JP3496551B2 - 基板の研磨法 - Google Patents

基板の研磨法

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JP3496551B2 JP37161098A JP37161098A JP3496551B2 JP 3496551 B2 JP3496551 B2 JP 3496551B2 JP 37161098 A JP37161098 A JP 37161098A JP 37161098 A JP37161098 A JP 37161098A JP 3496551 B2 JP3496551 B2 JP 3496551B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子製造技
術に使用される研磨法に関し、基板表面の研磨工程、特
にシャロー・トレンチ素子分離、キャパシタ、金属配線
等の溝への埋め込み層の形成工程、層間絶縁膜の平坦化
工程等において使用される基板の研磨法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在のULSI半導体素子製造工程で
は、高密度・微細化のための加工技術が研究開発されて
いる。その一つであるCMP(ケミカルメカニカルポリ
ッシング)技術は、必須の技術となってきている。半導
体素子の製造工程におけるCMP技術には、素子分離形
成、メモリのキャパシタ形成、プラグ及び埋め込み金属
配線形成等において溝に埋め込んだ成膜層の余分な成膜
部分を除去するためのリセスCMP技術、及び層間絶縁
膜成膜後の平坦化CMP技術がある。集積回路内の素子
分離形成技術において、デザインルール0.5μm以上
の世代ではLOCOS(シリコン局所酸化)が用いられ
てきたが、加工寸法の更なる微細化に伴い、素子分離幅
のより小さいシャロー・トレンチ分離技術が採用されつ
つある。シャロー・トレンチ分離では、基板上に埋め込
んだ余分な酸化珪素膜を除くためにCMPが必須な技術
となる。金属配線形成技術においても、デザインルール
0.25μm以上の世代では、層間絶縁膜上のAl配線
やプラグにはW等が用いられていたが、加工寸法の微細
化に伴い要求される電気特性を満たすためにCuやCu
Al合金が採用されつつある。CuやCuAl合金の配
線技術ていしては、ダマシンやディアルダマシン等の埋
め込み配線技術が検討されており、基板上に埋め込んだ
余分な金属膜を除くためにCMPが必須な技術となる。
メモリ素子のキャパシタ形成においても、トレンチ構造
や複雑なスタック型構造を実現するためには、酸化窒化
シリコンやタンタル酸化膜及びその他の強誘電体のリセ
スCMP技術が必須な技術となる。
【0003】従来、半導体素子の製造工程において、プ
ラズマ−CVD、低圧−CVD、スパッタ、電解メッキ
等の方法で形成される酸化珪素等絶縁膜、キャパシタ強
誘電体膜、配線用金属や金属合金等の平坦化及び埋め込
み層を形成するための化学機械研磨剤としてフュームド
シリカ、アルミナ系の研磨剤を使用して1回の工程で研
磨する方法が一般的に検討されている。しかしながら、
このような研磨法では、パターンの平坦性が悪く、埋め
込み膜の厚みばらつきやディッシングにより特性がばら
つくという技術課題がある。
【0004】従来の平坦化及び埋め込み層を形成するた
めのCMP技術では、パターン密度差或いはサイズ差の
大小により凸部の研磨速度が大きく異なり、また凹部の
研磨も進行してしまうため、ウエハ面内全体での高いレ
ベルの平坦化を実現することができないという技術課題
がある。そこで、埋め込み層成膜後に凹部となる埋め込
み部分の研磨速度と埋め込み層成膜後に成膜層を除去す
る必要がある凸部の研磨速度の差を小さくして平坦性を
向上するために、あらかじめ凸部の被研磨膜を部分的に
エッチングにより除去するエッチバック工程を付加する
技術が広く採用されている。しかしながら、工程数が増
加するために製造コスト面で問題となっている。
【0005】また、埋め込み層を形成するためのCMP
技術及び層間膜を平坦化するCMP技術では、研磨装置
による理想的な終点検出が困難であるために、研磨量の
制御を研磨時間で行うプロセス管理方法が一般的に行わ
れている。しかし、パターン段差形状の変化だけでな
く、研磨布の状態等でも、研磨速度が顕著に変化してし
まうため、プロセス管理が難しいという問題があった。
【0006】シャロー・トレンチ分離では、素子分離の
酸化珪素膜埋め込み部分以外にはマスク及びストッパー
として主に窒化珪素膜が形成され、安定な素子分離特性
を実現するためには、ウエハ内の窒化珪素の残膜厚ばら
つきをできるだけ小さくする必要がある。そのために
は、窒化珪素膜が露出した後は、研磨速度が低下するよ
うな特性が必要であり、酸化珪素膜と窒化珪素膜との研
磨速度比(酸化珪素膜の研磨速度/窒化珪素膜の研磨速
度)が大きいことが望ましい。しかし、従来のシリカ系
等の研磨剤を使用した1回の工程による研磨法では、研
磨速度比が2〜3程度しかなく、プロセスマージンが充
分に得られないという問題があった。金属の埋め込み配
線やキャパシタの形成においても、埋め込み溝を形成し
た成膜下地層が露出した時点で研磨を終了する必要があ
り、下地層露出後の研磨速度が低下するように、埋め込
み被研磨膜と下地膜との研磨速度比が大きい研磨剤が使
用される。しかし、一方で研磨速度比が大きい研磨剤を
使用した場合、埋め込み層のディッシングが大きくなる
という問題があった。
【0007】シリカ系研磨剤に比べ、酸化珪素膜の高い
研磨速度が得られる酸化セリウム等を含む研磨剤も使用
されている。しかし、研磨速度が高すぎるためにプロセ
ス管理が難しい、研磨速度の基板上被研磨膜のパターン
依存性が大きい等の問題があった。その他に、一般に比
較的低い粒子濃度で使用されるために基板上の被研磨膜
パターンが微細化するほど凸部が削れにくく、その周辺
部の研磨だけが進行してしまうという問題もあった。ま
た、酸化セリウムを含む研磨剤は、シリカ系研磨剤の約
2倍の酸化珪素膜と窒化珪素膜の研磨速度比が得られる
が、それでも実用上充分とはいえない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、シャロー・
トレンチ分離形成、金属埋め込み配線形成等のリセスC
MP技術において、酸化珪素膜、金属等の埋め込み膜の
余分な成膜層の除去及び平坦化を効率的、高レベルに、
かつプロセス管理も容易に行うことができる研磨法を提
供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の研磨法は、基板
を砥粒、研磨速度に研磨圧力依存性の変曲点を与える添
加剤を含む研磨剤で研磨する研磨法であって、研磨圧力
をPとすると、研磨速度に変曲点が現れる圧力P’が
P’>Pとなる添加量の研磨剤で研磨する第1工程と、
研磨速度に変曲点が現れる圧力P”がP”<Pとなる添
加量の研磨剤で研磨する第2工程を順に備える基板の研
磨法である。その結果、第1工程においてシャロー・ト
レンチ素子分離形成等の埋め込み膜の平坦化を効率的、
高レベルに行った後、第2工程において、平坦化された
埋め込み被研磨膜を効率的に研磨し、下地層との研磨速
度比が大きくなる特性により下地層露出後の研磨速度が
小さくなることによって、パターン依存性の少ない埋め
込み構造を研磨時間によるプロセス管理も容易に形成す
ることが可能である。研磨速度に変曲点が現れる圧力を
P’とすると、第1工程の研磨圧力P1と第2工程の研
磨圧力P2をP1<P’かつP2>P’となるように第
1工程と第2工程の研磨荷重を変えることをによって、
上記の第1工程と第2工程の研磨剤に同一のものを使用
することもできる。また、研磨速度に研磨圧力依存性の
変曲点が得られる研磨剤であれば、上記の第1工程と第
2工程の添加剤及び/又は研磨剤に異なるものを使用す
ることもできる。第2工程の研磨剤としては、添加剤を
含まない研磨剤或いは研磨速度に研磨圧力依存性の変曲
点を与えない添加剤を含む研磨剤を使用する場合もあ
る。溝を形成した被研磨膜下地層に被研磨膜を成膜して
溝を埋め込んだ構造において、埋め込み部分以外の成膜
層を除去することを目的する研磨法としては、溝の深さ
に対する被研磨膜成膜量を調整することによっては、上
記の第1工程のみで研磨することもできる。砥粒は、酸
化セリウム、酸化シリコン、酸化アルミニウム等の無機
酸化物粒子が好ましく使用される。通常の研磨条件にお
いて、研磨速度は研磨圧力に比例した特性を示すのが一
般的である。本発明において、研磨速度に研磨圧力依存
性の変曲点を与える添加剤とは、添加剤を加えない場合
に比べ、添加剤により研磨速度がある研磨圧力まで充分
小さく、変曲点となる圧力より大きい研磨圧力では変曲
点以下の研磨圧力の研磨速度よりも充分大きい研磨速度
特性得られる添加剤を意味し、添加量により変曲点が現
れる研磨圧力が変わる特性を示すものをいう。研磨速度
に研磨圧力依存性の変曲点を与える添加剤は、有機高分
子の陰イオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤等が
好ましく使用される。特に陰イオン性界面活性剤として
は、共重合成分としてアクリル酸アンモニウム塩を含む
ものが好ましく使用される。研磨定盤の研磨布上に研磨
剤を供給しながら、被研磨膜を有する基板を研磨布に押
圧した状態で研磨定盤と基板を相対的に動かすことによ
って被研磨膜を研磨する研磨方法において、被研磨膜を
有する基板の研磨布への押しつけ圧力が100〜100
0gf/cm2であることが好ましく、200〜500
gf/cm2であることがより好ましい。本発明の研磨
法で、例えば少なくとも酸化珪素膜及び窒化珪素膜が形
成された半導体チップ等の所定の基板を研磨することが
できる。
【0010】
【発明の実施の形態】基板を砥粒、研磨速度に研磨圧力
依存性の変曲点を与える添加剤を含む研磨剤で研磨する
研磨法であって、研磨圧力をPとすると、研磨速度に変
曲点が現れる圧力P’がP’>Pとなる添加量の研磨剤
で研磨する第1工程で研磨することにより、被研磨膜の
パターン形状に応じて変曲点が現れる圧力よりも高い研
磨圧力がかかる凸部を選択的に研磨する特性を実現する
ことができる。また、平坦化された後の研磨速度は、変
曲点が現れる圧力よりも小さい設定研磨圧力の研磨速度
になるために、平坦化後の研磨がほとんど進行しなくな
るので研磨時間によるプロセス管理が容易になる。この
添加剤の量による研磨速度の研磨圧力依存性について
は、文献(IEDM96 Proceedings(1
996)p.349−352等)で報告されている。そ
の結果、高効率、高レベルに、パターン密度、サイズ依
存性の少ない平坦化を実現することができる。第1工程
に続いて、同じ研磨圧力Pで、研磨速度に変曲点が現れ
る圧力P”がP”<Pとなる添加量の研磨剤で研磨する
第2工程を行うことにより、第1工程で平坦化された被
研磨膜の研磨速度を大きくして、目的とする研磨位置で
ある下地層まで研磨することができる。ここで、この添
加剤が下地のストッパー層の研磨速度にも圧力依存性を
与える添加剤であり、下地膜の研磨速度に変曲点が現れ
る圧力PP’がPP’>Pとなるような添加量で研磨す
ることができれば、下地層との研磨速度比が大きくなる
特性により下地層露出後の研磨速度が小さくなることに
よって、研磨時間によるプロセス管理が容易になる。
【0011】第1工程と第2工程の添加剤量を変えなく
ても、研磨速度に変曲点が現れる圧力をP’とした場合
に、第1工程の研磨圧力P1と第2工程の研磨圧力P2
をP1<P’かつP2>P’となるように第1工程と第
2工程の研磨荷重を変えることをによって、上記と同様
の作用によりプロセス管理が容易な埋め込み層の形成を
実現することができる。
【0012】また、研磨速度に研磨圧力依存性の変曲点
が得られる研磨剤であれば、上記の第1工程と第2工程
の添加剤或いは研磨剤に異なるものを使用しても、同様
の作用により同様の効果を得ることができる。
【0013】第1工程に続いて、同じ研磨圧力Pで、研
磨速度に変曲点が現れる圧力P”がP”<Pとなる添加
量の研磨剤で研磨する第2工程を行う目的としては、第
1工程で平坦化された被研磨膜の研磨速度を大きくし
て、下地層まで研磨するためであり、この添加剤が下地
層のストッパー層の研磨速度にも圧力依存性を与える添
加剤であれば、下地層露出後の研磨速度を小さくできる
可能性もあるからである。しかし、被研磨膜については
圧力依存性がなく充分な研磨速度が得られる添加剤であ
り、下地層のストッパー層についてのみ研磨速度に圧力
依存性を与える添加剤を使用する場合、下地膜の研磨速
度に変曲点が現れる圧力PP’がPP’>Pとなるよう
な添加量で研磨すれば、同様に下地層露出後の研磨速度
を小さくする効果が得られる。したがって、第2工程の
研磨剤としては、主たる被研磨膜の研磨速度に研磨圧力
依存性の変曲点を与えない添加剤を含む研磨剤を使用す
る場合もある。また、添加剤を入れなくても下地層との
研磨速度比が得られる膜構造と研磨剤の組み合わせの場
合、及び研磨速度が比較的小さいために下地層との研磨
速度比が小さくても研磨時間によるプロセス管理が容易
である場合、或いは研磨速度比が大きいと被研磨膜の埋
め込み部分のディッシングが大きくなり特性に悪影響を
与える場合等には、第2工程の研磨剤として、添加剤を
含まない研磨剤或いは研磨速度に研磨圧力依存性の変曲
点を与えない添加剤を含む研磨剤を使用することもあ
る。
【0014】第1工程に続いて、同じ研磨圧力Pで、研
磨速度に変曲点が現れる圧力P”がP”<Pとなる添加
量の研磨剤で研磨する第2工程を行う目的としては、第
1工程で平坦化された被研磨膜の研磨速度を大きくし
て、下地層まで研磨するためである。一方、研磨圧力を
Pとすると、研磨速度に変曲点が現れる圧力P’がP’
>Pとなる添加量の研磨剤で研磨する第1工程におい
て、平坦化され研磨がほとんど進行しなくなるまでのパ
ターン凹部の研磨量、すなわちパターン凹部のディッシ
ング量は、添加剤量及び研磨圧力等によって調整するこ
とができる。そこで、溝の深さに対する被研磨膜成膜量
及び添加剤量等により、平坦化されるまでに研磨される
被研磨膜厚と成膜量を調整することによって、第1工程
の平坦化のみで目的のレベルまで研磨することも可能で
ある。
【0015】研磨定盤の研磨布上に研磨剤を供給しなが
ら、被研磨膜を有する基板を研磨布に押圧した状態で研
磨定盤と基板を相対的に動かすことによって被研磨膜を
研磨する研磨方法において、被研磨膜を有する基板の研
磨布への押しつけ圧力は、主に添加剤量によって決まる
研磨速度の圧力依存特性に応じて、第1工程ではパター
ン凹部に対し凸部が選択的に研磨される範囲に、第2工
程では平坦化された膜が適切な速度で研磨されるような
範囲に設定される必要がある。研磨布への押しつけ圧力
は、100〜1000gf/cm2であることが好まし
く、200〜500gf/cm2であることがより好ま
しい。研磨速度のウエハ面内均一性及びパターンの平坦
性を満足するためには、200〜500gf/cm2
あることがより好ましい。研磨布への押しつけ圧力は、
1000gf/cm2より大きいと研磨キズが発生しや
すくなり、100gf/cm2未満では充分な研磨速度
が得られない。
【0016】本発明の研磨法に使用される砥粒は、酸化
セリウム、酸化シリコン、酸化アルミニウム等の無機酸
化物粒子であり、酸化セリウム粒子が好ましく使用され
る。ここで、砥粒の濃度に制限は無いが、懸濁液の取り
扱い易さから0.5〜15重量%の範囲が好ましい。
【0017】本発明において、研磨速度に研磨圧力依存
性の変曲点を与える添加剤は、金属イオン類を含まない
ものとして、アクリル酸重合体及びそのアンモニウム
塩、メタクリル酸重合体及びそのアンモニウム塩、ポリ
ビニルアルコール等の水溶性有機高分子類、ラウリル硫
酸アンモニウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル
硫酸アンモニウム等の水溶性陰イオン性界面活性剤、ポ
リオキシエチレンラウリルエーテル、ポリエチレングリ
コールモノステアレート等の水溶性非イオン性界面活性
剤、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等の水
溶性アミン類などが挙げられる。その中でも、陰イオン
性界面活性剤等が好ましく使用され、特に共重合成分と
してアンモニウム塩を含む高分子分散剤等の水溶性陰イ
オン性界面活性剤から選ばれた少なくとも1種類以上の
界面活性剤を使用する。また、その他に水溶性非イオン
性界面活性剤、水溶性陰イオン性界面活性剤、水溶性陽
イオン性界面活性剤等を併用してもよい。これらの界面
活性剤添加量は、スラリー100重量部に対して、0.
1重量部〜10重量部の範囲が好ましい。また、界面活
性剤の分子量は、100〜50000が好ましく、20
00〜20000がより好ましい。添加剤の添加方法と
しては、研磨直前に砥粒分散液に混合するのが好まし
い。研磨装置のスラリー供給配管内で充分混合するよう
な構造を施した場合には、砥粒分散液及び添加剤水溶液
の供給速度を個別に調整し、配管内で所定濃度になるよ
うに混合することも可能である。添加剤混合後に長時間
保存した場合、研磨剤の粒度分布が変化する場合がある
が、研磨速度及び研磨傷等の研磨特性には顕著な影響が
見られないため、界面活性剤の添加方法に制限はない。
【0018】本発明の研磨法が適用される無機絶縁膜の
作製方法として、定圧CVD法、プラズマCVD法等が
挙げられる。定圧CVD法による酸化珪素絶縁膜形成
は、Si源としてモノシラン:SiH4、酸素源として
酸素:O2を用いる。このSiH4−O2系酸化反応を4
00℃程度以下の低温で行わせることにより得られる。
高温リフローによる表面平坦化を図るためにリン:Pを
ドープするときには、SiH4−O2−PH3系反応ガス
を用いることが好ましい。プラズマCVD法は、通常の
熱平衡下では高温を必要とする化学反応が低温でできる
利点を有する。プラズマ発生法には、容量結合型と誘導
結合型の2つが挙げられる。反応ガスとしては、Si源
としてSiH4、酸素源としてN2Oを用いたSiH4
2O系ガスとテトラエトキシシラン(TEOS)をS
i源に用いたTEOS−O2系ガス(TEOS−プラズ
マCVD法)が挙げられる。基板温度は250℃〜40
0℃、反応圧力は67〜400Paの範囲が好ましい。
このように、本発明の酸化珪素絶縁膜にはリン、ホウ素
等の元素がド−プされていても良い。同様に、低圧CV
D法による窒化珪素膜形成は、Si源としてジクロルシ
ラン:SiH2Cl2、窒素源としてアンモニア:NH3
を用いる。このSiH2Cl2−NH3系酸化反応を90
0℃の高温で行わせることにより得られる。プラズマC
VD法は、Si源としてSiH4、窒素源としてNH3
用いたSiH4−NH3系ガスが挙げられる。基板温度は
300〜400℃が好ましい。
【0019】所定の基板として、半導体基板すなわち回
路素子と配線パターンが形成された段階の半導体基板、
回路素子が形成された段階の半導体基板等の半導体基板
上に酸化珪素膜及び窒化珪素膜が形成された基板が使用
できる。このような半導体基板上に形成された酸化珪素
膜層を上記研磨法の第1工程で研磨することによって、
酸化珪素膜層表面の凹凸を解消し、半導体基板全面に渡
って平滑な面とする。層間絶縁膜の平坦化工程に適用す
る場合には、第1工程で終了となるが、シャロー・トレ
ンチ分離の場合には、上記研磨法の第2工程で平坦化さ
れた酸化珪素膜を下地層の窒化珪素層まで研磨すること
によって、素子分離部に埋め込んだ酸化珪素膜のみを残
す。この際、ストッパーとなる窒化珪素との研磨速度比
が大きければ、窒化膜露出後の研磨速度が小さくなり、
研磨のプロセスマージンが大きくなる。また、シャロー
・トレンチ分離に使用するためには、研磨時に傷発生が
少ないことも必要である。ここで、研磨する装置として
は、半導体基板を保持するホルダーと研磨布(パッド)
を貼り付けた(回転数が変更可能なモータ等を取り付け
てある)定盤を有する一般的な研磨装置が使用できる。
研磨布としては、一般的な不織布、発泡ポリウレタン、
多孔質フッ素樹脂などが使用でき、特に制限がない。ま
た、研磨布には研磨剤が溜まる様な溝加工を施すことが
好ましい。研磨条件には制限はないが、定盤の回転速度
は半導体が飛び出さない様に100rpm以下の低回転
が好ましい。被研磨膜を有する半導体基板の研磨布への
押しつけ圧力が100〜1000gf/cm2であるこ
とが好ましく、研磨速度のウエハ面内均一性及びパター
ンの平坦性を満足するためには、200〜500gf/
cm2であることがより好ましい。研磨している間、研
磨布には研磨剤をポンプ等で連続的に供給する。この供
給量に制限はないが、研磨布の表面が常に研磨剤で覆わ
れていることが好ましい。
【0020】研磨終了後の半導体基板は、流水中で良く
洗浄後、スピンドライヤ等を用いて半導体基板上に付着
した水滴を払い落としてから乾燥させることが好まし
い。このようにして、Si基板上にシャロー・トレンチ
分離を形成したあと、酸化珪素絶縁膜層及びその上にア
ルミニウム配線を形成し、その上に形成した酸化珪素膜
を上記の第1工程により平坦化する。平坦化された酸化
珪素膜層の上に、第2層目のアルミニウム配線を形成
し、その配線間および配線上に再度上記方法により酸化
珪素膜を形成後、本発明の第1工程により研磨すること
によって、絶縁膜表面の凹凸を解消し、半導体基板全面
に渡って平滑な面とする。この工程を所定数繰り返すこ
とにより、所望の層数の半導体を製造する。または、S
i基板上にシャロー・トレンチ分離を形成したあと、層
間絶縁膜層及びその表面に埋め込み配線の溝を形成し、
スパッタ法でTiNやTaN等のバリアメタル層及び配
線金属用シード層を形成し、電解メッキ法等によりCu
又はCuAl合金を成膜する。この成膜層に、本発明の
研磨法を適用することにより、配線溝部にのみ金属を埋
め込むことができる。この工程を所定数繰り返すことに
より、所望の層数の半導体を製造する。
【0021】その他に、メモリ素子のキャパシタの形成
工程において、トレンチ型セル構造では、ポリシリコン
や酸化窒化シリコン等の埋め込み構造を形成する際に、
スタック型セル構造でも、複雑な構造を形成するために
埋め込み工程が採用される可能性があり、酸化珪素シリ
コンやタンタル酸化膜の他にSTOやBST等の強誘電
体材料にも本発明の研磨法が適用される。
【0022】本発明の研磨法は、半導体基板に形成され
た酸化珪素膜や窒化珪素膜、Cu、CuAl合金等の金
属膜、及び強誘電体膜だけでなく、所定の配線を有する
配線板に形成された酸化珪素膜、ガラス、窒化珪素等の
無機絶縁膜、金属膜、フォトマスク・レンズ・プリズム
などの光学ガラス、ITO等の無機導電膜、ガラス及び
結晶質材料で構成される光集積回路・光スイッチング素
子・光導波路、光ファイバ−の端面、シンチレ−タ等の
光学用単結晶、固体レ−ザ単結晶、青色レ−ザ用LED
サファイア基板、SiC、GaP、GaAS等の半導体
単結晶、磁気ディスク用ガラス基板、磁気ヘッド等の研
磨法としても使用される。
【0023】
【実施例】実施例1 (スラリーの作製)炭酸セリウム水和物を800℃で2
時間空気中で焼成し、ジェットミルを用いて乾式粉砕し
て酸化セリウム粒子を作製した。酸化セリウム粒子1k
gと分散剤としてポリアクリル酸アンモニウム塩水溶液
(40重量%)23gと脱イオン水8977gを混合
し、攪拌しながら超音波分散を10分間施した。得られ
たスラリーを1ミクロンフィルターでろ過をし、さらに
脱イオン水を加えることにより5wt.%スラリーを得
た。スラリーpHは8.3であった。上記の酸化セリウ
ムスラリー(固形分:5重量%)600gと添加剤とし
てpH6.5で分子量5000のポリアクリル酸(10
0%)アンモニウム塩水溶液(40重量%)180gと
脱イオン水2220gを混合して、界面活性剤を添加し
た酸化セリウム研磨剤A(固形分:1重量%)を作製し
た。同様に、上記の酸化セリウムスラリー(固形分:5
重量%)600gと添加剤としてpH6.5で分子量5
000のポリアクリル酸(100%)アンモニウム塩水
溶液(40重量%)75gと脱イオン水2325gを混
合して、界面活性剤を添加した酸化セリウム研磨剤B
(固形分:1重量%)を作製した。
【0024】(ブランケットウエハの研磨1)直径20
0mmSi基板上に1000nmの酸化珪素膜を成膜し
たブランケットウエハを作製した。保持する基板取り付
け用の吸着パッドを貼り付けたホルダーに上記パターン
ウエハをセットし、多孔質ウレタン樹脂製の研磨パッド
を貼り付けたφ600mmの定盤上に絶縁膜面を下にし
てホルダーを載せ、さらに加工圧力を100gf/cm
2に設定して、定盤上に上記の酸化セリウム研磨剤A
(固形分:1重量%)を200cc/minの速度で滴
下しながら、定盤及びウエハを50rpmで1分間回転
させ、酸化珪素膜を研磨した。同様に加工圧力を200
〜800gf/cm2の範囲で100gf/cm2おきに
設定して別のウエハを研磨した。上記の酸化セリウム研
磨剤B(固形分:1重量%)についても、同様の条件で
加工圧力を100〜800gf/cm2の範囲で100
gf/cm2おきに設定して研磨を行った。研磨後のウ
エハを洗浄して乾燥し、干渉膜厚計によって膜厚を測定
し、研磨前後の膜厚変化を算出した。その結果、酸化セ
リウム研磨剤Aでは、圧力100gf/cm2の研磨速
度は24nm/min、圧力200gf/cm2の研磨
速度は41nm/min、圧力300gf/cm2の研
磨速度は65nm/min、圧力400gf/cm2
研磨速度は85nm/min、圧力500gf/cm2
の研磨速度は105nm/min、圧力600gf/c
2の研磨速度は123nm/min、圧力700gf
/cm2の研磨速度は146nm/min、圧800g
f/cm2の研磨速度は302nm/minであり、加
工圧力700gf/cm2で研磨速度の変曲点が得られ
た。酸化セリウム研磨剤Bでは、圧力100gf/cm
2の研磨速度は92nm/min、圧力200gf/c
2の研磨速度は141nm/min、圧力300gf
/cm2の研磨速度は380nm/min、圧力400
gf/cm2の研磨速度は582nm/min、圧力5
00gf/cm2の研磨速度は742nm/min、圧
力600gf/cm2の研磨速度は904nm/mi
n、圧力700gf/cm2の研磨速度は1051nm
/min、圧800gf/cm2の研磨速度は1191
nm/minであり、加工圧力200gf/cm2で研
磨速度の変曲点が得られた。
【0025】(ブランケットウエハの研磨2)直径20
0mmSi基板上に1000nmの酸化珪素膜を成膜し
たブランケットウエハ及び100nmの窒化珪素膜を成
膜したブランケットウエハを作製した。保持する基板取
り付け用の吸着パッドを貼り付けたホルダーに上記パタ
ーンウエハをセットし、多孔質ウレタン樹脂製の研磨パ
ッドを貼り付けたφ600mmの定盤上に絶縁膜面を下
にしてホルダーを載せ、さらに加工圧力を300gf/
cm2に設定して、定盤上に上記の酸化セリウム研磨剤
A(固形分:1重量%)を200cc/minの速度で
滴下しながら、定盤及びウエハを50rpmで1分間回
転させ、酸化珪素膜を研磨した。同様に加工圧力を30
0gf/cm2に設定して窒化珪素膜を研磨した。上記
の酸化セリウム研磨剤B(固形分:1重量%)について
も、同様の条件で酸化珪素膜及び窒化珪素膜を研磨し
た。研磨後のウエハを洗浄して乾燥し、干渉膜厚計によ
って膜厚を測定し、研磨前後の膜厚変化を算出した。そ
の結果、酸化セリウム研磨剤Aでは、酸化珪素膜の研磨
速度が65nm/min、窒化珪素膜の研磨速度が6n
m/minであり、研磨速度比(酸化珪素膜研磨速度/
窒化珪素膜研磨速度)は11であった。酸化セリウム研
磨剤Bでは、酸化珪素膜の研磨速度が380nm/mi
n、窒化珪素膜の研磨速度が7nm/minであり、研
磨速度比(酸化珪素膜研磨速度/窒化珪素膜研磨速度)
は54であった。
【0026】(パターンウエハの研磨)直径200mm
Si基板上に100nmの窒化珪素膜を成膜後、フォト
レジストを塗布し100×100μm2の窒化珪素膜の
ドットを158μmピッチでマスク材として残し、エッ
チングによりSi基板に400nmのトレンチを形成し
た。続いて、薄い熱酸化膜を形成後、低圧CVD法によ
り酸化珪素膜を680nm成膜し、窒化珪素膜厚を含め
ると500nmのトレンチに酸化珪素膜を埋め込んだパ
ターンウエハを作製する。保持する基板取り付け用の吸
着パッドを貼り付けたホルダーに上記パターンウエハを
セットし、多孔質ウレタン樹脂製の研磨パッドを貼り付
けた直径600mmの定盤上に絶縁膜面を下にしてホル
ダーを載せ、さらに加工圧力を300gf/cm2に設
定した。定盤上に上記の酸化セリウム研磨剤A(固形
分:1重量%)を200cc/minの速度で滴下しな
がら、定盤及びウエハを50rpmで3分間回転させ、
酸化珪素膜を研磨した。同様の条件で、研磨時間を4分
及び5分にして研磨を行った。ウエハを洗浄、乾燥した
後に、干渉膜厚計により窒化珪素膜上及びトレンチ部の
酸化珪素膜の膜厚を測定し、触針式段差計により境界部
の段差を測定した。3分間研磨後のウエハの測定結果
は、窒化珪素膜上の酸化珪素膜の膜厚が158nmであ
り、トレンチ部の酸化珪素膜の膜厚は650nmであ
り、残段差が少なくとも<10nm以下になり平坦化が
終了していることがわかった。4分間研磨後のウエハの
測定結果は、窒化珪素膜上の酸化珪素膜の膜厚が102
nm、トレンチ部の酸化珪素膜の膜厚は597nmであ
り、5分間研磨後のウエハの測定結果は、窒化珪素膜上
の酸化珪素膜の膜厚が48nm、トレンチ部の酸化珪素
膜の膜厚は545nmであり、3分以降研磨がほとんど
進行していないことがわかった。続いて、上記の酸化セ
リウム研磨剤B(固形分:1重量%)を200cc/m
inの速度で滴下しながら、定盤及びウエハを50rp
mで1分間回転させ、上記で3分間研磨したパターンウ
エハの第2工程研磨を行った。ウエハを洗浄、乾燥した
後に、干渉膜厚計により窒化珪素膜上及びトレンチ部の
酸化珪素膜の膜厚を測定した。その結果、窒化膜上の酸
化珪素膜はなくなり、窒化珪素膜の膜厚が77nmにな
っており、トレンチ部の酸化珪素膜の膜厚は432nm
であった。このように、第2工程により短時間で目標と
する窒化珪素膜の途中まで研磨することができ、残段差
は少なくとも<50nmと良好な結果であった。
【0027】実施例2 (スラリーの作製)炭酸セリウム水和物を800℃で2
時間空気中で焼成し、ジェットミルを用いて乾式粉砕し
て酸化セリウム粒子を作製した。酸化セリウム粒子1k
gと分散剤としてポリアクリル酸アンモニウム塩水溶液
(40重量%)23gと脱イオン水8977gを混合
し、攪拌しながら超音波分散を10分間施した。得られ
たスラリーを1ミクロンフィルターでろ過をし、さらに
脱イオン水を加えることにより5wt.%スラリーを得
た。スラリーpHは8.3であった。上記の酸化セリウ
ムスラリー(固形分:5重量%)600gと添加剤とし
てpH6.5で分子量5000のポリアクリル酸(10
0%)アンモニウム塩水溶液(40重量%)135gと
脱イオン水2265gを混合して、界面活性剤を添加し
た酸化セリウム研磨剤C(固形分:1重量%)を作製し
た。
【0028】(ブランケットウエハの研磨1)直径20
0mmSi基板上に1000nmの酸化珪素膜を成膜し
たブランケットウエハを作製した。保持する基板取り付
け用の吸着パッドを貼り付けたホルダーに上記パターン
ウエハをセットし、多孔質ウレタン樹脂製の研磨パッド
を貼り付けた直径600mmの定盤上に絶縁膜面を下に
してホルダーを載せ、さらに加工圧力を100gf/c
2に設定して、定盤上に上記の酸化セリウム研磨剤C
(固形分:1重量%)を200cc/minの速度で滴
下しながら、定盤及びウエハを50rpmで1分間回転
させ、酸化珪素膜を研磨した。同様に加工圧力を200
〜800gf/cm2の範囲で100gf/cm2おきに
設定して別のウエハを研磨した。研磨後のウエハを洗浄
して乾燥し、干渉膜厚計によって膜厚を測定し、研磨前
後の膜厚変化を算出した。その結果、圧力100gf/
cm2の研磨速度は35nm/min、圧力200gf
/cm2の研磨速度は76nm/min、圧力300g
f/cm2の研磨速度は105nm/min、圧力40
0gf/cm2の研磨速度は128nm/min、圧力
500gf/cm2の研磨速度は155nm/min、
圧力600gf/cm2の研磨速度は286nm/mi
n、圧力700gf/cm2の研磨速度は401nm/
min、圧800gf/cm2の研磨速度は520nm
/minであり、加工圧力500gf/cm2で研磨速
度の変曲点が得られた。
【0029】(ブランケットウエハの研磨2)直径20
0mmSi基板上に1000nmの酸化珪素膜を成膜し
たブランケットウエハ及び100nmの窒化珪素膜を成
膜したブランケットウエハを作製した。保持する基板取
り付け用の吸着パッドを貼り付けたホルダーに上記パタ
ーンウエハをセットし、多孔質ウレタン樹脂製の研磨パ
ッドを貼り付けた直径600mmの定盤上に絶縁膜面を
下にしてホルダーを載せ、さらに加工圧力を300gf
/cm2に設定して、定盤上に上記の酸化セリウム研磨
剤C(固形分:1重量%)を200cc/minの速度
で滴下しながら、定盤及びウエハを50rpmで1分間
回転させ、酸化珪素膜を研磨した。同様に加工圧力を3
00gf/cm2に設定して窒化珪素膜を研磨した。研
磨後のウエハを洗浄して乾燥し、干渉膜厚計によって膜
厚を測定し、研磨前後の膜厚変化を算出した。その結
果、酸化珪素膜の研磨速度が106nm/min、窒化
珪素膜の研磨速度が7nm/minであり、研磨速度比
(酸化珪素膜研磨速度/窒化珪素膜研磨速度)は15で
あった。
【0030】(パターンウエハの研磨)直径200mm
Si基板上に100nmの窒化珪素膜を成膜後、フォト
レジストを塗布し100×100μm2の窒化珪素膜の
ドットを158μmピッチでマスク材として残し、エッ
チングによりSi基板に400nmのトレンチを形成し
た。続いて、薄い熱酸化膜を形成後、低圧CVD法によ
り酸化珪素膜を580nm成膜し、窒化珪素膜厚を含め
ると500nmのトレンチに酸化珪素膜を埋め込んだパ
ターンウエハを作製する。保持する基板取り付け用の吸
着パッドを貼り付けたホルダーに上記パターンウエハを
セットし、多孔質ウレタン樹脂製の研磨パッドを貼り付
けた直径600mmの定盤上に絶縁膜面を下にしてホル
ダーを載せ、さらに加工圧力を300gf/cm2に設
定した。定盤上に上記の酸化セリウム研磨剤C(固形
分:1重量%)を200cc/minの速度で滴下しな
がら、定盤及びウエハを50rpmで3分間回転させ、
酸化珪素膜を研磨した。同様に、研磨時間4分及び5分
でも研磨を行った。ウエハを洗浄、乾燥した後に、干渉
膜厚計により窒化珪素膜上及びトレンチ部の酸化珪素膜
の膜厚を測定し、触針式段差計により境界部の段差を測
定した。3分間研磨後のウエハの測定結果は、窒化珪素
膜上の酸化珪素膜はなくなっており、窒化珪素膜の膜厚
が87nmであり、トレンチ部の酸化珪素膜の膜厚は4
80nmであった。段差が少なくとも<10nm以下に
なり平坦化が終了していることがわかった。4分間研磨
後のウエハの測定結果は、窒化珪素膜の膜厚が80n
m、トレンチ部の酸化珪素膜の膜厚は465nmであ
り、5分間研磨後のウエハの測定結果は、窒化珪素膜の
膜厚が73nm、トレンチ部の酸化珪素膜の膜厚は44
8nmであった。3分以降は、研磨がほとんど進行して
おらず、残段差も少なくとも<30nmと非常に良好な
結果であることがわかる。このように、埋め込み溝(ト
レンチ)深さに対する埋め込み膜の成膜量と添加剤量の
調整により、本発明の第1工程の研磨だけで目標とする
効果を得ることが可能である。
【0031】比較例1(ブランケットウエハの研磨2)
直径200mmSi基板上に1000nmの酸化珪素膜
を成膜したブランケットウエハ及び100nmの窒化珪
素膜を成膜したブランケットウエハを作製した。保持す
る基板取り付け用の吸着パッドを貼り付けたホルダーに
上記パターンウエハをセットし、多孔質ウレタン樹脂製
の研磨パッドを貼り付けた直径600mmの定盤上に絶
縁膜面を下にしてホルダーを載せ、さらに加工圧力を3
00gf/cm2に設定して、定盤上に市販シリカスラ
リーを用いて(固形分:12.5重量%)を200cc
/minの速度で滴下しながら、定盤及びウエハを50
rpmで1分間回転させ、酸化珪素膜を研磨した。同様
に加工圧力を300gf/cm2に設定して窒化珪素膜
を研磨した。研磨後のウエハを洗浄して乾燥し、干渉膜
厚計によって膜厚を測定し、研磨前後の膜厚変化を算出
した。その結果、酸化珪素膜の研磨速度が175nm/
min、窒化珪素膜の研磨速度が70nm/minであ
り、研磨速度比(酸化珪素膜研磨速度/窒化珪素膜研磨
速度)は2.5であった。
【0032】(パターンウエハの研磨)直径200mm
Si基板上に100nmの窒化珪素膜を成膜後、フォト
レジストを塗布し100×100μm2の窒化珪素膜の
ドットを158μmピッチでマスク材として残し、エッ
チングによりSi基板に400nmのトレンチを形成し
た。続いて、薄い熱酸化膜を形成後、低圧CVD法によ
り酸化珪素膜を680nm成膜し、窒化珪素膜厚を含め
ると500nmのトレンチに酸化珪素膜を埋め込んだパ
ターンウエハを作製する。保持する基板取り付け用の吸
着パッドを貼り付けたホルダーに上記パターンウエハを
セットし、多孔質ウレタン樹脂製の研磨パッドを貼り付
けた直径600mmの定盤上に絶縁膜面を下にしてホル
ダーを載せ、さらに加工圧力を300gf/cm2に設
定した。定盤上に市販のシリカスラリー(固形分:1
2.5重量%)を200cc/minの速度で滴下しな
がら、定盤及びウエハを50rpmで2分間回転させ、
酸化珪素膜を研磨した。同様に、研磨時間3分及び4分
でも研磨を行った。ウエハを洗浄、乾燥した後に、干渉
膜厚計により窒化珪素膜上及びトレンチ部の酸化珪素膜
の膜厚を測定し、触針式段差計により境界部の段差を測
定した。2分間研磨後のウエハの測定結果は、窒化珪素
膜上の酸化珪素膜の膜厚が112nmであり、トレンチ
部の酸化珪素膜の膜厚は524nmであり、残段差は9
0nm程度であった。3分間研磨後のウエハの測定結果
は、窒化珪素膜上の酸化珪素膜はなくなっており、窒化
珪素膜の膜厚が62nm、トレンチ部の酸化珪素膜の膜
厚は329nmであり、残段差は130nm程度であっ
た。4分間研磨後のウエハの測定結果は、窒化珪素膜が
なくなってしましSi基板が露出してしまった。研磨時
間3分で窒化珪素膜の目標位置まで研磨することができ
たが、残段差も>100nmと大きく、窒化珪素膜が露
出してからの研磨速度もあまり低下しないために、1回
の研磨では、研磨時間の設定が難しい。
【0033】
【発明の効果】本発明の研磨法により、シャロー・トレ
ンチ分離形成、金属埋め込み配線形成等のリセスCMP
技術において、酸化珪素膜、金属等の埋め込み膜の余分
な成膜層の除去及び平坦化を効率的、高レベルに、かつ
プロセス管理も容易に行うことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 赤堀 聡彦 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立 化成工業株式会社 茨城研究所内 (72)発明者 大槻 裕人 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立 化成工業株式会社 山崎工場内 (72)発明者 華園 雅信 東京都港区芝浦四丁目9番25号 芝浦ス クエアビル 日立化成工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平10−270444(JP,A) 特開 平7−161669(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/304 C09K 3/14 B24B 37/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板を砥粒、研磨速度に研磨圧力依存性
    の変曲点を与える添加剤を含む研磨剤で研磨する研磨法
    であって、変曲点となる圧力より大きい研磨圧力では変
    曲点以下の研磨圧力の研磨速度よりも大きい研磨速度を
    有しており、研磨圧力をPとすると、研磨速度に変曲点
    が現れる圧力P’がP’>Pであり、被研磨膜のパター
    ン形状に応じて凸部がP’よりも高い研磨圧力となる添
    加量の研磨剤で研磨する第1工程と、研磨速度に変曲点
    が現れる圧力P”がP”<Pとなる添加量の研磨剤で研
    磨する第2工程を順に備えることを特徴とする基板の研
    磨法。
  2. 【請求項2】 第1工程と第2工程の研磨剤が同一のも
    のであり、研磨速度に変曲点が現れる圧力をP’とする
    と、第1工程の研磨圧力P1と第2工程の研磨圧力P2
    をP1<P’で、被研磨膜のパターン形状に応じて凸部
    がP’よりも高い研磨圧力となり、かつP2>P’とな
    るように第1工程と第2工程の研磨荷重を変えることを
    特徴とする請求項1記載の研磨法。
  3. 【請求項3】 第1工程と第2工程の添加剤及び/又は
    研磨剤が異なることを特徴とする請求項1記載の研磨
    法。
  4. 【請求項4】 第2工程の研磨剤として、添加剤を含ま
    ない研磨剤或いは研磨速度に研磨圧力依存性の変曲点を
    与えない添加剤を含む研磨剤を使用することを特徴とす
    る請求項3記載の研磨法。
  5. 【請求項5】 溝を形成した被研磨膜下地層に被研磨膜
    を成膜して溝を埋め込んだ構造において、埋め込み部分
    以外の成膜層を除去することを目的する研磨法であり、
    溝の深さに対する被研磨膜成膜量及び添加剤量を調整す
    ることによって、請求項1記載の第1工程で研磨するこ
    とを特徴とする基板の研磨法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5記載の研磨法で、少なくと
    も酸化珪素膜及び窒化珪素膜が形成された半導体チップ
    を研磨する基板の研磨法。
  7. 【請求項7】 研磨定盤の研磨布上に研磨剤を供給しな
    がら、被研磨膜を有する基板を研磨布に押圧した状態で
    研磨定盤と基板を相対的に動かすことによって被研磨膜
    を研磨する工程において、被研磨膜を有する基板の研磨
    布への押しつけ圧力が100〜1000gf/cm
    ある上記請求項1〜6記載の基板の研磨法。
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