JP3494797B2 - 水蒸気プラズマによる有機ハロゲン化合物の分解装置 - Google Patents
水蒸気プラズマによる有機ハロゲン化合物の分解装置Info
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Description
で液体であるフロン、ハロン、または多塩素芳香族化合
物のPCB、DDT等の有機ハロゲン化合物を、無害化
処理を行う方法およびその装置に関するものである。
は、密閉容器内で高周波誘導プラズマによる水蒸気プラ
ズマを立て、この水蒸気プラズマ中に有機ハロゲン化合
物を導入し、プラズマのエネルギーによって有機ハロゲ
ン化合物を分解し無害化していた。
めて不安定なため、水蒸気プラズマ中に液体を注入する
とプラズマが消失してしまう問題があった。そのため水
蒸気プラズマによる有機ハロゲン化合物の処理法は、対
象物質が気体のものに限られ、常温で液体であるフロ
ン、ハロン等の有機ハロゲン物質、または多塩素芳香族
化合物のPCB、DDT等の有機ハロゲン化合物をこの
方法によって分解することができなかった。
を用いた有機ハロゲン化合物の処理方法においては、水
蒸気プラズマ中に液体を注入するとプラズマが消失して
しまう問題があり、そのために水蒸気プラズマによる有
機ハロゲン化合物の処理法は、対象物質が気体のものに
限られていた。
ので、水蒸気プラズマを用いた有機ハロゲン化合物の処
理方法によって、液体の有機ハロゲン化合物を分解する
ことが可能な水蒸気プラズマによる有機ハロゲン化合物
の処理装置を提供することを目的とする。
による有機ハロゲン化合物の分解装置は、3Kgf/c
m 2 以上、130℃以上に加熱、加圧された水蒸気を導
入するための水蒸気導入管と、前記水蒸気をプラズマ状
態にする加熱手段と、液体の有機ハロゲン化合物を前記
水蒸気中に導入する有機ハロゲン化合物導入手段とを具
備し、液体の前記有機ハロゲン化合物は、加熱、加圧さ
れた前記水蒸気によって微粒子化され、前記加熱手段に
よって形成されたプラズマ中に噴霧されて分解されるこ
とを特徴とする。
水蒸気導入管は、前記水蒸気を噴出す方向及び前記有機
ハロゲン化合物の噴出す方向を軸として同心軸状に配置
することができる。
2 以上、130℃以上に加圧、加熱させた水蒸気を用い
て、圧力エネルギー、気体エネルギー及び熱エネルギー
により、常温で液体である有機ハロゲン化合物を微粒子
化させたものをプラズマ中に噴霧させることにより、プ
ラズマの安定性を向上させると共に、プラズマ中での有
機ハロゲン化合物の完全分解を行うことを骨子としてい
る。
蒸気圧力、水蒸気温度、有機ハロゲン化合物の流量や物
性、およびアトマイザーの構造と寸法によって左右され
るが、通常4um( ミクロンメートル) から500umの粒径範囲の
噴霧が得られる。ミクロンサイズの有機ハロゲン化合物
を噴霧することにより、有機ハロゲン化合物の完全分解
が可能となる。またプラズマの作動ガスとして、有機ハ
ロゲン化合物を噴霧させる水蒸気をそのまま使うことが
できる。
マ中でイオン・原子状に解離する。プラズマ中での反応
は、有機ハロゲン化合物の炭素成分は、水蒸気中の酸素
と反応して二酸化炭素となり、有機ハロゲン化合物の塩
素・フッ素等のハロゲン成分は、水蒸気中の水素と反応
してハロゲン化水素として固定化される。ハロゲン化水
素は公知であるアルカリ洗浄法により簡単に処理でき
る。
1は本発明の実施例1による有機ハロゲン化合物の処理
装置の概略構成を模式的に示す図である。
上部から有機ハロゲン化合物導入管10を経て導入す
る。水蒸気21は有機ハロゲン化合物導入管の周囲を水
蒸気導入管20を経て導入する。この水蒸気は多少の不
純物例えばカルシウムが0.1%程度含まれたものであ
っても使用することができる。
入管10および第2のノズルとして水蒸気導入管20の
出口は微細なノズルとなっている。この有機ハロゲン化
合物導入管10および水蒸気導入管20は、水蒸気及び
有機ハロゲン化合物の吹き出す方向を軸として同心軸状
に配置されている。液体の有機ハロゲン化合物11はノ
ズルから吹き出したところで、水蒸気の圧力エネルギ
ー、気体エネルギー、熱エネルギーにより、変形・分裂
してミクロンサイズの粒径範囲の微粒子となる。水蒸気
21と微粒子化された有機ハロゲン化合物11は、外部
混合室30で混合され、旋回流ノズル31から放電管3
4へ噴出される。通常、水蒸気と有機ハロゲン化合物の
混合割合は、水蒸気のモル数に対してハロゲンのモル数
が2以下とする事が完全分解を達する面から望ましく、
この実施例では、1.5とした。
化合物21は、高周波誘導プラズマのコイル33により
誘導加熱されてプラズマ40を形成する。このプラズマ
は中心温度が1万Kと高温のため、水蒸気21と有機ハ
ロゲン化合物11は原子、イオン状まで解離する。プラ
ズマフレームの冷却過程で、有機ハロゲン化合物は安定
な二酸化炭素とハロゲン化水素に再結合する。本発明を
用いることにより難分解性で液状のフロン・ハロン、お
よび多塩素芳香族化合物のPCB、DDT等の有機ハロ
ゲン化合物を効率よく分解・無害化することができる。
管11および水蒸気導入管21の出口ノズルの径を1m
mとし、水蒸気は圧力を5kgf/cm 2 、水蒸気温度
を190℃で導入した。有機ハロゲン化合物は常温で液
体であるPCBとフロン(CFC−11)を用い、導入
圧力を1 kgf/cm 2 、温度を常温で導入した。なお、
水蒸気と有機ハロゲン化合物の導入制御は、図示を省略
したポンプ、流量計、減圧弁、流量調節ニードル、スト
レーナーから成るポンプユニットを用いて制御した。P
CBとCFC−11の粒径をパーティクルカウンターで
測定したところ、最大粒径は70μmであった。高周波
誘導プラズマ装置は、周波数を4MHz、出力35kw
として、水蒸気プラズマを発生させた。本実施例におけ
るPCBとフロンの分解率は、ともに99.9%以上で
あり、水蒸気プラズマも安定な状態を保持した。反応性
生物であるハロゲン化水素はアルカリで固定することに
より、難分解性で環境破壊の原因となっているPCBや
フロンを、安定な形で処理することができた。本発明は
上記実施例に限定されるものではなく、発明の主旨を逸
脱しない範囲において、種々変形して実施することがで
きる。
化合物を、水蒸気プラズマを用いて、プラズマの不安定
さをもたらすことなく安定に分解する、有機ハロゲン化
合物の分解装置を提供することができる。
る有機ハロゲン化合物の分解装置の断面図
Claims (2)
- 【請求項1】3Kgf/cm 2 以上、130℃以上に加
熱、加圧された水蒸気を導入するための水蒸気導入管
と、前記水蒸気をプラズマ状態にする加熱手段と、液体
の有機ハロゲン化合物を前記水蒸気中に導入する有機ハ
ロゲン化合物導入手段とを具備し、液体の前記有機ハロゲン化合物は、加熱、加圧された前
記水蒸気によって微粒子化され、前記加熱手段によって
形成されたプラズマ中に噴霧されて分解される ことを特
徴とする水蒸気プラズマによる有機ハロゲン化合物の分
解装置。 - 【請求項2】前記有機ハロゲン化合物導入管及び前記水
蒸気導入管は、前記水蒸気を噴出す方向及び前記有機ハ
ロゲン化合物の噴出す方向を軸として同心軸状に配置さ
れたことを特徴とする請求項1記載の水蒸気プラズマに
よる有機ハロゲン化合物の分解装置。
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JP7562996A JP3494797B2 (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | 水蒸気プラズマによる有機ハロゲン化合物の分解装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP7562996A JP3494797B2 (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | 水蒸気プラズマによる有機ハロゲン化合物の分解装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09262459A JPH09262459A (ja) | 1997-10-07 |
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ID=13581735
Family Applications (1)
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JP7562996A Expired - Fee Related JP3494797B2 (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | 水蒸気プラズマによる有機ハロゲン化合物の分解装置 |
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-
1996
- 1996-03-29 JP JP7562996A patent/JP3494797B2/ja not_active Expired - Fee Related
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