JP3494797B2 - 水蒸気プラズマによる有機ハロゲン化合物の分解装置 - Google Patents

水蒸気プラズマによる有機ハロゲン化合物の分解装置

Info

Publication number
JP3494797B2
JP3494797B2 JP7562996A JP7562996A JP3494797B2 JP 3494797 B2 JP3494797 B2 JP 3494797B2 JP 7562996 A JP7562996 A JP 7562996A JP 7562996 A JP7562996 A JP 7562996A JP 3494797 B2 JP3494797 B2 JP 3494797B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
organic halogen
plasma
water vapor
steam
compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP7562996A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09262459A (ja
Inventor
朋浩 轟木
輝信 早田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP7562996A priority Critical patent/JP3494797B2/ja
Publication of JPH09262459A publication Critical patent/JPH09262459A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3494797B2 publication Critical patent/JP3494797B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fire-Extinguishing Compositions (AREA)
  • Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、難分解性かつ常温
で液体であるフロン、ハロン、または多塩素芳香族化合
物のPCB、DDT等の有機ハロゲン化合物を、無害化
処理を行う方法およびその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の有機ハロゲン化合物の処理装置
は、密閉容器内で高周波誘導プラズマによる水蒸気プラ
ズマを立て、この水蒸気プラズマ中に有機ハロゲン化合
物を導入し、プラズマのエネルギーによって有機ハロゲ
ン化合物を分解し無害化していた。
【0003】しかしながら、この状態のプラズマは、極
めて不安定なため、水蒸気プラズマ中に液体を注入する
とプラズマが消失してしまう問題があった。そのため水
蒸気プラズマによる有機ハロゲン化合物の処理法は、対
象物質が気体のものに限られ、常温で液体であるフロ
ン、ハロン等の有機ハロゲン物質、または多塩素芳香族
化合物のPCB、DDT等の有機ハロゲン化合物をこの
方法によって分解することができなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の水蒸気プラズマ
を用いた有機ハロゲン化合物の処理方法においては、水
蒸気プラズマ中に液体を注入するとプラズマが消失して
しまう問題があり、そのために水蒸気プラズマによる有
機ハロゲン化合物の処理法は、対象物質が気体のものに
限られていた。
【0005】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
ので、水蒸気プラズマを用いた有機ハロゲン化合物の処
理方法によって、液体の有機ハロゲン化合物を分解する
ことが可能な水蒸気プラズマによる有機ハロゲン化合物
の処理装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の水蒸気プラズマ
による有機ハロゲン化合物の分解装置は、3Kgf/c
2 以上、130℃以上に加熱、加圧された水蒸気を導
入するための水蒸気導入管と、前記水蒸気をプラズマ状
態にする加熱手段と液体の有機ハロゲン化合物を前記
水蒸気中に導入する有機ハロゲン化合物導入手段とを具
備し、液体の前記有機ハロゲン化合物は、加熱、加圧さ
れた前記水蒸気によって微粒子化され、前記加熱手段に
よって形成されたプラズマ中に噴霧されて分解される
とを特徴とする
【0007】 前記有機ハロゲン化合物導入管及び前記
水蒸気導入管は、前記水蒸気を噴出す方向及び前記有機
ハロゲン化合物の噴出す方向を軸として同心軸状に配置
することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、例えば3kgf/cm
2 以上、130℃以上に加圧、加熱させた水蒸気を用い
て、圧力エネルギー、気体エネルギー及び熱エネルギー
により、常温で液体である有機ハロゲン化合物を微粒子
化させたものをプラズマ中に噴霧させることにより、プ
ラズマの安定性を向上させると共に、プラズマ中での有
機ハロゲン化合物の完全分解を行うことを骨子としてい
る。
【0009】有機ハロゲン化合物の微粒化サイズは、水
蒸気圧力、水蒸気温度、有機ハロゲン化合物の流量や物
性、およびアトマイザーの構造と寸法によって左右され
るが、通常4um( ミクロンメートル) から500umの粒径範囲の
噴霧が得られる。ミクロンサイズの有機ハロゲン化合物
を噴霧することにより、有機ハロゲン化合物の完全分解
が可能となる。またプラズマの作動ガスとして、有機ハ
ロゲン化合物を噴霧させる水蒸気をそのまま使うことが
できる。
【0010】水蒸気と有機ハロゲン化合物は共にプラズ
マ中でイオン・原子状に解離する。プラズマ中での反応
は、有機ハロゲン化合物の炭素成分は、水蒸気中の酸素
と反応して二酸化炭素となり、有機ハロゲン化合物の塩
素・フッ素等のハロゲン成分は、水蒸気中の水素と反応
してハロゲン化水素として固定化される。ハロゲン化水
素は公知であるアルカリ洗浄法により簡単に処理でき
る。
【0011】
【実施例】本発明の詳細を実施例によって説明する。図
1は本発明の実施例1による有機ハロゲン化合物の処理
装置の概略構成を模式的に示す図である。
【0012】図1において、有機ハロゲン化合物11は
上部から有機ハロゲン化合物導入管10を経て導入す
る。水蒸気21は有機ハロゲン化合物導入管の周囲を水
蒸気導入管20を経て導入する。この水蒸気は多少の不
純物例えばカルシウムが0.1%程度含まれたものであ
っても使用することができる。
【0013】第1のノズルとして有機ハロゲン化合物導
入管10および第2のノズルとして水蒸気導入管20の
出口は微細なノズルとなっている。この有機ハロゲン化
合物導入管10および水蒸気導入管20は、水蒸気及び
有機ハロゲン化合物の吹き出す方向を軸として同心軸状
に配置されている。液体の有機ハロゲン化合物11はノ
ズルから吹き出したところで、水蒸気の圧力エネルギ
ー、気体エネルギー、熱エネルギーにより、変形・分裂
してミクロンサイズの粒径範囲の微粒子となる。水蒸気
21と微粒子化された有機ハロゲン化合物11は、外部
混合室30で混合され、旋回流ノズル31から放電管3
4へ噴出される。通常、水蒸気と有機ハロゲン化合物の
混合割合は、水蒸気のモル数に対してハロゲンのモル数
が2以下とする事が完全分解を達する面から望ましく、
この実施例では、1.5とした。
【0014】水蒸気11と微粒子化された有機ハロゲン
化合物21は、高周波誘導プラズマのコイル33により
誘導加熱されてプラズマ40を形成する。このプラズマ
は中心温度が1万Kと高温のため、水蒸気21と有機ハ
ロゲン化合物11は原子、イオン状まで解離する。プラ
ズマフレームの冷却過程で、有機ハロゲン化合物は安定
な二酸化炭素とハロゲン化水素に再結合する。本発明を
用いることにより難分解性で液状のフロン・ハロン、お
よび多塩素芳香族化合物のPCB、DDT等の有機ハロ
ゲン化合物を効率よく分解・無害化することができる。
【0015】 本実施例では、有機ハロゲン化合物導入
管11および水蒸気導入管21の出口ノズルの径を1m
mとし、水蒸気は圧力を5kgf/cm 2 、水蒸気温度
を190℃で導入した。有機ハロゲン化合物は常温で液
体であるPCBとフロン(CFC−11)を用い、導入
圧力を1 kgf/cm 2 、温度を常温で導入した。なお、
水蒸気と有機ハロゲン化合物の導入制御は、図示を省略
したポンプ、流量計、減圧弁、流量調節ニードル、スト
レーナーから成るポンプユニットを用いて制御した。P
CBとCFC−11の粒径をパーティクルカウンターで
測定したところ、最大粒径は70μmであった。高周波
誘導プラズマ装置は、周波数を4MHz、出力35kw
として、水蒸気プラズマを発生させた。本実施例におけ
るPCBとフロンの分解率は、ともに99.9%以上で
あり、水蒸気プラズマも安定な状態を保持した。反応性
生物であるハロゲン化水素はアルカリで固定することに
より、難分解性で環境破壊の原因となっているPCBや
フロンを、安定な形で処理することができた。本発明は
上記実施例に限定されるものではなく、発明の主旨を逸
脱しない範囲において、種々変形して実施することがで
きる。
【0016】
【発明の効果】本発明により常温で液体の有機ハロゲン
化合物を、水蒸気プラズマを用いて、プラズマの不安定
さをもたらすことなく安定に分解する、有機ハロゲン化
合物の分解装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1による水蒸気プラズマによ
る有機ハロゲン化合物の分解装置の断面図
【符号の説明】
10…有機ハロゲン化合物導入管 11…有害物資 20…水蒸気導入管 21…水蒸気 33…コイル 34…放電管 40…プラズマ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−279178(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 19/00 - 19/32 A62D 3/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】3Kgf/cm 2 以上、130℃以上に加
    熱、加圧された水蒸気を導入するための水蒸気導入管
    と、前記水蒸気をプラズマ状態にする加熱手段と液体
    の有機ハロゲン化合物を前記水蒸気中に導入する有機ハ
    ロゲン化合物導入手段とを具備し、液体の前記有機ハロゲン化合物は、加熱、加圧された前
    記水蒸気によって微粒子化され、前記加熱手段によって
    形成されたプラズマ中に噴霧されて分解される ことを特
    徴とする水蒸気プラズマによる有機ハロゲン化合物の分
    解装置。
  2. 【請求項2】前記有機ハロゲン化合物導入管及び前記水
    蒸気導入管は、前記水蒸気を噴出す方向及び前記有機ハ
    ロゲン化合物の噴出す方向を軸として同心軸状に配置さ
    れたことを特徴とする請求項1記載の水蒸気プラズマに
    よる有機ハロゲン化合物の分解装置。
JP7562996A 1996-03-29 1996-03-29 水蒸気プラズマによる有機ハロゲン化合物の分解装置 Expired - Fee Related JP3494797B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7562996A JP3494797B2 (ja) 1996-03-29 1996-03-29 水蒸気プラズマによる有機ハロゲン化合物の分解装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7562996A JP3494797B2 (ja) 1996-03-29 1996-03-29 水蒸気プラズマによる有機ハロゲン化合物の分解装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09262459A JPH09262459A (ja) 1997-10-07
JP3494797B2 true JP3494797B2 (ja) 2004-02-09

Family

ID=13581735

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7562996A Expired - Fee Related JP3494797B2 (ja) 1996-03-29 1996-03-29 水蒸気プラズマによる有機ハロゲン化合物の分解装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3494797B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000133494A (ja) 1998-10-23 2000-05-12 Mitsubishi Heavy Ind Ltd マイクロ波プラズマ発生装置及び方法
JP4796733B2 (ja) * 2000-05-29 2011-10-19 株式会社アドテック プラズマ テクノロジー ガス分解装置およびそれを用いたプラズマ設備
DE102006014457A1 (de) * 2006-03-29 2007-10-04 Forschungszentrum Karlsruhe Gmbh Verfahren zur thermischen Dehalogenierung von halogenhaltigen Stoffen
WO2010016347A1 (ja) 2008-08-08 2010-02-11 Sato Chokichi 水蒸気プラズマ生成装置、並びに水蒸気プラズマを用いた滅菌・殺菌方法及び抗酸化処理方法
US9023214B2 (en) * 2010-02-10 2015-05-05 Aic, Llc Method and apparatus for applying plasma particles to a liquid and use for disinfecting water
JP2012085791A (ja) * 2010-10-19 2012-05-10 Chokichi Sato 水蒸気プラズマを用いたアフラトキシン除去方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09262459A (ja) 1997-10-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2002616C (en) Method and apparatus for decomposing halogenated organic compound
US8968576B2 (en) Nebulizing treatment method
JP5347183B2 (ja) ガス流からフッ素を除去するための方法及び装置
US5187344A (en) Apparatus for decomposing halogenated organic compound
CA2507992A1 (en) Plasma synthesis of metal oxide nanopowder and apparatus therefor
JPS60154200A (ja) プラズマ熱分解による廃棄物の熱分解法およびその装置
JPH08511615A (ja) 排ガス浄化方法及び装置
JP3494797B2 (ja) 水蒸気プラズマによる有機ハロゲン化合物の分解装置
KR101127096B1 (ko) 스팀프라즈마를 이용한 악성오염물질 열분해처리장치
KR20080032089A (ko) 기체 폐기물의 플라즈마 처리 방법
JPH02131121A (ja) 煙道ガスから窒素酸化物を除去する方法及びその方法を実行するための装置
JP2997912B2 (ja) 化合物処理装置
KR20070046579A (ko) 원자력 발전소 증기발생기의 화학세정폐액 처리 장치
Hong et al. Decomposition of phosgene by microwave plasma-torch generated at atmospheric pressure
KR20010047050A (ko) 배기가스 처리설비에 채용되는 암모니아수 직접분사식질소산화물 처리장치
CN111149437B (zh) 输送用于等离子体消减的等离子体流的喷嘴及相关方法
Shibata et al. Water treatment by dielectric barrier discharge tube with vapor flow
KR101024949B1 (ko) 워터젯과 저온 플라즈마를 이용한 휘발성 유기 화합물 제거장치
JP3241314B2 (ja) プラズマによる有機ハロゲン化合物の分解方法及び装置
RU2224178C1 (ru) Плазмохимический способ обезвреживания газообразных и жидких галогенорганических веществ и содержащих их отходов
JP2000279795A (ja) 超臨界水反応装置
JPH08318129A (ja) 有機ハロゲン化合物の処理設備における排ガスの冷却処理方法及びその処理装置
KR20180136992A (ko) 생성 가스 스트림을 생성하기 위한 방법 및 장치
RU2105928C1 (ru) Плазмохимический способ обезвреживания газообразных и жидких галогенорганических отходов
Dîrlau et al. Influence of Surface Gliding Discharges on Organic Pollutants from Aqueous Solutions

Legal Events

Date Code Title Description
R154 Certificate of patent or utility model (reissue)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R154

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071121

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081121

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091121

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101121

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101121

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111121

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121121

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131121

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees