JP3498741B2 - 可変遅延回路 - Google Patents

可変遅延回路

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンピュータ等の情
報処理装置のクロック信号供給系に関し、特に、クロッ
ク信号の位相を調整して位相バラツキ(スキュー)を低
減する機構、および、そのための可変遅延回路に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来のクロック信号供給装置としては、
例えば、特開昭63−231516号公報,特開昭63−305611号
公報あるいは特開平2−168308 号等に開示されるよう
に、クロック発生部から複数の分配先へクロック信号と
参照信号を供給し、各分配先毎に可変遅延回路を経由し
たクロック信号の位相を参照信号の位相に合わせるよう
に構成されたものが知られている。これらのクロック信
号供給装置で位相精度の高いクロック信号を得るために
は、如何にして位相精度の高い参照信号を供給するか、
および、如何にして精度の高い位相比較を行なうかがポ
イントになる。上記の各文献では、このための参照信号
を供給する回路および方法,位相比較をする回路および
方法等について種々のものが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のクロック信号供
給装置における位相調整装置では、位相調整が終了した
直後には正確な位相のクロック信号が得られるが、その
後装置の温度が変化すると、クロック信号の位相も変化
する。従って、定常状態における温度変動範囲の狭いシ
ステム(すなわち、水冷装置等を備えた高価なシステム
等)でない限り、温度変化に追従して遅延時間を制御す
る何らかの手段がなければ位相精度が悪くなる。例え
ば、特開平2−168308 号公報には温度変化に追従できる
可変遅延回路の一例が示されているが、遅延時間制御の
分解能(ある制御信号を加えた時の遅延時間と、その制
御信号を1ステップだけ変化させた時の遅延時間の差)
を粗くせずに追従できる範囲を広くしようとすると、こ
の回路ではセレクタの段数が多くなって最小遅延時間
(可変遅延回路の遅延時間が最小になるような制御信号
を加えた時の遅延時間)が増大する。すると、同じ温度
変化に対する位相変動の幅が大きくなり、これを補正す
るために更に広い追従範囲が必要となる。従って、特開
平2−168308 号公報に開示される技術を使用して温度変
化に追従させる場合には、位相制御の分解能をある程度
粗くせざるを得なかった。これが第1の課題である。
【0004】また、特開平2−168308 号公報に開示され
る技術では、出力のクロック信号にスパイク状のノイズ
を生じさせないようにするためフリップフロップを使っ
てセレクタの切り替えのタイミングがクロック信号の立
ち上がりや立ち下がりと重ならないようにしている。し
かし、このようなフリップフロップにはクロック信号の
周波数に追従できる高速な回路が要求される。これが第
2の課題である。
【0005】また、従来のクロック位相調整装置に使用
されていた可変遅延回路では、可変遅延回路の可変幅を
大きくすると、セレクタの段数が多く必要となり最小遅
延時間が増大する。さらに、この可変遅延回路を構成す
る半導体素子の製造バラツキに起因するスキューも大き
くなり、これを補正するために更に大きな可変幅が必要
となる。特に、安価なシステムによく使われるCMOS
回路では、遅延時間バラツキが大きいためこの問題が顕
著になる。これが第3の課題である。
【0006】本発明の目的は、これらの課題を解決し容
易に安定なクロック信号を供給することのできるクロッ
ク信号供給装置を提供することに有る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記第1及び第2の課題
を解決し、上記目的を達成するために、本発明による可
変遅延回路は、入力端子と、該入力端子から入力された
信号を受けるバッファ回路と、このバッファ回路の出力
に接続されたトランスファゲート回路と、バッファ回路
の出力とトランスファゲート回路の接続点からの信号を
出力する出力端子とを有し、トランスファゲート回路の
導通状態を制御して入出力間の信号伝達時間を制御する
ことを特徴としている。
【0008】また、上記第3の課題を解決して上記目的
を達成するために本発明による可変遅延回路は、それぞ
れ遅延時間の異なる複数の経路中から1つを選択するこ
とにより入力信号の伝達時間を制御して出力する可変遅
延回路において、上記経路は、遅延時間が一定な第1の
経路と、遅延時間を制御可能な第2の経路を含んでなる
ことを特徴としている。
【0009】さらに、上記目的は、これらの可変遅延回
路を用いて、第1のクロック信号および該第1のクロッ
ク信号の位相調整のための参照信号を生成するクロック
信号発生部と、クロック信号発生部から第1のクロック
信号および参照信号を受け、第1のクロック信号および
参照信号に基づいて第2のクロック信号を生成する位相
調整手段と、第2のクロック信号を受けて動作する機能
回路をそれぞれ備えた複数のクロック供給先ブロックと
からなるクロック信号供給装置において、位相調整手段
は、第1及び第2の可変遅延回路を直列接続して構成さ
れ、第1のクロック信号を入力し第2のクロック信号を
出力する可変遅延手段と、参照信号と第2のクロック信
号の位相を比較し、この比較結果を出力する位相比較回
路と、位相比較回路からの出力およびクロック信号発生
部から送られるシーケンス信号に基づいて可変遅延手段
を制御する制御回路とを備え、制御回路は、初期調整時
に第1の可変遅延回路を制御すると共に、機能回路の稼
働時には第2の可変遅延回路を制御するように構成され
ることを特徴としたクロック信号供給装置により達成さ
れる。
【0010】バッファ回路の出力に接続されるトランス
ファゲートの導通状態を制御してバッファ回路の負荷を
変えることにより、最小遅延時間を大きくすることなく
遅延時間制御の分解能を細かくすることができる。ま
た、クロック信号の経路を切り替えることなく遅延時間
を制御することができ、遅延時間の切り替えに伴って発
生するスパイク状のノイズの発生をなくすことができ
る。
【0011】また、遅延時間が一定な経路を経た信号
と、遅延時間を可変可能な経路を経た信号を選択して出
力することにより、最小遅延時間を増大させることなく
遅延時間設定値の個数を増加させることができる。
【0012】さらに、このような可変遅延回路を組み合
わせてクロック信号の位相調整を行なうことにより、位
相精度が高く、安定したクロック信号を供給することの
できるクロック信号供給装置を得ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1に、本発明による可変遅延回
路の第1の実施例を示す。図1において、101〜10
4はトランスファゲートとして使用するP型のMOS素
子、111〜114はトランスファゲートとして使用す
るN型のMOS素子、121,122は負荷変動による波
形歪の影響を他の回路に伝えないためのバッファ回路、
131は負荷の一部を構成する容量性素子である。また、
151はクロック信号の入力端子、152はクロック信
号の出力端子、161〜164は制御信号を入力する制
御端子である。この回路は、制御端子161〜164に
加える制御信号を全てハイレベルにすると、全てのトラ
ンスファゲートが導通状態になってバッファ回路121
の負荷が最も重くなり、入力端子151から出力端子1
52までの信号伝播時間が最大になる。ここで、制御端
子164に加えている制御信号のみをローレベルにする
と、トランスファゲート104および114のみが遮断
状態となり、MOS素子104,114のドレイン側の
ゲート容量および容量性素子131の分だけバッファ回路
121の負荷が軽くなる。従って、入力端子151から
出力端子152までの信号伝播時間はその分だけ短くな
る。また、制御端子163に加えている制御信号をロー
レベルにすると、トランスファゲート103および11
3が遮断状態となり、バッファ回路121の負荷は上記
のほかMOS素子104,114のソース側とMOS素
子103,113のドレイン側のゲート容量の分が更に
軽くなる。従って、入力端子151から出力端子152
までの信号伝播時間はその分だけ更に短くなる。同様
に、制御端子161に加えている制御信号をローレベル
にした時、入力端子151から出力端子152までの伝
播時間が最も短くなる。ここで、その時の伝播時間は、
トランスファゲートの段数に関わらず、バッファ回路1
21,122の基本遅延時間および負荷駆動能力とMOS
素子101,111のゲート容量のみによって決まる。
すなわち、図1の回路を用いれば、遅延時間制御の分解
能を細かくしたい場合に、最小遅延時間を増大させるこ
となく設計することができる。更に、図1の回路には、
従来用いられていた可変遅延回路のように、クロック信
号の伝播経路自体を切り替える回路は使用されていない
ため、トランスファゲート101〜114のゲートに加
える制御信号の切り替えを極端に急峻に行なわない限り
スパイク状のノイズが生じる恐れはない。従って、クロ
ック信号が伝播するバッファ回路121,122と同程
度以上に高速に動作する制御回路は必要無い。
【0014】図2には、本発明による可変遅延回路の第
2の実施例を示す。図2において、101〜108はト
ランスファゲートとして使用するP型のMOS素子、1
11〜118はトランスファゲートとして使用するN型
のMOS素子、121,122は負荷変動による波形歪の
影響を他の回路に伝えないためのバッファ回路、131,1
32は負荷の一部を構成する容量性素子である。また、
151はクロック信号の入力端子、152はクロック信
号の出力端子、161〜168は制御信号を入力する制
御端子である。図2に示す回路は、図1に示す回路のト
ランスファゲートを並列に設けたもので、図1の回路と
同様にトランスファゲートの開閉によって負荷の重さを
切り替え、遅延時間を制御するようになっている。図1
の回路では、トランスファゲートの段数をある程度以上
に増やすと、トランスファゲートの直列抵抗が大きくな
ってバッファ回路121から遠い負荷が遅延時間の切り
替えにあまり寄与しなくなる。本実施例では、トランス
ファゲートを並列にすることによりこのような問題を回
避している。
【0015】図3には、本発明による可変遅延回路の第
3の実施例を示す。図3において、101〜108はト
ランスファゲートとして使用するP型のMOS素子、1
11〜118はトランスファゲートとして使用するN型
のMOS素子、121,122は負荷変動による波形歪の
影響を他の回路に伝えないためのバッファ回路、123は
この可変遅延回路内における信号振幅の減少を避けるた
めのバッファ回路、131,132は負荷の一部を構成
する容量性素子である。また、151はクロック信号の
入力端子、152はクロック信号の出力端子、161〜
168は制御信号を入力する制御端子である。図1ある
いは図2の回路では、遅延時間の可変範囲をクロック信
号の周期の約4分の1以上にするとバッファ回路121
の出力振幅が減少し始め、約2分の1以上にするとバッ
ファ回路122に信号が伝わらなくなる。このような問
題を避けるために本実施例ではバッファ回路123によ
って前後を分離している。例えば、バッファ回路121
から123の間、および、バッファ回路123から12
2の間での遅延時間の可変幅をそれぞれクロック信号の
周期の4分の1ずつにすることにより、回路内での信号
振幅を大きく減少させずに全体での遅延時間の可変幅を
クロック信号の周期の2分の1にすることができる。ま
た、バッファ回路121の負荷駆動能力は一般に信号の
立ち上がり時と立ち下がり時で異なるため、第1および
第2の実施例の回路で負荷を重くすると、クロック信号
のデューティーが入力から出力へ伝播する間に変化して
しまうのに対し、本実施例の回路を用いれば、バッファ
回路123の前後の負荷の重さをほぼ均等にすることに
よりデューティーの変化が補正されるという効果もあ
る。
【0016】図4は、本発明による可変遅延回路の第4
の実施例を示したものであり、図2の回路と図3の回路
を組み合わせたものである。すなわち、バッファ回路1
21および122の間にバッファ回路123を設け、更
に、バッファ回路121および123の負荷としてそれ
ぞれに複数のトランスファゲートを直列に接続したもの
を複数組並列に付加した構成になっている。なお、図4
に示すように、本実施例では、容量性素子131をソー
ス電極とドレイン電極を電源に接続したMOS素子によ
って構成している。また、図1〜図4に示したような可
変遅延回路を複数個用意して何段にもつなぐことによ
り、更に大きな可変幅を持った可変遅延回路を得ること
もできる。
【0017】図5には、本発明による可変遅延回路の第
5の実施例を示す。図5において、501〜508はセ
レクタ回路、521〜529はクロック信号の極性を合
わせるためのインバータ回路である。また、551はク
ロック信号の入力端子、552はクロック信号の出力端
子、561〜568は制御信号を入力する制御端子であ
る。本実施例において、全てのセレクタ回路が図の下側
の入力(例えば、セレクタ回路501の場合はノード5
11)を選択するような制御信号を制御端子561〜56
8に入力すると、入力端子551に入力されたクロック
信号は、全てのインバータ回路および全てのセレクタ回
路を経由して出力端子552に出力される。この状態が
この回路の最大遅延時間に設定された状態である。ここ
で制御端子568に入力されている制御信号を切り替え
ると、セレクタ回路508はインバータ回路527から
の信号を選択するようになり、インバータ回路528,
529を経由しない信号が出力される。従って、信号伝播
時間はインバータ回路528,529の遅延時間分だけ
短くなる。また、制御端子567に入力されている制御
信号を切り替えると、セレクタ回路507がインバータ
回路526からの信号を選択するようになり、さらにイ
ンバータ回路527およびセレクタ回路508をも経由
しない信号が出力される。従って、信号伝播時間を更に
その分だけ短くなる。同様に、制御端子561に入力さ
れている制御信号を切り替えるとセレクタ回路501以
外の回路を全く経由しない信号が出力されることにな
る。この時の入力端子151から出力端子152までの
信号伝播時間は、全体でのセレクタ回路の数に関わらず
セレクタ回路501の遅延時間のみによって決まり、最
も短くなる。すなわち、本実施例によれば、最小遅延時
間を増大させることなく最大遅延時間を任意に設計する
ことができる。
【0018】図6は、図5の遅延回路の構成要素である
セレクタ回路501の一例を示したものである。図6に
おいて、601〜604はP型のMOS素子、611〜
614はN型のMOS素子、621はインバータ回路であ
る。また、551はクロック信号の入力端子、552は
クロック信号の出力端子、561は制御信号を入力する
制御端子、511は図5においてセレクタ回路502の
出力に接続する端子、Vddは正極性の電源に接続する
端子である。この回路は、制御端子561にローレベル
の制御信号を加えると、PMOS素子604とNMOS
素子613が遮断状態となりPMOS素子603とNM
OS素子614は導通状態となる。従って、出力端子5
52に現われる信号はPMOS素子602とNMOS素
子612の状態によって決まることになる。すなわち、
入力端子551に加えられる信号を反転したものが出力
端子552に現われることになり、入力端子511に加
えられる信号の影響は受けない。逆に、制御端子561
にハイレベルの制御信号を加えると、PMOS素子60
3とNMOS素子614は遮断状態となりPMOS素子
604とNMOS素子613が導通状態となる。この場
合には、入力端子511に加えられる信号を反転したも
のが出力端子552に現われることになり、入力端子5
51に加えられる信号の影響は受けない。このようにし
て、図6に示す回路501はセレクタ回路として動作す
る。図5における他のセレクタ回路502〜508も同
様に構成することができる。また、クロック信号を差動
で送る場合には、例えば特開平2−168308 号公報の図2
3に示されるようなセレクタ回路を使えばよい。なお、
クロック信号を差動で送る場合には極性の反転や非反転
は接続方法のみによって自由に設定できるため、図5の
インバータ回路521〜528が不要になることは自明
である。
【0019】以上説明した第1〜第5の実施例の可変遅
延回路への制御信号を生成する制御回路の一実施例を図
7に示す。
【0020】図7において、901〜906はフリップ
フロップ回路である。また、961〜966は可変遅延
回路へ与える制御信号の出力端子、971は遅延時間を
増加させるためのUP信号を入力する端子、981は遅
延時間を減少させるためのDOWN信号を入力する端
子、991はこの回路を動作させるために例えば低周波
のクロック信号を入力する端子である。この回路は、端
子971および981にローレベルの信号が加えられて
いる時には、内部ノード972〜976および982〜
986に現われる信号は全てローレベルとなる。する
と、フリップフロップ回路901〜906の入力に加え
られる信号はそれぞれ961〜966の端子に現われて
いる信号と同じものとなり、端子991にクロック信号
が加えられても全フリップフロップ回路の状態はそのま
まに保持される。次に、端子981をローレベルにした
まま端子971にハイレベルの信号を加えた場合を考え
る。ここで、例えば、仮に出力端子961〜963にハ
イレベル,出力端子964にローレベルが現われている
とする。この時、内部ノード972〜974に現われる
信号はハイレベルとなり、内部ノード975,976に
現われる信号はローレベルとなる。この状態で端子99
1にクロック信号を加えると、出力端子964に現われ
る信号はローレベルからハイレベルに変化し、出力端子
961〜963はハイレベルのままとなる。また、出力
端子965〜966に現われる信号は、そのままに保持
される。すなわち、端子981をローレベルにしたまま
端子971にハイレベルの信号を加えると、端子991に
クロック信号が加えられる毎に、出力端子961〜96
6の中で最も右側に有るローレベルの端子のみがハイレ
ベルに変わり、その他の出力は保持される。同様に、端
子971をローレベルにしたまま端子981にハイレベ
ルの信号を加えると、入力端子991にクロック信号が
加えられる毎に、出力端子961〜966の中で最も左
側に有るハイレベルの端子のみがローレベルに変わり、
その他の出力は保持される。従って、出力端子961〜
966に現われる信号を図1〜図5に示した可変遅延回
路の制御信号として与えると、端子971にハイレベル
の信号を加えた時には、端子991にクロック信号が加
わる毎に遅延時間が長くなり、端子981にハイレベル
の信号を加えた時には端子991にクロック信号が加わ
る毎に遅延時間が短くなるように制御される。また、図
9の回路は出力信号が1ビットずつ変化するため、図1
〜図4の可変遅延回路の制御に使用すれば、最小分解能
以上の遅延時間変化が一度に起きる心配はない。なお、
図9は制御信号が6ビットの場合について示したが、図
の破線で囲んだ部分の数を増減することによって制御信
号のビット数を任意に増減することができる。
【0021】図8には、本発明による可変遅延回路の第
7の実施例を示す。後述するように、図5の回路は遅延
時間の設定値の個数に比例して制御回路を構成する素子
の数が多くなるという欠点がある。本実施例はこの欠点
を補ったもので、所望の遅延時間が最小遅延時間に近い
時には図5の回路と同じように動作させ、遅延時間を大
きくしたい時には制御回路が簡便な従来の可変遅延回路
を併用するようになっている。図8において、501〜
506、および、701はセレクタ回路、522〜527
はクロック信号の極性を合わせるためのインバータ回
路、551はクロック信号の入力端子、552はクロッ
ク信号の出力端子、561〜566、および、761〜
765は制御信号を入力する制御端子である。また、7
10は制御の簡便な可変遅延回路であり、例えば図9に
示すような可変遅延回路を用いることができる。本実施
例では、セレクタ回路501〜506の段数は、セレク
タ回路503〜506およびインバータ回路522〜5
27からなる部分の遅延時間の総和が、可変遅延回路7
10の最小遅延時間および、遅延時間制御の分解能と同
程度またはそれ以上になるように設定しておく。本実施
例の回路は、セレクタ回路701の入力のうち入力端子
551に直接接続される側が選択されるような制御信号
を制御端子761に加えた時には図5の回路と同じ動作
をする。一方、制御端子761に、セレクタ回路701
が可変遅延回路710の出力(ノード751)を選択す
るような制御信号を加え、かつ、制御端子161にセレ
クタ回路501がセレクタ回路502の出力(ノード5
11)を選択するような制御信号を加えた時には、可変
遅延回路710の遅延時間が加算されることになる。す
なわち、本実施例ではセレクタ回路501が入力端子5
51からの信号を選択した時に最小遅延時間となり、セ
レクタ回路501の1段分の遅延時間のみとなる。これ
は、図5の回路の最小遅延時間と同じである。また、最
大遅延時間は、遅延回路を構成する全ての回路の遅延時
間(可変遅延回路710は最大遅延時間)の総和とな
り、最大遅延時間に寄与しない無駄な部分は無い。そし
て、遅延時間制御の分解能は、セレクタ回路2段分(7
01と502)の遅延時間の和、または、セレクタ回路
とインバータ回路1段ずつ(503と522等)の遅延
時間の和、または、インバータ回路2段分(526と5
27)の遅延時間の和の内のいずれかとなり、図5の回
路の分解能とほぼ同じである。なお、先に述べた通り、
セレクタ回路503〜506およびインバータ回路52
2〜527からなる部分の最大遅延時間は、可変遅延回
路710の最小遅延時間と同程度以上になるように設定
してあるので、セレクタ回路701を切り替える前後の
遅延時間の可変範囲はオーバラップする。可変遅延回路
710の遅延時間を1ステップずつ増加させていく場合
についても同様である。従って、遅延時間制御の分解能
が上記3つのいずれよりも大きくなることはない。
【0022】図9は、可変遅延回路710の構成の一例
を示したものである。図9において、801〜804は
セレクタ回路、821〜824は遅延時間差を作るため
のインバータ回路群である。また、図5と共通する部分
には、図5と同一の番号を付してある。図9の回路は、
各セレクタ回路801〜804の制御端子762〜75
5に与える制御信号により、遅延時間の短い経路(セレ
クタ回路の遅延時間だけの経路)と長い経路(セレクタ
回路とインバータ回路群の遅延時間の和となる経路)を
それぞれ選択できるようになっている。インバータ回路
群822の遅延時間をインバータ回路群821の遅延時
間の2倍より少し小さい値となるように、インバータ回
路群823の遅延時間がインバータ回路群822の遅延
時間の約2倍より少し小さい値となるように、かつ、イ
ンバータ回路群824の遅延時間がインバータ回路群8
23の遅延時間の約2倍より少し小さい値となるように
それぞれ設定しておけば、制御信号762〜765を適
当に設定することにより、インバータ回路群821の遅
延時間を最小分解能として自由に制御することが可能で
ある。なお、この回路の最小遅延時間はセレクタ回路8
01〜804の遅延時間の和となり、最大遅延時間はこ
れにインバータ回路群821〜824の遅延時間を加え
たものになる。
【0023】図10は、上述した第7の実施例の可変遅
延回路への制御信号を生成する制御回路の一実施例を示
したものである。図10において、1001はフリップ
フロップ回路、1002は図9とほぼ同じ構成の回路、
1003はUP/DOWNカウンタである。961〜9
66および1061〜1065は図7の可変遅延回路へ
与える制御信号の出力端子であり、それぞれ図8の回路
の制御端子561〜566および761〜765に接続
される。また、971,981は遅延時間を増減するた
めの信号を入力する端子、991はこの回路を動作させ
るために例えば低周波のクロック信号を入力する端子で
ある。
【0024】図11(a)はUP/DOWNカウンタ1
003の一例を示したものである。図11(a)におい
て図10と共通する部分には図10と同一の番号が付さ
れている。この回路は、ノード1072および1081
が共にローレベルとなったときには出力端子1062〜
1065に出力される信号は変化しないが、ノード10
72がハイレベル、ノード1081がローレベルである
ときは、端子991にクロック信号が加えられる毎に出
力端子1062〜1065に出力される2進数の信号が
1カウントずつカウントアップされる。逆に、ノード1
072がローレベル,ノード1081がハイレベルであ
るときは、クロック信号が加えられる毎に1カウントず
つカウントダウンされる。また、このカウンタは、出力
端子1062〜1065に出力される信号が全てハイレ
ベルの時には、ノード1072に加えられた信号が抑制され
るように構成されている。同様に、出力が全てローレベ
ルの時にはノード1081に加えられた信号が抑制され
るように構成されている。これにより、オーバーフロー
やアンダーフローに伴う誤動作を生じさせないようにな
っている。
【0025】図11(b)は回路1002の構成を示し
たものであり図7の回路とほぼ同じ構成になっている。
図11(b)において、図7および図10と共通する部
分には図7および図10と同一の番号を付している。回
路1002では、出力端子961に出力される信号がハ
イレベルからローレベルに変化するための条件だけが図
7の回路とは異なる。回路1002ではノード1073
がハイレベル(従って、図10の出力端子1061の出
力信号がローレベル)である場合にのみ出力端子961
に出力される信号がハイレベルからローレベルに変化し
得る。
【0026】図10において、端子971および981
にローレベルの信号を加えている時は、図7の場合と同
様に出力端子961〜966に出力される制御信号は変
化しない。また、この場合には内部ノード1071,1
072,1081も全てローレベルとなり、出力端子1
061〜1065に出力される制御信号も変化しない。
ここで、端子981をローレベルにしたまま端子971
に加える信号をハイレベルにした場合を考える。この
時、出力端子961〜966の端子の中に1つでもロー
レベルのものが有れば、内部ノード1071,107
2,1081は全てローレベルのままで出力端子106
1〜1065に出力される信号は変化せず、出力端子9
61〜966に出力される信号のみが図9の場合と同様
に変化する。出力端子1061の出力がローレベルであ
るときに出力端子961〜966が全てハイレベルにな
ると、次に端子991にクロック信号が加わった時に、
出力端子1061がハイレベルに変わる。このとき端子
1062〜1065に出力される信号は変化しない。出
力端子961〜966および1061に出力される信号
が全てハイレベルになると、その次から端子991にク
ロック信号が加わる毎に出力端子1062〜1065に
出力される2進数の信号が1カウントずつカウントアッ
プされる。そして、出力端子961〜966および10
61〜1065に出力される信号が全てハイレベルにな
るとそれ以上は変化しない。
【0027】次に、端子971をローレベルにしたまま
端子981に加える信号をハイレベルにした場合を考え
る。この時、出力端子962〜966に出力される信号
の中に1つでもハイレベルのものが有れば、内部ノード
1071,1072,1081は全てローレベルのままで
出力端子1061〜1065に出力される信号は変化し
ない。この時、出力端子962〜966に出力される信
号のみ図9の場合と同様に変化する。出力端子962〜
966に出力される信号が全てローレベルになると、出
力端子961,1061の端子の状態に関わらず内部ノ
ード1081がハイレベルになる。従って、その次から
端子991にクロック信号が加わる毎に出力端子106
2〜1065の端子に出力される2進数の信号がカウン
トダウンされる。出力端子1061に出力される信号
は、出力端子1062〜1065の中に1つでもハイレ
ベルの信号がある内は変化しないが、出力端子1062
〜1065および962〜966が全てローレベルにな
ると、次にクロック信号が加わった時には、もしその時
に出力端子1061に出力されている信号がハイレベル
であれば出力端子1061がローレベルに変わる。出力
端子961は、出力端子1061がハイレベルの間は変
化しないが、出力端子1061および962〜966が
全てローレベルになると、次にクロック信号が加わった
時にローレベルに変わる。そして、出力端子961〜9
66および1061〜1065に出力される信号が全て
ローレベルになるとそれ以上は変化しない。このように
して、端子971および981に加える信号を適当に切
り替えながら所望の遅延時間が得られるまで制御信号を
変化させることになる。
【0028】以上のような回路を使って図8の可変遅延
回路を制御すれば、可変遅延回路710の部分を使う時
には先にこの可変遅延回路710を接続してから遅延時
間を増加させ、切り離す時には先に遅延時間を最小にし
てから切り離すように制御される。
【0029】なお、図7の回路と図11(a)の回路を
比べた場合、図7の回路は6ビットで7段階(nビット
でn+1段階)の遅延時間制御を行なうのに対し、図1
1(a)の回路は4ビットで16段階(nビットで2の
n乗段階)の制御を行なうことができる。1ビット当た
りの回路規模は、図9の回路も図11(a)の回路も殆
ど同じ(フリップフロップ回路の物量が殆どを占める)
であるため、多段階の制御をする場合には図11(a)
の回路の方が小規模ですむ。しかしながら、図11
(a)の回路で図5等の可変遅延回路を制御しようとす
ると、複雑なデコーダが必要となる。従って、図10の
ように両方の回路を組み合わせた制御回路で図8のよう
な可変遅延回路を制御すれば、あまり回路規模を大きく
することなく図5の回路の利点を持った可変遅延回路を
実現することができる。
【0030】次に、以上述べた可変遅延回路が適用され
る一例として、計算機システム等に用いられるクロック
位相調整装置について説明する。
【0031】図12は、クロック位相調整回路の一実施
例を示す構成図である。図12において、1200はク
ロック信号の供給源、1210はそのクロック信号を受
ける分配先である。また、1220はクロック信号を使
って情報処理等を行なう論理回路群であり、複数の分配
先1210にまたがって配置されている。クロック信号
供給源1200の中の1201はクロック信号の源とな
る高周波の信号を発生する高周波発振器、1202は高
周波発振器1201が出力する高周波信号からクロック
信号および参照信号を生成するクロック信号発生回路、
1203はクロック信号および参照信号を各分配先12
10へ送るためのバッファ回路、1231はクロック信号お
よび参照信号を各分配先1210へ送るための配線であ
る。また、各分配先1210の中の1211は、参照信
号を使ってクロック信号の位相を調整する位相調整回路
であり、上述した可変遅延回路はこの中に使用する。12
12は位相調整されたクロック信号を論理回路群1220
へ送るためのバッファ回路である。また、この回路で参
照信号を生成したり位相調整を行なったりするために
は、その時に送る参照信号や調整するべき可変遅延回路
を決めるためのシーケンス信号が必要である。図12の
システム全体が他のコンピュータ等に制御されて動く場
合にはそのコンピュータ等からシーケンス信号を送るこ
とも可能であるが、図12のシステムが単独でも動作可
能にするためには、リセット信号等からシーケンス信号
を生成するシーケンス回路がクロック信号発生回路12
02の中に必要である。1251はそのためのリセット
信号等を入力する端子、1204はシーケンス信号を各
分配先1210へ送るためのバッファ回路、1232は
シーケンス信号を各分配先1210へ送るための配線で
ある。1251の端子に入力するリセット信号には、電
源スイッチ投入後に電源電圧が安定すると出力される信
号(いわゆるパワーオンリセット信号)や、装置に何ら
かの異常が発生した時に手動でスイッチ等を操作して送
られるリセット信号等を使うことができる。
【0032】位相調整の精度や範囲により異なるが、位
相調整回路1211の規模が約千〜数千ゲートであるた
め、1個の論理LSIの規模が数千ゲート以下の場合に
は複数のLSIを搭載した配線基板等が1個の分配先1
210になる。しかし、1個の論理LSIの規模が1万
ゲート以上になると1個のLSIを1個の分配先1210と
することもできる。更に規模の大きなLSIでは、1個
のLSIの中に複数の分配先1210を持つこともでき
る。また、配線1231は配線基板上に敷設した金属膜
の配線である場合も有り得るし、ケーブル等による配線
である場合も有り得るが、少なくとも参照信号を送る側
(できればクロック信号を送る側も)の配線1231
は、なるべく信号の伝播時間が等しく(電気的に等長
に)なるように設計する。また、クロック信号や参照信
号は高速の信号であり、位相精度も要求される信号であ
るため、バッファ回路1203には駆動能力の高い回路
を使用するのが望ましい。これに対し、シーケンス信号
ははるかに遅い信号であるため、バッファ回路1204
の駆動能力や配線12326の等長性にはあまり高いも
のは必要無い。
【0033】論理回路群1220の中には複数のフリッ
プフロップ回路1221があり、クロック信号に同期し
ながらフリップフロップ回路間を信号が伝達することに
よって情報処理等が行なわれる。従って、各フリップフ
ロップ回路に供給されるクロック信号の位相が所定の位
相からある程度以上ずれると、情報処理に誤動作を起こ
す恐れが生じる。特に、高速動作を要求されるフリップ
フロップ回路ほど許容される位相ズレの限度が小さくな
る。本実施例では、この位相ズレを防ぐため、各分配先
1210に位相調整回路1211を設けて複数の分配先
1210の中にある複数のフリップフロップ回路122
1に供給されるクロック信号の位相を全て所定の位相に
合わせるようになっている。以下に、位相調整回路12
11およびクロック信号発生回路1202等について説
明する。
【0034】図13は、位相調整回路1211の一実施
例を示したものである。図13において、1301はこ
の回路を搭載するLSIの入力バッファ回路、1302
および1303は可変遅延回路、1312および131
3は可変遅延回路1302および1303を制御するた
めの制御回路、1305はセレクタ回路、1306は分
周回路、1307は位相比較回路、1308は制御回路
1304やセレクタ回路1305等に必要な信号を供給
するためのデコーダ回路である。また、1321は論理回路
群1220にて使用する第1相のクロック信号を伝達す
るための配線、1322は論理回路群1220にて使用
する第2相のクロック信号を伝達するための配線、13
50はクロック信号を入力する端子、1351は参照信
号を入力する端子、1352はシーケンス信号を入力す
る端子である。
【0035】ここで、可変遅延回路1302は論理回路
群1220の稼働中に生じた温度変化等に起因するクロ
ック信号の位相ズレを補正するためのものであり、例え
ば図1〜図4に示したようなスパイク状のノイズの発生
しない可変遅延回路が使用される。また、可変遅延回路
1303は半導体素子の製造バラツキ等に起因する固定
的な位相ズレを補正するためのものであり、図5や図7
に示したような可変範囲の大きな可変遅延回路が使用さ
れる。可変遅延回路1303の遅延時間の切り替えは、
リセット信号等を受けてから論理回路群1220が稼働
し始めるまでの間に行なわれる。制御回路1312,1
313としては、可変遅延回路1302や1303の種
類に応じて図7や図10に示した回路等が使用される。
セレクタ回路1305は、論理回路群1220に送られ
るクロック信号の中から位相比較の対象になる相のクロ
ック信号を選択するための回路であり、例えば、図6に
示したような回路が使用される。分周回路1306は、
クロック信号入力端子1350に加えられるクロック信号を
分周して制御回路1312,1313や位相比較回路1
307等に必要な低周波のクロック信号を生成する。分
周回路1306の分周比は、例えば8分周程度でもよ
い。位相比較回路1307は、論理回路群1220に送られ
るクロック信号の位相と参照信号入力端子1351に加
えられる参照信号の位相を比較する回路である。デコー
ダ回路1308は、シーケンス信号(その時に送られて
いる参照信号の種類および論理回路群1220を稼働さ
せる時期か否かを示す情報等)に従って、いずれの相の
クロック信号をセレクタ回路1305から位相比較回路13
07に伝達するかを決め、また、位相比較回路1307
の出力をいずれの制御回路1312,1313に伝達す
るかを決めると共に、論理回路群1220を稼働させる
か否かを決める信号1320を供給するための回路であ
る。位相比較回路1307およびデコーダ回路1308
の詳細については図14および図15に後述する。
【0036】図14には、位相比較回路1307の一例
を示す。図14において、1541は参照信号を入力す
る端子、1452はセレクタ回路1305で選択された
クロック信号を入力する端子、991は分周回路130
6によって生成された低周波のクロック信号を入力する
端子である。1471および1481は、判定結果を出
力する端子であり、端子1452に入力されたクロック
信号の方が1451の端子に入力された参照信号より早
い(可変遅延回路の遅延時間を増加させる)場合は、端
子1471に、また、端子1452に入力されたクロッ
ク信号の方が端子1451に入力された参照信号より遅
い(可変遅延回路の遅延時間を減少させる)場合は、端
子1481に信号が出力される。1401は互いに入出
力を交差接続された2個の2入力NAND回路であり、
1周期毎に参照信号およびクロック信号の位相の早遅関
係を判定する。1402は2入力NAND回路1401
の判定結果を1周期の間保持しておくためのフリップフ
ロップ回路、1403は2入力NAND回路1401に
付加される負荷を均等にするためのフリップフロップ回
路、1404は2入力NAND回路1401の出力をゲ
ート遅延によって少し遅らせ、フリップフロップ回路1
402を確実に動作させるタイミング信号を作成するた
めの回路、1405はフリップフロップ回路1402の
出力を端子991から入力された低周波のクロック信号
の周期で取り込むと共に前段のフリップフロップ回路の
出力が中間値で保持されることによる誤動作を防止する
ためのフリップフロップ回路群である。また、1406
は端子991から入力された低周波クロック信号の周期
でカウントが進む4ビットカウンタ回路であり、フリッ
プフロップ回路群1405の出力に従っていずれか片方
のカウンタ1406のみカウントが進む。この回路は、
2入力NAND回路1401がノイズ等の影響によって
突発的に誤判定を行なってもその信号が後段の回路へは
伝わらないようにするために設けられる。1407は、
カウンタ回路1406を通った後の判定結果を低周波ク
ロック信号の1周期の間保持するフリップフロップ回路
である。カウンタ回路1406は、例えば図11(a)
に示したような回路でも実現できる。ただし、ノード1
464がハイレベルになるとカウンタ回路1406内の
全てのフリップフロップ回路がリセットされてオール0
になるように構成するものとする。ここで、カウンタ回
路1406の一方のカウント数が15に達し出力がオー
ル1となって内部ノード1462または1463のいず
れかがローレベルになったとする。この時、他方のカウ
ンタ回路1406のカウント数が11以下であると、出
力端子1471または1481に可変遅延回路の遅延時
間を増減させる信号が出力されるが、他方のカウンタ回
路1406のカウント数も12以上に達していると出力
端子1471および1481はローレベルのままであ
る。いずれの場合でも、一方のカウント数が15に達す
るとノード1464がハイレベルとなって両方のカウン
タ回路1406がリセットされ0からカウントし直しと
なる。即ち、2入力NAND回路1401の判定結果の
出現率が15:11以上の比率でいずれかに片寄ってい
れば可変遅延回路の遅延時間を増減させる信号が出力さ
れるが、15:12以内の比率であればほぼ同数とみな
されて遅延時間を変える信号は出力されない。なお、図
14の位相比較回路の詳細な原理については、例えば特
開平2−168308 号公報に開示されている。
【0037】図15には、図13の中のデコーダ回路1
308の一実施例を示す。図15において、1301は
シーケンス信号入力端子1352に接続された入力バッ
ファ回路である。また、1501は3入力NAND回
路、1502は4入力NAND回路、1503はシーケ
ンス信号を低周波クロック信号に同期して取り込むため
のフリップフロップ回路である。1551はその時に送
られている参照信号が第1相のクロック信号の位相を表
すものか第2相のクロック信号の位相を表すものかを伝
えるシーケンス信号が入力される端子、1552は初期
調整の段階か稼働状態の時期かを伝えるシーケンス信号
が入力される端子、1553は他のシーケンス信号や参
照信号がある状態から他の状態へ移りつつある時期か否
かを伝えるシーケンス信号が入力される端子である。図
に示すように、端子1551に入力されるシーケンス信
号を基に、セレクタ回路1305を制御すると共に、い
ずれの相の制御回路1312,1313へ位相比較回路
からの信号を伝えるかを制御する。また、端子1552
に入力されるシーケンス信号を基に、初期調整時である
か否かを示す信号が論理回路群1220と共に、制御回
路1312,1313に伝えられる。各制御回路131
2内では、この信号がハイレベルになると予め定めたい
くつかのフリップフロップ回路が“0”のリセットさ
れ、他のフリップフロップ回路が“1”にセットされ
る。これによって可変遅延回路1302の遅延量が可変
範囲の中心(もしくは予め定めた適当な値)に設定さ
れ、稼働時に於ける調整可能範囲を充分に確保される。
この状態は、初期調整が終るまで続く。初期調整が終る
と、制御回路1312が通常の制御動作を開始すると共
に、制御回路1313には遅延時間を変化させる信号が
行かなくなって初期調整終了時の制御信号が保持され
る。また、論理回路群1220には稼働状態になったこ
とを示す信号が伝えられる。なお、これらのシーケンス
信号や参照信号の状態が変化する時には、端子1553
に加えられるシーケンス信号がローレベルになって遅延
時間を増減する信号をどの制御回路1312,1313
にも行かないようにし、誤動作を防ぐようになってい
る。
【0038】図16には、図12のクロック信号発生回
路1202の一実施例を示す。図16において、160
1は高周波発振器1201の出力を分周してクロック信
号の周波数を作り出すためのフリップフロップ回路、1
602は第1相および第2相のクロック信号の位相差と
同じ位相差を持った2つの信号を作り出すためのフリッ
プフロップ回路、1603はフリップフロップ回路16
02の出力のうちのいずれか一方をシーケンス信号に従
って選択し、参照信号を生成するためのセレク回路、1
604はクロック信号と参照信号を高周波発振器の出力
に同期させることによって所定の位相関係に合わせるた
めのフリップフロップ回路、1605は参照信号を各分
配先1210へ送る前に予め一律に遅らせ、分配先12
10内のバッファ回路1212と位相調整回路1211
内の可変遅延回路1302および1303によるクロッ
ク信号の遅延時間と釣り合いをとるための遅延素子、1
606はシーケンス信号を生成するシーケンス回路、1
607はシーケンス回路を動作させるための低周波のク
ロック信号を生成する分周回路である。また、1651
はクロック信号を出力する端子、1652は参照信号を
出力する端子、1661〜1663はそれぞれ図15の
端子1551〜1553に供給するシーケンス信号を出
力する端子、1251はリセット信号を入力する端子で
ある。なお、分周回路1607の分周比は図13の分周
回路1306より大きく、例えば、1024分周前後の
ものを使う。また、遅延素子1605によって参照信号
を遅らせる代わりにクロック信号の1周期以上前のエッ
ジを参照信号に合わせるようにすれば、遅延素子160
5は必ずしも必要ではない。
【0039】図17はシーケンス回路1606の一実施
例を示したものである。図17において、1701は端
子1251に入力されたリセット信号を分周回路160
7から供給される低周波のクロック信号に同期して取り
込むためのフリップフロップ回路、1702はフリップ
フロップ回路1701の出力がハイレベルとローレベル
の中間の値で保持された時(いわゆるハザードが発生し
た時)に誤動作を起こさないようにするために再び同じ
クロック信号で同期し直すためのフリップフロップ回
路、1703は低周波のクロック信号を更に分周して一
定周期で参照信号を切り替えるための信号を作る分周回
路、1704はその信号を2分周していずれの相の参照
信号を送るかを決めるシーケンス信号を作るフリップフ
ロップ回路である。また、1705〜1707は分周回
路1607が出力する低周波のクロック信号に同期して
動作するシフトレジスタ回路を構成するフリップフロッ
プ回路であり、参照信号を切り替える信号(端子166
1に出力される信号)と、参照信号の切り替え中か否か
の指標となる信号(端子1663に出力される信号)を
作るためのものである。1708は1251の端子に入
力するリセット信号が解除された後に参照信号を切り替
える信号が一巡したことを検出するためのフリップフロ
ップ回路、1709と1710はその信号を端子166
1に出力される信号と同期して変化させるためのフリッ
プフロップ回路である。また、フリップフロップ回路1
708に接続する端子1750には常にハイレベルの信
号を加えておく。なお、分周回路1703の分周比は、
この分周回路の出力の周期が図13の中の可変遅延回路
1303の遅延時間調整に必要な時間以上となるように
設定する。例えば、可変遅延回路1303の遅延時間の
切り替え範囲が1280段階,分周回路1306が8分
周,図14のカウンタ回路1406が4ビットカウンタ
(16分周),図16のフリップフロップ回路1601
による分周比が2分周であり、また、分周回路1607
が1024分周であるとすると、分周回路1703の分
周比は320(1280×8×16×2÷1024)以
上であればよい。分周回路は分周比が2のべき乗となる
ようにすると構成が容易であり、この例の場合には51
2分周以上にすればよい。ただし、実用上は更に分周比
を大きくし、装置全体の温度がある程度安定するまでの
間時間を稼ぐように構成した方が、図13の中の可変遅
延回路1302の可変幅が小さくて済む。
【0040】図17において、端子1251に入力され
るリセット信号がハイレベルの間は、フリップフロップ
回路1702の出力はハイレベルであり、分周回路17
03およびフリップフロップ回路1704,1708は
全てリセットされた状態になる。ここで、端子1251
に入力されるリセット信号がローレベルになると、フリ
ップフロップ回路1702の出力がローレベルとなって
分周回路1703およびフリップフロップ回路170
4,1708のリセットが解除される。すると、分周回
路1703が動きだすと共に、フリップフロップ回路1
708はノード1751に信号の立ち上がりのエッジが
現われるのを待つ状態となる。リセット信号が解除され
た直後はノード1751は既にハイレベルであるため、
フリップフロップ回路1708の出力が変化するのは、
ノード1751に現われる信号が一度ローレベルになっ
てから再びハイレベルになる時(すなわち参照信号を切
り替える信号が一巡した後)である。その後は、再び端
子1251に入力されるリセット信号がハイレベルにな
らない限り、フリップフロップ回路1708の出力はハ
イレベルが保持される。また、フリップフロップ回路1
705〜1707が構成するシフトレジスタ回路によっ
てノード1751に現われた信号が1段ずつシフトされ
るため、フリップフロップ回路1705と1707の出
力の排他的論理和によってこの間にあるフリップフロッ
プ回路1706の出力が変化するか否かを検出すること
ができる。以上のようにして、図12のクロック位相調
整装置1200により所望の位相に調整された多相のク
ロック信号およびシーケンス信号を複数の分配先121
0に供給することができる。
【0041】図18は、クロック信号発生回路1202
の他の実施例を示したものであり、論理回路群1220
に4相のクロック信号を供給する場合に使用するクロッ
ク信号発生回路1202の一実施例を示したものであ
る。図18に示す回路は、高周波発振器1201の出力
を分周してクロック信号の周波数を作り出すフリップフ
ロップ回路1601が4分周の分周回路を構成する点、
クロック信号の位相差と同じ位相差を持った信号を作り
出すフリップフロップ回路1602が4相分の信号を出
力するように構成される点、参照信号として出力する相
を選択するシーケンス信号(端子1661に出力する信
号)が2ビット必要となる点、参照信号として出力する
相を選択するセレクタ回路1603が4つの信号の中か
ら1つを選択する構成にした点等において図16に示す
回路と異なる。図18では、図16と同一の機能を有す
る部分については図16と同一の番号を付してある。な
お、セレクタ回路1603は、4対1のセレクタ回路で
一気に4つの信号の中から1つを選択するような構成に
もできる。4対1のセレクタ回路の遅延時間ではフリッ
プフロップ回路1602から1604まで信号が届かな
いような高速なクロック信号を必要とする場合等には、
図18に示すように2対1のセレクタ回路を2段通るよ
うな構成にして、間にフリップフロップ回路1801を
挿入することにより、2対1のセレクタ回路の遅延時間
にまで短縮できる。
【0042】図19は、クロック信号発生回路1202
の更に他の実施例を示したものであり、最初に周波数の
低いクロック信号で図13の可変遅延回路1303の遅
延時間の粗調整を行なった後に、実際に使う周波数で微
調整を行なう場合に使用するクロック信号発生回路を示
したものである。図19において、1901は粗調整用
の低周波のクロック信号を作るための分周回路を構成す
るフリップフロップ回路、1902はフリップフロップ
回路1901および1601の出力を高周波発振器12
01の出力に同期した信号にするためのフリップフロッ
プ回路、1903は粗調整用の低周波のクロック信号と実際
に使う周波数のクロック信号を切り替えるためのセレク
タ回路である。また、1961は粗調整の期間であるか
微調整の期間であるかを示すシーケンス信号を出力する
端子である。なお、各分配先1210においては粗調整の期
間であるか微調整の期間であるかがわからなくても位相
調整は可能であるが、粗調整の時には可変遅延回路の遅
延時間変化幅の小さい制御信号(例えば図7の162〜
166の端子に加える制御信号)を一定値に固定するよ
うな構成にすれば、粗調整にかかる時間を短縮すること
ができる。
【0043】図20は、例えば、図19に示すクロック
信号発生回路に使用されるシーケンス回路1606の一
実施例を示したものである。図20の回路が図17の回
路と異なる点は、参照信号として出力する相を決めるシ
ーケンス信号(端子1661に出力するシーケンス信
号)を作るフリップフロップ回路1704を2個にして
2ビットの信号を出力するように構成した点、端子16
61に出力するシーケンス信号が一巡したことを検出す
るフリップフロップ回路1709の他にシーケンス信号
が二巡したことを検出するフリップフロップ回路200
1を設けた点である。そして、一巡目に標調整を、二巡
目には微調整を行ない、二巡目が終了したところで制御
する可変遅延回路を1303から1302に切り替える
と共に論理回路群1220を稼働状態にする。なお、同
様にしてシーケンス信号が三巡したことを検出できるよ
うにすれば、二巡目が終了したところでは制御する可変
遅延回路のみを切り替え、三巡目が終了してから論理回
路群1220を稼働状態にするような構成にすることも
できる。
【0044】図21は、クロック信号発生回路1202
の更に他の実施例を示したものであり、クロック信号の
出力端子と参照信号の出力端子を多重化してクロック信
号供給源1200と各分配先1210の間をつなぐ配線
と端子(LSIの信号ピン)の物量を節約したものであ
る。図21において、2101はセレクタ回路、2102は
フリップフロップ回路である。図21の回路が図19の
回路と異なる点は、セレクタ回路2101を設けてクロ
ック信号と参照信号の両者を1651の端子に出力でき
るようにした点である。そして、例えば、参照信号とし
て第1相または第3相のクロック信号の位相に相当する
信号を送る時には、図21で上側の端子1,651’からク
ロック信号を送り、下側の端子1,651’から参照信号を
送る。また、参照信号として第2相または第4相のクロ
ック信号の位相に相当する信号を送る時には、逆に図2
1の下側の端子1651’からクロック信号を送り、上
側の端子1651’から参照信号を送るる。このように
すれば、参照信号を送るための配線等が1組節約でき
る。なお、フリップフロップ回路2102は、高周波発
振器1201の出力の1周期の間にフリップフロップ回
路1801からセレクタ回路1603および2101を
経由してフリップフロップ回路1604まで信号が届か
ない場合に必要となる。また、このようにして送ったク
ロック信号および参照信号から論理回路群1220に供
給するためのクロック信号を生成する方法については、
図26に後述する。
【0045】図22は、クロック信号発生回路1202
の更に他の実施例を示したものであり、クロック信号の
位相調整が終了してから論理回路群1220を稼働させ
るまでの間にクロック信号を一度停止させるようにした
ものである。この回路を使えば、シーケンス信号を伝送
する経路にスキューがあっても論理回路群1220内の
フリップフロップを一斉にスタートさせることが可能に
なる。図22において、2251は位相調整が終了して
から稼働状態に入るまでの間のみハイレベルとなるシー
ケンス信号、2200はクリーンスタート回路である。
クリーンスタート回路2200は、シーケンス信号22
51がローレベルの間は、図19や図21のフリップフ
ロップ回路1601,1901,1902と同様に高周
波発振器1201の出力を分周した信号を出力するが、
シーケンス信号2251がハイレベルになると出力がロ
ーレベルになるように構成される。シーケンス信号2251
は、例えば、図20のフリップフロップ回路2001か
らつながるフリップフロップ回路1710,1711の
後にもう1段のフリップフロップ回路を設け、1段目の
フリップフロップ回路1710と追加した3段目のフリ
ップフロップ回路の出力が一致しない時のみシーケンス
信号2251がハイレベルになるようにして作成するこ
とができる。
【0046】図23は、クリーンスタート回路2200
の一例を示す構成図である。図23において、2201
は端子2251から入力されたシーケンス信号を高周波
発振器1201の出力に同期して取り込むと共に、ハザ
ードの発生を防止するためのフリップフロップ回路、2
202はフリップフロップ回路2201の出力がハイレ
ベルの間だけ停止するクロック信号を作るためのNOR
回路である。この回路は、フリップフロップ回路220
1の出力がローレベルの間はフリップフロップ回路16
01,1901でNOR回路2202を経由して出力さ
れるクロック信号を順次分周し、フリップフロップ回路
1902で高周波発振器1201の出力に同期した出力
をセレクタ回路1903に送るようになっている。しか
し、フリップフロップ回路2201の出力がハイレベル
になると、NOR回路2202の出力はローレベルに固
定されると共にフリップフロップ回路1601はリセッ
トされて出力がローレベルに固定される。ここで再びフ
リップフロップ回路2201の出力がローレベルになると、
フリップフロップ回路1601は再び分周の動作を開始
する。これらの動作において、フリップフロップ回路2
201の出力が変化する瞬間にはNOR回路2202の
もう一方の入力はハイレベルになった直後であり、シー
ケンス信号2251が変化した時に、NOR回路220
2からスパイク状のノイズが出力されることは無い。
【0047】図24は、クロック信号発生回路1202
の更に他の実施例を示したものであり、クロック信号を
粗調整の時と微調整の時とで周波数を変えて送り、参照
信号は常に周波数の低い信号を送るように構成したもの
である。図19の回路ではセレクタ回路1903の出力
をクロック信号(端子1651から出力する信号)と参
照信号(端子1652から出力する信号)の両方に使っ
ているのに対し、図24の回路ではセレクタ回路190
3の出力をクロック信号のみに使用し、参照信号には常
に周波の低い信号を出力するフリップフロップ回路19
02の出力を直接フリップフロップ回路1602につな
いでいる。フリップフロップ回路2301は、クロック信号
として出力する信号と参照信号として出力する信号の位
相関係を合わせるためのものである。特にクロック信号
に周波数が200〜300MHz以上になると、参照信号
を同じ周波数で且つ正確な位相で伝達することは困難に
なる。このような場合に、図23のような回路を使えば
粗調整時と同じ周波数で微調整時の参照信号を送ること
ができる。なお、このようにして送ったクロック信号お
よび参照信号から論理回路群1220に供給するための
クロック信号を生成する方法については、図27に後述
する。
【0048】図25は、クロック信号発生回路1202
の更に他の実施例を示したものであり、分配先1210
毎に異なる周波数のクロック信号を伝送できるようにし
たものである。この回路は、図24に示す回路におい
て、セレクタ回路1903およびフリップフロップ回路
2301をもう1組設け、さらに2分の1分周した周波
数のクロック信号も供給できるようになっている。論理
回路群1220の中には、回路の速度が性能に直結する
ために少しでも高速な回路を必要とする部分(例えば中
央処理装置)もあれば、少しくらい速度が遅くても安価
な素子で構成したい部分(例えば入出力装置)もある。
この場合、前者では高速のクロック信号が必要になるが
後者では低速のクロック信号でなければ動作しないとい
うことも起こり得る。図25の回路はこのような場合に
有効であり、一部の分配先1210には高速なクロック
信号を供給し、他の分配先1210にはその2分の1の
周波数のクロック信号を供給することができる。なお、
参照信号は、いずれの分配先にも共通の信号を供給すれ
ばよい。
【0049】図26は、クロック信号発生回路1202
の更に他の実施例を示したものであり、互いに倍数と約
数の関係にない2種類の周波数のクロック信号(例えば
800MHzと600MHz)を供給したい場合に使用す
る。この場合、この2種類の周波数の最小公倍数(この
例では2400MHz)の周波数の発振器を設けてその
出力を分周しても実現できるが、その周波数で動作する
回路が実現できないかもしくは非常に高価になる場合に
は、図26の回路によって実現することができる。図2
6において、2501は逓倍回路、2502は位相調整
回路、2503は分周回路、2504は分周回路250
3と概ね等しい遅延時間で信号を伝達する遅延回路であ
る。また、2505は図19等に示す回路におけるフリ
ップフロップ回路1602,1801,1604および
セレクタ回路1603等で構成される部分と同様の回路
である。図26の回路では、高周波発振器1201の発
振周波数は2種類のクロック信号の周波数の最大公約数
(上記の例では200MHz)とし、逓倍回路2501に
よって必要な周波数にまで逓倍する。この例の場合は3
逓倍と4逓倍であるが、4逓倍回路は2逓倍回路2段で
構成できることは明らかである。このようにして作成し
た600MHzおよび800MHzの信号を位相調整回
路2502によって200MHzの信号の位相に合わ
せ、クロック信号として出力する。なお、分周回路25
03およびセレクタ回路1903は図19等においてフ
リップフロップ回路1901の構成する分周回路および
セレクタ回路1903等が構成する回路と同様に、粗調
整もしくは微調整を行なうために必要な信号を生成,選
択して供給する回路である。また、等価遅延回路250
4は粗調整時の信号経路と微調整時の信号経路の遅延時
間を概ね合わせるために設けられている。図19等に示
す回路では最高周波数の信号が2つに分離した後に同じ
セレクタに入力されるような経路は無く、また、その他
の周波数の信号はセレクタで1本にしぼられた後出力さ
れるまでの間にフリップフロップ1604によって位相
を合わせ直しているためにこのような等価遅延回路は不
要であるが、図26の回路では800MHzおよび60
0MHzの信号自体をセレクトして、そのまま出力する
構成としているため、等価遅延回路2504が必要とな
る。なお、図26の回路の参照信号は200MHzの信
号を800MHzのクロック信号でシフトさせて作成し
ているため、600MHzのクロック信号に対しては第
1相のクロック信号とそれを反転させた第2相のクロッ
ク信号の位相に相当する参照信号を供給することができ
るが、800MHzのクロック信号に対しては第1相の
クロック信号の位相に相当する参照信号のみを供給する
ことになる。
【0050】図27に、位相調整回路2502の一実施
例を示す。図27において、2507は可変遅延回路、25
08は遅延制御回路、2509はフリップフロップ回
路、2510および2513はセレクタ回路、2511
および2514は数段のゲート回路により信号を遅延さ
せる遅延回路、2512は位相比較回路である。図27
の回路では、端子2551に入力されたクロック信号
は、可変遅延回路2507によって位相調整された後に端子
2553に出力される。ここで、端子2553に出力さ
れる信号の位相は、端子2554に出力される信号の位
相よりフリップフロップ回路2509とセレクタ回路2
510による遅延時間分だけ早くなるように調整され
る。従って、これらの遅延時間が図26のセレクタ回路
1903と分周回路2503または等価遅延回路250
4による遅延時間と概ね一致するように設計しておけ
ば、シフト回路2505に入力される信号の位相を概ね
一致させることができる。また、いずれか一方を大きく
しておけば所望の早遅関係にすることも可能である。ま
た、遅延回路2511は、端子2553に出力される信
号と端子2554に出力される信号が上記のような位相
関係にある時にフリップフロップ回路2509が内部ノ
ード2555に現われる信号を確実に取り込めるように
タイミング関係をずらすための回路である。また、セレ
クタ回路2513および遅延回路2514は、位相調整
が一度終了した後に端子2554に出力される信号の位
相を少しずらして再調整させるための回路である。この
回路は、位相比較回路2512に入力される信号の位相
がちょうど180度ずれていた場合に、早遅いずれの信
号も出力されなくなり、位相調整が進まなくなるのを防
ぐために必要となる。位相調整を開始してから調整に必
要な時間が経過すると、位相がちょうど180度ずれた
状態、もしくは位相の合った状態のいずれかになり、そ
の途中の状態は無くなる。ここで、端子2554に出力
される信号を位相比較回路2512が180度のずれを
判別できるだけずらせると、180度ずれていた場合に
は位相調整が開始され、合っていた場合には少しずらさ
れた分が再調整される。従って、再調整させた後には必
ず位相の合った状態に落ち着くことになる。端子256
2に入力されるシーケンス信号は、この再調整を行なう
ための信号である。端子2563に入力されるシーケン
ス信号は、制御回路2508の中のフリップフロップ回
路を適当にリセットまたはセットして可変遅延回路2507
の遅延時間が可変幅の真中くらいになるようにするため
のものであり、最初の調整を開始する前にこの設定を行
なう。また、端子2561に入力されるシーケンス信号
は2組ある可変遅延回路2507および遅延制御回路2
508を1組ずつ調整するためのものであり、この信号
によって1個の位相比較回路2512を両方の信号の位
相調整に兼用できる。なお、シーケンス信号を変化させ
る順序は、まず最初に端子2563から入力する信号に
よって可変遅延回路2507の中心値設定を行ない、次
に端子2561から入力する信号をハイレベルおよびロ
ーレベルの両方の状態で位相調整を行なうのに充分な時
間間隔で変化させ、さらに端子2562から入力する信
号を切り替え、最後に再び端子2561から入力する信
号をハイレベルおよびローレベルの両方の状態で位相調
整を行なうのに充分な時間間隔で変化させてこの回路の
位相調整を終了する。そして、この回路の位相調整が終
了した後に、端子1661〜1663および1961に
出力するシーケンス信号を通常通りに変化させて各分配
先1210内の位相調整回路1211の調整を行なう。
また、図27の回路についても温度変化に常時追従させ
るような構成にしたい場合には、温度変化に追従させな
い部分の制御回路の出力を固定するシーケンス信号を別
途設け、上記の順序で位相調整が終了した後にこの信号
によって固定する。その後は、端子2561から入力す
る信号(端子1661に出力する信号と同じ信号でもよ
い)を定期的に変化させ、各分配先1210内の調整を
開始する。
【0051】図28は各分配先1210の中に使用する
位相調整回路1211の他の実施例を示したものであ
り、図21に示したようにクロック信号を伝送する経路
と参照信号を伝送する経路を兼用させる場合に使用する
回路を示す。図28において、2601はセレクタ回
路、2602は遅延時間がセレクタ回路1305と等し
くなるように構成された遅延回路である。その他の部分
は、2相用が4相用になっている点を除いて図13の回
路と同様である。図28の回路を使って位相調整を行な
う場合、第1相および第3相のクロック信号を合わせる
時には、図中、下側の入力端子1350から入力された
信号をセレクタ回路2601によって選択し位相比較回
路1307に入力する。また、第2相および第4相のク
ロック信号の位相調整を行なう時には第1相のクロック
信号の経路を経由して供給された参照信号をセレクタ2
601によって選択し位相比較回路1307に入力す
る。従って、第1相および第3相のクロック信号につい
ては、図13の回路と同様にチップに入力された参照信
号と直接比較しながら調整される。また、第2相および
第4相のクロック信号については、既に調整された第1
相のクロック信号の経路を経由して送られてくる参照信
号と比較するため、間接的に図の下側の入力端子135
0から入力した参照信号と比較することになる。従っ
て、全ての相に関して図の下側の入力端子1350から
入力した参照信号に合わせられることになる。なお、参
照信号の経路を独立に設ける方が位相調整の精度が上が
ることはいうまでもないが、システム全体を安価に作成
したい時には高速信号の経路を節約できる本実施例は有
効である。また、図28の回路で論理回路群1220の
稼働時に温度変化に追従させるような制御を行なう場
合、どれか1つの相のクロック信号に合う参照信号が図
の下側のクロック信号を入力する端子1350から入力
する信号と一致するようにしておくことにより、その相
だけは追従させることが可能である。複数の相について
温度変化に追従させたい場合には、図30を用いて後述
するように、その相を代表相として他の相にも同じ制御
信号を加えればよい。
【0052】図29は各分配先1210内で使用する位
相調整回路1211の更に他の実施例を示したものであ
り、図24に示したように参照信号がクロック信号より
低い周波数で伝送される場合に使用する回路である。こ
の回路は、粗調整時にクロック信号と参照信号が同じ周
波数で送られてきた場合に位相比較を行なう系と、微調
整時および稼働時にクロック信号のみが高い周波数で送
られてきた場合に位相比較を行なう系を備えている。図
29の回路では、クロック信号と参照信号が同じ周波数
の時には、図中、下側の位相比較回路1307を使用す
る。また、クロック信号の周波数の方が高い時には、フ
リップフロップ回路2701によって参照信号をクロッ
ク信号に同期させた信号と元の参照信号の位相を比較す
る。なお、図29の回路では、位相比較回路1307を
2回路設けているが、位相比較回路内で比較結果を低周
波のクロック信号に同期させる部分(図14のフリップ
フロップ回路1405)以降を1つの回路を共用するこ
ともできる。また、図29に示す回路に代えて、例え
ば、特開昭63−231516号公報の図12,図15〜図18
等に開示される回路を使用することもできる。
【0053】図30は各分配先1210内で使用する位
相調整回路1211の更に他の実施例を示したものであ
り、稼働時に温度変化等に追従させるための制御回路13
12の物量を節約したものである。すなわち、論理回路群
1220を稼働状態にする前の粗調整および微調整は今
までと同じく可変遅延回路1303を制御する制御回路
1313を順次調整して行なうが、稼働時に温度変化等
に追従させる時にはどれか1つの相のクロック信号を代
表相として、その相だけを合わせるようにする。そして
他の相の可変遅延回路1302にも同じ制御信号を加え
る。位相調整回路1211やバッファ回路1212が1
つのLSIの中にあれば、これらの回路を構成する回路
素子は常に概ね等しい温度にあると推定できる。従っ
て、この中の1つに追従する制御信号が得られれば、他
についても同じ制御信号で概ね追従できると考えられ
る。なお、ゲート段数によって遅延時間を変える図5や
図7の可変遅延回路は負荷の重さによって遅延時間を変
える図1〜図4の可変遅延回路に比べて遅延時間変化の
分解能が粗いため、これだけで初期調整を終ると代表相
以外の相は位相精度が粗くなってしまう。図30の回路
では、これを避けるために負荷の重さで遅延時間を切り
替える可変遅延回路2801を付加し、可変遅延回路1
303の分解能を補っている。この可変遅延回路280
1の可変幅は、可変遅延回路1303の最小分解能より
大きくなるように設定しておけば充分である。また、こ
のような制御を行なう場合には、例えば稼働状態にする
か否かを決める信号(シーケンス回路1606から端子
1662に出力される信号)がハイレベルになった後
は、どの相の参照信号を伝送するかを決めるシーケンス
信号(端子1661に出力される信号)を固定すること
により、常に代表相のクロック信号に相当する参照信号
を伝送しながらその相のみを調整するようにできる。ま
た、2802は入力バッファ回路1301と概ね等しい
遅延時間で信号を伝達する回路である。この回路によっ
て、入力回路1301の遅延時間のLSI毎のバラツキ
を相殺し、LSI内の2つの回路(入力バッファ130
1と遅延回路2802)の遅延時間の相対バラツキ分程
度に抑えることができる。また、遅延回路2802と2
602の間で互いに概ね等しい遅延時間となる部分があ
れば、その両方を省略することも可能である。
【0054】図31は、図28〜図30等の実施例によ
って得られたデューティー50%4相のクロック信号か
らデューティー25%4相のクロック信号を生成する回
路の一実施例を示したものである。本発明によれば精度
よく位相調整された4相のクロック信号を得ることがで
きるので、このような回路が実用化できる。この回路
は、可変遅延回路1303とクロック信号を出力する端
子2651〜2654の間にNAND回路2901およ
び2902を挿入したものであり、可変遅延回路130
3から2951〜2954の内部ノードに出力されたデ
ューティー50%の各相のクロック信号を次の相のクロ
ック信号で抑制することによってデューティー25%の
クロック信号を生成している。位相調整は各相のクロッ
ク信号の片側のエッジ(例えば、立ち上がりのエッジ)
のみについて行なうことにより、もう一方のエッジにつ
いても自動的に調整されることになる。なお、粗調整の
前にクロック信号の周期の25%以上の位相ズレがある
と所定のパルスが出ない恐れがあるため、粗調整時には
内部ノード2955をローレベルにしてデューティー5
0%のまま調整し、微調整時および稼働時にノード29
55をハイレベルにしてデューティー25%のクロック
信号を出力している。図32は、この時に各ノードに現
われる信号波形を示したものであり、例えばノード26
51に現われる波形は、ノード2951がハイレベルで
ノード2953がローレベルの時のみローレベル、その
他の時はハイレベルとなる。これらのクロック信号は、
バッファ回路1212の段数によって正負いずれの極性
のクロック信号としても供給できる。そして、これと同
じ信号を位相比較回路1307にも供給することによ
り、フリップフロップ回路1221に供給されるのと同
じ波形で位相比較ができる。
【0055】なお、図13以降に示した回路で使用され
るセレクタ回路は、信号を上下いずれの入力端子から入
力しても同じ遅延時間で出力されるのが望ましいが、図
6に示したセレクタ回路ではPMOS側に対して非対称
でありこの仕様を満足しない。そこで、図33にこの問
題を解消したセレクタ回路の一例を示す。図33の回路
では、図6のセレクタ回路を2個並べて出力端子152
を共通に接続すると共に、上下の入力端子151および
551が互いに交差するように接続している。また、制
御端子161から入力した信号は、互いに逆極性で使用
する。このように構成すれば、入力端子151および5
51から出力端子152までの回路は互いに対称となっ
て遅延時間を等しくすることができる。
【0056】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば最小
遅延時間が小さく可変幅の大きな可変遅延回路、あるい
は、動作中に遅延時間を変化させてもスパイク状のノイ
ズが発生しない可変遅延回路および遅延制御回路が実現
できる。更に、これらの可変遅延回路を用いてクロック
信号の位相調整装置を構成することにより、位相精度良
くクロック信号を供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可変遅延回路の一実施例を示す回路
図。
【図2】本発明の可変遅延回路の他の実施例を示す回路
図。
【図3】本発明の可変遅延回路の更に他の実施例を示す
回路図。
【図4】本発明の可変遅延回路の更に他の実施例を示す
回路図。
【図5】本発明の可変遅延回路の更に他の実施例を示す
回路図。
【図6】本発明の可変遅延回路の中に使用するセレクタ
回路の一例を示す回路図。
【図7】本発明の可変遅延回路を制御するための制御回
路の一実施例を示す回路図。
【図8】本発明の可変遅延回路の更に他の実施例を示す
回路図。
【図9】図8の回路の一部として使われる可変遅延回路
の一例を示す回路図。
【図10】本発明の可変遅延回路を制御するための制御
回路の他の実施例を示す回路図。
【図11】図10の回路の一部の実施例を示す回路図。
【図12】本発明のクロック位相調整装置の一実施例を
示す回路図。
【図13】図12の回路の一部の一実施例を示す回路
図。
【図14】図13の回路の一部の一実施例を示す回路
図。
【図15】図13の回路の他の一部の一実施例を示す回
路図。
【図16】図12の回路の他の一部の一実施例を示す回
路図。
【図17】図16の回路の一部の一実施例を示す回路
図。
【図18】図12の回路の他の一部の他の実施例を示す
回路図。
【図19】図12の回路の他の一部の更に他の実施例を
示す回路図。
【図20】図19の回路の一部の一実施例を示す回路
図。
【図21】図12の回路の他の一部の更に他の実施例を
示す回路図。
【図22】図12の回路の他の一部の更に他の実施例を
示す回路図。
【図23】図22の回路の一部の一実施例を示す回路
図。
【図24】図12の回路の他の一部の更に他の実施例を
示す回路図。
【図25】図12の回路の他の一部の更に他の実施例を
示す回路図。
【図26】図12の回路の他の一部の更に他の実施例を
示す回路図。
【図27】図26の回路の一部の一実施例を示す回路
図。
【図28】図12の回路の一部の他の実施例を示す回路
図。
【図29】図12の回路の一部の更に他の実施例を示す
回路図。
【図30】図12の回路の一部の更に他の実施例を示す
回路図。
【図31】図27の回路の一部の他の実施例を示す回路
図。
【図32】図31の回路の内部の信号波形を示す図。
【図33】本発明のクロック位相調整装置の中に使用す
るセレクタ回路の一実施例を示す回路図。
【符号の説明】
101〜108…PMOS素子、111〜118…NM
OS素子、121〜123…バッファ回路、501〜5
08…セレクタ回路、1200…クロック信号供給源、
1202…クロック信号発生回路、1210…分配先、
1211…位相調整回路、1302〜1303…可変遅
延回路、1307…位相比較回路、1606…シーケン
ス回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡部 年宏 神奈川県秦野市堀山下1番地 株式会社 日立製作所神奈川工場内 (72)発明者 山際 明 神奈川県秦野市堀山下1番地 株式会社 日立製作所神奈川工場内 (72)発明者 山岸 幹生 東京都青梅市今井2326番地 株式会社日 立製作所デバイス開発センタ内 (72)発明者 小出 一夫 東京都青梅市今井2326番地 株式会社日 立製作所デバイス開発センタ内 (72)発明者 藤田 文一 神奈川県秦野市堀山下1番地 株式会社 日立製作所神奈川工場内 (72)発明者 川島 誠一 神奈川県秦野市堀山下1番地 株式会社 日立製作所神奈川工場内 (56)参考文献 特開 平1−129524(JP,A) 特開 昭61−237512(JP,A) 特開 平2−250519(JP,A) 特開 昭52−4751(JP,A) 特開 平4−53378(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03K 5/14 H03H 11/26

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力端子と、該入力端子から入力された信
    号を受けるバッファ回路と、該バッファ回路の出力に接
    続されたトランスファゲート回路と、上記バッファ回路
    の出力とトランスファゲート回路の接続点からの信号を
    出力する出力端子とを有し、上記トランスファゲート回
    路は直列接続された複数のトランスファゲートを含んで
    なり、導通状態のトランスファゲートの数を制御するこ
    とによって、上記トランスファゲート回路の導通状態を
    制御して入出力間の信号伝達時間を制御することを特徴
    とする可変遅延回路。
  2. 【請求項2】上記トランスファゲート回路は、直列接続
    された複数のトランスファゲートからなるトランスファ
    ゲート群を並列接続して構成され、導通状態のトランス
    ファゲートの数を制御して上記信号伝達時間を制御する
    ことを特徴とする請求項1記載の可変遅延回路。
  3. 【請求項3】上記トランスファゲート群の間に少なくと
    も1つのインバータ回路を有することを特徴とする請求
    項2記載の可変遅延回路。
  4. 【請求項4】上記トランスファゲートは、ゲートに制御
    信号が入力されるPMOS素子と、上記PMOS素子と
    ソース及びドレインが共通に接続され、ゲートに上記制
    御信号と反対極性の制御信号が入力されるNMOS素子
    とから構成されることを特徴とする請求項1から3のう
    ちいずれかに記載の可変遅延回路。
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