JP3501230B2 - Base material for craft adhesive tape - Google Patents
Base material for craft adhesive tapeInfo
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- JP3501230B2 JP3501230B2 JP07753893A JP7753893A JP3501230B2 JP 3501230 B2 JP3501230 B2 JP 3501230B2 JP 07753893 A JP07753893 A JP 07753893A JP 7753893 A JP7753893 A JP 7753893A JP 3501230 B2 JP3501230 B2 JP 3501230B2
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クラフト粘着テープ用
基材に関するものである。さらに詳しく述べるならば、
本発明は主として包装資材および包装容器の梱包等に用
いられる粘着テープの剥離紙の基材に関するものであ
り、特に原紙上にポリエチレンをラミネートする必要が
なく、直接シリコーンなどの剥離剤を含む有機溶剤溶液
または無溶剤型シリコーン溶液を塗工することのできる
クラフト粘着テープ用基材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、円筒状に巻かれたテープの剥離性
を良好にするため、剥離剤または離型剤、例えばシリコ
ーン樹脂をトルエン等の有機溶剤に溶解した溶液や無溶
剤型シリコーン溶液を塗布して形成されるクラフト粘着
テープ用基材としては、クラフト伸張紙(以下クルパッ
ク紙とも記す)の表面に、シリコーン塗工液の浸透を極
力抑制し剥離性を最大限に発揮させる目的で、押出し加
工方式により厚さ10〜25ミクロン程度のポリエチレ
ンフィルム層を形成させたものが一般的である。
【0003】しかし、上記のポリエチレンをラミネート
する方法で製造された剥離紙用原紙は、このポリエチレ
ンが強固な連続皮膜を形成し、かつそれが水に不溶のた
め、この基材を再度回収し、製紙工程で再生利用するこ
とが不可能であり、今日産業廃棄物処理上の大きな問題
となっている。
【0004】一方、特公平1−35959号公報や特開
平4−23876号公報には、ポリエチレンをラミネー
トすることなく、直接シリコーン溶液を塗工して得られ
る剥離紙のための基材として、原紙表面に無機顔料およ
び有機接着剤を主成分とする塗料を塗工して下塗り層を
形成するクレーコートタイプ基材が開示されている。こ
のような基材において原紙中の微小な空隙(以下ピンホ
ールとも記す)を下塗り層が被覆し、これを目止めする
効果は認められる。しかし下塗り層の顔料相互の間に無
数に存在する微細な連続孔を通してシリコーンの有機溶
剤溶液が原紙中に浸透する。このためポリエチレンでラ
ミネートする方法に比べ高価なシリコーンを多量に塗工
する必要があり、この方法をクラフト粘着テープの製造
に応用することは困難である。
【0005】さらに、特開平4−2900号公報には、
デンプンを目止め剤として下塗りする方法が開示されて
いるが、このデンプン溶液自体がピンホール中に埋没し
てしまうので、孔径1〜200ミクロン以上のピンホー
ルを目止めする役割を果たすことはできず、このためデ
ンプンの下塗り層のみでシリコーン有機溶剤溶液や無溶
剤型シリコーン溶液の浸透を遮断すること(以下溶剤バ
リヤー性とも記す)は到底できない。
【0006】以上の理由から、ポリエチレンをラミネー
トした場合に匹敵する溶剤バリヤー性を有し、直接シリ
コーンの有機溶剤溶液を塗工することができるクラフト
粘着テープ用基材が強く求められているが、未だこれら
の用件を満たし得る基材は提供されていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリエチレ
ンラミネートを必要とせず、直接シリコーンの有機溶剤
溶液または無溶剤型シリコーン溶液を塗工することがで
き、かつ優れた剥離性を発揮し得るクラフト粘着テープ
用基材を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、クルパッ
ク紙上にポリエチレンをラミネートすることなくこれに
匹敵する優れた溶剤バリヤー性を有し、かつ水中で容易
に離解でき再利用が可能なクラフト粘着テープ用基材を
得るために、ポリエチレンをラミネートした基材につい
て、このポリエチレン層の機能を細部に亘り解析した結
果、木材パルプを主原料として製造され、孔径0.1〜
1.0ミクロンの微細な空隙を有し、多孔性で吸液性に
富むクルパック紙に(1)シリコーンの有機溶剤溶液の
浸透を全面的に抑制すること、および(2)原紙中に散
在する孔径1〜200ミクロンのピンホールを目止めす
ること、を同時に達成することができるバリヤー層を形
成することが有効な手段であるとの見解に達した。
【0009】本発明らはこの手段を確立すべくさらに研
究を重ねた結果、バリヤー層に重合度200〜800、
ケン化度88〜99.9モル%の部分ケン化または完全
ケン化型ポリビニルアルコールを含有させることが有効
な手段であることを見い出し、本発明を完成させた。
【0010】それ故、本発明は、JIS P 3412-1976Rによ
り規定される木材パルプを主原料とするクラフト伸張紙
と、このクラフト伸張紙の一面上に形成され、かつ水溶
性樹脂を主成分とするバリヤー層を有するクラフト粘着
テープ用基材において、前記バリヤー層に重合度200
〜800、ケン化度88〜99.9モル%の部分ケン化
または完全ケン化型ポリビニルアルコールを含有させる
ことを特徴とするクラフト粘着テープ基材に関するもの
である。
【0011】本発明に用いられるクルパック紙とは、針
葉樹クラフトパルプを主原料として用い、長網多筒型抄
紙機や長網ヤンキー型抄紙機のドライヤーロールの一部
にニップロールを介して、エンドレスの厚いゴムのベル
トを圧着回転させる装置を取り付け、ドライヤーとベル
トの間に湿紙を通し、あらかじめ伸張させておいたベル
トの収縮を利用して収縮させたクラフト伸張紙で、縦方
向の伸びが大きいため、引張り強度や衝撃強度が強いの
が特徴である。なお、クルパック紙中に有機および無機
の顔料、並びに化学薬品が含まれていてもよい。
【0012】本発明で用いられる重合度200〜80
0、ケン化度88〜99.9モル%の部分ケン化または
完全ケン化型ポリビニルアルコールは、その強固な結合
力により著しい造膜性を発現する結果、卓越した溶剤バ
リヤー性を発揮するが、また該ポリビニルアルコールは
クルパック紙中に散在する孔径1〜200ミクロンのピ
ンホールを目止めする作用と、孔径0.1〜1.0ミク
ロンの微細な空隙を有し、多孔性で吸液性に富むクルパ
ック紙に対し、シリコーンの有機溶剤溶液または無溶剤
型シリコーン溶液の浸透を全面的に抑制する作用もとも
に発揮する。
【0013】本発明に用いられるポリビニルアルコール
は、一般にはポバールと総称されるものである。基本組
成はビニルアルコールと酢酸ビニルの共重合体で、重合
度およびケン化度がポリビニルアルコールの性質を支配
する決定的要因である。市販のポリビニルアルコールの
重合度は、300〜2500の範囲にあり、重合度が高
いほど溶剤バリヤー性が優れるといわれている。
【0014】しかし、本発明者らは、ポリビニルアルコ
ールの重合度と溶剤バリヤー性の関係を細部に亘って検
討した結果、木材パルプを主成分とし多孔性に富み、か
つ浸透性の大きいクルパック紙上にバリヤー層を形成す
る場合、バリヤー層のクルパック紙内部への浸透を極力
抑制するためには、上記とは逆に重合度の低いポリビニ
ルアルコールを高濃度で塗工すること、具体的には、重
合度200〜800のポリビニルアルコールを10〜1
6重量%の高濃度で塗工することが目的とする溶剤バリ
ヤー性を得るために必要であることを見い出した。この
バリヤー層の浸透に対しては、バリヤー剤の濃度と粘度
が影響し、特に濃度の上昇がバリヤー層の浸透を抑制す
るための必要条件となる。
【0015】重合度が800を超えるポリビニルアルコ
ールでは、塗工時の溶液の濃度を上記の範囲に調製した
場合、粘度がきわめて高くなり、流動性が不良となるた
め事実上塗工は不可能となる。一方、重合度が200に
満たない場合、粘度は低く、塗工は可能であるが重合度
が低く造膜性が劣るため目的とするバリヤー層を形成す
ることはできない。
【0016】ポリビニルアルコールの性質に大きく関与
するケン化度は、88〜99.9モル%の部分ケン化ま
たは完全ケン化型であることが必要であり、ケン化度が
88モル%に満たない場合、結晶性が低いため耐水性に
乏しく、クラフト粘着テープとしての機能を著しく損な
う結果となる。本発明に使用できるポリビニルアルコー
ルとしては、例えば日本合成化学工業から市販されてい
る「NL05」や、クラレから市販されている「PVA
105」等がこれに相当する。
【0017】バリヤー剤中のポリビニルアルコールの配
合率に厳格な制限はないが、バリヤー剤中の全固形分の
70重量部以上を占める必要がある。これ以下の配合率
の場合、上記のポリビニルアルコールのもつ優れたピン
ホールの目止め効果とシリコーン溶液の浸透を全面的に
抑制する作用を発揮させることができず、十分な溶剤バ
リヤー性を得ることは困難となる。
【0018】本発明に用いるバリヤー剤はポリビニルア
ルコールに他の材料を混合して塗工することができる。
この混合して使用する材料に特に制約はなく、カオリ
ン、タルク、炭酸カルシウム、二酸化チタン、水酸化ア
ルミニウム等の無機顔料や、デンプン、カゼイン、スチ
レン−ブタジエンラテックス、アクリル樹脂エマルジョ
ン、ポリアクリルアミド等のバインダーから適宜選定し
て使用できる。さらに、分散剤、耐水化剤、潤滑剤、消
泡剤、着色剤および防腐剤等を任意に配合することがで
きる。しかし前述のとおり、これらの材料はバリヤー剤
中の全固形分の30重量部未満にとどめる必要がある。
【0019】バリヤー剤の塗工設備としてはサイズプレ
ス、ゲートロールコーター、バーコーター、ロールコー
ター、エアナイフコーターおよびブレードコーター等か
ら任意に選定することができる。
【0020】クルパック紙上に形成されるバリヤー層
は、目止め効果および塗料の価格を考慮すると、絶乾重
量で0.5〜10g/m2 塗工されるよう調製するのが
望ましい。バリヤー層形成のためのポリビニルアルコー
ルの塗工は、クルパック紙に2回以上の塗工操作によっ
て行うこともできる。
【0021】また、上記ポリビニルアルコールを塗工し
たのち必要に応じてスーパーカレンダーなどの仕上げ設
備で平滑化処理を施してもよく、このようにすると得ら
れるバリヤー層の面質が良好となり、シリコーン塗工層
を均一に形成することが可能になる。この場合、目的に
応じて平滑度を20〜2000秒(JAPAN TAP
PI紙パルプ試験法No.5に記載される王研式平滑度)の
範囲にコントロールするのが好適である。
【0022】シリコーンは上述のとおり、通常トルエン
やヘキサン等の有機溶剤に溶解して塗工される。しか
し、この塗工液として前述のとおり、シリコーンとモノ
マーを混合し、紫外線や電子線で硬化させる無溶剤方式
によってもバリヤー層はモノマーに対して優れたバリヤ
ー性を発揮することができる。
【0023】本発明の方法により製造されたクラフト粘
着テープ用基材は、ポリエチレンをラミネートした基材
に匹敵する溶剤バリヤー性を有し、離解性に優れ、かつ
ポリエチレンをラミネートする工程が不要となるため、
製造原価が極めて安価であるという利点を有する。
【0024】また、本発明の基材を用いたクラフト粘着
テープは、ポリエチレンのラミネート層がないため、回
収後容易に再生工程に供することができる。このクラフ
ト粘着テープは再生工程において水中に投入されたと
き、バリヤー層がクルパック紙から脱離するため、容易
にパルプのみを回収し再利用することができる。この再
生パルプは溌水性を有するシリコーンを含まないため、
シリコーンが印刷用紙などの抄紙工程に混入しハジキな
どの障害の原因となることはない。
【0025】
【実施例】本発明を下記実施例によって更に具体的に説
明するが、勿論本発明の範囲は、これらによって限定さ
れるものではない。各実施例中、「部」は特に断らない
限り「固形分重量部」を示すものである。
【0026】実施例1
下記工程によりクラフト粘着テープ用基材を製造した。
(1)原紙の抄造
先ず下記組成の紙料を調製した。 成 分 重量
針葉樹クラフトパルプ(叩解度:570ml) 100部
30%強化ロジンサイズ剤(SPE、荒川化学工業製) 0.3部
30%硫酸アルミニウム 2部
次にこの紙料から、クルパック紙加工設備を装着した長
網多筒型抄紙機により米坪量73g/m2 の原紙を抄造
した。このようにして得た原紙の密度は0.85g/c
m3 であり、その原紙のドライヤーシリンダー接触面の
王研式平滑度は35秒であった。
【0027】(2)バリヤー層の形成
下記組成のバリヤー層用塗工液を調製した。 成 分 重量
12%ポリビニルアルコール
(重合度500 、ケン化度98.5モル%、NL05、日本合成化学工業製)
100部
【0028】この12%塗工液を、上記クルパック紙の
ドライヤーシリンダー接触面上に乾燥重量が5.0g/
m2 になるように塗工し、乾燥した。さらにスーパーカ
レンダーにより王研式平滑度260秒に仕上げクラフト
粘着テープ用基材を作製した。上記クラフト粘着テープ
用基材から所定の供紙片を作製し、そのトルエン浸透防
止効果、ピンホール防止効果、シリコーン浸透防止効果
およびシリコーン塗工後の離解性を下記方法により評価
した。
【0029】(1)トルエン浸透防止効果およびピンホ
ール防止効果:供紙片上に油溶染料「Oleosol
Red B」(住友化学工業製)で着色したトルエンを
塗布し、2秒後ガ−ゼで拭き取りその面のトルエンの浸
透状態および斑点状に生じるピンホ−ルの目止め効果を
判定した。
【0030】(2)シリコン浸透防止効果:下記組成を
有するシリコーン溶液を調製した。 成 分 重量
付加反応型シリコーン(SD7220,東レ製) 4.5部
白金触媒(SRX212、東レ製) 0.5部
トルエン 95部
上記溶液を供紙片上にメイヤーバーにより、絶乾3.0
g/m2 となるように塗工し、得られた表面を観察して
シリコーンの浸透を評価した。
【0031】(3)シリコーン塗工後の離解性:前記
(2)に記載のシリコーン溶液を塗工して得られた剥離
紙をJISP8209に規定される標準離解機による離
解処理に供し、試料成分の分散状態を観察してその離解
性を評価した。各テスト結果を表1に示す。
【0032】実施例2
実施例1と同様にしてクラフト粘着テープ用基材を作製
し、その評価テストを行った。但し、実施例1の原紙の
代わりに下記の方法で抄造した原紙を使用した。先ず下
記組成の試料を調製した。 成 分 重量
針葉樹晒クラフトパルプ(叩解度:570ml) 50部
30%強化ロジンサイズ剤(SPE、荒川化学工業製) 0.3部
30%硫酸アルミニウム 2部
【0033】次にこの紙料から、クルパック紙加工設備
を装着した長網多筒型抄紙機により米坪量73g/m2
の原紙を抄造した。このようにして得た原紙の密度は
0.82g/cm3 であり、そのゴムロール接触面の王
研式平滑度は25秒であった。このようにして得たクル
パック紙のゴムロール接触面上に実施例1と同様に方法
でバリヤー層を形成した。テスト結果を表1に示す。
【0034】実施例3
実施例1と同様にしてクラフト粘着テープ用基材を作製
し、その評価テストを行った。但し、実施例1のバリヤ
ー層用塗工液中のNL05の代わりに、NL05/酸化
デンプン(王子エースA、王子コーンスターチ製)=7
5/25の混合溶液を使用した。
【0035】比較例1
実施例1に記した原紙上に溶融した「低密度ポリエチレ
ン」(住友化学工業製)を実験用溶融押出機によりラミ
ネートしクラフト粘着テープ用基材を作製した。このラ
ミネート紙の断面を走査電子顕微鏡で観察した結果ポリ
エチレンフィルム層の厚さは約18ミクロンであった。
テスト結果を表1に示す。
【0036】比較例2
実施例1に記した原紙をクラフト粘着テープ用基材とし
て使用した。テスト結果を表1に示す。
【0037】比較例3
実施例1に記した原紙上にバリヤー剤として5%ポリビ
ニルアルコール「NH17Q」(重合度1700、 ケン化度
99モル%、日本合成化学工業製)をメイヤーバーによ
り5g/m2 手塗り塗工し、スーパーカレンダーにより
王研式平滑度220秒に仕上げクラフト粘着テープ用基
材とした。テスト結果を表1に示す。
【0038】比較例4
実施例1に記した原紙上にバリヤー剤として12%ポリビ
ニルアルコール「L0302」(重合度500 、 ケン化度
50モル%、日本合成化学工業製)をメイヤーバーによ
り5g/m2 手塗り塗工し、スーパーカレンダーにより
王研式平滑度215秒に仕上げクラフト粘着テープ用基
材とした。テスト結果を表1に示す。
【0039】比較例5
実施例1と同様にしてクラフト粘着テープ用基材を作製
し、その評価テストを行った。但し、実施例1のバリヤ
ー層用塗工液のNL05の代わりに、NL05/酸化デ
ンプン(王子エースA、王子コーンスターチ製)=50
/50の混合溶液を使用した。テスト結果を表1に示
す。
【0040】
【表1】
〔註〕
*1 ○:極めて良好
△:やや不良
×:極めて不良
【0041】表1から明かなように、本発明に係る各実
施例のクラフト粘着テープ用基材は、それぞれ満足すべ
き結果を得たが、各比較例の剥離紙基材は、各評価項目
のいずれかの性質において不満足なものであった。
【0042】
【発明の効果】本発明のクラフト粘着テープ用基材は、
ポリエチレンをラミネートしたクラフト粘着テープ用基
材に匹敵する優れた溶剤バリヤー性を有するものであ
り、かつ既存の抄紙機および塗工機により容易に製造で
きるものであって、実用性において極めて優れたもので
ある。Description: BACKGROUND OF THE INVENTION 1. Field of the Invention The present invention relates to a substrate for a kraft pressure-sensitive adhesive tape. To elaborate further,
The present invention relates to a base material of a release paper of an adhesive tape mainly used for packing of packaging materials and packaging containers, and in particular, an organic solvent containing a release agent such as silicone without directly laminating polyethylene on base paper. The present invention relates to a substrate for a kraft pressure-sensitive adhesive tape to which a solution or a solventless silicone solution can be applied. [0002] Conventionally, in order to improve the releasability of a tape wound in a cylindrical shape, a release agent or a release agent, for example, a solution obtained by dissolving a silicone resin in an organic solvent such as toluene or a solventless type As a substrate for kraft adhesive tape formed by applying a silicone solution, the penetration of the silicone coating liquid is minimized on the surface of kraft stretched paper (hereinafter also referred to as Krupak paper) to maximize the releasability. For the purpose, a polyethylene film layer having a thickness of about 10 to 25 microns is generally formed by an extrusion processing method. However, in the base paper for release paper manufactured by the above-described method of laminating polyethylene, the polyethylene forms a strong continuous film and is insoluble in water. Recycling in the papermaking process is not possible and is a major problem in industrial waste treatment today. On the other hand, Japanese Patent Publication No. 1-35959 and JP-A-4-23876 disclose a base paper as a base material for a release paper obtained by directly applying a silicone solution without laminating polyethylene. There is disclosed a clay coat type substrate in which a coating mainly composed of an inorganic pigment and an organic adhesive is applied to the surface to form an undercoat layer. In such a base material, an undercoat layer covers minute voids (hereinafter, also referred to as pinholes) in the base paper, and the effect of stopping the undercoat layer is recognized. However, the organic solvent solution of the silicone penetrates into the base paper through countless fine continuous holes existing between the pigments of the undercoat layer. For this reason, it is necessary to apply a large amount of expensive silicone compared to the method of laminating with polyethylene, and it is difficult to apply this method to the production of a kraft adhesive tape. Further, Japanese Patent Application Laid-Open No. 4-2900 discloses that
A method of undercoating with starch as a filler is disclosed, but since this starch solution itself is buried in the pinhole, it can serve as a filler for the pinhole having a pore size of 1 to 200 microns or more. For this reason, it is impossible to block the penetration of the silicone organic solvent solution or the solvent-free silicone solution only with the undercoat layer of starch (hereinafter also referred to as solvent barrier property). [0006] For the above reasons, there is a strong demand for a kraft pressure-sensitive adhesive tape base material having a solvent barrier property comparable to that obtained by laminating polyethylene and capable of directly applying an organic solvent solution of silicone. No substrate has yet been provided that can meet these requirements. SUMMARY OF THE INVENTION The present invention does not require a polyethylene laminate, can directly apply an organic solvent solution of silicone or a solventless silicone solution, and exhibits excellent peelability. The purpose of the present invention is to provide a base material for a kraft pressure-sensitive adhesive tape. SUMMARY OF THE INVENTION The present inventors have found that, without laminating polyethylene on clupak paper, it has excellent solvent barrier properties comparable to this, and can be easily disaggregated in water and reused. In order to obtain a possible base material for craft adhesive tape, as a result of analyzing the function of this polyethylene layer in detail for a substrate laminated with polyethylene, it was manufactured using wood pulp as a main raw material and had a pore diameter of 0.1 to
(1) To completely suppress the permeation of the organic solvent solution of silicone into porous and liquid-absorbing clupak paper having fine pores of 1.0 micron, and (2) scattered in the base paper. It has been concluded that forming a barrier layer that can simultaneously achieve pinholes with a pore size of 1 to 200 microns is an effective means. The present inventors have further studied to establish this means, and have found that the barrier layer has a polymerization degree of 200 to 800,
It has been found that it is an effective means to contain a partially or completely saponified polyvinyl alcohol having a saponification degree of 88 to 99.9 mol%, and the present invention has been completed. Therefore, the present invention provides a kraft stretched paper mainly composed of wood pulp specified by JIS P 3412-1976R, and a water-soluble resin formed on one surface of the kraft stretched paper and containing a water-soluble resin as a main component. In a base material for a kraft pressure-sensitive adhesive tape having a barrier layer,
The present invention relates to a kraft pressure-sensitive adhesive tape base material containing a partially or completely saponified polyvinyl alcohol having a saponification degree of from 800 to 88 to 99.9 mol%. [0011] The krupak paper used in the present invention is a coniferous kraft pulp as a main raw material, and is an endless endless paper through a nip roll on a part of a dryer roll of a fourdrinier multi-cylinder paper machine or a fourdrinier Yankee type paper machine. Attach a device that rotates a thick rubber belt by pressing and rotating, pass wet paper between the dryer and the belt, and use kraft stretch paper that contracts using the contraction of the belt that has been stretched in advance, and the longitudinal extension is large. Therefore, it is characterized by high tensile strength and high impact strength. The clupak paper may contain organic and inorganic pigments and chemicals. The degree of polymerization used in the present invention is from 200 to 80.
0, partially saponified or completely saponified polyvinyl alcohol having a saponification degree of 88 to 99.9 mol% exhibits remarkable film-forming properties due to its strong bonding force, and exhibits excellent solvent barrier properties. Further, the polyvinyl alcohol has a function of blocking pinholes having a pore size of 1 to 200 microns scattered in Clupak paper, and has fine voids having a pore size of 0.1 to 1.0 micron. It also exerts the effect of totally suppressing the penetration of the organic solvent solution of silicone or the solvent-free silicone solution into the rich clupak paper. The polyvinyl alcohol used in the present invention is generally referred to as poval. The basic composition is a copolymer of vinyl alcohol and vinyl acetate, and the degree of polymerization and the degree of saponification are decisive factors controlling the properties of polyvinyl alcohol. The degree of polymerization of commercially available polyvinyl alcohol is in the range of 300 to 2500, and it is said that the higher the degree of polymerization, the better the solvent barrier property. However, the present inventors have examined the relationship between the degree of polymerization of polyvinyl alcohol and the solvent barrier property in detail, and as a result, it has been found that a highly porous and highly permeable clupak paper containing wood pulp as a main component is obtained. In the case of forming a barrier layer, in order to minimize the penetration of the barrier layer into the inside of the clupak paper, contrary to the above, a high concentration of polyvinyl alcohol having a low polymerization degree is applied, specifically, polymerization is performed. Polyvinyl alcohol with a degree of 200 to 800
It has been found that coating at a high concentration of 6% by weight is necessary to obtain the desired solvent barrier property. The permeation of the barrier layer is influenced by the concentration and viscosity of the barrier agent, and an increase in the concentration is a necessary condition for suppressing the permeation of the barrier layer. In the case of polyvinyl alcohol having a degree of polymerization exceeding 800, when the concentration of the solution at the time of coating is adjusted to the above range, the viscosity becomes extremely high and the fluidity becomes poor, so that coating is practically impossible. . On the other hand, when the degree of polymerization is less than 200, the viscosity is low and the coating is possible, but the degree of polymerization is low and the film forming property is inferior, so that a desired barrier layer cannot be formed. The degree of saponification, which greatly affects the properties of polyvinyl alcohol, must be 88-99.9 mol% of a partially or completely saponified type, and the degree of saponification is less than 88 mol%. In this case, since the crystallinity is low, the water resistance is poor and the function as a kraft adhesive tape is significantly impaired. Examples of the polyvinyl alcohol that can be used in the present invention include “NL05” commercially available from Nippon Synthetic Chemical Industry and “PVA” commercially available from Kuraray.
105 "etc. correspond to this. There is no strict restriction on the blending ratio of polyvinyl alcohol in the barrier agent, but it is necessary that the total solid content in the barrier agent accounts for 70 parts by weight or more. If the blending ratio is less than this, it is not possible to exhibit the excellent pinhole sealing effect of the polyvinyl alcohol and the effect of totally suppressing the penetration of the silicone solution, and obtain sufficient solvent barrier properties. Becomes difficult. The barrier agent used in the present invention can be applied by mixing other materials with polyvinyl alcohol.
There are no particular restrictions on the materials used in the mixture, and inorganic pigments such as kaolin, talc, calcium carbonate, titanium dioxide, and aluminum hydroxide, and binders such as starch, casein, styrene-butadiene latex, acrylic resin emulsions, and polyacrylamide Can be used as appropriate. Further, a dispersant, a water-proofing agent, a lubricant, an antifoaming agent, a coloring agent, a preservative, and the like can be optionally blended. However, as noted above, these materials need to be less than 30 parts by weight of the total solids in the barrier agent. The barrier agent coating equipment can be arbitrarily selected from a size press, a gate roll coater, a bar coater, a roll coater, an air knife coater, a blade coater and the like. The barrier layer formed on the clupak paper is desirably prepared so as to be applied in an absolute dry weight of 0.5 to 10 g / m 2 in consideration of the filling effect and the price of the paint. The application of polyvinyl alcohol for forming the barrier layer can also be performed on the clupak paper by two or more coating operations. After the above-mentioned polyvinyl alcohol is applied, if necessary, a smoothing treatment may be carried out by using finishing equipment such as a super calender. In this case, the surface quality of the obtained barrier layer is improved, and the silicone coating is applied. It becomes possible to form a work layer uniformly. In this case, the smoothness is set to 20 to 2000 seconds (JAPAN TAP) according to the purpose.
It is preferable to control within the range of Oken type smoothness described in PI paper pulp test method No. 5. As described above, silicone is usually applied by dissolving it in an organic solvent such as toluene or hexane. However, as described above, the barrier layer can exhibit excellent barrier properties to the monomer even by a solventless method in which the silicone and the monomer are mixed and cured by ultraviolet rays or electron beams as described above. The substrate for a kraft pressure-sensitive adhesive tape produced by the method of the present invention has a solvent barrier property comparable to that of a substrate laminated with polyethylene, has excellent defibration properties, and does not require a step of laminating polyethylene. For,
It has the advantage of extremely low manufacturing costs. Further, the kraft pressure-sensitive adhesive tape using the base material of the present invention can be easily subjected to a regeneration step after recovery since there is no polyethylene laminate layer. When the kraft pressure-sensitive adhesive tape is put into water in the regeneration step, the barrier layer is detached from the clupak paper, so that only the pulp can be easily collected and reused. Because this recycled pulp does not contain water-repellent silicone,
Silicone does not enter the papermaking process of printing paper and the like, and does not cause cissing or other obstacles. The present invention will be described in more detail with reference to the following examples, but the scope of the present invention is not limited by these examples. In each example, "parts" indicates "parts by weight of solid content" unless otherwise specified. Example 1 A substrate for a kraft pressure-sensitive adhesive tape was produced by the following steps. (1) Papermaking of base paper First, a stock having the following composition was prepared. Ingredient weight softwood kraft pulp (freeness: 570 ml) 100 parts 30% fortified rosin sizing agent from (SPE, Arakawa Chemical Industries, Ltd.) 0.3 parts 30% aluminum sulfate 2 parts then this stock, the Kurupakku paper processing equipment A base paper having a rice basis weight of 73 g / m 2 was produced by the attached fourdrinier multi-cylinder paper machine. The density of the base paper thus obtained is 0.85 g / c.
m 3 , and the Oken-type smoothness of the contact surface of the base paper with the dryer cylinder was 35 seconds. (2) Formation of barrier layer A coating solution for a barrier layer having the following composition was prepared. Ingredient wt 12% polyvinyl alcohol (polymerization degree: 500, saponification degree 98.5 mol%, NL05, manufactured by The Nippon Synthetic Chemical Industry Co.) 100 parts [0028] The 12% coating solution on dryer cylinder contact surface of the Kurupakku paper 5.0 g / dry weight
m 2 and dried. Further, a base material for a craft adhesive tape was prepared by using a super calender with a Wken type smoothness of 260 seconds. A predetermined piece of paper was prepared from the base material for kraft pressure-sensitive adhesive tape, and its toluene permeation preventing effect, pinhole preventing effect, silicone permeation preventing effect, and disintegration after silicone coating were evaluated by the following methods. (1) Toluene permeation preventing effect and pinhole preventing effect: Oil-soluble dye "Olesol"
Toluene colored with "Red B" (manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd.) was applied, and after 2 seconds, it was wiped off with a gauze, and the permeation state of the toluene on the surface and the effect of pinholes formed in spots were determined. (2) Silicon penetration preventing effect: A silicone solution having the following composition was prepared. Ingredient weight addition reaction type silicone (SD7220, manufactured by Toray Industries) 4.5 part of a platinum catalyst (SRX212, Toray Industries) by Meyer bar to 0.5 parts 95 parts The above solution onto the test piece of paper toluene, bone dry 3.0
g / m 2, and the resulting surface was observed to evaluate the penetration of silicone. (3) Disintegration after silicone application: The release paper obtained by applying the silicone solution described in (2) above is subjected to disintegration treatment using a standard disintegrator specified in JISP8209, and sample components are obtained. The dispersibility was evaluated by observing the dispersion state of the. Table 1 shows the test results. Example 2 A substrate for a kraft pressure-sensitive adhesive tape was prepared in the same manner as in Example 1, and an evaluation test was performed. However, instead of the base paper of Example 1, base paper made by the following method was used. First, a sample having the following composition was prepared. Ingredient weight bleached softwood kraft pulp (freeness: 570 ml) 50 parts of 30% fortified rosin sizing agent 2 parts (SPE, Arakawa Chemical Industries, Ltd.) 0.3 parts 30% aluminum sulfate [0033] Then from this stock, Kurupakku Rice basis weight 73g / m 2 by Fourdrinier multi-cylinder paper machine equipped with paper processing equipment
Base paper was made. The density of the base paper thus obtained was 0.82 g / cm 3 , and the Oken-type smoothness of the rubber roll contact surface was 25 seconds. A barrier layer was formed on the rubber roll contact surface of the clupak paper thus obtained in the same manner as in Example 1. Table 1 shows the test results. Example 3 A substrate for a kraft pressure-sensitive adhesive tape was prepared in the same manner as in Example 1, and an evaluation test was performed. However, instead of NL05 in the coating liquid for barrier layer of Example 1, NL05 / oxidized starch (Oji Ace A, manufactured by Oji Cornstarch) = 7
A 5/25 mixed solution was used. Comparative Example 1 "Low-density polyethylene" (manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd.) melted on the base paper described in Example 1 was laminated with a laboratory melt extruder to prepare a substrate for a kraft adhesive tape. Observation of the cross section of this laminated paper with a scanning electron microscope revealed that the thickness of the polyethylene film layer was about 18 microns.
Table 1 shows the test results. Comparative Example 2 The base paper described in Example 1 was used as a base material for a kraft adhesive tape. Table 1 shows the test results. Comparative Example 3 5% polyvinyl alcohol "NH17Q" (degree of polymerization: 1700, degree of saponification: 99 mol%, manufactured by Nippon Synthetic Chemical Industry) was used as a barrier agent on the base paper described in Example 1 at a rate of 5 g / m2 using a Meyer bar. (2) Coating was performed by hand coating, and finished with a super calender at Oken type smoothness of 220 seconds to obtain a base material for a craft adhesive tape. Table 1 shows the test results. COMPARATIVE EXAMPLE 4 12% polyvinyl alcohol "L0302" (polymerization degree: 500, saponification degree: 50 mol%, manufactured by Nippon Synthetic Chemical Industry) was used as a barrier agent on the base paper described in Example 1 at a rate of 5 g / m. (2) Coating was performed by hand coating, and finished with a super calender to Oken type smoothness of 215 seconds to obtain a base material for craft adhesive tape. Table 1 shows the test results. Comparative Example 5 A substrate for a kraft pressure-sensitive adhesive tape was prepared in the same manner as in Example 1, and an evaluation test was performed. However, instead of NL05 of the coating liquid for the barrier layer of Example 1, NL05 / oxidized starch (Oji Ace A, manufactured by Oji Cornstarch) = 50
A / 50 mixed solution was used. Table 1 shows the test results. [Table 1] [Note] * 1 ○: extremely good △: slightly poor ×: extremely poor As can be seen from Table 1, the kraft pressure-sensitive adhesive tape substrates of the examples according to the present invention have satisfactory results. However, the release paper substrate of each comparative example was unsatisfactory in any of the properties of each evaluation item. The substrate for a kraft pressure-sensitive adhesive tape of the present invention comprises:
It has excellent solvent barrier properties comparable to the base material for kraft adhesive tape laminated with polyethylene, and can be easily manufactured with existing paper machines and coating machines, and is extremely excellent in practicality It is.
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塚田 力 東京都江東区東雲1丁目10番6号 王子 製紙株式会社 商品研究所内 (56)参考文献 特開 平5−269932(JP,A) ────────────────────────────────────────────────── ─── Continuation of front page (72) Inventor Riki Tsukada 1-10-6 Shinonome, Koto-ku, Tokyo Oji Paper Manufacturing Co., Ltd. (56) References JP-A-5-269932 (JP, A)
Claims (1)
紙と、このクラフト伸長紙の一面上に直接形成されてい
る水溶性樹脂を主成分とする、剥離剤溶液に対するバリ
ヤー層を有するクラフト粘着テープ用基材において、前
記水溶性樹脂を主成分とするバリヤー層が重合度200
〜800、ケン化度88〜99.9モル%の部分ケン化
または完全ケン化型ポリビニルアルコールを含むことを
特徴とするクラフト粘着テープ用基材。(57) [Claims] [Claim 1] Kraft expanded paper mainly made of wood pulp and a release agent mainly composed of a water-soluble resin directly formed on one surface of the kraft expanded paper In the base material for a kraft pressure-sensitive adhesive tape having a barrier layer for a solution , the barrier layer containing the water-soluble resin as a main component has a degree of polymerization of 200.
A substrate for a kraft pressure-sensitive adhesive tape, comprising a partially or completely saponified polyvinyl alcohol having a saponification degree of from about 800 to a saponification degree of from 88 to 99.9 mol%.
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