JP3500253B2 - 複式筆記具 - Google Patents

複式筆記具

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JP3500253B2
JP3500253B2 JP22184496A JP22184496A JP3500253B2 JP 3500253 B2 JP3500253 B2 JP 3500253B2 JP 22184496 A JP22184496 A JP 22184496A JP 22184496 A JP22184496 A JP 22184496A JP 3500253 B2 JP3500253 B2 JP 3500253B2
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広行 武藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数のボールペン筆記
体を搭載した複式筆記具の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、シャープペンシルやボールペン
等の複数の筆記体を搭載して、軸先から選択的にその筆
記先端部を出没可能とした回転式、ノック式、スライダ
ー式などの複式筆記具が知られている。
【0003】又、水性ボールペンは、粘度が数mPa・
S以下の低粘性である為、軽い筆記圧で書けることが利
点であり、書き味が良好である特徴がある。しかしなが
ら、インキがペン先からだらだらと流れ出る直流現象
や、反対にボールペンの先から空気が流入してインキが
流出する逆流現象などが起こり易い欠点がある。これら
の現象は中綿と称する繊維の収束体などを用いて防止す
る方法がとられている。
【0004】一方、従来知られている油性ボールペン
は、それに使用するインキが粘度が数千mPa・S以上
の高粘度のために、ペン先からインキが流出する際にボ
ールが回転する時の抵抗が大きいため書き味が悪い欠点
がある。又、筆記の際に先端から流出するインキ量は少
なく、ボテ現象があり、筆記描線のムラがあり筆跡濃度
が薄いこと、高い筆記圧が必要なことなどの問題があ
る。
【0005】この油性ボールペンの改良として、最近、
上記の水性と油性との中間粘度領域(数mPa・S〜数
千mPa・S)のインキを用いる中粘度と呼ばれる水性
インキ用ボールペンが開発されている。このものは、先
端ボールの回転によって粘度が低下してインキがスムー
ズに流出する特性、所謂剪断減粘性を有する相対的に低
粘性の水性のインキを用いたボールペンである。又、油
性ボールペンの改良として、耐乾燥性に優れた低粘度の
油性インキを用いたボールペンが考えられる
【0006】上記、中粘度の水性インキ、低粘度の油性
インキを用いたボールペンは何れも低粘性であることか
らチップ側を下向きにした場合に先端ボールとチップ抱
持部の隙間が生じるとインキが滲みでる直流問題や上向
き筆記や衝撃等でインキが逆流しやすい現象がある。イ
ンキが逆流や直流を起こすと衣類などを汚す危険があ
る。又、筆記具に搭載して、その筆記先端部が突出した
まま胸ポケット等に差した場合に、衣服を汚損するとい
う問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、筆記
先端部の耐乾燥性が維持されてシールキャップを外して
放置することができ、インキの直流や逆流を防止可能と
する機構を有する中粘度の水性、低粘度の油性ボールペ
ンの筆記体を構成し、大形で非変形となるボールペン筆
記体を複数本搭載して、筆記先端部がスムーズに出没可
能であり、又、軸筒の先端口から筆記先端部が出没する
際に、先端ボール抱持部が軸筒先方のテーパー状内面に
接触してインキ直流の誘発と内面の汚損、先端ボール抱
持部の損傷を起こす問題を回避し、又更に、筆記先端部
が突出したままでは胸ポケット等に差せないように成し
て、筆記先端部の突出状態が容易に認知されることで衣
服等を汚損する心配のない複式筆記具を単純な構造で安
価に提供可能とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数のボール
ペン筆記体を軸筒内に搭載して、選択的に夫々の筆記先
端部を軸筒の先端口から出没可能とした複式筆記具に於
いて、当該複式筆記具は軸筒に対し軸推移可能に配設さ
れたボールペン筆記体と、それぞれのボールペン筆記体
を交互に前後動させる機構部を有し、ボールペン筆記体
のインキ収容部は略非変形で、且つ軸筒内空間に揺動な
く嵌挿されるものであって、インキ収容部と筆記先端部
を接続する継ぎ手部の間がフレキシブルに変位可能な屈
曲可能部で形成され、軸筒の先端口から筆記先端部が出
没する際に、筆記先端部の先端ボール抱持部が軸筒先方
のテーパー状内面に非接触となるように前記継ぎ手部の
周面に軸筒のテーパー状内面に接触する凸部を設けて成
る。
【0009】又、ボールペン筆記体は、先端ボールを抱
持するチップと後方にインク収容管を有し、該インク収
容管内に筆記に伴う先端ボールの回転で粘性が低下して
流出される、所謂剪断減粘性を有した水性ボールペンイ
ンキ又は低粘度の油性インキが充填され、インキの後端
に筆記に伴うインキの消耗に追随して移動するグリース
状の半透明不乾性物から成るフォロアが充填されて成
る。
【0010】又、ボールペン筆記体は、先端ボールがチ
ップ先端のボール抱持部の内縁に常時は押圧して密接
し、筆記時には密接状態が解除されるように設けられた
スプリングを有することから成る。又、ボールペン筆記
体は、チップ後端に対接してボール弁が遊嵌された弁室
が設けられ、該弁室後部にボール弁が密接してインキの
逆流を防ぐボール受け座及び該ボール受け座からインキ
収容管に通ずる導孔が設けられて成る。
【0011】又、軸筒に対し前後動のみ可能に嵌挿され
るボールペン筆記体と、軸筒に対し回転のみ可能に止着
される操作体とで構成され、操作体の内周に設けた螺旋
溝にボールペン筆記体と連動するように設けた摺動突部
を係合させて、操作体を回転することでボールペン筆記
体が前後動可能と成される。又、操作体の内孔で前方に
向かって延設したリブが設けられ、その前端に摺動コマ
又はボールペン筆記体の後端が当接して一方のボールペ
ン筆記体の筆記先端部が突出した状態で係止されるよう
に成される。
【0012】又、操作体の一側面に基部が固定されて軸
筒の前方に向かって配設されたクリップと、クリップの
先方部に係止部を備えた玉部が設けられ、該玉部と対接
する軸筒周面の所定位置に係止部を備えた膨出部が設け
られて、軸筒に対し操作体を回転して筆記先端部が軸筒
の先端口から突出した状態位置のみにおいて、クリップ
の玉部と膨出部の係止部が相互に係合してクリップの玉
部が軸筒面から離反しないように成される。
【0013】
【実施例】先ず、図1乃至図4は本発明の第1の実施例
を示している。図1に於いて、2本のボールペン筆記体
1a、1bが設けられている。本発明の意図する複式筆
記具は、所謂剪断減粘性を有した中粘度の水性、又は低
粘度の油性ボールペンインキが充填されたボールペン筆
記体や、大容量のインキを搭載した通常の油性ボールペ
ン筆記体などが必要に応じて組み合わされて用いられる
ものである。
【0014】先ず、本発明の複式筆記具に搭載されるボ
ールペン筆記体に付いて説明する。尚、ボールペン筆記
体1aと1bは同じ構成であり、例えば、インキ色など
が異なるものである。又、ボールペン筆記体に適用され
るインキは主として所謂剪断減粘性を有した中粘度水
性、低粘度の油性インキである。
【0015】チップ11は、インキ流入可能なチャンネ
ルを有した座に先端ボール12が略当接した状態で先端
ボール12が回転自在に抱持されるようカシメられてい
る。又、チップ11の内孔部にスプリング14が内挿さ
れ、スプリング14の後端が抜出不能となるようにチッ
プの後端を適宜カシメている。又、先端ボール12がチ
ップ抱持部の内面に密接することは筆記先端の乾燥、イ
ンキの直流防止に対し極めて重要であって、そのために
先端ボールを抱持するチップ内面の表面粗さ、カシメに
よる密接精度を改善する為に内面の研削仕上げ、カシメ
精度を上げる為の二次的な塑性加工が配慮される。又、
先端ボールとの密接面に表面処理などが配慮される。
又、スプリング14の先方は直線状の棒軸部15とな
り、その先端が先端ボール12の背面に押圧状態で当接
する。尚、先端ボール12はその押圧によってチップ1
1のボール抱持部(カシメなどで形成)の内縁に密接状
態となる。
【0016】又、継ぎ手2は先端にチップ11を圧着す
る前軸部3とインキ収容管17の前端に圧着される後軸
部5が形成され、前軸部3と後軸部5との間がフレキシ
ブルに変位可能な屈曲可能部4で一体に接続された樹脂
成形品で形成される。又、前軸部3の一方側の周面に凸
部3aが形成される。又、継ぎ手2内にはチップ11の
後端に対峙してボール弁16が遊嵌された弁室7が設け
られており、チップ11が下向きの時には導孔9が開放
されてインキ18がチップ側に導通され、逆に上向きの
状態ではボール弁16が導孔9を密閉してインキの逆流
を防止するよう構成されている。
【0017】ところで、インキ収容管17の横断面は略
D形(図示せず)を成しており、2本の平坦部を対接し
た状態で略円形となって後述する軸筒30の内孔スペー
スに無駄なく内装する。又、3本の場合はインキ収容管
の横断面は円形を120度分割した略扇状と成される。
又、インキ収容管17内には上記中粘度の水性又は低粘
度の油性インキが充填され、更に、このインキの後端に
インキの消耗と共にインキ面に接触して追随して移動可
能なグリース状の半透明不乾性物から成るフォロア19
が充填されている。又、フォロア19内にはフォロアと
略同等の比重を有する樹脂製のフォロア棒20が浸漬さ
れている。
【0018】又、インキ収容管17の後端孔には摺動コ
マ21a前方の軸部22が圧入固着されている。又、軸
部22の周面にはインキ収容管17内部と外気を連通す
る通気溝が設けられている。又、摺動コマ21aの後方
軸部24の一側にはガイドリブ25とそのガイドリブ2
5の外面に適宜膨出した摺動突部26が形成されてい
る。以上で、ボールペン筆記体1aは構成される。又、
ボールペン筆記体1bも同様に構成される。
【0019】図1の複式筆記具は2種のボールペン筆記
体と、ボールペン筆記体を収納する軸筒30と、軸筒3
0の後方に回転のみ可能に固定される操作体34から成
る。又、軸筒30に対し操作体34が必要に応じて取り
外されて筆記体の交換などを行う。
【0020】ところで、軸筒30のやや後方寄りの外周
に2箇所で膨出部33が形成され、該膨出部33の前面
には凸部33bと凹部33aから成る係止部が形成され
ている。又、図1及び図2に示すように膨出部33の後
方に筒部31が延設されて、その筒部31周面には円周
状の突部32bと更に後方に、後端に開口する2箇所の
スリット部32bが形成され、軸筒30内に上記ボール
ペン筆記体1a,1bが嵌挿されると共に、それぞれの
スリット部32bに上記ボールペン筆記体1a,1b後
端に設けた摺動コマ21a,21bのガイドリブ25、
摺動突部26が嵌挿される。
【0021】又、図3に示すように操作体34は後端に
閉塞した天冠36を有した筒体で、筒体の後方外周部一
側に基部38aで接続されたクリップ38が前方に延設
されている。又、クリップ38の玉部39の後面に凸部
40と凹部41から成る係止部が形成されており、後述
する操作体34の回転に伴うクリップの円周動によって
玉部39の凸部40が上記膨出部33の凹部33aに係
脱する。又、操作体34の前端内周に円周状の凹溝35
が形成され、その後方内周に螺旋溝42が形成されてい
る。又、螺旋溝42の前後端には適宜水平溝42a,4
2bが形成されている。又、螺旋溝42の後方に天冠3
6から延出した環状リブ37が形成され、更に環状リブ
37の一端から前方に向かってリブ37aが延設されて
いる。
【0022】以上で操作体34は上記軸筒の筒部31に
嵌装され、凹溝35に突部32aが弾性変形によって係
合して、軸筒30に対し回転可能で抜け止めされる。そ
の時、上記摺動コマ21a,21bの摺動突部26がそ
れぞれ螺旋溝42に弾性変形によって係合されて、軸筒
30に対する操作体34の回転でボールペン筆記体1
a,1bが交互に前後動して、それぞれの筆記先端部が
軸筒の先端口から出没可能となる。又、一方のボールペ
ン筆記体が突出した状態で上記リブ37aの前端がその
摺動コマの後端に当接係止する。ところで、上記水平溝
42a,42bは軸筒30に対する操作体34の回転で
リブ37aが摺動コマに係脱する間、ボールペン筆記体
の前後動が停止されるよう設けられたものである。又、
上述したようにインキ収容管17は非変形であるが、屈
曲可能部4によって筆記先端部はスムーズに出没する。
又、継ぎ手に設けた凸部3aによって筆記先端部の先端
ボール抱持部が軸筒先方のテーパー状の内面に非接触と
なり、インキによる汚損や先端ボール抱持部の損傷が回
避される。
【0023】尚、ボールペン筆記体は上記実施例にを示
されるもの以外に、インキ誘導芯、インキ吸蔵体を有し
て構成されるもの、チップと液状インキの間にコレクタ
ーと呼ばれるインキ貯溜機構を有するものなどが考えら
れる。又、インキの蒸発や筆記先端部の乾燥の問題はイ
ンキの配合、チップ構造、空気置換構造の工夫で可能と
成る。ところで、上記請求項1に言及されるボールペン
筆記体はそれを含むものである。又、ボールペン筆記体
後端の摺動コマをインキ収容管と着脱可能と成し、更に
軸筒30の先方を着脱可能な口先部とすることでボール
ペン筆記体の交換を可能とすることもできる。
【0024】又、図5及び図6は本発明の第2の実施例
を示している。図5に於いて、2本のボールペン筆記体
50a、50bが設けられている。本発明の意図する複
式筆記具は、所謂剪断減粘性を有した中粘度の水性、又
は低粘度の油性ボールペンインキが充填されたボールペ
ン筆記体や、大容量のインキを搭載した通常の油性ボー
ルペン筆記体などが必要に応じて組み合わされて用いら
れるものである。
【0025】先ず、本発明の複式筆記具に搭載されるボ
ールペン筆記体に付いて説明する。尚、ボールペン筆記
体50aと50bは同じ構成であり、例えば、インキ色
などが異なるものである。又、ボールペン筆記体50a
と50bは基本的には上記のボールペン筆記体1aと1
bと同じ構成を有するものである。以下、相違点につい
て説明する。
【0026】先ず図6に於いて、インキ収容管51aの
後方外周部に一体にガイドリブ52aが形成され、更に
そのガイドリブ52aの外面に適宜膨出した摺動突部5
3aが形成されている。又、ボールペン筆記体50bも
同様に構成される。
【0027】図5の複式筆記具は、2種のボールペン筆
記体と、ボールペン筆記体を収納する軸筒30と、軸筒
30の後方に回転のみ可能に固定される筒状の操作体3
4から成る。又、軸筒30に対し操作体34が必要に応
じて取り外されて筆記体の交換などを行う。軸筒30、
操作体34の構成は上記第1の実施例と同じである。
【0028】
【作用】軸筒30に対して操作体34を一方に回転する
と、摺動コマ21a,21bの摺動突部26が操作体の
回転に伴い螺旋溝42に沿って摺動して、何れか一方の
摺動コマが前進、他方が後退して、前進側の筆記体の筆
記先端部を軸筒30の先端口から突出させることが可能
となる。又、ボールペン筆記体のインキ収容部が非変形
であっても筆記先方部位がフレキシブルに変移するので
作動が阻害されずに先端口からスムーズに筆記先端部が
出没する。又、上述したように軸筒の先端口から筆記先
端部が出没する際に、先端ボール抱持部が軸筒先方のテ
ーパー状内面に接触しないのでインキ直流の誘発と内面
の汚損、先端ボール抱持部の損傷が回避される。
【0029】又、一方のボールペン筆記体1aが突出し
た状態に於いては、図1に示すようにクリップの玉部と
軸筒周面の膨出部が相互に係合してクリップが胸ポケッ
ト等に差せない状態となる。
【0030】次に、操作体34を他方に回転すると摺動
コマ21aが後退してボールペン筆記体1aの筆記先端
部が軸筒30内に没入すると共に、摺動コマ21bが前
進する。その時、筆記先端部が軸筒30内に収容された
携帯状態となり、その状態に対するクリップは膨出部と
の係合が解除された位置となって胸ポケット等に容易に
差すことが可能となる。
【0031】更に操作体30を回転すると摺動コマ21
aが更に後退し、摺動コマ21bが更に前進しリブ37
aの前端が摺動コマ21bの後端に係止して、ボールペ
ン筆記体1bの筆記先端部が軸筒30の先端口から突出
する。その状態に対するクリップは玉部と軸筒周面の膨
出部が相互に係合してクリップが胸ポケット等に差せな
い状態となる。
【0032】又、ボールペン筆記体1aは、チップ11
を上向きにした状態に於いて、そのボール弁16が弁室
7のボール受け座8に位置して導孔9を密閉するので、
上向き筆記されてチップの先端ボール12背面のインキ
がなくなっても、インキにヘッドが掛かり逆流すること
がない。従って、チップ11を下向きにした時にはイン
キがすぐに流出可能となり、筆記で掠れが防止される。
(因みにボール弁を有しない構造では、上向き筆記でイ
ンキが逆流方向に作用するのでチップ内に空気を巻き込
み、下向き筆記で即インキが追随せず掠れが生じる)
【0033】チップ11を下向きにした筆記状態に於い
ては、ボール弁16がチップ11後端の一方に偏った状
態に当接し、他方にはチップ11内にインキが流入可能
な流路が構成され、インキ収容管17から導孔9を経て
弁室7に入ったインキ18は先端ボール12の背面まで
誘導される。この状態で、棒軸部15の押圧で先端ボー
ル12がチップ抱持部の内縁に密接されるのでインキの
直流が防止される。又、筆圧により先端ボール12が微
小に後退するので隙間を生じてインキが流出可能とな
り、筆記により先端ボール12の回転でインキがスムー
ズに流出され、ボテが無く、筆跡濃度の高い筆記が可能
となる。先端ボール12の背面にはチャンネル(チップ
内孔に向かって貫通したインキ流入溝を複数箇所に有し
た先端ボールの受け座)がありチャンネルの中心孔には
棒軸部15が貫通する。チップ内のインキはインキ流入
溝および中心孔と棒軸部15との間の隙間を通じて先端
ボール12背面に誘導される。
【0034】尚、上記は第1の実施例の作用について説
明したが、第2の実施例についても基本的に同じなので
その説明を省略する。
【0035】
【発明の効果】本発明の複式筆記具の構成及び作用は以
上の如くであり、大形で非変形となるボールペン筆記体
を複数本搭載して、筆記先端部がスムーズに出没可能と
成る。又、軸筒の先端口から筆記先端部が出没する際
に、先端ボール抱持部が軸筒先方のテーパー状内面に接
触しないのでインキ直流の誘発と内面の汚損、先端ボー
ル抱持部の損傷が回避される。又、筆記先端部が突出し
たままではクリップが胸ポケット等に差せないので、筆
記先端部の突出状態が容易に認知されて、筆記先端部の
シャープエッジによる人体や衣服の損傷が防止され、且
つ、衣服等を汚損する心配の無く、所用数の筆記体と、
操作体、軸筒で単純に構成されるので安価に提供可能と
成る。又、筆記先端部の耐乾燥性が維持されてシールキ
ャップを外して放置することができ、インキの直流や逆
流を防止可能とする機構を有する中粘度の水性、低粘度
の油性ボールペンの筆記体を複数本搭載した便利な複式
筆記具の提供が可能と成る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例である複式筆記具の全体
を示す縦断面図で、一部非断面で示されている。又、2
種のボールペン筆記体が搭載されている。
【図2】軸筒部位の後方を示す要部外観図である。
【図3】操作体の断面図である。
【図4】第1の実施例に於いて、本発明に使用されるボ
ールペン筆記体の縦断面図である。
【図5】本発明の第2の実施例である複式筆記具の全体
を示す縦断面図で、一部非断面で示されている。又、2
種のボールペン筆記体が搭載されている。
【図6】第2の実施例に於いて、本発明に使用されるボ
ールペン筆記体の縦断面図である。
【符号の説明】
1a ボールペン筆記体 1b ボールペン筆記体 2 継ぎ手 3 前軸部 3a 凸部 4 屈曲可能部 5 後軸部 6 鍔部 7 弁室 8 ボール受け座 9 導孔 10 内孔部 11 チップ 12 先端ボール 13 軸部 14 スプリング 15 棒軸部 16 ボール弁 17 インキ収容管 18 インキ 19 フォロア 20 フォロア棒 21a 摺動コマ 21b 摺動コマ 22 軸部 23 通気溝 24 後方軸部 25 ガイドリブ 26 摺動突部 30 軸筒 31 筒部 32a 突部 32b スリット部 33 膨出部 33a 凹部 33b 凸部 34 操作体 35 凹溝 36 天冠 37 環状リブ 37a リブ 38 クリップ 38a 基部 39 玉部 40 凸部 41 凹部 42 螺旋溝 42a 水平溝 42b 水平溝 50a ボールペン筆記体 50b ボールペン筆記体 51a インキ収容管 51b インキ収容管 52a ガイドリブ 52b ガイドリブ 53a 摺動突部 53b 摺動突部 54a 継ぎ手 54b 継ぎ手 55a 凸部 55b 凸部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B43K 24/14 B43K 7/02 B 25/02 25/00 H (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B43K 24/10 - 24/18 B43K 27/12

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のボールペン筆記体を軸筒内に搭載
    して、選択的に夫々の筆記先端部を軸筒の先端口から出
    没可能とした複式筆記具に於いて、当該複式筆記具は軸
    筒に対し軸推移可能に配設されたボールペン筆記体と、
    それぞれのボールペン筆記体を交互に前後動させる機構
    部を有し、ボールペン筆記体のインキ収容部は略非変形
    で、且つ軸筒内空間に揺動なく嵌挿されるものであっ
    て、インキ収容部と筆記先端部を接続する継ぎ手部の間
    がフレキシブルに変位可能な屈曲可能部で形成され、軸
    筒の先端口から筆記先端部が出没する際に、筆記先端部
    の先端ボール抱持部が軸筒先方のテーパー状内面に非接
    触となるように前記継ぎ手部の周面に軸筒のテーパー状
    内面に接触する凸部を設けて成る複式筆記具。
  2. 【請求項2】 上記ボールペン筆記体は、先端ボールを
    抱持するチップと後方にインク収容管を有し、該インク
    収容管内に筆記に伴う先端ボールの回転で粘性が低下し
    て流出される、所謂剪断減粘性を有した水性ボールペン
    インキ又は低粘度の油性インキが充填され、インキの後
    端に筆記に伴うインキの消耗に追随して移動するグリー
    ス状の半透明不乾性物から成るフォロアが充填されて構
    成された請求項1記載の複式筆記具。
  3. 【請求項3】 上記ボールペン筆記体は、先端ボールが
    チップ先端のボール抱持部の内縁に常時は押圧して密接
    し、筆記時には密接状態が解除されるように設けられた
    スプリングを有することから成る請求項2記載の複式筆
    記具。
  4. 【請求項4】 上記ボールペン筆記体は、チップ後端に
    対接してボール弁が遊嵌された弁室が設けられ、該弁室
    後部にボール弁が密接してインキの逆流を防ぐボール受
    け座及び該ボール受け座からインキ収容管に通ずる導孔
    が設けられて成る請求項3記載の複式筆記具。
  5. 【請求項5】 軸筒に対し前後動のみ可能に嵌挿される
    ボールペン筆記体と、軸筒に対し回転のみ可能に止着さ
    れる操作体とで構成され、操作体の内周に設けた螺旋溝
    にボールペン筆記体と連動するように設けた摺動突部を
    係合させて、操作体を回転することでボールペン筆記体
    が前後動可能と成された上記請求項1記載の複式筆記
    具。
  6. 【請求項6】 操作体の内孔で前方に向かって延設した
    リブが設けられ、その前端に摺動コマ又はボールペン筆
    記体の後端が当接して一方のボールペン筆記体の筆記先
    端部が突出した状態で係止されるように構成された上記
    請求項5記載の複式筆記具。
  7. 【請求項7】 操作体の一側面に基部が固定されて軸筒
    の前方に向かって配設されたクリップと、クリップの先
    方部に係止部を備えた玉部が設けられ、該玉部と対接す
    る軸筒周面の所定位置に係止部を備えた膨出部が設けら
    れて、軸筒に対し操作体を回転して筆記先端部が軸筒の
    先端口から突出した状態位置のみにおいて、クリップの
    玉部と膨出部の係止部が相互に係合してクリップの玉部
    が軸筒面から離反しないように構成されたことを特徴と
    する上記請求項5記載の複式筆記具。
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