste
m84と呼ばれる測地座標系を用いて、地球形状を単一
座標系の上で測定し、位置座標を決定することが可能に
なる。第1の観測衛星6aと第2の観測衛星6bの位置
座標は複数の航法衛星11の信号に基づき航法衛星11
で採用する座標系上の位置座標が決定する。位置精度を
向上する具体例については後述する。なお衛星の位置座
標は軌道方向に沿って時々刻々変わるので、時刻合わせ
した精度の高い時計を用いて時刻管理することが不可欠
になる。そこで時計としては水晶時計のような原子時計
を基準発振源とすることで十分精度の高い時刻管理を実
施する。また第1の撮像機の視線14aと第2の撮像機
の視線14bの角度を測定するためにはジャイロと恒星
センサを使用することにより十分精度の高い角度管理が
可能となる。観測衛星6から恒星が見える範囲では恒星
センサにより絶対角度を検出し、太陽光の影響等で恒星
が見えない間は、次に恒星が見えて恒星センサによる絶
対角度が再び測定できるまでジャイロ出力を積分して相
対的な角度変動を推定するのである。なお第1の観測衛
星の軌道15aと第2の観測衛星の軌道15bは同一で
ある必要はなく、例えば軌道高度や軌道傾斜角が異なっ
ていてもよい。
【0056】次に画像立体視による標高抽出の原理につ
いて図3を用いて説明する。図3は撮像機としてライン
センサを用いた光学センサを用いた場合の、立体視の視
差に基づく標高抽出の原理を示す図である。図において
12は地球、14aは第1の撮像機の視線、14bは第
2の撮像機の視線、17aは第1の観測衛星の位置A、
17bは第2の観測衛星の位置B、18は視線の交点
C、19はC上の地表の観測対象点D、20aはDを通
る第1の撮像機の視線との平行線、20bはDを通る第
2の撮像機の視線との平行線、21aは第1の撮像機の
画像内のDの位置、21bは第2の撮像機の画像内のD
の位置である。第1の観測衛星の位置A17aと第2の
観測衛星の位置B17bは航法衛星を用いて決定し、角
度θ1とθ2は角度検出機を用いて決定する。そこで第
1の撮像機の視線14aと第2の撮像機の視線14bの
両視線の交点C18が決まるので、点A、B、Cが含ま
れる平面上で考えた場合、Cの座標位置が決定し、直線
ABと点Cとの距離Hも決定する。仮に地表の観測対象
点Dの標高と点Cの標高差hが0であれば、点Dは第1
の撮像機の視線14aと第2の撮像機の視線14bの交
点Cと一致するので、画像に投影される点Dの位置は点
A及び点Bと一致するのに対して、実際にhが0でない
場合は画像に投影される点Dの位置はDを通る第1の撮
像機の視線との平行線20aとDを通る第2の撮像機の
視線との平行線20bを通って、それぞれ第1の撮像機
の画像内のDの位置E21a、第2の撮像機の画像内の
Dの位置F21bに撮像されることになる。画像中のA
E間距離x1とAF間距離x2が対地換算距離相当の視
差であり、h=x1/tanθ1+x2/tanθ2と
して標高hを算出できる。なおラインセンサを用いた光
学センサでは視野方向を一定にしたまま衛星進行に応じ
て撮像場所が変わるため、距離AEとAFの距離から標
高hを算出したが、空中写真による立体視の場合には図
におけるACとADの角度差から標高を算出可能とな
る。なお図3では平面幾何学として説明したが、3次元
幾何学においても同様の考え方で立体視による標高抽出
が可能である。上記の如く衛星位置データと視線方向の
角度データがあれば、標高算出の基準となる点C18の
位置座標が決定でき、一続きの画像内おいて実際に点D
が撮像されている場所の視差に基づきDの標高を求める
のが本方式の特徴である。
【0057】次に地上局の処理について図4を用いて説
明する。図4はデータ処理フローを示す図であり、図に
おいて6は観測衛星、7は画像データベース、8は地球
形状解析機、9は地球形状データベース、10は地上
局、11は航法衛星を示す。図において観測衛星6では
時刻付き画像データ、時刻付き衛星位置データ及び時刻
付き角度データが生成される。上記衛星位置データは航
法衛星11からの受信信号によるものである。これらの
情報は図示されていない送信機を介して地上局10に伝
送される。地上局10においては受信したデータを画像
データベース7に記録する。次に地球形状解析機8にお
いてデータ識別番号付与をして分類し、また幾何歪等の
初期補正を施した後に再び結果を画像データベース7に
記録する。なお撮像機の種別、幾何歪の補正用パラメー
タ等は予め画像データベース中に初期登録情報として記
録しておく。次に地球形状解析機8において立体視ペア
画像を抽出し、ペア画像の対応点を見つけて整合をとる
マッチング処理を施し、標高抽出して位置座標を解析し
た後に、解析結果である地球表面位置座標を地球形状デ
ータベース9に記述する。更に地球形状解析機8におい
て等緯度及び等経度における表面位置座標をプロットし
て準拠楕円体との差分評価する等の地球形状解析評価を
施すと共に同一地点の観測データを複数回分統計処理等
した後に結果を地球形状データに記録する。
【0058】次に画像データベースの具体例について図
5を用いて説明する。図5は画像データベースの構造例
を示す図であり、図において7は画像データベース、2
2aは第1の画像データ、22bは第2の画像データ、
23は画像ヘッダ、27は各画素データ、45は一時保
管領域、46は保存領域、47は初期登録情報ブロッ
ク、48は分類整理後データブロック、49は補正後デ
ータブロック、50aは第1の画像データブロック、5
0bは第2の画像データブロック、50cは第3の画像
データブロック、51aは第1の位置データブロック、
51bは第2の位置データブロック、52aは第1の角
度データブロック、52bは第2の角度データブロッ
ク、53はヘッダ、54は位置データ、55は角度デー
タ、56は識別表示、57は撮像時刻、58は地球上番
地、59は補正情報、60aは第1のデータ、60bは
第2のデータ、付帯情報61をそれぞれ示す。
【0059】上記一時保管領域45は第1の画像データ
ブロック50a、第1の位置データブロック51a、第
1の角度データブロック52aを具備しており、観測衛
星から受信したデータは最初に一時保管領域45に記録
される。また第1の画像データ22aは画像ヘッダ2
3、ヘッダ53、各画素データ27により構成され、一
続きの画像に関する情報群を示している。一時保管領域
45に記録されたデータは地球形状解析機において識別
分類処理を行った後に、保存領域46に転送され、一時
保管領域45からは抹消される。
【0060】保存領域46は初期登録情報ブロック47
と分類整理後データブロック48及び補正後データブロ
ック49を具備している。
【0061】初期登録情報ブロック47は画像データベ
ース7にデータを記録する予定の衛星情報を予め登録し
ておくブロックであり、識別表示56と付帯情報61を
具備している。識別表示56には観測衛星識別ID、撮
像機識別ID、データ種別、記録場所が含まれており、
付帯情報61には観測幅、地表分解能、立体視角度、画
像データフォーマット、撮像機固有の画像歪を補正する
パラメータ等が記録されている。
【0062】分類整理後データブロック48は地球形状
解析機において識別分類処理を終了した観測衛星からの
受信データを記録するブロックであり、第2の画像デー
タブロック50b、第2の位置データブロック51b、
第2の角度データブロック52bを具備している。上記
第2の画像データブロック50bは識別表示56、撮像
時刻57、地球上番地58、ヘッダ53、各画素データ
27を具備しており、上記識別表示56、撮像時刻5
7、地球上番地58は第1の画像データ22aの中の画
像ヘッダ23の情報を用いて地球形状解析機で生成した
情報であり、ヘッダ53と各画素データ27は第1の画
像データ22aから直接転送された情報である。また第
2の画像データ22bは識別表示56、撮像時刻57、
地球上番地58、ヘッダ53、各画素データ27により
構成され、一続きの画像に関する情報群である。上記第
2の位置データブロック51bは識別表示56、撮像時
刻57、ヘッダ53、衛星位置データ54を具備してお
り、上記識別表示56、撮像時刻57は第1の画像デー
タ22aの中の画像ヘッダ23の情報を用いて地球形状
解析機で生成した情報であり、ヘッダ53と衛星位置デ
ータ54は第1の位置データブロック51aから直接転
送された情報である。また第2の角度データブロック5
2bは識別表示56、撮像時刻57、ヘッダ53、角度
データ55を具備しており、上記識別表示56、撮像時
刻57は第1の画像データ22aの中の画像ヘッダ23
の情報を用いて地球形状解析機で生成した情報であり、
ヘッダ53と角度データ55は第1の角度データブロッ
ク52aから直接転送された情報である。また識別表示
56に観測衛星識別ID、撮像機識別ID、データ種
別、記録場所が含まれるのは初期登録情報ブロック47
の場合と同様であり、この識別表示56と撮像時刻57
に基づき第2の画像データ22bに対応する衛星位置デ
ータ54、角度データ55、付帯情報61の記録場所が
検索可能となる。更に画像内の特定画素データを撮像し
た時刻における衛星位置データ54と角度データ55は
ヘッダ53を参照することで検索可能となる。また地球
上番地58は地球表面を幾何学的に分割して各部に付与
した識別記号のことであり、例えば東経10度、北緯2
0度の地点に対してE10N10と番地化すれば地球上
の全ての場所と1対1対応する識別記号を生成できる。
従って地球上番地58に基づいて地球上の任意の場所に
対応する第2の画像データ22bを検索可能となる。地
球上番地58の指定方法としては、第2の画像データ2
2bに含まれる代表点を抽出してポイント情報として扱
うこともできるし、第2の画像データ22bの4隅の点
を記録してエリア情報として扱うことも可能である。な
お第2の画像データブロック50b、第2の位置データ
ブロック51b、第2の角度データブロック52bには
異なる衛星で撮像された画像が複数混在し、第1のデー
タ60aが一続きの画像に対応するデータ群であり、同
様にして第2のデータ60bが別の一続きの画像に対応
するデータ群である。
【0063】補正後データブロック49は第2の画像デ
ータ22bと付帯情報61を用いて地球形状解析機にお
いて補正処理を行った後に保存するブロックである。補
正処理としては撮像機のレンズの歪による画像歪を除去
する幾何補正等を実施し、撮像機固有のパラメータは初
期登録情報ブロック47の中の付帯情報61に記録され
ている。補正後データブロック49は識別表示56、撮
像時刻57、地球上番地58、補正情報59、ヘッダ5
3、各画素データ27を具備しており、何れも地球形状
解析機で生成した情報である。また補正情報59には地
球形状解析機で補正処理した内容と使用したパラメータ
が記録されている。なお第3の画像データ22cは識別
表示56、撮像時刻57、地球上番地58、補正情報5
9、ヘッダ53、各画素データ27により構成され、一
続きの画像に関する情報群である。識別表示56と撮像
時刻57を用いて第3の画像データ22cに対応する情
報を検索可能なのは上記第2の画像データ22bの場合
と同様である。また地球上番地58を用いて、地球上の
任意の場所のデータを検索できることも上記第2の画像
データ22bの場合と同様である。
【0064】次に地球形状データベースの具体例につい
て図6を用いて説明する。図6は地球形状データベース
の構造例を示す図であり、図において9は地球形状デー
タベース、62は地球形状データ、63は地球表面位置
座標、64は対空標識位置座標、65は地球表面位置座
標ブロック、66は位置座標インデックス、67は特定
場所情報、68は地球上番地、69はデータ数、70は
座標データID、71は対空標識ID、72は備考I
D、73aは第1のデータ、73bは第2のデータ、7
4は生成日時情報、75は位置座標、76は採用情報、
77は採用画像ID、78は画像取得日時、79は補正
処理内容、80は補正パラメータ、81aは第1の標
識、81bは第2の標識、82は測定日時情報、83は
備考ブロック、84は備考内容、85は地球形状データ
ブロック、86は準拠楕円体関連データ、87は等緯度
輪切りデータ、88は等経度輪切りデータ、89は経年
変化データをそれぞれ示す。地球形状データベース9は
地球表面位置座標ブロック65と地球形状データブロッ
ク85を具備しており、いずれも地球形状解析機で解析
した結果を記録するものである。
【0065】地球表面位置座標ブロック65は位置座標
インデックス66と地球表面位置座標63と対空標識位
置座標64及び備考ブロック83により構成されてお
り、位置座標インデックス66には地球上番地に着目し
た場合の対空座標データの記録場所を示しているので、
場所を特定すればデータを検索可能となる。また地球表
面位置座標63は実際の地球表面位置座標データ本体で
あるが、これを生成したエビデンスを付記している。ま
た対空標識位置座標64は地上に設置した位置座標計測
済みの対空標識の座標を記録するものである。
【0066】位置座標インデックス66は地球上番地6
8、データ数69、座標データID70、対空標識ID
71及び備考ID72を具備している。また地球上番地
68を特定した場合のこの特定場所情報67は、データ
数69、座標データID70、対空標識ID71及び備
考ID72により対応するデータを検索可能となる。上
記データ数69は同一地点のデータが複数存在すること
を許容するものであり、座標データID70にも複数の
指定を可能としている。上記位置座標インデックス66
により単一地点に対して複数データを対応できるので使
用した画像や処理アルゴリズムの違いによる差を比較評
価したり、経年変動に基づくデータの比較評価や複数デ
ータによる統計的処理をするためのデータ検索が可能と
なる。
【0067】地球表面位置座標63は座標データID7
0、地球上番地68、生成日時情報74、位置座標75
及び採用情報76を具備する複数のデータ73により構
成される。また採用情報76は採用画像ID77、画像
取得日時78、対空標識ID71、補正処理内容79及
び補正パラメータ80を具備しており、位置座標を解析
するために用いた画像情報や関連事項を記録したもので
ある。また図中第1のデータ73aは立体視のために仕
様した複数の画像の共通部分に相当する地球上の一続き
の地域の位置座標データと関連データ群であり、同様に
して第2のデータ73bは別の一続きの地域の位置座標
データと関連データ群である。採用画像ID77を明ら
かにし、かつ補正処理内容79及び補正パラメータ80
を具備することにより、座標データ算出根拠が明確とな
るので、画像取得技術や解析技術の進歩に伴い適宜デー
タの更新処理が可能となる。更に同一場所のデータを複
数重複して保管可能なため、使用した画像や処理アルゴ
リズムの違いによる差を比較評価可能となる。また万が
一データ中に信憑性のない特異な情報が含まれていた場
合に複数データをクロスチェックして確認することでデ
ータの信憑性を向上できる。また経年変動に基づくデー
タの比較評価や複数データによる平均処理等の統計的処
理が可能となる。また生成日時情報74を参照すること
でデータ履歴を確認できるので技術進歩に伴うデータ更
新が可能となり、また画像取得日時78を参照すること
により経年変動を評価可能となる。
【0068】次に対空標識について説明する。一続きの
画像内の場所の位置精度に着目した場合、画像内の場所
同士の相対位置精度は十分高いが、基準とする座標系に
対する絶対位置精度は衛星位置データと角度データの誤
差に依存して劣化する。そこで一続きの画像内に位置座
標既知の点がある場合、その場所からの相対位置として
画像内の全ての場所の位置座標を算出した方が絶対位置
精度が良好になる。対空標識は位置座標既知の点として
設置するものであり、既に位置座標を算出してある一続
きの画像内の相対位置関係だけを維持し、対空標識の位
置座標を基準として一続きの画像内の全ての場所の位置
座標を再計算することにより位置精度向上に寄与するも
のである。対空標識ID71は地球上位置座標既知の対
空標識位置を基準としてデータを再計算した場合に記述
する。
【0069】補正処理内容79としては、上記対空標識
による再計算のようなデータ補正や、衛星位置データや
角度データに含まれる誤差の補正がありうる。また補正
パラメータ80としては衛星位置データや角度データの
誤差量等を記述する。
【0070】対空標識位置座標64は複数の標識81に
より構成され、図中第1の標識81aは一つの対空標識
に関する対空標識ID71、地球上番地68、測定日時
情報82及び位置座標75を具備するデータ群であり、
第2の標識81bは別の対空標識に関するデータ群であ
る。測定日時情報は対空標識の位置座標を測定した日時
であり、経年変化による地球自体の位置変化を把握する
場合に目安となる。
【0071】備考ブロック83は備考ID72、地球上
番地68、備考内容84により構成される複数の備考9
0により構成されており、地球上番地に対応する位置座
標データを生成した方法や根拠を記録することで、デー
タ生成の背景を簡便に把握可能となる。
【0072】地球形状データブロック85は準拠楕円体
関連データ86と等緯度輪切りデータ87と等経度輪切
りデータ88及び経年変化データ89を具備する地球形
状データ62により構成されている。準拠楕円体関連デ
ータ86には測地学等で採用している複数の準拠楕円体
を規定するパラメータ群や地球表面位置座標63に記録
された位置座標75との差分量計算値等を含む。また等
緯度輪切りデータ87は緯度をパラメータとして地球上
等緯度の地点の位置座標を集め、1平面上にプロットし
た時にできる疑似円形形状を記録したものである。同様
にして等経度輪切りデータ88は経度をパラメータとし
て地球上等経度の地点の位置座標を集め、1平面上にプ
ロットした時にできる疑似楕円形状を記録したものであ
る。等緯度輪切りデータ87と等経度輪切りデータ88
を見れば、地球形状と準拠楕円体との相違が把握可能と
なる。経年変化データ89は同一場所の複数の位置座標
75を時系列的に比較したデータである。
【0073】次に航法衛星を用いて観測衛星の位置を精
度よく決定する例について図7を用いて説明する。図7
は複数の航法衛星データを利用して位置精度を向上する
方法例を示す図であり、図において6は観測衛星、11
aは第1の航法衛星、11bは第2の航法衛星、11c
は第3の航法衛星、11dは第4の航法衛星、10は地
上局、12は地球をそれぞれ示す。航法衛星11の位置
は正確に決定されるので、宇宙空間の観測衛星6の位置
を決定するためには3台の異なる航法衛星11a、11
b、11cからの航法信号を受信して距離がわかればよ
い。更に航法衛星からの信号を受信するまでの信号伝搬
時間おくれによる誤差の影響をなくすために航法衛星1
1dからの信号を受信すれば、各航法衛星の軌道がわか
っているので時刻毎の航法衛星の相対位置がわかり、位
置精度がよくなる。更に航法衛星からの信号が伝搬して
くる間の電離層による影響等をなくすために、地上局1
0の位置座標は予め精度よく測定しておくことが可能な
ので、特定時刻における観測衛星6と地上局10の位置
を航法衛星11a、11b、11c、11dからの信号
により計測し、地上局の位置座標を基準として差分によ
り観測衛星6の位置座標を求めれば、更に位置精度がよ
くなる。
【0074】実施の形態2.図8はこの発明の実施の形
態2を示す構成図であり、図において1aは地球表面を
指向する第1の撮像機、1bは撮像機の視線方向と鉛直
方向とが成す角度が上記第1の撮像機1aと異なる第2
の撮像機、2は時計、3は航法衛星信号受信機、4は角
度検出機、5は信号処理回路、6は上記撮像機1で地球
表面をくまなく撮像可能な軌道を飛行する観測衛星、7
は画像データ及び観測衛星の位置と角度データを時刻情
報と共に記録する画像データベース、8は上記画像デー
タベース7の情報から地表面の位置及び標高を解析する
地球形状解析機、9は上記地球形状解析機8の出力によ
り地球表面の位置座標と地球形状を記録する地球形状デ
ータベース、10は地上局、11は航法衛星、12は地
球である。
【0075】図において第1の観測衛星6の中で、第1
の撮像機1a及び第2の撮像機1bは時計2の発生する
撮像タイミング信号に応じて地球12の表面を撮像し、
画像データを信号処理回路5に送信する。また時計2は
撮像タイミング信号を発生した時刻情報を信号処理回路
5に送信する。航法衛星信号受信機3は時計2の発生す
るタイミング信号に応じて航法衛星11の信号を受信し
てその時刻の衛星の位置情報を信号処理回路5に送信す
る。また角度検出機4は時計2の発生するタイミング信
号に応じてその時刻の第1の撮像機1aの視線方向の角
度データと第2の撮像機1bの視線方向の角度データを
信号処理回路5に送信する。信号処理回路5では受信し
た時刻情報、画像データ、位置データ、角度データに識
別情報等の付帯情報を付加した後に地上に伝送可能なフ
ォーマットに処理し、図示されていない送信機を介して
地上局10に伝送する。伝送後の処理については実施の
形態1と同様である。
【0076】実施の形態3.図9はこの発明の実施の形
態3を示す構成図であり、図において1は地球表面を指
向する撮像機、2は時計、3は航法衛星信号受信機、4
は角度検出機、5は信号処理回路、6は上記撮像機1で
地球表面をくまなく撮像可能な軌道を飛行する観測衛
星、7は画像データ及び観測衛星の位置データと角度デ
ータを時刻情報と共に記録する画像データベース、8は
上記画像データベース7の情報から地表面の位置及び標
高を解析する地球形状解析機、9は上記地球形状解析機
8の出力により地球表面の位置座標と地球形状を記録す
る地球形状データベース、10は地上局、11は航法衛
星、12は地球、28は視野方向変更機であり、視野方
向変更機28としては衛星進行方向と直行する軸回りに
回動する駆動機構により撮像機全体を回動させることに
より視線方向と鉛直方向とが成す角度を変更可能とな
る。また視線方向変更用の反射鏡付きの回動機構を視野
方向に設置しても同様に視野方向変更可能となる。また
観測衛星6全体の角度をスラスタを用いて変更すること
により視野方向変更することも可能である。上記視野方
向変更機28を動作して地球上の同一場所を複数回撮像
すれば互いに異なる方向から見た同一場所の画像データ
の組ができるので、実施形態1と同様にして地球形状を
解析可能となる。その他の動作は実施形態1と同様であ
る。
【0077】実施の形態4.図10はこの発明の実施の
形態4を示す構成図であり、図において2は時計、3は
航法衛星信号受信機、4は角度検出機、5は信号処理回
路、6は観測衛星、7は画像データベース、8は地球形
状解析機、9は地球形状データベース、10は地上局、
11は航法衛星、12は地球、29は地球表面を指向す
るイメージングレーダであり、上記イメージングレーダ
29として例えば合成開口レーダを利用すれば、光学的
な撮像機と同様に精密な地球表面画像を取得可能となる
ので、異なる複数の方向から取得した地球上同一場所の
画像を組み合わせれば立体視用のペア画像が取得でき
る。合成開口レーダの画像にはスペックルノイズと呼ば
れるランダム性のノイズが含まれるので、一続きの画像
を取得する際に同一地点を撮像するルック数を複数回に
しておく。次に地球形状解析機8の初期補正において同
一地点の画像を平均処理すればスペックルノイズ除去が
可能となり、画像の濃淡の誤差除去ができる。また合成
開口レーダの画像ではフォアショートニングと呼ばれる
歪が発生するので補正処理を施すことによりイメージン
グレーダ29に固有の幾何学的補正を実施する。更に地
球形状解析機8において、光学的に撮像した画像と同様
に画像の濃淡の特徴に応じて複数の画像で対応する場所
の対応点を整合させる処理ができるので、立体視による
標高抽出が可能であり、実施形態1と同様にして地球形
状を解析可能となる。その他の動作は実施形態1と同様
である。また同一の観測衛星6上に異なる方向を指向す
るイメージングレーダ29を搭載して実施形態2と同様
の動作が可能である。更にイメージングレーダ29に衛
星進行方向に対する視野方向変更機能を付加することに
より、実施形態3と同様の動作が可能である。また地球
形状解析機8において立体視による視差ではなく、複数
の画像データを干渉させてインターフェログラムを生成
することにより、一続きの画像内の相対的高度差を計測
することも可能であり、データ検証用等の補助データと
して使用可能である。
【0078】実施の形態5.図11はこの発明の実施の
形態5を示す構成図であり、図において1は撮像機、2
は時計、3は航法衛星信号受信機、4は角度検出機、5
は信号処理回路、6は観測衛星、7は画像データベー
ス、8は地球形状解析機、9は地球形状データベース、
10は地上局、11は航法衛星、12は地球、30は地
球鉛直方向を指向する高度計であり、高度計30として
は例えばレーザ光を地表に向けて発射し、地表からの反
射光を検知するまでの時間差を測定して高度を計測する
レーザレーダを利用する。上記高度計30は時計2の発
生する計測タイミング信号に応じて地表までの高度を計
測し、データを信号処理回路5に伝送する。なお照射す
るビーム幅を観測衛星6の隣接軌道間隔と同等に設定す
れば地球表面をくまなくデータ取得できる。衛星進行方
向については衛星進行距離が隣接軌道間隔と同等になる
時間間隔でデータ取得すれば、データを重複なく取得で
きる。またこの時間間隔よりデータ取得頻度を上げて同
一場所のデータ取得回数を増やせばリサンプリングによ
り衛星進行方向の分解能を高くできる。信号処理回路5
では高度データを計測したタイミング毎に時刻データを
付加した上で画像データと同様に地上に伝送する。また
角度検出機4により高度計の指向方向を信号処理回路5
に伝送する。衛星位置データと高度計の指向方向角度デ
ータは実施形態1と同様に画像データベース7に記録さ
れるので、地球形状解析機8において時刻を参照して高
度データと位置データを対応付け、地球表面の座標とそ
の高度を解析する。更に解析結果を地球形状データベー
ス9に記録する。地球形状データベースにおけるデータ
の使用方法としては、起伏のある陸域では実施形態1、
2、3による立体視で解析した位置座標データの方が分
解能が高いので高度計30によるデータは補助的な扱い
となる。一方陸域で広い範囲に亘り平坦な場所や海洋に
おいては実施形態1、2、3による立体視ではペア画像
の中の同一場所を対応させる整合処理が難しくなり誤差
要因が大きくなるため高度計30によるデータを優先的
に使用する。ひと続きの画像内部に陸域と海洋域の混在
する場所では実施形態1、2、3による立体視によるデ
ータを優先し、海洋域と陸域の境界領域データにおいて
実施形態1、2、3による立体視データと高度計30の
データの不整合がないことを検証するのに利用する。な
お地球形状データベース9には陸域データを含めて高度
計30のデータを保存するので、高度情報概略値のみ知
りたい場合に参照しても役立つ。
【0079】実施の形態6.図12はこの発明の実施の
形態6による画像データを示す構成図であり、ラインセ
ンサ方式の撮像機を例にとり時刻情報を付加する方法を
示して居る。図において22は画像データ、23は画像
ヘッダ、24はラインデータ、25はラインヘッダ、2
6は同一撮像タイミングのデータ、27は各画素データ
をそれぞれ示す。ラインセンサによる撮像機では衛星進
行方向に対して直行する横一列に複数の画素が並び、横
1列の各画素データを同一撮像タイミングで取得する。
撮像を規定時間間隔で繰り返すと時間進行に応じて衛星
位置が前進するので進行方向の画像が取得でき、2次元
の画像データとなる。画像データ22の構成として画像
ヘッダと各画素データを具備するのは従来の技術と同様
である。本発明においては新たに同一タイミングで取得
した各画素データ27の集合を同一撮像タイミングのデ
ータ26とし、ラインヘッダ25を付加してラインデー
タ26を構成している。更に画像ヘッダには画像取得年
/月/日だけでなく、撮像を開始した時刻を詳細に記述
する。例えば40マイクロ秒毎に撮像する撮像機の場合
1マイクロ秒の単位まで時刻を記述する。また各ライン
ヘッダとして時刻の下3桁程度の数字を記録する。時刻
は単調増加する変数なので桁数の繰り上がりが発生して
も正確な時刻を見失うことはない。図10の例では19
99年7月30日10時20分0.000901秒に撮
像を開始し、約40マイクロ秒毎に撮像する例である
が、時刻情報を付加するためにデータ量が膨大になって
は問題なので、撮像開始時刻は画像ヘッダに記録し、ラ
インヘッダにはマイクロ秒オーダの3桁の数字のみ記録
した例である。4列目の撮像時刻は1024マイクロ秒
であるが、上1桁を省略しても時刻を見失うことはな
い。但し衛星位置データと視線方向の角度データは必ず
しも画像データの撮像と同じ頻度で取得する必要はな
い。また画像ヘッダやラインヘッダに、従来の技術で記
録されていた付帯情報やデータフォーマットを識別する
情報及び誤り訂正信号等を記録してもよいのはいうまで
もない。
【0080】実施の形態7.図13はこの発明の実施の
形態7による対空標識の例を示す図であり、図において
1aは第1の撮像機、1bは第2の撮像機、6は観測衛
星、31aは第1の対空標識、31bは第2の対空標
識、31cは第3の対空標識、31dは第4の対空標
識、31eは第5の対空標識、32aは第1の対空標識
群、32bは第2の対空標識群であり、全ての対空標識
31は航法衛星により計測した位置座標を地球形状デー
タベースに記録済みである。上記対空標識31は撮像機
1の地表分解能に対して数倍程度の大きさの円や直線、
斜線で描いた幾何学形状とし撮像した画像を見れば中心
位置が識別可能となっている。更に上記対空標識群32
は上記対空標識31を複数個並べた幾何学形状であり、
図11の例では第1の対空標識31aを基準として、第
2の対空標識31bと第3の対空標識31cが衛星進行
方向と直行方向に並んでおり、第2の対空標識31bと
第3の対空標識31cの距離は撮像機1で取得する画像
の範囲よりやや狭い距離に設定する。同様に第4の対空
標識31dと第5の対空標識31eが衛星進行方向に並
んでおり、第2の対空標識31bと第3の対空標識31
cの距離も撮像機1で取得する画像の範囲よりやや狭い
距離に設定する。第1の対空標識31aが中心に写るよ
うに撮像した画像を見れば、各対空標識の位置座標がわ
かっているので衛星の視線方向の角度を補正可能とな
る。更に図11では同一の観測衛星6上に異なる方向を
指向する複数の撮像機を固定した例を示しているが、同
一撮像タイミングで第1の撮像機1aが第1の対空標識
群32aを、第2の撮像機1bが第2の対空標識群32
bをそれぞれ撮像することにより観測衛星6の熱変形等
に起因する撮像機の視野方向誤差を補正できる。
【0081】次に図14を用いて視線方向の角度を補正
する方法を説明する。図14はラインセンサ方式の撮像
機で取得した画像データに対空標識31が撮像されてい
る模式図であり、画像データが実施形態6による構成に
よる場合の例である。図において22は画像データ、2
3は画像ヘッダ、25はラインヘッダ、31aは第1の
対空標識、31bは第2の対空標識、31cは第3の対
空標識である。観測衛星が第1の対空標識31aを撮像
する時刻を衛星位置データと視線方向の角度データから
求めた計算結果をT1とすると、画像データ22におけ
る対応時刻は画像ヘッダ23とラインヘッダ25の組合
せで対応がつき、図14の例ではT1=t13の位置に
第1の対空標識31aが写っているはずなのに、実際撮
像された時刻はt9なので、角度データに記録された値
には誤差があり、実際には角度データの値よりも衛星進
行方向に傾斜していたことがわかる。また傾斜量も画像
の対地換算距離から換算できるので、対空標識を用いて
視線方向の角度を地上で校正できることになる。更にラ
インセンサが衛星進行方向に対して直行して設定されて
いれば、第1の対空標識31aと第2の対空標識31b
及び第3の対空標識31cは同一タイミングで撮像され
るはずなのに、図12の例ではそれぞれ撮像された時刻
が異なる。このずれ量は画像の対地換算距離を使ってラ
インセンサの傾斜角に換算できるので、対空標識を用い
て視線方向の角度を地上で校正できることになる。
【0082】実施の形態8.図15はこの発明の実施の
形態8を示す構成図であり、図において1は撮像機、2
9はイメージングレーダ、2は時計、3は航法衛星信号
受信機、4は角度検出機、5は信号処理回路、6aは上
記撮像機1を搭載する第1の観測衛星、6bは上記イメ
ージングレーダ29を搭載する第2の観測衛星、7は画
像データベース、33は整合処理部、8は上記整合処理
部33を具備する地球形状解析機、9は地球形状データ
ベース、10は地上局、11は航法衛星、12は地球で
あり、例えば撮像機1が可視光を検知する光学的撮像機
とすると、イメージングレーダ29とは異なる種類の撮
像機で画像を取得することになる。撮像機1で取得した
画像データとイメージングレーダ29で取得した画像デ
ータは地表の同一地点を撮像しても、互いに画像データ
の幅や分解能や濃淡状態が異なるので、整合処理部33
において画像データのサイズ合わせと濃淡具合を調整
し、互いのデータが整合できる状態に補正処理をする。
地表画像の中で山頂や海岸線等の特徴的な場所は撮像機
の種類によらず濃淡差の激しい部分に相当するので、互
いに立体視による標高抽出が可能となり、実施形態1と
同様にして地球形状を計測可能となる。その他の動作は
実施形態1と同様である。
【0083】実施の形態9.図16はこの発明の実施の
形態9を示す構成図であり、図において1aは地球表面
を指向する第1の撮像機、1bは撮像機の視線方向と鉛
直方向とが成す角度が上記第1の撮像機1aと異なる第
2の撮像機、1cは視線方向と鉛直方向とが成す角度が
上記第1の撮像機1aと第2の撮像機1bのいずれとも
異なる第3の撮像機、2は時計、3は航法衛星信号受信
機、4は角度検出機、5は信号処理回路、6aは上記第
1の撮像機1aと第2の撮像機1bを搭載する第1の観
測衛星、6bは上記第3の撮像機1cを搭載する第2の
観測衛星、7は画像データベース、33は整合処理部、
8は上記整合処理部33を具備する地球形状解析機、9
は地球形状データベース、10は地上局、11は航法衛
星、12は地球である。地球上の同一場所を撮像した第
1の撮像機1aと第2の撮像機1b及び第3の撮像機1
cによる画像データを比較すると、第1の撮像機1aと
第3の撮像機1cの画像データは互いの視野方向の差が
大きいため、画像内で対応する場所を見つけるのが難し
く、特に人手を介さずに地球形状解析機8で自動整合処
理をすると異なる場所を整合点と誤認する可能性が高
い。これに対して第2の撮像機1bの画像データは第1
の撮像機1aの画像データとも第3の撮像機1cの画像
データとも画像内で対応する場所を見つけ易いので誤認
する可能性が低い。そこで地球形状解析機8の内部の整
合処理部33において第2の撮像機1bの画像データを
基準として第1の撮像機1aの画像データと第3の撮像
機1cの画像データの対応点を探索し、その結果として
第1の撮像機1aの画像データと第3の撮像機1cの画
像データを対応づける。標高抽出においては互いの視野
方向の差が大きい方が精度がよいので第1の撮像機1a
の画像データと第3の撮像機1cの画像データを用いて
標高抽出し地球表面位置座標を解析する。また第1の撮
像機1aの視線中心軸と第2の撮像機1bの視線中心軸
が存在する平面と第3の撮像機1cの視線中心軸が交わ
る角度が大きい場合には、第1の撮像機1aの画像デー
タと第2の撮像機1bの画像データを立体視して得られ
る位置座標と、第2の撮像機1bの画像データと第3の
撮像機1cの画像データを立体視して得られる位置座標
と、第1の撮像機1aの画像データと第3の撮像機1c
の画像データを立体視して得られる位置座標をそれぞれ
解析する。得られた3つの位置座標データはそれぞれ異
なる方向から立体視して得られたデータなので、万が一
大きな誤差を含む特異なデータがあっても、相互にクロ
スチェックすることで特異なデータを特定し除去するこ
とが可能となる。また特定の方向から見ると高い山の陰
になるような地形があっても、別の方向からの立体視デ
ータによりデータを補間できるのでデータの信憑性が高
くなる。その他の動作は実施形態1と同様である。
【0084】
【発明の効果】この発明の実施形態1によれば宇宙から
見た地球表面画像データを利用することにより地上に測
定機を設置しなくても測定可能なので、地球表面全域を
3次元情報として定量化できるという効果がある。また
人間活動の及ばない地域のデータも計測可能という効果
がある。また一式の設備を構築すればその他の地上設備
が必要ないので低コストで膨大なデータを取得できると
いう効果がある。
【0085】また観測衛星の軌道上の2点の位置と角度
を測定して、既知の2点から測定した立体視測量をする
ので対空標識等の基準点がなくても地表面の絶対座標が
計測できるという効果がある。また地上の相対距離既知
の場所を必要としないので海洋を挟んだ大陸間や島国の
位置も測定できるという効果がある。
【0086】重力効果を含まない幾何学的な測定方式な
ので重力の偏りに影響されず測定可能という効果があ
る。また搭載する撮像機で地球表面をくまなく撮像可能
な軌道を飛行する観測衛星を実現可能で、かつ小規模な
起伏に対応した高分解能測定ができるという効果があ
る。
【0087】また周波数安定度が高く相互調整された原
子時計を用いて時刻管理するので時間と場所によらず共
通の時刻基準で計測可能という効果がある。また地球自
転を時刻基準としないので時刻絶対精度が高く、時刻精
度に起因する誤差が少ない高精度計測ができるという効
果がある。
【0088】航法衛星を運用している単一の座標系によ
り地球表面位置座標を計測できるので、各国地図を統一
座標系上で作成可能となるという効果がある。また各国
地図を数十m程度の精度で位置合わせできるという効果
がある。
【0089】また原子時計の採用、航法衛星の利用、恒
星センサとジャイロの併用により時刻、位置、角度の測
定精度を向上しているので、地球規模に対して十分高い
精度で計測可能という効果がある。
【0090】既知の2点から測定した立体視測量として
画像を利用し輝度分布の特徴だけに着目した処理をし、
しかもデータをデータベースに記録するので、位置デー
タと角度データと画像データが揃っていれば衛星や撮像
機及び撮像機の種別に係わらず標高抽出処理に使用可能
になるという効果がある。また複数の衛星や撮像機を利
用可能となるため地球全域の膨大な観測データを取得可
能という効果がある。また地球上同一場所について複数
回測定できるためデータを統計処理したり地球規模の経
年変化現象を捉えることができるという効果がある。
【0091】また画像データベースに画像データ、衛星
位置データ、角度データを記録しているので測定技術や
解析技術の進歩に伴いデータを更新できるという効果が
ある。その都度膨大なデータを取得し直さなくても、従
来蓄積してきたデータを再利用してデータ更新できると
いう効果がある。
【0092】画像データに撮像タイミングの時刻歴を添
付しており、撮像時刻における衛星位置と視線方向情報
を検証できるので、姿勢変動を補正可能という効果があ
る。
【0093】また地球形状データベースに地球上単一場
所に対して複数の座標データを記録できるので、データ
蓄積による統計的処理が可能になり、データの信憑性が
増すと共に地球規模の経年変化現象と捉えることが可能
という効果がある。
【0094】この発明の実施形態2によれば限られた衛
星寿命の期間内で取得できるデータ量が増加するという
効果がある。また画像データベースに記録される衛星位
置データと視線角度データ及び付帯情報の大部分を第1
の撮像機と第2の撮像機で共用できるので、データ量を
削減できるという効果がある。また標高抽出する際に誤
差要因となる角度誤差、衛星位置誤差等が相互で同等と
なり相殺されるため解析精度が向上するという効果があ
る。また実施形態1と同様の効果があることは言うまで
もない。
【0095】この発明の実施形態3によれば地上観測対
象を選択可能となるので、雲に覆われ易くて画像データ
を取得しにくい場所のデータを限られた衛星寿命の期間
内で取得しやすいという効果がある。また近接領域内で
標高差が激しく標高抽出誤差が大きい場所は選択的に多
くのデータを取得して標高抽出精度を向上できるという
効果がある。また複雑な地形的特徴を持つ場所において
3方向以上の複数方向から撮像した画像を取得すること
により、各画像の対応点を見つけ易くなるので画像整合
誤差による標高抽出誤差を減少できるという効果があ
る。また特定の方向から見ると高い山の陰になるような
地形があっても、別の方向からの立体視データによりデ
ータを補間できるのでデータの信憑性が高くなるという
効果がある。また実施形態1と同様の効果があることは
言うまでもない。
【0096】この発明の実施形態4によればマイクロ波
を用いたイメージングレーダは画像を雲に遮られる光学
的撮像機と異なり雲を透過して画像データ取得できるの
で、熱帯地方や赤道付近の画像データを確実に取得でき
るという効果がある。また光学的撮像機では太陽反射光
の少ない高緯度地方や極地方では画像が暗過ぎて解析に
使用できないのに対してマイクロ波を用いたイメージン
グレーダは太陽光照射のない地域の画像取得が可能なた
め、地球楕円形状を特徴的に示す極地方の地形データを
効果的に取得できるという効果がある。
【0097】この発明の実施形態5によれば海や砂漠等
広範囲に渡り特徴物がなく平坦な地域の形状を観測でき
るという効果がある。また陸域においても広範囲の平均
的標高を把握できるので地球概略形状を把握するのに役
立つという効果がある。また海洋のような平坦な地形の
場合は高度計で照射するビームを広くして平均的高度を
測定すれば十分なので、測定対象を限定することにより
従来の高度計が使用可能になるという効果がある。
【0098】この発明の実施形態6によれば画像の撮像
時刻を正確に把握できるので位置精度高く計測できると
いう効果がある。また画像データに全撮像タイミングの
時刻歴を添付しているので、各撮像時刻における衛星位
置と視線方向情報を利用して衛星の揺れや姿勢変動を補
正できるという効果がある。また周波数安定度の高く相
互調整された原子時計を用いて時刻管理するので時間と
場所によらず共通の時刻基準で計測可能になるという効
果がある。
【0099】この発明の実施形態7によれば画像内の位
置座標既知の点として位置、角度を地上で校正できるの
で地球規模に対して十分高い精度の計測が可能となると
いう効果がある。また画像データに撮像タイミングの時
刻歴を添付しており、撮像時刻における衛星位置と視線
方向情報を校正できるので、撮像機の指向誤差や衛星姿
勢変動を補正できるという効果がある。また対空標識の
増加に伴い地球形状データベースの地上校正点が増加す
るので、画像データベースと地球形状データベースに従
来蓄積された画像データを再利用して、従来以上の高精
度でデータを更新できるという効果がある。
【0100】この発明の実施形態8によればいかなる撮
像機の画像データ同士を組み合わせても標高抽出処理が
可能となるので画像データの汎用性が高くなり、地球全
域の膨大な観測データを取得しやすくなるという効果が
ある。また本来地球形状計測以外の目的で整備された観
測衛星による画像データも地球形状計測の目的で流用可
能となるため、計測装置全体の汎用性も高くなるという
効果がある。
【0101】この発明の実施形態9によれば処理を大部
分自動化できるので膨大なデータを処理可能な地球形状
計測装置を提供している。立体視ペア画像の整合処理の
誤差が減るので、地球表面位置座標の精度が向上すると
いう効果がある。本発明による地球形状計測装置全系の
中で最も人手が介在する必要性の高い整合処理を自動化
できるという効果がある。また自動化できることにより
地球全域の膨大な観測データを処理しやすくなるという
効果がある。また第1の撮像機1aの視線中心軸と第2
の撮像機1bの視線中心軸が存在する平面と第3の撮像
機1cの視線中心軸が交わる角度が大きい場合には複数
の組合せで位置座標データを生成できるので相互にクロ
スチェックすることで特異なデータを特定し除去するこ
とができるという効果がある。また特定の方向から見る
と高い山の陰になるような地形があっても、別の方向か
らの立体視データによりデータを補間できるのでデータ
の信憑性が高くなるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による地球形状計測装置の実施の形
態1を示す構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態1における衛星軌道の
模式図である。
【図3】 この発明による地球形状計測装置の立体視の
視差に基づく標高抽出の原理を示す図である。
【図4】 この発明による地球形状計測装置のデータ処
理フローを示す図である。
【図5】 この発明による地球形状計測装置の画像デー
タベースの構造例を示す図である。
【図6】 この発明による地球形状計測装置の地球形状
データベースの構造例を示す図である。
【図7】 この発明による地球形状計測装置の複数の航
法衛星データを利用して位置精度を向上する方法例を示
す図である。
【図8】 この発明による地球形状計測装置の実施の形
態2を示す構成図である。
【図9】 この発明による地球形状計測装置の実施の形
態3を示す構成図である。
【図10】 この発明による地球形状計測装置の実施の
形態4を示す構成図である。
【図11】 この発明による地球形状計測装置の実施の
形態5を示す構成図である。
【図12】 この発明による地球形状計測装置の実施の
形態6による画像データを示す構成図である。
【図13】 この発明による地球形状計測装置の実施の
形態7による対空標識の例を示す図である。
【図14】 この発明による地球形状計測装置の画像デ
ータに対空標識31が撮像されている模式図である。
【図15】 この発明による地球形状計測装置の実施の
形態8を示す構成図である。
【図16】 この発明による地球形状計測装置の実施の
形態9を示す構成図である。
【図17】 従来の地球形状計測方法を説明するための
図である。
【図18】 従来の地球形状計測装置の別の例である衛
星三角測量装置を示す図である。
【図19】 従来の地球形状計測装置の別の例である衛
星三角測量の原理図である。
【図20】 従来の地球形状計測装置の別の例である空
中三角測量装置を示す図である。
【図21】 従来の地球形状計測装置の別の例を示す図
である。
【図22】 従来の撮像機による画像データの構造例を
示す図である。
【符号の説明】
1 撮像機、2 時計、3 航法衛星信号受信機、4
角度検出機、5 信号処理回路、6 観測衛星、7 画
像データベース、8 地球形状解析機、9 地球形状デ
ータベース、10 地上局、11 航法衛星、12 地
球、13 回転楕円体、14 撮像機の視線、15 観
測衛星の軌道、16 航法衛星の軌道、17 観測衛星
の位置、18 視線の交点C、19 地表の観測対象点
D、20Dを通る撮像機の視線との平行線、21 撮像
機の画像内のDの位置、22画像データ、23 画像ヘ
ッダ、24 ラインデータ、25 ラインヘッダ、26
同一撮像タイミングのデータ、27 各画素データ、
28 視野方向変更機、29 イメージングレーダ、3
0 高度計、31 対空標識、32 対空標識群、33
整合処理部、34 測地衛星、35 基準点、36
カメラ、37測地点、38 測地衛星の軌道、39 距
離が既知の直線、40 距離が未知の直線、41 時刻
t1における測地衛星の位置s1、42 時刻t2にお
ける測地衛星の位置s2、43 航空機、44 カメラ
の視野範囲、45 一時保管領域、46 保存領域、4
7 初期登録情報ブロック、48 分類整理後データブ
ロック、49 補正後データブロック、50 画像デー
タブロック、51 位置データブロック、52 角度デ
ータブロック、53 ヘッダ、54 衛星位置データ、
55 角度データ、56 識別表示、57 撮像時刻、
58 地球上番地、59 補正情報、60 データ、6
1 付帯情報、62 地球形状データ、63 地球表面
位置座標、64 対空標識位置座標、65 地球表面位
置座標ブロック、66 位置座標インデックス、67
特定場所情報、68 地球上番地、69 データ数、7
0 座標データID、71 対空標識ID、72 備考
ID、73 データ、74 生成日時情報、75 位置
座標、76 採用情報、77採用画像ID、78 画像
取得日時、79 補正処理内容、80 補正パラメー
タ、81 標識、82 測定日時情報、83 備考ブロ
ック、84 備考内容、85 地球形状データブロッ
ク、86 準拠楕円体関連データ、87 等緯度輪切り
データ、88 等経度輪切りデータ、89 経年変化デ
ータ、90 備考、91 北極付近の点A、92 赤道
付近の点B、93 2地点間の距離L、94 地球中心
と2地点の成す角度θ。

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地球表面を指向する撮像機、上記撮像機
    が撮像を実施する時刻を計ってタイミング信号を生成す
    る時計、上記撮像機で取得した画像信号と上記時計が発
    生したタイミング信号発生時刻を対応づけて地上にデー
    タ伝送可能な形態に処理をする信号処理回路、上記時計
    の発生するタイミング信号に応じて上記撮像機の視線方
    向の角度を計測し上記信号処理回路に時刻情報と共にデ
    ータ送信する角度検出機、上記時計の発生するタイミン
    グ信号に応じて上記撮像機の存在する位置座標を示す信
    号を受信し上記信号処理回路に時刻情報と共にデータ送
    信する航法衛星信号受信機を具備し、かつ上記撮像機で
    地球表面を撮像可能な軌道を飛行する観測衛星、上記撮
    像機で取得した画像データと上記航法衛星信号受信機で
    取得した位置データと上記角度検出機で取得した角度デ
    ータを上記時計がタイミング信号を発生した時刻情報と
    共に記録する画像データベース、上記画像データベース
    の情報から地表面の位置及び標高を解析する地球形状解
    析機、上記地球形状解析機の出力データとして地球表面
    の3次元位置座標と地球形状を記録保存する地球形状デ
    ータベース、及び電波伝搬時間を利用して距離を測定す
    るための電波を発生する軌道上位置が既知の複数の航法
    衛星とにより構成される地球形状計測装置において、上
    記撮像機の視線方向と鉛直方向とが成す角度が互いに異
    なる複数の観測衛星を有し、かつ異なる衛星で取得した
    地球上の同一場所の画像の組の中の対応する場所の位置
    合わせをして整合させ、衛星位置座標と視線方向及び視
    差を利用して地球表面の標高を算出し、地球表面3次元
    位置座標を生成する地球形状解析機を有することを特徴
    とする地球形状計測装置。
  2. 【請求項2】 地球表面を指向する撮像機、上記撮像機
    が撮像を実施する時刻を計ってタイミング信号を生成す
    る時計、上記撮像機で取得した画像信号と上記時計が発
    生したタイミング信号発生時刻を対応づけて地上にデー
    タ伝送可能な形態に処理をする信号処理回路、上記時計
    の発生するタイミング信号に応じて上記撮像機の視線方
    向の角度を計測し上記信号処理回路に時刻情報と共にデ
    ータ送信する角度検出機、上記時計の発生するタイミン
    グ信号に応じて上記撮像機の存在する位置座標を示す信
    号を受信し上記信号処理回路に時刻情報と共にデータ送
    信する航法衛星信号受信機を具備し、かつ上記撮像機で
    地球表面を撮像可能な軌道を飛行する観測衛星、上記撮
    像機で取得した画像データと上記航法衛星信号受信機で
    取得した位置データと上記角度検出機で取得した角度デ
    ータを上記時計がタイミング信号を発生した時刻情報と
    共に記録する画像データベース、上記画像データベース
    の情報から地表面の位置及び標高を解析する地球形状解
    析機、上記地球形状解析機の出力データとして地球表面
    の3次元位置座標と地球形状を記録保存する地球形状デ
    ータベース、及び電波伝搬時間を利用して距離を測定す
    るための電波を発生する軌道上位置が既知の複数の航法
    衛星とにより構成される地球形状計測装置において、上
    記撮像機として視線方向と鉛直方向とが成す角度が互い
    に異なる複数の撮像機を1台の観測衛星に具備し、かつ
    異なる撮像機で取得した地球上の同一場所の画像の組の
    中の対応する場所の位置合わせをして整合させ、衛星位
    置座標と視線方向及び視差を利用して地球表面の標高を
    算出し、地球表面3次元位置座標を生成する地球形状解
    析機を有することを特徴とする地球形状計測装置。
  3. 【請求項3】 地球表面を指向する撮像機、上記撮像機
    が撮像を実施する時刻を計ってタイミング信号を生成す
    る時計、上記撮像機で取得した画像信号と上記時計が発
    生したタイミング信号発生時刻を対応づけて地上にデー
    タ伝送可能な形態に処理をする信号処理回路、上記時計
    の発生するタイミング信号に応じて上記撮像機の視線方
    向の角度を計測し上記信号処理回路に時刻情報と共にデ
    ータ送信する角度検出機、上記時計の発生するタイミン
    グ信号に応じて上記撮像機の存在する位置座標を示す信
    号を受信し上記信号処理回路に時刻情報と共にデータ送
    信する航法衛星信号受信機を具備し、かつ上記撮像機で
    地球表面をくまなく撮像可能な軌道を飛行する観測衛
    星、上記撮像機で取得した画像データと上記航法衛星信
    号受信機で取得した位置データと上記角度検出機で取得
    した角度データを上記時計がタイミング信号を発生した
    時刻情報と共に記録する画像データベース、上記画像デ
    ータベースの情報から地表面の位置及び標高を解析する
    地球形状解析機、上記地球形状解析機の出力データとし
    て地球表面の3次元位置座標と地球形状を記録保存する
    地球形状データベース、及び電波伝搬時間を利用して距
    離を測定するための電波を発生する軌道上位置が既知の
    複数の航法衛星とにより構成される地球形状計測装置に
    おいて、上記撮像機の視線方向変更機を具備し、かつ上
    記撮像機の視線方向と鉛直方向とが成す角度が互いに異
    なる位置で取得した地球上の同一場所の画像の組の中の
    対応する場所の位置合わせをして整合させ、衛星位置座
    標と視線方向及び視差を利用して地球表面の標高を算出
    し、地球表面3次元位置座標を生成する地球形状解析機
    を有することを特徴とする地球形状計測装置。
  4. 【請求項4】 撮像機としてイメージングレーダを用い
    たことを特徴とする請求項1、2、3いずれか記載の地
    球形状計測装置。
  5. 【請求項5】 地球表面に向けて信号を発射して反射信
    号が到達するまでの伝搬時間を用いて地表までの高度を
    計測する高度計を具備することを特徴とする請求項1、
    2、3いずれか記載の地球形状計測装置。
  6. 【請求項6】 信号処理部において全ての撮像タイミン
    グの時刻を画像データに付加して画像データベースに記
    録することを特徴とする請求項1、2、3いずれか記載
    の地球形状計測装置。
  7. 【請求項7】 地球表面上位置座標を航法衛星により測
    定済みの場所に設定した対空標識と、上記対空標識の設
    定場所の位置座標を記録した地球形状データベースを具
    備したことを特徴とする請求項1、2、3いずれか記載
    の地球形状計測装置。
  8. 【請求項8】 地球形状解析機が整合処理部を具備し、
    かつ整合処理部において同一場所の画像で視線方向が異
    なる互いに異なる種類の撮像機で取得された画像を解析
    することを特徴とする請求項1、2、3、4いずれか記
    載の地球形状計測装置。
  9. 【請求項9】 地球形状解析機が整合処理部を具備し、
    かつ整合処理部において同一場所の画像で視線方向が異
    なる3式以上の画像を同時に解析することを特徴とする
    請求項1、2、3、4いずれか記載の地球形状計測装
    置。
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