JP3503044B2 - 防水シート - Google Patents

防水シート

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JP3503044B2
JP3503044B2 JP09847097A JP9847097A JP3503044B2 JP 3503044 B2 JP3503044 B2 JP 3503044B2 JP 09847097 A JP09847097 A JP 09847097A JP 9847097 A JP9847097 A JP 9847097A JP 3503044 B2 JP3503044 B2 JP 3503044B2
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貞吉 阪中
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外界に露出した状
態で長期間放置される外装材等の用途に用いられ、耐候
性に優れるとともに、敷設したときにソリなど外観不良
の発生しない防水シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的に外界に露出した状態で長期間放
置される外装材等の用途、例えば建築物の屋根、床、壁
又はため池等に敷設する防水シートの用途に用いられる
シートは、雨水等が建築物内部に進入してくるのを防止
したり、ため池の水が地中にしみ込んでしまわないよう
にしたり、産業廃棄物処理場にあっては、廃棄物から発
生した汚水が地中にしみ込み、地下水を汚染したり、周
囲の土壌を汚染したりするのを防止するために使用され
るものである。
【0003】現在、この種、防水シートを使用した建築
物の屋根防水や、ため池の防水工法として通常ゴムシー
トやポリビニルクロライド、ポリエチレン、エチレンビ
ニルアセテート、塩素化ポリエチレン、改質アスファル
ト等からなるエラストマーシートを敷設するという方法
が多く採用されている。
【0004】このようなシートのうちゴムシートについ
ては、素材自体の耐候性が比較的優れており、長期の使
用に耐えうることができる。しかし、その他のポリビニ
ルクロライドやポリエチレン等のシートは、初期物性、
耐衝撃性等の機能には優れているものの、耐候性におい
て、不充分であり、改善が求められていた。そこで実開
平3−92228号に開示されているようにシートの上
に耐候性に優れたフッ素樹脂層を積層しシートの耐候性
を改善することが提案されている。
【0005】また、近年、建築物の屋根、床、壁または
溜め池等に敷設する防水シートには、防水性や耐候性だ
けでなく、外観及び美観の観点から、着色された防水シ
ートが要求されるに至っている。
【0006】着色されたこれら防水エラストマーシート
としては、エラストマー素材自体に着色剤を配合して着
色エラストマーシートとしたものが用いられている。ま
た、着色ゴムシートを従来の黒色ゴムシートの上に積層
して加硫一体化したものを該防水シートとして用いるこ
とも行われている。更に、着色したテドラー(デュポン
社製、ポリビニルフルオライド)フィルムをゴムシート
に積層一体化することも行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記のような
フッ素樹脂を積層したシートには、フッ素樹脂とゴムや
ポリビニルクロライド、ポリエチレン、クロロスルフォ
ン化ポリエチレン等からなるシートとのあいだで膨張収
縮性状の違いがあり、両者を積層した場合その違いから
ソリが発生してしまうという問題がある。また、着色し
たエラストマーシートについて言うと、両者性状の違い
からソリが発生する問題以外にも次のような問題があ
る。
【0008】例えば、ゴムに着色剤を混ぜたカラーゴム
シートは、確かに従来の黒色のゴムシートと比べると外
観上優れたものということができるが、黒色のシートよ
りも耐候性が遙かに劣る。また色調としては明度が低く
繊細な色調というには程遠いものしか得られなかった。
更に、製造時のロット間の色のばらつきが出やすいなど
の問題のほか、色の面でも耐候性に乏しく、時間の経過
に連れて褪色してしまうという問題があり、要求を満足
したものではなかった。
【0009】特に、ポリビニルクロライドの着色シート
とクロロスルフォン化ポリエチレンからなる着色シート
やポリエチレンからなる着色シートは、それ自体、耐候
性に劣っており、長期間にわたる屋外での使用には不向
きであった。
【0010】また、ポリビニルフルオライド(テドラ
ー)は耐候性に優れているので、該フィルムとゴムシー
トを一体積層化した防水シートには、自然劣化や変色を
防止するという改善が加えられているといえるが、やは
り膨張収縮性状の違いによるソリの発生は解消されるに
は至っていない。
【0011】そこで本発明は、上述のような問題点を解
消し、シートの耐候性に優れ、褪色しにくく、しかも、
防水機能を持つエラストマーシートとの性状の違いによ
るソリが発生しにくい防水シートの提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するために請求項1では、エチレンプロピレンゴム
か、エチレンプロピレンゴムとブチルゴムとのブレンド
物からなる防水機能を有するエラストマーシートに、少
なくともオレフィン樹脂とエチレンプロピレンゴムの共
重合体と、エチレンメチルメタアクリレートのブレンド
比30:70〜70:30のブレンド物からなる着色し
た表層フィルムを積層せしめている。このようなものは
鮮やかな着色シートをえることができるとともに、上記
エラストマーシートと積層することによる、両者の性状
の違いによるシートのソリが発生しない。
【0013】請求項2では、オレフィン樹脂とエチレン
プロピレンゴムの共重合体として3次元構造の架橋タイ
プの樹脂を用いることによって、耐熱性すぐれた防水シ
ートを得ることができる。請求項3では、防水機能を有
するエラストマーシートと表層フィルムの間に低融点熱
可塑性樹脂フィルムを介在させており、エラストマーシ
ートと表層フィルムとの間の可塑剤等の移行を遮断でき
るとともに両者の間がより確実に融着することができ、
長期に渡って層間剥離などの問題の起きない耐久性に富
む防水シートを得ることができる。
【0014】請求項4では、表層フィルムに、紫外線吸
収剤と紫外線安定剤および抗酸化剤が配合されており、
耐候性を付与することができるので、長期に渡って鮮や
かな色を保つことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、上記本発明について添付図
面を参照し、具体的な実施の形態を説明する。
【0016】図1に示すのは、本発明の防水シートの断
面図である。本発明の防水シート1は、防水機能を有す
るエラストマーシート2に少なくともオレフィン樹脂と
エチレンプロピレンゴムの共重合体とエチレンメチルメ
タアクリレートのブレンド物からなる着色した表層フィ
ルム4を積層しており、エラストマーシート2と表層フ
ィルム4の間には低融点の熱可塑性樹脂フィルム3を介
在している。
【0017】 エラストマーシート2は、防水機能を有
するシートであり、ゴムシートとして天然ゴム、ブタジ
エンゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、クロロプレン
ゴム、フッ素ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム
などもあるが、特に本発明においてはエチレンプロピレ
ンゴムか、エチレンプロピレンゴムとブチルゴムとのブ
レンド物を使用する。なお、ゴムについては加硫材、加
硫促進剤などを添加し加硫したものでもよく、非加硫の
ものでもよい。
【0018】 そして、上記エチレンプロピレンゴムか
エチレンプロピレンゴムとブチルゴムのブレンド物から
なるエラストマーシートを用いることはエチレンプロピ
レンゴムは現在知られているゴム素材のなかで最も耐候
性に優れた素材であるということと、エチレンを含んで
いることから熱可塑性樹脂と融着しやすいことが、理由
として挙げられる。また、ブチルゴムを配合したものに
ついては、素材の加工性がよくなることと接着性が良く
なることが理由として挙げられる。
【0019】ここでエラストマーシート2の厚みとして
は、0.3〜3.0mmのものが好ましく、更に好まし
くは1.0〜2.0mmの範囲のものが適切である。厚
みが3.0mmより大きいとシートの可撓性が損なわれ
下地に沿いにくくなるので好ましくない。より好ましい
範囲として1.0〜2.0mmとしているが、1.0m
mより薄いと積層した表層フィルムとエラストマーシー
トとの熱膨張係数の違いにより防水シート1のソリが顕
著となり、2.0mmより厚いと防水シート1同志の接
合部の段差が大きくなりすぎて外観が悪くなったり、歩
行性を阻害することになり好ましくない。
【0020】次に、低融点の熱可塑性樹脂フィルム3
は、エラストマーシート2と表層フィルム4との間の可
塑剤等の移行の遮断および両者を熱融着によってより確
実に積層一体化するための介在物である。三層構造のシ
ートに用いる熱可塑性樹脂フィルムとしては、融点が1
40℃以下でエラストマーシート2および表層シート4
の双方と融着が確実な素材であればなんら限定するもの
ではないが、具体的には、ポリエチレン、エチレン酢酸
ビニル共重合体、エチレンメチルメタクリレートなどが
好ましい。これらのなかでも特に好ましいものは、エチ
レン酢酸ビニル共重合体であり、加工性、接着性、加工
後の化学的安定性などの面から最も好適である。熱可塑
性樹脂フィルム3の厚みは、好ましくは、10μm以
上、より好ましくは20μm以上のものが適切である。
厚みが10μm未満であると加工性が悪く、しかも厚み
が薄いために融着不良などにつながり、また、可塑剤等
の移行を遮断することができなくなるため好ましくな
い。
【0021】次に表層フィルム4としては、オレフィン
樹脂とエチレンプロピレンゴムの共重合体樹脂とエチレ
ンメチルメタアクリレートとのブレンド物であり、その
ブレンド比は30:70〜70:30の範囲とすること
が好ましい。
【0022】オレフィン樹脂とエチレンプロピレンゴム
の比が30未満となると表層フィルム4のゴム弾性や柔
らかさが不足して加工性が悪くなるとともにエラストマ
ーシート2への沿いやすさが不足し防水シート1にソリ
を発生させてしまうことにもなり、エチレンメチルメタ
アクリレートの比が70を越えると耐熱性が不足するこ
とになる。
【0023】また、オレフィン樹脂とエチレンプロピレ
ンゴムの比が70を越えると、表層フィルム4が柔らか
すぎて強度的に問題となり、エチレンメチルメタアクリ
レートの比が30未満になると、耐候性が乏しくなって
表層フィルム4の早期劣化が起こってしまう。オレフィ
ン樹脂としてあげられるのは、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリブチレンなど、一般式がCn 2nで表され
る不飽和脂肪族炭化水素であり、本発明で用いる場合に
は、nは1〜4程度のものを使用することができるが、
nが3のものが耐熱性に優れていることから最も好まし
い。
【0024】また、厚みは、60〜200μmの範囲が
適当である。厚みが60μm未満であると強度の問題の
他に隠蔽力が落ちて、鮮やかな色がでないという問題が
あり、200μmを越えてもコスト的に高価となるだけ
であり好ましくない。一般的にサーモプラスチックオレ
フィン(TPO)と呼ばれるオレフィン樹脂とエチレン
プロピレンゴムとの共重合体は、オレフィン樹脂とエチ
レンプロピレンゴムとの動的加硫樹脂であって樹脂とゴ
ムとのブレンドを、ゴムを架橋させながら行い、ゴム成
分が樹脂中に1μm以下に分散したものである。またこ
のオレフィン樹脂とエチレンプロピレン樹脂の共重合体
には、3次元構造になっている架橋タイプのものと、2
次元構造になっているリアクタータイプがあり、架橋タ
イプは加工性には若干劣るが、耐熱性、耐候性に優れて
おり、リアクタータイプは加工性は優れているが、耐熱
性、耐候性に若干劣るところがある。本発明の用途は長
期に渡って外気、太陽光に晒される防水シートであるこ
とから、3次元構造の架橋タイプを用いることが耐熱
性、耐候性の面で好ましい。
【0025】これら3次元構造のものは、加工性および
柔軟性を改善するために、プロセスオイルを混入された
ものがあるが、その例としては、ミラストマー(三井石
油化学工業社製)、サーモラン(三菱化学社製)、オイ
レックス(昭和電工社製)が挙げられ、プロセスオイル
を混入していないものとしては、住友TPO(住友化学
工業社製)が挙げられる。
【0026】本発明に使用する場合、上記のプロピレン
樹脂とエチレンプロピレンゴムの共重合体であればよい
が、実際に使用する場合、オイルなどの他の添加物の関
係で例えばプロセスオイルを混入したミラストマー(三
井石油化学工業社製)とプロセスオイルを混入していな
い住友TPO(住友化学工業社製)のブレンドのように
2種類以上のブレンド物でもよい。
【0027】例えば、エチレンメチルメタアクリレート
とミラストマー(三井石油化学工業社製)と住友TPO
(住友化学工業社製)をブレンドした場合、エチレンメ
チルメタアクリレートは表層シート4に耐候性を付与
し、ミラストマー(三井石油化学工業社製)はプロセス
オイルを混入したものであり主にゴム弾性および加工性
を付与し、住友TPO(住友化学工業社製)は主に耐熱
性を付与する。
【0028】表層シート4を着色する顔料としては、着
色しようとする色によって異なるが、酸化チタン、カー
ボン、ベンガラ、シアニンブルー、シアニングリーン、
チタンイエローなどが用いられる。
【0029】次に、表層シート4の変色、褪色を防止す
るために、紫外線吸収剤を添加することが好ましい。紫
外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフ
ェノン系、シアノアクリレート系の紫外線吸収剤が用い
られる。その添加量は0.01〜5.0%であり0.0
1%未満であると紫外線吸収の効果が少なく、5.0%
を越えても紫外線吸収の効果の向上が認められない上に
シート表面へのブルーム等のマイナスの問題が発生する
ため好ましくない。
【0030】紫外線吸収剤は、それだけでも紫外線吸収
能力を持っており、効果を発揮することができるが、長
期に渡って安定した能力を持たせるためにラジカル補足
能力のある紫外線安定剤を併用することが好ましく、ヒ
ンダードアミン系、ベンゾエート系の紫外線安定剤を併
用することができる。その添加量は0.01〜2.0%
であり、0.01%未満であると紫外線安定剤の効果が
少なく、2.0%を越えても性能の向上が認められない
上にやはりシート表面へのブルームの問題が発生しやす
くなり好ましくない。
【0031】また、シート加工時の熱安定性、防水シー
トとして敷設したときの長期劣化を防止するために抗酸
化剤を添加することが好ましい。抗酸化剤としては、フ
ェノール系、フォスファイト系、チオエーテル系、ハイ
ドロタルサイト系のものが用いられる。抗酸化剤は、フ
ェノール系の単独使用でも効果を有するが、フェノール
系の抗酸化剤には過酸化物分解能力がないため長期に渡
る安定性を得るためにフェノール系とフォスファイト系
の併用または、フェノール系とチエエーテル系の併用が
好ましい。その添加量は0.01〜2.0%であり、
0.01%未満であると抗酸化剤の効果が少なく、2.
0%を越えるとシート表面へのブルームの問題が発生し
たり、逆に安定性を阻害することがあるので好ましくな
い。
【0032】表層フィルム4として以上のようにブレン
ドすることによってそれぞれの特性を発現し、防水機能
を有するゴムシートと積層することによって、エラスト
マーシートに着色した場合よりも数段優れた色調をもっ
たシートを得ることができるとともに、十分な耐候性お
よび耐熱性を持ち、しかも、表層シート4はゴム弾性を
有しているのでエラストマーシート2と積層しても両者
の性状の違いによるソリの発生を防止することができ、
また、長期に渡って変色、褪色のない防水シート1を得
ることができる。
【0033】また、本発明の防水シートは、次に説明す
るような、比較的簡単な製法で得ることができる。エラ
ストマーシート2と表層フィルム4の積層は、図3に示
すような装置を用いてエラストマーシートの成形の際に
行われる。
【0034】 例えばエラストマーシートが前記エチレ
ンプロピレンゴムか、エチレンプロピレンゴムとブチル
ゴムのブレンド物からなるゴムシートである場合につい
てみると、押出機(図示しない)から押し出された未加
硫のゴムシート10は、帆布などのエンドレスベルト1
1に載せられて導入ロール12から加硫缶13内へ送り
込まれる。加硫缶13内の温度は150〜180℃の範
囲内に設定され、この中を通過しつつ加硫したゴムシー
ト15は導出ロール14から、加硫缶13の外へ送りだ
され、複数個のガイドロールを経由して圧接ロール16
で、表層フィルム17と圧着されガイドロール18を経
てロール19に巻き取られる。この場合、加硫ゴムシー
ト15は表面温度が60から140℃の範囲にあって低
融点の熱可塑性樹脂フィルムと積層した表層フィルム1
7と熱融着することができる。
【0035】この時に、ゴムシート15と表層フィルム
17との間の融着力はやや落ちるが、低融点熱可塑性樹
脂フィルムを介在しなくても、図2に示すような本発明
の防水シートを得ることはでき、長期使用における褪
色、ロット間の色調のばらつき、熱膨張係数の差による
ソリの問題は発生しない防水シートを得ることができ
る。
【0036】
【実施例】次に、本発明の防水シートの実施例を挙げて
説明する。エラストマーシートとしては、表2に配合を
示すエチレンプロピレンゴム(EPT)を主成分とする
厚み1.2mmの加硫ゴムシートを用いた。低融点の熱
可塑性樹脂フィルムとしては、エチレン酢酸ビニルから
なる厚み30μmのフィルムを用いた。
【0037】表層フィルムとしては、表1に示すよう
に、アクリフト(住友化学工業社製のエチレンメチルメ
タアクリレート)を50重量部とミラストマー(三井石
油化学工業社製のプロピレン樹脂とエチレンプロピレン
ゴムの共重合体にプロセスオイルを混入したもの)を2
5重量部と住友TPO(住友化学工業社製のプロピレン
樹脂とエチレンプロピレンゴムの共重合体)を25重量
部に酸化チタンからなる顔料10重量部および紫外線吸
収剤と紫外線安定剤と抗酸化剤を併せて1.1重量部配
合して、110mm一軸押出機を使用して加工温度21
0℃、ライン速度12m/分の条件で押出加工すること
により厚み120μmのフィルムとし、更にポリエチレ
ン酢酸ビニルを90mm一軸押出機を使用して加工温度
180℃、ライン速度15m/分の条件で押出加工して
厚み30μmのフィルムとし、両方のフィルムをヒート
ロ−ルでニップさせることにより融着した。ヒートロ−
ルの温度は170℃、ニップ圧力7kg/cm2 、加工
スピード5m/minで加工した。 以下余白
【0038】
【表1】 ※1)住友化学工業社製 エチレンメタアクリレー
ト ※2)三井石油化学工業社製 プロピレン樹脂とエチレ
ンプロピレンゴムの共重合体 ※3)住友化学工業社製 プロピレン樹脂とエチレ
ンプロピレンゴムの共重合体 ※4)三菱化学社製 エチレン酢酸ビニル共重
合樹脂 以下余白
【0039】
【表2】
【0040】以上のようにして得られた表層フィルムと
低融点熱可塑性樹脂フィルムとの積層品を加硫ゴムシー
トと図3に示すような装置にてゴムシートが加硫缶から
送りだされると同時に圧接ロ−ルを用いて融着加工し
た。加工条件は、加硫ゴムシート表面の温度153℃、
ニップ圧力5kg/cm2 、加工スピード5m/min
であった。そして、表層フィルム、低融点熱可塑性樹脂
フィルム、加硫ゴムシートの3層積層品である図1の如
き本発明の防水シートが得られ、実施例1として用い
た。
【0041】次に、実施例2としては、低融点熱可塑性
樹脂フィルムを使用しなかった以外は、実施例1と同じ
防水シートを作成し、それを用いた。また、比較例1と
しては、エチレンプロピレンゴム(EPT)とブチルゴ
ム(IIR)を主成分とした下記表3に示す配合に顔料
を加えたカラーゴムシート(0.3mm厚み)とエチレ
ンプロピレンゴム(EPT)を主成分とする前記表2に
配合を示す黒色ゴムシート(1.2mm厚み)を積層し
たカラーシートをを用いた。
【0042】
【表3】
【0043】また、比較例2としては、表層シートとし
て30μm厚みのテドラー(デュポン社製ポリビニルフ
ロライド)フィルムをグレーに着色したものを積層した
ものを用いた。以上のようにして得た前記実施例1〜2
と比較例1〜2との比較データを表4に示す。表中、ウ
ェザオメーター,屋外暴露試験は夫々、次の条件に拠っ
た。 ウェザオメーター;JIS A 1415にもとづき1
000時間後 屋外暴露試験;半年後
【0044】
【表4】
【0045】表4より、比較例1のカラーゴムシート
は、シートの色調はややよいが、ロット間で色のばらつ
きがあり、ウェザオメーター、屋外暴露試験後に著しい
褪色があった。また、比較例2のポリビニルフロライド
積層シートは、色調はよく色のばらつきもなく、また、
ウェザオメーター、屋外暴露試験後の褪色も見られなか
ったが、ゴムとポリビニルフロライドとの間の熱膨張係
数の差により大きなソリが発生しており、しかも剥離試
験では部分的にフィルム破断するところと界面剥離する
ところが現れるという結果がでた。これに対し、実施例
によるものは何れも色調が良好で、しかも各種耐光暴露
試験後も、褪色や表層シートの剥離、ソリを生じず、比
較例と比べて極めて良好な結果を得た。
【0046】
【発明の効果】本発明は以上のように、請求項1はエチ
レンプロピレンゴムか、エチレンプロピレンゴムとブチ
ルゴムとのブレンド物からなる防水機能を有するエラス
トマーシートに、少なくともオレフィン樹脂とエチレン
プロピレンゴムとの共重合体とエチレンメチルメタアク
リレートのブレンド比30:70〜70:30のブレン
ド物からなる着色した表層フィルムを積層した防水シー
トであり、上記エラストマーシートと表層フィルムとの
組み合わせにより鮮やかな着色シートを得ることができ
るとともに、両者の性状の違いによるシートのソリが発
生することがなく、しかも両者のなじみがよいため、融
着性に優れ、耐候性に優れた効果を有している。
【0047】請求項2では、オレフィン樹脂とエチレン
プロピレンゴムとの共重合体が3次元構造の架橋タイプ
の樹脂を用いることによって、更に耐熱性に優れた防水
シートを得ることができる。
【0048】請求項3では、防水機能を有するエラスト
マーシートと表層フィルムの間に低融点熱可塑性樹脂フ
ィルムを介在させており、エラストマーシートと表層フ
ィルムとの間の可塑剤等の移行を遮断できるとともに両
者の間がより確実に融着することができ、長期に渡って
層間剥離などの問題の起きない耐久性に富む防水シート
を得ることができる。
【0049】請求項4では、表層フィルムには、紫外線
吸収剤と紫外線安定剤および抗酸化剤が配合されている
ことより、耐候性を付与することができるので、長期に
渡って鮮やかな色を保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる防水シートの実施例を示す断面
図である。
【図2】本発明に係わる防水シートの他の実施例を示す
断面図である。
【図3】本発明に係わる防水シートの製造法における加
硫工程及び表層フィルム圧着工程を示す説明図である。
【符号の説明】
1 防水シート 2 エラストマーシート 3 低融点熱可塑性樹脂フィルム 4 表層フィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柴田 浩治 堺市日置荘北町579−17 (72)発明者 越中 功 岸和田市天神山町1丁目5−13−202 (56)参考文献 特開 昭63−125330(JP,A) 特開 平5−42619(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 E04D 5/00 - 5/14 C08L 23/00 - 23/36

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレンプロピレンゴムか、エチレンプロ
    ピレンゴムとブチルゴムとのブレンド物からなる防水機
    能を有するエラストマーシートに、少なくともオレフィ
    ン樹脂とエチレンプロピレンゴムの共重合体と、エチレ
    ンメチルメタアクリレートのブレンド比30:70〜7
    0:30のブレンド物からなる着色した表層フィルムを
    積層したことを特徴とする防水シート。
  2. 【請求項2】 オレフィン樹脂とエチレンプロピレンゴ
    ムの共重合体が三次元の架橋タイプの樹脂である請求項
    1記載の防水シート。
  3. 【請求項3】 防水機能を有するエラストマーシートと
    表層フィルムの間に低融点熱可塑性樹脂フィルムを介在
    させた請求項1または2記載の防水シート。
  4. 【請求項4】 表層フィルムには、紫外線吸収剤と紫外
    線安定剤および抗酸化剤が配合されている請求項1〜3
    のいずれかの項に記載の防水シート。
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