JP3497989B2 - 湿潤度分布測定方法 - Google Patents

湿潤度分布測定方法

Info

Publication number
JP3497989B2
JP3497989B2 JP10661598A JP10661598A JP3497989B2 JP 3497989 B2 JP3497989 B2 JP 3497989B2 JP 10661598 A JP10661598 A JP 10661598A JP 10661598 A JP10661598 A JP 10661598A JP 3497989 B2 JP3497989 B2 JP 3497989B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
distribution
wetness
cycle
temperature distribution
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP10661598A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11304739A (ja
Inventor
友則 安部
健一 斉藤
哲 山本
康之 菱田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Cable Ltd filed Critical Hitachi Cable Ltd
Priority to JP10661598A priority Critical patent/JP3497989B2/ja
Publication of JPH11304739A publication Critical patent/JPH11304739A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3497989B2 publication Critical patent/JP3497989B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measuring Temperature Or Quantity Of Heat (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials Using Thermal Means (AREA)
  • Radiation Pyrometers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、土壌中の長さ方向
や高さ方向の湿潤度分布を測定する湿潤度分布測定方法
に係り、特に、短時間で、精度よく測定することができ
る湿潤度分布測定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、土壌などの湿潤度を測定する場
合、測定対象物中に湿潤度センサを挿入し、湿潤度セン
サの出力から測定対象物の湿潤度を測定していた。しか
しながら、従来用いることのできた湿潤度センサは、1
点の湿潤度しか測定することができなかったため、例え
ば、堤防の土壌の長手方向の湿潤度分布を測定しようと
すると、多数の湿潤度センサを堤防に沿って設置しなけ
ればならず、膨大な設備となるため、手間及びコストの
点で実用的でなかった。
【0003】このような問題点を解決する方法として、
特開平9-113472号では、湿潤度分布測定対象に沿って光
ファイバとヒータとを配置し、光ファイバを光ファイバ
温度分布測定装置に接続し、ヒータを発熱量制御回路に
接続したシステム構成とし、このヒータを加熱/停止制
御し、温度変化幅と温度変化の時定数とのいずれか一方
あるいは両方の情報を用いて光ファイバに沿った長手方
向の湿潤度分布を求めるようにした。この光ファイバと
ヒータとを複合したセンサを堤防や河川敷の土壌中に埋
設することにより、河川に沿った長さ方向の堤防や河川
敷の土壌の湿潤度分布を求めることも可能である。
【0004】従来例の詳細を図8,9,10を用いて以
下に説明する。図8に示すように、センサ用光ファイバ
ケーブル40を金属やプラスティック等の円筒11に巻
き付け、保護層12で覆った円筒型センサ1を作り、円
筒11の軸方向の湿潤度分布を測定する構成としてい
る。図10に示すように、センサ用光ファイバケーブル
40の片端を湿潤度分布測定装置2の光ファイバ温度分
布測定装置21に接続して用いる。センサ用光ファイバ
ケーブル40には、例えば、図9に示す構造のものを用
いる。図9のセンサ用光ファイバは、鋼線やFRPから
なるテンションメンバ45、アルミ箔積層等による遮水
層47、ビニルなどの材質のシース48、ポリエチレン
等からなるスペーサ46、光ファイバ心線41及びヒー
タ線44a、44bで構成される。2本のヒータ線44
aとヒータ線44bとは並列に接続されており、図10
に示すように、ヒータ用電源線7を介してループ状の通
電回路が構成されている。湿潤度分布測定装置2には、
光ファイバ温度分布測定装置21、湿潤度分布演算部3
9、ヒータ電源5、ヒータ制御回路6、全体の制御回路
(図示せず)等が内蔵されている。光ファイバ温度分布
測定装置21としては、センサ用光ファイバケーブル4
0中で発生するラマン散乱光強度の温度依存性をOTD
Rの手法で測定するもの等を用いることにより、例え
ば、数10kmの長さのセンサ用光ファイバケーブル4
0の温度分布を測定することができる。
【0005】円筒型センサ1の円筒11への光ファイバ
巻き付け直径をD、巻き付けピッチをLz、光ファイバ
温度分布測定装置21の距離分解能をLrとすると、円
筒11の軸方向の湿潤度分布測定の距離分解能Lwは、
(1)式で表すことができ、光ファイバ温度分布測定装
置21の距離分解能よりも格段に分解能を上げて湿潤度
分布を測定することができる。
【0006】 Lw=Lr×(Lz/√(Lz2 +(π×D)2 )) (1) 円筒型センサ1は、堤防などの湿潤度測定対象に鉛直方
向に埋め込むことにより、高さ方向の湿潤度分布を高い
距離分解能で測定することができる。以下、円筒型セン
サ1を高さ方向湿潤度分布センサ1又は湿潤度分布セン
サ1と呼ぶ。
【0007】以下に従来例での湿潤度分布測定例を図1
0に示す模擬堤防を用いた実験系での測定結果として説
明する。高さ方向湿潤度分布センサ1を模擬堤防84に
垂直に埋設し、図11に示すヒータの加熱・冷却サイク
ル(1時間加熱、1時間自然冷却)を実施し、センサ用
光ファイバ40の温度分布を光ファイバ温度分布測定装
置21で測定した。光ファイバ温度分布測定装置21で
の測定時間間隔は10分とした。ある高さにおける温度
の変化は、図11に示すように、加熱開始から温度が徐
々に上昇した後、安定し、加熱終了から温度が徐々に下
降した後、安定することがわかる。
【0008】センサ埋設部の湿潤度は、河川水を模擬し
た貯水部83から模擬堤防84に水が浸潤してくること
で変化する。
【0009】光ファイバ温度分布測定装置21で測定さ
れた高さ方向の温度分布を図12に示す。加熱直前(1
H自然冷却後)の温度分布と加熱終了時(1H加熱後)
の温度分布とを示してある。加熱終了時の温度分布から
加熱直前の温度分布を差し引くことにより加熱による温
度変化幅の高さ方向分布を求めることができる。このよ
うにして求めた温度変化幅を湿潤度に換算した結果を図
13に示す。ここでは、3通りの高さについての経時変
化を示した。即ち、高さ400mm,800mm,16
00mmにおける温度変化幅を三角形、菱形、正方形で
示した。温度変化幅と湿潤度の関係は、湿潤度を変えた
土壌で別途測定したデータを用いて較正した。高さ毎の
湿潤度の経時変化が読みとれており、高さ毎の湿潤度を
求めることができるので、堤防への水の浸潤状況を把握
して、堤防の管理に活用できる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術では、加熱・冷却サイクルの時間間隔(上記例では2
時間間隔)でしか湿潤度を得ることができなかった。サ
イクル時間を短くすると温度変化幅が小さくなるため測
定精度が低下する。土壌の熱容量が大きいため、測定精
度を確保できる温度変化幅を得るには、時間間隔が長く
なる。従来技術では、実用的には1〜2時間程度の時間
間隔でしか湿潤度分布のデータを得ることができなかっ
た。
【0011】ヒータ加熱を温度上昇が飽和するまで行わ
ずに、加熱途中でうち切り、異なる時刻t1、t2での
温度分布測定データから、温度変化幅と熱時定数τを求
めることも可能である。しかし、この場合も、時刻t1
と時刻t2とでの温度差が小さくなるため、最終的に求
められる湿潤度分布の精度が時間短縮の程度に比例して
低下するという問題があった。
【0012】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、短時間で、精度よく測定することができる湿潤度分
布測定方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、河川の堤防や河川敷等の土壌内に光ファイ
バとヒータとを複合したセンサ部を埋設し、上記ヒータ
に発熱量制御回路を接続して加熱/停止のサイクルを与
えると共に上記光ファイバを光ファイバ温度分布測定装
置に接続して上記光ファイバに沿った土壌内の温度分布
を測定し、あるサイクルでの温度分布測定データとそれ
より前のサイクルでの温度分布測定データとを演算する
ことにより、上記センサ部に沿った土壌内の湿潤度分布
を求めるものである。
【0014】あるサイクルでの温度分布測定データとそ
れより前のサイクルでの温度分布測定データとの差分を
用いて湿潤度分布を求めてもよい。
【0015】1サイクル中に複数回の温度分布測定を行
い、そのサイクルにおけるある回の温度分布測定データ
とそれより前のサイクルにおける同じ回の温度分布測定
データとを演算して、その演算結果により前のサイクル
で求めた湿潤度分布からの湿潤度変化分を検出して湿潤
度分布を更新してもよい。
【0016】河川の水位を検出すると共に降雨の有無を
検出し、サイクル中に水位変化がなくかつ降雨がなかっ
たサイクルではそのサイクルでの温度分布測定データの
みから湿潤度分布を求め、水位変化又は降雨があったサ
イクルでは、前記両サイクルでの温度分布測定データを
用いた前記演算により湿潤度分布の更新を行ってもよ
い。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を添付
図面に基づいて詳述する。
【0018】図1は本発明の湿潤度分布測定方法を用い
た湿潤度分布測定システムのシステム構成図である。こ
こでは、センサ部として従来例と同様の円筒型の高さ方
向湿潤度分布センサ1を用いる。この湿潤度分布センサ
1に使用する光ファイバケーブル4は、図9に示した従
来例と同様なものでも構わないが、例えば、図2に示す
ような、中空部に光ファイバ心線41があり、シースに
SUS等の金属管42、ポリエチレン等の絶縁層43を
用いた構造のものを用いることにより、従来のものより
外径を小さくして、光ファイバケーブル4を円筒11に
密に巻き、高さ方向の分解能を向上させることができ
る。
【0019】センサ用光ファイバケーブル4の片端を湿
潤度分布測定装置2の光ファイバ温度分布測定装置21
に接続して用いる。ヒータ電源5には、センサ用光ファ
イバケーブル4を構成する金属管42が接続されてお
り、金属管42に通電することによりヒータの役目をさ
せている。
【0020】湿潤度分布演算部2には、温度分布測定デ
ータから湿潤度分布を演算する湿潤度分布演算部3が内
蔵されており、この湿潤度分布演算部3で行う演算内容
は、従来の湿潤度分布演算部39の演算内容とは異なる
(後に詳述する)。
【0021】本発明の湿潤度分布測定システムは、土壌
内に温度分布測定用の光ファイバとヒータとを複合した
センサ部1を埋設し、ヒータ作動による所定時間の加熱
とヒータ停止による所定時間の自然冷却とを繰り返して
センサ部近傍の土壌に加熱・冷却サイクルを与え、各サ
イクル中に複数回の温度分布測定を一定時間間隔で行
い、今サイクルにおけるm(mは自然数)回目の温度分
布測定データと、k(kは自然数)回前のサイクルにお
けるm回目の温度分布測定データとの差分を演算し、そ
の差分(温度変化量分布)から今サイクルにおけるm回
目の測定時間とk回前のサイクルにおけるm回目の測定
時間との湿潤度変化分(湿潤度変化量分布)を検出し、
この湿潤度変化量分布を用いてk回前のサイクルにおけ
るm回目の測定時間の湿潤度分布を今サイクルにおける
m回目の測定時間の湿潤度分布に更新するものである。
また、この湿潤度分布測定システムは、河川の水位を検
出すると共に降雨の有無を検出し、サイクル中に水位変
化がなくかつ降雨がなかったサイクルではそのサイクル
での加熱開始直前と加熱終了時との温度分布測定データ
から温度変化幅の高さ方向分布を求め、この温度変化幅
の高さ方向分布から湿潤度分布を求め、この湿潤度分布
を初期値とし、水位変化又は降雨があったサイクルで
は、前記初期値から順次、前記両サイクルでの温度分布
測定データを用いた前記演算により湿潤度分布の更新を
行うようになっている。
【0022】以下、k=1とした実施形態を説明する。
【0023】加熱・冷却のサイクルは、図3に示される
ように、加熱1時間、冷却1時間、計2時間のサイクル
とする。光ファイバ温度分布測定装置21での測定時間
間隔は10分とする。この測定条件で、貯水部81から
堤防82に浸潤してきた水による高さ方向の土壌湿潤度
の経時変化を測定する。
【0024】最初のサイクルからn(nは自然数)サイ
クル目の加熱・冷却サイクルでのm回目に測定した温度
分布測定データ(nサイクル目のm×10分経過後の温
度分布測定データ)における高さhの温度をT(h,
n,m)で表す。高さhについて、図3に示すように、
nサイクル目とn−1サイクル目とのm回目の温度分布
測定データ同士の差分ΔT、即ち温度変化量を下記
(2)式により求めることができる。
【0025】 ΔT(h,n,m)=T(h,n,m)−T(h,n−1,m) …(2) 高さhを変えてnサイクル目とn−1サイクル目とのm
回目温度分布測定データから温度変化量を求めると、温
度変化量の高さ方向分布が得られる。時間経過により、
図4に示す温度変化量の高さ方向分布の時間変化が得ら
れる。ここでは、時刻0:00〜1:00の加熱、時刻
1:00〜2:00の自然冷却、時刻2:00〜3:0
0の加熱、時刻3:00〜4:00の自然冷却、…とい
うようにサイクルを与えてある。測定時間間隔10分毎
にそのサイクルの温度分布と1サイクル前の温度分布と
の差分を得たことになる。この差分は、1サイクル間で
の湿潤度分布の差分(変化量)に対応する。1サイクル
前の湿潤度分布が分かっていれば、この湿潤度変化量を
加える又は減じることで、今回サイクルの湿潤度分布が
得られる。両サイクルの同回目の温度分布測定データか
ら湿潤度分布が得られるので、温度分布測定時間間隔
(この場合は10分)毎に湿潤度分布を求められること
になる。なお、図4において温度変化量がマイナスの値
になっているのは、湿潤度が増加したことに対応してい
る。
【0026】1サイクル間の温度分布変化量(湿潤度分
布変化量)を順次、加減して湿潤度分布を更新するに
は、少なくとも1サイクル分について温度分布測定時間
間隔毎の湿潤度分布を予め求めておく必要がある。この
湿潤度分布は、1サイクル間で湿潤度分布の変化がない
サイクルの温度分布データから求めることができる。ま
ず、このサイクルの加熱終了時の湿潤度分布を、従来方
法にしたがって温度変化幅から求める。このサイクルで
は、湿潤度分布の変化がないので、温度変化幅から求め
た前記湿潤度分布をそのサイクル内での全ての回の温度
分布測定時の湿潤度分布として与えることができる。河
川周辺での土壌の湿潤度は、河川の水位が安定してい
て、降雨の無い状態では2時間程度の時間では殆ど変化
しないので、水位が安定し、降雨が無いときにはそのサ
イクル内での全ての回の温度分布測定時の湿潤度分布を
加熱終了時の湿潤度分布と同じとすることに何ら問題が
ない。
【0027】この手順を図5のフローチャートに示す。
【0028】図5に示されるように、まず、サイクル中
に水位変化がなく(無視できるほど小さく)かつ降雨が
なかったサイクルにおいて、加熱終了時に温度変化幅か
ら温度変化幅と湿潤度との較正カーブを使用して加熱終
了時の湿潤度分布を求める。加熱終了前のm回目(m番
目)の湿潤度分布は全て加熱終了時の湿潤度分布と同じ
とする。このサイクルの湿潤度分布を初期値とし、爾後
のサイクルの温度変化量を用いて順次、更新する。即
ち、そのサイクルでの温度分布測定の度に、温度変化量
ΔTを(2)式により求め、この温度変化量ΔTより温
度変化量と湿潤度との較正カーブを使用して湿潤度変化
量分布を求め、この湿潤度変化量分布を1サイクル前の
湿潤度分布に加えて(減じて)その時間の湿潤度分布を
求める。もし、このサイクルにおいて、水位変化及び降
雨がなければ、そのサイクルの温度変化幅から湿潤度分
布を求めて新たな初期値にする。
【0029】温度変化幅から湿潤度を求める際には、加
熱終了後の温度分布から加熱直前の温度分布を差し引い
ても、あるいは、冷却終了時(加熱直前)の温度分布か
ら冷却開始時(加熱終了時)の温度分布を差し引いて求
めても良い。この2つの方式を併用すると、1回の加熱
・冷却サイクルで2回湿潤度分布を求められる。
【0030】また、温度変化幅から湿潤度分布を求める
処理は、図5のように、最初の1回に限らず、1サイク
ル間で湿潤度分布の変化が無い(水位変化及び降雨がな
い)場合に随時行っておくと、安定した湿潤度分布を得
ることができる。
【0031】湿潤度分布変化が1サイクル以上に亘って
生じている場合等では、複数サイクル前の温度分布デー
タとの差分を取ることにより、湿潤度分布変化、即ち湿
潤度分布を求める精度が向上する。10サイクル前(2
0時間前) の温度分布データとの差分を今回の実験デー
タについて取った例を図6に示す。温度変化量がマイナ
スの値になっているのは、湿潤度が増加したことに対応
している。図6には、10サイクル間に生じた湿潤度変
化による温度変化量分布が現れているので、1サイクル
間に生じた湿潤度変化による温度変化量分布を取った図
4に比べて、湿潤度変化がよくわかる。
【0032】円筒型のセンサを構成する場合、図7のよ
うに、巻き付ける光ファイバケーブル4にヒータ線を内
蔵させず、円筒11にヒータ13を内蔵させることも可
能である。このようにすると、巻き付けるケーブルの外
径を小さくすることができるので、巻き付け直径や巻き
付けピッチを小さくでき、円筒型センサ1の外径を小さ
くしたり湿潤度分布測定の高さ方向距離分解能を向上さ
せることができる。また、円筒型センサ1から外部にで
ているリード部分の光ファイバケーブルを加熱しないの
で、不要な加熱部をなくして加熱電力を節約できる。
【0033】
【発明の効果】本発明は次の如き優れた効果を発揮す
る。
【0034】(1)あるサイクルでの温度分布測定デー
タとそれより前のサイクルでの温度分布測定データとを
演算することにより湿潤度分布を求めるようにしたの
で、従来のようにサイクルの終了を待たずに温度分布測
定と同時に湿潤度分布が得られる。
【0035】(2)長手方向や高さ方向の湿潤度分布の
測定を従来よりも短い時間間隔で行うことができるよう
になり、河川水位の変化や降雨による堤防や河川敷の高
さ方向の湿潤度変化を速やかに把握でき、堤防の管理に
非常に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す湿潤度分布測定シス
テムのシステム構成図である。
【図2】本発明に好適な温度分布測定用光ファイバケー
ブルの断面図である。
【図3】本発明におけるヒータ制御と温度変化とを示す
時間波形図である。
【図4】本発明で得られる温度変化量の高さ方向分布を
測定時間順に示した三次元波形図である。
【図5】図1の湿潤度分布測定システムにおける処理の
流れ図である。
【図6】本発明で得られる温度変化量の高さ方向分布を
示す分布波形図である。
【図7】本発明に好適な湿潤度分布センサの構成図であ
る。
【図8】湿潤度分布センサの構成図である。
【図9】温度分布測定に使用する光ファイバケーブルの
断面図である。
【図10】従来の湿潤度分布測定システムのシステム構
成図である。
【図11】ヒータ制御と温度変化とを示す時間波形図で
ある。
【図12】高さ方向の温度分布を示す分布波形図であ
る。
【図13】湿潤度及び対応する温度変化幅の時間波形図
である。
【符号の説明】
1 湿潤度分布センサ(センサ部) 3 湿潤度分布演算部 4 センサ用光ファイバケーブル 6 ヒータ制御回路 21 光ファイバ温度分布測定装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 哲 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日 立電線株式会社 オプトロシステム研究 所内 (72)発明者 菱田 康之 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日 立電線株式会社 オプトロシステム研究 所内 (56)参考文献 特開 平9−113472(JP,A) 特開 平8−166365(JP,A) 特開 平7−55748(JP,A) 特開 平11−142281(JP,A) 特開 平8−4499(JP,A) 特開 平7−218354(JP,A) 特開 平6−307896(JP,A) 特開 平5−34196(JP,A) 特開 平8−14984(JP,A) 特開 平11−304738(JP,A) 特公 平5−23710(JP,B2) 特公 昭57−50253(JP,B2) 特公 平7−58310(JP,B2) 実公 平7−23702(JP,Y2) 登録実用新案3048784(JP,U) 特許2612812(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 25/00 - 25/72 G01J 5/00 - 5/62 G01K 11/00 - 11/32 G01N 33/00 - 33/46 JICSTファイル(JOIS)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 河川の堤防や河川敷等の土壌内に光ファ
    イバとヒータとを複合したセンサ部を埋設し、上記ヒー
    タに発熱量制御回路を接続して加熱/停止のサイクルを
    与えると共に上記光ファイバを光ファイバ温度分布測定
    装置に接続して上記光ファイバに沿った土壌内の温度分
    布を測定し、あるサイクルでの温度分布測定データとそ
    れより前のサイクルでの温度分布測定データとを演算す
    ることにより、上記センサ部に沿った土壌内の湿潤度分
    布を求めることを特徴とする湿潤度分布測定方法。
  2. 【請求項2】 あるサイクルでの温度分布測定データと
    それより前のサイクルでの温度分布測定データとの差分
    を用いて湿潤度分布を求めることを特徴とする請求項1
    記載の湿潤度分布測定方法。
  3. 【請求項3】 1サイクル中に複数回の温度分布測定を
    行い、そのサイクルにおけるある回の温度分布測定デー
    タとそれより前のサイクルにおける同じ回の温度分布測
    定データとを演算して、その演算結果により前のサイク
    ルで求めた湿潤度分布からの湿潤度変化分を検出して湿
    潤度分布を更新することを特徴とする請求項1又は2記
    載の湿潤度分布測定方法。
  4. 【請求項4】 河川の水位を検出すると共に降雨の有無
    を検出し、サイクル中に水位変化がなくかつ降雨がなか
    ったサイクルではそのサイクルでの温度分布測定データ
    のみから湿潤度分布を求め、水位変化又は降雨があった
    サイクルでは、前記両サイクルでの温度分布測定データ
    を用いた前記演算により湿潤度分布の更新を行うことを
    特徴とする請求項1〜3いずれか記載の湿潤度分布測定
    方法。
JP10661598A 1998-04-16 1998-04-16 湿潤度分布測定方法 Expired - Fee Related JP3497989B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10661598A JP3497989B2 (ja) 1998-04-16 1998-04-16 湿潤度分布測定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10661598A JP3497989B2 (ja) 1998-04-16 1998-04-16 湿潤度分布測定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11304739A JPH11304739A (ja) 1999-11-05
JP3497989B2 true JP3497989B2 (ja) 2004-02-16

Family

ID=14438037

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10661598A Expired - Fee Related JP3497989B2 (ja) 1998-04-16 1998-04-16 湿潤度分布測定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3497989B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109283087B (zh) * 2018-09-30 2021-08-03 深圳中科瑞能实业有限公司 电池材料测试装置及方法

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5205850B2 (ja) * 2007-08-01 2013-06-05 株式会社大林組 遮水層の損傷検知システム及び損傷検知方法、並びに貯水構造物
JP5179243B2 (ja) * 2008-04-25 2013-04-10 日置電機株式会社 ショート位置検出装置
CN116324396A (zh) * 2020-10-15 2023-06-23 国立大学法人静冈大学 水分传感器

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2612812B2 (ja) 1993-06-17 1997-05-21 三井金属鉱業株式会社 地層中の水分挙動/物質移行の測定システム及びその探査方法
JP3048784U (ja) 1997-11-11 1998-05-22 株式会社レイディック 土中水分センサケーブル

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5342877A (en) * 1976-09-30 1978-04-18 Yokogawa Hokushin Electric Corp Measuring apparatus fo heat capacity
JPS6347644A (ja) * 1986-08-14 1988-02-29 Yazaki Corp 水分センサー
JPH0758310B2 (ja) * 1989-04-07 1995-06-21 東京電力株式会社 架空送電線の故障点検知方法
JPH0723702Y2 (ja) * 1990-07-31 1995-05-31 日立電線株式会社 光ファイバを用いた水位検知装置
JP2927061B2 (ja) * 1991-07-30 1999-07-28 日立電線株式会社 光ファイバを用いた物理量分布の測定方法
JP3147616B2 (ja) * 1993-02-26 2001-03-19 日立電線株式会社 分布型導波路センサ
JP2889909B2 (ja) * 1993-08-10 1999-05-10 リコーエレメックス株式会社 雰囲気計
JPH07218354A (ja) * 1994-02-09 1995-08-18 Tokyo Electric Power Co Inc:The 光ファイバを用いた物理量分布検知センサ
JPH084499A (ja) * 1994-06-20 1996-01-09 Nohmi Bosai Ltd トンネル防災設備
JPH0814984A (ja) * 1994-06-28 1996-01-19 Sumitomo Electric Ind Ltd 水位センサ
JPH08166365A (ja) * 1994-12-12 1996-06-25 Sumitomo Electric Ind Ltd 土壌の含有水分計測センサ及び同センサを用いた計測システム
JP3132365B2 (ja) * 1995-10-20 2001-02-05 日立電線株式会社 湿潤度分布測定方法及びその装置
JPH11142281A (ja) * 1997-11-11 1999-05-28 Reideikku:Kk 地下水測定装置
JPH11304738A (ja) * 1998-04-16 1999-11-05 Kasen Joho Center 湿潤度分布監視装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2612812B2 (ja) 1993-06-17 1997-05-21 三井金属鉱業株式会社 地層中の水分挙動/物質移行の測定システム及びその探査方法
JP3048784U (ja) 1997-11-11 1998-05-22 株式会社レイディック 土中水分センサケーブル

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109283087B (zh) * 2018-09-30 2021-08-03 深圳中科瑞能实业有限公司 电池材料测试装置及方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11304739A (ja) 1999-11-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101672699B (zh) 电缆导体暂态温度确定方法及确定装置
Cao et al. A distributed measurement method for in-situ soil moisture content by using carbon-fiber heated cable
Zhu et al. A novel distributed optic fiber transduser for landslides monitoring
CN102426070B (zh) 一种预应力钢束沿程应力分布状态测试方法
CN103592054B (zh) 电缆群线芯温度确定方法、装置及该装置的安装方法
KR100756056B1 (ko) 광섬유 복합 강연선. 그 광섬유 복합 강연선의 제조방법 및변형률 측정 방법
Mohamad et al. Thermal strain sensing of concrete piles using Brillouin optical time domain reflectometry
JP3497989B2 (ja) 湿潤度分布測定方法
Hilgersom et al. Practical considerations for enhanced-resolution coil-wrapped distributed temperature sensing
EP3213124B1 (en) Method, system and prefabricated multi-sensor integrated cable for detection and monitoring of a fluid flow, in particular of a fluid flow in filtration processes, especially of leakage in constructions and/or in ground
Nian et al. Estimation method for layered ground thermal conductivity using genetic algorithm based on a 2-D heat transfer model
Chen et al. Sensitivity analysis and seepage/leakage monitoring using point heat source
Liu et al. Artificial intelligence-based fiber optic sensing for soil moisture measurement with different cover conditions
CN102854214A (zh) 土壤热物性参数测量装置及测量方法
Xiao et al. A bored pile deficiency detection method based on optical fiber temperature measurement
JP3132365B2 (ja) 湿潤度分布測定方法及びその装置
JPH0474813A (ja) 高炉壁厚測定方法とその装置
JPH08166365A (ja) 土壌の含有水分計測センサ及び同センサを用いた計測システム
JP2612812B2 (ja) 地層中の水分挙動/物質移行の測定システム及びその探査方法
JPH0752126B2 (ja) 地中埋設電力ケーブルの最高温度評価方法
CN202614430U (zh) 一种预应力钢束沿程应力分布状态测试装置
JPH11304738A (ja) 湿潤度分布監視装置
CN112179814B (zh) 一种利用脉冲加热分布式光纤测定地下水流速的解析模型
JPH06281506A (ja) 光ファイバセンサの埋設方法
CN113639961B (zh) Opgw光缆雷击定位监测方法、系统、装置、设备及介质

Legal Events

Date Code Title Description
S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees