JP3494185B2 - 真空蒸着用材料供給装置 - Google Patents

真空蒸着用材料供給装置

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JP3494185B2
JP3494185B2 JP29581893A JP29581893A JP3494185B2 JP 3494185 B2 JP3494185 B2 JP 3494185B2 JP 29581893 A JP29581893 A JP 29581893A JP 29581893 A JP29581893 A JP 29581893A JP 3494185 B2 JP3494185 B2 JP 3494185B2
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至康 松田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、真空蒸着装置において
棒状の真空蒸着用材料(蒸着材料)をルツボ内に連続的
に供給するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】真空蒸着(vacuum deposition)は、真空
中で金属を加熱して蒸発させ、蒸発金属を基板(被処理
材)の表面に凝固させて被膜を作る成膜プロセスであ
る。かかる成膜プロセスにおいて蒸着用金属を加熱する
ために電子ビームを用い薄板状の連続した走行基板に金
属を蒸着させる連続真空蒸着装置が従来から知られてい
る。この連続真空蒸着装置は、通常の湿式メッキでは扱
えない窒化物、炭化物、酸化物などの蒸着が可能であ
り、2種以上の金属の合金被膜も容易にでき、かつ付着
速度が大きい等の長所を有している。
【0003】かかる従来の真空蒸着装置は、例えば図7
に示すように、連続して走行する薄板状の走行基板51
と、電子ビーム52を放射する電子銃53と、溶解した
蒸着用金属54(蒸着材料)を収容するルツボ55と、
走行基板及びルツボを内蔵し真空排気された真空チャン
バー56とを備え、電子銃53により電子ビーム52を
放射し、図示しない磁界により電子ビーム52の方向を
曲げてルツボ55内の金属を加熱して蒸発させ、蒸発金
属を走行基板51の表面に凝固させて被膜を作るように
なっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の真空蒸
着装置において、蒸着材料は、通常細長いワイヤ状の形
態で真空チャンバー内に供給される。しかし、マンガン
(Mn)、クロム(Cr)等の昇華性材料は、粒状(例
えばペレット状)及び棒状には成形できるが、ワイヤ状
に成形するのは困難である問題点があった。そのため、
従来の真空蒸着用材料供給装置 をそのまま、昇華性材
料に適用することができない問題点があった。
【0005】かかる問題点を解決するために、真空チャ
ンバーを大気開放することなく粒状の蒸着材料を真空チ
ャンバー内のルツボに供給する装置が提案された(実公
平2−26934号公報)。しかし、この装置では、
マンガン、クロム等の昇華性材料の場合にメルティング
プールが形成されないため、幅広の走行基板に対して幅
方向に均等に蒸着材料を供給できない、粒状材料の供
給では鋼板への連続蒸着のように蒸発量が多い場合に供
給が蒸発に追いつかないことがある、粒状材料はペレ
ット状では供給しにくいため球状に加工する必要があ
り、加工コストが高く、ランニングコストが増加する、
マンガン、クロム等のように球状に加工するのが困難
な材料があり蒸着材料が制約される、等の問題点があっ
た。
【0006】更に、通常蒸着材料の表面は酸化してお
り、これが不純物としてルツボ内の材料及び蒸着膜に混
入するので、ワイヤ状及び粒状材料よりも相対的に表面
積が小さい棒状の形態で真空チャンバーに供給すること
が不純物の少ない蒸着膜を形成するために望まれてい
た。
【0007】本発明は、上述した問題点を解決し、かか
る要望を満たすために創案されたものである。すなわ
ち、本発明の目的は、真空蒸着装置の運転を停止するこ
となく、棒状の蒸着材料を走行基板に対して幅方向にほ
ぼ均等に供給できる真空蒸着用材料供給装置を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、連続し
て走行する薄板状の走行基板と、電子ビームを放射する
電子銃と、蒸着材料を収容するルツボと、走行基板及び
ルツボを内蔵し真空排気された真空チャンバーとを備
え、電子銃により蒸着材料を蒸発させて走行基板に蒸着
させる真空蒸着装置用の真空蒸着用材料供給装置 にお
いて、蒸着材料は棒状であり、該棒状蒸着材料をその長
さ方向を走行基板の幅方向に向けて複数収容し、真空排
気可能な材料貯蔵チャンバーと、真空チャンバーと材料
貯蔵チャンバーとを真空排気状態で連通する材料供給路
と、材料供給路に設けられ真空チャンバーと材料貯蔵チ
ャンバーとを気密に遮断可能なゲート弁と、材料供給路
を通して棒状蒸着材料を材料貯蔵チャンバーから取り出
し、真空チャンバー内に挿入する材料挿入装置と、真空
チャンバー内に設けられ、材料挿入装置により挿入され
た棒状蒸着材料を走行基板の幅に沿って保持し、幅方向
軸線を中心に傾動してルツボ内に棒状蒸着材料を供給す
る材料供給装置と、を備え、前記材料貯蔵チャンバー
は、その内部を開閉可能に上下に仕切り、複数の棒状蒸
着材料を下方に落下させる開閉弁と、該複数の棒状蒸着
材料を同時に抜き出す開口部とを有し、前記材料挿入装
置により複数の棒状蒸着材料を同時に真空チャンバー内
に挿入する、ことを特徴とする真空蒸着用材料供給装置
が提供される。
【0009】また、本発明によれば、連続して走行する
薄板状の走行基板と、電子ビームを放射する電子銃と、
蒸着材料を収容するルツボと、走行基板及びルツボを内
蔵し真空排気された真空チャンバーとを備え、電子銃に
より蒸着材料を蒸発させて走 行基板に蒸着させる真空蒸
着装置用の真空蒸着用材料供給装置 において、蒸着材
料は棒状であり、該棒状蒸着材料をその長さ方向を走行
基板の幅方向に向けて複数収容し、真空排気可能な材料
貯蔵チャンバーと、真空チャンバーと材料貯蔵チャンバ
ーとを真空排気状態で連通する材料供給路と、材料供給
路に設けられ真空チャンバーと材料貯蔵チャンバーとを
気密に遮断可能なゲート弁と、材料供給路を通して棒状
蒸着材料を材料貯蔵チャンバーから取り出し、真空チャ
ンバー内に挿入する材料挿入装置と、真空チャンバー内
に設けられ、材料挿入装置により挿入された棒状蒸着材
料を走行基板の幅に沿って保持し、幅方向軸線を中心に
傾動してルツボ内に棒状蒸着材料を供給する材料供給装
置と、を備え、前記材料貯蔵チャンバーは、複数の棒状
蒸着材料を縦方向に順に積み重ねる積層部と、下方から
1本ずつ抜き出す開口部とを有し、前記材料挿入装置に
より棒状蒸着材料を1本ずつ真空チャンバー内に挿入
し、前記材料供給装置は、材料挿入装置により挿入され
た棒状蒸着材料を走行基板の幅に沿って保持し、かつ前
記保持位置を挟んで互いに平行に配置された2つのルツ
ボ内にそれぞれ別の棒状蒸着材料を供給するように幅方
向軸線を中心に互いに逆方向に傾動する、ことを特徴と
する真空蒸着用材料供給装置が提供される。
【0010】
【作用】上記本発明の構成によれば、複数の棒状蒸着材
料が長さ方向を走行基板の幅方向に向けて真空排気可能
な材料貯蔵チャンバー内に収容され、この棒状蒸着材料
が材料挿入装置により材料貯蔵チャンバーから取り出さ
れて真空チャンバー内に挿入され、挿入された棒状蒸着
材料は材料供給装置により走行基板の幅に沿って保持さ
れかつ材料供給装置が傾動してルツボ内に供給されるの
で、棒状蒸着材料を走行基板に対して幅方向にほぼ均等
に供給できる。また、真空チャンバーと材料貯蔵チャン
バーとを真空排気状態で連通する材料供給路を備え、こ
れを通して棒状材料が挿入・供給され、かつ材料供給路
に設けられたゲート弁により真空チャンバーと材料貯蔵
チャンバーとを気密に遮断できるるので、ゲート弁を閉
じて材料貯蔵チャンバーを大気開放することにより、真
空蒸着装置の運転を停止することなく、棒状蒸着材料を
供給できる。また、複数の棒状蒸着材料を下方に落下
せる開閉弁と、複数の棒状蒸着材料を同時に抜き出す開
口部とを有するので、材料挿入装置により複数の棒状蒸
着材料を同時に真空チャンバー内に挿入することができ
る。また、材料供給装置が保持位置を挟んで互いに平行
に配置された2つのルツボ内にそれぞれ別の棒状蒸着材
料を供給するように幅方向軸線を中心に互いに逆方向に
傾動するので、ルツボ内の蒸着材料の減少に合わせて、
それぞれの材料を供給することができる。
【0011】
【実施例】以下、参考例及び本発明の好ましい実施例を
図面を参照して説明する。なお、各図において共通する
部分には同一の符号を付して使用する。図1は、真空蒸
着用材料供給装置の参考例を示す全体側面図であり、図
2(A)は図1のA−A線における断面図、図2(B)
は図1のB−B線における断面図である。
【0012】図1及び図2において、真空蒸着装置は、
連続して走行する薄板状の走行基板2と、電子ビーム1
4を放射する電子銃13と、蒸着材料4を収容するルツ
ボ3と、走行基板2及びルツボ3を内蔵し真空排気され
た真空チャンバー1とを備え、電子銃13により蒸着材
料4を蒸発させて走行基板2に蒸着させるようになって
いる。かかる構成は、従来の真空蒸着装置と同様であ
る。
【0013】図1及び図2において、参考例による真空
蒸着用材料供給装置20は、棒状蒸着材料5をその長さ
方向を走行基板2の幅方向に向けて複数収容し、真空排
気可能な材料貯蔵チャンバー6と、真空チャンバー1と
材料貯蔵チャンバー6とを真空排気状態で連通する材料
供給路17と、材料供給路17に設けられ真空チャンバ
ー1と材料貯蔵チャンバー6とを気密に遮断可能なゲー
ト弁10と、材料供給路17を通して棒状蒸着材料5を
材料貯蔵チャンバー6から取り出し、真空チャンバー1
内に挿入する材料挿入装置7と、真空チャンバー1内に
設けられ、材料挿入装置7により挿入された棒状蒸着材
料5を走行基板2の幅に沿って保持し、幅方向軸線を中
心に傾動してルツボ3内に棒状蒸着材料5を供給する材
料供給装置18とを備えている。
【0014】材料挿入装置7は、例えば液圧シリンダで
あり、そのシリンダロッドが材料供給路17の内部を気
密に摺動し、その先端(図で左端)で棒状蒸着材料5を
押して棒状蒸着材料5を材料貯蔵チャンバー6から取り
出し、真空チャンバー1内に挿入するようになってい
る。材料供給装置18は、ガイド8とガイド揺動モータ
9とからなり、ガイド8の上に棒状蒸着材料5を保持
し、ガイド揺動モータ9によりガイド8を傾斜させて、
棒状蒸着材料5をルツボ3内に供給するようになってい
る。
【0015】図2(B)に示すように、材料貯蔵チャン
バー6は、複数の棒状蒸着材料5を縦方向に順に積み重
ねる積層部6aと、下方から1本ずつ抜き出す開口部6
b(図1)とを有する。これにより、図1に示すよう
に、材料挿入装置7により棒状蒸着材料5を1本ずつ真
空チャンバー1内に挿入するようになっている。
【0016】図1及び図2の装置は、次のように運転す
る。真空チャンバー1内に設置された電子銃13から発
射された電子ビーム14により、ルツボ3内の蒸着材料
4(すなわち棒状蒸着材料5)を溶解し蒸発させて蒸発
流15を形成し、上部を連続的に移動する走行基板2の
表面上に薄膜を蒸着させる。この場合、ルツボ3内の蒸
着材料4は時間の経過と共に減少する。ここで連続蒸着
を継続するために真空蒸着用材料供給装置 20により
材料を供給する必要がある。あらかじめ材料貯蔵チャン
バー6内に入れてある棒状蒸着材料5を材料挿入装置7
のシリンダロッドで真空チャンバー1内に挿入する。挿
入された棒状蒸着材料はガイド8上まで運ばれ、例えば
ガイド揺動モータ9でガイド8を傾斜させることによ
り、ガイド8上の棒状蒸着材料5をルツボ3内に供給す
る。この動作を繰り返し、材料貯蔵チャンバー6内の棒
状蒸着材料5が全て使用された場合には、真空チャンバ
ー1と材料貯蔵チャンバー6との中間に設けられたゲー
ト弁10を閉じる。その後、材料貯蔵チャンバー6内を
大気開放しその中に新たに棒状蒸着材料5を補給し、再
度真空ポンプ12により材料貯蔵チャンバー内を真空に
して、ゲート弁10を開き、再び材料供給動作に入る。
この間、ゲート弁10で真空チャンバー1内は真空のま
ま保持されているので、材料貯蔵チャンバー6内を大気
開放しても影響なく連続して真空蒸着を実施することが
できる。
【0017】上述したように、上記参考例の構成によれ
ば、複数の棒状蒸着材料5が長さ方向を走行基板2の幅
方向に向けて真空排気可能な材料貯蔵チャンバー6内に
収容され、この棒状蒸着材料5が材料挿入装置7により
材料貯蔵チャンバー6から取り出されて真空チャンバー
1内に挿入され、挿入された棒状蒸着材料5は材料供給
装置18により走行基板2の幅に沿って保持されかつ材
料供給装置18が傾動してルツボ3内に供給されるの
で、棒状蒸着材料5を走行基板2に対して幅方向にほぼ
均等に供給できる。また、真空チャンバー1と材料貯蔵
チャンバー6とを真空排気状態で連通する材料供給路1
7を備え、これを通して棒状材料5が挿入・供給され、
かつ材料供給路17に設けられたゲート弁10により真
空チャンバー1と材料貯蔵チャンバー6とを気密に遮断
できるるので、ゲート弁10を閉じて材料貯蔵チャンバ
ー6を大気開放することにより、真空蒸着装置の運転を
停止することなく、棒状蒸着材料5を供給できる。
【0018】図3は、本発明による真空蒸着用材料供給
装置の第実施例を示す部分構成図であり、(A)は材
料貯蔵チャンバー6を(B)は材料供給装置18を示し
ている。その他の部分は参考例と同様である。第実施
例は比較的小径の棒状蒸着材料5を供給する場合に特に
適している。図3において、材料貯蔵チャンバー6は、
その内部を開閉可能に上下に仕切り、複数の棒状蒸着材
料5を下方に落下させる開閉弁16と、複数の棒状蒸着
材料5を同時に抜き出す開口部6b(図1)とを有す
る。これにより、図1と同様の材料挿入装置7により複
数の棒状蒸着材料5を同時に真空チャンバー1内に挿入
することができる。
【0019】この装置は、次のように運転する。まず、
図3(A)の材料貯蔵チャンバー6に小径の棒状蒸着材
料5を入れ、開閉弁16を開閉することにより、必要な
だけの棒状蒸着材料5を下方に落下させる。後は参考例
と同様に、材料挿入装置7(シリンダロッド)により下
方に落下した複数の棒状蒸着材料5を真空チャンバー内
に挿入する。挿入された複数の棒状蒸着材料は図3
(B)のようにガイド8により、ルツボ内に供給され、
これを繰り返すことにより連続真空蒸着を行うことがで
きる。材料貯蔵チャンバー6が空になった時は、参考例
と同様にゲート弁10を閉じて材料貯蔵チャンバー6を
大気開放し、その中に棒状蒸着材料5を補給する。再
度、材料貯蔵チャンバー6を真空にして、その後は同じ
動作を繰り返す。
【0020】図4は、本発明による真空蒸着用材料供給
装置の第実施例を示す部分構成図であり、(A)は材
料貯蔵チャンバー6を(B)はそのC−C線における断
面図を示している。また、図5は、第実施例における
材料供給装置18とその作動を示す図である。その他の
部分は参考例と同様である。この第実施例は2種以上
の棒状蒸着材料5から合金被膜を蒸着させる場合に特に
適している。
【0021】図4及び図5において、材料貯蔵チャンバ
ー6は、複数の棒状蒸着材料5を縦方向に順に積み重ね
る積層部6aと、下方から1本ずつ抜き出す開口部6b
(図1)とを有し、材料挿入装置7により棒状蒸着材料
5を1本ずつ真空チャンバー1内に挿入するようになっ
ている。この構成は参考例と同様である。更に、図5に
示すように、材料供給装置18は、材料挿入装置により
挿入された棒状蒸着材料5-1、5-2を走行基板の幅に沿
って保持し、かつ保持位置を挟んで互いに平行に配置さ
れた2つのルツボ3-1、3-2内にそれぞれ別の棒状蒸着
材料を供給するように幅方向軸線を中心に互いに逆方向
に傾動するようになっている。
【0022】第実施例において、例えば2種の棒状蒸
着材料5から合金被膜を蒸着させる場合には、図6に示
すように、走行基板2の上にルツボ3-1、ルツボ3-2か
らの蒸着により合金領域A+Bを形成する必要がある。
この場合、AとBの比率が2:1とするとルツボ3-1か
らの蒸発量をルツボ3-2の蒸発量の2倍にしなければな
らない。従って、供給材料5-1、5-2も2:1で供給し
なければならない。
【0023】この装置は、次のように運転する。まず、
図4に示すように材料貯蔵チャンバー6内に棒状蒸着材
料5-1、5-2を必要な比率で挿入しておく。次いで、図
5に示すように棒状蒸着材料5-1を2本連続してガイド
8をルツボ3-1の方に傾けることによりルツボ3-1に供
給し、次に棒状蒸着材料5-2をガイド8をルツボ3-2の
方に傾けることによりルツボ3-2内に供給する。このよ
うに、ルツボ内の蒸着材料の減少に合わせて、それぞれ
の材料を供給することができる。なお、上記の場合は供
給装置1台で2つのルツボ内にそれぞれの材料を供給し
ているが、ルツボ1つにつき、供給装置1台使用しても
構わない。またこの場合、ルツボの数が3個以上、使用
材料が3種類以上になってもよい。
【0024】上述した本発明の装置によれば、ワイヤ
状に加工しにく材料(Cr、Mn等)でも、棒状又は
それに近い形状であれば、どのような材料でも連続供給
が可能になり、多種の蒸着膜を形成することができる、
真空チャンバー内を大気開放することなく、連続的に
材料の供給が可能であるため、生産性の向上、装置のラ
ンニングコストの低減が可能である、通常、供給材料
の表面は酸化しており、これは不純物となってルツボ内
材料又は蒸着膜に混入するが、棒状蒸着材料と粒状又は
ワイヤ材料との供給材料全体の総表面積を比較すると、
棒状蒸着材料の方が小さく、酸化物、不純物の量が少な
くないため、上質の蒸着膜を形成することが可能とな
る。
【0025】なお、前述した実施例では、シリンダを使
用して棒状蒸着材料を挿入しているが、シリンダでなく
てもコンベア方式等の駆動方法でも良い。また、蒸着材
料は棒状が望ましいが、粒状(例えばペレット状)の材
料を棒状に近い形状に固めれて使用することもできる。
更に、本発明の実施例を連続真空蒸着装置について説明
したが、連続式に限定されるものではなく、バッチ式の
真空蒸着装置においてその運転を停止することなく、棒
状の蒸着材料を供給する場合も含まれる。また、上記実
施例では被処理材として走行基板を示したが、本発明は
これに限定されるものでなく、フィルム等の連続コーテ
ィングを必要とするものであってもよい。
【0026】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、棒状
蒸着材料を走行基板に対して幅方向にほぼ均等に供給で
き、また、ゲート弁を閉じて材料貯蔵チャンバーを大気
開放することにより、真空蒸着装置の運転を停止するこ
となく、棒状蒸着材料を供給できるので、真空蒸着装置
の運転を停止することなく、棒状の蒸着材料を走行基板
に対して幅方向にほぼ均等に供給できる
【0027】また、複数の棒状蒸着材料を同時に真空チ
ャンバー内に挿入することができ、ルツボ内の蒸着材料
の減少に合わせて、それぞれの材料を供給することがで
きるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】真空蒸着用材料供給装置の参考例を示す全体側
面図である。
【図2】図1の部分断面図である。
【図3】本発明による真空蒸着用材料供給装置の第
施例を示す部分構成図である。
【図4】本発明による真空蒸着用材料供給装置の第
施例を示す部分構成図である。
【図5】第実施例における材料供給装置とその作動を
示す図である。
【図6】2種の棒状蒸着材料から合金被膜を蒸着させる
場合を示す図である。
【図7】従来の真空蒸着装置の全体構成図である。
【符号の説明】
1 真空チャンバー 2 走行基板 3 ルツボ 4 蒸着材料 5 棒状蒸着材料 6 材料貯蔵チャンバー 7 材料挿入装置(シリンダロッド) 8 ガイド 9 ガイド揺動モータ 10 ゲート弁 11 真空ポンプ 12 真空ポンプ 13 電子銃 14 電子ビーム 15 蒸発流 16 開閉弁 17 材料供給路 18 材料供給装置 20 真空蒸着用材料供給装置 51 走行基板 52 電子ビーム 53 電子銃 54 蒸着材料 55 ルツボ 56 真空チャンバー

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続して走行する薄板状の走行基板と、
    電子ビームを放射する電子銃と、蒸着材料を収容するル
    ツボと、走行基板及びルツボを内蔵し真空排気された真
    空チャンバーとを備え、電子銃により蒸着材料を蒸発さ
    せて走行基板に蒸着させる真空蒸着装置用の真空蒸着用
    材料供給装置において、 蒸着材料は棒状であり、該棒状蒸着材料をその長さ方向
    を走行基板の幅方向に向けて複数収容し、真空排気可能
    な材料貯蔵チャンバーと、 真空チャンバーと材料貯蔵チャンバーとを真空排気状態
    で連通する材料供給路と、 材料供給路に設けられ真空チャンバーと材料貯蔵チャン
    バーとを気密に遮断可能なゲート弁と、 材料供給路を通して棒状蒸着材料を材料貯蔵チャンバー
    から取り出し、真空チャンバー内に挿入する材料挿入装
    置と、 真空チャンバー内に設けられ、材料挿入装置により挿入
    された棒状蒸着材料を走行基板の幅に沿って保持し、幅
    方向軸線を中心に傾動してルツボ内に棒状蒸着材料を供
    給する材料供給装置と、を備え、前記材料貯蔵チャンバーは、その内部を開閉可能に上下
    に仕切り、複数の棒状蒸着材料を下方に落下させる開閉
    弁と、該複数の棒状蒸着材料を同時に抜き出す開口部と
    を有し、前記材料挿入装置により複数の棒状蒸着材料を
    同時に真空チャンバー内に挿入する、 ことを特徴とする
    真空蒸着用材料供給装置。
  2. 【請求項2】 連続して走行する薄板状の走行基板と、
    電子ビームを放射する電子銃と、蒸着材料を収容するル
    ツボと、走行基板及びルツボを内蔵し真空排気された真
    空チャンバーとを備え、電子銃により蒸着材料を蒸発さ
    せて走行基板に蒸着させる真空蒸着装置用の真空蒸着用
    材料供給装置において、 蒸着材料は棒状であり、該棒状蒸着材料をその長さ方向
    を走行基板の幅方向に向けて複数収容し、真空排気可能
    な材料貯蔵チャンバーと、 真空チャンバーと材料貯蔵チャンバーとを真空排気状態
    で連通する材料供給路 と、 材料供給路に設けられ真空チャンバーと材料貯蔵チャン
    バーとを気密に遮断可能なゲート弁と、 材料供給路を通して棒状蒸着材料を材料貯蔵チャンバー
    から取り出し、真空チャンバー内に挿入する材料挿入装
    置と、 真空チャンバー内に設けられ、材料挿入装置により挿入
    された棒状蒸着材料を走行基板の幅に沿って保持し、幅
    方向軸線を中心に傾動してルツボ内に棒状蒸着材料を供
    給する材料供給装置と、を備え、 前記材料貯蔵チャンバーは、複数の棒状蒸着材料を縦方
    向に順に積み重ねる積層部と、下方から1本ずつ抜き出
    す開口部とを有し、前記材料挿入装置により棒状蒸着材
    料を1本ずつ真空チャンバー内に挿入し、前記材料供給装置は、材料挿入装置により挿入された棒
    状蒸着材料を走行基板の幅に沿って保持し、かつ前記保
    持位置を挟んで互いに平行に配置された2つのルツボ内
    にそれぞれ別の棒状蒸着材料を供給するように幅方向軸
    線を中心に互いに逆方向に傾動する、 ことを特徴とする
    真空蒸着用材料供給装置。
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